JP7278905B2 - 放射性廃棄物収納容器の取扱装置および放射性廃棄物収納容器並びに放射性廃棄物の収納方法 - Google Patents

放射性廃棄物収納容器の取扱装置および放射性廃棄物収納容器並びに放射性廃棄物の収納方法 Download PDF

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Description

本開示は、放射性廃棄物収納容器の取扱装置、放射性廃棄物収納容器、放射性廃棄物の収納方法に関するものである。
原子力施設にて、例えば、廃止措置時に廃棄する原子炉圧力容器やその内部にある炉内構造物は、放射性廃棄物であることから水中で切断されて解体され、収納容器へ収納された後に処理施設へ搬送される。解体した放射性廃棄物を収納容器へ収納する作業は、高線量雰囲気で実施されることから、作業者は、各種の装置を遠隔で操作する。すなわち、作業者は、遠隔操作でクレーンを作動し、収納容器を吊り上げて水中へ移動し、水中にある放射性廃棄物を収納容器の内部へ収納する。そして、収納容器に蓋を装着して閉塞した後、クレーンにより収納容器を吊り上げて水中から引き揚げる。
このような放射性廃棄物収納容器の取扱い工程としては、例えば、下記引用文献1に記載されたものがある。
特許第4954520号公報
上述したように、放射性廃棄物を収納容器へ収納する作業は、高線量雰囲気で実施されるため、作業者は、各種の装置を遠隔で操作する。このとき、作業者は、クレーンを操作して吊り具を作動し、収納容器に対する吊り具の係脱を行う。収納容器に対して吊り具を係脱させる作業は、作業者が遠隔操作で行うことから、収納容器に対して吊り具を係脱させる機構を簡素化したいという要望がある。一方で、収納容器は、遮蔽機能を有する重量物であることから、収納容器の移動作業を安全で円滑に実施したいという要望がある。
本開示は、上述した課題を解決するものであり、装置の簡素化を図ると共に放射性廃棄物収納容器を安全で円滑に取り扱うことを可能とする放射性廃棄物収納容器の取扱装置および放射性廃棄物収納容器並びに放射性廃棄物の収納方法を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するための本開示の放射性廃棄物収納容器の取扱装置は、放射性廃棄物を収納する容器を吊り上げて移動可能な放射性廃棄物収納容器の取扱装置において、吊フレームと、前記吊フレームの下部に水平軸により回動自在に支持される支持アームと、前記支持アームにおける長手方向の一端部に設けられて前記放射性廃棄物収納容器の外周部に係脱可能なフックと、前記支持アームにおける長手方向の他端部と前記吊フレームとを連結可能な連結機構と、前記連結機構による前記支持アームと前記吊フレームとの連結を遠隔操作で解除可能な連結解除機構と、を備える。
また、本開示の放射性廃棄物収納容器は、前記放射性廃棄物収納容器の取扱装置により取り扱われる放射性廃棄物収納容器において、外周が角形状をなし、外周角部に前記フックが係脱可能な切欠部が設けられる。
また、本開示の放射性廃棄物の収納方法は、複数のフックを放射性廃棄物収納容器本体の外周部に係止する工程と、前記複数のフックを介して前記放射性廃棄物収納容器本体を吊り上げて収納位置に移動する工程と、引っ張り操作により前記複数のフックを作動して前記放射性廃棄物収納容器本体に対する前記複数のフックの係止を解除する工程と、前記放射性廃棄物収納容器本体に放射性廃棄物を収納する工程と、を有する。
本開示の放射性廃棄物収納容器の取扱装置および放射性廃棄物の収納方法によれば、装置の簡素化を図ることができると共に、放射性廃棄物収納容器を安全で円滑に取り扱うことができる。
図1は、本実施形態の放射性廃棄物収納容器を表す平面図である。 図2は、本実施形態の放射性廃棄物収納容器の縦断面を表す図1のII-II断面図である。 図3は、本実施形態の放射性廃棄物収納容器の取扱装置を表す平面図である。 図4は、放射性廃棄物収納容器の取扱装置の縦断面を表す図3のIV-IV断面図である。 図5は、放射性廃棄物収納容器の取扱装置の水平断面を表す図4のV-V断面図である。 図6は、放射性廃棄物収納容器の取扱装置の縦断面を表す図3のVI-VI断面図である。 図7は、放射性廃棄物収納容器の取扱装置における連結機構および連結解除機構を表す概略図である。 図8は、放射性廃棄物収納容器の取扱装置における連結機構および連結解除機構の作動を表す概略図である。 図9は、放射性廃棄物収納容器の取扱装置における連結機構および連結解除機構の変形例を表す概略図である。 図10は、放射性廃棄物収納容器の取扱装置における蓋保持機構を表す概略図である。 図11は、放射性廃棄物収納容器の取扱装置を用いた放射性廃棄物の収納方法を表す概略図である。 図12は、放射性廃棄物収納容器の取扱装置を用いた放射性廃棄物の収納方法を表す概略図である。 図13は、放射性廃棄物収納容器の取扱装置を用いた放射性廃棄物の収納方法を表す概略図である。 図14は、放射性廃棄物収納容器の取扱装置を用いた放射性廃棄物の収納方法を表す概略図である。 図15は、放射性廃棄物収納容器の取扱装置を用いた放射性廃棄物の収納方法を表す概略図である。 図16は、放射性廃棄物収納容器の取扱装置を用いた放射性廃棄物の収納方法を表す概略図である。 図17は、放射性廃棄物収納容器の取扱装置を用いた放射性廃棄物の収納方法を表す概略図である。
以下に図面を参照して、本開示の好適な実施形態を詳細に説明する。なお、この実施形態により本開示が限定されるものではなく、また、実施形態が複数ある場合には、各実施形態を組み合わせて構成するものも含むものである。また、実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。
[放射性廃棄物収納容器]
図1は、本実施形態の放射性廃棄物収納容器を表す平面図、図2は、本実施形態の放射性廃棄物収納容器の縦断面を表す図1のII-II断面図である。
図1および図2に示すように、放射性廃棄物収納容器10は、容器本体(放射性廃棄物収納容器本体)11と、蓋(放射性廃棄物収納容器蓋)12とを備える。
容器本体11は、四角柱形状をなし、内部に収納空間部21を有し、収納空間部21は、上方に開口する。容器本体11は、水平な上面部22と、上面部22に対して傾斜する傾斜面部23と、上面部22と同様に水平な内面部24とを有する。上面部22と傾斜面部23と内面部24は、四角いリング形状をなして連続し、内面部24の内側に収納空間部21が設けられる。収納空間部21は、直方体形状をなし、側方および下方に所定厚さの壁部25および底部26が配置される。
蓋12は、収納空間部21を閉塞するように容器本体11の上部に着脱可能である。蓋12は、容器本体11の上面部22に密着する蓋本体31と、傾斜面部23に密着するテーパ部32と、内面部24に密着する底面部33と、収納空間部21側に突出する突出部34とを有する。蓋本体31は、ほぼ四角い板形状をなし、テーパ部32は、下方に向けて先細になる四角錐台形状をなし、底面部33は、四角いリング形状をなし、突出部34は、下方に向けて先細になる四角錐台形状をなし、それぞれ連続する。
また、容器本体11は、4個の外周角部27の上部に後述するフック43(図4参照)が係脱可能な切欠部28がそれぞれ設けられる。容器本体11は、切欠部28が設けられることで、その上方に突起部29が形成される。切欠部28は、突起部29の下面となる係止面28aと、鉛直方向に沿う鉛直面28bと、傾斜面28cと、水平面28dとを有する。さらに、蓋12は、蓋本体31の4個の外周辺部35の近傍に後述する吊り金具123(図6参照)が係脱可能な係止孔36がそれぞれ設けられる。係止孔36は、蓋本体31の外周部を厚さ方向に貫通して設けられる。なお、容器本体11は、蓋本体31が装着されたときに係止孔36に対向する上面部22に吊り金具123が入り込む凹部30が設けられる。係止孔36と凹部30とは連通し、係止孔36における水平方向の開口面積は、凹部30における水平方向の開口面積より小さい。
容器本体11は、収納空間部21に放射性廃棄物200(図17参照)を収容可能である。そして、容器本体11は、収納空間部21に放射性廃棄物200が収容された状態で、この収納空間部21を閉塞するように蓋12が装着される。このとき、容器本体11の上面部22に蓋本体31の外周部下面が密着し、傾斜面部23にテーパ部32のテーパ面が密着し、内面部24に底面部33か密着し、収納空間部21側に突出部34が突出する。この状態で、締結ボルト37(図17参照)により蓋12が容器本体11に締結される。
なお、本実施形態では、放射性廃棄物収納容器10を四角柱形状としたが、この形状に限定されるものではない。例えば、放射性廃棄物収納容器を四角柱以外の多角柱形状としたり、円柱形状などとしたりしてもよい。
[放射性廃棄物収納容器の取扱装置]
図3は、本実施形態の放射性廃棄物収納容器の取扱装置を表す平面図、図4は、放射性廃棄物収納容器の取扱装置の縦断面を表す図3のIV-IV断面図、図5は、放射性廃棄物収納容器の取扱装置の水平断面を表す図4のV-V断面図、図6は、放射性廃棄物収納容器の取扱装置の縦断面を表す図3のVI-VI断面図である。
図3から図6に示すように、放射性廃棄物収納容器の取扱装置(以下、取扱装置と称する。)40は、放射性廃棄物200を収納する放射性廃棄物収納容器10を吊り上げて移動可能である。取扱装置40は、放射性廃棄物収納容器10を構成する容器本体11と蓋12を個別に吊り上げて移動可能である。
取扱装置40は、吊フレーム41と、複数(本実施形態では、4個)の支持アーム42と、複数(本実施形態では、4個)のフック43と、連結機構44と、連結解除機構45とを備える。なお、本実施形態では、放射性廃棄物収納容器10が四角柱形状であることから、支持アーム42やのフック43を4個としたが、この個数に限定されるものではなく、放射性廃棄物収納容器10の形状に合わせてその数を適宜設定すればよいものである。例えば、放射性廃棄物収納容器が円柱形状であれば、支持アーム42やのフック43を3個としてもよい。
吊フレーム41は、連結板51と、複数(本実施形態では、4個)の第1梁部材52と、複数(本実施形態では、4個)の第2梁部材53とを有する。連結板51は、吊フレーム41の中心O上に配置される。第1梁部材52は、放射状に配置され、長手方向の一端部が連結板51に固定される。第2梁部材53は、第1梁部材52における長手方向の他端部同士連結するように固定される。吊フレーム41は、放射性廃棄物収納容器10の形状に合わせて、連結板51と第1梁部材52との第2梁部材53とにより全体として矩形の板形状をなす。吊フレーム41は、各第1梁部材52における長手方向の他端部にそれぞれ吊り具54が固定される。図示しないクレーンの牽引ロープ55が吊フレーム41の各吊り具54に連結される。そのため、クレーンを作動することで、牽引ロープ55を介して吊フレーム41を吊り上げて移動することができる。
支持アーム42は、吊フレーム41における各第1梁部材52の下方に放射状をなして配置される。支持アーム42は、連結機構44に回動自在に支持される。フック43は、各支持アーム42における長手方向の一端部にそれぞれ設けられる。フック43は、容器本体11の外周部に設けられた切欠部28(突起部29)に係脱可能である。
連結機構44は、連結板51の下方に配置され、各支持アーム42における長手方向の他端部と吊フレーム41の連結板51とを連結可能である。連結解除機構45は、連結機構44による各支持アーム42と吊フレーム41との連結を遠隔操作で解除可能である。
[連結機構および連結解除機構]
以下、支持アーム42やフック43を含めて連結機構および連結解除機構について詳細に説明する。図7は、放射性廃棄物収納容器の取扱装置における連結機構および連結解除機構を表す概略図、図8は、放射性廃棄物収納容器の取扱装置における連結機構および連結解除機構の作動を表す概略図である。
図5および図7に示すように、第1梁部材52は、長手方向の一端部側の下部に水平な取付軸61により取付ブラケット62が垂下するように取付けられる。支持アーム42は、第1梁部材52の下方に配置され、中間部が水平軸63により取付ブラケット62の下端部に回動自在に支持される。支持アーム42は、一端部が二股形状をなし、取付ブラケット62を挟持し、水平軸63により支持される。このとき、支持アーム42は、水平軸63と吊フレーム41における中心O側の端部との距離L1が、水平軸63と吊フレーム41における中心Oとの反対側の外周部側の端部との距離L2より長くなるように、水平軸63による支持アーム42の支持位置が設定される。
支持アーム42は、長手方向の一端部にフック43が連結される。フック43は、L字形状をなし、上端部が支持アーム42の一端部に連結軸64により回動自在に支持される。支持アーム42は、一端部が二股形状をなし、一端部側でフック43の上端部を挟持し、連結軸64により支持される。フック43は、下端部に容器本体11の切欠部28(突起部29)に係脱可能な係止部65が設けられる。係止部65は、フック43の下端部から吊フレーム41の中心Oに突出するように形成される。係止部65は、水平な係止上面65aと傾斜する傾斜下面65bとを有する。フック43は、係止部65が容器本体11の切欠部28に入り込んだとき、係止上面65aが突起部29、つまり、係止面28aに係止することで、容器本体11を保持可能となる。
支持アーム42は、一端部の下部に支持片66が固定される。吊フレーム41の放射方向に沿う支持ボルト67は、中心O側から支持片66、スリーブ68、フック43を貫通し、先端部に固定ナット69が螺合する。そして、支持ボルト67の頭部と支持片66との間に圧縮コイルばね(フック付勢部材)70が介装される。そのため、フック43は、支持アーム42に対して連結軸64を中心として回動自在であり、圧縮コイルばね70の付勢力によりスリーブ68を介して支持片66に当接した位置に付勢支持される。すなわち、フック43は、係止部65が容器本体11の切欠部28に係止する方向に付勢支持される。なお、フック43は、支持アーム42に連結軸64を中心として回動自在であり、支持片66に対する回動を許容するため、支持ボルト67と支持片66の貫通孔との間に所定隙間が確保される。
連結機構44は、支持アーム42の他端部に連結されて連結孔(被連結部)71を有する連結治具72と、吊フレーム41の第1梁部材52の下部に設けられて連結孔71に貫入して連結可能な連結ピン73とを有する。連結治具72は、平面視(図5)が十字形状をなす複数(本実施形態では、4個)の第1連結片74と、第1連結片74から上方に延出する第2連結片75とを有する。各第1連結片74は、支持アーム42の他端部に連結され、第2連結片75は、中心Oに位置して連結孔71が形成される。この場合、第2連結片75は、連結軸76が固定され、支持アーム42は、長手方向に沿う長孔77が形成され、連結軸76が長孔77に貫通する。そのため、支持アーム42と連結治具72は、長孔77の長さ分だけ相対移動が可能となる。
吊フレーム41は、中心Oの近傍の下部に支持部材81を介してハウジング82が固定される。ハウジング82は、内部に移動部材83が水平方向に沿って移動自在に支持される。移動部材83は、一端部に連結ピン73が固定され、他端部に支持軸84が固定されて外部に延出する。ハウジング82は、支持部材81と移動部材83との間に圧縮コイルばね(連結ピン付勢部材)85が介装される。そのため、連結ピン73は、圧縮コイルばね85の付勢力により移動部材83を介して連結孔71から脱する方向に付勢支持される。
連結解除機構45は、連結ピン73が連結孔71に貫入して連結される位置に拘束する拘束ピン(拘束部材)86を有する。吊フレーム41は、ハウジング87が固定される。ハウジング87は、内部に移動部材88が鉛直方向に沿って移動自在に支持される。移動部材88は、一端部に拘束ピン86が固定され、他端部に支持軸89が固定されて外部に延出する。ハウジング87は、内部に圧縮コイルばね(拘束ピン付勢部材)90が設けられる。そのため、拘束ピン86は、圧縮コイルばね90の付勢力により移動部材88を介して連結ピン73に係止する方向、つまり、連結ピン73に形成された係止孔91に貫入する方向に付勢支持される。
連結解除機構45は、拘束ピン86を作動して連結ピン73に対する係止を解除する操作部材92を有する。操作部材92は、ワイヤロープなどの索状であって、一端部がハウジング87の外部に延出された支持軸89の端部に連結され、他端部が図示しないブーリなどを介して作業者が操作可能な場所まで延出される。
そのため、連結機構44にて、連結ピン73が連結治具72の連結孔71に貫入することで、吊フレーム41と連結治具72とを連結し、各支持アーム42における長手方向の他端部と吊フレーム41とを連結する。このとき、連結解除機構45の拘束ピン86が圧縮コイルばね90の付勢力により連結ピン73の係止孔91に貫入することで、連結ピン73が連結治具72の連結孔71に貫入した位置で拘束される。連結機構44により各支持アーム42の他端部と吊フレーム41とが連結された状態で、各フック43は、係止部65が容器本体11の切欠部28に係止するため、吊フレーム41と容器本体11が一体に連結される。
この状態から、作業者が操作部材92を引っ張り操作すると、図8に示すように、遠隔操作により拘束ピン86が圧縮コイルばね90の付勢力に抗して移動し、連結ピン73の係止孔91から抜き取られる。連結ピン73は、拘束ピン86による拘束が解除されると、圧縮コイルばね85の付勢力により連結治具72の連結孔71から抜き出る。すると、吊フレーム41と連結治具72との連結が解除され、連結治具72は、その自重により下降する。連結治具72が下降すると、各支持アーム42は、水平軸63を中心として回動し、各支持アーム42と共に各フック43が回動することで、係止部65が容器本体11の切欠部28から外れ、吊フレーム41と容器本体11との連結が解除される。
[連結機構および連結解除機構の変形例]
なお、連結機構44や連結解除機構45は、上述した構成に限定されるものではない。図9は、放射性廃棄物収納容器の取扱装置における連結機構および連結解除機構の変形例を表す概略図である。
図9に示すように、連結機構101は、連結板51の下方に配置され、各支持アーム42における長手方向の他端部と吊フレーム41の連結板51とを連結可能である。連結解除機構102は、連結機構101による各支持アーム42と吊フレーム41との連結を遠隔操作で解除可能である。
連結機構101は、支持アーム42の他端部に連結されて連結孔71を有する連結治具72と、吊フレーム41の第1梁部材52の下部に設けられて連結孔71に貫入して連結可能な連結ピン73とを有する。吊フレーム41は、支持部材81を介してハウジング82が固定され、ハウジング82は、内部に移動部材83が移動自在に支持される。移動部材83は、一端部に連結ピン73が固定され、他端部に支持軸84が固定されて外部に延出する。ハウジング82は、内部に圧縮コイルばね85が設けられる。そのため、連結ピン73は、圧縮コイルばね85の付勢力により移動部材83を介して連結孔71に貫入して連結される方向に付勢支持される。
連結解除機構102は、連結ピン73を連結孔71から抜き取るカム機構111を有する。吊フレーム41は、取付ブラケット112が固定される。取付ブラケット112は、支持軸113によりリンク114が回動自在に支持される。リンク114は、一端部にカム孔115が形成され、他端部に連結部116が形成される。支持軸84は、端部に固定されたカム軸117がカム孔115に係合する。操作部材92は、一端部がリンク114の連結部116に連結され、他端部が図示しないブーリなどを介して作業者が操作可能な場所まで延出される。
そのため、連結機構101にて、連結ピン73が圧縮コイルばね85の付勢力により連結治具72の連結孔71に貫入することで、吊フレーム41と連結治具72とを連結し、各支持アーム42における長手方向の他端部と吊フレーム41とを連結する。この状態から、作業者が操作部材92を引っ張り操作すると、遠隔操作によりリンク114が図9にて反時計回り方向に回動する。すると、カム孔115によりカム軸117を介して支持軸84を軸方向に移動し、連結ピン73を圧縮コイルばね85の付勢力に抗して連結治具72の連結孔71から抜き取る。すると、吊フレーム41と連結治具72との連結が解除され、連結治具72は、その自重により下降する。
[蓋保持機構]
また、図5および図6に示すように、取扱装置40は、蓋保持機構120を備える。図10は、放射性廃棄物収納容器の取扱装置における蓋保持機構を表す概略図である。
図5および図6、図10に示すように、蓋保持機構120は、吊フレーム41における各第2梁部材53の下方に配置される。支持架台121は、2個の支持ロッド122により第2梁部材53の下方に吊り下げ支持される。支持架台121は、2個の支持ロッド122の間に吊り金具123が設けられる。吊り金具123は、放射性廃棄物収納容器10を構成する蓋12に形成された係止孔36に係脱可能である。吊り金具123は、支持架台121に鉛直方向に沿って配置され、回動自在である。
支持架台121は、鉛直方向に沿う貫通孔124が形成され、貫通孔124にスリーブ125が固定される。吊り金具123は、係止ロッド126を有し、係止ロッド126は、フランジ部127が一体に形成され、フランジ部127は、スリーブ125内で鉛直方向に移動自在で周方向に回動自在に支持される。また、係止ロッド126は、下端部に水平方向の一方に屈曲する係止部128が設けられ、上端部に水平方向の一方に延出する操作部129が設けられる。そして、スリーブ125とフランジ部127との間に圧縮コイルばね130が介装され、係止ロッド126は、圧縮コイルばね130の付勢力により上方に付勢支持される。
そのため、蓋12に対して吊フレーム41を下降し、吊り金具123の係止部128を蓋12の係止孔36に挿通させる。この状態で、吊フレーム41の下降を停止し、操作部129により吊り金具123を、例えば、90度回動すると、係止部128か蓋12の裏面に係止する。ここで、吊フレーム41を上昇させると、吊り金具123を介して蓋12を吊り上げることができる。
[放射性廃棄物の収納方法]
ここで、取扱装置40を用いた放射性廃棄物の収納方法を説明する。図11から図17は、放射性廃棄物収納容器の取扱装置による放射性廃棄物の収納方法を表す概略図である。
図11に示すように、容器本体11は、オペレーションフロア(作業位置)Aに載置されている。作業者は、遠隔でクレーンを操作し、牽引ロープ55を介して取扱装置40を吊り上げて容器本体11の上方に移動する。このとき、取扱装置40は、吊フレーム41の下部に支持アーム42、フック43、連結機構44、連結解除機構45が搭載されている。また、取扱装置40は、吊フレーム41の下部に蓋保持機構120(図6参照)も搭載されているが、図11から図14では、省略している。そして、作業者は、クレーンを操作し、牽引ロープ55を介して取扱装置40を下降する。このとき、各フック43が容器本体11の切欠部28に一致するように、水平方向における位置を調整する。
取扱装置40が下降すると、図12に示すように、各フック43が容器本体11の切欠部28に係止する。すなわち、図7に示すように、支持アーム42は、長手方向の他端部に連結された連結治具72が連結機構44により吊フレーム41に連結されているため、回動することができない。しかし、フック43は、上端部が支持アーム42の一端部に連結軸64により回動自在に支持され、係止部65が圧縮コイルばね70の付勢力により容器本体11の切欠部28に係止する方向に付勢支持されている。そのため、取扱装置40が下降し、フック43の係止部65における傾斜下面65bが容器本体11の突起部29に当接すると、フック43は、圧縮コイルばね70の付勢力に抗して外側(図7にて反時計回り方向)に回動する。取扱装置40がさらに下降すると、フック43は、係止部65が突起部29を乗り越えてから内側(図7にて時計回り方向)に回動し、係止部65が切欠部28に入り込み、突起部29に係止する。
図12に戻り、各フック43が容器本体11に係止すると、作業者は、クレーンを操作し、牽引ロープ55を介して取扱装置40を上昇する。このとき、各フック43は、係止部65の係止上面65aが容器本体11の切欠部28における係止面28aに接触して係止することで、取扱装置40が容器本体11を保持して上昇することができる。
作業者は、クレーンを操作し、取扱装置40に吊り下げられた容器本体11を移動し、図13に示すように、収納位置である水中Bに移動して床面B1に載置する。容器本体11が床面B1に載置したとき、作業者は、クレーンを操作し、取扱装置40に若干下降さる。すると、各フック43は、係止部65の係止上面65aが容器本体11の切欠部28における係止面28aから離間する。ここで、図14に示すように、作業者は、遠隔で操作部材92を引っ張り操作し、連結解除機構45を作動して連結機構44による各支持アーム42と吊フレーム41との連結を解除する。
すなわち、図7に示すように、連結解除機構45は、操作部材92が上方に引かれると、拘束ピン86が圧縮コイルばね90の付勢力に抗して移動し、連結ピン73の係止孔91から抜き取られる。すると、図8に示すように、連結ピン73は、圧縮コイルばね85の付勢力により連結治具72の連結孔71から抜け出ることで、連結ピン73と連結治具72の連結が解除され、連結治具72が自重により下降する。連結治具72が下降すると、各支持アーム42は、水平軸63を中心として回動し、各支持アーム42と共に各フック43が回動する。すると、各フック43は、係止部65が容器本体11の切欠部28から外れ、取扱装置40による容器本体11の保持が解除される。
図14に戻り、取扱装置40による容器本体11の保持が解除されると、作業者は、クレーンを操作し、取扱装置40だけを上昇し、オペレーションフロアAまで移動する。取扱装置40をオペレーションフロアAに移動すると、図8に示すように、作業者は、連結治具72を図示しない上昇装置により上昇させ、連結ピン73を圧縮コイルばね85の付勢力に抗して押動し、連結治具72の連結孔71に押し込む。そして、作業者は、拘束ピン86を圧縮コイルばね90の付勢力に抗して移動させた後、拘束ピン86を離すと、拘束ピン86が圧縮コイルばね90の付勢力により連結ピン73の係止孔91に貫入し、連結ピン73の移動が拘束される。
また、オペレーションフロアAには、蓋12が用意されており、図10に示すように、作業者は、クレーンを操作して取扱装置40を下降し、各吊り金具123の係止部128を蓋12の係止孔36に挿通させる。そして、作業者は、操作部129により吊り金具123を回動し、係止部128により蓋12を係止する。ここで、取扱装置40を上昇させると、各吊り金具123を介して蓋12を吊り上げる。そして、図15に示すように、作業者は、クレーンを操作し、取扱装置40と共に蓋12を水中Bまで移動する。
一方、作業者がクレーンを操作して取扱装置40を移動し、蓋12を保持して戻ってくる間に、別の作業者がクレーンを操作し、水中Bにある放射性廃棄物200を容器本体11内に収納する。容器本体11内に放射性廃棄物200が収納されると、作業者は、クレーンを操作し、取扱装置40と共に蓋12を水中Bに移動し、容器本体11の上方に位置させる。そして、作業者は、クレーンを操作し、取扱装置40が保持した蓋12を容器本体11に向けて下降する。このとき、各フック43が容器本体11の切欠部28に一致するように、水平方向における位置を調整する。
図16に示すように、取扱装置40を下降すると、蓋12は、テーパ部32が容器本体11の傾斜面部23に案内されながら装着され、収納空間部21を閉塞する。また、各フック43が容器本体11の切欠部28に係止する。そして、作業者は、クレーンを操作し、取扱装置40を上昇すると、取扱装置40と共に容器本体11および蓋12が上昇する。ここで、容器本体11の内部に浸入した水を図示していない孔を通し気中で抜く作業を行うと共に、容器本体11および蓋12を洗浄する作業を行う。そして、作業者は、クレーンを操作し、取扱装置40に吊り下げられた容器本体11および蓋12を移動し、図17に示すように、オペレーションフロアAに載置する。
ここで、前述したように、作業者は、遠隔で操作部材92を引っ張り操作し、連結解除機構45を作動して連結機構44による各支持アーム42と吊フレーム41との連結を解除する。また、作業者は、操作部129により吊り金具123を回動し、係止部128による蓋12の係止を解除する。その後、作業者は、クレーンを操作して取扱装置40を上昇させた後、複数の締結ボルト37により蓋12を容器本体11に締結する。
[本実施形態の作用効果]
第1の態様に係る放射性廃棄物収納容器の取扱装置40は、吊フレーム41と、吊フレーム41の下部に水平軸63により回動自在に支持される支持アーム42と、支持アーム42における長手方向の一端部に設けられて放射性廃棄物収納容器10の外周部に係脱可能なフック43と、支持アーム42における長手方向の他端部と吊フレーム41とを連結可能な連結機構44と、連結機構44による支持アーム42と吊フレーム41との連結を遠隔操作で解除可能な連結解除機構45とを備える。
第1の態様に係る放射性廃棄物収納容器の取扱装置40は、フック43が放射性廃棄物収納容器10の外周部に係止した状態で吊フレーム41を吊り上げると、放射性廃棄物収納容器10を吊り上げることができる。また、フック43が放射性廃棄物収納容器10の外周部に係止した状態で、連結解除機構45により連結機構44による支持アーム42と吊フレーム41との連結を遠隔操作で解除すると、支持アーム42が作動することで、フック43による放射性廃棄物収納容器10の係止を解除することができる。その結果、簡単な操作でフック43と放射性廃棄物収納容器10との係脱を行うことができ、装置の簡素化を図ることができると共に、内部に放射性廃棄物200を収納する高線量の放射性廃棄物収納容器10を安全で円滑に取り扱うことができる。
第2の態様に係る放射性廃棄物収納容器の取扱装置40は、水平軸63と連結機構44との距離L1が水平軸63とフック43との距離L2より長い。これにより、連結解除機構45を作動し、連結機構44による支持アーム42と吊フレーム41との連結が解除されると、支持アーム42がその自重により円滑に作動することとなり、作動性を向上することができる。なお、支持アーム42における水平軸63よりも連結治具72側に重りを設けてもよい。
第3の態様に係る放射性廃棄物収納容器の取扱装置40は、放射状をなして支持アーム42を複数配置し、連結機構44が複数の支持アーム42と吊フレーム41とを連結可能である。これにより、1個の連結機構44により複数の支持アーム42と吊フレーム41とを連結することができ、装置の簡素化を図ることができる。
第4の態様に係る放射性廃棄物収納容器の取扱装置40は、連結機構44として、支持アーム42に連結されて連結孔71を有する連結治具72と、吊フレーム41の下部に設けられて連結孔71に連結可能な連結ピン73とを設ける。これにより、連結治具72に対する連結ピン73の抜き差しにより支持アーム42と吊フレーム41との連結および解除を行うことで、操作性を向上することができる。
第5の態様に係る放射性廃棄物収納容器の取扱装置40は、連結治具72に連結軸76を設け、支持アーム42に連結軸76が貫通する支持アーム42の長手方向に沿う長孔77を設ける。なお、連結治具72に長孔77を設け、支持アーム42に連結軸76を設けてもよい。これにより、連結治具72と支持アーム42との間で支持アーム42の長手方向に遊びが設定されるため、支持アーム42と吊フレーム41との連結が解除されたとき、連結治具72と支持アーム42とを離脱させることなく支持アームを円滑に作動させることができ、作動性を向上することができる。
第6の態様に係る放射性廃棄物収納容器の取扱装置40は、連結ピン73を圧縮コイルばね85の付勢力により連結孔71から脱する方向に付勢支持し、連結解除機構45として、連結ピン73を連結孔71に連結する位置に拘束する拘束ピン86を設ける。これにより、拘束ピン86による連結ピン73の拘束を解除すると、連結ピン73が圧縮コイルばね85の付勢力により連結孔71から脱することとなり、支持アーム42と吊フレーム41との連結を容易に解除することができ、作動性を向上することができる。
第7の態様に係る放射性廃棄物収納容器の取扱装置40は、拘束ピン86を圧縮コイルばね90の付勢力により連結ピン73に係止する方向に付勢支持する。これにより、拘束ピン86による連結ピン73の係止が不容易に解除されることがなく、安全性を向上することができる。
第8の態様に係る放射性廃棄物収納容器の取扱装置40は、連結解除機構45として、拘束ピン86を作動して連結ピン73に対する係止を解除する操作部材92を設ける。これにより、操作部材92により拘束ピン86を作動して連結ピン73に対する係止を解除することができ、操作性を向上することができる。
第9の態様に係る放射性廃棄物収納容器の取扱装置40は、操作部材92を引っ張り操作により拘束ピン86を連結ピン73から抜き取る索状とする。これにより、索状の引っ張り操作により容易に拘束ピン86を連結ピン73から抜き取ることができ、操作性を向上することができる。
第10の態様に係る放射性廃棄物収納容器の取扱装置40は、フック43の一端部を支持アーム42に回動自在に連結し、他端部に放射性廃棄物収納容器10の外周部に係脱可能な係止部65を設け、圧縮コイルばね70の付勢力により係止部65が放射性廃棄物収納容器10の外周部に係止する方向に付勢支持する。これにより、放射性廃棄物収納容器10に対してフック43を下降させたとき、フック43が圧縮コイルばね70の付勢力に抗して回動することで、係止部65が放射性廃棄物収納容器10の外周部に容易に係止することとなり、操作性および作動性を向上することができる。
第11の態様に係る放射性廃棄物収納容器の取扱装置40は、連結ピン73を圧縮コイルばね85の付勢力により連結孔71に連結する方向に付勢支持し、連結解除機構45として、連結ピン73が連結孔71から脱する方向に作動させる操作部材92を設ける。これにより、操作部材92の引っ張り操作により容易に連結ピン73を圧縮コイルばね85の付勢力に抗して連結孔71から抜き取ることができ、操作性を向上することができる。
第12の態様に係る放射性廃棄物収納容器の取扱装置40は、放射性廃棄物収納容器10として、角柱形状をなして収納空間部21を有する容器本体11と、収納空間部21を閉塞するように容器本体11に着脱可能な蓋12とを設け、容器本体11の外周角部27にフック43が係脱可能な切欠部28を設ける。これにより、フック43が係脱可能な切欠部28を容器本体11の外周角部27に設けることから、容器本体11の外周平面部に切欠部を設けた場合に比べて、容器本体11の壁部25における十分な厚さを確保することができ、収納空間部21に放射性廃棄物200を収容したとき、十分な遮蔽機能を確保することができ、安全性を向上することができる。
第13の態様に係る放射性廃棄物収納容器の取扱装置40は、吊フレーム41の下部に吊り金具123を設ける一方、蓋12の上面部に吊り金具123が係脱可能な係止孔36を設ける。これにより、吊り金具123を蓋12の係止孔36に係止することで、吊フレーム41により蓋12を円滑で安全に吊り上げることかできる。
第14の態様に係る放射性廃棄物収納容器は、容器本体11の外周を角形状とし、外周角部27にフック43が係脱可能な切欠部28を設ける。これにより、容器本体11の壁部25における十分な厚さを確保することができ、収納空間部21に放射性廃棄物200を収容したとき、十分な遮蔽機能を確保することができ、安全性を向上することができる。
第15の態様に係る放射性廃棄物の収納方法は、複数のフック43を容器本体11の外周部に係止する工程と、複数のフック43を介して容器本体11を吊り上げて収納位置である水中Bに移動する工程と、引っ張り操作により複数のフック43を作動して容器本体11に対する複数のフック43の係止を解除する工程と、容器本体11に放射性廃棄物200を収納する工程とを有する。
第15の態様に係る放射性廃棄物の収納方法は、簡単な操作でフック43と容器本体11との係脱を行うことができ、装置の簡素化を図ることができると共に、内部に放射性廃棄物200を収納する高線量の放射性廃棄物収納容器10を安全で円滑に取り扱うことができる。
第16の態様に係る放射性廃棄物の収納方法は、吊フレーム41の下部に複数の支持アーム42が放射状に配置され、複数の支持アーム42の先端部にフック43が装着され、複数の支持アーム42の基端部が連結治具72に連結され、引っ張り操作により連結治具72を自重により動作させることで複数の支持アーム42を介して複数のフック43を作動する。これにより、フック43による放射性廃棄物収納容器への係止を容易に解除することができ、装置を簡素化することができると共に、操作性を向上することができる。
第17の態様に係る放射性廃棄物の収納方法は、複数の吊り金具123を蓋12に係止する工程と、複数の吊り金具123を介して蓋12を吊り上げて水中Bに移動する工程と、容器本体11に蓋12を装着する工程と、複数のフック43を容器本体11の外周部に係止する工程と、複数のフック43を介して容器本体11を吊り上げて水中Bから作業位置であるオペレーションフロアAに移動する工程と、容器本体11に蓋12を締結する工程とを有する。これにより、放射性廃棄物収納容器10への放射性廃棄物200の収納作業を安全に実施することができる。
なお、上述した実施形態では、取扱装置40として、吊フレーム41に支持アーム42とフック43と連結機構44と連結解除機構45を搭載すると共に、蓋保持機構120を搭載したが、この構成に限定されるものではない。例えば、吊フレーム41に支持アーム42とフック43と連結機構44と連結解除機構45だけを搭載したり、吊フレーム41に対して蓋保持機構120を着脱自在に搭載したりしてもよい。
また、上述した実施形態では、作業者が操作部材92を引っ張り操作することで、連結解除機構45,102が作動するように構成したが、この構成に限定されるものではない。例えば、操作部材92の端部をモータなどの駆動源で駆動する巻取装置などに連結してもよい。また、連結解除機構45,102に電動や油圧で作動するモータ、流体圧(空圧、油圧、水圧など)の吸排で作動するシリンダ機構などとしてもよい。
また、上述した実施形態では、放射性廃棄物収納容器10に放射性廃棄物200を収納する作業位置を水中としたが、気中であってもよい。
また、上述した実施形態では、本発明の放射性廃棄物収納容器の取扱装置および放射性廃棄物の収納方法は、廃炉時に廃棄する原子炉圧力容器や炉内構造物などの放射性廃棄物200を収納する容器を取り扱うものとして説明したが、放射性廃棄物は、これらに限るものではない。例えば、使用済の核燃料や原子力施設の事故などで発生した建築資材などの放射性廃棄物を収納する容器を取り扱うものであってもよい。
10 放射性廃棄物収納容器
11 容器本体(放射性廃棄物収納容器本体)
12 蓋(放射性廃棄物収納容器蓋)
21 収納空間部
28 切欠部
29 突起部
36 係止孔
40 取扱装置(放射性廃棄物収納容器の取扱装置)
41 吊フレーム
42 支持アーム
43 フック
44,101 連結機構
45,102 連結解除機構
51 連結板
52 第1梁部材
53 第2梁部材
54 吊り具
55 牽引ロープ
61 取付軸
62 取付ブラケット
63 水平軸
64 連結軸
65 係止部
66 支持片
67 支持ボルト
68 スリーブ
69 固定ナット
70 圧縮コイルばね(フック付勢部材)
71 連結孔(被連結部)
72 連結治具
73 連結ピン
74 第1連結片
75 第2連結片
76 連結軸
77 長孔
85 圧縮コイルばね(連結ピン付勢部材)
86 拘束ピン(拘束部材)
90 圧縮コイルばね(拘束ピン付勢部材)
91 係止孔
92 操作部材
120 蓋保持機構
121 支持架台
122 支持ロッド
123 吊り金具
126 係止ロッド
128 係止部
129 操作部
130 圧縮コイルばね
200 放射性廃棄物
A オペレーションフロア(作業位置)
B 水中(収納位置)

Claims (16)

  1. 放射性廃棄物を収納する容器を吊り上げて移動可能な放射性廃棄物収納容器の取扱装置において、
    吊フレームと、
    前記吊フレームの下部に水平軸により回動自在に支持される支持アームと、
    前記支持アームにおける長手方向の一端部に設けられて前記放射性廃棄物収納容器の外周部に係脱可能なフックと、
    前記支持アームにおける長手方向の他端部と前記吊フレームとを連結可能な連結機構と、
    前記連結機構による前記支持アームと前記吊フレームとの連結を遠隔操作で解除可能な連結解除機構と、
    を備え、
    前記水平軸と前記連結機構との距離は、前記水平軸と前記フックとの距離より長い、
    放射性廃棄物収納容器の取扱装置。
  2. 放射性廃棄物を収納する容器を吊り上げて移動可能な放射性廃棄物収納容器の取扱装置において、
    吊フレームと、
    前記吊フレームの下部に水平軸により回動自在に支持される支持アームと、
    前記支持アームにおける長手方向の一端部に設けられて前記放射性廃棄物収納容器の外周部に係脱可能なフックと、
    前記支持アームにおける長手方向の他端部と前記吊フレームとを連結可能な連結機構と、
    前記連結機構による前記支持アームと前記吊フレームとの連結を遠隔操作で解除可能な連結解除機構と、
    を備え、
    前記連結機構は、前記支持アームに連結されて被連結部を有する連結治具と、前記吊フレームの下部に設けられて前記被連結部に連結可能な連結ピンとを有する、
    放射性廃棄物収納容器の取扱装置。
  3. 前記支持アームと前記連結治具のいずれか一方に連結軸が設けられ、前記支持アームと前記連結治具のいずれか他方に前記連結軸が貫通する前記支持アームの長手方向に沿う長孔が設けられる請求項2に記載の放射性廃棄物収納容器の取扱装置。
  4. 前記連結ピンは、連結ピン付勢部材により前記被連結部から脱する方向に付勢支持され、前記連結解除機構は、前記連結ピンが前記被連結部に連結する位置に拘束する拘束部材を有する請求項2または請求項3に記載の放射性廃棄物収納容器の取扱装置。
  5. 前記拘束部材は、前記連結ピンに係止する拘束ピンであり、前記拘束ピンは、拘束ピン付勢部材により前記連結ピンに係止する方向に付勢支持される請求項4に記載の放射性廃棄物収納容器の取扱装置。
  6. 前記連結解除機構は、前記拘束ピンを作動して前記連結ピンに対する係止を解除する操作部材を有する請求項5に記載の放射性廃棄物収納容器の取扱装置。
  7. 前記操作部材は、引っ張り操作により前記拘束ピンを前記連結ピンから抜き取る索状である請求項6に記載の放射性廃棄物収納容器の取扱装置。
  8. 前記連結ピンは、連結ピン付勢部材により前記被連結部に連結する方向に付勢支持され、前記連結解除機構は、前記連結ピンが前記被連結部から脱する方向に作動させる操作部材を有する請求項2または請求項3に記載の放射性廃棄物収納容器の取扱装置。
  9. 放射性廃棄物を収納する容器を吊り上げて移動可能な放射性廃棄物収納容器の取扱装置において、
    吊フレームと、
    前記吊フレームの下部に水平軸により回動自在に支持される支持アームと、
    前記支持アームにおける長手方向の一端部に設けられて前記放射性廃棄物収納容器の外周部に係脱可能なフックと、
    前記支持アームにおける長手方向の他端部と前記吊フレームとを連結可能な連結機構と、
    前記連結機構による前記支持アームと前記吊フレームとの連結を遠隔操作で解除可能な連結解除機構と、
    を備え、
    前記フックは、一端部が前記支持アームに回動自在に連結され、他端部に前記放射性廃棄物収納容器の外周部に係脱可能な係止部が設けられ、フック付勢部材により前記係止部が前記放射性廃棄物収納容器の外周部に係止する方向に付勢支持される、
    放射性廃棄物収納容器の取扱装置。
  10. 前記支持アームは、放射状をなして複数配置され、前記連結機構は、複数の前記支持アームと前記吊フレームとを連結可能である請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の放射性廃棄物収納容器の取扱装置。
  11. 前記放射性廃棄物収納容器は、角柱形状をなして収納空間部を有する容器本体と、前記収納空間部を閉塞するように前記容器本体に着脱可能な蓋とを有し、前記容器本体は、外周角部に前記フックが係脱可能な切欠部が設けられる請求項1から請求項10のいずれか一項に記載の放射性廃棄物収納容器の取扱装置。
  12. 前記吊フレームは、下部に吊り金具が設けられる一方、前記蓋は、上面部に前記吊り金具が係脱可能な係止孔が設けられる請求項11に記載の放射性廃棄物収納容器の取扱装置。
  13. 請求項1から請求項12のいずれか一項に記載の放射性廃棄物収納容器の取扱装置により取り扱われる放射性廃棄物収納容器において、
    外周が角形状をなし、外周角部に前記フックが係脱可能な切欠部が設けられる放射性廃棄物収納容器。
  14. 請求項1から請求項12のいずれか一項に記載の放射性廃棄物収納容器の取扱装置を用いた放射性廃棄物の収納方法において、
    複数のフックを放射性廃棄物収納容器本体の外周部に係止する工程と、
    前記複数のフックを介して前記放射性廃棄物収納容器本体を吊り上げて収納位置に移動する工程と、
    引っ張り操作により前記複数のフックを作動して前記放射性廃棄物収納容器本体に対する前記複数のフックの係止を解除する工程と、
    前記放射性廃棄物収納容器本体に放射性廃棄物を収納する工程と、
    を有する放射性廃棄物の収納方法。
  15. 吊フレームの下部に複数の支持アームが放射状に配置され、前記複数の支持アームの先端部に前記フックが装着され、前記複数の支持アームの基端部が連結治具に連結され、引っ張り操作により前記連結治具を自重により動作させることで前記複数の支持アームを介して前記複数のフックを作動する請求項14に記載の放射性廃棄物の収納方法。
  16. 複数の吊り金具を放射性廃棄物収納容器蓋に係止する工程と、前記複数の吊り金具を介して前記放射性廃棄物収納容器蓋を吊り上げて前記収納位置に移動する工程と、前記放射性廃棄物収納容器本体に前記放射性廃棄物収納容器蓋を装着する工程と、前記複数のフックを前記放射性廃棄物収納容器本体の外周部に係止する工程と、前記複数のフックを介して前記放射性廃棄物収納容器本体を吊り上げて前記収納位置から作業位置に移動する工程と、前記放射性廃棄物収納容器本体に前記放射性廃棄物収納容器蓋を締結する工程とを有する請求項14または請求項15に記載の放射性廃棄物の収納方法。
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