以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。しかしながら、以下の実施形態に記載されている構成はあくまで例示に過ぎず、本発明の範囲は実施形態に記載されている構成によって限定されることはない。
[第1実施形態]
図1は、本発明の第一実施形態に係る通信ジョブ(送信処理)の履歴表示装置としての画像形成装置101を含む電子メールシステム100の構成図である。図1の電子メールシステム100は、画像形成装置101、メールサーバ103、PC104、およびこれらの装置をデータ通信可能に接続するネットワーク105、を有する。ネットワーク105は、それに接続される装置をデータ通信可能に接続されるものであればよく、有線方式または無線方式により各装置と接続されてよい。電子メールシステム100において、画像形成装置101は、電子メールの送信設定に基づいて、原稿をスキャンした画像データを電子メールに添付してメールサーバ103へ送信する。画像データは、画像をRAWデータ化した電子データに限らず、TIFF、JPEGなどの画像フォーマットに従った電子データやPDFフォーマットに従った電子データであってもよい。メールサーバ103は、たとえばSMTPプロトコルに対応したメールサーバ103である。メールサーバ103は、受信した電子メールおよび添付されている画像データを、電子メールの宛先ごとのメールボックスに分類して蓄積保存する。PC104は、メールサーバ103から、PC104を使用するユーザの電子メールを、POPプロトコルにより受信する。PC104は、HTTPプロトコルにより画像形成装置101と接続し、画像形成装置101の設定を参照して更新してよい。PC104は、画像形成装置101の各種情報(送信履歴、装置名称、ユーザ情報など)を参照してよい。
図2は、画像処理装置としての、図1の画像形成装置101の構成図である。図2の画像形成装置101は、読取部116、表示部121、操作部118、印刷部120、およびこれらが接続される制御部110、を有する。制御部110は、CPU111、ROM112、RAM113、ストレージ114、読取I/F115、操作I/F117、印刷I/F119、通信I/F123、およびこれらが接続されるシステムバス125、を有する。ROM112は、CPU111で実行可能な制御プログラムおよび制御に使用する各種のデータを、保持して記録する。ROM112は、ブートプログラムやフォントデータなども記録してよい。ストレージ114は、たとえば、主に、画像データ、印刷データ、アドレス帳、各種のプログラム、および各種の設定情報を記録する。ストレージ114は、たとえば電源OFF/ONで消去されない不揮発性のフラッシュメモリでよい。ストレージ114は、この他にもたとえば、SSD、HDD、eMMCなどでよい。RAM113は、CPU111のメインメモリであり、たとえば、ワークエリア、プログラムを展開するための一時記録領域として用いられる。ROM112、RAM113、およびストレージ114は、画像形成装置101の保持手段としての記録部を構成する。CPU111は、ROM112又はストレージ114に記録されたプログラムを読み出してRAM113に展開して実行する。これにより、図2の画像形成装置101には、画像形成装置101の全体的な動作を制御するための制御部110が実現される。制御部110は、読取部116、表示部121、操作部118、印刷部120の動作を制御し、たとえば読取制御、印刷制御、電子メールの送信制御などを実行する。なお、画像形成装置101は、複数のCPU111を備え、その複数のCPU111によりROM112又はストレージ114に記録されたプログラムを分散して実行してもよい。また、後述するプログラムの一部は、ASICやFPGAなどのハードウェア回路により処理されてもよい。
読取I/F115は、読取部116に接続される。読取I/F115は、CPU111の制御により、読取部116に原稿の読み取りを実行させる。読取部116は、原稿を読み取って、原稿を読み取った画像データを生成する。読取I/F115は、読取部116が生成した画像データを、ストレージ114に保存する。印刷I/F119は、印刷部120に接続される。印刷I/F119は、CPU111の制御により、印刷部120に画像データを印刷させる。印刷I/F119は、ストレージ114の画像データを印刷部120へ出力する。印刷部120は、入力される画像データを、用紙などに印刷する。通信I/F123は、ネットワーク105に接続される。通信I/F123は、CPU111の制御により、ネットワーク105に接続される他の装置とデータ通信する。通信I/F123は、CPU111から、たとえばストレージ114の画像データを添付した電子メールを取得すると、電子メールを、メールサーバ103へ送信する。通信I/F123は、FTP、SMB、WebDAV、SMTPなどの各種の通信プロトコルにより、画像データを送信してよい。通信I/F123は、CPU111から、画像形成装置101の設定画面のデータを取得すると、設定画面のデータを、PC104へ送信する。通信I/F123は、PC104から各種の設定値を受信すると、ストレージ114に記録する。通信I/F123は、HTTPなどの各種の通信プロトコルにより、設定値および設定画面のデータを送受してよい。この場合、CPU111は、ROM112に格納されるWebサーバアプリケーションを実行し、通信I/F123によるHTTP接続を制御する。操作I/F117は、操作部118と、表示部121とに接続される。操作I/F117は、CPU111の制御により、表示部121に画面を表示させる。表示部121は、たとえば液晶表示デバイスである。表示部121は、液晶表示デバイスの表示画面に、操作に係る画面を表示する。操作部118は、たとえば液晶表示デバイスに重ねて配置されるタッチパネルデバイスである。操作部118は、操作の位置などの操作情報を、ユーザの表示部121に対する操作として出力する。操作I/F117は、表示部121に表示されている表示画面と、操作部118の操作情報とに基づいて、ユーザの操作内容を特定し、特定した操作内容に応じた入力データをCPU111へ出力する。
ところで、このような画像形成装置101では、電子メールによる通信ジョブの送信履歴を、ストレージ114に蓄積して記録する。また、画像形成装置101は、ユーザの電子メールの送信履歴の呼び出し操作に基づいて表示部121に表示し、表示している履歴から選択された宛先に新たな電子メールを再送信する、ことが考えられる。しかしながら、画像形成装置101の表示部121は、画像形成装置101の各種の機能を設定するためのものであり、基本的に大型のものにはなっていない。画像形成装置101の表示部121の表示画面は、限られたものになる。その一方で、1つの電子メールの送信履歴には、同報送信の場合などのように、複数の宛先が含まれることがある。この場合、画像形成装置101の表示部121に、すべての宛先情報を表示しきれない可能性がある。また、1つの宛先を表示する場合であっても、メールアドレスが長かったり、長い宛先が付加されていたりする場合、画像形成装置101の表示部121に、そのすべてを切れないように表示できない可能性がある。また、電子メールの宛先には、To/Cc/Bccなどの送信属性がある。Toは、一般的に電子メールの直接的な宛先に用いられ、相手先において表示される宛先である。Ccは、一般的に電子メールの間接的な宛先に用いられ、相手先において表示される宛先である。Bccは、一般的に電子メールの間接的な宛先に用いられ、相手先において表示されない宛先である。電子メールでは、これらの送信属性を宛先ごとに指定することができる。電子メールの宛先を表示する場合においても、宛先に対応付けて送信属性が表示されることが望ましい。そして、通信ジョブの送信履歴の表示画面に、これらの宛先の情報のすべてが一覧的に適切に表示されていない場合、ユーザは、本来的に想定しているものとは異なる宛先へ、電子メールを送信してしまう可能性がある。ユーザは、表示されていない宛先が存在することを確認することなく、再送信の宛先として選択してしまう可能性がある。特に、画像形成装置101では、通信ジョブの送信履歴を表示する画面には、電子メールの宛先だけでなく、電子メールの日時、添付した画像データの情報などの各種の情報がまとめて表示される。通信ジョブの送信履歴を表示する画面は、これらの複数の情報を参照して、再送信の宛先を適切に選択できるようにすることが望ましい。この場合、表示画面において宛先を表示する領域がさらに小さくなり、表示可能な宛先の件数などがさらに減ることになる。また、1つの送信履歴のデータが増えると、ストレージ114に蓄積可能な送信履歴の件数が減る。このため、画像形成装置101によっては、1件当たりのデータ量を制限する可能性がある。しかしながら、このように1件当たりのデータ量を制限するために、電子メールの宛先の情報を減らしてしまうと、ユーザは再送信の宛先として不適切な履歴を選択してしまう可能性がある。このように画像形成装置101などの通信ジョブの履歴表示装置では、送信履歴の宛先表示について、ユーザビリティを考慮して改善することが望まれる。以下、本実施形態での対策について説明する。
図3は、図2の表示部121に表示されるホーム画面300の説明図である。CPU111は、たとえば画像形成装置101が起動された場合、図3のホーム画面を表示部121に表示する。図3の表示部121は、タッチパネルデバイスが重ねて配置される液晶表紙デバイスと、データLED320、エラーLED321、を有する。液晶表紙デバイスには、スキャン301、メニュ307、アドレス帳306などの複数の機能ボタンが表示されている。ユーザは、液晶表紙デバイスに重ねて配置されるタッチパネルデバイスを操作することにより、液晶表紙デバイスに表示されているボタンを操作する。CPU111は、操作されたボタン(表示オブジェクト)に関連付けられたプログラムを実行することにより、操作されたボタン(表示オブジェクト)に応じた制御を実行する。たとえば、状況確認ボタン309が操作されると、CPU111は、表示部121の表示を切り替え制御して、画像形成装置101の状態を確認する状況確認画面400を、表示部121に表示する。スキャンボタン301が操作されると、CPU111は、画像形成装置101から電子メール送信(電子メール送信)、SMB、FTP、WebDavによるファイル送信を実行するための各送信設定画面を、表示部121に表示する。メニュボタン307が操作されると、CPU111は、画像形成装置101の各種設定メニュ画面を、表示部121に表示する。アドレス帳ボタン306が操作されると、CPU111は、画像形成装置101のアドレス帳640の表示画面を、表示部121に表示する。ストップボタン311が操作されると、CPU111は、現在実行している画像形成装置101の各処理を中断する。ホームボタン310が操作されると、CPU111は、図3のホーム画面を表示部121に表示する。ストップ311およびホームボタン310は、表示部121に常時表示されてよい。データLED320およびエラーLED321は、画像形成装置101の状態を表示する。CPU111は、送信ジョブや印刷ジョブの実行を開始すると、データLED310を点灯する。CPU111は、送信ジョブや印刷ジョブの実行が完了すると、データLED310を消灯する。CPU111は、画像形成装置101に何らかのエラー(ジャム・紙無しなど)が発生した場合に、エラーLED311を点灯する。
図4は、電子メールの送信履歴の宛先を表示部121に表示させるまでの画面遷移の一例の説明図である。図3のホーム画面300の状況確認ボタン309が操作されると、CPU111は、図4(a)の状況確認画面400を表示部121に表示する。状況確認画面400には、確認可能な状況として、デバイス情報、コピー/プリントジョブ、送信ジョブ、受信ジョブ、ファクシミリ転送エラージョブ、ネットワーク105情報のボタンがリスト表示される。また、状況確認画面400には、閉じるボタン402が表示される。送信ジョブのボタン401が操作されると、CPU111は、図4(b)の送信ジョブの状況および履歴の確認画面410を表示部121に表示する。送信ジョブの状況および履歴の確認画面410には、送信履歴として、送信した電子メール、送信したファクシミリ、送信したファイルを示すボタンがリスト表示される。送信ジョブの確認画面410には、送信状況のタブボタンと、送信履歴のタブボタン411とが表示される。CPU111は、タブボタンの操作に応じて確認画面410に状況または履歴を表示する。また、確認画面410には、左上に戻るボタン414が表示される。送信履歴の電子メールのボタン413、414が操作されると、CPU111は、図4(c)または図4(d)の詳細情報画面420を表示部121に表示する。図4(c)または図4(d)の詳細情報画面420には、送信履歴から選択された電子メールの宛先などの各種の情報を示すボタンがリスト表示される。送信履歴として詳細情報画面420に表示される情報は、たとえば、受付番号4201、送信結果4202、開始時刻4203、ジョブタイプ4204、宛先4205、件名4206、送信ページ数4207、通信モード4208、である。送信履歴の情報は、後述する表B(表2)において説明する。スクロールバー422が操作されると、CPU111は、表示部121に表示する詳細情報画面420の内容を切り替える。図4(c)または図4(d)の詳細情報画面420において宛先のボタン421、423が操作されると、CPU111は、図4(e)または図4(f)の宛先画面430を表示部121に表示する。CPU111は、表A(表1)に基づいて、電子メールの宛先を表示する宛先画面430を表示部121に表示する。表示制御手段としてのCPU111は、表示部121に表示させる履歴の表示画面と、取得された履歴情報のすべての宛先とに基づいて、履歴情報のすべての宛先が表示画面に一覧的に表示されるように、宛先の表示画面での宛先の表示方法を変更する。
たとえば、図4(e)の宛先画面430は、受付番号4201が0029である電子メールについての宛先を表示する画面である。受付番号4201が0029である電子メールの宛先は、1件である。通信モード4208は、通常送信である。この場合、CPU111は、宛先431において、送信属性の“To:”と送信時に設定した電話帳の名称(宛先名称)“AAA”とメールアドレス(アドレス情報)“<aaa@abc.co.jp>”とを、宛先画面430に表示する。アドレス帳から1宛先のみを設定して通常送信した場合、宛先表示431のように“送信属性(To/Cc/Bcc):アドレス帳に入力された名称<メールアドレス>”の形式で宛先の文字列が表示される。たとえば、アドレス帳に名称“AAA”、メールアドレス“aaa@abc.co.jp”を登録した場合、“To:AAA<aaa@abc.co.jp“の文字列が表示される。また、図4(e)の宛先画面430には、後述する表示設定ボタン435、表示切替ボタン433、が表示される。
この他にもたとえば、図4(f)の宛先画面430は、受付番号4201が0028である電子メールについての宛先を表示する画面である。受付番号4201が0028である電子メールの宛先は、2件以上である。通信モード4208は、同報送信である。この場合、CPU111は、宛先431において、“送信属性(To/Cc/Bcc):と、送信時に設定した電話帳のメールアドレスとを、とを、宛先画面430に表示する。複数のメールアドレスは、“,”(カンマ)で区切って連続して表示する。なお、宛先4205の表示可能な文字列長をオーバする場合、メールアドレスの文字列の最後に“…”(3点リーダ)を付加してよい。送信履歴の宛先が宛先画面430に入りきらない場合、CPU111は、スクロールバー434を表示し、スクロールバー434の操作に応じてすべての宛先を宛先画面430に表示してよい。また、送信履歴の宛先が宛先として保存可能な最大文字列長を超えた場合、宛先の最後に“…”(3点リーダ)を付加し、表示されているメールアドレスに続きが有ることをユーザに明示してよい。また、図4(f)の宛先画面430には、後述する表示設定ボタン435、表示切替ボタン433、が表示される。
このように、表示制御手段としてのCPU111は、取得された履歴情報の宛先が、表示部121に表示させる履歴の表示画面において表示可能な所定の第1の数(ここでは1件)以下の宛先件数である場合、第1の表示方法で表示する。第1の表示方法では、履歴情報のすべての宛先を、第1の表示方法で表示画面に一覧に表示する。また、表示制御手段としてのCPU111は、取得された履歴情報の宛先が、表示部121に表示させる履歴の表示画面において表示可能な所定数より多い(ここでは2件以上の)宛先件数(第2の数)である場合、第2の表示方法で表示する。第2の表示方法では、履歴情報のすべての宛先を、第1の表示方法よりも各宛先をコンパクトに、表示画面に一覧に表示する。表示画面には、宛先名称を用いずにアドレス情報を用いて一覧が表示される。
図5は、送信履歴の電子メールの宛先を表示するために図2のCPU111により実行される表示制御のフローチャートである。CPU111は、ストレージ114、RAM113、ROM112を読み書きし、表示部121、操作部118、読取部116、および通信I/F123を制御して、図5の処理を実行する。ステップS501において、CPU111は、ストレージ114から送信履歴を読み出す。ステップS502において、CPU111は、送信ジョブの送信履歴410の画面に、送信履歴を表示する。送信履歴には、送信ジョブごとに、たとえば、ジョブタイプ、開始時刻、送信結果(OK/NG)、送信結果がNGの場合のエラーコード、が表示される。また、CPU111は、表示部121の表示領域に応じて、送信履歴の一覧表示の画面スクロール、ジョブの種類を示すアイコン表示などの表示制御も行う。ステップS503において、CPU111は、送信履歴410で表示されている通信ジョブの一つが操作されたか否かを判断する。通信ジョブの一つが選択操作されていない場合、CPU111は、処理をステップS502へ戻す。CPU111は、通信ジョブの一つが選択操作されるまで、ステップS502およびステップS503の処理を繰り返す。通信ジョブの一つが選択操作された場合、CPU111は、選択したジョブの受付番号を保持し、処理をステップS504へ進める。ステップS504において、CPU111は、ステップ503で保持した受付番号の送信履歴を取得し、送信ジョブの詳細情報420を表示する。送信履歴に保存する詳細情報は、たとえば表B(表2)に示すものである。送信履歴に保存する詳細情報は、送信ジョブの実行ごとに生成され、1ジョブ毎に不揮発性のストレージ114に保存される情報である。送信履歴の宛先4205は、電子メール送信時の宛先情報から宛先表示文字列に変換してストレージ114に保存される。ステップS505において、CPU111は、詳細情報420の宛先(421、423)が操作により選択されたか否かを判断する。詳細情報420の宛先(421、423)が操作により選択されていない場合、CPU111は、処理をステップS504へ戻す。CPU111は、宛先(421、423)が選択操作されるまで、ステップS504およびステップS505の処理を繰り返す。詳細情報420の宛先(421、423)が操作により選択されると場合、CPU111は、処理をステップS506へ進める。S506において、CPU111は、表示中の送信履歴の受付番号から、保存されている宛先4205を取得し、取得した宛先4205を宛先画面430に表示する。
図6は、電子メールを送信する際に図2の表示部121に表示される表示画面の画面遷移の説明図である。図3のホーム画面300のスキャンボタン301が操作されると、CPU111は、図6(a)のスキャン画面600を表示部121に表示する。電子メールを送信する場合、ユーザは、電子メールボタン601を操作する。CPU111は、これに応じて図6(b)または図6(c)の電子メール画面610を表示部121に表示する。電子メール画面610には、宛先設定タブボタン612、送信設定タブボタン611、が表示される。なお、図6(a)から図6(c)に示すように、状況確認ボタン309は、ホーム画面300の他、電子メール送信画面610などのジョブ設定画面でも表示してよい。図6(b)は、送信設定タブボタン611が操作された場合の表示である。図6(b)の電子メール画面610には、送信する画像データについての設定ボタンがリスト表示される。図6(b)の電子メール画面610には、たとえば、原稿の読取サイズ、原稿を読み取って生成された画像のファイル形式、読み取り濃度、原稿の種類など原稿の読取に関する設定ボタン、が表示される。また、電子メール画面610には、本文・ファイル名・件名など生成される電子メールに関する設定ボタンが表示される。図6(c)は、宛先設定タブボタン612が操作された場合の表示である。図6(c)の電子メール画面610には、送信の宛先を設定するための設定ボタンがリスト表示される。図6(c)の電子メール画面610には、キーボード入力ボタン、アドレス帳からの入力ボタン613、LDAPサーバからの入力ボタン、送信履歴からの入力ボタン618、が表示される。キーボード入力ボタンが操作されると、CPU111は、キーボードを表示する。ユーザは、送信宛先のメールアドレスを、キーボードから直接入力する。これにより、CPU111は、電子メールの送信先(宛先)を取得する。アドレス帳の入力ボタン613が操作されると、CPU111は、ストレージ114に登録されているアドレス帳を表示する。アドレス帳には、送信する宛先情報として、たとえば送信種別(電子メール、ファイル、ファクシミリなど)、名称、宛先データ(メールアドレス、ホスト名、サーバ情報など)、アカウント情報(ユーザ名、パスワード)、などの情報が含まれる。ユーザは、表示されるメールアドレスを選択する。これにより、CPU111は、アドレス帳640から、操作により選択される電子メールの送信先(宛先)を取得する。LDAPサーバからの入力ボタンが操作されると、CPU111は、図示外のLDAPサーバに登録されているアドレス帳を取得して表示する。ユーザは、表示されるメールアドレスを選択する。これにより、CPU111は、操作により選択される電子メールの送信先(宛先)を取得する。送信履歴からの入力ボタン618が操作されると、CPU111は、ストレージ114に登録されている送信履歴を表示する。ユーザは、表示される送信履歴を選択する。これにより、CPU111は、操作により選択される送信履歴に含まれる1乃至複数の電子メールの送信先(宛先)を取得する。図6(b)または図6(c)の電子メール画面610において、白黒スタートボタン615またはカラースタートボタン614が操作されると、CPU111は、電子メールの送信準備処理を開始し、図6(d)の送信画面620を表示部121に表示する。図6(d)の送信画面620には、「読み込み中/送信中です。」のメッセージ621、宛先数および送信ページ数のメッセージ622、送信開始ボタン623、が表示される。宛先数622は、電子メール送信の宛先の数である。送信ページ数は、送信する原稿のページ数である。送信開始ボタン623は、原稿の読み込み中に、1ページ毎に表示されてよい。送信開始ボタン623が操作されると、CPU111は、電子メールの送信処理を実行する。
図7は、図6での各種の宛先の選択画面の説明図である。図7(a)は、アドレス帳の入力ボタン613が操作された場合に表示される、送信属性ごとの宛先の設定画面630である。設定画面630には、To/Cc/Bccそれぞれの設定ボタン631~633が表示される。Toボタン631、Ccボタン632、Bccボタン633のいずれかが操作されると、CPU111は、図7(b)のアドレス帳の表示画面640を表示する。アドレス帳の表示画面640には、アドレス帳に含まれる複数のアドレスのボタンがリスト表示される。アドレス帳の表示画面640には、画面下部のアイコンメニュに表示されているメールアドレスボタン643が操作されると、CPU111は、各ボタンに、アドレス帳に登録されている電子メールのアドレスを表示する。星マーク645が操作されると、CPU111は、よく使う設定に登録されているアドレスの送信宛先を表示する。これにより、表示画面640には、よく使う設定、ファクシミリ、電子メール643、Iファクシミリ(インターネットファクシミリ)、ファイルなどの送信宛先が表示される。アドレスのボタンが操作により選択されると、CPU111は、選択されたアドレスのボタンに、チェック641を表示する。選択されていない宛先は、未チェック642となる。確定ボタン644が操作されると、CPU111は、操作時点で選択されている宛先を、送信属性の送信宛先に設定する。CPU111は、図6(b)または図6(c)の電子メール画面610を表示部121に表示する。なお、同報送信をする場合、複数の宛先を選択すればよい。複数の宛先が選択された場合、宛先確認ボタン617の件数表示は、2以上となる。宛先確認ボタン617が操作されると、CPU111は、選択している複数の宛先を、図7(c)の宛先詳細の確認画面650に表示する。宛先詳細の確認画面650には、電子メールの宛先に設定されている1乃至複数の電子メールアドレスが、To/Cc/Bccの送信属性ごとに分類して表示される。宛先詳細の確認画面650において宛先ボタン651が操作されると、CPU111は、ボタンの左端のマークをチェック状態とし、宛先を編集可能な状態にする。そして、画面下の宛先解除ボタン652が操作されると、CPU111は、編集可能な状態にあるアドレスを、電子メールの宛先から削除する。宛先編集ボタン653が操作されると、CPU111は、編集可能な状態にあるアドレスを、編集可能にする。詳細情報ボタン654が操作されると、CPU111は、編集可能な状態にあるアドレスについての、宛先としてのTo/Cc/Bccの送信属性と、メールアドレスと、アドレス帳に登録された名称と、を表示する。To/Cc/Bccの変更ボタン655が操作されると、CPU111は、編集可能な状態にあるアドレスについての送信属性の変更画面を表示する。この場合、CPU111は、図7(a)の設定画面630を表示してよい。
図7(d)は、送信履歴からの入力ボタン618が操作された場合に表示される、送信履歴の選択画面660である。送信履歴の選択画面660には、過去に送信した送信履歴ボタン661,662,663がリスト表示される。各々の送信履歴ボタン661,662,663には、それぞれの宛先データが表示される。送信履歴ボタン661,662,663が操作されると、CPU111は、操作により選択された送信履歴に含まれているすべての電子メールのアドレスを送信先(宛先)として取得する。また、CPU111は、図6(b)または図6(c)の電子メール画面610を表示部121に表示する。送信履歴の選択画面660において、各送信履歴ボタンに表示される宛先は、宛先データごとに表示方法が変更されている。たとえば送信履歴ボタン661では、送信宛先が、AAA<aaa@abc.co.jp>と、BBB<bbb@abc.co.jp>と、そのほかに宛先が設定されていることを示す”…“とにより、表示されている。宛先データ662では、送信宛先が、メールアドレスのみで表示されている。すべての送信宛先である3つの宛先が表示されている。宛先データ663では、送信宛先が、送信属性と、AAA<aaa@abc.co.jp>と、BBB<bbb@abc.co.jp>と、により、表示されている。送信属性Toには、AAA<aaa@abc.co.jp>の1件の宛先が表示されている。送信属性Ccには、BBB<bbb@abc.co.jp>の1件の宛先が表示されている。このように宛先データの表示方法を変えることで、宛先データの詳細が分かり、過去に送信した宛先をユーザが間違って設定し難くできる。以上の処理は、電子メール送信時の表示画面の遷移である。
図8は、電子メールを作成して送信する際に図2のCPU111により実行される表示制御の一部のフローチャートである。図8(A)は、電子メールを作成して送信する処理の流れを示すフローチャートである。ステップS701において、CPU111は、電子メールの画面610において送信設定612を表示しているか否かを判断する。送信設定612を表示していない場合、CPU111は、処理をステップS702へ進める。ステップS702において、CPU111は、電子メールの送信宛先を設定する。電子メールの送信宛先の詳細な処理は、上述した画面遷移において説明している。CPU111は、設定した宛先のアドレスなどのデータを、RAM113に保存する。送信設定612を表示している場合、CPU111は、処理をステップS703へ進める。ステップS703において、CPU111は、電子メールに添付される画像ファイルの読取設定、電子メールの本文、件名、ファイル名などを設定する。CPU111は、設定テータを、RAM113のワーク領域などに保存する。ステップS704において、CPU111は、白黒スタートボタン615またはカラースタートボタン614が操作されたことに基づいて、電子メールの送信開始を判断する。電子メールの送信を開始しない場合、CPU111は、処理をステップS701へ戻す。電子メールの送信を開始する場合、CPU111は、処理をステップS705へ進める。白黒スタートボタン615が操作された場合、ステップS705において、CPU111は、原稿をモノクロで読み込み、電子メールを送信する。カラースタートボタン614を操作された場合、CPU111は、原稿をカラーで読み込み、電子メールを送信する。PU111は、ステップS702とステップS703にて設定された宛先、送信設定に基づいて、電子メールを送信する。PU111は、電子メールの送信処理において、読取部116に置かれた原稿を読み取り、読み取った画像データを、RAM113に保存する。CPU111は、保存した画像データを電子メールの添付ファイルへ変換し、通信I/F123からネットワーク105を通じてメールサーバ103へ送信する。ステップS706において、CPU111は、ステップ705で実行した電子メールの送信履歴を生成し、ストレージ114に蓄積して記録する。ステップS707において、CPU111は、電子メール送信時の宛先情報を、ストレージ114に蓄積する送信履歴の宛先として保存する。
図8(B)は、図8(A)のステップS707における、宛先履歴の保存処理のフローチャートである。ステップS710において、CPU111は、ステップS702で設定された宛先が1件か否かを判断する。設定された宛先が1件のみである場合、CPU111は、処理をステップS711へ進める。設定された宛先が複数である場合、CPU111は、処理をステップS714へ進める。1件の宛先を保存する場合、ステップS711において、CPU111は、送信属性“To:”の宛先を、ストレージ114に保存する。ステップS712において、CPU111は、アドレス帳などに入力されている名称を、ストレージ114に保存する。ステップS713において、CPU111は、送信宛先の電子メールアドレスに、“<メールアドレス>”のようにメールアドレス前後に“<”、“>”ブラケットを付加し、ストレージ114に保存する。複数の宛先を保存する場合、ステップS714において、CPU111は、送信属性“To:”のグループ宛先を、ストレージ114に保存する。ステップS715において、CPU111は、送信属性“Cc:”のグループ宛先を、ストレージ114に保存する。ステップS716において、CPU111は、送信属性“Bcc:”のグループ宛先を、ストレージ114に保存する。ストレージ114において、各送信履歴の宛先を保存する領域は、送信履歴の宛先として保存可能な最大文字列長が決められていてよい。
図9は、ステップS714からステップS716までのグループ宛先の保存処理のフローチャートである。ステップS720において、CPU111は、ステップS714、ステップS715、またはステップS716において設定された送信属性の文字列を取得する。ステップS721において、CPU111は、取得した送信属性を示す “To:”、“Cc:”、“Bcc:”の文字列を、RAM113に保存する。ステップS722において、CPU111は、宛先設定タブボタン612の操作後に設定された送信属性の宛先データの文字列を1件取得し、RAM113に保存する。宛先データの文字列は、キーボード入力、アドレス帳、LDAPサーバ、送信の履歴などに基づいて、送信属性ごとに設定される。ステップS723において、CPU111は、取得した送信属性の宛先データの文字列を追加した場合に、RAM113に保存されている宛先データの総文字数が、ストレージ114に保存可能な最大文字列長を超えるか否かを判断する。ストレージ114に保存可能な宛先データの最大文字列長は、予め設定されていてよい。RAM113に保存されている宛先データの総文字数が最大文字列長を超えている場合、CPU111は、処理をステップS727へ進める。ステップS727において、CPU111は、RAM113に保存されている宛先データの最後にリーダテキスト“…”を付加する。その後、CPU111は、図9の処理を終了する。宛先データの最大文字列長を超えていない場合、CPU111は、処理をステップS724へ進める。ステップS724において、CPU111は、RAM113に保存されている宛先データを、ストレージ114に保存する。ステップS725において、CPU111は、RAM113に保存されている宛先データの最後に、区切り文字(カンマ)“,”を付加する。ステップS726において、CPU111は、取得した送信属性についての未処理の宛先データの有無を判断する。未処理の宛先データが存在する場合、CPU111は、処理をステップS722へ戻す。CPU111は、未処理の宛先データが存在しなくなるまで、以上の処理を繰り返す。これにより、ストレージ114には、取得した送信属性についての1乃至複数の宛先データが記録される。未処理の宛先データが存在しない場合、CPU111は、図9の処理を終了する。
これにより、ストレージ114には、図7(d)の送信履歴の選択画面660において、各送信履歴ボタン661,662,663に表示される宛先の文字列が記録される。そして、CPU111は、送信履歴ボタン661,662,663を表示する際に、ストレージ114から宛先データを読み込んで、送信履歴ボタン661,662,663に表示する。送信履歴ボタン661では、メールアドレスの前に、送信属性を付加してよい。送信履歴の選択画面660には、複数の送信履歴の宛先が、既定の形式で、表示画面に一覧的に表示される。このように、本実施形態では、表示制御手段としてのCPU111は、取得された履歴情報の宛先が、表示部121に表示させる履歴の表示画面において表示可能な所定数以下(ここでは1件以下)の宛先件数である場合、第1の表示方法で表示する。第1の表示方法では、履歴情報の宛先を、第1の表示方法で表示画面に一覧的に表示する。CPU111は、第1の表示方法では、履歴情報の各宛先について、メールアドレスおよび名称を、RFC(Request For Comments)2822のアドレス形式による既定の形式で、表示画面に一覧的に表示する。また、CPU111は、取得された履歴情報の宛先が、表示部121に表示させる履歴の表示画面において表示可能な所定数より多い(ここでは2件以上の)宛先件数である場合、履歴情報の宛先を、第2の表示方法で表示画面に一覧的に表示する。第2の表示方法は、第1の表示方法よりも各宛先をコンパクトに表示画面に一覧的に表示する。CPU111は、第2の表示方法では、取得された電子メールの履歴情報において各宛先についてのメールアドレスおよび名称が取得している場合でも、履歴情報の各宛先について、メールアドレスのみを、既定の形式で、表示画面に一覧的に表示する。また、CPU111は、取得された電子メールの履歴情報において各宛先についての送信属性を取得している場合、履歴情報の宛先と対応づけて、送信属性を示す情報を、表示画面に一覧的に表示する。
図10は、第一実施形態での電子メールシステム100での、画像形成装置101とメールサーバ103との間の通信シーケンスの説明図である。図10には、ユーザによる画像形成装置101の操作についても併せて図示している。電子メールを画像形成装置101から送信する場合、画像形成装置101のCPU111は、ユーザの操作ステップS1201により、表示部121の表示画面を遷移させ、図6(b)または図6(c)の電子メール画面610を表示部121に表示する。画像形成装置101のCPU111は、ユーザによる宛先および送信設定ステップS1202に応じて、図8のステップS701からS704の処理を繰り返す。画像形成装置101のCPU111は、ユーザによるスタートステップS1203に応じて、電子メールの送信処理を開始する。画像形成装置101のCPU111は、白黒スタートボタン615またはカラースタートボタン614の操作に応じて、ステップS705において、画像を読み取り、電子メールを生成して送信する。たとえば、CPU111は、ステップS703での読取設定により、読取部116に、原稿の画像を読み取らせる。読取部I/Fは、読み取った画像のデータを、RAM113またはストレージ114に記録する。次に、CPU111は、読み取りによる画像データを、電子メール送信のMIMEフォーマットに変換する。次に、CPU111は、ステップS702での宛先設定により電子メールを生成する。CPU111は、生成したMIMEフォーマットの画像データを、電子メールのデータに追加する。次に、CPU111は、ステップS1204において、通信I/F123に、生成した電子メールのデータを、ネットワーク105を通じて、メールサーバ103102へ送信させる。通信I/F123は、SMTPプロトコルの手順によりメールサーバ103102へアクセスし、メールサーバ103102へ電子メールのデータを送信する。メールサーバ103102は、受信した電子メールを保存し、応答を通信I/F123へ送信する。ステップS1205において電子メールの送信を終了した後、CPU111は、電子メール送信終了時処理として、送信履歴の保存処理(S706、S707)を実行する。CPU111は、送信終了通知ステップS1206として、ユーザに送信終了を通知する。CPU111は、たとえば、LEDを消灯することで通信終了をユーザに通知する。CPU111は、図示外のブザーの報知により通信終了をユーザに通知してもよい。通知により送信終了を知ったユーザは、状況確認ステップS1207にて、ホーム画面300の状況確認ボタン309を操作する。これにより、CPU111は、図4(A)の状況確認の画面400を表示する。ユーザがステップS1208で送信ジョブを選択すると、CPU111は、ステップS501およびS502の処理により、図4(b)の送信ジョブの状況および履歴の確認画面410を表示部121に表示する。ユーザがステップS1209で1つの電子メールの送信履歴を選択すると、CPU111は、ステップS503およびS504の処理により、図4(c)または図4(d)のまたは詳細情報画面420を表示する。ユーザがステップS1210で宛先のボタンを選択すると、CPU111は、ステップS505およびS506の処理により、図4(e)または図4(f)の宛先画面430を表示部121に表示する。
以上のように、本実施形態では、画像形成装置101のCPU111は、ユーザ操作に基づいて、画像データを添付した電子メールを生成してメールサーバ103102へ送信する。また、画像形成装置101のCPU111は、送信した電子メールなどの送信履歴を保存し、ステップS1207~1210のユーザ操作に応じて、送信宛先を表示部121に表示する。この際に表示される宛先画面430では、図4(e)に示すように宛先が1件の場合、送信属性と名称とメールアドレスを宛先表示431のように表示する。履歴情報のすべての宛先を、送信属性、名称およびメールアドレスのすべてによる第1の表示方法で、表示部121の表示画面に一覧的に表示する。各宛先のメールアドレスおよび名称は、RFC2822のアドレス形式という既定の形式により、表示される。送信属性を示す情報は、履歴情報の宛先と対応づけて、表示される。ユーザは、どの宛先に送信したのかを、名称とメールアドレスから容易に判別できる。また、宛先が2件以上の宛先画面430では、図4(f)に示すように名称の表示を省略し、送信属性とメールアドレスを宛先表示432のように表示する。履歴情報のすべての宛先を、名称を省略した送信属性およびメールアドレスの形式による第1の表示方法よりもコンパクトな第2の表示方法で、表示部121の表示画面に一覧的に表示する。各宛先のメールアドレスは、メールアドレスそのままの既定の形式により、表示される。送信属性を示す情報は、履歴情報の宛先と対応づけて、表示される。ユーザは、どの宛先に送信したのかを、名称とメールアドレスから容易に判別できる。
また、宛先データがその最大文字列長を超える場合には、宛先画面430には、最後の宛先の後に“…”の文字列が追加される。ユーザは、表示されていない宛先が存在することを容易に確認できる。このように、本実施形態では、表示部121に表示させる履歴の表示画面と、取得された履歴情報のすべての宛先とに基づいて、基本的に履歴情報のすべての宛先が表示画面に一覧に表示されるように、宛先の表示画面での宛先の表示方法を変更する。よって、本実施形態では、表示部121に表示される履歴の表示画面には、基本的に、取得された履歴情報のすべての宛先が、より適切に表示されるようになる。宛先情報の表示は、ユーザビリティに優れている。その結果、本実施形態では、送信履歴における宛先の表示が改善される。ユーザが送信宛先を誤認することが起き難くなる。送信宛先を誤認したユーザが誤認した状態のまま再送信してしまう虞を減らすことができる。
[第二実施形態]
次に、本発明の第二実施形態に係る画像形成装置101を含む電子メールシステム100を説明する。以下の説明では、主に第一実施形態との相違点について説明する。本実施形態では、図4(e)または図4(f)などの電子メールの送信履歴の宛先画面430に表示されている表示設定ボタン435が操作された場合について説明する。表示設定ボタン435が操作された場合、表示設定手段としてのCPU111は、表示部121に表示させる履歴の宛先画面430における宛先の表示形式を、表示方法ごとに設定する。これにより、ストレージ114には、たとえば表A(表1)の送信履歴宛先表示設定8000が生成され、更新される。その後のCPU111は、表A(表1)の表示設定に基づいて、電子メールの送信履歴の宛先画面を、表示画面に一覧的に表示する。
図11は、第二実施形態における、電子メールの送信履歴の宛先画面の例である。CPU111は、表A(表1)の表示設定において第1の表示方法および第2の表示方法のそれぞれについて設定された表示形式により、取得された履歴情報の宛先を、図11(a)から図11(a)の送信履歴の宛先画面に一覧的に表示する。表A(表1)の送信履歴宛先表示設定8000と対応付けて、各送信履歴の宛先画面について説明する。図11(a)の送信履歴の宛先画面801は、送信属性の表示方法8001を“先頭行に表示“に設定した場合の送信履歴の宛先画面の例である。ここでは、Cc/Bccといった送信属性が、行の先頭に表示される。また、送信属性表示方法8001は、”前の宛先に続けて表示“に設定されている。この場合、複数の宛先は、送信属性ごとに、前の宛先に続けて表示する。図11(b)の送信履歴の宛先画面802は、To宛先形式(同報)8005を”表示名称+アドレス”に設定し、Cc宛先形式8011を“アドレス”、Bcc宛先形式8021を“アドレス”に設定した例である。この場合、送信属性Toのみが、表示名称<アドレス>の形式で表示される。送信属性Ccと、送信属性Bccとは、アドレスのみの形式で表示される。図11(c)の送信履歴の宛先画面803は、To宛先の文字8006を標準に設定し、Cc宛先の文字8012とBcc宛先の文字8022とを小さいフォントに設定した例である。この場合、送信属性Toのみが標準の文字フォントで表示される。送信属性Ccと送信属性Bccとは、小さい文字フォントで表示される。小さい文字は、宛先の文字を小さいフォントに変更する制御コードを表示文字列中に埋め込み、制御コードが宛先表示時に読み込まれると、表示フォントを小さいフォントに変更して表示する。図11(d)の送信履歴の宛先画面804は、Ccの宛先8010の設定を非表示、Bccの宛先8020の設定を非表示にした例である。この場合、送信属性Toの宛先のみが表示される。送信属性Ccと、送信属性Bccとの宛先は、省略して非表示にされる。非表示設定の場合の宛先表示は、宛先画面804のように、省略された送信属性の宛先が有ることを“(Cc/Bcc省略)“のように表示している。Ccのみ省略時は、”(Cc省略)“と表示する。Bccのみ省略時は、”(Bcc省略)“と表示する。CcとBccとの省略時は、”(Cc/Bcc省略)“と表示する。また、省略された送信属性の宛先が無い場合は、”(Cc/Bcc省略)“などの文字列は表示しない。図11(e)の送信履歴の宛先画面805は、To宛先形式(同報)8005を表示名称、Cc宛先形式8011を表示名称、Bcc宛先形式8021を表示名称に設定した例である。この場合、宛先は、表示名称のみで表示される。図11(f)の送信履歴の宛先画面806は、To/Cc/Bcc宛先形式の自動調整8030が“する”の設定時の表示例である。宛先が表示名称<アドレス>の形式で画面に入るかどうかをTo/Cc/Bccの送信属性ごとに判断した結果、Bccの送信属性の宛先だけが画面に入らないと判断されて、アドレスのみの形式で表示される。また、図11の電子メールの送信履歴の宛先画面801~806は、図4(e)または図4(f)の電子メールの送信履歴の宛先画面430と同様に、表示部121に表示される。図11の送信履歴の宛先画面801~806には、表示設定ボタン435、表示切替ボタン433、が表示される。
図12は、電子メールの送信履歴の一例の説明図である。図12では、電子メールの送信履歴は、リスト形式で表示されている。送信履歴のリスト形式の表示は、PC104が画像形成装置101のWebサーバに対して送信履歴表示要求を送信し、その応答として表示してよい。図12のリストにおいて、宛先1501~1508は、送信履歴宛先表示設定8000の設定に基づいて表示される。図12の宛先1501~1508は、説明のために、複数種類の表示設定による表示例を示している。宛先1501は、送信属性(To/Cc/Bcc)8003を付加する設定の例である。To宛先形式(同報)8005、Cc宛先形式8011、Bcc宛先形式8021は、“アドレス”に設定されている。また、宛先が、最大文字列長を超えているため、最後に“…”が付加されている。宛先1502は、送信属性(To/Cc/Bcc)8003を付加する設定の例である。To宛先形式(同報)8005は、“表示名称+アドレス“に設定されている。宛先1503は、送信属性(To/Cc/Bcc)8003を付加する設定の例である。To宛先形式(通常)8004は、“表示名称+アドレス“に設定されている。宛先1504は、送信属性(To/Cc/Bcc)8003を付加する設定の例である。To宛先形式(通常)8004は、“アドレス“に設定されている。宛先1505は、送信属性(To/Cc/Bcc)8003を付加しない設定の例である。To宛先形式(通常)8004は、“表示名称+アドレス“に設定されている。宛先1506は、送信属性(To/Cc/Bcc)8003を付加しない設定の例である。To宛先形式(通常)8004は、“アドレス“に設定されている。宛先1507は、送信属性(To/Cc/Bcc)8003を付加しない設定の例である。To宛先形式(通常)8004は、“表示名称“に設定されている。宛先1508は、送信属性(To/Cc/Bcc)8003を付加する設定の例である。To宛先形式(通常)8004は、“表示名称+アドレス“、Cc宛先形式8011は、”アドレス“に設定されている。このように表示形式を様々な形式に設定することで、リスト形式の宛先表示もユーザが見たい形式で表示することが可能になる。さらに、リスト形式の送信履歴宛先表示設定8000を宛先表示430のための設定と別にストレージ114に用意して、リスト形式に適した宛先表示に設定可能にしてもよい。
このように、表示設定手段としてのCPU111は、第1の表示方法および第2の表示方法のそれぞれについて、電子メールの宛先の表示形式を、送信属性ごとに設定することができる。たとえば、CPU111は、第1の表示方法および第2の表示方法のそれぞれについて、電子メールの宛先の名称およびメールアドレスの表示形式を、送信属性ごとに設定する。この場合、表示制御手段としてのCPU111は、第1の表示方法および第2の表示方法のそれぞれの表示において、送信属性ごとの設定に基づいて宛先の名称およびメールアドレスの表示を制御する。また、CPU111は、第1の表示方法および第2の表示方法のそれぞれについて、電子メールの宛先の表示形式として、使用する文字の属性を、送信属性ごとに設定する。この場合、表示制御手段としてのCPU111は、第1の表示方法および第2の表示方法のそれぞれの表示において、送信属性ごとに設定されている文字の属性により、宛先の表示を制御する。また、CPU111は、電子メールの宛先の表示形式として、送信属性ごとに、送信属性の表示の有無を設定する。この場合、表示制御手段としてのCPU111は、第1の表示方法および第2の表示方法のそれぞれの表示において、送信属性ごとの設定に基づいて送信属性を付加して宛先の表示を制御する。また、CPU111は、電子メールの宛先の表示形式として、送信属性ごとに、宛先そのものの表示の有無を設定する。この場合、表示制御手段としてのCPU111は、第1の表示方法および第2の表示方法のそれぞれの表示において、送信属性ごとの設定に基づいて宛先そのものの表示を制御する。また、CPU111は、電子メールの宛先の表示形式として、送信属性ごとに、複数の宛先の連続表示または改行表示を設定する。この場合、表示制御手段としてのCPU111は、第1の表示方法および第2の表示方法のそれぞれの表示において、送信属性ごとの設定に基づいて複数の宛先の表示を制御する。
次に、表Aの宛先履歴表示設定に基づく、送信履歴の宛先保存制御を説明する。図13は、図2のCPU111により実行される、電子メールの送信履歴の宛先保存処理のフローチャートである。ステップS901において、CPU111は、送信属性をToに設定した宛先を、送信履歴の宛先に保存する。宛先保存は、Toの宛先情報と送信属性情報に基づいて、図14のフローチャートにて制御される。ステップS902において、CPU111は、送信属性表示方法8001の設定が“先頭行に表示“であるか否かを判断する。送信属性表示方法8001の設定が“先頭行に表示“である場合、CPU111は、処理をステップS903へ進める。送信属性表示方法8001の設定が”宛先に続けて表示“であって“先頭行に表示“でない場合、CPU111は、改行することなく、処理をステップS904へ進める。また、ステップS902の判断において、Cc宛先の保存開始位置がちょうど先頭行から始まる場合、送信属性表示方法の設定に係らず、ステップS904に遷移する。ステップS903にて、CPU111は、To宛先の最後を改行して次のCc宛先を先頭行から表示させるため、改行コードをTo宛先の最後に付加する。その後、CPU111は、処理をステップS904へ進める。ステップS904において、CPU111は、Cc宛先を省略するかどうかをCcの宛先8010の設定に基づいて判断する。Cc宛先を省略する非表示設定の場合、CPU111は、処理をステップS906へ進める。Cc宛先を省略しない表示設定の場合、CPU111は、処理をステップS905へ進める。ステップS905において、CPU111は、送信属性をCcに設定した宛先を、送信履歴の宛先に保存する。その後、CPU111は、処理をステップS908へ進める。宛先保存は、Ccの宛先情報と送信属性情報に基づいて、図14のフローチャートにて制御される。ステップS906において、CPU111は、Ccの宛先の有無を判断する。Ccの宛先がない場合、CPU111は、処理をステップS908へ進める。Ccの宛先がある場合、CPU111は、処理をステップS907へ進める。ステップS907において、CPU111は、Ccの宛先が省略されていることをユーザに通知するため、Cc宛先省略文字列“Cc省略”の文字列を、送信履歴の宛先に保存する。ステップS908において、CPU111は、送信属性表示方法8001の設定を読み込み、“先頭行に表示“であるか否かを判断する。設定が“先頭行に表示“である場合、CPU111は、処理をステップS909へ進める。設定が”宛先に続けて表示“であって“先頭行に表示“でない場合、CPU111は、処理をステップS910へ進める。また、Bcc宛先の表示開始位置がちょうど先頭行から始まる場合、CPU111は、送信属性表示方法の設定に係らず、処理をステップS910へ進める。ステップS909において、CPU111は、前の宛先の最後を改行して次のBcc宛先を先頭行から表示させるため、改行コードを前の宛先の最後に付加する。その後、CPU111は、処理をステップS910へ進める。ステップS910において、CPU111は、Bcc宛先を省略するかどうかをBccの宛先8020の設定に基づいて判断する。Bcc宛先を省略する非表示設定の場合、CPU111は、処理をステップS912へ進める。Bcc宛先を省略しない表示設定の場合、CPU111は、処理をステップS911へ進める。ステップ911において、CPU111は、送信属性をBccに設定した宛先を、送信履歴の宛先に保存する。宛先保存は、Bccの宛先情報と送信属性情報に基づいて、図14のフローチャートにて制御される。その後、CPU111は、図13の処理を終了する。ステップS912において、CPU111は、Bccの宛先の有無を判断する。Bccの宛先がない場合、CPU111は、図13の処理を終了する。Bccの宛先がある場合、CPU111は、処理をステップS913へ進める。ステップS913において、CPU111は、Bccの宛先が省略されていることをユーザに通知するため、Bcc宛先省略文字列“Bcc省略”の文字列を、送信履歴の宛先に保存する。ここで、既に“Cc省略”が保存されている場合、CPU111は、“Cc省略”を削除し、“Cc/Bcc省略”を保存する。その後、CPU111は、図13の処理を終了する。
図14は、図13のステップS901、S905、またはS911での電子メールの各宛先の保存処理のフローチャートである。ステップS921において、CPU111は、宛先保存実行時に設定される送信属性情報に基づいて、To/Cc/Bccの文字設定8006、8013、8023を読み込み、小さいフォントサイズが設定されているか否かを判断する。小さいフォントサイズが設定されていない場合、CPU111は、処理をステップS923へ進める。小さいフォントサイズが設定されている場合、CPU111は、処理をステップS922へ進める。ステップS922において、CPU111は、フォントサイズを小に切り替える制御コードを、送信履歴の宛先に保存する。ステップS923において、CPU111は、送信属性8003の設定を読み込み、送信属性を付加するか否かを判断する。送信属性を付加しない場合、CPU111は、処理をステップS925へ進める。送信属性を付加する場合、CPU111は、処理をステップS924へ進める。ステップS924において、CPU111は、宛先保存実行時に設定された送信属性を、送信履歴の宛先に保存する。ステップS925において、CPU111は、宛先保存実行時に設定された宛先データから、1つの宛先の表示名称とメールアドレスとを取得する。ステップS926において、CPU111は、次のステップで判断する出力形式の設定として、送信属性と宛先数から送信履歴表示設定を読み出す。たとえば、送信属性がToの宛先1件の場合、CPU111は、To宛先形式(通常)8004の設定を、出力形式の設定として読み出す。送信属性がToの宛先2件以上である場合、CPU111は、To宛先形式(同報)8005の設定を、出力形式の設定として読み出す。送信属性がCcの場合、CPU111は、Cc宛先形式8011の設定を、出力形式の設定として読み出す。送信属性がBccの場合、CPU111は、Bcc宛先形式8021の設定を、出力形式の設定として読み出す。ステップS927において、CPU111は、読み出した出力形式の設定が、表示名称+アドレスか否かを判断する。読み出した出力形式の設定が、表示名称+アドレスである場合、CPU111は、処理をステップS930へ進め、それ以外の場合には処理をステップS928へ進める。ステップS930において、CPU111は、ステップS925で取得した宛先データから、“表示名称<メールアドレス>”の形式の宛先保存データを生成する。ステップS928において、CPU111は、出力形式の設定が、表示名称であるか否かを判断する。読み出した出力形式の設定が、表示名称である場合、CPU111は、処理をステップS931へ進め、それ以外の場合には処理をステップS929へ進める。ステップS929において、CPU111は、ステップS925で取得した宛先データから、メールアドレスの形式の宛先保存データを生成する。ステップS931において、CPU111は、ステップS925で取得した宛先データから、“表示名称”の形式での宛先保存データを生成する。ステップS932において、CPU111は、ステップS928からステップS930のいずれかで生成した宛先保存データを、送信履歴の宛先の最後に追加した場合に、送信履歴の宛先の文字列長が最大文字列長を超えるか否か判断する。送信履歴の宛先が最大文字列長を超える場合、CPU111は、処理をステップS935へ進める。ステップS935において、CPU111は、宛先データの最後に“…”を追加して保存する。送信履歴の宛先が最大文字列長を超えない場合、CPU111は、処理をステップS933へ進める。ステップS933において、CPU111は、次の宛先データが有るか否かを判断する。次の宛先がある場合、CPU111は、処理をステップS934へ進める。ステップS934において、CPU111は、宛先データ間の区切り文字としての“,”(カンマ)を、宛先データの最後に保存する。その後、CPU111は、処理をステップS914へ戻す。次の宛先がない場合、CPU111は、図14の宛先保存処理を終了する。なお、図4のステップS927からS931では、CPU111は、宛先画面805のアドレス帳に設定した表示名称およびメールアドレスのみについて出力形式を判断している。この他にもたとえば、CPU111は、宛先の装置名、宛先のIPアドレス、宛先の会社名または部署名などを、出力形式の判断に用いてよい。その場合、CPU111は、ステップS927~ステップS928の判断処理を、判断項目に応じて拡張してよい。同様に、CPU111は、出力形式のバリエーションを拡張してよい。
図15は、図13および図14に基づく宛先保存データを、電子メールの送信履歴として表示するための表示制御のフローチャートである。図2のCPU111は、図5のステップS506の宛先表示処理において、表Aの送信履歴宛先表示設定に基づく宛先を、宛先画面に表示する。これにより、図11の各種の宛先画面が、表示部121に表示される。ステップS1001において、CPU111は、送信履歴の宛先データから、宛先の区切り文字“,”(カンマ)、または改行までの文字列を取得する。宛先データの文字列には、たとえば送信属性、1乃至複数の宛先の名称もしくはアドレスが、設定に応じて含まれる。ステップS1002において、CPU111は、To宛先の文字8006、Cc宛先の文字8012、Bcc宛先の文字8022の設定に基づいて、小さいフォントで出力するか否かを判断する。小さいフォントで出力する場合、CPU111は、処理をステップS1003へ進める。標準のフォントで出力して小さいフォントで出力しない場合、CPU111は、処理をステップS1004へ進める。ステップS1003において、CPU111は、取得した文字列を小さいフォントで出力するために、文字フォントの設定を小さいサイズに設定する。ステップS1004において、CPU111は、取得した文字列を標準フォントで出力するため、文字フォントの設定を標準サイズに設定する。ステップS1005において、CPU111は、ステップS1001で取得した宛先データの文字列を、設定したサイズのフォントで出力する。これにより、図11の各種の宛先画面には、1つの送信属性に係る宛先データの文字列が、設定したサイズのフォントで表示される。なお、宛先データが宛先表示領域の最大幅を超える場合、CPU111は、超えた文字より次の行に出力位置を移動して、宛先データのすべての文字列を出力して表示させる。ステップS1006において、CPU111は、最後のデータが改行か否かを判断する。最後のデータが改行である場合、CPU111は、処理をステップS1007へ進める。ステップS1007において、CPU111は、宛先430の宛先表示領域に出力する文字出力位置を次の行に移動する。なお、宛先表示領域の幅で宛先データの最後の文字を出力している場合、ステップS1005にて自動的に次の行に移動するため、文字出力位置は移動させない。最後のデータが改行でない場合、CPU111は、処理をステップS1008へ進める。ステップS1008において、CPU111は、ステップS1001で取得した送信履歴の宛先データが最後か否かを判断する。取得した送信履歴の宛先データが最後でない場合、CPU111は、処理をステップS1001へ戻す。取得した送信履歴の宛先データが最後である場合、CPU111は、図15の処理を終了する。これにより、図11の各種の宛先画面には、送信属性ごとに、宛先データの文字列が、設定したサイズのフォントで表示される。
図16は、第二実施形態での電子メールシステム100での、画像形成装置101とメールサーバ103との間の通信シーケンスの説明図である。図16には、ユーザによる画像形成装置101の操作についても併せて図示している。ここで、ステップS1301からS1305までの処理は、図10のステップS1201からS1205までの処理と同様であり、その説明を省略する。ステップS1205において電子メールの送信を終了した後、CPU111は、電子メール送信終了時処理として、送信履歴の保存処理(ステップS901~S934)を実行する。CPU111は、送信終了通知ステップS1306として、ユーザに送信終了を通知する。CPU111は、たとえば、LEDを消灯することで通信終了をユーザに通知する。CPU111は、図示外のブザーの報知により通信終了をユーザに通知してもよい。通知により送信終了を知ったユーザは、状況確認ステップS1207にて、ホーム画面300の状況確認ボタン309を操作する。これにより、CPU111は、図4(A)の状況確認の画面400を表示する。ユーザがステップS1308で送信ジョブを選択すると、CPU111は、ステップS501およびS502の処理により、図4(b)の送信ジョブの状況および履歴の確認画面410を表示部121に表示する。ユーザがステップS1309で1つの電子メールの送信履歴を選択すると、CPU111は、ステップS503およびS504の処理により、図4(c)または図4(d)の詳細情報画面420を表示する。ユーザがステップS1310で宛先のボタンを選択すると、CPU111は、ステップS1001からS1008の処理により、図11の各種の宛先画面を表示部121に表示する。
以上のように、第二実施形態では、表Aの送信履歴宛先表示設定を設け、宛先表示内容をTo/Cc/Bccの送信属性ごとに設定可能にしている。これにより、ユーザは、表示したくないアドレスを履歴に表示しないように設定することができる。また、表示名称とアドレスとの両方を表示したい場合、ユーザは、そのすべてを表示するように設定することができる。また、ユーザは、表示に使用する文字を小さく設定することができる。これにより、表示部121に表示可能な文字数を多くできる。同報送信したすべてのアドレスは、一覧的に表示できるようになる。なお、文字フォントを小さくするだけでなく、表Aに文字の色の設定を追加し、文字の色も設定できるようにしてもよい。このように、送信履歴の宛先表示設定を設けることにより、送信履歴の宛先表示は、ユーザの好みに応じてカスタマイズすることができる。送信宛先ごとに送信履歴の宛先表示設定を設けることで、送信履歴の宛先表示は、宛先ごとにユーザの好みに応じてカスタマイズすることができる。送信宛先の設定手段(アドレス帳、LDAPサーバ、送信履歴、キーボード入力)ごとに送信履歴の宛先表示設定を設けることで、送信履歴の宛先表示は、送信履歴の宛先をどのような操作により設定したのかを知ることも可能になる。
[第三実施形態]
次に、本発明の第三実施形態に係る画像形成装置101を含む電子メールシステム100を説明する。以下の説明では、主に上述した実施形態との相違点について説明する。本実施形態では、図4(e)図4(f)、または図11の電子メールの送信履歴の宛先画面430,801~806に表示されている表示切替ボタン433が操作された場合について説明する。本実施形態では、画像形成装置101のストレージ114またはROM112に、表Aに示す送信履歴宛先表示設定が2セット以上で保持されている。ストレージ114またはROM112は、たとえば、第1の送信履歴宛先表示設定を「送信履歴宛先表示1設定」として保持し、第2の送信履歴宛先表示設定を「送信履歴宛先表示2設定」として保持する。表示切替ボタン433が操作された場合、表示設定手段としてのCPU111は、表示部121に表示させる履歴の宛先画面430,801~806における宛先の表示形式を、切り替える。これにより、表示部121に表示される履歴の宛先画面430,801~806は、切り替わる。なお、宛先表示設定は、宛先表示432、宛先画面801のように、同報送信時のメールアドレス表示をメールアドレスのみの形式での表示から、表示名称+メールアドレスの形式での表示に切り替えるものでもよい。また、画像形成装置101のストレージ114またはROM112は、送信履歴宛先表示設定を2つ以上保持し、図11に示した表示切替ボタン433を操作することで宛先表示が切り替わるようにしてもよい。
図17は、第三実施形態における、電子メールの送信履歴の宛先保存処理および宛先表示の切替処理のフローチャートである。図17(A)は、図8のステップS707による電子メール送信時の送信履歴宛先保存処理のフローチャートである。ステップS1101において、CPU111は、送信履歴宛先表示1設定を、送信履歴宛先表示設定にコピーする。ステップS1102において、CPU111は、図13の送信履歴宛先保存処理を実行する。これにより生成した宛先データは、宛先データ1としてストレージ114に保存される。ステップS1103において、CPU111は、送信履歴宛先表示2設定を、送信履歴宛先表示設定にコピーする。ステップS1104において、CPU111は、図13の送信履歴宛先保存処理を実行する。これにより生成した宛先データは、宛先データ2としてストレージ114に保存される。以上の処理により、ストレージ114には、宛先データ1、宛先データ2という2つの宛先データが保存される。
図17(B)は、表示切替ボタン433が操作される場合での、宛先表示の切替処理のフローチャートである。ステップS1111において、CPU111は、送信履歴の宛先データ1を取得し、宛先データにコピーする。ステップS1112において、CPU111は、図15の宛先表示処理を実行する。これにより、表示部121には、送信履歴の宛先が、宛先データ1に基づく形式にて表示される。ステップS1113において、CPU111は、表示切替ボタン433が操作されたか否かを判断する。表示切替ボタン433が操作されている場合、CPU111は、処理をステップS1120へ進める。表示切替ボタン433が操作されていない場合、CPU111は、処理をステップS1114へ進める。ステップS1114において、CPU111は、戻るボタン414が操作されているか否かを判断する。戻るボタン414が操作されていない場合、CPU111は、処理をステップS1113へ戻す。戻るボタン414が操作されている場合、CPU111は、図17(B)の処理を終了する。表示切替ボタン433が操作された後のステップS1120において、CPU111は、宛先表示データ2を取得し、宛先データにコピーする。ステップS1121において、CPU111は、図15の宛先表示処理を実行する。これにより、表示部121での送信履歴の宛先の表示は、宛先データ2に基づく形式に変更される。ステップS1122において、CPU111は、表示切替ボタン433が操作されたか否かを判断する。表示切替ボタン433が操作されている場合、CPU111は、処理をステップS1111へ戻す。表示切替ボタン433が操作されていない場合、CPU111は、処理をステップS1123へ進める。ステップS1123において、CPU111は、戻るボタン414が操作されているか否かを判断する。戻るボタン414が操作されていない場合、CPU111は、処理をステップS1122へ戻す。戻るボタン414が操作されている場合、CPU111は、図17(B)の処理を終了する。
図18は、第三実施形態での電子メールシステム100での、画像形成装置101とメールサーバ103との間の通信シーケンスの説明図である。図18には、ユーザによる画像形成装置101の操作についても併せて図示している。こここで、ステップS1401からS1405までの処理は、図10のステップS1201からS1205までの処理と同様であり、その説明を省略する。ステップS1405において電子メールの送信を終了した後、CPU111は、電子メール送信終了時処理として、送信履歴の保存処理(ステップS1101~S1104)を実行する。CPU111は、送信終了通知ステップS1406として、ユーザに送信終了を通知する。CPU111は、たとえば、LEDを消灯することで通信終了をユーザに通知する。CPU111は、図示外のブザーの報知により通信終了をユーザに通知してもよい。通知により送信終了を知ったユーザは、状況確認ステップS1407にて、ホーム画面300の状況確認ボタン309を操作する。これにより、CPU111は、図4(A)の状況確認の画面400を表示する。ユーザがステップS1408で送信ジョブを選択すると、CPU111は、ステップS501およびS502の処理により、図4(b)などの送信ジョブの状況および履歴の確認画面410を表示部121に表示する。ユーザがステップS1409で1つの電子メールの送信履歴を選択すると、CPU111は、ステップS503およびS504の処理により、図4(c)または図4(d)の詳細情報画面420を表示する。ユーザがステップS1410で宛先のボタンを選択すると、CPU111は、ステップS1111からS1112の処理により、図11の各種の宛先画面を表示部121に表示する。ユーザがステップS1411で表示切替ボタン433を選択すると、CPU111は、ステップS1120~S1121の処理により、図11の各種の宛先画面を切り替えて表示部121に表示する。
以上のように、本実施形態では、ストレージ114は、表示設定手段としてのCPU111による設定により、第一表示設定としての宛先表示データ1と、第二表示設定としての宛先表示データ2とを記録する。なお、ストレージ114は、複数の宛先表示データとして、3つ以上を記録してよい。また、表示制御手段としてのCPU111は、ストレージ114に記録されている複数の表示設定の間で設定を切り替えて、第1の表示方法および第2の表示方法のそれぞれでの複数の宛先の表示を切り替えることができる。この切り替えにより、宛先の表示は、たとえば、宛先画面805のように簡略化したものから、宛先画面801のように詳細なものへ変更できる。また、ユーザは、各々の状況に応じて、宛先の表示をカスタマイズできる。また、切替後の宛先の表示は、次回の最初の宛先表示として、ユーザと対応付けてストレージ114に保持してよい。この場合、ユーザは、宛先の表示を切り替えて、最後に表示させた宛先表示により、次回からの宛先表示を得ることができる。
[第四実施形態]
次に、本発明の第四実施形態に係る画像形成装置101を含む電子メールシステム100を説明する。以下の説明では、主に上述した実施形態との相違点について説明する。
図19は、第四実施形態における、電子メールの送信履歴の宛先保存処理のフローチャートである。図19は、表AのTo/Cc/Bcc宛先形式自動調整8030が“する”の設定の時の送信履歴の宛先保存処理である。図19のフローチャートは、第一実施形態の送信履歴宛先保存(図8(B))と、第二実施形態の送信履歴宛先保存(図13)とに対応する。本実施形態の電子メールシステム100は、それらの実施形態における送信履歴宛先保存処理を、図19の処理に置き換えたものである。ステップS1601において、CPU111は、すべての送信属性(To/Cc/Bcc)の宛先データを、RAM113から読み出し、RAM113に一時的に確保したワーク領域に保存する。ステップS1602において、CPU111は、すべての宛先データに対して、送信属性の文字列(“To:”、“Cc:”、“Bcc:”)を先頭として、表示名称<メールアドレス>の形式の宛先をカンマで区切った文字列により生成する。CPU111は、生成した文字列を、仮の宛先文字列としてRAM113に一時保存する。ステップS1603において、CPU111は、ステップS1602において生成した仮の宛先文字列の文字列長が、送信履歴の宛先に格納可能な最大文字列長を超えるかを判断する。送信履歴の宛先に格納可能な最大文字列長は、たとえば、表示部121に表示させる履歴の表示画面において表示可能な所定数以下(n文字以下)とすればよい。最大文字列長を超えない場合、CPU111は、処理をステップS1606へ進める。ステップS1606において、CPU111は、仮に生成した宛先文字列を、正式な送信履歴の宛先としてストレージ114に保存する。その後、CPU111は、図19の処理を終了する。最大文字列長を超える場合、CPU111は、処理をステップS1604へ進める。ステップS1604において、CPU111は、送信属性(“To:“、”Cc:“)の宛先データを、RAM113から読み出す。CPU111は、送信属性の文字列(“To:”、“Cc:”)を先頭として、表示名称<メールアドレス>の形式の宛先をカンマで区切った文字列により生成する。CPU111は、生成した文字列を、仮の宛先文字列としてRAM113に一時保存する。ステップS1605において、CPU111は、送信属性(“Bcc:”)の文字列を先頭に、Bccの宛先データをメールアドレス形式のBcc宛先をカンマで区切った文字列を生成する。CPU111は、生成した文字列を、ステップS1604で生成した仮の宛先文字列に付加する。ステップS1607において、CPU111は、ステップS1605において生成した仮の宛先文字列の文字列長が、送信履歴の宛先に格納可能な最大文字列長を超えるかを判断する。最大文字列長を超えない場合、CPU111は、処理をステップS1606へ進める。ステップS1606において、CPU111は、仮に生成した宛先文字列を、正式な送信履歴の宛先としてストレージ114に保存する。その後、CPU111は、図19の処理を終了する。最大文字列長を超える場合、CPU111は、処理をステップS1608へ進める。ステップS1608において、CPU111は、送信属性(“To:“)の宛先データを、RAM113から読み出す。CPU111は、送信属性の文字列(“To:”)を先頭として、表示名称<メールアドレス>の形式の宛先をカンマで区切った文字列により生成する。CPU111は、生成した文字列を、仮の宛先文字列としてRAM113に一時保存する。ステップS1609において、CPU111は、送信属性(“Cc:”、“Bcc:”)の文字列を先頭に、CcおよびBccの宛先データをメールアドレス形式のCcおよびBcc宛先をカンマで区切った文字列を生成する。CPU111は、生成した文字列を、ステップS1608で生成した仮の宛先文字列に付加する。ステップS1610において、CPU111は、ステップS1609において生成した仮の宛先文字列の文字列長が、送信履歴の宛先に格納可能な最大文字列長を超えるかを判断する。最大文字列長を超えない場合、CPU111は、処理をステップS1606へ進める。ステップS1606において、CPU111は、仮に生成した宛先文字列を、正式な送信履歴の宛先としてストレージ114に保存する。その後、CPU111は、図19の処理を終了する。最大文字列長を超える場合、CPU111は、処理をステップS1611へ進める。ステップS1611において、CPU111は、図9のグループ宛先保存処理により、Toの送信属性と宛先データについてのグループ宛先保存処理を実行する。ステップS1612において、CPU111は、図9のグループ宛先保存処理により、Ccの送信属性と宛先データについてのグループ宛先保存処理を実行する。ステップS1613において、CPU111は、図9のグループ宛先保存処理により、Bccの送信属性と宛先データについてのグループ宛先保存処理を実行する。その後、CPU111は、図19の処理を終了する。
以上のように、本実施形態では、表示制御手段としてのCPU111は、To/Cc/Bccの宛先が設定された時、To>Cc>Bccの優先順位で表示名称+メールアドレスの形式の宛先が自動的に表示されるように表示文字列を保存する。これにより、たとえば、取得された履歴情報の宛先を表示するための合計文字数が、最大文字列長を超えない場合、履歴情報のすべての宛先は、第1の表示方法としての「表示名称+メールアドレスの形式」により、表示画面に一覧的に表示される。また、取得された履歴情報の宛先を表示するための合計文字数が、最大文字列長を超える場合、履歴情報のすべての宛先は、第2の表示方法としての「メールアドレスの形式」により、表示画面に一覧的に表示される。ここで、第2の表示方法としての「メールアドレスの形式」は、「表示名称+メールアドレスの形式」による第1の表示方法よりも、各宛先をコンパクトに表示するものである。なお、図19の宛先文字列の生成処理に、「表示名称のみの形式」により宛先の文字列を生成して判断する場合を追加してもよい。「表示名称のみの形式」は、「表示名称+メールアドレスの形式」による第1の表示方法よりも、各宛先をコンパクトに表示するものであり、第2の表示方法に相当する。また、第三実施形態のように、宛先文字列生成処理により、宛先データ1と宛先データ2とを生成して保存し、これらを切り替え表示するようにしてもよい。また、送信属性毎ではなく、1宛先毎に、表示名称+メールアドレスの形式で宛先が表示されるかを判断することで、1宛先単位で宛先文字列が生成されるようにしてもよい。
以上、本発明をその好適な実施形態に基づいて詳述してきたが、本発明はこれら特定の実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の様々な形態も本発明に含まれる。
たとえば上述した第一実施形態では、送信履歴の宛先表示において、表示方法によらず、基本的にTo/Cc/Bccの送信属性を付加して表示する。また、1件の通常送信時の宛先表示では、メールアドレスに表示名称を付加する。また、同報送信時には、表示名称を省略して、より多くの宛先をコンパクトに表示する。よって、送信履歴の宛先表示は、ユーザにとって宛先を把握しやすくなる。第二実施形態では、送信履歴の宛先表示を、送信属性毎に表示形式を設定できる。よって、送信履歴の宛先表示は、個々のユーザに好ましい表示にできる。第三実施形態では、複数の送信履歴宛先表示設定を保持し、これを切り替えることにより、複数の表示形式で宛先表示を切り替えられる。第四実施形態では、送信履歴の宛先表示では、To/Cc/Bccの送信属性にかかわらず、各宛先を基本的に「表示名称+メールアドレスの形式」で表示する。そして、履歴情報の宛先を表示するための合計文字数が、最大文字列長を超える場合には、「To>Cc>Bcc」の優先順位で宛先の文字数を減らし、合計文字数を最大文字列長に収める。そして、これらの実施形態では、送信終了時に、送信履歴の宛先表示のための文字列を生成して保存し、履歴を表示する際に、それを読みだして表示している。この他にもたとえば、送信終了時には宛先のデータをすべて保存し、履歴を表示する際に、送信履歴の宛先表示のための文字列を生成して表示してもよい。また、第一実施形態のように表示設定を設けず、送信属性、宛先形式、表示フォントの大小などを固定で保持し、第二実施形態の送信履歴の宛先表示を実行するようにしてもよい。さらに、送信履歴に限らず、送信状況、電子メール送信時の宛先表示、送信の履歴で表示される宛先として表示手段に出力する際にも、本発明は適用可能である。
上記実施形態は、本発明に係る通信ジョブの履歴表示装置を、画像形成装置101により説明するものである。この他にもたとえば、通信ジョブの履歴表示装置は、PC104などのコンピュータ装置、携帯型の情報端末、などであってもよい。これらの場合、電子メールを送信するだけでなく、電子メールを受信することがある。よって、電子メールの通信履歴は、電子メールの送信履歴ではなく、電子メールの送受信履歴としてよい。
本発明は、上述の実施の形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワークや記録媒体を介してシステムや装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータの1つ以上のプロセッサがプログラムを読み出して実行する処理でも実現可能である。また、本発明は、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。