JP7278240B2 - 耐震補強装置、耐震補強装置の取付構造及び耐震補強方法 - Google Patents

耐震補強装置、耐震補強装置の取付構造及び耐震補強方法 Download PDF

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Description

本発明は、耐震補強装置耐震補強装置の取付構造及び耐震補強方法に関する。
従来の木造建築において、基礎と、この基礎の上に設けられる土台や柱材等の上部構造部を接合するために、アラミド繊維や炭素繊維などの補強用繊維材料を用いる耐震補強の方法が採用されている。特許文献1では、アラミド繊維や炭素繊維などの補強用繊維材料からなる結合帯を基礎から上部構造部における柱材にかけて設け、上部は金属板で柱材に押さえつけ、下部は補強帯で基礎に押さえつけており、例えば直下型地震における縦揺れに伴う基礎上の上部構造部の位置ずれ、離脱等を未然に防止している。
特開2008-002179号公報
しかしながら、従来の補強用繊維材料からなる結合帯は、基礎と上部構造部を一体化するためには、これら基礎と上部構造部のいずれにも密着させる必要があり、例えば基礎と上部構造部との間に段差が生じた場合には、補強用繊維材料からなる結合帯を採用しにくい場合があった。
また、基礎と上部構造部のいずれにも密着させるために、補強用繊維材料を帯状に形成するのにもコストがかかるという問題があった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その課題は、建物に採用する上での柔軟性や融通性に優れるとともに、低コストで耐震補強を行うことである。
請求項1に記載の発明は、例えば図1~図に示すように、基礎1と、前記基礎1上に設けられた上部構造部(土台2、柱材5)とを一体化する耐震補強装置10,20であって、
前記基礎1の側面に固定された下側固定金物11,21と、
前記上部構造部に固定された上側固定金物15,25と、
前記下側固定金物11,21と前記上側固定金物15,25との間に設けられて当該下側固定金物11,21と上側固定金物15,25とを連結する補強用繊維材料束Fbと、を備えており、
前記補強用繊維材料束Fbは、炭素繊維からなる補強用繊維材料Fmの束が熱可塑性樹脂によって固められたものであり、
前記下側固定金物11,21は、側方に突出して前記補強用繊維材料束Fbの下側部分が設けられる下側突出部12,22を有し、
前記上側固定金物15,25は、前記下側突出部12,22と同じ方向に突出して前記補強用繊維材料束Fbの上側部分が設けられる上側突出部16,26を有し、
前記補強用繊維材料束Fbは、前記下側固定金物11,21の前記下側突出部12,22と、前記上側固定金物15,25の前記上側突出部16,26との間に、複数回、巻き巡らせられていることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、補強用繊維材料束Fbは、下側固定金物11~41と上側固定金物15~45との間に設けられて当該下側固定金物11~41と上側固定金物15~45とを連結しており、補強用繊維材料束Fbの下側部分は、下側固定金物11~41において側方に突出する下側突出部12~42に設けられ、補強用繊維材料束の上側部分は、上側固定金物15~45において下側突出部12~42と同じ方向に突出する上側突出部16~46に設けられているので、補強用繊維材料束Fbを基礎1と上部構造部のいずれにも密着させる必要がない。換言すれば、例えば基礎1と上部構造部との間に段差が生じていたとしても、補強用繊維材料束Fbによって、基礎1と上部構造部とを一体化することができる。そのため、段差の有無に関わりなく、建物の基礎1と上部構造部とを一体化して耐震補強を行うことができるので、建物に採用する上での柔軟性や融通性に優れる。
さらに、補強用繊維材料束Fbは、基礎1と上部構造部のいずれにも密着させる必要がないため、帯状に形成する必要する必要もなく、束のまま使用することができる。これにより、低コストで耐震補強を行うことができる。
また、補強用繊維材料束Fbは、炭素繊維からなる補強用繊維材料Fmの一本一本が軽量かつ高強度であり、それらが束ねられることで耐震補強用材料として十分な強度を有するとともに、補強用繊維材料Fmの束が熱可塑性樹脂によって固められることで、不必要に伸縮したり、ほどけたりせずに建物の基礎1と上部構造部とを強固に一体化することができる。
また、補強用繊維材料束Fbは、下側固定金物11,21の下側突出部12,22と、上側固定金物15,25の上側突出部16,26との間に巻き巡らせられているので、シンプルな構造で、補強用繊維材料束Fbによって下側固定金物11,21と上側固定金物15,25とを確実に連結することができる。これにより、低コストで耐震補強を行うことができるとともに、耐震補強に係る施工も容易に行うことができる。
請求項2に記載の発明は、例えば図1~図に示すように、請求項1に記載の耐震補強装置10において、
前記下側固定金物11は、前記下側突出部12の突出方向先端部に設けられて前記下側突出部12より径の大きい部分13を更に有し、
前記上側固定金物15は、前記上側突出部16の突出方向先端部に設けられて前記上側突出部16より径の大きい部分17を更に有し、
前記補強用繊維材料束Fbは、前記下側突出部12のうち、前記下側突出部12より径の大きい部分13よりも前記基礎1側に位置する部位と、前記上側突出部16のうち、前記上側突出部16より径の大きい部分17よりも前記上部構造部側に位置する部位との間に巻き巡らせられていることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、例えば図1~図3,図6に示すように、請求項に記載の耐震補強装置20において、
前記下側固定金物21は、前記下側突出部22の突出方向先端部に一体形成されて下方に屈曲形成された屈曲部分を更に有し、
前記上側固定金物25は、前記上側突出部26の突出方向先端部に一体形成されて上方に屈曲形成された屈曲部分を更に有し、
前記補強用繊維材料束Fbは、前記下側突出部22のうち、前記下側突出部22における突出方向先端部の前記屈曲部分よりも前記基礎1側に位置する部位と、前記上側突出部26のうち、前記上側突出部26における突出方向先端部の前記屈曲部分よりも前記上部構造部側に位置する部位との間に巻き巡らせられていることを特徴とする。
請求項3に記載の発明によれば、下側突出部22における突出方向先端部の屈曲部分及び上側突出部26における突出方向先端部の屈曲部分によって、補強用繊維材料束Fbが外れるのを防いでいる。
請求項4に記載の発明は、例えば図1,図2,図に示すように、請求項に記載の耐震補強装置20において、
前記補強用繊維材料束Fbを長さ方向に引っ張ってテンションをかけるためのテンション付与手段(例えば、アジャスターボルト27)を更に備えることを特徴とする。
請求項4に記載の発明によれば、補強用繊維材料束Fbを長さ方向に引っ張ってテンションをかけるためのテンション付与手段を更に備えるので、テンション付与手段によって補強用繊維材料束Fbにテンションをかけることによって、基礎1と上部構造部との一体性を高めることができ、より強固に耐震補強を行うことができる。
請求項5に記載の発明は、例えば図1,図2,図4,図6に示すように、請求項1~4のいずれか一項に記載の耐震補強装置10,20が、前記基礎1と前記上部構造部とを含む建物の躯体に取り付けられた耐震補強装置10~40の取付構造であって、
前記上部構造部は、前記基礎1上に設けられた土台2と、前記土台2上に設けられた柱材5と、を備えており、
前記柱材5の下端部には、側面が前記柱材5の側面に対して面一とされ、かつ、前記柱材5の下端部における幅寸法を長くする寸法調整材(添え木6)が一体的に固定されており、
前記下側固定金物11~41は、前記基礎1の側面に固定されており、
前記上側固定金物15~45は、前記土台2と、前記柱材5の下端部に一体的に固定された前記寸法調整材とに跨って固定されていることを特徴とする。
請求項5に記載の発明によれば、例えば柱材5と他の部材とが干渉し合うなどして、上側固定金物15~45を柱材5に固定しにくくなるような構造上の制約が生じたとしても、柱材5の下端部には、側面が柱材5の側面に対して面一とされ、かつ、柱材5の下端部における幅寸法を長くする寸法調整材(添え木6)が一体的に固定されており、上側固定金物15~45は、土台2と、柱材5の下端部に一体的に固定された寸法調整材とに跨って固定されているので、構造上の制約に妨げられることなく、上側固定金物15~45を柱材5に固定することができ、ひいては、耐震補強装置10~40を建物の躯体に対して確実かつ強固に取り付けることができる。
請求項6に記載の発明は、例えば図16に示すように、請求項1~のいずれか一項に記載の耐震補強装置10,20によって、前記基礎1と前記上部構造部とを一体化する耐震補強方法であって、
前記補強用繊維材料Fmの束を、前記下側固定金物11,21の前記下側突出部12,22と、前記上側固定金物15,25の前記上側突出部16,26との間に巻き付けた後に前記熱可塑性樹脂によって固めて前記補強用繊維材料束Fbにすることを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、例えば図1,図6に示すように、請求項に記載の耐震補強装置20によって、前記基礎1と前記上部構造部とを一体化する耐震補強方法であって、
前記補強用繊維材料Fmの束を、前記下側固定金物21の前記下側突出部22と、前記上側固定金物25の前記上側突出部26との間に巻き付けた後に前記熱可塑性樹脂によって固めて前記補強用繊維材料束Fbにし、
前記熱可塑性樹脂の硬化後に、前記テンション付与手段によって、前記補強用繊維材料束Fbを長さ方向に引っ張ってテンションをかけることを特徴とする。
本発明によれば、建物に採用する上での柔軟性や融通性に優れるとともに、低コストで耐震補強を行うことができる。
耐震補強装置の取付態様を斜め上から見た場合の斜視図である。 耐震補強装置の取付態様を斜め下から見た場合の斜視図である。 補強用繊維材料束の構成を説明する図である。 第一耐震補強装置の構成及び取付態様を説明する図である。 下側突出部と上側突出部との間に補強用繊維材料束を巻き巡らせた状態を説明する図である。 第二耐震補強装置の構成及び取付態様を説明する図である。 第三耐震補強装置の構成及び取付態様を説明する図である。 第四耐震補強装置の構成及び取付態様を説明する図である。 補強用繊維材料束の下端部を下側突出部のプーリに巻き付け、上端部を上側突出部のプーリに巻き付けた状態を説明する図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。ただし、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の技術的範囲を以下の実施形態及び図示例に限定するものではない。
各図において符号1は、木造建物の基礎を示す。図示されている部分は、べた基礎や布基礎等の基礎1における立ち上がり部分であり、内部には、強度を保つために必要な鉄筋が埋設されている。
基礎1の上には、複数の土台2が設けられている。図1,図2に示す複数の土台2のうち一本の土台2は、基礎1から図示しない他の基礎まで架け渡されるように長尺に形成されている。
また、複数の土台2の側面には、複数の大引3が固定されている。これら複数の大引3は、上記の長尺に形成された土台2と同じ方向に長尺に形成されている。
さらに、長尺に形成された上記の土台2及び複数の大引3の上面には、複数の根太4が直交して配置されている。
そして、図示はしないが、これら複数の根太4の上面には、床下地材と床仕上げ材とが積層されて設けられ、建物の床組みが構成される。
複数の土台2の上には、複数の柱材5が立設されている。複数の柱材5には、通し柱材や管柱材が適宜含まれている。
隣り合う複数の柱材5間には、斜めに配置される筋交い7が適宜架け渡されて設けられている。
そして、図示はしないが、複数の柱材5の屋外側には、外壁下地材、透湿防水シート、外装材等が設けられ、屋内側には、内壁下地材、内装仕上げ材等が設けられ、建物の壁が構成される。なお、壁の内部には断熱材が充填される。
以上のように構成された建物の躯体構造には、建物の耐震性能を向上させるために、基礎1と、土台2上に設けられた柱材5とを一体化する耐震補強装置10~40が採用される。
ところで、従来、木造建築の基礎と、この基礎の上に設けられる上部構造部(例えば柱材)との接合部分にはホールダウン金物が取り付けられ、地震等によって離脱破壊されるのを防いでいた。ところが、平成12年(2000年)以前の木造建築の多くは、このホールダウン金物が取り付けられていないか、又は耐震性能を保持する上で必要な数のホールダウン金物が確保されていないことから、当該木造建築の耐震改修が強く推奨されている。
そのため、耐震補強装置10~40は、建物の改修時に好適に採用されるものではあるが、これに限られるものではなく、建物の新築時に採用してもよい。
耐震補強装置10~40は、基礎1と柱材5に対して固定される。一方、基礎1と柱材5の直線上に大引3が設けられるようになっている。そのため、耐震補強装置10~40と大引3とが干渉し合い、耐震補強装置10~40を柱材5に固定しにくくなるような構造上の制約が生じる場合がある。
そこで、複数の柱材5における下端部には、耐震補強装置10~40を取り付けるための添え木6が一体的に固定されている。添え木6は、角材からなり、柱材の下端部における幅寸法(土台2の長さ方向に沿う方向)を長くする寸法調整材として機能する。
なお、添え木6は、柱材5に対して、ビスや接着剤又はそれらの併用によって固定されるか、若しくは他の方法によって適宜固定されている。
また、添え木6は、少なくとも、屋内側面が柱材5の側面に対して面一とされている。ただし、これに限られるものではなく、屋外側面及び屋内側面のそれぞれが、柱材5の側面に対して面一とされてもよい。
さらに、筋交い7と添え木6が干渉し合う場合は、添え木6の屋外側面に切欠部6aを形成して、筋交い7と添え木6との干渉を避けるようにする。
耐震補強装置10~40は、基礎1の側面に固定された下側固定金物11~41と、土台2と柱材5(添え木6)とに跨って固定された上側固定金物15~45と、下側固定金物11~41と上側固定金物15~45との間に設けられて当該下側固定金物11~41と上側固定金物15~45とを連結する補強用繊維材料束Fbと、を備えるものである。
また、下側固定金物11~41は、側方に突出して補強用繊維材料束Fbの下側部分が設けられる下側突出部12~42を有する。
さらに、上側固定金物15~45は、下側突出部12~42と同じ方向に突出して補強用繊維材料束Fbの上側部分が設けられる上側突出部16~46を有する。
補強用繊維材料束Fbは、補強用繊維材料Fmとして、例えばポリアクリロニトリル(PAN:Polyacrylonitrile)からなる炭素繊維を用いている。ただし、これに限られるものではなく、ピッチ(PITCH)を使った炭素繊維を用いてもよいし、アラミド繊維(分子骨格が芳香族(ベンゼン環)からなるポリアミド繊維)を用いてもよく、可能な範囲で、種々の補強用繊維材料Fmを併用してもよい。
そして、図3(a)に示すように、補強用繊維材料Fmの束が熱可塑性樹脂によって固められている。熱可塑性樹脂によって固めるタイミングは、補強用繊維材料Fmの束にテンションがかけられる前と、テンションがかけられた後のいずれかであるか、その選択は、後述する耐震補強装置10~40の構造ごとに異なる。
なお、本実施形態における補強用繊維材料束Fbは、図3(a)に示すように、多数の補強用繊維材料Fmを、ただ単純に束にしたものである。すなわち、ロープのように特殊な捻りを加えたものでもなく、図3(b)に示すように織り込まれたものでもない。要するに、補強用繊維材料束Fbは、単純に束にしたものであって、例えば編んだり、織ったりする工程を経ずに作製されるものである。そのため、作製コストを極めて低く抑えることが可能となっている。
そして、本実施形態における耐震補強装置10~40には、補強用繊維材料束Fbによる、下側固定金物11~41と上側固定金物15~45との連結態様が異なる第一耐震補強装置10と、第二耐震補強装置20と、第三耐震補強装置30と、第四耐震補強装置40と、が含まれている。
第一耐震補強装置10、第二耐震補強装置20、第三耐震補強装置30、第四耐震補強装置40は、図1,図2に示すように、一つの建物に対して併用されてもよいし、種類ごとに建物に採用されてもよい。
以下、第一耐震補強装置10と、第二耐震補強装置20と、第三耐震補強装置30と、第四耐震補強装置40の詳細な構成について説明する。
なお、各耐震補強装置10~40の説明において、共通の要素については共通の符号を付し、適宜、説明を省略又は簡略する。
〔第一耐震補強装置について〕
本実施形態における第一耐震補強装置10は、図4に示すように、下側突出部12を有する下側固定金物11と、上側突出部16を有する上側固定金物15と、補強用繊維材料束Fbと、を備える。
下側固定金物11は、基礎1(立ち上がり部分)の内側面に打ち込まれて屋内側(屋外とは反対方向)に突出するアンカーボルトである。なお、本実施形態においては、あと施工アンカー(例えばケミカルアンカー(登録商標))が用いられているが、新築時には、埋設アンカーを採用してもよい。アンカーボルトを、基礎1内部の鉄筋と接触させてもよい。
アンカーボルトである下側固定金物11のうち基礎1の側面よりも突出した部分が、補強用繊維材料束Fbの下側部分が設けられる下側突出部12とされている。
下側突出部12における突出方向先端部には、ナット13が二重に設けられており(緩み止めのためのダブルナット)、補強用繊維材料束Fbが外れないようになっている。なお、ナット13は溶接して用いてもよい。若しくは、下側固定金物11として異形棒鋼を用い、突出方向先端部に拡径部を設けてもよい。
なお、ナット13は、必要に応じて設けられるものとする。換言すれば、ナット13は設けられなくてもよい。
上側固定金物15は、土台2と柱材5(添え木6)とに跨って固定される矩形状の鉄板を本体部(以下、本体鉄板部)とする金物である。
上側固定金物15の本体鉄板部における下端部には、下側突出部12と同じ方向に突出し、補強用繊維材料束Fbの上側部分が設けられる上側突出部16が設けられている。この上側突出部16は、頭部が本体鉄板部に溶接若しくはタップ加工された本体鉄板部に挿入されたボルトによって構成されており、上側突出部16における突出方向先端部には、補強用繊維材料束Fbが外れないようにするためのナット17が設けられている。なお、このナット17も、上記のナット13と同様に二重に設けてもよいし、設けられていなくてもよい。若しくは、上側突出部16として設けられるボルトの頭部でもよい。
上側固定金物15の本体鉄板部には、上側突出部16よりも上方の位置に、複数の貫通孔15aが形成されている。複数の貫通孔15aは、上側固定金物15の本体鉄板部を、添え木6の屋内側面に固定するための固定ボルトBが通される。本実施形態における固定ボルトBとしては、スクリューボルトが用いられている。
すなわち、上側固定金物15の本体鉄板部は、固定ボルトBによって添え木6に固定されている。固定ボルトBがねじ込まれる位置は、本実施形態においては、柱材5(添え木6)のみとするが、土台2と柱材5との境目や、土台2にも固定ボルトBがねじ込まれるようにしてもよいし、固定ボルトB以外の固定手段によって本体鉄板部が土台2に固定されてもよい。固定ボルトB以外の固定手段としては、例えばビスや接着剤などが挙げられ、ビスを用いる場合は、本体鉄板部にビス用の貫通孔を形成する。
補強用繊維材料束Fbは、図4,図5に示すように、下側固定金物11の下側突出部12と、上側固定金物15の上側突出部16との間に巻き巡らせられている。
より詳細に説明すると、熱可塑性樹脂によって固められる前の補強用繊維材料Fmの束が、下側固定金物11の下側突出部12のうちナット13よりも基礎1側の部分と、上側固定金物15の上側突出部16のうちナット17よりも土台2側の部分に巻き巡らせられている(巻き回されている、と表現してもよい)。要するに、補強用繊維材料Fmの束は、下側突出部12と上側突出部16との間に、ぐるぐると環状に巻き付けられている。また、なるべく弛みが生じないように、図5に示す状態よりも、きつく巻き付けられている。
なお、本実施形態においては、補強用繊維材料Fmの束は、下側突出部12と上側突出部16との間を、少なくとも8往復(8巻き)するように巻き付けられている。この回数は、出願人による実験の結果得られた数値である。実験は、炭素繊維をピン(下側突出部12、上側突出部16)に巻き付けた場合の、ピンの直径、繊維の巻き数、繊維の長さが炭素繊維の引張強度に及ぼす影響を確認することを目的としたものである。実験の結果、補強用繊維材料Fmの束を8巻きすれば、Pmax(破断するときの最大荷重)が目標耐力である30kNを上回った。
そして、本実施形態においては、補強用繊維材料Fmの束は、下側突出部12と上側突出部16との間に巻き付けられた後に、熱可塑性樹脂によって固められている。熱可塑性樹脂によって固める場合は、熱可塑性樹脂にムラが生じないようにすることが求められる。
〔第二耐震補強装置について〕
本実施形態における第二耐震補強装置20は、図6に示すように、下側突出部22を有する下側固定金物21と、上側突出部26を有する上側固定金物25と、補強用繊維材料束Fbと、を備える。
下側固定金物21は、基礎1(立ち上がり部分)の内側面に固定される鉄板を本体部(以下、本体鉄板部)とする金物である。
基礎1の内側面には、当該基礎1の内側面から屋内側(屋外とは反対方向)に突出する複数の被固定ボルト(図示省略)が予め設けられている。すなわち、被固定ボルトはアンカーボルトであり、改修時においては、あと施工アンカーボルトが採用される。
そして、下側固定金物21の本体鉄板部には、下側突出部22よりも上方の位置に、複数の被固定ボルトが通される複数の貫通孔21aが形成されている。
下側固定金物21を基礎1の内側面に固定する場合は、下側固定金物21の本体鉄板部における複数の貫通孔21aに複数の被固定ボルトを通しながら、下側固定金物21を基礎1の内側面に接触させた上で、複数の被固定ボルトの突出方向先端部に袋ナットNを被せてねじ込むようにする。
なお、本実施形態における下側固定金物21は、一枚の鉄板を切削したり、折り曲げたりして形成されている。
また、本実施形態においては、下側固定金物21を固定するのに被固定ボルト及び袋ナットNを用いたが、これに限られるものではなく、上記のように、あと施工アンカーボルトを用いてもよいし、若しくはその他の固定手段を用いてもよい。要するに、下側固定金物21を基礎1に対して強固に固定することができれば、その固定手段は特に限定されるものではない。
下側固定金物21の本体鉄板部における下端部には、屋内側(基礎1とは反対方向)に突出し、補強用繊維材料束Fbの下側部分が設けられる下側突出部22が一体形成されている。
下側突出部22は、突出方向先端部が下方に屈曲しており、この屈曲部分によって補強用繊維材料束Fbが外れるのを防いでいる。
また、下側突出部22は、上記の屈曲部分よりも本体鉄板部側の両側縁から上方に向かって折り曲げられたガイド部22aを有する。これらガイド部22aは、補強用繊維材料束Fbが沿う部分であり、下側突出部22の稜(角)が補強用繊維材料束Fbに接触しない状態となるので、補強用繊維材料束Fbの破断を防ぐ上で好ましい。
さらに、両側縁のガイド部22aは、本体鉄板部に接しており、補強用繊維材料束Fbにテンションをかけたときに、下側突出部22が上方に折れ曲がるのを防ぐことができるようになっている。
下側固定金物21の本体鉄板部における上端部には、屋内側(基礎1とは反対方向)に突出し、後述するアジャスターボルト27を保持するアジャスター保持部23が一体形成されている。
アジャスター保持部23の中央部には、アジャスターボルト27の下端部が通される貫通孔が形成されている。
アジャスター保持部23は、当該アジャスター保持部23の両側縁から下方に向かって折り曲げられたガイド部23aを有する。これらガイド部23aは、補強用繊維材料束Fbが沿う部分であり、アジャスター保持部23の稜(角)が補強用繊維材料束Fbに接触しない状態となるので、補強用繊維材料束Fbの破断を防ぐ上で好ましい。
さらに、両側縁のガイド部23aは、本体鉄板部に接しており、補強用繊維材料束Fbにテンションをかけたときに、アジャスター保持部23が下方に折れ曲がるのを防ぐことができるようになっている。
上側固定金物25は、土台2と柱材5(添え木6)とに跨って固定される矩形状の鉄板を本体部(以下、本体鉄板部)とする金物である。
上側固定金物25の本体鉄板部には、上側突出部26よりも上方の位置に、複数の貫通孔25aが形成されている。複数の貫通孔25aは、上側固定金物25の本体鉄板部を、添え木6の屋内側面に固定するための固定ボルトBが通される。本実施形態における固定ボルトBとしては、スクリューボルトが用いられている。すなわち、当該上側固定金物25の固定態様は、上記の第一耐震補強装置10における上側固定金物15の固定態様と同様である。
なお、本実施形態における上側固定金物25は、一枚の鉄板を切削したり、折り曲げたりして形成されている。
上側固定金物25の本体鉄板部における下端部には、下側突出部22と同じ方向に突出し、補強用繊維材料束Fbの上側部分が設けられる上側突出部26が一体形成されている。
上側突出部26は、突出方向先端部が上方に屈曲しており、この屈曲部分によって補強用繊維材料束Fbが外れるのを防いでいる。
また、上側突出部26は、上記の屈曲部分よりも本体鉄板部側の両側縁から下方に向かって折り曲げられたガイド部26aを有する。これらガイド部26aは、補強用繊維材料束Fbが沿う部分であり、上側突出部26の稜(角)が補強用繊維材料束Fbに接触しない状態となるので、補強用繊維材料束Fbの破断を防ぐ上で好ましい。
補強用繊維材料束Fbは、下側固定金物21の下側突出部22と、上側固定金物25の上側突出部26との間に巻き巡らせられている。
より詳細に説明すると、熱可塑性樹脂によって固められる前の補強用繊維材料Fmの束が、下側固定金物21の下側突出部22のうち屈曲部分よりも基礎1側の部分と、上側固定金物25の上側突出部26のうち屈曲部分よりも土台2側の部分に巻き巡らせられている(巻き回されている)。要するに、補強用繊維材料Fmの束は、巻き方については第一耐震補強装置10における補強用繊維材料Fmの束と同様であり、下側突出部22と上側突出部26との間に、ぐるぐると環状に巻き付けられている。また、なるべく弛みが生じないように、きつく巻き付けられている。
そして、本実施形態においては、補強用繊維材料Fmの束は、下側突出部22と上側突出部26との間に巻き付けられた後に、熱可塑性樹脂によって固められている。熱可塑性樹脂によって固める場合は、熱可塑性樹脂にムラが生じないようにすることが求められる。
上記のアジャスターボルト27は、補強用繊維材料束Fbを長さ方向(上下方向)に引っ張ってテンションをかけるためのテンション付与手段として機能するものである。
本実施形態においては、アジャスターボルト27によって補強用繊維材料束Fbにテンションをかけるタイミングが、熱可塑性樹脂の硬化後とされている。ただし、これに限られるものではなく、熱可塑性樹脂の硬化直前でもよいし、熱可塑性樹脂を含浸させる前の補強用繊維材料Fmの束にテンションをかけてもよい。
アジャスターボルト27の上端部には、上側固定金物25の上側突出部26に接する接触部27aが設けられている。この接触部27aは、上側突出部26の下面に向かって徐々に直径が大きくなる円錐台形状とされており、上側突出部26の下面に極力広い面積で接触するように設定されている。
また、接触部27aは、上側突出部26における両ガイド部26a間に納まっており、上側突出部26の下面に対し、必要に応じて、例えば溶接等により接合固定されている。
アジャスターボルト27の下端部は、上記の下側固定金物21におけるアジャスター保持部23の貫通孔に通されており、アジャスターボルト27の長さ方向中央部には、調整ナット27bが設けられている。
調整ナット27bを一方に回転させることで、アジャスターボルト27が上方に移動し、上側固定金物25の上側突出部26を僅かに上に押し上げることができる。これにより、補強用繊維材料束Fbにテンションをかけることができ、基礎1と柱材5との一体性を高めることができる。
〔第三耐震補強装置について〕
本実施形態における第三耐震補強装置30は、図7に示すように、下側突出部32を有する下側固定金物31と、上側突出部36を有する上側固定金物35と、補強用繊維材料束Fbと、を備える。
下側固定金物31は、基礎1(立ち上がり部分)の内側面に固定される鉄板を本体部(以下、本体鉄板部)とする金物である。
基礎1の内側面には、当該基礎1の内側面から屋内側(屋外とは反対方向)に突出する複数の被固定ボルト(図示省略)が予め設けられている。そして、下側固定金物31の本体鉄板部には、下側突出部32よりも下方の位置に、複数の被固定ボルトが通される複数の貫通孔31aが形成されている。
下側固定金物31を基礎1の内側面に固定する場合は、上記の第二耐震補強装置20における下側固定金物21と同様に、袋ナットNを用いて行われる。
なお、本実施形態における下側固定金物31は、一枚の鉄板を切削したり、折り曲げたりして形成されている。下側突出部32は、本体鉄板部に対して溶接されるものであってもよい。
また、本実施形態においては、下側固定金物31を固定するのに被固定ボルト及び袋ナットNを用いたが、これに限られるものではなく、あと施工アンカーボルトを用いてもよいし、若しくはその他の固定手段を用いてもよい。要するに、下側固定金物31を基礎1に対して強固に固定することができれば、その固定手段は特に限定されるものではない。
下側固定金物31の本体鉄板部における上端部には、屋内側(基礎1とは反対方向)に突出し、補強用繊維材料束Fbの下側部分が設けられる下側突出部32が一体形成されている。そして、この下側突出部32は、箱状の保持部32aと、この保持部32aに形成された貫通孔に通されるネジ部32bと、このネジ部32bの下端部に設けられるナット部32cと、を備える。
保持部32aは、ネジ部32bが通される上記の貫通孔が形成された水平板部と、この水平板部の基礎1側の壁と、その両側に位置する壁と、を有し、かつ、屋内側と下方に開放されて箱状に形成されている。保持部32aは、このように箱状に形成されることで、例えば水平板部のみで構成される場合に比して剛性が高いので好ましい。
ネジ部32bは、中心軸に沿って貫通孔が形成された筒状のイモネジによって構成されている。ネジ部32bの貫通孔には、補強用繊維材料束Fbの下端部が通される。
ナット部32cは、保持部32aにおける水平板部の下面に接した状態で、ネジ部32bの下端部にねじ込まれて設けられている。
上側固定金物35は、土台2と柱材5(添え木6)とに跨って固定される矩形状の鉄板を本体部(以下、本体鉄板部)とする金物である。
上側固定金物35の本体鉄板部には、上側突出部36よりも上方の位置に、複数の貫通孔35aが形成されている。複数の貫通孔35aは、上側固定金物35の本体鉄板部を、添え木6の屋内側面に固定するための固定ボルトBが通される。本実施形態における固定ボルトBとしては、スクリューボルトが用いられている。すなわち、当該上側固定金物35の固定態様は、上記の第一耐震補強装置10における上側固定金物15の固定態様と同様である。
なお、本実施形態における上側固定金物35は、一枚の鉄板を切削したり、折り曲げたりして形成されている。上側突出部36は、本体鉄板部に対して溶接されるものであってもよい。
上側固定金物35の本体鉄板部における下端部には、下側突出部32と同じ方向に突出し、補強用繊維材料束Fbの上側部分が設けられる上側突出部36が一体形成されている。そして、この上側突出部36は、箱状の保持部36aと、この保持部36aに形成された貫通孔に通されるネジ部36bと、このネジ部36bの上端部に設けられるナット部36cと、を備える。すなわち、この上側突出部36は、上記の下側固定金物31における下側突出部32と対称的に構成されている。
保持部36aは、ネジ部36bが通される上記の貫通孔が形成された水平板部と、この水平板部の基礎1側の壁と、その両側に位置する壁と、を有し、かつ、屋内側と上方に開放されて箱状に形成されている。
ネジ部36bは、中心軸に沿って貫通孔が形成された筒状のイモネジによって構成されている。ネジ部36bの貫通孔には、補強用繊維材料束Fbの上端部が通される。
ナット部36cは、保持部36aにおける水平板部の上面に接した状態で、ネジ部36bの上端部にねじ込まれて設けられている。
補強用繊維材料束Fbは、下端部が、下側固定金物31の下側突出部32における保持部32aによって保持され、上端部が、上側固定金物35の上側突出部36における保持部36aによって保持されている。
より詳細に説明すると、補強用繊維材料束Fbの下端部及び上端部には、抜け止め部33,37がそれぞれ設けられている。本実施形態における抜け止め部33,37は、補強用繊維材料束Fbの端部を掴んで保持する構成となっており、ネジ部32b,36bの貫通孔の直径よりも大径に設定されている。
そして、補強用繊維材料束Fbは、下端部のうち抜け止め部33よりも上方の部分が、下側突出部32の保持部32aに保持されている。すなわち、補強用繊維材料束Fbの下端部は、ネジ部32bの貫通孔に通された上で、抜け止め部33によって掴まれて保持されている。また、ネジ部32bは、保持部32aの水平板部に形成された貫通孔に通されてナット部32cによって保持部32aの貫通孔に通された状態を維持している。
一方、補強用繊維材料束Fbの上端部は、抜け止め部37よりも下方の部分が、上側突出部36の保持部36aに保持されている。すなわち、補強用繊維材料束Fbの上端部は、ネジ部36bの貫通孔に通された上で、抜け止め部37によって掴まれて保持されている。また、ネジ部36bは、保持部36aの水平板部に形成された貫通孔に通されてナット部36cによって保持部36aの貫通孔に通された状態を維持している。
そして、本実施形態においては、補強用繊維材料Fmの束は、下側突出部32と上側突出部36との間に架け渡された後に、熱可塑性樹脂によって固められている。熱可塑性樹脂によって固める場合は、熱可塑性樹脂にムラが生じないようにすることが求められる。
上記の下側突出部32及び上側突出部36における各ネジ部32b,36b及び各ナット部32c,36cは、補強用繊維材料束Fbを長さ方向(上下方向)に引っ張ってテンションをかけるためのテンション付与手段として機能する。
すなわち、ナット部32cを、一方に回転させることでネジ部32bが保持部32aに対して下方に移動し、他方に回転させることでネジ部32bが保持部32aに対して上方に移動する。また、ナット部36cを、一方に回転させることでネジ部36bが保持部36aに対して下方に移動し、他方に回転させることでネジ部36bが保持部36aに対して上方に移動する。
そして、上記のように、補強用繊維材料束Fbの下端部及び上端部に設けられた抜け止め部33,37は、ネジ部32b,36bの貫通孔よりも大径に設定されている。そのため、ナット部32c,36cを一方又は他方に回転させてネジ部32b,36bを上下方向に移動させることで、補強用繊維材料束Fbを、長さ方向(上下方向)に引っ張ってテンションをかけたり、反対にテンションを緩めたりすることができる。これにより、補強用繊維材料束Fbにテンションをかければ、基礎1と柱材5との一体性を高めることができる。
本実施形態においては、テンション付与手段によって補強用繊維材料束Fbにテンションをかけるタイミングが、熱可塑性樹脂の硬化後とされている。ただし、これに限られるものではなく、熱可塑性樹脂の硬化直前でもよいし、熱可塑性樹脂を添加する前の補強用繊維材料Fmの束にテンションをかけてもよい。
なお、本実施形態における抜け止め部33,37は、上記のように、一つの部材として補強用繊維材料束Fbの下端部及び上端部に設けられるものであるが、これに限られるものではなく、補強用繊維材料束Fbの下端部及び上端部を結んで形成された結び目を、抜け止め部33,37として機能させてもよい。
また、補強用繊維材料束Fbが、ネジ部32b,36bの貫通孔から抜けることを防ぐため、抜け止め部33,37は工場等において確実かつ強固に設けられる。すなわち、熱可塑性樹脂が含浸される前の補強用繊維材料Fmの束は、ネジ部32b,36b及び抜け止め部33,37が設けられた状態(いわゆるヌンチャク型)となるように工場生産される。
〔第四耐震補強装置について〕
本実施形態における第四耐震補強装置40は、図8に示すように、下側突出部42を有する下側固定金物41と、上側突出部46を有する上側固定金物45と、補強用繊維材料束Fbと、を備える。
下側固定金物41は、基礎1(立ち上がり部分)の内側面に固定される鉄板を本体部(以下、本体鉄板部)とする金物である。
基礎1の内側面には、当該基礎1の内側面から屋内側(屋外とは反対方向)に突出する複数の被固定ボルト(図示省略)が予め設けられている。そして、下側固定金物41の本体鉄板部には、下側突出部42よりも下方の位置に、複数の被固定ボルトが通される複数の貫通孔41aが形成されている。
下側固定金物41を基礎1の内側面に固定する場合は、上記の第二耐震補強装置20における下側固定金物21と同様に、袋ナットNを用いて行われる。
なお、本実施形態における下側固定金物41は、一枚の鉄板を切削したり、折り曲げたりして形成されている。下側突出部42は、本体鉄板部に対して溶接されるものであってもよい。つまり、下側固定金物42は、複数の鉄板を溶接して形成されてもよい。
また、本実施形態においては、下側固定金物41を固定するのに被固定ボルト及び袋ナットNを用いたが、これに限られるものではなく、あと施工アンカーボルトを用いてもよいし、若しくはその他の固定手段を用いてもよい。要するに、下側固定金物41を基礎1に対して強固に固定することができれば、その固定手段は特に限定されるものではない。
下側固定金物41の本体鉄板部における上端部には、屋内側(基礎1とは反対方向)に突出し、補強用繊維材料束Fbの下側部分が設けられる下側突出部42が一体形成されている。そして、この下側突出部42は、補強用繊維材料束Fbの下端部が巻き付けられるプーリ42aと、このプーリ42aの回転軸部を保持する軸保持部42bと、を備える。
プーリ42aは、回転軸部と、回転軸部の長さ方向両端部に設けられたフランジと、を有している。なお、このプーリ42aは、回転軸部を回転させるための回転用治具(図示省略)によって回転させることができるようになっている。
軸保持部42bは、下側固定金物41の本体鉄板部における上端部の両側縁部から、屋内側に突出する板状部であり、両方の軸保持部42bには、プーリ42aの回転軸部が通されて保持される貫通孔が形成されている。
なお、図示はしないが、少なくとも一方の軸保持部42bとプーリ42aとの間に、回転止め用ピンを挿入して、プーリ42aの回転を止めることができるようになっている。
また、プーリ42aは、回転軸部とフランジを有するものとしたが、フランジは省略してもよい。
上側固定金物45は、土台2と柱材5(添え木6)とに跨って固定される矩形状の鉄板を本体部(以下、本体鉄板部)とする金物である。
上側固定金物45の本体鉄板部には、上側突出部46よりも上方の位置に、複数の貫通孔45aが形成されている。複数の貫通孔45aは、上側固定金物45の本体鉄板部を、添え木6の屋内側面に固定するための固定ボルトBが通される。本実施形態における固定ボルトBとしては、スクリューボルトが用いられている。すなわち、当該上側固定金物45の固定態様は、上記の第一耐震補強装置10における上側固定金物15の固定態様と同様である。
なお、本実施形態における上側固定金物45は、一枚の鉄板を切削したり、折り曲げたりして形成されている。上側突出部46は、本体鉄板部に対して溶接されるものであってもよい。つまり、上側固定金物45は、複数の鉄板を溶接して形成されてもよい。
上側固定金物45の本体鉄板部における下端部には、下側突出部42と同じ方向に突出し、補強用繊維材料束Fbの上側部分が設けられる上側突出部46が一体形成されている。そして、この上側突出部46は、補強用繊維材料束Fbの上端部が巻き付けられるプーリ46aと、このプーリ46aの回転軸部を保持する軸保持部46bと、を備える。
当該上側突出部46におけるプーリ46a及び軸保持部46bの構成は、上記の下側突出部42におけるプーリ42a及び軸保持部42bの構成と同一である。
補強用繊維材料束Fbは、図8,図9に示すように、下端部が、下側固定金物41の下側突出部42に巻き付けられて保持され、上端部が、上側固定金物45の上側突出部46に巻き付けられて保持されている。
より詳細に説明すると、補強用繊維材料束Fbの下端部は、下側突出部42におけるプーリ42aに巻き付けられている。また、補強用繊維材料束Fbの上端部は、上側突出部46におけるプーリ46aに巻き付けられている。そして、図示しない回転止め用ピンによってプーリ42a,46aの回転を止めることができる。そのため、補強用繊維材料束Fbの下端部は、下側突出部42におけるプーリ42aに巻き付けられた状態を維持することができ、補強用繊維材料束Fbの上端部は、上側突出部46におけるプーリ46aに巻き付けられた状態を維持することができる。
そして、本実施形態においては、補強用繊維材料Fmの束は、下側突出部32と上側突出部36との間に架け渡された後に、熱可塑性樹脂によって固められている。熱可塑性樹脂によって固める場合は、熱可塑性樹脂にムラが生じないようにすることが求められる。
上記の下側突出部42及び上側突出部46におけるプーリ42a,46aは、補強用繊維材料束Fbを長さ方向(上下方向)に引っ張ってテンションをかけるためのテンション付与手段として機能する。
すなわち、補強用繊維材料束Fbの下端部が、下側突出部42におけるプーリ42aに巻き付けられ、補強用繊維材料束Fbの上端部が、上側突出部46におけるプーリ46aに巻き付けられた状態で、いずれか一方のプーリ42a(46a)を回転用治具で回転させることで、補強用繊維材料束Fbにテンションをかけることができる。このとき、他方のプーリ46a(42a)は回転止め用ピンによって回転しない状態になっている。
そして、一方のプーリ42a(46a)を回転用治具で回転させてテンションを付与した後に、当該一方のプーリ42a(46a)も、回転止め用ピンによって回転しない状態にすることで、補強用繊維材料束Fbにテンションをかけた状態を維持することができるようになっている。
また、繊維硬化後は回転止め用ピンを外して回転する状態とすることで、地震時に補強用繊維材料束Fbに曲げモーメントを負担させず、引張力のみを負担させることができる。これにより、補強用繊維材料束Fbの引張耐力を最大限発揮させることができる。
本実施形態においては、テンション付与手段によって補強用繊維材料束Fbにテンションをかけるタイミングが、補強用繊維材料Fmの束に熱可塑性樹脂を含侵させる前とされている。
以上において説明した第一耐震補強装置10、第二耐震補強装置20、第三耐震補強装置30、第四耐震補強装置40は、上記のように併用されてもよいし、種類ごとに建物に採用されてもよい。種類ごとに建物に採用する場合は、補強用繊維材料束Fbにテンションを付与するか否か、テンションを付与するとしたら、そのタイミングは熱可塑性樹脂の硬化前か硬化後か、建物に採用する上でのコストはどれくらいか等について検討し、建物に採用する耐震補強装置の種類を選択することが好ましい。
また、上端部もしくは下端部を第三耐震補強装置30とし、もう片方の端部を第四耐震補強装置40と、組み合わせることも可能である。この場合は、補強用繊維材料束Fbにテンションをかけるタイミングが、補強用繊維材料Fmの束に熱可塑性樹脂を含侵させる後とされる。
また、本実施形態における木造建物は、従来の軸組工法によって構築されるが、これに限られるものではなく、壁式工法やツーバイフォー工法等で構築されるものとしてもよい。いずれの工法においても、基礎1は用いられ、基礎1の上には、建物の躯体を構成する上部構造部が設けられる。厳密には、上部構造部の構成は各工法において異なるが、いずれの工法においても、本実施形態における柱材5に相当する上下方向に長尺な材は用いられる。そのため、以上において説明した第一耐震補強装置10、第二耐震補強装置20、第三耐震補強装置30、第四耐震補強装置40は、いずれの工法で構築された建物であっても適宜採用することが可能となっている。
また、本実施形態において、第一耐震補強装置10、第二耐震補強装置20、第三耐震補強装置30、第四耐震補強装置40は、基礎1や柱材5(添え木6)に固定される場合に屋内側面に固定されるものとしたが、屋外側面に固定されるものとしてもよい。
本実施形態によれば、補強用繊維材料束Fbは、下側固定金物11~41と上側固定金物15~45との間に設けられて当該下側固定金物11~41と上側固定金物15~45とを連結しており、補強用繊維材料束Fbの下側部分は、下側固定金物11~41において側方に突出する下側突出部12~42に設けられ、補強用繊維材料束の上側部分は、上側固定金物15~45において下側突出部12~42と同じ方向に突出する上側突出部16~46に設けられているので、補強用繊維材料束Fbを基礎1と土台2と柱材5のいずれにも密着させる必要がない。換言すれば、例えば基礎1から柱材5までの間に段差が生じていたとしても、補強用繊維材料束Fbによって、基礎1と柱材5とを一体化することができる。そのため、段差の有無に関わりなく、建物の基礎1と柱材5とを一体化して耐震補強を行うことができるので、建物に採用する上での柔軟性や融通性に優れる。
さらに、補強用繊維材料束Fbは、基礎1と土台2と柱材5のいずれにも密着させる必要がないため、帯状に形成する必要する必要もなく、束のまま使用することができる。これにより、低コストで耐震補強を行うことができる。
また、補強用繊維材料束Fbは、炭素繊維からなる補強用繊維材料Fmの一本一本が軽量かつ高強度であり、それらが束ねられることで耐震補強用材料として十分な強度を有するとともに、補強用繊維材料Fmの束が熱可塑性樹脂によって固められることで、不必要に伸縮したり、ほどけたりせずに建物の基礎1と柱材5とを強固に一体化することができる。
また、補強用繊維材料束Fbは、下側固定金物11,21の下側突出部12,22と、上側固定金物15,25の上側突出部16,26との間に巻き巡らせられているので、シンプルな構造で、補強用繊維材料束Fbによって下側固定金物11,21と上側固定金物15,25とを確実に連結することができる。これにより、低コストで耐震補強を行うことができるとともに、耐震補強に係る施工も容易に行うことができる。
また、補強用繊維材料束Fbは、下端部のうち抜け止め部33よりも上方の部分が、下側突出部32の保持部32aに保持され、上端部のうち抜け止め部37よりも下方の部分が、上側突出部36の保持部36aに保持されているので、補強用繊維材料束Fbが、下側突出部32の保持部32a又は上側突出部36の保持部36aから抜けないように保持できるとともに、補強用繊維材料束Fbの長さを極力抑えることができる。これにより、補強用繊維材料束Fbによって下側固定金物31と上側固定金物35とを確実に連結し、低コストで耐震補強を行うことができる。
また、補強用繊維材料束Fbは、下端部が、下側固定金物41の下側突出部42に巻き付けられて保持され、上端部が、上側固定金物45の上側突出部46に巻き付けられて保持されているので、シンプルな構造で、かつ補強用繊維材料束Fbの長さを極力抑えながら、補強用繊維材料束Fbによって下側固定金物41と上側固定金物45とを確実に連結することができる。これにより、低コストで耐震補強を行うことができるとともに、耐震補強に係る施工も容易に行うことができる。
また、補強用繊維材料束Fbを長さ方向に引っ張ってテンションをかけるためのテンション付与手段を更に備えるので、テンション付与手段によって補強用繊維材料束Fbにテンションをかけることによって、基礎1と柱材5との一体性を高めることができ、より強固に耐震補強を行うことができる。
また、例えば柱材5と他の部材とが干渉し合うなどして、上側固定金物15~45を柱材5に固定しにくくなるような構造上の制約が生じたとしても、柱材5の下端部には、屋内側面が柱材5の側面に対して面一とされ、かつ、柱材5の下端部における幅寸法を長くする寸法調整材(添え木6)が一体的に固定されており、上側固定金物15~45は、土台2と、柱材5の下端部に一体的に固定された寸法調整材とに跨って固定されているので、構造上の制約に妨げられることなく、上側固定金物15~45を柱材5に固定することができ、ひいては、耐震補強装置10~40を建物の躯体に対して確実かつ強固に取り付けることができる。
〔参考例〕
以下、参考例について説明する。以下の参考例において、上記の実施形態と共通する要素については、共通の符号を付し、説明を省略又は簡略する。以下に挙げる参考例は、上記の実施形態と可能な限り組み合わせてもよい。
上記の実施形態において、補強用繊維材料束Fbは、図3(a)に示すように、多数の補強用繊維材料Fmを、ただ単純に束にしたものであるとしたが、本参考例における補強用繊維材料束は、その他の形態のものが採用される。
すなわち、図3(b)に参照されるような、補強用繊維材料Fmを織り込んだ後に、ただ単純に束にしたものでもよいし、ロープのように特殊な捻りを加えたものでもよいし、編み込みながら紐状にしたものでもよい。
例えば上記特許文献1のような補強用繊維材料からなる結合帯は、基礎と上部構造部を一体化するためには、これら基礎と上部構造部のいずれにも密着させる必要があり、例えば基礎と上部構造部との間に段差が生じた場合には、補強用繊維材料からなる結合帯を採用しにくい場合があった。
これに対し、本参考例における補強用繊維材料束を用いれば、上記特許文献1のような補強用繊維材料からなる結合帯を、基礎と上部構造部のいずれにも密着させる必要がないので、建物に採用する上での柔軟性や融通性に優れる。
1 基礎
2 土台
5 柱材
6 添え木
6a 切欠部
10 第一耐震補強装置
11 下側固定金物
12 下側突出部
15 上側固定金物
16 上側突出部
20 第二耐震補強装置
21 下側固定金物
22 下側突出部
23 アジャスター保持部
25 上側固定金物
26 上側突出部
27 アジャスターボルト
30 第三耐震補強装置
31 下側固定金物
32 下側突出部
32a 保持部
32b ネジ部
32c ナット部
33 抜け止め部
35 上側固定金物
36 上側突出部
36a 保持部
36b ネジ部
36c ナット部
37 抜け止め部
40 第四耐震補強装置
41 下側固定金物
42 下側突出部
42a プーリ
45 上側固定金物
46 上側突出部
46a プーリ
Fb 補強用繊維材料束

Claims (7)

  1. 基礎と、前記基礎上に設けられた上部構造部とを一体化する耐震補強装置であって、
    前記基礎の側面に固定された下側固定金物と、
    前記上部構造部に固定された上側固定金物と、
    前記下側固定金物と前記上側固定金物との間に設けられて当該下側固定金物と上側固定金物とを連結する補強用繊維材料束と、を備えており、
    前記補強用繊維材料束は、炭素繊維からなる補強用繊維材料の束が熱可塑性樹脂によって固められたものであり、
    前記下側固定金物は、側方に突出して前記補強用繊維材料束の下側部分が設けられる下側突出部を有し、
    前記上側固定金物は、前記下側突出部と同じ方向に突出して前記補強用繊維材料束の上側部分が設けられる上側突出部を有し、
    前記補強用繊維材料束は、前記下側固定金物の前記下側突出部と、前記上側固定金物の前記上側突出部との間に、複数回、巻き巡らせられていることを特徴とする耐震補強装置。
  2. 請求項1に記載の耐震補強装置において、
    前記下側固定金物は、前記下側突出部の突出方向先端部に設けられて前記下側突出部より径の大きい部分を更に有し、
    前記上側固定金物は、前記上側突出部の突出方向先端部に設けられて前記上側突出部より径の大きい部分を更に有し、
    前記補強用繊維材料束は、前記下側突出部のうち、前記下側突出部より径の大きい部分よりも前記基礎側に位置する部位と、前記上側突出部のうち、前記上側突出部より径の大きい部分よりも前記上部構造部側に位置する部位との間に巻き巡らせられていることを特徴とする耐震補強装置。
  3. 請求項1に記載の耐震補強装置において、
    前記下側固定金物は、前記下側突出部の突出方向先端部に一体形成されて下方に屈曲形成された屈曲部分を更に有し、
    前記上側固定金物は、前記上側突出部の突出方向先端部に一体形成されて上方に屈曲形成された屈曲部分を更に有し、
    前記補強用繊維材料束は、前記下側突出部のうち、前記下側突出部における突出方向先端部の前記屈曲部分よりも前記基礎側に位置する部位と、前記上側突出部のうち、前記上側突出部における突出方向先端部の前記屈曲部分よりも前記上部構造部側に位置する部位との間に巻き巡らせられていることを特徴とする耐震補強装置。
  4. 請求項に記載の耐震補強装置において、
    前記補強用繊維材料束を長さ方向に引っ張ってテンションをかけるためのテンション付与手段を更に備えることを特徴とする耐震補強装置。
  5. 請求項1から4のいずれか一項に記載の耐震補強装置が、前記基礎と前記上部構造部とを含む建物の躯体に取り付けられた耐震補強装置の取付構造であって、
    前記上部構造部は、前記基礎上に設けられた土台と、前記土台上に設けられた柱材と、を備えており、
    前記柱材の下端部には、側面が前記柱材の側面に対して面一とされ、かつ、前記柱材の下端部における幅寸法を長くする寸法調整材が一体的に固定されており、
    前記下側固定金物は、前記基礎の側面に固定されており、
    前記上側固定金物は、前記土台と、前記柱材の下端部に一体的に固定された前記寸法調整材とに跨って固定されていることを特徴とする耐震補強装置の取付構造
  6. 請求項1からのいずれか一項に記載の耐震補強装置によって、前記基礎と前記上部構造部とを一体化する耐震補強方法であって、
    前記補強用繊維材料の束を、前記下側固定金物の前記下側突出部と、前記上側固定金物の前記上側突出部との間に巻き付けた後に前記熱可塑性樹脂によって固めて前記補強用繊維材料束にすることを特徴とする耐震補強方法
  7. 請求項に記載の耐震補強装置によって、前記基礎と前記上部構造部とを一体化する耐震補強方法であって、
    前記補強用繊維材料の束を、前記下側固定金物の前記下側突出部と、前記上側固定金物の前記上側突出部との間に巻き付けた後に前記熱可塑性樹脂によって固めて前記補強用繊維材料束にし、
    前記熱可塑性樹脂の硬化後に、前記テンション付与手段によって、前記補強用繊維材料束を長さ方向に引っ張ってテンションをかけることを特徴とする耐震補強方法
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