JP7277749B2 - 鋼材 - Google Patents
鋼材 Download PDFInfo
- Publication number
- JP7277749B2 JP7277749B2 JP2019135070A JP2019135070A JP7277749B2 JP 7277749 B2 JP7277749 B2 JP 7277749B2 JP 2019135070 A JP2019135070 A JP 2019135070A JP 2019135070 A JP2019135070 A JP 2019135070A JP 7277749 B2 JP7277749 B2 JP 7277749B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- less
- content
- steel
- corrosion resistance
- contained
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Heat Treatment Of Steel (AREA)
- Heat Treatment Of Sheet Steel (AREA)
Description
C:0.010%以上0.20%未満、
Si:0.10~0.50%、
Mn:0.10~1.00%、
S:0.0005~0.015%、
Cu:0.10~0.50%、
Cr:0.10~1.75%、
Sb:0.005~0.15%、
Ni:0.01~0.50%、
Ti:0.010~0.150%、
Al:0.005~0.10%、
P:0.025%以下、
N:0.0005~0.0090%、
O:0.0005~0.0035%、
残部:Feおよび不純物であり、
下記(i)式で定義されるBIが4.5~60.0であり、
下記(ii)式で定義されるCIが4.0~33.0であり、
下記(iii)式で定義されるDIが0.96~3.00であり、
下記(iv)式で定義されるCeqが0.180~0.320である、
鋼材。
BI=(Cr/52)/(N/14) ・・・(i)
CI=(Cu/64)/(S/32) ・・・(ii)
DI=(Cu/64)/(Ni/59) ・・・(iii)
Ceq=C+Mn/6+(Cu+Ni)/5+(Cr+Mo+V)/15 ・・・(iv)
但し、上記式中の元素記号は、鋼材中に含まれる各元素の含有量(質量%)を表し、含有されない場合は0を代入するものとする。
Mo:0.50%以下、
W:0.50%以下、
Sn:0.30%以下、
As:0.30%以下、
Co:0.30%以下、および
Bi:0.010%以下、
から選択される1種以上を含有するものである、
上記(1)に記載の鋼材。
Nb:0.10%以下、
V:0.10%以下、
Zr:0.050%以下、
Ta:0.050%以下、および
B:0.010%以下、
から選択される1種以上を含有するものである、
上記(1)または(2)に記載の鋼材。
Ca:0.010%以下、
Mg:0.010%以下、および
REM:0.010%以下、
から選択される1種以上を含有するものである、
上記(1)から(3)までのいずれかに記載の鋼材。
各元素の限定理由は下記のとおりである。なお、以下の説明において含有量についての「%」は、「質量%」を意味する。
Cは、鋼材の強度を向上させる元素である。しかしながら、Cが過剰に含有された場合、炭化物が増加し、耐食性が劣化する。そのため、C含有量は0.010%以上0.20%未満とする。C含有量は0.030%以上であるのが好ましく、0.050%以上であるのがより好ましい。また、C含有量は0.15%以下であるのが好ましく、0.10%以下であるのがより好ましい。
Siは、脱酸および強度の向上に寄与し、酸化物の形態を制御する元素である。しかしながら、Siが過剰に含有された場合、酸化物が増加し、耐食性を損なう。そのため、Si含有量は0.10~0.50%とする。Si含有量は0.15%以上であるのが好ましく、0.20%以上であるのがより好ましい。また、Si含有量は0.40%以下であるのが好ましく、0.30%以下であるのがより好ましい。
Mnは、強度および靭性を向上させる元素である。しかしながら、Mnが過剰に含有された場合、粗大なMnSが生成し、耐食性および機械特性が劣化する。そのため、Mn含有量は0.10~1.00%とする。Mn含有量は0.30%以上であるのが好ましく、0.50%以上であるのがより好ましい。また、Mn含有量は0.85%以下であるのが好ましく、0.70%以下であるのがより好ましい。
Sは、Cuとの組み合わせによってCuSを形成することで予想以上の耐食性を発揮する元素である。しかしながら、Sが過剰に含有された場合、熱間加工性および鋼材の機械特性を低下させる。そのため、S含有量は0.0005~0.015%とする。S含有量は0.0010%以上であるのが好ましく、0.0050%以上であるのがより好ましい。また、S含有量は0.008%以下であるのが好ましい。
Cuは、Sbと同時に含有させると、硫酸および塩酸に対する耐食性を顕著に発現する極めて重要な元素である。しかしながら、Cuが過剰に含有された場合、熱間加工性が低下し、製造性を損なう。そのため、Cu含有量は0.10~0.50%とする。Cu含有量は0.15%以上であるのが好ましく、0.20%以上であるのがより好ましい。また、Cu含有量は0.40%以下であるのが好ましく、0.30%以下であるのがより好ましい。
Crは、CuおよびSbと同様に耐食性を向上させる元素である。特に、CrをCuおよびSbと同時に含有させることで高温・高濃度となる酸性環境において優れた耐食性を発揮する。しかしながら、Crが過剰に含有された場合、腐食の起点となる窒化物の増加により耐食性を損なう。そのため、Cr含有量は0.10~1.75%とする。Cr含有量は0.15%以上であるのが好ましい。また、Cr含有量は1.60%以下であるのが好ましく、1.00%以下であるのがより好ましい。
Sbは、上述のように、Cuと同時に含有させると耐食性を向上させる極めて重要な元素である。しかしながら、Sbが過剰に含有された場合、熱間加工性が低下する。そのため、Sb含有量は0.005~0.15%とする。Sb含有量は0.03%以上であるのが好ましい。また、Sb含有量は0.13%以下であるのが好ましい。
Niは、Cuを含有する鋼において、製造性を高める効果を発現する。Cuは、耐食性を向上させる効果が大きいが、偏析し易く、単独で含有させると鋳造後の割れを助長する場合がある。これに対して、NiはCuの表面偏析を軽減する作用がある。Niを含有させることで、Cuの偏析および鋳片割れの抑制に加えて、偏析に起因する局部腐食の発生も抑制されるため、耐食性を向上させる効果が顕著に発現される。しかしながら、Niは高価な元素であり、多量の含有は製鋼コストの増大を招く。そのため、Ni含有量を0.01~0.50%とする。Ni含有量は0.05%以上であるのが好ましく、0.10%以上であるのがより好ましく、0.15%以上であるのがさらに好ましい。また、Ni含有量は0.30%以下であるのが好ましく、0.25%以下であるのがより好ましい。
Tiは、窒化物を形成し、結晶粒の微細化および強度の向上に寄与する元素である。しかしながら、Tiが過剰に含有された場合、腐食の起点となる介在物の増加により、耐食性を損なう。そのため、Ti含有量を0.010~0.150%とする。Ti含有量は0.020%以上であるのが好ましい。また、Ti含有量は0.100%以下であるのが好ましく、0.060%以下であるのがより好ましい。
Alは、脱酸剤として添加される。しかしながら、Alが過剰に含有された場合、介在物の増加によって耐食性を損なう。そのため、Al含有量は0.005~0.10%とする。Al含有量は0.020%以上であるのが好ましい。また、Al含有量は0.050%以下であるのが好ましい。
Pは、不純物であり、鋼材の機械特性および製造性を低下させる。そのため、P含有量に上限を設けて0.025%以下とする。P含有量は0.020%以下であるのが好ましく、0.015%以下であるのがより好ましい。なお、P含有量は可能な限り低減することが好ましく、つまり含有量が0%でもよいが、極度の低減は製鋼コストの増大を招く。そのため、P含有量は0.001%以上であるのが好ましい。
Nは、窒化物を形成する元素である。しかしながら、Nが過剰に含有された場合、酸性環境において腐食の起点となる粗大な窒化物を形成して鋼材の耐食性を低下させる。そのため、N含有量は0.0005~0.0090%とする。N含有量は0.0006%以上であるのが好ましく、0.0007%以上であるのがより好ましい。また、N含有量は0.0085%以下であるのが好ましく、0.0083%以下であるのがより好ましい。
Oは、酸化物を生成する元素であり、酸性環境において腐食の起点となる粗大な酸化物の生成を抑制するため、O含有量を0.0035%以下とする。O含有量は0.0030%以下であるのが好ましく、0.0025%以下であるのがより好ましい。なお、O含有量は可能な限り低減するのが好ましいが、極度の低減は製鋼コストの増大を招く。また、OはMnSと結合することで、MnSを無害化し、耐食性および機械特性の悪化を防ぐ効果を有する。そのため、O含有量は0.0005%以上とする。O含有量は0.0010%以上であるのが好ましく、0.0015%以上であるのがより好ましい。
Moは、CuおよびSbと同時に含有させることにより、酸性環境での耐食性を向上させる元素であるため、必要に応じて含有させてもよい。しかしながら、Moは高価な元素であり、多量の含有は製鋼コストの増大を招く。そのため、Mo含有量は0.50%以下とする。Mo含有量は0.30%以下であるのが好ましい。なお、特に塩酸に対する耐食性を高める場合には、Mo含有量は0.01%以上であるのが好ましく、0.10%以上であるのがより好ましい。
Wは、Moと同様にCuおよびSbと同時に含有させることにより、酸性環境での耐食性を向上させる元素であるため、必要に応じて含有させてもよい。しかしながら、Wは高価な元素であり、多量の含有は製鋼コストの増大を招く。そのため、W含有量は0.50%以下とする。W含有量は0.30%以下であるのが好ましい。なお、特に塩酸に対する耐食性を高める場合には、W含有量は0.01%以上であるのが好ましく、0.10%以上であるのがより好ましい。
Snは、酸性環境での耐食性を向上させる元素であるため、必要に応じて含有させてもよい。しかしながら、Snが過剰に含有された場合、熱間加工性が低下する。そのため、Sn含有量は0.30%以下とする。Sn含有量は0.20%以下であるのが好ましい。なお、上記の効果を得たい場合には、Sn含有量は0.01%以上であるのが好ましく、0.02%以上であるのがより好ましく、0.05%以上であるのがさらに好ましい。
Asは、SbおよびSnに比べて顕著な効果はないが、酸性環境における耐食性の向上に有効な元素であるため、必要に応じて含有させてもよい。しかしながら、Asが過剰に含有された場合、熱間加工性が低下する。そのため、As含有量は0.30%以下とする。As含有量は0.20%以下であるのが好ましく、0.10%以下であるのがより好ましい。なお、上記の効果を得たい場合には、As含有量は0.01%以上であるのが好ましく、0.02%以上であるのがより好ましく、0.05%以上であるのがさらに好ましい。
Coは、SbおよびSnに比べて顕著な効果はないが、酸性環境における耐食性を向上させる元素であるため、必要に応じて含有させてもよい。しかしながら、Coが過剰に含有された場合、経済性が低下する。そのため、Co含有量は0.30%以下とする。Co含有量は0.20%以下であるのが好ましく、0.10%以下であるのがより好ましい。なお、上記の効果を得たい場合には、Co含有量は0.01%以上であるのが好ましく、0.02%以上であるのがより好ましく、0.05%以上であるのがさらに好ましい。
Biは、SbおよびSnに比べて顕著な効果はないが、酸性環境における耐食性を向上させる元素であるため、必要に応じて含有させてもよい。しかしながら、Biが過剰に含有された場合、熱間加工性が低下する。そのため、Bi含有量は0.010%以下とする。Bi含有量は0.007%以下であるのが好ましく、0.005%以下であるのがより好ましい。なお、上記の効果を得たい場合には、Bi含有量は0.001%以上であるのが好ましく、0.002%以上であるのがより好ましく、0.005%以上であるのがさらに好ましい。
Nbは、Tiと同様に、窒化物を形成する元素であり、結晶粒の微細化および強度の向上を目的として、必要に応じて含有させてもよい。しかしながら、Nbが過剰に含有された場合、機械特性が劣化することがある。そのため、Nb含有量は0.10%以下とする。Nb含有量は0.050%以下であるのが好ましく、0.030%以下であるのがより好ましく、0.020%以下であるのがさらに好ましい。なお、上記の効果を得たい場合には、Nb含有量は0.001%以上であるのが好ましく、0.005%以上であるのがより好ましい。
Vは、TiおよびNbと同様に、窒化物を形成する元素であり、主に、析出強化による強度の改善のために、必要に応じて含有させてもよい。しかしながら、Vが過剰に含有された場合、機械特性が劣化することがある。そのため、V含有量は0.10%以下とする。V含有量は0.050%以下であるのが好ましく、0.030%以下であるのがより好ましく、0.020%以下であるのがさらに好ましい。なお、上記の効果を得たい場合には、V含有量は0.005%以上であるのが好ましい。
Zrは、Ti、NbおよびVと同様に、窒化物を形成する元素であり、主に、析出強化による強度の改善のために、必要に応じて含有させてもよい。しかしながら、Zrは高価な元素であり、多量の含有は製鋼コストの増大を招く。そのため、Zr含有量は0.050%以下とする。Zr含有量は0.040%以下であるのが好ましく、0.030%以下であるのがより好ましく、0.020%以下であるのがさらに好ましい。なお、上記の効果を得たい場合には、Zr含有量は0.005%以上であるのが好ましい。
Taは、強度の向上に寄与する元素であり、また、メカニズムは必ずしも明らかでないが、耐食性の向上にも寄与するため、必要に応じて含有させてもよい。しかしながら、Taは高価な元素であり、多量の含有は製鋼コストの増大を招く。そのため、Ta含有量は0.050%以下とする。Ta含有量は0.040%以下であるのが好ましく、0.030%以下であるのがより好ましく、0.020%以下であるのがさらに好ましい。なお、上記の効果を得たい場合には、Ta含有量は0.001%以上であるのが好ましく、0.005%以上であるのがより好ましい。
Bは焼入性を向上させ、強度を高める元素であるため、必要に応じて含有させてもよい。しかしながら、Bを過剰に含有させても効果が飽和し、母材およびHAZの靭性が低下する場合がある。そのため、B含有量は0.010%以下とする。B含有量は0.0050%以下であるのが好ましく、0.0030%以下であるのがより好ましく、0.0020%以下であるのがさらに好ましい。なお、上記の効果を得たい場合には、B含有量は0.0003%以上であるのが好ましく、0.0005%以上であるのがより好ましい。
Caは、主に硫化物の形態の制御に用いられる元素であり、また、微細な酸化物を形成させるために、必要に応じて含有させてもよい。しかしながら、Caが過剰に含有された場合、機械特性が損なわれる場合がある。そのため、Ca含有量は0.010%以下とする。Ca含有量は0.005%以下であるのが好ましい。なお、上記の効果を得たい場合には、Ca含有量は0.0005%以上であるのが好ましく、0.001%以上であるのがより好ましく、0.002%以上であるのがさらに好ましい。
Mgは、微細な酸化物を形成させるために、必要に応じて含有させてもよい。しかしながら、Mgを過剰に添加することは製鋼コストの増大を招く。そのため、Mg含有量は0.010%以下とする。Mg含有量は0.005%以下であるのが好ましく、0.003%以下であるのがより好ましい。なお、上記の効果を得たい場合には、Mg含有量は0.0001%以上であるのが好ましく、0.0003%以上であるのがより好ましく、0.0005%以上であるのがさらに好ましい。
REM(希土類元素)は、主に脱酸に用いられる元素であり、微細な酸化物を形成させるために、必要に応じて含有させてもよい。しかしながら、REMを過剰に添加することは製鋼コストの増大を招く。そのため、REM含有量は0.010%以下とする。REM含有量は0.005%以下であるのが好ましく、0.003%以下であるのがより好ましい。なお、上記の効果を得たい場合には、REM含有量は0.0001%以上であるのが好ましく、0.0003%以上であるのがより好ましく、0.0005%以上であるのがさらに好ましい。ここで、REMはSc、Yおよびランタノイドを示し、REM含有量はこれらの元素の含有量の総量を示す。
上記のように、CrおよびNは、鋼材の耐食性に影響を及ぼす。下記(i)で定義されるBIが60.0を超えると、鋼中にCrが過剰に含有され、腐食の起点となる窒化物が形成されやすくなる。しかしながら、BIが4.5未満となると、Crが不足し耐食性の向上効果が不十分となる。そのため、BIは4.5~60.0とする。BIは、5.5以上であるのが好ましく、6.5以上であるのがより好ましい。また、BIは、55.0以下であるのが好ましく、45.0以下であるのがより好ましく、40.0以下であるのがさらに好ましく、30.0以下であるのがより一層好ましい。
BI=(Cr/52)/(N/14) ・・・(i)
CuおよびSは、鋼材の耐食性に影響を及ぼす。下記(ii)式で定義されるCIが33.0を超えると、CuS被膜が鋼材表面に形成しにくくなり、十分な耐食性を得ることができない。しかしながら、CIが4.0未満となると、介在物が腐食の起点となりやすくなり、耐食性が低下する場合がある。そのため、CIは4.0~33.0とする。CIは、18.0以上であるのが好ましく、20.0以上であるのがより好ましい。また、CIは、28.0以下であるのが好ましく、26.0以下であるのがより好ましい。
CI=(Cu/64)/(S/32) ・・・(ii)
CuおよびNiは、鋼材の熱間加工性に影響を及ぼす。Cuの含有量に対してNi含有量が少なく、下記(iii)式で定義されるDIが3.00を超えると、熱間加工性が低下する。しかしながら、DIは小さくすることが熱間加工性を確保するためには好ましいが、0.96未満では効果が飽和する。また、Cuが不足すると耐食性向上の効果が不十分となる。そのため、DIは0.96~3.00とする。DIは1.20以上であるのが好ましく、1.40以上であるのがより好ましい。また、DIは2.80以下であるのが好ましく、2.60以下であるのがより好ましい。
DI=(Cu/64)/(Ni/59) ・・・(iii)
また、C、Mn、Cu、Ni、Cr、MoおよびVは、鋼材の溶接性に影響を及ぼす。下記(iv)式で定義されるCeqは鋼材の硬さの上昇による溶接性の劣化を示す指標であり、溶接性を確保するために、0.320以下とする。しかしながら、Ceqが0.180未満となると、機械特性が不十分となる。そのため、Ceqは0.180~0.320とする。Ceqは0.220以上であるのが好ましく、0.250以上であるのがより好ましい。また、Ceqは0.300以下であるのが好ましい。
Ceq=C+Mn/6+(Cu+Ni)/5+(Cr+Mo+V)/15 ・・・(iv)
但し、式(iv)において、鋼中にMoおよびVを含有しない場合は0として計算する。
本発明に係る鋼材の製造方法について特に制限は設けないが、例えば、熱間圧延を施し、さらに必要に応じて冷間圧延を施して製造される鋼板、形鋼、鋼管などが含まれる。
各鋼板から板厚4mm、幅25mm、長さ25mmの試験片を板厚中央部から採取し、湿式#400研磨で仕上げ、耐食性評価用の試験片とした。耐食性の評価は硫酸浸漬試験および塩酸浸漬試験によって行った。硫酸浸漬試験では、試験片を70℃の50%硫酸水溶液に6時間浸漬し、塩酸浸漬試験では、試験片を80℃の10%塩酸水溶液中に5時間浸漬した。
上記条件で圧延した熱間圧延材の表面を外観目視し、割れが生じていたものを×、割れが生じていないものを〇として、熱間加工性を評価した。
JIS Z 3158:2016に準拠して、y型溶接割れ試験を行った。厚さ20mmの試験片を用い、電流170Aで両面側から溶接後、48時間が経過してから表面および断面の割れの有無を確認した。
JIS Z 2241:2011に準拠して引張試験片を作製し、引張試験を行い、引張強さを求めた。引張強さが400MPa以上のものを○、400MPa未満のものを×とした。
Claims (4)
- 化学組成が、質量%で、
C:0.010%以上0.20%未満、
Si:0.10~0.50%、
Mn:0.10~1.00%、
S:0.0005~0.015%、
Cu:0.10~0.50%、
Cr:0.10~1.75%、
Sb:0.005~0.15%、
Ni:0.01~0.50%、
Ti:0.010~0.150%、
Al:0.005~0.10%、
P:0.025%以下、
N:0.0005~0.0090%、
O:0.0005~0.0035%、
残部:Feおよび不純物であり、
下記(i)式で定義されるBIが4.5~60.0であり、
下記(ii)式で定義されるCIが4.0~33.0であり、
下記(iii)式で定義されるDIが0.96~3.00であり、
下記(iv)式で定義されるCeqが0.180~0.320である、
鋼材。
BI=(Cr/52)/(N/14) ・・・(i)
CI=(Cu/64)/(S/32) ・・・(ii)
DI=(Cu/64)/(Ni/59) ・・・(iii)
Ceq=C+Mn/6+(Cu+Ni)/5+(Cr+Mo+V)/15 ・・・(iv)
但し、上記式中の元素記号は、鋼材中に含まれる各元素の含有量(質量%)を表し、含有されない場合は0を代入するものとする。 - 前記化学組成が、前記Feの一部に代えて、質量%で、
Mo:0.50%以下、
W:0.50%以下、
Sn:0.30%以下、
As:0.30%以下、
Co:0.30%以下、および
Bi:0.010%以下、
から選択される1種以上を含有するものである、
請求項1に記載の鋼材。 - 前記化学組成が、前記Feの一部に代えて、質量%で、
Nb:0.10%以下、
V:0.10%以下、
Zr:0.050%以下、
Ta:0.050%以下、および
B:0.010%以下、
から選択される1種以上を含有するものである、
請求項1または請求項2に記載の鋼材。 - 前記化学組成が、前記Feの一部に代えて、質量%で、
Ca:0.010%以下、
Mg:0.010%以下、および
REM:0.010%以下、
から選択される1種以上を含有するものである、
請求項1から請求項3までのいずれかに記載の鋼材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019135070A JP7277749B2 (ja) | 2019-07-23 | 2019-07-23 | 鋼材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019135070A JP7277749B2 (ja) | 2019-07-23 | 2019-07-23 | 鋼材 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2021017637A JP2021017637A (ja) | 2021-02-15 |
JP7277749B2 true JP7277749B2 (ja) | 2023-05-19 |
Family
ID=74564163
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2019135070A Active JP7277749B2 (ja) | 2019-07-23 | 2019-07-23 | 鋼材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP7277749B2 (ja) |
Citations (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002327236A (ja) | 2001-05-01 | 2002-11-15 | Nippon Steel Corp | 冷間加工性、高温特性、耐低温腐食性に優れた鋼およびその製造方法 |
JP2015113506A (ja) | 2013-12-12 | 2015-06-22 | Jfeスチール株式会社 | 耐食性に優れる原油タンク用鋼材および原油タンク |
WO2018038197A1 (ja) | 2016-08-25 | 2018-03-01 | Jfeスチール株式会社 | 耐硫酸露点腐食鋼 |
WO2018038196A1 (ja) | 2016-08-25 | 2018-03-01 | Jfeスチール株式会社 | 耐硫酸露点腐食鋼 |
WO2018038195A1 (ja) | 2016-08-25 | 2018-03-01 | Jfeスチール株式会社 | 耐硫酸露点腐食鋼 |
WO2018038198A1 (ja) | 2016-08-25 | 2018-03-01 | Jfeスチール株式会社 | 耐硫酸露点腐食鋼 |
-
2019
- 2019-07-23 JP JP2019135070A patent/JP7277749B2/ja active Active
Patent Citations (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002327236A (ja) | 2001-05-01 | 2002-11-15 | Nippon Steel Corp | 冷間加工性、高温特性、耐低温腐食性に優れた鋼およびその製造方法 |
JP2015113506A (ja) | 2013-12-12 | 2015-06-22 | Jfeスチール株式会社 | 耐食性に優れる原油タンク用鋼材および原油タンク |
WO2018038197A1 (ja) | 2016-08-25 | 2018-03-01 | Jfeスチール株式会社 | 耐硫酸露点腐食鋼 |
WO2018038196A1 (ja) | 2016-08-25 | 2018-03-01 | Jfeスチール株式会社 | 耐硫酸露点腐食鋼 |
WO2018038195A1 (ja) | 2016-08-25 | 2018-03-01 | Jfeスチール株式会社 | 耐硫酸露点腐食鋼 |
WO2018038198A1 (ja) | 2016-08-25 | 2018-03-01 | Jfeスチール株式会社 | 耐硫酸露点腐食鋼 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2021017637A (ja) | 2021-02-15 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP7135420B2 (ja) | 鋼材 | |
JP7127355B2 (ja) | 鋼材 | |
JP7099041B2 (ja) | 鋼材 | |
CN114599808B (zh) | 钢材 | |
JP7127354B2 (ja) | 鋼材 | |
JP7348463B2 (ja) | 鋼材 | |
JP7385106B2 (ja) | 鋼材 | |
JP7269467B2 (ja) | 鋼材 | |
JP7124432B2 (ja) | 鋼材 | |
JP7529983B2 (ja) | 鋼材 | |
JP6743996B1 (ja) | 鋼材 | |
JP7218524B2 (ja) | 鋼材 | |
JP7091968B2 (ja) | 鋼材 | |
JP7014042B2 (ja) | 鋼材 | |
JP7277749B2 (ja) | 鋼材 | |
JP7218523B2 (ja) | 鋼材 | |
JP7502594B2 (ja) | 鋼材 | |
JP7415140B2 (ja) | 鋼材 | |
JP7252497B2 (ja) | 熱間圧延鋼材 | |
CN114729414B (zh) | 钢材 | |
KR102710344B1 (ko) | 강재 | |
CN114599807B (zh) | 钢材 | |
JP2023066027A (ja) | 鋼材 | |
JP2023066026A (ja) | 鋼材 | |
JP2022044092A (ja) | 鋼材 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20220303 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20230329 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20230404 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20230417 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 7277749 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |