JP7275146B2 - 鋳鉄接種剤及び鋳鉄接種剤の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、球状黒鉛を有する鋳鉄の製造のためのフェロシリコン系接種剤、及び接種剤の製造方法に関する。
鋳鉄は、典型的には、キュポラ又は誘導炉で製造され、一般に2~4%の炭素を含有する。炭素は、鉄と密接に混合され、凝固した鋳鉄において炭素がとる形態は、鉄鋳の特性及び性質にとって非常に重要である。炭素が炭化鉄の形態をとる場合、鋳鉄は白鋳鉄と称され、硬質かつ脆性である物理的特性を有し、これは、ほとんどの用途で望ましくない。炭素が黒鉛の形態をとる場合、鋳鉄は軟質であり、機械加工可能である。
黒鉛は、鋳鉄において、層状、芋虫状、又は球状の形態で発生し得る。球状の形状が、最も高強度で最も延性のある種類の鋳鉄を産み出す。
黒鉛がとる形態、並びに黒鉛対炭化鉄の量は、鋳鉄の凝固中に黒鉛の形成を促進する特定の添加剤で制御することができる。これらの添加剤は、ノジュラライザー(nodulariser)及び接種剤と称され、鋳鉄への添加は、それぞれノジュール化(nodularisation)及び接種と称される。鋳鉄製造では、多くの場合、特に薄い切片での炭化鉄の形成が課題である。より厚い鋳造の切片における遅い冷却と比較して、急速に薄い切片を冷却することによって、炭化鉄の形成がもたらされる。鋳鉄製品中の炭化鉄の形成は、「チル」と称される。チルの形成は、「チル深さ」を測定することによって定量化される。また、チルを防止し、かつ、チル深さを低減する接種剤の力は、特にねずみ鋳鉄における、接種剤の力を測定して比較する便利な方法である。ノジュラー鉄では、接種剤の力は、通常、黒鉛ノジュール数密度(nodule number density)を用いて測定され比較される。
業界が発展するにつれ、より強い材料が必要とされている。これは、Cr、Mn、V、Moなどの炭化物促進元素でのより多くの合金化、並びにより薄い鋳造切片及びより軽量の鋳造の設計を意味する。したがって、チル深さを低減し、ねずみ鋳鉄の機械加工性を改善し、かつ延性鋳鉄中の黒鉛球状体の数密度を増加させる接種剤を開発する一定の必要性が存在する。接種の正確な化学的性質及びメカニズム、並びに接種剤が異なる鋳鉄溶融物中で機能する理由が完全には理解されていないため、新規な改善された接種剤を業界に提供するために多くの研究が行われている。
カルシウム及び特定の他の元素は、炭化鉄の形成を抑制し、黒鉛の形成を促進すると考えられる。接種剤の大部分はカルシウムを含有する。これらの炭化鉄抑制剤の添加は、通常、フェロシリコン合金の添加によって促進され、おそらくは、最も広く使用されるフェロシリコン合金は、70~80%のケイ素を含有する高ケイ素合金、及び45~55%のケイ素を含有する低ケイ素合金である。接種剤中に通常存在してもよく、鋳鉄中の黒鉛の核形成を刺激するためにフェロシリコン合金として鋳鉄に添加される元素は、例えばCa、Ba、Sr、Al、希土類金属(RE)、Mg、Mn、Bi、Sb、Zr及びTiである。
炭化物形成の抑制は、接種剤の核形成の性質に関連する。核形成の性質により、接種剤によって形成される核の数が理解される。形成された核の数が多いと、黒鉛ノジュール数密度が増加するため、接種有効性が向上し、炭化物抑制が向上する。更に、高い核形成速度はまた、接種後の溶融鉄の持続的な保持時間中に、接種効果の衰退に対するよりも良好な耐性を与えることができる。接種の衰退は、核集団の合体及び再溶液によって説明することができ、これにより、潜在的核形成部位の総数が減少する。
米国特許第4,432,793号は、ビスマス、鉛及び/又はアンチモンを含有する接種剤を開示している。ビスマス、鉛及び/又はアンチモンは、高い接種力を有し、核の数の増加をもたらすことが知られている。これらの要素はまた、球状化阻害元素であることも知られており、鋳鉄中のこれら元素の存在の増加は、黒鉛の球状黒鉛構造の変性を引き起こすことが知られている。米国特許第4,432,793号による接種剤は、フェロシリコン中で合金化された、0.005%~3%の希土類、並びに0.005%~3%の、金属元素のビスマス、鉛及び/又はアンチモンのうちの1つを含有するフェロシリコン合金である。
米国特許出願公開第2015/0284830号は、0.005~3重量%の希土類及び0.2~2重量%のSbを含有する、濃厚な鋳鉄部分を処理するための接種合金に関する。この米国特許出願公開第2015/0284830号は、フェロシリコン系合金中の希土類に依存するとき、濃厚な部分の安定化された球状部分を伴い、純粋なアンチモンの液体鋳鉄への添加の欠点を伴わずに、アンチモンが、有効な接種を可能にすることを発見した。米国特許出願公開第2015/0284830号による接種剤は、典型的には、鋳鉄並びにノジュラライザー処理を事前調整するための、鋳鉄浴の接種の文脈で使用されるものと記載されている。米国特許出願公開第2015/0284830号による接種剤は、65重量%のSi、1.76重量%のCa、1.23重量%のAl、0.15重量%のSb、0.16重量%のRE、7.9重量%のBa、及び残部の鉄を含有する。
国際公開第95/24508号からは、核形成速度の増加を示す鋳鉄接種剤が知られている。この接種剤は、カルシウム及び/又はストロンチウム及び/又はバリウム、4%未満のアルミニウム、並びに0.5~10%の、1つ以上の金属酸化物の形態である酸素を含有するフェロシリコン系接種剤である。しかしながら、国際公開第95/24508号による接種剤を使用して形成された核の数の再現性は、むしろ低いことが判明した。場合によっては、多数の核が鋳鉄において形成されるが、他の例では、形成された核の数は、むしろ低い。国際公開第95/24508号による接種剤は、上記の理由のために、実際にはほとんど使用されていないことが見出された。
国際公開第99/29911号からは、硫黄の、国際公開第95/24508号の接種剤への添加が、鋳鉄の接種において正の効果を有し、核の再現性を増加させることが知られている。
国際公開第95/24508号及び国際公開第99/29911号では、酸化鉄、FeO、Fe及びFeは好ましい金属酸化物である。これらの特許出願に記載されている他の金属酸化物は、SiO、MnO、MgO、CaO、Al、TiO及びCaSiO、CeO、ZrOである。好ましい金属硫化物は、FeS、FeS、MnS、MgS、CaS及びCuSからなる群から選択される。
米国特許出願公開第2016/0047008号では、液体鋳鉄を処理するための微粒子接種剤であって、一方では、液体鋳鉄中の易融性材料(fusible material)で作製された担体粒子、他方では、黒鉛の発芽及び成長を促進する材料で作製され、担体粒子の表面に不連続な様式で配置され、分散された表面粒子を含み、表面粒子は、それらの直径d50が支持粒子の直径d50の1/10以下であるような粒度分布を呈している、微粒子接種剤が知られている。米国特許出願公開第2016/0047008号の接種剤の目的は、とりわけ、鋳鉄の基本的な組成に対する異なる厚さ及び低感度を有する鋳鉄部分の接種であると示されている。
したがって、多数の核を形成する高性能の接種剤を提供することが望まれており、その結果、黒鉛のノジュール数密度が高くなる。更なる要望は、接種後の溶融鉄の持続的な保持時間中に、接種効果の低下に対するより良好な耐性を与えることができる接種剤を提供することである。別の要望は、従来技術の欠点を伴わずにアンチモンを含有するFeSi系接種剤を提供することである。上記の要望のうちの少なくともいくつかは、本発明、並びに以下の説明において明らかとなる他の利点を満たす。
第1の態様では、本発明は、球状黒鉛を有する鋳鉄の製造のための接種剤に関し、当該接種剤は、約40~80重量%のSiと、0.02~10重量%のCaと、0~15重量%の希土類金属と、0~5重量%のAlと、0~5重量%のSrと、0~5重量%のMgと、0~12重量%のBaと、0~10重量%のZrと、0~10重量%のTiと、0~10重量%のMnと、残部の通常量のFe及び不可避不純物と、からなる微粒子フェロシリコン合金を含み、元素Ba、Sr、Zr、Mn、又はTiのうちの少なくとも1つ又は合計が少なくとも0.05重量%の量で存在し、当該接種剤は、接種剤の総重量に基づいて、0.1~15重量%の微粒子Sbを更に含む。
一実施形態では、フェロシリコン合金は、45~60重量%のSiを含む。接種剤の別の実施形態では、フェロシリコン合金は、60~80重量%のSiを含む。
一実施形態では、希土類金属としては、Ce、La、Y及び/又はミッシュメタルが挙げられる。一実施形態では、フェロシリコン合金は、最大で10重量%の希土類金属を含む。
一実施形態では、フェロシリコン合金は、0.02~5重量%のCaを含む。別の実施形態では、フェロシリコン合金は、0.5~3重量%のCaを含む。一実施形態では、フェロシリコン合金は、0~3重量%のSrを含む。更なる実施形態では、フェロシリコン合金は、0.2~3重量%のSrを含む。一実施形態では、フェロシリコン合金は、0~5重量%のBaを含む。更なる実施形態では、フェロシリコン合金は、0.1~5重量%のBaを含む。一実施形態では、フェロシリコン合金は、0.5~5重量%のAlを含む。一実施形態では、フェロシリコン合金は、最大で6重量%のMn及び/又はTi及び/又はZrを含む。一実施形態では、フェロシリコン合金は、1重量%未満のMgを含む。
一実施形態では、元素Ba、Sr、Zr、Mn、又はTiのうちの少なくとも1つ又は合計は、少なくとも0.1重量%の量で存在する。
一実施形態では、接種剤は、0.5~10%の微粒子Sbを含む。
一実施形態では、接種剤は、微粒子フェロシリコン合金と微粒子Sbとのブレンド又は機械的/物理的混合物の形態である。
一実施形態では、微粒子Sbは、微粒子フェロシリコン系合金上のコーティング化合物として存在する。
一実施形態では、微粒子Sbは、結合剤の存在下で、微粒子フェロシリコン系合金と機械的に混合又はブレンドされる。
一実施形態では、接種剤は、結合剤の存在下で、微粒子フェロシリコン合金と微粒子Sbとの混合物から作製された凝集体の形態である。
一実施形態では、接種剤は、結合剤の存在下で、微粒子フェロシリコン合金と微粒子Sbとの混合物から作製されたブリケットの形態である。
一実施形態では、微粒子フェロシリコン系合金及び微粒子Sbは、別個であるが、同時に液体鋳鉄に添加される。
第2の態様では、本発明は、本発明による接種剤を製造する方法に関し、この方法は、40~80重量%のSiと、0.02~10重量%のCaと、0~5重量%のSrと、0~12重量%のBaと、0~15重量%の希土類金属と、0~5重量%のMgと、0~5重量%のAlと、0~10重量%のMnと、0~10重量%のTiと、0~10重量%のZrと、残部の通常量のFe及び不可避不純物と、を含む微粒子ベース合金を準備することであって、元素Ba、Sr、Zr、Mn、又はTiのうちの少なくとも1つ又は合計が、少なくとも0.05重量%の量で存在し、当該接種剤は、接種剤の総重量に基づいて、0.1~15重量%の微粒子Sbを更に含んで、当該接種剤を生成すること、を含む。
本方法の一実施形態では、微粒子Sbは、微粒子ベース合金と機械的に混合又はブレンドされる。
本方法の一実施形態では、微粒子Sbは、結合剤の存在下で微粒子ベース合金と機械的に混合又はブレンドされる。本方法の更なる実施形態では、結合剤の存在下で、機械的に混合又はブレンドされた微粒子ベース合金及び微粒子Sbは、凝集体又はブリケットに更に形成される。
別の態様では、本発明は、球状黒鉛を有する鋳鉄の製造における上に定義した接種剤の使用であって、鋳造前、鋳造と同時、又は鋳型内接種剤として接種剤を鋳鉄溶融物に接種剤を添加することによる、使用に関する。
接種剤の使用の一実施形態では、微粒子フェロシリコン系合金及び微粒子Sbは、機械的/物理的混合物として、又はブレンドとして鋳鉄溶融物に添加される。
接種剤の使用の一実施形態では、微粒子フェロシリコン系合金及び微粒子Sbは、別個であるが、同時に鋳鉄溶融物に添加される。
実施例1の溶融物AJの鋳鉄サンプルにおけるノジュール数密度(1mm当たりのノジュール数、略記N/mm)を示す図である。 実施例2の溶融物CHの鋳鉄サンプルにおけるノジュール数密度(1mm当たりのノジュール数、略記N/mm)を示す図である。
本発明によれば、球状黒鉛を有する鋳鉄の製造のために、高強力な接種剤が提供される。接種剤は、FeSiベース合金を含み、元素Ba、Sr、Zr、Mn、又はTiのうちの少なくとも1つ又は合計が、微粒子酸化アンチモン(Sb)と組み合わせた、少なくとも0.05重量%の量で存在する。本発明による接種剤は製造が容易であり、かつ接種剤中のSbの量を制御し変化させることが容易である。複雑かつ高価な合金化工程は回避され、よって更に、接種剤は、Sbを含有する従来技術の接種剤と比較して、より低コストで製造することができる。
球状黒鉛を有する延性鋳鉄を製造する製造プロセスでは、鋳鉄溶融物は、通常、接種処理の前に、例えばMgFeSi合金を使用することによって、ノジュラライザーで処理される。ノジュール化処理は、それが沈殿し、続いて成長するときに、黒鉛の形態をフレークからノジュールへ変更するという目的を有する。これがなされる方法は、界面黒鉛/溶融物の界面エネルギーを変化させることによる。Mg及びCeが、界面エネルギーを変化させる元素であり、MgがCeよりも効果的であることが知られている。Mgがベース鉄溶融物に添加されると、最初に酸素及び硫黄と反応し、ノジュール化(nodularising)効果を有することになるのは「遊離マグネシウム」のみである。ノジュール化反応は激しく、溶融物の撹拌をもたらし、表面上に浮遊するスラグを生成する。溶融物中に既に存在した(原材料によって導入された)黒鉛についての、及び上部のスラグの一部であり除去された他の包含物についての核形成部位のほとんどにおいて、激しい反応がもたらされることになる。しかしながら、ノジュール化処理中に生成されたいくつかのMgO及びMgS包含物は、依然として溶融物中に存在する。これらの包含物は、そのような良好な核形成部位ではない。
接種の主要な機能は、黒鉛の核形成部位を導入することによって炭化物形成を防止することである。核生成部位を導入することに加えて、接種はまた、包含物に層(Ca、Ba又はSr)を添加することにより、ノジュール化処理中に形成されたMgO及びMgS包含物を核形成部位へと変換する。
本発明によれば、微粒子FeSiベース合金は、40~80重量%のSiを含むべきである。純粋なFeSi合金は、弱い接種剤であるが、活性元素のための一般的な合金担体であり、溶融物中の良好な分散を可能にする。したがって、接種剤用の様々な既知のFeSi合金組成物が存在する。FeSi合金接種剤中の従来の合金元素としては、Ca、Ba、Sr、Al、Mg、Zr、Mn、Ti及びRE(特にCe及びLa)が挙げられる。合金元素の量は多様であってもよい。通常、接種剤は、ねずみ鉄、圧密鉄、及び延性鉄の製造において異なる要件を提供するように設計される。本発明による接種剤は、約40~80重量%のケイ素含有率を有するFeSiベース合金を含んでもよい。合金元素は、約0.02~10重量%のCaと、約0~5重量%のSrと、約0~12重量%のBaと、約0~15重量%の希土類金属と、約0~5重量%のMgと、約0~5重量%のAlと、約0~10重量%のMnと、約0~10重量%のTiと、約0~10重量%のZrと、残部の通常量のFe及び不可避不純物と、を含むことができ、元素Ba、Sr、Zr、Mn、又はTiのうちの少なくとも1つ又は合計が、少なくとも約0.05重量%、例えば0.1重量%の量で存在する。
FeSiベース合金は、60~80%のケイ素を含有する高ケイ素合金であっても、45~60%のケイ素を含有する低ケイ素合金であってもよい。ケイ素は、通常、鋳鉄合金中に存在し、かつ溶液から炭素を押し出し、黒鉛の形成を促進する鋳鉄中の黒鉛安定化元素である。FeSiベース合金は、例えば0.2~6mmのような接種剤の従来の範囲内にある粒径を有するべきである。FeSi合金の、微粉などの、より小さい粒径がまた本発明においても適用されて接種剤を製造してもよいことに留意されたい。FeSiベース合金の非常に小さな粒子を使用する場合、接種剤は、凝集体(例えば、顆粒)の形態であってもブリケットの形態であってもよい。本発明の接種剤の凝集体及び/又はブリケットを調製するために、Sb粒子を結合剤の存在下で機械的混合又はブレンドすることによって微粒子フェロシリコン合金と混合し、続いて既知の方法に従って粉末混合物を凝集させる。結合剤は、例えば、ケイ酸ナトリウム溶液であってもよい。凝集体は、好適な製品サイズを有する顆粒であってもよく、又は必要な最終製品サイズに破砕されてふるい分けされてもよい。
様々な異なる包含物(硫化物、酸化物、窒化物、及びケイ酸塩)を、液体状態で形成することができる。IIA族元素(Mg、Ca、Sr、及びBa)の硫化物及び酸化物は、非常に類似した結晶相及び高融点を有する。IIA族元素は、液体鉄中に安定な酸化物を形成することが知られており、したがって、これらの元素に基づく接種剤及びノジュラライザーが有効な酸化防止剤であることが知られている。カルシウムは、フェロシリコン接種剤中の最も一般的な微量元素である。本発明によれば、微粒子FeSi系合金は、約0.02~約10重量%のカルシウムを含む。いくつかの用途では、FeSiベース合金中に低含有量、例えば、0.02~0.5重量%のCaを有することが望ましい。他の用途では、Ca含有量はより高くてもよく、例えば0.5~5重量%であり得る。高レベルのCaは、スラグ形成を増加させ得るが、通常は所望されない。複数の接種剤は、FeSi合金中に約0.5~3重量%のCaを含む。FeSiベース合金は、最大で約5重量%のストロンチウムを含むべきである。0.2~3重量%のSr量が、典型的には好適である。バリウムが、FeSi接種合金中に最大で約12重量%の量で存在してもよい。Baは、接種後の溶融鉄の持続的な保持時間中の接種効果の減衰に対するより良好な耐性を与えること、より広い温度範囲にわたってより良好な効率を与えることが知られている。多くのFeSi合金接種剤は、約0.1~5重量%のBaを含む。バリウムがカルシウムと共に使用される場合、その2つは一緒に作用して、等量のカルシウムよりも大きなチルの低減をもたらすことができる。
マグネシウムが、FeSi接種合金中に最大で約5重量%の量で存在してもよい。しかしながら、通常、Mgが延性鉄の製造のためのノジュール化処理に添加されるため、接種剤中のMgの量は低くてもよく、例えば最大で約0.1重量%であってもよい。
FeSiベース合金は、最大で15重量%の希土類金属(RE)を含んでもよい。REは、少なくともCe、La、Y及び/又はミッシュメタルを含む。ミッシュメタルは、典型的にはおよそ50%のCe及び25%のLaを、少量のNd及びPrと共に含む希土類元素の合金である。最近では、より重い希土類金属は、多くの場合、ミッシュメタルから除去され、ミッシュメタルの合金組成は、約65%Ce及び約35%La、並びに微量のNd及びPrなどのより重いRE金属であってもよい。黒鉛のノジュールカウント数、及びSb、Pb、Bi、Tiなどの破壊元素(subversive element)を含有する延性鉄におけるノジュール度を回復するためにREの添加が使用されることが多い。一部の接種剤では、REの量は、最大で10重量%である。場合によっては、過剰なREが、塊状の黒鉛配合物へと至らせる場合がある。したがって、一部の用途では、REの量は、少なく、例えば、0.1~3重量%であるべきである。好ましくは、REは、Ce及び/又はLaである。
アルミニウムがチル低減剤として強い効果を有することが報告されている。Alは、多くの場合、延性鉄の製造のために、FeSi合金接種剤中でCaと組み合わされる。本発明では、Al含有量は、最大で約5重量%、例えば0.1~5重量%であるべきである。
ジルコニウム、マンガン及び/又はチタンがまた、多くの場合、接種剤中に存在する。上述の元素と同様に、Zr、Mn及びTiは、黒鉛の核形成プロセスにおいて重要な役割を果たし、凝固中に不均質な核生成事象の結果として形成されると想定される。FeSiベース合金中のZrの量は、最大で約10重量%、例えば最大で6重量%であってもよい。FeSiベース合金中のMnの量は、最大で約10重量%、例えば最大で6重量%であってもよい。
FeSiベース合金中のTiの量はまた、最大で約10重量%、例えば最大で6重量%であってもよい。
アンチモンは、高い接種力を有し、核の数の増加をもたらすことが知られている。しかしながら、溶融物中に少量のSbが存在すると(破壊元素とも呼ばれる)、ノジュール度が低下する可能性がある。この負の効果は、Ce又は他のRE金属を使用することによって中和することができる。本発明によると、微粒子Sbの量は、接種剤の総量に基づいて0.1~15重量%であるべきである。いくつかの実施形態では、Sbの量は、0.5~10重量%であり得る。またSbの量が、接種剤の総重量に基づいて約0.5~約3.5重量%のとき、良好な結果が観察される。Sb微粒子は、小さい粒径、すなわちミクロンサイズ(例えば、10~150μm)を有するべきであり、これにより、鋳鉄溶融物中に導入されたときに、Sb粒子の非常に迅速な融解又は溶解が起きる。
SbをFeSi合金と合金化する代わりに、Sb粒子の形態であるSbを添加することにより、いくつかの利点を提供する。Sbは強力な接種剤であるが、酸素がまた、接種剤の性能にとって重要である。別の利点は、接種剤組成物の良好な再現性及び柔軟性であり、その理由は、接種剤中の微粒子Sbの量及び均質性が容易に制御されるためである。接種剤の量を制御し、接種剤の均質な組成を有することの重要性は、アンチモンが通常のppmレベルで添加されるという事実を考慮すると明らかである。不均質な接種剤を添加することは、鋳鉄中の接種元素の誤った量をもたらし得る。なおも別の利点は、FeSi系合金中でアンチモンを合金化することを含む方法と比較して、よりコスト効果的な接種剤の製造である。
FeSiベース合金の組成は、規定された範囲内で多様であってもよいことが理解されるべきであり、当業者であれば、合金元素の量が最大で100%になると分かるであろう。複数の従来のFeSi系接種剤合金が存在し、当業者であれば、規定された制限内で、これらに基づいてFeSiベース組成物をどのように多様化するか分かるであろう。
本発明による接種剤の鋳鉄溶融物への添加率は、典型的には約0.1~0.8重量%である。当業者であれば、添加率を、元素のレベルに依存して調整することになり、例えば高Sbを有する接種剤は、典型的にはより低い添加率を必要とするであろう。
本発明の接種剤は、本明細書に定義される組成を有する微粒子FeSiベース合金を準備し、当該微粒子ベースに微粒子Sbを添加して、本発明の接種剤を製造することによって、製造される。Sb粒子は、FeSiベース合金粒子と機械的/物理的に混合されてもよい。粒子及び/又は粉末材料を混合する/ブレンドするための任意の好適なミキサーが用いられてもよい。混合は、好適な結合剤の存在下で実施することができるが、但し、結合剤の存在は必須ではないことに留意されたい。Sb粒子はまた、FeSiベース合金粒子とブレンドされて、均質に混合された接種剤を提供し得る。Sb粒子をFeSiベース合金粒子とブレンドすると、FeSiベース合金粒子上に安定なコーティングを形成することができる。しかしながら、Sbを、微粒子FeSiベース合金と混合する及び/又はブレンドすることが、接種効果を達成するために必須ではないことに留意されたい。微粒子FeSiベース合金及びSb粒子は、液体鋳鉄に別個であるが、同時に添加されてもよい。接種剤はまた、鋳型内接種剤として添加されてもよい。FeSi合金及びSb粒子の接種粒子はまた、一般的に既知の方法に従って凝集体又はブリケットに形成されてもよい。
以下の実施例は、FeSiベース合金粒子と共にSbを添加することにより、鋳鉄に接種剤を添加した場合に、高いノジュール数密度がもたらされることを示す。ノジュールカウント数が高いほど、所望の接種効果を達成するのに必要な接種剤の量の低減が可能になる。
ノジュール密度を決定するために、全ての試験サンプルをマイクロ構造に関して分析した。ASTM E2567-2016による各試験から、1つの引張バーにおいて微細構造を調べた。粒度限度を>10μmに設定した。引張サンプルを、ISO1083-2004による標準的な鋳型内でΦ28mm鋳造し、マイクロ構造分析の標準的実践に従って切断及び調製した後に、自動画像解析ソフトウェアの使用により評価した。ノジュール密度(ノジュール数密度とも示される)は、1mm当たりのノジュールの数(ノジュールカウント数とも示される)であり、N/mmと略記される。
実施例1
1つの鋳鉄溶融物、275kgの溶融物AJを融解し、46重量%のSi、4.33重量%のMg、0.69重量%のCa、0.44重量%のRE、0.44重量%のAl、残部のFe及び不可避不純物の組成の、1.20~1.25重量%のMgFeSiノジュラライザー合金で、タンディッシュカバーレードルにおいて、処理した。0.7重量%のスチールチップをカバーとして使用した。処理レードルから、溶融物を注ぎレードルの上に注いだ。全ての接種剤の添加率は、各注ぎレードルに添加された0.2重量%であった。MgFeSi処理温度は1500℃であり、注ぎ温度は1380~1352℃であった。注ぎレードルを満たしてから注ぐまでの保持時間は、全ての試験について1分であった。
試験接種剤は、以下の組成の3つの異なるフェロシリコンベース合金を有した。
接種剤A74重量%のSi、2.42重量%のCa、1.73重量%のZr、1.23重量%のAl、残部の通常量のFe及び不可避不純物。
接種剤B68.2重量%のSi、0.95重量%のCa、0.94重量%のBa、0.93重量%のAl、残部の通常量のFe及び不可避不純物。
接種剤C64.4重量%のSi、1.51重量%のCa、0.53重量%のBa、4.17重量%のZr、3.61重量%のMn、1.29重量%のAl、残部の通常量のFe及び不可避不純物。
ベースフェロシリコン合金粒子(接種剤A、B及びC)を、機械的に混合して微粒子Sbでコーティングし、均質な混合物を得た。
全ての処理のための最終鋳鉄化学組成は、3.5~3.7重量%のC、2.3~2.5重量%のSi、0.29~0.31重量%のMn、0.009~0.011重量%のS、0.04~0.05重量%のMgであった。
FeSiベース合金(接種剤A、B及びC)への微粒子Sbの添加量を表1に示す。Sbの量は、全ての試験における接種剤の総重量に基づいた、化合物の量である。
Figure 0007275146000001
溶融物AJにおける接種試験からの鋳鉄におけるノジュール密度を図1に示す。マイクロ構造の分析は、本発明による接種剤(接種剤A+Sb2O3)は、非常に高いノジュール密度を有することを示した。マイクロ構造の分析は、本発明による接種剤B+Sb2O3及び接種剤C+Sb2O3の両方が、延性鉄の接種によく適しており、高いノジュール密度を与えることを示した。
実施例2
溶融物275kgを製造し、タンディッシュカバーレードル中、1.20~1.25重量%のMgFeSiノジュラライザーで処理した。MgFeSiノジュール化合金は、以下の組成を有していた:4.33重量%のMg、0.69重量%のCa、0.44重量%のRE、0.44重量%のAl、46重量%のSi、残部の通常量の鉄及び不可避不純物。0.7重量%のスチールチップをカバーとして使用した。全ての接種物の添加率は、各注ぎレードルに添加された0.2重量%であった。ノジュラライザー処理温度は1500℃であり、注ぎ温度は1365~1359℃であった。注ぎレードルを満たしてから注ぐまでの保持時間は、全ての試験について1分であった。引張サンプルを、標準的な鋳型でΦ28mm鋳造し、標準的な実施に従って切断及び調製した後、自動画像解析ソフトウェアを用いて評価した。
接種剤は、74重量%のSi、1.23重量%のAl、2.42重量%のCa、1.73重量%のZr、残部の通常量の鉄及び不可避不純物の組成のベースFeSi合金を有し、本明細書では接種剤Aと示す。表2に示す量の微粒子酸化アンチモンを、ベースFeSi合金粒子(接種剤A)に添加し、機械的に混合することにより、均質な混合物を得た。
最終鉄は、3.84重量%のC、2.32重量%のSi、0.20重量%のMn、0.017重量%のS、0.038重量%のMgの化学組成を有した。
FeSiベース合金接種剤Aに対する微粒子Sbの添加量を、表2に示す。Sbの量は、全ての試験における接種剤の総重量に基づく。
Figure 0007275146000002
溶融物CHにおける接種試験からの鋳鉄におけるノジュール密度を図2に示す。マイクロ構造の分析は、本発明による接種剤(異なる量の接種剤A+Sb)は、延性鉄の接種によく適しており、高いノジュール密度を与えることを示した。
本発明の異なる実施形態を説明してきたが、概念を組み込んでいる他の実施形態が使用され得ることが、当業者には明らかであろう。上に例示したかつ添付図面中に例示した、本発明のこれらの及び他の例は、例としてのみ意図されており、本発明の実際の範囲は、以下の特許請求の範囲から決定されるべきである。

Claims (12)

  1. 球状黒鉛を有する鋳鉄の製造のための接種剤であって、前記接種剤が、
    0~80重量%のSiと、
    0.02~10重量%のCaと、
    0~15重量%の希土類金属と、
    0~5重量%のAlと、
    0~5重量%のSrと、
    0~5重量%のMgと、
    0~12重量%のBaと、
    0~10重量%のZrと、
    0~10重量%のTiと、
    0~10重量%のMnと、
    元素Ba、Sr、Zr、Mn、又はTiのうちの少なくとも1つ又は合計が、少なくとも0.05重量%の量で存在し、残部のFe及び不可避不純物と、
    からなる0.2~6mmの粒径を有する微粒子フェロシリコン合金を含み、
    前記接種剤は、接種剤の総重量に基づいて、重量で、
    0.5~15重量%粒径10~150μmの微粒子Sbを更に含む、接種剤。
  2. 前記フェロシリコン合金が、45~60重量%のSiを含む、請求項1に記載の接種剤。
  3. 前記フェロシリコン合金が、60~80重量%のSiを含む、請求項1に記載の接種剤。
  4. 前記希土類金属が、Ce、La、Y及び/又はミッシュメタルを含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の接種剤。
  5. 前記接種剤が、0.5~10重量%の微粒子Sbを含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の接種剤。
  6. 前記接種剤が、前記微粒子フェロシリコン合金と前記微粒子Sbとのブレンド又は物理的混合物の形態である、請求項1~5のいずれか一項に記載の接種剤。
  7. 前記微粒子Sbが、前記微粒子フェロシリコン合金上のコーティング化合物として存在する、請求項1~6のいずれか一項に記載の接種剤。
  8. 前記接種剤が、前記微粒子フェロシリコン合金と前記微粒子Sbとの混合物から作製された凝集体又はブリケットの形態である、請求項1~7のいずれか一項に記載の接種剤。
  9. 請求項1~8のいずれか一項に記載の接種剤を製造する方法であって、前記方法が、
    40~80重量%のSiと、
    0.02~10重量%のCaと、
    0~15重量%の希土類金属と、
    0~5重量%のAlと、
    0~5重量%のSrと、
    0~5重量%のMgと、
    0~12重量%のBaと、
    0~10重量%のZrと、
    0~10重量%のTiと、
    0~10重量%のMnと、
    元素Ba、Sr、Zr、Mn、又はTiのうちの少なくとも1つ又は合計が、少なくとも0.05重量%の量で存在し、残部のFe及び不可避不純物と、からなる微粒子ベース合金を準備することと、前記微粒子ベース合金に、0.5~15重量%の微粒子Sbを添加して、前記接種剤を生成することと、を含む、方法。
  10. 前記微粒子Sbが、前記微粒子ベース合金と混合又はブレンドされる、請求項9に記載の方法。
  11. 球状黒鉛を有する鋳鉄の製造における請求項1~8の何れか一項に記載の接種剤の使用であって、鋳造前、鋳造と同時、又は鋳型内接種剤として鋳鉄溶融物に前記接種剤を添加することによる、使用。
  12. 前記微粒子フェロシリコン合金及び前記微粒子Sbが、機械的混合物又はブレンドとして前記鋳鉄溶融物に添加される、請求項11に記載の使用。
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