JP7274288B2 - 医薬品 - Google Patents

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本発明は、医薬品等に関する。
鼻炎は、くしゃみ、鼻みず(鼻汁過多)、鼻づまり等を症状とする疾患である。これらの症状は単に不快であるのみならず、仕事に集中できなくなったり睡眠を妨げたりして、日常生活に大きな影響を及ぼす。
近年、鼻炎の中でも特に花粉やハウスダスト等によって引き起こされるアレルギー反応によるもの(アレルギー性鼻炎)に対し、エバスチン、セチリジン、フェキソフェナジン、ベポタスチンのような第2世代抗ヒスタミン薬が使用されるようになっている(非特許文献1~4)。これらは従来から使用されてきた第1世代抗ヒスタミン薬の有する眠気の副作用が比較的少ないとされており、服薬に伴う日常生活への影響が相対的に小さいため、より日常的に服用しやすいものとなっている。
これらの第2世代抗ヒスタミン薬のうち、エバスチン(化学名:1-[4-(1,1-Dimethylethyl)phenyl]-4-[4-(diphenylmethoxy)piperidin-1-yl]butan-1-one)は、下記式
Figure 0007274288000001
で表される化合物である。また、セチリジン(化学名:2-(2-[4-[(RS)-(4-Chlorophenyl) (phenyl)methyl]piperazin-1-yl]ethoxy)acetic acid)は、下記式
Figure 0007274288000002
で表される化合物である。また、フェキソフェナジン(化学名:2‐(4‐{(1RS)‐1‐Hydroxy‐4‐[4‐(hydroxydiphenylmethyl)piperidin‐1‐y1]butyl}phenyl)‐2‐methylpropanoic acid)は、下記式
Figure 0007274288000003
で表される化合物である。また、ベポタスチン(化学名:(S)-4-[4-[(4-Chlorophenyl)(pyridin-2-yl)methoxy]piperidin-1-yl]butanoic acid)は、下記式
Figure 0007274288000004
で表される化合物である。これらの化合物はいずれもジアリールメチルが直接又は酸素原子を介して環状アミンに結合した構造を有し、化学構造が相互に極めて類似している。
添付文書「エバステル錠5mg/エバステル錠10mg/エバステルOD錠5mg/エバステルOD錠10mg」 大日本住友株式会社,2016年4月 添付文書「ジルテック錠5/ジルテック錠10」 ユーシービージャパン株式会社,2017年12月 添付文書「アレグラ錠30mg/アレグラ錠60mg/アレグラOD錠60mg」 サノフィ株式会社,2013年5月 添付文書「タリオン錠5mg/タリオン錠10mg」 田辺三菱製薬株式会社,2017年10月
鼻炎の原因は上記したアレルギー反応によるもののほかに、かぜによるウイルス感染や細菌感染によるもの(急性鼻炎)など多岐に渡り、症状も多彩である。上記の第2世代抗ヒスタミン薬は現時点において基本的に単剤として販売・使用されているが、多彩な鼻炎の症状をまとめて緩和するために、他の作用を有する成分との配合剤とするのが好ましいと考えられる。
上記の状況の下、本発明者が、第2世代抗ヒスタミン薬と他の成分との配合剤を開発するため鋭意検討したところ、エバスチン、セチリジン、フェキソフェナジン、ベポタスチン及びそれらの塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上(以下、本明細書において「成分(A)」と称することがある。)と以下の成分1~2のうちのいずれか(以下、本明細書において、下記1及び2をそれぞれ「成分(B-1)」、「成分(B-2)」と称し、また、成分(B-1)及び(B-2)よりなる群から選ばれる1種以上を「成分(B)」と称することがある。):
1 プソイドエフェドリン、フェニレフリンなどの、フェネチルアミン類
2 ベラドンナ総アルカロイドなどの、トロパンアルカロイド類
とを共存させると、意外にも、これらの成分の間に配合変化が生じ、時間の経過に伴い変色する或いは組成物全体が液化するといった安定性の問題が生じることが判明した。
したがって、本発明は、エバスチン、セチリジン、フェキソフェナジン、ベポタスチン及びそれらの塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上と、フェネチルアミン類及びトロパンアルカロイド類よりなる群から選ばれる1種以上との間の配合変化を抑制する技術を提供することを課題とする。
そこで、本発明者は更に検討した結果、エバスチン、セチリジン、フェキソフェナジン、ベポタスチン及びそれらの塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上と、フェネチルアミン類及びトロパンアルカロイド類よりなる群から選ばれる1種以上とを含有する医薬組成物を、ビン包装やPTP包装等の気密包装体に収容することによって、配合変化を抑制できることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、次の成分(A)及び(B):
(A)エバスチン、セチリジン、フェキソフェナジン、ベポタスチン及びそれらの塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上;
(B)次の成分(B-1)~(B-2)よりなる群から選ばれる1種以上;
(B-1)フェネチルアミン類
(B-2)トロパンアルカロイド類
を含有する医薬組成物が、気密包装体に収容されてなる医薬品を提供するものである。
本発明によれば、エバスチン、セチリジン、フェキソフェナジン、ベポタスチン及びそれらの塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上と、フェネチルアミン類及びトロパンアルカロイド類よりなる群から選ばれる1種以上との間の配合変化を抑制できる。従って、保存安定性に優れた医薬を提供することができる。
<成分(A)>
本明細書において「エバスチン、セチリジン、フェキソフェナジン、ベポタスチン及びそれらの塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上」には、エバスチン、セチリジン、フェキソフェナジン、ベポタスチンそのもののほか、それらの薬学上許容される塩、さらにはエバスチン、セチリジン、フェキソフェナジン、ベポタスチンそのものやそれらの薬学上許容される塩と、水やアルコール等との溶媒和物も含まれる。ここで、塩としては、薬学上許容される塩であれば特に限定されず、例えば、塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩、フッ化水素酸塩、臭化水素酸塩等の無機酸塩;酢酸塩、酒石酸塩、乳酸塩、クエン酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、コハク酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、トルエンスルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸塩、カンファースルホン酸塩等の有機酸塩;ナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩等の金属塩;アンモニア、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、コリジン、ルチジン等のアミン塩;リシン、アルギニン等の有機塩基塩等が挙げられる。
なお、これらは1種単独で、又は2種以上を適宜組み合わせて使用できる。
成分(A)としては、エバスチン、セチリジン、フェキソフェナジン、ベポタスチン、それらの無機酸塩及びそれらの有機酸塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上が好ましく、エバスチン、セチリジン塩酸塩(例えば、2塩酸塩)、フェキソフェナジン塩酸塩(例えば、1塩酸塩)及びベポタスチンベシル酸塩(例えば、1ベシル酸塩)よりなる群から選ばれる1種以上がより好ましく、セチリジン塩酸塩、フェキソフェナジン塩酸塩及びベポタスチンベシル酸塩よりなる群から選ばれる1種以上がさらに好ましく、ベポタスチンベシル酸塩が特に好ましい。
なお、成分(A)は公知の成分であり、公知の方法により製造できるほか、市販のものを使用してもよい。市販品としては例えば、エバスチン(東京化成工業(株))、セチリジン塩酸塩(岩城製薬(株))、フェキソフェナジン塩酸塩(東京化成工業(株))、ベポタスチンベシル酸塩(和光純薬工業(株))などが挙げられる。
医薬組成物における成分(A)の含有量は特に限定されず、服用者の性別、年齢、症状等に応じて適宜検討して決定すればよい。例えば、1日あたり、成分(A)をフリー体換算で0.1~300mg、より好適には0.5~200mg、特に好適には1~150mg服用できる量を含有せしめることができる。
中でも、成分(A)としてエバスチン及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上を用いる場合においては、1日あたり、そのフリー体換算で合計して1~20mg、より好適には1~10mg、特に好適には2~5mg服用できる量を含有せしめることができる。
また、成分(A)としてセチリジン及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上を用いる場合においては、1日あたり、そのフリー体換算で合計して1~20mg、より好適には3~15mg、特に好適には5~10mg服用できる量を含有せしめることができる。
また、成分(A)としてフェキソフェナジン及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上を用いる場合においては、1日あたり、そのフリー体換算で合計して15~240mg、より好適には30~180mg、特に好適には60~120mg服用できる量を含有せしめることができる。
さらに、成分(A)としてベポタスチン及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上を用いる場合においては、1日あたり、そのフリー体換算で合計して1~20mg、より好適には3~15mg、特に好適には5~10mg服用できる量を含有せしめることができる。
本発明においては、成分(A)をフリー体換算で医薬組成物全質量に対して合計で0.1~75質量%含有するのが好ましく、0.5~65質量%含有するのがより好ましく、1~55質量%含有するのが特に好ましい。
中でも、成分(A)としてエバスチン及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上を用いる場合においては、そのフリー体換算で医薬組成物全質量に対して合計で0.1~15質量%含有するのが好ましく、0.3~10質量%含有するのがより好ましく、0.5~7質量%含有するのが特に好ましい。
また、成分(A)としてセチリジン及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上を用いる場合においては、そのフリー体換算で医薬組成物全質量に対して合計で0.1~25質量%含有するのが好ましく、0.5~20質量%含有するのがより好ましく、1~15質量%含有するのが特に好ましい。
また、成分(A)としてフェキソフェナジン及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上を用いる場合においては、そのフリー体換算で医薬組成物全質量に対して合計で1~70質量%含有するのが好ましく、3~60質量%含有するのがより好ましく、5~50質量%含有するのが特に好ましい。
さらに、成分(A)としてベポタスチン及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上を用いる場合においては、そのフリー体換算で医薬組成物全質量に対して合計で0.1~15質量%含有するのが好ましく、0.3~10質量%含有するのがより好ましく、0.5~7質量%含有するのが特に好ましい。
<成分(B-1)>
本明細書において「フェネチルアミン類」とは、フェネチルアミン骨格を有する化合物及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上を意味し、具体的には例えば、フェニレフリン及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上;エフェドリン、エフェドリンの誘導体及びそれらの塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上;メトキシフェナミン及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上等が挙げられる。ここで、塩としては、薬学上許容される塩であれば特に限定されず、例えば、塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩、フッ化水素酸塩、臭化水素酸塩等の無機酸塩;酢酸塩、酒石酸塩、乳酸塩、クエン酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、コハク酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、トルエンスルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸塩、カンファースルホン酸塩等の有機酸塩;ナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩等の金属塩;アンモニア、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、コリジン、ルチジン等のアミン塩;リシン、アルギニン等の有機塩基塩等が挙げられる。また、溶媒和物としては、水和物、アルコール和物等が挙げられる。さらに、フェネチルアミン類には不斉炭素が存在する場合があり種々の光学異性体が存在し得るが、本発明においてはいずれの光学異性体をも含み、単一の光学異性体でもよく、各種光学異性体の混合物でもよい。
なお、フェネチルアミン類としては、これらの1種又は2種以上を適宜組み合わせて使用できる。
「フェニレフリン及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上」には、フェニレフリンそのもののほか、その薬学上許容される塩、さらにはフェニレフリンやその薬学上許容される塩と、水やアルコール等との溶媒和物も含まれる。なお、これらは1種単独で、又は2種以上を適宜組み合わせて使用できる。
フェニレフリン及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上としては、フェニレフリン塩酸塩が好ましい。
「エフェドリン、エフェドリンの誘導体及びそれらの塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上」には、エフェドリンやプソイドエフェドリンそのもののほか、エフェドリンの誘導体(具体的には例えば、ノルエフェドリン(フェニルプロパノールアミン)、メチルエフェドリン等)、それらの薬学上許容される塩、さらにはエフェドリン、エフェドリンの誘導体やそれらの薬学上許容される塩と、水やアルコール等との溶媒和物も含まれる。なお、これらは1種単独で、又は2種以上を適宜組み合わせて使用できる。
エフェドリン及びエフェドリンの誘導体及びそれらの塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上としては、l-メチルエフェドリン塩酸塩、dl-メチルエフェドリン塩酸塩、l-メチルエフェドリンサッカリン塩、dl-メチルエフェドリンサッカリン塩、プソイドエフェドリン塩酸塩、プソイドエフェドリン硫酸塩等が挙げられ、l-メチルエフェドリン塩酸塩、dl-メチルエフェドリン塩酸塩、プソイドエフェドリン塩酸塩及びプソイドエフェドリン硫酸塩よりなる群から選ばれる1種以上が好ましい。
なお、エフェドリン及びエフェドリンの誘導体及びそれらの塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上としては、これらを成分として含有するマオウ(麻黄)やその抽出物(エキス(軟エキス、乾燥エキス)、チンキ等)を用いてもよい。
「メトキシフェナミン及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上」には、メトキシフェナミンそのもののほか、その薬学上許容される塩、さらにはメトキシフェナミンやその薬学上許容される塩と、水やアルコール等との溶媒和物も含まれる。なお、これらは1種単独で、又は2種以上を適宜組み合わせて使用できる。
メトキシフェナミン及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上としては、メトキシフェナミン塩酸塩が好ましい。
フェネチルアミン類としては、フェニレフリン塩酸塩、プソイドエフェドリン塩酸塩、プソイドエフェドリン硫酸塩、dl-メチルエフェドリン塩酸塩、l-メチルエフェドリン塩酸塩及びメトキシフェナミン塩酸塩よりなる群から選ばれる1種以上が好ましく、フェニレフリン塩酸塩、プソイドエフェドリン塩酸塩及びプソイドエフェドリン硫酸塩よりなる群から選ばれる1種以上が特に好ましい。
なお、フェネチルアミン類は公知の成分であり、公知の方法により製造できるほか、市販のものを使用してもよい。市販品としては例えば、フェニレフリン塩酸塩(岩城製薬(株))、dl-メチルエフェドリン塩酸塩(アルプス薬品工業(株))、プソイドエフェドリン塩酸塩(アルプス薬品工業(株))などが挙げられる。
医薬組成物における成分(B-1)の含有量は特に限定されず、服用者の性別、年齢、症状等に応じて適宜検討して決定すればよい。例えば、1日あたり、成分(B-1)をフリー体換算で1~350mg、より好適には3~270mg、特に好適には7~210mg服用できる量を含有せしめることができる。
中でも、成分(B-1)としてフェニレフリン及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上を用いる場合においては、1日あたり、そのフリー体換算で合計して2~50mg、より好適には5~40mg、特に好適には10~30mg服用できる量を含有せしめることができる。
また、成分(B-1)としてエフェドリン、エフェドリンの誘導体及びそれらの塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上を用いる場合においては、1日あたり、そのフリー体換算で合計して15~300mg、より好適には25~240mg、特に好適には35~180mg服用できる量を含有せしめることができる。
さらに、成分(B-1)としてメトキシフェナミン及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上を用いる場合においては、1日あたり、そのフリー体換算で合計して10~250mg、より好適には30~200mg、特に好適には50~150mg服用できる量を含有せしめることができる。
本発明においては、成分(B-1)をフリー体換算で医薬組成物全質量に対して合計で0.1~75質量%含有するのが好ましく、0.5~65質量%含有するのがより好ましく、1~55質量%含有するのが特に好ましい。
中でも、成分(B-1)としてフェニレフリン及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上を用いる場合においては、そのフリー体換算で医薬組成物全質量に対して合計で0.1~20質量%含有するのが好ましく、0.5~15質量%含有するのがより好ましく、1~10質量%含有するのが特に好ましい。
また、成分(B-1)としてエフェドリン、エフェドリンの誘導体及びそれらの塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上を用いる場合においては、そのフリー体換算で医薬組成物全質量に対して合計で0.1~70質量%含有するのが好ましく、1~60質量%含有するのがより好ましく、2~50質量%含有するのが特に好ましい。
さらに、成分(B-1)としてメトキシフェナミン及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上を用いる場合においては、そのフリー体換算で医薬組成物全質量に対して合計で1~65質量%含有するのが好ましく、2~55質量%含有するのがより好ましく、3~45質量%含有するのが特に好ましい。
医薬組成物における、成分(A)と成分(B-1)との含有質量比率は特に限定されないが、成分(A)をそのフリー体換算で合計して1質量部に対し、成分(B-1)をそのフリー体換算で合計して0.1~55質量部含有するのが好ましく、0.2~45質量部含有するのがより好ましく、0.3~35質量部含有するのが特に好ましい。
中でも、成分(A)としてエバスチン及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上を用い、成分(B-1)としてフェニレフリン及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上を用いる場合においては、エバスチン及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上をそのフリー体換算で合計して1質量部に対し、フェニレフリン及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上をそのフリー体換算で合計して0.1~15質量部含有するのが好ましく、0.5~10質量部含有するのがより好ましく、1~5質量部含有するのが特に好ましい。
また、成分(A)としてエバスチン及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上を用い、成分(B-1)としてエフェドリン、エフェドリンの誘導体及びそれらの塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上を用いる場合においては、エバスチン及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上をそのフリー体換算で合計して1質量部に対し、エフェドリン、エフェドリンの誘導体及びそれらの塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上をそのフリー体換算で合計して1~50質量部含有するのが好ましく、2~40質量部含有するのがより好ましく、3~30質量部含有するのが特に好ましい。
さらに、成分(A)としてエバスチン及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上を用い、成分(B-1)としてメトキシフェナミン及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上を用いる場合においては、エバスチン及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上をそのフリー体換算で合計して1質量部に対し、メトキシフェナミン及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上をそのフリー体換算で合計して1~35質量部含有するのが好ましく、3~25質量部含有するのがより好ましく、5~15質量部含有するのが特に好ましい。
また、成分(A)としてセチリジン及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上を用い、成分(B-1)としてフェニレフリン及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上を用いる場合においては、セチリジン及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上をそのフリー体換算で合計して1質量部に対し、フェニレフリン及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上をそのフリー体換算で合計して0.1~10質量部含有するのが好ましく、0.3~5質量部含有するのがより好ましく、0.5~3質量部含有するのが特に好ましい。
また、成分(A)としてセチリジン及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上を用い、成分(B-1)としてエフェドリン、エフェドリンの誘導体及びそれらの塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上を用いる場合においては、セチリジン及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上をそのフリー体換算で合計して1質量部に対し、エフェドリン、エフェドリンの誘導体及びそれらの塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上をそのフリー体換算で合計して1~20質量部含有するのが好ましく、2~15質量部含有するのがより好ましく、3~10質量部含有するのが特に好ましい。
さらに、成分(A)としてセチリジン及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上を用い、成分(B-1)としてメトキシフェナミン及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上を用いる場合においては、セチリジン及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上をそのフリー体換算で合計して1質量部に対し、メトキシフェナミン及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上をそのフリー体換算で合計して0.1~20質量部含有するのが好ましく、0.5~15質量部含有するのがより好ましく、1~10質量部含有するのが特に好ましい。
また、成分(A)としてフェキソフェナジン及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上を用い、成分(B-1)としてフェニレフリン及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上を用いる場合においては、フェキソフェナジン及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上をそのフリー体換算で合計して1質量部に対し、フェニレフリン及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上をそのフリー体換算で合計して0.01~5質量部含有するのが好ましく、0.05~1質量部含有するのがより好ましく、0.1~0.5質量部含有するのが特に好ましい。
また、成分(A)としてフェキソフェナジン及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上を用い、成分(B-1)としてエフェドリン、エフェドリンの誘導体及びそれらの塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上を用いる場合においては、フェキソフェナジン及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上をそのフリー体換算で合計して1質量部に対し、エフェドリン、エフェドリンの誘導体及びそれらの塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上をそのフリー体換算で合計して0.1~10質量部含有するのが好ましく、0.3~5質量部含有するのがより好ましく、0.5~2質量部含有するのが特に好ましい。
さらに、成分(A)としてフェキソフェナジン及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上を用い、成分(B-1)としてメトキシフェナミン及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上を用いる場合においては、フェキソフェナジン及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上をそのフリー体換算で合計して1質量部に対し、メトキシフェナミン及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上をそのフリー体換算で合計して0.1~10質量部含有するのが好ましく、0.2~5質量部含有するのがより好ましく、0.3~2質量部含有するのが特に好ましい。
また、成分(A)としてベポタスチン及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上を用い、成分(B-1)としてフェニレフリン及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上を用いる場合においては、ベポタスチン及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上をそのフリー体換算で合計して1質量部に対し、フェニレフリン及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上をそのフリー体換算で合計して0.1~10質量部含有するのが好ましく、0.5~5質量部含有するのがより好ましく、1~3質量部含有するのが特に好ましい。
また、成分(A)としてベポタスチン及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上を用い、成分(B-1)としてエフェドリン、エフェドリンの誘導体及びそれらの塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上を用いる場合においては、ベポタスチン及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上をそのフリー体換算で合計して1質量部に対し、エフェドリン、エフェドリンの誘導体及びそれらの塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上をそのフリー体換算で合計して1~40質量部含有するのが好ましく、2~30質量部含有するのがより好ましく、3~20質量部含有するのが特に好ましい。
さらに、成分(A)としてベポタスチン及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上を用い、成分(B-1)としてメトキシフェナミン及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上を用いる場合においては、ベポタスチン及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上をそのフリー体換算で合計して1質量部に対し、メトキシフェナミン及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上をそのフリー体換算で合計して1~40質量部含有するのが好ましく、2~30質量部含有するのがより好ましく、3~20質量部含有するのが特に好ましい。
<成分(B-2)>
本明細書において「トロパンアルカロイド類」とは、トロパン骨格を持つアルカロイド、その誘導体及びそれらの塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上を意味し、例えば、トロパンアルカロイド(アトロピン、スコポラミン、ヒヨスチアミンなど)及びその誘導体(例えば、メチルアトロピン、メチルスコポラミン、ブチルスコポラミンなどの4級アンモニウム化誘導体など)、それらのアルカロイドを含有する成分(ダツラエキス、ベラドンナアルカロイド、ベラドンナ総アルカロイド、ベラドンナコン、ベラドンナエキス、ロートコン総アルカロイド、ロートコン、ロートエキスなど)及びそれらの塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上が挙げられる。なお、ここで、塩としては、薬学上許容される塩であれば特に限定されず、例えば、臭化物(例えば、ブチルスコポラミン臭化物など)、臭化水素酸塩(例えば、スコポラミン臭化水素酸塩など)、クエン酸塩(例えば、ロートコン総アルカロイドクエン酸塩など)などが挙げられる。また、溶媒和物としては、水和物(例えば、スコポラミン臭化水素酸塩水和物など)、アルコール和物等が挙げられる。
なお、トロパンアルカロイド類としては、これらの1種又は2種以上を適宜組み合わせて使用できる。
トロパンアルカロイド類としては、ダツラエキス、ベラドンナアルカロイド、ベラドンナ総アルカロイド、ベラドンナエキス、ロートコン総アルカロイドクエン酸塩、ロートエキス及びブチルスコポラミン臭化物よりなる群から選ばれる1種以上が好ましく、ダツラエキス、ベラドンナアルカロイド、ベラドンナ総アルカロイド、ベラドンナエキス及びロートエキスよりなる群から選ばれる1種以上がより好ましく、ベラドンナアルカロイド、ベラドンナ総アルカロイド及びベラドンナエキスよりなる群から選ばれる1種以上が特に好ましい。
なお、トロパンアルカロイド類は公知の成分であり、公知の方法により製造できるほか、市販のものを使用してもよい。市販品としては例えば、ベラドンナ総アルカロイド(アルプス薬品工業(株))、ロートエキス(アルプス薬品工業(株))などが挙げられる。
医薬組成物における成分(B-2)の含有量は特に限定されず、服用者の性別、年齢、症状等に応じて適宜検討して決定すればよい。例えば、1日あたり、成分(B-2)をフリー体換算で0.05~1000mg、より好適には0.1~500mg、特に好適には0.12~100mg服用できる量を含有せしめることができる。
中でも、成分(B-2)としてダツラエキス、ベラドンナアルカロイド及びベラドンナ総アルカロイドよりなる群から選ばれる1種以上を用いる場合においては、1日あたり、そのアルカロイド量に換算して合計で0.05~5mg、より好適には0.1~3mg、特に好適には0.2~1mg服用できる量を含有せしめることができる。
また、成分(B-2)としてベラドンナエキス及びロートエキスよりなる群から選ばれる1種以上を用いる場合においては、1日あたり合計して5~150mg、より好適には10~100mg、特に好適には20~60mg服用できる量を含有せしめることができる。
本発明においては、成分(B-2)をフリー体換算で医薬組成物全質量に対して合計で0.01~50質量%含有するのが好ましく、0.05~30質量%含有するのがより好ましく、0.1~20質量%含有するのが特に好ましい。
中でも、成分(B-2)としてダツラエキス、ベラドンナアルカロイド及びベラドンナ総アルカロイドよりなる群から選ばれる1種以上を用いる場合においては、そのアルカロイド量に換算して医薬組成物全質量に対して合計で0.001~10質量%含有するのが好ましく、0.005~5質量%含有するのがより好ましく、0.01~3質量%含有するのが特に好ましい。
また、成分(B-2)としてベラドンナエキス及びロートエキスよりなる群から選ばれる1種以上を用いる場合においては、医薬組成物全質量に対して合計で0.1~40質量%含有するのが好ましく、1~30質量%含有するのがより好ましく、2~20質量%含有するのが特に好ましい。
医薬組成物における、成分(A)と成分(B-2)との含有質量比率は特に限定されないが、成分(A)をそのフリー体換算で合計して1質量部に対し、成分(B-2)をそのフリー体換算で合計して0.001~17質量部含有するのが好ましく、0.002~13質量部含有するのがより好ましく、0.003~7質量部含有するのが特に好ましい。
中でも、成分(A)としてエバスチン及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上を用いる場合においては、エバスチン及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上をそのフリー体換算で合計して1質量部に対し、成分(B-2)をそのフリー体換算で合計して0.001~15質量部含有するのが好ましく、0.005~10質量部含有するのがより好ましく、0.01~5質量部含有するのが特に好ましい。
また、成分(A)としてセチリジン及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上を用いる場合においては、セチリジン及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上をそのフリー体換算で合計して1質量部に対し、成分(B-2)をそのフリー体換算で合計して0.001~15質量部含有するのが好ましく、0.005~10質量部含有するのがより好ましく、0.01~5質量部含有するのが特に好ましい。
また、成分(A)としてフェキソフェナジン及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上を用いる場合においては、フェキソフェナジン及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上をそのフリー体換算で合計して1質量部に対し、成分(B-2)をそのフリー体換算で合計して0.001~6質量部含有するのが好ましく、0.002~4質量部含有するのがより好ましく、0.003~2質量部含有するのが特に好ましい。
さらに、成分(A)としてベポタスチン及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上を用いる場合においては、ベポタスチン及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上をそのフリー体換算で合計して1質量部に対し、成分(B-2)をそのフリー体換算で合計して0.001~15質量部含有するのが好ましく、0.005~10質量部含有するのがより好ましく、0.01~5質量部含有するのが特に好ましい。
中でも、成分(A)としてエバスチン及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上を用い、成分(B-2)としてダツラエキス、ベラドンナアルカロイド及びベラドンナ総アルカロイドよりなる群から選ばれる1種以上を用いる場合においては、エバスチン及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上をそのフリー体換算で合計して1質量部に対し、ダツラエキス、ベラドンナアルカロイド及びベラドンナ総アルカロイドよりなる群から選ばれる1種以上をそのアルカロイド量に換算して合計で0.001~5質量部含有するのが好ましく、0.005~3質量部含有するのがより好ましく、0.01~1質量部含有するのが特に好ましい。
また、成分(A)としてエバスチン及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上を用い、成分(B-2)としてベラドンナエキス及びロートエキスよりなる群から選ばれる1種以上を用いる場合においては、エバスチン及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上をそのフリー体換算で合計して1質量部に対し、ベラドンナエキス及びロートエキスよりなる群から選ばれる1種以上を合計して0.1~15質量部含有するのが好ましく、0.5~10質量部含有するのがより好ましく、1~5質量部含有するのが特に好ましい。
また、成分(A)としてセチリジン及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上を用い、成分(B-2)としてダツラエキス、ベラドンナアルカロイド及びベラドンナ総アルカロイドよりなる群から選ばれる1種以上を用いる場合においては、セチリジン及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上をそのフリー体換算で合計して1質量部に対し、ダツラエキス、ベラドンナアルカロイド及びベラドンナ総アルカロイドよりなる群から選ばれる1種以上をそのアルカロイド量に換算して合計で0.001~5質量部含有するのが好ましく、0.005~3質量部含有するのがより好ましく、0.01~1質量部含有するのが特に好ましい。
さらに、成分(A)としてセチリジン及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上を用い、成分(B-2)としてベラドンナエキス及びロートエキスよりなる群から選ばれる1種以上を用いる場合においては、セチリジン及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上をそのフリー体換算で合計して1質量部に対し、ベラドンナエキス及びロートエキスよりなる群から選ばれる1種以上を合計して0.1~15質量部含有するのが好ましく、0.5~10質量部含有するのがより好ましく、1~5質量部含有するのが特に好ましい。
また、成分(A)としてフェキソフェナジン及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上を用い、成分(B-2)としてダツラエキス、ベラドンナアルカロイド及びベラドンナ総アルカロイドよりなる群から選ばれる1種以上を用いる場合においては、フェキソフェナジン及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上をそのフリー体換算で合計して1質量部に対し、ダツラエキス、ベラドンナアルカロイド及びベラドンナ総アルカロイドよりなる群から選ばれる1種以上をそのアルカロイド量に換算して合計で0.001~5質量部含有するのが好ましく、0.002~3質量部含有するのがより好ましく、0.003~1質量部含有するのが特に好ましい。
さらに、成分(A)としてフェキソフェナジン及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上を用い、成分(B-2)としてベラドンナエキス及びロートエキスよりなる群から選ばれる1種以上を用いる場合においては、フェキソフェナジン及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上をそのフリー体換算で合計して1質量部に対し、ベラドンナエキス及びロートエキスよりなる群から選ばれる1種以上を合計して0.05~5質量部含有するのが好ましく、0.1~3質量部含有するのがより好ましく、0.3~1質量部含有するのが特に好ましい。
また、成分(A)としてベポタスチン及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上を用い、成分(B-2)としてダツラエキス、ベラドンナアルカロイド及びベラドンナ総アルカロイドよりなる群から選ばれる1種以上を用いる場合においては、ベポタスチン及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上をそのフリー体換算で合計して1質量部に対し、ダツラエキス、ベラドンナアルカロイド及びベラドンナ総アルカロイドよりなる群から選ばれる1種以上をそのアルカロイド量に換算して合計で0.001~5質量部含有するのが好ましく、0.005~3質量部含有するのがより好ましく、0.01~1質量部含有するのが特に好ましい。
さらに、成分(A)としてベポタスチン及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上を用い、成分(B-2)としてベラドンナエキス及びロートエキスよりなる群から選ばれる1種以上を用いる場合においては、ベポタスチン及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上をそのフリー体換算で合計して1質量部に対し、ベラドンナエキス及びロートエキスよりなる群から選ばれる1種以上を合計して0.1~20質量部含有するのが好ましく、0.5~10質量部含有するのがより好ましく、1~5質量部含有するのが特に好ましい。
<成分(C)>
医薬組成物は、成分(A)、成分(B)に加えて、さらに任意に無水カフェイン等のキサンチン誘導体(以下、「成分(C)」と称することがある。)を含有していてもよい。
下記試験例5に具体的に開示されているとおり、成分(A)と成分(B)を含有する医薬組成物に、さらにキサンチン誘導体を含有せしめ、これを気密包装体に収容することにより、エバスチン、セチリジン、フェキソフェナジン、ベポタスチン及びそれらの塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上と、フェネチルアミン類及びトロパンアルカロイド類よりなる群から選ばれる1種以上との間の配合変化をより一層抑制できる。
本明細書において「キサンチン誘導体」としては、下記一般式(1)で表される化合物が好ましい。
Figure 0007274288000005
[式(1)中、R1及びR2は各々独立して水素原子又はメチル基を示し、R3は水素原子、メチル基、モノヒドロキシプロピル基又はジヒドロキシプロピル基を示す。]
式(1)中、R3において、モノヒドロキシプロピル基としては、2-ヒドロキシプロピル基が好ましい。また、ジヒドロキシプロピル基としては、2,3-ジヒドロキシプロピル基が好ましい。
なお、上記一般式(1)において、
(1)R1がメチル基であり、R2がメチル基であり、R3がメチル基であるものは、カフェインを意味するものである。
(2)R1がメチル基であり、R2がメチル基であり、R3が水素原子であるものは、テオフィリンを意味するものである。
(3)R1が水素原子であり、R2がメチル基であり、R3がメチル基であるものは、テオブロミンを意味するものである。
(4)R1がメチル基であり、R2が水素原子であり、R3がメチル基であるものは、パラキサンチンを意味するものである。
(5)R1がメチル基であり、R2がメチル基であり、R3が2-ヒドロキシプロピル基であるものは、プロキシフィリンを意味するものである。
(6)R1がメチル基であり、R2がメチル基であり、R3が2,3-ジヒドロキシプロピル基であるものは、ジプロフィリンを意味するものである。
なお、これらは1種単独で、又は2種以上を適宜組み合わせて使用できる。
一般式(1)の化合物は公知であり、本発明においては、公知の方法により製造したもののほか、市販のものを用いることができる。市販品としては例えば、無水カフェイン((株)静岡カフェイン工業所)などが挙げられる。
なお、キサンチン誘導体としては、上記の一般式(1)で表される化合物そのもののほか、その薬学上許容される塩(例えば、複塩を形成したもの(安息香酸ナトリウムカフェイン(安息香酸ナトリウムとカフェインの複塩)、アミノフィリン(テオフィリンとエチレンジアミンとの複塩))等)、一般式(1)で表される化合物又はその塩と水やアルコール等との溶媒和物を用いることもでき、これらも「キサンチン誘導体」に包含され、上述の化合物(カフェイン、テオフィリン、テオブロミン、パラキサンチン、プロキシフィリン及びジプロフィリン)には、当該化合物、その塩やそれらの溶媒和物も包含される。なお、本発明においては、これらキサンチン誘導体のうち、1種又は2種以上を用いることができる。
キサンチン誘導体としては、カフェイン、テオフィリン、テオブロミン、パラキサンチン、プロキシフィリン及びジプロフィリンからなる群より選ばれる1種以上が好ましく、特に、カフェイン及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上が好ましい。当該カフェイン及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上としては、カフェイン水和物、無水カフェイン、安息香酸ナトリウムカフェイン及びクエン酸カフェインよりなる群から選ばれる1種以上が好ましく、カフェイン水和物、無水カフェイン及び安息香酸ナトリウムカフェインよりなる群から選ばれる1種以上が特に好ましい。
医薬組成物における成分(C)の含有量は特に限定されず、配合変化の程度に応じて、適宜検討して決定すればよい。例えば、1日あたり、成分(C)をフリー体換算で10~1000mg、より好適には20~800mg、特に好適には30~600mg服用できる量を含有せしめることができる。
本発明においては、配合変化の抑制の観点から、成分(C)をフリー体換算で医薬組成物全質量に対して合計で0.4~65質量%含有するのが好ましく、0.8~50質量%含有するのがより好ましく、1.6~40質量%含有するのが特に好ましい。
医薬組成物における、成分(A)と成分(C)との含有質量比率は特に限定されないが、配合変化の抑制の観点から、成分(A)をそのフリー体換算で合計して1質量部に対し、成分(C)をそのフリー体換算で合計して0.1~55質量部含有するのが好ましく、0.5~35質量部含有するのがより好ましく、1~25質量部含有するのが特に好ましい。
中でも、成分(A)としてエバスチン及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上を用いる場合においては、配合変化の抑制の観点から、エバスチン及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上をそのフリー体換算で合計して1質量部に対し、成分(C)をそのフリー体換算で合計して1~50質量部含有するのが好ましく、5~30質量部含有するのがより好ましく、10~20質量部含有するのが特に好ましい。
また、成分(A)としてセチリジン及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上を用いる場合においては、配合変化の抑制の観点から、セチリジン及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上をそのフリー体換算で合計して1質量部に対し、成分(C)をそのフリー体換算で合計して1~30質量部含有するのが好ましく、2~20質量部含有するのがより好ましく、3~10質量部含有するのが特に好ましい。
また、成分(A)としてフェキソフェナジン及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上を用いる場合においては、配合変化の抑制の観点から、フェキソフェナジン及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上をそのフリー体換算で合計して1質量部に対し、成分(C)をそのフリー体換算で合計して0.1~10質量部含有するのが好ましく、0.5~5質量部含有するのがより好ましく、1~2質量部含有するのが特に好ましい。
さらに、成分(A)としてベポタスチン及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上を用いる場合においては、配合変化の抑制の観点から、ベポタスチン及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上をそのフリー体換算で合計して1質量部に対し、成分(C)をそのフリー体換算で合計して1~50質量部含有するのが好ましく、5~30質量部含有するのがより好ましく、10~20質量部含有するのが特に好ましい。
医薬組成物における、成分(B-1)と成分(C)との含有質量比率は特に限定されないが、配合変化の抑制の観点から、成分(B-1)をそのフリー体換算で合計して1質量部に対し、成分(C)をそのフリー体換算で合計して0.05~40質量部含有するのが好ましく、0.1~30質量部含有するのがより好ましく、0.3~20質量部含有するのが特に好ましい。
中でも、成分(B-1)としてフェニレフリン及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上を用いる場合においては、配合変化の抑制の観点から、フェニレフリン及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上をそのフリー体換算で合計して1質量部に対し、成分(C)をそのフリー体換算で合計して0.1~30質量部含有するのが好ましく、0.5~20質量部含有するのがより好ましく、1~15質量部含有するのが特に好ましい。
また、成分(B-1)としてエフェドリン、エフェドリンの誘導体及びそれらの塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上を用いる場合においては、配合変化の抑制の観点から、エフェドリン、エフェドリンの誘導体及びそれらの塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上をそのフリー体換算で合計して1質量部に対し、成分(C)をそのフリー体換算で合計して0.1~15質量部含有するのが好ましく、0.3~10質量部含有するのがより好ましく、0.5~7質量部含有するのが特に好ましい。
さらに、成分(B-1)としてメトキシフェナミン及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上を用いる場合においては、メトキシフェナミン及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上をそのフリー体換算で合計して1質量部に対し、成分(C)をそのフリー体換算で合計して0.1~10質量部含有するのが好ましく、0.3~5質量部含有するのがより好ましく、0.5~3質量部含有するのが特に好ましい。
医薬組成物における、成分(B-2)と成分(C)との含有質量比率は特に限定されないが、配合変化の抑制の観点から、成分(B-2)をそのフリー体換算で合計して1質量部に対し、成分(C)をそのフリー体換算で合計して0.1~2500質量部含有するのが好ましく、0.2~1500質量部含有するのがより好ましく、0.4~850質量部含有するのが特に好ましい。
中でも、成分(B-2)としてダツラエキス、ベラドンナアルカロイド及びベラドンナ総アルカロイドよりなる群から選ばれる1種以上を用いる場合においては、配合変化の抑制の観点から、ダツラエキス、ベラドンナアルカロイド及びベラドンナ総アルカロイドよりなる群から選ばれる1種以上をそのアルカロイド量に換算して合計で1質量部に対し、成分(C)をそのフリー体換算で合計して10~2000質量部含有するのが好ましく、50~1000質量部含有するのがより好ましく、100~700質量部含有するのが特に好ましい。
また、成分(B-2)としてベラドンナエキス及びロートエキスよりなる群から選ばれる1種以上を用いる場合においては、配合変化の抑制の観点から、ベラドンナエキス及びロートエキスよりなる群から選ばれる1種以上を合計して1質量部に対し、成分(C)をそのフリー体換算で合計して0.1~15質量部含有するのが好ましく、0.3~10質量部含有するのがより好ましく、0.5~5質量部含有するのが特に好ましい。
<成分(D)>
医薬組成物は、成分(A)、成分(B)に加えて、さらに任意にトラネキサム酸及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上(以下、「成分(D)」と称することがある。)を含有していてもよい。
下記試験例7に具体的に開示されているとおり、成分(A)と成分(B)とを含有する医薬組成物に、さらにトラネキサム酸及びその塩並びにそれらの溶媒和物を含有せしめ、これを気密包装体に収容することにより、エバスチン、セチリジン、フェキソフェナジン、ベポタスチン及びそれらの塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上と、フェネチルアミン類及びトロパンアルカロイド類よりなる群から選ばれる1種以上との間の配合変化をより一層抑制できる。
本明細書において「トラネキサム酸及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上」には、トラネキサム酸そのもののほか、それらの薬学上許容される塩、さらにはトラネキサム酸そのものやその薬学上許容される塩と、水やアルコール等との溶媒和物も含まれる。ここで、塩としては、薬学上許容される塩であれば特に限定されず、例えば、塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩、フッ化水素酸塩、臭化水素酸塩等の無機酸塩;酢酸塩、酒石酸塩、乳酸塩、クエン酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、コハク酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、トルエンスルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸塩、カンファースルホン酸塩等の有機酸塩;ナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩等の金属塩;アンモニア、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、コリジン、ルチジン等のアミン塩;リシン、アルギニン等の有機塩基塩等が挙げられる。
なお、これらは1種単独で、又は2種以上を適宜組み合わせて使用できる。
成分(D)としては、トラネキサム酸が好ましく、第十七改正日本薬局方に収載のトラネキサム酸が特に好ましい。
トラネキサム酸及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上は公知の成分であり、公知の方法等により製造することができ、また、市販品を使用してもよい。市販品としては、例えば、第一三共プロファーマ(株)製のトラネキサム酸などが挙げられる。
医薬組成物における成分(D)の含有量は特に限定されず、配合変化の程度に応じて、適宜検討して決定することができる。例えば、1日あたり、成分(D)をフリー体換算で200~1200mg、より好適には300~1000mg、特に好適には400~800mg服用できる量を含有せしめることができる。
本発明においては、配合変化の抑制の観点から、成分(D)をフリー体換算で医薬組成物全質量に対して合計で5~60質量%含有するのが好ましく、10~50質量%含有するのがより好ましく、20~45質量%含有するのが特に好ましい。
医薬組成物における、成分(A)と成分(D)との含有質量比率は特に限定されないが、配合変化の抑制の観点から、成分(A)をそのフリー体換算で合計して1質量部に対し、成分(D)をそのフリー体換算で合計して0.1~150質量部含有するのが好ましく、0.5~125質量部含有するのがより好ましく、1~100質量部含有するのが特に好ましい。
中でも、成分(A)としてエバスチン及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上を用いる場合においては、配合変化の抑制の観点から、エバスチン及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上をそのフリー体換算で合計して1質量部に対し、成分(D)をそのフリー体換算で合計して10~120質量部含有するのが好ましく、20~100質量部含有するのがより好ましく、40~90質量部含有するのが特に好ましい。
また、成分(A)としてセチリジン及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上を用いる場合においては、配合変化の抑制の観点から、セチリジン及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上をそのフリー体換算で合計して1質量部に対し、成分(D)をそのフリー体換算で合計して5~70質量部含有するのが好ましく、10~60質量部含有するのがより好ましく、20~50質量部含有するのが特に好ましい。
また、成分(A)としてフェキソフェナジン及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上を用いる場合においては、配合変化の抑制の観点から、フェキソフェナジン及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上をそのフリー体換算で合計して1質量部に対し、成分(D)をそのフリー体換算で合計して0.1~20質量部含有するのが好ましく、0.5~10質量部含有するのがより好ましく、1~5質量部含有するのが特に好ましい。
さらに、成分(A)としてベポタスチン及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上を用いる場合においては、配合変化の抑制の観点から、ベポタスチン及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上をそのフリー体換算で合計して1質量部に対し、成分(D)をそのフリー体換算で合計して5~70質量部含有するのが好ましく、10~60質量部含有するのがより好ましく、20~50質量部含有するのが特に好ましい。
医薬組成物における、成分(B-1)と成分(D)との含有質量比率は特に限定されないが、配合変化の抑制の観点から、成分(B-1)をそのフリー体換算で合計して1質量部に対し、成分(D)をそのフリー体換算で合計して0.1~75質量部含有するのが好ましく、0.5~65質量部含有するのがより好ましく、1~55質量部含有するのが特に好ましい。
中でも、成分(B-1)としてフェニレフリン及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上を用いる場合においては、配合変化の抑制の観点から、フェニレフリン及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上をそのフリー体換算で合計して1質量部に対し、成分(D)をそのフリー体換算で合計して1~70質量部含有するのが好ましく、5~60質量部含有するのがより好ましく、10~50質量部含有するのが特に好ましい。
また、成分(B-1)としてエフェドリン、エフェドリンの誘導体及びそれらの塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上を用いる場合においては、配合変化の抑制の観点から、エフェドリン、エフェドリンの誘導体及びそれらの塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上をそのフリー体換算で合計して1質量部に対し、成分(D)をそのフリー体換算で合計して0.5~35質量部含有するのが好ましく、1~25質量部含有するのがより好ましく、2~15質量部含有するのが特に好ましい。
さらに、成分(B-1)としてメトキシフェナミン及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上を用いる場合においては、メトキシフェナミン及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上をそのフリー体換算で合計して1質量部に対し、成分(D)をそのフリー体換算で合計して0.1~20質量部含有するのが好ましく、0.5~15質量部含有するのがより好ましく、1~10質量部含有するのが特に好ましい。
医薬組成物における、成分(B-2)と成分(D)との含有質量比率は特に限定されないが、配合変化の抑制の観点から、成分(B-2)をそのフリー体換算で合計して1質量部に対し、成分(D)をそのフリー体換算で合計して0.1~4500質量部含有するのが好ましく、0.5~3500質量部含有するのがより好ましく、1~2500質量部含有するのが特に好ましい。
中でも、成分(B-2)としてダツラエキス、ベラドンナアルカロイド及びベラドンナ総アルカロイドよりなる群から選ばれる1種以上を用いる場合においては、配合変化の抑制の観点から、ダツラエキス、ベラドンナアルカロイド及びベラドンナ総アルカロイドよりなる群から選ばれる1種以上をそのアルカロイド量に換算して合計で1質量部に対し、成分(D)をそのフリー体換算で合計して100~4000質量部含有するのが好ましく、300~3000質量部含有するのがより好ましく、700~2100質量部含有するのが特に好ましい。
また、成分(B-2)としてベラドンナエキス及びロートエキスよりなる群から選ばれる1種以上を用いる場合においては、配合変化の抑制の観点から、ベラドンナエキス及びロートエキスよりなる群から選ばれる1種以上を合計して1質量部に対し、成分(D)をそのフリー体換算で合計して1~45質量部含有するのが好ましく、3~35質量部含有するのがより好ましく、5~25質量部含有するのが特に好ましい。
医薬組成物は、薬効成分として、上記以外の成分、例えば、解熱鎮痛剤、抗ヒスタミン剤、鎮咳剤、ノスカピン類、気管支拡張剤、去痰剤、催眠鎮静剤、ビタミン類、抗炎症剤、胃粘膜保護剤、制酸剤、抗コリン剤、生薬類、漢方処方等からなる群より選ばれる1種又は2種以上を含んでいても良い。
解熱鎮痛剤としては、具体的には例えば、アスピリン、アスピリンアルミニウム、アセトアミノフェン、イブプロフェン、エテンザミド、サザピリン、サリチルアミド、ラクチルフェネチジン、ロキソプロフェン、サリチル酸ナトリウム等が挙げられる。
抗ヒスタミン剤としては、具体的には例えば、アゼラスチン塩酸塩、アリメマジン酒石酸塩、イソチペンジル塩酸塩、イプロヘプチン塩酸塩、エピナスチン塩酸塩、エメダスチンフマル酸塩、オキサトミド、オロパタジン塩酸塩、カルビノキサミンジフェニルジスルホン酸塩、カルビノキサミンマレイン酸塩、クレマスチンフマル酸塩、d-クロルフェニラミンマレイン酸塩、dl-クロルフェニラミンマレイン酸塩、ケトチフェンフマル酸塩、ジフェテロール塩酸塩、ジフェテロールリン酸塩、ジフェニルピラリン塩酸塩、ジフェニルピラリンテオクル酸塩、ジフェンヒドラミン塩酸塩、ジフェンヒドラミンサリチル酸塩、ジフェンヒドラミンタンニン酸塩、シプロへプタジン塩酸塩水和物、トリプロリジン塩酸塩、トリペレナミン塩酸塩、トンジルアミン塩酸塩、フェネタジン塩酸塩、プロメタジン塩酸塩、プロメタジンメチレン二サリチル酸塩、ホモクロルシクリジン塩酸塩、メキタジン、メトジラジン塩酸塩、メブヒドロリンナパジシル酸塩、ロラタジン等が挙げられる。
鎮咳剤としては、具体的には例えば、コデイン、コデインリン酸塩水和物、ジヒドロコデイン、ジヒドロコデインリン酸塩等のコデイン類の他、アロクラミド塩酸塩、エプラジノン塩酸塩、カルベタペンタンクエン酸塩、クロペラスチン塩酸塩、クロペラスチンフェンジゾ酸塩、ジブナートナトリウム、ジメモルファンリン酸塩、チペピジンクエン酸塩、チペピジンヒベンズ酸塩、デキストロメトルファン、デキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物、デキストロメトルファンフェノールフタリン塩等が挙げられる。
ノスカピン類としては、具体的には例えば、ノスカピン塩酸塩、ノスカピン等が挙げられる。
気管支拡張剤としては、具体的には例えば、トリメトキノール塩酸塩等が挙げられる。
去痰剤としては、具体的には例えば、アンモニア・ウイキョウ精、エチルシステイン塩酸塩、塩化アンモニウム、カルボシステイン、グアイフェネシン、グアヤコールスルホン酸カリウム、クレゾールスルホン酸カリウム、メチルシステイン塩酸塩、l-メントール、リゾチーム塩酸塩等が挙げられる。
催眠鎮静剤としては、具体的には例えば、アリルイソプロピルアセチル尿素やブロムワレリル尿素等が挙げられる。
ビタミン類としては、具体的には例えば、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB5、ビタミンB6、ビタミンB12、ビタミンC、ヘスペリジン及びその誘導体並びにそれらの塩類等(具体的には例えば、チアミン、チアミン塩化物塩酸塩、チアミン硝化物、ジセチアミン塩酸塩、セトチアミン塩酸塩、フルスルチアミン、フルスルチアミン塩酸塩、オクトチアミン、シコチアミン、チアミンジスルフィド、ビスイブチアミン、ビスベンチアミン、プロスルチアミン、ベンフォチアミン、リボフラビン、リボフラビンリン酸エステル、リボフラビン酪酸エステル、リン酸リボフラビンナトリウム、パンテノール、パンテチン、パントテン酸ナトリウム、ピリドキシン塩酸塩、ピリドキサールリン酸エステル、シアノコバラミン、メコバラミン、アスコルビン酸、アスコルビン酸ナトリウム、アスコルビン酸カルシウム、ヘスペリジン等)が挙げられる。
抗炎症剤としては、具体的には例えば、グリチルリチン酸及びその誘導体並びにそれらの塩類(例えば、グリチルリチン酸二カリウム、グリチルリチン酸モノアンモニウム等)、セアプローゼ、セミアルカリプロティナーゼ、セラペプターゼ、プロクターゼ、プロナーゼ、ブロメライン等が挙げられる。
胃粘膜保護剤としては、具体的には例えば、ゲファルナート、セトラキサート塩酸塩、ソファルコン、テプレノン、メチルメチオニンスルホニウムクロリド等が挙げられる。
制酸剤としては、具体的には例えば、アミノ酢酸、ケイ酸アルミン酸マグネシウム、ケイ酸マグネシウム、合成ケイ酸アルミニウム、合成ヒドロタルサイト、酸化マグネシウム、ジヒドロキシアルミニウムアミノアセテート、水酸化アルミナマグネシウム、水酸化アルミニウムゲル、乾燥水酸化アルミニウムゲル、水酸化アルミニウム・炭酸マグネシウム混合乾燥ゲル、水酸化アルミニウム・炭酸水素ナトリウムの共沈生成物、水酸化アルミニウム・炭酸カルシウム・炭酸マグネシウムの共沈生成物、水酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム・硫酸アルミニウムカリウムの共沈生成物、炭酸マグネシウム、炭酸水素ナトリウム、沈降炭酸カルシウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、無水リン酸水素カルシウム、リン酸水素カルシウム、烏賊骨、石決明、ボレイ等が挙げられる。
抗コリン剤としては、具体的には例えば、オキシフェンサイクリミン塩酸塩、ジサイクロミン塩酸塩、メチキセン塩酸塩、チペピジウム臭化物、メチルベナクチジウム臭化物、ピレンゼピン塩酸塩、ヨウ化イソプロパミド、ヨウ化ジフェニルピペリジノメチルジオキソラン等が挙げられる。
生薬類としては、具体的には例えば、アカメガシワ(赤芽柏)、アセンヤク(阿仙薬)、インヨウカク(淫羊霍)、ウイキョウ(茴香)、エンゴサク(延胡索)、オウゴン(黄岑)、オウセイ(黄精)、オウバク(黄柏)、オウヒ(桜皮)、オウレン(黄連)、オンジ(遠志)、ガジュツ(我朮)、カノコソウ(鹿子草)、カミツレ、カロニン(か楼仁)、キキョウ(桔梗)、キョウニン(杏仁)、クコシ(枸杞子)、クコヨウ(枸杞葉)、ケイガイ(荊芥)、ケイヒ(桂皮)、ケツメイシ(決明子)、ゲンチアナ、ゲンノショウコ(現証拠)、コウブシ(香附子)、ゴオウ(牛黄)、ゴミシ(五味子)、サイシン(細辛)、サンショウ(山椒)、シオン(紫苑)、ジコッピ(地骨皮)、シャクヤク(芍薬)、ジャコウ(麝香)、シャジン(沙参)、シャゼンシ(車前子)、シャゼンソウ(車前草)、獣胆(ユウタン(熊胆)を含む)、ショウキョウ(生姜)、ジリュウ(地竜)、シンイ(辛夷)、セキサン(石蒜)、セネガ、センキュウ(川きゅう)、ゼンコ(前胡)、センブリ(千振)、ソウジュツ(蒼朮)、ソウハクヒ(桑白皮)、ソヨウ(蘇葉)、タイサン(大蒜)、チクセツニンジン(竹節人参)、チョウジ(丁子)、チンピ(陳皮)、トウキ(当帰)、トコン(吐根)、ナンテンジツ(南天実)、ニンジン(人参)、バイモ(貝母)、バクモンドウ(麦門冬)、ハンゲ(半夏)、バンコウカ(番紅花)、ハンピ(反鼻)、ビャクシ(白し)、ビャクジュツ(白朮)、ブクリョウ(茯苓)、ボタンピ(牡丹皮)、ロクジョウ(鹿茸)等の生薬及びこれらの抽出物(エキス、チンキ、乾燥エキス等)等が挙げられる。
漢方処方としては、具体的には例えば、カッコントウ(葛根湯)、ケイシトウ(桂枝湯)、コウソサン(香蘇散)、サイコケイシトウ(柴胡桂枝湯)、ショウサイコトウ(小柴胡湯)、ショウセイリュウトウ(小青竜湯)、バクモンドウトウ(麦門冬湯)、ハンゲコウボクトウ(半夏厚朴湯)、マオウトウ(麻黄湯)等が挙げられる。
本明細書において「医薬組成物」の剤形は特に限定されず、固形状、半固形状、又は液状製剤のいずれであってもよく、その利用目的等に応じて選択することができる。医薬組成物の剤形としては、例えば、第十七改正日本薬局方 製剤総則等に記載の剤形が挙げられる。具体的には例えば、経口投与用の剤形としては、錠剤(例えば、通常錠、口腔内崩壊型錠剤、チュアブル錠、発泡錠、分散錠、溶解錠などを含む)、カプセル剤、顆粒剤(例えば、発泡顆粒剤などを含む)、散剤、丸剤等の固形製剤;経口ゼリー剤等の半固形状製剤;経口液剤(例えば、エリキシル剤、懸濁剤、乳剤、リモナーデ剤などを含む)等の液状製剤等が挙げられる。また、非経口投与用の剤形としては、注射剤、吸入剤、点眼剤、点耳剤、点鼻剤、座剤、外用固形剤、外用液剤、スプレー剤、軟膏剤、クリーム剤、ゲル剤、貼付剤等が挙げられる。
医薬組成物の剤形としては、服用のし易さ等の観点から、固形製剤であるのが好ましく、錠剤(例えば、通常錠、口腔内崩壊型錠剤、チュアブル錠、発泡錠、分散錠、溶解錠などを含む)、カプセル剤、顆粒剤(例えば、発泡顆粒剤などを含む)、散剤及び丸剤から選ばれる固形製剤であるのが特に好ましい。
医薬組成物は、その剤形に応じ、例えば第十七改正日本薬局方 製剤総則等に記載の公知の方法により製造することができる。この場合において、医薬組成物には、製薬上許容される担体(製剤添加物)を加えてもよい。こうした製剤添加物としては、例えば、賦形剤、崩壊剤、結合剤、滑沢剤、可塑剤、フィルム形成剤、粉体、難水溶性高分子物質、抗酸化剤、矯味剤、甘味剤等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。なお、これらの製剤添加物としては、具体的には例えば、医薬品添加物辞典2016(株式会社薬事日報社発行)、Handbook of Pharmaceutical Excipients, Seventh Edition(Pharmaceutical Press社発行)等に収載されたものが挙げられる。
賦形剤としては、具体的には例えば、ケイ酸アルミニウム、無水硫酸ナトリウム、無水リン酸水素カルシウム、塩化ナトリウム、ケイ酸カルシウム、軽質無水ケイ酸、重質無水ケイ酸、硫酸カルシウム、リン酸一水素カルシウム、リン酸水素カルシウム、リン酸水素ナトリウム、リン酸二水素カリウム、リン酸二水素カルシウム、リン酸二水素ナトリウム等の無機系賦形剤;アメ粉、デンプン(コムギデンプン、コメデンプン、トウモロコシデンプン、部分アルファー化デンプン等)、果糖、カラメル、カンテン、キシリトール、パラフィン、結晶セルロース、ショ糖、麦芽糖、乳糖、乳糖水和物、白糖、ブドウ糖、プルラン、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、マルチトール、還元麦芽糖水アメ、粉末還元麦芽糖水アメ、エリスリトール、ソルビトール、マンニトール、ラクチトール、トレハロース、還元パラチノース、アミノアルキルメタクリレートコポリマーE、ポリビニルアセタールジエチルアミノアセテート、クエン酸カルシウム等の有機系賦形剤等が挙げられる。これらは、1種又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
崩壊剤としては、具体的には例えば、カルボキシメチルスターチナトリウム、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン等のスーパー崩壊剤やカルメロース、カルメロースカルシウム、デンプン、ショ糖脂肪酸エステル、ゼラチン、炭酸水素ナトリウム、デキストリン、デヒドロ酢酸及びその塩、ポビドン、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60等が挙げられる。これらは、1種又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
結合剤としては、具体的には例えば、牛脂硬化油、硬化油、水素添加植物油、ダイズ硬化油、カルナウバロウ、サラシミツロウ、ミツロウ、モクロウ等の油脂類の他、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒプロメロース、カルメロースナトリウム、デンプン(コムギデンプン、コメデンプン、トウモロコシデンプン、部分アルファー化デンプン等)、デキストリン、プルラン、アラビアゴム、カンテン、ゼラチン、トラガント、アルギン酸ナトリウム、ポビドン、ポリビニルアルコール、アミノアルキルメタクリレートコポリマーE、ポリビニルアセタールジエチルアミノアセテート等が挙げられる。これらは、1種又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
滑沢剤としては、具体的には例えば、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、フマル酸ステアリルナトリウム、ショ糖脂肪酸エステル等が挙げられる。これらは、1種又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
可塑剤としては、具体的には例えば、クエン酸トリエチル、グリセリン、ゴマ油、ソルビトール、ヒマシ油、ポリソルベート80(ポリオキシエチレン(20)ソルビタンオレイン酸エステル)等が挙げられる。これらは、1種又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
フィルム形成剤としては、具体的には例えば、メチルセルロース、エチルセルロース等のアルキルセルロース;アルギン酸ナトリウム等のアルギン酸又はその塩;カラギーナン;カルボキシメチルセルロースナトリウム、カルボキシメチルセルロースカルシウム、カルボキシメチルセルロースカリウム、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルエチルセルロース等のカルボキシアルキルセルロース;キサンタンガム;ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒプロメロース(ヒドロキシプロピルメチルセルロース)等のヒドロキシアルキルセルロース;ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート等のヒドロキシアルキルセルロースフタレート;プルラン;ポリ酢酸ビニル;ポリ酢酸ビニルフタレート;ポリビニルピロリドン等が挙げられる。これらは、1種又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
粉体としては、タルク、酸化チタン、黄色三二酸化鉄、三二酸化鉄、法定色素等の有機粉体又は無機粉体が挙げられる。これらは、1種又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
難水溶性高分子物質としては、具体的には例えば、カルボキシビニルポリマー、アミノアルキルメタクリレートコポリマー等が挙げられる。これらは、1種又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
抗酸化剤としては、具体的には例えば、アスコルビン酸、亜硫酸水素ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、エデト酸ナトリウム、エリソルビン酸、酢酸トコフェロール、ジブチルヒドロキシトルエン、天然ビタミンE、トコフェロール、ブチルヒドロキシアニソール等が挙げられる。これらは、1種又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
矯味剤としては、具体的には例えば、リモネン、ピネン、カンフェン、サイメン、シネオール、シトロネロール、ゲラニオール、ネロール、リナロール、メントール、テルピネオール、ロジノール、ボルネオール、イソボルネオール、メントン、カンフル、オイゲノール、シンゼイラノール等のテルペン;トウヒ油、オレンジ油、ハッカ油、樟脳白油、ユーカリ油、テレピン油、レモン油、ショウキョウ油、チョウジ油、ケイヒ油、ラベンダー油、ウイキョウ油、カミツレ油、シソ油、スペアミント油等のテルペンを含有する精油;アスコルビン酸、酒石酸、クエン酸、リンゴ酸及びこれらの塩等の酸味剤等が挙げられる。これらは、1種又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
甘味剤としては、具体的には例えば、アスパルテーム、ステビア、スクラロース、グリチルリチン酸、ソーマチン、アセスルファムカリウム、サッカリン、サッカリンナトリウム等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を組み合わせて使用できる。
医薬組成物は、その剤形に応じて公知の方法により製造することができる。
例えば、医薬組成物が固形製剤である場合には、粉砕、混合、造粒、乾燥、整粒、分級、充填、打錠、コーティング等の単位操作を適宜組み合わせることにより製造することができる。
より具体的には例えば、医薬組成物の剤形が顆粒剤、散剤、丸剤等の粒状の製剤の場合、成分(A)、成分(B)、さらに任意に成分(C)、成分(D)に加え、必要に応じ賦形剤や結合剤、崩壊剤、滑沢剤等の製剤添加物を用い、これらの成分の全部又は一部を混合した後、押出造粒、転動造粒、攪拌造粒、流動層造粒、噴霧造粒、溶融造粒、破砕造粒等の公知の造粒方法により造粒して造粒物を得、さらに必要に応じて分級、整粒等することで製造することができる。なお、得られた造粒物は、公知の方法によりコーティング剤等で被覆することもできる。
また、医薬組成物の剤形が錠剤の場合、成分(A)、成分(B)、さらに任意に成分(C)、成分(D)に加え、必要に応じ賦形剤や結合剤、崩壊剤、滑沢剤等の適当な製剤添加物を用い、これらの成分の全部又は一部を混合して混合物を得、これを直接圧縮(打錠)すること(直接粉末圧縮法)や、上記の造粒物を必要に応じて分級、整粒等したあと圧縮(打錠)すること(半乾式顆粒圧縮法、乾式顆粒圧縮法、湿式顆粒圧縮法など)により製造することができる。なお、得られた圧縮物(錠剤)は、公知の方法によりコーティング剤等で被覆することもできる。
さらに、医薬組成物の剤形がカプセル剤の場合、上記の造粒物や圧縮物等を、カプセルに充填すればよい。
本発明の一つの態様として、医薬組成物はさらに気密包装体に収容される(なお、以下、本明細書において、医薬組成物を気密包装体に収容してなるものを「医薬品」と称する。)。なお、本発明において、医薬品は気密包装体以外に、さらに下記「気密包装体」に該当しない包装を備えていてもよく、また、医薬組成物は、気密包装体に直接的あるいは間接的に収容されていればよい。
本明細書において「気密包装体」とは、通常の取扱い、運搬又は保存等の状態において、固形又は液状の異物の侵入を抑制し得る包装を意味し、第十七改正日本薬局方 通則に定義される「気密容器」及び「密封容器」を包含する概念である。気密包装体としては、定形、不定形のいずれのものも用いることができ、具体的には例えば、ビン包装、SP(Strip Package)包装、PTP(Press Through Package)包装、ピロー包装、スティック包装等が挙げられる。気密包装体としては、これらを複数組み合わせたものであってもよく、具体的には例えば、医薬組成物をまずPTP包装にて包装し、これをさらにピロー包装にて包装する態様等が挙げられる。
気密包装体としては、配合変化を抑制する観点から、ビン包装、SP包装、PTP包装、ピロー包装及びスティック包装よりなる群から選ばれる1種以上であるのが好ましく、少なくともPTP包装を備えるもの(PTP包装と、さらに必要に応じてビン包装、SP包装、ピロー包装、スティック包装等の他の包装を組み合わせたもの)、少なくともビン包装を備えるものであるのが特に好ましい。
気密包装体の包装材料(素材)は特に限定されず、例えば、ガラス、プラスチック(ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル;ポリエチレン(低密度(LDPE)、中密度(MDPE)、高密度(HDPE)を含む)、ポリプロピレン等のポリオレフィン;ポリカーボネート;ポリスチレン等)、金属(アルミニウム等)などの、医薬品や食品等の分野で用いられる材料を、1種単独で又は2種以上を組み合わせて適宜用いることができる。
例えば、ビン包装に用いられる包装材料は特に限定されるものではなく、ガラス、プラスチック、金属などが挙げられ、これらの1種又は2種以上を適宜組み合わせることができる。ビン包装の材料としては、ガラス、ポリエチレン、ポリプロピレンが好ましく、ガラス、低密度ポリエチレン(LDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)がより好ましく、ガラス、高密度ポリエチレン(HDPE)が特に好ましい。
ビン包装するに際しては例えば、医薬組成物を、ビン内に適当な数量格納し、次いで、適当な栓や蓋で封をすればよい。なお、ビンは、格納する医薬組成物の数量等に応じた大きさのものを適宜選択すればよく、ビンの容量としては例えば、10~500mL程度であり、14~400mLが好ましく、24~350mLがより好ましい。
また、SP包装、PTP包装、ピロー包装やスティック包装等に用いられる包装材料は特に限定されるものではなく、例えば、二軸延伸ポリプロピレン(OPP)、二軸延伸ポリエステル(PET)、グリコール変性PET(PET-G)、二軸延伸ナイロン(ONy、PA)、セロハン、紙、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(L-LDPE)、エチレン-酢酸ビニル共重合体(EVA)、無延伸ポリプロピレン(CPP、IPP)、アイオノマー樹脂(IO)、エチレン-メタクリル酸共重合体(EMAA)、ポリアクリロニトリル(PAN)、二軸延伸ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、エチレン-ビニルアルコール共重合樹脂(EVOH)、ポリ塩化ビニル(PVC)、環状ポリオレフィン(COC)、無延伸ナイロン(CNy)、ポリカーボネート(PC)、ポリスチレン(PS)、硬質塩化ビニル(VSC)等の樹脂や、アルミニウム箔(AL)のような金属箔等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を適宜組み合わせることができる。
SP包装、PTP包装、ピロー包装やスティック包装等するに際しては、上記したような包装材料の1種以上を用いたシートを用いて、公知の方法で製造すればよく、この場合において、当該包装材料は適宜組合せた多層構造とすることもできる。シートとして、2種以上の包装材料を用いた多層構造とする方法としては、当該包装材料をラミネートして積層シートを製造する方法が挙げられる。積層シートは、押出しラミネート、ドライラミネート、共押出しラミネート、サーマルラミネート、ウェットラミネート、ノンソルベントラミネート、ヒートラミネート等の公知の方法で製造することができる。また、SP包装、PTP包装、ピロー包装やスティック包装用のシートは、公知の市販品を用いることもできる。
上記シートにおいて、1種の包装材料を用いた単層シートとしては、PVCシートやCPPシート等が挙げられ、また2種以上の包装材料を用いた積層シートとしては、そのシート構成が、例えば、PVCとPVDCを積層したもの(PVC/PVDC。以下、同様に略する。)、PVC/PVDC/PE/PVC、PVC/PVDC/PE/PVDC/PVC、CPP/COC/CPP、PVC/PCTFE、CPP/PCTFE、PVC/AL/PA、PVC/AL、CPP/AL、CPP/CPP/CPP(左記シートは、CPPとして、2種以上を用いるものである。)等が挙げられるが、これらのみに限定されるものではない。
PTP包装の形態としては、公知の方法で樹脂シート等に所望数形成したポケットに、医薬組成物を1個又は1投与単位ずつ格納し、次いでアルミニウム箔等の金属箔を構成材料とするシートをフタ材として用いて蓋をすることが挙げられる。なお、ポケットを形成するシートとしてもアルミニウム箔を構成材料とするシートを用いた、いわゆる両面アルミPTP包装としてもよい。本発明においては、配合変化を抑制する観点から、PTP包装をさらにピロー包装(例えば、アルミピロー包装など)により包装するのが好ましい。
SP包装やピロー包装、スティック包装の形態としては、公知の方法で樹脂シートやアルミニウム箔を構成材料とするシート等を用いて、医薬組成物を1個又は1投与単位ずつ包装することが挙げられる。本発明においては、配合変化を抑制する観点から、アルミニウム箔を構成材料とするシートを用いるのが好ましい。
なお、本明細書において、医薬品における医薬組成物の包装体内部での占有率(容積率)は、包装体がビン包装の場合、通常、25~90%であり、28~75%が好ましく、30~50%がより好ましい。また、包装体がSP包装、PTP包装、ピロー包装、スティック包装の場合、通常、30~98%であり、40~95%が好ましく、45~93%がより好ましく、50~90%が特に好ましい。なお、この場合において、占有率とは、包装体内部の全容積に対する医薬組成物の占有率を意味するものであり、包装体内部に格納した医薬組成物の破損防止のための詰め物や中栓等は、空間占有率を算出するに際して考慮されるものではない。
気密包装体としては、市販の包装体をそのまま用いてもよく、また市販の包装材料を加工して用いてもよい。市販品のビン包装の包装体としては、例えば、ガラス瓶(磯矢硝子工業(株)製)、錠剤ビン(東京硝子(株)製)、Z-シリーズ(阪神化成工業(株)製)等が挙げられる。また、市販品のピロー包装の包装体としては、ラミジップ(登録商標)((株)生産日本社製)等が挙げられる。さらに、SP包装、PTP包装、ピロー包装やスティック包装用の包装材料としては、スミライトVSS、スミライトVSL、スミライトNS、スミライトFCL(以上、住友ベークライト(株)製)、TASシリーズ(大成化工(株)製)、PTP用ビニホイル、PTP用スーパーホイル(以上、三菱樹脂(株)製)、ニッパクアルミ箔(日本製箔(株)製)、アルミ箔銀無地(大和化学工業(株)製)等が挙げられる。
医薬組成物を気密包装体に収容する方法は特に限定されるものではなく、包装体内への医薬組成物の投入等の適当な手段により、医薬組成物を包装体内に配置することで達成できる。この場合において、包装体内に医薬組成物とともに乾燥剤(例えば、円柱状(錠剤型)のものやシート状のもの)を投入する手段を用いてもよい。
本発明において、医薬組成物あるいは医薬品は、第2世代抗ヒスタミン薬であるエバスチン、セチリジン、フェキソフェナジンやベポタスチンを含有し、交感神経興奮剤であるフェネチルアミン類及び/又は副交感神経遮断剤であるトロパンアルカロイド類を含有することから、特に鼻炎症状の治療又は緩和に有効である。従って、医薬組成物や医薬品は、鼻炎症状の治療又は緩和用として、より具体的には、急性鼻炎、アレルギー性鼻炎若しくは副鼻腔炎に起因する症状(くしゃみ、鼻みず(鼻汁過多)、鼻づまり、なみだ目、のどの痛み、頭重(頭が重い)など)、又は風邪の諸症状(鼻水、鼻づまり、くしゃみなど)の治療又は緩和用として好適に利用でき、例えば、鼻炎用内服薬、かぜ薬(感冒薬)などとすることができる。
本発明においては、風邪によらない鼻炎症状の治療又は緩和、特に花粉やハウスダスト(室内塵)などに起因する鼻のアレルギー症状(くしゃみ、鼻みず、鼻づまり)の緩和に特に好適に利用できる。
医薬組成物の服用経路は特に限定されず、適用する疾患、製剤の種類、服用者の性別、年齢、症状等に応じて適宜検討して決定することができるが、服用の容易性の観点から、経口投与が好ましい。また、医薬組成物は、1日につき、1~4回程度に分けて、食前、食間、食後、就寝前等に服用することができる。
なお、本明細書は、これらに何ら限定されるものでは無いが、例えば以下の態様を開示する。
[1A] 次の成分(A)及び(B):
(A)エバスチン、セチリジン、フェキソフェナジン、ベポタスチン及びそれらの塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上;
(B)次の成分(B-1)~(B-2)よりなる群から選ばれる1種以上;
(B-1)フェネチルアミン類;
(B-2)トロパンアルカロイド類;
を含有する医薬組成物が、気密包装体に収容されてなる医薬品。
[2A] 医薬組成物が、固形製剤である、[1A]記載の医薬品。
[3A] 医薬組成物の剤形が、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤又は丸剤である、[1A]又は[2A]記載の医薬品。
[4A] 気密包装体が、ビン包装、SP包装、PTP包装、ピロー包装及びスティック包装よりなる群から選ばれる1種以上である、[1A]~[3A]のいずれか記載の医薬品。
[5A] 気密包装体が、少なくともPTP包装を備えるものである、[1A]~[4A]のいずれか記載の医薬品。
[6A] 成分(A)が、エバスチン、セチリジン塩酸塩、フェキソフェナジン塩酸塩及びベポタスチンベシル酸塩よりなる群から選ばれる1種以上である、[1A]~[5A]のいずれか記載の医薬品。
[7A] 成分(B-1)が、次の成分(B-1-1)~(B-1-3)よりなる群から選ばれる1種以上:
(B-1-1)フェニレフリン及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上;
(B-1-2)エフェドリン、エフェドリンの誘導体及びそれらの塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上;
(B-1-3)メトキシフェナミン及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上;
である、[1A]~[6A]のいずれか記載の医薬品。
[8A] 成分(B-1)が、フェニレフリン塩酸塩、プソイドエフェドリン塩酸塩、プソイドエフェドリン硫酸塩、dl-メチルエフェドリン塩酸塩、l-メチルエフェドリン塩酸塩及びメトキシフェナミン塩酸塩よりなる群から選ばれる1種以上である、[1A]~[7A]のいずれか記載の医薬品。
[9A] 成分(B-2)が、ダツラエキス、ベラドンナアルカロイド、ベラドンナ総アルカロイド、ベラドンナエキス、ロートコン総アルカロイドクエン酸塩、ロートエキス及びブチルスコポラミン臭化物よりなる群から選ばれる1種以上である、[1A]~[8A]のいずれか記載の医薬品。
[10A] 医薬組成物が、さらに成分(C):
(C)キサンチン誘導体;
を含有するものである、[1A]~[9A]のいずれか記載の医薬品。
[11A] 成分(C)が、カフェイン、テオフィリン、テオブロミン、パラキサンチン、プロキシフィリン及びジプロフィリンからなる群より選ばれる1種以上である、[10A]記載の医薬品。
[12A] 成分(C)が、カフェイン水和物、無水カフェイン、安息香酸ナトリウムカフェイン及びクエン酸カフェインよりなる群から選ばれる1種以上である、[10A]又は[11A]記載の医薬品。
[13A] 医薬組成物が、さらに成分(D):
(D)トラネキサム酸及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上;
を含有するものである、[1A]~[12A]のいずれか記載の医薬品。
[1B] 気密包装体に収容するための、次の成分(A)及び(B):
(A)エバスチン、セチリジン、フェキソフェナジン、ベポタスチン及びそれらの塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上;
(B)次の成分(B-1)~(B-2)よりなる群から選ばれる1種以上;
(B-1)フェネチルアミン類;
(B-2)トロパンアルカロイド類;
を含有する、医薬組成物。
[2B] 固形製剤である、[1B]記載の医薬組成物。
[3B] 剤形が、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤又は丸剤である、[1B]又は[2B]記載の医薬組成物。
[4B] 気密包装体が、ビン包装、SP包装、PTP包装、ピロー包装及びスティック包装よりなる群から選ばれる1種以上である、[1B]~[3B]のいずれか記載の医薬組成物。
[5B] 気密包装体が、少なくともPTP包装を備えるものである、[1B]~[4B]のいずれか記載の医薬組成物。
[6B] 成分(A)が、エバスチン、セチリジン塩酸塩、フェキソフェナジン塩酸塩及びベポタスチンベシル酸塩よりなる群から選ばれる1種以上である、[1B]~[5B]のいずれか記載の医薬組成物。
[7B] 成分(B-1)が、次の成分(B-1-1)~(B-1-3)よりなる群から選ばれる1種以上:
(B-1-1)フェニレフリン及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上;
(B-1-2)エフェドリン、エフェドリンの誘導体及びそれらの塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上;
(B-1-3)メトキシフェナミン及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上;
である、[1B]~[6B]のいずれか記載の医薬組成物。
[8B] 成分(B-1)が、フェニレフリン塩酸塩、プソイドエフェドリン塩酸塩、プソイドエフェドリン硫酸塩、dl-メチルエフェドリン塩酸塩、l-メチルエフェドリン塩酸塩及びメトキシフェナミン塩酸塩よりなる群から選ばれる1種以上である、[1B]~[7B]のいずれか記載の医薬組成物。
[9B] 成分(B-2)が、ダツラエキス、ベラドンナアルカロイド、ベラドンナ総アルカロイド、ベラドンナエキス、ロートコン総アルカロイドクエン酸塩、ロートエキス及びブチルスコポラミン臭化物よりなる群から選ばれる1種以上である、[1B]~[8B]のいずれか記載の医薬組成物。
[10B] さらに成分(C):
(C)キサンチン誘導体;
を含有するものである、[1B]~[9B]のいずれか記載の医薬組成物。
[11B] 成分(C)が、カフェイン、テオフィリン、テオブロミン、パラキサンチン、プロキシフィリン及びジプロフィリンからなる群より選ばれる1種以上である、[10B]記載の医薬組成物。
[12B] 成分(C)が、カフェイン水和物、無水カフェイン、安息香酸ナトリウムカフェイン及びクエン酸カフェインよりなる群から選ばれる1種以上である、[10B]又は[11B]記載の医薬組成物。
[13B] さらに成分(D):
(D)トラネキサム酸及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上;
を含有するものである、[1B]~[12B]のいずれか記載の医薬組成物。
[1C] 次の成分(A)及び(B):
(A)エバスチン、セチリジン、フェキソフェナジン、ベポタスチン及びそれらの塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上;
(B)次の成分(B-1)~(B-2)よりなる群から選ばれる1種以上;
(B-1)フェネチルアミン類;
(B-2)トロパンアルカロイド類;
を含有する医薬組成物を気密包装体に収容する工程を含む、医薬組成物の安定化方法(例えば、成分(A)及び/又は(B)の安定化方法。なお、「安定化方法」は、好適には「配合変化の抑制方法」であり、特に好適には、「成分(A)と(B)の間の配合変化の抑制方法」である。)。
なお、本方法において、医薬組成物中に成分(A)、(B)を含有せしめる工程、並びに医薬組成物を気密包装体に収容する工程の順序は特に限定されず、例えば、成分(A)、(B)を任意の順序で医薬組成物に含有せしめた後、これを気密包装体に収容してもよく、また、成分(A)、(B)の一部を医薬組成物に含有せしめた後、これを気密包装体に収容し、その後さらに残りの成分を医薬組成物に含有せしめてもよい。
[2C] 医薬組成物が、固形製剤である、[1C]記載の方法。
[3C] 医薬組成物の剤形が、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤又は丸剤である、[1C]又は[2C]記載の方法。
[4C] 気密包装体が、ビン包装、SP包装、PTP包装、ピロー包装及びスティック包装よりなる群から選ばれる1種以上である、[1C]~[3C]のいずれか記載の方法。
[5C] 気密包装体が、少なくともPTP包装を備えるものである、[1C]~[4C]のいずれか記載の方法。
[6C] 成分(A)が、エバスチン、セチリジン塩酸塩、フェキソフェナジン塩酸塩及びベポタスチンベシル酸塩よりなる群から選ばれる1種以上である、[1C]~[5C]のいずれか記載の方法。
[7C] 成分(B-1)が、次の成分(B-1-1)~(B-1-3)よりなる群から選ばれる1種以上:
(B-1-1)フェニレフリン及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上;
(B-1-2)エフェドリン、エフェドリンの誘導体及びそれらの塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上;
(B-1-3)メトキシフェナミン及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上;
である、[1C]~[6C]のいずれか記載の方法。
[8C] 成分(B-1)が、フェニレフリン塩酸塩、プソイドエフェドリン塩酸塩、プソイドエフェドリン硫酸塩、dl-メチルエフェドリン塩酸塩、l-メチルエフェドリン塩酸塩及びメトキシフェナミン塩酸塩よりなる群から選ばれる1種以上である、[1C]~[7C]のいずれか記載の方法。
[9C] 成分(B-2)が、ダツラエキス、ベラドンナアルカロイド、ベラドンナ総アルカロイド、ベラドンナエキス、ロートコン総アルカロイドクエン酸塩、ロートエキス及びブチルスコポラミン臭化物よりなる群から選ばれる1種以上である、[1C]~[8C]のいずれか記載の方法。
[10C] 医薬組成物に、さらに成分(C):
(C)キサンチン誘導体;
を含有せしめる工程を含む、[1C]~[9C]のいずれか記載の方法。
なお、本方法において、医薬組成物中に成分(A)、成分(B)、(C)を含有せしめる工程、並びに医薬組成物を気密包装体に収容する工程の順序は特に限定されず、例えば、成分(A)、(B)、(C)を任意の順序で医薬組成物に含有せしめた後、これを気密包装体に収容してもよく、また、成分(A)、(B)、(C)の一部を医薬組成物に含有せしめた後、これを気密包装体に収容し、その後さらに残りの成分を医薬組成物に含有せしめてもよい。
[11C] 成分(C)が、カフェイン、テオフィリン、テオブロミン、パラキサンチン、プロキシフィリン及びジプロフィリンからなる群より選ばれる1種以上である、[10C]記載の方法。
[12C] 成分(C)が、カフェイン水和物、無水カフェイン、安息香酸ナトリウムカフェイン及びクエン酸カフェインよりなる群から選ばれる1種以上である、[10C]又は[11C]記載の方法。
[13C] 医薬組成物に、さらに成分(D):
(D)トラネキサム酸及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上;
を含有せしめる工程を含む、[1C]~[12C]のいずれか記載の方法。
なお、本方法において、医薬組成物中に成分(A)、(B)、(D)を含有せしめる工程、並びに医薬組成物を気密包装体に収容する工程の順序は特に限定されず、例えば、成分(A)、(B)、(D)を任意の順序で医薬組成物に含有せしめた後、これを気密包装体に収容してもよく、また、成分(A)、(B)、(D)の一部を医薬組成物に含有せしめた後、これを気密包装体に収容し、その後さらに残りの成分を医薬組成物に含有せしめてもよい。
また、本明細書は、これらに何ら限定されるものでは無いが、例えば以下の態様を開示する(なお、以下の態様において、各種文言の意義、各成分の配合量等は上記と同様である。)。
すなわち、後記試験例4に具体的に開示されているとおり、成分(A)と成分(B)を含有する医薬組成物に、さらに成分(C)を含有せしめることにより、必ずしも医薬組成物を気密包装体に収容せずとも、エバスチン、セチリジン、フェキソフェナジン、ベポタスチン及びそれらの塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上と、フェネチルアミン類及びトロパンアルカロイド類よりなる群から選ばれる1種以上との間の配合変化を抑制できる。
[1D] 次の成分(A)、(B)及び(C):
(A)エバスチン、セチリジン、フェキソフェナジン、ベポタスチン及びそれらの塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上;
(B)次の成分(B-1)~(B-2)よりなる群から選ばれる1種以上;
(B-1)フェネチルアミン類;
(B-2)トロパンアルカロイド類;
(C)キサンチン誘導体;
を含有する、医薬組成物。
[2D] 固形製剤である、[1D]記載の医薬組成物。
[3D] 剤形が、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤又は丸剤である、[1D]又は[2D]記載の医薬組成物。
[4D] 成分(A)が、エバスチン、セチリジン塩酸塩、フェキソフェナジン塩酸塩及びベポタスチンベシル酸塩よりなる群から選ばれる1種以上である、[1D]~[5D]のいずれか記載の医薬組成物。
[5D] 成分(B-1)が、次の成分(B-1-1)~(B-1-3)よりなる群から選ばれる1種以上:
(B-1-1)フェニレフリン及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上;
(B-1-2)エフェドリン、エフェドリンの誘導体及びそれらの塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上;
(B-1-3)メトキシフェナミン及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上;
である、[1D]~[4D]のいずれか記載の医薬組成物。
[6D] 成分(B-1)が、フェニレフリン塩酸塩、プソイドエフェドリン塩酸塩、プソイドエフェドリン硫酸塩、dl-メチルエフェドリン塩酸塩、l-メチルエフェドリン塩酸塩及びメトキシフェナミン塩酸塩よりなる群から選ばれる1種以上である、[1D]~[5D]のいずれか記載の医薬組成物。
[7D] 成分(B-2)が、ダツラエキス、ベラドンナアルカロイド、ベラドンナ総アルカロイド、ベラドンナエキス、ロートコン総アルカロイドクエン酸塩、ロートエキス及びブチルスコポラミン臭化物よりなる群から選ばれる1種以上である、[1D]~[6D]のいずれか記載の医薬組成物。
[8D] 成分(C)が、カフェイン、テオフィリン、テオブロミン、パラキサンチン、プロキシフィリン及びジプロフィリンからなる群より選ばれる1種以上である、[1D]~[7D]のいずれか記載の医薬組成物。
[9D] 成分(C)が、カフェイン水和物、無水カフェイン、安息香酸ナトリウムカフェイン及びクエン酸カフェインよりなる群から選ばれる1種以上である、[1D]~[8D]のいずれか記載の医薬組成物。
[10D] さらに成分(D):
(D)トラネキサム酸及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上;
を含有するものである、[1D]~[9D]のいずれか記載の医薬組成物。
[1E] 次の成分(A)及び(B):
(A)エバスチン、セチリジン、フェキソフェナジン、ベポタスチン及びそれらの塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上;
(B)次の成分(B-1)~(B-2)よりなる群から選ばれる1種以上;
(B-1)フェネチルアミン類;
(B-2)トロパンアルカロイド類;
を含有する医薬組成物に、さらに次の成分(C):
(C)キサンチン誘導体;
を含有せしめる工程を含む、医薬組成物の安定化方法(例えば、成分(A)及び/又は(B)の安定化方法。なお、「安定化方法」は、好適には「配合変化の抑制方法」であり、特に好適には、「成分(A)と(B)の間の配合変化の抑制方法」である。)。
なお、本方法において、医薬組成物中に成分(A)、(B)、(C)を含有せしめる工程の順序は特に限定されず、成分(A)、(B)、(C)を任意の順序で医薬組成物に含有せしめればよい。
[2E] 医薬組成物が、固形製剤である、[1E]記載の方法。
[3E] 医薬組成物の剤形が、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤又は丸剤である、[1E]又は[2E]記載の方法。
[4E] 成分(A)が、エバスチン、セチリジン塩酸塩、フェキソフェナジン塩酸塩及びベポタスチンベシル酸塩よりなる群から選ばれる1種以上である、[1E]~[3E]のいずれか記載の方法。
[5E] 成分(B-1)が、次の成分(B-1-1)~(B-1-3)よりなる群から選ばれる1種以上:
(B-1-1)フェニレフリン及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上;
(B-1-2)エフェドリン、エフェドリンの誘導体及びそれらの塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上;
(B-1-3)メトキシフェナミン及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上;
である、[1E]~[4E]のいずれか記載の方法。
[6E] 成分(B-1)が、フェニレフリン塩酸塩、プソイドエフェドリン塩酸塩、プソイドエフェドリン硫酸塩、dl-メチルエフェドリン塩酸塩、l-メチルエフェドリン塩酸塩及びメトキシフェナミン塩酸塩よりなる群から選ばれる1種以上である、[1E]~[5E]のいずれか記載の方法。
[7E] 成分(B-2)が、ダツラエキス、ベラドンナアルカロイド、ベラドンナ総アルカロイド、ベラドンナエキス、ロートコン総アルカロイドクエン酸塩、ロートエキス及びブチルスコポラミン臭化物よりなる群から選ばれる1種以上である、[1E]~[6E]のいずれか記載の方法。
[8E] 成分(C)が、カフェイン、テオフィリン、テオブロミン、パラキサンチン、プロキシフィリン及びジプロフィリンからなる群より選ばれる1種以上である、[1E]~[7E]のいずれか記載の方法。
[9E] 成分(C)が、カフェイン水和物、無水カフェイン、安息香酸ナトリウムカフェイン及びクエン酸カフェインよりなる群から選ばれる1種以上である、[1E]~[8E]のいずれか記載の方法。
[10E] 医薬組成物に、さらに成分(D):
(D)トラネキサム酸及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上;
を含有せしめる工程を含む、[1E]~[9E]のいずれか記載の方法。
なお、本方法において、医薬組成物中に成分(A)、(B)、(C)、(D)を含有せしめる工程の順序は特に限定されず、成分(A)、(B)、(C)、(D)を任意の順序で医薬組成物に含有せしめればよい。
さらに、本明細書は、これらに何ら限定されるものでは無いが、例えば以下の態様を開示する(なお、以下の態様において、各種文言の意義、各成分の配合量等は上記と同様である。)。
すなわち、後記試験例6に具体的に開示されているとおり、成分(A)と成分(B)を含有する医薬組成物に、さらに成分(D)を含有せしめることにより、必ずしも医薬組成物を気密包装体に収容せずとも、エバスチン、セチリジン、フェキソフェナジン、ベポタスチン及びそれらの塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上と、フェネチルアミン類及びトロパンアルカロイド類よりなる群から選ばれる1種以上との間の配合変化を抑制できる。
[1F] 次の成分(A)、(B)及び(D):
(A)エバスチン、セチリジン、フェキソフェナジン、ベポタスチン及びそれらの塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上;
(B)次の成分(B-1)~(B-2)よりなる群から選ばれる1種以上;
(B-1)フェネチルアミン類;
(B-2)トロパンアルカロイド類;
(D)トラネキサム酸及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上;
を含有する、医薬組成物。
[2F] 固形製剤である、[1F]記載の医薬組成物。
[3F] 剤形が、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤又は丸剤である、[1F]又は[2F]記載の医薬組成物。
[4F] 成分(A)が、エバスチン、セチリジン塩酸塩、フェキソフェナジン塩酸塩及びベポタスチンベシル酸塩よりなる群から選ばれる1種以上である、[1F]~[3F]のいずれか記載の医薬組成物。
[5F] 成分(B-1)が、次の成分(B-1-1)~(B-1-3)よりなる群から選ばれる1種以上:
(B-1-1)フェニレフリン及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上;
(B-1-2)エフェドリン、エフェドリンの誘導体及びそれらの塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上;
(B-1-3)メトキシフェナミン及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上;
である、[1F]~[4F]のいずれか記載の医薬組成物。
[6F] 成分(B-1)が、フェニレフリン塩酸塩、プソイドエフェドリン塩酸塩、プソイドエフェドリン硫酸塩、dl-メチルエフェドリン塩酸塩、l-メチルエフェドリン塩酸塩及びメトキシフェナミン塩酸塩よりなる群から選ばれる1種以上である、[1F]~[5F]のいずれか記載の医薬組成物。
[7F] 成分(B-2)が、ダツラエキス、ベラドンナアルカロイド、ベラドンナ総アルカロイド、ベラドンナエキス、ロートコン総アルカロイドクエン酸塩、ロートエキス及びブチルスコポラミン臭化物よりなる群から選ばれる1種以上である、[1F]~[6F]のいずれか記載の医薬組成物。
[8F] さらに成分(C):
(C)キサンチン誘導体;
を含有するものである、[1F]~[7F]のいずれか記載の医薬組成物。
[9F] 成分(C)が、カフェイン、テオフィリン、テオブロミン、パラキサンチン、プロキシフィリン及びジプロフィリンからなる群より選ばれる1種以上である、[8F]記載の医薬組成物。
[10F] 成分(C)が、カフェイン水和物、無水カフェイン、安息香酸ナトリウムカフェイン及びクエン酸カフェインよりなる群から選ばれる1種以上である、[8F]又は[9F]記載の医薬組成物。
[1G] 次の成分(A)及び(B):
(A)エバスチン、セチリジン、フェキソフェナジン、ベポタスチン及びそれらの塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上;
(B)次の成分(B-1)~(B-2)よりなる群から選ばれる1種以上;
(B-1)フェネチルアミン類;
(B-2)トロパンアルカロイド類;
を含有する医薬組成物に、さらに次の成分(D):
(D)トラネキサム酸及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上;
を含有せしめる工程を含む、医薬組成物の安定化方法(例えば、成分(A)及び/又は(B)の安定化方法。なお、「安定化方法」は、好適には「配合変化の抑制方法」であり、特に好適には、「成分(A)と(B)の間の配合変化の抑制方法」である。)。
なお、本方法において、医薬組成物中に成分(A)、(B)、(D)を含有せしめる工程の順序は特に限定されず、成分(A)、(B)、(D)を任意の順序で医薬組成物に含有せしめればよい。
[2G] 医薬組成物が、固形製剤である、[1G]記載の方法。
[3G] 医薬組成物の剤形が、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤又は丸剤である、[1G]又は[2G]記載の方法。
[4G] 成分(A)が、エバスチン、セチリジン塩酸塩、フェキソフェナジン塩酸塩及びベポタスチンベシル酸塩よりなる群から選ばれる1種以上である、[1G]~[3G]のいずれか記載の方法。
[5G] 成分(B-1)が、次の成分(B-1-1)~(B-1-3)よりなる群から選ばれる1種以上:
(B-1-1)フェニレフリン及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上;
(B-1-2)エフェドリン、エフェドリンの誘導体及びそれらの塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上;
(B-1-3)メトキシフェナミン及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上;
である、[1G]~[4G]のいずれか記載の方法。
[6G] 成分(B-1)が、フェニレフリン塩酸塩、プソイドエフェドリン塩酸塩、プソイドエフェドリン硫酸塩、dl-メチルエフェドリン塩酸塩、l-メチルエフェドリン塩酸塩及びメトキシフェナミン塩酸塩よりなる群から選ばれる1種以上である、[1G]~[5G]のいずれか記載の方法。
[7G] 成分(B-2)が、ダツラエキス、ベラドンナアルカロイド、ベラドンナ総アルカロイド、ベラドンナエキス、ロートコン総アルカロイドクエン酸塩、ロートエキス及びブチルスコポラミン臭化物よりなる群から選ばれる1種以上である、[1G]~[6G]のいずれか記載の方法。
[8G] 医薬組成物に、さらに成分(C):
(C)キサンチン誘導体;
を含有せしめる工程を含む、[1G]~[7G]のいずれか記載の方法。
なお、本方法において、医薬組成物中に成分(A)、(B)、(C)、(D)を含有せしめる工程の順序は特に限定されず、成分(A)、(B)、(C)、(D)を任意の順序で医薬組成物に含有せしめればよい。
[9G] 成分(C)が、カフェイン、テオフィリン、テオブロミン、パラキサンチン、プロキシフィリン及びジプロフィリンからなる群より選ばれる1種以上である、[8G]記載の方法。
[10G] 成分(C)が、カフェイン水和物、無水カフェイン、安息香酸ナトリウムカフェイン及びクエン酸カフェインよりなる群から選ばれる1種以上である、[8G]又は[9G]記載の方法。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらにより何ら限定されるものではない。なお、以下の試験例において各成分の使用量は、換算量を特に断らない限り、表示した成分そのものの量を示す。
[試験例1]安定性試験
以下に示すサンプル1-1~1-4をそれぞれ調製後、40℃、75%相対湿度(RH)の条件下で1週間保存し、保存開始直後、1日後、2日後及び1週間後におけるサンプルの状態変化の有無を評価し、配合変化の有無を確認した。
結果を表1に示す。
〔サンプル1-1〕
ベポタスチンベシル酸塩を、蓋を開けたガラス製の容器にとり、そのままサンプル1-1とした。
〔サンプル1-2〕
プソイドエフェドリン塩酸塩を、蓋を開けたガラス製の容器にとり、そのままサンプル1-2とした。
〔サンプル1-3〕
ベポタスチンベシル酸塩1質量部に対し、プソイドエフェドリン塩酸塩を1質量部の割合で混合して混合物を得、これを、蓋を開けたガラス製の容器にとり、サンプル1-3とした。
〔サンプル1-4〕
ベポタスチンベシル酸塩1質量部に対し、プソイドエフェドリン塩酸塩を1質量部の割合で混合して混合物を得た。得られた混合物のうち0.2gをガラス瓶(アズワン(株)製:スクリュー管瓶 9-852-02 No.01)に入れて蓋をし、これをサンプル1-4とした。なお、混合物のガラス瓶内部での占有率(容積率)は、約20%であった。
Figure 0007274288000006
表1に示す試験結果から、ベポタスチンベシル酸塩のみのサンプル1-1においては1週間保存後も保存開始直後と同様に白色粉体の状態が保たれ、プソイドエフェドリン塩酸塩のみのサンプル1-2においては1日保存後にやや湿潤しただけであるのに対し、ベポタスチンベシル酸塩とプソイドエフェドリン塩酸塩とを混合したサンプル1-3においては配合変化が生じ、1日保存後に部分的に液体に変化し、2日保存後から全量とも透明の液体に変化した。
一方、ベポタスチンベシル酸塩とプソイドエフェドリン塩酸塩とを混合し、これを気密包装体に収容したサンプル1-4においては、1週間保存後も保存開始直後と同様に白色粉体の状態が保たれることが判明した。
以上の試験結果から、ベポタスチンベシル酸塩に代表される成分(A)と、プソイドエフェドリン塩酸塩に代表される成分(B-1)との間の配合変化は、気密包装体に収容することによって、抑制されることが明らかとなった。
[試験例2]安定性試験
以下に示すサンプル2-1~2-4をそれぞれ調製後、40℃、75%相対湿度(RH)の条件下で1週間保存し、保存開始直後、1日後、2日後及び1週間後におけるサンプルの状態変化の有無を評価し、配合変化の有無を確認した。
結果を表2に示す。
〔サンプル2-1〕
ベポタスチンベシル酸塩を、蓋を開けたガラス製の容器にとり、そのままサンプル2-1とした。
〔サンプル2-2〕
フェニレフリン塩酸塩を、蓋を開けたガラス製の容器にとり、そのままサンプル2-2とした。
〔サンプル2-3〕
ベポタスチンベシル酸塩1質量部に対し、フェニレフリン塩酸塩を1質量部の割合で混合して混合物を得、これを、蓋を開けたガラス製の容器にとり、サンプル2-3とした。
〔サンプル2-4〕
ベポタスチンベシル酸塩1質量部に対し、フェニレフリン塩酸塩を1質量部の割合で混合して混合物を得た。得られた混合物のうち0.2gをガラス瓶(アズワン(株)製:スクリュー管瓶 9-852-02 No.01)に入れて蓋をし、これをサンプル2-4とした。なお、混合物のガラス瓶内部での占有率(容積率)は、約20%であった。
Figure 0007274288000007
表2に示す試験結果から、ベポタスチンベシル酸塩のみのサンプル2-1においては1週間保存後も保存開始直後と同様に白色粉体の状態が保たれ、フェニレフリン塩酸塩のみのサンプル2-2においては1日保存後に部分的に液化しただけであるのに対し、ベポタスチンベシル酸塩とフェニレフリン塩酸塩とを混合したサンプル2-3においては配合変化が生じ、1日保存後から混合物全体が透明の液体に変化した。
一方、ベポタスチンベシル酸塩とフェニレフリン塩酸塩とを混合し、これを気密包装体に収容したサンプル2-4においては、2日間保存後も保存開始直後と同様に白色粉体の状態が保たれることが判明した。
以上の試験結果から、ベポタスチンベシル酸塩に代表される成分(A)と、フェニレフリン塩酸塩に代表される成分(B-1)との間の配合変化は、気密包装体に収容することによって、抑制されることが明らかとなった。
[試験例3]安定性試験
以下に示すサンプル3-1~3-4をそれぞれ調製後、40℃、75%相対湿度(RH)の条件下で1週間保存し、保存開始直後、1日後、2日後及び1週間後におけるサンプルの状態変化の有無を評価し、配合変化の有無を確認した。
結果を表3に示す。
〔サンプル3-1〕
ベポタスチンベシル酸塩を、蓋を開けたガラス製の容器にとり、そのままサンプル3-1とした。
〔サンプル3-2〕
ベラドンナ総アルカロイドを、蓋を開けたガラス製の容器にとり、そのままサンプル3-2とした。
〔サンプル3-3〕
ベポタスチンベシル酸塩1質量部に対し、ベラドンナ総アルカロイドを1質量部の割合で混合して混合物を得、これを、蓋を開けたガラス製の容器にとり、サンプル3-3とした。
〔サンプル3-4〕
ベポタスチンベシル酸塩1質量部に対し、ベラドンナ総アルカロイドを1質量部の割合で混合して混合物を得た。得られた混合物のうち0.2gをガラス瓶(アズワン(株)製:スクリュー管瓶 9-852-02 No.01)に入れて蓋をし、これをサンプル3-4とした。なお、混合物のガラス瓶内部での占有率(容積率)は、約20%であった。
Figure 0007274288000008
表3に示す試験結果から、ベポタスチンベシル酸塩のみのサンプル3-1においては1週間保存後も保存開始直後と同様に白色粉体の状態が保たれ、ベラドンナ総アルカロイドのみのサンプル3-2においても1週間保存後も保存開始直後と同様に白色粉体の状態が保たれたのに対し、ベポタスチンベシル酸塩とベラドンナ総アルカロイドとを混合したサンプル3-3においては配合変化が生じ、1日保存後から微黄色の液体に変化した。
一方、ベポタスチンベシル酸塩とベラドンナ総アルカロイドとを混合し、これを気密包装体に収容したサンプル3-4においては、1日間保存後に一部固化したものの保存開始直後と大きな変化が無いことが判明した。
以上の試験結果から、ベポタスチンベシル酸塩に代表される成分(A)と、ベラドンナ総アルカロイドに代表される成分(B-2)との間の配合変化は、気密包装体に収容することによって、抑制されることが明らかとなった。
[試験例4]安定性試験
以下に示すサンプル4-1~4-4をそれぞれ調製後、40℃、75%相対湿度(RH)の条件下で1週間保存し、保存開始直後及び1週間後におけるサンプル中の状態変化の有無を評価し、配合変化の有無を確認した。
結果を表4に示す。
〔サンプル4-1〕
ベポタスチンベシル酸塩1質量部に対し、プソイドエフェドリン塩酸塩を1質量部の割合で混合して混合物を得、これを、蓋を開けたガラス製の容器にとり、サンプル4-1とした。
〔サンプル4-2〕
ベポタスチンベシル酸塩1質量部に対し、フェニレフリン塩酸塩を1質量部の割合で混合して混合物を得、これを、蓋を開けたガラス製の容器にとり、サンプル4-2とした。
〔サンプル4-3〕
ベポタスチンベシル酸塩1質量部、プソイドエフェドリン塩酸塩1質量部、及び無水カフェイン1質量部を混合して混合物を得、これを、蓋を開けたガラス製の容器にとり、サンプル4-3とした。
〔サンプル4-4〕
ベポタスチンベシル酸塩1質量部、フェニレフリン塩酸塩1質量部、及び無水カフェイン1質量部を混合して混合物を得、これを、蓋を開けたガラス製の容器にとり、サンプル4-4とした。
Figure 0007274288000009
表4に示す試験結果から、ベポタスチンベシル酸塩とプソイドエフェドリン塩酸塩とを混合したサンプル4-1、ベポタスチンベシル酸塩とフェニレフリン塩酸塩とを混合したサンプル4-2においては配合変化が生じ、1週間保存後において透明の液体に変化した。
一方、ベポタスチンベシル酸塩、プソイドエフェドリン塩酸塩に加えてさらに無水カフェインを混合したサンプル4-3、ベポタスチンベシル酸塩、フェニレフリン塩酸塩に加えてさらに無水カフェインを混合したサンプル4-4においては、1週間保存後においても液化が一部分に抑えられることが判明した。
以上の試験結果から、ベポタスチンベシル酸塩に代表される成分(A)と、プソイドエフェドリン塩酸塩やフェニレフリン塩酸塩に代表される成分(B-1)との間の配合変化は、さらに無水カフェインに代表される成分(C)を配合することによって、気密包装体に収容せずとも抑制されることが明らかとなった。
[試験例5]安定性試験
以下に示すサンプル5-1~5-2をそれぞれ調製後、40℃、75%相対湿度(RH)の条件下で1週間保存し、保存開始直後及び1週間後におけるサンプルの状態変化の有無を評価し、配合変化の有無を確認した。
結果を表5に示す。
〔サンプル5-1〕
ベポタスチンベシル酸塩1質量部に対し、フェニレフリン塩酸塩を1質量部の割合で混合して混合物を得た。得られた混合物のうち0.2gをガラス瓶(アズワン(株)製:スクリュー管瓶 9-852-02 No.01)に入れて蓋をし、これをサンプル5-1とした。なお、混合物のガラス瓶内部での占有率(容積率)は、約20%であった。
〔サンプル5-2〕
ベポタスチンベシル酸塩1質量部、フェニレフリン塩酸塩1質量部、及び無水カフェイン1質量部を混合して混合物を得た。得られた混合物のうち0.3gをガラス瓶(アズワン(株)製:スクリュー管瓶 9-852-02 No.01)に入れて蓋をし、これをサンプル5-2とした。なお、混合物のガラス瓶内部での占有率(容積率)は、約27%であった。
Figure 0007274288000010
表5に示す試験結果から、ベポタスチンベシル酸塩とフェニレフリン塩酸塩とを混合し、これを気密包装体に収容したサンプル5-1においては、1週間保存後にやや湿潤したのに対し、ベポタスチンベシル酸塩とフェニレフリン塩酸塩に加えて、さらに無水カフェインを混合し、これを気密包装体に収容したサンプル5-2については、1週間保存後も保存開始直後と同様に白色粉体の状態が保たれることが判明した。
以上の試験結果から、ベポタスチンベシル酸塩に代表される成分(A)と、フェニレフリン塩酸塩に代表される成分(B-1)との間の配合変化は、さらに無水カフェインに代表される成分(C)を共存せしめ、気密包装体に収容することによって、より一層抑制されることが明らかとなった。
[試験例6]安定性試験
以下に示すサンプル6-1~6-4をそれぞれ調製後、40℃、75%相対湿度(RH)の条件下で1週間保存し、保存開始直後及び1週間後におけるサンプルの状態変化の有無を評価し、配合変化の有無を確認した。
結果を表6に示す。
〔サンプル6-1〕
ベポタスチンベシル酸塩1質量部に対し、プソイドエフェドリン塩酸塩を1質量部の割合で混合して混合物を得、これを、蓋を開けたガラス製の容器にとり、サンプル6-1とした。
〔サンプル6-2〕
ベポタスチンベシル酸塩1質量部に対し、フェニレフリン塩酸塩を1質量部の割合で混合して混合物を得、これを、蓋を開けたガラス製の容器にとり、サンプル6-2とした。
〔サンプル6-3〕
ベポタスチンベシル酸塩1質量部、プソイドエフェドリン塩酸塩1質量部、及びトラネキサム酸1質量部を混合して混合物を得、これを、蓋を開けたガラス製の容器にとり、サンプル6-3とした。
〔サンプル6-4〕
ベポタスチンベシル酸塩1質量部、フェニレフリン塩酸塩1質量部、及びトラネキサム酸1質量部を混合して混合物を得、これを、蓋を開けたガラス製の容器にとり、サンプル6-4とした。
Figure 0007274288000011
表6に示す試験結果から、ベポタスチンベシル酸塩とプソイドエフェドリン塩酸塩とを混合したサンプル6-1、ベポタスチンベシル酸塩とフェニレフリン塩酸塩とを混合したサンプル6-2においては配合変化が生じ、1週間保存後において透明の液体に変化した。
一方、ベポタスチンベシル酸塩、プソイドエフェドリン塩酸塩に加えてさらにトラネキサム酸を混合したサンプル6-3、ベポタスチンベシル酸塩、フェニレフリン塩酸塩に加えてさらにトラネキサム酸を混合したサンプル6-4においては、1週間保存後においても液化が一部分のみに抑えられることが判明した。
以上の試験結果から、ベポタスチンベシル酸塩に代表される成分(A)と、プソイドエフェドリン塩酸塩やフェニレフリン塩酸塩に代表される成分(B-1)との間の配合変化は、さらにトラネキサム酸に代表される成分(D)を共存せしめることによって、気密包装体に収容せずとも抑制されることが明らかとなった。
[試験例7]安定性試験
以下に示すサンプル7-1~7-2をそれぞれ調製後、40℃、75%相対湿度(RH)の条件下で1週間保存し、保存開始直後及び1週間後におけるサンプルの状態変化の有無を評価し、配合変化の有無を確認した。
結果を表7に示す。
〔サンプル7-1〕
ベポタスチンベシル酸塩1質量部に対し、フェニレフリン塩酸塩を1質量部の割合で混合して混合物を得た。得られた混合物のうち0.2gをガラス瓶(アズワン(株)製:スクリュー管瓶 9-852-02 No.01)に入れて蓋をし、これをサンプル7-1とした。なお、混合物のガラス瓶内部での占有率(容積率)は、約20%であった。
〔サンプル7-2〕
ベポタスチンベシル酸塩1質量部、フェニレフリン塩酸塩1質量部、及びトラネキサム酸1質量部を混合して混合物を得た。得られた混合物のうち0.3gをガラス瓶(アズワン(株)製:スクリュー管瓶 9-852-02 No.01)に入れて蓋をし、これをサンプル7-2とした。なお、混合物のガラス瓶内部での占有率(容積率)は、約27%であった。
Figure 0007274288000012
表7に示す試験結果から、ベポタスチンベシル酸塩とフェニレフリン塩酸塩とを混合し、これを気密包装体に収容したサンプル7-1においては、1週間保存後にやや湿潤したのに対し、ベポタスチンベシル酸塩とフェニレフリン塩酸塩に加えて、さらにトラネキサム酸を混合し、これを気密包装体に収容したサンプル7-2については、1週間保存後も保存開始直後と同様に白色粉体の状態が保たれることが判明した。
以上の試験結果から、ベポタスチンベシル酸塩に代表される成分(A)と、フェニレフリン塩酸塩に代表される成分(B-1)との間の配合変化は、さらにトラネキサム酸に代表される成分(D)を共存せしめ、気密包装体に収容することによって、より一層抑制されることが明らかとなった。
なお、試験例1~7において、ベポタスチンベシル酸塩の代わりにエバスチン、セチリジン、フェキソフェナジン及びそれらの塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上を用いることによっても、同様の結果を得ることができる。
[製造例1~6]
1錠当りに下記表8に記載の成分及び分量(mg)を含有する錠剤(製造例1~5:フィルムコーティング錠剤、製造例6:口腔内崩壊型錠剤)を常法により製造した。得られた錠剤を、常法によりPTP包装し、次いでアルミピロー包装し、これをさらに紙箱に入れて製造例1~6の医薬品を得た。なお、下記表において各成分の分量は、換算量を特に断らない限り、表示した成分そのものの量を示す。
Figure 0007274288000013
[製造例7~12]
ベポタスチンベシル酸塩を、同量のエバスチンに置き換えたほかは製造例1~6と同様にして、製造例7~12の医薬品を常法により製造した。
[製造例13~18]
ベポタスチンベシル酸塩を、倍量のセチリジン塩酸塩(2塩酸塩)に置き換えたほかは製造例1~6と同様にして、製造例13~18の医薬品を常法により製造した。
[製造例19~24]
ベポタスチンベシル酸塩を、30mgのフェキソフェナジン塩酸塩(1塩酸塩)に置き換えたほかは製造例1~6と同様にして、製造例19~24の医薬品を常法により製造した。
[製造例25~30]
1錠当りに下記表9~10に記載の成分及び分量(mg)を含有する錠剤(フィルムコーティング錠剤)を常法により製造した。得られた錠剤を、常法によりビン包装し、製造例25~30の医薬品を得た。なお、下記表において各成分の分量は、換算量を特に断らない限り、表示した成分そのものの量を示す。
Figure 0007274288000014
Figure 0007274288000015
[製造例31~36]
ベポタスチンベシル酸塩を、同量のエバスチンに置き換えたほかは製造例25~30と同様にして、製造例31~36の医薬品を常法により製造した。
[製造例37~42]
ベポタスチンベシル酸塩を、倍量のセチリジン塩酸塩(2塩酸塩)に置き換えたほかは製造例25~30と同様にして、製造例37~42の医薬品を常法により製造した。
[製造例43~48]
ベポタスチンベシル酸塩を、30mgのフェキソフェナジン塩酸塩(1塩酸塩)に置き換えたほかは製造例25~30と同様にして、製造例43~48の医薬品を常法により製造した。
本発明によれば、優れた薬理作用を有する第2世代抗ヒスタミン薬を含有し、保存安定性に優れる医薬組成物を提供できるため、例えば医薬品産業等において利用できる。

Claims (8)

  1. 次の成分(A)及び(B):
    (A)ベポタスチン及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上;
    (B)次の成分(B-1-1)~(B-1-2)よりなる群から選ばれる1種以上;
    (B-1-1フェニレフリン及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上
    (B-1-2)プソイドエフェドリン及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上
    を含有する医薬組成物が、気密包装体に収容されてなる医薬品。
  2. 成分(B)が、フェニレフリン塩酸塩、プソイドエフェドリン塩酸塩、及びプソイドエフェドリン硫酸塩よりなる群から選ばれる1種以上である、請求項記載の医薬品。
  3. 医薬組成物が、さらに成分(C):
    (C)キサンチン誘導体
    を含有するものである、請求項1又は2に記載の医薬品。
  4. 成分(C)が、カフェイン、テオフィリン、テオブロミン、パラキサンチン、プロキシフィリン及びジプロフィリンよりなる群から選ばれる1種以上である、請求項記載の医薬品。
  5. 医薬組成物が、さらに成分(D):
    (D)トラネキサム酸及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上
    を含有するものである、請求項1~のいずれか1項に記載の医薬品。
  6. 医薬組成物が、固形製剤である、請求項1~のいずれか1項に記載の医薬品。
  7. 医薬組成物の剤形が、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤又は丸剤である、請求項1~のいずれか1項に記載の医薬品。
  8. 気密包装体が、ビン包装、SP包装、PTP包装、ピロー包装及びスティック包装よりなる群から選ばれる1種以上である、請求項1~のいずれか1項に記載の医薬品。
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