JP7273689B2 - 留め具 - Google Patents

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Description

本発明は、セカンドバッグ、ランドセルなどのかばん、財布、各種ベルトなどに使用され、止着する係合部と被係合部間の係合を行うための留め具に関する。
財布、セカンドバッグなどにおいて使用される留め具としては、押ホックが広く用いられている。押ホックとしては、例えば特許文献1に示すように、全体略凸条体からなり、略円柱形状をなす先頭部の先端周部が後方周部よりも放射方向で外方に張り出すようにして先頭部の先端周部に突縁部を備える雄ホックと、上記雄ホックの先頭部を係入する雌穴を、円形をなす上面中心に備えた全体略円筒形の基体を備え、該基体の内部には、雄ホックの先頭部が雌穴から係入される状態で略円柱形状をなす雄ホックの先頭部を中心に形成される孔部に係入する全体環状のものとされ、雄ホックの突縁部と係合又は係合解除することを可能とした係合体を、前記雌穴の内部に留置する状態で位置決めする雌ホックと、からなる。この種の留め具は、止着する係合部に雄ホックを、被係合部に雌ホックを支持させるようにし、係合部と被係合部間の係合又は係合解除を可能にしている。
特開2009-72329号公報
しかしながら、特許文献1に記載された留め具は、係合体が必要となるため部品点数が増え、製造工程が複雑となることに加え、通常弾性体で形成される係合体の弾性力が使用を繰り返すことで低下し、これにより雄ホックが雌ホックから容易に係合解除されてしまい易くなるという問題があった。
本発明は、こうした従来の不具合に着目してなされたものであり、簡単な構成で、操作性に優れ、かつ、耐久性に優れた留め具を提供することを目的としたものである。
上記課題を解決するために、本発明の留め具は、雄ホックと雌ホックとからなる留め具であって、雄ホックは、全体略柱状をなし、放射方向に張り出す突縁部を備えた本体部と、本体部の中心軸に沿って変位可能に本体部に設けられた係入部と、本体部の中心軸近傍に設けられた第1磁石と、係入部の先端側が本体部から離れる方向に係入部を付勢する付勢手段とを備え、雌ホックは、雌穴を上面に備えた全体略円筒形の基体を備え、雌穴は、基体の外周に沿って設けられ、基体の径方向の一部を切り欠いて挿入口が形成されており、基体の内底部において、挿入口の位置から雌穴の内側へずらした位置には、第2磁石が配置され、内底部において、第2磁石に対応する位置に係入部の先端部を係入可能な係入孔が設けられ、雌穴の挿入口から基体の内部に係入された雄ホックは、第1磁石が第2磁石に正対する位置まで移動し、この位置において、係入部が係入孔に係入するとともに、突縁部が雌穴の内壁に当接することによって、雌ホックに係合されることを特徴としている。
本発明の留め具において、係入部は、本体部の中心軸と同心状に配置された円柱状をなしており、第1磁石は、本体部の中心軸及び係入部の中心軸と同心状に配置されたリング状をなしていることが好ましい。
本発明の留め具において、第1磁石は、中心軸が延びる方向において、突縁部と略同一の位置に固定されていることが好ましい。
本発明の留め具において、付勢手段は、内部に円柱状の係入部が挿通された圧縮コイルばねであり、一端が本体部に支持され、他端が係入部に支持されることが好ましい。
本発明の留め具において、第2磁石は、中心を厚み方向に貫通させて係入孔が形成されたリング形状を有することが好ましい。
本発明によると、簡単な構成で、操作性に優れ、かつ、耐久性に優れた留め具を提供することができる。
本発明の実施形態に係る留め具が取付けられたセカンドバッグを示す斜視図である。 図1のセカンドバッグにおいて留め具の雄ホックを雌ホックから係合解除した状態を示す斜視図である。 図2のA部分を拡大して示した斜視図である。 係合させる前の状態の雄ホックと雌ホックの構造を示す斜視図である。 雄ホックと雌ホックの構造を示す分解斜視図である。 雄ホックと雌ホックを互いに係合させる過程を示す断面図である。 雄ホックと雌ホックの係合を解除する過程を示す断面図である。
以下、本発明の実施形態に係る留め具について図面を参照しつつ詳しく説明する。
図1は、本実施形態に係る留め具100を用いたバッグ10(かばん)の外観構成を示す斜視図、図2は、バッグ10の折り返し蓋12の一部を開いた状態を示す斜視図、図3は、図2のA部分の拡大図である。図4は、雄ホック20を雌ホック30に係合させる前の両者の構造を示す斜視図、図5は、雄ホック20と雌ホック30の構造を示す分解斜視図である。
図6(a)は雄ホック20と雌ホック30を互いに対向させた状態を示し、(b)は(a)の状態から雌ホック30内へ雄ホック20を挿入した状態を示し、(c)は(b)の状態から雄ホック20がスライドして雌ホック30と係合した状態を示している。図7(a)は、雄ホック20と雌ホック30が互いに係合した状態を示し、(b)は(a)の状態から係入ピン210を引き上げた状態を示し、(c)は、(b)の状態から雄ホック20と雌ホック30の係合を解除し、雌ホック30から雄ホック20を離間させた状態を示している。図6(a)、(b)、(c)と図7(a)、(b)、(c)は、図4のB-B’線に沿って、雄ホック20と雌ホック30が対向、挿入、離間、又は係合された状態を見た断面図である。
各図において、Z1-Z2方向は、折り返し蓋12を閉じて雄ホック20と雌ホック30を互いに対向させたとき(図1の状態のとき)の上下方向であり、X1-X2方向は左右方向、すなわちバッグ10の幅方向、Y1-Y2方向は前後方向である。そして、Z1方向は上方向、Z2方向は下方向、Y1方向は前方向、Y2方向は後方向である。以下の説明においては、特に断る場合を除いて、図1に示す方向を言うものとする。
本実施形態に係る留め具100は、例えば図1と図2に示すバッグ10(セカンドバッグ)において、開口部11を覆う折り返し蓋12に雄ホック20を、折り返し蓋12が係合される表片13の表面(前面)に雌ホック30を配設するようにして形成される(図1から図3参照)。表片13は、バッグ10の本体14の表面を構成し、開口部11は、本体14内の空間である収納部の上部で開いており、折り返し蓋12は、蓋部として、バッグ10の収納部を覆うように本体14の上部から下側へ延びている。雄ホック20と雌ホック30は、折り返し蓋12をD1方向(図3)に沿って閉じて雄ホック20と雌ホック30を互いに対向させ、さらに、雌ホック30に対して雄ホック20を係合することによって互いに固定される。この固定状態(図1)において、雄ホック20の操作部214を、表片13から遠ざける方向(Y1方向)へ引き上げることによって、係合の解除が可能となる。
ここで、バッグ10に代えてランドセルに適用する場合は、ベルト部に雄ホック20を設け、ランドセル底面の取り付け金具に雌ホック30を設ける。
<雄ホック>
図5に示すように、雄ホック20は、本体部200と、固定部材204と、係入部としての係入ピン210と、第1磁石220と、付勢手段としての圧縮コイルばね230とを備える。
本体部200は、図4に示すように、折り返し蓋12の外側(Y1側)に配置される第1基体201と、折り返し蓋12の内側(表片13に面する側、Y2側)に配置される第2基体202とを備える。第1基体201と第2基体202は、共通の中心軸AX1に沿って、折り返し蓋12を挟んで互いに螺合することで、全体略柱状となって折り返し蓋12に固定される。
第2基体202の後端(Y2側)には、中心軸AX1を中心とした放射方向に張り出した突縁部203が設けられている。
第1基体201と第2基体202とで囲まれる内部空間200aには、第1基体201側から順に、中空円筒状の固定部材204、圧縮コイルばね230、リング状の第1磁石220が配置される。これらは、それぞれの中心軸が上記中心軸AX1と一致するように配置される。固定部材204と第1磁石220は、第1基体201内に固定されている。
図6(a)~(c)に示すように、第1磁石220は、中心軸AX1に沿った方向において、突縁部203と略同一の位置において、第2基体202に固定されている。すなわち、第1磁石220は、雄ホック20のほぼ後端に位置している。また、第1磁石220は、前後方向(Y1-Y2方向)の両端面に互いに逆の極性の磁極を配置している。
図6(a)~(c)に示すように、第1基体201の内部には、中心軸が上記中心軸AX1と一致するように、すなわち同心状に延びるように、係入ピン210が配置されている。この係入ピン210は、円柱状をなす軸部211の突縁部203側(Y2側)の端部に、軸部211よりも径が大きな略円柱状の先端部212が設けられ、この先端部212の先端面は先端側が凸となる半球状をなしている。軸部211の第1基体201側の前方端部213は、突縁部203側から順に、圧縮コイルばね230、固定部材204、及び、第1基体201に挿通されて、第1基体201の外部へ延出し、操作部214に螺合されている。これにより、係入ピン210は、本体部200の中心軸AX1に沿って、本体部200に対して相対変位可能となっている。
ここで、圧縮コイルばね230の内径は、係入ピン210の軸部211の外径よりも大きく、先端部212の外径よりも小さくされている。このため、係入ピン210が挿通された圧縮コイルばね230は、図6(a)に示すように、一方の端部が係入ピン210の先端部212に当接して抜け止められている。一方、圧縮コイルばね230の操作部214側の端部は固定部材204に当接している。よって、圧縮コイルばね230は、一端が固定部材204を介して本体部200に支持され、他端が係入ピン210に支持されている。この構成より、係入ピン210は、圧縮コイルばね230の弾性力によって、本体部200の中心軸AX1に沿って、突縁部203側へ、さらには、第2基体202から離れる側へ付勢され、外力を加えない状態(図6(a))では、第2基体202の外部へ延出している。これに対して、係入ピン210と一体となった操作部214を、圧縮コイルばね230の弾性力に抗して、中心軸AX1に沿って、第1基体201から離れる方向へ引き上げると、係入ピン210は、先端部212がほぼ突縁部203内に隠れる位置まで変位可能となっている(図7(b)参照)。
<雌ホック>
図5に示すように、雌ホック30は、全体略円筒形状で中心軸AX2を有する基体300と、リング形状の第2磁石310と、円板状の支持板320とを備える。
基体300は、上面(前側(Y1側)の面)に雌穴301を備え、その後側(Y2側)の内底部302には、厚み方向に貫通する係入孔304(第1の係入孔)が設けられている。
雌穴301は、基体300の外周に沿って設けられている。この雌穴301は、径方向の一部が切り欠かれており、雄ホック20の突縁部203を基体300の面方向(基体300の中心軸AX2に直交する方向)に沿って挿入可能とする挿入口301aが形成されている。雌穴301の内面のうち、後側(内底部302側)には、放射方向に外側へ凹むように形成され、雄ホック20の突縁部203を係入可能な係合溝303が設けられている。
係入孔304は、基体300の中心軸AX2に沿って見た平面視において、円形状をなすように設けられている。この係入孔304の中心軸AX3は、基体300の中心軸AX2と平行であり、かつ、放射方向で上側(Z1側)にずれている。これにより、係入孔304は、平面視において、挿入口301aの位置から雌穴301の内側へずらした位置に設けられ、係入孔304の外周のうちの上側の一部が係合溝303に重なる、又は、係合溝303によって隠れるようになっている。
係入孔304には、外径が係入孔304の内径と略同一の第2磁石310が挿入・固定されている。第2磁石310は、その中心軸が係入孔304の中心軸AX3に載るように配置される。したがって、第2磁石310は、内底部302において、内底部302の中心位置(中心軸AX2の位置)から放射方向に上側へずれた位置に配置されている。第2磁石310においては、前後方向(Y1-Y2方向)の両端面に互いに逆の極性を有する磁極が配置されている。これらの極性は、第1磁石220と逆向きに設定されている。これにより、雄ホック20の突縁部203が雌穴301から基体300の内部に係入されたとき、第1磁石220は、基体300の内底部302に近接し、第2磁石310に対して吸着又は吸引が可能な状態となる(図6(b)参照)。
第2磁石310には、その中心軸(係入孔304の中心軸AX3)に沿って、厚み方向に貫通する第2の係入孔としての孔部311が設けられている。この孔部311は、係入ピン210の先端部212を挿通(係入)可能な内径を有する。
図4に示すように、第2磁石310の固定された基体300と、支持板320とは、表片13を挟んで、複数のビス330によって互いに固定され、これによって雌ホック30は表片13に固定される。
<雄ホックと雌ホックの係合及び解除>
まず、図6(a)に示すように、前後方向(Y1-Y2方向)に互いに対向するように、雄ホック20と雌ホック30を配置する。このとき、雄ホック20は、本体部200の中心軸AX1が、基体300の中心軸AX2よりも下側(Z2側)に位置するように配置される。これにより、雄ホック20を前後方向に沿って雌ホック30側へ変位させたときに、雌穴301の前面に突縁部203が衝突することを避けることができ、以下の係合操作を円滑に進めることができる。このとき、係入ピン210は、圧縮コイルばね230の弾性力によって、第2基体202から下側へ延出している。
次に、図6(b)に示すように、雌ホック30の雌穴301内へ、雄ホック20の第2基体202側を挿入する。第2基体202が内底部302に当接するまで挿入すると、係入ピン210の後端部(Y2側の端部)に設けた先端部212が内底部302に押しつけられ、これによって、内底部302との接触を維持したまま、圧縮コイルばね230の弾性力に抗して係入ピン210は第1基体201側へ後退するように変位し、第2基体202内に収容される。
図6(a)に示す状態においては、雄ホック20内の第1磁石220と、雌ホック30内の第2磁石310とは、上下方向(Z1-Z2方向)においてずれた位置に配置されている。この状態から、図6(b)に示すように、第1磁石220と第2磁石310の前後方向(Y1-Y2方向)の距離を小さくするように接近させると、第1磁石220と第2磁石310との間で磁気的な吸着力が生じる。この吸着力により、図6(b)に示す状態から、第1磁石220と第2磁石310が正対する位置まで、雄ホック20の第2基体202が内底部302と略接触しつつ上側(Z1側)へスライド移動する(図6(c)の状態)。この結果、上下方向において、係入ピン210が第2磁石310の孔部311に対向する位置に到達するため、圧縮コイルばね230の弾性力によって、係入ピン210が後側(Y2側)へ変位して先端部212が孔部311内に挿通され、その先端面が内底部302に当接する。これにより、雄ホック20の上下方向の移動が規制される。さらに、雄ホック20が上側へスライド移動したことによって、突縁部203が、雌穴301の係合溝303内に侵入して、係合溝303と互いに係合するため、前後方向の移動も規制される。これらの規制により、第1磁石220と第2磁石310が互いに吸着された状態が維持され、雄ホック20と雌ホック30とが互いに係合・固定される。
雄ホック20と雌ホック30が固定された係合状態(図6(c)、図7(a))を解除するためには、まず、係入ピン210を前側(Y1側)へ引き上げる(図6(b)の状態)。これにより、係入ピン210によるスライド移動の規制がなくなるため、雄ホック20を下側(Z2側)へスライドさせることが可能となる。雄ホック20を下側へスライドさせると、突縁部203と係合溝303の係合が解除されるため前後方向の移動が可能となる。雄ホック20の下側へのスライド移動によって、第1磁石220と第2磁石310の距離が大きくなり、両者の間の磁気的な吸着力が弱まるため、雌ホック30から雄ホック20を容易に離間させることが可能となり、係合状態を解除することができる(図7(c))。
以上のように、雌ホック30の雌穴301内へ雄ホック20を挿入することにより、第1磁石220と第2磁石310との間の磁気的な吸着力が生じ、この吸着力によって雄ホック20がスライド移動し、雌ホック30と雄ホック20が互いに係合し固定されるため、簡便な操作で確実に固定することができる。また、磁気的な吸着力と、突縁部203と係合溝303の係合とによって固定が維持されるため、簡単な構成で高い耐久性を得ることができる。
以下に変形例について説明する。
第1磁石220は、上記実施形態ではリング状として係入ピン210を挿通していたが、本体部200の中心軸AX1の近傍、別言すると係入ピン210の近傍に配置していれば、リング状以外の形状であってもよい。例えば、係入ピン210を挿通させることなく、近接して配置する形態でもよい。
また、第1磁石220は、係入ピン210と一体として変位可能な構成にしてもよい。これにより、雄ホック20と雌ホック30の係合解除時の係入ピン210の引き上げによって第1磁石220も引き上げられるため、第1磁石220と第2磁石310の間の吸着力を小さくすることができ、係合の解除を容易にすることが可能となる。
上記雌穴301は、略円筒形状の基体300の外周に沿って設けられ、径方向の一部が切り欠かれ、平面視(中心軸AX2に沿って見た状態)で円弧状となる構成とされていた。これに対して、雌穴の切り欠きの範囲は任意に設定でき、より広い範囲とすることもでき、また、雌穴が2つ又は3つ以上に分かれるような形態も可能である。例えば、平面視で、中心軸AX2を挟んで互いに対向する2つの壁部として構成してもよい。これらの2つの壁部の内側には、上記雌穴301と同様に、雄ホック20の突縁部203を係入可能な係合溝が形成され、突縁部203が係合する。この構成では、上記係入孔304に代えて、基体300の平面視中央の位置に係入孔を設け、ここに第2磁石を配置する。この第2磁石は、上記2つの壁部で挟まれてなる挿入口の位置から、2つの壁部で形成される雌穴の内側へずらした位置に配置されることとなる。このような構成とすると、挿入口を、中心軸AX2に関して対称に2つ設けることができるため、雌ホックへの雄ホックの挿入方向が2つとなるような用途、例えば長さ調整ベルトなどに用いると有用である。
上記実施形態では、付勢手段として圧縮コイルばね230を用いたが、係入ピン210を付勢することができれば、これ以外の弾性を有する部材を用いても良い。
本発明について上記実施形態を参照しつつ説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、改良の目的又は本発明の思想の範囲内において改良又は変更が可能である。
以上のように、本発明に係る留め具は、簡単な構成で、操作性に優れ、かつ、耐久性に優れている点で有用である。
10 バッグ(かばん)
11 開口部
12 折り返し蓋
13 表片
14 本体
20 雄ホック
30 雌ホック
100 留め具
200 本体部
200a 空間
201 第1基体
202 第2基体
203 突縁部
204 固定部材
210 係入ピン(係入部)
211 軸部
212 先端部
213 前方端部
214 操作部
220 第1磁石
230 圧縮コイルばね(付勢手段)
300 基体
301 雌穴
301a 挿入口
302 内底部
303 係合溝
304 係入孔
310 第2磁石
311 孔部(係入孔)
320 支持板
330 ビス
AX1、AX2、AX3 中心軸

Claims (5)

  1. 雄ホックと雌ホックとからなる留め具であって、
    前記雄ホックは、
    全体略柱状をなし、放射方向に張り出す突縁部を備えた本体部と、
    前記本体部の中心軸に沿って変位可能に前記本体部に設けられた係入部と、
    前記本体部の前記中心軸の近傍に設けられた第1磁石と、
    前記係入部の先端側が前記本体部から離れる方向に前記係入部を付勢する付勢手段とを備え、
    前記雌ホックは、雌穴を上面に備えた全体略円筒形の基体を備え、
    前記雌穴は、前記基体の外周に沿って設けられ、前記基体の径方向の一部を切り欠いて挿入口が形成されており、
    前記基体の内底部において、前記挿入口の位置から前記雌穴の内側へずらした位置には、第2磁石が配置され、
    前記内底部において、前記第2磁石に対応する位置に前記係入部の先端部を係入可能な係入孔が設けられ、
    前記雌穴の前記挿入口から前記基体の内部に係入された前記雄ホックは、前記第1磁石が前記第2磁石に正対する位置まで移動し、この位置において、前記係入部が前記係入孔に係入するとともに、前記突縁部が前記雌穴の内壁に当接することによって、前記雌ホックに係合されることを特徴とする留め具。
  2. 前記係入部は、前記本体部の中心軸と同心状に配置された円柱状をなしており、
    前記第1磁石は、前記本体部の中心軸及び前記係入部の中心軸と同心状に配置されたリング状をなしている請求項1に記載の留め具。
  3. 前記第1磁石は、前記中心軸が延びる方向において、前記突縁部と略同一の位置に固定されている請求項2に記載の留め具。
  4. 前記付勢手段は、内部に円柱状の前記係入部が挿通された圧縮コイルばねであり、一端が前記本体部に支持され、他端が前記係入部に支持される請求項2又は請求項3に記載の留め具。
  5. 前記第2磁石は、中心を厚み方向に貫通させて前記係入孔が形成されたリング形状を有する請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の留め具。
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