JP7272472B2 - 放射線画像撮影装置及び放射線画像撮影システム - Google Patents

放射線画像撮影装置及び放射線画像撮影システム Download PDF

Info

Publication number
JP7272472B2
JP7272472B2 JP2022000039A JP2022000039A JP7272472B2 JP 7272472 B2 JP7272472 B2 JP 7272472B2 JP 2022000039 A JP2022000039 A JP 2022000039A JP 2022000039 A JP2022000039 A JP 2022000039A JP 7272472 B2 JP7272472 B2 JP 7272472B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
radiation
detection
signal
radiographic imaging
sampling
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2022000039A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2022044622A (ja
Inventor
遼平 菊地
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority claimed from JP2017102548A external-priority patent/JP7003447B2/ja
Application filed by Konica Minolta Inc filed Critical Konica Minolta Inc
Priority to JP2022000039A priority Critical patent/JP7272472B2/ja
Publication of JP2022044622A publication Critical patent/JP2022044622A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7272472B2 publication Critical patent/JP7272472B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、放射線画像撮影装置及びこの装置を備える放射線画像撮影システムに関する。
放射線画像撮影システムは、一般に、放射線を発生させる放射線照射装置や、放射線を受けることで放射線画像の画像データを生成する放射線画像撮影装置、これらの設定等を行ったり、放射線画像を表示したりするコンソール等で構成される。
従来、放射線画像撮影装置は、撮影台と一体的に形成されたいわゆる専用機型(固定型等ともいう。)のものが主流であったが、近年、撮影台からの分離・持ち運びを可能とした可搬型(カセッテ型等ともいう。)の放射線画像撮影装置が開発され、実用化されている。このような放射線画像撮影装置は、パネル状をしていることから、FPD(Flat Panel Detector)と呼ばれることがある。
ところで、放射線画像撮影装置が可搬型になると、放射線照射装置と放射線画像撮影装置の製造元が同一ではない場合が出てくる。このような場合、両者の間で通信方式が異なるために信号のやり取りを行うことができず、放射線画像撮影システムを構成できないことも少なくなかった。
そこで、多くの放射線照射装置に対応できるようにするため、放射線照射装置からの信号が無くても、放射線が照射されたことを自ら検知することができるように構成された非連携方式の放射線画像撮影装置の開発が進められている。
ところが、近年、このような非連携方式の放射線画像撮影装置は、周囲の外乱環境(例えば電磁波等)を放射線の照射と誤検知してしまうことがあるという新たな問題点が分かってきた。このような誤検知が行われてしまうと、放射線の照射と放射線画像撮影装置の動作のタイミングがずれ、必要な放射線画像が得られず、再撮影が必要になってしまう場合が出てきてしまう。
このような事態を防ぐため、近年、放射線検知手段から出力される電気信号に基づいて放射線の照射を検知し、その後、電気信号に応じた電荷の極性及び電荷の時間変化を表す波形の振幅の少なくとも一方の時間変化に基づいて、行った放射線の検知が誤検知であったか否かを判定する技術が提案されている(特許文献1参照)。
特許第5985580号公報
特許文献1に記載されたような従来の放射線画像撮影装置は、放射線を検知したと判断した後でないと、誤検知であったか否かの判断がされないので、判定までに時間がかかってしまうという問題があった。
また、特許文献1に記載された放射線画像撮影装置は、初めの放射線を検知する検知期間では検知したものが放射線であるのか電磁波であるのかを区別できない上、後で誤検知(電磁波)であったと判定すると再び検知期間へ戻るようになっているため、大きな電磁波に晒される環境で使用すると、放射線の誤検知の判断をいつまでも繰り返してしまい、撮影ができないという課題がある。このため、撮影を行うことが出来なくなるだけでなく、撮影出来ない期間に放射線を照射して誤曝させてしまう可能性も出てくる。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、放射線が照射されたことを自ら検知する非連携方式の放射線画像撮影装置において、外乱を放射線と誤検知する前に、外乱環境下に置かれていることを判定できるようにすることを目的とする。
前記の問題を解決するために、本発明に係る放射線画像撮影装置は、
二次元状に配置された複数の放射線検出素子と、前記放射線検出素子部に電荷を保持するスイッチ素子と、前記スイッチ素子を駆動する走査線と、前記スイッチ素子を介して接続された信号線と、前記放射線検出素子に接続されたバイアス線と、
放射線が照射されたことを検知する検知動作を行う検知手段と、
前記検知手段が放射線の照射を検知したことに基づいて、前記複数の放射線検出素子部に蓄積された電荷の量に基づく画像データを読み出す読み出し部と、
所定期間に前記信号線、前記バイアス線、前記走査線及び前記検知手段の配線を流れる電流のうち少なくとも1つ以上の電流に基づいた信号を複数回サンプリングしてデジタル信号を得るサンプリング手段と、
前記サンプリング手段により得られたデジタル信号を演算する演算手段と、
前記演算手段による演算結果に基づいて、外乱環境下にあるか否かを判定する判定手段と、
を備え、
前記バイアス線は井桁形状に配置され
前記検知手段は、
前記検知動作を、前記判定手段の動作と並行して行うことが可能であり、
前記検知動作を行っている間に、前記判定手段が前記外乱環境下に置かれていると判定した場合に、前記検知動作を停止することを特徴とする。
また、本発明に係る放射線画像撮影装置は、
二次元状に配置された複数の放射線検出素子と、前記放射線検出素子部に電荷を保持するスイッチ素子と、前記スイッチ素子を駆動する走査線と、前記スイッチ素子を介して接続された信号線と、前記放射線検出素子に接続されたバイアス線と、
放射線が照射されたことを検知する検知動作を行う検知手段と、
前記検知手段が放射線の照射を検知したことに基づいて、前記複数の放射線検出素子部に蓄積された電荷の量に基づく画像データを読み出す読み出し部と、
所定期間に前記信号線、前記バイアス線、前記走査線及び前記検知手段の配線を流れる電流のうち少なくとも1つ以上の電流に基づいた信号を複数回サンプリングしてデジタル信号を得るサンプリング手段と、
前記サンプリング手段により得られたデジタル信号を演算する演算手段と、
前記演算手段による演算結果に基づいて、外乱環境下にあるか否かを判定する判定手段と、
を備え、
前記バイアス線は面形状に配置され
前記検知手段は、
前記検知動作を、前記判定手段の動作と並行して行うことが可能であり、
前記検知動作を行っている間に、前記判定手段が前記外乱環境下に置かれていると判定した場合に、前記検知動作を停止することを特徴とする。
本発明によれば、外乱を放射線と誤検知する前に、外乱環境下に置かれていることを判定することができる。
本発明の実施形態に係る放射線画像撮影装置の外観を表す斜視図である。 図1放射線画像撮影装置に内蔵される放射線検知部の平面図である。 図1放射線画像撮影装置の概略回路構成を表すブロック図である。 図1放射線画像撮影装置の動作を表すタイミングチャートである。 図1放射線画像撮影装置が実行する環境判定処理のフローチャートである。 サンプリングした信号値の経時変化を表すデータのグラフ、及び当該データから図1の放射線画像撮影装置が生成した処理済みデータのグラフである。 同実施形態の一の変形例に係る放射線画像撮影装置が実行する環境判定処理のフローチャートである。 サンプリングした信号値の経時変化を表すデータのグラフ、及び当該データから同変形例に係る放射線画像撮影装置が生成した処理済みデータのグラフである。 同実施形態の他の変形例に係る放射線画像撮影装置が実行する環境判定処理のフローチャートである。 サンプリングした信号値の経時変化を表すデータのグラフ、及び当該データから同変形例に係る放射線画像撮影装置が生成した処理済みデータのグラフである。 図1の放射線画像撮影装置を備えた放射線画像撮影システムを、建物に設置して用いる場合の模式図である。 図1の放射線画像撮影装置を備えた放射線画像撮影システムを、回診車と組み合わせて用いる場合の模式図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
〔放射線画像撮影装置の構成〕
まず、本発明の実施形態に係る放射線画像撮影装置20の具体的構成について説明する。図1は放射線画像撮影装置20の斜視図、図2は放射線画像撮影装置20が備える放射線検知部3の正面図、図3は放射線画像撮影装置20の概略回路構成を表すブロック図、図4は放射線画像撮影装置20の動作を表すタイミングチャートである。
なお、ここでは、放射された放射線を可視光等の他の波長の電磁波に変換して電気信号を得るいわゆる間接型の放射線画像撮影装置を例にして説明するが、本発明は、放射線を検出素子で直接電気信号に変換する、いわゆる直接型の放射線画像撮影装置に対しても適用することができる。
本実施形態に係る放射線画像撮影装置20は、図1~3に示したように、筐体1の他、この筐体1に収納される、シンチレーター2、放射線検知部3、走査駆動部4、読み出し部5、制御部6、記憶部7、通信部8、内蔵電源9A等を備えている。
筐体1の一側面には、図1に示したように、電源スイッチ11や切替スイッチ12、インジケーター13、コネクター82等が設けられている。
シンチレーター2は、板状に形成されており、放射線を受けると放射線検知部3へ向けて可視光等の放射線よりも波長の長い電磁波を発するようになっている。
放射線検知部3は、図2に示したように、基板31や、複数の走査線32、複数の信号線33、複数の放射線検出素子34、複数のTFT35(スイッチ素子)、複数のバイアス線36、結線37等で構成されている。
基板31は、ガラスや、ベースフィルム、シリコン等の半導体材料等を用いて板状に形成され、シンチレーター2と並行になるよう配置されている。
基板31上には、複数の放射線検出素子34が二次元的に配置されている。
放射線検出素子34の一方の端子には、スイッチ素子であるTFT35のドレイン端子が、他方の端子にはバイアス線がそれぞれ接続されている。
走査線32は、複数のTFT35のゲート端子と接続され、複数の走査線32が配置されている。
各信号線33は、走査線32と直行する様に配置され、複数のTFT35のソース端子と接続され、複数の信号線33が配置されている。
各走査線32と各信号線33のそれぞれの端部には、端子32a、33aが形成され、
基板31から配線を引き出せる構成となっている。
複数のバイアス線36は、結線37で接続され、同様に端子37aが形成されている。
なお、本実施形態のバイアス線36は、結線37で接続する構成としているが、各バイアス線に端子37aを構成しても良いし、所定の本数毎に結線37で接続し、複数の端子37aを構成しても良い。結線37で接続するとバイアス線36を流れる電流が集中し、配線抵抗による電圧降下が大きくなってしまうが、分割することで、電圧降下を低減する効果が得られる。
また、バイアス線36は、配線抵抗の影響を低減するため、全面に面形状となるように配置しても良いし、縦横に配置した配線が交差部で接続した井桁形状となるように配置しても良い。
放射線検出素子34は、当該放射線検出素子に照射された放射線の線量(或いはシンチレーター2で変換された電磁波の光量)に応じた電気信号(電流、電荷)をそれぞれ発生させるもので、例えばフォトダイオードや、フォトトランジスター等で構成されている。なお、構成が異なるCCD方式で構成してもよい。
各放射線検出素子34は、複数の走査線32及び複数の信号線33によって区画された複数の領域r(画素)にそれぞれ設けられている。すなわち、本実施形態の放射線検出素子34は、二次元状(マトリクス状)に分布するよう配列されている。筐体1に収納された放射線検知部3の各放射線検出素子34は、シンチレーター2と対向するようになっている。
TFT35は、放射線検出素子部(放射線検出素子34の等価容量及び当該放射線検出素子34と並列に接続した容量)に電荷を保持するためのもので、放射線検出素子34と同様、複数の領域rにそれぞれ設けられている。各TFT35は、ゲート電極が近接する走査線32に、ソース電極が近接する信号線33に、ドレイン電極が同じ領域r内の放射線検出素子34にそれぞれ接続されている。このため、放射線検出素子34は、走査線32や信号線33と間接的に接続されることとなる。
なお、TFT35は、複数の領域rの内の幾つかに対しては、放射線検出素子34と信号線33を配線で接続し、TFT35を配置しないものを設けてもよい。
また、TFT35のソースとドレインは同じ機能をするため、入れ替えても良い。
また、複数のバイアス線36は、各信号線33と信号線33との間に信号線33と平行になるように、かつ交差する走査線32と導通しないように設けられている。
結線37は、基板31の縁部において、走査線32と平行に延びるように設けられている。結線37には、複数のバイアス線36が接続されている。また、結線37の端部には、端子37aが形成されている。
走査駆動部4は、図3に示したように、電源回路41や、ゲートドライバー42等で構成されている。
電源回路41は、それぞれ電圧の異なるオン電圧とオフ電圧を生成し、ゲートドライバー42に供給するようになっている。
ゲートドライバー42は、走査線32の各ラインL1~Lxに印加する電圧をオン電圧とオフ電圧との間で順次切り替えるようになっている。
読み出し部5は、複数の読み出し回路51や、アナログマルチプレクサー52、A/D変換器53等を備えている。
各読み出し回路51は、各信号線33にそれぞれ接続されている。
また、各読み出し回路51は、積分回路51aと相関二重サンプリング回路(以下、CDS回路)51b等で構成されている。
積分回路51aは、信号線33に放出された電荷を積分し、積分された電荷量に応じた電圧値をCDS回路51bへ出力するようになっている。
CDS回路51bは、信号を読み出す対象の放射線検出素子34が接続された走査線32にオン電圧を印可する前(オフ電圧を印加している間)に、積分回路51aの出力電圧をサンプリングホールドし、該当の走査線32にオン電圧を印可して放射線検出素子の信号電荷を読み出し、該当の走査線32にオフ電圧を印加した後の積分回路51aの出力電圧の差分を出力するようになっている。
なお、信号電荷を読み出した後の積分回路51aの出力電圧もサンプリングホールドして差分するようにしても良い。
アナログマルチプレクサー52は、CDS回路51bから出力された複数の差分信号を一つずつA/D変換器53へ出力するようになっている。なお、複数の画素から1つの画素(例えば、4画素を平均化した1画素)を生成するため、入力された複数の差分信号のうち2つ以上をA/D変換器53へ出力できるようにしても良い。
A/D変換器53は、入力されたアナログ電圧値の画像データをデジタル値の画像データに順次変換するようになっている。なお、アナログマルチプレクサー52を利用する構成だけでなく、CDS回路毎にA/D変換機を構成してもよい。
制御部6は、図示しないCPU(Central Processing Unit)やROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、入出力インターフェース等がバスに接続され
たコンピューターや、FPGA(Field Programmable Gate Array)等で構成されている
。なお、専用の制御回路で構成されていてもよい。
制御部6は、所定の検知方式により放射線の照射開始を検知するようになっている。すなわち、制御部6は本発明における検知手段をなす。具体的な検知方法は特に限られるものでは無いが、例えば、図示しない放射線センサーや読み出し部5からの信号や、バイアス電源9Bの電流変化に基づいて行うようにすることができる。
記憶部7は、SRAM(Static RAM)やSDRAM(Synchronous DRAM)、N
AND型フラッシュメモリー、HDD(Hard Disk Drive)等で構成されている。
通信部8は、アンテナ81やコネクター82を介して外部と無線方式や有線方式で通信を行うようになっている。
内蔵電源9Aは、リチウムイオン電池やリチウムイオンキャパシタ等で構成され、放射線検知部3や走査駆動部4等に電力を供給するようになっている。
このように構成された放射線画像撮影装置20は、電源スイッチ11が入れられると、バイアス電源9Bから結線37やバイアス線36を介して、各放射線検出素子34にバイアス電圧を印加する。また、読み出し回路5を介して、信号線に基準電圧を印可する。
そして、図4に示すように、走査駆動部4から走査線32の各ラインL1~Lxを介してTFT35にオン電圧を順次印加し、放射線検出素子34に、信号線に印可された基準電圧とバイアス線に印可されたバイアス電圧の差の逆バイアス電圧を印可するリセット処理を行う。最後のラインLxのリセット処理を終えたら再度最初のラインL1からリセット処理を繰り返す。
このリセット処理を繰り返している間に、放射線の照射を検知したことに基づいて、リセット処理を終了し、少なくとも診断画像に用いる領域の走査線へのオン電圧の印加を停止して電荷蓄積状態に移行する。すなわち、放射線の照射により各放射線検出素子34内で発生した電荷を放射線検出素子34内に蓄積する。
放射線の照射が終了した後は、画像データの読み出し処理を行う。まず、ゲートドライバー42から走査線32の各ラインL1~Lxにオン電圧を順次印加して、放射線検出素子34内に蓄積されていた電荷を信号線33に放出させる。
そして、各読み出し回路51の積分回路51aが信号線33に放出された電荷を積分し、積分された電荷の量に応じた電圧値を出力する。そして、CDS回路51bが、アナログ値の画像データを出力する。出力された各画像データは、アナログマルチプレクサー52を介してA/D変換器53に順次送信される。そして、A/D変換器53が、出力されたアナログ値の画像データをデジタル値の画像データに順次変換する。変換されたデジタル値の画像データは、記憶部7に順次保存される。このようにして、画像データの読み出し処理が行われる。
〔放射線画像撮影装置の環境判定〕
次に、本実施形態に係る放射線画像撮影装置20が行う環境判定について説明する。図5は放射線画像撮影装置の制御部6が実行する環境判定処理のフローチャートであり、図6はサンプリングした信号値の時間的変化を表すグラフ、及び本実施形態に係る放射線画像撮影装置20が当該信号値に所定の演算を施して得られた処理済み信号値の時間的変化を表すグラフである。なお、図6における左の縦一列(a)~(p)のグラフは外乱環境下にあるときのもの、中央の一列(b)~(q)のグラフは、外乱環境下にない状態で放射線の照射を受けていないときのもの、右一列(c)~(r)のグラフは、外乱環境下にない状態で放射線の照射を受けたときのものとなっている。
本実施形態に係る放射線画像撮影装置20は、電源が入れられ、走査駆動部4が動作を
開始すると、制御部6が図5に示した環境判定処理を実行する。
具体的な動作の説明に入る前に、ここで、本実施形態に係る放射線画像撮影装置20が行う環境判定について、バイアス線36を流れる電流の変化を検出することにより放射線の照射を検知するバイアス電流検出方式と組み合わせた方式の電流に基づいた信号を複数回サンプリングしてデジタル信号を得るサンプリングまでについて説明する。
バイアス線36を流れる電流変化を検出する手段として、積分回路を構成する方法がある。この積分回路の出力電圧を走査周期(1ゲート周期)よりも短い間隔でA/D変換器でデジタル信号に変換する(ステップS1)。
ステップS1には、制御によるノイズが重畳されるため、ノイズを除去する処理を行う。
ノイズとは、走査線32(TFT35)をオンしたり、オフしたりする際に寄生容量を介して流れる電流で、貫通電流やフィードスルーと呼ばれている。
また、バイアス電流検出回路の積分回路をリセットしている期間では電流変化が検知できないし、リセット開始時と解除時に、同様の貫通電流によるノイズが重畳される。このノイズが発生している期間や電流変化が検知できない期間のデータを使用しない、または、基準値に書き換えるなどのノイズ除去処理をする。
本発明の演算手段はノイズ除去処理を含んでも良い。
なお、走査線32のオン/オフと積分回路のリセットを重なるように制御することで、使用できない期間を短縮することが好ましい。
また、走査線32のオフと次の走査線32のオンを略同時に行うことで、ノイズを相殺したり、ノイズ発生期間を短くしたりすることが好ましい。
次に、信号線33を流れる電流の変化を検出することにより放射線の照射を検知する信号電流検出方式と組み合わせた方式の電流に基づいた信号を複数回サンプリングしてデジタル信号を得るサンプリングまでについて説明する。
読み出し回路5は、放射線検出素子34から電荷を読み出す動作以外に、下記の機能を内蔵している。
読み出し回路5は、積分回路51aの出力が、アナログマルチプレクサー52に、直接接続されるように、図示しない選択スイッチが構成されている。CDS回路51bを介さないでスルーする機能を内蔵している。
アナログマルチプレクサー52は、ある決まった信号線33がA/D変換器53と接続されるように制御される。
A/D変換器53は、一走査周期内で、複数回のデジタル変換を行い、デジタル信号を出力する。
なお、ここでは、CDS回路51bをスルーする構成を説明したが、これに限らず、積分回路51aの出力を一走査内の最初に第一のサンプルホールド回路でサンプルホールドし、CDS部51bでは積分回路51aの出力電圧と第一のサンプルホールドされた電圧を差分した電圧を出力する構成としても良い。
また、差分する前に、積分回路51aの出力電圧を第二のサンプルホールド回路で、サンプルホールドして、第一のサンプルホールド電圧と差分した電圧を出力しても良い。
また、アナログマルチプレクサー52は、複数の積分回路51aや複数のCDS回路51bとA/D変換器53を接続して、平均化された電圧がA/D変換器に入力されるように構成しても良い。
また、走査線を流れる電流変化を検出するため、オフ電圧の電流変化を検出する走査線電流検出方式やX線センサーを用いた方式においても同様に構成することが可能である。
また、環境判定手段(バイアス電流検出方式、信号線電流検出方式、走査線電流検出方式、X線センサー)を複数組み合わせても良い。複数の環境判定手段を使用する場合に、A/D変換器の変換周期を異なるように構成した方が好ましい。
また、同一の環境判定手段に複数のA/D変換器を組み合わせて構成して、A/D変換器の変換周期を異なるように制御することも可能である。
また、信号電流検出方式では、読み出し回路5毎にA/D変換器の変換周期を異なるように制御してもよい。それは、サンプリングの定理により、外乱の周波数によって検知しやすい変換周期が異なるためである。
次に、具体的な動作の説明に移る。この環境判定処理では、まず、サンプリング処理を行う(ステップS1)。具体的には、1走査周期(ある走査線を駆動してから次の走査線を駆動するまで)の間(所定期間)に、複数回(例えば70回程度)サンプリングしてデジタル化することにより、図6(a),(b)又は(c)に示したようなグラフで表される、1走査周期における信号値の経時変化を表すデータが生成される。すなわち、制御部6は、本発明におけるサンプリング手段をなす。なお、図6(a),(b),(c)に示したグラフにおいて、信号値がほぼ一定の区間は積分器を構成する容量と並列接続したスイッチ素子をオンしてリセットした状態であり、それ以降の区間は、スイッチ素子をオフしてリセットを解除し、積分中の状態である。デジタル化した信号は別途、放射線照射検知にも利用することが可能である。
スイッチ素子は、FET等のトランジスタで構成しており、ゲート電極にオン(ON)電圧やオフ(OFF)電圧を印加している。図6では、これをゲートONとゲートOFFと記載している。
ステップS1の処理の後は、オフセット成分除去処理を行う(ステップS2)。具体的には、生成したデータから、予め取得しておいたオフセット成分(放射線が照射されておらず、電磁波等の外乱が入力されない状態でサンプリングした信号)を差分する(所定の演算を施す)。これにより、図6(d),(e)又は(f)に示したようなグラフで表される、処理済みデータが生成される。すなわち、制御部6は、本発明における演算手段を含み、演算手段はオフセット除去手段を含む。
なお、オフセットの温度変化を考慮して、温度水準毎にオフセット差分用信号を取得しておくようにすれば、オフセット成分除去の精度が向上する。
また、放射線が照射されていない撮影準備中に、サンプリング手段によりステップS1で取得した信号の走査回数方向にローパスフィルタ演算や移動平均等の演算処理を行い電磁波等のノイズを低減した信号をオフセット成分としても良い。走査回数方向とは、走査1回目のタイミング1で取得した信号と走査2回目のタイミング1で取得した信号を演算処理することを表している。
ところで、図6(d)~図6(r)のグラフでは、ゲートOFFの区間の信号値のみが示されている。これは、ゲートONの区間は信号値がほぼ一定で、オフセット成分除去処理をすると値がほぼゼロになり、外乱や放射線照射の有無によって差が出にくいため、本実施形態においてはゲートOFFの区間のみに着目して演算(ノイズ除去処理)を行ったからである。しかし、演算の対象となるのは、1走査周期における任意の区間であり、1走査周期全体を使って演算を行ってもよいし、ゲートON区間とゲートOFF区間を跨ぐように設定した一部区間等を使って演算を行ってもよい。
ステップS2の処理の後は、差分処理を行う(ステップS3)。具体的には、図6(g),(h)又は(i)に示したように、生成した処理済みデータを構成する各信号値の絶対値を取り、それを図6(j)、(k)又は(l)に示したように累積し絶対値累積データを得る。一方、図6(m),(n)又は(о)に示したように、取得した信号の信号値を絶対値を取らずに累積し符号付累積データを得る。そして、絶対値累積データから、符
号付累積データを差分する(所定の演算を施す)。これにより、図6(p),(q)又は(r)に示したようなグラフで表される判定データが得られる。すなわち、本発明における演算手段は差分手段を含む。
なお、ステップS3においては、絶対値累積データから符号付累積データを差分するだけでなく、処理済みデータにおけるマイナスの値のみを抽出して符号を反転させ、それらを累積したものを絶対値累積データから符号付累積データを差分した値の代わりに用いるようにしてもよい。差分演算をしていないが、前記差分手段と同じ結果が得られるため、差分手段と等価である。
差分後のグラフを比較すると、外乱環境下でサンプリングしたデータに基づく図6(p)のグラフのみ信号値が大きく増加し、他のグラフは横ばいになっていることが見て取れる。
ステップS3の処理の後は、取得した判定データと所定の閾値(外乱環境下判定閾値)とを比較する(ステップS4)。閾値は、外乱環境下でない電気ノイズによって生じる値以上で、外乱環境下であることを判定できる値に設定する。
ここで、判定データは累積演算しているため、図6の(p)、(q),(r)の右端の信号値が閾値未満かを判定すれば良く、閾値未満と判定した場合(データが図6(q)又は(r)であった場合、ステップS4;Yes)には、自身(放射線画像撮影装置20)が外乱環境下に置かれていないということで、放射線の照射を検知する検知動作を開始する(ステップS5)。このように、外乱環境下に置かれていないことが確認できてから検知動作を開始するので、放射線を検知したと判断する前に外乱環境下であるかを判断し、誤って外乱環境下で撮影を行い、撮影に失敗してしまうのを防ぐことができる。
一方、ステップS4の処理において、閾値未満ではない(閾値以上である)と判定した場合(データが図6(p)であった場合、ステップS4;No)には、自身が外乱環境下に置かれているということで、検知動作を停止する(ステップS6)。すなわち、制御部6は、本発明における判定手段を含む。
検知動作を停止する際には、外乱源が近くに存在する旨をユーザーへ通知するようにしてもよい。通知の仕方としては、筐体1に設けられたインジケーター13の発光態様(色や点滅の仕方)を変えたり、コンソール30等へ信号を送信して文字や画像の表示、あるいは音の出力等を行ったりすることが考えられる。このようにした場合、インジケーター13等は、本発明における通知手段をなすことになる。なお、文字、画像、音声等で通知する場合には、単に外乱環境下にあることを通知するだけでなく、放射線画像撮影装置20を外乱環境から離すことを求める内容としてもよい。
また、このようにすれば、外乱源によりうまく撮影ができないあるいは動作しない場合に、ユーザーがそれらの原因を容易に把握することができる。
なお、環境判定処理は、放射線の照射を検知する非連携の撮影動作中に行うだけでなく、放射線画像撮影装置20の電源が入れられている間は所定期間毎に繰り返してもよい。こうすることで、外乱環境下にあることをユーザーへ素早く通知することができる。
放射線の照射を検知する検知動作の停止は、検知動作内の判定処理のみを停止することで実現しても良い。環境判定処理と検知動作の演算を並行して行えるため、X線照射開始判定の遅延を減らすことができるので好ましい。
また、外乱環境下にあると判断されている間は、検知動作の演算を初期化することで、検知動作を停止することも可能となる。
また、放射線検知動作を再開させる際には、外乱環境下に存在したときの影響を除去するため、動作停止前の信号値を初期化するようにするのが好ましい。
放射線の照射を検知する検知動作を停止するのではなく、検知動作内の判定処理の閾値
(放射線検知閾値)を、環境判定処理の演算で得られた値に基づいて変更する様にした方が好ましい。外乱環境下でも誤検知することなく放射線の照射を検知することができる。例えば、絶対値累積データから符号付累積データを差分した差分値に基づいた値(例えば、係数を掛けたもの)を検知動作内の判定処理の放射線検知閾値に加算することで、誤検知を防止する。
放射線の照射を検知する検知動作として、例えば、符号付累積データを用いて、この値が放射線検知閾値以上であれば、放射線が照射されていると判定することが可能である。また、この放射線検知閾値を環境判定処理の演算で得られた値に基づいて変更することが可能である。演算処理の処理内容だけで、外乱環境判定処理と放射線の照射を検知する検知動作を実現でき、ハード構成を変更することなく、機能の追加や削除、演算処理の向上が可能となる。
このように、本実施形態に係る放射線画像撮影装置20は、二次元状に配置された複数の放射線検出素子34と、放射線検出素子部に電荷を保持するTFT35(スイッチ素子)と、TFT35を駆動する走査線32と、TFT35を介して接続された信号線33と、放射線検出素子34に接続されたバイアス線36と、放射線が照射されたことを検知する検知手段と、検知手段が放射線の照射を検知したことに基づいて、複数の放射線検出素子部に蓄積された電荷の量に基づく画像データを読み出す読み出し部と、所定期間に信号線33、バイアス線36、走査線32及び検知手段の配線を流れる電流のうち少なくとも1つ以上の電流に基づいた信号を複数回サンプリングしてデジタル信号を得るサンプリング手段と、サンプリング手段により得られたデジタル信号を演算する演算手段と、演算手段による演算結果に基づいて、外乱環境下にあるか否かを判定する判定手段と、を備える。
配線には放射線や外乱(ノイズ等)の影響により電流が流れるが、その特性は、放射線と外乱とでは異なる。このため、配線に流れる電流に基づく信号値の経時変化を表すデータを生成することで、自身が外乱環境下に置かれているのか、あるいは外乱環境下に置かれていない状態で放射線が照射されたのか、を判別することができる。
その結果、当該外乱を放射線と誤検知する前に、外乱環境下に置かれていることを判定することができる。
また、本実施形態のように、オフセット除去と差分処理を組み合わせることで、より正確に、外乱環境下に置かれていることを判定することができる。
また、信号線は、放射線画像撮影装置に従来備えられている配線であり、電流の変化を検出する積分回路に接続されているため、新たにコストをかけることなく外乱環境下に置かれていることを判定できるようになる。
また、検知動作を停止している間に用いる閾値(外乱環境下ではないと判断するときの閾値)を、検知動作を行っている間に用いる閾値(外乱環境下と判断する閾値)より小さくしてもよい。
このようにすれば、ヒステリシスを持たせることとなり、外乱環境下である、あるいは外乱環境下ではない判断が短時間で何度も変わるチャタリング現象の発生を抑制することが可能となる。
また、本実施形態では、1走査期間で、外乱環境下の判定や、照射開始検知の判定を行うものとして説明したが、複数の走査期間において得られた信号値を用いて判定するようにしても良い。具体的には、走査回数方向に、積分演算しても良いし、DC成分が積算されない様に積分演算とHPF(ハイパスフィルタ)演算を組み合わせた演算や、移動平均演算をして、外乱環境下や放射線照射開始を判定しても良い。
(変形例)
以上、本発明を実施形態に基づいて具体的に説明してきたが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
例えば、上記実施形態では、環境判定処理において、デジタル化した信号値から、オフセット成分を除去する処理を行ったが、微分演算処理に置き換えることも可能である(図7)。微分演算処理は、例えば、A/D変換のサンプリング間隔間で差分演算して求めることができる。また、N倍のサンプリング間隔間で差分演算して求めることも可能で、複数の1~N倍のサンプリング間隔間で演算して求め、それぞれに対応した複数の閾値を用いて外乱環境下にあるかを判定することが可能となる。サンプリング周期を変更した状態を作ることができるので、サンプリングの定理による外乱の周波数によって検出しやすい変換周期が異なるものをカバーすることが可能となり好ましい。
具体的には、ステップS1の処理の後、デジタル化した信号値(図8(a),(b)又は(c)に示したグラフ)を1回微分する(所定の演算を施す、ステップS2A)。すると、図8(d),(e),(f)に示したようなグラフで表される処理済みデータが得られる。すなわち、本変形例における制御部6は、本発明における微分手段をなす。そして、ステップS2Aの処理の後は、上記実施形態のステップS3以降の処理と同様の処理を行う。
なお、ステップS1とS2Aの処理の間で、上記実施形態のステップS2の処理(デジタル化した信号値のオフセット成分を除去)を行うようにしてもよい。
また、環境判定処理は、図9に示したようなものとすることもできる。
具体的には、ステップS1の処理の後、デジタル化した信号値(図10(a),(b)又は(c)に示したグラフ)を1回微分し、得られた信号値(図10(d),(e)又は(f)を更に微分する(ステップS2B)。すると、図10(g),(h)又は(i)に示したようなグラフが得られる。すなわち、本変形例における制御部6も、本発明における微分手段をなす。そして、ステップS2Bの処理の後は、上記実施形態のステップS4以降の処理と同様の処理を行う。
図10に示したように、2回微分すると、絶対値加算した信号値の状態でも、外乱の有無による信号値の差が大きくなるので、ステップS3の処理を行わなくても比較的容易に外乱の有無を判定できるようになる。
なお、必要に応じて、ステップS3の処理を行うようにしてもよい。
同様に、微分する際のサンプリング間隔間が異なる複数の演算処理をして、それぞれに対応した閾値を用いて外乱環境下か判定しても良い。
また、上記実施形態では、読み出し部5を用いて信号線33に流れる電流の値を繰り返し抽出して得られた複数の信号値をデジタル化することにより、信号値の経時変化を表すデータを生成するようにしたが、走査線32やバイアス線36の他、放射線検知部3を構成する配線にも、放射線が照射されたときや外乱環境下に置かれたときに電流が流れるので、走査線32やバイアス線36に電流値に基づく信号値を抽出・デジタル化する構成を備えるようにして、これらに流れる電流からデータを生成するようにしてもよい。
バイアス線36の電流変化を検出する方法や、信号線33の電流変化を検出する方法では、バイアス線を井桁形状に配置することで、基板31内で生じた外乱ノイズ電流が相殺でき、外乱環境下でも誤検知し難くなり、画像への影響も低減できるため、外乱環境下でも誤検知することなく放射線診断画像が取得できる。更にバイアス線を全面にすることで更に外乱ノイズ電流を低減できることも分かっているため、基板31内のバイアス線は井桁形状、更には全面に面(ベタ)形状にすることと組み合わせることで、外乱環境下でも誤検知することなく放射線診断画像を取得できる。
〔放射線画像撮影システムの構成〕
次に、上記放射線画像撮影装置20を用いて構成した放射線画像撮影システム100の構成について説明する。図11,12は、放射線画像撮影システム100の模式図である。
本実施形態の放射線画像撮影システム100は、図11に示したように、放射線照射装置10や、放射線画像撮影装置20、コンソール30、中継器40等で構成されている。
また、放射線画像撮影システム100には、必要に応じて、図示しない放射線科情報システム(Radiology Information System、RIS)や、画像保存通信システム(Picture Archiving and Communication System:PACS)等が接続される。
放射線照射装置10は、放射線源10aや、ジェネレーター10b、操作卓10c等を備えている。
放射線源10aは、放射線を生成可能な図示しない回転陽極や回転陽極に電子ビームを照射するフィラメント等を有している。
ジェネレーター10bは、放射線源10aが設定された管電圧や管電流、照射時間(mAs値)等に応じた線量の放射線を照射するように制御する。
操作卓10cは、放射線技師等のユーザーが操作可能な曝射スイッチ10dを備えている。そして、操作卓10cは、曝射スイッチ10dが操作されたことに基づいて、ジェネレーター10bに対し放射線の照射開始等を指示するようになっている。
放射線画像撮影装置20は、放射線が照射されたことを自ら検知する非連携方式のものとなっており、放射線照射装置10から放射線の照射を受けると、画像データを読み出し、その画像データを外部(コンソール30等)へ送信するようになっている。
なお、放射線画像撮影装置20の詳細については後述する。
コンソール30は、コンピューターや専用の装置等で構成されており、図示しない制御部や、記憶部等の他、表示部30a、操作部30b等を備えている。
表示部30aは、CRT(Cathode Ray Tube)やLCD(Liquid Crystal Display)等で構成されている。
操作部30bは、マウスやキーボード、タッチパネル等で構成されている。
中継器40は、放射線画像撮影装置20とコンソール30の間で、無線方式や有線方式での通信等を中継するためのアクセスポイントやハブの機能を備えている。
なお、中継器40を介すことなく、放射線画像撮影装置20とコンソール30間で直接に送受信するように構成してもよい。
このように構成された放射線画像撮影システム100は、ユーザーが曝射スイッチ10dを操作すると、放射線照射装置10が、操作卓10cで設定した条件で放射線を患者へと照射する。そして、患者の背後に位置する放射線画像撮影装置20が患者を透過してきた放射線を受け、それに基づいて画像データを読み出し、読み出した画像データを、中継器40を介してコンソール30に送信するようになっている。
なお、本実施形態の放射線画像撮影システム100は、例えば、図11に示したように、固定された放射線照射装置10と組み合わせることも可能であるし、図12に示したように、回診車60と組み合わせて用いることも可能である。
放射線画像撮影システム100を建物内に設置する場合は、例えば図11に示したように、放射線照射装置10の放射線源10aや、ジェネレーター10b、放射線画像撮影装
置20、中継器40等を撮影室Ra内に配置し、放射線照射装置10の操作卓10cや、コンソール30等を前室Rb(操作室等ともいう。)に設置するようにする。その際、放射線画像撮影装置20を、撮影台(立位撮影用の撮影台50Aや臥位撮影用の撮影台50B)のカセッテホルダー50aに装填して用いるように構成することが可能である。中継器40を撮影室Ra内に配置することで、コンソール30を前室Rbに設置しても、無線通信性能を維持したり、有線ケーブルの接続を容易にしたりすることが可能となる。
一方、放射線画像撮影システム100を回診車60と組み合わせる場合は、図12に示したように、放射線画像撮影装置20以外の構成を回診車60の本体内に内蔵し、放射線画像撮影装置20を持ち運べるようにしておく。そして、この回診車60を用いて放射線画像の撮影を行う際には、放射線画像撮影装置20を、例えば、ベッドBとその上に横たわる患者Hとの間に差し込んだり、患者Hにあてがったりする。放射線画像撮影装置20とコンソール30間を直接通信することで、中継器40を必要としない構成としても良いし、図示しない中継器40を介して通信することも可能である。
100 放射線画像撮影システム
10 放射線照射装置
10a 放射線源
10b ジェネレーター
10c 操作卓
10d曝射スイッチ
20 放射線画像撮影装置
1筐体
11 電源スイッチ
12 切替スイッチ
13 インジケーター
2シンチレーター
3放射線検知部
31 基板
32 走査線
33 信号線
34 放射線検出素子
35 TFT
36 バイアス線
37 結線
4 走査駆動部
41 電源回路
42 ゲートドライバー
5 読み出し部
51 読み出し回路
51a 積分回路
51b 相関二重サンプリング回路
52 アナログマルチプレクサー
53 A/D変換器
6 制御部
7 記憶部
8 通信部
81 アンテナ
82 コネクター
9A 内蔵電源
9B バイアス電源
30 コンソール
30a 表示部
30b 操作部
40 中継器
50A,50B 撮影台
50a カセッテホルダー
60 回診車
r (基板上に区画された)領域(画素)
B ベッド
H 患者
U ユーザー

Claims (4)

  1. 二次元状に配置された複数の放射線検出素子と、前記放射線検出素子部に電荷を保持するスイッチ素子と、前記スイッチ素子を駆動する走査線と、前記スイッチ素子を介して接続された信号線と、前記放射線検出素子に接続されたバイアス線と、
    放射線が照射されたことを検知する検知動作を行う検知手段と、
    前記検知手段が放射線の照射を検知したことに基づいて、前記複数の放射線検出素子部に蓄積された電荷の量に基づく画像データを読み出す読み出し部と、
    所定期間に前記信号線、前記バイアス線、前記走査線及び前記検知手段の配線を流れる電流のうち少なくとも1つ以上の電流に基づいた信号を複数回サンプリングしてデジタル信号を得るサンプリング手段と、
    前記サンプリング手段により得られたデジタル信号を演算する演算手段と、
    前記演算手段による演算結果に基づいて、外乱環境下にあるか否かを判定する判定手段と、
    を備え、
    前記バイアス線は井桁形状に配置され
    前記検知手段は、
    前記検知動作を、前記判定手段の動作と並行して行うことが可能であり、
    前記検知動作を行っている間に、前記判定手段が前記外乱環境下に置かれていると判定した場合に、前記検知動作を停止することを特徴とする放射線画像撮影装置。
  2. 二次元状に配置された複数の放射線検出素子と、前記放射線検出素子部に電荷を保持するスイッチ素子と、前記スイッチ素子を駆動する走査線と、前記スイッチ素子を介して接続された信号線と、前記放射線検出素子に接続されたバイアス線と、
    放射線が照射されたことを検知する検知動作を行う検知手段と、
    前記検知手段が放射線の照射を検知したことに基づいて、前記複数の放射線検出素子部に蓄積された電荷の量に基づく画像データを読み出す読み出し部と、
    所定期間に前記信号線、前記バイアス線、前記走査線及び前記検知手段の配線を流れる電流のうち少なくとも1つ以上の電流に基づいた信号を複数回サンプリングしてデジタル信号を得るサンプリング手段と、
    前記サンプリング手段により得られたデジタル信号を演算する演算手段と、
    前記演算手段による演算結果に基づいて、外乱環境下にあるか否かを判定する判定手段と、
    を備え、
    前記バイアス線は面形状に配置され
    前記検知手段は、
    前記検知動作を、前記判定手段の動作と並行して行うことが可能であり、
    前記検知動作を行っている間に、前記判定手段が前記外乱環境下に置かれていると判定した場合に、前記検知動作を停止することを特徴とする放射線画像撮影装置。
  3. 前記判定手段が前記外乱環境下に置かれていると判定した場合に、ユーザーに外乱源が近くに存在することを通知する通知手段を備えることを特徴とする請求項またはに記載の放射線画像撮影装置。
  4. 請求項1からのいずれか一項に記載の放射線画像撮影装置と、
    前記放射線画像撮影装置に放射線を照射する放射線照射装置と、
    を備えることを特徴とする放射線画像撮影システム。
JP2022000039A 2017-05-24 2022-01-04 放射線画像撮影装置及び放射線画像撮影システム Active JP7272472B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022000039A JP7272472B2 (ja) 2017-05-24 2022-01-04 放射線画像撮影装置及び放射線画像撮影システム

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017102548A JP7003447B2 (ja) 2017-05-24 2017-05-24 放射線画像撮影装置及び放射線画像撮影システム
JP2022000039A JP7272472B2 (ja) 2017-05-24 2022-01-04 放射線画像撮影装置及び放射線画像撮影システム

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017102548A Division JP7003447B2 (ja) 2017-05-24 2017-05-24 放射線画像撮影装置及び放射線画像撮影システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2022044622A JP2022044622A (ja) 2022-03-17
JP7272472B2 true JP7272472B2 (ja) 2023-05-12

Family

ID=87884730

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022000039A Active JP7272472B2 (ja) 2017-05-24 2022-01-04 放射線画像撮影装置及び放射線画像撮影システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7272472B2 (ja)

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005287661A (ja) 2004-03-31 2005-10-20 Shimadzu Corp 放射線撮像装置
JP2011159781A (ja) 2010-02-01 2011-08-18 Epson Imaging Devices Corp 光電変換装置、エックス線撮像装置及び光電変換装置の製造方法
JP2012110565A (ja) 2010-11-26 2012-06-14 Fujifilm Corp 放射線画像検出装置およびその駆動制御方法
JP2013064719A (ja) 2011-08-31 2013-04-11 Fujifilm Corp 放射線画像撮影装置、放射線画像撮影システム、放射線画像撮影装置の制御プログラム、及び放射線画像撮影装置の制御方法
JP2014006235A (ja) 2012-05-30 2014-01-16 Fujifilm Corp 放射線画像撮影装置、放射線画像撮影システム、放射線画像撮影装置の制御プログラム、及び放射線画像撮影装置の制御方法
JP2014168203A (ja) 2013-02-28 2014-09-11 Canon Inc 放射線撮像装置及び放射線撮像システム
JP2015530733A (ja) 2012-07-26 2015-10-15 北京京東方光電科技有限公司 センサーの製造方法

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005287661A (ja) 2004-03-31 2005-10-20 Shimadzu Corp 放射線撮像装置
JP2011159781A (ja) 2010-02-01 2011-08-18 Epson Imaging Devices Corp 光電変換装置、エックス線撮像装置及び光電変換装置の製造方法
JP2012110565A (ja) 2010-11-26 2012-06-14 Fujifilm Corp 放射線画像検出装置およびその駆動制御方法
JP2013064719A (ja) 2011-08-31 2013-04-11 Fujifilm Corp 放射線画像撮影装置、放射線画像撮影システム、放射線画像撮影装置の制御プログラム、及び放射線画像撮影装置の制御方法
JP2014006235A (ja) 2012-05-30 2014-01-16 Fujifilm Corp 放射線画像撮影装置、放射線画像撮影システム、放射線画像撮影装置の制御プログラム、及び放射線画像撮影装置の制御方法
JP2015530733A (ja) 2012-07-26 2015-10-15 北京京東方光電科技有限公司 センサーの製造方法
JP2014168203A (ja) 2013-02-28 2014-09-11 Canon Inc 放射線撮像装置及び放射線撮像システム

Also Published As

Publication number Publication date
JP2022044622A (ja) 2022-03-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6853729B2 (ja) 放射線撮像装置、放射線撮像システム、放射線撮像装置の制御方法及びプログラム
US8229067B2 (en) Radiation imaging apparatus and dark current correction method therefor
JP7003447B2 (ja) 放射線画像撮影装置及び放射線画像撮影システム
US20130193339A1 (en) Radiation irradiation initiation determination apparatus, radiation image capturing device, radiation image capture control apparatus, radiation irradiation initiation determination method, and computer readable medium
JP5797630B2 (ja) 放射線画像撮影装置、画素値取得方法およびプログラム
JP2012176155A (ja) 放射線画像撮影システムおよび放射線画像撮影装置
US20180031715A1 (en) Radiography system, radiography method, and radiography program
WO2014129443A1 (ja) 放射線画像解析装置および方法、並びに放射線撮影装置
US8217358B2 (en) System and method of eliminating image artifacts
JP7272472B2 (ja) 放射線画像撮影装置及び放射線画像撮影システム
US11128816B2 (en) Radiographic imaging system
CN111084630B (zh) 放射线成像装置、放射线成像方法和存储介质
JP5306062B2 (ja) 放射線撮影装置、放射線撮影方法及びプログラム
JP6963103B2 (ja) 画像処理装置、放射線画像撮影システム、画像処理方法、及び画像処理プログラム
JP6962124B2 (ja) 画像撮影システム及び画像撮影装置
JP2012050489A (ja) 放射線撮像装置及びプログラム
US20220378393A1 (en) Radiographing system, radiographing method, and storage medium
JP7302317B2 (ja) 放射線画像処理装置、放射線画像処理方法及び放射線検出装置
US11838678B2 (en) Radiation imaging apparatus and radiation imaging system
JP2020126019A (ja) 放射線撮像装置、放射線撮像システムおよび放射線撮像装置の制御方法
US20220365227A1 (en) Control apparatus, control method, radiographic imaging system, and storage medium
US11839013B2 (en) Radiation imaging apparatus, radiation imaging system and control method of radiation imaging apparatus
JP7331034B2 (ja) 放射線撮像装置、放射線撮像システム、及び、放射線撮像装置の制御方法
US10973490B2 (en) Radiation image photographing apparatus and radiation image photographing system for radiation image photographing process and dark image acquiring process
JP2017220403A (ja) 放射線撮影システム、制御装置及びその制御方法、並びに、プログラム

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220201

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220201

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20230127

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230131

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230308

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230328

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230410

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7272472

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150