前記課題を解決するためになされた第1の発明の無線通信システムは、制御局、従属局、および、前記制御局と前記従属局間の無線通信を中継する無線中継装置で構成され、各装置間で互いに、第1のキャリア周波数群または第2のキャリア周波数群に属するキャリア周波数を用いて時分割多重通信による無線通信を行う無線通信システムであって、前記第1のキャリア周波数群は、少なくとも1つのキャリア周波数で構成され、前記第2のキャリア周波数群は、前記第1のキャリア周波数群に属するキャリア周波数を除く少なくとも1つのキャリア周波数で構成され、前記従属局および前記無線中継装置は、前記制御局より送信される制御信号に同期して動作し、前記制御局は、前記無線中継装置が未登録の場合、または、前記第1のキャリア周波数群、及び、前記第2のキャリア周波数群に属するキャリア周波数での通信が可能な前記無線中継装置が登録された場合、前記第1のキャリア周波数群、及び、前記第2のキャリア周波数群に属するいずれかのキャリア周波数を使用して前記制御信号を送信し、前記第1のキャリア周波数群及び前記第2のキャリア周波数群に属する各々のキャリア周波数が使用可能であることを前記制御信号で報知し、前記第1のキャリア周波数群に属するキャリア周波数での通信が可能で、且つ、前記第2のキャリア周波数群に属するキャリア周波数での通信ができない前記無線中継装置が登録された場合、前記第1のキャリア周波数群に属するいずれかのキャリア周波数を使用して前記制御信号を送信し、前記第1のキャリア周波数群に属する各々のキャリア周波数が使用可能であることを前記制御信号で報知する、構成とする。
これによれば、制御局は、登録された無線中継装置が第2のキャリア周波数群に属するキャリア周波数を用いた通信ができない場合、自己の制御信号を含め第2のキャリア周波数群に属するキャリア周波数を無線通信システム内で使用しないように使用可能なキャリア周波数を制限するので、従属局が制御局と無線中継装置の間をハンドオーバーする動作において、ハンドオーバー先の制御局、または、無線中継装置に対し、ハンドオーバー先の機器が対応していないキャリア周波数を使用した無線信号の通信を起動してしまい、ハンドオーバーが失敗することを無くすことができる。
また、無線通信装置の登録の有無、登録された無線通信装置の能力に応じて、無線通信システム内で使用するキャリア周波数を切り替えるので、使用可のキャリア周波数を無駄に制限する必要が無くなり、無線リソース不足による通信失敗の発生を低減でき、利便性を高めることができる。
前記課題を解決するためになされた第2の発明の前記制御局は、前記無線中継装置の登録状態の変化により使用可能なキャリア周波数を変更する場合、前記制御信号の送信を停止し、予め決められた時間経過後、使用可能なキャリア周波数を使用して前記制御信号を送信し、使用可能なキャリア周波数を報知し、前記従属局は、前記制御信号を受信していない時間が、前記予め決められた時間以上経過した場合、前記使用可能なキャリア周波数を報知する制御信号を受信して通信を行う、構成とする。
これによれば、DECT方式の通信のように、制御信号で送信される呼び出し信号、親機識別符号、制御情報等が一定周期で送信され、待機中の従属局が、呼び出し信号の送信周期にあわせて制御局を受信する間欠受信を行う無線通信システムにおいて、制御局は、無線通信システム内で使用するキャリア周波数を変更時、一旦、制御信号を停止し、変更された無線通信システム内で使用するキャリア周波数を報知するので、従属局は、制御信号の停止により、制御信号の再同期が起動され、変更された無線通信システム内で使用するキャリア周波数を報知する情報を受信し、動作を切り替えることができる。
前記課題を解決するためになされた第3の発明の前記制御局は、前記無線中継装置の登録モードが起動されると、前記第1のキャリア周波数群に属するいずれかのキャリア周波数を使用し前記制御信号を送信し、前記制御信号で前記無線中継装置の登録モードが起動されたことを報知する、構成とする。
これによれば、無線中継装置の登録受付け中は、第1のキャリア周波数群に属するキャリア周波数から選択されたキャリア周波数を用いて登録受付け中であることを報知する制御信号を送信するので、登録しようとする無線中継装置が第2のキャリア周波数群に属するキャリア周波数での動作に対応しているか否かに関わらず、無線通信による無線中継装置の登録が可能となり、利便性が向上する。
続いて、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。なお、以下の実施形態では、本発明の無線通信システムをコードレス電話に応用した場合を例にして説明を行う。
先ず、第1実施形態における無線通信システムの制御局として動作するコードレス電話の親機100の構成例について、図1を用いて説明する。
図1は、第1実施形態におけるコードレス電話の親機100の構成例を示すブロック図である。
親機100において、無線部101は、送信信号列を変調し無線信号として送信を行い、受信した無線信号を復調し、受信信号列を出力する。フレーム処理部102は、時分割多重通信のフレーム、スロットのタイミングにあわせてビット同期信号、シンクワード、送信データ、誤り検出符号からなる送信信号列を生成し、無線部101に出力し、無線部101より入力された受信信号列よりシンクワードに基づいて、受信データ、誤り検出符号を取り出し、出力する。機器情報記憶部103は、登録された無線中継装置の第2のキャリア周波数群に属するキャリア周波数の対応能力、すなわち、キャリア番号9のキャリア周波数を使用した通信に対応しているか否かの情報(以下、キャリア9対応情報と記す)を記憶する。なお、キャリア9対応情報として、キャリア番号9のキャリア周波数を使用した通信に対応している場合、“true”が機器情報記憶部103に記憶され、キャリア番号9のキャリア周波数を使用した通信に対応していない場合、“false”が機器情報記憶部103に記憶される。表示部105は、中継装置登録モードが起動されたことの表示、回線からの着信時に発信元の電話番号の表示等を行う。報知部106は、中継装置登録モードが起動されたことや回線からの着信を音により報知する。操作部108は、中継装置登録モードの起動操作等の入力を行う。回線制御部110は、有線の電話回線網との間で通信を行う。制御部120は、親機100の全体の制御を行う。制御部120は、制御用のソフトウェアが記憶されたメモリ(ROM)、制御用の一時記憶用のメモリ(RAM)、演算処理装置(CPU)等で構成される。
以上で、第1実施形態におけるコードレス電話の親機100の構成例についての説明を終了する。
次に、第1実施形態におけるコードレス電話の子機200の構成例について、図2を用いて説明する。
図2は、第1実施形態におけるコードレス電話の子機200の構成例を示すブロック図である。
子機200において、無線部201は、送信信号列を変調し無線信号として送信を行い、受信した無線信号を復調し、受信信号列を出力する。フレーム処理部202は、時分割多重通信のフレーム、スロットのタイミングにあわせてビット同期信号、シンクワード、送信データ、誤り検出符号からなる送信信号列を生成し、無線部201に出力し、無線部201より入力された受信信号列よりシンクワードに基づいて、親機100、または、後述する子機200との時分割多重通信の同期を維持し、受信データ、誤り検出符号を取り出し、出力する。親機情報記憶部203は、登録された制御局(コードレス電話親機100)の親機識別情報を記憶する。表示部205は、回線からの着信時に発信元の電話番号の表示、後述する操作部208で入力された発信先の電話番号等の表示を行う。報知部206は、回線からの着信を音により報知する。操作部208は、発信時の電話番号の入力、着信応答操作等の入力を行う。制御部220は、子機200の全体の制御を行う。制御部220は、制御用のソフトウェアが記憶されたメモリ(ROM)、制御用の一時記憶用のメモリ(RAM)、演算処理装置(CPU)等で構成される。
以上で第1実施形態におけるコードレス電話の子機200の構成例についての説明を終了する。
次に、第1実施形態における無線中継装置300の構成例について、図3を用いて説明する。
図3は、第1実施形態における無線中継装置300の構成例を示すブロック図である。
無線中継装置300において、無線部301は、送信信号列を変調し無線信号として送信を行い、受信した無線信号を復調し、受信信号列を出力する。フレーム処理部302は、時分割多重通信のフレーム、スロットのタイミングにあわせてビット同期信号、シンクワード、送信データ、誤り検出符号からなる送信信号列を生成し、無線部301に出力し、無線部301より入力された受信信号列よりシンクワードに基づいて、親機100との時分割多重通信の同期を維持し、受信データ、誤り検出符号を取り出し、出力する。親機情報記憶部303は、登録した制御局(コードレス電話親機100)の親機識別情報を記憶する。表示部305は、登録モードが起動されたこと表示を行う。操作部308は、登録モードの起動操作の入力を行う。制御部320は、無線中継装置300の全体の制御を行う。制御部320は、制御用のソフトウェアが記憶されたメモリ(ROM)、制御用の一時記憶用のメモリ(RAM)、演算処理装置(CPU)等で構成される。
以上で第1実施形態における無線中継装置300の構成例についての説明を終了する。
次に、第1実施形態におけるコードレス電話の親機100が、登録された無線中継装置300の能力に応じてキャリア周波数の使用を制御する動作について説明を行う。なお、以下の説明では、親機100と無線中継装置300が先に述べた表1に示すキャリア周波数、キャリア番号を用いてDECT方式の無線通信を行う場合のキャリア周波数を制御する動作を例に説明を行う。また、表1に示すキャリア番号0、1、2,3,4の4つのキャリア周波数を本発明の第1のキャリア周波数群のキャリア、キャリア番号9のキャリア周波数を本発明の第2のキャリア周波数群のキャリアとした場合の動作を例に以下の説明を行う。
先ず、第1実施形態におけるコードレス電話の親機100の動作について図4を用いて説明を行う。
図4は、第1実施形態におけるコードレス電話の親機100の動作例を示すフローチャートである。
親機100が起動されると、フローはステップ301に進む。
ステップ301において、親機100の制御部120は、動作開始時、登録済み無線中継装置の読み込みを行う。すなわち、機器情報記憶部103より、登録された無線中継装置300がキャリア番号9に対応したキャリア周波数を使用した通信に対応しているか否かを示すキャリア9対応情報の読み込みを行う。そして、フローはステップ302に進む。
ステップ302において、制御部120は、第2のキャリア周波数群のキャリア周波数(キャリア番号9のキャリア周波数)を使用した通信が未対応の無線中継装置300が登録されていないかを調べる。すなわち、機器情報記憶部103より読み込んだ登録済み無線中継装置300のキャリア9対応情報の値を確認する。登録済みの無線中継装置300のキャリア9対応情報がキャリア番号9のキャリア周波数を使用した通信が未対応であることを示す“false”であれば(ステップ302:Yes)、ステップ304に進み、登録済みの無線中継装置300のキャリア9対応情報が“ture”であるか、無線中継装置300が未登録であれば(ステップ302:No)、フローはステップ303に進む。
ステップ303おいて、制御部120は、制御信号の送信と無線通信システム内の無線通信のキャリア周波数に使用可能なキャリア周波数のキャリア番号を、第1キャリア周波数群、及び、第1キャリア周波数群に含まれる全てのキャリア周波数に対応した番号、すなわち、0、1、2、3、4、9の6つに設定する。そして、フローはステップ305に進む。
ステップ304おいて、制御部120は、制御信号の送信と無線通信システム内の無線通信のキャリア周波数に使用可能なキャリア周波数のキャリア番号を、第1キャリア周波数群に含まれる全てのキャリア周波数に対応した番号、すなわち、0、1、2、3、4の5つに設定する。そして、フローはステップ305に進む。
ステップ305では、親機100は、親機識別情報、使用可能キャリア番号(ステップ303、ステップ304で設定された使用可能なキャリア周波数のキャリア番号“0、1、2、3、4、9”、または、“0、1、2、3、4”)、動作モード(通常モード)、呼び出し信号等を報知する制御信号の送信を行いながら、子機200からの位置登録や呼接続等の通信を待ち受ける通常モードの起動を行う。制御部120は、フレーム内の1つのスロットで制御信号の送信を行い(以下、制御信号を送信するスロットを制御スロットと呼ぶ)、制御スロット以外のスロット(以下、待ち受けスロットと呼ぶ)で、受信を行うように、無線部101、フレーム処理部102を制御する。このとき、制御信号は、ステップ303、または、ステップ304で設定されたキャリア番号の中から選択された1つのキャリア番号に対応したキャリア周波数で送信される。また、待ち受けスロットでは、フレーム毎にステップ303またはステップ304で設定された使用可能なキャリア番号のキャリア周波数の信号を受信するように、フレーム毎に受信周波数を切り替えながら、子機200、無線中継装置300からの信号を持ちうけると共に妨害波のレベル検知を行う。また、ステップ305では、制御信号の干渉妨害を回避するための制御信号の移動の処理が行われる。制御部120は、定期的に制御信号の送信を停止し、制御スロットで、制御信号の送信に使用していたキャリア周波数での受信を行うように無線部101、フレーム処理部102を制御し、制御スロットにおける妨害波のレベルを検知する。そして、制御部120は、待ち受けスロットで検知した各キャリア周波数と各スロットの組合せにおける妨害波のレベルと制御スロットにおける妨害波のレベルを比較し、最も妨害波のレベルが低いステップ303、または、ステップ304で設定されたキャリア番号に対応する各キャリア周波数とスロットの組合せを選択して、選択したスロットで選択したキャリア周波数の制御信号の送信を再開するように、無線部101、フレーム処理部102を制御する。そして、フローはステップ306に進む。なお、制御信号の送信、待ち受けスロットの受信が起動された状態でステップ305に遷移してきた場合、それらの制御を継続し、制御信号の干渉妨害を回避するための制御信号の移動の処理を行う。
ステップ306において、中継装置登録モードが起動されたか否かの判定を行う。制御部120は、操作部108で中継装置登録モードを起動する操作が行われたかを判断し、中継装置登録モードを起動する操作が行われた場合(ステップ306:Yes)、ステップ310に進み、中継装置登録モードを起動する操作が行われていなかった場合(ステップ306:No)、フローはステップ305に進む。
ステップ310おいて、制御部120は、制御信号用のキャリア周波数を第1キャリア周波数群に含まれるキャリア周波数で送信するように、無線部101、フレーム処理部102を制御する。すなわち、ステップ305の通常モードでの動作時、第2キャリア周波数群に含まれるキャリア周波数(キャリア番号9に対応するキャリア周波数)で制御信号を送信していた場合、制御部120は、待ち受けスロットで検知した各キャリア周波数と各スロットの組合せにおける妨害波のレベルを比較し、最も妨害波のレベルが低い第1のキャリア周波数群に属するキャリア周波数とスロットの組合せを選択して、選択したスロットで選択したキャリア周波数の制御信号の送信を行うように、無線部101、フレーム処理部102を制御する。そして、フローはステップ311に進む。
ステップ311では、親機100は、親機識別情報、使用可能キャリア番号、動作モード(中継装置登録モード)等を報知する制御信号の送信を行いながら、無線中継装置からの中継装置登録要求を待ち受ける中継装置登録モードの起動を行う。制御部120は、ステップ311に遷移すると、中継装置登録の制限タイマを起動し、表示部105で中継装置登録中であることを表示し、報知部106で中継装置登録中であることを報知するように制御を行う。そして、フローはステップ312に進む。
ステップ312において、中継装置登録が完了したか否かの判定を行う。制御部120は、無線中継装置300との中継装置登録のシーケンスが正しく完了したかを判断し、中継装置登録が完了していた場合(ステップ312:Yes)、ステップ314に進み、中継装置登録が完了していなかった場合(ステップ312:No)、フローはステップ313に進む。
ステップ313において、中継装置登録の制限タイマが満了したか否かの判定を行う。制御部120は、中継装置登録の制限タイマが満了したかを判断し、中継装置登録の制限タイマが満了していた場合(ステップ313:Yes)、ステップ301に進み、中継装置登録の制限タイマが満了していなかった場合(ステップ313:No)、フローはステップ312に進む。なお、中継装置登録の制限タイマが満了し(ステップ313:Yes)、フローはステップ301に進む。そして、上述のステップ301、ステップ302、ステップ303、ステップ304、ステップ305の説明と同様に登録済の機器情報が読み込まれ(ステップ301)、無線中継装置の能力が判定され(ステップ302)、無線中継装置の能力に応じて制御信号で使用可能なキャリア番号が設定され(ステップ303、または、ステップ304)、ステップ305に進み、通常モードでの動作に戻る。
ステップ314において、中継装置登録が完了すると、親機100は、無線中継装置の登録シーケンスで通知された情報(第2のキャリア周波数群のキャリア周波数(キャリア番号9のキャリア周波数)に応じて機器情報記憶部103に、“ture”、または、“false”を書き込む。そして、フローはステップ315に進む。
ステップ315において、親機100は、制御信号を一定時間停止する。制御部120は、制御信号の送信を一定時間停止するように、無線部101、フレーム処理部102を制御する。制御信号の一時停止により、制御信号を受信して親機100に同期して待ち受け動作を行っていた子機200は、一旦、圏外となり、親機100が制御信号の送信を再開すると、新たに、親機より報知される使用可能キャリア番号を報知する制御信号を受信し、受信した使用可能キャリア番号の情報に従った動作に切り替えられる。なお、使用可能なキャリア番号の変更がない場合、例えば、無線中継装置が未登録の状態から、第2のキャリア周波数群に属するキャリア周波数での通信に対応した無線中継装置が登録された場合、制御信号の停止は行わなくてもよい。そして、ステップ301に進む。
無線中継装置の登録が完了し、フローがステップ301に進むと、上述のステップ301、ステップ302、ステップ304、ステップ305の説明と同様に新たに登録された無線中継装置の機器情報が読み込まれ(ステップ301)、無線中継装置の能力が判定され(ステップ302)、登録された無線中継装置の能力に応じてステップ304、または、ステップ305に進み、制御信号の送信と無線通信システム内の無線通信のキャリア周波数に使用可能なキャリア周波数のキャリア番号が設定され、ステップ305に進み、通常モードでの動作に戻る。
以上で第1実施形態における制御局として動作するコードレス電話の親機の動作についての説明を終了する。
次に第1実施形態における制御局として動作するコードレス電話の親機の中継装置登録動作のシーケンスの例について説明する。なお、以下の説明で使用する各シーケンス図では、そのメッセージの送信で使用可能な送信周波数に対応するキャリア番号を“送信キャリア:”に続く番号で記載している。また、各シーケンス図において、同じ動作におけるシーケンスは、同じ番号(シーケンス番号)を付している。
先ず、第1実施形態における無線通信装置の制御局として動作するコードレス電話の親機の中継装置登録モード起動時の動作例を示すシーケンスについて説明を行う。
図5は、第1実施形態における制御局として動作するコードレス電話の親機の中継装置登録モード起動時の動作例を示すシーケンス図である。
図5のシーケンスは、親機100が、通常モードで待機中の状態からの動作シーケンスを示している。また、親機100に第2のキャリア周波数群に属するキャリア周波数(キャリア番号9のキャリア周波数)での通信に対応していない無線中継装置が登録されていない場合のシーケンスを示している。
図5に示すように、通常モードで動作中、親機100は、第1のキャリア周波数群、及び、第2のキャリア周波数群に属するキャリア周波数の中から選ばれた1つのキャリアを選択して制御信号の送信を行っている。
通常モードの待機中、親機100は、キャリア番号0、1、2、3、4、9の6つキャリア番号から選ばれたキャリア番号に対応するキャリア周波数を使用して、親機識別符号を通知する制御信号を送信し(シーケンス401)、0、1、2、3、4、9の6つキャリア番号に対応するキャリア周波数での通信が可能であることを通知する制御信号を送信し(シーケンス402)、通常モードで動作中であることを通知する制御信号を送信し(シーケンス403)、外線からの着信時等に子機を呼び出す呼び出し信号を通知する制御信号を送信する(シーケンス404)。なお、親機識別符号、使用可能なキャリア周波数のキャリア番号、動作モード、呼び出し信号を通知する制御信号は、以降、通常モードが継続される間、繰り返し送信される(図示せず)。
通常モードの待機中に中継装置登録モード起動の操作が行われると(シーケンス410)、中継装置登録モードが起動され、親機100は、第1のキャリア周波数群に属するキャリア周波数の中から選ばれた1つのキャリアを選択して制御信号の送信を行う。このとき、親機100は、キャリア番号0、1、2、3、4の5つキャリア番号から選ばれたキャリア番号に対応するキャリア周波数を使用して、親機識別符号を通知する制御信号を送信し(シーケンス411)、0、1、2、3、4、9の6つキャリア番号に対応するキャリア周波数での通信が可能であることを通知する制御信号を送信し(シーケンス412)、中継装置登録モードで動作中であることを通知する制御信号を送信する(シーケンス413)。なお、親機識別符号、使用可能なキャリア周波数のキャリア番号、動作モードを通知する制御信号は、以降、中継装置登録モードが継続される間、繰り返し送信される(図示せず)。
以上で、第1実施形態におけるコードレス電話の親機100の中継装置登録モード起動時の動作例を示すシーケンスについての説明を終了する。
次に、第1実施形態におけるコードレス電話の親機100及び第2のキャリア周波数群に属するキャリア周波数(キャリア番号9に対応するキャリア周波数)での通信に対応した無線中継装置300の中継装置登録の動作例を示すシーケンスについて説明を行う。
図6は、第1実施形態におけるコードレス電話の親機100及び第2のキャリア周波数群に属するキャリア周波数(キャリア番号9に対応するキャリア周波数)での通信に対応した無線中継装置300の中継装置登録の動作例を示すシーケンス図である。
図6のシーケンスは、親機100が、中継装置登録モードが起動された状態で、無線中継装置300が、未登録の状態からの動作シーケンスを示しており、上述の図5のシーケンスに続く動作例を示すシーケンスである。
図6に示すように、中継装置登録モードで動作中、親機100は、キャリア番号0、1、2、3、4の5つキャリア番号から選ばれたキャリア番号に対応するキャリア周波数を使用して、親機識別符号を通知する制御信号を送信し(シーケンス411)、0、1、2、3、4、9の6つキャリア番号に対応するキャリア周波数での通信が可能であることを通知する制御信号を送信し(シーケンス412)、中継装置登録モードで動作中であることを通知する制御信号を送信している(シーケンス413)。
一方、無線中継装置300は、中継装置登録モードが起動されると(シーケンス500)、制御部320は、受信周波数を順次変えながら連続受信を行うように、無線部301、フレーム処理部302を制御する。このとき、親機のサーチを行う受信周波数は、第1のキャリア周波数群、及び、第2のキャリア周波数群に属するキャリア周波数の中から選択される。
無線中継装置300は、親機識別符号、使用可能キャリアを報知している制御信号を受信し、動作モードが中継装置登録モードであることを報知していることを受信すると、親機100との時分割多重通信の同期を確立し、受信した使用可能キャリアで通知されたキャリア周波数の中から、自らが使用可能なキャリア周波数を選択して、親機100との無線通信を行うための無線リンクを起動する。親機100は、第1のキャリア周波数群、及び、第2のキャリア周波数群に属する全てのキャリア周波数を使用可能キャリアとして報知しているので、親機100との無線通信を行うための無線信号のキャリア周波数は、第1のキャリア周波数群、及び、第2のキャリア周波数群に属するキャリア周波数の中から選択される。そして、親機100と無線中継装置300の無線リンクの起動が完了すると、無線中継装置300より、親機100へ第2のキャリア周波数群に属するキャリア周波数(キャリア番号9に対応するキャリア周波数)での通信に対応していることを通知する情報を付加した中継装置登録要求が送信される(シーケンス501)。
第2のキャリア周波数群に属するキャリア周波数(キャリア番号9に対応するキャリア周波数)での通信に対応していることを通知する情報を付加した中継装置登録要求を受信すると、中継装置登録を受け付けたことを通知する中継装置登録受付けのメッセージを、無線中継装置300に送信し(シーケンス502)、機器情報記憶部103に“true”を書き込む。そして、親機100は、無線中継装置300との無線リンクを解放し、中継装置登録モードを終了する。一方、無線中継装置300は、中継装置登録を受け付けたことを通知する中継装置登録受付のメッセージを受信すると、制御部320は、親機100の親機識別情報を親機情報記憶部303に書き込み、無線リンクを解放し、親機100の制御信号を受信し、子機200からの通信を待ち受けるよう無線部301、フレーム処理部302を制御する。
親機100は、中継装置登録モードが終了すると、通常モードが起動され、登録された無線中継装置300のキャリア9対応情報が“true”であるため、第1のキャリア周波数群、及び、第2のキャリア周波数群に属するキャリア周波数の中から選ばれた1つのキャリアを選択して制御信号の送信を行う。親機100は、キャリア番号0、1、2、3、4、9の6つキャリア番号から選ばれたキャリア番号に対応するキャリア周波数を使用して、親機識別符号を通知する制御信号を送信し(シーケンス511)、0、1、2、3、4、9の6つキャリア番号に対応するキャリア周波数での通信が可能であることを通知する制御信号を送信し(シーケンス512)、通常モードで動作中であることを通知する制御信号を送信し(シーケンス513)、外線からの着信時等に子機を呼び出す呼び出し信号を通知する制御信号を送信する(シーケンス514)。なお、親機識別符号、使用可能なキャリア周波数のキャリア番号、動作モード、呼び出し信号を通知する制御信号は、以降、通常モードが継続される間、繰り返し送信される(図示せず)。
以上で第1実施形態におけるコードレス電話の親機100及び第2のキャリア周波数群に属するキャリア周波数(キャリア番号9に対応するキャリア周波数)での通信に対応した無線中継装置300の中継装置登録の動作例を示すシーケンスについての説明を終了する。
次に、第1実施形態におけるコードレス電話の親機100及び第2のキャリア周波数群に属するキャリア周波数(キャリア番号9に対応するキャリア周波数)での通信に対応していない無線中継装置300の中継装置登録の動作例を示すシーケンスについて説明を行う。
図7は、第1実施形態における制御局として動作するコードレス電話の親機及び第2のキャリア周波数群に属するキャリア周波数(キャリア番号9に対応するキャリア周波数)での通信に対応していない無線中継装置300の中継装置登録の動作例を示すシーケンス図である。
図7のシーケンスは、親機100が、中継装置登録モードが起動された状態で、無線中継装置300が、未登録の状態からの動作シーケンスを示しており、上述の図5のシーケンスに続く動作例を示すシーケンスである。
図7に示すように、中継装置登録モードで動作中、親機100は、キャリア番号0、1、2、3、4の5つキャリア番号から選ばれたキャリア番号に対応するキャリア周波数を使用して、親機識別符号を通知する制御信号を送信し(シーケンス411)、0、1、2、3、4、9の6つキャリア番号に対応するキャリア周波数での通信が可能であることを通知する制御信号を送信し(シーケンス412)、中継装置登録モードで動作中であることを通知する制御信号を送信している(シーケンス413)。
一方、無線中継装置300は、中継装置登録モードが起動されると(シーケンス600)、制御部320は、受信周波数を順次変えながら連続受信を行うように、無線部301、フレーム処理部302を制御する。このとき、親機のサーチを行う受信周波数は、第1のキャリア周波数群に属するキャリア周波数の中から選択される。
無線中継装置300は、親機識別符号、使用可能キャリアを報知している制御信号を受信し、動作モードが中継装置登録モードであることを報知していることを受信すると、親機100との時分割多重通信の同期を確立し、受信した使用可能キャリアで通知されたキャリア周波数の中から、自らが使用可能なキャリア周波数を選択して、親機100との無線通信を行うための無線リンクを起動する。親機100は、第1のキャリア周波数群、及び、第2のキャリア周波数群に属する全てのキャリア周波数を使用可能キャリアとして報知しているが、無線中継装置300は、第2のキャリア周波数群に属するキャリア周波数での通信に対応していないので、親機100との無線通信を行うための無線信号のキャリア周波数は、第1のキャリア周波数群に属するキャリア周波数の中から選択される。そして、親機100と無線中継装置300の無線リンクの起動が完了すると、無線中継装置300より、親機100へ第2のキャリア周波数群に属するキャリア周波数(キャリア番号9に対応するキャリア周波数)での通信に対応していないことを通知する情報を付加した中継装置登録要求が送信される(シーケンス601)。
親機100は、第2のキャリア周波数群に属するキャリア周波数(キャリア番号9に対応するキャリア周波数)での通信に対応していないことを通知する情報を付加した中継装置登録要求を受信すると、中継装置登録を受け付けたことを通知する中継装置登録受付けのメッセージを、無線中継装置300に送信し(シーケンス602)、機器情報記憶部103に“false”を書き込む。そして、親機100は、無線中継装置300との無線リンクを解放し、中継装置登録モードを終了する。一方、無線中継装置300は、中継装置登録を受け付けたことを通知する中継装置登録受付のメッセージを受信すると、制御部320は、親機100の親機識別情報を親機情報記憶部303に書き込み、無線リンクを解放し、親機100の制御信号を受信し、子機200からの通信を待ち受けるよう無線部301、フレーム処理部302を制御する。
親機100は、中継装置登録モードが終了すると、通常モードが起動され、登録された無線中継装置300のキャリア9対応情報が“false”であるため、第1のキャリア周波数群に属するキャリア周波数の中から選ばれた1つのキャリアを選択して制御信号の送信を行う。親機100は、キャリア番号0、1、2、3、4の5つキャリア番号から選ばれたキャリア番号に対応するキャリア周波数を使用して、親機識別符号を通知する制御信号を送信し(シーケンス611)、0、1、2、3、4の5つキャリア番号に対応するキャリア周波数での通信が可能であることを通知する制御信号を送信し(シーケンス612)、通常モードで動作中であることを通知する制御信号を送信し(シーケンス613)、外線からの着信時等に子機を呼び出す呼び出し信号を通知する制御信号を送信する(シーケンス614)。なお、親機識別符号、使用可能なキャリア周波数のキャリア番号、動作モード、呼び出し信号を通知する制御信号は、以降、通常モードが継続される間、繰り返し送信される(図示せず)。
以上で第1実施形態における制御局として動作するコードレス電話の親機及び第2のキャリア周波数群に属するキャリア周波数(キャリア番号9に対応するキャリア周波数)での通信に対応していない無線中継装置300の中継装置登録の動作例を示すシーケンスについての説明を終了する。
次に、無線中継装置300の待機中の動作について説明を行う。
無線中継装置300は、親機100への登録が完了すると、親機100の制御信号を受信しながら、自らも制御信号の送信を行い、子機300からの通信を待ち受ける動作を開始する。制御部320は、フレーム内の1つのスロットで制御親機100からの制御信号の受信を行いながら、自らも1つのスロットで制御信号の送信を行い、残りのスロットで受信を行うように無線部301、フレーム処理302を制御する。無線中継装置300は、制御信号として、親機100から送信された制御信号の受信データに基づいて、親機識別情報、使用可能キャリア番号、呼び出し信号を送信する。
次に、子機200の待機中の動作について説明を行う。
子機200は、電源が投入されると、制御部220は、受信周波数を順次変えながら連続受信を行う親機サーチを行うように、無線部201、フレーム処理部202を制御する。このとき、親機100のサーチを行う受信周波数は、第1のキャリア周波数群、及び、第2のキャリア周波数群に属するキャリア周波数の中から選択される。そして、親機情報記憶部203に記憶されている親機識別符号に一致する親機識別符号を報知している制御信号を見つけだし、登録された親機100、または、親機100の無線信号を中継する無線中継装置300と同期を確立する。そして、通信に使用可能なキャリア番号を報知する制御信号を受信し、通信に使用できるキャリア番号を記憶する。そして、子機200の制御部220は、子機を呼び出す呼び出し信号を通知する制御信号の送信周期にあわせて受信を行う間欠受信を行うように、無線部201、フレーム処理部202を制御する。
次に、間欠受信中に制御信号の受信ができなくなった場合の動作について説明を行う。
子機200は、間欠受信中、一定時間、制御信号の受信失敗を継続すると、間欠受信を停止し、親機サーチの動作を開始する。子機200の制御部220は、間欠受信中、制御信号の受信失敗の継続時間を監視し、閾値を越えると、間欠受信の動作を停止するように、無線部201、フレーム処理部202を制御する。そして、制御部220は、受信周波数を順次変えながら連続受信を行う親機サーチを行うように、無線部201、フレーム処理部202を制御する。このとき、親機100のサーチを行う受信周波数は、第1のキャリア周波数群、及び、第2のキャリア周波数群に属するキャリア周波数の中から選択される。そして、親機情報記憶部203に記憶されている親機識別符号に一致する親機識別符号を報知している制御信号を見つけだし、登録された親機100、または、親機100の無線信号を中継する無線中継装置300と同期を確立する。そして、通信に使用可能なキャリア番号を報知する制御信号を受信し、通信に使用できるキャリア番号を記憶する。そして、子機200の制御部220は、子機を呼び出す呼び出し信号を通知する制御信号の送信周期にあわせて受信を行う間欠受信を行うように、無線部201、フレーム処理部202を制御し、間欠受信状態に復帰する。
以上、本発明を、その好適実施形態の実施例について説明したが、当業者であれば容易に理解できるように、本発明はこのような実施例により限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。例えば、本実施の形態では、本発明の無線通信装置を家庭用のコードレス電話に組み込んだ例を示したが、本発明の無線通信装置は、センサやカメラが接続されたホームオートメーションネットワークへの組み込みも可能である。
また、例えば、本実施の形態では、無線通信システム内に登録される無線中継装置が1台の場合を例に説明したが、無線通信システム内に登録される無線中継装置は複数であってもよい。この場合は、制御局は、例えば、登録された各無線中継装置が、第2のキャリア周波数群に属するキャリア周波数を使用した通信に対応しているか否かを機器情報記憶部103に記憶し、第2のキャリア周波数群に属するキャリア周波数を使用した通信に対応していない無線中継装置が1台でも登録されていれば、第1のキャリア周波数群に属するキャリア周波数を使用して制御信号の送信を行い、第1のキャリア周波数群に属する各々のキャリア周波数が使用可能であることを制御信号で報知するように動作する。
また、上記実施形態に示した構成要素は必ずしも全てが必須なものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて適宜取捨選択することが可能である。