JP7269835B2 - 車両のバッテリ加温装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両のバッテリ加温装置に関する。
車両では、バッテリが使用される。特に、電気を使用して走行する自動車では、大容量のバッテリを搭載している。
このように屋外で使用される車両にバッテリを搭載した場合、駐停車中にバッテリの温度が低下する。
バッテリは、その温度が低下すると出力が低下する傾向にある。
このため、屋外で使用される車両では、バッテリが過剰に冷却された状態にならないように、バッテリを加温するヒータが用いられる(特許文献1)。
特開2016-92953号公報
しかしながら、このように屋外で使用される車両においてヒータによりバッテリを加温すると、加温のために比較的まとまった電力を消費する。
このため、加温開始後に走行をしようとする場合、バッテリに残っている充電量が不足する可能性がある。
たとえば、車両の停車中に、バッテリを外部電源により充電していない状態においてヒータによりバッテリを加温した場合、その後に目的地まで移動しようとしても、車両は、バッテリの残電力が不足するために目的地まで移動できなくなる可能性がある。
特に、自動車といった車両では、電車などとは異なり、ドライバなどのユーザが車両に乗車するタイミングは、基本的に一定のタイミングにはならない。車両は、ユーザの都合に応じたタイミングで使用される。
このため、自動車といった車両では、いつ乗車するかもわからないユーザのために、屋外での停車中において常にバッテリを加温し続ける可能性がある。
したがって、長期間にわたって駐停車していた場合などにあっては、バッテリに電力が残っておらず、車両が走行できない可能性がある。
このように、屋外で使用される自動車といった車両では、搭載されるバッテリを適切に加温しつつ、ヒータ加温によるバッテリの充電量の減少を抑えることができるようにすることが求められている。
本発明に係る車両のバッテリ加温装置は、バッテリの電気で走行する車両に設けられるバッテリ加温装置であって、前記車両の走行のために前記車両に搭載可能なバッテリと、前記バッテリを加温するヒータと、前記バッテリの温度を取得するセンサと、前記ヒータを用いて前記バッテリを加温する制御部と、前記バッテリの充電量ごとの複数の加温の目標温度を記録するメモリと、を有し、前記制御部は、前記バッテリの充電量を取得し、取得した前記充電量に応じた目標温度を前記メモリから取得して、停車して非充電中にある前記バッテリを加温する目標温度として設定し、前記ヒータは、設定された目標温度まで前記バッテリを加温する。
好適には、前記制御部は、取得した前記充電量が充電量の閾値より低い場合、前記充電量が前記充電量の閾値より高い場合での目標温度より低い目標温度を設定する、または、前記ヒータを用いた前記バッテリの加温をしない、とよい。
好適には、前記制御部は、取得した前記充電量が充電量の閾値より高い場合、前記充電量が充電量の閾値より低い場合での目標温度より高い目標温度を設定する、とよい。
好適には、前記制御部は、前記バッテリの劣化状態、車両の走行履歴、現在の使用環境、および路面状況、の中の少なくとも1つのパラメータを取得し、停車して非充電中にある前記バッテリを加温する目標温度を、取得した前記充電量および前記パラメータに応じて設定する、とよい。
好適には、前記バッテリの劣化状態を判定する劣化検出センサ、を有し、前記制御部は、前記バッテリの劣化状態を取得し、前記バッテリが劣化している場合、前記バッテリが劣化していない場合より高い目標温度を設定する、とよい。
好適には、前記制御部は、前記車両の走行履歴を取得し、前記走行履歴での前記車両が前記車両についての通常の出力範囲を超えるように高い出力で走行していた場合、前記車両が前記車両についての通常の出力範囲に収まる低い出力で走行していた場合での目標温度より高い目標温度を設定する、とよい。
好適には、前記車両に乗車した乗員を認識する乗員認識装置、を有し、前記制御部は、認識された乗員による前記車両の走行履歴を取得し、認識された乗員の前記走行履歴での前記車両が前記車両についての通常の出力範囲を超えるように高い出力で走行していた場合、前記車両が前記車両についての通常の出力範囲に収まる低い出力で走行していた場合での目標温度より高い目標温度を設定する、とよい。
好適には、前記制御部は、前記車両の走行履歴として、前記バッテリの温度に応じて変化する前記バッテリの出力および入力についての履歴を取得し、前記バッテリの出力履歴から得られる目標温度、および前記バッテリの入力履歴から得られる目標温度の中の高い方の温度を、目標温度として設定する、とよい。
好適には、前記制御部は、前記車両の使用環境として現在地を取得し、前記現在地が充電履歴のある地点である場合、前記現在地の充電履歴の有無に関係なく取得した目標温度より高い目標温度を設定する、とよい。
好適には、前記制御部は、前記車両が走行する路面情報を取得し、前記車両が走行する路面が滑りやすいものである場合、路面の状況に関係なく取得した目標温度より低い目標温度を設定する、とよい。
好適には、加温の要否のためにユーザ操作されるユーザインタフェース、を有し、前記制御部は、前記ユーザインタフェースでのユーザ操作に応じて、前記ヒータによる前記バッテリの加温の開始および停止を制御する、とよい。
本発明では、制御部は、バッテリの充電量を取得し、停車して非充電中にあるバッテリを加温する目標温度を、取得した充電量に応じて設定する。たとえば、取得した充電量が低い場合、充電量が高い場合での目標温度より低い目標温度を設定する。そして、ヒータは、設定された目標温度まで前記バッテリを加温する。または、制御部は、ヒータを用いたバッテリの加温をしない。よって、バッテリを加温する温度差を減らし、1回の加温で消費される電力を減らすことができる。
その結果、本発明では、自動車といった車両において、搭載されるバッテリを適切に加温しつつ、バッテリの充電量についてのヒータ加温による減少を抑えることができる。
図1は、本発明の実施形態に係るバッテリ加温装置が適用される車両としての自動車の概略説明図である。 図2は、図1の自動車に搭載されるバッテリ加温装置の構成図である。 図3は、第一実施形態において、図2のメモリに記録される目標温度の温度選択データである。 図4は、第一実施形態において、図2のECUにより実行されるバッテリの加温制御の流れを示すフローチャートである。 図5は、第二実施形態において、図2のメモリに記録される目標温度の温度選択データである。 図6は、第二実施形態において、図2のECUにより実行されるバッテリの加温制御の流れを示すフローチャートである。 図7は、第三実施形態において、図2のメモリに記録される目標温度の複数の温度選択データである。 図8は、第三実施形態において、図2のECUにより実行されるバッテリの加温制御の流れを示すフローチャートである。 図9は、第四実施形態または第五実施形態において、図2のメモリに記録される目標温度の温度選択データである。 図10は、第四実施形態または第五実施形態において、図2のECUにより実行されるバッテリの加温制御の流れを示すフローチャートである。 図11は、第六実施形態において、図2のECUにより実行されるバッテリの加温制御の流れを示すフローチャートである。 図12は、第七実施形態において、図2のECUにより実行されるバッテリの加温制御の流れを示すフローチャートである。 図13は、第八実施形態において、図2のECUにより実行されるバッテリの加温制御の流れを示すフローチャートである。 図14は、第九実施形態において、図2のECUにより実行されるバッテリの加温制御の流れを示すフローチャートである。 図15は、第九実施形態において、図2のECUにより実行されるバッテリの加温制御の流れを示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態を、図面に基づいて説明する。
[第一実施形態]
図1は、本発明の実施形態に係るバッテリ加温装置10が適用される車両としての自動車1の概略説明図である。
自動車1は、ユーザが乗車し、バッテリの電気で走行する自動車である。自動車1は、車両の一例である。車両には、この他にもたとえば、大型車、二輪車、パーソナルモビリティ、自転車、鉄道車両、飛行機、ボート、などがある。車両は、ドライバとしてのユーザの操作に応じて目的地まで移動するものでも、自動運転により目的地まで移動するものでもよい。
図1の自動車1は、車体2、車体2の前後に設けられる車輪3、車体2の車室4に設けられるシート5、を有する。ドライバなどのユーザはシート5に着座する。
また、自動車1には、車体2の下部に、バッテリモジュール6が搭載される。図1において、バッテリモジュール6は、車室4においてシート5の下側となる床下と、車室4の後部と、に搭載されている。バッテリモジュール6は、車体2に対して取外し可能に搭載されてよい。
ところで、自動車1は、基本的に屋外を走行するものである。また、屋外に駐停車する。
このように屋外で使用される自動車1に、バッテリモジュール6により大容量のリチウムイオンバッテリなどを搭載する場合、駐停車中にバッテリの温度が低下することがある。
リチウムイオンバッテリは、その温度が低下すると、出力が低下する傾向にある。
このため、屋外で使用される自動車1では、バッテリが過剰に冷却された状態にならないように、ヒータによりバッテリを加温することがのぞましい。
しかしながら、屋外で使用される自動車1においてヒータによりバッテリを加温すると、加温のために比較的まとまった電力を消費する。
その結果、加温開始後に走行をしようとする場合に、バッテリに残っている充電量が不足する可能性がある。
たとえば、自動車1の停車中に、バッテリを外部電源により充電していない状態においてヒータによりバッテリを加温した場合、その後に目的地まで移動しようとしても、自動車1は、バッテリの残りの充電量が不足するために目的地まで移動できなくなる可能性がある。
特に、自動車1は、電車などとは異なり、ドライバなどのユーザが自動車1に乗車するタイミングにおいて走行する必要がある。自動車1が走行する時間帯や移動距離などは、一定のものとはならない。自動車1は、ユーザの都合に応じて使用される。
このため、自動車1では、いつ乗車するかもわからないユーザのために、屋外での停車中において常にバッテリを加温し続けてしまう可能性がある。
したがって、たとえば長期間にわたって充電されることなく駐停車していた場合などにあっては、バッテリに電力が残っておらず、自動車1が走行できなくなる可能性がある。
このように、屋外で使用される自動車1では、搭載されるバッテリを適切に加温しつつ、ヒータ加温によるバッテリの充電量の減少を抑えることが求められている。
図2は、図1の自動車1に搭載されるバッテリ加温装置10の構成図である。
図2のバッテリ加温装置10は、温度センサ11、バッテリコントローラ12、ECU(Electric Control Unit)13、ヒータコントローラ14、ヒータ15、受信機16、乗員監視装置(DMS)17、メモリ18、表示部19、操作部20、を有する。表示部19および操作部20は、車室4のユーザインタフェース21として機能する。
図2において、温度センサ11、バッテリコントローラ12、ヒータコントローラ14、およびヒータ15は、バッテリ22とともに、バッテリモジュール6に設けられる。バッテリ加温装置10についてのその他の装置は、すなわちECU13、受信機16、乗員監視装置17、メモリ18、表示部19、および操作部20は、車体2に設けられる。
温度センサ11は、バッテリ22の温度を検出する。バッテリ22の温度を検出する場合、温度センサ11は、バッテリ22を収容するバッテリモジュール6内に設けられてよい。なお、バッテリ加温装置10は、バッテリ22以外のたとえば外気温などを検出する温度センサをさらに備えてよい。
バッテリコントローラ12は、たとえばバッテリ22の出力電力、バッテリ22に回生される入力電力、その他のバッテリ22の状態をリアルタイムに取得する。バッテリコントローラ12は、温度センサ11に接続されて、バッテリ22の温度を取得してよい。
そして、バッテリコントローラ12は、取得したこれらの検出情報に基づいて、バッテリ22の状態を監視する。
たとえば、バッテリコントローラ12は、バッテリ22の充電量を示すSOC(State Of Charge)を算出する。バッテリコントローラ12は、バッテリ22の充電量を算出する充電量取得センサとして機能する。
バッテリコントローラ12は、出力電力の経時的な変化を監視し、バッテリ22の出力能力の劣化状態を示すSOH(State Of Health)を判定する。
バッテリコントローラ12は、入力電力の経時的な変化を監視し、バッテリ22の入力能力の劣化状態を示すSOHを判定する。この場合、バッテリコントローラ12は、バッテリ22の出力能力および入力能力についての劣化状態を判定する劣化検出センサとして機能する。
ヒータ15は、バッテリ22を加温する。バッテリ22を加温するヒータ15は、バッテリ22を収容するバッテリモジュール6内に設けられてよい。
ヒータコントローラ14は、ヒータ15によるバッテリ22の加温を制御する。
ヒータコントローラ14は、ECU13の制御により、ヒータ15による加温を開始する。
ヒータコントローラ14は、ECU13の制御により、ヒータ15による加温を終了する。バッテリ22は、このヒータ15による加温が開始されてから終了するまでの期間において加温される。
受信機16は、たとえばGPS衛星電波を受信したり、基地局とデータ通信したりする。
GPS衛星電波を受信した受信機16は、GPS衛星電波に基づいて、自動車1の現在位置の情報を生成する。この場合、受信機16は、自動車1の現在地を検出する現在地検出部として機能する。
基地局とデータ通信する受信機16は、自動車1の現在位置などの自車情報を、基地局へ送信し、基地局から他の移動体の移動などに関する交通情報を受信する。
たとえば、受信機16は、自動車1が走行する予定の経路の路面の情報を基地局から受信する。
乗員監視装置17は、自動車1に乗車したユーザを認識して監視する。
表示部19は、車室4に設けられ、ユーザに対して各種の情報を表示する。表示部19は、たとえば、加温の要否についての確認画面を表示する。
操作部20は、表示部19とともに車室4に設けられ、ユーザにより操作される。操作部20は、たとえば加温の要否についてのユーザ操作を取得する。
メモリ18は、ECU13に使用されるプログラムおよびデータを記録する。
メモリ18は、たとえば、自動車1のユーザ別の走行履歴を蓄積して記録する。ユーザ別の走行履歴には、たとえば、走行中のバッテリ22の出力電力の履歴や入力電力の履歴などが含まれる。
メモリ18は、この他にもたとえば、過去に充電をした地点の位置情報などの充電履歴を記録してよい。
ECU13は、自動車1に搭載されるコンピュータ装置である。ECU13は、メモリ18に記録されているプログラムを読み込んで実行する。これにより、自動車1には、その走行などを全体的に制御する制御部が実現される。
制御部としてのECU13は、たとえば、ヒータ15によるバッテリ22の加温を制御する。
図3は、第一実施形態において、図2のメモリ18に記録される目標温度の温度選択データ41である。
図3の温度選択データ41は、変動目標温度ごとの複数のレコードを有するテーブル形式のデータである。
各レコードは、SOCの範囲、加温の開始温度、加温の目標温度としての変動目標温度、の各項目についての値を有する。
図3の温度選択データ41は、2つのレコードの例であるが、3つ以上のレコードを有してよい。
たとえば、図3の第一行のレコードは、順番に、A%未満のSOC、加温させない、加温させない、の値を有する。ここで、充電量の閾値であるA%は、たとえば通常の走行距離についての最低限の出力での走行を可能にする値とすればよい。
なお、図3の第一行のレコードとは異なり、第一行のレコードの加温の目標温度としての変動目標温度を設定する場合、その変動目標温度は、たとえば、自動車1の利用地域において、搭載されているバッテリ22により、自動車1が最低限の走行またはそれ以上の走行が可能となるバッテリ22の出力能力および入力能力が得られる温度とすればよい。最低限の走行には、たとえばSOCで走行可能な市内の近隣での走行を想定すればよい。
また、図3の第一行のレコードとは異なり、加温の開始温度を設定する場合、その開始温度は、たとえば、自動車1の利用地域において、搭載されているバッテリ22について、最低限の出力能力および入力能力が得られる最低の温度とすればよい。
図3の第二行のレコードは、順番に、A%以上のSOC、加温の開始温度としてのTa度、加温の変動目標温度としてのTb(>Ta)度、の値を有する。
第二行のレコードの加温の目標温度としての変動目標温度は、たとえば、自動車1の利用地域において、搭載されているバッテリ22により、自動車1が通常の走行またはそれ以上の走行が可能となるバッテリ22の出力能力および入力能力が得られる温度とすればよい。通常の走行とは、たとえば市外へ移動する走行を想定すればよい。
また、加温の開始温度は、たとえば、自動車1の利用地域において、搭載されているバッテリ22について、標準的な出力能力および入力能力が得られる最低の温度とすればよい。
ECU13は、この温度選択データ41にしたがって、SOCがA%以上である場合、バッテリ22の温度がTa度以下になったときに、バッテリ22の加温制御を実行してバッテリ22をTb度まで加温する。
また、ECU13は、SOCが通常距離の走行を可能にするA%未満である場合、バッテリ22の温度にかかわらず、バッテリ22の加温制御を実行しない。
図4は、第一実施形態において、図2のECU13により実行されるバッテリ22の加温制御の流れを示すフローチャートである。
ECU13は、図4のバッテリ22の加温制御を、繰り返し実行する。ECU13は、たとえば自動車1の利用の有無にかかわらずに外気温に応じた周期で、図4のバッテリ22の加温制御を、繰り返し実行してよい。なお、ECU13の替わりに、バッテリコントローラ12が、図4のバッテリ22の加温制御を繰り返し実行してもよい。
図4のステップST1において、ECU13は、バッテリ22の現在の温度を取得する。ECU13は、たとえば温度センサ11から、バッテリ22の温度を取得する。
ステップST2において、ECU13は、自動車1が停車中であるか否かを判断する。ECU13は、たとえば図示外の車速センサ、乗員監視装置17から得られる乗車の有無、などに応じて、自動車1が停車中であるか否かを判断する。ECU13は、たとえば車速センサの速度が0である場合に停車中であると判断し、それ以外の速度である場合に停車中でないと判断する。ECU13は、たとえば乗車しているユーザがいない場合に停車中であると判断し、一人でも乗車している場合には停車中でないと判断する。そして、自動車1が停車中である場合、ECU13は、処理をステップST3へ進める。自動車1が停車中でない場合、ECU13は、図4の処理を終了する。
ステップST3において、ECU13は、バッテリ22の充電状態が非充電中であるか否かを判断する。ECU13は、たとえば図示外の自動車1の充電コンセントについてのプラグ接続の有無の検出結果に基づいて、充電中であるか否かを判断する。ECU13は、たとえば充電コンセントにプラグが接続されていない場合に非充電中であると判断し、充電コンセントにプラグが接続されている場合に非充電中ではないと判断する。そして、非充電中である場合、ECU13は、処理をステップST4へ進める。非充電中でない場合、すなわち充電中である場合、ECU13は、処理をステップST9へ進める。
ステップST9において、ECU13は、バッテリ22の現在の温度が、加温についての通常の開始温度以下であるか否かを判断する。加温についての通常の開始温度は、たとえば自動車1の利用地域に応じてバッテリ22に対応して固定的に設定される温度でよい。通常の開始温度は、たとえば自動車1が標準的な走行が可能となるバッテリ22の出力能力および入力能力が得られる温度とすればよい。そして、バッテリ22の現在の温度が通常の開始温度以下に冷却された状態にある場合、ECU13は、処理をステップST10へ進める。バッテリ22の現在の温度が通常の開始温度以下までには冷却されていない状態である場合、ECU13は、図4の処理を終了する。
ステップST10において、ECU13は、通常の目標温度を、バッテリ22の加温制御の目標温度に設定する。通常の目標温度は、自動車1が標準的な走行が可能となるバッテリ22の出力能力および入力能力が得られる温度、またはそれ以上の所定の温度とすればよい。
ステップST11において、ECU13は、バッテリ22を加温する。ECU13は、ヒータコントローラ14にバッテリ22の加温を指示する。ヒータコントローラ14は、ヒータ15によりバッテリ22を加温する。
また、ECU13は、加温中のバッテリ22の温度を周期的に取得し、加温中のバッテリ22の温度が通常の目標温度に達したか否かを判断する。加温中のバッテリ22の温度が通常の目標温度に達した場合、ECU13は、ヒータコントローラ14にバッテリ22の加温停止を指示する。その後、ECU13は、図4の処理を終了する。
これにより、ECU13は、停車して充電中にある自動車1のバッテリ22を、通常の目標温度に加温することができる。ECU13は、充電中である場合にはバッテリ22の残電力としてのSOCによらずに、標準的な走行が可能となるようにバッテリ22を加温する。
ステップST4において、ECU13は、非充電中であるバッテリ22の現在の充電量を示すSOCを取得する。ECU13は、バッテリコントローラ12から、SOCを取得する。
ステップST5において、ECU13は、取得したSOCに対応する変動目標温度などを取得する。ECU13は、図3の温度選択データ41に基づいて、現在のSOCに対応する加温の開始温度の値と、加温の目標温度としての変動目標温度と、を取得する。
ステップST6において、ECU13は、バッテリ22の現在の温度が、変動目標温度とともに取得したSOCに応じた加温の開始温度以下であるか否かを判断する。そして、バッテリ22の現在の温度が加温の開始温度以下に冷却された状態にある場合、ECU13は、処理をステップST7へ進める。バッテリ22の現在の温度が加温の開始温度以下までには冷却されていない状態である場合、ECU13は、図4の処理を終了する。
ステップST7において、ECU13は、取得した変動目標温度を、バッテリ22の加温制御の目標温度に設定する。
ステップST8において、ECU13は、バッテリ22を加温する。ECU13は、ヒータコントローラ14にバッテリ22の加温を指示する。ヒータコントローラ14は、ヒータ15によりバッテリ22を加温する。
また、ECU13は、加温中のバッテリ22の温度を周期的に取得し、加温中のバッテリ22の温度が変動目標温度に達したか否かを判断する。加温中のバッテリ22の温度が変動目標温度に達した場合、ECU13は、ヒータコントローラ14にバッテリ22の加温停止を指示する。その後、ECU13は、図4の処理を終了する。
これにより、ECU13は、停車して非充電中にあるバッテリ22を加温する目標温度を、取得したバッテリ22の充電量に応じて設定することができる。
たとえば、ECU13は、バッテリ22の充電量を示すSOCが通常距離の走行を可能にするA%未満である場合には、停車して非充電中にある自動車1のバッテリ22を加温しないようにできる。
これに対して、バッテリ22の充電量を示すSOCが通常距離の走行を可能にするA%以上である場合には、ECU13は、停車して非充電中にある自動車1のバッテリ22を、変動目標温度に加温する。
以上のように、本実施形態では、ECU13は、自動車1の走行のために自動車1に設けられるバッテリ22の現在の充電量を取得し、停車して非充電中にあるバッテリ22を加温する変動目標温度を、取得した充電量に応じて設定する。たとえば、取得した充電量が通常距離の走行を可能にする第一充電量としてのA%より低い場合、ECU13は、ヒータ15を用いたバッテリ22の加温をしない。よって、本実施形態では、バッテリ22の現在の充電量が低い場合に、バッテリ22から消費される電力を減らすことができる。
その結果、本実施形態では、自動車1といった車両において、搭載されるバッテリ22を適切に加温しつつ、バッテリ22の現在の充電量が低い場合にはヒータ15の加温による充電量の減少を抑えることができる。
本実施形態では、たとえば、バッテリ22の残電力が不足して目的地まで移動できなくなってしまうこと、バッテリ22の充電量が低くなるような長期間の加温により走行が不能となること、などを好適に抑制できる。
なお、取得した充電量が通常距離の走行を可能にするA%より低い場合において、ECU13は、バッテリ22の加温をしないようにする替わりに、SOCがA%以上である場合での変動目標温度より低い変動目標温度を設定してもよい。この場合でも、本実施形態では、充電量が低い状態のバッテリ22から消費される電力を減らすことができる。走行が不能となること、などを好適に抑制できる。
[第二実施形態]
次に、本発明の第二実施形態に係る自動車1のバッテリ加温装置10について説明する。本実施形態では、充電中においても、メモリ18から変動目標温度を取得して使用する。
本実施形態では、上述した実施形態と同様の構成については同一の符号を使用して図示および説明を省略する。以下の説明では、主に上述した実施形態との相違点について説明する。
図5は、第二実施形態において、図2のメモリ18に記録される目標温度の温度選択データ51である。
図5の温度選択データ51は、変動目標温度ごとの複数のレコードを有するテーブル形式のデータである。
図5において、第一行のレコードは、SOCの範囲、加温の開始温度、加温の目標温度としての変動目標温度として、順番に、通常距離での最低限の出力の走行を可能にするSOCの閾値A%未満、加温させない、加温させない、の値を有する。
第二行のレコードは、順番に、SOCの閾値A%以上かつSOCの閾値B%未満、Ta度、Tb度、の値を有する。
第三行のレコードは、順番に、SOCの閾値B%以上、Tc(>Tb)度、Td(>Tc)度、の値を有する。ここで、SOCの閾値B%は、閾値A%より大きな値であり、たとえばA%の場合より長い長距離走行についての通常出力での走行を可能にする値とすればよい。
第三行のレコードの加温の目標温度としての変動目標温度は、たとえば、自動車1の利用地域において、搭載されているバッテリ22により、自動車1が通常より高い出力での走行またはそれ以上の走行が可能となるバッテリ22の出力能力および入力能力が得られる温度とすればよい。
また、加温の開始温度は、たとえば、自動車1の利用地域において、搭載されているバッテリ22について、標準より高い出力能力および入力能力が得られる最低の温度とすればよい。
ECU13は、この温度選択データ51にしたがって、SOCが長距離走行を可能にするB%以上である場合、バッテリ22の温度がTc度以下になったときに、バッテリ22の加温制御を実行してバッテリ22をTd度まで加温する。
この場合、通常距離の走行を可能にするA%が第一充電量となり、B%が第二充電量となる。
図6は、第二実施形態において、第一実施形態と同様に図2のECU13により繰り返し実行されるバッテリ22の加温制御の流れを示すフローチャートである。
停車して非充電中にあるとき、ECU13は、ステップST5において、取得したSOCに対応する変動目標温度を取得する。ECU13は、図5の温度選択データ51に基づいて、現在のSOCに対応する加温の開始温度の値と、加温の目標温度としての変動目標温度と、を取得する。
その後、ECU13は、取得した開始温度および変動目標温度により、ステップST6からステップST8の処理を実行する。
これにより、ECU13は、SOCがB%以上である場合には、標準より高い出力能力および入力能力が得られるようにバッテリ22を加温する。
また、停車して非充電中ではない充電中にあるとき、ECU13は、ステップST22において、最高レベルに加温するための変動目標温度を取得する。ECU13は、図5の温度選択データ51から、現在のSOCに関係なく、温度選択データ51における最高レベルに加温するための加温の開始温度の値と、最高レベルの加温の目標温度としての変動目標温度と、を取得する。図5の場合、加温の開始温度は「Tc」であり、目標温度は「Td」である。
ステップST9において、ECU13は、バッテリ22の現在の温度が、取得した開始温度(Tc)以下であるか否かを判断する。そして、バッテリ22の現在の温度が開始温度以下に冷却された状態にある場合、ECU13は、処理をステップST23へ進める。バッテリ22の現在の温度が開始温度以下までには冷却されていない状態である場合、ECU13は、図6の処理を終了する。
ステップST23において、ECU13は、取得した最高レベルの変動目標温度(Td)を、バッテリ22の加温制御の目標温度に設定する。
ステップST11において、ECU13は、バッテリ22を加温する。ECU13は、ヒータコントローラ14にバッテリ22の加温を指示する。ヒータコントローラ14は、ヒータ15によりバッテリ22を加温する。
また、ECU13は、バッテリ22の温度を周期的に取得し、加温中のバッテリ22の温度が変動目標温度に達したか否かを判断する。加温中のバッテリ22の温度が変動目標温度に達した場合、ECU13は、ヒータコントローラ14にバッテリ22の加温停止を指示する。その後、ECU13は、図6の処理を終了する。
これにより、ECU13は、停車して充電中にある自動車1のバッテリ22を、最高レベルの変動目標温度に加温することができる。ECU13は、充電中である場合にはバッテリ22の残電力としてのSOCによらずに、最高レベルの走行が可能となるようにバッテリ22を加温する。
これにより、ECU13は、取得したSOCが長距離走行を可能にするB%より高い場合、SOCがB%より低い場合での目標温度より高い変動目標温度を取得して設定する。
そして、ECU13は、停車して充電中にあるバッテリ22を加温する目標温度を、取得した充電量に応じて取得して設定することができる。
その結果、実際に充電がなされる場合、SOCは時間の経過とともに大きくなる。加温によりSOCが低下することがあったとしても、SOCは時間の経過とともに100%になる。最終的には、SOCは100%となり、バッテリ22は、標準より高い出力能力および入力能力が得られる温度に温められる。
以上のように、本実施形態では、取得したSOCが長距離走行を可能にするB%より高い場合、SOCがB%より低い場合での目標温度より高い変動目標温度を取得して設定する。
よって、本実施形態では、たとえば、バッテリ22の残電力に余裕がある場合には、バッテリ22を通常の目標温度より高くして、バッテリ22の出力特性を通常よりも改善することができる。
これにより、本実施形態では、バッテリ22の出力電力を用いて走行する自動車1の性能を向上させることができる。
[第三実施形態]
次に、本発明の第三実施形態に係る自動車1のバッテリ加温装置10について説明する。本実施形態は、バッテリ22の劣化に応じた変動目標温度を使用する。
本実施形態では、上述した実施形態と同様の構成については同一の符号を使用して図示および説明を省略する。以下の説明では、主に上述した実施形態との相違点について説明する。
図7は、第三実施形態において、図2のメモリ18に記録される目標温度の複数の温度選択データ61,62である。
図7の上部には、図7(A)として、バッテリ22の累積的な走行距離または使用期間を示すタイムラインが示されている。図7(B)のバッテリ22のSOHは、累積的な走行距離または使用期間に応じて劣化して低下する。図7(B)には、バッテリ22の使用開始直後の第一SOH期間と、その後の第二SOH期間とが示されている。ここで、SOHはバッテリ22の劣化状態を示す。
図7の下部には、第一SOH期間で使用する第一温度選択データ61と、第二SOH期間で使用する第二温度選択データ62と、がバッテリ22の出力能力のグラフに割り当てて図示されている。
第一温度選択データ61は、たとえばバッテリ22の累積的な走行距離または使用期間が閾値未満の短い場合において使用される温度選択データである。すなわち、第一温度選択データ61は、バッテリ22のSOHが良好である場合に使用される温度選択データである。
第二温度選択データ62は、たとえばバッテリ22の累積的な走行距離または使用期間が閾値以上の長い場合において使用される温度選択データである。すなわち、第二温度選択データ62は、バッテリ22が劣化してSOHが良好でなくなった場合に使用される温度選択データである。
第一温度選択データ61、第二温度選択データ62、第一温度選択データ61から第二温度選択データ62へ切り替えるための走行距離または使用期間の閾値は、メモリ18に記録される。
バッテリ22の出力能力のグラフにおいて、縦軸は、温度である。温度は、グラフの上から下へ向かって高くなる。
グラフの横軸は、充電量としてのSOCである。SOCは、グラフの左から右へ向かって大きくなる。
バッテリ22の出力能力は、SOCが小さくなるほど小さくなり、温度が低くなるほど小さくなる。このため、バッテリ22の出力能力は、たとえばグラフを点線で区切るように、低出力ゾーン、通常出力ゾーン、高出力ゾーン、に分類することが可能である。
そして、図左の第一温度選択データ61は、基本的にSOCの値ごとに1つの変動目標温度を有する。SOCの値ごとの複数の変動目標温度は、同図において実線で示されている。同図において、複数の変動目標温度を結ぶ実線は、所定の低めのSOCの値を境とした二段階の折れ線となっている。この場合、複数の変動目標温度は、充電量が小さいSOCの範囲についての一定の低い変動目標温度と、充電量が大きいSOCの範囲についての一定の高い変動目標温度と、で構成される。第一温度選択データ61は、実際には、低いSOCの範囲とその範囲に対応する1つの低い変動目標温度と、高いSOCの範囲とその範囲に対応する1つの高い変動目標温度と、を有すればよい。図右の第二温度選択データ62についても同様である。ここで、第一温度選択データ61のグラフにおいて変動目標温度の値が変化する低いSOCの範囲と高いSOCの範囲との境界となるSOCの閾値は、たとえば上述した閾値A%と同様でよい。
また、図左での新しいバッテリ22の出力能力は、図右の古いバッテリ22の出力能力と比べて全体的に高くなる。すなわち、バッテリ22の出力能力は、バッテリ22の累積的な走行距離または使用期間が長くなるほど、全体的に劣化して低下する。
このため、図右の第二温度選択データ62として示す古いバッテリ22の出力能力のグラフに実線で示すように、第二温度選択データ62での変動目標温度は、同グラフに破線で示す変動目標温度より高くなる。図右の出力能力のグラフの破線は、図左の第一温度選択データ61のグラフに実線で記載する変動目標温度を示している。劣化した古いバッテリ22の変動目標温度を高くすることにより、劣化により出力能力が低下しているバッテリ22について、劣化していないバッテリ22と同程度の出力能力を得ることが可能になる。ここで、第二温度選択データ62のグラフにおいて変動目標温度の値が変化する低いSOCの範囲と高いSOCの範囲との境界となるSOCの閾値は、第一温度選択データ61のグラフにおける閾値と比べて小さくするとよい。これにより、劣化により出力能力が低下しているバッテリ22において、閾値付近でのSOCの場合でも、劣化していないバッテリ22と同程度の出力能力を得やすくなる。
ECU13は、バッテリ22の累積的な走行距離または使用期間と閾値とを比較して、第一温度選択データ61と第二温度選択データ62とのいずれか1つを選択する。
閾値未満である場合には、ECU13は、第一温度選択データ61を選択し、第一温度選択データ61から変動目標温度を選択する。
閾値以上である場合には、ECU13は、第二温度選択データ62を選択し、第一温度選択データ61から変動目標温度を選択する。
これにより、ECU13は、バッテリ22が劣化している場合、バッテリ22が劣化していない場合より高い変動目標温度を取得して設定することになる。
図8は、第三実施形態において、第一実施形態と同様に図2のECU13により繰り返し実行されるバッテリ22の加温制御の流れを示すフローチャートである。
ステップST31において、ECU13は、バッテリ22の現在の出力能力の劣化状態を取得する。ECU13は、たとえばバッテリコントローラ12からSOHを取得する。ECU13は、たとえば自動車1の累積的な走行距離を示すオドメータの値を取得してもよい。
ステップST32において、ECU13は、取得したバッテリ22の劣化状態に応じて、図7にしたがって複数の温度選択データ61,62から1つを選択する。
その後、ECU13は、ステップST33においてバッテリ22の充電状態(たとえば充電中または非充電中)を取得し、ステップST4においてSOCを取得する。
ステップST34において、ECU13は、選択した温度選択データ61,62を用いて、取得したSOCに対応する変動目標温度を取得する。たとえばバッテリ22の劣化が進んでいない場合、ECU13は、図7の左側の温度選択データ61のグラフに基づいて、充電状態にかかわらず、取得したSOCに対応する変動目標温度を取得する。この他にもたとえば、充電中である場合には非充電中の場合とは異なり、ECU13は、図7の左側の温度選択データ61のグラフにおいて高出力ゾーンにおける最高の変動目標温度を取得してよい。
その後、ECU13は、ステップST7において加温の変動目標温度をバッテリ22の目標温度に設定し、ステップST8においてバッテリ22の加温制御を実行する。ここで、ステップST6においてバッテリ22の現在の温度と比較する加温の開始温度は、SOCまたは変動目標温度によらない固定的な値であっても、上述した実施形態のようにSOCに応じて選択される加温の変動目標温度ごとに異なる値であってもよい。また、加温の開始温度は、加温の変動目標温度と比べて、所定の固定的な許容温度差だけ低い温度としてもよい。
これにより、ECU13は、たとえば停車して非充電中にあるバッテリ22について加温する目標温度を、取得した充電量と、バッテリ22の劣化の程度とに応じて取得して設定することができる。
ECU13は、バッテリ22が劣化している場合には、バッテリ22が劣化していない場合より高い変動目標温度を取得して設定することができる。
以上のように、本実施形態では、劣化検出センサとしてのバッテリコントローラ12が、バッテリ22の出力能力の劣化状態(SOH)を判定する。そして、ECU13は、バッテリ22の現在の出力能力の劣化状態(SOH)を取得し、バッテリ22が劣化している場合には、バッテリ22が劣化していない場合より高い変動目標温度を取得して設定する。
よって、本実施形態では、バッテリ22が劣化している場合には、バッテリ22が劣化していない場合より高い温度に加温して、劣化したバッテリ22の出力能力の低下を抑制して改善することができる。
その結果、本実施形態では、バッテリ22の出力能力は、バッテリ22の劣化の影響を受け難くなる。自動車1は、バッテリ22が劣化している場合でも、バッテリ22が劣化していない場合と同等の出力能力により走行することができる。
[第四実施形態]
次に、本発明の第四実施形態に係る自動車1のバッテリ加温装置10について説明する。本実施形態では、自動車1の走行履歴に応じた変動目標温度を使用する。
本実施形態では、上述した実施形態と同様の構成については同一の符号を使用して図示および説明を省略する。以下の説明では、主に上述した実施形態との相違点について説明する。
図9は、第四実施形態において、図2のメモリ18に記録される目標温度の温度選択データ71,72である。
図9(A)は、第四実施形態における目標温度の温度選択データ71である。
温度選択データ71は、バッテリ22の出力能力のグラフに割り当てて図示されている。
温度選択データ71は、基本的にSOCの値ごとに、高出力用の変動目標温度と、通常出力用の変動目標温度との、2組の変動目標温度を有する。SOCの値ごとの高出力用の複数の変動目標温度は、同図において実線で示されている。SOCの値ごとの通常出力用の複数の変動目標温度は、同図において破線で示されている。それぞれの複数の変動目標温度を結ぶ線は、それぞれに所定の低めのSOCの値を境とした二段階の折れ線となっている。ここで、実線または破線それぞれのグラフにおいて変動目標温度の値が変化する低いSOCの範囲と高いSOCの範囲との境界となるSOCの閾値は、第一温度選択データ61のグラフにおける閾値と比べて小さくしてよい。これにより、劣化により出力能力が低下しているバッテリ22について、劣化していないバッテリ22と同程度の出力能力が得やすくなる。ここで、温度選択データ71の破線のグラフにおいて変動目標温度の値が変化する低いSOCの範囲と高いSOCの範囲との境界となるSOCの閾値は、たとえば上述した閾値A%と同様でよい。この場合、温度選択データ71の実線のグラフにおいて変動目標温度の値が変化する低いSOCの範囲と高いSOCの範囲との境界となるSOCの閾値は、破線での閾値と比べて小さくするとよい。これにより、より高い出力が得やすくなる。
図中に実線で示す高出力用の温度選択データ71の変動目標温度は、破線で示す通常出力の温度選択データ71の変動目標温度より高い。温度選択データ71には、複数の出力能力に対応する複数組の変動目標温度が含まれる。
走行中のバッテリ22の平均的な出力が高い場合、ECU13は、破線での変動目標温度に替えて、実線での高い変動目標温度を選択する。
これにより、ECU13は、自動車1が高い出力で走行していた場合、自動車1が通常の低い出力で走行していた場合より高い変動目標温度を取得して設定することができる。
図10は、第四実施形態において、図2のECU13により実行されるバッテリ22の加温制御の流れを示すフローチャートである。
ステップST41において、ECU13は、自動車1の走行履歴として、自動車1の走行データを取得する。自動車1の走行データには、たとえば、自動車1の走行距離、走行中の速度、回転数などの走行履歴、走行中のバッテリ22の出力電流、出力ワット数の履歴がある。これらの履歴データは、自動車1の走行中に、ECU13により取得され、メモリ18に蓄積して記録される。ECU13は、メモリ18から、これらの走行に関する履歴データを取得する。
ステップST42において、ECU13は、取得した自動車1の走行データに応じて、走行履歴に基づく目標出力、予想距離を取得する。目標出力は、たとえば走行データに含まれる走行中のバッテリ22のたとえば出力電流の平均的な値でよい。予想距離は、たとえば走行データに含まれる走行距離の平均的な値でよい。
その後、ECU13は、ステップST43においてバッテリ22の充電状態を取得し、ステップST4においてSOCを取得する。
ステップST44において、ECU13は、予想距離電力が、取得したSOCにより確保できるか否かを判断する。ここで、予想距離電力とは、予想距離において必要とされる電力をいい、たとえば予想距離と平均的な単位距離の消費電力とから演算してよい。
取得したSOCの充電量が、予想距離および目標出力での走行に必要とされる電力に対して不足する場合、ECU13は、バッテリ22の加温をすることなく図10の処理を終了する。
取得したSOCの充電量が、予想距離および目標出力での走行に必要とされる電力を超えている場合、ECU13は、処理をステップST45へ進める。
ステップST45において、ECU13は、図9(A)の温度選択データ71を用いて、取得したSOCおよび目標出力に応じた変動目標温度を取得する。
目標出力が通常の出力範囲内にある場合、ECU13は、図9(A)の破線で示す通常の変動目標温度を、取得したSOCに応じて取得する。
目標出力が高い出力範囲内にある場合、ECU13は、図9(A)の実線で示す高い変動目標温度を、取得したSOCに応じて取得する。
ここで、通常の出力範囲は、平均的に想定される速度および加減速の走行において必要とされるものとして、車両について履歴に関係なく予め設定された出力範囲でよい。また、高い出力範囲とは、通常の出力範囲よりも高い出力が可能なものとして、車両について履歴に関係なく予め定められた出力範囲でよい。
ECU13は、走行履歴の自動車1が自動車1についての通常の出力範囲に収まる低い出力で走行していた場合、通常の入力範囲のための図9(A)の破線についての複数の変動目標温度から、SOCに対応する変動目標温度を選択して取得する。
ECU13は、走行履歴の自動車1が自動車1についての通常の出力範囲を超える高い出力で走行していた場合、通常の入力範囲のための図9(A)の実線についての複数の変動目標温度から、SOCに対応する変動目標温度を選択して取得する。
その後、ECU13は、ステップST7において変動目標温度をバッテリ22の目標温度に設定し、ステップST8においてバッテリ22の加温制御を実行する。
ここで、ECU13は、ステップST7において、充電状態にかかわらず、履歴に基づく出力範囲および現在のSOCに応じた変動目標温度を取得して設定してよい。この他にもたとえば、ECU13は、充電中である場合には非充電中の場合とは異なり、温度選択データ71について出力に応じて選択され得る最高の変動目標温度を取得して設定してよい。図9(A)の目標温度の温度選択データ71では、同じ値のSOCについて、たとえば通常出力ゾーンとなる破線での変動目標温度と、高出力ゾーンとなる実線での変動目標温度とが選択可能である。ECU13は、履歴に基づく目標出力を得るために通常出力ゾーンでは不足して高出力ゾーンが必要となる場合、実線での変動目標温度を取得して設定する。逆に、通常出力ゾーンにおいて履歴に基づく目標出力を得ることができる場合、ECU13は、破線での変動目標温度を取得して設定する。
また、ステップST6においてバッテリ22の現在の温度と比較する加温の開始温度は、SOCまたは変動目標温度によらない固定的な値であっても、上述した実施形態のようにSOCに応じて選択される加温の変動目標温度ごとに対応して異なる値であってもよい。また、加温の開始温度は、加温の変動目標温度より、それとの許容温度差に相当する固定値だけ低い値としてもよい。
これにより、ECU13は、たとえば停車して非充電中にあるバッテリ22を加温する変動目標温度を、取得した充電量と、自動車1の走行履歴とに応じて取得して設定することができる。
ECU13は、自動車1が平均的に高い出力で走行する履歴がある場合には、自動車1が平均的に通常の低い出力で走行する履歴がある場合より高い変動目標温度を取得して設定する。
以上のように、本実施形態では、メモリ18が、自動車1の走行履歴として、自動車1の走行に関する履歴データを蓄積する。そして、ECU13は、自動車1の走行履歴を取得し、自動車1が高い出力で走行していた場合、自動車1が低い出力で走行していた場合より高い変動目標温度を取得して設定する。
よって、本実施形態では、たとえば自動車1が高い出力で走行する環境などである場合に、その走行環境などに適した出力が得られるようにバッテリ22を適切に加温することができる。
[第五実施形態]
次に、本発明の第五実施形態に係る自動車1のバッテリ加温装置10について説明する。本実施形態では、バッテリ22の出力能力だけでなく、回生入力能力をも確保するように変動目標温度を使用する。
本実施形態では、上述した実施形態と同様の構成については同一の符号を使用して図示および説明を省略する。以下の説明では、主に上述した実施形態との相違点について説明する。
図9(B)は、第五実施形態における目標温度の温度選択データ72である。
温度選択データ72は、バッテリ22の入力(回生)能力のグラフに割り当てて図示されている。
バッテリ22の入力能力のグラフの縦軸は、温度である。温度は、上から下へ向かって高くなる。
グラフの横軸は、充電量としてのSOCである。SOCは、左から右へ向かって大きくなる。
バッテリ22の入力能力は、SOCが大きくなる小さくなり、温度が低くなるほど小さくなる。このため、バッテリ22の入力能力は、たとえばグラフを点線で区切るように、低回生ゾーン、通常回生ゾーン、高回生ゾーン、に分類することが可能である。
温度選択データ72は、基本的にSOCの値ごとに、高回生用の変動目標温度と、通常回生用の変動目標温度との、2組の変動目標温度を有する。温度選択データ72には、複数の入力能力に対応する複数組の変動目標温度が含まれる。SOCの値ごとの高回生用の複数の変動目標温度は、同図において実線で示されている。SOCの値ごとの通常回生用の複数の変動目標温度は、同図において破線で示されている。それぞれの複数の変動目標温度を結ぶ線は、それぞれに所定の低めのSOCの値を境とした二段階の折れ線となっている。ここで、温度選択データ72の破線のグラフにおいて変動目標温度の値が変化する低いSOCの範囲と高いSOCの範囲との境界となるSOCの閾値は、たとえば上述した閾値A%より少し小さい値でよい。また、温度選択データ72の実線のグラフにおいて変動目標温度の値が変化する低いSOCの範囲と高いSOCの範囲との境界となるSOCの閾値は、破線での閾値と比べて小さくするとよい。これにより、より高い回生入力が得やすくなる。
そして、図中に実線で示す高回生用の温度選択データ72の変動目標温度は、破線で示す通常回生の温度選択データ72の変動目標温度より高い。
走行中のバッテリ22への平均的な回生入力が高い場合、ECU13は、破線での変動目標温度に替えて、実線での高い変動目標温度を選択する。
これにより、ECU13は、自動車1が高い回生入力を生じる走行をしていた場合、自動車1が通常の低い回生入力を生じる走行していた場合より高い変動目標温度を取得して設定することができる。
そして、ECU13は、バッテリ22の加温制御のために、図10の処理を実行する。
ステップST41において、ECU13は、自動車1の走行履歴として、自動車1の走行データを取得する。自動車1の走行データには、たとえば、自動車1の走行距離、走行中の速度、回転数などの走行履歴、自動車1の走行中のバッテリ22の出力電流、出力ワット数、回生による入力電流、入力ワット数、の履歴がある。これらの自動車1の履歴データは、自動車1の走行中に、ECU13により取得され、メモリ18に蓄積して記録される。ECU13は、メモリ18から、自動車1の走行に関する履歴データを取得する。
ステップST42において、ECU13は、取得した自動車1の走行データに応じて、走行履歴に基づく目標出力、目標入力、予想距離を取得する。目標入力は、たとえば走行データに含まれる走行中のバッテリ22のたとえば回生による入力電流の平均的な値でよい。
その後、ECU13は、ステップST43においてバッテリ22の充電状態を取得し、ステップST4においてSOCを取得する。
ステップST44において、ECU13は、予想距離に必要とされる電力を演算して、その電力が、取得したSOCにより確保できるか否かを予想して判断する。
取得したSOCの充電量が、予想距離および目標出力での走行に必要とされる電力に対して不足する場合、ECU13は、バッテリ22の加温をすることなく図10の処理を終了する。
取得したSOCの充電量が、予想距離および目標出力の走行に必要とされる電力を超えている場合、ECU13は、処理をステップST45へ進める。
ステップST45において、ECU13は、図9(A)および図9(A)の温度選択データ71,72を用いて、取得したSOC、目標出力および目標入力に応じた変動目標温度を取得する。
目標出力が通常の出力範囲内にある場合、ECU13は、図9(A)の破線で示す変動目標温度を、取得したSOCに応じて取得する。
目標出力が高い出力範囲内にある場合、ECU13は、図9(A)の実線で示す変動目標温度を、取得したSOCに応じて取得する。
目標入力が通常の入力範囲内にある場合、ECU13は、図9(B)の破線で示す変動目標温度を、取得したSOCに応じて取得する。
目標入力が高い入力範囲内にある場合、ECU13は、図9(B)の実線で示す変動目標温度を、取得したSOCに応じて取得する。
ここで、通常の入力範囲は、平均的に想定される減速走行におけるものとして履歴に関係なく予め設定された入力範囲でよい。また、高い入力範囲とは、通常の入力範囲よりも高い入力が可能なものとして履歴に関係なく予め定められた入力範囲でよい。
ECU13は、走行履歴の自動車1が自動車1についての通常の出力範囲に収まる低い出力で走行していた場合、通常の入力範囲のための図9(B)の破線についての複数の変動目標温度から、SOCに対応する変動目標温度を選択して取得する。
ECU13は、走行履歴の自動車1が自動車1についての通常の出力範囲を超える高い出力で走行していた場合、通常の入力範囲のための図9(B)の実線についての複数の変動目標温度から、SOCに対応する変動目標温度を選択して取得する。
そして、ECU13は、目標出力に基づいて取得した変動目標温度と、目標入力に基づいて取得した変動目標温度とを比較し、いずれか高い方の変動目標温度を、最終的な変動目標温度として取得する。
その後、ECU13は、ステップST7において変動目標温度をバッテリ22の目標温度に設定し、ステップST8においてバッテリ22の加温制御を実行する。
ここで、ECU13は、ステップST7において、充電状態にかかわらず、履歴に基づく入力範囲および現在のSOCに応じた変動目標温度を取得して設定してよい。この他にもたとえば、ECU13は、充電中である場合には非充電中の場合とは異なり、温度選択データ72について入力に応じて選択され得る最高の変動目標温度を取得して設定してよい。図9(B)の目標温度の温度選択データ72では、同じ値のSOCについて、たとえば通常回生ゾーンとなる破線での変動目標温度と、高回生ゾーンとなる実線での変動目標温度とが選択可能である。ECU13は、履歴に基づく目標入力を得るために通常回生ゾーンでは不足して高回生ゾーンが必要となる場合、実線での変動目標温度を取得して設定する。逆に、通常回生ゾーンにおいて履歴に基づく目標入力を得ることができる場合、ECU13は、破線での変動目標温度を取得して設定する。ECU13は、温度選択データ71に基づいて取得した変動目標温度と、温度選択データ72に基づいて取得した変動目標温度との中の、高い方の変動目標温度を、最終的な変動目標温度として設定してよい。
また、ステップST6においてバッテリ22の現在の温度と比較する加温の開始温度は、SOCまたは変動目標温度によらない固定的な値であっても、上述した実施形態のようにSOCに応じて選択される加温の変動目標温度ごとに対応して異なる値であってもよい。また、加温の開始温度は、加温の変動目標温度を基準としてそれより所定値で低い値としてもよい。
これにより、ECU13は、たとえば停車して非充電中にあるバッテリ22を加温する変動目標温度を、取得した充電量と、バッテリ22の出力能力および入力能力とに応じて取得して設定することができる。
ECU13は、高い回生入力が期待できるような場合には、バッテリ22の出力能力のみから得られるものより高い変動目標温度を取得して設定して、回生入力を高める。
以上のように、本実施形態では、ECU13は、自動車1の走行履歴として、バッテリ22の出力および回生入力についての履歴を取得し、バッテリ22の出力履歴から得られる目標温度、およびバッテリ22の回生入力履歴から得られる目標温度の中の高い方の温度を、変動目標温度として取得して設定する。
よって、本実施形態では、バッテリ22の出力だけでなく、バッテリ22の回生入力をも考慮して、それらの双方に適した性能が得られるように、バッテリ22を適切に加温することができる。
バッテリ22の回生入力性能は、基本的にバッテリ22の温度が高いほど高くなる。よって、本実施形態では、バッテリ22をその回生入力に適した温度まで温めることにより、電力を効率よく回生することができ、走行距離が延びることを期待できる。
[第六実施形態]
次に、本発明の第六実施形態に係る自動車1のバッテリ加温装置10について説明する。本実施形態では、ユーザ毎の走行履歴に応じた変動目標温度を使用する。
本実施形態では、上述した実施形態と同様の構成については同一の符号を使用して図示および説明を省略する。以下の説明では、主に上述した実施形態との相違点について説明する。
図11は、第六実施形態において、図2のECU13により実行されるバッテリ22の加温制御の流れを示すフローチャートである。
ステップST51において、ECU13は、ユーザを取得する。ECU13は、乗員監視装置17からユーザの情報を取得することにより、自動車1に乗車したドライバとしてのユーザを取得する。
ステップST52において、ECU13は、取得したユーザの走行履歴として、ユーザ毎の走行データを取得する。ユーザ毎の走行データには、たとえば、ユーザ毎の走行距離、走行中の速度、回転数などの走行履歴、ユーザ毎の走行中のバッテリ22の出力電流、出力ワット数の履歴がある。これらのユーザ毎の履歴データは、自動車1の走行中に、ECU13により取得され、ユーザと対応付けてメモリ18に蓄積して記録される。ECU13は、メモリ18から、ユーザ毎の走行に関する履歴データを取得する。
ステップST53において、ECU13は、取得したユーザ毎の走行データに応じて、ユーザ毎の走行履歴に基づく目標出力、予想距離を取得する。
その後、ECU13は、ステップST54においてバッテリ22の充電状態を取得し、ステップST4においてSOCを取得する。
ステップST55において、ECU13は、予想距離に必要とされる電力を演算して、その電力が、取得したSOCにより確保できるか否かを判断する。
取得したSOCの充電量が、予想距離および目標出力での走行に必要とされる電力に対して不足する場合、ECU13は、バッテリ22の加温をすることなく図11の処理を終了する。
取得したSOCの充電量が、予想距離および目標出力の走行に必要とされる電力を超えている場合、ECU13は、処理をステップST56へ進める。
ステップST56において、ECU13は、図9(A)の温度選択データ71を用いて、取得したSOCおよび目標出力に応じた変動目標温度を取得する。
目標出力が通常の出力範囲内にある場合、ECU13は、図9(A)の破線で示す変動目標温度を、取得したSOCに応じて取得する。
目標出力が高い出力範囲内にある場合、ECU13は、図9(A)の実線で示す変動目標温度を、取得したSOCに応じて取得する。
ECU13は、ユーザ毎の走行データによる走行履歴の自動車1が自動車1についての通常の出力範囲に収まる低い出力で走行していた場合、通常の入力範囲のための図9(A)の破線についての複数の変動目標温度から、SOCに対応する変動目標温度を選択して取得する。
ECU13は、ユーザ毎の走行データによる走行履歴の自動車1が自動車1についての通常の出力範囲を超える高い出力で走行していた場合、通常の入力範囲のための図9(A)の実線についての複数の変動目標温度から、SOCに対応する変動目標温度を選択して取得する。
その後、ECU13は、ステップST7において変動目標温度をバッテリ22の目標温度に設定し、ステップST8においてバッテリ22の加温制御を実行する。
これにより、ECU13は、たとえば停車して非充電中にあるバッテリ22を加温する目標温度を、取得した充電量と、ユーザ毎の走行履歴とに応じて取得して設定することができる。
ECU13は、ユーザが平均的に高い出力で走行する履歴がある場合には、平均的に通常の低い出力で走行する履歴があるユーザの場合より高い変動目標温度を取得して設定する。
以上のように、本実施形態では、ユーザ認識装置(乗員監視装置17)が、自動車1に乗車したユーザを認識する。そして、ECU13は、認識されたドライバとしてのユーザについての走行履歴を取得し、認識されたユーザが高い出力で走行していた場合には、低い出力で走行するユーザの場合と比べて高い変動目標温度を取得して設定する。
よって、本実施形態では、ドライバが高い出力で走行する傾向にある場合には、そのドライバに適した出力が得られるように、バッテリ22を適切に加温することができる。
[第七実施形態]
次に、本発明の第七実施形態に係る自動車1のバッテリ加温装置10について説明する。本実施形態では、自動車1の使用環境に応じた変動目標温度を使用する。
本実施形態では、上述した実施形態と同様の構成については同一の符号を使用して図示および説明を省略する。以下の説明では、主に上述した実施形態との相違点について説明する。
図12は、第七実施形態において、図2のECU13により実行されるバッテリ22の加温制御の流れを示すフローチャートである。
ステップST81において、ECU13は、自動車1の使用環境として、自動車1の現在地を取得する。ECU13は、受信機16から自動車1の最新の位置情報を取得することにより、自動車1の現在地を取得する。
その後、ECU13は、ステップST82においてバッテリ22の充電状態を取得し、ステップST4においてSOCを取得する。
ステップST83において、ECU13は、図7の温度選択データ61を用いて、取得したSOCおよび出力目標に応じた変動目標温度を取得する。
ステップST84において、ECU13は、現在地が過去に充電をしたことがある地点であるか否かを判断する。過去に充電をしたことがある地点は、過去の充電の際にECU13が受信機16から過去の現在地を取得し、メモリ18に蓄積して記録すればよい。ECU13は、メモリ18に蓄積されている充電地と現在地との合致を判断することにより、過去に充電をしたことがある地点であるか否かを判断すればよい。
現在地が過去に充電をしたことがある地点である場合、ECU13は、処理をステップST6へ進める。
現在地が過去に充電をしたことがない地点である場合、ECU13は、処理をステップST85へ進める。
ステップST85において、ECU13は、ステップST83で取得した変動目標温度を、所定の温度で上げるように更新する。これにより、変動目標温度が高くなり、その分でバッテリ22の出力能力が向上する。
ECU13は、現在地が充電履歴のある地点である場合、現在地の充電履歴の有無に関係なく取得した変動目標温度より高い変動目標温度を設定する。
その後、ECU13は、ステップST7において変動目標温度をバッテリ22の目標温度に設定し、ステップST8においてバッテリ22の加温制御を実行する。
これにより、ECU13は、たとえば停車して非充電中にあるバッテリ22を加温する目標温度を、取得した充電量と、充電履歴とに応じて取得して設定することができる。
ECU13は、現在地が充電実績のある地点である場合には、充電実績のない地点での場合より加温させた高い変動目標温度を取得して設定する。
以上のように、本実施形態では、現在地検出部としての受信機16が、自動車1の現在地を検出する。メモリ18は、過去に充電したことがある地点を示す充電履歴を記憶する。そして、ECU13は、自動車1の使用環境として現在地を取得し、現在地が充電履歴の地点である場合、現在地が充電履歴のない地点である場合での変動目標温度より高い温度を取得して設定する。現在地が充電履歴の地点である場合には、現在地において充電することにより追加の充電量を確保でき、その後の走行は現時点の充電量に制限されなくなり得る。
よって、本実施形態では、充電履歴により即座に充電が可能な状況にある場合には、充電履歴がない地点である場合のようにバッテリ22の充電量により制限されることなく、より良好なバッテリ22の性能が得られるように高い目標温度まで適切に加温することができる。
[第八実施形態]
次に、本発明の第八実施形態に係る自動車1のバッテリ加温装置10について説明する。本実施形態では、自動車1が走行する予定の路面状況に応じた変動目標温度を使用する。
本実施形態では、上述した実施形態と同様の構成については同一の符号を使用して図示および説明を省略する。以下の説明では、主に上述した実施形態との相違点について説明する。
図13は、第八実施形態において、図2のECU13により実行されるバッテリ22の加温制御の流れを示すフローチャートである。
ステップST91において、ECU13は、自動車1が走行する予定の路面の情報を取得する。ECU13は、たとえば受信機16から、自動車1が走行する予定の路面の情報を取得する。
その後、ECU13は、ステップST92においてバッテリ22の充電状態を取得し、ステップST4においてSOCを取得する。
ステップST93において、ECU13は、図7の温度選択データ61を用いて、取得したSOCおよび目標出力に応じた変動目標温度を取得する。
ステップST94において、ECU13は、自動車1が走行する予定の路面が、通常の舗装路より滑りやすい未舗装路であるか否かを判断する。
予定路面が未舗装路でない場合、ECU13は、処理をステップST6へ進める。
予定路面が未舗装路である場合、ECU13は、処理をステップST95へ進める。
ステップST95において、ECU13は、ステップST93で取得した変動目標温度を、所定の温度で下げるように更新する。これにより、変動目標温度が低くなり、その分でバッテリ22の出力能力が低下する。
ECU13は、走行予定の路面が通常の舗装路より滑りやすいものであると予想する場合、走行予定の路面の状況に関係なく取得した変動目標温度より低い変動目標温度を設定する。
その後、ECU13は、ステップST7において変動目標温度をバッテリ22の目標温度に設定し、ステップST8においてバッテリ22の加温制御を実行する。
これにより、ECU13は、たとえば停車して非充電中にあるバッテリ22を加温する目標温度を、取得した充電量と、路面状況とに応じて取得して設定することができる。
ECU13は、走行予定の路面が高い出力を必要としない滑りやすい未舗装路である場合には、通常の舗装路またはそれより滑りにくい路面の場合である場合より降温させた低い変動目標温度を取得して設定する。
以上のように、本実施形態では、路面検出部としての受信機16は、自動車1が走行する予定の路面情報を取得する。そして、ECU13は、受信機16から自動車1が走行する予定の路面情報を取得し、自動車1が走行する予定の路面が通常の舗装路より滑りやすいものである場合、舗装路またはそれより滑りにくい路面である場合より低い変動目標温度を取得して設定する。滑りやすい路面では、バッテリ22が低い温度であってそのためにピークパワーが低いとしても、走行に実質的な影響が生じ難い。
よって、本実施形態では、自動車1が走行する予定の路面が舗装路より滑りやすいものであり、その結果としてバッテリ22の出力として高いものが必要とされない場合には、それに応じた低い目標温度まで適切に加温することができる。
[第九実施形態]
次に、本発明の第九実施形態に係る自動車1のバッテリ加温装置10について説明する。本実施形態では、バッテリ22の加温の開始および継続について、ユーザの承認をとって実施する。
本実施形態では、上述した実施形態と同様の構成については同一の符号を使用して図示および説明を省略する。以下の説明では、主に上述した実施形態との相違点について説明する。
図14は、第九実施形態において、図2のECU13により実行されるバッテリ22の加温制御の流れを示すフローチャートである。
ステップST2において停車中と判断した後、ECU13は、ステップST61においてバッテリ22の充電状態を取得し、ステップST4においてSOCを取得する。
ステップST62において、ECU13は、図7の温度選択データ61を用いて、取得したSOCおよび出力目標に応じた変動目標温度を取得する。
その後、ECU13は、ステップST7において変動目標温度をバッテリ22の目標温度に設定する。
ステップST63において、ECU13は、加温後に残るバッテリ22の充電量であるSOCを予測する。たとえば、ECU13は、過去の1回の加温により消費された電力量を、取得したSOCから減算して、加温後に残るSOCを演算する。
ステップST64において、ECU13は、加温後に残るSOCが、所定の閾値以上であるか否かを判断する。所定の閾値は、たとえば、通常の走行で消費される電力量に対応するSOCでよい。この他にもたとえば、所定の閾値は、ユーザの予定に基づいて予想される走行で消費される電力量に対応するSOCでよい。
加温後に残るSOCが所定の閾値以上でない場合、ECU13は、バッテリ22の加温制御を実行することなく、図14の処理を終了する。
加温後に残るSOCが所定の閾値以上である場合、ECU13は、処理をステップST65へ進める。
ステップST65において、ECU13は、バッテリ22の加温開始についてのユーザ承認を判断する。ECU13は、ユーザインタフェース21の表示部19にバッテリ22の加温開始を表示してユーザに通知する。ECU13は、それに応じた操作部20の操作に基づいて、ユーザ承認を判断する。
ユーザが加温開始を承認しない場合、ECU13は、バッテリ22の加温制御を実行することなく、図14の処理を終了する。
ユーザが承認する場合、ECU13は、処理をステップST8へ進める。
ステップST8において、ECU13は、バッテリ22の加温制御を実行する。
これにより、ECU13は、たとえば停車して非充電中にあるバッテリ22を加温する目標温度を、取得した充電量と、ユーザの加温承認とに応じて取得して設定することができる。
ECU13は、ユーザインタフェース21でのユーザ操作に応じて、ヒータ15によるバッテリ22の加温の開始を制御する。
図15は、第九実施形態において、図2のECU13により実行されるバッテリ22の加温制御の流れを示すフローチャートである。
ECU13は、たとえば図14のステップST8において図15のバッテリ22の加温制御を実行する。
ステップST71において、ECU13は、バッテリ22の加温を開始する。
ステップST72において、ECU13は、加温中のバッテリ22の温度を取得する。
ステップST73において、ECU13は、加温中のバッテリ22のSOCを取得する。
ステップST74において、ECU13は、加温中のバッテリ22の現在の温度が、変動目標温度に到達したか否かを判断する。
加温中のバッテリ22の温度が変動目標温度に到達している場合、ECU13は、処理をステップST75へ進める。
加温中のバッテリ22の温度が変動目標温度に到達していない場合、ECU13は、処理をステップST76へ進める。
ステップST76において、ECU13は、加温中のバッテリ22のSOCが、所定の閾値以上であるか否かを判断する。ここで、所定の閾値は、ステップST64の閾値と同じでよい。
加温中のSOCが所定の閾値以上である場合、ECU13は、処理をステップST72へ戻す。これにより、バッテリ22の加温が継続される。
加温中のSOCが所定の閾値以上でない場合、ECU13は、処理をステップST77へ進める。
ステップST77において、ECU13は、バッテリ22の加温継続についてのユーザ承認を判断する。ECU13は、ユーザインタフェース21の表示部19にバッテリ22の加温継続を表示してユーザに通知する。ECU13は、それに応じた操作部20の操作に基づいて、ユーザ承認を判断する。
ユーザが加温継続を承認する場合、ECU13は、処理をステップST72へ戻す。これにより、バッテリ22の加温が継続される。
ユーザが承認しない場合、ECU13は、処理をステップST75へ進める。
ステップST75において、ECU13は、バッテリ22の加温を停止する。
これにより、ECU13は、バッテリ22の加温の継続を、加温中のユーザ承認に応じて制御できる。
以上のように、本実施形態では、ユーザインタフェース21が、加温の要否のためにユーザ操作される。
そして、ECU13は、加温についてのユーザインタフェース21でのユーザ操作に応じて、ヒータ15によるバッテリ22の加温の開始と、中断による停止とを制御する。
よって、本実施形態では、ユーザがバッテリ22の加温を不要と考える場合には、バッテリ22の加温を開始しないようにしたり、継続しないようにしたりできる。
以上の実施形態は、本発明の好適な実施形態の例であるが、本発明は、これに限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変形または変更が可能である。
たとえば、上記実施形態において、ECU13は、バッテリ22の現在の出力能力または回生入力能力に関する劣化状態、自動車1の走行履歴、現在の使用環境(現在地)、または、走行予定の路面状況のそれぞれに応じて、変動目標温度を選択している。
この他にもたとえば、ECU13は、バッテリ22の劣化状態、自動車1の走行履歴、現在の使用環境(現在地)、および、走行予定の路面状況、の中の少なくとも2つ以上のパラメータに応じて、変動目標温度を選択してよい。
この場合、ECU13は、たとえば、停車して非充電中にあるバッテリ22を加温する変動目標温度を、取得したSOCおよび上述した1乃至複数のパラメータに応じて取得して設定する。
1…自動車(車両)、2…車体、3…車輪、4…車室、5…シート、6…バッテリモジュール、10…バッテリ加温装置、11…温度センサ、12…バッテリコントローラ、13…ECU、14…ヒータコントローラ、15…ヒータ、16…受信機、17…乗員監視装置、18…メモリ、19…表示部、20…操作部、21…ユーザインタフェース、22…バッテリ、41,51,61,62,71,72…温度選択データ

Claims (11)

  1. バッテリの電気で走行する車両に設けられるバッテリ加温装置であって、
    前記車両の走行のために前記車両に搭載可能なバッテリと、
    前記バッテリを加温するヒータと、
    前記バッテリの温度を取得するセンサと、
    前記ヒータを用いて前記バッテリを加温する制御部と、
    前記バッテリの充電量ごとの複数の加温の目標温度を記録するメモリと、
    を有し、
    前記制御部は、
    前記バッテリの充電量を取得し、
    取得した前記充電量に応じた目標温度を前記メモリから取得して、停車して非充電中にある前記バッテリを加温する目標温度として設定し、
    前記ヒータは、設定された目標温度まで前記バッテリを加温する、
    車両のバッテリ加温装置。
  2. 前記制御部は、
    取得した前記充電量が充電量の閾値より低い場合、前記充電量が前記充電量の閾値より高い場合での目標温度より低い目標温度を設定する、または、前記ヒータを用いた前記バッテリの加温をしない、
    請求項1記載の車両のバッテリ加温装置。
  3. 前記制御部は、
    取得した前記充電量が充電量の閾値より高い場合、前記充電量が充電量の閾値より低い場合での目標温度より高い目標温度を設定する、
    請求項1または2記載の車両のバッテリ加温装置。
  4. 前記制御部は、
    前記バッテリの劣化状態、車両の走行履歴、現在の使用環境、および路面状況、の中の少なくとも1つのパラメータを取得し、
    停車して非充電中にある前記バッテリを加温する目標温度を、取得した前記充電量および前記パラメータに応じて設定する、
    請求項1から3の中の少なくとも一項記載の車両のバッテリ加温装置。
  5. 前記バッテリの劣化状態を判定する劣化検出センサ、を有し、
    前記制御部は、
    前記バッテリの劣化状態を取得し、
    前記バッテリが劣化している場合、前記バッテリが劣化していない場合より高い目標温度を設定する、
    請求項1から4の中の少なくとも一項記載の車両のバッテリ加温装置。
  6. 前記制御部は、
    前記車両の走行履歴を取得し、
    前記走行履歴での前記車両が前記車両についての通常の出力範囲を超えるように高い出力で走行していた場合、前記車両が前記車両についての通常の出力範囲に収まる低い出力で走行していた場合での目標温度より高い目標温度を設定する、
    請求項1から4の中の少なくとも一項記載の車両のバッテリ加温装置。
  7. 前記車両に乗車した乗員を認識する乗員認識装置、を有し、
    前記制御部は、
    認識された乗員による前記車両の走行履歴を取得し、
    認識された乗員の前記走行履歴での前記車両が前記車両についての通常の出力範囲を超えるように高い出力で走行していた場合、前記車両が前記車両についての通常の出力範囲に収まる低い出力で走行していた場合での目標温度より高い目標温度を設定する、
    請求項6記載の車両のバッテリ加温装置。
  8. 前記制御部は、
    前記車両の走行履歴として、前記バッテリの温度に応じて変化する前記バッテリの出力および入力についての履歴を取得し、
    前記バッテリの出力履歴から得られる目標温度、および前記バッテリの入力履歴から得られる目標温度の中の高い方の温度を、目標温度として設定する、
    請求項6または7記載の車両のバッテリ加温装置。
  9. 前記制御部は、
    前記車両の使用環境として現在地を取得し、
    前記現在地が充電履歴のある地点である場合、前記現在地の充電履歴の有無に関係なく取得した目標温度より高い目標温度を設定する、
    請求項1から4の中の少なくとも一項記載の車両のバッテリ加温装置。
  10. 前記制御部は、
    前記車両が走行する路面情報を取得し、
    前記車両が走行する路面が滑りやすいものである場合、路面の状況に関係なく取得した目標温度より低い目標温度を設定する、
    請求項1から4の中の少なくとも一項記載の車両のバッテリ加温装置。
  11. 加温の要否のためにユーザ操作されるユーザインタフェース、を有し、
    前記制御部は、
    前記ユーザインタフェースでのユーザ操作に応じて、前記ヒータによる前記バッテリの加温の開始および停止を制御する、
    請求項1から10の中の少なくとも一項記載の車両のバッテリ加温装置。

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