外輪側部材と内輪側部材とは、互いに相対的に回転する。このため、外輪側部材と内輪側部材とが軸方向に近接すると、固定側である外輪側部材に取り付けられた発電コイルと、回転側である内輪側部材に取り付けられた磁石(マグネット)とが、互いに接触して損傷する可能性がある。従って、外輪側部材と内輪側部材との接触を、より抑制することが望まれている。
本開示は、上記の課題に鑑みてなされたものであって、軸受の外輪に固定される外輪側部材と軸受の内輪に固定される内輪側部材との接触を、より抑制することが可能となる発電ユニット及び軸受ユニットを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本開示の一態様の発電ユニットは、筐体と、前記筐体の内側に位置し軸受に支持されて軸心を中心に回転可能な回転シャフトと、の間に設けられる発電ユニットであって、前記筐体に固定され前記軸心の径方向内側に向けて延び、且つ発電コイルを有する板状のカバーと、前記回転シャフトに固定され前記軸心の径方向外側に向けて延び、且つ前記発電コイルと前記軸心の軸方向で対向して配置されるマグネットと、前記カバーと前記マグネットとの間に配置される介在部と、を備える。
このように、外輪側部材であるカバーに対して内輪側部材であるマグネットが回転するため、マグネットが回転の際に軸方向に変位すると、発電コイルとマグネットとが接触する可能性がある。ここで、カバーとマグネットとの間に介在部が配置されるため、回転の際にマグネットが発電コイルから離隔した状態となる。発電効率を向上させるためには、発電コイルとマグネットとの離隔距離を小さく設定することが望ましいが、離隔距離を小さくすると発電コイルとマグネットとが接触しやすくなる。以上より、介在部を設けることにより、発電コイルとマグネットとの離隔距離を小さく設定しても、回転シャフトと共にマグネットが回転する際に、外輪側部材である発電コイルと内輪側部材であるマグネットとの接触を、より抑制することが可能となる。
上記の発電ユニットの望ましい態様として、前記マグネットは、径方向外側端に位置し軸方向に延びる第1面と、前記発電コイルに対向し径方向に延びる第2面と、前記第1面における前記発電コイル側の第1端縁と前記第2面における径方向外側の第2端縁とを結ぶ面取部と、を備える。
軸受ユニットを製造する工程において、マグネットが傾いてマグネットの径方向外側の端部が発電コイルに当たる場合がある。しかし、マグネットの径方向外側の端部には、面取部が設けられる。この面取部により、マグネットの径方向外側の端部が発電コイルに当たる際に受ける衝撃力が分散されるので、マグネットの損傷が抑制される。
上記の発電ユニットの望ましい態様として、前記マグネットは、前記軸心を含む断面において矩形形状を有し、前記マグネットの径方向外側端は前記発電コイルの径方向外側端よりも径方向外側に位置する。これにより、軸受ユニットを製造する工程において、マグネットが傾いて発電コイルに当たる場合、発電コイルの角部がマグネットの面に当たるようになり、マグネットの径方向外側の端部の損傷が抑制される。
上記の発電ユニットの望ましい態様として、前記回転シャフトは大径部と前記大径部よりも外径が小さい小径部とを有し、前記カバーの径方向内側端は、前記大径部の外周面よりも径方向内側に位置する。
これにより、カバーの径方向の長さをより大きく設定することができる。従って、カバーの大型化を図ることができるため、カバーに搭載する発電コイル等の部品の数を増やすことが可能となる。また、より大きな部品をカバーに搭載することも可能となる。
上記の発電ユニットの望ましい態様として、前記軸受は、前記筐体に固定される外輪と、前記回転シャフトの前記小径部に固定される内輪と、前記外輪と前記内輪との間に設けられる転動体と、を有し、前記マグネットの径方向外側端は、前記軸受の前記内輪の径方向外側端よりも径方向外側に位置し且つ前記発電コイルの径方向外側端と軸方向で並ぶ。これにより、マグネットの径方向の長さをより大きく設定することができるため、マグネットをより大型化することが可能となる。よって、発電コイルとマグネットとで発電される発電容量をより大きくすることができる。
上記の発電ユニットの望ましい態様として、前記マグネットを挟むリテーナとスペーサとを更に備える発電ユニットであって、前記大径部と前記小径部とは軸方向に隣接して位置し、前記大径部と前記小径部との境界部には、径方向に延びる平坦な第1壁が設けられ、前記内輪には、前記第1壁から軸方向に離隔して位置し径方向に延びる平坦な第2壁が設けられ、前記第1壁と前記第2壁との間には、径方向に延び且つ前記第1壁に接する平坦な第3壁と、前記第3壁の軸方向の反対側に位置し且つ径方向に延びる平坦な第4壁と、を有する前記リテーナと、径方向に延び前記第2壁に接する平板状の前記スペーサと、前記スペーサと前記第4壁との間に挟まれる前記マグネットと、が設けられる。
マグネットは、回転シャフトと共に回転し、回転の際に軸方向にブレやすいため、軸心との直交度(直交性)を維持しにくい。よって、スペーサと第4壁とを径方向に延びる平坦状にすることにより、マグネットの延びる方向と軸心との直交度(直交性)の精度が高くなる。これにより、マグネットが回転する際に、発電コイルとマグネットとの離隔距離がより一定になるため、発電コイルとマグネットとを近づけることができる。これにより、発電コイルとマグネットとで発電される発電容量を、より大きくすることができる。
上記の発電ユニットの望ましい態様として、前記リテーナは、径方向外側に突出する第1凸部を有し、当該第1凸部が前記介在部である。このように、リテーナによって、マグネットを固定し且つ発電コイルとマグネットとの接触を抑制することが可能となる。
上記の発電ユニットの望ましい態様として、前記カバーは、前記マグネットに向けて突出する第2凸部を有し、当該第2凸部が前記介在部である。この第2凸部により、回転シャフトと共にマグネットが回転する際に、発電コイルとマグネットとの接触を抑制することが可能となる。なお、カバーは、回転しない部材であるため、第2凸部をカバーに設けることにより、回転部材であるリテーナの体積をより小さくして、回転シャフトの径方向の回転ブレを低減することができる。
上記の発電ユニットの望ましい態様として、前記第1壁と前記カバーの径方向内側の端部とは、軸方向に離隔して配置される。これにより、回転シャフトが回転する際に、第1壁とカバーとが接触しにくいというメリットが得られる。なお、第1壁とカバーの径方向内側の端部との離隔距離は、回転シャフトが回転する際における軸受の外輪と内輪との軸方向の変位量以上が望ましい。
上記の目的を達成するため、本開示の一態様の軸受ユニットは、筐体と、前記筐体の内側に位置し軸心を中心に回転可能な回転シャフトと、前記回転シャフトを回転可能に支持する軸受と、前記筐体と前記回転シャフトとの間に設けられる発電ユニットと、を備え、前記発電ユニットは、前記筐体に固定され前記軸心の径方向内側に向けて延び、且つ発電コイルを有する板状のカバーと、前記回転シャフトに固定され前記軸心の径方向外側に向けて延び、且つ前記発電コイルと前記軸心の軸方向で対向して配置されるマグネットと、前記カバーと前記マグネットとの間に配置される介在部と、を有する。
このように、外輪側部材であるカバーに対して内輪側部材であるマグネットが回転するため、マグネットが回転の際に軸方向に変位すると、発電コイルとマグネットとが接触する可能性がある。ここで、カバーとマグネットとの間に介在部が配置されるため、回転の際にマグネットが発電コイルから離隔した状態となる。発電効率を向上させるためには、発電コイルとマグネットとの離隔距離を小さく設定することが望ましいが、離隔距離を小さくすると発電コイルとマグネットとが接触しやすくなる。以上より、介在部を設けることにより、外輪側部材である発電コイルと内輪側部材であるマグネットとの離隔距離を小さく設定しても、回転シャフトと共にマグネットが回転する際に、発電コイルとマグネットとの接触を、より抑制することが可能となる。
上記の軸受ユニットの望ましい態様として、前記マグネットは、径方向外側端に位置し軸方向に延びる第1面と、前記発電コイルに対向し径方向に延びる第2面と、前記第1面における前記発電コイル側の第1端縁と前記第2面における径方向外側の第2端縁とを結ぶ面取部と、を備える。
軸受ユニットを製造する工程において、マグネットが傾いてマグネットの径方向外側の端部が発電コイルに当たる場合がある。しかし、マグネットの径方向外側の端部には、面取部が設けられているため、面取部が発電コイルに当たって応力集中が防止され、マグネットの損傷が抑制される。
上記の軸受ユニットの望ましい態様として、前記マグネットは、前記軸心を含む断面において矩形形状を有し、前記マグネットの径方向外側端は前記発電コイルの径方向外側端よりも径方向外側に位置する。これにより、軸受ユニットを製造する工程において、マグネットが傾いて発電コイルに当たる場合、発電コイルの角部がマグネットに当たるようになり、マグネットの径方向外側の端部の損傷が抑制される。
上記の軸受ユニットの望ましい態様として、前記回転シャフトは大径部と前記大径部よりも外径が小さい小径部とを有し、前記カバーの径方向内側端は、前記大径部の外周面よりも径方向内側に位置する。
これにより、カバーの径方向の長さをより大きく設定することができる。従って、カバーの大型化を図ることができるため、カバーに搭載する発電コイル等の部品の数を増やすことが可能となる。また、より大きな部品をカバーに搭載することも可能となる。
上記の軸受ユニットの望ましい態様として、前記軸受は、前記筐体に固定される外輪と、前記回転シャフトの前記小径部に固定される内輪と、前記外輪と前記内輪との間に設けられる転動体と、を有し、前記マグネットの径方向外側端は、前記軸受の前記内輪の径方向外側端よりも径方向外側に位置し且つ前記発電コイルの径方向外側端と軸方向で並ぶ。これにより、マグネットの径方向の長さをより大きく設定することができるため、マグネットをより大型化することが可能となる。よって、発電コイルとマグネットとで発電される発電容量をより大きくすることができる。
上記の軸受ユニットの望ましい態様として、前記マグネットを挟むリテーナとスペーサとを更に備える発電ユニットであって、前記大径部と前記小径部とは軸方向に隣接して位置し、前記大径部と前記小径部との境界部には、径方向に延びる平坦な第1壁が設けられ、前記内輪には、前記第1壁から軸方向に離隔して位置し径方向に延びる平坦な第2壁が設けられ、前記第1壁と前記第2壁との間には、径方向に延び且つ前記第1壁に接する平坦な第3壁と、前記第3壁の軸方向の反対側に位置し且つ径方向に延びる平坦な第4壁と、を有する前記リテーナと、径方向に延び前記第2壁に接する平板状の前記スペーサと、前記スペーサと前記第4壁との間に挟まれる前記マグネットと、が設けられる。
マグネットは、回転シャフトと共に回転し、回転の際に軸方向にブレやすいため、軸心との直交度(直交性)を維持しにくい。よって、スペーサと第4壁とを径方向に延びる平坦状にすることにより、マグネットの延びる方向と軸心との直交度(直交性)の精度が高くなる。これにより、マグネットが回転する際に、発電コイルとマグネットとの離隔距離がより一定になるため、発電コイルとマグネットとを近づけることができる。これにより、発電コイルとマグネットとで発電される発電容量を、より大きくすることができる。
上記の軸受ユニットの望ましい態様として、前記リテーナは、径方向外側に突出する第1凸部を有し、当該第1凸部が前記介在部である。このように、リテーナによって、マグネットを固定し且つ発電コイルとマグネットとの接触を抑制することが可能となる。
上記の軸受ユニットの望ましい態様として、前記カバーは、前記マグネットに向けて突出する第2凸部を有し、当該第2凸部が前記介在部である。この第2凸部により、回転シャフトと共にマグネットが回転する際に、発電コイルとマグネットとの接触を抑制することが可能となる。なお、カバーは、回転しない部材であるため、第2凸部をカバーに設けることにより、回転部材であるリテーナの体積をより小さくして、回転シャフトの径方向の回転ブレを低減することができる。
上記の軸受ユニットの望ましい態様として、前記第1壁と前記カバーの径方向内側の端部とは、軸方向に離隔して配置される。これにより、回転シャフトが回転する際に、第1壁とカバーとが接触しにくいというメリットが得られる。なお、第1壁とカバーの径方向内側の端部との離隔距離は、回転シャフトが回転する際における軸受の外輪と内輪との軸方向の変位量以上が望ましい。
本開示に係る発電ユニット及び軸受ユニットによれば、介在部を設けることにより、外輪側部材である発電コイルと内輪側部材であるマグネットとの接触を、より抑制することが可能となる。
発明を実施するための形態(実施形態)につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下の実施形態に記載した内容により本発明が限定されるものではない。また、以下に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。
[第1実施形態]
第1実施形態について説明する。図1は、第1実施形態のセンサ付き軸受の斜視図である。図2及び図3は、第1実施形態のセンサ付き軸受の分解斜視図である。図2はセンサ付き軸受をカバー側から見た図であり、図3はセンサ付き軸受を軸受側から見た図である。
図1から図3に示すように、センサ付き軸受100は、センサ付き発電ユニット110(発電ユニット)と、軸受120と、を備える。軸受120の一方の側面に、センサ付き発電ユニット110が取り付けられる。図2及び図3に示すように、センサ付き発電ユニット110は、カバー10と、コイル基板20(発電コイル)と、マグネット31と、スペーサ33と、回路基板40と、シール材60と、後述するリテーナ50(図5等参照)と、を備える。
カバー10は、リング状の天板12と、天板12の外周に設けられた筒状の側板11とを有する。カバー10は、ケイ素鋼板、炭素鋼(JIS規格 SS400又はS45C)、マルテンサイト系ステンレス(JIS規格 SUS420)又はフェライト系ステンレス(JIS規格 SUS430)のいずれかのような磁性を有する材料で形成される。天板12の中央には、円形の貫通孔H12が設けられる。
図3に示すように、回路基板40及びコイル基板20は、天板12の裏面12aに取り付けられている。回路基板40は、電源基板41と、センサ基板42とを有する。例えば、図1及び図2に示すように、天板12に開けられた雌ねじ穴に、黄銅など非磁性材料のボルト19Bが締結することで、電源基板41とセンサ基板42とが天板12に固定される。図1及び図2に示すように、ボルト19Bは、カバー10に取り付けられた状態で、カバー10から突出しない長さを有する。
また、カバー10には、貫通孔が開けられ、この貫通孔は、樹脂などの非磁性材料で形成された非磁性蓋17で密閉されている。後述するように、センサ基板42には、アンテナ47(図4参照)が実装される。
図4は、第1実施形態のカバーとコイル基板の構成例を示す平面図である。図4に示すように、天板12の裏面12aには、電源基板41とセンサ基板42とが取り付けられている。電源基板41とセンサ基板42は、平面視で、側板11とコイル基板20との間に位置する。電源基板41には、電源部43が実装されている。コイル基板20とマグネット31とで発電部が構成される。電源部43は、発電部から供給された単相交流電力を直流電圧に変換して、センサ基板42へ供給する。
センサ基板42には、センサ44と、通信回路を有する制御部45と、アンテナ47とが実装されている。電源部43からの直流電力は、センサ44及び制御部45に供給される。センサ44、制御部45及びアンテナ47は、別々のIC(Integrated Circuit)チップで構成されていてもよいし、それらの一部又は全部が1つのICチップで構成されていてもよい。また、センサ44は、例えば、加速度センサ441と、温度センサ442及び角度センサ443を有する。
図4に示すように、コイル基板20は、フレキシブル基板21と、フレキシブル基板21に設けられたコイルパターン23と、フレキシブル基板21に設けられた複数のヨーク25と、を有する。フレキシブル基板21の平面視による形状は、軸心Axを中心とする正円のリング状である。
コイルパターン23は、フレキシブル基板21の厚さ方向に積層された複数の平面コイルを有する。平面コイルとは、絶縁体の所定の面上にパターニングされて設けられた導電体のパターンである。本実施形態においては、導電体のパターンが絶縁体の複数の面上に形成されている。これに限られず、導電体のパターンが絶縁体の1つの面上に形成されていてもよい。
図4に示すように、コイルパターン23の両端は、リード線16を介して電源基板41に接続される。なお、本実施形態において、コイルパターン23と電源基板41との接続は、リード線16ではなく、FPC(Flexible Printed Circuit)コネクタを介して行われてもよい。または、コイル基板20を延長して電源基板41と直接接続されてもよい。FPCコネクタを使用した接続では、半田が不要となるので、センサ付き発電ユニット110の生産性をさらに高めることができる。
図4に示すように、コイルパターン23は、複数の第1導電部231と、複数の第2導電部232と、を有する。第1導電部231は、軸心Axを中心とする円の周方向に延びる。第2導電部232は、軸心Axを中心とする円の径方向に延びる。第1導電部231と第2導電部232は、交互に直列に接続されている。
ヨーク25は、平面視で、第1導電部231の一方の側に位置する第1ヨーク25Aと、第1導電部231の他方の側に位置する第2ヨーク25Bとを有する。例えば、第1ヨーク25Aは、第1導電部231よりも軸心Axから遠い側に位置する。第2ヨーク25Bは、第1導電部231よりも軸心Axから近い側に位置する。但し、第1ヨーク25Aと軸心Axとの距離と、第2ヨーク25Bと軸心Axとの距離は、互いに同じ長さである。
例えば、コイルパターン23は、平面視で、軸心Axを中心とする円の円周方向に沿って凹凸が交互に並ぶように延設されている。この凹凸の凹部233にヨーク25が1つずつ配置されている。
本実施形態では、マグネット31は、磁気トラックと基材とが一体となったエンコーダマグネットである。例えば、エンコーダマグネットは、金属製の基材の一方の面にプラスチックマグネットが形成され、形成されたプラスチックマグネットの表面にN極とS極とが交互に着磁されることにより形成される。
図5は、第1実施形態の軸受ユニットの断面図である。図6は、図5の一部を拡大した断面図である。図7は、図6の一部を拡大した断面図である。図8は、リテーナ、マグネット及びスペーサの断面図である。
本実施形態に係る軸受ユニット1は、筐体80と、回転シャフト70と、センサ付き軸受100(図1から図3を参照)と、を備える。センサ付き軸受100は、軸受120と、センサ付き発電ユニット110と、を有する。また、センサ付き発電ユニット110(発電ユニット)は、軸受120と、大径部71と、の間に設けられる。軸受120は、回転シャフト70の小径部72を支持する。
回転シャフト70は、軸心Axを中心として回転可能である。回転シャフト70は、大径部71と、小径部72と、を有する。小径部72は、大径部71よりも外径が小さい。よって、小径部72の外周面72aは、大径部71の外周面71aよりも径方向内側に位置する。大径部71の外周面71aと小径部72の外周面72aとの境界部には、第1壁71bが設けられる。第1壁71bは、大径部71の外周面71aにおける小径部72側の端縁と、小径部72の外周面72aにおける大径部71側の端縁と、を連結する。第1壁71bは、径方向に延びる平坦な壁である。
筐体80は、回転シャフト70の径方向外側に回転シャフト70から離隔して配置される。換言すると、筐体80の内側に回転シャフト70が設けられる。筐体80は、内周面80aと、縦壁面80bと、を有する。内周面80aは、軸心Axを中心として周方向に延びる。縦壁面80bは、径方向に延びる。筐体80は、例えば工作機械等の種々の設備に設けられたケース(筐体)である。
軸受120は、外輪122と、内輪121と、転動体123と、を有する。
外輪122は、外周面122aと、内周面122bと、外側壁122cと、内側壁122dと、を有する。外周面122a及び内周面122bは、軸心Axを中心として周方向に延びる。外側壁122c及び内側壁122dは、径方向に延びる平坦な壁である。外側壁122cと内周面122bとの角部には、切欠部122eが設けられる。内側壁122dと内周面122bとの角部には、切欠部122fが設けられる。
内輪121は、外周面121b(径方向外側端)と、内周面121aと、外側壁121c(第2壁)と、内側壁121dと、を有する。図7に示すように、内周面121aと外側壁121cとの角部は、円弧状に湾曲した湾曲部121gの形状を有する。
外周面121b及び内周面121aは、軸心Axを中心として周方向に延びる。外側壁121c(第2壁)及び内側壁121dは、径方向に延びる平坦な壁である。外側壁121cと外周面121bとの角部には、切欠部121eが設けられる。内側壁121dと外周面121bとの角部には、切欠部121fが設けられる。転動体123は、外輪122と内輪121との間に設けられる。また、シール材60の外周端部は、切欠部122eに挿入されて接着剤を介して外輪122に固定される。シール材61の外周端部は、切欠部122fに挿入されて接着剤を介して外輪122に固定される。
カバー10の天板12の裏面12aには、コイル基板20(発電コイル)と、回路基板40と、が固定される。具体的には、裏面12aにおいて、径方向内側の端部にコイル基板20が位置し、コイル基板20よりも径方向外側に回路基板40が位置する。また、図6及び図7に示すように、天板12の径方向内側の端部は、径方向外側の部位よりも板厚が大きい厚肉部である。即ち、径方向内側の端部の裏面12aは、径方向外側の部位の裏面12aよりも軸受120側(図6及び図7の右側)に突出している。そして、この径方向内側の端部に設けられた前記厚肉部の裏面12aにコイル基板20が固定されている。コイル基板20は、例えば接着剤を介して固定される。なお、本発明では、径方向内側の端部を径方向外側の部位よりも薄肉部としてもよい。即ち、径方向内側の端部の裏面12aを、径方向外側の部位の裏面12aよりも軸受120の反対側(図6及び図7の左側)に凹ませて、凹部としてもよい。この場合、コイル基板20は、この凹部に嵌め込まれることによって、天板12に対して位置決めされ、また、天板12の裏面12aとコイル基板20の表面とは略面一となる。さらに、図6及び図7に示すように、カバー10の径方向内側端12bは、大径部71の外周面71aよりも径方向内側に位置する。具体的には、径方向内側端12bと外周面71aとの径方向に沿った距離は、第1距離D1である。カバー10の径方向内側の端部10aにおける径方向内側の端縁が径方向内側端12bである。カバー10の径方向内側の端部10aの表面12dと第1壁71bとは、軸方向に沿って第4距離D4だけ離隔される。この第4距離D4は、回転シャフト70が回転する際に軸受120の外輪122と内輪121との軸方向の変位量以上の距離である。カバー10は、外輪間座とも称せられる。
内輪121の外側壁121c(第2壁)は、第1壁71bから軸心Axの軸方向に離隔して位置する。外側壁121c(第2壁)と、第1壁71bとの間には、リテーナ50と、マグネット31と、スペーサ33と、が設けられる。
図7に示すように、リテーナ50は、第3壁54と、第4壁55と、切欠底面56と、底壁51と、上壁52と、第1凸部53(介在部)と、を有する。第1凸部53(介在部)は、上壁52から径方向外側に向けて突出する。第1凸部53は、軸心Axを含む断面において矩形形状を有する。第1凸部53は、径方向側面53a,53bと、外周面53cと、を有する。径方向側面53a,53bは、径方向に沿って延びる。径方向側面53aと径方向側面53bとは、軸方向に離隔する。外周面53cは、径方向側面53aの径方向外側端と、径方向側面53bの径方向外側端とを繋ぐ。カバー10の径方向内側の端部10aにおける裏面12aの部位は、凸部対向面125である。マグネット31の薄肉部31bにおけるカバー10側の面は、凸部対向面317である。第1凸部53は、カバー10の凸部対向面125と、マグネット31の薄肉部31bにおける凸部対向面317との軸方向の間に配置される。第1凸部53の軸方向に沿った厚さは、厚さD10である。
第4壁55と切欠底面56とで切欠部が構成される。第3壁54は、径方向に延びる平坦な壁である。第3壁54は、第1壁71bと接する。底壁51は、小径部72の外周面72aに接する。第4壁55は、径方向に延びる平坦な壁である。第4壁55は、マグネット31における薄肉部31bと接する。リテーナ50は、内輪間座とも称せられる。
マグネット31は、径方向外側の厚肉部31aと、径方向内側の薄肉部31bと、を有する。マグネット31の径方向外側端31cと、コイル基板20の径方向外側端20aとは、径方向の位置が略同一である。換言すると、径方向外側端31cと径方向外側端20aとは、軸方向に並んで位置する。マグネット31の径方向内側端31dは、切欠底面56の上に載置される。マグネット31の径方向外側端31cは、内輪121の外周面121b(径方向外側端)よりも第2距離D2だけ径方向外側に位置する。
また、マグネット31の厚肉部31aは、第1面311と、第2面312と、第3面313と、面取部314と、を備える。第1面311は、径方向外側端31cに位置し軸方向に沿って延びる。第2面312は、コイル基板20(発電コイル)に対向して径方向に延びる。第1面311におけるコイル基板20側の端縁は、第1端縁315である。第2面312における径方向外側の端縁は、第2端縁316である。面取部314は、第1端縁315と第2端縁316とを結ぶ面である。本実施形態では、面取部314は平坦面であるが、本発明では平坦面に限定されず湾曲面であってもよい。第3面313は、厚肉部31aにおける第2面312とは反対側に位置する。コイル基板20においてマグネット31に対向するマグネット対向面20bが設けられる。マグネット31の第2面312とコイル基板20のマグネット対向面20bとは、軸方向に沿って第1離隔距離L1だけ離隔されている。第1凸部53の径方向側面53aと凸部対向面125との距離は、第2離隔距離L2である。第2離隔距離L2は、第1離隔距離L1よりも小さい。
スペーサ33は、軸方向の厚さが一定である平板状の形状を有する。スペーサ33は、径方向に延びる。スペーサ33の径方向外側端33aは、切欠部121eよりも径方向内側に位置する。スペーサ33の径方向内側端33bは、切欠底面56に接する。スペーサ33は、外側壁121c(第2壁)に接する。スペーサ33と第4壁55との間に、マグネット31の薄肉部31bが挟まれる。
このように、軸受120の内輪121における外側壁121c(第2壁)と、回転シャフト70の大径部71における第1壁71bとによって、リテーナ50、マグネット31及びスペーサ33が軸方向に挟まれて固定される。スペーサ33の径方向内側端33bと上壁52との径方向に沿った距離は、第3距離D3である。なお、軸受120の内輪121における内側壁121dは、図示しない固定手段によって軸方向に固定される。
また、図5に示すように、筐体80の縦壁面80bと、固定部材81と、の間には、カバー10の側板11と外輪122とが軸方向に挟持される。天板12の表面12dの上端部12cは、固定部材81によって軸方向に押圧される。つまり、外輪122は、縦壁面80bと、固定部材81及び側板11とによって軸方向に押圧されて、筐体80に固定される。これにより、転動体123が転動することにより、外輪122と内輪121とが相対的に回転する。
本実施形態では、外輪122及びカバー10が筐体80に固定されるため、外輪122は回転せず、内輪121、リテーナ50、マグネット31及びスペーサ33が回転シャフト70と一体に回転する。また、コイル基板20とマグネット31とは軸方向に対向して配置されるため、コイル基板20とマグネット31との相対的な回転によって発電が行われる。
次に、軸受ユニット1を製造する製造工程の一例を簡単に説明する。図9は、第1実施形態に係る軸受ユニットを製造する途中工程の断面図である。図10は、比較例に係る軸受ユニットを製造する途中工程の断面図である。
予め、比較例に係るマグネット31Aの構造を説明する。マグネット31Aは、図10に示すように、第1実施形態に係るマグネット31に対して面取部314を設けていない。マグネット31Aは、径方向外側の厚肉部31Aaと、径方向内側の薄肉部31Abと、を有する。厚肉部31Aaは、第1面311Aと、第2面312Aと、第3面313と、を備える。第1面311Aと、第2面312Aと、は直交する。よって、第1面311Aと第2面312Aとが交差する角部318は鋭利な三角形状を有する。
以下に、図5及び図9を参照して軸受ユニット1の製造工程を説明する。まず、図5に示す軸受120を筐体80及び回転シャフト70に固定する。具体的には、外輪122の内側壁122dを筐体80の縦壁面80bに突き当てる。次に、内輪121と回転シャフト70の第1壁71bとの間に、リテーナ50、マグネット31及びスペーサ33を配置し、回転シャフト70を図5での右側に向けて軸方向に移動させる。
ここで、図9に示すように、マグネット31が図9での反時計回り方向に傾いて、マグネット31の径方向外側の端部がコイル基板20のマグネット対向面20bに当たる場合がある。しかし、マグネット31の径方向外側の端部には、面取部314が設けられているため、面取部314がマグネット対向面20bに当たり、マグネット31の径方向外側の端部の損傷が抑制される。
一方、図10に示す比較例に係るマグネット31Aには鋭利な角部318が設けられているため、図10のように、マグネット31Aが反時計回り方向に傾くと、マグネット31Aの鋭利な角部318がコイル基板20のマグネット対向面20bに当たる場合がある。この場合、角部318が欠けなどの損傷を受ける可能性がある。
以上説明したように、本実施形態に係るセンサ付き発電ユニット110(発電ユニット)は、筐体80に固定され径方向内側に向けて延び、且つコイル基板20(発電コイル)を有する板状のカバー10と、回転シャフト70に固定され径方向外側に向けて延び、且つコイル基板20(発電コイル)と軸方向で対向して配置されるマグネット31と、カバー10とマグネット31との間に配置される第1凸部53(介在部)と、を備える。
このように、外輪側部材であるカバー10に対して内輪側部材であるマグネット31が回転するため、マグネット31が回転の際に軸方向に変位すると、コイル基板20とマグネット31とが接触する可能性がある。ここで、カバー10とマグネット31との間に第1凸部53(介在部)が配置されるため、回転の際にマグネット31がコイル基板20から離隔した状態となる。発電効率を向上させるためには、コイル基板20とマグネット31との離隔距離を小さく設定することが望ましいが、離隔距離を小さくするとコイル基板20とマグネット31とが接触しやすくなる。以上より、第1凸部53(介在部)を設けることにより、コイル基板20とマグネット31との離隔距離を小さく設定しても、回転シャフト70と共にマグネット31が回転する際に、外輪側部材であるコイル基板20と内輪側部材であるマグネット31との接触を抑制することが可能となる。
マグネット31は、径方向外側端31cに位置し軸方向に延びる第1面311と、コイル基板20(発電コイル)に対向し径方向に延びる第2面312と、第1面311における第1端縁315と第2面312における第2端縁316とを結ぶ面取部314と、を備える。
軸受ユニット1を製造する工程において、図9に示すように、マグネット31が図9での反時計回り方向に傾いて、マグネット31の径方向外側の端部がコイル基板20のマグネット対向面20bに当たる場合がある。特に、カバー10とマグネット31との間に第1凸部53を配置する場合に、マグネット31がより傾きやすくなる。しかし、マグネット31の径方向外側の端部には、面取部314が設けられているため、面取部314がマグネット対向面20bに当たって局所的な応力集中が防止される。即ち、面取部314によって衝撃力が分散するため、マグネット31の径方向外側の端部の損傷が抑制される。
回転シャフト70は、大径部71と小径部72とを有し、カバー10の径方向内側端12bは、大径部71の外周面71aよりも径方向内側に位置する。
このように、カバー10の径方向内側端12bは、大径部71の外周面71aよりも径方向内側に位置するため、カバー10の径方向の長さをより大きく設定することができる。従って、カバー10の大型化を図ることができるため、カバー10に搭載する部品の数を増やすことが可能となる。また、より大きな部品をカバー10に搭載することも可能となる。
軸受120は、筐体80に固定される外輪122と、小径部72に固定される内輪121と、転動体123と、を有し、マグネット31の径方向外側端31cは、軸受120の内輪121の外周面121b(径方向外側端)よりも径方向外側に位置し且つコイル基板20(発電コイル)の径方向外側端20aと軸方向で並ぶ。
これにより、マグネット31の径方向の長さをより大きく設定することができるため、マグネット31をより大型化することが可能となる。よって、コイル基板20とマグネット31とで発電される発電容量をより大きくすることができる。
第1壁71bと外側壁121c(第2壁)との間には、第3壁54と第4壁55とを有するリテーナ50と、外側壁121c(第2壁)に接する平板状のスペーサ33と、スペーサ33と第4壁55との間に挟まれるマグネット31と、が設けられる。
マグネット31は、回転シャフト70と共に回転し、回転の際に軸方向にブレやすいため、軸心Axとの直交度(直交性)を維持しにくい。よって、スペーサ33と第4壁55とを径方向に延びる平坦状にすることにより、マグネット31の延びる方向と軸心Axとの直交度(直交性)の精度が高くなる。これにより、マグネット31が回転する際に、コイル基板20とマグネット31との離隔距離が一定になるため、コイル基板20とマグネット31とを近づけることができる。これにより、コイル基板20とマグネット31とで発電される発電容量を、より大きくすることができる。
リテーナ50は、径方向外側に突出する第1凸部53(介在部)を有するため、リテーナ50によって、マグネット31を固定し且つコイル基板20とマグネット31との接触を抑制することが可能となる。
第1壁71bとカバー10の径方向内側の端部10aとは、軸方向に離隔して配置される。これにより、回転シャフト70が回転する際に、第1壁71bとカバー10とが接触しにくいというメリットが得られる。なお、第1壁71bとカバー10の径方向内側の端部10aとの離隔距離は、回転シャフト70が回転する際における軸受120の外輪122と内輪121との軸方向の変位量以上が望ましい。
[第2実施形態]
第2実施形態について説明する。図11は、第2実施形態の軸受ユニットの一部を拡大した断面図であり、図7に対応する図である。図12は、第2実施形態に係る軸受ユニットを製造する途中工程の断面図である。
第2実施形態に係るマグネット31Bは、第1実施形態に係るマグネット31と比較して、面取部314がなく且つ厚肉部31aの径方向長さが長い。以下、詳述する。
図11に示すように、マグネット31Bは、径方向外側の厚肉部31Baと、径方向内側の薄肉部31Bbと、を有する。マグネット31Bの径方向内側端31dは、切欠底面56の上に載置される。厚肉部31Ba及び薄肉部31Bbは、軸心Axを含む断面において矩形形状を有する。
また、マグネット31Bの厚肉部31Baは、第1面311Bと、第2面312Bと、第3面313と、を備える。第1面311Bは、径方向外側端31Bcに位置し軸方向に沿って延びる。第2面312Bは、コイル基板20(発電コイル)に対向して径方向に延びる。第1面311Bと、第2面312Bと、は直交する。第3面313は、厚肉部31Baにおける第2面312Bとは反対側に位置する。マグネット31Bの第2面312Bとコイル基板20のマグネット対向面20bとは、軸方向に沿って第1離隔距離L1だけ離隔されている。マグネット31Bの径方向外側端31Bcである第1面311Bは、コイル基板20の径方向外側端20aよりも径方向外側に位置する。
従って、軸受ユニット1を製造する工程において、図12に示すように、マグネット31Bが図12での反時計回り方向に傾いて、マグネット31Bがコイル基板20に当たる場合、マグネット31Bの第2面312Bにコイル基板20の角部20cが当たるようになる。よって、マグネット31Bの損傷が抑制される。
以上説明したように、本実施形態に係るマグネット31Bは、軸心Axを含む断面において矩形形状を有し、マグネット31Bの径方向外側端31Bcである第1面311Bは、コイル基板20の径方向外側端20aよりも径方向外側に位置する。
これにより、軸受ユニット1を製造する工程において、図12に示すように、マグネット31Bが図12での反時計回り方向に傾いて、マグネット31Bがコイル基板20に当たる場合、マグネット31Bの第2面312Bにコイル基板20の角部20cが当たるようになる。よって、マグネット31Bの損傷が抑制される。
[第3実施形態]
第3実施形態について説明する。図13は、第3実施形態の軸受ユニットの一部を拡大した断面図であり、図7に対応する図である。
第3実施形態においては、カバー10Aに第2凸部13が設けられる。以下、詳述する。カバー10Aは、リング状の天板12Aを備える。天板12Aの径方向内側端には、マグネット31に向けて突出する第2凸部13が設けられる。第2凸部13は、外周面13aと、内周面13bと、径方向側面13cと、を有する。第2凸部13は、軸心Axを含む断面において矩形形状を有する。第2凸部13の軸方向に沿った厚さは、厚さD20である。マグネット31の第2面312と第2凸部13の径方向側面13cとの軸方向に沿った離隔距離は、第3離隔距離L3である。第3離隔距離L3は、第1離隔距離L1よりも小さい。なお、リテーナ50Aの上壁52の径方向外側に第2凸部13が位置する。
以上説明したように、本実施形態に係るカバー10Aは、マグネット31に向けて突出する第2凸部13(介在部)を有する。
これにより、回転の際にマグネット31がコイル基板20から離隔した状態となる。よって、回転シャフト70と共にマグネット31が回転する際に、コイル基板20とマグネット31との接触を抑制することが可能となる。なお、カバー10Aは、回転しない部材であるため、第2凸部13をカバー10Aに設けることにより、回転部材であるリテーナ50Aの体積が第1実施形態に係るリテーナ50よりも小さくなる。よって、回転シャフト70の径方向の回転ブレを低減することができる。