JP7268536B2 - 弾性クローラの走行試験装置 - Google Patents
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Description
駆動輪、従動輪、及び複数の転動輪を有し弾性クローラが巻き掛けられるクローラ装着部、並びに前記駆動輪を駆動する駆動部を有する台車と、
前記台車に装着された弾性クローラを走行させる仮想路面が外周に設けられた路面コンベアを有する台車支持装置と、を備え、
少なくとも1つの前記転動輪の外周面には、前記弾性クローラの内周面に接触する突起が設けられている。
突起の高さが1.5mm未満あるいは51mmを超えると、弾性クローラの内周面に虫食い状の損傷を発生させることが困難となり、耐久試験に長期間を要する。そのため、突起の高さを1.5mm以上51mm以下とすることによって、弾性クローラの内周面に適切に虫食い状の損傷を形成することができる。
突起の最大幅が3.5mm未満あるいは110mmを超えると、弾性クローラの内周面に虫食い状の損傷を発生させることが困難となり、耐久試験に長期間を要する。そのため、突起の最大幅を3.5mm以上110mm以下とすることによって、弾性クローラの内周面に適切に虫食い状の損傷を形成することができる。
このような構成によって、弾性クローラの内周面の損傷を促進し、耐久試験に要する時間を短縮することができる。
耐久試験に伴い突起が摩耗、損傷した場合には、転動輪ごと交換することが可能となる。
この走行試験装置10は、無端帯状に形成された弾性クローラCを装着し、この弾性クローラCを走行させることによって、耐久試験等を行うために用いられる。弾性クローラCは、ゴム等の弾性材料によって形成されたクローラ本体の内部に周方向に等間隔で多数の芯金が埋設されており、この芯金に走行装置の駆動輪を噛み合わせることによって動力が伝達され、回送駆動されるようになっている。
(台車の構造)
図2は、走行試験装置10の台車11を示す概略的な平面図である。
図1及び図2に示すように、台車11は、車体フレーム21と、この車体フレーム21に設けられたクローラ装着部22、駆動部23、及びウエイト装着部24とを有する。
クローラ装着部22は、車体フレーム21の左右両側に設けられている。クローラ装着部22は、車体フレーム21の側面の前部側に設けられた駆動輪31と、後部側に設けられた従動輪32と、駆動輪31と従動輪32との前後方向の間に配置された複数の転動輪33とを有している。クローラ装着部22の駆動輪31、従動輪32、及び転動輪33に弾性クローラCが巻き掛けられる。
従動輪32は、車体フレーム21に位置調整機構35を介して取り付けられている。この位置調整機構35は、車体フレーム21の側部に回転自在に設けられた送りネジ35aと、この送りネジ35aに螺合された支持体35bとを備えており、支持体35bに従動輪32が回転自在に支持されている。位置調整機構35は、送りネジ35aを回転させて支持体35bを前後に移動させることによって、従動輪32の前後方向の位置を調整することができる。図1及び図2は、従動輪32が最も後方に位置付けられた状態を示している。また、図1には、従動輪32の位置調整範囲を符号Rで示している。
本実施形態の転動輪33は、軸方向の両側に配置された輪体33cと、両輪体33cを連結する軸部33dとを有する。
減速機37は、電動モータ36の駆動軸36aの回転を減速する。電動モータ36の駆動軸36aと減速機37の入力軸37aとは、ベルト伝動機構38によって動力伝達可能に接続されている。減速機37の出力軸37bと、駆動シャフト34とは、チェーン伝動機構39によって動力伝達可能に接続されている。
図5は、走行試験装置10の台車支持装置12を示す概略的な平面図である。
図1及び図5に示すように、台車支持装置12は、装置フレーム26と、装置フレーム26に支持された左右一対の路面コンベア27を備えている。
図5に示すように、各路面コンベア27は、左右一対の回送チェーン41と、左右一対の回送チェーン41の間に架け渡された複数の路面板42とを有している。回送チェーン41は、装置フレーム26に回転自在に支持された前後のシャフト43,44に取り付けられた前側スプロケット45と後側スプロケット46とに巻き掛けられている。一方のシャフト43には制動装置49が設けられ、路面コンベア27の回送を制動することができる。
図1及び図6に示すように、左右一対の路面コンベア27上には、台車11に装着された左右の弾性クローラCがそれぞれ載置される。各路面コンベア27の左右の回送チェーン41の上部側は、上側支持レール47によって下方から支持されている。この上側支持レール47は、台車11の荷重を弾性クローラCを介して受け、台車11を支持している。また、各路面コンベア27の左右の回送チェーン41の下部側は、下側支持レール48によって下方から支持されている。上側支持レール47及び下側支持レール48は、装置フレーム26に固定されている。
各路面コンベア27の左右の回送チェーン41は、それぞれ左右一対のリンク部材51をリンクピン52で周方向に多数連結することによって構成されている。リンクピン52には、ローラ53が回転自在に装着されている。このローラ53は、図6に示す上側支持レール47及び下側支持レール48上を走行する。
突部54は、回送チェーン41の周方向に並べられた複数の路面板42のそれぞれに設けられているので、路面コンベア27の仮想路面50には、複数の突部54が周方向(回送方向)に間隔をあけて配置されることになる。
そして、弾性クローラCを路面コンベア27上で走行させるので、実際の路面の状態に影響を受けることなく、弾性クローラCの純粋な屈曲や牽引力等についての評価が可能となる。また、試験中は一定の場所で弾性クローラCを直進させるだけであるので弾性クローラCを旋回させる必要がなくなり、旋回頻度や左右弾性クローラCの周速差の影響で試験結果が変動することもなく、再現性の高い試験を行うことができる。
また、突起57はナットにより形成され、外周部や頂部等の外面には、互いに非平行な平面同士が接続された角部が形成されている。このような角部が弾性クローラCの内周面に接触することで、虫食い状の損傷がより生じやすくなっている。
図9は、路面コンベアの路面板に設けられた突部の変形例を示す断面図である。路面板42の突部54は、図9に示すように変形することができる。
具体的には、図9(a)に示す路面板42は、突部54の断面形状が台形状に形成されている。図9(b)に示す路面板42は、突部54の断面形状が三角形状に形成されている。図9(c)に示す路面板42は、突部54の頂部が曲面状に形成されている。
例えば、上記実施形態では、転動輪に設けられた突起は、転動輪に溶接により固定されていたが、転動輪に着脱可能に取り付けられていてもよい。例えば、突起として頭部を有するナットが用いられる場合、転動輪の外周面にボルトを植設し、このボルトにナットを着脱可能に取り付けてもよい。また、突起としてボルトを用い、転動輪の外周部に形成した孔に径方向外側からボルトを差し込み、転動輪の内周側からナットでボルトを固定する構成を採用することができる。
また、転動輪に設けられる突起の数は、適宜変更可能であり、転動輪の外周面に1つの突起のみが設けられていてもよい。
突起を有する転動輪の数や車体フレームにおける前後方向の位置は、適宜変更することができる。
上記実施形態では、クローラ装着部における従動輪の前後方向の位置が調整可能に構成されていたが、これに代えて又は加えて、駆動輪の前後方向の位置が調整可能に構成されていてもよい。また、転動輪は、従動輪と同じような位置調整機構によって前後方向の位置が調整可能に構成されていてもよい。
転動輪は、前後方向の位置及び数量のいずれか一方のみが調整可能に構成されていてもよい。
11 :台車
12 :台車支持装置
22 :クローラ装着部
23 :駆動部
31 :駆動輪
32 :従動輪
33 :転動輪
57 :突起
C :弾性クローラ
Claims (5)
- 駆動輪、従動輪、及び複数の転動輪を有し弾性クローラが巻き掛けられるクローラ装着部、並びに前記駆動輪を駆動する駆動部を有する台車と、
前記台車に装着された弾性クローラを走行させる仮想路面が外周に設けられた路面コンベアを有する台車支持装置と、を備え、
少なくとも1つの前記転動輪の外周面には、前記弾性クローラの内周面に接触する突起が設けられている、弾性クローラの走行試験装置。 - 前記突起の高さが1.5mm以上51mm以下である、請求項1に記載の弾性クローラの走行試験装置。
- 前記突起の最大幅が3.5mm以上110mm以下である、請求項1又は2に記載の弾性クローラの走行試験装置。
- 前記突起の外面に角部が形成されている、請求項1~3のいずれか1項に記載の弾性クローラの走行試験装置。
- 前記突起を有する前記転動輪が、前記台車に対して着脱可能に構成されている、請求項1~4のいずれか1項に記載の弾性クローラの走行試験装置。
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JP2019155268A JP7268536B2 (ja) | 2019-08-28 | 2019-08-28 | 弾性クローラの走行試験装置 |
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Family Applications (1)
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