JP7268536B2 - 弾性クローラの走行試験装置 - Google Patents

弾性クローラの走行試験装置 Download PDF

Info

Publication number
JP7268536B2
JP7268536B2 JP2019155268A JP2019155268A JP7268536B2 JP 7268536 B2 JP7268536 B2 JP 7268536B2 JP 2019155268 A JP2019155268 A JP 2019155268A JP 2019155268 A JP2019155268 A JP 2019155268A JP 7268536 B2 JP7268536 B2 JP 7268536B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
elastic crawler
road surface
elastic
crawler
running test
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2019155268A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2021032790A (ja
Inventor
勝昭 横尾
晴司 破田野
仁 井藤
義之 鳶野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Rubber Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Rubber Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Rubber Industries Ltd filed Critical Sumitomo Rubber Industries Ltd
Priority to JP2019155268A priority Critical patent/JP7268536B2/ja
Publication of JP2021032790A publication Critical patent/JP2021032790A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7268536B2 publication Critical patent/JP7268536B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Testing Of Devices, Machine Parts, Or Other Structures Thereof (AREA)

Description

本発明は、弾性クローラの走行試験装置に関する。
コンバイン等の農用機械やバックホー等の建設機械には、軟弱地や凹凸の激しい場所でも好適に走行可能な弾性クローラを備えた走行装置が適用されている。この弾性クローラは、ゴム等の弾性材料により無端帯状に形成されたクローラ本体と、このクローラ本体の周方向に間隔をあけて埋設された芯金等を備えており、走行装置における駆動輪、従動輪、転動輪等に巻き掛けられて使用される。
このような弾性クローラにおいては、長期使用による損傷及び摩耗の有無や芯金と弾性材料との剥離の有無等を評価するために、当該弾性クローラを実際の車両に装着した状態で耐久試験が行われることがある。しかし、このような実車による耐久試験は、広い試験場が必要である。また、この耐久試験は、試験中の旋回動作の頻度や旋回時の左右弾性クローラの周速差の影響を受けたりするので、再現性に乏しいという実状がある。
一方、下記特許文献1には、試験対象となる弾性クローラを台車に装着してコンベア状の仮想路面上で走行させる台上走行試験装置が開示されている。この台上走行試験装置を用いれば、広い試験場が不要となり、再現性もある程度は改善される。
特開昭53-2801号公報
しかしながら、特許文献1記載の台上走行試験装置では、単に仮想路面上で弾性クローラが走行するだけであるので、実車走行でしか生じ得ない損傷、例えば、弾性クローラと転動輪との間の石等の異物の噛み込みに起因する弾性クローラの虫食い状の損傷(チップカットともいう)を考慮した耐久試験を行うことができない。このような虫食い状の損傷は、土砂の侵入によってクローラ本体と芯金との剥離に発展する可能性が高いため、耐久性評価(例えば相対比較や合否判定など)の信頼性を高めるために考慮することが望ましい。
本発明は、弾性クローラと転動輪との間の異物の噛み込みを想定した耐久試験を行うことができる走行試験装置を提供することを目的とする。
(1) 本発明における弾性クローラの走行試験装置は、
駆動輪、従動輪、及び複数の転動輪を有し弾性クローラが巻き掛けられるクローラ装着部、並びに前記駆動輪を駆動する駆動部を有する台車と、
前記台車に装着された弾性クローラを走行させる仮想路面が外周に設けられた路面コンベアを有する台車支持装置と、を備え、
少なくとも1つの前記転動輪の外周面には、前記弾性クローラの内周面に接触する突起が設けられている。
上記構成を有する走行試験装置によれば、台車に装着された弾性クローラを回送駆動することによって、路面コンベアの仮想路面上で弾性クローラを走行させることができる。転動輪の外周面には突起が設けられているので、転動輪と弾性クローラとの間に石や砂等の異物が噛み込むことを一定の条件で再現した耐久試験を行うことができる。
(2)好ましくは、前記突起の高さが1.5mm以上51mm以下である。
突起の高さが1.5mm未満あるいは51mmを超えると、弾性クローラの内周面に虫食い状の損傷を発生させることが困難となり、耐久試験に長期間を要する。そのため、突起の高さを1.5mm以上51mm以下とすることによって、弾性クローラの内周面に適切に虫食い状の損傷を形成することができる。
(3)好ましくは、前記突起の最大幅が3.5mm以上110mm以下である。
突起の最大幅が3.5mm未満あるいは110mmを超えると、弾性クローラの内周面に虫食い状の損傷を発生させることが困難となり、耐久試験に長期間を要する。そのため、突起の最大幅を3.5mm以上110mm以下とすることによって、弾性クローラの内周面に適切に虫食い状の損傷を形成することができる。
(4)好ましくは、前記突起の外面に角部が形成されている。
このような構成によって、弾性クローラの内周面の損傷を促進し、耐久試験に要する時間を短縮することができる。
(5)好ましくは、前記突起を有する前記転動輪が、前記台車に対して着脱可能に構成されている。
耐久試験に伴い突起が摩耗、損傷した場合には、転動輪ごと交換することが可能となる。
本発明の走行試験装置によれば、弾性クローラと転動輪との間の砕石等の噛み込みを想定した耐久試験を行うことができる。
本発明の一実施形態に係る弾性クローラの走行試験装置を示す概略的な側面図である。 走行試験装置の台車を示す概略的な平面図である。 台車の転動輪を示す正面図である。 台車の転動輪を示す側面図である。 走行試験装置の台車支持装置を示す概略的な平面図である。 図5のA-A矢視断面図である。 図6のB部を拡大して示す平面図である。 図7のC-C矢視断面図である。 路面コンベアの路面板に設けられた突部の変形例を示す断面図である。 転動輪の突起の変形例を示す斜視図である。
図1は、本発明の一実施形態に係る弾性クローラの走行試験装置を示す概略的な側面図である。
この走行試験装置10は、無端帯状に形成された弾性クローラCを装着し、この弾性クローラCを走行させることによって、耐久試験等を行うために用いられる。弾性クローラCは、ゴム等の弾性材料によって形成されたクローラ本体の内部に周方向に等間隔で多数の芯金が埋設されており、この芯金に走行装置の駆動輪を噛み合わせることによって動力が伝達され、回送駆動されるようになっている。
なお、本明細書においては、弾性クローラCを走行させる方向を前後方向とし、この前後方向に直交する水平方向を左右方向とする。
走行試験装置10は、台車11と、台車支持装置12とに大別される。
(台車の構造)
図2は、走行試験装置10の台車11を示す概略的な平面図である。
図1及び図2に示すように、台車11は、車体フレーム21と、この車体フレーム21に設けられたクローラ装着部22、駆動部23、及びウエイト装着部24とを有する。
クローラ装着部22は、車体フレーム21の左右両側に設けられている。クローラ装着部22は、車体フレーム21の側面の前部側に設けられた駆動輪31と、後部側に設けられた従動輪32と、駆動輪31と従動輪32との前後方向の間に配置された複数の転動輪33とを有している。クローラ装着部22の駆動輪31、従動輪32、及び転動輪33に弾性クローラCが巻き掛けられる。
駆動輪31は、車体フレーム21の前部に回転自在に支持された駆動シャフト34の両端部に設けられている。
従動輪32は、車体フレーム21に位置調整機構35を介して取り付けられている。この位置調整機構35は、車体フレーム21の側部に回転自在に設けられた送りネジ35aと、この送りネジ35aに螺合された支持体35bとを備えており、支持体35bに従動輪32が回転自在に支持されている。位置調整機構35は、送りネジ35aを回転させて支持体35bを前後に移動させることによって、従動輪32の前後方向の位置を調整することができる。図1及び図2は、従動輪32が最も後方に位置付けられた状態を示している。また、図1には、従動輪32の位置調整範囲を符号Rで示している。
転動輪33は、支持体33aに回転自在に支持されている。支持体33aは、車体フレーム21の側面に固定ボルト等の取付具33bによって取り外し可能に取り付けられている。車体フレーム21の側面には、取付具33bを取り付けることができる取付孔21aが前後方向に多数形成されている。そして、この取付孔21aのいずれかを選択して支持体33aを取り付けることで、転動輪33の前後方向の位置を調整可能であり、また、車体フレーム21に取り付ける転動輪33の数量も調整可能である。
図3は、台車11の転動輪33を示す正面図である。図4は、台車11の転動輪33を示す側面図である。
本実施形態の転動輪33は、軸方向の両側に配置された輪体33cと、両輪体33cを連結する軸部33dとを有する。
弾性クローラCは、ゴム等の弾性材料により無端帯状に形成されたクローラ本体C1と、クローラ本体の内部に周方向に間隔をあけて埋設された複数の芯金C2とを有している。芯金C2は、弾性クローラCの幅方向の中央から内周側に突出する一対のガイド突部C2aと、一対のガイド突部C2aから幅方向両側に延びる翼部C2bとを有する。翼部C2bの内周側には、ゴム層C1aが設けられ、このゴム層C1aの表面上を各輪体33cが転動する。
台車11に設けられた複数の転動輪33のうち、いずれか1つ又は複数の転動輪33の外周面には、突起57が設けられている。この突起57は、転動輪33の周方向に間隔をあけて複数設けられている。本実施形態では、8個の突起57が等間隔で設けられている。
突起57を有する転動輪33が弾性クローラCの内周面を転動すると、芯金C2の翼部C2bと転動輪33の突起57との間でゴム層C1aが挟まれ、ゴム層C1aには、虫食い状の損傷(チップカット)が生じやすくなる。そのため、実車に装着された弾性クローラCが工事現場などの荒れた路面を走行することによって弾性クローラCと転動輪33との間に石や砂等の異物を噛み込むような状況を再現することができる。
本実施形態の突起57には、市販されているナットが利用されている。突起57としてのナットは、溶接により転動輪33の外周面に取り付けられている。市販のナットには、種々のサイズが存在しているため、弾性クローラCを損傷させるのに適切な大きさのナットを選択し、転動輪33に取り付けることができる。
突起57は、例えば、1.5mm以上51mm以下の高さtを有していることが好ましい。突起57の高さが1.5mm未満あるいは51mmを超えると、弾性クローラCの内周面に虫食い状の損傷を発生させることが困難となり、耐久試験に長期間を要するからである。なお、突起57の高さtとは、転動輪33の外周面からの径方向の寸法をいう。
また、突起57は、3.5mm以上110mm以下の最大幅wを有していることが好ましい。突起57の最大幅が3.5mm未満あるいは110mmを超える場合も、弾性クローラCの内周面に虫食い状の損傷を発生させることが困難となり、耐久試験に長期間を要するからである。なお、突起57の幅wとは、転動輪33の外周面の接平面に沿った方向の寸法をいう。
台車11の駆動部23は、車体フレーム21の前部側の上面に配置されている。駆動部23は、電動モータ36と、減速機37とを有する。電動モータ36は、インバータ制御等によって出力(運転回転数)を調整可能な出力可変型のモータである。
減速機37は、電動モータ36の駆動軸36aの回転を減速する。電動モータ36の駆動軸36aと減速機37の入力軸37aとは、ベルト伝動機構38によって動力伝達可能に接続されている。減速機37の出力軸37bと、駆動シャフト34とは、チェーン伝動機構39によって動力伝達可能に接続されている。
以上より、駆動部23は、電動モータ36を作動することによって、減速機37を介して駆動シャフト34及び駆動輪31を回転させることができる。そして、駆動輪31を回転させることによって、クローラ装着部22に装着した弾性クローラCを回送させることができる。
ウエイト装着部24は、車体フレーム21の後部側の上面に配置されている。具体的には、ウエイト装着部24は、駆動部23を構成する電動モータ36の後方に配置されている。ウエイト装着部24は、上方が開口した箱体24aを備え、前後方向に並べて複数(図示例では3箇所)設けられている。各ウエイト装着部24の箱体24a内には、板状のウエイト24bを積層して収容することができる。
車体フレーム21の前後左右の4隅には、アイボルト等からなるワイヤ取付具21bが設けられており、このワイヤ取付具21bには、台車11を前後から引っ張るワイヤが取り付けられている。これにより台車11の前後方向の位置が固定され、台車支持装置12上における前後方向の移動が阻止されている。
(台車支持装置の構成)
図5は、走行試験装置10の台車支持装置12を示す概略的な平面図である。
図1及び図5に示すように、台車支持装置12は、装置フレーム26と、装置フレーム26に支持された左右一対の路面コンベア27を備えている。
図5に示すように、各路面コンベア27は、左右一対の回送チェーン41と、左右一対の回送チェーン41の間に架け渡された複数の路面板42とを有している。回送チェーン41は、装置フレーム26に回転自在に支持された前後のシャフト43,44に取り付けられた前側スプロケット45と後側スプロケット46とに巻き掛けられている。一方のシャフト43には制動装置49が設けられ、路面コンベア27の回送を制動することができる。
図6は、図5のA-A矢視断面図である。
図1及び図6に示すように、左右一対の路面コンベア27上には、台車11に装着された左右の弾性クローラCがそれぞれ載置される。各路面コンベア27の左右の回送チェーン41の上部側は、上側支持レール47によって下方から支持されている。この上側支持レール47は、台車11の荷重を弾性クローラCを介して受け、台車11を支持している。また、各路面コンベア27の左右の回送チェーン41の下部側は、下側支持レール48によって下方から支持されている。上側支持レール47及び下側支持レール48は、装置フレーム26に固定されている。
図7は、図5のB部を拡大して示す平面図である。図8は、図7のC-C矢視断面図である。
各路面コンベア27の左右の回送チェーン41は、それぞれ左右一対のリンク部材51をリンクピン52で周方向に多数連結することによって構成されている。リンクピン52には、ローラ53が回転自在に装着されている。このローラ53は、図6に示す上側支持レール47及び下側支持レール48上を走行する。
左右一対のリンク部材51のうち路面コンベア27の左右方向の内側に配置されたリンク部材51には、左右方向の内側へ向けて突出する支持片51aが設けられている。そして、この支持片51aには、路面板42の左右方向の両端部が固定されている。路面板42は、前後方向(路面コンベア27の回送方向)の幅が、左右方向の長さよりも小さい平面視長方形状の板材であり、複数の路面板42の表面は、台車11に装着された弾性クローラCが走行する仮想路面50を形成している。図8に示すように、路面板42の前後方向の端部には、内周側に折り曲げられた補強リブ42aが設けられており、台車11の荷重を受けることができるように路面板42の曲げ剛性が高められている。
各路面板42の表面には突部54が突設されている。突部54は、図7に示すように、路面板42の左右方向の長さと同一の長さを有し、路面板42の前後方向の幅よりも小さい幅を有する平面視長方形状の板材により構成されている。また、図8に示すように、突部54を構成する板材は、断面形状が長方形状に形成されている。突部54は、路面板42の前後方向の略中央部に取り付けられている。
図8に示すように、路面板42の前後方向の幅をL1、突部54の前後方向の幅をL2としたとき、L2/L1が25%以上50%以下に設定されている。突部54の高さhは、3mm以上15mm以下に設定されている。
突部54は、回送チェーン41の周方向に並べられた複数の路面板42のそれぞれに設けられているので、路面コンベア27の仮想路面50には、複数の突部54が周方向(回送方向)に間隔をあけて配置されることになる。
以上の構成を有する走行試験装置10は、台車11のクローラ装着部22に弾性クローラCを装着し、当該台車11を台車支持装置12上に搭載した状態で使用される。そして、台車11の駆動部23を作動することによって弾性クローラCを回送させると、弾性クローラCと路面コンベア27との接触面に発生する摩擦力(弾性クローラCの牽引力)によって路面コンベア27も回送する。したがって、弾性クローラCが実際の路面を走行する場合と略同様の環境で弾性クローラCの試験を行うことができる。
また、弾性クローラCを路面コンベア27上で走行させるので、広い試験場を必要とせず、走行試験装置10を設置することができる一定の広さの領域があれば試験を行うことができる。
そして、弾性クローラCを路面コンベア27上で走行させるので、実際の路面の状態に影響を受けることなく、弾性クローラCの純粋な屈曲や牽引力等についての評価が可能となる。また、試験中は一定の場所で弾性クローラCを直進させるだけであるので弾性クローラCを旋回させる必要がなくなり、旋回頻度や左右弾性クローラCの周速差の影響で試験結果が変動することもなく、再現性の高い試験を行うことができる。
さらに、台車11の転動輪33の外周面には、突起57が設けられているので、弾性クローラCと転動輪33との間に石や砂等の異物を噛み込んだ状態を一定の条件で再現し、弾性クローラCに虫食い状の損傷を積極的に生じさせることができる。
また、突起57はナットにより形成され、外周部や頂部等の外面には、互いに非平行な平面同士が接続された角部が形成されている。このような角部が弾性クローラCの内周面に接触することで、虫食い状の損傷がより生じやすくなっている。
突起57を有する転動輪33は、突起57に摩耗や損傷が生じた場合に、支持体33aごと車体フレーム21の側面から取り外し、新たな転動輪33を有する支持体33aを車体フレーム21に取り付けることによって容易に交換することができる。あるいは、支持体33aから突起57を有する転動輪33のみを取り外し、新たな転動輪33を支持体33aに取り付けることによって交換することも可能である。
以上より、本実施形態の走行試験装置10を用いることで、同種又は異種の弾性クローラCの比較評価が可能となる。なお、弾性クローラCの評価としては、弾性クローラCのクラック評価、駆動輪に対する噛み合い評価、摩耗の評価、弾性クローラCを構成する部品(芯金、スチールコード、ゴム等)の接着性評価等を挙げることができる。
路面コンベア27の仮想路面50には、複数の突部54が周方向に間隔をあけて設けられているので、弾性クローラCの外周面(特に、外周面に設けられたラグ)が突部54に引っ掛かり、仮想路面50上における弾性クローラCのスリップが抑制される。そのため、一定の牽引力を発揮させた状態で弾性クローラCを安定して走行させることができ、耐久性等の評価を一定の条件で適切に行うことができる。
なお、前述したように、突部54の高さhが3mm以上15mm以下に設定されているのは、3mm未満であると、弾性クローラCのスリップを確実に抑制することが困難となり、15mmを超えると、突部54自体が障害物となって、実際の使用形態では生じえない損傷を弾性クローラCに与える可能性があるからである。
図8に示すように、仮想路面50に設けられた突部54は、その断面が長方形状であるため、その頂部の2箇所には左右方向に沿った角部54aが設けられる(図8参照)。そのため、弾性クローラCの外周面が、突部54の角部54aに引っ掛かりやすくなり、よりスリップを抑制することができる。
台車11のクローラ装着部22は、従動輪32が前後方向に位置調整自在に設けられ、駆動輪31と従動輪32との前後方向の間隔が調整可能である。そのため、長さが異なる弾性クローラCをクローラ装着部22に装着することができ、台車11の汎用性を高めることができる。
また、クローラ装着部22の転動輪33は、前後方向の位置及び数量を調整可能である。そのため、前述したように、長さの異なる弾性クローラCを装着するときに、その弾性クローラCの長さに応じて転動輪33の位置及び数量を適切に設定することができる。
台車11の駆動部23を構成する電動モータ36は出力可変型であるため、その出力を高めることによって弾性クローラCを高速で回送させることができる。そのため、試験を短時間で行う促進テストを行うことが可能となる。また、駆動部23として電動モータ36が用いられているので、エンジンを用いた駆動部のように排気ガスによる試験環境の悪化が生じることもない。
台車11には、ウエイト24bを装着するウエイト装着部24が設けられているので、台車11に高荷重をかけた促進テストを行うことが可能となる。また、ウエイト装着部24は、複数のウエイト24bを取り外し可能に装着することができるので、台車11に付与する荷重を調整することができる。
なお、ウエイト装着部24は、前後方向に複数設けられているので、いずれかのウエイト装着部24を選択してウエイト24bを装着することができる。本実施形態では、ウエイト装着部24が、従動輪32の位置調整範囲(図1にRで示す)に対応して複数設けられており、従動輪32の位置に応じてウエイト24bを装着するウエイト装着部24を選択することができる。例えば、図1に示すように従動輪32が最も後方に位置付けられた場合は、3つのウエイト装着部24に均等にウエイト24bを装着することができる。また、従動輪32が最も前方に位置付けられた場合は、最も前側のウエイト装着部24のみにウエイト24bを装着することができる。
台車支持装置12には、路面コンベア27を制動する制動装置49が設けられているので、路面コンベア27の回送を止めた状態で弾性クローラCを回送させるという高牽引負荷をかけた促進テストを行うことが可能となる。
(変形例)
図9は、路面コンベアの路面板に設けられた突部の変形例を示す断面図である。路面板42の突部54は、図9に示すように変形することができる。
具体的には、図9(a)に示す路面板42は、突部54の断面形状が台形状に形成されている。図9(b)に示す路面板42は、突部54の断面形状が三角形状に形成されている。図9(c)に示す路面板42は、突部54の頂部が曲面状に形成されている。
断面形状が台形状の突部54の頂部には2箇所の角部54aが形成され、断面三角形状の突部54の頂部には1個所の角部54aが形成されている。したがって、弾性クローラCの外周面が突部54の角部54aに引っ掛かることによってよりスリップを抑制することができる。また、図9(c)に示す突部54は角部を備えないので、図9(a)及び(b)に示す突部54と比べて弾性クローラCが引っ掛かりにくくなるものの、スリップを抑制する効果は十分に有している。
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内において、適宜変更できるものである。
例えば、上記実施形態では、転動輪に設けられた突起は、転動輪に溶接により固定されていたが、転動輪に着脱可能に取り付けられていてもよい。例えば、突起として頭部を有するナットが用いられる場合、転動輪の外周面にボルトを植設し、このボルトにナットを着脱可能に取り付けてもよい。また、突起としてボルトを用い、転動輪の外周部に形成した孔に径方向外側からボルトを差し込み、転動輪の内周側からナットでボルトを固定する構成を採用することができる。
転動輪の突起は、ナット以外の部材により形成されていてもよい。例えば、突起57は、直方体形状(図10(a)参照)又は立方体形状、角錐形状(図10(b)参照)又は円錐形状、角錐台形状(図10(c)参照)又は円錐台形状等であってもよい。
また、転動輪に設けられる突起の数は、適宜変更可能であり、転動輪の外周面に1つの突起のみが設けられていてもよい。
突起を有する転動輪の数や車体フレームにおける前後方向の位置は、適宜変更することができる。
上記実施形態では、路面板と別体に形成された板材を路面板に取り付けることによって突部が構成されていたが、路面板の表面を機械加工(削り出し等)することによって路面板と一体に突部が形成されていてもよい。ただし、上記実施形態の方が路面板上に安価に突部を設けることができる。また、路面板の突部は省略することも可能である。
上記実施形態では、路面板上の突部が、路面板の左右方向の長さ全体にわたって連続的に設けられているが、路面板の長さ方向に断続的に設けられていてもよい。
上記実施形態では、クローラ装着部における従動輪の前後方向の位置が調整可能に構成されていたが、これに代えて又は加えて、駆動輪の前後方向の位置が調整可能に構成されていてもよい。また、転動輪は、従動輪と同じような位置調整機構によって前後方向の位置が調整可能に構成されていてもよい。
転動輪の位置調整機構は、上記実施形態のような送りネジ式のものに代えて、流体圧シリンダや電動シリンダを用いたものであってもよい。
転動輪は、前後方向の位置及び数量のいずれか一方のみが調整可能に構成されていてもよい。
上記実施形態における走行試験装置は、芯金を備えた弾性クローラに限らず、芯金レスの弾性クローラにも適用することができる。
10 :走行試験装置
11 :台車
12 :台車支持装置
22 :クローラ装着部
23 :駆動部
31 :駆動輪
32 :従動輪
33 :転動輪
57 :突起
C :弾性クローラ

Claims (5)

  1. 駆動輪、従動輪、及び複数の転動輪を有し弾性クローラが巻き掛けられるクローラ装着部、並びに前記駆動輪を駆動する駆動部を有する台車と、
    前記台車に装着された弾性クローラを走行させる仮想路面が外周に設けられた路面コンベアを有する台車支持装置と、を備え、
    少なくとも1つの前記転動輪の外周面には、前記弾性クローラの内周面に接触する突起が設けられている、弾性クローラの走行試験装置。
  2. 前記突起の高さが1.5mm以上51mm以下である、請求項1に記載の弾性クローラの走行試験装置。
  3. 前記突起の最大幅が3.5mm以上110mm以下である、請求項1又は2に記載の弾性クローラの走行試験装置。
  4. 前記突起の外面に角部が形成されている、請求項1~3のいずれか1項に記載の弾性クローラの走行試験装置。
  5. 前記突起を有する前記転動輪が、前記台車に対して着脱可能に構成されている、請求項1~4のいずれか1項に記載の弾性クローラの走行試験装置。
JP2019155268A 2019-08-28 2019-08-28 弾性クローラの走行試験装置 Active JP7268536B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019155268A JP7268536B2 (ja) 2019-08-28 2019-08-28 弾性クローラの走行試験装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019155268A JP7268536B2 (ja) 2019-08-28 2019-08-28 弾性クローラの走行試験装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2021032790A JP2021032790A (ja) 2021-03-01
JP7268536B2 true JP7268536B2 (ja) 2023-05-08

Family

ID=74678554

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019155268A Active JP7268536B2 (ja) 2019-08-28 2019-08-28 弾性クローラの走行試験装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7268536B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113281064B (zh) * 2021-06-29 2022-05-06 山推工程机械股份有限公司 一种履带式推土机整机空负荷试车平台及使用方法

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20150007643A1 (en) 2013-07-03 2015-01-08 Jeremy P. Gray System and Method for Tracked Vehicle Dynamometer Testing

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS532801A (en) * 1976-06-28 1978-01-12 Hitachi Ltd Stand testing device for track vehicle
JPS5939635Y2 (ja) * 1976-12-18 1984-11-06 三菱重工業株式会社 装軌車両用シヤシダイナモメ−タ
JPS54124401A (en) * 1978-03-17 1979-09-27 Hitachi Ltd Apparatus for testing off-road driving performance of caterpillar vehicle
JPS56157836A (en) * 1980-05-08 1981-12-05 Yokohama Rubber Co Ltd:The Tester for caterpillar belt

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20150007643A1 (en) 2013-07-03 2015-01-08 Jeremy P. Gray System and Method for Tracked Vehicle Dynamometer Testing

Also Published As

Publication number Publication date
JP2021032790A (ja) 2021-03-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA2068534C (en) Positively driven elastomeric tracked work vehicle
AU2014276848B2 (en) Rubber track unit for vehicle
RU2482992C2 (ru) Устройство гусеничного полотна и лесохозяйственная машина
US20070029871A1 (en) Independent articulating suspension for a multi-surface vehicle
JPS6127227B2 (ja)
JPS6238190B2 (ja)
JP7268536B2 (ja) 弾性クローラの走行試験装置
KR101592947B1 (ko) 캐터필러를 이용한 바퀴구조
JP7200513B2 (ja) 弾性クローラの走行試験装置
US10144462B2 (en) Crawler vehicle drive system and crawler vehicle comprising such a drive system
JP5114344B2 (ja) クローラ走行装置
US2342953A (en) Flexible track
JP2013014329A (ja) クローラ走行装置
RU2324617C2 (ru) Движитель для транспортного средства
JP7257229B2 (ja) 履帯駆動車両
JP2022130816A (ja) 弾性クローラの走行試験装置
US10597263B2 (en) Trolley for a lifting device
US3116956A (en) Track assembly for endless track vehicle
JP6938276B2 (ja) 複合車両試験装置
JP2010052551A (ja) クローラ走行装置
AU653502B2 (en) Positively driven elastomeric tracked work vehicle
AU2018273028A1 (en) Track elements for forming a continuous over tyre track with strength enhancement structure
JP2005145234A (ja) クローラ走行装置用車輪及びクローラ走行装置
RU1770804C (ru) Стенд дл испытани транспортных средств
JP4832876B2 (ja) 荷台装置、並びに、貨物自動車

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220617

TRDD Decision of grant or rejection written
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20230315

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230322

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230404

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7268536

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150