JP7265542B2 - 飛行体用電流遮断装置 - Google Patents

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Description

本発明は、飛行体に設けられた電気機器への電流の供給を遮断する飛行体用電流遮断装置に関する。
近年普及しているドローン等の飛行体には、複数のプロペラを動作させるための電気機器および当該電気機器に電流を供給する蓄電池(電流供給源)を有する電気回路が設けられている。上記蓄電池からの電流が電気機器に供給されることで、上記プロペラが作動するようになっている。
このような飛行体は、複数のプロペラによって飛行制御が行われているが、たとえば突風によりプロペラが一部作動しなくなった場合には、墜落してしまうことがある。そのため、墜落した飛行体と人との接触事故が生じ、人に怪我等を負わせてしまう危険性がある。
ところで、飛行体用ではないが、電気自動車に万一事故が発生したときに、当該事故に起因した漏電および感電などを防止するために、電気機器への電力の供給を遮断する電気回路遮断装置を設けることが提案されている(たとえば、特許文献1参照)。
上記特許文献1には、コンバータと蓄電池とを有する電気回路が設けられた車両に適用され、当該車両の衝突が検知されたときに蓄電池からコンバータへの電力供給を遮断する電気回路遮断装置が開示されている。この電気回路遮断装置においては、車両の衝突が検知されたときに作動する火薬式のアクチュエータにより駆動される給電回路遮断器が設けられている。給電回路遮断器の作動によって、蓄電池とコンバータとを電気的に接続する電力供給路が切断される、とのことである。
特開2011-25912号公報
上述のように、飛行体が万一墜落した際には、当該飛行体と人との接触事故が発生してしまうことがある。この飛行体と人との接触事故が不幸にも発生してしまった場合、特に、作動中のプロペラと人との接触事故は少なくとも避ける必要がある。しかしながら、飛行体の墜落の際に、作動中のプロペラ等の種々部品と人との接触事故の発生を防止し得る有効な手段が提案されていない現状があった。また、作動中のプロペラが揚力発生部材(パラシュート、パラグライダー等)に連結されている紐部材に絡まって、当該揚力発生部材の展開不良が生じる恐れがあった。
そこで、本発明は、飛行体の墜落の際に、作動中のプロペラ等の部品と人との接触事故の発生を防止すると共に揚力発生部材の展開不良の発生を防止することができる飛行体用電流遮断装置を提供することを目的とする。
(1) 電気機器および当該電気機器に電流を供給する電流供給源を有する電気回路が設けられた飛行体に用いられ、前記飛行体の異常が検知されたときに前記電流供給源から前記電気機器への電流供給を遮断する飛行体用電流遮断装置であって、前記電気機器と前記電気回路とを電気的に接続する電流供給路を切断する破裂板と、前記破裂板に対して前記電流供給路に向かう方向に破裂力を直接又は間接的に付与することにより前記破裂板を損傷させ、損傷した前記破裂板によって前記電流供給路を切断させる破裂力源と、前記異常が検知されたときに前記破裂力源を駆動する制御部と、を備えているものである。
上記(1)の構成によれば、飛行体の異常が検知されたときに、制御部によって、破壊力源が駆動される。この破壊力源は、破裂板に対して電流供給路に向かう破裂力(熱または圧力などの物理力)を直接又は間接的に付与する。このことにより、破裂板を損傷させることができ、損傷し開裂した破裂板によって電流供給路を切断させることができる。これにより、飛行体の電気機器への電流の供給を遮断することができる。これによって、飛行体の墜落の際に、作動中のプロペラ等の部品と人との接触事故、発火、感電、および揚力発生部材の展開不良の発生を防止することができる。また、プロペラの一部が停止してしまった場合、通常他のプロペラの回転数を制御することで飛行を維持するが、この場合にはモータに対する負荷が過剰にかかるため、故障の原因となる。しかし、上記のように電流の供給を強制的に遮断することができるので、モータの故障を回避することができる。なお、上記破壊力源としては、たとえば点火器、ガスボンベ、または、油圧式シリンダなどを採用することができる。異常が検知されたときに破壊力源として点火器を作動させた場合には、火薬の燃焼による熱および圧力が破裂板に付与される。
(2) 上記(1)の飛行体用電流遮断装置においては、前記破裂板に1又は複数の脆弱部が設けられていることが好ましい。
上記(2)の構成によれば、破裂板が破壊力源による圧力を受けて損傷し易くなる。そして、損傷した破裂板によって電流供給路を切断させ易くなる。
(3) 上記(2)の飛行体用電流遮断装置においては、前記破裂板は、中心位置が前記破裂力源の中心軸線上に略一致するように設けられていると共に、前記破裂力源の、前記電流供給路の長さ方向における幅よりも大きい幅を有しており、前記破裂板の前記脆弱部は、前記破裂板の偏心位置に配置されていることが好ましい。
上記(3)の構成によれば、上記脆弱部が破裂力源の中心軸線上に略一致するようにある態様よりも、破壊力源で発生した破壊力(たとえば点火器で発生した熱および圧力)が、破裂板に広い範囲の損傷を発生させて開裂部分を大きくさせることができる。その結果として、電流供給路を切断することができるとともに、切断された電流供給路の各端部を損傷した破裂板で巻き込むことができるので、電流供給路の切断部の離間距離を大きくすることが可能となる。このことによって、切断された電流供給路の一方の部分と他方の部分との間にアーク放電が生じることを防ぐことができる。
(4) 上記(1)乃至(3)のいずれかの飛行体用電流遮断装置は、前記破裂力源と前記破裂板との間に設けられ、前記破裂力源の、少なくとも前記破裂力の付与側の部分を覆うように配置され、底部を有するカップ体をさらに備え、前記カップ体の前記底部は、内部に向けて陥没するように円錐状に形成され、前記破裂力を受けることにより前記破裂板側に変位して当該破裂板に対して前記破裂力を伝達するように構成されていてもよい。
上記(4)の構成によれば、カップ体がない場合と比べて、破壊力源に生じさせる圧力が小さくて済む。つまり、破壊力源がたとえば点火器またはガスボンベ式のものである場合には、カップ体がない場合と比べて、火薬の使用量を少なくすることができる。すなわち、本構成においては、カップ体の底部が円錐状に形成されているため、いわゆるノイマン効果が奏され、圧力が増す。このような圧力をカップ体の変位可能な底部に受けさせ、当該底部が上記圧力を、破裂板を損傷させ得る力に増大させて当該破裂板に伝達することができる。その結果として、破壊力源が点火器またはガスボンベ式のものである場合には低コスト化を図ることができる。
(5) 別の観点として、上記(1)乃至(3)のいずれかの飛行体用電流遮断装置は、前記破裂力源と前記破裂板との間に設けられ、前記破裂力源の、少なくとも前記破裂力の付与側の部分を覆うように配置され、底部を有する筒体をさらに備え、前記筒体の前記底部に1又は複数の脆弱部が設けられていてもよい。
上記(5)の構成によれば、破壊力源により生じる破壊力の行き場を筒体によって拘束することができるので、破壊力のロスを抑制しつつ、当該破壊力を破裂板に付与させ易くなる。
(6) 他の観点として、上記(1)乃至(3)のいずれかの飛行体用電流遮断装置は、前記破裂力源と前記破裂板との間に設けられ、前記破裂力源の、少なくとも前記破裂力の付与側の部分を覆うように配置され、開口部を先端に有した筒体をさらに備え、前記筒体の前記底部に1又は複数の脆弱部が設けられているものであってもよい。
上記(5)の構成によれば、破壊力源により生じる破壊力の方向を筒体によって規制することができるので、破壊力のロスを抑制しつつ、当該破壊力を破裂板に付与させ易くなる。
(7) 上記(1)乃至(6)のいずれかの飛行体用電流遮断装置においては、前記破裂板と前記電流供給路との間に、絶縁性物質が設けられていることが好ましい。
上記(7)の構成によれば、絶縁性物質は、破裂板と共に又は破裂板から上記破壊力を受けることにより電流供給路上に供給される。それにより、電流供給路の絶縁性が担保される。これによって、電流遮断の信頼性を向上することができる。
(8) 上記(7)の飛行体用電流遮断装置においては、前記絶縁性物質は前記破裂板の下面に保持されていることが好ましい。
上記(8)の構成によれば、絶縁性物質を保持するための他の部材を設ける必要がなくなる。
(9) 本発明に係る飛行体用電流遮断装置は、電気機器および当該電気機器に電流を供給する電流供給源を有する電気回路が設けられた飛行体に用いられ、前記飛行体の異常が検知されたときに前記電流供給源から前記電気機器への電流供給を遮断する飛行体用電流遮断装置であって、絶縁性物質と、前記電気機器と前記電気回路とを電気的に接続する電流供給路に対して圧力を付与することにより当該電流供給路を切断すると共に、前記絶縁性物質に対して前記圧力を付与することにより、切断された前記電流供給路に向けて当該絶縁性物質を放出させる破壊力源と、前記異常が検知されたときに前記破壊力源を駆動する制御部と、を備えるものである。
上記(9)の構成によれば、飛行体の異常が検知されたときに、制御部によって、破壊力源が駆動される。この破壊力源は、電流供給路に対して破壊力(熱または圧力などの物理力)を付与することにより当該電流供給路を切断することができる。これにより、電気回路への電流の供給を遮断することができる。これによって、飛行体の墜落の際に、作動中のプロペラ等の部品と人との接触事故、発火、感電、および揚力発生部材の展開不良の発生を防止することができる。また、プロペラの一部が停止してしまった場合、通常他のプロペラの回転数を制御することで飛行を維持するが、この場合にはモータに対する負荷が過剰にかかるため、故障の原因となる。しかし、上記のように電流の供給を強制的に遮断することができるので、モータの故障を回避することができる。また、上記破壊力源は、絶縁性物質に対して上記圧力を付与することにより電流供給路に向けて当該絶縁性物質を放出させることができる。これによって、電流遮断の信頼性を向上することができる。なお、上記破壊力源としては、たとえば点火器を採用することができる。異常が検知されたときに点火器を作動させることによって、火薬の燃焼による熱および圧力が生じ、この熱および圧力が電流供給路および絶縁性物質に付与される。
(10) 上記(9)の飛行体用電流遮断装置においては、前記破壊力源は点火器であることが好ましい。
上記(10)の構成によれば、破壊力源を瞬時に起動させることができると共に、当該破壊力源の軽量化を図ることができる。
(11) 本発明に係る飛行体用電流遮断装置は、電気機器および当該電気機器に電流を供給する電流供給源を有する電気回路が設けられた飛行体に用いられ、前記飛行体の異常が検知されたときに前記電流供給源から前記電気機器への電流供給を遮断する飛行体用電流遮断装置であって、前記電気機器と前記電気回路とを電気的に接続する銅板製の電流供給路に対して、当該電流供給路に向かう方向の破裂力を付与することにより前記電流供給路を切断させる破裂力源と、前記異常が検知された場合に前記破裂力源を駆動する制御部と、を備えるものである。
上記(11)の構成によれば、飛行体の異常が検知されたときに、制御部によって、破壊力源が駆動される。この破壊力源は、電流供給路に対して破壊力(熱または圧力などの物理力)を付与することにより当該電流供給路を切断することができる。これにより、電気回路への電流の供給を遮断することができる。これによって、飛行体の墜落の際に、作動中のプロペラ等の部品と人との接触事故、発火、感電、および揚力発生部材の展開不良の発生を防止することができる。また、プロペラの一部が停止してしまった場合、通常他のプロペラの回転数を制御することで飛行を維持するが、この場合にはモータに対する負荷が過剰にかかるため、故障の原因となる。しかし、上記のように電流の供給を強制的に遮断することができるので、モータの故障を回避することができる。なお、上記破壊力源としては、たとえば点火器を採用することができる。異常が検知されたときに点火器を作動させることによって、火薬の燃焼による熱および圧力が生じ、この熱および圧力が電流供給路に付与される。
本発明によれば、飛行体の墜落の際に、作動中のプロペラ等の部品と人との接触事故、発火、感電、および揚力発生部材の展開不良の発生を防止することが可能な飛行体用電流遮断装置を提供することができる。
本発明の第1実施形態に係る飛行体用電流遮断装置を示す断面図である。 図1の電流供給路が破裂板により切断された状態を示す図である。 本発明の第2実施形態に係る飛行体用電流遮断装置を示す断面図である。 図3の破裂板の脆弱部の一例を示す平面図であり、(b)は破裂板の脆弱部の変形例を示す平面図である。 本発明の第3実施形態に係る飛行体用電流遮断装置を示す断面図である。 本発明の第4実施形態に係る飛行体用電流遮断装置を示す断面図である。 (a)は図6の筒体の底部における脆弱部の一例を示す平面図であり、(b)および(c)は脆弱部の変形例を示す平面図である。 本発明の第5実施形態に係る飛行体用電流遮断装置を示す断面図である。 図8の電流供給路が破裂板により切断された状態を示す図である。 本発明の第6実施形態に係る飛行体用電流遮断装置を示す断面図である。 本発明の第7実施形態に係る飛行体用電流遮断装置を示す断面図である。
以下、本発明の実施形態に係る飛行体用電流遮断装置について、図面を参照しながら説明する。本実施形態の飛行体用電流遮断装置は、電気機器および当該電気機器に電流を供給する電流供給源を有する電気回路が設けられた飛行体に用いられ、飛行体の落下等の異常が検知されたときに、電流供給源から電気機器への電流供給を遮断するものである。なお、本発明において、上記電流供給源に特段の限定はないが、例えばLi-ion電池、Li-Po電池、燃料電池、水素燃料、ガソリン、ガス、太陽光等を発生源とした電流供給源、または、発電機等が挙げられる。
(第1実施形態)
図1に示すように、本実施形態に係る飛行体用電流遮断装置100は、破壊力源(動力源)の一例である点火器10と、内部空間を有する切断室20と、点火器10の作動により生じる熱および圧力が付与されることによって損傷して開裂するとともに電流供給路30を切断する破裂板23と、飛行体の異常が検知されたときに点火器10を駆動する制御部24とを備えている。
点火器10としては公知の点火器を用いることができる。点火器10は、火炎を発生するものであり、その内部に作動時において着火して燃焼することで火炎を発生する点火薬(図示略)と当該点火薬を着火させるための抵抗体(図示略)とを含んだ点火部11と、当該点火部11に接続された一対の端子ピン12、12とを備えている。
破裂板23は、平面視でたとえば円状に形成され、切断室20内に設けられると共に点火器10の下方に設けられている。破裂板23は、開裂し易くかつ適当な強度が必要であるので、鉄又はアルミニウム等の軽量な金属で構成することができる。また、破裂板23を、非導電性材料、たとえばエボナイト等の硬い樹脂材料又はファインセラミック等で構成してもよい。
破裂板23は、点火器10の、電流供給路30の長さ方向における幅よりも大きい幅を有している。点火器10は、発生させた火炎を下方に位置する破裂板23に向けて放出できるように切断室20の上壁に保持されている。
飛行体の異常が検知された際には、制御部24の制御によって、一対の端子ピン12、12を介して上記抵抗体に所定量の電流が流れる。抵抗体に電流が流れることによって、当該抵抗体においてジュール熱が発生し、点火薬が燃焼を開始する。燃焼により生じた高温の火炎は、点火薬を収納しているスクイブカップ(図示略)を破裂させる。点火器10において、上記抵抗体に電流が流れてから作動するまでの時間は、抵抗体にニクロム線を利用した場合には一般に2ミリ秒以下である。
切断室20の周壁には貫通孔21が設けられ、当該周壁の他の部分には貫通孔22が設けられている。この管通孔21、22を通して電流供給路30が架橋されている。電流供給路30はたとえば金属板又は金属線からなり、その一方端が電気回路の蓄電池(図示略)に接続され、その他方端が飛行体の電気機器(図示略)に接続されている。
以上のような構成において、飛行体の異常が検知された際に、制御部24の制御によって、点火器10の一対の端子ピン12、12に所定量の電流が供給されると、点火部11の作動により生じる熱および圧力により破裂板23が損傷する。この場合、破裂板23は、その中央部分が開裂して電流供給路30に向かって折れ曲がるように損傷する。そして、電流供給路30は、上記のように損傷した破裂板23によって、図2のように切断される。なお、本発明において、遮断される電流供給路30の対象は、正極部からの配線とするのが望ましい。
このように、本実施形態の飛行体用電流遮断装置100によれば、飛行体の異常が検知されたときに、制御部24によって破壊力源としての点火器10が作動される。この点火器10は、破裂板23に対して電流供給路30に向かう熱および圧力を付与する。このことにより、破裂板23を損傷し開裂させることができ、開裂した破裂板23の開裂部分によって電流供給路30を切断させることができる。これにより、飛行体の電気機器への電流の供給を遮断することができる。これによって、飛行体の墜落の際に、作動中のプロペラ等の部品と人との接触事故、発火、感電、および揚力発生部材の展開不良の発生を防止することができる。また、プロペラの一部が停止してしまった場合、通常他のプロペラの回転数を制御することで飛行を維持するが、この場合にはモータに対する負荷が過剰にかかるため、故障の原因となる。しかし、上記のように電流の供給を強制的に遮断することができるので、モータの故障を回避することができる。
(第2実施形態)
続いて、第2実施形態に係る飛行体用電流遮断装置について、図面を参照しながら説明する。
図3は第2実施形態に係る飛行体用電流遮断装置200を示す断面図である。なお、図3において、上述の図1と下2桁が同じ符号の部位は、特に示す場合を除き、図1で説明したものと同様であるので説明を省略する。以降の実施形態における図面も同様とする。
図3の飛行体用電流遮断装置200においては、破裂板123に脆弱部が設けられている。詳しくは、図4(a)に示すように、破裂板123には、当該破裂板123の中心軸の位置、換言すれば、点火器110(図3参照)の中心軸の位置から離間した位置(中心軸の位置を通らない位置であって、破裂板123の偏心位置)に配置された脆弱部25が設けられている。このような脆弱部25は複数設けてもよい。
このように、本実施形態の飛行体用電流遮断装置200によれば、破裂板123が点火器110による圧力を受けて損傷し開裂し易くなる。そして、開裂した破裂板123の開裂部分によって電流供給路130を切断させ易くなる。
また、飛行体用電流遮断装置200においては、破裂板123の脆弱部25が点火器110の中心軸の位置から離間した位置(中心軸の位置を通らない位置)に配置されている。これによって、脆弱部が点火器110の直下位置にある態様よりも、点火器110の圧力を脆弱部の全体に受けやすくなる。このため、脆弱部が点火器110の直下位置にある態様よりも、破裂板123に広い範囲の損傷を発生させて開裂部分を大きくさせることができる。その結果として、図3に示すように、電流供給路130を切断するとともに、切断された電流供給路130の各端部を開裂した破裂板123で巻き込むことができるので、電流供給路130の切断部の離間距離を大きくすることが可能となる。このことによって、切断された電流供給路の一方の部分と他方の部分との間にアーク放電が生じることを防ぐことができる。
なお、図4(a)の代わりに、図4(b)に示すように、破裂板123aにおいて、一の直線が「く」の字状に屈曲したような脆弱部26を設けてもよい。この場合においても、脆弱部26は、破裂板123aの中心軸の位置を通らず、当該位置から離間した位置に配置される。この図4(b)の破裂板は、図4(a)の場合よりも開裂しやすくなるので、より電流供給路30を切断しやすい。
(第3実施形態)
次に、第3実施形態に係る飛行体用電流遮断装置について、図面を参照しながら説明する。
図5は第3実施形態に係る飛行体用電流遮断装置300を示す断面図である。図5の飛行体用電流遮断装置300は、点火器210と破裂板223との間に設けられ、点火器210の、少なくとも圧力の付与側の部分を覆うように配置されたカップ体40を備えている。このカップ体40は、初期状態において上側に尖るように(内部に向けて陥没するように)円錐状に形成された底部41を有している。
このような構成において、底部41は、点火器210から圧力を受けることによって、図5の二点鎖線で示すように、破裂板223の方に変位して下方に向けて凸型に変形、さらには開裂することで、間接的に破裂板223に対して圧力を伝達するように構成されている。なお、圧力を受けた破裂板223による電流供給路230の切断方法は上述の図1と同じ要領である。
本実施形態の飛行体用電流遮断装置300によれば、第1実施形態と同じ圧力を得たい場合においても、点火器210に生じさせる圧力は第1実施形態の場合よりも小さくて済む。つまり、第1実施形態と同じ圧力を得たい場合において、第1実施形態の場合よりも点火器210の火薬の使用量を少なくすることができる。すなわち、本構成においては、カップ体40の底部41が円錐状に形成されているため、いわゆるノイマン効果が奏され、圧力が増す。このような点火器210の圧力をカップ体40の変位可能な底部41に受けさせ、当該底部41が上記圧力を、破裂板223を損傷させ開裂し得る力に増大させて当該破裂板223に伝達することができる。その結果として、第1実施形態の場合に比べて、点火器210の低コスト化(点火器210の火薬の低コスト化)を図ることができる。
(第4実施形態)
次いで、第4実施形態に係る飛行体用電流遮断装置について、図面を参照しながら説明する。
図6は第4実施形態に係る飛行体用電流遮断装置400を示す断面図である。図6の飛行体用電流遮断装置400は、点火器310と破裂板323との間に設けられ、点火器310の、少なくとも圧力の付与側の部分を覆うように配置され、底部43を有する筒体42を備えている。
筒体42の底部43には、図7(a)に示すように、1又は複数の脆弱部44が設けられている。これらの脆弱部44は、平面視で円状に形成された底部43の中心を基準に放射状に配置されている。同様に、図7(b)に示すように、底部143に複数の脆弱部144を設けてもよいし、図7(c)に示すように、底部243に一つの脆弱部244を設けてもよい。
本実施形態の飛行体用電流遮断装置400によれば、点火器310により生じる圧力の行き場を筒体42によって拘束することができるので、圧力ロスを抑制しつつ、当該圧力を破裂板323に付与させ易くなる。また、圧力ロスが抑制された圧力により破裂板323を損傷させ、その破裂板323からの高い圧力によって電流供給路330を容易に切断することができる。
(第5実施形態)
次いで、第5実施形態に係る飛行体用電流遮断装置について、図面を参照しながら説明する。
図8は第5実施形態に係る飛行体用電流遮断装置500を示す断面図である。図8の飛行体用電流遮断装置500においては、破裂板423の電流供給路430側の面に、絶縁性物質50が保持されている。
絶縁性物質50としては、一般的に、誘電率が低い化合物が好ましいとされている。たとえば、絶縁性物質50として、高分子材料、樹脂材料、または、炭化水素等が好ましい。
高分子材料としては、たとえば、ポリアミド、ポリエチレン、ポリイソブチレン、ポリビニルクロライド、ポリクロロトリフロロエチレン、ポリビニルアセテート、ポリアクリレート、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンオキサイド樹脂、変性ポリフェニレンエーテル(m-PPE)、エチレンテトラフルオロエチレンコポリマー、ポリフッ化ビニリデン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、ポリフェニレンサルファイド、ポリブチレンテレフタレート、ポリブチレン、ポリカプロラクタム、ポリモノクロロ、ポリスチロール、ポリスルホン酸、ポリビニルアルコール、セルロースアセテート、セルロースナイトレート、エチルセルロース、デキストリン、ポリスチレンペレット、ポリプロピレンペレット、およびポリエチレンペレットが挙げられる。
樹脂材料としては、たとえば、アルキド樹脂、エポキシ樹脂、四フッ化エチレン樹脂、フッ化ビニル樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、ジアリルフタレート樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、キシレン樹脂、アミノ樹脂、アニリン樹脂、グアナミン樹脂、アクリル樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン(ABS)樹脂、ETFE樹脂、フッ素樹脂、PET樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリウレタン樹脂、PEK樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリテトラフルオロエチレン樹脂、イソブチル樹脂、およびPEEK樹脂が挙げられる。
炭化水素としては、たとえば、シクロヘダン、シクロヘプタシロキサン、シクロヘキサン、シクロペンタン、デカン、デシレン、ジメチルペンタン、ジメチル-2-ヘキサン、ジメチルヘプタン、ジメチルペンタン、2-メチル2-ブテン、ブタン、灯油、イソオクタン、ガソリン、ジペンテン、スチレン、キシレン、メンソノール、ヘキサン、ナフタレン、ペンタジエン、ペンタン、液化石油ガス、ドデカン、 ドデシン、エチレンペンタン、ワセリン、キシレン、テレビン油、ウンデカン、ドコサン、cis-3-ヘキサン、アセチレン、ジクロロスチレン、エチルシクロブタン、ヘプタン、ヘキシレン、メチルシクロペンタン、 トリメチル-3-ヘプテン、オクタン、 トランス-3-ヘキシン、メチルブタン、およびミクロヘキサンが挙げられる。
また、絶縁性物質50の他の例として、芳香族化合物、ハロゲン化合物、および所定の収容部に収容された気体を用いることができる。
芳香族化合物としては、たとえば、ベンゼン、エチルトルエン、イソブチルベンゼン、ジフェニルメタン、ジフェニルエタン、ジフェニル、イソプロピルベンゼン、クメン、チオフェン、トリメチルベンゼン、トリニトロベンゼン、デカハイドロナフタレン、トリフェニルメタン、シメン、ジクロロベンゼン、リモネン、カンフェン、スクシニロこはく酸ジエチル、ジメチルキノキサリン、ジオキサン、オイゲノール、メシチレン、ニトロトルエン、ノナン、シメン、フェナントレン、フェニルウレタン、フェニルエチレン、プロピルベンゼン、1,2,4-トリメチルベンゼン、キノリン、およびテルピネオールが挙げられる。
ハロゲン化合物としては、たとえば、ヒ化水素、臭素、塩素、フッ素、ボロンブロマイド、フレオン、トリクロロプロパン、およびナフサが挙げられる。
上記気体としては、たとえば、アルゴン、二酸化炭素、二硫化炭素、一酸化二窒素、四酸化二窒素、窒素、液体空気、水素、メタン、重水素、酸素、亜酸化窒素、六フッ化硫黄、フロン、および炭酸ガスが挙げられる。
さらに、絶縁性物質50の他の例として、アルミニウム粉、アンモニア、四塩化炭素、コレステロール、イソプレン、酢酸鉛、四塩化鉛、水銀、ジエチル水銀、リン、五塩化リン、ジエチル亜鉛、オレイン酸銅、菫青石、コットン、水酸化アルミニウム、オレイン酸アルミニウム、アスファルト、ジイミルアミン、ジイソアミル、ジイソアミレン、フッ化アルミニウム、カプロン酸、カプロラクタム、シクロヘキサンカルボン酸、デカメチルシクロペンタシロキサン、デカメチルテトラシロキサン、ジイソプロピルアミン、ドデカメチルシクロヘキシシロキサン、ドデカメチルペンタシロキサン、エボナイト、エチレンテトラフロライド、第二鉄オレイン酸、フェロクロム、フライアッシュ、酸性白土、四塩化グルマニウム、エナント酸、ヘキサメチルジシロキサン、シアン化水素酸、イソ吉草酸、イソ酪酸、イソフタル酸、イソプロピルアミン、リノール酸、メチラール、マイカナイト、ギ酸ブチル、酢酸ブチル、オクタメチルシクロテトラシロキサン、オレイン酸、パルミチン酸、シクロパラフィン、パラフィン、塩素化パラフィン、パーライト、フェニル-1-プロパン、ケイ酸アルミニウム、四塩化珪素、シリコンオイル、オレイン酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、ステアリン酸、ステアリン、テトラクロロエチレン、テトラフルオロエチレン、テトラニトロメタン、塩化チタン、トリエチルアミニウム、酸化亜鉛(II)、吉草酸、シェル砂、フェロシリコン、窒素(液体)、フェラスト(粉末)、酸化鉄(II)、トクシール、テレクル酸、テレフタル酸、グラニュー糖(粉末)、塩ビ流体、PEキューブ、炭酸カルシウム、ポリカ粉、プロパン(液体)、セビン、タルク、次亜塩素酸カルシウム、およびリン酸カルシウムが挙げられる。
以上のような絶縁性物質50の中でも、火薬の熱により硬化し、電流供給路430の切断部分を塞ぐことが可能な熱硬化性樹脂がより好ましい。したがって、絶縁性物質50としては、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、シリコーン樹脂、ウレタン樹脂、ジアリルフタレート樹脂、フラン樹脂、ケトン樹脂、キシレン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリビスマレイミド・トリアジン、(ベンゾ)グアナミン樹脂、およびビニルエステル樹脂が好ましく、金属との接着性が良いエポキシ樹脂がより好ましいと考えらとしる。また、上記エポキシ樹脂においては、本剤に含まれる硬化剤が加熱により反応して硬化する一液性、および本剤と硬化剤とが混合により硬化する二液性がある。一液性は、熱が加わると硬化が始まるため、上空で直射日光にさらされ高温になった際に固まる可能性があるものの、2つの収容器を要しないので、軽量およびコンパクト化できる利点がある。一方、二液性は熱が加わっても硬化しないため、当初の状態を長期間保持し得る信頼性がある。したがって、用途によって、一液性か二液性かを適宜選択することが望ましい。
この飛行体用電流遮断装置500においては、絶縁性物質50は破裂板423と共に又は破裂板423から点火器410による圧力を受けることによって、図9に示したように、破裂板423により切断された電流供給路430上に供給される。その結果として、切断分離された電流供給路430が絶縁性物質50によって被覆され、切断分離された電流供給路430の絶縁性が担保される。これによって、飛行体用電流遮断装置500における電流遮断の信頼性をより向上することができる。
(第6実施形態)
続いて、第6実施形態に係る飛行体用電流遮断装置について、図面を参照しながら説明する。
図10は第6実施形態に係る飛行体用電流遮断装置600を示す断面図である。図10の飛行体用電流遮断装置600においては、破裂板は設けられておらず、絶縁性物質150が点火器510の下部に保持されている。
この飛行体用電流遮断装置600において、絶縁性物質150は点火器510による圧力を受けることによって、同様に点火器510による圧力を受けることにより切断された電流供給路530上に供給(放出)される。その結果として、第5実施形態と同様、切断分離された電流供給路530が絶縁性物質150によって被覆され、切断分離された電流供給路530の絶縁性が担保される。これによって、飛行体用電流遮断装置600における電流遮断の信頼性をより向上することができる。
(第7実施形態)
続いて、第7実施形態に係る飛行体用電流遮断装置について、図面を参照しながら説明する。
図11は第7実施形態に係る飛行体用電流遮断装置700を示す断面図である。図11の飛行体用電流遮断装置700においては、破裂板および絶縁性物質は設けられていない。なお、本実施形態では、電流供給路630は銅板(バスバー)からなり、その一端および他端は端子板621の端子622に接続されている。
飛行体用電流遮断装置700によれば、飛行体の異常が検知されたときに、制御部624によって、破壊力源である点火器610が駆動される。この点火器610は、電流供給路630に対して破壊力(熱または圧力などの物理力)を付与することにより当該電流供給路630を切断することができる。これにより、電気回路への電流の供給を遮断することができる。これによって、飛行体の墜落の際に、作動中のプロペラ等の部品と人との接触事故、発火、感電、および揚力発生部材の展開不良の発生を防止することができる。また、プロペラの一部が停止してしまった場合、通常他のプロペラの回転数を制御することで飛行を維持するが、この場合にはモータに対する負荷が過剰にかかるため、故障の原因となる。しかし、上記のように電流の供給を強制的に遮断することができるので、モータの故障を回避することができる。
以上、本発明の実施形態について図面に基づいて説明したが、具体的な構成は、これらの実施形態に限定されるものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
上記各実施形態では、破裂力源として点火器を用いたが、これに限定されるものではなく、たとえば、制御部の命令信号を受信して油圧シリンダを作動させ破壊力を発生する油圧シリンダ式(ピストンなどを駆動させ、破裂板を損傷させたり、絶縁性物質を飛散させたりするもの)、制御部の命令信号を受信してガスボンベを開栓して、上記点火器と同様の破壊力(圧力)を発生するガスボンベ式等、他の破裂力源を採用してもよい。
また、上記第3実施形態の円錐状に形成された底部41に、図7(a)~(c)に示したような脆弱部を設けてもよい。これにより、スムーズに底部41が破壊され、より効率よく破裂板を損傷し開裂させることができる。その結果として、より電流供給路を破壊しやすくなる。
上記第4実施形態では、筒体42は底部43で閉じられた態様としたが、これに限定されるものではなく、当該底部43を設けない態様としてもよい。この場合、点火器で発生した火炎および圧力を一方向に制御できるので、筒体がない場合と比べて、破裂板を損傷させ開裂させやすくなる。その結果として、より電流供給路を破壊しやすくなる。
また、上記第5および第6実施形態において、絶縁性物質50、150にガス発生剤を混合してもよい。これにより、ガス発生剤の残渣又は発生ガスによってアーク放電が防止される。
また、上記第1、第2および第5実施形態における破裂板は、切断室を2つに区分けするものであってもよく、この区分けされた切断室のうち点火器側の切断室を、シール部材などを用いて密閉したものであってもよい。これにより、より点火器で発生した圧力を効果的に破裂板に伝えることができるとともに、電流供給路を破壊しやすくなる。
また、上記第7実施形態においては、点火器の火力で直接バスバーを切断するものであったが、点火器の圧力発生側にエボナイトなどの物質を設けておき、駆動した点火器の圧力を利用して、当該エボナイトなどの物質を飛散させて、間接的にバスバーを切断するものであってもよい。
また、破裂板が設けられている各実施形態の飛行体用電流遮断装置において、当該破裂板の配線側にピストンを設けて、点火器の作動時に破裂板を破裂させた際に当該ピストンが押し出されて電流遮断(配線切断)するように構成してもよい。
また、各実施形態において、配線の代わりにパラシュートなどのラインを通しておき、点火器の作動時に破裂板を破裂させた際、当該ラインを切断するように構成してもよい。これにより、必要に応じて、パラシュートなどを切り離すことができる。
10、110、210、310、410、510、610 点火器
11、111、211、311、411、511、611 点火部
12、112、212、312、412、512、612 端子ピン
20、120、220、320、420、520、620 切断室
21、121、221、321、421、521 貫通孔
22、122、222、322、422、522 貫通孔
23、123、123a、223、323、423 破裂板
24、124、224、324、424、524、624 制御部
25、26 脆弱部
30、130、230、330、430、530、630 電流供給路
40 カップ体
41 カップ体の底部
42 筒体
43、143、243 筒体の底部
44、144、244 脆弱部
50、150 絶縁性物質
100、200、300、400、500、600 飛行体用電流遮断装置
621 端子板
622 端子

Claims (8)

  1. 電気機器および当該電気機器に電流を供給する電流供給源を有する電気回路が設けられた飛行体に用いられ、前記飛行体の異常が検知されたときに前記電流供給源から前記電気機器への電流供給を遮断する飛行体用電流遮断装置であって、
    前記電気機器と前記電気回路とを電気的に接続する電流供給路を切断する破裂板と、
    前記破裂板に対して前記電流供給路に向かう方向に破裂力を直接又は間接的に付与することにより前記破裂板を損傷させ、損傷した前記破裂板によって前記電流供給路を切断させる破裂力源と、
    前記異常が検知されたときに前記破裂力源を駆動する制御部と、を備え
    前記破裂力源と前記破裂板との間に設けられ、前記破裂力源の、少なくとも前記破裂力の付与側の部分を覆うように配置され、底部を有するカップ体をさらに備え、
    前記カップ体の前記底部は、内部に向けて陥没するように円錐状に形成され、前記破裂力を受けることにより前記破裂板側に変位して当該破裂板に対して前記破裂力を伝達するように構成されていることを特徴とする飛行体用電流遮断装置。
  2. 電気機器および当該電気機器に電流を供給する電流供給源を有する電気回路が設けられた飛行体に用いられ、前記飛行体の異常が検知されたときに前記電流供給源から前記電気機器への電流供給を遮断する飛行体用電流遮断装置であって、
    前記電気機器と前記電気回路とを電気的に接続する電流供給路を切断する破裂板と、
    前記破裂板に対して前記電流供給路に向かう方向に破裂力を直接又は間接的に付与することにより前記破裂板を損傷させ、損傷した前記破裂板によって前記電流供給路を切断させる破裂力源と、
    前記異常が検知されたときに前記破裂力源を駆動する制御部と、を備え、
    前記破裂力源と前記破裂板との間に設けられ、前記破裂力源の、少なくとも前記破裂力の付与側の部分を覆うように配置され、底部を有する筒体をさらに備え、
    前記筒体の前記底部に1又は複数の脆弱部が設けられていることを特徴とする飛行体用電流遮断装置。
  3. 電気機器および当該電気機器に電流を供給する電流供給源を有する電気回路が設けられた飛行体に用いられ、前記飛行体の異常が検知されたときに前記電流供給源から前記電気機器への電流供給を遮断する飛行体用電流遮断装置であって、
    前記電気機器と前記電気回路とを電気的に接続する電流供給路を切断する破裂板と、
    前記破裂板に対して前記電流供給路に向かう方向に破裂力を直接又は間接的に付与することにより前記破裂板を損傷させ、損傷した前記破裂板によって前記電流供給路を切断させる破裂力源と、
    前記異常が検知されたときに前記破裂力源を駆動する制御部と、
    前記破裂力源と前記破裂板との間に設けられ、前記破裂力源の、少なくとも前記破裂力の付与側の部分を覆うように配置され、開口部を先端に有した筒体と、を備えていることを特徴とする飛行体用電流遮断装置。
  4. 前記破裂板に1又は複数の脆弱部が設けられていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の飛行体用電流遮断装置。
  5. 前記破裂板は、中心位置が前記破裂力源の中心軸線上に略一致するように設けられていると共に、前記破裂力源の、前記電流供給路の長さ方向における幅よりも大きい幅を有しており、
    前記破裂板の前記脆弱部は、前記破裂板の偏心位置に配置されていることを特徴とする請求項に記載の飛行体用電流遮断装置。
  6. 前記破裂板と前記電流供給路との間に、絶縁性物質が設けられていることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の飛行体用電流遮断装置。
  7. 前記絶縁性物質は、前記破裂板の下面に保持されていることを特徴とする請求項に記載の飛行体用電流遮断装置。
  8. 前記破裂力源は、点火器であることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の飛行体用電流遮断装置。
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