JP7263896B2 - 画像形成装置、通知方法およびプログラム - Google Patents

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Description

本発明は、画像形成装置、通知方法およびプログラムに関する。
電子写真方式の画像形成装置では、感光体から転移したトナーを記録媒体に定着させるため、定着ヒータにより加熱されたローラにより定着させる技術が知られている。このような定着ヒータは、点灯(通電)動作についてのデューティ比(以下、定着点灯デューティと称する場合がある)を制御することにより加熱制御される。また、画像形成装置の定着装置において定着ヒータにより加熱されたローラの温度を検出するために、例えば、接触式のサーミスタが用いられている。
このような定着ヒータの定着点灯デューティを制御する画像形成装置として、定着ヒータの温度-時間特性を取得して、予め有する標準の温度-時間特性に基づいて、定着点灯デューティの補正値を算出して、最適な定着点灯デューティの制御を行う技術が提案されている(例えば特許文献1)。
接触式のサーミスタを利用して定着ヒータにより加熱されたローラの温度を検知する画像形成装置では、サーミスタとローラとの間において、紙粉およびトナー等(以下、紙粉等と称する場合がある)の堆積量が経時によって増加し、定着ヒータで加熱されたローラの温度と実際の温度との乖離幅が増加するという現象が起こる。これについて、特許文献1に記載された技術では、紙粉等が蓄積して、検知されるローラの温度と実際の温度との乖離幅が増加することにより、ローラの温度の誤検知に伴う装置の故障の発生を防止することができないという問題がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、故障の予兆を判断することにより故障の発生を抑制することができる画像形成装置、通知方法およびプログラムを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、定着部に設置された検知部により検知された温度を取得する第1取得部と、前記第1取得部により取得された温度に基づいて、前記定着部を加熱するヒータに対する通電のデューティ比を調整するヒータ制御部と、前記ヒータ制御部により調整される前記デューティ比を取得する第2取得部と、前記第2取得部により取得された前記デューティ比と、前回該第2取得部により取得された前記デューティ比との第1差分が第1閾値以上であるか否かを判定し、前記第2取得部により取得された前記デューティ比と、初回に該第2取得部により取得された前記デューティ比との第2差分が第2閾値以上であるか否かを判定する判定部と、前記判定部によって前記第1差分が前記第1閾値以上であると判定され、かつ、前記第2差分が前記第2閾値以上であると判定された場合、故障の予兆の旨を通知する通知部と、を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、故障の予兆を判断することにより故障の発生を抑制することができる。
図1は、第1の実施形態に係る画像形成装置の全体構造の一例を示す図である。 図2は、第1の実施形態に係る画像形成装置の定着装置の構成の一例を示す図である。 図3は、第1の実施形態に係る画像形成装置のハードウェア構成の一例を示す図である。 図4は、第1の実施形態に係る画像形成装置の機能ブロックの構成の一例を示す図である。 図5は、定着ヒータへの通電波形の一例を示す図である。 図6は、正常時の温度および定着点灯デューティの推移の一例を示すグラフである。 図7は、定着装置において紙粉等が蓄積した状態の一例を示す図である。 図8は、紙粉等が蓄積した場合の温度および定着点灯デューティの推移の一例を示すグラフである。 図9は、紙粉等の蓄積状態に応じた定着点灯デューティの推移の一例を示すグラフである。 図10は、定着点灯制御を開始してから所定時間経過後の定着点灯デューティの推移の一例を示すグラフである。 図11は、定着点灯制御を開始してから所定時間経過後の定着点灯デューティについて経時で紙粉等が蓄積していく場合の推移の一例を示すグラフである。 図12は、定着点灯制御を開始してから所定時間経過後の定着点灯デューティについての差分に対する判定動作を説明する図である。 図13は、第1の実施形態に係る画像形成装置の故障予兆の通知動作の流れの一例を示すフローチャートである。 図14は、第2の実施形態に係る画像形成装置の故障予兆の通知動作の流れの一例を示すフローチャートである。 図15は、第3の実施形態に係る画像形成装置の機能ブロックの構成の一例を示す図である。 図16は、定着点灯制御を開始してから所定時間経過後の定着点灯デューティについて経時で紙粉等が蓄積していく場合の推移を示すグラフの傾きを説明する図である。 図17は、定着点灯制御を開始してから所定時間経過後の定着点灯デューティについて経時で紙粉等が蓄積していく場合の推移を示すグラフの傾きを算出する動作を説明する図である。 図18は、定着点灯制御を開始してから所定時間経過後の定着点灯デューティについて経時で紙粉等が蓄積していく場合の推移を示すグラフの傾きを算出する動作を説明する図である。 図19は、第4の実施形態に係る画像形成装置の機能ブロックの構成の一例を示す図である。 図20は、第5の実施形態に係る画像形成装置の機能ブロックの構成の一例を示す図である。
以下に、図面を参照しながら、本発明に係る画像形成装置、通知方法およびプログラムの実施形態を詳細に説明する。また、以下の実施形態によって本発明が限定されるものではなく、以下の実施の形態における構成要素には、当業者が容易に想到できるもの、実質的に同一のもの、およびいわゆる均等の範囲のものが含まれる。さらに、以下の実施形態の要旨を逸脱しない範囲で構成要素の種々の省略、置換、変更および組み合わせを行うことができる。
[第1の実施形態]
(画像形成装置の全体構造)
図1は、第1の実施形態に係る画像形成装置の全体構造の一例を示す図である。図2は、第1の実施形態に係る画像形成装置の定着装置の構成の一例を示す図である。図1および図2を参照しながら、本実施形態に係る画像形成装置1の構造について説明する。
図1に示すように、画像形成装置1は、ADF(Auto Document Feeder:自動原稿送り装置)13と、読取装置25と、排紙トレイ14と、画像形成部12と、排紙トレイ20と、を有する。本実施形態に係る画像形成装置1として、例えば、電子写真方式の画像形成装置または複合機(MFP:Multifunction Peripheral)等が適用できる。ここで、複合機とは、印刷機能、コピー機能、スキャナ機能およびファックス機能のうちの少なくとも2つの機能を有する装置である。以下、本実施形態に係る画像形成装置1は、複合機であるものとして説明する。
ADF13は、原稿台21に置かれた原稿Dを自動でコンタクトガラス24へ送る装置である。ADF13は、原稿台21と、ピックアップローラ22と、搬送ベルト23と、を含む。
ADF13の原稿台21に原稿Dが置かれた状態で、コピー実行等の操作が行われると、原稿台21に置かれた最上位の原稿Dがピックアップローラ22の回転によって、矢印B1の方向へ送り出される。矢印B1の方向へ送り出された原稿Dは、搬送ベルト23の回転により、読取装置25に固定されたコンタクトガラス24上へ供給され、そこで停止する。
読取装置25は、画像形成部12とコンタクトガラス24との間に配置され、コンタクトガラス24上に供給された原稿Dの画像を読み取る装置である。読取装置25は、コンタクトガラス24と、光源26と、光学系27と、光電変換素子28と、を含む。
コンタクトガラス24は、ADF13により原稿Dが自動で供給されるガラスである。光源26は、コンタクトガラス24上に供給された原稿Dに対して光を照射する光源である。光学系27は、光源26から照射され原稿Dを反射してきた光を結像する光学系である。光電変換素子28は、光学系27により結像された光を原稿画像として検出するCCD(Charge-Coupled Device)またはCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等の固体撮像素子である。
読取装置25により画像が読み取られた原稿Dは、搬送ベルト23の回転により、矢印B2の方向へ搬送されて、排紙トレイ14上へ排出される。このように、原稿Dが1枚ずつコンタクトガラス24上へ搬送され、読取装置25による読み取り動作が行われる。
画像形成部12は、読取装置25により読み取られた画像を、紙等の記録媒体Pに対して画像形成を行う。画像形成部12は、給紙部15と、作像部30と、定着装置40(定着部)と、排紙ローラ対50と、を含む。
給紙部15は、紙等の記録媒体Pを矢印B3の方向へ送り出し、作像部30へ給紙する部分である。給紙部15は、複数の給紙カセットである給紙カセット16~19を含む。給紙カセット16~19は、それぞれサイズ、紙厚等の異なる記録媒体を収容している。
作像部30は、感光体31に形成されたトナー像を記録媒体Pに転写することにより画像形成を行う装置である。作像部30は、感光体31と、帯電装置32と、書込装置33と、現像装置34と、転写装置35と、クリーニング装置36と、を含む。
感光体31は、例えば、アルミニウム等からなる素管に、感光性を有する有機感光材からなる感光層が被覆されたドラム形状の部材であり、回転駆動する。
帯電装置32は、交流電圧が印加される帯電ローラであり、感光体31に対して摺接することによって異様に帯電させる。
書込装置33は、読取装置25により読み取られた画像に基づいて光変調したレーザ光を照射し、一様に帯電された感光体31の表面を露光することによって、当該表面に静電潜像を形成する装置である。
現像装置34は、静電潜像が形成された感光体31に対して、トナーを供給して当該静電潜像を現像し、トナー像を形成させる装置である。
転写装置35は、感光体31の回転により感光体31の表面に形成されたトナー像が対向した位置に来ると、感光体31との間の転写バイアスにより、感光体31と転写装置35との間に搬送された記録媒体Pにトナー像を転写させる装置である。
クリーニング装置36は、転写装置35によりトナー像が転写された後の感光体31の表面に残留するトナーを除去して清掃する装置である。
定着装置40は、矢印B4の方向に搬送されてきた作像部30によりトナー像が転写された記録媒体Pに対して、加熱および圧力の作用によって、トナー像を記録媒体Pに定着させる装置である。定着装置40は、図2に示すように、定着ヒータ41と、加熱ローラ42と、加圧ローラ43と、接触サーミスタ45(検知部の一例)と、を有する。
定着ヒータ41は、加熱ローラ42内部に設置され、後述する定着点灯デューティに基づく通電により加熱ローラ42を加熱するヒータ装置である。図2に示すように、加熱ローラ42および加圧ローラ43が矢印方向により回転駆動することにより記録媒体Pが矢印方向(紙面視上方向)に搬送され、加熱ローラ42および加圧ローラ43による加熱および圧力の作用によって、記録媒体Pに転写されたトナー像が定着される。
接触サーミスタ45は、温度変化に対して大きく変化する電気抵抗を利用して、加熱ローラ42に直接接触することにより当該加熱ローラ42の温度を検知するセンサである。
定着装置40を通過した記録媒体Pは、排紙ローラ対50によって搬送され、矢印B5で示すように、排紙トレイ20へ排出され、スタックされる。
(画像形成装置のハードウェア構成)
図3は、第1の実施形態に係る画像形成装置のハードウェア構成の一例を示す図である。図3を参照しながら、本実施形態に係る画像形成装置1のハードウェア構成について説明する。
図3に示すように、本実施形態に係る画像形成装置1は、コントローラ200と、操作表示部210と、FCU(Facsimile Control Unit)220と、プロッタ231と、スキャナ232と、ローラ駆動回路233と、ヒータ駆動回路234とがPCI(Peripheral Component Interface)バスで接続された構成となっている。
コントローラ200は、画像形成装置1全体の制御、描画、通信および操作表示部210からの入力を制御する装置である。
操作表示部210は、例えば、タッチパネル等であり、コントローラ200に対する入力を受け付ける(入力機能)と共に、画像形成装置1の状態等を表示(表示機能)する装置であり、後述するASIC(Application Specific Integrated Circuit)206に直接接続されている。
FCU220は、ファックス機能を実現する装置であり、例えば、PCIバスによってASIC206に接続されている。
プロッタ231は、印刷機能を実現する装置であり、例えば、PCIバスによってASIC206に接続されている。スキャナ232は、スキャナ機能を実現する機能であり、例えば、PCIバスによってASIC206に接続されている。ローラ駆動回路233は、定着装置40の加熱ローラ42および加圧ローラ43を回転駆動させる駆動回路である。ヒータ駆動回路234は、定着装置40の定着ヒータ41に対して、後述する定着点灯デューティに基づく通電により点灯させる駆動回路である。
コントローラ200は、CPU(Central Processing Unit)201と、システムメモリ(MEM-P)202と、ノースブリッジ(NB)203と、サウスブリッジ(SB)204aと、ネットワークI/F204bと、USB(Universal Serial Bus) I/F204cと、セントロニクスI/F204dと、センサI/F204eと、ASIC206と、ローカルメモリ(MEM-C)207と、補助記憶装置208と、を有している。
CPU201は、画像形成装置1の全体制御を行うものであり、システムメモリ202、ノースブリッジ203およびサウスブリッジ204aからなるチップセットに接続され、このチップセットを介して他の機器と接続される。
システムメモリ202は、プログラムおよびデータの格納用メモリ、プログラムおよびデータの展開用メモリ、ならびにプリンタの描画用メモリ等として用いるメモリであり、ROM(Read Only Memory)とRAM(Random Access Memory)とを有している。このうち、ROMは、プログラムおよびデータの格納用メモリとして用いる読み出し専用のメモリであり、RAMは、プログラムおよびデータの展開用メモリ、ならびにプリンタの描画用メモリ等として用いる書き込みおよび読み出し可能なメモリである。
ノースブリッジ203は、CPU201と、システムメモリ202、サウスブリッジ204aおよびAGP(Accelerated Graphics Port)バス205とを接続するためのブリッジであり、システムメモリ202に対する読み書き等を制御するメモリコントローラと、PCIマスタおよびAGPターゲットとを有する。
サウスブリッジ204aは、ノースブリッジ203と、PCIデバイスおよび周辺デバイスとを接続するためのブリッジである。サウスブリッジ204aは、PCIバスを介してノースブリッジ203と接続されており、PCIバスには、ネットワークI/F204b、USB I/F204c、セントロニクスI/F204dおよびセンサI/F204e等が接続されている。
AGPバス205は、グラフィック処理を高速化するために提案されたグラフィックスアクセラレータカード用のバスインターフェースである。AGPバス205は、システムメモリ202に高スループットで直接アクセスすることにより、グラフィックスアクセラレータカードを高速にするバスである。
ASIC206は、画像処理用のハードウェア要素を有する画像処理用途向けのIC(Integrated Circuit)であり、AGPバス205、PCIバス、補助記憶装置208およびローカルメモリ207をそれぞれ接続するブリッジの役割を有する。ASIC206は、PCIターゲットおよびAGPマスタと、ASIC206の中核をなすアービタ(ARB)と、ローカルメモリ207を制御するメモリコントローラと、ハードウェアロジック等により画像データの回転等を行う複数のDMAC(Direct Memory Access Controller)と、プロッタ231およびスキャナ232との間でPCIバスを介したデータ転送を行うPCIユニットとから構成される。ASIC206には、例えば、PCIバスを介してFCU220、プロッタ231、スキャナ232、ローラ駆動回路233およびヒータ駆動回路234が接続される。また、ASIC206は、図示しないホストPC(Personal Computer)およびネットワーク等にも接続されている。
なお、ローラ駆動回路233およびヒータ駆動回路234は、PCIバスを介してASIC206へ接続されているものとしているが、バスを介してCPU201に接続、または、CPU201により制御されるFPGA(Field-Programmable Gate Array)に接続され、CPU201またはFPGAにより制御されるものとしてもよい。
ローカルメモリ207は、コピー用画像バッファおよび符号バッファとして用いるメモリである。
補助記憶装置208は、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、SD(Secure Digital)カードまたはフラッシュメモリ等の記憶装置であり、画像データの蓄積、プログラムの蓄積、フォントデータの蓄積、およびフォームの蓄積等を行うためのストレージである。
なお、図3に示す画像形成装置1のハードウェア構成は、一例であり、すべての構成機器を備えている必要はなく、また、他の構成機器を備えているものとしてもよい。
(画像形成装置の機能ブロック構成)
図4は、第1の実施形態に係る画像形成装置の機能ブロックの構成の一例を示す図である。図5は、定着ヒータへの通電波形の一例を示す図である。図6は、正常時の温度および定着点灯デューティの推移の一例を示すグラフである。図4~図6を参照しながら、本実施形態に係る画像形成装置1の機能ブロックの構成および動作について説明する。
図4に示すように、画像形成装置1は、温度取得部101(第1取得部)と、ローラ制御部102と、ヒータ制御部103と、デューティ取得部104(第2取得部)と、判定部105と、通知部106と、通信部111と、記憶部112と、表示制御部113と、表示部114と、を有する。
温度取得部101は、接触サーミスタ45により検知された加熱ローラ42の表面の温度を取得する機能部である。加熱ローラ42は、上述のように定着ヒータ41の点灯動作により加熱される。
ローラ制御部102は、ローラ駆動回路233を介して、定着装置40の加熱ローラ42および加圧ローラ43の回転動作を制御する機能部である。
ヒータ制御部103は、ヒータ駆動回路234を介して、定着装置40の定着ヒータ41の点灯動作を制御する機能部である。具体的には、ヒータ制御部103は、例えば図5に示すような定着点灯デューティに基づいて、ヒータ駆動回路234を介して定着ヒータ41に通電させることにより点灯させる。図5に示す定着ヒータ41に対する通電波形は、制御周期である400[msec]内において120[msec]分だけ定着ヒータ41に交流電流(交流電圧)を印加させている例である。すなわち、残りの280[msec]の期間は、定着ヒータ41には通電されない。これによって、定着ヒータ41に対してデューティ比(定着点灯デューティ)を30[%]として通電していることになる。このように、ヒータ制御部103によるヒータ駆動回路234を介した定着ヒータ41への通電を定着点灯デューティを調整することによって点灯動作を制御することを、以下、定着点灯制御と称する場合がある。なお、図5に示す例では、制御周期のうち連続した一定時間(120[msec])だけ通電させて定着点灯デューティを30[%]としているが、これに限定されるものではない。例えば、制御周期内に、断続的に40[msec]だけ通電する期間を3回設けることによって定着点灯デューティを30[%]とするものとしてもよい。
定着点灯制御では、予め指定された目標温度と、接触サーミスタ45で検知した実際の温度とを比較し、その比較結果を基に、単位時間(制御周期)あたりに定着ヒータ41に通電する割合、すなわち定着点灯デューティを設定して定着ヒータ41の点灯を行う。つまり、定着点灯デューティは、0~100[%]の設定が可能であり、0[%]の場合は定着ヒータ41が消灯、100[%]の場合はヒータフル点灯の状態であり、概ね定着ヒータ41の温度を上昇させる場合には定着点灯デューティを上げ、当該温度を下げる場合には定着点灯デューティを下げる。したがって、定着点灯制御では、制御周期ごとに定着点灯デューティを設定して、定着ヒータ41の点灯を繰り返すことにより、接触サーミスタ45により検知される温度が目標温度となるように制御する。
この定着点灯制御による温度および定着点灯デューティの推移の一例を示したものが図6に示すグラフである。まず、ヒータ制御部103による定着点灯制御が開始されると、目標温度(図6の例ででは175[℃])が設定される。ヒータ制御部103は、接触サーミスタ45により検知される温度(検知温度)が目標温度となるように、定着点灯デューティを上昇させて定着ヒータ41を点灯させる。定着ヒータ41が定着点灯デューティに基づく点灯を行うと、加熱ローラ42が加熱されて、接触サーミスタ45により検知される加熱ローラ42の温度が上昇していき、接触サーミスタ45と加熱ローラ42との接触状態が正常である場合は、検知温度は、図6に示すように目標温度に近づく。ヒータ制御部103は、接触サーミスタ45により検知される温度が目標温度に達すると、定着点灯デューティを少しずつ下げていき、検知温度が目標温度に維持されるように定着点灯デューティを調整する。
デューティ取得部104は、ヒータ制御部103により行われている定着点灯制御における定着点灯デューティを取得する機能部である。デューティ取得部104は、取得した定着点灯デューティを記憶部112に記憶させる。
判定部105は、デューティ取得部104により取得された定着点灯デューティに対して判定動作を行う機能部である。例えば、判定部105は、画像形成装置1が使用開始されて印刷枚数(積算印刷枚数)がカウントし始めた初期における定着点灯デューティと、判定動作を行うタイミングでデューティ取得部104により取得された定着点灯デューティとを比較し、初期の定着点灯デューティよりも所定量だけ増加したか否かを判定する。
通知部106は、判定部105による判定の結果、画像形成装置1の故障の予兆があるものと判断された場合、その旨を通知する機能部である。通知する態様としては、例えば、表示制御部113に対して表示部114に故障の予兆がある旨を表示させたり、音声出力手段にその旨を示す音声を出力させたり、あるいは、通信部111を介して外部機器にその旨を送信すること等が挙げられる。
通信部111は、ネットワーク等を介して、外部機器とのデータ通信を行う機能部である。例えば、通信部111は、外部機器から画像形成装置1で印刷を行うための印刷データを受信する。通信部111は、例えば、図3に示すネットワークI/F204b、および図8に示すCPU201でプログラムが実行されることによって実現される。
記憶部112は、画像データおよび印刷データの蓄積、プログラムの蓄積、ならびに、デューティ取得部104により取得された定着点灯デューティの記憶等を行う機能部である。記憶部112は、図3に示す補助記憶装置208またはシステムメモリ202によって実現される。
表示制御部113は、表示部114の表示動作を制御する機能部である。表示制御部113は、例えば、図3に示すASIC206、またはCPU201でプログラムが実行されることによって実現される。
表示部114は、表示制御部113による制御に従って、各種データを画面に表示させる機能部である。表示部114は、図3に示す操作表示部210の表示機能(液晶表示装置等)によって実現される。
上述の温度取得部101、ローラ制御部102、ヒータ制御部103、デューティ取得部104、判定部105および通知部106は、図3に示すASIC206、またはCPU201でプログラムが実行されることによって実現される。なお、温度取得部101、ローラ制御部102、ヒータ制御部103、デューティ取得部104、判定部105および通知部106のうち少なくとも一部は、ASIC206以外のハードウェア回路によって実現されるものとしてもよい。
なお、図4に示す画像形成装置1の各機能部は、機能を概念的に示したものであって、このような構成に限定されるものではない。例えば、図4に示す画像形成装置1で独立した機能部として図示した複数の機能部を、1つの機能部として構成してもよい。一方、図4に示す画像形成装置1で1つの機能部が有する機能を複数に分割し、複数の機能部として構成するものとしてもよい。
(接触サーミスタと加熱ローラとの間に紙粉等が蓄積した場合)
図7は、定着装置において紙粉等が蓄積した状態の一例を示す図である。図8は、紙粉等が蓄積した場合の温度および定着点灯デューティの推移の一例を示すグラフである。図9は、紙粉等の蓄積状態に応じた定着点灯デューティの推移の一例を示すグラフである。図10は、定着点灯制御を開始してから所定時間経過後の定着点灯デューティの推移の一例を示すグラフである。図7~図10を参照しながら、接触サーミスタ45と、当該接触サーミスタ45が接触している加熱ローラ42との間に紙粉等が蓄積した場合の接触サーミスタ45の検知温度、および定着点灯デューティの挙動について説明する。
図7に示す定着装置40では、接触サーミスタ45と加熱ローラ42との間に経時によって紙粉等60(紙およびトナー等)が蓄積された状態を示している。紙粉等60が蓄積されると、加熱ローラ42の熱が紙粉等60に奪われて、接触サーミスタ45により検知される温度が、実際の加熱ローラ42の温度よりも低い温度が検知されることになる。
紙粉等60が蓄積された状態での定着点灯制御および定着点灯デューティの推移の一例を示したものが図8に示すグラフである。ヒータ制御部103による定着点灯制御が開始されると、図6で上述した場合と同様に、目標温度が設定される。ヒータ制御部103は、接触サーミスタ45により検知される温度(検知温度)が目標温度となるように、定着点灯デューティを上昇させて定着ヒータ41を点灯させる。定着ヒータ41が定着点灯デューティに基づく点灯を行うと、加熱ローラ42が加熱されて、接触サーミスタ45により検知される加熱ローラ42の温度が上昇していく。このとき、上述したように、接触サーミスタ45により検知される温度(検知温度)は、図8に示すように、加熱ローラ42の実際の温度(真の温度)よりも低くなる。しかし、ヒータ制御部103は、検知温度が目標温度となるように定着点灯制御を行うので、検知温度が目標温度に達した場合には、図8に示すように、真の温度が目標温度を上回ることになる。また、ヒータ制御部103は、接触サーミスタ45により検知される温度が目標温度に達すると、定着点灯デューティを少しずつ下げていき、検知温度が目標温度に維持されるように定着点灯デューティを調整するが、真の温度は検知温度よりも高くなっているので、接触サーミスタ45と加熱ローラ42との接触状態が正常である場合の定着点灯デューティよりも高い状態で定着点灯デューティが制御されることになる。
上述のように、紙粉等60が蓄積した場合、接触サーミスタ45と加熱ローラ42との接触状態が正常である場合と比較して定着点灯デューティが高い状態で制御されることを示すものが図9のグラフである。画像形成装置1の初期状態では、紙粉等60が蓄積されていないので、図9の(1)に示すグラフの推移で定着点灯デューティが調整される。そして、紙粉等60が蓄積されていくにつれて、検知温度が、加熱ローラ42の真の温度よりも低くなるので、定着点灯デューティの推移は、(1)の状態から(2)の状態となり、そして(3)の状態に変化する。
次に、図10に、ヒータ制御部103により定着点灯制御が開始されてから所定時間経過後での定着点灯デューティの推移を示す。図10に示すグラフの縦軸は定着点灯デューティであり、横軸は印刷枚数の積算値(積算印刷枚数)としている。なお、定着点灯制御が開始されてから所定時間経過後での定着点灯デューティとしているのは、開始時における加熱ローラ42の蓄熱量の相違により、加熱ローラ42の温度が変動するためである。つまり、加熱ローラ42の温度が高いときから開始した場合と、温度が低いときから開始した場合とでは、定着点灯デューティに差異が出るため、定着点灯制御が開始されてから所定時間経過した後での定着点灯デューティを取得するものとし、この取得した定着点灯デューティの推移を示すグラフの一例が図10に示すグラフである。
図10の(a)に示すグラフは、接触サーミスタ45と加熱ローラ42との間に紙粉等の蓄積量が経時で増加していくことによって、検知温度と真の温度との乖離が大きくなり、定着点灯デューティが次第に上昇していくことを示している。
図10の(b)に示すグラフは、接触サーミスタ45と加熱ローラ42との間に紙粉等が蓄積しないと想定した場合の定着点灯デューティの推移を示す。この場合、検知温度と真の温度との乖離がないため、定着点灯デューティが一定となる。
上述のように、接触サーミスタ45と加熱ローラ42との間には経時で紙粉等が蓄積することの他、異物が挟まることもあり得る。この場合、図10の(c)に示すグラフのように、検知温度と真の温度との乖離が急激に大きくなるため、定着点灯デューティも急激に上昇することになる。
(故障予兆の判定動作)
図11は、定着点灯制御を開始してから所定時間経過後の定着点灯デューティについて経時で紙粉等が蓄積していく場合の推移の一例を示すグラフである。図12は、定着点灯制御を開始してから所定時間経過後の定着点灯デューティについての差分に対する判定動作を説明する図である。図11および図12を参照しながら、故障予兆の判定動作について説明する。なお、図11および図12に示すグラフの縦軸は定着点灯デューティであり、横軸は印刷枚数の積算値(積算印刷枚数)としている。
図11に示すグラフは、接触サーミスタ45と加熱ローラ42との間に紙粉等の蓄積量が経時で増加していくことによって、検知温度と真の温度との乖離が大きくなっていき、定着点灯デューティが次第に上昇していくことを示すグラフであり、上述の図10の(a)のグラフに対応するものである。このように、接触サーミスタ45と加熱ローラ42との間における紙粉等の蓄積量が増加していくと、定着点灯デューティも上昇し、検知温度と真の温度との乖離が大きくなっていき、加熱ローラ42の過熱により定着装置40としての動作に異常を来し、画像形成装置1を停止させてサービスマンコール(SC)を行うべき事態となる。このときの定着点灯デューティを、「定着SCが発生する定着点灯デューティ」と称するものとして、図11において実線(93[%]近傍)で示している。また、定着SCが発生する事態を回避するために、サービスマンによる修理または清掃作業等を行うべき定着点灯デューティの閾値(「メンテナンスが必要な定着点灯デューティ」)を、図11において点線(90[%])で示している。
以上のように、接触サーミスタ45と加熱ローラ42との間における紙粉等の蓄積によって、定着点灯デューティが上昇し、定着SCが発生する定着点灯デューティ、またはメンテナンスが必要は定着点灯デューティに達すると、予定していないSCによるサービスマンの作業のために、画像形成装置1の停止状態が発生することになる。この予定していないSCの発生を回避するために、本実施形態に係る画像形成装置1は、故障予兆の判定を行い、判定の結果、故障予兆があると判定された場合、その旨を通知するものとする。これによって、サービスマンの定期メンテナンスにおける修理または清掃等において、故障予兆を解消するための対応(例えば紙粉等の除去)を行うことができ、予定していないSCの発生を未然に防ぐことが可能となる。ここで、図12を参照しながら、故障予兆の判定動作について説明する。
本実施形態に係る画像形成装置1は、定着点灯制御を開始して所定時間経過後における定着点灯デューティを取得して、記憶部112に保存する。なお、定着点灯制御は、発生した印刷ジョブ毎に実行される。そして、画像形成装置1は、取得した定着点灯デューティを、初回に取得した定着点灯デューティ、および前回取得した定着点灯デューティそれぞれと比較して、その差分について判定を行う。図12においては、新たに取得された定着点灯デューティについて、初回に取得された定着点灯デューティよりも増加している場合を「(1)+」で示し、減少している場合を「(1)-」で示し、同じである場合を「(1)=」で示している。また、新たに取得された定着点灯デューティについて、前回取得された定着点灯デューティよりも増加している場合を「(2)+」で示し、減少している場合を「(2)-」で示している。画像形成装置1は、それぞれの比較による差分に対して判定を行った結果、故障予兆があると判断した場合、その旨の通知を行う。この画像形成装置1による故障予兆の通知動作の流れについて、図13において詳述する。
(画像形成装置の故障予兆の通知動作)
図13は、第1の実施形態に係る画像形成装置の故障予兆の通知動作の流れの一例を示すフローチャートである。図13を参照しながら、本実施形態に係る画像形成装置1の故障予兆の通知動作の流れについて説明する。
<ステップS11>
画像形成装置1のヒータ制御部103は、定着点灯制御を開始する。なお、上述のように、定着点灯制御は、発生した印刷ジョブ毎に実行される。そして、ステップS12へ移行する。
<ステップS12>
画像形成装置1のデューティ取得部104は、ヒータ制御部103により定着点灯制御が開始されてから所定時間経過後の時点での定着ヒータ41への通電の定着点灯デューティを取得する。なお、ここでの定着点灯デューティの取得回数をn回目とする。デューティ取得部104は、取得した定着点灯デューティを記憶部112に保存する。そして、ステップS13へ移行する。
<ステップS13>
画像形成装置1の判定部105は、記憶部112を参照し、今回デューティ取得部104により取得された定着点灯デューティと、前回すなわち(n-1)回目にデューティ取得部104により取得された定着点灯デューティとを比較する。具体的には、判定部105は、今回デューティ取得部104により取得された定着点灯デューティが、前回すなわち(n-1)回目にデューティ取得部104により取得された定着点灯デューティよりも所定量(x[%])(第1閾値)(例えば、x=1[%])以上増加したか否かを判定する。この場合、今回デューティ取得部104により取得された定着点灯デューティと、前回すなわち(n-1)回目にデューティ取得部104により取得された定着点灯デューティとの差分が「第1差分」に相当する。所定量(x[%])以上増加した場合(ステップS13:Yes)、ステップS14へ移行し、所定量以上増加していない場合(ステップS13:No)、ステップS11へ戻る。
<ステップS14>
画像形成装置1の判定部105は、記憶部112を参照し、今回デューティ取得部104により取得された定着点灯デューティと、初回(n=1)にデューティ取得部104により取得された定着点灯デューティとを比較する。具体的には、判定部105は、今回デューティ取得部104により取得された定着点灯デューティが、初回(n=1)にデューティ取得部104により取得された定着点灯デューティよりも所定量(y[%])(第2閾値)(例えば、y=5[%])以上増加したか否かを判定する。この場合、今回デューティ取得部104により取得された定着点灯デューティと、初回(n=1)にデューティ取得部104により取得された定着点灯デューティとの差分が「第2差分」に相当する。所定量(y[%])以上増加した場合(ステップS14:Yes)、ステップS15へ移行し、所定量以上増加していない場合(ステップS14:No)、ステップS11へ戻る。
<ステップS15>
判定部105により、今回取得された定着点灯デューティが、前回取得された定着点灯デューティよりも所定量(x[%])以上増加し、かつ、初回に取得された定着点灯デューティよりも所定量(y[%])以上増加したと判定された場合、画像形成装置1の通知部106は、画像形成装置1の故障の予兆があるものと判断し、その旨を通知する。
以上のステップS11~S15の流れで、画像形成装置1による故障予兆の通知動作が行われる。通知部106により故障予兆が通知された場合、次の定期メンテナンス時において、サービスマンにより接触サーミスタ45と加熱ローラ42との間に蓄積された紙粉等の除去を行うことができる。この場合、サービスマンによる紙粉等の除去のタイミングで、デューティ取得部104による定着点灯デューティの取得回数がリセットするようにすればよい。
以上のように、本実施形態に係る画像形成装置1では、定着点灯制御を開始した後、所定時間経過後の時点での定着点灯デューティを取得し、過去に取得した定着点灯デューティとの比較結果による判定によって故障の予兆があるものと判断した場合、その旨を通知するものとしている。例えば、画像形成装置1は、今回取得された定着点灯デューティが、前回取得された定着点灯デューティよりも所定量(x[%])以上増加し、かつ、初回に取得された定着点灯デューティよりも所定量(y[%])以上増加したと判定された場合、画像形成装置1の故障の予兆があるものと判断する。このように、故障の予兆を判断することにより、サービスマンの定期メンテナンスにより接触サーミスタ45と加熱ローラ42との間に蓄積された紙粉等の除去等の対応を取ることができ、故障の発生を抑制することができる。また、定期メンテナンスによって紙粉等の除去等の対応を取ることができるので、定着SCの発生により画像形成装置1が停止する状態となることを抑制することができ、ダウンタイムを削減することができる。また、定期メンテナンスではない、予定していないSCの発生を未然に防ぐことができるので、サービスコストを削減することができる。
[第2の実施形態]
第2の実施形態に係る画像形成装置1について、第1の実施形態に係る画像形成装置1と相違する点を中心に説明する。第1の実施形態では、接触サーミスタ45と加熱ローラ42との間に紙粉等の蓄積量が経時で増加していくことによって、検知温度と真の温度との乖離が大きくなっていき、定着点灯デューティが次第に上昇していく場合について説明した。しかし、接触サーミスタ45と加熱ローラ42との間には、突発的にゴミが侵入する場合も想定される。本実施形態では、このように突発的にゴミが侵入した場合にも対処することが可能な画像形成装置1の動作について説明する。なお、本実施形態に係る画像形成装置1の全体構造、ハードウェア構成および機能ブロックの構成は、第1の実施形態で説明した内容と同様である。
(画像形成装置の故障予兆の通知動作)
図14は、第2の実施形態に係る画像形成装置の故障予兆の通知動作の流れの一例を示すフローチャートである。図14を参照しながら、本実施形態に係る画像形成装置1の故障予兆の通知動作の流れについて説明する。
<ステップS21>
画像形成装置1のヒータ制御部103は、定着点灯制御を開始する。なお、上述のように、定着点灯制御は、発生した印刷ジョブ毎に実行される。そして、ステップS22へ移行する。
<ステップS22>
画像形成装置1のデューティ取得部104は、ヒータ制御部103により定着点灯制御が開始されてから所定時間経過後の時点での定着ヒータ41への通電の定着点灯デューティを取得する。なお、ここでの定着点灯デューティの取得回数をn回目とする。デューティ取得部104は、取得した定着点灯デューティを記憶部112に保存する。そして、ステップS23へ移行する。
<ステップS23>
画像形成装置1の判定部105は、記憶部112を参照し、今回デューティ取得部104により取得された定着点灯デューティと、前回すなわち(n-1)回目にデューティ取得部104により取得された定着点灯デューティとを比較する。具体的には、判定部105は、今回デューティ取得部104により取得された定着点灯デューティが、前回すなわち(n-1)回目にデューティ取得部104により取得された定着点灯デューティよりも所定量(z[%](>x[%]))(第3閾値)(例えば、z=20[%])以上増加したか否かを判定する。この場合、今回デューティ取得部104により取得された定着点灯デューティと、前回すなわち(n-1)回目にデューティ取得部104により取得された定着点灯デューティとの差分が「第1差分」に相当する。所定量(z[%])以上増加した場合(ステップS23:Yes)、ステップS24へ移行し、所定量以上増加していない場合(ステップS23:No)、ステップS25へ戻る。
<ステップS24>
画像形成装置1のローラ制御部102は、接触サーミスタ45と加熱ローラ42との間に突発的なゴミが侵入したものと判断して、加熱ローラ42および加圧ローラ43を、通常の回転方向(記録媒体Pを定着させるために搬送させる回転方向)とは逆向きに回転させる。これによって、接触サーミスタ45と加熱ローラ42との間に侵入したゴミが除去されることが期待できる。そして、ステップS21へ戻る。なお、接触サーミスタ45と加熱ローラ42との間のゴミが除去されたか否かは、再び実行されるステップS23の判定によって確認される。
<ステップS25>
画像形成装置1の判定部105は、記憶部112を参照し、今回デューティ取得部104により取得された定着点灯デューティと、前回すなわち(n-1)回目にデューティ取得部104により取得された定着点灯デューティとを比較する。具体的には、判定部105は、今回デューティ取得部104により取得された定着点灯デューティが、前回すなわち(n-1)回目にデューティ取得部104により取得された定着点灯デューティよりも所定量(x[%])(第1閾値)(例えば、x=1[%])以上増加したか否かを判定する。この場合、今回デューティ取得部104により取得された定着点灯デューティと、前回すなわち(n-1)回目にデューティ取得部104により取得された定着点灯デューティとの差分が「第1差分」に相当する。所定量(x[%])以上増加した場合(ステップS25:Yes)、ステップS26へ移行し、所定量以上増加していない場合(ステップS25:No)、ステップS21へ戻る。
<ステップS26>
画像形成装置1の判定部105は、記憶部112を参照し、今回デューティ取得部104により取得された定着点灯デューティと、初回(n=1)にデューティ取得部104により取得された定着点灯デューティとを比較する。具体的には、判定部105は、今回デューティ取得部104により取得された定着点灯デューティが、初回(n=1)にデューティ取得部104により取得された定着点灯デューティよりも所定量(y[%])(第2閾値)(例えば、y=5[%])以上増加したか否かを判定する。この場合、今回デューティ取得部104により取得された定着点灯デューティと、初回(n=1)にデューティ取得部104により取得された定着点灯デューティとの差分が「第2差分」に相当する。所定量(y[%])以上増加した場合(ステップS26:Yes)、ステップS27へ移行し、所定量以上増加していない場合(ステップS26:No)、ステップS21へ戻る。
<ステップS27>
判定部105により、今回取得された定着点灯デューティが、前回取得された定着点灯デューティよりも所定量(z[%])以上増加しておらず、前回取得された定着点灯デューティよりも所定量(x[%])以上増加し、かつ、初回に取得された定着点灯デューティよりも所定量(y[%])以上増加したと判定された場合、画像形成装置1の通知部106は、画像形成装置1の故障の予兆があるものと判断し、その旨を通知する。
以上のステップS21~S27の流れで、画像形成装置1による故障予兆の通知動作が行われる。通知部106により故障予兆が通知された場合、次の定期メンテナンス時において、サービスマンにより接触サーミスタ45と加熱ローラ42との間に蓄積された紙粉等の除去を行うことができる。この場合、サービスマンによる紙粉等の除去のタイミングで、デューティ取得部104による定着点灯デューティの取得回数がリセットするようにすればよい。
以上のように、本実施形態に係る画像形成装置1では、定着点灯制御を開始した後、所定時間経過後の時点での定着点灯デューティを取得し、前回取得した定着点灯デューティと比較して所定量(z[%])以上増加したと判定した場合、接触サーミスタ45と加熱ローラ42との間に突発的なゴミが侵入したものと判断して、加熱ローラ42および加圧ローラ43を、通常の回転方向とは逆向きに回転させる。これによって、接触サーミスタ45と加熱ローラ42との間に侵入したゴミが除去されることが期待される。また、上述の第1の実施形態と同様の効果を奏することは言うまでもない。
[第3の実施形態]
第3の実施形態に係る画像形成装置について、第1の実施形態に係る画像形成装置1と相違する点を中心に説明する。第1の実施形態では、今回取得された定着点灯デューティと、過去に取得された定着点灯デューティとを比較することによって、故障の予兆の有無を判断する動作について説明した。本実施形態では、積算印刷枚数と定着点灯デューティとの関係を示すグラフの傾きから故障予測時期を算出する動作について説明する。なお、本実施形態に係る画像形成装置の全体構造およびハードウェア構成は、第1の実施形態で説明した内容と同様である。
(画像形成装置の機能ブロック構成)
図15は、第3の実施形態に係る画像形成装置の機能ブロックの構成の一例を示す図である。図16は、定着点灯制御を開始してから所定時間経過後の定着点灯デューティについて経時で紙粉等が蓄積していく場合の推移を示すグラフの傾きを説明する図である。図15および図16を参照しながら、本実施形態に係る画像形成装置1aの機能ブロックの構成および動作について説明する。
図15に示すように、画像形成装置1aは、温度取得部101(第1取得部)と、ローラ制御部102と、ヒータ制御部103と、デューティ取得部104(第2取得部)と、判定部105と、通知部106と、算出部107と、通信部111と、記憶部112と、表示制御部113と、表示部114と、を有する。なお、このうち、温度取得部101、ローラ制御部102、ヒータ制御部103、デューティ取得部104、判定部105と、通信部111、記憶部112、表示制御部113および表示部114の動作は、第1の実施形態で上述した内容と同様である。
算出部107は、積算印刷枚数と定着点灯デューティとの関係を示すグラフの傾きから故障予測時期を算出する機能部である。図16に示すグラフは、接触サーミスタ45と加熱ローラ42との間に紙粉等の蓄積量が経時で増加していくことによって、検知温度と真の温度との乖離が大きくなっていき、定着点灯デューティが次第に上昇していくことを示すグラフであり、縦軸を定着点灯デューティであり、横軸を印刷枚数の積算値(積算印刷枚数)としている。図16に示すグラフにおいては、上述の図11と同様に、定着SCが発生する定着点灯デューティを93[%]近傍とし、メンテナンスが必要な定着点灯デューティを90[%]としている。図16に示すように、定着点灯デューティは一定の割合で増加するとは限らず、例えば、グラフの傾きを示す直線301~303が示すように、タイミングによって定着点灯デューティの増加の割合(傾き)が異なる。したがって、算出部107は、印刷ジョブ毎に、積算印刷枚数の増加に対する定着点灯デューティの変化の割合、すなわち、印刷ジョブを処理した時点での積算印刷枚数と定着点灯デューティとの関係を示すグラフの傾きを算出する。そして、算出部107は、算出した傾きを有する直線の式を求め、当該式と、定着SCが発生する定着点灯デューティおよびメンテナンスが必要な定着点灯デューティとの関係から、定着SCは発生する時期、すなわち故障予測時期と、メンテナンス必要時期とを算出する。
通知部106は、判定部105による判定の結果、画像形成装置1の故障の予兆があるものと判断された場合、その旨を通知する機能部である。さらに、通知部106は、算出部107により算出された故障予測時期およびメンテナンス必要時期を通知する。通知する態様としては、例えば、表示制御部113に対して表示部114に故障予測時期およびメンテナンス必要時期を表示させたり、あるいは、通信部111を介して外部機器にその旨を送信すること等が挙げられる。
図15に示す各機能部のうち、温度取得部101、ローラ制御部102、ヒータ制御部103、デューティ取得部104、判定部105、通知部106および算出部107は、図3に示すASIC206、またはCPU201でプログラムが実行されることによって実現される。なお、温度取得部101、ローラ制御部102、ヒータ制御部103、デューティ取得部104、判定部105、通知部106および算出部107のうち少なくとも一部は、ASIC206以外のハードウェア回路によって実現されるものとしてもよい。
なお、図15に示す画像形成装置1aの各機能部は、機能を概念的に示したものであって、このような構成に限定されるものではない。例えば、図15に示す画像形成装置1aで独立した機能部として図示した複数の機能部を、1つの機能部として構成してもよい。一方、図15に示す画像形成装置1aで1つの機能部が有する機能を複数に分割し、複数の機能部として構成するものとしてもよい。
(故障予測時期およびメンテナンス必要時期の具体的な算出方法)
図17および図18は、定着点灯制御を開始してから所定時間経過後の定着点灯デューティについて経時で紙粉等が蓄積していく場合の推移を示すグラフの傾きを算出する動作を説明する図である。図17および図18を参照しながら、故障予測時期およびメンテナンス必要時期の具体的な算出方法について説明する。
まず、図17の場合における故障予測時期およびメンテナンス必要時期の具体的な算出方法について説明する。図17のグラフの点A1における積算印刷枚数は、(n-1)回目の印刷ジョブの実行が終了した時点での積算印刷枚数(以下、単に、(n-1)回目の積算印刷枚数と称する場合がある)であり、点A1における定着点灯デューティは、(n-1)回目の印刷ジョブの実行が終了した時点での定着点灯デューティ(以下、単に、(n-1)回目の定着点灯デューティと称する場合がある)である。また、図17のグラフの点B1における積算印刷枚数は、n回目の印刷ジョブの実行が終了した時点での積算印刷枚数(以下、単に、n回目の積算印刷枚数と称する場合がある)であり、点B1における定着点灯デューティは、n回目の印刷ジョブの実行が終了した時点での定着点灯デューティ(以下、単に、n回目の定着点灯デューティと称する場合がある)である。このとき、点A1と点B1とを結ぶ直線311の式を求める。この直線311の傾きは、点A1から点B1までの積算印刷枚数の増加に対する定着点灯デューティの変化の割合であり、点A1から点B1までのグラフの平均の傾きとも言える。この直線311の傾きをΔmとし、切片をaとすると、当該直線311の式は、以下の式(1)で表される。
Y=Δm・X+a ・・・(1)
また、傾きΔmは、以下の式(2)で表される。
Δm=(n回目の定着点灯デューティ-(n-1)回目の定着点灯デューティ)/(n回目の印刷枚数) ・・・(2)
ここで、式(2)における「n回目の印刷枚数」とは、n回目の印刷ジョブの実行により印刷された記録媒体の枚数であり、(n回目の積算印刷枚数-(n-1)回目の積算印刷枚数)で算出される。
ここで、n回目の定着点灯デューティを73.10[%]とし、(n-1)回目の定着点灯デューティを73.09[%]とし、n回目の印刷枚数を100[枚]とし、n回目の積算印刷枚数を15000[枚]とする。この場合、傾きΔmは上述の式(1)から、Δm=(73.10-73.09)/100=0.0001のように求まる。さらに、直線311が点B1(15000,73.10)を通ることから、直線311の式は、以下の式(3)のように求まる。
Y=0.0001・X+71.6 ・・・(3)
ここで、上述のように、定着SCが発生する定着点灯デューティを93[%]とし、メンテナンスが必要な定着点灯デューティを90[%]とすると、故障予測時期は、積算印刷枚数が、X=(Y-71.6)/0.0001=(93-71.6)/0.0001=214000[枚]となるタイミングとなる。また、メンテナンス必要時期は、積算印刷枚数が、X=(90-71.6)/0.0001=184000[枚]となるタイミングとなる。以上のような方法で、算出部107により故障予測時期およびメンテナンス必要時期が算出されると、通知部106は、算出された故障予測時期およびメンテナンス必要時期を通知する。なお、故障予測時期およびメンテナンス必要時期は、それぞれ算出された積算印刷枚数そのものと捉えてもよく、当該算出された積算印刷枚数から推測される当該積算印刷枚数に達するまでの残時間または日時等と捉えてもよい。
ここで、定期メンテナンスの時期が、積算印刷枚数がそれぞれ25000[枚]、50000[枚]、75000[枚]、100000[枚]となるタイミングであるものとする。この場合、通知部106により通知された故障予測時期が214000[枚]、メンテナンス必要時期が184000[枚]であるため、次の定期メンテナンスの時期である25000[枚]のときには、接触サーミスタ45と加熱ローラ42との間に蓄積された紙粉等を除去する対応は不要である判断することができる。さらに、50000[枚]、75000[枚]、100000[枚]の各定期メンテナンスの時期においても、当該対応は不要であると判断することができる。
次に、図18の場合における故障予測時期およびメンテナンス必要時期の具体的な算出方法について説明する。図18のグラフの点A2における積算印刷枚数は、(n-1)回目の印刷ジョブの実行が終了した時点での積算印刷枚数((n-1)回目の積算印刷枚数)であり、点A2における定着点灯デューティは、(n-1)回目の印刷ジョブの実行が終了した時点での定着点灯デューティ((n-1)回目の定着点灯デューティ)である。また、図18のグラフの点B2における積算印刷枚数は、n回目の印刷ジョブの実行が終了した時点での積算印刷枚数(n回目の積算印刷枚数)であり、点B2における定着点灯デューティは、n回目の印刷ジョブの実行が終了した時点での定着点灯デューティ(n回目の定着点灯デューティ)である。このとき、点A2と点B2とを結ぶ直線312の式を求める。この直線312の傾きは、点A2から点B2までの積算印刷枚数の増加に対する定着点灯デューティの変化の割合であり、点A2から点B2までのグラフの平均の傾きとも言える。
ここで、n回目の定着点灯デューティを82.0226[%]とし、(n-1)回目の定着点灯デューティを82.0000[%]とし、n回目の印刷枚数を100[枚]とし、n回目の積算印刷枚数を45000[枚]とする。この場合、傾きΔmは上述の式(1)から、Δm=(82.0226-82.0000)/100=0.000226のように求まる。さらに、直線312が点B2(45000,82.0226)を通ることから、直線312の式は、以下の式(4)のように求まる。
Y=0.000226・X+71.8526 ・・・(4)
ここで、上述のように、定着SCが発生する定着点灯デューティを93[%]とし、メンテナンスが必要な定着点灯デューティを90[%]とすると、故障予測時期は、積算印刷枚数が、X=(Y-71.8526)/0.000226=(93-71.8526)/0.000226≒93583[枚]となるタイミングとなる。また、メンテナンス必要時期は、積算印刷枚数が、X=(90-71.8526)/0.000226≒80298[枚]となるタイミングとなる。以上のような方法で、算出部107により故障予測時期およびメンテナンス必要時期が算出されると、通知部106は、算出された故障予測時期およびメンテナンス必要時期を通知する。なお、故障予測時期およびメンテナンス必要時期は、上述のように、それぞれ算出された積算印刷枚数そのものと捉えてもよく、当該算出された積算印刷枚数から推測される当該積算印刷枚数に達するまでの残時間または日時等と捉えてもよい。
ここで、定期メンテナンスの時期が、積算印刷枚数がそれぞれ25000[枚]、50000[枚]、75000[枚]、100000[枚]となるタイミングであるものとする。この場合、通知部106により通知された故障予測時期が93583[枚]、メンテナンス必要時期が80298[枚]であるため、次の定期メンテナンスの時期である50000[枚]のときには、接触サーミスタ45と加熱ローラ42との間に蓄積された紙粉等を除去する対応は不要である判断することができる。さらに次の定期メンテナンスの時期である75000[枚]のときには、さらにその次の定期メンテナンスの時期である100000[枚]となる手前でメンテナンス必要時期および故障予測時期に達するため、当該対応が必要であると判断することができる。
以上のように、本実施形態に係る画像形成装置1aでは、印刷ジョブが実行されたときの積算印刷枚数と定着点灯デューティとの関係を示すグラフの部分の式を求め、当該式から故障予測時期、さらにはメンテナンス必要時期を算出して通知するものとしている。これによって、ユーザは、画像形成装置1aがいつ故障するかを予測することが可能となり、サービスマンの定期メンテナンスによって、接触サーミスタ45と加熱ローラ42との間に蓄積された紙粉等の除去等の対応を取ることができ、故障の発生をより確実に抑制することできる。また、定期メンテナンスによって紙粉等の除去等の対応を取ることができるので、定着SCの発生により画像形成装置1aが停止する状態となることを抑制することができ、ダウンタイムを削減することができる。また、定期メンテナンスではない、予定していないSCの発生を未然に防ぐことができるので、サービスコストを削減することができる。
なお、算出部107は、故障予測時期およびメンテナンス必要時期を算出するものとしたが、紙粉等の除去等の対応が必要となる時期を決定するための基準の時期が認識できればよいので、故障予測時期およびメンテナンス必要時期のうち少なくとも一方を算出するものとしてもよい。
[第4の実施形態]
第4の実施形態に係る画像形成装置について、第1の実施形態に係る画像形成装置1と相違する点を中心に説明する。本実施形態では、ヒータ駆動回路234に入力される電圧(入力電圧)を取得して、定着点灯デューティを補正する動作について説明する。なお、本実施形態に係る画像形成装置の全体構造およびハードウェア構成は、第1の実施形態で説明した内容と同様である。
(画像形成装置の機能ブロック構成)
図19は、第4の実施形態に係る画像形成装置の機能ブロックの構成の一例を示す図である。図19を参照しながら、本実施形態に係る画像形成装置1bの機能ブロックの構成および動作について説明する。
図19に示すように、画像形成装置1bは、温度取得部101(第1取得部)と、ローラ制御部102と、ヒータ制御部103と、デューティ取得部104(第2取得部)と、判定部105と、通知部106と、算出部107と、電圧取得部108(第3取得部)と、補正部109と、通信部111と、記憶部112と、表示制御部113と、表示部114と、を有する。なお、このうち、温度取得部101、ローラ制御部102、ヒータ制御部103、デューティ取得部104、判定部105、通知部106、通信部111、記憶部112、表示制御部113および表示部114の動作は、第1の実施形態で上述した内容と同様である。
電圧取得部108は、ヒータ駆動回路234に入力される電圧、または、ヒータ駆動回路234から駆動電圧として定着ヒータ41に印加される(入力される)電圧を取得する機能部である。
補正部109は、電圧取得部108により取得された入力電圧に応じて、定着ヒータ41に通電される定着点灯デューティを補正する機能部である。一般に、ヒータ駆動回路234または定着ヒータ41への入力電圧が低いほど、定着点灯デューティが高くなり、入力電圧が高いほど、定着点灯デューティが低くなる。したがって、入力電圧が低い場合、補正部109は、ヒータ制御部103により調整される定着点灯デューティよりも小さい定着点灯デューティとなるように補正する。一方、入力電圧が高い場合、補正部109は、ヒータ制御部103により調整される定着点灯デューティよりも高い定着点灯デューティとなるように補正する。
図19に示す各機能部のうち、温度取得部101、ローラ制御部102、ヒータ制御部103、デューティ取得部104、判定部105、通知部106、電圧取得部108および補正部109は、図3に示すASIC206、またはCPU201でプログラムが実行されることによって実現される。なお、温度取得部101、ローラ制御部102、ヒータ制御部103、デューティ取得部104、判定部105、通知部106、電圧取得部108および補正部109のうち少なくとも一部は、ASIC206以外のハードウェア回路によって実現されるものとしてもよい。
なお、図19に示す画像形成装置1bの各機能部は、機能を概念的に示したものであって、このような構成に限定されるものではない。例えば、図19に示す画像形成装置1bで独立した機能部として図示した複数の機能部を、1つの機能部として構成してもよい。一方、図19に示す画像形成装置1bで1つの機能部が有する機能を複数に分割し、複数の機能部として構成するものとしてもよい。
以上のように、本実施形態に係る画像形成装置1bでは、ヒータ駆動回路234または定着ヒータ41への入力電圧が低いほど、定着点灯デューティが高くなり、入力電圧が高いほど、定着点灯デューティが低くなるところ、それを抑制する方向に定着点灯デューティを補正するので、精度を高めることができる。
[第5の実施形態]
第5の実施形態に係る画像形成装置について、第1の実施形態に係る画像形成装置1と相違する点を中心に説明する。本実施形態では、記録媒体Pの紙厚に応じて、定着点灯デューティを補正する動作について説明する。なお、本実施形態に係る画像形成装置の全体構造およびハードウェア構成は、第1の実施形態で説明した内容と同様である。
(画像形成装置の機能ブロック構成)
図20は、第5の実施形態に係る画像形成装置の機能ブロックの構成の一例を示す図である。図20を参照しながら、本実施形態に係る画像形成装置1cの機能ブロックの構成および動作について説明する。
図20に示すように、画像形成装置1cは、温度取得部101(第1取得部)と、ローラ制御部102と、ヒータ制御部103と、デューティ取得部104(第2取得部)と、判定部105と、通知部106と、紙厚取得部110(第4取得部)と、補正部109aと、通信部111と、記憶部112と、表示制御部113と、表示部114と、を有する。なお、このうち、温度取得部101、ローラ制御部102、ヒータ制御部103、デューティ取得部104、判定部105、通知部106、通信部111、記憶部112、表示制御部113および表示部114の動作は、第1の実施形態で上述した内容と同様である。
紙厚取得部110は、画像形成が行われている記録媒体Pの紙厚を取得する機能部である。例えば、電圧取得部108は、画像形成装置1cにおいて設定されている記録媒体の属性としての紙厚の値を取得するものとすればよい。なお、紙厚取得部110は紙厚を取得するものとしているが、紙の記録媒体Pの厚さに限定されるものではなく、紙以外の記録媒体(例えばフィルム等)が用いられる場合には当該記録媒体の厚さを取得するものとすればよい。
補正部109aは、紙厚取得部110により取得された紙厚に応じて、定着ヒータ41に通電される定着点灯デューティを補正する機能部である。一般に、記録媒体Pの紙厚が大きいほど、定着点灯デューティが高くなり、紙厚が小さいほど、定着点灯デューティがひくくなる。したがって、紙厚が大きい場合、補正部109aは、ヒータ制御部103により調整される定着点灯デューティよりも小さい定着点灯デューティとなるように補正する。一方、紙厚が小さい場合、補正部109aは、ヒータ制御部103により調整される定着点灯デューティよりも大きい定着点灯デューティとなるように補正する。
図20に示す各機能部のうち、温度取得部101、ローラ制御部102、ヒータ制御部103、デューティ取得部104、判定部105、通知部106、紙厚取得部110および補正部109aは、図3に示すASIC206、またはCPU201でプログラムが実行されることによって実現される。なお、温度取得部101、ローラ制御部102、ヒータ制御部103、デューティ取得部104、判定部105、通知部106、紙厚取得部110および補正部109aのうち少なくとも一部は、ASIC206以外のハードウェア回路によって実現されるものとしてもよい。
以上のように、本実施形態に係る画像形成装置1cでは、記録媒体Pの紙厚が大きいほど、定着点灯デューティが高くなり、紙厚が小さいほど、定着点灯デューティが低くなるところ、それを抑制する方向に定着点灯デューティを補正するので、精度を高めることができる。
なお、上述の各実施形態の各機能は、一または複数の処理回路によって実現することが可能である。ここで、「処理回路」とは、電子回路により実装されるプロセッサのようにソフトウェアによって各機能を実行するようプログラミングされたプロセッサや、上述した各機能を実行するよう設計されたASIC、DSP(Digital Signal Processor)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、SoC(System on a chip)、GPU(Graphics Processing Unit)や従来の回路モジュール等のデバイスを含むものとする。
また、上述の各実施形態において、画像形成装置1、1a~1cの各機能部の少なくともいずれかがプログラムの実行によって実現される場合、そのプログラムは、ROM等に予め組み込まれて提供される。また、上述の各実施形態において、画像形成装置1、1a~1cで実行されるプログラムは、インストール可能な形式または実行可能な形式のファイルでCD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)、フレキシブルディスク(FD)、CD-R(Compact Disk-Recordable)、またはDVD(Digital Versatile Disc)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。また、上述の各実施形態において、画像形成装置1、1a~1cで実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよい。また、上述の各実施形態において、画像形成装置1、1a~1cで実行されるプログラムを、インターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成してもよい。また、上述の各実施形態において、画像形成装置1、1a~1cで実行されるプログラムは、上述した各機能部のうち少なくともいずれかを含むモジュール構成となっており、実際のハードウェアとしてはCPUが上述の記憶装置からプログラムを読み出して実行することにより、上述の各機能部が主記憶装置上にロードされて生成されるようになっている。
1、1a~1c 画像形成装置
12 画像形成部
13 ADF
14 排紙トレイ
15 給紙部
16~19 給紙カセット
20 排紙トレイ
21 原稿台
22 ピックアップローラ
23 搬送ベルト
24 コンタクトガラス
25 読取装置
26 光源
27 光学系
28 光電変換素子
30 作像部
31 感光体
32 帯電装置
33 書込装置
34 現像装置
35 転写装置
36 クリーニング装置
40 定着装置
41 定着ヒータ
42 加熱ローラ
43 加圧ローラ
45 接触サーミスタ
50 排紙ローラ対
60 紙粉等
101 温度取得部
102 ローラ制御部
103 ヒータ制御部
104 デューティ取得部
105 判定部
106 通知部
107 算出部
108 電圧取得部
109、109a 補正部
110 紙厚取得部
111 通信部
112 記憶部
113 表示制御部
114 表示部
200 コントローラ
201 CPU
202 システムメモリ(MEM-P)
203 ノースブリッジ(NB)
204a サウスブリッジ(SB)
204b ネットワークI/F
204c USB I/F
204d セントロニクスI/F
204e センサI/F
205 AGP
206 ASIC
207 ローカルメモリ(MEM-C)
208 補助記憶装置
210 操作表示部
220 FCU
231 プロッタ
232 スキャナ
233 ローラ駆動回路
234 ヒータ駆動回路
301~303、311、312 直線
特開2005-338634号公報

Claims (9)

  1. 定着部に設置された検知部により検知された温度を取得する第1取得部と、
    前記第1取得部により取得された温度に基づいて、前記定着部を加熱するヒータに対する通電のデューティ比を調整するヒータ制御部と、
    前記ヒータ制御部により調整される前記デューティ比を取得する第2取得部と、
    前記第2取得部により取得された前記デューティ比と、前回該第2取得部により取得された前記デューティ比との第1差分が第1閾値以上であるか否かを判定し、前記第2取得部により取得された前記デューティ比と、初回に該第2取得部により取得された前記デューティ比との第2差分が第2閾値以上であるか否かを判定する判定部と、
    前記判定部によって前記第1差分が前記第1閾値以上であると判定され、かつ、前記第2差分が前記第2閾値以上であると判定された場合、故障の予兆の旨を通知する通知部と、
    を備えた画像形成装置。
  2. 前記第2取得部は、前記ヒータ制御部によって前記ヒータに対する制御動作が開始されてから所定時間経過後の時点での該ヒータへの通電の前記デューティ比を取得する請求項に記載の画像形成装置。
  3. 前記ヒータは、前記定着部における記録媒体を搬送するローラを加熱し、
    前記検知部は、前記ローラの表面の温度を検知する請求項1または2に記載の画像形成装置。
  4. 前記ローラの回転動作を制御するローラ制御部を、さらに備え、
    前記判定部は、前記第2取得部により取得された前記デューティ比と、前回該第2取得部により取得された前記デューティ比との第1差分が第3閾値以上であるか否かを判定し、
    前記ローラ制御部は、前記判定部によって前記第1差分が前記第3閾値以上と判定された場合、前記ローラを通常の回転方向とは逆向きに回転させる請求項に記載の画像形成装置。
  5. 積算の印刷枚数の増加に対する前記デューティ比の変化の割合に基づいて、故障に関する予測時期を算出する算出部を、さらに備え、
    前記通知部は、前記算出部により算出された前記予測時期を通知する請求項1~のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  6. 前記ヒータに対する電圧を取得する第3取得部と、
    前記第3取得部により取得された電圧に基づいて、前記ヒータに対する通電の前記デューティ比を補正する補正部と、
    をさらに備えた請求項1~のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  7. 記録媒体の厚さを取得する第4取得部と、
    前記第4取得部により取得された厚さに基づいて、前記ヒータに対する通電の前記デューティ比を補正する補正部と、
    をさらに備えた請求項1~のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  8. 定着部に設置された検知部により検知された温度を取得する第1取得ステップと、
    取得した温度に基づいて、前記定着部を加熱するヒータに対する通電のデューティ比を調整するヒータ制御ステップと、
    調整する前記デューティ比を取得する第2取得ステップと、
    取得した前記デューティ比と、前回取得した前記デューティ比との第1差分が第1閾値以上であるか否かを判定し、取得した前記デューティ比と、初回に取得した前記デューティ比との第2差分が第2閾値以上であるか否かを判定する判定ステップと、
    前記第1差分が前記第1閾値以上であると判定し、かつ、前記第2差分が前記第2閾値以上であると判定した場合、故障の予兆の旨を通知する通知ステップと、
    を有する通知方法。
  9. コンピュータに、
    定着部に設置された検知部により検知された温度を取得する第1取得ステップと、
    取得した温度に基づいて、前記定着部を加熱するヒータに対する通電のデューティ比を調整するヒータ制御ステップと、
    調整する前記デューティ比を取得する第2取得ステップと、
    取得した前記デューティ比と、前回取得した前記デューティ比との第1差分が第1閾値以上であるか否かを判定し、取得した前記デューティ比と、初回に取得した前記デューティ比との第2差分が第2閾値以上であるか否かを判定する判定ステップと、
    前記第1差分が前記第1閾値以上であると判定し、かつ、前記第2差分が前記第2閾値以上であると判定した場合、故障の予兆の旨を通知する通知ステップと、
    を実行させるためのプログラム。
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