JP7263750B2 - ゴム組成物及び空気入りタイヤ - Google Patents
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Description
このように、容易かつ安価に入手できるカップランプを用いたゴム組成物を簡便に臭気低減し、かつ物性も保持できる技術はまだ存在していなかった。
前記乾燥処理における乾燥温度が140℃以下であることが好ましい。
前記塩基性溶液が更に界面活性剤を含む溶液であることが好ましい。
前記タイヤ部材がタイヤ外層部材であることが好ましい。
本発明のゴム組成物は、臭気成分指数0.1×106~2.0×106の臭気低減天然ゴムを含有するゴム成分、及びフィラーを含む。このような臭気低減天然ゴムを含むので、ゴム組成物の臭気を低減できる。また、耐熱老化性等の物性の低下も抑制できる。
前記臭気低減天然ゴムは、例えば、前記粉砕洗浄処理、脱水処理及び乾燥処理を経て、製造できる。
粉砕洗浄処理は、カップランプを粉砕し、粉砕したカップランプを洗浄することにより、粉砕、洗浄されたカップランプを得る工程(粉砕洗浄工程)である。
カップランプの粉砕は、公知のクラッシャー(破砕機)又は粉砕機を使用して、カップランプを粉砕すればよい。クラッシャーとしては、ハンマークラッシャー(ハンマーミル)、プリブレーカー等、粉砕機としてはプラスチック粉砕機、スラブカッター、ロータリーカッター、シュレッダー等が用いられる。
粉砕したカップランプを洗浄する方法としては、特に限定されず、例えば、粉砕したカップランプを水で希釈した後、遠心分離する方法、粉砕したカップランプを水浴に静置して浮かせ、水相のみを排出して粉砕したカップランプを取り出す方法、粉砕したカップランプを水浴で撹拌しながら洗浄し、水相のみを排出して粉砕したカップランプを取り出す方法などが挙げられる。
なお、本明細書において、粉砕、洗浄後のカップランプの平均径は、粉砕、洗浄後のカップランプから20個を任意に選択し、この20個のカップランプについて、等体積球相当径の頻度粒度分布から算出したモード径を意味する。
脱水処理は、上記粉砕洗浄処理により粉砕、洗浄されたカップランプの水分率を低減させ、水分率低減天然ゴムを得る工程(脱水工程)である。この工程により、臭気の原因となる物質を水分とともに天然ゴムから除去することが可能となる。
上記水分率低減天然ゴムの厚みとしては、好ましくは3mm以上、より好ましくは5mm以上、更に好ましくは8mm以上である。これにより、より生産性よく天然ゴムを製造できる。一方、該厚みは、好ましくは3cm以下、より好ましくは2cm以下である。これにより、脱水処理を行う効果がより好適に得られる。
上記水分率は、後述する実施例において実施されるように、水分率低減天然ゴムを充分乾燥させる前後での重量の差から求めることができる。
なお、上述した水分率低減天然ゴムの水分率は、脱水処理により水分率低減天然ゴムが得られた直後に測定されたものであればよい。
前記臭気低減天然ゴムの製造においては、水分率低減天然ゴムを乾燥する乾燥処理(乾燥工程)を行う。
前記臭気低減天然ゴムの製造では、更に、前記乾燥処理の前に、上記水分率低減天然ゴムを塩基性溶液に接触させる塩基処理(塩基処理工程)を含むのが好ましい。すなわち、上記脱水処理の後、該脱水処理により得られた水分率低減天然ゴムを塩基性溶液に接触させる塩基処理を行うことが好ましい。前記臭気低減天然ゴムの製造では、上記脱水処理を行うことにより、水分率低減天然ゴムを貯蔵した場合であっても、貯蔵中の腐敗を抑制し臭気原因物質である低級脂肪酸の発生を抑えることができ、臭気を低減することができるものであるが、それでも、低級脂肪酸の発生を完全に抑えることはできないところ、貯蔵後の水分率低減天然ゴムを塩基性溶液に接触させることにより、少量発生してしまった低級脂肪酸を中和、除去することで、更に臭気を低減することが可能である。
なお、上記塩基処理において水分率低減天然ゴムを塩基性溶液に接触させる際には、水分率低減天然ゴムをそのまま用いてもよいし、適宜切断して任意の大きさまで小さくしてから処理してもよい。
上記塩基性溶液としては、上記塩基性無機物を含有する水溶液、上記塩基性無機物を含有するアルコール溶液等が挙げられるが、上記塩基性無機物を含有する水溶液が好ましい。
なお、上記塩基性溶液は、上記塩基性無機物を水、アルコール等の溶媒で希釈、溶解することで調製することができる。
上記金属炭酸水素塩としては、炭酸水素リチウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウムなどのアルカリ金属炭酸水素塩等が挙げられる。
上記金属リン酸塩としては、リン酸ナトリウム、リン酸水素ナトリウムなどのアルカリ金属リン酸塩等が挙げられる。
これら塩基性無機物としては、これらを単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
上記非イオン性界面活性剤としては、例えば、ポリオキシアルキレンエステル系、多価アルコール脂肪酸エステル系、糖脂質エステル系、アルキルポリグリコシド系等の非イオン性界面活性剤が挙げられる。
上記両性界面活性剤としては、例えば、アミノ酸型、ベタイン型、アミンオキサイド型等の両性界面活性剤が挙げられる。これらの中でも、陰イオン性界面活性剤が好適に用いられる。
これら界面活性剤は、単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩が特に好ましい。
上記水分率低減天然ゴムを塩基性溶液に接触させる塩基処理の後、得られる処理済み天然ゴムの表面上に残存する塩基性溶液を洗浄する洗浄処理(洗浄工程)を行うことが好ましい。
前記臭気低減天然ゴムの製造は、上記塩基処理により得られる塩基処理天然ゴムのpHを2~7に調整するpH調整処理を更に含んでもよい。すなわち、上記塩基性溶液による処理の後、必要に応じて上記洗浄処理を行った後で、更に得られた処理済み天然ゴムのpHを2~7に調整して脱臭処理天然ゴムを得ることもできる。なかでも、調整されるpHの範囲としては、3~6が好ましく、4~6がより好ましい。このような範囲内に塩基処理天然ゴムのpHを調整することで、脱臭効果を長期持続させることができ、耐熱老化性の低下をより防止することができる。
なお、上記pHは、上記塩基処理天然ゴムを各辺2mm角以内の大きさに切って蒸留水に浸漬し、マイクロ波を照射しながら90℃で15分間抽出して、該浸漬水をpHメーターを用いて測定された値である。
ここで、上記抽出については、超音波洗浄器などで1時間抽出してもゴム内部から完全に水溶性成分を抽出することはできないため、正確に内部のpHを知ることはできないが、上記マイクロ波を用いた抽出方法により抽出することで、処理後の天然ゴムの実体(pH)を知ることができる。
なお、上記酸性溶液は、後述する酸性化合物を水、アルコール等の溶媒で希釈、溶解することで調製することができる。
なお、上記化合物(変性剤)による変性は公知の方法で実施可能である。
なお、カーボンブラックの窒素吸着比表面積は、ASTM D4820-93に従って測定される。
なお、シリカのN2SAは、ASTM D3037-93に準じてBET法で測定される値である。
前記ゴム組成物において、シランカップリング剤の含有量は、シリカ100質量部に対して、3質量部以上が好ましく、5質量部以上がより好ましい。3質量部以上であると、添加による効果が得られる傾向がある。また、上記含有量は、25質量部以下が好ましく、20質量部以下がより好ましい。25質量部以下であると、配合量に見合った効果が得られ、良好な混練時の加工性が得られる傾向がある。
なお、オイルの含有量には、ゴム(油展ゴム)に含まれるオイルの量も含まれる。
なお、本明細書において、石油樹脂のMwは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)(東ソー(株)製GPC-8000シリーズ、検出器:示差屈折計、カラム:東ソー(株)製のTSKGEL SUPERMALTPORE HZ-M)による測定値を基に標準ポリスチレン換算により求めることができる。
本明細書において、石油樹脂の軟化点は、JIS K 6220-1:2001に規定される軟化点を環球式軟化点測定装置で測定し、球が降下した温度である。
例えば、前記粉砕洗浄処理、前記脱水処理、及び前記乾燥処理を経て、臭気低減天然ゴムを製造する工程により臭気低減天然ゴムを製造した後、得られた臭気低減天然ゴムを含有するゴム成分及びフィラーを混練する工程を経ることで、前記ゴム組成物を製造できる。得られた臭気低減天然ゴムを用いて作製したゴム組成物は、カップランプを原料としているにも関わらず、充分に臭気が低減されている。また、耐熱老化性等の物性も低下も抑制できる。
ベース練り工程は、例えば、前記臭気低減天然ゴム、これ以外の他のゴムと、フィラー(充填剤)と、必要に応じて他の成分とを混練することにより実施できる。ベース練り工程の混練方法としては特に限定されず、例えば、バンバリーミキサー、ニーダー、オープンロールなどの公知の(密閉式)混練機を用いて混合すればよい。
仕上げ練り工程は、例えば、ベース練り工程で得られた混練物と、加硫剤と、必要に応じて他の成分とを混練することにより実施できる。仕上げ練り工程の混練方法としては特に限定されず、例えば、オープンロール等の公知の混練機を用いることができる。混練温度は、通常100℃以下、好ましくは室温~80℃である。
仕上げ練り工程で得られた未加硫ゴム組成物(混練物)は、通常、その後加硫される。例えば、未加硫ゴム組成物に公知の加硫手段を適用することで実施でき、ゴム組成物(加硫済)を製造できる。加硫工程における加硫温度は130~200℃が好ましく、加硫時間は5~15分が好ましい。
すなわち、前記成分を配合したゴム組成物(未加硫)を、未加硫の段階で各タイヤ部材の形状にあわせて押出し加工し、他のタイヤ部材とともに、タイヤ成型機上にて通常の方法で成形することにより、未加硫タイヤを形成する。この未加硫タイヤを加硫機中で加熱加圧することによりタイヤを得る。
塩基性物質:炭酸ナトリウム(Na2CO3)(シグマ・アルドリッチ社製)
界面活性剤:花王(株)製のエマールE-27C(ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム)
通常のゴム農園で作製されたカップランプを入手した。そして、入手したカップランプをナチュラルラバーマシーンアンドイクイップメント社製のハンマーミルで処理した後、ラバーグラヌュエイターで微細化(粉砕)した後、粉砕したカップランプを、水浴で撹拌しながら洗浄し、水相のみを排出して粉砕したカップランプを取り出すことにより洗浄した(粉砕洗浄処理)。粉砕、洗浄後のカップランプの平均径は5mmであった。
粉砕、洗浄後のカップランプを室温(20~30℃)で1ヶ月間貯蔵した。貯蔵する前のカップランプの水分率を下記方法にて測定したところ、表1のとおりであった。
上述のように1ヶ月間貯蔵したカップランプを、水で5回程度洗浄した後、表1に示す濃度で作製した水溶液1Lに、当該カップランプ100gを、6時間、室温(20~30℃)で浸漬した。浸漬中はカップランプが水溶液の液面に浮いてこないように適宜重し等を載せ、全体が水溶液に沈むよう配置した。カップランプを取り出し、水で洗浄した後、135℃で4時間乾燥し、天然ゴムサンプル(NR1)を得た。
1ヶ月間貯蔵した水分率低減天然ゴムを、水で洗浄、カッターで微細化を5回繰り返した後、120℃で4時間乾燥した以外、比較例1と同様にして、天然ゴムサンプル(NR2)を得た。
粉砕、洗浄後のカップランプをクリーパー(ロールを用いて圧搾する装置)に通して8mmの厚みになるように圧搾し、水分率低減天然ゴムを調製した(脱水処理)。得られた水分率低減天然ゴムは室温(20~30℃)で1ヶ月間貯蔵した。貯蔵する前の水分率低減天然ゴムの水分率を下記方法にて測定したところ、表1のとおりであった。
上述のように1ヶ月間貯蔵した水分率低減天然ゴムを、水で5回程度洗浄した後、135℃で4時間乾燥し(乾燥処理)、天然ゴムサンプル(NR3)を得た。
1ヶ月間貯蔵した水分率低減天然ゴムを、水で5回程度洗浄した後、145℃で4時間乾燥した以外、実施例1と同様にして、天然ゴムサンプル(NR4)を得た。
粉砕、洗浄後のカップランプをクリーパー(ロールを用いて圧搾する装置)に通して8mmの厚みになるように圧搾し、水分率低減天然ゴムを調製し(脱水処理)、この脱水処理を5回行った。得られた水分率低減天然ゴムは室温(20~30℃)で1ヶ月間貯蔵した。貯蔵する前の水分率低減天然ゴムの水分率を下記方法にて測定したところ、表1のとおりであった。
上述のように1ヶ月間貯蔵した水分率低減天然ゴムを、水で5回程度洗浄した後、表1に示す濃度で作製した水溶液1Lに、当該水分率低減天然ゴム100gを、6時間、室温(20~30℃)で浸漬した。浸漬中は水分率低減天然ゴムが水溶液の液面に浮いてこないように適宜重し等を載せ、全体が水溶液に沈むよう配置した。水分率低減天然ゴムを取り出し、水で洗浄した後、135℃で4時間乾燥し(乾燥処理)、天然ゴムサンプル(NR5)を得た。
NR1~5:上記比較例、実施例で製造した天然ゴムサンプル
BR:宇部興産(株)製のBR150B(シス含量:98質量%)
カーボンブラック:三菱化学(株)製のダイアブラックN550(N2SA:42m2/g)
石油樹脂:東ソー(株)製のペトロタック100V(C5C9系石油樹脂、Mw:3800、軟化点:96℃)
ワックス:日本精蝋(株)製のオゾエース0355
老化防止剤6C:大内新興化学工業(株)製のノクラック6C(N-(1,3-ジメチルブチル)-N’-フェニル-p-フェニレンジアミン)
老化防止剤RD:大内新興化学工業(株)製のノクラック224(2,2,4-トリメチル-1,2-ジヒドロキノリン重合体)
ステアリン酸:日油(株)製のビーズステアリン酸つばき
酸化亜鉛:三井金属鉱業(株)製の酸化亜鉛2種
オイル:H&R社製のVIVATEC400(TDAEオイル)
硫黄:鶴見化学工業(株)製の粉末硫黄(5%オイル含有)
加硫促進剤:大内新興化学工業(株)製のノクセラーCZ(N-シクロヘキシル-2-ベンゾチアジルスルフェンアミド(CBS))
表2に示す配合内容に従い、(株)神戸製鋼所製の1.7Lバンバリーミキサーを用いて、硫黄及び加硫促進剤以外の材料を150℃の条件下で5分間混練りし、混練り物を得た。次に、得られた混練り物に硫黄及び加硫促進剤を添加し、オープンロールを用いて、80℃の条件下で5分間練り込み、未加硫ゴム組成物を得た。
得られた未加硫ゴム組成物をサイドウォールの形状に成形し、他のタイヤ部材とともに貼り合わせて未加硫タイヤを形成し、150℃の条件下で12分間加硫し、試験用タイヤ(サイズ:195/65R15)を製造した。
カップランプ又は水分率低減天然ゴム1gを正確に量り取り(乾燥前の重量)、細かく切断してから70℃、14時間乾燥させた後、乾燥後の重量を測定した。そして、下記式により、水分率を求めた。
水分率(%)={(乾燥前の重量(g)-乾燥後の重量(g))/乾燥前の重量(g)}×100
(天然ゴムの臭気成分指数)
天然ゴムの臭気の主な原因物質としては、酢酸、吉草酸、イソ吉草酸、イソ吉草酸アルデヒド、酪酸のような低級脂肪酸及びそれらのアルデヒドが挙げられる。
そこでHead-Space GCMS(株式会社島津製作所製、製品名「GCMS-QP2010 Ultra」、ヘッドスペースサンプラ―として株式会社島津製作所製「HS-20」を使用)を用いて検出される上記成分のピーク面積比を各成分の嗅覚閾値で補正し、全てを足したものを臭気成分指数(天然ゴム)とした。
上記で得られた臭気成分指数について、下記式により、臭気成分率を評価した。
天然ゴムの臭気成分率(%)=(各例の天然ゴムサンプルにおける臭気成分指数/比較例1の天然ゴムサンプルにおける臭気成分指数)×100
天然ゴムサンプルの劣化特性は、下記式により、80℃で72時間老化させた後のムーニー粘度の保持率を評価した。ムーニー粘度保持率の値が大きいほど、天然ゴムサンプルが劣化特性(耐熱老化性)に優れていることを示す。具体的には、ムーニー粘度保持率が60%以上であれば充分劣化特性に優れているといえる。
ムーニー粘度保持率(%)=(老化後のムーニー粘度/老化前のムーニー粘度)×100
(ゴム組成物の臭気成分指数)
試験用タイヤのサイドウォール部からサンプル(ゴム組成物サンプル)を採取し、そのサンプルについて、天然ゴムの臭気成分の分析方法と同様に測定し、検出される上記成分のピーク面積比を各成分の嗅覚閾値で補正し、全てを足したものを臭気成分指数(ゴム組成物)とした。
上記で得られた臭気成分指数について、下記式により、臭気成分率を評価した。
ゴム組成物の臭気成分率(%)=(各例のゴム組成物サンプルにおける臭気成分指数/比較例1のゴム組成物サンプルにおける臭気成分指数)×100
JIS K6251に準じて、サンプル(ゴム組成物サンプル)からなる3号ダンベル型試験片を用いて引張試験を実施し、各サンプルの破断強度(TB)を測定した。次に、サンプルを80℃、168時間熱老化させた後のTBを測定した。下記式により、老化前後の破断強度(TB)の保持率を求めた。数値が高い方が熱老化によるゴム物性変化が小さく、耐熱老化性に優れる。具体的には、破断強度保持率が70%以上であれば充分劣化特性に優れているといえる。
保持率(%)=熱老化後のTB/熱老化前のTB×100
Claims (9)
- 臭気成分指数0.1×106~1.3×106の臭気低減天然ゴムを含有するゴム成分、及びフィラーを含むゴム組成物であって、
前記臭気低減天然ゴムは、カップランプを粉砕し、粉砕したカップランプを洗浄する粉砕洗浄処理、前記粉砕洗浄処理により粉砕、洗浄されたカップランプの水分率を低減させ、水分率低減天然ゴムを得る脱水処理、及び該水分率低減天然ゴムを乾燥する乾燥処理を経て得られるものであるゴム組成物。 - 前記ゴム組成物の臭気成分指数が1.0×105~5.0×105である請求項1記載のゴム組成物。
- 前記水分率低減天然ゴムの水分率が15%以下である請求項1又は2記載のゴム組成物。
- 前記乾燥処理における乾燥温度が140℃以下である請求項1~3のいずれかに記載のゴム組成物。
- 更に、前記乾燥処理の前に、前記水分率低減天然ゴムを塩基性溶液に接触させる塩基処理を含む請求項1~4のいずれかに記載のゴム組成物。
- 前記塩基性溶液が更に界面活性剤を含む溶液である請求項5記載のゴム組成物。
- 前記ゴム成分100質量部に対して、フィラーを5~100質量部含有する請求項1~6のいずれかに記載のゴム組成物。
- 請求項1~7のいずれかに記載のゴム組成物を用いたタイヤ部材を有する空気入りタイヤ。
- 前記タイヤ部材がタイヤ外層部材である請求項8記載の空気入りタイヤ。
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