JP7262339B2 - コンパクト容器 - Google Patents
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Description
特に、蓋体の開閉操作に連動して中皿を回転させることができるので、例えば内容物が均一に減少するような使い方を使用者が意図或いは意識しなくても、これら意図や意識に依らずに、自然と内容物を均一に減少させるような使い方を行わせることが可能である。
そのため、蓋体の開閉操作に伴って可動片が第2位置から第1位置に向けて径方向に移動する際、係合突起が第2カム溝の内端部から外端部に向かうように第2カム溝内を移動する。このとき、第2カム溝は径方向外側から径方向内側に向かうにしたがって周方向の一方側に向けて延びている。そのため、係合突起が第2カム溝内を移動することで、中皿に対して周方向の一方側に向けた回転力を伝えることができ、中皿を先ほどと同様に同方向に回転させることができる。また、係合突起は、第2カム溝の外端部に移動することで、隣接する第1カム溝の外端部に位置した状態となる。
図1及び図2に示すように、本実施形態のコンパクト容器1は、平面視円形状の偏平容器とされ、内容物が収容される有底筒状の中皿2と、中皿2が収容される収容部3を有する有底筒状の容器本体4と、容器本体4に対して相対移動可能に連結され、収容部3を開放可能に閉塞する有頂筒状の蓋体5と、容器本体4と中皿2との間に、容器本体4及び中皿2に対して相対移動可能に配置された可動片6と、を備えている。
さらに本実施形態では、内容物上にパフや化粧ブラシ等の化粧用塗布具7を収容している場合を例にしている。ただし、化粧用塗布具7は具備しなくても構わない。
さらには、周方向のうち、コンパクト容器1の上面視で容器軸Oを反時計回りに周回する方向を第1回転方向M1といい、時計回りに周回する方向を第2回転方向M2という。
底壁部10の中央部分には、中皿2を容器軸O回りに回転可能に案内する円柱状のガイド突起12が容器軸Oと同軸に形成されている。ガイド突起12は、底壁部10から上方に向けて僅かに突出するように形成されている。
また、底壁部10のうち、ガイド突起12よりも後方に位置する部分には、後述する可動片6を移動可能に収容するガイド溝19が径方向に沿って延びるように形成されている。ガイド溝19は、平面視で左右方向L2よりも前後方向L1に長い長方形状に形成され、上方に開口していると共に、上記縦孔18を通じて後方に開口している。
ヒンジ脚部21には、左右方向L2に沿って延びると共に縦孔18の内壁面に開口する第1ヒンジ孔22が形成されている。容器本体4の周壁部11には、第1ヒンジ孔22の軸線と同軸上に配置されると共に、周壁部11を左右方向L2に貫通する第2ヒンジ孔23が形成されている(図3参照)。
さらにヒンジ脚部21には、下端部から後端部に亘って下方及び後方に向けて開口した収容溝24が形成されている。
係合片25の下端部には、後方に向けて突出すると共に、容器本体4側に形成された第1係合突起16に対して離脱可能にアンダーカット嵌合される第2係合突起26が形成されている。第1係合突起16に対して第2係合突起26が下方から係合することによって、蓋体5は閉状態でロックされる。
図1に示すように、プッシュピース30は、弾性材料によって形成され、係合片25よりも前方に配置されると共に窓孔13内に配置された操作壁部31と、操作壁部31から後方に向けて突設され、ガイド壁部15の傾斜面15a上に位置する解除突起32と、操作壁部31の下端部から後方に向けて突設され、窓孔13の下壁面に載置されるベース部33と、を備え、後方に向けて押し込み可能とされている。
なお、プッシュピース30は、後方に移動したときに、解除突起32の弾性復元変形によって、前方に向けて復元移動する。
なお、鏡28の取付方法としては、例えば接着剤や両面テープ等による接着、その他の方法による固着等が挙げられるが、特に限定されるものではない。図示の例では、鏡28は薄い円板状に形成されているが、この場合に限定されるものではなく、例えばシート状或いはフィルム状の鏡28であっても構わないし、蓋体5の内面に金属反射膜を蒸着する方法等により鏡28を設けても構わない。
ただし、鏡28は必須なものではなく、具備しなくても構わない。
中枠底部41の中央部分には、該中枠底部41を上下方向に貫通する貫通孔43が形成されている。そして中枠底部41は、貫通孔43の内側にガイド突起12を挿通させた状態で底壁部10上に載置されている。これにより、中枠40は、ガイド突起12でガイドされながら容器軸O回りに回転可能とされている。
なお、中皿本体50の内側に内容物が収容されている。また、中枠底部41は、中皿2全体としての中皿底部として機能する。
押さえ筒部56は、中枠筒部42よりも上方に配置され、下端部が中枠筒部42の上端開口端に対して上方から近接或いは摺接している。これにより、中枠押さえ55は、中枠40の回転を許容しつつ、上方への抜け止めを行うことが可能とされている。
図1及び図2に示すように、可動片6は、左右方向L2よりも前後方向L1に長く形成されると共に、可撓性を有する板片状に形成されている。
可動片6は、前端部6a側が中皿底部として機能する中枠底部41と容器本体4の底壁部10との間に位置し、且つ後端部6b側がヒンジ脚部21に形成された収容溝24内に収容されるように配置されている。
なお、収容溝24に対する可動片6の係止方法としては、例えば接着やピン止め等が挙げられるが、特に限定されるものではなく、公知の方法を採用して構わない。
本実施形態では、コンパクト容器1の上面視で、中皿2を反時計回りである第1回転方向M1に回転させる場合を例に挙げて説明する。ただし、中皿2の回転方向は、この場合に限定されるものではなく、時計回りである第2回転方向M2に回転させても構わない。
カム溝71は、周方向に交互に配置された複数の第1カム溝72及び複数の第2カム溝73を備えている。
第1カム溝72は、径方向外側から径方向内側に向かうにしたがって第2回転方向M2に向けて延びるように形成されている。第2カム溝73は、第1カム溝72とは逆に、径方向外側から径方向内側に向かうにしたがって第1回転方向M1に向けて延びるように形成されている。
これにより、周方向に交互に配置された複数の第1カム溝72及び第2カム溝73は、互いにそれぞれ連通している。そのため、係合突起61は、第1カム溝72及び第2カム溝73を交互に移動しながら、カム溝71の全体に亘って移動することが可能とされている。
これに対して、第2カム溝73の溝深さは、内端部側が最も深く形成されていると共に、外端部側が最も浅く形成され、且つ内端部側から外端部側に向かうにしたがって漸次浅くなるように形成されている。
次に、上述したように構成されたコンパクト容器1を使用する場合について説明する。
この場合には、プッシュピース30を操作して蓋体5のロック状態(閉状態)を解除する。具体的には、図1に示す状態から操作壁部31を後方に向けて押圧し、プッシュピース30の全体を後方に移動させる。これにより、解除突起32をガイド壁部15の傾斜面15aに沿って弾性変形させながら後方に移動させることができ、第2係合突起26を下方から押し上げて第1係合突起16から離脱させることができる。
これにより、第1係合突起16と第2係合突起26との係合を解除することができ、蓋体5を開操作可能な状態とすることができる。
従って、使用者が蓋体5の開閉操作を行うだけで、中皿2を第1回転方向M1に向けて回転させることができるので、例えば化粧用塗布具7を利用して従来同様の内容物の拭い方をしたとしても、内容物を万遍なく拭いながら使用することができる。
蓋体5の開閉操作を行うことで、該開閉操作に連動して可動片6を径方向に移動させることができるので、これによって係合突起61をカム溝71内で相対的に移動させることができる。そのため、可動片6の径方向に沿った直線移動を容器軸O回りの回転運動に適切に変換して、中皿2を第1回転方向M1に向けて回転させることができる。
このように、蓋体5の開閉操作に伴って可動片6を第1位置P1と第2位置P2との間で移動させることで、係合突起61、第1カム溝72及び第2カム溝73を利用して、中皿2に回転力を伝えることができ、中皿2を安定且つ確実に第1回転方向M1に回転させることができる。
特に、蓋体5の操作(開操作及び閉操作)に連動して中皿2を回転させることができるので、例えば内容物が均一に減少するような使い方を使用者が意図或いは意識しなくても、これら意図や意識に依らずに、自然と内容物を均一に減少させるような使い方を行わせることが可能である。
しかも、第1位置P1から第2位置P2への可動片6の移動時(蓋体5の開操作時)に、第1段差部76を利用して係合突起61を第1カム溝72側に適切に誘導することができると共に、第2位置P2から第1位置P1への可動片6の移動時(蓋体5の閉操作時)に、第2段差部77を利用して係合突起61を第2カム溝73側に適切に誘導することができる。従って、より一層確実に中皿2を第1回転方向M1に回転させることができる。
例えば、係合突起61を、第1カム溝72の外端部である第1地点N1から内端部である第2地点N2に移動させたときに、係合突起61が第1カム溝72の内端部と第2カム溝73の内端部との連通部分の中心よりも第2カム溝73側にずれた位置に留まるように、第1カム溝72及び第2カム溝73を形成しても構わない。この場合であっても、その後、係合突起61を第2カム溝73側に誘導することが可能となる。
さらに、上記実施形態では、係合突起61及びカム溝71を利用して、可動片6の直線移動を中皿2の回転運動に変換するカム機構を構成したが、係合突起61及びカム溝71に限定されるものではない。蓋体5の開閉操作に連動して移動する可動片6によって、中皿2を回転させることができれば、第1係合部60及び第2係合部70を、係合突起61及びカム溝71以外で構成しても構わない。
P1…第1位置
P2…第2位置
1…コンパクト容器
2…中皿
3…収容部
4…容器本体
5…蓋体
6…可動片
10…容器本体の底壁部
19…ガイド溝
41…中枠底部(中皿底部)
60…第1係合部
61…係合突起
70…第2係合部
71…カム溝
72…第1カム溝
73…第2カム溝
76…第1段差部
77…第2段差部
Claims (4)
- 内容物が収容される中皿と、
前記中皿が収容される収容部を有する容器本体と、
前記容器本体に対して相対移動可能に連結され、前記収容部を開放可能に閉塞する蓋体と、
前記容器本体と前記中皿との間に、前記容器本体及び前記中皿に対して相対移動可能に配置されると共に、前記容器本体に対する前記蓋体の移動に伴って第1位置と第2位置との間を往復移動する可動片と、を備え、
前記中皿は、上下方向に延びる前記容器本体の中心軸線回りに回転可能とされ、
前記可動片には、第1係合部が形成され、
前記中皿には、前記第1係合部が係合する第2係合部が形成され、
前記第1係合部及び前記第2係合部は、前記可動片の移動に伴って、互いに協働して前記中心軸線回りを周回する周方向の一方側に向けて前記中皿を回転させ、
前記可動片は、前記中皿の中皿底部と前記容器本体の底壁部との間に配置されると共に、前記中心軸線方向から見た平面視で前記中心軸線に対して交差する径方向に沿って移動可能とされ、
前記第1係合部は、前記中皿底部に向けて突出するように前記可動片に形成された係合突起を有し、
前記第2係合部は、前記周方向に延びるように前記中皿底部に形成されると共に、前記係合突起を移動可能に収容するカム溝を有し、
前記係合突起及び前記カム溝は、前記第1位置から前記第2位置への前記可動片の移動、及び前記第2位置から前記第1位置への前記可動片の移動に伴って、互いに協働して前記中皿を前記周方向の一方側に向けて移動させることを特徴とするコンパクト容器。 - 請求項1に記載のコンパクト容器において、
前記カム溝は、前記周方向に交互に配置された複数の第1カム溝及び複数の第2カム溝を備え、
前記第1カム溝は、径方向外側から径方向内側に向かうにしたがって前記周方向の他方側に向けて延びるように形成され、
前記第2カム溝は、径方向外側から径方向内側に向かうにしたがって前記周方向の一方側に向けて延びるように形成され、
前記第1カム溝の外端部は、該第1カム溝に対して前記周方向の一方側に隣り合う前記第2カム溝の外端部に連通し、
前記第1カム溝の内端部は、該第1カム溝に対して前記周方向の他方側に隣り合う前記第2カム溝の内端部に連通し、
前記係合突起は、前記第1位置から前記第2位置への前記可動片の移動に伴って、前記第1カム溝の前記外端部から前記内端部に向かって移動し、且つ前記第2位置から前記第1位置への前記可動片の移動に伴って、前記第2カム溝の前記内端部から前記外端部に向かって移動する、コンパクト容器。 - 請求項2に記載のコンパクト容器において、
前記第1カム溝の外端部と前記第2カム溝の外端部との連通部分には、前記第1位置から前記第2位置への前記可動片の移動時に、前記係合突起を前記第1カム溝側に誘導する第1段差部が形成され、
前記第1カム溝の内端部と前記第2カム溝の内端部との連通部分には、前記第2位置から前記第1位置への前記可動片の移動時に、前記係合突起を前記第2カム溝側に誘導する第2段差部が形成されている、コンパクト容器。 - 請求項1から3のいずれか1項に記載のコンパクト容器において、
前記底壁部には、前記径方向に沿って延びると共に、前記可動片を前記径方向に移動可能に収容するガイド溝が形成されている、コンパクト容器。
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