JP7261505B2 - 模様付固形化粧料およびその製造方法 - Google Patents
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Description
本発明によれば、模様付固形化粧料は、容器の底面に対して一部の領域に配置されるとともに、所定の立体形状を有する第1の積層用化粧料および第2の積層用化粧料を備え、第1の積層用化粧料の一部に対して第2の積層用化粧料の一部を所定の方向に沿って積層させることによって、立体形状の模様を形成するとともに、第1の積層用化粧料および第2の積層用化粧料の積層面を容器の底面に対して略平行とするように立体形状の模様を形成する。したがって、模様付固形化粧料は、化粧料の表面に平面形状の模様を付す場合と比較して、バリエーションに富んだ美しい立体形状の模様を有することができる。
図1は、本発明の第1実施形態に係る模様付固形化粧料を示す上面図および断面図である。具体的には、図1(A)は、模様付固形化粧料1の上面図であり、図1(B)は、図1(A)の紙面左上から紙面右下にかけて模様付固形化粧料1の中央を切断したA-A断面図である。
模様付固形化粧料1は、図1に示すように、略正方形状の底面と、この底面の四辺から起立する4つの壁面とを有する容器としての化粧皿10の内部に収容されている。この模様付固形化粧料1は、化粧皿10の内部に充填された透明色のベース部化粧料11と、ベース部化粧料11の表面に付された模様2とを備えている。ベース部化粧料11および模様2は、油性成分を配合してなる油性化粧料である。また、ベース部化粧料11の色と、模様2の色とは異なっている。
なお、本実施形態では、ベース部化粧料11および模様2は、油性化粧料としているが、粉末化粧料などの他の化粧料であってもよい。
なお、本実施形態では、ベース部化粧料11の色と、模様2の色とは異なっているが、同一であってもよい。
第1の積層用化粧料21は、帯状の立体形状を有し、図1(A)の紙面左上から紙面右下にかけて延在するように配置されている。
第2の積層用化粧料22は、帯状の立体形状を有し、図1(A)の紙面右上から紙面左下にかけて延在するように配置されている。
なお、本実施形態では、第1の積層用化粧料21および第2の積層用化粧料22は、帯状の立体形状を有しているが、これ以外の立体形状であってもよい。要するに、第1の積層用化粧料および第2の積層用化粧料は、所定の立体形状を有していればよい。
このように、模様付固形化粧料1は、第1の積層用化粧料21に対して第2の積層用化粧料22の少なくとも一部を化粧皿10の高さ方向(所定の方向)に沿って積層させることによって、立体形状の模様2を形成している。
模様付固形化粧料の製造装置3は、図2に示すように、水平面上に載置された矩形板状のベース31と、ベース31の-X軸方向側に設けられたロボットアーム32とを備えている。
ロボットアーム32は、円盤状の台座321と、台座321の上面に載置されるとともに、Z軸回りに回転自在に設けられた回転体322と、回転体322の回転軸と直交する軸を回動軸として回動するように回転体322に支持された第1リンク323、第2リンク324、および第3リンク325とを備えている。
第1リンク323は、回転体322の回転軸と直交する軸を回動軸として回動するように回転体322に一端を支持されている。
第2リンク324は、第1リンク323の回動軸と平行な軸を回動軸として回動するように第1リンク323の他端に一端を支持されている。
第3リンク325は、第1リンク323の回動軸および第2リンク324と平行な軸を回動軸として回動するように第2リンク324の他端に一端を支持されている。
なお、本実施形態では、模様形成用化粧料Cは、油性成分を含有する化粧料を採用しているが、流動性を有する化粧料であれば、油性成分を含有していなくてもよい。
ノズル4は、図3に示すように、流動性を有する模様形成用化粧料Cを粒状にして飛ばす円筒状のノズル本体41と、ノズル本体41の基端側に設けられた略半円柱状の液室42とを備えている。
液室42は、その内部に挿入されるとともに、X軸方向に沿って進退自在に設けられたプランジャ(図示略)を有し、このプランジャを進退させることによって、液室42の内部に収容された流動性を有する模様形成用化粧料Cを粒状にしてノズル本体41を介して飛ばすことができるようになっている。
タンク43は、流動性を有する模様形成用化粧料Cを内部に収容し、チューブTを介してコンプレッサ(図示略)に接続されている。
このコンプレッサは、チューブTを介してタンク43の内部に収容された流動性を有する模様形成用化粧料Cを加圧する。これによって、タンク43の内部に収容された模様形成用化粧料Cは、チューブ431を介して液室42の内部に供給されていくことになる。
以下、模様付固形化粧料の製造装置3を使用して模様付固形化粧料1を製造する方法を説明する。
模様付固形化粧料の製造装置3を使用する前に、作業者は、図4(A)および図4(B)に示すように、ノズル5を介して所定の量のベース部化粧料11を化粧皿10の内部に充填する。
なお、本実施形態では、模様付固形化粧料の製造方法は、作業者の手作業によってベース部化粧料11を化粧皿10に充填しているが、模様付固形化粧料の製造装置3のロボットアーム32にノズル5を取り付けることによってベース部化粧料11を化粧皿10に充填してもよい。
なお、本実施形態では、ベース部化粧料11は、油性成分を含有する化粧料を採用しているが、流動性を有する化粧料であれば、油性成分を含有していなくてもよい。
(1)模様付固形化粧料1は、所定の立体形状を有する第1の積層用化粧料21および第2の積層用化粧料22を備え、第1の積層用化粧料21に対して第2の積層用化粧料22の少なくとも一部を所定の方向に沿って積層させることによって、立体形状の模様2を形成している。したがって、模様付固形化粧料1は、化粧料の表面に平面形状の模様を付す場合と比較して、バリエーションに富んだ美しい立体形状の模様2を有することができる。
(2)第2の配置ステップは、第1の積層用化粧料21に対して第2の積層用化粧料22の少なくとも一部を所定の方向に沿って積層させるように第2の積層用化粧料22を配置することによって、立体形状の模様2を形成する。したがって、模様付固形化粧料1は、化粧料の表面に平面形状の模様を付す場合と比較して、バリエーションに富んだ美しい立体形状の模様2を有することができる。
以下、本発明の第2実施形態を図面に基づいて説明する。
なお、以下の説明では、既に説明した部分については、同一符号を付してその説明を省略する。
模様付固形化粧料1Aは、図5に示すように、ハート形の空間(所定の空間)を内側に有する枠状に形成された模様2Aと、模様2Aにおける所定の空間に充填された透明色の枠内用化粧料12とを備えている。模様2Aおよび枠内用化粧料12は、油性成分を配合してなる油性化粧料である。模様2Aの色と、枠内用化粧料12の色とは異なっている。
なお、本実施形態では、模様2Aおよび枠内用化粧料12は、油性化粧料としているが、粉末化粧料などの他の化粧料であってもよい。
第1の積層用化粧料21Aおよび第2の積層用化粧料22Aは、ハート形の空間を内側に有する枠状の立体形状を有し、化粧皿10の壁面に沿って配置されている。また、第1の積層用化粧料21Aおよび第2の積層用化粧料22Aは、同一の立体形状を有している。
なお、本実施形態では、第1の積層用化粧料21Aおよび第2の積層用化粧料22Aは、ハート形の空間を内側に有する枠状の立体形状を有しているが、これ以外の立体形状であってもよい。要するに、第1の積層用化粧料および第2の積層用化粧料は、所定の立体形状を有していればよい。
このように、模様付固形化粧料1Aは、第1の積層用化粧料21Aに対して第2の積層用化粧料22Aの全部を化粧皿10の高さ方向(所定の方向)に沿って積層させることによって、立体形状の模様2Aを形成している。
以下、模様付固形化粧料の製造装置3を使用して模様付固形化粧料1Aを製造する方法を説明する。
また、本実施形態では、第2の配置ステップは、第1の積層用化粧料21Aと同一の立体形状を有する第2の積層用化粧料22Aを配置している。
なお、本実施形態では、模様付固形化粧料の製造方法は、作業者の手作業によって模様2Aにおける所定の空間に枠内用化粧料12を充填しているが、模様付固形化粧料の製造装置3のロボットアーム32にノズル5を取り付けることによって模様2Aにおける所定の空間に枠内用化粧料12を充填してもよい。
なお、本実施形態では、枠内用化粧料12は、油性成分を含有する化粧料を採用しているが、流動性を有する化粧料であれば、油性成分を含有していなくてもよい。
(3)模様付固形化粧料1Aは、第1の積層用化粧料21Aに対して第2の積層用化粧料22Aの全部を所定の方向に沿って積層させることによって、立体形状の模様2Aを形成するので、化粧料の表面に平面形状の模様を付す場合と比較して、バリエーションに富んだ美しい立体形状の模様2Aを有することができる。
(4)第1の積層用化粧料21Aおよび第2の積層用化粧料22Aは、同一の立体形状を有するので、模様付固形化粧料1Aは、所定の方向に沿って高さ(厚み)のある立体形状の模様2Aを有することができる。したがって、模様付固形化粧料1Aは、化粧料の表面に平面形状の模様を付す場合と比較して、バリエーションに富んだ美しい立体形状の模様2Aを有することができる。
(6)第2の配置ステップは、第1の積層用化粧料21Aに対して第2の積層用化粧料22Aの全部を所定の方向に沿って積層させるように第2の積層用化粧料22Aを配置することによって、立体形状の模様2Aを形成するので、化粧料の表面に平面形状の模様を付す場合と比較して、バリエーションに富んだ美しい立体形状の模様2Aを有することができる。
(8)枠内充填ステップは、第1の積層用化粧料21Aにおける所定の空間に枠内用化粧料12を充填し、枠内用化粧料12は、第1の積層用化粧料21Aおよび第2の積層用化粧料22Aとは異なる色であるので、第1の積層用化粧料21Aにて形成された枠内に第1の積層用化粧料21Aおよび第2の積層用化粧料22Aとは異なる色の枠内用化粧料12を配置したバリエーションに富んだ美しい立体形状の模様2Aを有することができる。
以下、本発明の第3実施形態を図面に基づいて説明する。
なお、以下の説明では、既に説明した部分については、同一符号を付してその説明を省略する。
模様付固形化粧料1Bは、図7に示すように、ハート形の空間(所定の空間)を内側に有する枠状に形成された模様2Bと、模様2Bにおける所定の空間に充填された透明色の枠内用化粧料12とを備えている。また、模様付固形化粧料1Bは、模様2Bの外側と、化粧皿10との間に形成された空間に充填された透明色の背景用化粧料13を備えている。模様2B、枠内用化粧料12、および背景用化粧料13は、油性成分を配合してなる油性化粧料である。模様2Bの色と、枠内用化粧料12および背景用化粧料13の色とは異なっている。また、枠内用化粧料12および背景用化粧料13の色は同一となっている。
なお、本実施形態では、模様2B、枠内用化粧料12、および背景用化粧料13は、油性化粧料としているが、粉末化粧料などの他の化粧料であってもよい。
また、本実施形態では、枠内用化粧料12および背景用化粧料13の色は同一となっているが、異なっていてもよい。
第1の積層用化粧料21Bおよび第2の積層用化粧料22Bは、ハート形の空間を内側に有する枠状の立体形状を有し、第1の積層用化粧料21Bおよび第2の積層用化粧料22Bの外側と、化粧皿10の壁面との間に空間を形成するように配置されている。換言すれば、第1の積層用化粧料21Bおよび第2の積層用化粧料22Bは、太さを有する線状の化粧料となっている。また、第1の積層用化粧料21Bおよび第2の積層用化粧料22Bは、同一の立体形状を有している。
なお、本実施形態では、第1の積層用化粧料21Bおよび第2の積層用化粧料22Bは、ハート形の空間を内側に有する枠状の立体形状を有しているが、これ以外の立体形状であってもよい。要するに、第1の積層用化粧料および第2の積層用化粧料は、所定の立体形状を有していればよい。
このように、模様付固形化粧料1Bは、第1の積層用化粧料21Bに対して第2の積層用化粧料22Bの全部を化粧皿10の高さ方向(所定の方向)に沿って積層させることによって、立体形状の模様2Bを形成している。
以下、模様付固形化粧料の製造装置3を使用して模様付固形化粧料1Bを製造する方法を説明する。
また、本実施形態では、第2の配置ステップは、第1の積層用化粧料21Bと同一の立体形状を有する第2の積層用化粧料22Bを配置している。
なお、本実施形態では、模様付固形化粧料の製造方法は、作業者の手作業によって模様2Bにおける所定の空間に枠内用化粧料12を充填しているが、模様付固形化粧料の製造装置3のロボットアーム32にノズル5を取り付けることによって模様2Bにおける所定の空間に枠内用化粧料12を充填してもよい。
なお、本実施形態では、模様付固形化粧料の製造方法は、作業者の手作業によって模様2Bの外側と、化粧皿10との間に形成された空間に背景用化粧料13を充填しているが、模様付固形化粧料の製造装置3のロボットアーム32にノズル5を取り付けることによって模様2Bの外側と、化粧皿10との間に形成された空間に背景用化粧料13を充填してもよい。
なお、本実施形態では、枠内用化粧料12および背景用化粧料13は、油性成分を含有する化粧料を採用しているが、流動性を有する化粧料であれば、油性成分を含有していなくてもよい。
(9)模様付固形化粧料1Bは、第1の積層用化粧料21Bの外側と、化粧皿10との間に形成された空間に充填された背景用化粧料13を備え、背景用化粧料13は、第1の積層用化粧料21Bおよび第2の積層用化粧料22Bとは異なる色であるので、第1の積層用化粧料21Bの外側に第1の積層用化粧料21Bおよび第2の積層用化粧料22Bとは異なる色の背景用化粧料13を配置したバリエーションに富んだ美しい立体形状の模様2Bを有することができる。
(10)背景充填ステップは、第1の積層用化粧料21Bの外側と、化粧皿10との間に形成された空間に背景用化粧料13を充填し、背景用化粧料13は、第1の積層用化粧料21Bおよび第2の積層用化粧料22Bとは異なる色であるので、第1の積層用化粧料21Bの外側に第1の積層用化粧料21Bおよび第2の積層用化粧料22Bとは異なる色の背景用化粧料13を配置したバリエーションに富んだ美しい立体形状の模様2Bを有することができる。
以下、本発明の第4実施形態を図面に基づいて説明する。
なお、以下の説明では、既に説明した部分については、同一符号を付してその説明を省略する。
模様付固形化粧料1Cは、図9に示すように、ハート形の空間(所定の空間)を内側に有する枠状に形成された模様2Cと、模様2Cにおける所定の空間に充填された透明色の枠内用化粧料12とを備えている。模様2Cおよび枠内用化粧料12は、油性成分を配合してなる油性化粧料である。模様2Cの色と、枠内用化粧料12の色とは異なっている。
なお、本実施形態では、模様2Cおよび枠内用化粧料12は、油性化粧料としているが、粉末化粧料などの他の化粧料であってもよい。
第1の積層用化粧料21Cは、ハート形の空間を内側に有する枠状の立体形状を有し、化粧皿10の壁面に沿って配置されている。第2の積層用化粧料22Cは、第1の積層用化粧料21Cのそれよりも大きいハート形の空間を内側に有する枠状の立体形状を有し、化粧皿10の壁面に沿って配置されている。換言すれば、第2の積層用化粧料22Cは、化粧皿10の高さ方向(所定の方向)に沿って第1の積層用化粧料21Cを見た場合の形状を拡縮させた形状を有している。
なお、本実施形態では、第2の積層用化粧料22Cは、第1の積層用化粧料21Cのそれよりも大きいハート形の空間を内側に有する枠状の立体形状を有しているが、第1の積層用化粧料21Cのそれよりも小さいハート形の空間を内側に有する枠状の立体形状を有していてもよい。
なお、本実施形態では、第1の積層用化粧料21Cおよび第2の積層用化粧料22Cは、ハート形の空間を内側に有する枠状の立体形状を有しているが、これ以外の立体形状であってもよい。要するに、第1の積層用化粧料および第2の積層用化粧料は、所定の立体形状を有していればよい。
このように、模様付固形化粧料1Cは、第1の積層用化粧料21Cに対して第2の積層用化粧料22Cの全部を化粧皿10の高さ方向(所定の方向)に沿って積層させることによって、立体形状の模様2Cを形成している。
以下、模様付固形化粧料の製造装置3を使用して模様付固形化粧料1Cを製造する方法を説明する。
なお、本実施形態では、模様付固形化粧料の製造方法は、作業者の手作業によって模様2Cにおける所定の空間に枠内用化粧料12を充填しているが、模様付固形化粧料の製造装置3のロボットアーム32にノズル5を取り付けることによって模様2Cにおける所定の空間に枠内用化粧料12を充填してもよい。
(11)第2の積層用化粧料22Cは、所定の方向に沿って第1の積層用化粧料21Cを見た場合の形状を拡縮させた形状を有し、模様付固形化粧料1Cは、第1の積層用化粧料21Cに対して第2の積層用化粧料22Cを同心状に積層させることによって、立体形状の模様2Cを形成するので、所定の方向に沿って第1の積層用化粧料21Cを見た場合の形状を所定の方向に沿って徐々に拡縮させていくような立体形状の模様2Cを有することができる。したがって、模様付固形化粧料1Cは、化粧料の表面に平面形状の模様を付す場合と比較して、バリエーションに富んだ美しい立体形状の模様2Cを有することができる。
以下、本発明の第5実施形態を図面に基づいて説明する。
なお、以下の説明では、既に説明した部分については、同一符号を付してその説明を省略する。
模様付固形化粧料1Dは、図11に示すように、2つの正方形を中心回りに45度だけ回転させて組み合わせた空間(所定の空間)を内側に有する枠状に形成された模様2Dと、模様2Dにおける所定の空間に充填された透明色の枠内用化粧料12とを備えている。模様2Dおよび枠内用化粧料12は、油性成分を配合してなる油性化粧料である。模様2Dの色と、枠内用化粧料12の色とは異なっている。
なお、本実施形態では、模様2Dおよび枠内用化粧料12は、油性化粧料としているが、粉末化粧料などの他の化粧料であってもよい。
第1の積層用化粧料21Dは、正方形の空間を内側に有する枠状の立体形状を有し、化粧皿10の壁面に沿って配置されている。第2の積層用化粧料22Dは、第1の積層用化粧料21Dの正方形を中心回りに45度だけ回転させた正方形の空間を内側に有する枠状の立体形状を有し、化粧皿10の壁面に沿って配置されている。換言すれば、第2の積層用化粧料22Dは、化粧皿10の高さ方向(所定の方向)に沿って第1の積層用化粧料21Dを見た場合の形状を回転させた形状を有している。
なお、本実施形態では、第1の積層用化粧料21Dおよび第2の積層用化粧料22Dは、正方形の空間を内側に有する枠状の立体形状を有しているが、これ以外の立体形状であってもよい。要するに、第1の積層用化粧料および第2の積層用化粧料は、所定の立体形状を有していればよい。
このように、模様付固形化粧料1Dは、第1の積層用化粧料21Dに対して第2の積層用化粧料22Dの少なくとも一部を化粧皿10の高さ方向(所定の方向)に沿って積層させることによって、立体形状の模様2Dを形成している。
以下、模様付固形化粧料の製造装置3を使用して模様付固形化粧料1Dを製造する方法を説明する。
ここで、模様付固形化粧料の製造装置3は、ノズル4に代えてロボットアーム32にノズル5を取り付けることによって第1の積層用化粧料21Dにおける所定の空間に枠内用化粧料12を充填する。
なお、本実施形態では、模様付固形化粧料の製造方法は、模様付固形化粧料の製造装置3のロボットアーム32にノズル5を取り付けることによって第1の積層用化粧料21Dにおける所定の空間に枠内用化粧料12を充填しているが、作業者の手作業によって模様2Dにおける所定の空間に枠内用化粧料12を充填してもよい。
このように、本実施形態では、第1の枠内充填ステップは、第1の配置ステップを実行した後、第1の積層用化粧料21Dと隣接するように第2の積層用化粧料22Dの台座となる台座用化粧料を配置する台座配置ステップとして機能する。
ここで、模様付固形化粧料の製造装置3は、ノズル4に代えてロボットアーム32にノズル5を取り付けることによって第2の積層用化粧料22Dにおける所定の空間に枠内用化粧料12を充填する。
なお、本実施形態では、模様付固形化粧料の製造方法は、模様付固形化粧料の製造装置3のロボットアーム32にノズル5を取り付けることによって第2の積層用化粧料22Dにおける所定の空間に枠内用化粧料12を充填しているが、作業者の手作業によって模様2Dにおける所定の空間に枠内用化粧料12を充填してもよい。
(12)第2の積層用化粧料22Dは、所定の方向に沿って第1の積層用化粧料21Dを見た場合の形状を回転させた形状を有し、模様付固形化粧料1Dは、第1の積層用化粧料21Dに対して第2の積層用化粧料22Dを同心状に積層させることによって、立体形状の模様2Dを形成するので、所定の方向に沿って第1の積層用化粧料21Dを見た場合の形状を所定の方向に沿って徐々に回転させていくような立体形状の模様2Dを有することができる。したがって、模様付固形化粧料1Dは、化粧料の表面に平面形状の模様を付す場合と比較して、バリエーションに富んだ美しい立体形状の模様2Dを有することができる。
以下、本発明の第6実施形態を図面に基づいて説明する。
なお、以下の説明では、既に説明した部分については、同一符号を付してその説明を省略する。
模様付固形化粧料1Eは、図13に示すように、2つの正方形を化粧皿10の高さ方向と直交する方向にずらして組み合わせた空間(所定の空間)を内側に有する枠状に形成された模様2Eと、模様2Eにおける所定の空間に充填された透明色の枠内用化粧料12とを備えている。模様2Eおよび枠内用化粧料12は、油性成分を配合してなる油性化粧料である。模様2Eの色と、枠内用化粧料12の色とは異なっている。
なお、本実施形態では、模様2Eおよび枠内用化粧料12は、油性化粧料としているが、粉末化粧料などの他の化粧料であってもよい。
第1の積層用化粧料21Eは、正方形の空間を内側に有する枠状の立体形状を有し、化粧皿10の壁面に沿って配置されている。第2の積層用化粧料22Eは、第1の積層用化粧料21Eの正方形を化粧皿10の高さ方向(所定の方向)と直交する方向にずらした正方形の空間を内側に有する枠状の立体形状を有し、化粧皿10の壁面に沿って配置されている。換言すれば、第2の積層用化粧料22Eは、化粧皿10の高さ方向(所定の方向)に沿って第1の積層用化粧料21Eを見た場合の形状と同一の形状を有している。
なお、本実施形態では、第1の積層用化粧料21Eおよび第2の積層用化粧料22Eは、正方形の空間を内側に有する枠状の立体形状を有しているが、これ以外の立体形状であってもよい。要するに、第1の積層用化粧料および第2の積層用化粧料は、所定の立体形状を有していればよい。
このように、模様付固形化粧料1Eは、第1の積層用化粧料21Eに対して第2の積層用化粧料22Eの少なくとも一部を化粧皿10の高さ方向(所定の方向)に沿って積層させることによって、立体形状の模様2Eを形成している。
(14)模様付固形化粧料1Eは、第1の積層用化粧料21Eに対して第2の積層用化粧料22Eを所定の方向と直交する方向にずらして積層させることによって、立体形状の模様2Eを形成するので、所定の方向に沿って第1の積層用化粧料21Eを見た場合の形状を所定の方向と直交する方向に沿って徐々にずらしていくような立体形状の模様2Eを有することができる。したがって、模様付固形化粧料1Eは、化粧料の表面に平面形状の模様を付す場合と比較して、バリエーションに富んだ美しい立体形状の模様2Eを有することができる。
なお、本発明は、前記各実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、前記各実施形態では、所定の立体形状を有する第1の積層用化粧料21~21Eと、所定の立体形状を有し、第1の積層用化粧料21~21Eと同一の色の第2の積層用化粧料22~22Eとを備えていた。換言すれば、前記各実施形態では、模様付固形化粧料1~1Eは、2層の化粧料を積層させた立体形状の模様2~2Eを備えていた。これに対して、模様付固形化粧料は、3層以上の化粧料を積層させた立体形状の模様を備えていてもよい。
また、前記第4実施形態、前記第5実施形態、および前記第6実施形態では、所定の方向に沿って第1の積層用化粧料21C~21Eを見た場合の形状は、板状の化粧料から所定の形状をくり抜いた化粧料の存在しない領域の形状としていたが、化粧料の存在する領域の形状であってもよい。
2~2E 模様
21~21E 第1の積層用化粧料
22~22E 第2の積層用化粧料
10 化粧皿(容器)
11 ベース部化粧料(台座用化粧料)
12 枠内用化粧料
13 背景用化粧料
23 交差部
Claims (2)
- 立体形状の模様を有する模様付固形化粧料であって、
底面を有する容器と、
前記容器の底面に対して一部の領域に配置されるとともに、所定の立体形状を有する第1の積層用化粧料と、
前記容器の底面に対して一部の領域に配置されるとともに、所定の立体形状を有し、前記第1の積層用化粧料と同一の色の第2の積層用化粧料とを備え、
前記第1の積層用化粧料の一部に対して前記第2の積層用化粧料の一部を所定の方向に沿って積層させることによって、立体形状の模様を形成するとともに、前記第1の積層用化粧料および前記第2の積層用化粧料の積層面を前記容器の底面に対して略平行とするように立体形状の模様を形成することを特徴とする模様付固形化粧料。 - 立体形状の模様を有する模様付固形化粧料の製造方法であって、
容器の底面に対して一部の領域に配置されるとともに、所定の立体形状を有する第1の積層用化粧料を配置する第1の配置ステップと、
前記容器の底面に対して一部の領域に配置されるとともに、所定の立体形状を有し、前記第1の積層用化粧料と同一の色の第2の積層用化粧料を配置する第2の配置ステップとを備え、
前記第2の配置ステップは、前記第1の積層用化粧料の一部に対して前記第2の積層用化粧料の一部を所定の方向に沿って積層させるように前記第2の積層用化粧料を配置することによって、立体形状の模様を形成するとともに、前記第1の積層用化粧料および前記第2の積層用化粧料の積層面を前記容器の底面に対して略平行とするように立体形状の模様を形成することを特徴とする模様付固形化粧料の製造方法。
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