JP7261115B2 - 個体識別管理装置 - Google Patents

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Description

本発明は、個体識別管理装置に関する。
従来、貴重な鳥などの個体を遠方から撮影して得た撮影データをデータベースに蓄積し、データベースに蓄積された撮影データと、新たに撮影された撮影データとを比較することにより、個体識別に必要な画像データをデータベースから抽出することで、画像データに基づいて遠方の被写体の個体を識別して管理する技術が提案されている(特許文献1参照)。
特開2010-213192号公報
しかしながら、上記従来技術では、個体から遠方に離れた箇所から撮影することから、個体が移動すると撮影データを得ることが難しく、個体の挙動や個体の周辺状況に関わる情報をきめ細かく得て個体を識別し管理する上で改善の余地がある。
本発明はこのような事情に鑑みなされたものであり、その目的は、個体の挙動や個体の周辺状況に関わる情報をきめ細かく取得して個体を管理する上で有利な個体識別管理装置を提供することにある。
上述の目的を達成するため、本発明は、地上を移動する個体を追跡しつつ、前記個体の挙動および前記個体の周辺状況を示す個体状況情報を管理する個体識別管理装置であって、遠隔制御または自律制御により飛行する無人飛行体と、前記無人飛行体の位置を測位して測位情報を生成する測位部と、前記無人飛行体に設けられ周辺を撮像する撮像部と、前記撮像部で撮像された前記個体を追跡して飛行するように前記無人飛行体を制御する追跡制御部と、前記撮像部で撮像された前記個体の画像情報および前記個体の周辺の画像情報に基づいて前記個体状況情報を生成する個体状況情報生成部とを備えることを特徴とする。
また、本発明は、前記個体の特徴を示す個体特徴情報を前記撮像部で撮像された前記個体の画像情報から抽出して生成する個体特徴情報生成部と、前記個体特徴情報と、前記個体を特定する個体識別情報と、前記測位情報と、前記個体状況情報とを関連付けて記憶する個体データベース部と、前記個体特徴情報に基づいて前記個体データベース部から前記個体識別情報を特定すると共に、前記測位部で生成された測位情報と前記個体状況情報生成部で生成された前記個体状況情報とを用いて前記個体データベース部を更新するデータ更新部とを備えることを特徴とする。
また、本発明は、前記個体は、車両であり、前記個体状況情報生成部で生成された前記個体状況情報に基づいて車両の渋滞の度合いを検出する渋滞状況検出部と、前記車両が走行する場所を含む地図情報を格納する地図データベース部と、前記測位部で生成された前記測位情報に基づいて前記車両の位置を地図上に表示すると共に、前記検出された渋滞の度合いを報知する報知部とを備えることを特徴とする。
また、本発明は、前記個体は、野生動物であって、前記個体状況情報生成部で生成された前記個体状況情報に基づいて前記野生動物に接近する不審人物あるいは不審車両の有無を検出する不審状況検出部と、前記野生動物が生息する場所を含む地図情報を格納する地図データベース部と、前記不審状況判断部により前記不審人物あるいは前記不審車両の接近が検出された場合に、前記測位部で生成された前記測位情報に基づいて前記野生動物の位置を地図上に表示すると共に、前記不審人物あるいは前記不審車両の位置を地図上に表示し、さらに前記不審人物または前記不審車両に対する警告を報知する報知部とを備えることを特徴とする。
また、本発明は、前記個体は、水中と陸上との双方に生息する水生動物であって、前記個体状況情報生成部で生成された前記個体状況情報に基づいて前記水生動物が前記河川、前記海、前記湖沼から高度が高い高所に移動しているか否かを検出する移動状況検出部と、前記水生動物が生息する場所を含む地図情報を格納する地図データベース部と、前記移動状況検出部により前記水生動物が前記高所に移動していることが検出された場合に、前記測位部で生成された前記測位情報に基づいて前記水生動物の位置を地図上に表示すると共に、水害の発生の予兆が発生した旨の警告とを報知する報知部とを備えることを特徴とする。
また、本発明は、前記個体は、住居で飼育される飼育動物であって、前記個体状況情報生成部で生成された前記個体状況情報に基づいて前記愛玩動物が屋外で迷子になっているか否かを検出する迷子状況検出部と、前記飼育動物が飼育される場所を含む地図情報を格納する地図データベース部と、前記迷子状況判断部により前記飼育動物が迷子になっていることが検出された場合に、記測位部で生成された前記測位情報に基づいて前記飼育動物の位置を地図上に表示すると共に、前記飼育動物が迷子になっている旨の警告とを報知する報知部とを備えることを特徴とする。
また、本発明は、前記無人飛行体は、複数のロータと、前記ロータを回転駆動するモータと、前記モータに電力を供給するバッテリとを備え、前記無人飛行体の飛行範囲内に、地上から上方に離れた箇所に前記無人飛行体が着陸可能でかつ前記バッテリを充電可能で設置位置が既知の充電装置が配置され、前記バッテリの残量がしきい値を下回った際に前記設置位置に基づいて前記無人飛行体を前記充電装置に着陸させて充電を行わせる充電飛行制御部を備えることを特徴とする。
本発明によれば、無人飛行体に設けられた撮像部によって撮像された個体の画像情報および個体の周辺の画像情報に基づいて当該個体の個体状況情報を生成するようにしたので、個体の挙動および個体の周辺状況に関わる個体状況情報をきめ細かく取得して個体を管理する上で有利となる。
また、個体の画像情報から抽出して生成した個体特徴情報と個体の個体状況情報を個体データベース部に記憶させ、個体データベース部のデータ更新を行なうようにすると、個体特徴情報によって個体を特定すると共に、個体状況情報に基づいて個体の管理を的確に行なう上で有利となる。
また、個体が車両であり、個体状況情報生成部で生成された個体状況情報に基づいて車両の渋滞の度合いを検出し、車両の位置を地図上に表示すると共に、検出された渋滞の度合いを報知するようにすると、車両の渋滞状況を的確に把握する上で有利となる。
また、個体が野生動物であり、個体状況情報生成部で生成された個体状況情報に基づいて野生動物に接近する不審人物あるいは不審車両を検出した場合に野生動物の位置を地図上に表示すると共に、不審人物あるいは不審車両の位置を地図上に表示し、さらに不審人物または不審車両に対する警告を報知するようにすると、密猟者から野生動物を保護する上で有利となる。
また、個体が水生動物であり、個体状況情報生成部で生成された個体状況情報に基づいて水生動物が水中から高度が高い高所に移動していることを検出した場合に、水生動物の位置を地図上に表示すると共に、水害の発生の予兆が発生した旨を表示して警告を報知するようにすると、住民に対して水害の発生を警告し、警戒や避難を促すことで水害による被害の抑制を図る上で有利となる。
また、個体が飼育動物であり、個体状況情報生成部で生成された個体状況情報に基づいて飼育動物が迷子になっていることが検出された場合に、飼育動物の位置を地図上に表示すると共に、飼育動物の迷子が発生した旨を表示して警告を報知するようにすると、迷子となった飼育動物の迅速な保護を図る上で有利となる。
また、充電装置の位置を記憶した充電飛行制御部を設けておき、バッテリの残量がしきい値を下回った際に充電装置の位置に基づいて充電飛行制御部により無人飛行体を充電装置に飛行、着陸させて充電を行わせるようにすると、作業者による無人飛行体の遠隔制御を省略でき、作業員の負担の軽減を図る上で有利となる。また、充電装置を無人飛行体の飛行範囲内に複数設けることで、無人飛行体が充電のために移動する時間を短縮できるため、無人飛行体の充電を効率良く行なう上で有利となる。
第1の実施の形態の個別識別管理装置の構成を示すブロック図である。 無人飛行体が車両の上空を飛行している状態を示す説明図である。 第1の実施の形態の個別識別管理装置の動作を示すフローチャートである。 第2の実施の形態の個別識別管理装置の構成を示すブロック図である。 無人飛行体が野生動物の上空を飛行している状態を示す説明図である。 第2の実施の形態の個別識別管理装置の動作を示すフローチャートである。 第3の実施の形態の個別識別管理装置の構成を示すブロック図である。 無人飛行体が水生動物の上空を飛行している状態を示す説明図である。 第3の実施の形態の個別識別管理装置の動作を示すフローチャートである。 第4の実施の形態の個別識別管理装置の構成を示すブロック図である。 無人飛行体が飼育動物の上空を飛行している状態を示す説明図である。 第4の実施の形態の個別識別管理装置の動作を示すフローチャートである。
(第1の実施の形態)
以下、本発明の第1の実施の形態について図面を用いて説明する。
図1に示すように、第1の実施の形態の個体識別管理装置10Aは、地上を移動する個体を追跡しつつ、個体の挙動および個体の周辺状況を示す個体状況情報を記録するものであり、管理装置本体12Aと、無人飛行体14Aとを含んで構成されている。
第1の実施の形態では、個体識別管理装置10Aが個体状況情報を記録する対象となる、言い換えると管理対象となる個体が自動車や二輪車などの地上を走行する車両100(図2参照)である場合について説明する。
管理装置本体12Aは、管理対象となる車両100が走行する近傍の地上あるいは建築物に設けられている。
管理装置本体12Aは、遠隔操作司令部16と、管理装置本体側通信部18と、表示部20と、個体状況情報生成部22と、個体特徴情報生成部24と、個体データベース部26と、データ更新部28と、地図データベース部30と、渋滞状況検出部32と、報知部34と、出力部36とを含んで構成されている。
遠隔操作司令部16は、ジョイスティックなどの操作部材を作業者が操作することで無人飛行体14Aを遠隔操作するための飛行体操作指令情報を生成するものである。
また、遠隔操作司令部16は、操作ボタンなどの操作部材を作業者が操作することで無人飛行体14Aに搭載された測位部46、追跡制御部52の動作を開始させ、あるいは、停止させるための測位部46の操作指令情報、追跡制御部52の操作司令情報を生成するものである。
管理装置本体側通信部18は、無線回線Nを介して無人飛行体14Aと通信を行なうものであり、無人飛行体14Aに飛行体操作指令情報、測位部46の操作指令情報、追跡制御部52の操作司令情報を送信し、無人飛行体14Aから送信される画像情報、測位情報を受信するものであり、図中符号1802は管理装置本体側通信部18のアンテナを示す。
なお、無線回線Nは、公知のいずれの通信技術を用いてもよく、例えば5G(第5世代移動通信システム)を用いてもよい。
また、画像情報、測位情報については後で詳述する。
表示部20は、管理装置本体側通信部18で受信された画像情報などを表示するものである。
したがって、作業者は、表示部20によって表示された画像情報に基づいて無人飛行体14Aの遠隔操作を行なうことが可能となっている。
また、表示部20は、管理装置本体側通信部18で受信された測位情報に基づいて、地図データベース部30から読み出される地図情報を表示すると共に、無人飛行体14Aの現在位置を表示部20の表示画面上に表示された地図の上に表示するように構成されている。
したがって、作業者は、表示部20によって表示された地図と無人飛行体14Aの現在位置とに基づいて無人飛行体14Aの遠隔操作(遠隔制御)を行なうことが可能となっている。
個体状況情報生成部22は、無人飛行体14Aの撮像部で撮像された、管理対象となる車両100の画像および車両100の周辺の画像情報に基づいて従来公知の画像処理技術を用いて個体状況情報を生成するものである。なお、画像情報は、静止画情報および動画情報の一方または双方であってもよい。
個体状況情報生成部22による個体状況情報の生成は、従来公知の画像処理技術を用いて行われ、本実施の形態では、個体状況情報は、車両100の挙動および車両100の周辺状況を示す情報である。
具体的には、車両100の挙動は、管理対象となる車両100の走行速度や停止頻度、停止時間などであり、管理対象となる車両100の周辺状況は、当該車両100を除く周囲の他の車両100の走行速度や停止頻度、停止時間などである。
また、個体状況情報生成部22は、個体状況情報を生成した時刻情報を個体状況情報に含めるようにしてもよい。
個体特徴情報生成部24は、管理対象となる車両100の特徴を示す個体特徴情報を撮像部48で撮像された個体の画像情報から従来公知の画像処理技術を用いて抽出して生成するものである。
個体特徴情報は、複数の車両から、目的とする車両100、言い換えると、管理対象となる車両100を特定するために使用される情報である。
例えば、管理対象となる車両100の個体特徴情報と一致度が高い個体特徴情報を有する車両を、管理対象となる車両100であると特定することができ、言い換えると、管理対象となる車両100の個体特徴情報と、他の車両の個体特徴情報とを比較することで、管理対象となる車両100を他の車両から特定することが可能となる。
個体データベース部26は、管理対象となる車両100の前述した個体特徴情報と、管理対象となる車両100を特定する個体識別情報と、後述する無人飛行体14Aから取得される測位情報と、前述した個体状況情報とを関連付けて記憶するものである。
なお、個体特徴情報、個体識別情報は予め個体データベース部26に登録されているものとする。
ここで、個体識別情報は、車両100毎に付された情報であって車両100を特定する情報であればよく、例えば、任意のコード番号、車両ナンバーなどが用いられる。
さらに、個体データベース部26は、車両100の個体特徴情報と、個体識別情報と、測位情報と、個体状況情報とに加え、さらに管理対象となる車両100の属性データを関連付けて記憶するようにしてもよい。
車両100の属性データとしては、所有者名、車種、製品名、ボディの色、車両100の諸元データなど任意である。
データ更新部28は、撮像部48で撮像された車両100の画像情報から抽出された個体特徴情報に基づいて個体データベース部26から個体識別情報を特定すると共に、測位部46で生成された測位情報と個体状況情報生成部22で生成された個体状況情報とを用いて個体データベース部26を更新するものである。
地図データベース部30は、管理対象となる車両100が走行する場所を含む地図情報を格納しており、地図情報は地球上の位置情報(測位情報)と関連付けられている。
渋滞状況検出部32は、個体状況情報生成部22で生成された個体状況情報に基づいて従来公知の画像処理技術を用いて車両100の渋滞の度合いを検出するものであり、渋滞の度合いが高い、中程度、低い、無しといったように複数段階で検出する。
報知部34は、表示部20を用いて、測位部46で生成された測位情報に基づいて車両100の位置を地図上に表示すると共に、渋滞状況検出部32で検出された渋滞の度合いを文字やアイコンなどを表示させることによって報知するものである。
出力部36は、個体データベース部26に格納されている、車両100の個体特徴情報、個体識別情報、測位情報、個体状況情報などを出力するものであり、例えば、メモリカードなどの半導体記録媒体にそれらの情報を記録し、あるいは、ネットワークを介して端末装置にそれらの情報を送信したり、あるいは、プリンタを用いて紙媒体にそれら情報を印刷したりするものである。
無人飛行体14Aは、図2に示すように、飛行体本体38と、飛行体本体38に設けられた複数のロータ40と、ロータ40毎に設けられロータ40を回転駆動する複数のモータ42(図1参照)とを備えている。
さらに、無人飛行体14Aは、図1に示すように、飛行体側通信部44と、測位部46と、撮像部48と、飛行制御部50と、追跡制御部52と、バッテリ56とを含んで構成されている。
飛行体側通信部44は、管理装置本体12Aの管理装置本体側通信部18と無線回線Nを介して通信を行なうものであり、撮像部48で撮像された画像情報、測位部46で生成された測位情報を、管理装置本体側通信部18に送信すると共に、管理装置本体側通信部18から無人飛行体操作指令情報を含む司令情報を受信するものである。図中符号4402は飛行体側通信部44のアンテナを示す。
また、飛行体側通信部44は、無線回線Nの通信が可能な状態か否かを判定する機能を有し、すなわち、無線回線Nの電波の強度がしきい値を下回ったときに無線回線Nの通信が不能となると判定する。
撮像部48は、無人飛行体14Aの周囲、すなわち、管理対象とする個体である車両100およびその周辺を撮像して画像情報を生成するものである。
撮像部48は1つでも2つ以上であってもよい。
測位部46は、飛行体本体38に搭載され測位衛星から受信した測位信号に基づいて無人飛行体14Aの位置を測位し測位情報を生成するものである。
このような測位衛星は、GPS、GLONASS、Galileo、準天頂衛星(QZSS)等のGNSS(Global Navigation Satellite System:全球測位衛星システム)で用いられるものであり、それら測量システムで使用される測位衛星の1つを用いてもよく、あるいは、2つ以上の測位衛星を組み合わせて用いても良い。
飛行制御部50は、管理装置本体側通信部18から無線回線Nを介して飛行体側通信部44に送信された飛行体操作指令情報に基づいて各ロータ40を回転制御することで、無人飛行体14Aを飛行させるものである。すなわち、この場合は、飛行制御部50は遠隔制御により無人飛行体14Aを飛行させている。
また、飛行制御部50は、測位部46で測位された無人飛行体14Aの測位情報と、目標となる位置情報とに基づいて、自律制御により目標となる位置情報の箇所に飛行する機能も有している。
目標となる位置情報は、例えば、飛行制御部50に予め記憶されていてもよいし、あるいは、管理装置本体側通信部18から無線回線Nを介して飛行体側通信部44に送信されてもよい。
本実施の形態では、位置情報が既知の待機場所が予め設定されており、待機場所の位置情報は飛行制御部50に予め記憶され、あるいは、無線回線Nを介して飛行制御部50に供給される。
追跡制御部52は、撮像部48で撮像された個体を追跡して飛行するように無人飛行体14Aを制御するものである。
このような追跡飛行は、撮像部48によって車両100(個体)の画像が常に撮像されるように、かつ、無人飛行体14Aと車両100(個体)との距離がほぼ一定となるように、ロータ40を回転制御することでなされる。
具体的には、飛行制御部50が、管理装置本体側通信部18から無線回線Nを介して飛行体側通信部44に送信された飛行体操作指令情報に含まれる追跡飛行を開始する旨を司令する追跡開始指令情報を受け付けると、無人飛行体14Aの制御が、飛行制御部50から追跡制御部52に切り換わるようになっている。
また、逆に、飛行制御部50が、管理装置本体側通信部18から無線回線Nを介して飛行体側通信部44に送信された飛行体操作指令情報に含まれる追跡飛行を終了する旨を司令する追跡終了指令情報を受け付けると、無人飛行体14Aの制御が、追跡制御部52から飛行制御部50による制御、すなわち、作業者による遠隔制御に切り換わるようになっている。
また、飛行制御部50は、バッテリ56の残量を監視しており、追跡制御部52による飛行中に、バッテリ56の残量がしきい値を下回った場合に、無人飛行体14Aの充電が必要と判断し、追跡制御部52による制御を飛行制御部50による制御、すなわち、作業者による遠隔制御に切り換えるように構成されている。また、このような追跡制御部52と飛行制御部50による制御の切り換えがなされたことは、飛行体側通信部44、無線回線N、管理装置本体側通信部18を介して表示部20の表示画面上に表示されることで、作業者に報知される。
なお、本実施の形態では、無人飛行体14Aが飛行する飛行範囲内に、地上から上方に離れた箇所に無人飛行体14Aが着陸可能でかつバッテリ56を充電可能な充電装置58(図2参照)を1つ以上設置しておく。
充電装置58は、例えば、所定距離(例えば2Km)ごとに1つずつ、ビルの屋上や地上に設置された搭状建物60の上部に設置されている。
なお、塔状建物60の設置場所によっては、充電装置58に対して蛇やネズミのような小動物が侵入して短絡したり、あるいは、配線を破損させるといった獣害が懸念される。
その場合は、充電装置58に対して小動物が侵入できないように充電装置58の開口部を閉塞したり、充電装置58を網で囲んだり、あるいは、それら小動物が嫌がる忌避剤を充電装置58の周囲に配置することで、充電装置58を保護すればよい。
充電装置58の設置箇所の位置情報は、地図データベース部30に登録されており、作業者は表示部20に表示される地図上に表示される充電装置58の設置箇所に基づいて遠隔制御することで無人飛行体14Aを充電装置58に着陸させることができるように図られている。
このような充電装置58を設けておくと、無人飛行体14Aの飛行場所とは離れた箇所のみに充電場所が設けられている場合に比較して、充電場所へ飛行するための時間を短縮でき、車両100を追跡するための飛行時間を確保する上で有利となる。
次に、図2の説明図、図3のフローチャートを参照して個体識別管理装置10Aの動作について説明する。
まず、作業者は、遠隔操作司令部16を用いて無人飛行体14Aを管理対象となる車両100が存在する場所、例えば、車両100が走行する道路Lの上空に飛行させる(ステップS10)。図2において管理対象となる車両100にはハッチングを施している。
なお、作業者は、予め管理対象となる車両100の外観(画像情報)に基づいて当該車両100を目視で特定できるように車両100の外観を覚えているものとする。
そして、作業者は、表示部20に表示される画像情報に基づいて管理すべき車両100を特定し、撮像部48によって管理対象となる車両100が撮像されるように無人飛行体14Aが車両100に接近して飛行するように遠隔操作司令部16を用いて遠隔制御する(ステップS12)。
前述したように、個体データベース部26には、管理すべき車両100の個体特徴情報などが予め登録されている。
そして、個体特徴情報生成部24は、撮像部48で撮像された撮像情報から個体特徴情報を生成する(ステップS14)。
個体状況情報生成部22は、個体特徴情報によって特定された管理すべき車両100(個体)の画像情報および車両100(個体)の周辺の画像情報に基づいて車両100の挙動および車両100の周辺状況を示す個体状況情報を生成する(ステップS16)。
データ更新部28は、個体特徴情報生成部24で生成された個体特徴情報に基づいて個体データベース部26から個体識別情報を特定すると共に、測位部46で生成された測位情報と個体状況情報生成部22で生成された個体状況情報とを用いて個体データベース部26を更新する(ステップS18)。
さらに、渋滞状況検出部32は、個体状況情報生成部22で生成された個体状況情報に基づいて車両100の渋滞の度合いを高い、中程度、低い、無しといったように複数段階で検出する(ステップS20)。
また、報知部34は、表示部20を用いて、測位部46で生成された測位情報に基づいて車両100の位置を地図上に表示すると共に、検出された渋滞の度合いを報知する(ステップS22)。
また、作業者は、追跡制御部52により無人飛行体14Aが管理対象とすべき車両100を追跡飛行するように遠隔操作司令部16を用いて無人飛行体14Aの制御を追跡制御部52に切り換える(ステップS24)。
次いで、飛行制御部50は、バッテリ残量がしきい値を下回ったか否かを判定する(ステップS26)。
ステップS26の判定結果が肯定ならば、飛行制御部50は、追跡制御部52による追跡飛行を中止し、無人飛行体14Aの制御を遠隔制御に切り換え、その旨を無線回線N、表示部20を介して作業者に報知し、これに応じて作業者が遠隔操作司令部16を用いて遠隔制御することにより、無人飛行体14Aを予め位置がわかっている近傍の充電装置58に飛行、着陸させバッテリ56の充電を行なう(ステップS28)。
充電完了後、作業者は、遠隔制御により、無人飛行体14Aを次の管理対象となる車両100を追跡すべく飛行させ(ステップS30)、ステップS10に戻る。
すなわち、充電中に追跡すべき車両100が無人飛行体14Aの飛行範囲の外側に移動してしまう可能性が高いため、次の管理対象となる車両100を無人飛行体14Aにより新たに追跡させることになる。なお、充電中に追跡すべき車両100が無人飛行体14Aの飛行範囲内に留まっている場合は、引き続き当該車両100の追跡を行なえば良い。
一方、ステップS26の判定結果が否定ならば、飛行体側通信部44は、無線回線Nの通信が可能な状態か否かを判定する(ステップS32)。
ステップS32の判定結果が肯定ならばステップS16に戻り、同様の動作を繰り返す。
ステップ32の判定結果が否定ならば、すなわち、無線回線Nの到達距離を超えて無人飛行部が飛行しているならば、飛行制御部50は、測位部46から供給される測位情報に基づいて位置が既知の待機場所に戻るように無人飛行体14Aを自動制御する(ステップS34)。
無人飛行体14Aが待機場所に戻ったならば、出力部36からデータベース部の情報を出力して、一連の動作を終了する(ステップS36)。
なお、本実施の形態では、ステップS32の判定結果が否定となったことをもって無人飛行体14Aを待機場所に戻す場合について説明した。
しかしながら、無人飛行体14Aによる車両100の追跡中、それ以上の追跡を行なう必要が無くなったならば、ステップS34と同様に飛行制御部50によって無人飛行体14Aを待機場所に戻してもよく、あるいは、作業者が遠隔操作司令部16を用いて遠隔制御によって無人飛行体14Aを待機場所に戻してもよいことは無論である。
以上説明したように第1の実施の形態によれば、無人飛行体14Aに設けられた撮像部48によって撮像された車両100の画像情報および車両100の周辺の画像情報に基づいて当該車両100の個体状況情報、すなわち、車両100の走行速度や停止頻度、停止時間、あるいは、当該車両100を除く周囲の他の車両100の走行速度や停止頻度、停止時間などを生成するようにしたので、車両100の挙動や車両100の周辺状況を示す個体状況情報をきめ細かく取得して車両100を管理する上で有利となる。
また、無人飛行体14Aを用いる代わりに、固定された箇所に設置された複数の撮像装置によって当該車両100の画像情報を撮像し、それら画像情報に基づいて車両100の管理を行なうことも考えられるが、このような複数の撮像装置を設置する場合に比較して、複数の撮像装置を設ける必要がなく、また、複数の撮像装置から得られる画像情報を処理するための設備を設ける必要がなく、コストを削減する上で有利となる。
また、第1の実施の形態では、車両100の画像情報から抽出して生成した個体状況情報を個体データベース部26に記憶させ、個体データベース部26のデータ更新を行なうようにしたので、個体状況情報に基づいて車両100の管理を的確に行なう上で有利となる。
また、本実施の形態では、個体状況情報生成部22で生成された個体状況情報に基づいて車両100の渋滞の度合いを検出し、測位部46で生成された測位情報に基づいて車両100の位置を地図上に表示すると共に、検出された渋滞の度合いを報知部34で報知するようにしたので、車両100の渋滞状況を的確に把握する上で有利となる。
(第2の実施の形態)
次に図4、図5、図6を参照して第2の実施の形態について説明する。
なお、以下の実施の形態では、第1の実施の形態と同様の部分、部材については第1の実施の形態と同一の符号を付してその説明を省略し、異なる部分について重点的に説明する。
第2の実施の形態は、個体識別管理装置10Bによって管理する個体が野生動物102である場合について説明する。
一般的に、野生動物102として、生態を記録し、また、密猟者などから保護する必要があるもの、例えば、象などが知られており、第2の実施の形態の個体識別管理装置10Bでは、このような生態の記録や保護が必要な野生動物102を管理すべき個体として扱う。
図4は第2の実施の形態の個体識別管理装置10Bの構成を示すブロック図である。
第2の実施の形態の個体識別管理装置10Bは、第1の実施の形態と同様に、管理装置本体12Bと、無人飛行体14Bとを含んで構成されている。
管理装置本体12Bは、管理対象となる野生動物102が生息する近傍の地上Gあるいは建築物に設けられている。
管理装置本体12Bは、第1の実施の形態と同様に、遠隔操作司令部16と、管理装置本体側通信部18と、表示部20と、個体状況情報生成部22と、個体特徴情報生成部24と、個体データベース部26と、データ更新部28と、地図データベース部30と、報知部34と、出力部36とを含んで構成され、第1の実施の形態の渋滞状況検出部32に代えて不審状況検出部62が設けられている。
遠隔操作司令部16、管理装置本体側通信部18、表示部20は第1の実施の形態と同様であるため説明を省略する。
個体状況情報生成部22は、第1の実施の形態と同様に、無人飛行体14Bの撮像部48で撮像され、管理対象となる野生動物102(個体)の画像情報および野生動物102(個体)の周辺の画像情報に基づいて個体状況情報を生成するものである。
個体状況情報生成部22による個体状況情報の生成は、従来公知の画像処理技術によって行われ、本実施の形態では、個体状況情報は、野生動物102の挙動および野生動物102の周辺状況を示す情報である。
具体的には、野生動物102の挙動は、管理対象となる野生動物102の移動範囲(縄張り)などであり、管理対象となる野生動物102の周辺状況は、野生動物102の移動範囲内における植物の有無や植物の密度、河川、湖などの水場の状況などである。
また、管理対象となる野生動物102の周辺状況として、野生動物102に接近する不審人物あるいは不審車両の有無が含まれる。
なお、個体状況情報は上記のものに限定されず、野生動物102を管理するために必要な従来公知の様々な情報を含む。
また、個体状況情報生成部22は、個体状況情報を生成した時刻情報を個体状況情報に含めるようにしてもよい。
個体特徴情報生成部24は、管理対象となる野生動物102(例えば象)の特徴を示す個体特徴情報を生成するものであり、個体特徴情報は、管理対象となる野生動物102の画像情報から画像処理により抽出された情報である。
例えば、管理対象となる野生動物102の個体特徴情報と一致度が高い個体特徴情報を有する野生動物102を、管理対象となる野生動物102であると特定することができ、言い換えると、管理対象となる野生動物102の個体特徴情報と、他の野生動物102の個体特徴情報とを比較することで、管理対象となる野生動物102を他の野生動物102から特定することが可能となる。
個体データベース部26は、管理対象となる野生動物102の個体特徴情報と、管理対象となる野生動物102を特定する個体識別情報と、無人飛行体14Bから取得される測位情報と、個体状況情報とを関連付けて記憶するものである。
なお、野生動物102の個体特徴情報、個体識別情報は予め個体データベース部26に登録されているものとする。
ここで、個体識別情報は、野生動物102を特定する情報であればよく、例えば、任意のコード番号などが用いられる。
さらに、個体データベース部26は、野生動物102の個体特徴情報と、個体識別情報と、測位情報と、個体状況情報とに加えて、さらに管理対象となる野生動物102の属性データを関連付けて記憶するようにしてもよい。
野生動物102の属性データとしては、野生動物102の種類、年齢、性別、大きさ(体重)など任意であり、これらの属性データは、具体的に個々の野生動物102を実際に調査して取得してもよいし、撮像された野生動物102の画像情報から推定されるものであってもよい。
データ更新部28は、撮像部48で撮像された野生動物102の画像情報から抽出された個体特徴情報に基づいて個体データベース部26から個体識別情報を特定すると共に、測位部46で生成された測位情報と個体状況情報生成部22で生成された個体状況情報とを用いて個体データベース部26を更新するものである。
地図データベース部30は、管理対象となる野生動物102が生息する場所を含む地図情報を格納しており、地図情報は地球上の位置情報(測位情報)と関連付けられている。
不審状況検出部62は、個体状況情報生成部22で生成された個体状況情報に基づいて野生動物102に接近する不審人物あるいは不審車両の有無を検出するものであり、このような検出は、従来公知の画像処理技術によって野生動物102とそれ以外の不審人物、不審車両を判別することでなされる。
報知部34は、表示部20を用いて、測位部46で生成された測位情報に基づいて野生動物102の位置を地図上に表示する。
また、報知部34は、不審状況検出部62により不審人物あるいは不審車両の接近が検出された場合に、表示部20を用いて、測位部46で生成された測位情報に基づいて不審人物あるいは不審車両の位置を地図上に表示すると共に、不審人物あるいは不審車両の接近を警告する文字やアイコンなどを表示することで不審人物あるいは不審車両の接近を報知するものである。
出力部36は、個体データベース部26に格納されている、野生動物102の個体特徴情報、個体識別情報、測位情報、個体状況情報などを出力するものであり、例えば、メモリカードなどの半導体記録媒体にそれらの情報を記録し、あるいは、ネットワークを介して端末装置にそれらの情報を送信したり、あるいは、プリンタを用いて紙媒体にそれら情報を印刷したりするものである。
無人飛行体14Bは、第1の実施の形態と同様に、図5に示すように、飛行体本体38と、複数のロータ40と、複数のモータ42(図4参照)とを備えている。
さらに、無人飛行体14Bは、図4に示すように、飛行体側通信部44と、測位部46と、撮像部48と、飛行制御部50と、追跡制御部52と、充電飛行制御部54と、バッテリ56とを含んで構成され、それら飛行体側通信部44、測位部46、飛行制御部50、追跡制御部52、バッテリ56については第1の実施の形態と同様に構成されている。
撮像部48は、無人飛行体14Bの周囲、すなわち、管理対象とする個体である野生動物102およびその周辺を撮像して画像情報を生成するものである。
また、第1の実施の形態と同様に、無人飛行体14Bの飛行範囲内に、地上から上方に離れた箇所に無人飛行体14Bが着陸可能でかつバッテリ56を充電可能な充電装置58が1つ以上設置されている。
例えば、野生動物102の生息する範囲の地上に設置された搭状建物60の上部に充電装置58が設置されており、第1の実施の形態と同様に、充電装置58は、例えば、所定距離(例えば2Km)ごとに1つずつ搭状建物60の上部に設置されている。
また、このような塔状建物60を象などの大型の野生動物102の生息範囲に設置する場合、塔状建物60あるいは充電装置58が野生動物によって破損されることが懸念される場合は、塔状建物60の周囲を頑丈な防護柵で囲んだり、あるいは、電気柵で囲むことで、塔状建物60あるいは充電装置58を保護すればよい。
また、第1の実施の形態と同様に、塔状建物60に設置した充電装置58に対して蛇やネズミのような小動物による獣害が懸念される場合は、第1の実施の形態と同様の対策を講じれば良い。
充電飛行制御部54は、設置位置が既知の充電装置58の位置を記憶しており、飛行制御部50によりバッテリ56の残量がしきい値を下回ったことが判定された場合、充電飛行制御部54により無人飛行体14Bを充電装置58に飛行、着陸させて充電を行わせるように構成されている。
また、追跡制御部52と充電飛行制御部54による無人飛行体14Bの制御の切り換えがなされたことは、飛行体側通信部44、無線回線N、管理装置本体側通信部18を介して表示部20の表示画面上に表示されることで、作業者に報知される。
また、充電装置58による無人飛行体14Bの充電が完了した旨は、飛行体側通信部44、無線回線N、管理装置本体側通信部18を介して表示部20の表示画面上に表示され、これに応じて、作業者は、無人飛行体14Bの制御を充電飛行制御部54による制御から遠隔操作司令部16を用いた遠隔制御に切り換ることができるように図られている。
次に、図5の説明図、図6のフローチャートを参照して個体識別管理装置10Bの動作について説明する。
まず、作業者は、遠隔操作司令部16を用いて無人飛行体14Bを管理対象となる野生動物102(象)が存在する場所、例えば、野生動物102が生息する地面Gの上空に飛行させる(ステップS100)。
なお、図5において管理対象となる野生動物102にはハッチングを施しており、本実施の形態では1頭の野生動物102を管理対象とした場合について説明するが、2頭以上の野生動物102を管理対象としてもよいことは無論である。
そして、作業者は、表示部20に表示される画像情報に基づいて管理すべき野生動物102を特定し、撮像部48によって管理対象となる野生動物102が撮像されるように無人飛行体14Bが野生動物102に接近して飛行するように遠隔操作司令部16を用いて遠隔制御する(ステップS102)。
なお、作業者は、予め管理対象となる野生動物102の外観(画像情報)に基づいて当該野生動物102を目視で特定できるように野生動物102の外観を覚えているものとする。
そして、個体特徴情報生成部24は、撮像部48で撮像された撮像情報から個体特徴情報を生成する(ステップS104)。
個体状況情報生成部22は、個体特徴情報によって特定された管理すべき野生動物102(個体)の画像情報および野生動物102(個体)の周辺の画像情報に基づいて野生動物102の挙動および野生動物102の周辺状況を示す個体状況情報を生成する(ステップS106)。
データ更新部28は、撮像部48で撮像された野生動物102の画像情報から抽出された個体特徴情報に基づいて個体データベース部26から個体識別情報を特定すると共に、測位部46で生成された測位情報と個体状況情報生成部22で生成された個体状況情報とを用いて個体データベース部26を更新する(ステップS108)。
次いで、作業者は、追跡制御部52により無人飛行体14Bが管理対象とすべき野生動物102を追跡飛行するように遠隔操作司令部16を用いて無人飛行体14Bの制御を追跡制御部52に切り換える(ステップS110)。
次いで、不審状況検出部62が管理対象となる野生動物102に対して接近する不審人物、不審車両の有無を検出する(ステップS112)。
ステップS112の判定結果が肯定ならば、報知部34により表示部20を用いて管理対象となる野生動物102の位置を地図上に表示すると共に、不審人物あるいは不審車両の位置を地図上に表示し、さらに不審人物、不審車両の接近した旨の警告を報知する(ステップS114)。これにより、作業者は、密猟の取締を行なう機関に不審人物、不審車両の接近が検出された位置情報や時刻などを通報するなどして野生動物102を密猟から保護する。
ステップS112の判定結果が否定ならば、飛行制御部50は、バッテリ残量がしきい値を下回ったか否かを判定する(ステップS116)。
ステップS116の判定結果が否定ならば、ステップS112に戻る。
ステップS116の判定結果が肯定ならば、飛行制御部50は、追跡制御部52による追跡飛行を中止し、無人飛行体14Bの制御を充電飛行制御部54による制御に切り換え、無人飛行体14Bを予め位置がわかっている近傍の充電装置58に飛行、着陸させバッテリ56の充電を行なう(ステップS118)。
充電完了後、作業者は、無人飛行体14Bの制御を充電飛行制御部54による制御から遠隔操作司令部16を用いた遠隔制御に切り換え、無人飛行体14Bを管理対象となる野生動物102を追跡すべく飛行させ、野生動物102の追跡が可能となった段階で遠隔操作司令部16を用いて無人飛行体14Bの制御を追跡制御部52に切り換える(ステップS120)。
そして、作業者は、無人飛行体14Bによる追跡を終了すべき条件が成立したか否かを判定する(ステップS122)。
上記判定条件としては、例えば、夜間となり野生動物102の撮像が不能となること、あるいは、野生動物102の生態を管理するために十分な個体状況情報を得ることができたことなどが挙げられる。
一方、ステップS122の判定結果が否定の場合はステップS112に戻り、判定結果が肯定の場合は、作業者が遠隔操作司令部16により、飛行制御部50に無人飛行体14Bを待機場所に戻す操作司令情報を送り、これにより飛行制御部50は、測位部46から供給される測位情報に基づいて位置が既知の待機場所に戻るように無人飛行部を自動制御する(ステップS124)。
無人飛行体14Bが待機場所に戻ったならば、出力部36からデータベース部の情報を出力して、一連の動作を終了する(ステップS126)。
以上説明したように第2の実施の形態によれば、無人飛行体14Bに設けられた撮像部48によって撮像された野生動物102の画像情報および野生動物102の周辺の画像情報に基づいて当該野生動物102の個体状況情報を生成するようにしたので、野生動物102の挙動や野生動物102の周辺状況を示す個体状況情報をきめ細かく取得して野生動物102を管理する上で有利となる。
したがって、無人飛行体14Bを用いる代わりに、固定された箇所に設置された複数の撮像装置によって当該野生動物102の画像情報を撮像し、それら画像情報に基づいて野生動物102の管理を行なう場合に比較して、複数の撮像装置を設ける必要がなく、また、複数の撮像装置から得られる画像情報を処理するための設備を設ける必要がなく、コストを削減する上で有利となる。
また、第2の実施の形態では、野生動物102の画像情報から抽出して生成した個体状況情報を個体データベース部26に記憶させ、個体データベース部26のデータ更新を行なうようにしたので、個体状況情報に基づいて野生動物102の管理を的確に行なう上で有利となる。
また、第2の実施の形態では、個体状況情報に基づいて野生動物102に接近する不審人物あるいは不審車両を検出した場合に測位部46で生成された測位情報に基づいて野生動物102の位置を地図上に表示すると共に、不審人物あるいは不審車両の位置を地図上に表示し、さらに不審人物または不審車両に対する警告を報知するようにしたので、密猟者から野生動物102を保護する上で有利となる。
また、予め、設置位置が既知の充電装置58の位置を記憶した充電飛行制御部54を設けておき、バッテリ56の残量がしきい値を下回った際に設置位置に基づいて充電飛行制御部54により無人飛行体14Bを充電装置58に飛行、着陸させて充電を行わせるようにしたので、第1の実施の形態に比較して、作業者による無人飛行体14Bの遠隔制御を省略でき、作業員の負担の軽減を図る上で有利となる。また、充電装置58を無人飛行体14Bの飛行範囲内に複数設けることで、無人飛行体14Bが充電のために移動する時間を短縮できるため、無人飛行体14Bの充電を効率良く行なう上で有利となる。
なお、充電飛行制御部54は、管理装置本体12Bに設けても無人飛行体14Bに設けてもよいが、管理装置本体12Bに設けると、無人飛行体14Bの構成の簡素化により省電力化を図れ、飛行継続距離を確保する上で有利となる。
また、第1の実施の形態において充電飛行制御部54を設けても良いことは無論であり、その場合は、第2の実施の形態と同様の効果が奏される。
(第3の実施の形態)
次に図7,図8、図9を参照して第3の実施の形態について説明する。
第3の実施の形態は、個体識別管理装置10Cによって管理する個体が水中W(河川、海、湖沼など)と地上Gとの双方で生息する、言い換えると、水辺で生息する水生動物104、例えば、亀、カエル、カニ、カワウソなどである場合について説明する。
第3の実施の形態の個体識別管理装置10Cでは、このような水中Wと地上G(陸上)との双方を行き来して生息する水生動物104の挙動に基づいて、水害の予兆を検出して警告を報知するものである。
図7に示すように、第3の実施の形態の個体識別管理装置10Cは、第1、第2の実施の形態と同様に、管理装置本体12Cと、無人飛行体14Cとを含んで構成されている。
管理装置本体12Cは、管理対象となる水生動物104が生息する近傍の地上Gあるいは建築物に設けられている。
管理装置本体12Cは、遠隔操作司令部16と、管理装置本体側通信部18と、表示部20と、個体状況情報生成部22と、地図データベース部30と、報知部34と、出力部36とを含んで構成され、第1、第2の実施の形態と異なり、個体特徴情報生成部24、個体データベース部26、データ更新部28、出力部36は省略されている。
また、管理装置本体12Cは、第1、第2の実施の形態と異なり、移動状況検出部64を備えている。
遠隔操作司令部16、管理装置本体側通信部18、表示部20は第1の実施の形態と同様であるため説明を省略する。
個体状況情報生成部22は、第1の実施の形態と同様に、無人飛行体14Cの撮像部48で撮像され、管理対象となる水生動物104の画像情報および水生動物104の周辺の画像情報に基づいて個体状況情報を生成するものである。
個体状況情報生成部22による個体状況情報の生成は、従来公知の画像処理技術によって行われ、本実施の形態では、個体状況情報は、水生動物104の挙動および水生動物104の周辺状況を示す情報である。
具体的には、水生動物104の挙動は、管理対象となる水生動物104の移動方向などであり、管理対象となる水生動物104の周辺状況は、水生動物104が生息する河川、湖、海などの水場の状況などである。
また、個体状況情報生成部22は、個体状況情報を生成した時刻情報を個体状況情報に含めるようにしてもよい。
地図データベース部30は、管理対象となる水生動物104が生息する場所を含む地図情報を格納しており、地図情報は地球上の位置情報(測位情報)と関連付けられている。
移動状況検出部64は、個体状況情報生成部22で生成された個体状況情報に基づいて水生動物104水中W(河川、海、湖沼)から高度が高い高所に移動しているか否かを検出するものであり、このような検出は、従来公知の画像処理技術によって水生動物104の挙動、周辺状況を判別することでなされる。
報知部34は、移動状況検出部64により水生動物104が高所に移動していることが検出された場合に、表示部20を用いて、測位部46で生成された測位情報に基づいて水生動物104の位置を地図上に表示すると共に、水害の発生の予兆が発生した旨を表示して警告を報知するものである。
本明細書において、水害とは、大雨などによる洪水、河川の氾濫、台風などによる高潮、地震による津波などを含むものである。
図8に示すように、無人飛行体14Cは、第1、第2の実施の形態と同様に、飛行体本体38と、複数のロータ40と、複数のモータ42(図7参照)とを備えている。
さらに、図7に示すように、無人飛行体14Cは、第2の実施の形態と同様に、飛行体側通信部44と、測位部46と、撮像部48と、飛行制御部50と、追跡制御部52と、充電飛行制御部54と、バッテリ56とを含んで構成されている。
撮像部48は、無人飛行体14Cの周囲、すなわち、管理対象とする個体である水生動物104およびその周辺を撮像して画像情報を生成するものである。
また、第2の実施の形態と同様に、無人飛行体14Cの飛行範囲内に、地上から上方に離れた箇所に無人飛行体14Cが着陸可能でかつバッテリ56を充電可能な充電装置58が1つ以上設置されている。
例えば、水生動物104の生息する地上Gに設置された搭状建物60の上部に充電装置58が設置されており、第1、第2の実施の形態と同様に、充電装置58は、例えば、所定距離(例えば2Km)ごとに1つずつ搭状建物60の上部に設置されている。
また、塔状建物60に設置した充電装置58に対して蛇やネズミなどの小動物による獣害が懸念される場合は、第1、第2の実施の形態と同様の対策を講じればよい。
次に、図9のフローチャートを参照して個体識別管理装置10Cの動作について説明する。
まず、図8に示すように、作業者は、遠隔操作司令部16を用いて無人飛行体14Cを管理対象となる水生動物104(例えば亀)が存在する場所、例えば、水生動物104が生息する水中W(河川)の周辺の上空に飛行させる(ステップS200)。
そして、作業者は、表示部20に表示される画像情報に基づいて管理すべき水生動物104を特定し、撮像部48によって管理対象となる水生動物104が撮像されるように無人飛行体14Cが水生動物104に接近して飛行するように遠隔操作司令部16を用いて遠隔制御する(ステップS202)。
この場合、第1,第2の実施の形態と異なり、作業者は、特定の水生動物104を認識しておく必要はなく、任意の水生動物104を選択して追跡するようにすればよい。
個体状況情報生成部22は、管理すべき水生動物104(個体)の画像情報および水生動物104(個体)の周辺の画像情報に基づいて水生動物104の挙動および水生動物104の周辺状況を示す個体状況情報を生成する(ステップS204)。
次いで、作業者は、追跡制御部52により無人飛行体14Cが管理対象とすべき水生動物104を追跡飛行するように遠隔操作司令部16を用いて無人飛行体14Cの制御を追跡制御部52に切り換える(ステップS206)。
次いで、移動状況検出部64が、個体状況情報生成部22で生成された個体状況情報に基づいて水生動物104が水中Wから高度が高い高所に移動しているか否かを検出する(ステップS208)。
ステップS208の判定結果が肯定ならば、報知部34は、表示部20を用いて、測位部46で生成された測位情報に基づいて水生動物104の位置を地図上に表示すると共に、水害の発生の予兆が発生した旨の警告を表示して報知する(ステップS210)。
すなわち、水生動物104が洪水、氾濫、高潮、津波などの水害の予兆を感じて低地から高度が高い箇所に移動している可能性が高いため、洪水などの水害の可能性を警告する警告を報知し、河川、海、湖沼の近辺に居住する住民に対して放送や音声などにより、警戒や避難を促し、住民の被害を回避する。
一方、ステップS208の判定結果が否定ならば、飛行制御部50は、バッテリ残量がしきい値を下回ったか否かを判定する(ステップS212)。
ステップS212の判定結果が否定ならばステップS208に戻る。
ステップS212の判定結果が肯定ならば、飛行制御部50は、追跡制御部52による追跡飛行を中止し、無人飛行体14Bの制御を充電飛行制御部54による制御に切り換え、無人飛行体14Bを予め位置がわかっている近傍の充電装置58に飛行、着陸させバッテリ56の充電を行なう(ステップS214)。
充電完了後、作業者は、無人飛行体14Cの制御を充電飛行制御部54による制御から遠隔操作司令部16を用いた遠隔制御に切り換え、無人飛行体14Cを管理対象となる水生動物104を追跡すべく飛行させ、水生動物104の追跡が可能となった段階で遠隔操作司令部16を用いて無人飛行体14Cの制御を追跡制御部52に切り換える(ステップS216)。
そして、作業者は、無人飛行体14Cによる追跡を終了すべき条件が成立したか否かを判定する(ステップS218)。
上記判定条件としては、例えば、夜間となり水生動物104の撮像が不能となること、あるいは、水害の発生が回避される見通しがたったことなどが挙げられる。
ステップS218の判定結果が否定の場合はステップS208に戻り、判定結果が肯定の場合は、作業者が遠隔操作司令部16により、飛行制御部50に無人飛行体14Cを待機場所に戻す司令を送り、これにより飛行制御部50は、測位部46から供給される測位情報に基づいて位置が既知の待機場所に戻るように無人飛行部を自動制御し(ステップS220)、一連の動作を終了する。
以上説明したように第3の実施の形態によれば、無人飛行体14Cに設けられた撮像部48によって撮像された水生動物104の画像情報および水生動物104の周辺の画像情報に基づいて当該水生動物104の個体状況情報を生成するようにしたので、それら水生動物104の個体状況情報に基づいて例えば水害の発生の予兆を把握することができる。
また、第3の実施の形態では、個体状況情報生成部22で生成された個体状況情報に基づいて水生動物104が河川、海、湖沼から高度が高い高所に移動していることを検出した場合に、表示部20を用いて、測位部46で生成された測位情報に基づいて水生動物104の位置を地図上に表示すると共に、水害の発生の予兆が発生した旨を表示して警告を報知するので、住民に対して水害の発生を警告し、警戒や避難を促すことで水害による被害の抑制を図る上で有利となる。
(第4の実施の形態)
次に第4の実施の形態について図10,図11、図12を参照して説明する。
第4の実施の形態は、個体識別管理装置10Dによって管理する個体が住居で飼育される飼育動物106、例えば、猫や犬などのペットであり、個体識別管理装置10Dが、それら飼育動物106の屋外での挙動に基づいて、例えば、飼育動物106が屋外で迷子になっていることを警告、報知するものである。
図11に示すように、第4の実施の形態の個体識別管理装置10Dは、第1から第3の実施の形態と同様に、管理装置本体12Dと、無人飛行体14Dとを含んで構成されている。
管理装置本体12Dは、管理対象となる飼育動物106(犬)が飼育されている住居Hの近傍の地上Gあるいは建築物に設けられている。
管理装置本体12Dは、遠隔操作司令部16と、管理装置本体側通信部18と、表示部20と、個体状況情報生成部22と、地図データベース部30と、報知部34と、出力部36とを含んで構成され、第1、第2の実施の形態と異なり、個体特徴情報生成部24、個体データベース部26、データ更新部28、出力部36は省略されている。
また、管理装置本体12Dは、第1、第2、第3の実施の形態と異なり、迷子状況検出部66を備えている。
個体状況情報生成部22は、第1の実施の形態と同様に、無人飛行体14Dの撮像部48で撮像され、管理対象となる飼育動物106の画像および飼育動物106の周辺の画像情報に基づいて個体状況情報を生成するものである。
個体状況情報生成部22による個体状況情報の生成は、従来公知の様々な画像処理によって行われ、本実施の形態では、個体状況情報は、飼育動物106の挙動および飼育動物106の周辺状況を示す情報である。
具体的には、飼育動物106の挙動は、管理対象となる飼育動物106の移動方向や移動経路などであり、管理対象となる飼育動物106の周辺状況は、飼育動物106が所在する場所の状況などである。
また、個体状況情報生成部22は、個体状況情報を生成した時刻情報を個体状況情報に含めるようにしてもよい。
地図データベース部30は、管理対象となる飼育動物106が飼育されている場所を含む地図情報を格納しており、地図情報は地球上の位置情報(測位情報)と関連付けられている。
迷子状況検出部66は、個体状況情報生成部22で生成された個体状況情報(飼育動物106の移動方向や移動経路、飼育動物106が所在する周囲の状況)に基づいて飼育動物106が屋外で迷子になっているか否かを検出するものであり、このような検出は、従来公知の画像処理技術によって飼育動物106の挙動、周辺状況を判別することでなされる。
具体的には、迷子状況検出部66による迷子の判別は、多数の飼育動物106の行動を撮像し、実際に飼育動物106が迷子になった場合における個体状況情報を取得し、それら多数の個体状況情報を分析した結果に基づいてなされる。
報知部34は、迷子状況検出部66により飼育動物106が迷子になっていることが検出された場合に、表示部20を用いて、測位部46で生成された測位情報に基づいて飼育動物106の位置を地図上に表示すると共に、飼育動物106の迷子が発生した旨を表示して警告を報知するものである。
図11に示すように、無人飛行体14Dは、第1、第2、第3の実施の形態と同様に、飛行体本体38と、複数のロータ40と、複数のモータ42(図10参照)とを備えている。
さらに、無人飛行体14Dは、第1の実施の形態と同様に、図10に示すように、飛行体側通信部44と、測位部46と、撮像部48と、飛行制御部50と、追跡制御部52と、充電飛行制御部54と、バッテリ56とを含んで構成されている。
撮像部48は、無人飛行体14Dの周囲、すなわち、管理対象とする個体である飼育動物106およびその周辺を撮像して画像情報を生成するものである。
また、第2、第3の実施の形態と同様に、無人飛行体14Dの飛行範囲内に、地上Gから上方に離れた箇所に無人飛行体14Dが着陸可能でかつバッテリ56を充電可能な充電装置58を1つ以上設置されている。
例えば、飼育動物106が飼育されている住居H近傍のビルの屋上や地上Gに設置された搭状建物60の上部に充電装置58が設置されており、第1~第3の実施の形態と同様に、充電装置58は、例えば、所定距離(例えば2Km)ごとに1つずつ搭状建物60の上部に設置されている。
また、塔状建物60に設置した充電装置58に対して蛇やネズミなどの小動物による獣害が懸念される場合は、第1~第3の実施の形態と同様の対策を講じればよい。
次に、図12のフローチャートを参照して個体識別管理装置10Dの動作について説明する。
まず、飼育されている飼育動物106が行方不明となったといった情報を入手すると、作業者は、図11に示すように、作業者は、遠隔操作司令部16を用いて無人飛行体14Dを管理対象となる飼育動物106(例えば犬)が存在する場所、例えば、飼育動物106が飼育されている住居Hの周辺の上空に飛行させる(ステップS300)。
そして、作業者は、表示部20に表示される画像情報に基づいて管理すべき飼育動物106を捜索し、撮像部48によって管理対象となる飼育動物106が撮像されるように無人飛行体14Dが飼育動物106に接近して飛行するように遠隔操作司令部16を用いて遠隔制御する(ステップS302)。
捜索対象となる飼育動物106が撮像されたならば、個体状況情報生成部22は、管理すべき飼育動物106(個体)の画像情報および飼育動物106(個体)の周辺の画像情報に基づいて飼育動物106の挙動および飼育動物106の周辺状況を示す個体状況情報を生成する(ステップS304)。
次いで、作業者は、追跡制御部52により無人飛行体14Dが管理対象とすべき飼育動物106を追跡飛行するように遠隔操作司令部16を用いて無人飛行体14Dの制御を追跡制御部52に切り換える(ステップS306)。
次いで、迷子状況検出部66が、個体状況情報生成部22で生成された個体状況情報に基づいて飼育動物106が迷子になっているか否かを検出する(ステップS308)。
ステップS308の判定結果が肯定ならば、報知部34は、表示部20を用いて、測位部46で生成された測位情報に基づいて飼育動物106の位置を地図上に表示すると共に、水飼育動物106が迷子になっている旨の警告とを表示して報知する(ステップS310)。
この報知に対応して例えば飼育動物106の飼い主が飼育動物106を保護すべく飼育動物106の所在する箇所に移動することができる。
ステップS308の判定結果が否定ならば、飛行制御部50は、バッテリ残量がしきい値を下回ったか否かを判定する(ステップS312)。
ステップS312の判定結果が否定ならばステップS308に戻る。
ステップS312の判定結果が肯定ならば、飛行制御部50は、追跡制御部52による追跡飛行を中止し、無人飛行体14Dの制御を充電飛行制御部54による制御に切り換え、無人飛行体14Dを予め位置がわかっている近傍の充電装置58に飛行、着陸させバッテリ56の充電を行なう(ステップS314)。
充電完了後、作業者は、無人飛行体14Dの制御を充電飛行制御部54による制御から遠隔操作司令部16を用いた遠隔制御に切り換え、無人飛行体14Dを管理対象となる飼育動物106を追跡すべく飛行させ、飼育動物106の追跡が可能となった段階で遠隔操作司令部16を用いて無人飛行体14Dの制御を追跡制御部52に切り換える(ステップS316)。
そして、作業者は、無人飛行体14Dによる追跡を終了すべき条件が成立したか否かを判定する(ステップS318)。
上記判定条件としては、例えば、夜間となり飼育動物106の撮像が不能となること、あるいは、捜索対象となった飼育動物106が飼い主に保護されること、などが挙げられる。
ステップS318の判定結果が否定の場合はステップS308に戻り、判定結果が肯定の場合は、作業者が遠隔操作司令部16により、飛行制御部50に無人飛行体14Dを待機場所に戻す司令を送り、これにより飛行制御部50は、測位部46から供給される測位情報に基づいて位置が既知の待機場所に戻るように無人飛行部を自動制御し(ステップS320)、一連の動作を終了する。
以上説明したように第4の実施の形態によれば、無人飛行体14Dに設けられた撮像部48によって撮像された住居Hで飼育されている飼育動物106および飼育動物106の周辺の画像情報に基づいて、迷子状況検出部66により当該飼育動物106の個体状況情報を生成するようにしたので、それら飼育動物106の個体状況情報に基づいて飼育動物106が迷子になっているかどうかを把握することができる。
また、第4の実施の形態では、迷子状況検出部66により飼育動物106が迷子になっていることが検出された場合に、表示部20を用いて、測位部46で生成された測位情報に基づいて飼育動物106の位置を地図上に表示すると共に、飼育動物106の迷子が発生した旨を表示して警告を報知するようにしたので、飼い主に対してそれら情報を提供することにより、迷子となった飼育動物106の迅速な保護を図る上で有利となる。
なお、実施の形態では、報知部34が表示部20を用いて警告の報知を行なう場合について説明したが、報知部34は、音声や警告音によって警告の報知を行なうものであってもよいことは無論である。
また、第1~第4の実施の形態では、モータ42を用いて無人飛行体14A~14Dを飛行させていたが、公知のいずれの動力源を用いて飛行させてもよく、例えばピストンエンジンやジェットエンジンなどの内燃機関を用いて構成してもよい。
内燃機関を用いる場合は、上記の実施の形態の充電装置58に替えて、所定距離(例えば2Km)ごとに給油設備を備え、無人飛行体14A~14Dのガソリンの残量が閾値を下回った場合には、無人飛行体14A~14Dを給油設備に飛行、着陸させて給油を行う構成とすればよい。
10A-10D個体識別管理装置
12A-12D管理装置本体
14A-14D無人飛行体
20 表示部
22 個体状況情報生成部
24 個体特徴情報生成部
26 個体データベース部
28 データ更新部
30 地図データベース部
32 渋滞状況検出部
34 報知部
36 出力部
38 飛行体本体
46 測位部
48 撮像部
50 飛行制御部
52 追跡制御部
54 充電飛行制御部
56 バッテリ
58 充電装置
62 不審状況検出部
64 移動状況検出部
66 迷子状況検出部
100 車両(個体)
102 野生動物(個体)
104 水生動物(個体)
106 飼育動物(個体)
L 道路
G 地上
W 水中
H 住居

Claims (5)

  1. 地上を移動する個体を追跡しつつ、前記個体の挙動および前記個体の周辺状況を示す個体状況情報を管理する個体識別管理装置であって、
    遠隔制御または自律制御により飛行する無人飛行体と、
    前記無人飛行体の位置を測位して測位情報を生成する測位部と、
    前記無人飛行体に設けられ周辺を撮像する撮像部と、
    前記撮像部で撮像された前記個体を追跡して飛行するように前記無人飛行体を制御する追跡制御部と、
    前記撮像部で撮像された前記個体の画像情報および前記個体の周辺の画像情報に基づいて前記個体状況情報を生成する個体状況情報生成部と、を備え
    前記個体は、車両であり、
    前記個体状況情報生成部で生成された前記個体状況情報に基づいて車両の渋滞の度合いを検出する渋滞状況検出部と、
    前記車両が走行する場所を含む地図情報を格納する地図データベース部と、
    前記測位部で生成された前記測位情報に基づいて前記車両の位置を地図上に表示すると共に、前記検出された渋滞の度合いを報知する報知部とを備える、
    ことを特徴とする個体識別管理装置。
  2. 地上を移動する個体を追跡しつつ、前記個体の挙動および前記個体の周辺状況を示す個体状況情報を管理する個体識別管理装置であって、
    遠隔制御または自律制御により飛行する無人飛行体と、
    前記無人飛行体の位置を測位して測位情報を生成する測位部と、
    前記無人飛行体に設けられ周辺を撮像する撮像部と、
    前記撮像部で撮像された前記個体を追跡して飛行するように前記無人飛行体を制御する追跡制御部と、
    前記撮像部で撮像された前記個体の画像情報および前記個体の周辺の画像情報に基づいて前記個体状況情報を生成する個体状況情報生成部と、を備え
    前記個体は、野生動物であって、
    前記個体状況情報生成部で生成された前記個体状況情報に基づいて前記野生動物に接近する不審人物あるいは不審車両の有無を検出する不審状況検出部と、
    前記野生動物が生息する場所を含む地図情報を格納する地図データベース部と、
    前記不審状況検出部により前記不審人物あるいは前記不審車両の接近が検出された場合に、前記測位部で生成された前記測位情報に基づいて前記野生動物の位置を地図上に表示すると共に、前記不審人物あるいは前記不審車両の位置を地図上に表示し、さらに前記不審人物または前記不審車両に対する警告を報知する報知部とを備える、
    ことを特徴とする個体識別管理装置。
  3. 地上を移動する個体を追跡しつつ、前記個体の挙動および前記個体の周辺状況を示す個体状況情報を管理する個体識別管理装置であって、
    遠隔制御または自律制御により飛行する無人飛行体と、
    前記無人飛行体の位置を測位して測位情報を生成する測位部と、
    前記無人飛行体に設けられ周辺を撮像する撮像部と、
    前記撮像部で撮像された前記個体を追跡して飛行するように前記無人飛行体を制御する追跡制御部と、
    前記撮像部で撮像された前記個体の画像情報および前記個体の周辺の画像情報に基づいて前記個体状況情報を生成する個体状況情報生成部と、を備え
    前記個体は、水中と陸上との双方に生息する水生動物であって、
    前記個体状況情報生成部で生成された前記個体状況情報に基づいて前記水生動物が河川、海、湖沼から高度が高い高所に移動しているか否かを検出する移動状況検出部と、
    前記水生動物が生息する場所を含む地図情報を格納する地図データベース部と、
    前記移動状況検出部により前記水生動物が前記高所に移動していることが検出された場合に、前記測位部で生成された前記測位情報に基づいて前記水生動物の位置を地図上に表示すると共に、水害の発生の予兆が発生した旨の警告とを報知する報知部とを備える、
    ことを特徴とする個体識別管理装置。
  4. 前記個体の特徴を示す個体特徴情報を前記撮像部で撮像された前記個体の画像情報から抽出して生成する個体特徴情報生成部と、
    前記個体特徴情報と、前記個体を特定する個体識別情報と、前記測位情報と、前記個体状況情報とを関連付けて記憶する個体データベース部と、
    前記個体特徴情報に基づいて前記個体データベース部から前記個体識別情報を特定すると共に、前記測位部で生成された測位情報と前記個体状況情報生成部で生成された前記個体状況情報とを用いて前記個体データベース部を更新するデータ更新部と、
    を備えることを特徴とする請求項1から3の何れか1項記載の個体識別管理装置。
  5. 前記無人飛行体は、複数のロータと、前記ロータを回転駆動するモータと、前記モータに電力を供給するバッテリとを備え、
    前記無人飛行体の飛行範囲内に、地上から上方に離れた箇所に前記無人飛行体が着陸可能でかつ前記バッテリを充電可能で設置位置が既知の充電装置が配置され、
    前記バッテリの残量がしきい値を下回った際に前記設置位置に基づいて前記無人飛行体を前記充電装置に着陸させて充電を行わせる充電飛行制御部を備える、
    ことを特徴とする請求項1からの何れか1項記載の個体識別管理装置。
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