JP7259786B2

JP7259786B2 - 自動バレー駐車場の管理装置

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Publication number: JP7259786B2
Application number: JP2020041041A
Authority: JP
Inventors: 修嗣丸岩
Original assignee: Toyota Motor Corp
Current assignee: Toyota Motor Corp
Priority date: 2020-03-10
Filing date: 2020-03-10
Publication date: 2023-04-18
Anticipated expiration: 2040-03-10
Also published as: US20210287542A1; CN113450466B; CN113450466A; JP2021144318A; US11657713B2

Description

本発明は自動バレー駐車場の管理装置に関し、特に、多くの利用者によって利用される施設に付設された自動バレー駐車場の管理に用いて好適な管理装置に関する。

例えば下記の特許文献１に開示されているように、駐車場内で車両を自走させる自動バレー駐車が従来技術として知られている。ショッピングモールやアミューズメント施設などの商業施設、病院や診療所などの医療施設、図書館や美術館等の社会教育施設など、利用者が車で来訪する可能性のある施設では、従来技術のような自動バレー駐車に対応した駐車場（自動バレー駐車場）が設けられていれば便利である。

しかし、自動バレー駐車場は便利であるがために、施設を利用しない人までもが自動バレー駐車場に車を預けてしまい、真に施設を利用したい人が自動バレー駐車場を利用できなくなることが予想される。

特開２０１９－６７２００号公報

本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、施設に自動バレー駐車場が併設される場合において、施設の利用以外の用途で自動バレー駐車場が利用されることを低減し、真に施設を利用したい人が自動バレー駐車場を利用できるようにする自動バレー駐車場の管理装置を提供することを目的とする。

上記目的を達成するため、本発明に係る自動バレー駐車場の管理装置は、施設に付設された自動バレー駐車場の管理装置であって、施設に対して管理領域を設定する設定部と、自動バレー駐車場に車両が預けられる場合、車両と関連付けられた携帯端末との間で自動バレー駐車場の利用認証を行う認証部と、利用認証を行った携帯端末の位置を追跡する追跡部と、携帯端末が管理領域の外に出た場合、携帯端末にアラームを通知する通知部とを備える。

このような構成を有する管理装置によれば、自動バレー駐車場に車を預けた利用者が管理領域の外に出た場合、管理装置から利用者の携帯端末にアラームが通知されることで、施設の利用以外の用途での自動バレー駐車場の利用を心理的に抑制することができる。その結果、施設の利用以外の用途で自動バレー駐車場が利用されることは低減され、真に施設を利用したい人が自動バレー駐車場を利用できるようになる。

通知部は、携帯端末が管理領域の外に出ている間、時間を置いて複数回、携帯端末にアラームを通知してもよい。携帯端末の携帯者がアラームに気が付かない可能性があるし、繰り返しアラームを通知することで警告効果を高めることができるからである。

本発明に係る自動バレー駐車場の管理装置は、ペナルティ処理部をさらに備えてもよい。ペナルティ処理部は、携帯端末が管理領域の外に出た場合、所定のペナルティ条件が満たされることを条件として、携帯端末と関連付けられた車両の自動バレー駐車場の利用に対してペナルティを科す。所定のペナルティ条件は、例えば、携帯端末が管理領域の外に出ている時間が所定時間を超えたことでよいし、最後のアラームが通知された後も携帯端末が管理領域の外に出ていることでもよい。

上記のペナルティ処理部を有する管理装置によれば、施設の利用以外の用途での自動バレー駐車場の利用に対して現実にペナルティが科されるので、自動バレー駐車場を不適切に利用しようとする利用者の減少が期待される。また、携帯端末が管理領域の外に出たら直ぐにペナルティを科すのではなく、所定のペナルティ条件が満たされるのを待ってペナルティを科すことで、誤って管理領域の外に出てしまった利用者に対してもペナルティが科されるのを抑えることができる。

ペナルティ処理部は、携帯端末が管理領域の外に出ていた時間に応じてペナルティの重さを変更してもよい。或いは、ペナルティ処理部は、最後のアラームが通知されてから携帯端末が管理領域の中に戻るまでの時間に応じてペナルティの重さを変更してもよい。つまり、本来の用途外での自動バレー駐車場の利用時間が長いほど、利用者に科すペナルティを重くしてもよい。不適切な利用時間が長くなるほどペナルティが重くなることで、本来の用途外で自動バレー駐車場が利用されたとしても、その利用時間を短時間に抑えることができるようになる。

ペナルティ処理部は、携帯端末の電源が切られた場合、携帯端末と関連付けられた車両の自動バレー駐車場の利用に対してペナルティを科してもよい。自動バレー駐車場の利用に際しては、携帯端末の位置を追跡する必要から、電源は常に入れておくことが求められる。それにも関わらず携帯端末の電源が切られた場合には、強制的にペナルティを科すことで、自動バレー駐車場を利用する上でのルールを利用者に順守させることができる。

ペナルティ処理部は、ペナルティとして、携帯端末と関連付けられた車両の自動バレー駐車場の利用料金を高くしてもよい。金銭的な負担が大きくなれば、自動バレー駐車場の不適切な利用は控えようとする心理が利用者に働くようになる。この場合、不適切な利用時間が長くなるほど、より高いペナルティ料金を課すようにしてもよい。

ペナルティ処理部は、ペナルティとして、携帯端末と関連付けられた車両の自動バレー駐車場の利用を制限してもよい。自動バレー駐車場の利用を制限されることは、利用者にとって最も避けたいことであるので、自動バレー駐車場の不適切な利用は控えようとする心理が利用者に働くようになる。

以上説明したように、本発明に係る自動バレー駐車場の管理装置によれば、自動バレー駐車場に車を預けた利用者が管理領域の外に出た場合、管理装置から利用者の携帯端末にアラームが通知されることで、施設の利用以外の用途での自動バレー駐車場の利用を心理的に抑制することができる。その結果、施設の利用以外の用途で自動バレー駐車場が利用されることは低減され、真に施設を利用したい人が自動バレー駐車場を利用できるようになる。

自動バレー駐車サービスの管理システムの構成を示す図である。車両システムと携帯端末の機能の一覧を示す図である。車両管理センターと管制センターの機能の一覧を示す図である。アラームを通知する際の判断の手順を示すフローチャートである。ペナルティを科す際の判断の手順を示すフローチャートである。

以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。ただし、以下に示す実施の形態において各要素の個数、数量、量、範囲等の数に言及した場合、特に明示した場合や原理的に明らかにその数に特定される場合を除いて、その言及した数に、この発明が限定されるものではない。また、以下に示す実施の形態において説明する構造やステップ等は、特に明示した場合や明らかに原理的にそれに特定される場合を除いて、この発明に必ずしも必須のものではない。

１．自動バレー駐車サービスの管理システム
図１は、自動バレー駐車サービスの管理システムの構成を示す図である。本実施形態に係る自動バレー駐車サービスには、自動バレー駐車場１０の提供と、自動バレー駐車場１０内での自律走行による車両２の誘導とが含まれる。自動バレー駐車場１０の管理は、自動バレー駐車サービスの管理システム１００が有する１つの機能である。管理システム１００は、車両２に搭載された車両システム４と、利用者が有する携帯端末６と、管制センター１６と、車両管理センター２０とを含み、それらがネットワーク４２，４４で接続されて構成されている。

自動バレー駐車場１０は、施設３０に付設されている。施設３０には、ショッピングモールやアミューズメント施設などの商業施設の他、病院や診療所などの医療施設、図書館や美術館等の社会教育施設など、利用者が車両２で来訪する可能性のある施設の全てが含まれる。ただし、空港や船の港、或いは電車の駅のように駐車場の利用者が施設外に出ることが前提となっている施設については、施設３０には含まない。つまり、自動バレー駐車場１０の利用者であれば必ず施設の利用者であることが、施設３０であることの条件である。

車両２は、自動バレー駐車サービスに対応した車両である。車両２は、自動バレー駐車場１０において、少なくとも乗降場１４と指定駐車スペース１２との間のルートを各種の情報に基づいて自動走行し、指定駐車スペース１２に自動駐車することが可能に構成されている。自動走行及び自動駐車は、車両２に搭載された車両システム４によって行われる。車両システム４は、ＬＴＥや５Ｇ等の無線ネットワーク４２を介して管制センター１６と車両管理センター２０とに接続される。なお、自動走行及び自動駐車の方法には様々な公知方法が存在し、本発明においては、自動走行及び自動駐車の方法自体には限定はないことから、その詳細についての説明は省略する。

管制センター１６は、自動バレー駐車場１０毎に設置されている。管制センター１６は、自動バレー駐車場１０内の状況や車両を監視するカメラ等の駐車場インフラを管理するとともに、自動バレー駐車場１０内での車両２の自動走行及び自動駐車を管理する。管制センター１６は、無線ネットワーク４２を介して車両システム４と接続され、例えば光ネットワーク４４を介して車両管理センター２０と接続される。

車両管理センター２０は、管理システム１００の中核となる装置である。車両管理センター２０は、自動バレー駐車の利用者の会員情報を管理し、自動バレー駐車場１０の予約や利用認証も含めて自動バレー駐車の実現に必要な各種の処理を実行する。また、車両管理センター２０は、自動バレー駐車場１０の管理装置としても機能する。車両管理センター２０は、光ネットワーク４４を介して車両管理センター２０と接続され、無線ネットワーク４２を介して車両システム４と接続される。さらに、車両管理センター２０は、無線ネットワーク４２を介して利用者の携帯端末６にも接続される。

携帯端末６は、ＬＴＥや５Ｇ等の広域無線通信や、ＷｉＦｉ（登録商標）やＢｌｕｅｔｏｕｔｈ（登録商標）等のローカル無線通信が可能であって、且つ利用者が携帯可能な端末である。携帯端末６のいくつかの例として、スマートフォンとタブレットＰＣを挙げることができる。携帯端末６には、携帯端末６と車両２とを関連付ける登録情報が記憶されている。専用のアプリケーションであるＡＶＰアプリケーションを携帯端末６にダウンロードして起動することにより、自動バレー駐車場１０の利用予約、自動バレー駐車場１０への自動入庫、自動バレー駐車場１０からの自動出庫等の種々の機能が利用可能になる。携帯端末６は、無線ネットワーク４２を介して車両管理センター２０と接続される。

２．自動バレー駐車サービスの利用の認証手続き
利用者が自動バレー駐車サービスを利用するためには、管理システム１００による利用の認証が必要とされる。自動バレー駐車サービスの利用の認証手続きは、以下の手順で行われる。

施設３０の利用者が、施設３０に付設された自動バレー駐車場１０を利用したい場合、携帯端末６から車両管理センター２０に対して、利用したい自動バレー駐車場１０の予約を要求する。予約要求には、例えば、会員番号、希望する駐車場、及び、希望利用日時が含まれる。車両管理センター２０は、携帯端末６から予約を受信すると、データベースに登録された会員情報を参照して認証を行い、鍵を発行し、携帯端末６へ鍵を配信する。会員情報には、会員番号とともに、携帯端末６の電話番号或いはアドレスと、車両２の自動車登録番号とが含まれている。車両管理センター２０は、利用認証後、携帯端末６へ鍵を配信するとともに、利用者が予約した自動バレー駐車場１０の管制センター１６に予約情報を送信する。

利用者は、車両管理センター２０から配信された鍵を使って利用したい自動バレー駐車場１０にチェックインする。自動バレー駐車場１０の管制センター１６は、車両管理センター２０から受信した予約情報と、携帯端末６から受信した鍵情報にある会員情報とを照合する。管制センター１６は、照合結果から正しい利用者と判断できた場合、車両管理センター２０に鍵を送信する。車両管理センター２０は、利用者に発行した鍵と、管制センター１６から受信した鍵情報との間で認証を行い、両者が整合すると判断した場合には、管制センター１６に車両２の操作権限を渡す。これにより、利用者は予約した自動バレー駐車場１０を利用可能となる。

３．自動バレー駐車場の管理装置
自動バレー駐車場１０の管理装置としての車両管理センター２０は、利用者による自動バレー駐車場１０の適切な利用も管理する。自動バレー駐車場１０の適切な利用とは、付設された施設３０を利用するための自動バレー駐車場１０の利用である。施設３０の利用以外での自動バレー駐車場１０の利用、例えば、近隣の別の施設の利用のための自動バレー駐車場１０の利用は、適切な利用とは言えない。

そこで、管理装置としての車両管理センター２０は、自動バレー駐車場１０にチェックインした利用者８の位置を追跡する。利用者８は、車両管理センター２０との間で自動バレー駐車場１０の利用認証を行った携帯端末６を所持しているので、携帯端末６の位置を追跡することによって利用者８の位置を追跡することができる。車両管理センター２０は、携帯端末６から送信される位置情報に基づいて携帯端末６の位置を追跡する。携帯端末６の位置の検出には、屋外であればＧＰＳを利用することができ、屋内であれば無線通信機のＷｉＦｉ（登録商標）やＢｌｕｅｔｏｕｔｈ（登録商標）、ＵＷＢ（Ultra-Wide Band）などの電波強度や超音波ビーコンなどを利用することができる。

車両管理センター２０は、施設３０に対して管理領域３２を設定する。管理領域３２は、例えば施設３０の運営者や自動バレー駐車場１０の運営者が任意に設定することができる。管理領域３２のいくつかの例としては、施設３０の敷地内や、施設３０の屋内を挙げることができる。車両管理センター２０は、携帯端末６の位置を追跡し、利用者８が管理領域３２の内にいるか外に出たかを判断する。なお、本明細書では、図１に示すように、管理領域３２の内にいる利用者８は利用者８Ａと表記し、管理領域３２の内にいる利用者８は利用者８Ｂと表記する場合がある。

車両管理センター２０は、管理領域３２の内にいる利用者８Ａに対しては継続して位置の追跡を行うのみであるが、管理領域３２の外に出た利用者８Ｂに対しては注意を促す。注意の方法としては、車両管理センター２０から利用者８Ｂが携帯している携帯端末６に対してアラームを通知する方法が採られる。アラームは音の他、メッセージや振動でもよい。アラームを通知する際の判断の手順、並びに、アラームの詳細については後述する。

利用者８が管理領域３２の外に出た場合、車両管理センター２０から利用者８の携帯端末６にアラームが通知されることで、施設３０の利用以外の用途での自動バレー駐車場１０の利用を心理的に抑制することができる。その結果、施設３０の利用以外の用途で自動バレー駐車場１０が利用されることは低減され、真に施設を利用したい人が自動バレー駐車場１０を利用できるようになる。

また、所定のペナルティ条件が満たされることを条件として、車両管理センター２０は、利用者８Ｂに対してペナルティを科す場合もある。ここでいうペナルティとは、利用者８Ｂの車両２、より詳しくは、利用者８Ｂが有する携帯端末６と関連付けられた車両２の自動バレー駐車場１０の利用に対するペナルティである。ペナルティには、金銭的なペナルティと利用制限のペナルティとが含まれる。ペナルティを科す際の判断の手順、並びに、ペナルティの詳細については後述する。

施設３０の利用以外の用途での自動バレー駐車場１０の利用に対して現実にペナルティを科すことで、自動バレー駐車場１０を不適切に利用しようとする利用者８の減少が期待される。また、携帯端末６が管理領域３２の外に出たら直ぐにペナルティを科すのではなく、所定のペナルティ条件が満たされるのを待ってペナルティを科すことで、誤って管理領域３２の外に出てしまった利用者８に対してもペナルティが科されるのを抑えることができる。

４．管理システムを構成する各装置の機能
管理システム１００を構成する各装置４，６，１６，２０の機能の一覧を図２及び図３に示す。図２は、車両システム４と携帯端末６の機能の一覧を示す図である。図３は、車両管理センター２０と管制センター１６の機能の一覧を示す図である。以下、図２及び図３に示す一覧に基づいて各装置４，６，１６，２０の機能について説明する。

車両システム４は、複数のセンサ、複数のＥＣＵ（Electronic Control Unit）、アクチュエータ類、及び、その他デバイスを含んで構成される。複数のセンサには、自動バレー駐車サービスを享受する上で必要な自動運転のための車両周辺監視センサが含まれる。車両周辺監視センサには、レーザセンサ、ミリ波センサ、ソナーセンサ、及び画像センサが含まれる。複数のＥＣＵには、自動バレー駐車のためのＥＣＵであるＡＶＰ－ＥＣＵ５が含まれる。ＡＶＰ－ＥＣＵ５は、車両周辺監視センサ、操作スイッチ、ＧＰＳ・ナビゲーションから自動走行及び自動駐車に必要な情報を取得する。また、ＡＶＰ－ＥＣＵ５は、通信機を制御する通信用ＥＣＵとの間で、自動バレー駐車のための情報のやりとりを行う。ＡＶＰ－ＥＣＵ５は、車両２を自動走行及び自動駐車させるため、車両２のアクチュエータ類を制御するステアＥＣＵ、ブレーキＥＣＵ、パワマネＥＣＵ、及びボデーＥＣＵに操作信号を出力する。また、ＡＶＰ－ＥＣＵ５は、ＨＭＩデバイスを制御して運転者に対して画像や音声により自動バレー駐車に係る情報を提供する。

ＡＶＰ－ＥＣＵ５は、管制センター間通信機能、管制指示把握機能、自動走行／駐車機能を有する。管制センター間通信機能は、管制センター１６との間で通信する機能である。管制指示把握機能は、管制センター１６からの指示を把握する機能である。自動走行／駐車機能は、自動バレー駐車場１０で車両２を自動走行／駐車させる機能であり、より具体的には、車両周辺を監視する機能、駐車位置を探索する機能、走行経路を生成する機能、自動運転及び駐車を行う機能を含む。

携帯端末６は、ＨＭＩ機能、入出庫機能、位置検出機能、及びアラーム機能を有する。ＨＭＩ機能は、利用者からの操作を受け付け、利用者に対して情報を表示する機能である。自動バレー駐車場１０の利用予約は、ＨＭＩ機能を用いて行われる。入出庫機能は、自動バレー駐車場１０への車両２の自動入庫、及び、自動バレー駐車場１０からの車両２の自動出庫を車両管理センター２０に要求する機能である。位置検出機能は、ＧＰＳ等の手段を用いて携帯端末６の現在位置を検出し、位置情報を車両管理センター２０に送信する機能である。アラーム機能は、車両管理センター２０からの指示に従って、利用者に対してアラームを通知する機能である。

管制センター１６は、管制サーバ１７を備える。管制サーバ１７には、場内センサからの監視情報が入力されている。場内センサは、全駐車枠、走行経路、乗車場所、及び自動バレー駐車場１０の敷地内を監視している。また、管制サーバは、データベース１８を管理している。データベース１８には、管制センター１６が管理する自動バレー駐車場１０において提供される自動バレー駐車サービスのための情報が登録されている。具体的には、データベース１８には、少なくとも、自動バレー駐車場１０の駐車場地図、自動バレー駐車場１０の予約情報、及び自動バレー駐車場１０の会員毎の利用履歴が登録されている。

管制サーバ１７は、空駐車枠検索機能、ＡＶＰ開始指示機能、自動バレー車走行計画機能、及び、予約管理機能を備える。空駐車枠検索機能は、自動バレー駐車場１０内の空いている駐車枠を検索する機能である。ＡＶＰ開始指示機能は、車両２に対して自動バレー駐車の開始を指示する機能である。自動バレー車走行計画機能は、自動バレー駐車場１０内での車両２の走行計画を立てる機能であり、より詳しくは、各車の走行を管理する機能と各車用に走行経路を生成する機能とを含む。予約管理機能は、利用者からの自動バレー駐車場１０の予約を管理する機能である。

車両管理センター２０は、自動バレー駐車サービスを管理するＡＶＰ管理サーバ２１を備える。ＡＶＰ管理サーバ２１は、データベース２２を管理する。管制サーバ１７が管理するデータベース１８が自動バレー駐車場１０毎の個別のデータベースであるのに対し、ＡＶＰ管理サーバ２１が管理するデータベース２２は全ての自動バレー駐車場１０に対応したデータベースである。データベース２２には、少なくとも、全ての自動バレー駐車場１０の駐車場地図、全ての自動バレー駐車場１０の予約情報、及び全ての自動バレー駐車場１０の会員毎の利用履歴が登録されている。また、データベース２２には、自動バレー駐車に登録している会員の会員情報も登録されている。

ＡＶＰ管理サーバ２１は、予約管理機能、鍵管理・照合機能、遠隔ＩＧ制御機能、及び、駐車場管理機能を備える。予約管理機能は、利用者からの自動バレー駐車場１０の予約を管理する機能である。鍵管理・照合機能は、利用者が自動バレー駐車サービスを利用するのに必要な利用認証のための機能である。遠隔ＩＧ制御機能は、車両２を遠隔操作で自動始動させる機能である。そして、駐車場管理機能は、利用者の自動バレー駐車場１０の適切な利用を管理する機能である。駐車場管理機能は、より詳しくは、施設３０に対して管理領域３２を設定する機能、車両管理センター２０との間で利用認証が行われた携帯端末６の位置を追跡する機能、携帯端末６が管理領域３２の外に出た場合に携帯端末６にアラームを通知するアラーム通知機能、及び、管理領域３２の外に出た利用者に対してペナルティを科すペナルティ処理機能を含む。

以下、ＡＶＰ管理サーバ２１が備える駐車場管理機能のうち、アラーム通知機能とペナルティ処理機能とについてさらに詳しく説明する。

５．アラーム通知機能
図４は、車両管理センター２０のＡＶＰ管理サーバ２１がアラームを通知する際の判断の手順を示すフローチャートである。図４を用いてＡＶＰ管理サーバ２１が備えるアラーム通知機能について詳細に説明する。

フローチャートに示す手順は、利用者がＡＶＰ管理サーバ２１に対して自動バレー駐車場１０の予約を行ったときから開始される。ステップＳ１０１では、ＡＶＰ管理サーバ２１は、車両２の自動バレー駐車場１０へのチェックインが完了したかどうか判断する。チェックインが完了した場合、手順はステップＳ１０２に進む。

ステップＳ１０２では、ＡＶＰ管理サーバ２１は、利用者８が所持している携帯端末６から送信される位置情報に基づいて、利用者８の位置を取得する。次に、ステップＳ１０３では、ＡＶＰ管理サーバ２１は、ステップＳ１０２で取得した利用者８の位置が施設３０の管理領域３２外かどうか判断する。ＡＶＰ管理サーバ２１は、管理領域３２内にいる利用者８（８Ａ）に対しては、アラームの通知を行わずに位置の追跡を継続する。一方、ステップＳ１０２で取得した利用者８の位置が施設３０の管理領域３２外の場合、手順はステップＳ１０４に進む。

ステップ１０４では、ＡＶＰ管理サーバ２１は、管理領域３２外に出た利用者８に対し、音、メッセージ、振動或いはそれらの組み合わせによって利用者８にアラームを通知する。また、初回の通知時のみ、ＡＶＰ管理サーバ２１は、ステップＳ１０５において、通知を行った時刻をデータベース２２に保存する。次に、ステップＳ１０６では、ＡＶＰ管理サーバ２１は、管理領域３２外の利用者８に対してアラームを所定回数通知したかどうか判断する。ＡＶＰ管理サーバ２１は、利用者８が管理領域３２外にとどまっている間、例えば５分間隔や１０分間隔など一定時間置きにアラームを通知する。

本実施の形態では、アラームの通知の回数は、管理領域３２の外にいた利用者８が管理領域３２内に戻った場合にリセットされる。ただし、利用者８が自動バレー駐車場１０を利用している間、継続して通知の回数がカウントされてもよい。つまり、管理領域３２の外にいた利用者８が管理領域３２内に戻った場合でも通知回数はリセットされずに保存され、利用者８が再び管理領域３２の外に出た場合、保存された通知回数からカウントが再開されてもよい。

通知回数が所定回数に達した場合、手順はステップＳ１０７に進む。ステップＳ１０７では、ＡＶＰ管理サーバ２１は、利用者８に対してアラームの最終通知を行う。最終通知は、例えば、最初の通知から３０分後とされる。最終通知後、手順はステップＳ１０８に進む。

ステップＳ１０８では、ＡＶＰ管理サーバ２１は、利用者８が所持している携帯端末６から送信される位置情報に基づいて、利用者８の位置を取得する。次に、ステップＳ１０９では、ＡＶＰ管理サーバ２１は、ステップＳ１０８で取得した利用者８の位置が管理領域３２外かどうか判断する。最終通知によって利用者８が管理領域３２内に戻ったのであれば、ＡＶＰ管理サーバ２１は、ステップＳ１１０の処理を保留する。しかし、最終通知後も利用者８が管理領域３２外にとどまっている場合、手順はステップＳ１１０に進む。ステップＳ１１０では、ＡＶＰ管理サーバ２１は、利用者８に対してペナルティに応じたランクを付与し、利用者８の会員情報と紐づけてデータベース２２に保存する。

６．ペナルティ処理機能
図５は、車両管理センター２０のＡＶＰ管理サーバ２１がペナルティを科す際の判断の手順を示すフローチャートである。このフローチャートに示す手順は、図４のフローチャートにおいてステップＳ１１０で実施されるペナルティランク付与処理を詳細に示している。以下、図５を用いてＡＶＰ管理サーバ２１が備えるペナルティ処理機能について説明する。

図５のフローチャートに示す手順は、最終通知後も利用者８が管理領域３２の外に出たままであると判断された場合に開始される。所定回数アラームを通知し、さらに最終通知を行うことが、前述の所定のペナルティ条件に該当する。

ステップＳ２０１では、ＡＶＰ管理サーバ２１は、利用者８が所持している携帯端末６から送信される位置情報に基づいて、利用者８の位置を取得する。次に、ステップＳ２０２では、ＡＶＰ管理サーバ２１は、ステップＳ２０１で取得した利用者８の位置が施設３０の管理領域３２内かどうか判断する。ＡＶＰ管理サーバ２１は、管理領域３２外に出たままの利用者８に対しては、そのまま位置の追跡を継続する。一方、利用者８が管理領域３２内に戻った場合、手順はステップＳ２０３に進む。

ステップＳ２０３では、ＡＶＰ管理サーバ２１は、利用者８が管理領域３２内に戻ってきたデータベース２２に時刻を保存する。ステップＳ２０４では、ＡＶＰ管理サーバ２１は、ステップＳ１０５で保存された時刻と、ステップＳ２０４で保存された時刻との差分、すなわち、利用者８が管理領域３２の外に出ていた時間を算出する。そして、ステップＳ２０５では、ＡＶＰ管理サーバ２１は、利用者８の管理領域３２からの外出時間が所定のＮ時間以内かどうか判断する。Ｎ時間は例えば１時間である。

利用者８の管理領域３２からの外出時間がＮ時間以内の場合、手順はステップＳ２０６に進む。ステップＳ２０６では、ＡＶＰ管理サーバ２１は、自動バレー駐車場１０の利用料金に追加料金を加算するペナルティを利用者８に対して付与する。追加料金は、例えば、本来の利用料金の５０％の額とされる。ＡＶＰ管理サーバ２１は、追加料金を利用者８の会員情報と紐づけてデータベース２２に保存し、決済の際に本来の利用料金と合わせて追加料金を請求する。金銭的な負担が大きくなれば、自動バレー駐車場１０の不適切な利用は控えようとする心理が利用者８に働くようになる。

一方、利用者８の管理領域３２からの外出時間がＮ時間を超える場合、手順はステップＳ２０７に進む。ステップＳ２０７では、ＡＶＰ管理サーバ２１は、自動バレー駐車場１０の利用料金に割増追加料金を加算するペナルティを利用者８に対して付与する。割増追加料金は、例えば、本来の利用料金の１００％の額とされる。管理領域３２からの外出時間が長くなるほど、割増追加料金を大きくしてもよい。ＡＶＰ管理サーバ２１は、割増追加料金を利用者８の会員情報と紐づけてデータベース２２に保存し、決済の際に本来の利用料金と合わせて割増追加料金を請求する。

利用者８の管理領域３２からの外出時間がＮ時間を超える場合、手順はさらにステップＳ２０８に進む。ステップＳ２０８では、ＡＶＰ管理サーバ２１は、利用者８の管理領域３２からの外出時間が所定のM時間以内かどうか判断する。Ｍ時間はＮ時間よりも長い時間であり、例えば２４時間である。

利用者８の管理領域３２からの外出時間がＭ時間を超える場合、手順はステップＳ２０９に進む。ステップＳ２０９では、ＡＶＰ管理サーバ２１は、自動バレー駐車場１０の利用を制限するペナルティを利用者８に対して付与する。ペナルティの具体例としては、自動バレー駐車場１０の利用レートを値上げすること、自動バレー駐車場１０を利用禁止にすること等が挙げられる。２回目のペナルティのまでは利用レートを値上げし、３回目のペナルティからは利用を禁止してもよい。

ＡＶＰ管理サーバ２１は、利用制限のペナルティランクを利用者８の会員情報と紐づけてデータベース２２に保存し、次回の予約時に予約情報とともに自動バレー駐車場１０の管制センター１６にペナルティ情報を通知し、ペナルティランクに応じた利用制限を利用者８に科す。自動バレー駐車場１０の利用を制限されることは、利用者８にとって最も避けたいことであるので、自動バレー駐車場１０の不適切な利用は控えようとする心理が利用者に働くようになる。

ペナルティによる利用の制限は、利用者８が不適切に利用した自動バレー駐車場１０ごとに行うことができる。しかし、ＡＶＰ管理サーバ２１は、利用者８が一つの自動バレー駐車場１０で不適切な利用を行った場合、ＡＶＰ管理サーバ２１の管理下にある全ての自動バレー駐車場１０で利用を制限してもよい。全ての自動バレー駐車場１０において自動バレー駐車サービスの提供を受けられなくすることで、自動バレー駐車場１０の適切な利用をより強く利用者８に順守させることができる。

なお、自動バレー駐車場１０の利用に際しては、携帯端末６の位置を追跡する必要から、電源は常に入れておくことが求められる。それにも関わらず携帯端末６の電源が切られたならば、利用者８が意図的に電源を切った推定される。このような場合には、電源が切られた携帯端末６を所持する利用者８に対して、より詳しくは、携帯端末６に関連付けられた車両２の自動バレー駐車場１０の利用に対してペナルティを科してもよい。携帯端末６の電源オフに対して強制的にペナルティを科すことで、自動バレー駐車場１０を利用する上でのルールを利用者８に順守させることができる。

７．その他
以上説明した本実施形態の管理システム１００では、車両管理センター２０のＡＶＰ管理サーバ２１が本発明の「管理装置」に相当する。そして、ＡＶＰ管理サーバ２１が管理領域設定機能を実行することで本発明の「設定部」が実現され、鍵管理・照合機能を実行することで本発明の「認証部」が実現され、位置追跡機能を実行することで本発明の「追跡部」が実現され、アラーム通知機能を実行することで本発明の「通知部」が実現され、ペナルティ処理機能を実行することで本発明の「ペナルティ処理部」が実現される。

しかし、本発明の「管理装置」としての機能は、管制センター１６の管制サーバ１７に移してもよい。つまり、車両管理センター２０によって全ての自動バレー駐車場１０を管理するのではなく、管制センター１６によって個々の自動バレー駐車場１０を管理するようにシステムを構成してもよい。

２車両
４車両システム
６携帯端末
８利用者
１０自動バレー駐車場
１６管制センター
１７管制サーバ
１８データベース
２０車両管理センター
２１ＡＶＰ管理サーバ
２２データベース
３０施設
３２管理領域

Claims

施設に付設された自動バレー駐車場の管理装置であって、
前記施設に対して管理領域を設定する設定部と、
前記自動バレー駐車場に車両が預けられる場合、前記車両と関連付けられた携帯端末との間で前記自動バレー駐車場の利用認証を行う認証部と、
利用認証を行った前記携帯端末の位置を追跡する追跡部と、
前記携帯端末が前記管理領域の外に出た場合、前記携帯端末にアラームを通知する通知部と、
前記携帯端末が前記管理領域の外に出た場合、所定のペナルティ条件が満たされることを条件として、前記携帯端末と関連付けられた車両の前記自動バレー駐車場の利用に対してペナルティを科すペナルティ処理部と、を備え、
前記所定のペナルティ条件は、最後のアラームが通知された後も前記携帯端末が前記管理領域の外に出ていることであり、
前記ペナルティ処理部は、最後のアラームが通知されてから前記携帯端末が前記管理領域の中に戻るまでの時間に応じて前記ペナルティの重さを変更する
ことを特徴とする自動バレー駐車場の管理装置。
前記通知部は、前記携帯端末が前記管理領域の外に出ている間、時間を置いて複数回、前記携帯端末にアラームを通知する
ことを特徴とする請求項１に記載の自動バレー駐車場の管理装置。
前記ペナルティ処理部は、前記携帯端末の電源が切られた場合、前記携帯端末と関連付けられた車両の前記自動バレー駐車場の利用に対してペナルティを科す
ことを特徴とする請求項１又は２に記載の自動バレー駐車場の管理装置。
前記ペナルティ処理部は、前記携帯端末と関連付けられた車両の前記自動バレー駐車場の利用料金を高くする
ことを特徴とする請求項１乃至３の何れか１項に記載の自動バレー駐車場の管理装置。
前記ペナルティ処理部は、前記携帯端末と関連付けられた車両の前記自動バレー駐車場の利用を制限する
ことを特徴とする請求項１乃至３の何れか１項に記載の自動バレー駐車場の管理装置。