以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
〔第1の実施の形態〕
<電話機の外観構成>
図1は、本実施の形態にかかる電話機1の外観の一例を表わした図である。電話機1は、親機20(電話機本体)と子機50(無線受話器)とを含む。親機20は、固定電話回線に接続される。子機50は親機20に登録されており、子機50と親機20とは無線通信で接続される。子機50と親機20との間の無線通信は、例えば、DECT(Digital Enhanced Cordless Telecommunications)方式と呼ばれるデジタルコードレス電話規格に従った無線通信や、Bluetooth(登録商標)などの無線通信などを利用して行われる。
親機20は、本体部2と、受話器3とを備えている。本体部2は、固定電話回線に接続される。受話器3は、有線タイプであってもよいし、コードレスタイプであってもよい。コードレスタイプの受話器の場合には、本体部2と無線通信で接続される。本体部2と受話器3との間の無線通信は、たとえば、DECT(Digital Enhanced Cordless Telecommunications)方式と呼ばれるデジタルコードレス電話規格に従った無線通信や、Bluetooth(登録商標)などの無線通信などを利用して行われる。
本体部2の上面には、ディスプレイ13、操作部16、およびLED17(発光部)などが設けられている。操作部16は、数字ボタン(テンキー)およびその他の操作ボタンなどの複数のボタンで構成されている。LED17は、少なくとも2色のLEDランプを有している。本実施形態では、LED17は、緑色LED17a(第1の色の照明)と赤色LED17b(第2の色の照明)とで構成されている。また、LED17として複数色発光可能な1つのLEDを用いてもよい。なお、LED17の配置位置は、図1に示す例に限定はされない。別の例では、本体部2に取り付けられている無線通信用のアンテナにLED17を配置してもよい。
受話器3は、本体部2の上面の所定の位置に載置される。受話器にはスピーカ15a(図示せず)およびマイク14(図2参照)が設けられている。なお、図示はしていないが、本体部2にもスピーカ15bが設けられている。スピーカ15aとスピーカ15bとを総称してスピーカ15(図2参照)という。
子機50の正面には、ディスプレイ63および数字ボタンなどを含む操作部66が配置される。また、子機50の正面には、スピーカ65およびマイク64が配置される。
<電話機の内部構成>
続いて、電話機1を構成する親機20および子機50の内部構成について図2および図3を参照しながら説明する。図2は、親機20の内部構成の一例を示すブロック図である。図3は、子機50の内部構成の一例を示すブロック図である。
図2に示すように、親機20は、電話機1全体を制御するためのCPU10と、ROM11(記憶部)と、RAM12とを含む。ROM11は、CPU10で実行されるプログラムや電話帳データなどを記憶する。RAM12は、着信履歴などを記憶する。また、RAM12は、CPU10でプログラムを実行する際の作業領域となる。
親機20は、さらに、ディスプレイ13、マイク14、スピーカ15、操作部16、およびLED17を含む。上述したように、LED17は、少なくとも2種類の発光色の異なる光源(例えば、緑色LED17aおよび赤色LED17b)を有する。各光源は、CPU10によってそれぞれ独立して発光が制御される。
一例では、LED17は、透過性を有する導光部材を有している。この導光部材の背面に、緑色LED17aおよび赤色LED17bなどの光源が配置される。LED17の発光色は、CPU10による制御に従って変更される。
また、親機20は、第1通信部18と第2通信部19とを含む。第1通信部18は、固定電話回線を介した通信を制御する。第2通信部19は、子機50との間の無線通信を制御する。なお、受話器3が無線タイプの場合には、受話器3との間の無線通信を制御する第3通信部を設ければよい。
固定電話回線を介して他の電話機から電話機1への発信があると、親機20のCPU10は、第1通信部18を介して着信の入力を受け付ける。このとき、CPU10は、発信元の電話番号の情報も受信する。CPU10は、ROM11を参照しながら、発信元の番号が予め登録されている安全な番号(安全な番号として予め登録されている番号)であるか否かを判断する。
ROM11には、電話帳や、ボタンに関連付けられた電話番号などを記憶するための記憶領域が設けられている。電話帳には、電話番号とそれに対応する名称とが対応付けて登録されている。また、ROM11には、拒否リストおよび許可リストという電話番号の登録リストが格納されている。拒否リストには、着信があったときに受信を拒否する発信元の番号が登録されている。許可リストには、安全な発信元の電話番号が登録されている。拒否リストおよび許可リストへの電話番号の登録は、ユーザが所定の操作を行うことによって実行される。例えば、迷惑な相手先からの着信があった場合に、その発信元の電話番号は拒否リストに登録される。また例えば、電話帳に登録するほど通話の頻度の高くない知人などの電話番号は、許可リストに登録される。
CPU10は、ROM11に格納されている電話帳、拒否リスト、および許可リストを参照し、発信元の番号が予め登録されている安全な番号であるか否かを判断する。一例では、発信元の番号が電話帳または許可リストの少なくとも何れかに登録されている場合には、CPU10は、発信元の番号が予め登録されている安全な番号であると判断する。また、発信元の番号が電話帳および許可リストのどちらにも登録されていない場合には、CPU10は、発信元の番号が安全な番号として登録されていない番号であると判断する。
なお、本実施形態では、発信元の番号が拒否リストに登録されている場合には、CPU10は、発信元の番号が予め登録されている安全な番号であるとは判断せず、後述するように、電話を切る。また、発信元の番号が電話帳および拒否リストの両方に登録されている場合には、電話帳の登録を優先し、CPU10は、発信元の番号が予め登録されている安全な番号であると判断する。
CPU10は、着信があった場合に、発信元の番号が予め登録されている安全な番号であるか否かの区別を表わす色のLEDを発光させる。例えば、予め登録されている安全な番号からの着信時には、CPU10は、LED17に含まれる緑色LED17aを発光させる。また、安全な番号として登録されていない番号からの着信時には、CPU10は、赤色LED17bを発光させる。
図3に示すように、子機50は、子機50の動作を制御するためのCPU60(第2制御部)と、ROM61と、RAM62とを含む。ROM61は、CPU60で実行されるプログラムや電話帳データなどを記憶する。RAM62は、着信履歴などを記憶する。また、RAM62は、CPU60でプログラムを実行する際の作業領域となる。
子機50は、さらに、ディスプレイ63、マイク64、スピーカ65、操作部66、およびLED67(第2発光部)を含む。上述したように、LED67は、少なくとも2種類の発光色の異なる光源(例えば、緑色LED67aおよび赤色LED67b)を有する。各光源は、CPU60によってそれぞれ独立して発光が制御される。なお、LED67として複数色発光可能な1つのLEDを用いてもよい。
一例では、LED67は、透過性を有する導光部材を有している。この導光部材の背面に、緑色LED67aおよび赤色LED67bなどの光源が配置される。LED67の発光色は、CPU60による制御に従って変更される。
また、子機50は、通信部68を含む。通信部68は、親機20との間の無線通信を制御する。
固定電話回線を介して他の電話機から電話機1への発信があると、子機50のCPU60は、親機20を中継して通信部68から着信の入力を受け付ける。このとき、CPU60は、発信元の電話番号の情報も受信する。CPU60は、ROM61を参照しながら、発信元の番号が予め登録されている安全な番号(安全な番号として予め登録されている番号)であるか否かを判断する。
親機20のROM11と同様に、ROM61には、電話帳や、ボタンに関連付けられた電話番号などを記憶するための記憶領域が設けられている。また、親機20のROM11と同様に、ROM61には、拒否リストおよび許可リストという電話番号の登録リストが格納されている。ユーザが親機20の操作部16から所定の操作を行うことによって、ROM11内の各リストの情報が更新されると、更新されたリストの情報は、通信部68を介して子機50にも送信される。これにより、子機50のROM61内の各リストの情報も更新される。
同様に、ユーザが子機50の操作部66から所定の操作を行うことによって、ROM11内の各リストの情報を更新できるようにしてもよい。この場合には、ROM61内の更新されたリストの情報は、第2通信部19を介して親機20にも送信される。これにより、親機20のROM11内の各リストの情報も更新される。
CPU60は、ROM61に格納されている電話帳、拒否リスト、および許可リストを参照し、発信元の番号が予め登録されている安全な番号であるか否かを判断する。一例では、発信元の番号が電話帳または許可リストの少なくとも何れかに登録されている場合には、CPU60は、発信元の番号が予め登録されている安全な番号であると判断する。また、発信元の番号が電話帳および許可リストのどちらにも登録されていない場合には、CPU60は、発信元の番号が安全な番号として登録されていない番号であると判断する。
CPU60は、着信があった場合に、発信元の番号が予め登録されている安全な番号であるか否かの区別を表わす色のLEDを発光させる。例えば、予め登録されている安全な番号からの着信時には、CPU60は、LED67含まれる緑色LED67aを発光させる。また、安全な番号として登録されていない番号からの着信時には、CPU60は、赤色LED67bを発光させる。
<着信時の電話機の動作>
続いて、本実施形態にかかる電話機1の着信時のより具体的な動作について、図4から図7を参照しながら説明する。図4(a)および(b)は、親機20のLED17および子機50のLED67の着信時から通話終了後までの発光状態を順に示す表である。図4(a)には、登録されている安全な番号から着信があった場合の着信時から終話後までのLED17およびLED67の発光状態を示す。図4(b)には、安全であるとして登録されていない番号から着信があった場合の着信時から終話後までのLED17およびLED67の発光状態を示す。図5は、着信時における親機20および子機50の動作の流れを示すフローチャートである。図6は、図5に示す親機20の動作の続きを示すフローチャートである。図7は、着信時における子機50の動作の流れを示すフローチャートである。
先ず、着信時の親機20の動作の流れについて説明する。親機20の第1通信部18は、電話回線を介して外線電話からの発信を受け付け、CPU10へ送信する(ステップS11)。
このとき、CPU10は、着信と共に発信元から得られた発信元の番号がROM11内の電話帳に登録されているか否かを確認する(ステップS12)。ここで、発信元の番号が電話帳に登録されていることが確認されると(ステップS12でYES)、CPU10は、LED17に含まれている緑色LED17aを発光させる。このとき、例えば、図4(a)に示すように、CPU10は、緑色LED17aを高輝度に発光させるとともに、緑色LED17aを点滅させる(ステップS13)。
一方、発信元の番号が電話帳に登録されていない場合には(ステップS12でNO)、CPU10は、続いて発信元の番号がROM11内の許可リストに登録されているか否かを確認する(ステップS14)。ここで、発信元の番号が許可リストに登録されていることが確認されると(ステップS14でYES)、CPU10は、LED17に含まれている緑色LED17aを発光させる。このときも、CPU10は、緑色LED17aを高輝度に発光させるとともに、緑色LED17aを点滅させる(ステップS13)。
発信元の番号がROM11内の許可リストに登録されていない場合には(ステップS14でNO)、CPU10は、続いて発信元の番号がROM11内の拒否リストに登録されているか否かを確認する(ステップS15)。ここで、発信元の番号が拒否リストに登録されていないことが確認されると(ステップS15でNO)、CPU10は、LED17に含まれている赤色LED17bを発光させる。このとき、例えば、図4(b)に示すように、CPU10は、赤色LED17bを高輝度に発光させるとともに、赤色LED17bを点滅させる(ステップS16)。
一方、発信元の番号がROM11内の拒否リストに登録されていることが確認されると(ステップS15でYES)、CPU10は、第1通信部18と電話回線との通信を切断する(ステップS17)。これにより、呼出音が発せられることなく、当該発信元の番号との電話は終了する。なお、このとき、発信元に対して、電話を受けることができないことを伝えるメッセージを流した後に、第1通信部18と電話回線との通信を切断してもよい。また、ユーザに対して拒否リストに登録されている番号からの発信があった旨を報知してもよい。
以上のように、電話機1の親機20は、着信時にLED17を発光する際に、発信元の番号が当該電話機1に登録されている番号であるか否かの区別に応じた色のLEDを発光することができる。親機20は、たとえば、当該電話機1に登録されていない番号から着信があった場合、LED17に含まれる赤色LED17bを発光する。また、当該電話機1に登録されている番号から着信があった場合、親機20は、たとえば緑色LED17aを発光する。
なお、上述したLEDの発光色は一例であり、これに限定はされない。安全な番号として登録されていない番号からの着信または電話番号が非通知の着信の場合には、注意を促すことのできる色(例えば、赤色、黄色など)のLEDを発光させるのがよい。また、LED17は、緑色LED17aおよび赤色LED17b以外の第3の色のLED(例えば、白色のLED)を含んでいてもよい。この場合、着信と共に発信元から発信元の番号が得られていない場合(非通知着信)などに、親機20は、この第3の色のLEDを発光させてもよい。
このように、本実施形態にかかる電話機1では、発信元の番号が電話機1に登録されているか否かによって、親機20のLED17の発光色を異ならせることができる。これにより、着信時に、発信元の番号の安全度合をユーザに知らせることができる。なお、ユーザへ注意を喚起するために、LED17の発光パターンや、発光強度を異ならせてもよい。
その後、図6に示すように、スピーカ15から呼出音が発呼される(ステップS21)。受話器3を上げる、通話開始ボタンを押す、などの、通話開始を指示する操作(オフフック操作)がユーザによって行なわれると(ステップS22でYES)、電話機1(具体的には、親機20)は通話可能な状態を開始する(ステップS23)。なお、ステップS22のオフフック操作は、親機20ではなく子機50で行われてもよい。すなわち、例えば、子機50の通話開始ボタンを押すことでオフフック状態となり、子機50は、通話可能な状態を開始する(ステップS23)。
ここで、親機20が通話可能な状態になるとは、マイク14から入力された音声を発信元に出力可能な状態となるとともに、発信元からの音声をスピーカ15で出力可能な状態となることをいう。また、子機50が通話可能な状態になるとは、マイク64から入力された音声を発信元に出力可能な状態となるとともに、発信元からの音声をスピーカ65で出力可能な状態となることをいう。
呼出音が発呼されてから所定時間経過しても(あるいは、所定のコール数だけ呼出音を発呼しても)、親機20または子機50の何れかにおいてオフフック操作がされない場合には(ステップS22でNO)、CPU10は、第1通信部18と電話回線との通信を切断する(ステップS27)。これにより、当該発信元の番号との電話は終了する。あるいは、呼出音が発呼されてから所定時間経過しても(あるいは、所定のコール数だけ呼出音を発呼しても)オフフック操作がされない場合には(ステップS22でNO)には、留守番電話に切り替わっても良い。あるいは、何もせずに、発信元が電話を切るまで待ち続けてもよい。
親機20または子機50が通話可能な状態になると、点滅状態であったLED17(具体的には、緑色LED17aまたは赤色LED17b)は、図4(a)および(b)に示すように、点灯状態となる(ステップS24)。このとき、LED17の輝度は、着信中のときよりも低下する。
その後、ユーザによって、親機20の受話器3を本体部2に置く、親機20または子機50の通話終了ボタンを押すなどの、通話終了を指示する操作(オンフック操作)が行なわれると(ステップS25)、CPU10は、通話が終了したと判断し(ステップS26)、電話回線との通信を切断する(ステップS27)。
通話終了後も、LED17(具体的には、緑色LED17aまたは赤色LED17b)の点灯状態は継続される(図4(a)および(b)参照)。そして、通話終了後から所定時間(例えば、10~100秒)経過すると、LED17(具体的には、緑色LED17aまたは赤色LED17b)は消灯する(ステップS28)。例えば、通話終了後に音声メッセージが流れる場合には、この音声メッセージの出力されている間、LED17は点灯を継続し、音声メッセージが終了すると、LED17は消灯する。
なお、発信元の番号が登録されていない番号である場合には、通話終了後に、CPU10またはCPU60が、当該発信元の番号を許可リストなどに登録するか否かの問い合わせを行ってもよい。親機20において通話を終了した場合には、親機20のCPU10がこの問い合わせを行う。子機50において通話を終了した場合には、子機50のCPU60がこの問い合わせを行う。
例えば、親機20においてこの問い合わせを行う場合には、CPU10の指示に基づいてディスプレイ13、スピーカ15などを用いて行われる。そして、ユーザが、操作部16(具体的には、数字ボタンなど)に対して入力を行うことによって、直近の電話の発信元の番号が許可リストなどに登録される。通話終了後に直近の電話の発信元の番号が許可リストまたは電話帳に登録されると、図4(b)に示すように、LED17の発光色が赤色から緑色に切り換わる。なお、通話終了後に直近の電話の発信元の番号が拒否リストに登録された場合には、LED17の発光色は赤色のままとしてもよい。
以上のようにして、本実施形態にかかる電話機1の親機20では、着信時から通話終了までの間にわたって、LED17を発光させる。LED17の発光色は、発信元の番号が親機20のROM11の所定のリスト(例えば、電話帳、許可リスト)に登録されているか否かによって決定される。また、電話機1の動作状態(すなわち、着信中であるか、通話中であるか、通話終了後であるかなど)に応じて、LED17の発光状態は変化する。
さらに、本実施形態にかかる電話機1では、通話終了後も、LED17の点灯状態は所定時間継続される。例えば、通話終了後に音声メッセージが流れる場合には、この音声メッセージの出力されている間、LED17の点灯状態を継続させてもよい。あるいは、通話終了後、1分間(60秒間)LED17の点灯状態を継続させてもよい。
なお、上述した例では、着信中のときには、LED17を高輝度に点滅させ、通話中になったらLED17の輝度を着信中のときよりも低下させている。しかし、別の例では、着信中のときと通話中のときとの間で輝度を同じにしてもよい。
次に、着信時における子機50の動作について説明する。着信があったときの子機50の初めの動作は、図5を参照しながら説明した親機20の動作と同様の動作が適用できる。なお、子機50における動作の制御は、主に、子機50内のCPU60が行う。そして、CPU60の指令にしたがって、LED67内の緑色LED67aまたは赤色LED67bを点滅させる。
また、子機50では、図5に示す動作が行われた後は、図7に示すフローチャートの流れに沿って動作が実行される。
具体的には、図7に示すように、スピーカ65から呼出音が発呼される(ステップS31)。そして、親機20の近くにいるユーザによって、受話器3を上げる、通話開始ボタンを押す、などの、通話開始を指示する操作(オフフック操作)が行なわれると(ステップS32でYES)、親機20は通話可能な状態を開始する(ステップS33)。
親機20が通話可能な状態になったという情報は、親機20の第2通信部19および子機50の通信部68を介して、子機50のCPU60に伝えられる。この情報を受けて、CPU60は、点滅状態であった子機50のLED67(例えば、緑色LED67aまたは赤色LED67b)を、図4(a)および(b)に示すように、点灯状態とする(ステップS34)。このとき、LED67の輝度は、着信中のときよりも低下する。
その後、親機20で通話を行っているユーザによって、親機20の受話器3を本体部2に置く、親機20の通話終了ボタンを押すなどの、通話終了を指示する操作(オンフック操作)が行なわれると(ステップS35)、通話は終了する(ステップS36)。そして、親機20のCPU10は、電話回線との通信を切断する(ステップS37)。
親機20において通話が終了したという情報は、親機20の第2通信部19および子機50の通信部68を介して、子機50のCPU60に伝えられる。この情報を受けた後も、CPU60は、LED67(例えば、緑色LED17aまたは赤色LED17b)の点灯状態を所定時間継続させる(図4(a)および(b)参照)。そして、通話終了後から所定時間経過すると、CPU60は、LED67(例えば、緑色LED67aまたは赤色LED67b)は消灯する(ステップS48)。
一方、スピーカ65から呼出音が発呼された後(ステップS31)、子機50の近くにいるユーザによって、通話開始ボタンを押す、などの、通話開始を指示する操作(オフフック操作)が行なわれると(ステップS32でNO、かつ、ステップS41でYES)、子機50は通話可能な状態を開始する(ステップS42)。
子機50が通話可能な状態になると、CPU60は、点滅状態であった子機50のLED67(例えば、緑色LED67aまたは赤色LED67b)を消灯させる(ステップS43)。これは、子機50を耳に当てている通話中のユーザはLED67を見ることができないためである。このようにすることで、子機50の電池消耗を低減することができる。
なお、子機50を用いての通話中に、子機50のLED67を発光させたままにしてもよい。このようにすれば、ユーザが子機50で通話しているときに、例えば、周囲にいる家族が子機50のLED67の発光色を確認することができる。
また、子機50が通話中のときに、親機20のLED17を発光させる。子機50の通話相手の安全度合を子機50とは別の部屋にいる人(すなわち、親機20の近くにいる人)に報知することができる。
その後、ユーザによって、子機50の通話終了ボタンを押すなどの、通話終了を指示する操作(オンフック操作)が行なわれると(ステップS45)、CPU60は、通話が終了したと判断し(ステップS45)、電話回線との通信を切断する(ステップS46)。
子機50において通話が終了すると、CPU60は、LED67(例えば、緑色LED67aまたは赤色LED67b)を再び点灯させる。その後、CPU60は、LED67(具体的には、緑色LED17aまたは赤色LED17b)の点灯状態を所定時間継続させる。そして、通話終了後から所定時間経過すると、CPU60は、LED67(例えば、緑色LED67aまたは赤色LED67b)は消灯する(ステップS48)。
以上のようにして、本実施形態にかかる電話機1の子機50では、親機20において通話を行う場合には、着信時から通話終了までの間にわたって、LED67を発光させる。LED67の発光色は、発信元の番号が子機50のROM61の所定のリスト(例えば、電話帳、許可リスト)に登録されているか否かによって決定される。また、電話機1の動作状態(すなわち、着信中であるか、通話中であるか、通話終了後であるかなど)に応じて、LED67の発光状態は変化する。
さらに、本実施形態にかかる電話機1の子機では、通話終了後も、LED67の点灯状態は所定時間継続される。例えば、通話終了後に音声メッセージが流れる場合には、この音声メッセージの出力されている間、LED67の点灯状態を継続させてもよい。あるいは、通話終了後、1分間(60秒間)LED67の点灯状態を継続させてもよい。
なお、上述した例では、着信中のときには、LED67を高輝度に点滅させ、通話中になったらLED67の輝度を着信中のときよりも低下させている。しかし、別の例では、着信中のときと通話中のときとの間で輝度を同じにしてもよい。
一方、子機50において通話を行う場合には、通話開始時から通話終了までの間(すなわち、通話中)は、LED67を発光させない。これにより、通話中の子機50の消費電力を低減させることができる。
以上のように、本実施形態にかかる電話機1では、子機50が通話中のときに、親機20のLED17を発光させることによって、通話相手の安全度合を子機50とは別の部屋にいる人(すなわち、親機20の近くにいる人)に報知することができる。
例えば、ユーザが子機50で通話している電話の相手先の番号が、安全な番号として登録されていない番号である場合には、図8に示すように、親機20のLED17の赤色LED17bを点灯(発光)させる。これにより、親機20の近くにいる人に、現在子機50で通話しているユーザの通話相手の安全度合を知らせることができる。親機20と子機50とは、異なる部屋に置かれる可能性が高い。そのため、例えば、子機50で通話しているユーザ(例えば、高齢者)とは離れた場所にいる人(例えば、高齢者の家族)が、親機20のLED17が赤色に点灯しているのを見て、通話の相手先が安全度合の低い相手であると判断し、ユーザのもとへ駆けつけることができる。
一方、ユーザが子機50で通話している電話の相手先の番号が、登録されている安全な番号である場合には、図9に示すように、親機20のLED17の緑色LED17aを点灯(発光)させる。これにより、親機20の近くにいる人に、現在子機50で通話しているユーザの通話相手の安全度合を知らせることができる。例えば、子機50で通話しているユーザ(例えば、高齢者)とは離れた場所にいる人(例えば、高齢者の家族)が、親機20のLED17が緑に点灯しているのを見て、通話の相手先が安全度合の高い相手であると判断し、安心することができる。
また、本実施形態にかかる電話機1では、親機20が通話中のときに、子機50のLED67を発光させることによって、通話相手の安全度合を親機20とは別の部屋にいる人(すなわち、子機50の近くにいる人)に報知することができる。
<発信時のLEDの発光状態について>
本実施形態にかかる電話機1は、着信時だけではなく発信時にも、発信先の番号の登録状態に応じてLED17およびLED67を発光可能に構成されていてもよい。図10(a)および(b)は、親機20のLED17の発信時から通話終了後までの発光状態の一例を順に示す表である。子機50のLED67の発信時から通話終了後までの発光状態も親機20のLED17と同様にしてもよい。
なお、子機50を用いて発信を行う場合には、子機50のLED67は発光させず、親機20のLED17のみを発光させてもよい。これにより、通話中の子機50の消費電力を低減させることができる。
図10(a)には、安全な番号として登録されている番号(登録されている安全な番号)へ発信する場合の発信前から終話後までのLED17および67の発光状態を示す。図10(a)に示すように、登録されている番号へ電話をかける場合には、緑色LED17aおよび67aが発光する。図10(b)には、安全な番号として登録されていない番号へ発信する場合の発信前から通話終了時までのLED17および67の発光状態を示す。図10(b)に示すように、安全な番号として登録されていない番号へ電話をかける場合には、赤色LED17bおよび67bが発光する。
CPU10および60が、発信時に発信先の番号が登録されている番号であるか否かを判断する方法は、着信時と同様の方法で行うことができる。なお、発信前の番号入力時には、図10(a)および(b)に示すように、発信先の番号の登録状態にかかわらず、LED17および67は消灯状態である。一方、ROM11内の電話帳やROM11内に登録されている短縮ダイヤル(ワンタッチダイヤル)のリストなどを選択することによって発信先の番号が自動で入力される場合には、CPU10および60は、登録されている番号への発信であると判断し、発信前の状態であっても、緑色LED17aおよび67aを点滅させる。
入力された発信先の番号への呼び出しが開始される(すなわち、発信中の状態になる)と、LED17および67は点滅状態となる。その後、発信先の番号との通話が始まるとLED17および67は、点灯状態となる。また、着信時と同様に、通話終了後も、LED17および67の点灯状態は継続され、通話終了後から所定時間経過すると、LED17および67は消灯する。例えば、通話終了後に音声メッセージが流れる場合には、この音声メッセージの出力が終了するまでLED17およびLED67の点灯状態は継続される。
上記の構成によれば、電話機1を用いて電話をかける場合に、ユーザがLED17またはLED67の発光色を見ることで、現在通話中の相手先が安全な相手先であるか否かを即座に認識することができる。具体的には、LED17が電話機1の親機20に設けられていることで、ユーザが子機50を使用して電話をかける場合などに、電話機1を使用中のユーザ以外の人がLED17の発光状態を視認することができる。また、LED67が電話機1の子機50に設けられていることで、ユーザが親機20を使用して電話をかける場合などに、電話機1を使用中のユーザ以外の人がLED67の発光状態を視認することができる。そのため、電話機1を使用中のユーザ以外で電話機1の周辺にいる人が、通話の相手先の安全度合を容易に確認することができる。
<変形例>
続いて、第1の実施形態にかかる電話機1の変形例について説明する。変形例では、通話開始後に電話機1が保留の状態になったときに、通話中とはLED17およびLED67の発光のさせ方を異ならせる。保留中以外のLED17およびLED67の発光のさせ方については、第1の実施形態にかかる電話機1と同様の方法が適用できるため、詳しい説明は省略する。
図11(a)および(b)は、変形例にかかる電話機1において、着信時から通話終了後までのLED17およびLED67の発光状態を順に示す表である。図11(a)には、登録されている番号から着信があった場合の着信時から終話後までのLED17およびLED67の発光状態を示す。図11(b)には、登録されていない番号から着信があった場合の着信時から終話後までのLED17およびLED67の発光状態を示す。
図11(a)および(b)に示すように、電話機1が通話中の状態から保留中の状態に切り換わると、LED17およびLED67の発光状態が、点灯状態(常時点灯した状態)から点滅状態(点灯と消灯とを交互に行う状態)へと切り換わる。すなわち、親機20のCPU10は、電話機1が通話中のときと保留中のときとの間で、LED17の発光のさせ方を異ならせる。同様に、子機50のCPU60は、電話機1が通話中のときと保留中のときとの間で、LED67の発光のさせ方を異ならせる。ユーザが相手先との通話を一旦中断する保留中にLED17およびLED67を点滅状態とすることで、LEDへの注意が喚起され、現在通話している相手先の安全度合を再認識する効果が高まる。なお、電話機1が通話中の状態から保留中の状態に切り換わったときに、LED17を点滅させるのではなく、LED17の発光輝度を高輝度と低輝度との間で交互に切り替えてもよい。
また、変形例では、緑色LED17aが発光しているときと、赤色LED17bが発光しているときとの間で、LEDの点滅の速度を異ならせてもよい。例えば、図11(a)および(b)に示す例では、発信元の番号が登録されていることを表す緑色LED17aの点滅時の点灯と消灯との間隔をより短く(点滅の速さをより速く)し、発信元の番号が登録されていないことを表す赤色LED17bの点滅時の点灯と消灯との間隔をより長く(点滅の速さをよりゆっくり)している。これにより、例えば、登録されていない番号からの着信時に、赤色LED17bをゆっくり点滅させることで、ユーザが焦ることなく冷静にオフフック操作を行うことができる。
ここで説明したLED17の発光のさせ方は、一例であり、本発明はこれに限定されない。
(第1の実施形態のまとめ)
以上のように、本実施形態にかかる電話機1は、親機20(電話機本体)と、親機20と無線接続される子機50(無線受話器)とを備えている。親機20は、電話回線と通信する第1通信部18と、子機50と通信する第2通信部19と、少なくとも2色の異なる色に発光するLED17(発光部)と、LED17の動作を制御するCPU10(制御部)と、番号が登録されているROM11とを備えている。
CPU10は、予め登録されている安全な番号からの着信時には、例えば、LED17に含まれる緑色LED17a(第1の色の照明)を発光させ、安全な番号として登録されていない番号からの着信時には、例えば、LED17に含まれる赤色LED17b(第2の色の照明)を発光させる。また、CPU10は、電話機1が呼出中および通話中の両方の状態のときに、LED17(例えば、緑色LED17aまたは赤色LED17b)を発光させる。
上記の構成によれば、発信元の電話番号の安全度合をLED17の発光色で容易に認識することができる。また、LED17を呼出中のみに発光させる構成では、通話中に、LED17の発光色についての記憶が薄れ、発信元の番号が安全であるか否かの認識が弱まる可能性がある。そこで、本実施形態にかかる電話機1では、呼出中のときだけでなく、通話中のときにも発信元の電話番号の安全度合に応じた色のLEDを発光させることで、発信元の番号の安全度合の報知機能をより向上させることができる。
また、本実施形態にかかる電話機1では、子機50が通話中の状態のときに、親機20のLED17に含まれる何れかの照明(すなわち、緑色LED17aまたは赤色LED17b)を発光させるように、CPU10がLED17を制御している。
上記の構成によれば、親機20の近くにいる人に、現在子機50で通話しているユーザの通話相手の安全度合を知らせることができる。例えば、子機50で通話しているユーザとは離れた場所にいる人が、親機20のLED17が赤色に点灯しているのを見て、通話の相手先が安全度合の低い相手であると判断し、ユーザのもとへ駆けつけることができる。これにより、子機50を有している電話機1において、発信元の番号の安全度合を報知する機能をより向上させることができる。
また、本実施形態にかかる電話機1では、子機50は、少なくとも2色の異なる色に発光するLED67(第2発光部)と、LED67の動作を制御するCPU60(第2制御部)とを有している。CPU60は、予め登録されている安全な番号からの着信時には、LED67に含まれる緑色LED67aを発光させ、安全な番号として登録されていない番号からの着信時には、LED67に含まれる赤色LED67bを発光させる。
そして、親機20が通話中の状態のときに、子機50のLED67に含まれる何れかの照明(すなわち、緑色LED67aまたは赤色LED67b)を発光させるように、CPU60がLED67を制御することができる。これにより、子機50の近くにいる人に、現在親機20で通話しているユーザの通話相手の安全度合を知らせることができる。
また、CPU60は、子機50での通話中は、LED67を発光させないように制御することもできる。これにより、通話中の子機50の消費電力を低減させることができる。
本実施形態にかかる電話機1において、CPU10は、呼出中のときと通話中のときとの間で、LED17の発光のさせ方を異ならせている。同様に、CPU60は、呼出中のときと通話中のときとの間で、LED67の発光のさせ方を異ならせている。例えば、図4(a)および(b)に示す例では、呼出中のときはLED17およびLED67を点滅状態とし、通話中のときはLED17およびLED67を点灯状態としている。呼出中のときにLED17およびLED67を点滅状態とすることで、LED17およびLED67への注意をより喚起することができる。そのため、現在着信中の相手先の安全度合をユーザが認識する効果が高まる。
本実施形態にかかる電話機1において、CPU10は、電話機1の通話終了後に、LED17を所定時間(例えば、10~100秒)だけ発光させることができる。同様に、CPU60は、電話機1の通話終了後に、LED67を所定時間(例えば、10~100秒)だけ発光させることができる。これにより、通話終了後に、直近の通話の相手先の安全度合をユーザが再認識することができる。
本実施形態にかかる電話機1において、ROM11は、着信があったときに受信を拒否する発信元の番号として当該番号を登録する拒否リストと、安全な発信元の番号として当該番号を登録する許可リストとを有している。そして、電話機1は、通話終了後に、当該通話の発信元の番号を拒否リストまたは許可リストに登録するための操作部16(例えば、数字ボタンおよび独立した番号登録ボタン)を備えている。この構成によれば、通話終了時にLED17の発光色を確認しながら、直近の通話の相手先の番号を、拒否リストまたは許可リストに登録することができる。
なお、子機50のROM61内にも、同様の各リストが保存されていてもよい。そして、子機50での通話終了時にLED67の発光色を確認しながら、ユーザが、直近の通話の相手先の番号を、拒否リストまたは許可リストに登録することができるようにしてもよい。
〔第2の実施の形態〕
続いて、本発明の第2の実施形態について以下に説明する。第2の実施形態では、親機120の無線受話器103にも、子機50と同様のLED167が設けられている構成について説明する。
図12は、第2の実施形態にかかる電話機101の外観の一例を表わした図である。電話機101は、親機120(電話機本体)と子機50(無線受話器)とを含む。子機50の構成については、第1の実施形態と同様の構成が適用できる。親機120と子機50とは、比較的は離れた場所(例えば、別々の部屋)に置かれる。
親機120は、本体部2と、無線受話器103とを備えている。本体部2の構成については、第1の実施形態と同様の構成が適用できる。
無線受話器103は、コードレスタイプの受話器である。無線受話器103は、本体部2と無線通信で接続される。本体部2と無線受話器103との間の無線通信は、例えば、DECT(Digital Enhanced Cordless Telecommunications)方式と呼ばれるデジタルコードレス電話規格に従った無線通信や、Bluetooth(登録商標)などの無線通信を利用して行われる。
無線受話器103の正面には、ディスプレイ163および数字ボタンなどを含む操作部166が配置される。また、無線受話器103の正面には、スピーカ165およびマイク164が配置される。
図13は、無線受話器103の内部構成の一例を示すブロック図である。図13に示すように、無線受話器103は、無線受話器103の動作を制御するためのCPU160(第2制御部)と、ROM161と、RAM162とを含む。CPU160、ROM161、およびRAM162は、第1の実施形態で説明した子機50のCPU60、ROM61、およびRAM62と、同様の構成を有している。
無線受話器103は、さらに、ディスプレイ163、マイク164、スピーカ165、操作部166、およびLED167(第2発光部)を含む。LED167は、少なくとも2種類の発光色の異なる光源(具体的には、緑色LED167aおよび赤色LED167b)を有する。各光源は、CPU160によってそれぞれ独立して発光が制御される。ディスプレイ163、マイク164、スピーカ165、操作部166、およびLED167は、第1の実施形態で説明した子機50のディスプレイ63、マイク64、スピーカ65、操作部66、およびLED67と、同様の構成を有している。
また、無線受話器103は、通信部168を含む。通信部168は、本体部2との間の無線通信を制御する。
本実施形態にかかる電話機101では、子機50または無線受話器103が通話中の状態のときに、親機20のLED17に含まれる何れかの照明(すなわち、緑色LED17aまたは赤色LED17b)を発光させるように、CPU10がLED17を制御している。なお、子機50が通話中の状態のときに、親機20のLED17および無線受話器103のLED167の両方を発光させるようにしてもよいし、いずれか一方のみを発光させるようにしてもよい。
また、本実施形態にかかる電話機101では、親機120が通話中の状態のときにLED17が発光することに加え、子機50のLED67に含まれる何れかの照明(すなわち、緑色LED17aまたは赤色LED17b)を発光させるように、CPU60がLED67を制御することができる。これにより、子機50の近くにいる人に、現在親機20で通話しているユーザの通話相手の安全度合を知らせることができる。
さらに、本実施形態にかかる電話機101では、無線受話器103のCPU160は、無線受話器103での通話中は、LED167を発光させないように制御することもできる。これにより、通話中の無線受話器103の消費電力を低減させることができる。なお、無線受話器103での通話中に、LED167を発光させるようにしてもよい。このようにすれば、ユーザが無線受話器103で通話しているときに、例えば、周囲にいる家族が無線受話器103のLED167の発光色を確認することができる。
〔第3の実施の形態〕
続いて、本発明の第3の実施形態について以下に説明する。第3の実施形態では、子機を有していない電話機を例に挙げて説明する。
図14は、第3の実施形態にかかる電話機201の外観の一例を表わした図である。電話機201は、本体部2(電話機本体)と、無線受話器103とを備えている。本体部2の構成については、第1の実施形態と同様の構成が適用できる。無線受話器103の構成については、第2の実施形態と同様の構成が適用できる。
本実施形態にかかる電話機201では、無線受話器103が通話中の状態のときに、本体部2のLED17に含まれる何れかの照明(すなわち、緑色LED17aまたは赤色LED17b)を発光させるように、CPU10がLED17を制御している。このように、電話機201では、呼出中のときだけでなく、通話中のときにも発信元の電話番号の安全度合に応じた色のLEDを発光させることができる。そのため、発信元の番号の安全度合の報知機能をより向上させることができる。
また、本実施形態にかかる電話機201では、無線受話器103のCPU160は、電話機201が呼出中のときにはLED167を発光させる一方、電話機201が通話中のとき(すなわち、無線受話器103が本体部2から離れた状態のとき)には、LED167を発光させないように制御することもできる。これにより、通話中の無線受話器103の消費電力を低減させることができる。なお、このとき(すなわち、無線受話器103が本体部2から離れた状態のとき)、本体部2のLED17に含まれる何れかの照明(すなわち、緑色LED17aまたは赤色LED17b)については発光させる。
〔まとめ〕
本発明の一局面にかかる電話機(例えば、電話機1,101,201)は、電話機本体(例えば、親機20,120、本体部2)と、前記電話機本体と無線接続される無線受話器(例えば、子機50、無線受話器103)とを備えている。この電話機において、前記電話機本体は、電話回線と通信する第1通信部(例えば、第1通信部18)と、前記無線受話器と通信する第2通信部(例えば、第2通信部19)と、少なくとも2色の異なる色に発光する発光部(例えば、LED17)と、前記発光部の動作を制御する制御部(例えば、CPU10)とを有している。前記制御部は、登録されている番号からの着信時には、前記発光部に含まれる第1の色の照明(例えば、緑色LED17a)を発光させ、登録されていない番号からの着信時には、第2の色の照明(例えば、赤色LED17b)を発光させる。また、前記制御部は、前記無線受話器が通話中の状態のときに、前記発光部に含まれる何れかの照明を発光させる。
上記の本発明の一局面にかかる電話機(例えば、電話機1,101,201)において、前記無線受話器(例えば、子機50、無線受話器103)は、少なくとも2色の異なる色に発光する第2発光部(例えば、LED67,167)と、前記第2発光部の動作を制御する第2制御部(例えば、CPU60)とを有している。前記第2制御部は、登録されている番号からの着信時には、前記第2発光部に含まれる第1の色の照明(例えば、緑色LED67a,167a)を発光させ、登録されていない番号からの着信時には、前記第2発光部に含まれる第2の色の照明(例えば、赤色LED67b,167b)を発光させてもよい。
上記の本発明の一局面にかかる電話機(例えば、電話機1,101,201)において、前記無線受話器(例えば、子機50、無線受話器103)での通話中は、前記第2発光部(例えば、LED67,167)を発光させなくてもよい。
上記の本発明の一局面にかかる電話機(例えば、電話機1,101)において、前記電話機本体は、親機(例えば、親機20,120)であり、前記無線受話器は、子機(例えば、子機50)であってもよい。
上記の本発明の一局面にかかる電話機(例えば、電話機1,101)において、前記子機(例えば、子機50)は、少なくとも2色の異なる色に発光する第2発光部(例えば、LED67)と、前記第2発光部の動作を制御する第2制御部(例えば、CPU60)とを有し、前記第2制御部は、前記親機(例えば、親機20,120)が通話中の状態のときに、前記第2発光部に含まれる何れかの照明を発光させてもよい。
上記の本発明の一局面にかかる電話機(例えば、電話機1,101,201)において、前記制御部(例えば、CPU10)は、前記電話機が呼出中のときと、前記電話機が通話中のときとの間で、前記発光部(例えば、LED17)の発光のさせ方を異ならせてもよい。
上記の本発明の一局面にかかる電話機(例えば、電話機1,101,201)において、前記制御部(例えば、CPU10)は、前記電話機の通話終了後に、前記発光部(例えば、LED17)を所定時間だけ発光させてもよい。
上記の本発明の一局面にかかる電話機(例えば、電話機1,101,201)は、番号が登録されている記憶部(例えば、ROM11)をさらに備えていてもよい。そして、前記記憶部は、着信があったときに受信を拒否する発信元の番号として当該番号を登録する拒否リストと、安全な発信元の番号として当該番号を登録する許可リストとを有しており、前記電話機での通話終了後に、当該通話の発信元の番号を拒否リストまたは許可リストに登録するための操作部(例えば、操作部16)を備えていてもよい。
上記の本発明の一局面にかかる電話機(例えば、電話機1,101,201)において、前記制御部(例えば、CPU10)は、前記電話機からの発信中に前記発光部(例えば、LED17)を発光させ、前記登録されている番号への発信時には、前記第1の色の照明(例えば、緑色LED17a)を発光させ、前記登録されていない番号への発信時は、前記第2の色の照明(例えば、赤色LED17b)を発光させてもよい。
上記の本発明の一局面にかかる電話機(例えば、電話機1,101,201)において、前記制御部(例えば、CPU10)は、前記電話機が前記通話中のときと、前記電話機が保留中のときとの間で、前記発光部(例えば、LED17)の発光のさせ方を異ならせてもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。また、本明細書で説明した異なる実施形態の構成を互いに組み合わせて得られる構成についても、本発明の範疇に含まれる。