JP7255130B2 - 伝動ベルト補強用コード及びその製造方法 - Google Patents
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Description
(式1)変動(V)={θ(最大)-θ(最小)}/(360/N)×100
(N=3、4、5・・・)
(式1) 変動(V)={θ(最大)-θ(最小)}/(360/N)×100
(N=3、4、5・・・)
また前述の上撚りは、4~14(T/10cm)の撚り数を有することが好ましい。該上撚りの撚り数は、補強用コードの総繊度が22,500~50,000(dtex)の範囲の太いものである場合は、4~10(T/10cm)の範囲内とすることで、太いコードにおいても繊維同士が収束し、伝動ベルトの成型工程を安定的に行うことができるので好ましい。
(1)張力変動
リング型撚糸機において、所定の下撚糸を合糸して1本とした部分で(糸道ガイド15とスネールガイド16の間で)、張力計を用いて測定した。張力変動は以下の式で算出した。
張力変動(%)=(張力の最大値-張力の最小値)/(張力の平均値)×100
(1)角度(θ)
包埋法によりコードの断面サンプルを作成し、これを顕微鏡で100倍又は200倍に拡大した時、コードの中心から分割したポリエステル繊維同士の境界に向けた放射線の形成する角度(θ)とした。ポリエステル繊維同士の境界は、コードの最外周面にて読み取った。なお、倍率の選択は、伝動ベルト補強用コードの繊度が20,000dtex以上の場合は、100倍とし、それより小さい場合には200倍とした。
JIS L1017:2002年 8.3により測定した。測定数(N)はN=5とし、それらの平均値を求めた。
JIS L1017:2002年 8.5 定速伸張形により測定した。(株)オリエンテック社製“テンシロン”引張試験機を用い、試長250mm、引張速度300mm/分で強伸度曲線を描くことにより求めた。なお測定数(N)はN=5とし、それらの平均値、最大値、最小値をそれぞれ記録した。
JIS L1017:2002年 8.5 定速伸張形により測定した。(株)オリエンテック社製“テンシロン”引張試験機を用い、試長250mm、引張速度300mm/分で強伸度曲線を描くことにより求めた。なお測定数(N)はN=5とし、それらの平均値を求めた。
以下の基準で補強用コードの総合評価を行った。
評価◎:角度(θ)の変動(V)が0~30%以下、かつ、強力の最大-最小が3N未満。
評価〇:角度(θ)の変動(V)が30%超40%以下、かつ、強力の最大-最小が3N未満。
評価×:角度(θ)の変動(V)が40%を超え、かつ、強力の最大-最小が3N以上。
ポリエチレンテレフタレートフィラメント糸(360フィラメント、1100dtex、東レ(株)製1100T-360-704M)(以下PET糸1と称する場合もある)を2本、合糸して下撚り(撚り方向:S、撚り数:16.5T/10cm)を付与した下撚糸を3本、同時に、ニップロールで押さえつけて合糸し、しかる後にリング型撚糸機にて回転数3,000rpmで上撚り(撚り方向:Z、撚り数:9.4T/10cm)を施し(=2×3の撚り構成)、補強用コード1を得た。
比較例1において、比較例1と同じポリエチレンテレフタレートフィラメント糸(PET糸1)を使い、比較例1と同じ下撚り構成で得られた下撚糸を3本用いてニップロールで合糸し、しかる後に比較例1と同じ上撚りを施し(=2×3の撚り構成)、補強用コード2を得た。ただし、補強用コード2の合撚りに際しては、原料として用いる下撚糸として、イレギュラーな撚りや、巻き乱れがないなど、均質性に優れた巻き姿の下撚糸ドラムを選択してコードの製造に供した。また、ニップロール間の下撚糸の把持状態が各下撚糸間で均等かつ、長手方向にも張力変動を低減するよう、下撚糸ドラムの巻き出し状態や下撚糸のニップロールへの糸道を制御しながら操業した。その結果、上撚り時の張力変動は34%と小さく適切な状態であった。
実施例1において、適切に管理されず、下撚糸が均等に押さえつけられずに加工した場合のコードへの影響を確認する目的で、本比較例では、下撚糸の一本がニップロールに押さえつけられない状態を再現したモデル実験を行った。
ポリエチレンテレフタレートフィラメント糸(240フィラメント、1100dtex、東レ(株)製1100T-240-704M)(以下PET糸2と称する場合もある)を7本、合糸して下撚り(撚り方向:S、撚り数:11.0T/10cm)を付与した下撚糸を3本、ニップロールで押さえつけて合糸し、しかる後にリング型撚糸機にて回転数3,000rpmで上撚り(撚り方向:Z、撚り数:6.0T/10cm)を施したが(=7×3の撚り構成)、上撚り時の撚糸張力が非常に高く、補強用コードを安定して得ることが難しかった。
参考例1と同じポリエチレンテレフタレートフィラメント糸(PET糸2)を用い、参考例1と同じ下撚り構成で得られた下撚糸を3本、同時に、ニップロールで押さえつけて合糸し、しかる後に参考例1と同じ上撚りをリング撚糸機で施す際の回転数を1,500rpmに変更し補強用コード4を得た。得られた補強用コード4は角度(θ)の変動(V)が非常に小さく、高度な略回転対称性を備えた均一断面を有するものであった。
12:下撚糸
13:撚糸(上撚り)
14:糸道ガイド
15:糸道ガイド
16:スネールガイド
17:スピンドル
21:角度(θ)
22:コードの中心から分割した繊維同士の境界に向けた放射線
Claims (5)
- ポリエステル繊維を3本以上、合糸して撚糸した撚糸で構成されるコードであり、該コードの断面の少なくとも一部が、略回転対称性を備えた均一断面を有する、伝動ベルト補強用コードであって、
前記の略回転対称性が、コードを構成するN本(N≧3)のポリエステル繊維をその断面でN個に分割した時、コードの中心から分割したポリエステル繊維同士の境界に向けた放射線の形成する角度(θ)に関し、下記式1で計算される角度(θ)の変動(V)が0~40%の範囲内であり、
前記のコードの総繊度が7,280~50,000(dtex)の範囲内にある、
伝動ベルト補強用コード。
(式1) 変動(V)={θ(最大)-θ(最小)}/(360/N)×100
(N=3、4、5・・・) - 前記の撚糸が、ポリエステル繊維を2本以上、合糸して撚糸した下撚糸を、更に、3本以上、合糸して上撚りして撚糸としたものである、請求項1に記載の伝動ベルト補強用コード。
- 前記の撚糸の撚り数が、4~14(T/10cm)である、請求項1または2に記載の伝動ベルト補強用コード。
- 前記のコードの総繊度が22,500~50,000(dtex)の範囲内にある、請求項1~3のいずれかに記載の伝動ベルト補強用コード。
- ポリエステル繊維を撚糸して下撚糸とし、しかる後に該下撚糸を、更に3本以上、同時にニップロールで押さえつけて合糸し、しかる後に上撚りする、請求項1~4のいずれかに記載の伝動ベルト補強用コードの製造方法。
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JP2018198483A JP7255130B2 (ja) | 2018-10-22 | 2018-10-22 | 伝動ベルト補強用コード及びその製造方法 |
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