JP7254594B2 - バルコニー構造 - Google Patents

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Description

この発明は、バルコニー構造に関するものである。
住宅などの建物には、上階部分にバルコニーを設置したものが存在している(例えば、特許文献1参照)。
特開2014-214446号公報
このようなバルコニーでは、建物との間に防火ラインを設定する必要がある。
そこで、本発明は、主に、上記した問題点を解決することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明は、
建物本体の上階部分にバルコニーを設置するバルコニー構造であって、
前記バルコニーは、前記建物本体に沿って一側から他側へ延び、
前記バルコニーの一側は下に空間を有するポーチ部とされ、他側は下に建物部を有するテラス部とされ、
前記バルコニーの床部には、前記建物本体と面直に配設されて前記ポーチ部と前記テラス部との境界部分に位置する垂木に対し、少なくとも火災時に前記建物部の上部と前記バルコニーの前記床部との隙間を塞ぐ手段として、該垂木の下側に沿って延びる防火プレートが前記建物部の上部と高さを揃えて取付けられていることを特徴とする。
本発明によれば、上記構成によって、ポーチ部とテラス部とを有するバルコニーに対し、ポーチ部とテラス部との境界部分に、テラス部の下に位置する建物部に対する防火ラインを設定することなどができる。
本実施の形態にかかるバルコニー構造を備えた住宅などの建物を示す斜視図である。 図1のバルコニーの斜視図である。 図1のバルコニーを軒元側から見た斜視図である。 図3の垂木および防火プレートの軒先側の端部を示す斜視図である。 図3の垂木および防火プレートの軒元側の端部を示す斜視図である。 図3のバルコニーの、ポーチ部とテラス部との境界部分の縦断面図である。 図6の垂木に対する防火プレートの取付前の状態を示す斜視図である。 図6の垂木に対する防火プレートの取付後の状態を示す斜視図である。 垂木に対する防火プレートの取付部分を示す斜視図である。 軒元梁に対する防火プレートの取付部分を示す斜視図である。 図10の側面図である。 バルコニーを備えたユニット建物の施工手順を示す斜視図である。 下階の建物ユニットに対するバルコニーの据付け状態を示す斜視図である。 図13と同様の側面図である。
以下、本実施の形態を、図面を用いて詳細に説明する。
図1~図14は、この実施の形態を説明するためのものである。
<構成>以下、構成について説明する。
図1(図2)は、住宅などの建物を示す斜視図である。この建物の本体(建物本体1)は、下階部分2と上階部分3とを有する多層構造を有している。この建物には、上階部分3にバルコニー4が取付けられている。そして、この建物に対するバルコニー4の構造(バルコニー構造)を以下のようにする。
(1)バルコニー4は、建物本体1に沿って一側から他側へ延びるものとされている。
図2(図3)に示すように、バルコニー4の一側は下に空間11を有するポーチ部12とされ、他側は下に建物部13を有するテラス部14とされる。
バルコニー4の床部21には、建物本体1と面直に配設されてポーチ部12とテラス部14との境界部分15に位置する垂木16に対し、図4(~図6)に示すように、垂木16の下側に沿って延びる防火プレート17が取付けられている。
ここで、図3に示すように、バルコニー4は、床部21と手摺部22とを有するものとされている。床部21は、平面視ほぼ矩形状のものとされている。床部21は、基本構造となる床フレームを有している。床フレームは、平行な一対の軒元梁23および軒先梁24や、軒元梁23と軒先梁24との両端部間を接続する平行な一対の妻梁25によって構成されている。床フレームの内部には、妻梁25と平行な垂木16および垂木26が軒元梁23および軒先梁24の延設方向に間隔を有して複数本設置されている。垂木16および垂木26の端部は、建物本体1の上階部分3と面直に配設されて、軒元梁23および軒先梁24の内側面に固定される。床フレームおよび垂木16および垂木26の上部には、床パネルなどが適宜設置される。
また、手摺部22は、基本構造となる手摺フレームを有している。手摺フレームの内部には、バルコニー4の仕様に応じて、格子や、面材や、壁などが適宜設置される。手摺部22は、軒元側を除く三面、または、更に一方の側面を除く二面などに設けられる。
この場合、バルコニー4は、少なくとも床部21を構成する床フレームを、予め完成形の大きさに組立てて大型の構造体にした状態にして、建物本体1に設置される(図12~図14)。このとき、床フレームには、手摺フレームを一体に取付けておくようにしても良い。
バルコニー4の床部21は、建物本体1の(下階部分2の上部よりも僅かに上となる)上階部分3の下部の位置に設置される。バルコニー4の床部21は、一側の一つのコーナー部27に設けた建物固定部28が、建物本体1の上階部分3の下部に固定される。この際、床部21には、建物固定部28の近傍に形状調整部29が設けられる。形状調整部29は、共回防止部を備えたボルト締結部などとすることができる。
建物本体1に沿った一側および他側は、建物本体1の側面に沿った方向であればどのような向きとしても良い。バルコニー4は、建物本体1の側面の一側から他側までの全域に亘る大きさとしても良いが、それより小さくても良い。この実施例では、バルコニー4は、上階部分3の一側面に沿って、上階部分3の全域よりも小さい範囲に設けられている。
空間11は、例えば、玄関ポーチなどとすることができる。
そして、ポーチ部12では、図6に示すように、床部21の下面側に、軒天井材31が設置される。軒天井材31は、耐火材でできており、床部21の内部に垂木16と平行に設置された天井受桟固定梁32、および、天井受桟固定梁32の下面に天井受桟固定梁32と交差するように固定した天井受桟33を介して取付けられる。軒天井材31の縁部には、例えば、軒天井材31の建物部13側の縁部に沿って延びる長尺の軒天井見切材34などの見切材が設置されている。
図1に示すように、建物部13は、建物本体1と連続して設けられても良いし、建物本体1から切離して設けられても良い。この実施例では、建物部13は、建物本体1の下階部分2から部分的に突出するように、建物本体1に付設された玄関スペースなどとされている。建物部13は、ポーチ部12下の空間11に面した位置に玄関ドア13aを有している。
テラス部14は、建物部13の上の部分に形成される。
境界部分15に位置する垂木16は、床フレームの内部に、建物本体1と面直に配設された複数本の垂木26、垂木16の中の1本であり、他の垂木26と同じ(材質や大きさや形状などの)ものとしても良いし、異なるものとしても良い。垂木16は木製や金属製とすることができるが、この実施例では、少なくとも境界部分15に位置する垂木16は、高い防火性が得られるように金属製とされている。また、境界部分15に位置する垂木16は、例えば、他の垂木26よりも大きなものや強度の高いものなどすることができる。
防火プレート17は、防火性を有するプレートのことである。防火プレート17は、例えば、水平な面を有する帯状の金属板(防火鋼板)で構成されて、境界部分15に位置する垂木16の下側に、垂木16に沿って配置される。防火プレート17は、垂木16の下面に対して、上下方向の間隔を有して平行に配設される。防火プレート17は、例えば、図7、図8に示すように、L字型の固定金具18を用いて、垂木16の側面に横方向からネジなどの固定具19(図9)を用いて取付固定される。L字型の固定金具18は、防火プレート17の延設方向に沿って複数設置される。L字型の固定金具18は、横面部が防火プレート17の上面に溶接やリベットやネジなどで一体的に固定されており、縦面部を垂木16の側面にネジ止めされる。
(2)テラス部14の下に位置する建物部13の、境界部分15の側に設けられた壁部42の上端には、防火プレート17の下面と対向する防火材43が取付けられても良い。
ここで、壁部42は、耐火性能を有する壁材(耐火材)で構成されている。壁部42の上端は、防火プレート17の下側に、防火プレート17と僅かな間隔を有して対向するように設置される。壁部42の裏面の上端近傍位置には、鉄フレーム42aが一体に設けられる。
防火材43は、熱によって膨張する熱膨張材で構成されている。防火材43は、境界部分15(に位置する壁部42の上端部)に沿って、境界部分15のほぼ全域に及ぶ長さに延びるものとされて、主に、鉄フレーム42aや壁部42の上端部の上に取付け(または貼付け)られている。防火材43は、防火プレート17に達する厚みか、達しない程度の厚みを有しており、熱膨張して防火プレート17に圧着されることによって防火性能を発揮する。
なお、防火材43は、防火プレート17の幅方向の中間部の位置に設置されている。防火プレート17の幅方向の他側には、建物部13の上端部に取付けられた防水材44が圧接される。この防水材44は、境界部分15に沿って、境界部分15のほぼ全域に及ぶ長さに延びるものとされる。
(3)防火プレート17は、ポーチ部12の床部21の下面側に設置された軒天井材31に、軒天井見切材34を介して接続されても良い。
ここで、軒天井見切材34は、主に耐火性を有する金属部材で構成されている。軒天井見切材34は、図6に示すように、軒天井材31の縁部に嵌合する側面視ほぼコ字状の嵌合部34aと、嵌合部34aの上部を防火プレート17の下面にビスなどの固定具36で上下方向に取付けるための取付面34bとを、主に有している。嵌合部34aには、上方に立上がる立上部が設けられ、取付面34bは、立上部の上端を(建物本体1の)一端側へ向けてほぼ水平に延びるように所要の幅で屈曲させることで形成されている。取付面34bは、立上部の長さの分だけ軒天井材31の上面から離間される。そして、軒天井材31の縁部近傍と、防火プレート17の一側の縁部近傍との間が、嵌合部34aよりも内側となる位置で、軒天井見切材34(の取付面34b)を介して連結されている。
また、嵌合部34aの建物部13側の位置には、建物部13の壁部42の上端部近傍の側面に当接して、壁部42との間でシールを行うシール材34cが取付けられている。
そして、軒天井見切材34の取付面34bを防火プレート17の下面に当接固定し、軒天井見切材34の嵌合部34aに軒天井材31を嵌合した状態にすることで、境界部分15に壁部42、防火材43、防火プレート17、軒天井見切材34、軒天井材31と繋がる、建物部13のための防火ラインが形成される。
(4)図7、図8に示すように、垂木16は、(バルコニー4の)床部21の軒元側に位置する軒元梁23および軒先側に位置する軒先梁24の間に架設されても良い。
そして、図10、図11に示すように、防火プレート17の端部は、取付プレート51を介して、軒元梁23の下部に取付けられても良い。
ここで、軒元梁23は、図5に示すように、少なくとも、ウェブ部23aと下フランジ部23bとを有する断面ほぼL字型のものとすることができる。なお、軒元梁23は、上フランジ部を有する断面ほぼC字型のものとすることもできる。
また、軒先梁24は、図4に示すように、少なくとも、ウェブ部24aと下フランジ部24bとを有する断面ほぼL字型のもの、または、更に上フランジ部24cを有する断面ほぼC字型のものとすることができる。
そして、垂木16の端部は、軒元梁23のウェブ部23aと軒先梁24のウェブ部24aとの間に取付けられる。
軒元梁23側の取付プレート51は、図11に示すように、少なくとも、水平な面を有して、基部が軒元梁23の下部(下フランジ部23bの下面)に溶接やリベットやネジなどによって一体的に固定される。防火プレート17は、取付プレート51の水平な面と同じ高さとなるように、垂木16の下部に対し(固定金具18により)間隔を有して設置される。また、防火プレート17の軒元側の端部は、軒元梁23の下フランジ部23bに若干届かない長さに形成される。そして、取付プレート51の先端部は、軒元梁23の下部に取付けられた状態で、防火プレート17の軒元側の端部に達する長さとなるように、先端部が軒元梁23の下フランジ部23bよりも軒先側へ突出される。そして、取付プレート51の先端部と防火プレート17の軒元側の端部とが連結される。
なお、軒先梁24と防火プレート17(の軒先側)の端部とは、軒元梁23とは異なる構造で接続することができるが、軒元梁23と同様の構造で接続するのが好ましい。この場合、図11の軒元梁23を軒先梁24としたものになる。即ち、軒先梁24側の取付プレート51は、少なくとも、水平な面を有して、基部が軒先梁24の下部(下フランジ部24bの下面)に溶接やリベットやネジなどによって一体的に固定される。防火プレート17は、取付プレート51の水平な面と同じ高さとなるように、垂木16の下部に対し(固定金具18により)間隔を有して配設される。また、防火プレート17の軒先側の端部は、軒先梁24の下フランジ部24bに若干届かない長さに形成される。そして、取付プレート51の先端部は、軒先梁24の下部に取付けられた状態で、防火プレート17の軒先側の端部に達する長さとなるように、先端部が軒先梁24の下フランジ部24bよりも軒元側へ突出される。そして、取付プレート51の先端部と防火プレート17の軒先側の端部とが連結される。
(5)防火プレート17の端部と取付プレート51との取付部分には、互いに当接される立上部17a,51aがそれぞれ形成されても良い。
ここで、防火プレート17の端部と取付プレート51とは、例えば、上下に重ね合わせて、上下方向に固定するようにしても良いが、この実施例では、上記のようにしている。
立上部17a,51aは、防火プレート17の端部に上方へ向けて屈曲形成した上方屈曲部(立上部17a)、および、取付プレート51に上方へ向けて屈曲形成した上方屈曲部(立上部51a)のことである。両立上部17a,51aは、互いに所要の高さの当接面を有して互いに全面が面接触するように突当てられる。そして、ネジなどの固定部52で立上部17a,51aどうしが面直方向に固定される。
(6)図1(図2)に示すように、建物本体1は、建物ユニット61a~61gによって構成されても良い。
バルコニー4は、複数の建物ユニット61a~61g間に跨るように一側から他側へ延びても良い。
ここで、建物ユニット61a~61gは、予め工場で製造された箱状の構造体である。建物ユニット61a~61gを建築現場へ運んで組み立てることにより、短期間のうちに建物(ユニット建物)が構築される。建物ユニット61a~61gには鉄骨系のものと木質系のものとが存在しており、そのどちらでも良い。この実施例では、鉄骨系のものとしている。鉄骨系の建物ユニット61a~61gは、図13に示すように、4本の金属製の柱62の下端間を、4本の金属製の床梁(不図示)で連結すると共に、4本の金属製の柱62の上端間を、4本の金属製の天井梁64で連結した直方体状のユニットフレームを有している。
建物(ユニット建物)は、どのような構成としても良いが、この実施例では、図12(~図14)に示すように、複数の建物ユニット61a~61cおよび61e~61gを短辺の方向(妻方向)に並設して、短辺に沿ってバルコニー4を設置した構成を有している。この場合、建物ユニット61a,61eの側を短辺の方向の一側とし、建物ユニット61c,61gの側を短辺の方向の他側としている。なお、ユニット建物の構成は、上記に限るものではない。また、バルコニー4は、建物ユニット61a~61gの長辺の方向(桁方向)に沿って設置するようにしても良い。
そして、他側の建物ユニット61c,61gを、一側の建物ユニット61a,61eおよび中間の建物ユニット61b,61fに対し、バルコニー4の妻梁25の長さの分だけ長辺の方向にオフセットさせて配置している。これにより、バルコニー4は、軒元側がオフセットされていない上階の建物ユニット61e,61f間に亘る(面する)ように設置されると共に、軒先側がオフセットされた建物ユニット61gとほぼ面一とされている。
なお、バルコニー4は、複数の建物ユニット61e,61f間に跨っていれば良く、短辺の方向の全域に亘って延びる必要はない。また、バルコニー4は、建物ユニット61e,61fの一つ分の短辺の方向(または長辺の方向)の寸法よりも長ければ良く、例えば、複数の建物ユニット61e,61fを合わせた短辺の方向(または長辺の方向)の寸法より短くしても良い。
更に、バルコニー4の他側(テラス部14)の下には、建物部13として、他のものよりも小型の建物ユニット61dが、建物ユニット61bと長辺の方向に連続するように設置されている。
そして、バルコニー4の他側を小型の建物ユニット61dの上に設置する際には、図12、図13に示すように、クレーンで吊り上げたバルコニー4の、床部21の他側のコーナー部などに設けられたピン穴が、図3に示すように、下階の小型の建物ユニット61d(の柱62の上端部)から上方へ突設された位置決めピン65に上下方向に挿入されるように、下階の小型の建物ユニット61dの真上の位置でバルコニー4をほぼ真下へ吊り降ろすようにする。下階の小型の建物ユニット61dの上への吊り降ろし後には、床部21の他側と小型の建物ユニット61dとの間を、上下方向に適宜ボルト固定する。
一方、床部21の一側(ポーチ部12)では、軒先側のコーナー部の下部が、予め地面に埋設固定されたバルコニー柱66の上端部に固定される。そのために、(床部21の一側の)軒先側のコーナー部に設けられたピン穴が、バルコニー柱66の上端部から上方へ突設された位置決めピン65(図14)に上下方向に挿入されるように、バルコニー4をほぼ真下へ吊り降ろすようにする。バルコニー柱66の上への吊り降ろし後には、(床部21の一側の)軒先側のコーナー部とバルコニー4との間を、上下方向にボルト固定する。
この際、図14に示すように、下階の建物ユニット61dの位置決めピン65が、バルコニー柱66の位置決めピン65よりも先にピン穴へ嵌まるように、バルコニー4は、他側が下になるように若干傾けておくのが好ましい。
なお、下階の建物ユニット61a~61cの上に上階の建物ユニット61e~61gを積層固定する際には、図12に示すように、上階の建物ユニット61e~61gの壁部42(壁材)の、バルコニー4と干渉する部分を、適宜切欠いておくようにする(切欠部67)。
そして最後に、(床部21の一側の)軒元側のコーナー部27を建物本体1の上階部分3(の建物ユニット61e)に固定する。なお、この実施例では、バルコニー4は、建物本体1の上階部分3の位置に配設され、三つのコーナー部が、建物本体1の上階部分3以外の部分に固定された状態で、四つのコーナー部のうちの一つのコーナー部27のみが建物本体1の上階部分3に取付けられる構造になっている。
なお、建物本体1の上階部分3(の建物ユニット61eの下部)にバルコニー4の一側の一つのコーナー部27(の建物固定部28)を固定するまでの間、床部21の一側のポーチ部12を、建物本体1の下階部分2の上部に仮置きしておくために、下階の建物ユニット61aの上部に対して、受プレート68を設置しても良い。
<作用効果>この実施例によれば、以下のような作用効果を得ることができる。
(作用効果 1)建物本体1の上階部分3にバルコニー4を設置しても良い。そして、バルコニー4は、建物本体1に沿って一側から他側へ延び、バルコニー4の一側は下に空間11を有するポーチ部12とされ、他側は下に建物部13を有するテラス部14とされても良い。これにより、下全体が空間11になっているポーチバルコニーや、下全体が建物になっているテラスバルコニーとは異なる新たな構成のバルコニー4を提供して、建物に対するバルコニー4の構造を多様化することができる。
そして、この新たな構成のバルコニー4は、他側(テラス部14)を建物部13の上部に対して(上下方向に)固定し、一側(ポーチ部12)を上階部分3の側面に対して(面直方向(水平方向)に)固定する必要があるため、ポーチバルコニーやテラスバルコニーとは異なる設置の仕方などとなる。
そのため、バルコニー4の部分の防火ラインについても、ポーチバルコニーやテラスバルコニーとは異なるものとなり、新たな工夫が必要になる。
この実施例では、バルコニー4の床部21に建物本体1(の側面)と面直に配設されて、ポーチ部12とテラス部14との境界部分15に位置する垂木16に対し、垂木16の下側に沿って延びる防火プレート17を取付けるようにしても良い。
これにより、ポーチ部12とテラス部14との境界部分15に位置する垂木16を利用して、防火プレート17を境界部分15に沿って垂木16の下側に位置するように設置することができる。よって、ポーチ部12とテラス部14との境界部分15に、確実に防火プレート17を配置することができ、また、防火プレート17の高さを、下に位置する建物部13の上部の位置に揃えることが容易となるので、この防火プレート17を用いることで、テラス部14の下に位置する建物部13に対する防火ラインを容易に設定することができる。
(作用効果 2)テラス部14の下に位置する建物部13の、ポーチ部12との境界部分15の側に設けられた壁部42の上端には、防火プレート17の下面と対向する防火材43(熱膨張材)が取付けられても良い。これにより、壁部42の上端と防火プレート17の下面との間を防火ラインにすることができる。この際、壁部42の上端に防火材43(熱膨張材)を取付けることで、建物部13の上にバルコニー4を設置するだけで、境界部分15の防火ラインを完成させることができる。また、壁部42の上端は、位置合わせの必要がないので、防火材43の取付けに手間がかからなくて済む。そのため、防火プレート17の下面に対して、壁部42の上端と位置を合わせて防火材43を取付ける必要をなくすことができ、防火材43の取付けの手間を削減することができる。
(作用効果 3)防火プレート17は、ポーチ部12の床部21の下面側に設置された軒天井材31に、軒天井見切材34を介して接続されても良い。これにより、防火プレート17と軒天井見切材34および軒天井材31とが繋がるので、境界部分15の防火ラインをポーチ部12にまで拡げることができる。
(作用効果 4)防火プレート17(の軒元側)の端部は、取付プレート51を介して、軒元梁23の下部に取付けられても良い。これにより、防火プレート17の端部を、軒元梁23の下部と連なるように取付プレート51で接続することができる。そのため、防火プレート17と軒元梁23との接続によって、境界部分15の防火ラインを途切れなく連続させることができる。なお、軒先梁24と防火プレート17(の軒先側)の端部との接続についても、同様の取付プレート51を用いて同様に行うことができる。
(作用効果 5)防火プレート17の端部と取付プレート51との取付部分には、互いに当接される立上部17a,51aをそれぞれ形成しても良い。これにより、立上部17a,51aが当接面となり、立上部17a,51aどうしを面で合わせることで、防火プレート17の端部と取付プレート51とを、間に隙間のない状態で安定して確実に接続できると共に、立上部17a,51aどうしを面直方向に容易に連結できる。そのため、立上部17a,51aによって取付部分における防水機能や防火機能をより容易に確保できるようになる。よって、境界部分15の防火ラインを、取付部分の位置で途切れなくする機能の信頼性を向上することができる。
(作用効果 6)建物本体1は、建物ユニット61a~61gによって構成されても良い。
この場合、図12(~図14)に示すように、基礎に下階の建物ユニット61a~61dを据付け、下階の建物ユニット61dに対して(予め完成形の大きさに組立てて一つの構造体とされた)バルコニー4を上から設置し、その後で、下階の建物ユニット61a~61cの上に上階の建物ユニット61e~61gを積層固定し、最後にバルコニー4の一側の一つのコーナー部27を上階の建物ユニット61eの側面に面直方向に固定するような施工手順となる。
この実施例では、ポーチ部12とテラス部14との境界部分15に防火ラインを設定することで、下階の建物ユニット61a~61gに対してバルコニー4を設置した時に、バルコニー4の床部21の垂木16に取付けた防火プレート17が、ポーチ部12とテラス部14との境界部分15に配置されることによって、テラス部14の下の建物部13との間で防火ラインが形成されるので、境界部分15の防火ラインを容易に形成することができる。
また、バルコニー4は、複数の建物ユニット61e,61f間に跨るように一側から他側へ延びるものとしても良い。これにより、バルコニー4を複数の建物ユニット61e,61f間に跨るような大型の構造体にして、現場で一気に建物本体1に取付けられるようにすることができる。
1 建物本体
3 上階部分
4 バルコニー
11 空間
12 ポーチ部
13 建物部
14 テラス部
15 境界部分
16 垂木
17 防火プレート
17a 立上部
21 床部
23 軒元梁
24 軒先梁
31 軒天井材
34 軒天井見切材
42 壁部
43 防火材
51 取付プレート
51a 立上部
61a 建物ユニット
61b 建物ユニット
61c 建物ユニット
61d 建物ユニット
61e 建物ユニット
61f 建物ユニット
61g 建物ユニット

Claims (6)

  1. 建物本体の上階部分にバルコニーを設置するバルコニー構造であって、
    前記バルコニーは、前記建物本体に沿って一側から他側へ延び、
    前記バルコニーの一側は下に空間を有するポーチ部とされ、他側は下に建物部を有するテラス部とされ、
    前記バルコニーの床部には、前記建物本体と面直に配設されて前記ポーチ部と前記テラス部との境界部分に位置する垂木に対し、少なくとも火災時に前記建物部の上部と前記バルコニーの前記床部との隙間を塞ぐ手段として、該垂木の下側に沿って延びる防火プレートが前記建物部の上部と高さを揃えて取付けられていることを特徴とするバルコニー構造。
  2. 請求項1に記載のバルコニー構造であって、
    前記テラス部の下に位置する前記建物部の、前記境界部分の側に設けられた壁部の上端には、前記防火プレートの下面と対向し、少なくとも火災時に熱膨張して前記防火プレートに圧着する熱膨張性の防火材が取付けられていることを特徴とするバルコニー構造。
  3. 請求項1または請求項2に記載のバルコニー構造であって、
    前記防火プレートは、前記ポーチ部の床部の下面側に設置された軒天井材に、軒天井見切材を介して接続されていることを特徴とするバルコニー構造。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のバルコニー構造であって、
    前記垂木は、前記床部の軒元側に位置する軒元梁および軒先側に位置する軒先梁の間に架設され、
    前記防火プレートの端部は、取付プレートを介して、前記軒元梁の下部に取付けられたことを特徴とするバルコニー構造。
  5. 請求項4に記載のバルコニー構造であって、
    前記防火プレートの端部と前記取付プレートとの取付部分には、互いに当接される立上部がそれぞれ形成されていることを特徴とするバルコニー構造。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載のバルコニー構造であって、
    前記建物本体は、建物ユニットによって構成され、
    前記バルコニーは、複数の前記建物ユニット間に跨るように一側から他側へ延びていることを特徴とするバルコニー構造。
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