以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。
図1は、一実施の形態に係る自動取引装置の正面及び右側面の外観構成を例示する図(一部透視図を含む)であって、図1左側に装置正面の外観構成を例示し、図1右側に装置右側面の外観構成を例示する。
図1に例示した自動取引装置100は、例えばATMであり、銀行等の金融機関やコンビニエンスストアの店舗等に設置される。
自動取引装置100は、後方確認ミラー101、通帳挿入排出部102、カード挿入排出部103、硬貨入出金部104、紙幣入出金部105、表示入力部106、スピーカ107、NFC処理ユニット108、給電用コネクタ109、及び給電用ケーブル引出口110を備える。
後方確認ミラー101は、顧客が後方を確認可能にするミラーである。後方確認ミラー101は、例えばマジックミラーと呼ばれているものであり、自動取引装置100の外側(顧客側)からは鏡として機能し、自動取引装置100の内側からは透けて外側が見えるような構造を有する光学部品(ビームスプリッタ)である。自動取引装置100内の後方確認ミラー101と対応する位置にはカメラ111が設けられる。カメラ111は、後方確認ミラー101を介して、顧客の上半身や、当該カメラ111に翳されたスマートフォン等の携帯端末に表示されたQRコード等を撮影する。
通帳挿入排出部102は、通帳の受け付け及び返却を行う。
カード挿入排出部103は、取引に使用されるカード(キャッシュカード等)の受け付け及び返却を行う。また、カード挿入排出部103は、取引明細が印刷されたレシートの排出も行う。
硬貨入出金部104は、入金硬貨の受け付け及び出金硬貨の排出を行う。
紙幣入出金部105は、入金紙幣の受け付け及び出金紙幣の排出を行う。
表示入力部106は、取引画面等の各種画面の表示や、顧客からの操作入力の受け付けを行う。表示入力部106は、後述の表示装置139及び入力装置140により構成される。表示入力部106の下側には、携帯端末に充電用電力を無線により供給するための送電コイル112が設けられる。
スピーカ107は、操作案内の音声や警告音等を発する。
NFC処理ユニット108は、当該NFC処理ユニット108に翳されたNFC対応携帯端末等との間でNFC通信を行う。
給電用コネクタ109は、携帯端末に充電用電力を供給するためのコネクタであり、例えばUSB(Universal Serial Bus)コネクタである。給電用コネクタ109を介して携帯端末に充電用電力が供給される場合は、当該給電用コネクタ109に充電ケーブル(USBケーブル等)を介して携帯端末が接続される。なお、自動取引装置100は、給電用コネクタ109として、Lightning(登録商標)コネクタ、Type-CのUSBコネクタ、microUSBコネクタ、及びFOMA(Freedom Of Mobile multimedia Access(登録商標)コネクタ等といったように複数の異種の給電用コネクタ109を備えてもよい。
給電用ケーブル引出口110は、携帯端末に充電用電力を供給するための給電用ケーブル113が自動取引装置100の内部から外部へ引き出される際の引出口である。給電用ケーブル113は、携帯端末に接続される端子として、1つ又は複数の異種の端子を有する。給電用ケーブル113を介して携帯端末に充電用電力が供給される場合は、給電用ケーブル引出口110から引き出された給電用ケーブル113の端子に携帯端末が接続される。なお、給電用ケーブル引出口110から引き出された給電用ケーブル113は、使用後において、例えば、自動取引装置100が備える図示しないリール機構によって巻き取られて給電用ケーブル引出口110から自動取引装置100の内部に収納される。
図2は、給電用ケーブル引出口から引き出された給電用ケーブルの一部を模式的に例示する図である。
図2に例示した給電用ケーブル113は、携帯端末に接続される端子として、Lightning端子113a、Type-CのUSB端子113b、microUSB端子113c、及びFOMA端子113dを有する。これにより、これらの端子の何れかとの接続に対応した携帯端末への充電用電力の供給が可能になる。
図3は、一実施の形態に係る自動取引装置のハードウェア構成を例示する図である。
図3に例示した自動取引装置100は、制御ユニット121、表示入力部106、カード処理ユニット122、通帳処理ユニット123、硬貨処理ユニット124、紙幣処理ユニット125、ジャーナル処理ユニット126、カメラ111、QRコードリーダ127、NFC処理ユニット108、スピーカ107、及び給電ユニット128を備える。
制御ユニット121は、自動取引装置100で実行される処理の制御を行う。制御ユニット121は、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサ131、RAM(Random Access Memory)132、HDD(Hard Disk Drive)133、グラフィック処理部134、入出力インタフェース135、及び通信制御部136を備えており、これらはバス137で相互に接続されている。
プロセッサ131は、OS(Operating System)のプログラムやアプリケーションプログラム等の各種のプログラムを実行することにより自動取引装置100の全体動作を制御する。
RAM132は、プロセッサ131により実行されるプログラムの一部が一時的に格納されたり、プロセッサ131の作業用記憶領域として使用されたりする。
HDD133は、プロセッサ131により実行される各種のプログラムや、プログラムの実行に必要な各種データ等が記録される。
グラフィック処理部134には、表示入力部106に備えられる表示装置139が接続されている。グラフィック処理部134は、プロセッサ131からの制御信号に従って各種画面を表示装置139に表示させる。
入出力インタフェース135には、表示入力部106に備えられる入力装置140、カード処理ユニット122、通帳処理ユニット123、硬貨処理ユニット124、紙幣処理ユニット125、ジャーナル処理ユニット126、カメラ111、QRコードリーダ127、NFC処理ユニット108、スピーカ107、及び給電ユニット128が接続されている。また、入出力インタフェース135には、可搬型記録媒体138への情報の書き込みや可搬型記録媒体138からの情報の読み出しが可能な可搬型記録媒体インタフェースの接続も可能になっている。入出力インタフェース135は、プロセッサ131からの制御信号を入力装置140、カメラ111、QRコードリーダ127、スピーカ107、及び各ユニットに通知する。また、入出力インタフェース135は、入力装置140、カメラ111、QRコードリーダ127、及び各ユニットからの信号(データ、情報)をプロセッサ131に通知する。
通信制御部136は、図示しないネットワークに接続され、当該ネットワークを介して例えば図示しないホストコンピュータと通信を行う。
表示入力部106は、表示装置139と入力装置140を備える。表示装置139は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)であり、入力装置140は、表示装置139上に配置されるタッチパネルである。入力装置140は、当該入力装置140に対する操作入力を検出し、その検出結果をプロセッサ131に通知する。
カード処理ユニット122は、カードをカード挿入排出部103から挿入、排出する。また、挿入されたカードが有する磁気ストライプやIC(Integrated Circuit)チップに対する情報(データ)の読み出し及び書き込みを行う。また、カード処理ユニット122は、取引明細をレシートに印刷してカード挿入排出部103から排出すること等も行う。
通帳処理ユニット123は、通帳を通帳挿入排出部102から挿入、排出する。また、挿入された通帳が有する磁気ストライプに記録された情報(データ)の読み出しや、通帳記入等を行う。
硬貨処理ユニット124は、硬貨を硬貨入出金部104から入出金する。また、入金硬貨の計数、鑑別や、出金硬貨の計数等を行う。
紙幣処理ユニット125は、紙幣を紙幣入出金部105から入出金する。また、入金紙幣の計数、鑑別や、出金紙幣の計数等を行う。
ジャーナル処理ユニット126は、取引情報を記録等するジャーナル処理を実行する。
カメラ111は、上述のとおり、後方確認ミラー101を介して、顧客の上半身や、当該カメラ111に翳された携帯端末に表示されたQRコード等を撮影する。
QRコードリーダ127は、カメラ111により撮影されたQRコードを読み取る。
NFC処理ユニット108は、上述のとおり、当該NFC処理ユニット108に翳されたNFC対応携帯端末等との間でNFC通信を行う。
スピーカ107は、上述のとおり、操作案内の音声や警告音等を発する。
給電ユニット128は、携帯端末に充電用電力を供給するユニットである。給電ユニット128は、有線により携帯端末に充電用電力を供給する有線給電ユニット141と、無線により携帯端末に充電用電力を供給する無線給電ユニット142を備える。
有線給電ユニット141は、上述の給電用コネクタ109及び給電用ケーブル113を含み、給電用コネクタ109と充電ケーブルを介して接続された携帯端末や、給電用ケーブル113の端子に接続された携帯端末に対して、有線による充電用電力の供給を行う。また、有線給電ユニット141は、有線により充電用電力を供給するラインを流れる電流を検出する電流検出機能を備える。これにより、その電流検出結果に基づいて、プロセッサ131は、有線給電ユニット141により供給される充電用電力により携帯端末が充電中であるか否かを判定することができる。このような有線給電ユニット141は、例えば、後述の図4に例示する構成を含んで実現される。
無線給電ユニット142は、上述の送電コイル112を含み、当該送電コイル112に電流を流すことにより発生する磁束を利用して(いわゆる電磁誘導方式により)、無線による携帯端末への充電用電力の供給を行う。但し、この場合の携帯端末は、このような方式による無線充電に対応した携帯端末である必要がある。また、無線給電ユニット142は、送電コイル112を流れる電流を検出する電流検出機能を備える。これにより、その電流検出結果に基づいて、プロセッサ131は、無線給電ユニット142により供給される充電用電力により携帯端末が充電中であるか否かを判定することができる。なお、無線給電ユニット142は、電磁誘導方式以外の方式、例えば磁界共鳴方式により、無線による充電用電力の供給を行うように構成されてもよい。
図3に例示した自動取引装置100は、その他、指紋や手のひらの静脈等といった生体情報を使用して認証を行う生体認証処理ユニットを備えてもよい。また、図3に例示した自動取引装置100において、制御ユニット121の一部は、FPGA(Field Programmable Gate Array)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)等のハードウェアにより実現されてもよい。
図4は、有線給電ユニットにおける、給電用コネクタから充電用電力を供給するための構成を例示する図である。
図4に例示した有線給電ユニット141は、制御IC151、電源ライン(+5V#OS)、電源制御IC152、ノイズフィルタ153、電源ライン(+5V#OS_CHARGE)、給電用コネクタ109、及びGNDラインを備える。
電源制御IC152の入力側には、電源ライン(+5V#OS)が接続されると共に制御IC151が接続され、電源制御IC152の出力側には、ノイズフィルタ153を介して給電用コネクタ109及び電源ライン(+5V#OS_CHARGE)が接続される。給電用コネクタ109には、GNDラインも接続される。なお、電源ライン(+5V#OS_CHARGE)には、サージ電圧の発生から回路を保護するためのダイオードを設けてもよい。この場合は、サージ電圧の発生から、例えば、給電用コネクタ109に充電ケーブルを介して接続された携帯端末を保護することができる。
制御IC151は、電源制御IC152にHighレベル又はLowレベルの制御信号(*CUT_CHARGE)を出力する。なお、制御IC151は、GPIO(General Purpose Input/Output)等を含んでもよい。電源制御IC152は、制御信号(*CUT_CHARGE)がHighレベルである場合は、電源ライン(+5V#OS)から供給される電圧(+5V)を出力する。一方、制御信号(*CUT_CHARGE)がLowレベルである場合は、電源ライン(+5V#OS)から供給される電圧(+5V)の出力を停止する。即ち、この場合は、電源制御IC152の出力が0Vになる。また、電源制御IC152は、当該電源制御IC152の出力ラインを流れる電流を制限する過電流防止回路154を備える。これにより、後段回路の保護が可能になり、例えば、給電用コネクタ109と充電ケーブルを介して接続された携帯端末の保護が可能になる。また、電源制御IC152は、当該電源制御IC152の出力ラインを流れる電流を検出する電流検出回路155を備える。これにより、電流検出回路155の検出結果に基づいて、プロセッサ131は、有線給電ユニット141によって給電用コネクタ109を介して供給される充電用電力により携帯端末が充電中であるか否かを判定することができる。ノイズフィルタ153は、電源ライン(+5V#OS)からのノイズを除去する。
図4に例示した構成によれば、給電用コネクタ109に充電ケーブルを介して携帯端末が接続されている場合に、制御IC151がHighレベルの制御信号(*CUT_CHARGE)を出力すると、携帯端末に充電用電力が供給され、制御IC152がLowレベルの制御信号(*CUT_CHARGE)を出力すると、携帯端末への充電用電力の供給が停止する。
なお、有線給電ユニット141において、給電用ケーブル113から充電用電力を供給するための構成も、図4に例示した構成と同様の構成により実現することができる。
図5は、一実施の形態に係る自動取引装置における、携帯端末への充電用電力の供給に係る機能構成を例示する図である。
図5に例示した自動取引装置100は、給電部161、給電制御部162、表示部163、第1の判定部164、及び第2の判定部165を備える。
給電部161は、携帯端末に充電用電力を供給するものであり、有線により携帯端末に充電用電力を供給する有線給電部171と、無線により携帯端末に充電用電力を供給する無線給電部172を備える。有線給電部171は、1つ又は複数の異種の給電用コネクタ109を備えて、当該給電用コネクタ109にケーブルを介して接続された携帯端末に充電用電力を供給してもよい。また、有線給電部171は、1つ又は複数の異種の端子を有する給電用ケーブル113を備えて、その端子に接続された携帯端末に充電用電力を供給してもよい。給電用ケーブル113は、自動取引装置100の外部へ引出可能に構成されてもよい。給電部161、有線給電部171、及び無線給電部172は、例えば、給電ユニット128、有線給電ユニット141、及び無線給電ユニット142に対応する。
給電制御部162は、自動取引装置100にて携帯端末を使用しての取引中の所定の間に限り給電部161が携帯端末に充電用電力を供給するように給電部161を制御する。給電制御部162は、例えば、プロセッサ131の機能の一部に対応する。
表示部163は、給電用コネクタ109の位置を案内する案内画面や、給電用ケーブル113の位置を案内する案内画面や、無線により携帯端末に充電用電力を供給可能な範囲を案内する案内画面等を表示する。表示部163は、例えば、表示装置139に対応する。
第1の判定部164は、有線給電部171により供給される充電用電力により携帯端末が充電中であるか否かを判定する。例えば、自動取引装置100にて携帯端末を使用しての取引中の所定の間において、第1の判定部164により携帯端末が充電中でない判定された場合は、表示部163が、携帯端末との接続確認を促す案内画面を表示するようにしてもよい。第1の判定部164は、例えば、プロセッサ131の機能の一部に対応する。
第2の判定部165は、無線給電部172により供給される充電用電力により携帯端末が充電中であるか否かを判定する。例えば、自動取引装置100にて携帯端末を使用しての取引中の所定の間において、第2の判定部165により携帯端末が充電中でないと判定された場合は、表示部163が、携帯端末を上記範囲内に移動させるように促す案内画面を表示するようにしてもよい。第2の判定部165は、例えば、プロセッサ131の機能の一部に対応する。
次に、自動取引装置100において実行される取引処理について説明する。ここでは、携帯端末を使用して取引が行われる場合の取引処理について説明する。
図6は、一実施の形態に係る自動取引装置において実行される取引処理の流れを例示するフローチャート(その1)である。図7~図19は、表示入力部の表示画面を例示する図である。詳しくは、図7は、取引選択画面を例示する図である。図8は、取引方法選択画面を例示する図である。図9は、充電選択画面を例示する図である。図10は、充電方法選択画面を例示する図である。図11は、有線充電方法選択画面を例示する図である。図12は、有線充電方法案内画面Aを例示する図である。図13は、有線接続確認案内画面Aを例示する図である。図14は、操作案内画面Aを例示する図である。図15は、操作案内画面Bを例示する図である。図16は、暗証番号入力画面を例示する図である。図17は、取引内容確認画面を例示する図である。図18は、取引完了画面Aを例示する図である。図19は、取引終了画面を例示する図である。
図6に例示した取引処理が開始すると、まず、制御ユニット121は、図7に例示した取引選択画面181を表示入力部106に表示する(S101)。
ここでは、取引選択画面181において、顧客により「携帯端末決済」ボタンが押下されたとする。「携帯端末決済」ボタンは、携帯端末を使用して取引を行う場合に押下されるボタンである。この「携帯端末決済」ボタンの押下により、「携帯端末決済」の取引が開始する。
次に、制御ユニット121は、図8に例示した取引方法選択画面182を表示入力部106に表示する(S102)。そして、取引方法選択画面182において、顧客により「QRコードで取引」ボタン又は「NFC通信で取引」ボタンが押下されると、制御ユニット121は、押下されたボタンに応じて、QRコードリーダ127又はNFC処理ユニット108を起動する(S103)。詳しくは、「QRコードで取引」ボタンが押下された場合は、QRコードリーダ127を起動し、「NFC通信で取引」ボタンが押下された場合は、NFC処理ユニット108を起動する。
次に、制御ユニット121は、図9に例示した充電選択画面183を表示入力部106に表示し(S104)、充電選択画面183において、「充電を希望する」ボタンと「充電を希望しない」ボタンの何れが顧客により押下されたかを判定する(S105)。
S105の判定結果が「充電を希望しない」ボタンである場合は、処理がS113へ進む。
一方、S105の判定結果が「充電を希望する」ボタンである場合、制御ユニット121は、図10に例示した充電方法選択画面184を表示入力部106に表示する(S106)。ここでは、充電方法選択画面184において、顧客により「有線充電」ボタンが押下されたとする。なお、「無線充電」ボタンが押下された場合の取引処理については、図24~図27を用いて後述する。
「有線充電」ボタンが押下されると、制御ユニット121は、図11に例示した有線充電方法選択画面185を表示入力部106に表示する(S107)。ここでは、有線充電方法選択画面185において、「充電ケーブルをお持ちの方」ボタンが顧客により押下されたとする。なお、「充電ケーブルをお持ちでない方」ボタンが押下された場合の取引処理については、図20~図23を用いて後述する。
「充電ケーブルをお持ちの方」ボタンが押下されると、制御ユニット121は、図12に例示した有線充電方法案内画面A186を表示入力部106に表示する(S108)。有線充電方法案内画面A186は、給電用コネクタ109の位置を顧客に案内する案内画面でもある。なお、有線充電方法案内画面A186では、給電用コネクタ109が「充電ケーブル差込口」として示されている。
このような有線充電方法案内画面A186において、顧客により「確認」ボタンが押下されると、制御ユニット121は、有線給電ユニット141による給電用コネクタ109からの有線による充電用電力の供給(有線給電)を開始する(S109)。
次に、制御ユニット121は、有線給電ユニット141による充電用電力の供給により携帯端末が充電中であるか否かを判定する(S110)。この判定は、有線給電ユニット141が備える電流検出機能による電流検出結果に基づいて行われる。
S110の判定結果がNOの場合、制御ユニット121は、図13に例示した有線接続確認案内画面A187を表示入力部106に表示する(S111)。有線接続確認案内画面A187は、携帯端末との接続確認を顧客に促す案内画面である。なお、S111では、顧客への注意喚起の観点から、スピーカ107により警告音が発せられてもよい。
次に、制御ユニット121は、有線接続確認案内画面A187において、顧客により「取り消し」ボタンが押下されたか否かを判定する(S112)。「取り消し」ボタンは、取引を取り消す場合に押下されるボタンである。
S112の判定結果がNOの場合は、処理がS110に戻り、S112の判定結果がYESの場合は、処理がS120へ進む。
一方、S110の判定結果がYESの場合、制御ユニット121は、図14に例示した操作案内画面A188又は図15に例示した操作案内画面B189を表示入力部106に表示する(S113)。詳しくは、上述の取引方法選択画面182において、「QRコードで取引」ボタンが押下されていた場合には操作案内画面A188を表示し、「NFC通信で取引」ボタンが押下されていた場合には操作案内画面B189を表示する。操作案内画面A188は、携帯端末に表示されたQRコードを翳す位置を顧客に案内する画面であり、操作案内画面B189は、携帯端末を翳す位置を顧客に案内する画面である。なお、操作案内画面B189では、NFC処理ユニット108が「NFC通信機」として示されている。
次に、制御ユニット121は、携帯端末に表示されたQRコードの読み取り又は携帯端末とのNFC通信が終了したか否かを判定する(S114)。詳しくは、上述の取引方法選択画面182において、「QRコードで取引」ボタンが押下されていた場合には、携帯端末に表示されたQRコードの読み取りが終了したか否かを判定し、「NFC通信で取引」ボタンが押下されていた場合には、携帯端末とのNFC通信が終了したか否かを判定する。なお、携帯端末に表示されたQRコードの読み取りでは、携帯端末に表示されたQRコードがカメラ111により撮影され、当該カメラ111により撮影されたQRコードがQRコードリーダ127により読み取られる。QRコードは、顧客の口座情報等を含む。また、携帯端末とのNFC通信では、NFC処理ユニット108により携帯端末との間でNFC通信が行われ、顧客の口座情報等が取得される。
S114の判定結果がNOの場合は、S105の判定結果が「充電を希望する」ボタンであった場合に限り、処理がS110へ戻る。S114の判定結果がNOの場合であって、S105の判定結果が「充電を希望しない」ボタンであった場合には、例えば、処理がS113へ戻るようにしてもよい。そして、この場合にS113で表示される操作案内画面A188又は操作案内画面B189には、有線接続確認案内画面A187の「取り消し」ボタンと同様の機能を有する「取り消し」ボタンが表示されるようにしてもよい。
一方、S114の判定結果がYESの場合、制御ユニット121は、図16に例示した暗証番号入力画面190を表示入力部106に表示する(S115)。そして、暗証番号入力画面190において、顧客により暗証番号が入力されて「確定」ボタンが押下されると、制御ユニット121は、図17に例示した取引内容確認画面191を表示入力部106に表示する(S116)。なお、取引内容確認画面191に含まれる「振込金額」や「お振込先」の情報は、例えば、QRコードリーダ127により読み取られたQRコードの情報、又は、NFC処理ユニット108による携帯端末とのNFC通信により取得された情報に含まれていたものであって、顧客が予め携帯端末に入力しておいた情報でもある。
そして、取引内容確認画面191において、顧客により「確認」ボタンが押下されると、制御ユニット121は、その取引内容に応じた取引処理を行い、上述の充電選択画面183(図9およびS105)において「充電を希望する」ボタンが押下されていたか否かを判定する(S117)。
S117の判定結果がNOの場合は、処理がS120へ進む。
一方、S117の判定結果がYESの場合、制御ユニット121は、有線給電ユニット141による給電用コネクタ109からの有線による充電用電力の供給(有線給電)を終了(停止)し(S118)、図18に例示した取引完了画面A192(有線給電終了画面を兼ねる)を表示入力部106に表示する(S119)。そして、取引完了画面A192が表示されてから所定時間(例えば5秒)経過後、又は、顧客により取引完了画面A192に対するタッチ操作が行われると、制御ユニット121は、図19に例示した取引終了画面193を表示入力部106に表示し(S120)、図6に例示した取引処理が終了する。
このような図6に例示した取引処理によれば、「携帯端末決済」の取引が開始してから終了するまでの間において、給電用コネクタ109と充電ケーブルを介して接続された携帯端末に対して充電用電力の供給を行うことができる。
図20は、一実施の形態に係る自動取引装置において実行される取引処理の流れを例示するフローチャート(その2)であって、図6に例示した取引処理において、S107で表示された有線充電方法選択画面185(図11参照)で「充電ケーブルをお持ちでない方」ボタンが押下された場合の処理を例示するものでもある。図21~図23は、表示入力部の表示画面を例示する図である。詳しくは、図21は、有線充電方法案内画面Bを例示する図である。図22は、有線接続確認案内画面Bを例示する図である。図23は、取引完了画面Bを例示する図である。
図20に例示した取引処理において、S201~S207の処理は、図6に例示したS101~S107の処理と同様である。
そして、S207で表示された有線充電方法選択画面185において、「充電ケーブルをお持ちでない方」ボタンが押下されると、制御ユニット121は、図21に例示した有線充電方法案内画面B201を表示入力部106に表示する(S208)。有線充電方法案内画面B201は、給電用ケーブル113の位置を顧客に案内する案内画面でもある。なお、有線充電方法案内画面B201では、給電用ケーブル113が「充電ケーブル」として示されている(後述の取引完了画面B203も同様)。
このような有線充電方法案内画面B201において、顧客により「確認」ボタンが押下されると、制御ユニット121は、有線給電ユニット141による給電用ケーブル113からの有線による充電用電力の供給(有線給電)を開始する(S209)。
次に、制御ユニット121は、有線給電ユニット141による充電用電力の供給により携帯端末が充電中であるか否かを判定する(S210)。この判定は、有線給電ユニット141が備える電流検出機能による電流検出結果に基づいて行われる。
S210の判定結果がNOの場合、制御ユニット121は、図22に例示した有線接続確認案内画面B202を表示入力部106に表示する(S211)。有線接続確認案内画面B202は、携帯端末との接続確認を顧客に促す案内画面である。なお、S211では、顧客への注意喚起の観点から、スピーカ107により警告音が発せられてもよい。
次に、制御ユニット121は、有線接続確認案内画面B202において、顧客により「取り消し」ボタンが押下されたか否かを判定する(S212)。
S212の判定結果がNOの場合は、処理がS210に戻り、S212の判定結果がYESの場合は、処理がS220へ進む。
一方、S210の判定結果がYESの場合は、S213以降の処理が行われる。
S213~S217の処理は、図6に例示したS113~S117の処理と同様である。
そして、S217(「充電を希望する」が押下されていたか否か)の判定結果がYESの場合、制御ユニット121は、有線給電ユニット141による給電用ケーブル113からの有線による充電用電力の供給(有線給電)を終了(停止)し(S218)、図23に例示した取引完了画面B203(有線給電終了画面を兼ねる)を表示入力部106に表示する(S219)。そして、取引完了画面B203が表示されてから所定時間(例えば5秒)経過後、又は、顧客により取引完了画面B203に対するタッチ操作が行われると、制御ユニット121は、図19に例示した取引終了画面193を表示入力部106に表示し(S220)、図20に例示した取引処理が終了する。
このような図20に例示した取引処理によれば、「携帯端末決済」の取引が開始してから終了するまでの間において、給電用ケーブル113に接続された携帯端末に対して充電用電力の供給を行うことができる。
図24は、一実施の形態に係る自動取引装置において実行される取引処理の流れを例示するフローチャート(その3)であって、図6に例示した取引処理において、S106で表示された充電方法選択画面184(図10参照)で「無線充電」ボタンが押下された場合の処理を例示するものでもある。図25~図27は、表示入力部の表示画面を例示する図である。詳しくは、図25は、無線充電方法案内画面を例示する図である。図26は、無線接続確認案内画面を例示する図である。図27は、取引完了画面Cを例示する図である。
図24に例示した取引処理において、S301~S306の処理は、図6に例示したS101~S106の処理と同様である。
そして、S306で表示された図10の充電方法選択画面184において、「無線充電」ボタンが押下されると、制御ユニット121は、図25に例示した無線充電方法案内画面301を表示入力部106に表示する(S307)。無線充電方法案内画面301は、無線により携帯端末に充電用電力を供給可能な範囲(以下「無線給電可能範囲」という)を顧客に案内する案内画面でもある。なお、無線充電方法案内画面301では、無線給電可能範囲が「充電可能範囲」として示されている(後述の無線接続確認案内画面302も同様)。
このような無線充電方法案内画面301において、顧客により「確認」ボタンが押下されると、制御ユニット121は、無線給電ユニット142による送電コイル112からの無線による充電用電力の供給(無線給電)を開始する(S308)。
次に、制御ユニット121は、無線給電ユニット142による充電用電力の供給により携帯端末が充電中であるか否かを判定する(S309)。この判定は、無線給電ユニット142が備える電流検出機能による電流検出結果に基づいて行われる。
S309の判定結果がNOの場合、制御ユニット121は、図26に例示した無線接続確認案内画面302を表示入力部106に表示する(S310)。無線接続確認案内画面302は、携帯端末を無線給電可能範囲内に移動させるように顧客に促す案内画面である。なお、S310では、顧客への注意喚起の観点から、スピーカ107により警告音が発せられてもよい。
次に、制御ユニット121は、無線接続確認案内画面302において、顧客により「取り消し」ボタンが押下されたか否かを判定する(S311)。
S311の判定結果がNOの場合は、処理がS309に戻り、S311の判定結果がYESの場合は、処理がS319へ進む。
一方、S309の判定結果がYESの場合は、S312以降の処理が行われる。
S312~S316の処理は、図6に例示したS113~S117の処理と同様である。
そして、S316(「充電を希望する」が押下されていたか否か)の判定結果がYESの場合、制御ユニット121は、無線給電ユニット142による送電コイル112からの無線による充電用電力の供給(無線給電)を終了(停止)し(S317)、図27に例示した取引完了画面C303(無線給電終了画面を兼ねる)を表示入力部106に表示する(S318)。そして、取引完了画面C303が表示されてから所定時間(例えば5秒)経過後、又は、顧客により取引完了画面C303に対するタッチ操作が行われると、制御ユニット121は、図19に例示した取引終了画面193を表示入力部106に表示し(S319)、図24に例示した取引処理が終了する。
このような図24に例示した取引処理によれば、「携帯端末決済」の取引が開始してから終了するまでの間において、無線給電可能範囲に含まれる携帯端末に対して充電用電力の供給を行うことができる。
以上のように、自動取引装置100によれば、携帯端末を使用しての取引が開始してから終了するまでの間において、携帯端末に対して充電用電力の供給を行うことができるので、携帯端末の電池残量(充電量)不足によって取引が出来なかったり、取引が途中で出来なくなったりする虞は無い。従って、顧客は、携帯端末の電池残量に左右されずに取引を行うことができる。これにより、携帯端末を使用しての取引が行われる場合において、顧客の利便性が向上し、顧客にとってストレスフリーな取引を実現することができる。また、顧客の取引機会の損失を防ぐことができ、顧客の自動取引装置100に対する信頼性の向上にもつながる。
また、自動取引装置100によれば、携帯端末への充電用電力の供給は、携帯端末を使用しての取引が開始してから終了するまでの間に限られるので、携帯端末を使用しての取引を行わない充電目的だけの利用者によって自動取引装置100が占有されてしまうことを防止することもできる。
なお、自動取引装置100は、次のような変形を行ってもよい。
例えば、給電ユニット128は、有線給電ユニット141と無線給電ユニット142の何れか一方だけを備える構成としてもよい。また、例えば、自動取引装置100は、給電用コネクタ109と給電用ケーブル113の何れか一方だけを備える構成としてもよい。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は、上述した実施の形態に限定されることなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良・変更が可能である。