JP7251826B2 - 歯科用ハンドピース - Google Patents

Description

本発明は、医療機器技術分野に関し、特に、歯科用ハンドピースに関する。

歯科用タービンハンドピースは、圧縮空気をローターに吹き付けて回転筒内で回転させることによって動力が発生する。現在市場に出回っているタービンハンドピースの動作時、ローターにより中間シャフトを回転させる回転数は、３０～４０万回転／分以上に達することができる。

しかしながら、患者を治療する過程で歯科医が切削バーを交換するか、又は患者の口腔状態を観察するため、タービンを停止させる必要があることがよくあり、慣性作用で停止させた後も中間シャフト及びローターがやはり４～５秒間回転し続け、タービンハンドピースの回転筒内部に負圧を発生させ、患者口腔内の血液、唾液及び歯牙等の切削粉などの様々な異物を回転筒内に吸込まれてしまっていた。一方で、吸い込まれた異物がハンドピースの軸受内に入り込む可能性もあるため、軸受の使用上の安全性及び寿命に著しく影響を及ぼし、別の一方で、血液や唾液等がハウジング内に入り込んで汚染を引き起こし、その後の消毒でも患者の交差感染を完全に避けさせることができていなかった。

これに鑑みて、本発明は、運転停止時のサックバックを効果的に防止できる歯科用ハンドピースを提供する。

歯科用ハンドピースであって、ハウジングと、前記ハウジング内に回転可能に設けられたローターと、前記ローター内に固結されローターと共に回転する中間シャフトと、前記中間シャフトの回転を支持する軸受と、シール部材と、を備え、前記ハウジングは軸方向の開放端を備え、前記シール部材がフレア形状を呈し、前記ハウジングの開放端と前記軸受との間に設けられ、前記中間シャフトに外嵌されるシール部を備え、前記シール部と前記中間シャフトの外円柱面とが互いに密着する。

好ましくは、前記シール部材は、硬度が５０～７０度の弾性部材であり、自然状態では前記シール部の内径が前記中間シャフトの直径よりも小さく、前記シール部が前記中間シャフトの外円柱面と締まり嵌めする。

好ましくは、前記シール部は、前記中間シャフトの外円柱面に向けてアーチ状になっている弧面構造であり、対応する弧面半径が１～３ｍｍの範囲である。

好ましくは、前記シール部の半径方向の内側面は、円柱面であり、前記円柱面と前記中間シャフトの外円柱面とが互いに密着する。

好ましくは、前記シール部材は、前記シール部を環囲するように設けられ環状取り付け部をさらに備え、前記取り付け部の厚さが０．４～１．０ｍｍの範囲で、前記シール部の厚さが０．１～０．３ｍｍの範囲である。

好ましくは、前記ハウジング内に軸受座が設けられ、前記軸受座に前記軸受を組み付けるための軸受孔が形成され、前記取り付け部は、前記軸受と軸受座との間に設けられ、前記軸受と軸受座に挟まれ、押しつぶされる。

歯科用ハンドピースであって、ハウジングと、前記ハウジング内に回転可能に設けられたローターと、前記ローター内に固結されローターと共に回転する中間シャフトと、前記中間シャフトの回転を支持する軸受と、シール部材と、を備え、前記ハウジングは軸方向の開放端を備え、前記シール部材がフレア形状を呈し、前記中間シャフトと嵌め合うシール部と、前記シール部を環囲する取り付け部と、を備え、前記取り付け部が前記ハウジングの開放端と前記軸受との間に設けられると共に挟まれ、押しつぶされる。

好ましくは、前記ハウジング内に軸受座が設けられ、前記軸受座に軸受孔及び環状溝が形成され、前記軸受は前記軸受孔に設けられ、前記取り付け部が前記環状溝に収容されると共に前記軸受と前記軸受座との間に挟着され、前記環状溝の深さが自然状態の前記取り付け部の厚さより小さい。

好ましくは、前記取り付け部の断面は、円形又は楕円形を呈し、前記環状溝の断面が方形或いは長方形を呈する。

好ましくは、前記軸受は、第１軸受と、第２軸受と、を備え、前記軸受座が第１軸受座と、第２軸受座と、を備え、前記第１軸受及び第２軸受が前記ローターの軸方向の両側端に各々設けられ、前記第１軸受が第１軸受座内に収容され、且つ前記ハウジングの開放端の近くにあり、前記第２軸受が第２軸受座内に収容され、且つ前記ハウジングの開放端から離れ、前記第２軸受の軸方向側端と前記第２軸受座との間に弾性座金が設けられ、前記環状溝が前記第１軸受座に形成され、前記取り付け部が前記第１軸受の軸方向側端と前記第１軸受座との間に挟着される。

好ましくは、前記第１軸受の軸方向側端と前記第１軸受座との間に平座金が設けられ、前記取り付け部は前記平座金と前記第１軸受座との間に挟着される。

好ましくは、前記取り付け部の厚さは、前記シール部の厚さよりも大きく、前記シール部が前記中間シャフトの外円柱面と締まり嵌めする。

従来技術と比較して、本発明の歯科用ハンドピースは、内外圧力差の作用下でシール部材が変形を発生して外向きに開くか、又は内向きに収縮することを介して、使用時シール部材と中間シャフトが分離し、中間シャフトの回転を容易にし、運転停止時、シール部材と中間シャフトを張り付けることで良好なブレーキ及びシール効果を奏し、外部物質のサックバックによりハウジング内に入り込むことを防ぎ、一方で軸受の使用上の安全性及び寿命を保証し、もう一方で患者の交差感染も避ける。

本発明の一実施例に係る歯科用ハンドピースの概略構成図である。 図１に示す歯科用ハンドピースの断面図である。 図２に示す歯科用ハンドピースのシール部材の断面図である。 図２内の部位ＩＶの拡大図である。 図１に示す歯科用ハンドピースの使用時の状態を示す概略図である。 図１に示す歯科用ハンドピースの運転停止時の状態を示す概略図である。

本発明の理解を容易にするため、以下は関連の添付図面を参照しつつ本発明をより完全に説明する。本発明に開示された技術的手段の理解をより正確かつ完全にするように、本発明の１つまたは複数の実施例が例示的に添付図面に示されている。ただし、本発明は多種多様な形態で実施することができ、以下に描写される実施例に限定されないことを理解されたい。

図１～図２に示すように、本発明の一実施例に係る歯科用ハンドピースは、ヘッド部１０と、ヘッド部１０と連結するグリップ３０と、を備える。前記グリップ３０は、歯科医などの使用者が握るのに便利である。前記ヘッド部１０は、ハウジング１１と、前記ハウジング１１内に回転可能に設けられたローター１２と、前記ローター１２に固結された中間シャフト１３と、前記中間シャフト１３の回転を支持する軸受１４と、シール部材２０と、を備える。

前記ハウジング１１は、全体として中空の円筒状構造であり、内部に前記ローター１２を取り付けるための収容空洞１１０が形成される。前記ハウジング１１の軸方向両端は、開放し、ハウジング１１の後面側に後蓋１５が設けられる。前記中間シャフト１３は、前記ローター１２の中央に貫通固定し、前後両端がローター１２の外に突き出す。ここで、前記中間シャフト１３の後端は、前記後蓋１５の中央に回転可能に支持し、先端部が前記ハウジング１１の前面側開口部からハウジング１１の外に突き出し、例えば切削バー４０等の治療器具と連結する。前記ローター１２に対応して、前記グリップ３０に主給気路３２及び排気路３４が形成され、前記主給気路３２、排気路３４は、前記収容空洞１１０と連通し、各々圧縮空気の流入と流出に用いられる。

本発明の歯科用ハンドピースが使用されている時、圧縮空気は、前記主給気路３２から収容空洞１１０内に送られ、前記ローター１２を高速回転させることで、中間シャフト１３及び中間シャフト１３に連結される切削バー４０等の治療器具を回転させて、歯を削る。通常、動作時、前記中間シャフト１３の回転数は、３０～４０万回転／分以上に達することができる。前記圧縮空気は、ローター１２の回転に伴って前記収容空洞１１０の壁面に沿って流れ、最終的に前記排気路３４を経由して前記収容空洞１１０から流出する。前記ローター１２と中間シャフト１３との間のトルク伝達の有効性を確保するため、前記ローター１２と中間シャフト１３は、またボンディング、スナップフィット等の方法を介して円周方向に位置規制を形成することができ、圧縮空気の駆動において、両者が同期の回転を維持する。

前記軸受１４は、２つあり、説明の便宜上、以下に各々第１軸受１４ａ及び第２軸受１４ｂと呼ばれる。前記第１軸受１４ａ、第２軸受１４ｂは、前記中間シャフト１３の前端と後端に各々外嵌され、軸方向において前記ローター１２の前側及び後側に各々位置し、ローター１２及び中間シャフト１３の回転のバランス及び安定性を確保し、騒音を低減する。本実施例において、前記第１軸受、第２軸受１４ａ、１４ｂは、均しく玉軸受であり、中間シャフト１３の回転過程で転がり摩擦を形成し、摩耗を効果的に低減する。前記第１軸受、第２軸受１４ａ、１４ｂもすべり軸受、セラミック軸受等を選択することもできる。なお、前記第１軸受、第２軸受１４ａ、１４ｂも異なるタイプの軸受を選択でき、具体的実施例に限定されないことを理解されたい。

前記第１軸受１４ａは、第１軸受座１６を介して前記ハウジング１１内に組み込まれ、前記第２軸受１４ｂが第２軸受座１７を介して前記ハウジング１１内に組み込まれる。本実施例において、前記第１軸受座１６の前面側の外縁と前記ハウジング１１の前面側の内縁とは、マッチするステップを形成し、軸方向に突き当たって移動を規制する。前記第２軸受座１７の外壁面と前記ハウジング１１の後面側の内壁面にマッチするねじ部を形成し、両者が螺合されて固定される。前記後蓋１５は、前記第２軸受座１７の末端に引っ掛けられて接続される。前記第１軸受座１６及び／又は第２軸受座１６、１７は、前記ハウジング１１内に一体的に形成され得るか、或いは前記第２軸受座１７と前記後蓋１５が一体構造であり得ることを理解されたい。

前記第１軸受座１６の前記ローター１２に面する側の中央に前記第１軸受１４ａを組み付けるための第１軸受孔が形成される。好ましくは、平座金１８は、前記第１軸受座１６と第１軸受１４ａの軸方向前端との間に設けられる。前記シール部材２０は、前記中間シャフト１３に外嵌設されると共に前記第１軸受１４ａの前側に位置し、本実施例において前記平座金１８と第１軸受座１６との間に挟着され、本発明の歯科用ハンドピースの運転停止時、前記第１軸受１４ａとハウジング１１の前面側との間にシールを形成するために用いられる。前記第１軸受座１６と第１軸受１４ａとの間の平座金１８は、省略でき、この時シール部材２０が第１軸受１４ａと第１軸受座１６の間に挟着される。

前記第２軸受座１７の中央に前記第２軸受１４ｂを組み付けるための第２軸受孔が形成される。弾性座金等の弾性部材１９は、前記第２軸受座１７と第２軸受１４ｂの軸方向後端との間に設けられる。組み立てる時、第１軸受座１６、シール部材２０、平座金１８、第１軸受１４ａ、中間シャフト１３及びローター１２を前記ハウジング１１内に順次組み込み、前記弾性部材１９、第２軸受１４ｂを前記第２軸受座１７内に組み込み、そして前記第２軸受座１７を前記ハウジング１１に螺合し、螺合過程で第１軸受１４ａ、第２軸受１４ｂの内輪が前記ローター１２を緊締し、前記弾性部材１９が外力を受けて変形して弾性力を形成し、前記第２軸受１４ｂ、ローター１２、第１軸受１４ａ及び平座金１８を介して前記シール部材２０に作用し、前記シール部材２０が挟まれ、押しつぶされる。

同時に図３を参照すると、前記シール部材２０は、フッ素ゴム、水素化ニトリルゴム等の材料で製造され、ショア硬さは５０～７０度（例えば６０度）が好ましく、耐油性、耐摩耗性、耐熱性などの利点を持っているだけでなく、直接金型を起こして射出成形できるため、製造コストが低い。全体として前記シール部材２０は、リング状を呈し、外縁に位置する取り付け部２２と、前記取り付け部２２内に位置するシール部２４と、を備える。前記シール部２４の中央に前記中間シャフト１３を嵌めるための貫通孔２６が形成される。前記シール部２４の半径方向の内側面、すなわち、貫通孔２６を環囲する表面を作用面２８として、前記中間シャフト１３の外円柱面と密着する。好ましくは、前記貫通孔２６は、円柱状孔で、前記作用面２８が円柱面である。前記作用面２８の直径Ｄ１は、好ましくは２．８～３．０ｍｍの範囲で、前記中間シャフト１３の直径より略小さい。

前記取り付け部２２は、全体として環形を呈し、横断面が円形又は楕円形を呈し、Ｏリングに似る。本実施例において、自然状態での前記取り付け部２２の断面は、円形で、前記円形断面の直径Ｄ２が０．４～１．０ｍｍの範囲であり、つまり前記ハウジング１１／中間シャフト１３の軸方向における前記取り付け部２２の厚さが０．４～１．０ｍｍの範囲である。好ましくは、前記第１軸受座１６に前記シール部材２０の取り付け部２２を収容すると共に位置決めするための環状溝１６０が形成される。図４に示すように、前記環状溝１６０の横断面は、方形又は長方形を呈し、取り付け部２２の横断面と異なり、取り付け部２２の変形のためスペースを提供できる。前記環状溝１６０の軸方向の深さは、自然状態での前記取り付け部２２の厚さＤ２より小さい。組み立てた後、前記取り付け部２２は、前記平座金１８と第１軸受座１６の間に挟まれ、押しつぶされる。押しつぶされた時、前記取り付け部２２の断面は、図３の破線で示すように、大まかに楕円状を呈する。押しつぶされた後、前記取り付け部２２の厚さＤ３は、環状溝１６０の軸方向の深さに等しく、元の厚さＤ２との差は０．０５～０．１ｍｍの範囲である。

前記シール部２４は、全体としてフレア形状を呈し、前記取り付け部２２の内縁から半径方向に沿って内方に向くと共に前記ハウジング１１の前面側に向かって軸方向に延在する。前記シール部材２０の軸方向に沿って後方から前方に向かって、前記シール部２４が漸次縮径となる先細状を呈する。好ましくは、前記シール部２４の厚さは、前記取り付け部２２の直径よりも小さくなることで、シール部２４はより良好な弾性変形能力を持ち、取り付け部２２がより良好に固定され得る。好ましくは、前記ハウジング１１／中間シャフト１３の軸方向における前記シール部２４の厚さＴは、０．１～０．３ｍｍの範囲である。本実施例において、前記シール部２４は、前記中間シャフト１３に向かってアーチ状になっている円弧面構造であり、対応する弧面半径Ｒが１～３ｍｍの範囲である。

図４に示すように、本発明の歯科用ハンドピースを使用しない場合、前記シール部２４の作用面２８が前記中間シャフト１３の外円柱面を張り付ける。作用面２８の直径は、中間シャフト１３の直径より略小さいので、前記シール部材２０と中間シャフト１３は組み付けられた時一定の弾性変形を生じ、組み付けた後シール部材２０が中間シャフト１３と締まり嵌めされ、前記作用面２８が中間シャフト１３の外円柱面に張り付き、両者間は緊密に接触してシームレスな結合を形成し、前記ハウジング１１内の構成要素、特に、第１軸受１４ａ、第２軸受１４ｂを外部から隔離して、ハウジング１１内部の構成要素の清潔さを確保する。言及すべき点は、本発明において中間シャフト１３の外円柱面とは、中間シャフト１３の円周方向の外壁面を意味し、軸方向の端面、面取り面とは異なり、全体的に円柱面状であるが、中間シャフト１３の円周方向外壁面に形成される小さな切り欠き等の構造を排除せず、つまり本発明において中間シャフト１３の外円柱面とは、完全な円柱面に限定されるものではない。

図５に示すように、本発明の歯科用ハンドピースが使用されている場合、圧縮空気が前記ハウジング１１内に導入されてローター１２及び中間シャフト１３を回転させ、少量の圧縮空気が第１軸受１４ａの隙間から前記シール部材２０に流れ、圧縮空気の圧力が外部環境の気圧よりはるかに大きいため、圧縮空気はシール部２４に対し外向き作用力を形成し、前記シール部２４を変形させて外向きに開き、シール部２４の作用面２８と中間シャフト１３の外円柱面との間に隙間を形成することで、中間シャフト１３の回転がシール部材２０によって制限されず、摩擦を効果的に低減し、中間シャフト１３の高速回転を確保する。前記歯科用ハンドピースの動作過程で、ハウジング１１の内外圧力差により、外部の血液や唾液、異物等が前記シール部材２０と中間シャフト１３の間との隙間を通って前記ハウジング１１内に入り込むことができない。

図６に示すように、本発明の歯科用ハンドピースの使用中に一時停止する場合、前記中間シャフト１３及びローター１２は、慣性により回転し続ける。運転停止の過程でまず収容空洞１１０にもはや圧縮空気を供給しないため、ハウジング１１内の空気圧が急速に低下し、前記シール部２４が変形から回復し前記中間シャフト１３と張り付けられる。その後、中間シャフト１３及びローター１２が回転し続けることにより、ハウジング１１内の空気を排出させ、前記ハウジング１１内に負圧が発生し、外気が前記シール部２４に対し内向きの作用力を加え、前記シール部２４が変形して内向きに収縮し、更に前記中間シャフト１３を張り付け、作用面２８と中間シャフト１３の外円柱面との間に十分強い作用力を形成し、一方で前記中間シャフト１３にブレーキ作用を形成して、中間シャフト１３の回転を速やかに停止させ、試験を経たところ、本発明の歯科用ハンドピースの運転停止後中間シャフト１３が２秒以内に回転を停止できる。もう一方でも十分強い作用力により、血液、唾液、異物、歯牙等の切削粉等を含む外部物質は、前記ハウジング１１内に入り込むことができず、すなわち、特に軸受１４ａ、１４ｂなどの内部構成要素への損傷を防ぎ、患者の交差感染も避ける。

要するに、本発明は、内外圧力差の作用下でシール部材２０が変形を発生して外向きに開くか、又は内向きに収縮することを介し、使用時シール部材２０と中間シャフト１３が分離し、中間シャフト１３の回転を容易にし、運転停止時、シール部材２０と中間シャフト１３を張り付けることで良好なブレーキ及びシール効果を奏し、外部物質がハウジング１１内に入り込むことを防ぐ。良好な変形効果を生み出すため、前記シール部材２０のシール部２４は、取り付け部２２に比べて厚さが薄くなり、比較的厚い取り付け部２２が組み付け過程で圧力を受けて変形するのに十分な厚さを有することで、前記シール部材２０の取り付け位置に良好なシールを提供し、更に全体的な密封効果を向上する。なお、前記シール部２４は、中間シャフト１３に向かってアーチ状になっている曲面構造は、外力を受けて変形する時、変形の方向が前記シール部２４の内縁の曲げ方向と一致することから、変形がより容易となり、効果もより良好である。

言及すべき点では、本発明は上記の実施形態に限定されず、本発明の創造的精神によれば、当業者は他の変化もさせることができ、本発明の創造的精神に従ってなされたこれらの変更は、すべて本発明によって主張される保護の範囲内に網羅される。

Claims (9)

1. ハウジングと、前記ハウジング内に回転可能に設けられたローターと、前記ローター内に固結され前記ローターと共に回転する中間シャフトと、前記中間シャフトの回転を支持する軸受と、シール部材と、を備え、前記ハウジングは軸方向の開放端を備える歯科用ハンドピースであって、前記シール部材がフレア形状を呈し、前記中間シャフトと嵌め合うシール部と、前記シール部を環囲する取り付け部と、を備え、前記取り付け部が前記ハウジングの開放端と前記軸受との間に設けられると共に挟まれ、押しつぶされ、
   前記ハウジング内に軸受座が設けられ、前記軸受座に軸受孔及び環状溝が形成され、前記軸受は前記軸受孔に設けられ、前記取り付け部が前記環状溝に収容されると共に前記軸受と前記軸受座との間に挟着され、前記環状溝の深さが自然状態での前記取り付け部の厚さより小さいことを特徴とする、歯科用ハンドピース。
2. 前記取り付け部の断面は、円形又は楕円形を呈し、前記環状溝の断面が方形或いは長方形を呈することを特徴とする、請求項１に記載の歯科用ハンドピース。
3. 前記軸受は、第１軸受と、第２軸受と、を備え、前記軸受座が第１軸受座と、第２軸受座と、を備え、前記第１軸受及び前記第２軸受が前記ローターの軸方向の両側端に各々設けられ、前記第１軸受が前記第１軸受座内に収容され、且つ前記ハウジングの前記開放端の近くにあり、前記第２軸受が前記第２軸受座内に収容され、且つ前記ハウジングの前記開放端から離れ、前記第２軸受の軸方向側端と前記第２軸受座との間に弾性座金が設けられ、前記環状溝が前記第１軸受座に形成され、前記取り付け部が前記第１軸受の軸方向側端と前記第１軸受座との間に挟着されることを特徴とする、請求項２に記載の歯科用ハンドピース。
4. 前記第１軸受の軸方向側端と前記第１軸受座との間に平座金が設けられ、前記取り付け部は前記平座金と前記第１軸受座との間に挟着されることを特徴とする、請求項３に記載の歯科用ハンドピース。
5. 前記取り付け部の厚さは、前記シール部の厚さよりも大きく、前記シール部が前記中間シャフトの外円柱面と締まり嵌めすることを特徴とする、請求項１～４のいずれか一項に記載の歯科用ハンドピース。
6. 前記シール部材は、ショア硬さが５０～７０度の弾性部材であり、自然状態では前記シール部の内径が前記中間シャフトの直径よりも小さく、前記シール部が前記中間シャフトの外円柱面と締まり嵌めすることを特徴とする、請求項１に記載の歯科用ハンドピース。
7. 前記シール部は、前記中間シャフトの外円柱面に向けてアーチ状になっている弧面構造であり、対応する弧面半径が１～３ｍｍの範囲であることを特徴とする、請求項１に記載の歯科用ハンドピース。
8. 前記シール部の半径方向の内側面は、円柱面であり、前記円柱面と前記中間シャフトの外円柱面とが互いに密着することを特徴とする、請求項１に記載の歯科用ハンドピース。
9. 前記取り付け部の厚さが０．４～１．０ｍｍの範囲で、前記シール部の厚さが０．１～０．３ｍｍの範囲であることを特徴とする、請求項１に記載の歯科用ハンドピース。

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