JP7251278B2 - 電機子の製造方法および電機子 - Google Patents
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Description
本実施形態の電機子の製造方法および同電機子は電動機の固定子(ステータ)に適用される。
図1(a)、図1(b)および図1(c)に示すように、ステータ10は、鉄心としてのステータコア11と、鉄心に巻回された巻線としてのステータコイル12とを有している。
ステータコア11において貫通孔20が設けられる部分(以下、孔配置部21)は、ステータコア11の周方向において等間隔で並ぶように12箇所定められている。各孔配置部21はステータコア11の中心線Lを中心とする円弧状をなしている。また、ステータコア11において隣り合う孔配置部21に挟まれた部分(以下、非配置部22)は、同ステータコア11の径方向において同一幅で直線状に延びる形状になっている。
図4に示すように、ステータ10を製造する際には先ず、第1工程が実行される。
第1工程の後には、第2工程が実行される。
この第3工程では、アルミダイカスト鋳造によって、ステータコイル12がステータコア11に一体成形される。
図6(a)および図6(b)に示すように、第1型41は有蓋円筒状をなしている。この第1型41における蓋壁41Aの内面には、複数本(本実施形態では36本)の形成溝41Bが設けられている。これら形成溝41Bは、ステータコイル12のコイル線のうちの上記ステータ10の中心線L方向における一方の壁部から突出している部分(図1(a)参照)と同一形状になっている。
以下、本実施形態のステータ10による作用について説明する。
(1)ステータ10を簡素な手順で製造することができる。しかも、ステータ10を小型化することができる。
・ステータコア11の表面に絶縁層23を形成する第2工程は、任意に変更することができる。例えば、第2工程において、溶融した合成樹脂材料を溜めた溶融樹脂槽にステータコアを浸けることによって絶縁層を形成するようにしてもよい。その他、第2工程において、予め成形された絶縁部材をステータコアに取り付けることによって絶縁層を形成することなども可能である。この場合には、絶縁層の形成材料として、合成樹脂材料以外の材料(セラミックなど)を採用することができる。
・一つの貫通孔20に二本のコイル線が貫通する態様で、ステータコイルを形成するようにしてもよい。そうしたステータの一例を図10に示す。図10に示す例では、各貫通孔50の内部にステータコア51の径方向(図10の上下方向)に延びる隔壁53が形成されている。この隔壁53によって、各貫通孔50の内部は、周方向において二つの貫通孔50A,50Bが並ぶように仕切られている。この隔壁53は、第2工程において、絶縁層23と同一の形成材料で同絶縁層23と一体に形成することができる。本例では、第3工程において、各貫通孔50を構成する二つの貫通孔50A,50Bをキャビティの一部とする態様でのアルミダイカスト鋳造によって、ステータコイル52を成形するようにすればよい。
・ステータコイル12の形成材料として、「銅」を採用することができる。
・上記実施形態にかかる電機子の製造方法や同電機子は、ブラシモータの回転子(ロータ)にも適用することができる。
Claims (4)
- 鉄心と同鉄心に巻回された巻線とを有する電機子において、
前記鉄心は、前記巻線が延設される部分において前記鉄心の中心線に沿う方向に貫通する態様で前記中心線と直交する線に沿って並ぶ複数の貫通孔と、絶縁材料からなるとともに前記複数の貫通孔の内面を覆う形状の絶縁層と、を有してなり、
前記複数の貫通孔の各々は、前記鉄心の周方向に間隔を置いて前記中心線と直交する方向に延びる一対の内側面と、前記中心線と直交する方向に間隔を置いて前記中心線を中心とする断面円弧状で前記周方向に延びる一対の内周面と、によって区画されており、
前記複数の貫通孔の断面形状における周方向長さは、前記鉄心の外周側に配置される前記貫通孔ほど長くなっており、
前記巻線は、前記絶縁層によって内面が覆われた前記貫通孔を埋める態様で延びる部分を有してなり、
前記巻線の各部のうちの前記複数の貫通孔を各別に埋める態様で延びる複数の部分の断面積は同一になっていることを特徴とする電機子。 - 前記巻線は、アルミニウムからなる
請求項1に記載の電機子。 - 請求項1または2に記載の電機子を製造する製造方法において、
前記複数の貫通孔を有してなる前記鉄心を形成する第1工程と、
前記第1工程の後に、前記貫通孔の内面に絶縁材料からなる前記絶縁層を形成する第2工程と、
前記第2工程の後に、前記絶縁層が内面に形成された前記貫通孔をキャビティの一部とする態様での鋳造によって前記鉄心に前記巻線を一体成形する第3工程と、を有することを特徴とする電機子の製造方法。 - 前記第3工程における前記鋳造は、アルミダイカスト鋳造である
請求項3に記載の電機子の製造方法。
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