JP7250989B1 - グラビアインキ組成物、グラビアインキ、およびラミネート積層体 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、良好なカット性を発現することができ、さらに低温安定性が良好なグラビアインキ組成物、前記グラビアインキ組成物を含むグラビアインキ、および前記グラビアインキから形成される印刷層を有するラミネート積層体を提供することを目的とする。
[1A]顔料と、ポリウレタン樹脂と、有機溶剤と、を含み、前記ポリウレタン樹脂は、以下の(1)~(3)の条件を満たす、グラビアインキ組成物。
(1)ポリオール(A)に基づく単位および有機ジイソシアネート(B)に基づく単位を必須構成単位とする。
(2)少なくとも側鎖に水酸基を含み、水酸基価が26mgKOH/g~45mgKOH/gである。
(3)ウレタン基濃度が1.1mmol/g~2.2mmol/gである。
[1B]前記ポリウレタン樹脂は、以下の(4)の条件を満たす、[1A]に記載のグラビアインキ組成物。
(4)前記ポリウレタン樹脂はウレア基を含むポリウレタンウレア樹脂であり、かつ、ヒドロキシル基含有ポリアミンに基づく単位を有する。
[2]前記ポリオール(A)は、バイオマス由来のポリオールに基づく単位および/又はバイオマス由来のポリカルボン酸に基づく単位を必須構成単位とするポリエステルポリオールを含む、[1A]又は[1B]に記載のグラビアインキ組成物。
[3]前記ポリエステルポリオールは、二塩基酸(C)に基づく単位とジオール(D)に基づく単位を含むポリエステルポリオールを含み、
前記二塩基酸(C)が、バイオマス由来のセバシン酸(c1)を含み、石油由来またはバイオマス由来のアジピン酸(c2)を含んでもよく、
前記ジオール(D)がバイオマス由来の1,3-プロパンジオール(d1)を含み、石油由来またはバイオマス由来の1,4-ブタンジオール(d2)、およびバイオマス由来のネオペンチルグリコール(d3)から選ばれる少なくとも1種を含んでもよく、
前記二塩基酸(C)に基づく単位の総量に対する前記セバシン酸(c1)に基づく単位の含有量が10質量%~100質量%であり、
前記ジオール(D)に基づく単位の総量に対する前記1,3-プロパンジオール(d1)に基づく単位の含有量が10質量%~100質量%である、[2]に記載のグラビアインキ組成物。
[4]前記ポリウレタン樹脂は前記ウレア基濃度が、0.4mmol/g~1.7mmol/gである、[1B]、[2]、[3]のいずれかに記載のグラビアインキ組成物。
[5]以下の測定方法により測定される、前記ポリウレタン樹脂から形成された被膜の300%モジュラスが18MPa~35MPaである、[1A]、[1B]、[2]~[4]のいずれかに記載のグラビアインキ組成物。
[測定方法]
前記ポリウレタン樹脂と、ヘキサメチレンジイソシアネート3官能アダクト体とトリレンジイソシアネート3官能アダクト体の固形分での質量比1:1の混合物と、を固形分での質量比3:1で混合して得られた混合物から形成される被膜を用いて、形状をダンベル3号形とした試験片を作製し、JIS K6251の「所定伸びにおける引張応力」における「300%伸びにおける応力」を求めるための測定に準拠して測定する。
[6]塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体を含み、前記ポリウレタン樹脂と前記塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体の固形分での質量比が1.0:0.10~1.0:1.0である、[1A]、[1B]、[2]~[5]のいずれかに記載のグラビアインキ組成物。
[7][1A]、[1B]、[2]~[6]のいずれかに記載のグラビアインキ組成物と、イソシアネート系硬化剤(E)と、を含むグラビアインキ。
[8]前記イソシアネート系硬化剤(E)が、3官能アダクト体である、[7]に記載のグラビアインキ。
[9]前記イソシアネート系硬化剤(E)が、ヘキサメチレンジイソシアネート誘導体およびトリレンジイソシアネート誘導体から選ばれる少なくとも1種を含む、[7]又は[8]に記載のグラビアインキ。
[10][7]~[9]のいずれかに記載のグラビアインキから形成される印刷層を有する、ラミネート積層体。
なお、本実施の形態は、発明の趣旨をより良く理解させるために具体的に説明するものであり、特に指定のない限り、本発明を限定するものではない。
本実施形態のグラビアインキ組成物は、顔料と、ポリウレタン樹脂と、有機溶剤と、を含む。本実施形態のグラビアインキ組成物において、ポリウレタン樹脂は、以下の(1)~(4)の条件を満たす。
(1)ポリオール(A)に基づく単位および有機ジイソシアネート(B)に基づく単位を必須構成単位とする。
(2)少なくとも側鎖に水酸基を含み、水酸基価が26mgKOH/g~45mgKOH/gである。
(3)ウレタン基濃度が1.1mmol/g~2.2mmol/gである。
(4)前記ポリウレタン樹脂はウレア基を含むポリウレタンウレア樹脂であり、かつ、ヒドロキシル基含有ポリアミンに基づく単位を有する。
ポリウレタン樹脂は、有機ジイソシアネートとポリオールとを溶液重合等の公知の方法で反応させ、得られたウレタンプレポリマーに鎖伸長剤であるヒドロキシル基含有ポリアミン、必要に応じてヒドロキシル基含有ポリアミン以外の鎖伸長剤および反応停止剤を使用することによって得られる樹脂である。
数平均分子量が500以上のポリオールとしては、ポリエステルポリオール(A1)、ポリラクトンポリオール(A2)、ポリエーテルポリオール(A3)等が挙げられる。
ポリオール(A)は、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
なお、上記のAOとしては、炭素数2~12のAO(エチレンオキサイド、1,2-または1,3-プロピレンオキサイド、1,2-、1,3-または2,3-ブチレンオキサイド、テトラヒドロフラン、3-メチルテトラヒドロフラン、スチレンオキサイド、α-オレフィンオキサイドおよびエピクロルヒドリン等)等を用いることができる。
(A1)は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
バイオマス由来のポリオールとしては、例えば、入手が比較的容易なエチレングリコール、1,2-プロパンジオール、1,3-プロパンジオール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、ひまし油ポリオール、ダイマージオール等が挙げられる。これらの中でも、カット性およびインキ安定性の点から、1,3-プロパンジオール、1,4-ブタンジオール、ネオペンチルグリコールが好ましい。
二塩基酸(C)としては、良好なカット性、基材密着性および低温安定性の観点から、バイオマス由来のセバシン酸(c1)および石油由来またはバイオマス由来のアジピン酸(c2)の併用であることが好ましい。
ジオール(D)は、良好なカット性、基材密着性および低温安定性の観点から、バイオマス由来の1,3-プロパンジオール(d1)、石油由来またはバイオマス由来の1,4-ブタンジオール(d2)およびバイオマス由来のネオペンチルグリコール(d3)の全てを併用することが好ましい。
(A2)は、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
バイオマス由来のポリエーテルポリオールの内で、基材密着性および低温安定性の観点から好ましいのはバイオマス由来ポリトリメチレンエーテルグリコールである。
本実施形態におけるポリオール(A)の数平均分子量(Mn)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により、例えば、以下の条件で測定することができる。
装置:「Waters Alliance 2695」[Waters社製]
カラム:「Guardcolumn Super H-L」(1本)、「TSKgel
SuperH2000、TSKgel SuperH3000、TSKgel SuperH4000(いずれも東ソー株式会社製)を各1本連結したもの」
試料溶液:0.25質量%のテトラヒドロフラン溶液
溶液注入量:10μL
流量:0.6mL/分
測定温度:40℃
検出装置:屈折率検出器
基準物質:標準ポリエチレングリコール
有機ジイソシアネート(B)は、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
これらの内、カット性、基材密着性および低温安定性の観点から好ましいのは脂環式ジアミン、さらに好ましいのはイソホロンジアミンである。
アミン価とは、試料1g中に含まれる1級、2級及び3級アミンを中和するのに要する塩酸と当量の水酸化カリウムのmg数をいう。ASTM D2074に準じ下記方法で測定する。
(1)試料を精秤する。(試料量:S1g)
(2)中性エタノール[ブロムクレゾールグリーン(BCG)中性]30mLを加え溶解する。
(3)0.2モル/Lエタノール性塩酸溶液(力価:f1)で滴定し、緑色から黄色に変わった点を終点とする。(滴定量:A1mL)
(4)アミン価=A1×f1×0.2×56.108/S1の式からアミン価を算出する。
少なくとも側鎖に水酸基を含むポリウレタン樹脂は、ヒドロキシル基含有ポリアミンである鎖伸長剤(F1)を用い、反応性の高いアミノ基のみで鎖伸長反応を実施することで、製造することができる。
本実施形態におけるポリウレタン樹脂は、水酸基価が26mgKOH/g~45mgKOH/gであり、26mgKOH/g~40mgKOH/gであることが好ましい。水酸基価が26mgKOH/g以上であると、本実施形態のグラビアインキ組成物を含むグラビアインキによって形成された塗膜(印刷層)はカット性および基材密着性に優れる。水酸基価が45mgKOH/g以下であると、本実施形態のグラビアインキ組成物を含むグラビアインキによって形成された塗膜(印刷層)は、カット性およびインキ安定性に優れる。
ポリウレタン樹脂の水酸基価は、ヒドロキシル基含有ポリアミンである鎖伸長剤(F1)の使用量等により調整することができる。
ポリウレタン樹脂のウレタン基濃度は、ポリオール(A)の分子量等により調整することができる。
ポリウレタン樹脂のウレア基濃度は、下記式で計算される。
{有機ジイソシアネート(B)中のイソシアネート(mmol)-ポリオール(A1~A3)中のOH(mmol)-鎖伸長剤(F2-2)中のOH(mmol)}/ポリウレタン樹脂質量(g)
ポリウレタン樹脂のウレア基濃度は、ポリオール(A)、有機ジイソシアネート(B)および鎖伸長剤(F2-2)の使用量により調整することができる。また、上記式は、後述する実施例のポリオールを用いた場合にも適用できる。
なお、本実施形態において、ポリウレタン樹脂のウレタン基濃度およびウレア基濃度は下記によって測定することができる。
ポリウレタン樹脂のウレタン基濃度およびウレア基濃度は、窒素分析計[ANTEK7000(アンテック社製)]によって定量されるN原子含有量と1H-NMRによって定量されるウレタン基とウレア基の比率、および後述のアロハネート基およびビューレット基含有量から算出する。
1H-NMR測定については、「NMRによるポリウレタン樹脂の構造研究:武田研究所報34(2)、224-323(1975)」に記載の方法で行う。すなわち、1H-NMRを測定して、脂肪族イソシアネートを使用した場合、化学シフト6ppm付近のウレア基由来の水素の積分量と化学シフト7ppm付近のウレタン基由来の水素の積分量の比率からウレア基とウレタン基の質量比を測定し、該質量比と上記のN原子含有量およびアロハネート基およびビューレット基含有量からウレタン基およびウレア基含有量を算出する。
芳香族イソシアネートを使用した場合、化学シフト8ppm付近のウレア基由来の水素の積分量と化学シフト9ppm付近のウレタン基由来の水素の積分量の比率からウレア基とウレタン基の質量比を算出し、該質量比と上記のN原子含有量およびアロハネート基およびビューレット基含有量からウレタン基およびウレア基含有量を算出する。
ポリウレタン樹脂のアロハネート基およびビューレット基の含有量の合計は、ガスクロマトグラフ[Shimadzu GC-9A(島津製作所株式会社製)]によって算出する。0.01質量%のジ-n-ブチルアミンと0.01質量%のナフタレン(内部標準)とを含む50gのDMF溶液を調製する。ポリウレタン樹脂のサンプルを共栓付き試験管に測り取り、上記のDMF溶液を2g加え、試験管を90℃の恒温水槽で2時間加熱する。常温に冷却後、10μLの無水酢酸を加え10分間振とう攪拌する。さらに50μLのジ-n-プロピルアミンを添加し、10分間振とう後、以下の条件にてガスクロマトグラフ測定を行う。並行してブランク測定を行い、試験値との差よりアミンの消費量を求め、アロハネート基およびビューレット基の含有量の合計を測定する。
装置:Shimadzu GC-9A
カラム:10%PEG-20M on Chromosorb WAW DMLS 60/80meshガラスカラム 3mmφ×2m
カラム温度:160℃
試料導入部温度:200℃
キャリアガス:窒素 40mL/分
検出器:FID
試料注入量:2μL
アロハネート基およびビューレット基の含有量の合計は、下記式により算出することができる。
アロハネート基およびビューレット基の含有量の合計(g)={(B-A)/B}×0.00155/S
A:試料の(ジ-n-ブチルアセトアミドのピーク面積/ナフタレンのピーク面積)
B:ブランクの(ジ-n-ブチルアセトアミドのピーク面積/ナフタレンのピーク面積)
S:ポリウレタンウレア樹脂(U)採取量(g)
本明細書における300%モジュラスは、JIS K6251における「所定伸びにおける引張応力」として、「300%伸びにおける応力」を測定した値である。
具体的には、JIS K6251に準じて、ポリウレタン樹脂から形成された被膜を用いて形状をダンベル3号形とした試験片を作製し、当該試験片を用いてオートグラフ(引張速度500mm/分)を用いて、300%伸びにおける引張応力を測定する。
なお、300%モジュラスを測定する際に用いる被膜は、以下の方法で作成した試験片であることが好ましい。
ポリウレタン樹脂と、ヘキサメチレンジイソシアネート3官能アダクト体とトリレンジイソシアネート3官能アダクト体の固形分での質量比1:1の混合物とを、固形分での質量比3:1で混合し、トルエンで希釈して固形分濃度20質量%に調整した溶液を、離形フィルムを貼りつけたポリプロピレン製モールドに、膜厚が約200μmとなるように静かに流し込み、全体が均一になる様に広げ、25℃で12時間静置後、循風乾燥機を用いて70℃で1時間乾燥後、更に105℃、圧力1.3kPaで1時間減圧乾燥して乾燥被膜を得る。
本実施形態のグラビアインキ組成物は、さらに塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体を含んでもよい。塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体は、塩化ビニルと酢酸ビニルとの共重合反応生成物である。すなわち、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体は、塩化ビニル単位及び酢酸ビニル単位を含む。また、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体は必要に応じて、塩化ビニル単位及び酢酸ビニル単位以外の単量体(その他の単量体)単位を含んでもよい。その他の単量体としては、塩化ビニル及び酢酸ビニルと共重合可能であれば特に限定されない。
顔料としては、無機顔料および有機顔料が例として挙げられる。無機顔料としては、例えば酸化チタン、酸化亜鉛、硫酸バリウム、炭酸カルシウムなど挙げられる。特に酸化チタンを用いることが隠蔽性の観点から望ましい。酸化チタン顔料は、ルチル型の結晶構造を有する酸化チタン顔料が好ましい。酸化チタン顔料は、少なくともシリカおよび/またはアルミナで表面処理されていることが好ましい。シリカおよび/またはアルミナの処理層を有することでグラビアインキの印刷適性が向上する。また、酸化チタン顔料は、その他の金属、酸化物により処理されていてもよく、例えば、Si、Al、ZnまたはZrの元素からなる金属単体、Al、Znの酸化物等が挙げられる。上記酸化チタンの「処理された」とは、酸化チタン粒子の表面を被覆されている状態をいう。酸化チタンは、JIS K5101に規定されている測定法による吸油量が14mL/100g~40mL/100gであることが好ましく、17mL/100g~30mL/100gであることがより好ましい。また、透過型電子顕微鏡により測定した平均粒子径(メディアン粒子径)が0.15μm~0.35μmであることが好ましく、0.20~0.30μmであることがより好ましい。
これらの顔料は、1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
なお、本実施形態のグラビアインキ組成物において、酸化チタン顔料の他に、その他の無機顔料、有機顔料もさらに併用することができる。
有機溶剤としては、2種以上の有機溶剤からなる混合溶剤を用いることが好ましく、トルエン、キシレン等の芳香族系有機溶剤、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系有機溶剤、酢酸エチル、酢酸n-プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸イソブチル、エステル系有機溶剤、メタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロパノール、n-ブタノール等のアルコール系有機溶剤等の公知の有機溶剤を用いることができる。中でも、トルエン、キシレン等の芳香族系有機溶剤を含まない有機溶剤(ノントルエン系有機溶剤)がより好ましい。作業環境の観点から、エステル系有機溶剤とアルコール系有機溶剤の混合溶剤であることが好ましい。エステル系有機溶剤とアルコール系有機溶剤の混合比(エステル系有機溶剤/アルコール系有機溶剤)は、質量比で、40/60~90/10であることが好ましい。
本実施形態のグラビアインキ組成物は、必要に応じて、レベリング剤、消泡剤、ワックス、ブロッキング防止剤、可塑剤、光安定化剤、赤外線吸収剤、紫外線吸収剤、芳香剤、難燃剤等のその他の添加剤を含んでもよい。
本実施形態のグラビアインキ組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、その他樹脂を併用することができる。用いられる樹脂の例としては、上記以外のその他のポリウレタン樹脂、塩素化ポリプロピレン樹脂、セルロース系樹脂、エチレン-酢酸ビニル共重合体樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ロジン系樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、テルペン樹脂、フェノール変性テルペン樹脂、ケトン樹脂、環化ゴム、塩化ゴム、ブチラール、石油樹脂、およびこれらの変性樹脂等が挙げられる。これらの樹脂は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
グラビアインキ組成物の総質量に対する本発明のポリウレタン樹脂の含有量は、5質量%~12質量%であることが好ましく、8質量%~11質量%であることがより好ましい。ポリウレタン樹脂の含有量が前記範囲内であると、良好なインキ安定性と基材密着性が得られる。
グラビアインキ組成物の固形分の総質量に対するポリウレタン樹脂の含有量は、5質量%~50質量%であることが好ましく、10質量%~40質量%であることがより好ましい。ポリウレタン樹脂の含有量が前記範囲内であると、良好なインキ安定性と基材密着性が得られる。
グラビアインキ組成物の固形分の総質量に対する顔料の含有量は、15質量%~80質量%であることが好ましく、20質量%~75質量%であることがより好ましい。
グラビアインキ組成物が塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体を含む場合、グラビアインキ組成物の固形分の総質量に対する塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体の含有量は、2質量%~20質量%であることが好ましく、5質量%~15質量%であることがより好ましい。
本実施形態のグラビアインキ組成物は、顔料をポリウレタン樹脂と必要に応じて塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体により分散機を用いて有機溶剤中に分散し、得られた顔料分散体に、その他樹脂、各種添加剤や有機溶剤等を混合して製造できる。
顔料分散体における顔料の粒度分布は、分散機の粉砕メディアのサイズ、粉砕メディアの充填率、分散処理時間、顔料分散体の吐出速度、顔料分散体の粘度等を適宜調節することにより、調整することができる。
本実施形態のグラビアインキ組成物の粘度は、10mPa・s~400mPa・sであることが好ましい。
本実施形態のグラビアインキは、本実施形態のグラビアインキ組成物と、イソシアネート系硬化剤(E)と、を含む。
イソシアネート系硬化剤(E)としては、多官能イソシアネート化合物を用いることが出来る。また、イソシアネート系硬化剤(E)としては、3官能アダクト体が好ましい。3官能アダクト体の脂肪族ポリイソシアネートとしては、例えば、タケネートD160N(三井化学製)、デュラネートP301-75E(旭化成製)、コロネートHL(東ソー社製)等が挙げられる。3官能アダクト体を用いることにより、塗膜の凝集力が増加し、基材への密着が向上する。3官能アダクト体の芳香族ポリイソシアネートとしてはタケネートD-103(三井化学社製)、D-268(三井化学社製)、コロネートL(東ソー社製)等が挙げられる。3官能アダクト体を用いることにより、耐ブロッキング性およびカット性が向上する。
イソシアネート系硬化剤(E)の総質量に対するヘキサメチレンジイソシアネートの含有量は、30質量%~100質量%であることが好ましい。ヘキサメチレンジイソシアネートの含有量が前記範囲内であると、ラミネート積層体のラミネート強度が向上する。
ポリウレタン樹脂の100質量部に対するイソシアネート系硬化剤(E)の含有量は、15質量部~50質量部であることが好ましく、20質量部~40質量部であることがより好ましい。ポリイソシアネート(E)の含有量が前記範囲内であると、基材11との密着性と包材カット性が両立できる。
本実施形態のラミネート積層体は、本実施形態のグラビアインキから形成される印刷層を有する。
以下、図1を参照して、本実施形態のラミネート積層体を説明する。図1は、本実施形態のラミネート積層体示す断面図である。
印刷層12は、第1基材11の一方の面(上面)11aに形成されている。印刷層12の第1基材11と接する面とは反対側の面(上面)12aには、接着剤層13が形成されている。接着剤層13の印刷層12と接する面とは反対側の面(上面)13aには、第2基材14が設けられている。すなわち、本実施形態のラミネート積層体10は、第1基材11、印刷層12、接着剤層13および第2基材14がこの順に積層されている。
本実施形態のラミネート積層体は、第1基材11の上面11aにグラビアインキを印刷して印刷層12を形成し、その印刷層12の上面12a上に接着剤層13を形成し、その接着剤層13を介して、第1基材11と第2基材14を貼り合わせる(ラミネート加工する)ことによって得られる。
ラミネート加工としては、例えば、ドライラミネート法等が用いられる。ドライラミネート法とは、接着剤を印刷物の印刷層上もしくはシーラントに塗布・乾燥し、印刷物とシーラントと圧着して積層する方法である。
後述の製造例、比較製造例で使用した各原料は以下の通りである。
ポリエステルポリオール(A2):
・クラレポリオールP-2010:Mn=2,000のポリ(3-メチル-1,5ペンタンジオール、アジピン酸重縮合物)[クラレ株式会社製]
バイオマス由来ポリエーテルポリオール(A4):
・ECOPROL H2000:Mn=2,000のポリトリメチレンエーテルグリコール[SK Chemicals製]
ポリエーテルポリオール(A5):
・サンニックスPP-1000:Mn=1,000のポリプロピレングリコール[三洋化成工業株式会社製]
なお、後述の製造例、比較製造例において、バイオマス由来である旨を記載していない原料は、バイオマス由来の原料ではない。
後述の実施例、比較例で使用した原料は以下のとおりである。
塩化ビニル-酢酸ビニル共重合樹脂:商品名「ソルバインTA5R」(日信化学工業社製)
酸化チタン:商品名「チタニックスJR-806」(テイカ社製)
銅フタロシアニンブルー:(大日精化工業株式会社製、C.I.Name「PB-15:3」)
ポリイソシアネート系硬化剤(i):タケネートD160N(三井化学製)を酢酸エチルで希釈した固形分50質量%溶液
ポリイソシアネート系硬化剤(ii):タケネートD103(三井化学製)を酢酸エチルで希釈した固形分50質量%溶液
ポリオールの(Mn)は、上述の条件により、GPCにより測定した。ポリエステルポリオールのバイオマス濃度は、ポリエステルポリオールの質量に対する、ポリエステルポリオールを構成するバイオマス由来原料の質量割合として計算した。
ポリウレタン樹脂の水酸基価は、JIS K0070-1992に準拠して測定した。ポリウレタン樹脂のウレタン基濃度、ウレア基濃度は、上述の(ポリウレタン樹脂のウレタン基濃度およびウレア基濃度)に記載の方法により測定した。ポリウレタン樹脂のバイオマス濃度は、ポリウレタン樹脂の質量に対する、ポリウレタン樹脂を構成するバイオマス由来原料の質量割合として計算した。
ポリウレタン樹脂から形成された被膜の300%モジュラスは、上述の(300%モジュラスの測定方法)に記載の測定方法により測定した。具体的には、後述のポリウレタン樹脂ワニスA~Kと、ヘキサメチレンジイソシアネート3官能アダクト体とトリレンジイソシアネート3官能アダクト体の固形分での質量比1:1の混合物とを固形分での質量比3:1で混合し、トルエンで希釈して固形分濃度20質量%に調整した溶液を、離形フィルムを貼りつけたポリプロピレン製モールドに、膜厚が約200μmとなるように静かに流し込み、全体が均一になる様に広げ、25℃で12時間静置後、循風乾燥機を用いて70℃で1時間乾燥後、さらに105℃、圧力1.3kPaで1時間減圧乾燥して乾燥被膜を得た。
得られた被膜を、JIS K6251に準拠して、試験片の形状をダンベル状3号形とし、オートグラフ[島津製作所株式会社製「AGS-500D」]を用いて、引張速度500mm/分で300%モジュラスを測定した。結果を表2及び3に示す。
<カット性>
実施例及び比較例の積層体について、印刷部端、印刷に対し垂直方向にカッターできっかけを入れ、手で引き裂きを行う官能試験によりカット性を評価した。
評価の基準を以下の通りとした。
A:抵抗なく切れる
B:わずかに抵抗があるが、切れる
C:抵抗があるが切れる
D:抵抗が強く、伸びながら切れる
E:LLDPEが伸びてしまい、切れない
実施例及び比較例のグラビアインキ組成物の100質量部を、ザーンカップNo.3(離合社製)を用いて測定される、20℃における粘度が16秒となるように「SH NO2溶剤(S)」、大日精化工業社製)を用いて希釈し、得られた希釈インキに対して、イソシアネート系硬化剤(i)(ヘキサメチレンジイソシアネートアダクト体の固形分50%溶液)の3質量部とイソシアネート系硬化剤(ii)(トリレンジイソシアネートアダクト体の固形分50%溶液)の3質量部を加えた直後のグラビアインキ組成物の粘度(V1)と、20℃で24時間保存した後のグラビアインキ組成物の粘度(V2)を、株式会社離合社製のザーンカップ#3で計測し、粘度増加(粘度(V2)-粘度(V1))を算出した。粘度の測定温度は20℃とした。以下の評価基準にてインキ安定性を評価した。A~Cを使用可能なレベル(合格)とした。インキ安定性はインキ組成物の流動性の指標であり、粘度増加が短いほど、すなわちインキ安定性に優れるほど、流動性に優れることを意味する。
評価の基準を以下の通りとした。
A:粘度増加が1秒未満である。
B:粘度増加が1秒以上、3秒未満である。
C:粘度増加が3秒以上、5秒未満である。
D:粘度増加が5秒以上、10秒未満である。
E:粘度増加が10秒以上である。
実施例及び比較例の積層体の塗膜にセロハン粘着テープ(ニチバン社製、幅18mm)を貼付し、その後、セロハン粘着テープを剥離し、以下の基準で塗膜の基材密着性を評価した。
評価の基準を以下の通りとした。
A:剥離面積10%未満
B:剥離面積10%以上30%未満
C:剥離面積30%以上50%未満
D:剥離面積50%以上90%未満
E:剥離面積90%以上
実施例及び比較例のグラビアインキ組成物を下記の設定温度の恒温機で1日間温調し、インキをヘラで掻き上げ、インキの析出物の有無を目視確認し、以下の基準で低温安定性を評価した。
評価の基準を以下の通りとした。
A:-5℃で変化なし
B:-5℃で析出物あり、0℃で変化なし
C:0℃で析出物あり、5℃で変化なし
D:5℃で析出物あり
還流器、温度計、窒素導入管、撹拌機を備えた四つ口フラスコに、バイオマス由来の1,3-プロパンジオール232部、バイオマス由来の1,4-ブタンジオール55部、バイオマス由来のネオペンチルグリコール64部を、バイオマス由来のセバシン酸311部およびアジピン酸338部を仕込み、常圧下に窒素ガスを通じ、190℃~210℃で水を留去しながら、酸価が1以下になるまでエステル化を行い、ポリエステルポリオール(A1-1)を得た。(A1-1)の水酸基価は56.0、酸価は0.3、Mnは2,000であった。
製造例1の原料を、バイオマス由来の1,3-プロパンジオール184部、石油由来の1,4-ブタンジオール54部、バイオマス由来のネオペンチルグリコール126部、バイオマス由来のセバシン酸369部およびアジピン酸267部に変更し、製造例1と同様の方法で、ポリエステルポリオール(A1-2)を得た。(A1-2)の水酸基価は74.8、酸価は0.4、Mnは1,500であった。
製造例1の原料を、バイオマス由来の1,3-プロパンジオール298部およびバイオマス由来のセバシン酸702部に変更し、製造例1と同様の方法で、ポリエステルポリオール(A1-3)を得た。(A1-3)の水酸基価は56.0、酸価は0.3、Mnは2,000であった。
製造例1の原料を、バイオマス由来の1,3-プロパンジオール183部、バイオマス由来のネオペンチルグリコール183部、およびバイオマス由来のセバシン酸317部およびアジピン酸317部に変更し、製造例1と同様の方法で、ポリエステルポリオール(A1-4)を得た。(A1-4)の水酸基価は56.0、酸価は0.6、Mnは2,000であった。
撹拌装置を備えた反応装置に、製造例1で合成したポリエステルポリオール(A1-1)200部、石油由来の1,4-ブタンジオール9.90部およびIPDI 75.0部を仕込み、窒素雰囲気下110℃で6時間反応させ、NCO含量3.71質量%のウレタンプレポリマーを得た。40℃に冷却後、酢酸エチル466部を加え均一な溶液とした。
次に、イソプロパノール234部を加えて均一になるまで撹拌後、アミノエチルエタノールアミン9.68部、ジエチレントリアミン0.96部およびジエタノールアミン4.88部を加え、40℃で1時間反応させて本発明の印刷インキ用バインダーであるバイオマス濃度が44質量%のポリウレタン樹脂の溶液(ウレタン樹脂ワニスA)を得た。
製造例5において、用いる原料を表2および3に記載の種類および量に変更する以外は製造例5と同様に反応を行い(すなわち、(A1)、(A2)、(A4)、(A5)、(B)、(F2-2)を反応させてウレタンプレポリマーを得、(S)を加え、その後、(F1)、(F2-1)、(G)を反応させ)、ポリウレタン樹脂の溶液(ウレタン樹脂ワニスB)~(ウレタン樹脂ワニスJ)を得た。結果を表2および3に示す。
撹拌装置を備えた反応装置に、製造例1で合成したポリエステルポリオール(A1-1)98部、クラレポリオールP-2010 98部、バイオマス由来の1,3-プロパンジオール8.06部およびIPDI 72.9部を仕込み、窒素雰囲気下110℃で6時間反応させ、NCO含量3.71質量%のウレタンプレポリマーを得た。40℃に冷却後、酢酸エチル466部を加え均一な溶液とした。
次に、イソプロパノール234部を加えて均一になるまで撹拌後、イソホロンジアミン18.0部およびジエタノールアミン5.40部を加え、40℃で1時間反応させて本発明の印刷インキ用バインダーであるバイオマス濃度が24質量%のポリウレタン樹脂の溶液(ウレタン樹脂ワニスK)を得た。ウレタン樹脂ワニスKは、側鎖に水酸基を含まない。
「グラビアインキ組成物の調製」
ウレタン樹脂ワニスAと、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体と、顔料と、有機溶剤とを、表4に示す含有量となるように混合した後、ビーズミルにて分散し、グラビアインキ組成物1を調製した。
表4における含有量は、グラビアインキ組成物1の総質量に対する割合(質量%)である。
混合溶剤としては、酢酸エチル(EA)とメチルエチルケトン(MEK)とイソプロピルアルコール(IPA)とを、質量比で、4:4:2となるように混合したものを用いた。
得られたグラビアインキ組成物1の100質量部を「SH NO2溶剤(S)」、大日精化工業社製)で希釈し、ザーンカップNo.3(離合社製)を用いて測定される、20℃における粘度が16秒である希釈インキを得た。この希釈インキに対して、イソシアネート系硬化剤(i)(ヘキサメチレンジイソシアネート3官能アダクト体の固形分50%溶液)とイソシアネート系硬化剤(ii)(トリレンジイソシアネート3官能アダクト体の固形分50%溶液)をそれぞれ3質量部添加し、ディゾルバーで1分間撹拌し、実施例1のグラビアインキを得た。
基材フィルムとして、コロナ放電処理済のPETフィルム(商品名「エステルE5102」、東洋紡社製、厚さ12μm)を用意した。ヘリオ175線のグラビア版を使用し、基材フィルムの処理面側にグラビア印刷法によりグラビアインキを塗布して印刷層を形成し、印刷物を得た。得られた印刷物に対してドライラミネート用接着剤(大日精化製「セイカボンドA159/C89(F)」を乾燥塗布量で3g/m2となるようにグラビア印刷法にて塗布・乾燥し、LLDPE(フタムラ化学製、商品名「LLXMTN」)と熱圧着した後、40℃で48時間エージングを行い、積層体を得た。評価結果を表4に示す。
ウレタン樹脂ワニスA~ウレタン樹脂ワニスKと、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体と、顔料と、有機溶剤とを、表4および5に示す含有量となるように混合したこと以外は実施例1と同様にして、グラビアインキ組成物を調製した。
また、実施例1と同様にして、積層体を作製した。評価結果を表4および5に示す。
11 第1基材
12 印刷層
13 接着剤層
14 第2基材
Claims (10)
- 顔料と、ポリウレタン樹脂1と、有機溶剤と、を含み、前記ポリウレタン樹脂1は、以下の(1)~(4)の条件を満たす、グラビアインキ組成物(但し、酸価15~70mgKOH/g、かつ、水酸基価1~35mgKOH/gであるポリウレタン樹脂2を含有するグラビアインキ組成物を除く)。
(1)ポリオール(A)に基づく単位および有機ジイソシアネート(B)に基づく単位を必須構成単位とする。
(2)少なくとも側鎖に水酸基を含み、水酸基価が26mgKOH/g~45mgKOH/gである。
(3)ウレタン基濃度が1.1mmol/g~2.2mmol/gである。
(4)前記ポリウレタン樹脂1はウレア基を含むポリウレタンウレア樹脂であり、かつ、ヒドロキシル基含有ポリアミンに基づく単位を有する。 - 前記ポリオール(A)は、ポリオールに基づく単位および/又はポリカルボン酸に基づく単位を必須構成単位とするポリエステルポリオールを含む、請求項1に記載のグラビアインキ組成物。
- 前記ポリエステルポリオールは、二塩基酸(C)に基づく単位とジオール(D)に基づく単位を含むポリエステルポリオールを含み、
前記二塩基酸(C)が、セバシン酸(c1)を含み、アジピン酸(c2)を含んでもよく、
前記ジオール(D)が1,3-プロパンジオール(d1)を含み、1,4-ブタンジオール(d2)、およびネオペンチルグリコール(d3)から選ばれる少なくとも1種を含んでもよく、
前記二塩基酸(C)に基づく単位の総量に対する前記セバシン酸(c1)に基づく単位の含有量が10質量%~100質量%であり、
前記ジオール(D)に基づく単位の総量に対する前記1,3-プロパンジオール(d1)に基づく単位の含有量が10質量%~100質量%である、請求項2に記載のグラビアインキ組成物。 - 前記ポリウレタン樹脂1は前記ウレア基濃度が、0.4mmol/g~1.7mmol/gである、請求項1~3のいずれか1項に記載のグラビアインキ組成物。
- 以下の測定方法により測定される、前記ポリウレタン樹脂1から形成された被膜の300%モジュラスが18MPa~35MPaである、請求項1~3のいずれか1項に記載のグラビアインキ組成物。
[測定方法]
前記ポリウレタン樹脂1と、ヘキサメチレンジイソシアネート3官能アダクト体とトリレンジイソシアネート3官能アダクト体の固形分での質量比1:1の混合物と、を固形分での質量比3:1で混合して得られた混合物から形成される被膜を用いて、形状をダンベル3号形とした試験片を作製し、JIS K6251の「所定伸びにおける引張応力」における「300%伸びにおける応力」を求めるための測定に準拠して測定する。 - 塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体を含み、前記ポリウレタン樹脂1と前記塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体の固形分での質量比が1.0:0.10~1.0:1.0である、請求項1~3のいずれか1項に記載のグラビアインキ組成物。
- 請求項1~3のいずれか1項に記載のグラビアインキ組成物と、イソシアネート系硬化剤(E)と、を含むグラビアインキ。
- 前記イソシアネート系硬化剤(E)が、3官能アダクト体である、請求項7に記載のグラビアインキ。
- 前記イソシアネート系硬化剤(E)が、ヘキサメチレンジイソシアネート誘導体およびトリレンジイソシアネート誘導体から選ばれる少なくとも1種を含む、請求項7に記載のグラビアインキ。
- 請求項7に記載のグラビアインキから形成される印刷層を有する、ラミネート積層体。
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