JP7250413B1 - 非常時の情報伝達システム - Google Patents

非常時の情報伝達システム Download PDF

Info

Publication number
JP7250413B1
JP7250413B1 JP2022145663A JP2022145663A JP7250413B1 JP 7250413 B1 JP7250413 B1 JP 7250413B1 JP 2022145663 A JP2022145663 A JP 2022145663A JP 2022145663 A JP2022145663 A JP 2022145663A JP 7250413 B1 JP7250413 B1 JP 7250413B1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
information
emergency
user
personal information
modality
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2022145663A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2024040983A (ja
Inventor
佐々木秀一
久野義徳
久米祐一郎
栗林淳
丸井智敬
Original Assignee
丸井 智敬
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 丸井 智敬 filed Critical 丸井 智敬
Priority to JP2022145663A priority Critical patent/JP7250413B1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7250413B1 publication Critical patent/JP7250413B1/ja
Publication of JP2024040983A publication Critical patent/JP2024040983A/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

【課題】 非常時に潜在被害者に対して高確率で非常時情報を伝達し、非常時発生から少し時間経過後に起こる輻輳の発生確率を下げること。【解決手段】 個人情報にもとづいた関係の第二・第三ユーザに対し、非常時情報管理手段[CPU1]は、非常時モードにて個人情報を検知すると共に第二・第三ユーザが選択したモダリティを検知して強制変更して非常時情報を高確率で伝達。第二・第三ユーザが操作する第二・第三コミュニケータ[Com2・Com3]は、非常時情報管理手段[CPU1]から発信される非常時情報を受信出力する手段、ユーザ安否情報入力手段、ユーザ位置情報の把握機能をもつデバイス[31,32]からのユーザ位置情報受信手段を具備。非常時発生直後からユーザのリアルタイム安否情報およびリアルタイム位置情報からなる、少情報量のユーザ現状フラグ50を、第二・第三コミュニケータ[Com2・Com3]間で相互に通信し輻輳の発生確率を下げる。【選択図】 図9

Description

本発明は、非常時の情報伝達技術に関するもので、非常時は、地震や台風などによる大雨被害・強風被害、それに伴う河川の氾濫、火災など、いわゆる災害の発生時、パンデミック等で国家的防疫が急務のとき、あるいは諸外国から人的被害のおそれのある飛翔体の飛来、諸外国による武力行使が明確化して人的被害のおそれアリとなったときなど、常態を逸したすべての状況をふくむ。
非常時で、非常となった原因からひとりでも救済しひとりでも人間の安全を確保すること、そして、そのひとりの人間の安全確保が確実となったあとに、そのひとりは、非常となった原因とその現状を自身の安全確保保持で知りたがると共に、ひとりの親族・血族・姻族関係にある家族の安否と家族がどこにいるのか確認しようとするだろう。本発明は、そういったシチュエーションにて威力を発揮する技術に関する。
<<モダリティ>>
情報伝達技術用語である”モダリティ”について記載する。”モダリティ”はしばしば用いられるが、正式な定義はない。使い方として、感覚器の視覚・聴覚・触覚に感知される主に、光・音[声]・機械振動を区別するため、これらがモダリティの異なる計測対象である、といった記述が論文等に散見される。臭覚・味覚もモダリティの延長と考えられるが、計測技術が未確立のため臭覚・味覚に関しモダリティであるといった記述がされた論文等はまだ少ない。
ここで、光・音[声]・機械振動を大きなカテゴリーのM1とし、該M1にカテゴライズされるマイナーな種を、M2;サブモダリティ、さらに該サブモダリティM2についてユーザがどういった具合に選定したかの状態を、サブモダリティM2の”選定状態”M3と、それぞれ呼称する。それらの具体例を表1に明示する。
Figure 0007250413000002
以下本明細書にていわゆるモダリティM1、と、その下位概念サブモダリティM2、と、該サブモダリティM2における選定状態M3は前記表に例示された意味をもつ。
<本発明の目的>
本発明の第1目的は、非常時に国/地方自治体/市町村の危機管理担当チームが、潜在的な被災者・被害者である住民に向けて高確率で非常時となるという予測通報、非常時の緊急避難の指示通報、非常時の状態の変化や終了予測などの伝達を円滑化するためのシステムの提案を目的とする。
ここで非常時予測は、観測手段による天候物理情報・敵国ミサイル発射準備など外交情報からの未来予測であるのできわめて高度な技術・経験を要する。同様に、避難指示も指示を出すことによる不利益と比較し、どのタイミングでどの程度の避難が最適であるかを考慮せねばならずきわめて高度な技術・経験を要する。非常時終了の判断も同様である。
しかしここで、非常時の予測通報・避難指示通報・非常時の終了判断などの情報発信準備ができたとしても、それらが潜在的な被災者・被害者である住民に伝達されるかどうかは、ちょうど電話のベルが鳴動しても受話器をとらないことと同様の問題がある。発明者らはここに注目し情報伝達が完遂される確率をあげることを第一目的とした。
そして非常時直後には、伝達すべき情報が被災者・被害者の安否確認や所在確認などへ変化する。この安否確認や所在確認を求める人数は膨大になる恐れがあり、いわゆる輻輳という現象が起こりやすい。発明者らはこの輻輳の起きる確率を減らすことを第二目的とした。
[補足] 前記第一目的で、「電話のベルが鳴動しても受話器をとらない」とは旧態の電話での表現である。受話は、受話器をとることであり、英語ではpick up であり、鳴動は、ベルのリンギング、callingを指す。旧態電話に対して、近年普及したスマートフォンでは受話器などないので、「応答」という一言で記述するしかなくわかりにくい。そのため明確化のために「ベル鳴動」や「受話器をとらない」と表現した。
<先行技術調査>
J-PLATPATならびにGoogleを利用して、本発明のキーワードである“個人情報”や”輻輳”が本発明の適用フィールドである災害時の通信に関して記載された情報伝達システムの先願特許、ならびに、本発明のキーワードである“個人情報”や”輻輳”が本発明の適用フィールドである災害時の通信に関して記載がある情報伝達システムに関する公開ウェッブのドキュメントを調査した。(調査の実施日は、2022年8月12日および同年8月25日)
調査の結果、本発明に関する先行技術、ならびに、本発明内容を示唆する記述を含む先願特許も公開ウェッブ情報も発見できなかった。ただし、本発明を説明するのに有効な特許群、非特許文献群を発見したので、本発明者らによる特許文献1とともに以下に記す。これらを詳細な説明にて引用する。
特許6952925号公報[概ね同一発明者による情報伝達System] 特許6952925号公報[GPS利用災害時安否確認システム] 特開2017-069593号公報[災害発生時の個人情報利用概念] 特開2013-222305号公報[災害時に要援護者の所在を伝達] 特開2015-012386号公報[複数通信システムで輻輳発生回避] 特開2013-187580号公報[少ない通信トラフィックで安否伝達] 特許7029757号公報[慶應・NTT]通信システム及び加入者線端局装置 特許6975748号公報[ソフトバンク]制御装置、プログラム、・・方法 特許6975748号公報[ソフトバンク]制御装置、プログラム、・・方法 特開2013-222305号公報[情・シス研究機構]災害時の個人情報利用技術 特務機関" Nerv"防災アプリ URL https://"Nerv".app/supporters.html スケジューリングアルゴリズムWeblio辞書、URL https://www.weblio.jp/wkpja/content/スケジューリング_スケジューリングアルゴリズム 読売新聞2022年8月12日朝刊特別面"防災ニッポン:就学前施設"
<<本案の技術分野>>
特許文献2は、GPS利用災害時安否確認システム、特許文献3および特許文献10は、災害発生時の個人情報利用概念、特許文献4は、災害時に要援護者の所在を伝達する技術である。また、特許文献5は複数通信システム利用、特許文献6は少ない通信トラフィックで安否伝達して災害後の輻輳回避を意図した技術である。
また輻輳に関する技術の特許文献7から9も公知である。これらは、たとえば非特許文献2に詳しく説明されているスケジューリングアルゴリズムを応用すると有効である。
他方、非特許文献1は特務機関”Nerv”[ネルフ]の防災アプリであり、株式会社ゲヒルンが管理運営するサポーターズクラブ制度にて無広告で災害情報をユーザに提供するものである。この非特許文献1の技術が本案に近いものである。もちろん特許文献1から10の技術も、本案と関係しており、本案はそれら技術を利用しているとされてよい。
非特許文献1のアプリのユーザは一般人であって特務機関”Nerv”の防災アプリを気に入ってダウンロードしたヒトで、そのヒトが持つスマホ等端末がコミュニケータである。該コミュニケータの表示例を図1に示す。[図1(a)は汎用画面、(b)(c)は2022年防災の日の非常事態速報]
”Nerv”の情報は、気象庁[防災気象情報・地震情報(緊急地震速報)]、消防庁[火災情報]等々から得たモノであり、これら情報提供するシステムを一括して”非常時情報統括管理システム[CPU-Em]”と仮称する。”Nerv”自体の操作はゲヒルン株式会社のスタッフが担っており、”Nerv”は半自動で”非常時情報統括管理システム[CPU-Em]”から得られる情報を整理してわかりやすい出力形態にするシステムであって、ハードウェアは中規模以上のコンピュータである。
<<本発明に至った経緯>>
本発明は、同時出願人先願である特許文献1の実用化にあたって、災害対策を目標として検討して発明に至った。一般に提供される形態は、非特許文献1の防災アプリ”Nerv”に例示されるモノと同様である。実用化検討の初期には教育、医療、および、商品販売の分野を実用化ターゲットとしていた[表2・表3参照]。本発明に至った経緯を説明する。
特に教育、医療の分野での実用化は極めてむずかしい。その理由のキーワードは、個人情報・プライバシーで、これらは個人の中で保護され一般公開を避けるべきものである。実用化の困難理由が個人情報・プライバシーであることを説明する。
Figure 0007250413000003
表2のCase.Aは、強者である教師から弱者である生徒に情報伝達するケースである。この場合、教育熱心な教師であればあるほど質がよい生徒個人情報、多くの生徒個人情報をもっているだろう。したがって、何か生徒に連絡したいとき、その生徒の個人情報からわかる「これなら受話するだろう」呼出しをすれば、生徒が応答する確率は上がる。すなわち、第一から第二ユーザへの情報伝達の達成確率は上がる。
[再補足] 前補足同様、「受話するだろう」や「呼出し」は旧態の電話用語である。受話は、受話器をとることであり、英語ではpick up であり、呼出しは、ベルのリンギング、callingを指す。旧態電話に対して、スマートフォンでは受話器などないので「応答」という一言で記述するしかない。ここでは意味明確化のため「受話」や「呼出し」を用いて説明を続ける。
表2のCase.Bは、強者である医師や介護者から弱者である患者・被介護者に情報伝達するケースである。この場合、治療熱心な先生であればあるほど質がよい患者個人情報、多くの被介護者個人情報をもっているだろう。したがって、何か患者や被介護者に連絡したいとき、その患者・被介護者の個人情報からわかる「これなら受話するだろう」呼出し、たとえば患者を世話する若い看護師の声で呼び出しすれば患者が応答する確率は上がる。すなわち、第一ユーザから第二ユーザへの情報伝達の達成確率は上がる。
ここで問題はパワーハラスメントである。すなわち、強者である教師・医師・介護者に悪意をもつ弱者:生徒・患者・被介護者がいることは否定できない。この悪意をもつ者が、強者である教師・医師・介護者に対してパワハラされた、と言い出すことは否定できない。パワハラ主張が発生すると、ネット拡散され、風評被害を学校や医療法人に巻き起こす。そのため学校・医療法人の責任者はこの技術の導入許可などするはずがない。
上記が回避されるのは情報源である第一と第二の逆転、すなわち表2のCase.A´に示す、弱者である生徒から強者である教師に情報伝達するケースである。この場合は、質問の際にお気に入り教師であればあるほど気にかけてくれるアピール方法を生徒がもっており、それは教師の個人情報だろう。したがって、何か教師に質問したいとき、その教師の個人情報からわかる「これなら質問に答えてくれるだろう」呼出しをすれば、教師が応答する確率は上がる。すなわち、第一から第二ユーザへの情報伝達の達成確率は上がる。
表2のCase.B´は、弱者である患者・被介護者から強者である医師・介護者に情報伝達する同様の逆転ケースである。これは医師の治療や介護者の介護法に対してセコンドオピニオンを得たことに関する質問などであり、医師・介護者が気にかけてくれるアピール方法を患者・被介護者がもっていたとして、それは医師・介護者の個人情報だろう。したがって、何か医師・被介護者に質問したいとき、その医師・介護者の個人情報からくる「これなら質問に答えてくれるだろう」呼出しをすれば、医師・介護者が応答する確率は上がる。すなわち、第一から第二ユーザへの情報伝達の達成確率は上がる。
表2のCase.A´、Case.B´は、弱者が強者への情報伝達なので、強者が弱者からパワハラされたという気持ちにはなりにくいだろう。しかし、ごくレアケースである教師勝りの生徒、たとえば、教師職に就いたばかりの若い新任教師とその教え子の場合、または、ある青年がケガして入院し、治療にあたるのが、これまた医師職に就いたばかり若い新任医師だった場合にはパワハラ的な問題発生は否めないだろう。
しかも、Case.A´、Case.B´ケースしかおこらないような何らかの人間関係の工夫をしておいても、数年もたてば、逆転Case.A、Case.Bケースでの情報伝達がなされ、前述同様のパワハラ問題が発生するという予想は否定できない。パワハラ発生で前述同様風評被害を学校や医療法人に巻き起こす。そのため、Case.A´、Case.B´ケースしかおこらないような工夫が考えられるとしても、学校や医療法人の責任者はこの技術の導入許可をするはずがない。
他方、表3のCase.C、Case.C´ケース、生産者[販売者]と消費者の関係に注目した。Case.Cの場合、たとえば安い新製品を消費者に早く確実に情報伝達したい生産者[販売者]にて、売れた場合のメリットと、安くてよい製品をいち早く購入できた消費者のメリットが、両者ともども利益状態(いわゆるWinWin)であり、パワハラ問題の発生は少ないと考えられる。また逆転のCase.C´の場合、購買した消費者側から生産者[販売者]への伝達で、たとえば購入商品の不備へのクレームのような情報伝達である。これは強者の生産者[販売者]の販売責任にむけて、弱者である消費者が権利主張するケースであり、ハラスメントにはなりにくいだろう。いわゆるクレーマに悩まされる販売者のケースもあるが、ハラスメント発生はいまのところ低確率だろう。
Figure 0007250413000004
そこで、生産者[販売者]と消費者の関係における情報伝達にて特許文献1の技術適用をめざした。たとえば量販店の薄利多売商品や、ブランド品販売会社の高機能高額商品を消費者へ情報提供する場合に特許文献1の技術適用を量販店、ブランド品販売会社それぞれにアピールした。
ところが、ここでプログラマー不足という別の問題に直面した。特許文献1の技術はソフトウェアでありその実用化は、プログラマーによるプログラミングによってソフト技術を既存システムにインプリメントする。たとえば、販売者量販店が消費者向けにダウンロード勧誘しているスマホアプリ、すなわち量販店商品情報テキストをプッシュ出力させるアプリのプログラムを解読し、そこに特許文献1機能を割り込んで埋め込みプログラミングする。
こういったスマホアプリのプログラミングは現在Pythonで行うのが主流である。また、ブランド品販売会社では、Youtubeを利用して消費者向けの宣伝活動をしているが、この場合でも動画再生Pythonプログラムに特許文献1の機能を割込み埋め込むことになる。
この量販店・ブランド品販売会社に当技術のモデル化テストを提案した際、相手先責任者に希少なPythonプログラマーに対して、第三者アイデアにもとづいた改変を自社運営中システムに割込み埋め込むプログラミング作業をさせる判断を強いる。希少Pythonプログラマーは自社の主体的な方針にもとづいたプログラミング作業に激多忙。相手先責任者はOkするはずはない。
こういった状況はPythonプログラマーを有する何かを販売するスタートアップベンチャーでも顕著である。自らのアイデアでベンチャー立上げであり、わけのわからない第三者アイデアのプログラミング作業に希少なPythonプログラマーをアサインするはずはない。したがって、スタートアップベンチャーに当技術をアピールして連携してモデル化を行う、もまず無理である。
以上の経緯から、生産者[販売者]と消費者の関係における情報伝達にて特許文献1の技術適用もハードルが高いとみて、最後の最後に表3のCase.D、Case.D´ケース、典型的には災害時、一般的には非常時における情報伝達へ特許文献1技術の適用による実用化を検討するに至った。この検討過程により、特許文献1の実用化の先を単に見出したのではなく、この実用化の先[非常時における情報伝達]に起因する特別な技術特徴をもつ手段を兼備した本案発明に至った。
<<解決しようとする課題>>
本案の課題は以下の2つである。まず、非常時になったこと及びどんな非常であるか、また避難必要かといった非常時情報を伝達しようとしても、たとえば呼出しベルに対して受話器取らない。その受話器取り確率を上げて非常時情報をすこしでも高い確率で受信者におくること。
2つ目の課題は、非常時で救命された場合、そのヒトがどうするかというと家族の安否確認の電話、その電話集中のためしばしば起こる輻輳。この輻輳の発生確率を少しでも下げること、以上の2つである。
<<本案は特許文献1発祥、それとの相違>>
本発明は特許文献1の実用化検討から生まれたので類似しており共通点もある。そこで新規性/進歩性の判断材料である相違点を表4に示す。表4に示すように、本案では非特許文献にない第三コミュニケータを操作する第三ユーザが存在する。この第三ユーザを規定するものが、個人情報である。
Figure 0007250413000005
特許文献1は、第一コミュニケータから第二コミュニケータへ情報伝達。対して本案は、非常時情報管理手段[CPU1]から個人情報にもとづいた第二・第三ユーザのコミュニケータへ情報伝達である。詳しくは後述する。
<<本案の理解を助ける記述>>
<1 登場人物とハードウェアデバイス、それらの符号>
本発明にかかわる人物は、第一ユーザ・第二ユーザ・第三ユーザの三者である。第一ユーザは、非常時情報管理手段のオペレータであって、この非常時情報管理手段を符号CPU1で示す。そして、第一ユーザは非特許文献1の"Nerv"のスタッフ・オペレータと共通する人物である。つまり第一ユーザは非常時における情報提供をコントロールする者であり、ゲヒルンのスタッフと共通であり、非常時情報管理手段[CPU1]の操作者ということである。図4など図面では第一ユーザをUser1、第二ユーザ・第三ユーザをUser2・User3と略記する。
非常時情報管理手段[CPU1]は、災害など非常時における被害を極力避けるよう設計した設備に守られた中規模程度のコンピュータである。非常時情報管理手段[CPU1]は、第一ユーザ[User1]の持つ端末でコントロールされる。第一ユーザ[User1]は、操作端末で時々刻々と送られてくる非常時情報統括管理システム[CPU-Em]からの非常時情報をモニターしており(時刻t0)、ある時刻t1で非常時を判断する。そして、非常時情報管理手段[CPU1]に非常時をデジタル的に告げ、そのことが非常時モード開始である。[図4参照]
非常時モードで非常時情報を与えられるのが第二ユーザ・第三ユーザ[User2・User3]である。第二ユーザ[User2]と第三ユーザ[User3]とは、典型的には親族・血族・姻族関係にあるいわゆる親戚の関係であり個人情報にもとづいた登場人物である。その関係は、第二ユーザ[User2]の個人情報から閲覧できる姻戚・戸籍によって第三ユーザ[User3]にたどりつける。
このように第二ユーザ・第三ユーザ[User2・User3]をどうやって一般から抽出して登場させるのか疑問におもうだろう。その作業は、個人情報統括管理システム[CPU-Priv]が担う。この個人情報統括管理システム[CPU-Priv]については明細書最後のほう<補足2・補足3>で説明する。
<3D動作チャート:図2参照>
本発明は、動作要素の動作を変化させ情報をやりとりし、時間経過したのちにあるシステムとしての機能を完遂する。動作要素の動作をなすものは、前記ハードウェアデバイス CPU1、Com2、Com3である。あるハードウェアデバイスの動作の客体は、他のハードウェアデバイスであるとともに、個人情報を得る客体として、個人情報統括管理システム[CPU-Priv]。非常時情報を得る客体として、非常時情報統括管理システム[CPU-Em]がある。
こういったハードウェアデバイスの動作を時間軸で表す図2の3D動作チャートを用いる。この3D動作チャートは、いわゆるフローチャートと同様にシステムの動作・機能を記述するものである。
3D動作チャート例:図2の3Dの[x][y][z]軸は、それぞれ[x]軸=時間軸t、[y]軸=ハードウェアデバイスのいずれかを離隔弁別する座標軸、[z]軸=前記個人情報統括管理システム[CPU-Priv]、非常時情報統括管理システム[CPU-Em]、そして、動作指示する第一ユーザ[User1]・第二ユーザ[User2]・第三ユーザ[User3]の三人が、ハードウェアデバイスCPU1、Com2、Com3の上位にあることを示すためZ軸で上方位置に描くことにする。
図2(a)では、第二ユーザ[User2]・第三ユーザ[User3]のコミュニケータCom2、Com3が共にスマートフォンであることをイメージさせる絵を入れた。図2(b)では、第二ユーザ[User2]・第三ユーザ[User3]のコミュニケータCom2、Com3が共に図3を用いてあとで説明する固定型コミュニケータであることをイメージさせる絵を入れた。
ここで、Com2、Com3の一方はスマートフォンで他方が固定型コミュニケータであってよく、一方が固定型コミュニケータに加えて副コミュニケータとして固定型コミュニケータと通信できるスマートフォンも操作する、であってもよい。
これら図2(a)(b)にて、前記の[x][y][z]軸の説明を簡潔に[x]軸=時刻、[y]軸=コミュニケータまたは手段、[z]軸=上位の手段またはシステムと図中記載したが、詳しくは前のほうに説明したとおりである。ここで[y]軸方向に、Com2,UPU1,Com1と配置したが、これはCPU1を動作客体の可能性があるCom2・Com3で挟んで描くほうが見栄えするからで配置に意味はない。
図2で、ハードウェアデバイスの動作図示を説明する。時刻t2のCPU1にて、図中に”CPU1の動作”というパネル状記載がある。ここには具体的に時刻t2でのCPU1の動作が記載される。この動作は図中”CPU1(t2)”と示されている。”CPU1の動作”というパネル記載の左右に矢印があり、該矢印は矢印の先であるCom2とCom3が”CPU1の動作”パネル主体の動作客体であること示す。
同様にパネル内記載がないが、時刻t4のCom2の動作[“Com2(t4)”]を例示した。これら”CPU1(t2)” “Com2(t4)”は説明用の例で無意味である。
さて、本発明を以下に列挙する。列挙のあと前述の3D動作チャートを用いて詳しく説明する。[図4~図7]
本発明は[請求項1]、第一ユーザの端末操作による非常時情報管理手段と、個人情報にもとづいた関係にある第二ユーザと第三ユーザにおいて、非常時に 第二ユーザが操作する第二コミュニケータと、 第三ユーザが操作する第三コミュニケータに非常情報を伝達するシステムであって、 前記非常時情報管理手段は、第一ユーザの端末操作により、第二および第三ユーザの個人情報を検知できる非常時モードとなり、 第二ユーザが操作する第二コミュニケータは、複数のモダリティに対応したひとつ以上の物理情報出力手段、複数のモダリティから少なくともひとつを出力として選択するモダリティ選択手段を具備し、第二ユーザが前記選択手段で出力として選択したモダリティに対応した前記物理情報出力手段で物理情報が出力されるものであり、第三ユーザが操作する第三コミュニケータも、複数のモダリティに対応したひとつ以上の物理情報出力手段、複数のモダリティから少なくともひとつを出力として選択するモダリティ選択手段を具備し、第三ユーザが前記選択手段で出力として選択したモダリティに対応した前記物理情報出力手段で物理情報が出力されるものであって、前記非常時情報管理手段は、前記非常時モードにおいて、前記モダリティ選択手段で選択されたモダリティを検知して該モダリティを前記個人情報にもとづいて強制変更するモダリティ変更手段を具備し、該モダリティ変更手段で第二または第三ユーザが選択したモダリティが他のモダリティに変更され、該モダリティに対応した前記物理情報出力手段で物理情報が出力されるものである、システムである。
本発明は[請求項2]前記の、複数のモダリティのひとつが、該モダリティに属する複数のサブモダリティからなり、前記モダリティ選択手段の選択が、ひとつのモダリティに属する複数のサブモダリティからひとつを選ぶことが前記の選択に含まれると共に、前記モダリティ選択手段の選択が、複数のサブモダリティの選定状態のなかからひとつを選ぶことも前記の選択に含まれるものであり、前記モダリティ変更手段の変更が、ひとつのモダリティに属する複数のサブモダリティ間の変更、および、前記モダリティ変更手段の変更が、ひとつのサブモダリティ選定状態から他の選定状態への変更することも前記の変更に含まれるものであり、かつまた、前記モダリティ変更手段の変更が、第二ユーザがモダリティを選択していないときに複数のモダリティのひとつを選択することも前記の変更に含まれるものである、システムである。
本発明は[請求項3]、第一ユーザの端末操作による非常時情報管理手段と、第二ユーザが操作する第二コミュニケータと、第三ユーザが操作する第三コミュニケータによる非常時に情報を伝達するシステムであって、前記非常時情報管理手段は、第一ユーザの端末操作により、第二および第三ユーザの個人情報を検知できる非常時モードとなり、第二および第三コミュニケータは、次の1項から3項に記載された手段を具備するもので、該1項から3項は、
1項 前記非常時モードにて、前記非常時情報管理手段から発信される非常時情報を受信する非常時情報受信手段、および、該受信手段で受信した非常時情報を出力する非常時情報出力手段、
2項 前記非常時モードにて、ユーザの安否情報をユーザが入力するユーザ安否情報入力手段、
3項 前記非常時モードにて、ユーザの位置情報を把握する機能をもつ位置情報把握デバイスからユーザ位置情報を受信するユーザ位置情報受信手段、であって、前記非常時情報管理手段が、前記非常時モードにて、前記2項に記載されたユーザの安否情報、および、前記3項に記載されたユーザの位置情報を組み合わせた、非常時のユーザ現状フラグを、第二コミュニケータと第三コミュニケータとで相互に通信するユーザ現状フラグ通信手段を具備した、システムである。
本発明は[請求項4]、前記のユーザ現状フラグ通信手段が、前記の第二または第三ユーザの個人情報にもとづいてスケジューリングするスケジューリングアルゴリズムによって、前記の非常時のユーザ現状フラグを相互に通信する、システムである。
本発明は[請求項5]、前に記載されたシステムにおいて、前記個人情報が、リアルタイムで変化する個人の位置情報、および/または、リアルタイムで変化する個人の安否情報をふくむものである、システムである。
本発明は[請求項6]、前に記載されたシステムにおいて、第一ユーザの端末操作によって前記非常時情報管理手段が第二および第三ユーザの個人情報を検知できる非常時モードとなった後に、第一ユーザが端末操作によって、前記非常時モードから第二および第三ユーザの個人情報が検知できず、該個人情報利用できない常態モードに戻すと共に、次のAからC項に記載された情報を第二または第三コミュニケータに伝達するもので、該AからC項は、
A項 検知した第二および第三ユーザの個人情報、
B項 A項の個人情報を用いて前記非常時情報管理手段が行った情報処理の情報、
C項 B項の情報処理で出力された物理的な情報、である、システムである。
本発明は[請求項7]、前に記載されたシステムにおいて、第二または第三コミュニケータに前記非常時情報管理手段による第二および第三ユーザの個人情報検知をできないようにして該個人情報が利用できる状態を解除する個人情報利用解除手段が兼備され、第一ユーザの端末操作によって前記非常時情報管理手段が第二および第三ユーザの個人情報を検知できる非常時モードとなった後に、前記個人情報利用解除手段を操作できる第二または第三ユーザが該個人情報利用解除手段によって、前記非常時モードを、第二および第三ユーザの個人情報検知ができず、該個人情報利用できない常態モードに戻すと共に、次のAからC項に記載された情報を第二または第三コミュニケータに伝達するもので、該AからC項は、
A項 検知した第二および第三ユーザの個人情報、
B項 A項の個人情報を用いて前記非常時情報管理手段が行った情報処理の情報、
C項 B項の情報処理で出力された物理的な情報、である、システムである。
<<固定タイプの Com2,Com3、図3の説明>>
図2でCom2,Com3が携帯可搬式のスマートフォン・携帯電話であってよい一方で、屋内自室などに置く固定タイプのコミュニケータでもよいとした。そして、これらの混合使用、すなわちUser2/User3の一方または両方が、携帯可搬式のスマートフォン・携帯電話および屋内自室などに置く固定タイプのコミュニケータの両方を操作してもよい。たとえば、スマートフォン・携帯電話を主に操作する主コミュニケータ、固定タイプコミュニケータを置いておくだけの副コミュニケータとしてもよく、主・副逆転した使い方でもよい。
スマートフォンであれば、これから図3で説明するすべての手段は内蔵されており、かつ、マンマシンインタフェースのスイッチ等入力手段、物理出力で操作者に情報認知させる出力手段はソフト的に実現可能である。
図3(b)は図3(a)と実質的に同じもので図3(b)は当コミュニケータ設計時に各手段等を文字表現したもので参考である。図3(a)(b)のデバイスは、User2/User3の一方または両方が操作する第二コミュニケータ/第三コミュニケータ[Com2/Com3]の候補である。これを操作せず、たとえば携帯可搬式のスマートフォン・携帯電話だけを第二コミュニケータ/第三コミュニケータ[Com2/Com3]としてもよい。
図3のデバイスには、以下のものが内蔵されており図3では具体的に描かれていない。すなわち、非常時情報受信手段11、非常時のとき発音するスピーカ14、非常時のとき振動するバイブレータ15、そして、ユーザ位置情報を受信する手段33であって、これらはデバイス内に内蔵されている。
非常時情報受信手段11はCPU1からの非常時信号を受信する。非常時でないときは、非常時でないとき光る緑LED12が点灯しているが、非常時信号受信後は非常時のとき光る赤LED13が点灯、これは点滅もする。
同様に、内蔵された14,15が発音・振動することもある。これら物理出力のアレンジがモダリティのアレンジであって、個人情報にもとづいてユーザが気づきやすいモダリティに各個人が想像できないような意外性のあるアレンジに強制変更して非常時情報をより確実に伝達する[請求項1]。
図3(a)の21から23はユーザ安否情報をユーザ入力する手段であって、21がユーザは安心安全のとき押す丸印スイッチ、22がユーザは安全/危機の中間状態のとき押す三角印スイッチ、23がユーザは危機で支援求むとき押すバツ印スイッチである。非常時にこれらの3つのOn/Offでユーザの安否に関する最少情報量とする。スマートフォン操作者には同様の3つのOn/Offタッチスイッチを表示するアプリを作成しておき、そのアプリをダウンロードしてもらえばよい。
図3(a)の31、32はユーザの位置情報を把握する機能をもつデバイスであって、図3が示す屋内の居室などに置く固定タイプのコミュニケータとは別の外部デバイスである。外部にある理由は、ユーザが固定タイプのコミュニケータから離れており、ユーザ位置が固定タイプのコミュニケータの位置ではないことが多いからである。
具体的には、ユーザが操作するスマートフォンや携帯機器31である。ここで31はユーザが主に使う主コミュニケータで屋内自室などに置く固定タイプのコミュニケータが普段は使わない副コミュニケータであってもよい。
図3(a)の32は、ユーザ体表・体内に接触・埋設された電波発生器[ICタグなど]であり、近年高齢者徘徊問題のためにヒトである高齢者にもこういったデバイスを体表・体内に接触・埋設してユーザ位置情報を発信するようにしてもよい。そしてCom2/Com3に内蔵されたユーザ位置情報を受信する手段33がユーザ位置を遠隔把握する。
図3(a)の41はCPU1が発信する非常時情報を受信するアンテナであり、42は31,32が発信する位置情報を受信するアンテナである。
<<3D動作チャート図4による説明>>
本案システムの動作を図4から図7で説明する。まずは図4にて、時刻t0は非常時でない常態[通常の常態]の時刻であり、本案システムにとって動作準備期間の時刻といえる。この準備は図5に示したので図5の説明で触れるが、かかる準備とは、個人情報統括管理システム[CPU-Priv]に個人情報を蓄積記憶してもらう準備である。この個人情報準備については本明細書の説明の最後のほう<補足2・補足3>にて詳しく述べる。
図4の時刻t0では、第一ユーザ[User1]が非常時情報統括管理システム[CPU-Em]が配信する非常情報等をwatching[監視]して潜在的に発生する非常時について考慮している。そして非常時と判断すると、第一ユーザ[User1]が端末操作により、第二および第三ユーザ[User1&User2]の個人情報を検知できる非常時モードとなる。
図4の時刻t1は、第一ユーザ[User1]が非常時情報統括管理システム[CPU-Em]の非常情報等から非常時と判断した時刻であって、時刻t1にて第一ユーザ[User1]が非常時情報管理手段[CPU1]に対し、直前の常態モードから非常時モードに変更する指示をする。
時刻t2で非常時情報管理手段[CPU1]は個人情報統括管理システム[CPU-Priv]に個人情報にもとづいた関係にある第二ユーザと第三ユーザ[User2/User3]のアサインをリクエストし、問題なければ第二ユーザと第三ユーザ[User2/User3]がアサインされ個人情報から非常時情報管理手段[CPU1]と第二・第三コミュニケータ[Com2・Com3]との情報伝達路が確立する。
時刻t3では、図4に示すように非常時情報統括管理システム[CPU-Em]の非常時情報を第二・第三コミュニケータ[Com2・Com3]が受信する。ここで注意したいのは、図4にモダリティ強制変更とあるように、矢印の図示を略すが、このモダリティ強制変更は非常時情報管理手段[CPU1]が動作介在して行うものである。
それゆえ、非常時情報統括管理システム[CPU-Em]の非常時情報がそのまま第二・第三コミュニケータ[Com2・Com3]に受信されるのではなく、非常時情報管理手段[CPU1]が動作介在して、第二・第三コミュニケータ[Com2・Com3]の個人情報にもとづいて情報をアレンジする。
第二・第三コミュニケータ[Com2・Com3]は複数のモダリティに対応したひとつ以上の物理情報出力手段、複数のモダリティから少なくともひとつを出力として選択するモダリティ選択手段を具備しており、第二ユーザ・第三ユーザ[User2・User3]が前記選択手段で出力として選択したモダリティに対応した前記物理情報出力手段で物理情報が出力される。
ここで物理情報出力手段は、図3で例示した非常時でないとき光る緑LED12、非常時のとき光り点滅もする赤LED13、非常時のとき発音するスピーカ14[Com2/Com3に内蔵]、非常時のとき振動するバイブレータ15[Com2/Com3に内蔵]であり、どのように光るか、どのように発音するか、どのように振動するか、は第二ユーザ・第三ユーザ[User2・User3]が選択できる。選択の手段は可変抵抗に接続されたボリューム型スイッチなどである。スマートフォンの場合は画像で操作者に示され指タッチで変化も画像で示されるソフトスイッチである。
このようなモダリティ選択手段で選択されたモダリティを遠隔で検知する検知手段、および検知したモダリティを第二ユーザ・第三ユーザ[User2・User3]の個人情報にもとづいて強制変更するモダリティ変更手段を非常時情報管理手段[CPU1]が具備している。
このモダリティ変更手段が前記の非常時情報管理手段[CPU1]が動作介在して、第二・第三コミュニケータ[Com2・Com3]の個人情報にもとづいて情報をアレンジするのアレンジを実行する手段である。
モダリティ変更手段の動作はプログラムとして記述され、該動作がソフト的に実現される。
かかるプログラムの動作のポイントは、第二ユーザ・第三ユーザ[User2・User3]が選択したモダリティが他のモダリティに変更されることであって、該モダリティに対応した前記物理情報出力手段で物理情報が出力される[請求項1]。
たとえば、非常時のとき光る赤LED13が、選択していないリズムで点滅する、非常時のとき発音するスピーカ14が、選択していない音声を出す、非常時のとき振動するバイブレータ15が振動すると選択していないのに振動するなどである。
これらの意外な物理出力発生は前記表1で定義したモダリティの強制変更によって起こされる。モダリティは詳しくは次のとおり。すなわち[請求項2]、モダリティのひとつが、該モダリティに属する複数のサブモダリティからなり、前記モダリティ選択手段の選択が、ひとつのモダリティに属する複数のサブモダリティからひとつを選ぶことが前記の選択に含まれると共に、前記モダリティ選択手段の選択が、複数のサブモダリティの選定状態のなかからひとつを選ぶことも前記の選択に含まれるものであり、前記モダリティ変更手段の変更が、ひとつのモダリティに属する複数のサブモダリティ間の変更、および、前記モダリティ変更手段の変更が、ひとつのサブモダリティ選定状態から他の選定状態への変更することも前記の変更に含まれるものであり、かつまた、前記モダリティ変更手段の変更が、第二ユーザまたは第三ユーザがモダリティを選択していないときに複数のモダリティのひとつを選択することも前記の変更に含まれるものである。
一方、図5の時刻t3部分に示されているように時刻t3では、第二ユーザ・第三ユーザ[User2・User3]リアルタイム個人情報を個人情報統括管理システム[CPU-Priv]にUploadすることも開始される。このリアルタイム情報は、リアルタイムで変化する個人の位置情報、リアルタイムで変化する個人の安否情報をふくむものであって[請求項5]、個人情報統括管理システム[CPU-Priv]に記憶される。この記憶動作を含む個人情報統括管理システム[CPU-Priv]の動作全貌は、明細書最後のほうの<補足2・補足3>を参照されたい。
ここまで説明した本案システムの効果について表5に特許文献1との対比から具体的に示した。すなわち特許文献1の進歩である表5(a)からの進歩[より顕著な効果]は、二人[第二・第三ユーザ]の個人情報関係にもとづいたモダリティ変更、たとえば夫婦なら共通の関心事である子息に関する音・画像・振動をもちいて受話確率を二人同時にアップできるという特許文献1では得られない効果が得られることである。[表5(b)]
また、本案システムにおいて[請求項5]、個人情報が、リアルタイムで変化する個人の存在する位置、および/または、リアルタイムで変化する個人の安否をふくむものであるので、ユーザのリアルタイム位置とその時その位置の地震予想震度や台風予測経路との比較で避難必要性を判定し、特に二人のリアルタイム個人位置が近接していると判定され、かつ、リアルタイム非常事態原因位置と近接とも判定されれば二人協働避難を推奨した音・画像・振動にモダリティ変更して救命確率をあげる特許文献1では得られない効果が得られる。[表5(c)]
Figure 0007250413000006
繰り返しになるが、ユーザのリアルタイム位置とその時その位置の地震予想震度や台風予測経路との比較で避難必要性を判定、特に二人位置が近接していれば協働避難を推奨した音・画像・振動にモダリティ変更して救命確率をあげる特許文献1では得られない効果が得られる。[表5(c)]
さらにまた、ユーザのリアルタイム安否にもとづいた行動、たとえば二人の一方が健全で、他方が重症のときは健全な一方に重症な他方の救助行動を推奨した音・画像・振動にモダリティ変更して他方の救命確率をあげる特許文献1では得られない効果が得られる。[表5(d)]
図4の説明途中であるが、図5のt3について先行して触れる。
すなわち、図5の時刻t3には、第二ユーザ・第三ユーザ[User2・User3]リアルタイム個人情報が個人情報統括管理システム[CPU-Priv]にUploadされることが示されている。これは、図3で示した21から23、すなわちユーザ安否情報をユーザ入力する手段であるユーザが安心安全のとき押す丸印スイッチ21、ユーザが安全/危機の中間状態のとき押す三角印スイッチ22、ユーザが危機で支援求むとき押すバツ印スイッチ23をユーザが自己分析して入力した結果がUploadされるということである。
また、図3で示した31、32、42すなわち、ユーザが操作するスマートフォンや携帯機器31、ユーザの位置情報を把握する機能をもつデバイス32、そして31,32が発信する位置情報を受信するアンテナ42のセットでリアルタイム個人位置情報が第二・第三コミュニケータ[Com2・Com3]にて受信されるので、図5の時刻t3にて、この位置情報も個人情報統括管理システム[CPU-Priv]にUploadされる。
<<3D動作チャート図5による説明>>
図5の時刻t3の動作説明は終わりである。この時刻t3は図4と図5で概ね同時刻であって動作も概ね同時に行われる。
図5の時刻t0でも同様の概ね同時動作が行われる。図4の時刻t0では、第一ユーザ[User1]が非常時情報統括管理システム[CPU-Em]の情報を監視[watching]して非常時に相当するか否かを検討している、に対して、図5の時刻t0では、第二・第三コミュニケータ[Com2・Com3]の個人情報を個人情報統括管理システム[CPU-Priv]に非常時での利用条件をつけて登録リクエストする、である。
図5時刻t0記載は正しくはない。第二・第三コミュニケータ[Com2・Com3]の個人情報などないからだ。正しくは、第二ユーザ・第三ユーザ[User2・User3]が、その個人情報を個人情報統括管理システム[CPU-Priv]に非常時での利用条件をつけて登録リクエストする、であって、第二ユーザ・第三ユーザ[User2・User3]が、自ら自分の第二・第三コミュニケータ[Com2・Com3]を使って上記リクエスト操作をする代表的なリクエスト操作例を描いている。
前記登録リクエストは、何度も記載している明細書最後のほうの<補足2・補足3>の個人情報統括管理システム[CPU-Priv]動作に関するもので、図10の”anyuser”Q2が第二ユーザ・第三ユーザ[User2・User3]である。
図5の説明に戻って、図5t1は図4t1と同じ。図5t2も図4t2と同じ。図5t3と図4t3のダブル動作は説明済みである。
<<3D動作チャート図6図7による説明>>
図6図7はペア図であって、図6は[請求項6]、非常時モードとなった後に、第一ユーザ[User1]の端末操作によって、非常時モードから第二ユーザ・第三ユーザ[User2・User3]の個人情報を検知できない常態モードに戻す、の動作を、時刻“Down loading Stop t4”,“Up loading Stop t4”すなわち“t4-Dx”“t4-Ux”と記した。
ここで言う常態モードに戻すと、“Down loading”も““Up loading”も中止[Stop]される。つまり、“Down loading”は、非常時モードにて実行される非常時情報の“Down loading”であり、“Up loading”も、非常時モードにて実行される第二ユーザ・第三ユーザ[User2・User3]のリアルタイム安否情報・リアルタイム位置情報の“Up loading”であるので、実行条件である非常時モードが解除されれば当然中止[Stop]される。
そして図6図7ペア図の他方、図7は[請求項7]、非常時モードとなった後に、新たに兼備するとした個人情報利用解除手段[60]を第二または第三ユーザが操作して、非常時モードから第二ユーザ・第三ユーザ[User2・User3]の個人情報を検知できない常態モードに戻す、の動作を、時刻“Down loading Stop t4”,“Up loading Stop t4”すなわち“t4-Dx”“t4-Ux”と記した。
新たに兼備する個人情報利用解除手段[60]の図示は省略する。例えば図3のデバイスであれば、非常時情報出力手段12から15の近傍に物理スイッチとして配設すればよいし、スマートフォンであれば、ソフトスイッチを本案システムアプリのプログラムに追記すればよい。
<<3D動作チャート図8による説明>>
図8は、非常時モードから常態モードに戻る際、前述の“Down loading”も“Up loading”も共に中止[Stop]することを×印で示し、その中止時刻は、それぞれ時刻“Down loading Stop t4”である“t4-Dx”と時刻“Up loading Stop t4”すなわち “t4-Ux”である(図6図7と同様)。
そして、“t4-Dx”“t4-Ux”に続く時刻t5にて、次のAからC項に記載された情報を第二または第三コミュニケータ[Com2またはCom3]に伝達する。
ここでAからC項とは、A項 検知した第二および第三ユーザ[User2・User3]の個人情報、B項 A項の個人情報を用いて非常時情報管理手段[CPU1]が行った情報処理の情報、C項 B項の情報処理で出力された物理的な情報、である。
このことは、近年法整備された個人情報のトレーサビリティ確保要項に明記された、「個人情報を使った場合、どんな情報をどう使ったのかの記録を確保し数年間保存すること」、と概ね同様である。ただし、この個人情報のトレーサビリティ確保には、個人情報を使った主体の義務を明記しているが、個人情報を使われた客体、第二ユーザまたは第三ユーザ[User2またはUser3]への情報伝達の明記はない。
本案システムでは、第二または第三コミュニケータ[Com2またはCom3]という操作デバイスを通じて個人情報を使われた客体、第二ユーザまたは第三ユーザ[User2またはUser3]へトレーサブルな情報が伝達される。
また、非常時という具体的イベント直後に個人情報の利用がトレーサブルな情報を伝達すること、および、その伝達対象が個人情報を使われた客体、つまり個人情報所有者本人であることは有効で便利である。すなわち利用がなされた具体的イベント直後にその利用実態記録の本人へ伝達がきちんと行われる。このことは、近年重視される個人情報問題への具体的で有効な提案であると考える。
上記の情報伝達操作は、個人情報統括管理システム[CPU-Priv]の機能の一部で、これまた何度も書くように明細書最後のほうの<補足2・補足3>に記載される。その記載が引用する図10(a)において前記のトレーサビリティの確保は個人情報利用情報記憶手段P5から個人情報利用情報送信手段P6経由して個人情報の所有者Q3への情報の流れとして示されている。
<<3D動作チャート図9による説明>>
図9は、時刻t3と時刻t4の間の動作であって本案システムの、少ない情報量で非常時当初なら必要十分の非常時のユーザ現状フラグ[50]を、第二コミュニケータ[Com2]と第三コミュニケータ[Com3]とで相互通信するユーザ現状フラグ通信を示す[請求項3]。ここで時刻t3は、第二ユーザ・第三ユーザ[User2・User3]が非常時の状況下でリアルタイム個人情報を個人情報統括管理システム[CPU-Priv]にUpload開始許可される時刻、時刻t4は、非常時が常態化された時刻である。
リアルタイム個人情報のUploadは、第二ユーザ・第三ユーザ[User2・User3]から非常時情報管理手段[CPU1]に行ってもよい。ただし、リアルタイム個人情報は前記のトレーサビリティ確保対象なので、非常時情報管理手段[CPU1]から個人情報統括管理システム[CPU-Priv]に転送して、個人情報統括管理システム[CPU-Priv]で非常時全時間のリアルタイム個人情報をまとめて記憶する、でよい。
または、個人情報統括管理システム[CPU-Priv]でのまとめを省き、非常時情報管理手段[CPU1]が非常時全時間のリアルタイム個人情報をまとめて記憶する、でもよい。
図9時刻taで、第二ユーザ[User2]が非常時の状況下でリアルタイム個人情報を個人情報統括管理システム[CPU-Priv]にUploadし、図9時刻tbで、第三ユーザ[User3]がリアルタイム個人情報を個人情報統括管理システム[CPU-Priv]にUploadし、この両者第二ユーザ・第三ユーザ[User2・User3] のUploadが、繰り返され[ta→tb→ta→tb→・・・] 非常時が常態化される時刻t4に至る。
ここで、本案システムの、少ない情報量で非常時当初なら必要十分の非常時のユーザ現状フラグ[50]とは、前記第二ユーザ・第三ユーザ[User2・User3] のUploadデータであって、第二ユーザ・第三ユーザ[User2・User3] それぞれが以下のように作成される。すなわち、非常時モードにて、ユーザの安否情報をユーザが入力するユーザ安否情報入力手段によるユーザのリアルタイム安否情報、および非常時モードにて、ユーザの位置情報を把握する機能をもつ位置情報把握デバイスからユーザ位置情報を受信するユーザ位置情報受信手段によるユーザのリアルタイム位置情報を組み合わせたデータである。
この組み合わせデータを、非常時のユーザ現状フラグ[50]と呼ぶ。ユーザ現状フラグ[50]のデータ量は、非常状況における個人安否や個人位置を音声でしゃべるときの音声データのデータ量と比較すると確実に少ない。
すなわち、音声品質を落としても音声15秒のデータ量はメガビットオーダとなる。[ 標本化周波数(Sampling Rate)を10kHz、量子化数(Bit Rate)を8ビットとして1秒間に10000×8で80キロビット、15秒で1.2メガビット ]
それに対して、ユーザ現状フラグ[50]では、リアルタイム安否データが〇△×で数ビット、リアルタイム位置が緯度経度の数値で緯度経度それぞれに18-19桁の精度の8バイト[64bit]に補足情報を加えた100ビットあれば充分である。よって、100キロビットオーダの音声に対して、2-300ビットなのでデータ量はきわめて少ない。
図9は、時刻t3と時刻t4の間の動作であって本案システムの、少ない情報量で非常時当初なら必要十分の非常時のユーザ現状フラグ[50]を、第二コミュニケータ[Com2]と第三コミュニケータ[Com3]とで相互通信するユーザ現状フラグ通信を示す。
このユーザ現状フラグ通信の効果を確認するため簡単な効果検証シミュレーションを想定し、その結果を表6に示す。
Figure 0007250413000007
表6は、第二ユーザ・第三ユーザ[User2・User3]の安否情報をユーザ入力する手段、丸印スイッチ21[〇]、三角印スイッチ22[△]、バツ印スイッチ23[×]の押し状態が第二ユーザでは、すべて丸印スイッチ21[〇]であり、第三ユーザは、表中に示すcaseAにて印スイッチ21[〇]、caseBにて三角印スイッチ22[△]、caseCにてバツ印スイッチ23[×]であるときのシミュレーションである。
caseAで、従来電話[通話時間合計25秒、情報量相互合計2MBit]、caseBで、従来電話[通話時間合計25秒、情報量相互合計2MBit] 、caseCで、従来電話[通話時間合計100秒、情報量相互合計8MBit]。
それらに対して本案システムは[通信時間合計10m秒、情報量相互合計300Bit]である。
このようにデータ量は確かに少ないが、ニュアンスや気持ちといった情報量には差があるので注意が必要である。しかし、非常時の開始時刻t1から短時間でユーザがリアルタイム安否入力をすれば、その時点でユーザ現状フラグ[50]の通信がなされるので速報の意味は十分にある。
そして非常時の開始時刻t1から十分時間経過したのち、ユーザが気持ちを込めた情報交換を電話等でする際に相手の位置がユーザ現状フラグ[50]通信でわかっていれば電話通話時間も短時間になるだろう。また、相手が行方不明になった場合にも、その状況がユーザ現状フラグ[50]通信でわかれば、捜索開始など適切な対応がより早く実施されるだろう。
<1 ハードウェア構成その1:スマホ>
このシステムを構築するときユーザが操作するデバイス、すなわち第二・第三コミュニケータ[Com2・Com3]構成の第1例は、ともにスマートフォンの構成である。これは既説明の図2(a)に例示される。システムはスマートフォンにダウンロードするアプリにてソフト的に実現される。つまりPythonプログラムに本案を入れ込めばよい。
かかるプログラムで、スマートフォンに下記の機能デバイスについて、その機能がユーザに判読できるよう表示させ、ユーザはその機能を表示から認知し、該表示に関わる情報を理解したうえで、なにか入力したいときその情報入力であることが表示されたソフトスイッチ画像のスイッチ位置をタッチ入力する。
ここで機能デバイスは、以下のデバイス1からデバイス3である。すなわち、
機能デバイス1:非常時であるかないかを表示するデバイス、たとえば赤・緑LED等、そして非常時のとき発音・振動するスピーカ・バイブレータ等、
機能デバイス2:ユーザ安否情報をユーザ入力するデバイス、ここで安否情報は安全・ちょっと安全かつちょっと危機・危機常態で支援求む、といった3段階、またはそれ以上の段階数でユーザが自らの状況を自己判断し選択してONするソフトスイッチ、
機能デバイス3:ユーザ位置情報をユーザのリアルタイム位置として把握する位置情報把握デバイス。
そして、スマートフォンにダウンロードするアプリに前記の機能デバイス2で入力されるユーザのリアルタイム安否情報と共に、前記の機能デバイス3で把握されるリアルタイム位置データを非常時のユーザ現状フラグ[リアルタイム安否/位置の個人情報data-set50]として非常時情報管理手段[CPU1]へ発信する非常時のユーザ現状フラグ通信デバイス51[図示略]をPythonプログラミングする。
<2 ハードウェア構成その2:固定型デバイス>
構成の第2例は、図2(b)で例示される第二・第三コミュニケータ[Com2・Com3]が共に固定型の構成で、その具体例は図3で示し同図を説明する箇所で説明した。固定型とは携帯されて移動する型に対して自宅の部屋に静置する型である。
固定型デバイスの図3説明を補足すると、固定型デバイスの重要部品は、発光体12、13を含む内蔵されていて図示できない非常時のとき発音するスピーカ14、非常時のとき振動するバイブレータ15の非常時情報出力手段12から15である。これら出力手段が個人情報にもとづいて出力のモダリティを強制変更される。
また、固定型は自宅などの個人情報からたどることができる位置に静置されるので、GPSデバイスのような位置情報把握手段は必ずしも必要ない。しかし当然ながらユーザは自宅に固定されないので、ユーザが持つ可搬式のスマートフォン31や、ユーザ体表に接触または体内埋め込みタイプも含むユーザ位置情報発信手段33もユーザリアルタイム位置情報を得るため重要である。固定型はこれらリアルタイム位置情報を得る手段と組合せて使用される。
また、固定型には、前述のユーザ現状フラグ[50]の通信状態を表示する手段(LED等)、あるいは前述の個人情報利用解除手段[60]が兼備されてもよい。
<3 ハードウェア構成その3:その1・その2の組み合わせ>
本案システムの第二・第三コミュニケータ[Com2・Com3]のハードウェア構成は、前記その1で説明したスマートフォンの構成と前記その2で説明した固定型の組み合わせでもよい。たとえば、第二ユーザ[User2]の第二コミュニケータ[Com2]が前記その1で説明したスマートフォンの構成で、第三ユーザ[User3]の第三コミュニケータ[Com3]が前記その2で説明した固定型であるという構成でよい。
また、第二・第三コミュニケータ[Com2・Com3]の一方の構成が、前記その1で説明したスマートフォンと前記その2で説明した固定型とを、正コミュニケータ・副コミュニケータとして両方を操作する構成でもよい。
<<スケジューリングアルゴリズム その序>>
さて、前記のユーザ現状フラグ通信手段であるが、第二ユーザ・第三ユーザ[User2・User3]の個人情報にもとづいてスケジューリングするスケジューリングアルゴリズムによって、前記の非常時のユーザ現状フラグを相互に通信するのが好適である [請求項4] 。
表題で”その序”とした理由は、ここの記述が後述<補足1>の序論といえるからである。
ユーザ現状フラグ通信手段がユーザ現状フラグを相互に通信する際に、スケジューリングアルゴリズムの<固定優先度プリエンプティブ・スケジューリング>を直接的に適用すると有効である。また、一度直接的に<固定優先度プリエンプティブ・スケジューリング>を適用したのち、間接的にその他のスケジューリングアルゴリズムを適用するのも好適である。
<固定優先度プリエンプティブ・スケジューリング>、およびその他のスケジューリングアルゴリズムについて<補足1>に後述する。
<<リアルタイム個人情報>>
本案システムにおいて、前記個人情報が、リアルタイムで変化する個人の存在する位置、および/または、リアルタイムで変化する個人の安否をふくむものであるのが好適である[請求項5]。
リアルタイムで変化する個人の存在する位置とリアルタイムで変化する個人の安否を、リアルタイム個人情報と定義づける。すなわち、個人情報は免許証・保険証・住基台帳・マイナンバーカード記載の内容を指すのが一般的であるが、本案システムにおいて、上記リアルタイム個人情報を定義し、非常時における有効活用法を提案した。
<<個人情報トレーサブルのための工夫>>
本案システムにおいて、非常時から常態時へ戻す主体を二通り提案した。その第一は、第一ユーザが端末操作で戻すケースであり、その第二は、第二または第三ユーザが戻すケースである。後者ケースの場合には、第二または第三コミュニケータに前記非常時情報管理手段による第二および第三ユーザの個人情報検知をできないようにして該個人情報が利用できる状態を解除する個人情報利用解除手段の兼備を要する。
第一ケースの常態モード化は第一ユーザが実施、第二ケースの常態モード化は、第一第二ユーザが自己判断で個人情報はもう使わないでほしいとしてリクエストができるものである。
これら二つのケース共に、個人情報トレーサブルのための工夫も提案した。すなわち、第一のケースで第一ユーザが端末操作で非常時情報管理手段[CPU1]を常態モードに戻す場合も、第二のケースで第二または第三ユーザが兼備された個人情報利用解除手段で、非常時情報管理手段[CPU1]を常態モードに戻す場合も、次のAからC項に記載された情報を第二または第三コミュニケータに伝達する。
ここで、該AからC項は、A項 検知した第二および第三ユーザの個人情報、B項 A項の個人情報を用いて前記非常時情報管理手段が行った情報処理の情報、C項 B項の情報処理で出力された物理的な情報であり、これらは、個人情報の利用に対するトレーサビリティ確保のため近年法制化された項目である。
<<補足1 スケジューリングアルゴリズムについて>>
前記<<スケジューリングアルゴリズム その序>>の記述を補足して、公知の技術であるスケジューリングアルゴリズムを説明する。スケジューリングアルゴリズムは、ポリシーに従って同時かつ非同期に要求されるリソースを分配するアルゴリズムである。以下は、非特許文献2の記述を転載したものである。
[00]
スケジューリングアルゴリズムは多彩で多くの応用向けに開発がなされており、少なくとも、スレッドやプロセスにCPU時間を分配するスケジューリングアルゴリズム、パケットのトラフィックを制御するルーターのスケジューリングアルゴリズム、ハードディスクへのリード/ライト要求に関するスケジューリングアルゴリズム、プリンターのスプーリングのスケジューリングアルゴリズムなどがある。
[01]
スケジューリングアルゴリズムの主要な目的は、リソーススタベーションを無くし、リソースの使用者間で公平さを保証することである。スケジューリングは、未処理の要求のどれに資源を割り当てるかを決定する。
[02]
多彩なスケジューリングアルゴリズムの一部である、FIFO、最小残余時間優先、その他を紹介する。
<FIFO>
FIFOは最も単純なスケジューリングアルゴリズムで、キューイングをベースとしている。実行可能キューにプロセスが到着した順番にプロセスをキューイングし、先頭から順に実行する。FIFOはFCFS (Firstcome, First-Served) とも呼称され、コンテキストスイッチはプロセス終了時にしか発生せず、キューの再編成も必要とされないので、スケジューリングのオーバーヘッドは最小である。長くかかるプロセスがCPUを占有することがあるので、スループットは低くなりうる。同じ理由で、ターンアラウンド時間、待ち時間、応答時間は長くなる可能性がある。優先順位付けは行わないので、プロセスのデッドラインを満たすのは難しい。優先順位付けを行わないということは、全てのプロセスが結局は完了するという意味で、スタベーションは発生しないと言える。一部プロセスが完了しない環境では、スタベーションがありうる。
[03]
<最小残余時間優先>
最小残余時間優先(SRT)方式は、最短ジョブ優先(SJF)方式とも似ている。このスケジューリング戦略では、キュー内で残り処理時間の推定値が最も短いプロセスをスケジューラが選択する。これはプロセスの完了までにかかる時間についての高度な知識または評価を必要とする。あるプロセスを実行中に別のもっと短いプロセスが到着すると、動作中のプロセスは中断され(プリエンプション)、そのプロセスを2つの別々の計算ブロックに分けることになる。これはコンテキストスイッチを追加することになり、オーバーヘッドが増えることを意味する。スケジューラはキュー上の適当な位置に新たなプロセスを置かなければならず、これもオーバーヘッドを生じる。多くの場合でスループットを最大化するよう設計されている。プロセスが要求する計算資源が大きいほど、待ち時間と応答時間が増大する。ターンアラウンド時間は待ち時間と処理時間の総和なので、長くかかるプロセスは特に大きく影響を受ける。全体としての待ち時間の総和はFIFOと同程度だが、長くかかるプロセスの完了まで他のプロセスを待たせる必要はない。デッドラインに対する配慮は全くない。プログラマはプロセスがなるべく短時間で終了するよう気をつけるぐらいしかできない。スタベーションは発生しうる。特に小さなプロセスが多数動作するシステムで発生しやすい。
[04]
<固定優先度プリエンプティブ・スケジューリング>
固定優先度プリエンプティブ・スケジューリング(FCFS)は、全てのプロセスに固定の優先度を付与し、その優先度順にプロセスをキューイングする。新たに高優先度のプロセスが到着すると、現に実行中だった低優先度のプロセスは中断される。オーバーヘッドは最小でもないし、極端に大きくもない。スループットの面ではFIFOスケジューリングと大差ない。待ち時間と応答時間はプロセスの優先度に左右される。高優先度のプロセスほど待ち時間と応答時間が小さくなる。デッドラインは優先度をうまく設定することで満たすことができる。低優先度プロセスではスタベーションが発生しうる。
[05]
<ラウンドロビン・スケジューリング>
このスケジューラは各プロセスにある一定時間単位を割り当て、次々にその割り当てを実行させる。オーバーヘッドは比較的大きく、特に割り当てる時間単位を短くするほど大きくなる。スループットはFCFSとSJFの中間で、短いジョブはFCFSより早く完了し、長いプロセスはSJFより早く完了する。平均応答時間はよくない。待ち時間はプロセス数に依存し、平均プロセス長(時間)には依存しない。待ち時間は比較的長いので、純粋なラウンドロビンでデッドラインを守るのは難しい。優先度を設定していないので、スタベーションは決して発生しない。時間単位を割り当てる順序は、FCFSと同様プロセスの到着順である。
[06]
<多段キュースケジューリング>
これは、プロセスを容易に複数のグループに分類できる場合に使われる、例えば典型的な分類はフォアグラウンド(対話型)プロセスとバックグラウンド(バッチ)プロセスである。このように分けると、それぞれ応答時間の要求がグループによって異なるので、スケジューリングに求められることがグループによって異なる。
[07]
以上のスケジューリングアルゴリズム例を表7にまとめる。
[表7] スケジューリングアルゴリズムのまとめ
Figure 0007250413000008
以上説明したスケジューリングアルゴリズムは、特許文献7-9に直接・間接的に応用され輻輳の発生確率を下げるものであり、本案システムにおいても前述のユーザ現状フラグ通信手段が、第二ユーザ・第三ユーザ[User2・User3]の個人情報にもとづいてスケジューリングする際に直接・間接的に応用して非常時のユーザ現状フラグを効率よく相互に通信できる。したがってこの通信効率化により輻輳の発生確率を下げる効果が得られる[請求項4] 。
<<補足2 個人情報統括管理システム[CPU-Priv]の動作説明>>
個人情報統括管理システム[CPU-Priv]の概要を図10(a)で説明する。個人情報登録にかかわる部分PXについては後述する。
図10(a)でP1は個人情報受信手段、P2は個人情報記憶手段、P3は個人情報利用リクエスト受信手段、P4は個人情報利用リクエスト許可判定手段、P5は個人情報利用情報記憶手段、P6は個人情報利用情報送信手段であって、Q1は不特定の個人、Q2は個人情報の利用者、Q3は個人情報の所有者である。
時刻t0、すなわち常態時にて、不特定の個人Q1が非常時に利用する条件を許諾し、個人情報受信手段P1に自らの個人情報を送信する。これを受信したP1は個人情報記憶手段P2に利用条件が許諾された個人情報として記憶する。
その後非常時にて、非常時情報管理手段[CPU1]が図10(a)での個人情報の利用者Q2として個人情報利用リクエスト受信手段P3に利用リクエストする。該リクエストが妥当か否かを個人情報利用リクエスト許可判定手段P4が判定し、利用に問題がない個人情報を個人情報記憶手段P2から選別し、個人情報間の関係性アリを考慮した第二ユーザ・第三ユーザ[User2・User3]の紐づけを含めて非常時情報管理手段[CPU1]に渡す。
その時刻がt2であって個人情報統括管理システム[CPU-Priv]によって記憶される個人情報群のなかから第二ユーザ・第三ユーザ[User2・User3]がアサインされ、第二ユーザ・第三ユーザ[User2・User3]が情報受信可能な第二・第三コミュニケータ[Com2・Com3]との通信路も個人情報から判明し、非常時情報管理手段[CPU1]と第二・第三コミュニケータ[Com2・Com3]との通信路が確保された。これら個人情報を利用した情報は、個人情報利用情報記憶手段P5に記憶される。
その後、図10(a)で図示は省かれているが、時刻t3からt4間は、第二ユーザ・第三ユーザ[User2・User3]リアルタイム個人情報が個人情報統括管理システム[CPU-Priv]に送信され、その情報も個人情報利用情報記憶手段P5に記憶される。
非常時が常態化された時刻t4にて、個人情報利用情報記憶手段P5に記憶された第二ユーザ・第三ユーザ[User2・User3]個人情報利用情報は、個人情報利用情報送信手段P6によって個人情報の所有者Q3である第二ユーザ・第三ユーザ[User2・User3]本人らへと送信される。
<<補足3 個人情報統括管理システム[CPU-Priv]の問題点>>
<個人情報のアサインを考える>
補足2で説明した個人情報統括管理システム[CPU-Priv]における個人情報が正しいかの検証、正しければシステムに登録、すなわち第二ユーザ・第三ユーザ[User2・User3]をアサインすることを考える。
そもそも第二ユーザ・第三ユーザ[User2・User3]の個人情報であるが、これはどのように検証されるのか。
可能性としては、公知の公的な個人情報管理データベース[CPU-Priv-X]と連携して自動検証、または、個人自ら申告した情報内容を住民基本台帳のデータ、免許証・保険証の情報のデータベースのデータ、マイナポータルシステムから得られるデータと照合して一致することでの検証であろう。
検証作業を含む個人情報統括管理システム[CPU-Priv]の動作は図10(b)を参照して以下である。まず、不特定の個人Q1が、個人情報受信手段P1に登録アクションをした際、個人情報統括管理システム[CPU-Priv]は、
(1) 登録アクションをした個人申告を前記公的な個人情報管理データベース[CPU-X]に問合せて検証依頼してその結果を待つ[図10(b)のt01]、あるいは、
(1‘) たとえば住民基本台帳、免許証、保険証、マイナンバーカード等のデータベースのデータと閲覧できる姻戚・戸籍等の閲覧情報のデータと照合して一致で検証する[図10(b)のt02]。
(2) 個人情報統括管理システム[CPU-Priv]は、登録アクションをした個人に対して非常時での個人情報利用許諾可否を送信、その許諾返信が登録アクションをした個人から受信された場合、本案システムでの第二ユーザ[User2]と認知する[図10(b)のt03]。
(3) (2)で認知した第二ユーザ[User2]の個人情報から同様に(1)(1‘)(2)の手順で第三ユーザ[User3]を認知する。
以上の動作は図10(b)の、PXすなわちUser2/User3個人情報登録にかかわる全体、PYすなわち User2/User3データ検証手段/閲覧して照合する手段、t01すなわちCPU-Priv-Xと連携して自動検証の動作、t02すなわち個人情報を個人情報から閲覧できる姻戚・戸籍等の閲覧情報と照合の動作、t03すなわち t01/t02にてUser2アサイン、User2情報からUser3アサインする動作で示される。
<個人情報統括管理システム[CPU-Priv]の欠点>
ここで第三ユーザ[User3]は、前記の(3)の、(2)で認知した第二ユーザ[User2]の個人情報から同様に(1)(1‘)(2)の手順で第三ユーザ[User3]を認知する手順で認知されるのだが、いわゆる血縁関係のあるものしか認知されないという欠点がある。さらに、全ての血縁関係が認知される保証はない。
個人情報とは、通常は免許証・保険証・住基台帳・マイナンバーカードに記載されたものであって、これら情報から閲覧できる姻戚・戸籍等によって、親族・血族・姻族関係にあるいわゆる親戚の関係にたどりつける可能性はあるものの、それは保証されない。つまり第二ユーザ[User2]の個人情報から姻戚・戸籍等を閲覧し、親族・血族・姻族関係にある全ての親戚の関係人物にたどりつく操作は、現状ではデジタル化されつくしてはおらず自動化困難、つまり手作業に頼らざるを得ないケースがある。
<<補足4 改良型個人情報統括管理システム[CPU-Priv-S]の動作説明>>
<希望登録個人情報[ID-S]>
前記欠点を補うべく改良型個人情報統括管理システム[CPU-Priv-S]を創案した。すなわち、個人情報統括管理システム[CPU-Priv]方式では、第三ユーザ[User3]は閲覧できる姻戚・戸籍等によって、親族・血族・姻族関係にあるいわゆる親戚の関係者として登録できる可能性はあるものの全ての親戚の関係にある者の登録は保証されない。
そこで、創案とは希望登録個人情報[ID-S]、すなわち個人が自己責任で”関係”を希望申告する方式の提案である。すなわち個人が”関係”を拡張できるようにするシステムである。この個人によって拡張された個人情報を”希望登録個人情報[ID-S]”と呼ぶことにする。
<改良型個人情報統括管理システム[CPU-Priv-S]の動作>
希望登録個人情報[ID-S]を使った改良型個人情報統括管理システム[CPU-Priv-S]の動作は以下の(1)~(3)、と(A)、(B)である。 [図11参照 [図10(b)と対比]]
(1) 個人が改良型個人情報統括管理システム[CPU-Priv-S]の申請者登録と希望関係者の登録申請受付手段[S1]に登録申告アクションをする。その登録申告には希望する関係者の登録希望である希望登録個人情報[ID-S]が含まれる。その内容は以下である、すなわち
・関係者は何者か
・関係者との情報伝達において本人と該関係者間で定めたコールアップシグナルがどのようなものか
・関係者が複数の場合、それら関係者群の順位を示すのが好適である。該順位は登録希望個人が決めるのがよいが、他の決定者としてもそれが情報として記録されていればよい。ここで他の決定者は、関係者群と相互認証することは必ずしも必要としない。
(2) 改良型個人情報統括管理システム[CPU-Priv-S]は、申請者個人情報記憶手段[S2]と適切な申告であるか否か判定する判定手段[S3]を具備し、該判定手段[S3]は、希望者と希望関係の対象者との相互認証を行う。
(3) 改良型個人情報統括管理システム[CPU-Priv-S]は、(2)の相互認証のOKを得た対象者を前記申請者個人情報記憶手段[S2]に希望関係者の申告内容と共に記憶する。
図11の着色部が、改良型の特徴である。つまり、任意の個人が第二ユーザ [User2]の候補として、登録申請をする際に、希望登録個人情報[ID-S]を付加して申請する。その希望登録個人情報[ID-S]によって第三ユーザ[User3]の候補をシステムに示し、相互認証することが特徴である。
<第二ユーザ[User2]と第三ユーザ[User3]の認知>
(A) 改良型個人情報統括管理システム[CPU-Priv-S]は、登録アクションをした個人について補足3の個人情報統括管理システム[CPU-Priv-S]の個人検証動作に準じた検証で合格した個人を本案システムの第二ユーザ[User2]を認知する。
(B) 改良型個人情報統括管理システム[CPU-Priv-S]は、動作(3)で記憶した希望関係者の申告内容から希望関係者個人について補足3の個人情報統括管理システム[CPU-Priv-S]の個人検証動作に準じた検証で合格した個人を本案システムの第三ユーザ[User3]を認知する。
前記(A)(B)は、補足2に記載した個人情報統括管理システム[CPU-Priv]とまったく変わらない。
個人情報統括管理システム[CPU-Priv]と同様、図11の右側に位置するPX[User2/User3個人情報登録にかかわる全体]、とりわけPY[User2/User3データ検証手段/閲覧して照合する手段]の部分が、前記(A)(B)の手順を第二ユーザ[User2]向けと第三ユーザ[User3]に行う。
改良型個人情報統括管理システム[CPU-Priv-S]とした効果を表8の最右欄に示す。すなわち、いわゆる親戚だけが安否を心配する相手、どこにいるのか位置を知りたい相手ではない。たとえば恋人、親友、非親戚なのに一生涯のトモダチなどで、こういった関係の相手に"関係"を拡張できた。
Figure 0007250413000009
この"関係"拡張の効果は、補足2[CPU-Priv]では通知できなかった恋人や友人の非常時通報を伝達でき、補足2[CPU-Priv]では通知できなかった恋人や友人の安否、位置を認知できる。さらに輻輳発生時のデータが増え、輻輳予測精度が上がる効果も期待できる。
また、拡張された関係者との情報伝達において本人と該関係者間で定めたコールアップシグナルがどのようなものか決めておけば、複数の関係者をアサインした際に、どの関係者であるかを特定することができる。
さらにまた、ひとりの第二ユーザに対する希望関係第三が複数者なら、その複数者の希望関係群に優先順位を個人情報として設定するとよい。たとえば、結婚したい異性が第一優先、ほかの単なる友達異性は優先下げて、フラグ50通信の順番に利用する。すなわち、ユーザ現状フラグ通信手段の通信スケジューリングに利用できる。
図12に参考図として改良型個人情報統括管理システム[CPU-Priv-S]のユーザ登録から効果の一部までのイメージを描いた。この参考図にて、左の女性の恋人が右の男性であり、この図の時点で親戚関係にない。このような親戚関係にない相手に対して記述の有効な情報伝達ができる。この参考図に記載された有効な情報伝達の内容と効果については既に説明したので割愛する。
<<補足5 非常時の多元化[多数化]>>
ここまでは、第一ユーザがたったひとつの”非常時”を決定し、他のユーザに伝達することを説明した。しかし、非常時もピンからキリまである。非常時のたびに個人情報が上位システムに開放されるのは好ましくない。ピンキリ非常時を複数の非常時モードに切り分けることが好ましい。すなわち、たとえば非常時が軽微な非常時“序”と“破”を加えた、4段階:1常態 2非常時”序” 3非常時“破” 4非常時”真”・・・などと多元化[多数化]して、非常時の種と地域[場所]の事情に対応した強弱づけしてもよい。その場合コミュニケータのボタンも非常時の多元化個数に合わせた数を具備すればよい。
<<補足6 第二第三コミュニケータの安否申告スイッチ数増加>>
絶望的に重篤な非常時100からほぼ安心安全な非常時ゼロまで101段階を想定し、安否申告スイッチも〇△×の3つのみでなく数を多くし、それらをハードウェア的に物理スイッチ増設またはソフトウェア的グラフィカルスイッチ数を増やした画像表示としてユーザに利用させてもよい。また、補足5で述べた非常時の多元化[多数化]に対して第二第三ユーザが第一ユーザに対し、かかる非常時の多元化[多数化]の改善を相談できるようないわゆるSNS的な情報交換窓口をネット上に展開してシステムレベルアップしてもよい。
<<補足7 非常時通信インフラ見直し改善>>
本案では、輻輳の問題を通信する情報量の削減によって輻輳発生確率を低減する効果を狙った。他方、輻輳解決の方法として、いわゆる”キャリア”通信インフラにたよらずにその他の通信カテゴリーを利用することが提案されている。たとえば、衛星電話あるいはアマチュア無線の通信環境を非常時に開放することである。とはいえ、これらの他の通信環境にも通信容量の限界は存在する。
ここにおいて本案の、非常時における通信すべき情報量の低減という考え方の有効性は共通であるから、その他の通信カテゴリー利用においても本案の採用が期待される。
いずれにせよ、非常時ひとりでも多く命を救うためより良い通信環境へ改善する見直しは必須だろう。早急に内閣官房や総務省が音頭をとって通信環境を議論することを祈り、議論がなされ適切提案が出たなら鋭意応援いたしたい。
本文中に記載したので再記は略す。だだしひとつだけアピールするなら、非特許文献3の読売新聞記事にあるような就学前児童が非常事態に不特定地域や不特定施設への避難で、親や保護者が子供の居場所がわからないという尋常でない心配が起こる確率が減ると考える。本案システムでは被災者リアルタイム安否と共にリアルタイム位置情報を第二ユーザ・第三ユーザ[User2・User3]相互に伝達するので、親や保護者にいち早く子供の所在地を知らしめココロの安心を早期に確保、そして、万が一児童が危機にさらされていた場合の救命確率が少しでも大きくなるだろう。
ゲヒルン株式会社提供のNerv[ネルフ] 各要素構成と時間的動作変化を3Dチャートで説明 固定タイプの Com2,Com3の試作品 本案の非常時動作をCPU-Emに関して示す3Dチャート 本案の非常時動作をCPU-Privに関して示す3Dチャート User1判断による非常時の常態化での動作を示す3Dチャート 個人情報利用解除手段による常態化を示す[請求項7] 個人情報トレーサビリティを情報保有者へ伝達する操作 ユーザ現状フラグ通信手段の 個人情報統括管理システム[CPU-Priv]の構成 改良型個人情報統括管理システム[CPU-Priv-S]の構成 改良型個人情報統括管理システム[CPU-Priv-S]での登録と効果(参考図)
CPU-Em 非常時情報統括管理システム(Em: emergency)
CPU-Priv 個人情報統括管理システム(Priv: private)
CPU-Priv-S 改良型個人情報統括管理システム(S: Shin, Superior)
CPU-Priv-X 公知の公的な個人情報管理データベース
CPU-Priv-Y 閲覧できる姻戚・戸籍等の閲覧情報
User1 第一ユーザ
User2 第二ユーザ
User3 第三ユーザ
CPU1 非常時情報管理手段
Com2 第二コミュニケータ
Com3 第三コミュニケータ
(11、14、15、33は、Com2/Com3に内蔵)
11 非常時情報受信手段[Com2/Com3に内蔵]
12から15 非常時情報出力手段
12 非常時でないとき光る緑LED
13 非常時のとき光る赤LED、点滅もする
14 非常時のとき発音するスピーカ[Com2/Com3に内蔵]
15 非常時のとき振動するバイブレータ[Com2/Com3に内蔵]
21から23 ユーザ安否情報をユーザ入力する手段
21 ユーザが安心安全のとき押す丸印スイッチ
22 ユーザが安全/危機の中間状態のとき押す三角印スイッチ
23 ユーザが危機で支援求むとき押すバツ印スイッチ
31から32 ユーザの位置情報を把握する機能をもつデバイス
31 ユーザが操作するスマートフォンや携帯機器
31 ユーザがCom2も操作なら31は主コミュニケータでCom2は副コミュニケータ
32 ユーザ体表・体内に接触・埋設された電波発生器[ICタグなど]
33 ユーザ位置情報を受信する手段[Com2/Com3に内蔵]
41 CPU1が発信する非常時情報を受信するアンテナ
42 31,32が発信する位置情報を受信するアンテナ
50 非常時のユーザ現状フラグ[リアルタイム安否/位置の個人情報data-set]
51 ユーザ現状フラグ通信手段[Com2/Com3に内蔵]
60 個人情報利用解除手段[図示は略す]
[x] 時刻の座標軸
[y] 要素[CPU1,Com2,Com3]を示す軸
[z] 要素に対する上位要素下位要素を示す軸
t0 CPU-Privに個人情報管理委任・CPU-Emは非常時情報を発信
t1 User1がCPU-Em情報等から非常時と判断した時刻
t2 CPU-PrivによってUser2個人情報からUser3をアサイン
t3 User2/User3のリアルタイム個人情報がCPU-PrivにUpload開始
t4 非常時が常態化された時刻
t5 A項B項C項の情報をCom2またはCom3に伝達する
ta t3とt4の間に行うCom2からCom3へ通信するステップ時刻
tb t3とt4の間に行うCom3からCom2へ通信するステップ時刻
tc t3とt4の間に行うCom2・Com3相互通信の繰り返しステップ
t01 CPU-Priv-Xと連携して自動検証
t02 個人情報を個人情報から閲覧できる姻戚・戸籍等の閲覧情報と照合
t03 t01/t02にてUser2アサイン、User2情報からUser3アサイン
P1 個人情報受信手段
P2 個人情報記憶手段
P3 個人情報利用リクエスト受信手段
P4 個人情報利用リクエスト許可判定手段
P5 個人情報利用情報記憶手段
P6 個人情報利用情報送信手段
PX User2/User3個人情報登録にかかわる全体
PY User2/User3データ検証手段/閲覧して照合する手段
Q1 不特定の個人
Q2 個人情報の利用者
Q3 個人情報の所有者
S1 申請者登録と希望関係者の登録申請受付手段
S2 申請者個人情報記憶手段
S3 申請者とその希望関係者との相互認証手段
S4 User2/User3認定手段
S5 複数希望関係者[複数の第三ユーザ[User3]]の順位記憶手段

Claims (5)

  1. 第一ユーザの端末操作による非常時情報管理手段と、個人情報にもとづいた関係にある第二ユーザと第三ユーザにおいて、非常時に
    第二ユーザが操作する第二コミュニケータと、
    第三ユーザが操作する第三コミュニケータに非常情報を伝達するシステムであって、
    前記非常時情報管理手段は、第一ユーザの端末操作により、
    第二および第三ユーザの個人情報を検知できる非常時モードとなり、
    第二ユーザが操作する第二コミュニケータは、複数のモダリティに対応したひとつ以上の物理情報出力手段、複数のモダリティから少なくともひとつを出力として選択するモダリティ選択手段を具備し、第二ユーザが前記モダリティ選択手段で出力として選択したモダリティに対応した前記物理情報出力手段で物理情報が出力されるものであり、
    第三ユーザが操作する第三コミュニケータも、複数のモダリティに対応したひとつ以上の物理情報出力手段、複数のモダリティから少なくともひとつを出力として選択するモダリティ選択手段を具備し、第三ユーザが前記モダリティ選択手段で出力として選択したモダリティに対応した前記物理情報出力手段で物理情報が出力されるものであって、
    前記非常時情報管理手段は、前記非常時モードにおいて、第二コミュニケータおよび第三コミュニケータのモダリティ選択手段で選択されたモダリティを検知して該モダリティを前記個人情報にもとづいて強制変更するモダリティ変更手段を具備し、該モダリティ変更手段で検知したモダリティがその他のモダリティに変更され、変更されたモダリティに対応した第二コミュニケータおよび第三コミュニケータの物理情報出力手段で物理情報が出力されるものである、システム
  2. 前記の、複数のモダリティのひとつが、該モダリティに属する複数のサブモダリティからなり、第二コミュニケータおよび第三コミュニケータのモダリティ選択手段の選択が、ひとつのモダリティに属する複数のサブモダリティからひとつを選ぶことが前記の選択に含まれると共に、第二コミュニケータおよび第三コミュニケータのモダリティ選択手段の選択が、複数のサブモダリティの選定状態のなかからひとつを選ぶことも前記の選択に含まれるものであり、前記モダリティ変更手段の変更が、ひとつのモダリティに属する複数のサブモダリティ間の変更、および、前記モダリティ変更手段の変更が、ひとつのサブモダリティ選定状態から他の選定状態への変更に含まれるものであり、
    さらに加えて、前記モダリティ変更手段の変更が、第二ユーザまたは第三ユーザがモダリティを選択していないときに複数のモダリティのひとつを選択することも前記の変更に含まれるものである、請求項1に記載されたシステム。
  3. 請求項に記載されたシステムにおいて、前記個人情報が、
    リアルタイムで変化する個人の位置情報、および/または、リアルタイムで変化する個人の安否情報をふくむものである、システム。
  4. 請求項に記載されたシステムにおいて、
    第一ユーザの端末操作によって前記非常時情報管理手段が第二および第三ユーザの個人情報を検知できる非常時モードとなった後に、
    第一ユーザが端末操作で、前記非常時モードから第二および第三ユーザの個人情報が検知できず、第二および第三ユーザの個人情報利用できない常態モードに戻すと共に、次のAからC項に記載された情報を第二または第三コミュニケータに伝達するもので、該AからC項は、
    A項 検知した第二および第三ユーザの個人情報、
    B項 A項の個人情報を用いて前記非常時情報管理手段が行った情報処理の情報、
    C項 B項の情報処理で出力された物理的な情報、である、システム。
  5. 請求項に記載されたシステムにおいて、第二または第三コミュニケータに前記非常時情報管理手段による第二および第三ユーザの個人情報検知できないようにして第二および第三ユーザの個人情報が利用できる状態を解除する個人情報利用解除手段が兼備され、
    第一ユーザの端末操作によって前記非常時情報管理手段が第二および第三ユーザの個人情報を検知できる非常時モードとなった後に、
    前記個人情報利用解除手段を操作できる第二または第三ユーザが該個人情報利用解除手段で、前記非常時モードから第二および第三ユーザの個人情報検知ができず、第二および第三ユーザの個人情報利用できない常態モードに戻すと共に、次のAからC項に記載された情報を第二または第三コミュニケータに伝達するもので、該AからC項は、
    A項 検知した第二および第三ユーザの個人情報、
    B項 A項の個人情報を用いて前記非常時情報管理手段が行った情報処理の情報、
    C項 B項の情報処理で出力された物理的な情報、である、システム。

JP2022145663A 2022-09-13 2022-09-13 非常時の情報伝達システム Active JP7250413B1 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022145663A JP7250413B1 (ja) 2022-09-13 2022-09-13 非常時の情報伝達システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022145663A JP7250413B1 (ja) 2022-09-13 2022-09-13 非常時の情報伝達システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP7250413B1 true JP7250413B1 (ja) 2023-04-03
JP2024040983A JP2024040983A (ja) 2024-03-26

Family

ID=85776322

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022145663A Active JP7250413B1 (ja) 2022-09-13 2022-09-13 非常時の情報伝達システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7250413B1 (ja)

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010054331A (ja) 2008-08-28 2010-03-11 Sanyo Electric Co Ltd 地震情報受信機能を有する車載ナビゲーション装置
JP2011119910A (ja) 2009-12-02 2011-06-16 Nec Corp アラートコールシステム及び処理方法
JP6952925B1 (ja) 2021-06-16 2021-10-27 丸井 智敬 主コミュニケータと副コミュニケータによる情報伝達システム
JP7079367B1 (ja) 2021-10-26 2022-06-01 丸井 智敬 情報伝達システムおよび情報伝達システムのためのプログラム。
JP7083422B1 (ja) 2021-10-26 2022-06-10 丸井 智敬 主/副コミュニケータによる情報伝達システム、主/副コミュニケータによる情報伝達システムのためのプログラム。

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010054331A (ja) 2008-08-28 2010-03-11 Sanyo Electric Co Ltd 地震情報受信機能を有する車載ナビゲーション装置
JP2011119910A (ja) 2009-12-02 2011-06-16 Nec Corp アラートコールシステム及び処理方法
JP6952925B1 (ja) 2021-06-16 2021-10-27 丸井 智敬 主コミュニケータと副コミュニケータによる情報伝達システム
JP7079367B1 (ja) 2021-10-26 2022-06-01 丸井 智敬 情報伝達システムおよび情報伝達システムのためのプログラム。
JP7083422B1 (ja) 2021-10-26 2022-06-10 丸井 智敬 主/副コミュニケータによる情報伝達システム、主/副コミュニケータによる情報伝達システムのためのプログラム。

Also Published As

Publication number Publication date
JP2024040983A (ja) 2024-03-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN110178132B (zh) 在消息应用中自动建议内容的方法和系统
JP7055838B2 (ja) 多様なアイコンバッジを表示できるデータ処理ターミナル及び該バッジとターミナルを用いる方法
Smith et al. Artificial intelligence and disability: too much promise, yet too little substance?
El Kamali et al. Towards the NESTORE e-Coach: a tangible and embodied conversational agent for older adults
Kim et al. Understanding user contexts and coping strategies for context-aware phone distraction management system design
Sin et al. VUI influencers: How the media portrays voice user interfaces for older adults
Procter et al. Hidden work and the challenges of scalability and sustainability in ambulatory assisted living
Desroches et al. Supporting the needs of people with intellectual and developmental disabilities 1 year into the COVID‐19 pandemic: An international, mixed methods study of nurses' perspectives
JP2007018337A (ja) 小児予防接種の計画支援システム及び代行予約システム
Maeda et al. Rule-based inquiry service to elderly at home for efficient mind sensing
Parisi et al. Tactile temporalities: The impossible promise of increasing efficiency and eliminating delay through haptic media
Reyss et al. Healthcare, medical support and consultancy applications and services for mobile devices
JP7250413B1 (ja) 非常時の情報伝達システム
US20170230794A1 (en) Wearable device for a child to communicate with parents and friends
Bonner et al. Assistive technology as a means of supporting people with dementia: a review
Allan et al. Gatekeeping access to the midwifery unit: Managing complaints by bending the rules
JP7011128B2 (ja) データ収集支援装置、方法およびプログラム
Darda et al. Usage of Voice Assistant in Time of Covid 19 as a Touchless Interface
van Grunsven et al. Confronting ableism in a post-COVID world: Designing for world-familiarity through acts of defamiliarization
KR20200061677A (ko) 다양한 아이콘 뱃지를 표시할 수 있는 데이터 처리 터미널 및 상기 뱃지와 터미널을 이용하는 방법
Tetley et al. Dementia wristband report
Vandecar-Burdin et al. A qualitative exploration of dual vulnerability: cybersecurity and social isolation risks for Alzheimer’s caregivers during the COVID-19 pandemic
WO2017213787A1 (en) A method and system for advanced patient communication
KR20210025038A (ko) 다양한 아이콘 뱃지를 표시할 수 있는 데이터 처리 터미널 및 상기 뱃지와 터미널을 이용하는 방법
US20140200912A1 (en) Rapid Medical Connection (RMC) related to Real Time Health Care service VIA an INTELLIGENT Short Message System (SMS) based platform

Legal Events

Date Code Title Description
A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20220914

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20221223

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230218

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230303

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7250413

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150