JP7248601B2 - 管状構造物、管状構造物の製造方法 - Google Patents

管状構造物、管状構造物の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、地中に埋設される管状構造物、および、該管状構造物の製造方法に関する。
従来から、電線、ガス管、上水道管、下水道管、および/または、通信配線などを収容した状態で地中に埋設される管状構造物が知られている。斯かる管状構造物は、コンクリート製の管状本体部からなり、軸線に交差する断面の外周形状および内周形状が、円形状のもの(以下、円管状構造物とも記す)(特許文献1参照)や、四角形状のもの(以下、四角管状構造物とも記す)(特許文献2参照)が知られている。
特開2011-132776号公報 特開2019-194396号公報
ところで、上記のような管状構造物は、形状によって埋設可能な深さが異なることが知られている。例えば、円管状構造物は、アーチ構造を有するため、地中に埋設された際に受ける土圧の影響を受け難い。このため、円管状構造物には、地表面から鉛直方向下方に10m以上の位置(以下、「比較的深い位置」とも記す)で土層に埋設可能なものが存在する。一方、四角管状構造物は、円管状構造物のようなアーチ構造を有さないため、土圧の影響を受け易く、比較的深い位置で土層に埋設されると、土圧によって破損してしまう虞がある。ここで、四角管状構造物において、比較的深い位置で土層に埋設された際の土圧に対向しうる強度を得るためには、コンクリート製の管状本体部の厚みを比較的厚くすることが考えられる。しかしながら、管状本体部の厚みを比較的厚くすると、四角管状構造物の外形寸法および質量が大きくなり、分割して搬送を行う必要が生じるなど不都合が生じることがある。
また、地震などの影響によって土層の性状が変化すると、該地中に埋設された管状構造物が当初埋設された深さ位置よりも浅い位置に浮上してしまうことが知れている。このように、管状構造物が浮上すると、複数の管状構造物が連結されて形成された管路が破損し、管路内の液体が管路の外側へ流出してしまったり、管路内の配線が断線してしまったりする虞がある。
そこで、本発明は、地表面から鉛直方向下方に10m以上という比較的深い位置で土層に埋設されても土圧によって破損し難く、且つ、当初の埋設深さから浮上し難い管状構造物、および、該管状構造物の製造方法を提供することを課題とする。
本発明に係る管状構造物は、一方向に延びる軸線回りに形成されたコンクリート製の管状本体部を備えており、該管状本体部は、軸線の延びる方向に位置する両端間の全域に亘って軸線に交差する断面の外周形状および内周形状が四角形状に形成されている管状構造物であって、軸線回りに管状に形成されて内側に管状本体部が形成される金属製の外殻本体部を有する外殻部を更に備えており、外殻本体部は、管状本体部の外周面を全周に亘って覆う外周被覆部を備えており、見掛け比重が0.84以上1.46以下であり、地表面から鉛直方向下方に10m以上の位置で見掛け比重が1.4以上2.1以下である土層中に埋設される。
斯かる構成によれば、軸線回りに管状に形成されて内側に管状本体部が形成される金属製の外殻本体部を有する外殻部を更に備える。また、外殻本体部は、管状本体部の外周面を全周に亘って覆う外周被覆部を備える。これにより、地表面から鉛直方向下方に10m以上の位置(以下、「比較的深い位置」とも記す)で土層に埋設された際の土圧に対向しうる強度を有する管状構造物を、管状本体部の厚みを比較的厚く形成することなく得ることができる。このため、比較的深い位置で土層に埋設可能な管状構造物を形成することができる。
また、本発明に係る管状構造物は、見掛け比重が上記の範囲であり、比較的深い位置で見掛け比重が上記の範囲である土層中に埋設される。これにより、土層の性状が変化した際にも、管状構造物が当初埋設された位置から浮上してしまうのを抑制することができる。なお、管状構造物の見掛け比重は、管状構造物の内部空間を含む体積で管状構造物の質量を除したものである。
管状本体部には、軸線に沿って延びる配力筋が埋設されており、該配力筋は、外殻部と接合されることが好ましい。
斯かる構成によれば、管状本体部には、軸線に沿って延びる配力筋が埋設される。そして、該配力筋は、外殻部と接合される。これにより、外殻部、配力筋、および、管状本体部が一体となるため、軸線に対して直交する方向において管状構造物に許容応力度が作用するまでは平面保持の仮定が成立し、土圧に対向しうる強度を有する管状構造物を得ることができる。
管状本体部は、軸線の延びる方向に位置する両端面が軸線に対して交差する面に沿って形成されており、外殻部は、外殻本体部の内周面から内部空間側へ延出する金属製の環状突出部を少なくとも一つ備えており、軸線の延びる方向に位置する管状本体部の一端面の少なくとも一部が環状突出部で覆われることが好ましい。
斯かる構成によれば、外殻部は、外殻本体部の内周面から管状構造物の内部空間側へ延出する金属製の環状突出部を少なくとも一つ備える。そして、軸線の延びる方向に位置する管状本体部の一端面の少なくとも一部が環状突出部で覆われる。これにより、環状突出部を備えない場合よりも、管状本体部の少なくとも一端部の近傍において、管状構造物の曲げ強度が増加する。このため、比較的深い位置で土層に管状構造物が埋設された際に、管状構造物が土圧によって破損してしまうのをより効果的に抑制することができる。
外殻部は、外殻本体部の内周面から管状構造物の内部空間側へ延出する金属製の環状突出部を少なくとも一つ備えており、少なくとも一つの環状突出部は、軸線の延びる方向に位置する管状本体部の両端間の領域に埋設されると共に配力筋と接合されることが好ましい。
斯かる構成によれば、少なくとも一つの環状突出部は、軸線の延びる方向に位置する管状本体部の両端間の領域に埋設されると共に配力筋と接合される。これにより、環状突出部を備えない場合よりも、管状本体部の両端間の領域において、管状構造物の曲げ強度が増加する。このため、比較的深い位置で土層に管状構造物が埋設された際に、土圧によって管状構造物が破損してしまうのをより効果的に抑制することができる。
本発明に係る管状構造物の製造方法は、上記何れかの管状構造物を製造するための管状構造物の製造方法であって、外殻本体部を型枠として外殻本体部の内側にコンクリートを打設し管状本体部を形成する。
以上のように、本発明によれば、地表面から鉛直方向下方に10m以上という比較的深い位置で土層に埋設されても土圧によって破損し難く、且つ、当初の埋設深さから浮上し難い管状構造物を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る管状構造物を、軸線Lの延びる方向に沿って、一端側から見た図。 同実施形態に係る管状構造物を、軸線Lの延びる方向に対して直交する方向から見た図。 同実施形態に係る管状構造物を、軸線Lの延びる方向に沿って、他端側から見た図。 図2のI-I断面図。 図2のII-II断面図。
以下、本発明の実施形態について図1~5を参照しながら説明する。なお、以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照符号を付しその説明は繰り返さない。
本実施形態に係る管状構造物10は、図1~5に示すように、一方向に延びる軸線L回りに管状に形成される。また、管状構造物10は、内部空間Rを形成すると共に、軸線Lの延びる方向に位置する両端部(以下では、単に「管状構造物10の両端部」とも記す)に開口部10a,10bを備える。そして、該開口部10a,10bから軸線Lの延びる方向へ内部空間Rが開放されるように構成される。
また、管状構造物10は、軸線Lの延びる方向に位置する両端(以下では、「管状構造物10の両端」とも記す)間の全域に亘って軸線Lに交差する断面の外周形状および内周形状が四角形状に形成される。そして、管状構造物10は、地表面から鉛直方向下方に10m以上の位置(以下では、「比較的深い位置」とも記す)で土層に埋設されるものである。また、管状構造物10は、内部空間Rに、電線、ガス管、上水道管、下水道管、および/または、通信配線などを収容した状態で、比較的深い位置で土層に埋設される。該土層は、見掛け比重が1.4以上2.1以下である。なお、土層の見掛け比重は、一般的な土質試験方法であるJIS A 1225「土の湿潤密度試験方法」に基づいて測定されるものである。
また、管状構造物10は、土層に埋設された際に上下方向に間隔を空けて対向するように配置される底壁部10cと上壁部10dとを備える。また、管状構造物10は、上下方向に対して交差する方向に間隔を空けて対向するように配置される一対の側壁部10e,10eを備える。底壁部10c、上壁部10d、および、一対の側壁部10e,10eは、板状に形成される。そして、底壁部10c、上壁部10d、および、一対の側壁部10e,10eで囲まれた四角柱状の内部空間Rが形成される。
底壁部10cの内面(内部空間Rを形成する面)と上壁部10dの内面(内部空間Rを形成する面)との間隔(上下方向に沿った方向の間隔)W1としては、特に限定されるものではなく、例えば、600mm以上であることが好ましく、3000mm以下であることが好ましい。また、一対の側壁部10e,10eの内面(内部空間Rを形成する面)間の間隔(上下方向に対して直交する方向の間隔)W2としては、特に限定されるものではなく、例えば、600mm以上であることが好ましく、3000mm以下であることが好ましい。また、W1とW2とは、同値であることがより好ましい。
底壁部10cの外面(管状構造物10の外面を形成する面)と上壁部10dの外面(管状構造物10の外面を形成する面)との間隔(上下方向に沿った方向の間隔)W3としては、特に限定されるものではなく、例えば、900mm以上であることが好ましく、3600mm以下であることが好ましい。また、一対の側壁部10e,10eの外面(管状構造物10の外面を形成する面)間の間隔(上下方向に対して直交する方向の間隔)W4としては、特に限定されるものではなく、例えば、900mm以上であることが好ましく、3600mm以下であることが好ましい。また、W3とW4とは、同値であることがより好ましい。
また、管状構造物10の両端間の間隔W5としては、特に限定されるものではなく、例えば、1000mm以上であることが好ましく、2000mm以下であることが好ましい。
また、管状構造物10の見掛け比重は、0.84以上1.46以下であり、0.89以上であることが好ましく、1.21以下であることが好ましい。管状構造物10の見掛け比重は、管状構造物10の内部空間Rを含む体積(見掛け体積)で管状構造物10の質量を除したものである。具体的には、底壁部10cの外面(管状構造物10の外面を形成する面)と上壁部10dの外面(管状構造物10の外面を形成する面)との間隔(上下方向に沿った方向の間隔)W3と、一対の側壁部10e,10eの外面(管状構造物10の外面を形成する面)間の間隔(上下方向に対して交差する方向の間隔)W4と、管状構造物10の両端間の間隔W5とを乗じて管状構造物10の見掛け体積を算出する。また、管状構造物10の質量を測定する。そして、管状構造物10の質量を管状構造物10の見掛け体積で除することで見掛け比重を得ることができる。
また、管状構造物10は、軸線Lの延びる方向に位置する一端部(以下では、単に「管状構造物10の一端部」とも記す)に形成された開口部10aの内側に、他の管状構造物10の軸線Lの延びる方向に位置する他端部(以下では、単に「管状構造物10の他端部」とも記す)を挿入可能に構成される。これにより、複数の管状構造物10を軸線Lに沿って連結して管路を形成することができる。
また、管状構造物10は、軸線L回りに形成されたコンクリート製の管状本体部1と、軸線L回りに管状に形成された金属製の外殻本体部2aを有する外殻部2とを備える。
管状本体部1は、内部空間Rを形成すると共に、軸線Lの延びる方向に位置する両端部(以下では、単に「管状本体部の両端部」とも記す)に開口部1a,1bを備える。そして、該開口部1a,1bから内部空間Rが軸線Lの延びる方向へ開放するように構成される。また、管状本体部1は、軸線Lの延びる方向に位置する両端面(以下では、単に「管状本体部1の両端面」とも記す)が軸線Lに対して交差する面に沿って形成される。また、管状本体部1は、軸線Lの延びる方向に位置する両端(以下では、単に「管状本体部1の両端」とも記す)間の全域に亘って軸線Lに交差する断面の外周形状および内周形状が四角形状に形成される。
管状本体部1の厚みW6としては、特に限定されるものではなく、例えば、140mm以上であることが好ましく、290mm以下であることが好ましい。
また、管状本体部1の両端間の長さW7としては、特に限定されるものではなく、例えば、980mm以上であることが好ましく、1970mm以下であることが好ましい。そして、管状本体部1の両端は、管状構造物10の両端(具体的には、後述する外殻本体部2aの両端)から軸線Lの延びる方向における管状構造物10の中心側に位置する。そして、管状本体部1の両端と管状構造物10の両端(具体的には、後述する外殻本体部2aの両端)との間に管状構造物10の開口部10a,10bが形成される。
また、管状本体部1には、鉄筋1cが埋設される。具体的には、管状本体部1には、軸線Lに沿って延び且つ軸線L回りに複数配置される配力筋1dと、軸線Lに対して交差する方向に延び且つ軸線L回りに複数配置される主筋1eとが埋設される。そして、配力筋1dおよび主筋1eの少なくとも一方(具体的には、配力筋1d)が外殻部2(具体的には、後述する環状突出部2b)に接合される。
鉄筋としては、特に限定されるものではなく、鉄筋コンクリートの製造で一般的に用いられるものを使用することができる。具体的には、鉄筋としては、JIS G 3112「鉄筋コンクリート用棒鋼」、JIS G 3532「鉄線」、JIS G 3551 「溶接金網及び鉄筋格子」、または、機械的性質がこれらの規格値と同等である材料を用いることができる。
管状本体部1を構成するコンクリートは、セメントと粗骨材と細骨材とを含むセメント組成物が水と混練されてなるものである。
セメントとしては、特に限定されるものではなく、例えば、市場で入手できる種々のセメントを用いることができる。具体的には、普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント等の各種ポルトランドセメント、高炉セメント、シリカセメント及びフライアッシュセメントとの各種混合セメントや、白色ポルトランドセメント、アルミナセメント、及び、カルシウムアルミネート系、カルシウムサルフォアルミネート系、カルシウムフルオロアルミネート系等の超速硬セメント等からなる群から選択される一つを用いてもよく、複数を混合して用いてもよい。
粗骨材は、5mmのふるい目を通過しないものが85質量%以上となるサイズのものを用いることができる。具体的には、粗骨材としては、砂岩砕石、玉砂利(川砂利)、天然軽量粗骨材(パーライト、ヒル石等)、副産軽量粗骨材、人工軽量粗骨材、再生骨材等が挙げられる。粗骨材の含有量としては、特に限定されるものではなく、例えば、セメントに対して180質量%以上210質量%以下であってもよく、190質量%以上200質量%以下であってもよい。
細骨材は、10mmのふるい目をすべて通過し、5mmのふるい目を通過するものが85質量%以上となるサイズのものを用いることができる。具体的には、細骨材としては、山砂、川砂、陸砂、及び、海砂等の天然砂や、砂岩,石灰岩等を人工的に破砕して形成された砕砂(より詳しくは、石灰砕砂等)が挙げられる。細骨材の含有量としては、特に限定されるものではなく、例えば、セメントに対して100質量%以上300質量%以下であってもよく、150質量%以上250質量%以下であってもよい。
なお、上記の粗骨材及び細骨材のサイズは、JIS A 1102に従う骨材のふるい分け試験方法によって測定されるもので、JIS Z 8801-1の試験用ふるい目を表したものである。
また、セメント組成物に含まる他の材料としては、特に限定されるものではなく、例えば、繊維材(ガラス繊維、鋼繊維、ビニロン繊維、アラミド繊維、ポリプロピレン繊維、炭素繊維等)、混和材(高炉スラグ、フライアッシュ、シリカフューム、膨張材等)、混和剤(減水剤、増粘剤、消泡剤等)等が挙げられる。
セメント組成物の混練に用いる水としては、特に限定されるものではなく、例えば、一般的な上水道水を用いることができる。また、水は、例えば、モルタルやコンクリートを混練する際に使用する減水剤等の混和剤、ポリマーディスパージョン液、収縮低減剤、凝結調整剤等を含むものであってもよい。
外殻部2は、全体が金属板を用いて形成される。外殻部2を構成する金属板の厚みとしては、特に限定されるものではない。また、外殻部2を構成する金属としては、特に限定されるものではなく、例えば、JIS G 3101「一般構造用圧延鋼材」、JIS G 3106「溶接鋼材用圧延鋼材」、JIS G 4305「冷間圧延ステンレス鋼板及び鋼帯」、または、機械的性質がこれらの規格値と同等である鋼板が挙げられる。また、外殻部2は、金属板が管状に形成されてなる外殻本体部2aと、外殻本体部2aの内周面から内部空間R側へ突出する金属製の環状突出部2bとを備える。該環状突出部2bは、板状に形成される。
また、外殻部2は、軸線Lの延びる方向に複数の環状突出部2bを備える。具体的には、外殻部2は、管状本体部1の一端面の一部(具体的には、外周部)を覆う環状突出部2b(以下、一端側環状突出部2b1とも記す)と、管状本体部1の他端面の一部(具体的には、外周部)を覆う環状突出部2b(以下、他端側環状突出部2b2とも記す)と、管状本体部1の両端間の領域に埋め込まれた環状突出部2b(以下、内側環状突出部2b3とも記す)とを備える。そして、内側環状突出部2b3の先端部が鉄筋1c(配力筋1d)に連結される。また、一端側環状突出部2b1および他端側環状突出部2b2に鉄筋1c(配力筋1d)の両端部が接合される。環状突出部2b(具体的には、一端側環状突出部2b1、他端側環状突出部2b2、内側環状突出部2b3)と鉄筋1cとを接合する方法としては、特に限定されるものではなく、例えば、溶接等を用いることができる。
外殻本体部2aは、管状本体部1の外周面を全周に亘って覆う外周被覆部2cと、軸線Lの延びる方向に位置する外周被覆部2cの両端(以下では、単に「外周被覆部2cの両端」とも記す)から軸線Lの延びる方向へ突出する筒状突出部2dとを備える。そして、外周被覆部2cの内周面から内側環状突出部2b3が突出する。また、一方の筒状突出部2d(以下、一端側筒状突出部2d1)は、管状構造物10の一端部を構成し、他方の筒状突出部2d(以下、他端側筒状突出部2d2)は、管状構造物10の他端部を構成する。そして、一の管状構造物10の一端側筒状突出部2d1の内側に、他の管状構造物10の他端側筒状突出部2d2が挿入可能に構成される。また、一端側筒状突出部2d1における外周被覆部2c側の端部から一端側環状突出部2b1が延出し、他端側筒状突出部2d2における外周被覆部2c側の端部から他端側環状突出部2b2が延出する。
上記のように構成される管状構造物10を製造する方法としては、外殻本体部2aを型枠として外殻本体部2aの内側にコンクリートを打設し管状本体部1を形成する方法を用いることができる。具体的には、外殻本体部2aを第一型枠とし、該第一型枠の内側に、管状本体部1の内周面を形成する管状の第二型枠(図示せず)を配置し、第一型枠と第二型枠との間にコンクリートを打設して管状本体部1を形成する。そして、第二型枠を取り除くことで、管状構造物10を形成することができる。
以上のように、本発明に係る管状構造物、および、該管状構造物の製造方法は、地表面から鉛直方向下方に10m以上という比較的深い位置で土層に埋設されても土圧によって破損し難く且つ当初の埋設深さから浮上り難い管状構造物を提供することができる。
即ち、軸線L回りに管状に形成されて内側に管状本体部1が形成される金属製の外殻本体部2aを有する外殻部2を備える。また、外殻本体部2aは、管状本体部1の外周面を全周に亘って覆う外周被覆部2cを備える。これにより、地表面から鉛直方向下方に10m以上の位置(以下、「比較的深い位置」とも記す)で土層に埋設された際の土圧に対向しうる強度を有する管状構造物10を、管状本体部1の厚みを比較的厚く形成することなく得ることができる。このため、比較的深い位置で土層に埋設可能な管状構造物10を得ることができる。
また、本発明の管状構造物10は、見掛け比重が上記の範囲であり、比較的深い位置で見掛け比重が上記の範囲である土層中に埋設される。これにより、土層の性状が変化した際にも、管状構造物10が当初埋設された位置から浮上してしまうのを抑制することができる。
また、管状本体部1には、軸線Lに沿って延びる配力筋1dが埋設される。そして、該配力筋1dは、外殻部2と接合される。これにより、外殻部2、配力筋1d、および、管状本体部1が一体となるため、軸線Lに対して直交する方向において管状構造物10に許容応力度が作用するまでは平面保持の仮定が成立し、土圧に対向しうる強度を有する管状構造物10を得ることができる。
また、外殻部2は、外殻本体部2aの内周面から管状構造物10の内部空間R側へ延出する金属製の環状突出部2bを少なくとも一つ備える。そして、軸線Lの延びる方向に位置する管状本体部1の一端面の少なくとも一部が環状突出部2bで覆われるように形成される。これにより、環状突出部2bを備えない場合よりも、管状本体部1の少なくとも一端部の近傍において、管状構造物10の曲げ強度が増加する。このため、比較的深い位置で土層に管状構造物10が埋設された際に、管状構造物10が土圧によって破損してしまうのをより効果的に抑制することができる。
また、少なくとも一つの環状突出部2bは、軸線Lの延びる方向に位置する管状本体部1の両端間の領域に埋設されると共に配力筋1dと接合される。これにより、環状突出部2bを備えない場合よりも、管状本体部1の両端間の領域において、管状構造物10の曲げ強度が増加する。このため、比較的深い位置で土層に管状構造物10が埋設された際に、土圧によって管状構造物10が破損してしまうのをより効果的に抑制することができる。
なお、本発明に係る管状構造物は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。また、上記した複数の実施形態の構成や方法等を任意に採用して組み合わせてもよく(1つの実施形態に係る構成や方法等を他の実施形態に係る構成や方法等に適用してもよく)、さらに、下記する各種の変更例に係る構成や方法等を任意に選択して、上記した実施形態に係る構成や方法等に採用してもよいことは勿論である。
例えば、上記実施形態では、管状本体部1の両端面それぞれが部分的に環状突出部2bで覆われるように構成されているが、これに限定されるものではなく、例えば、管状本体部1の両端面それぞれが全体的に覆われてもよく、管状本体部1の両端面の何れか一方のみが環状突出部2bで覆われるように構成されてもよい。
また、上記実施形態では、外殻部2は、外殻本体部2aと環状突出部2bとを備えるように構成されているが、これに限定されるものではなく、例えば、外殻本体部2aのみを備えるように構成されてもよい。
また、上記実施形態では、外殻部2は、一端側環状突出部2b1、他端側環状突出部2b2、および、内側環状突出部2b3を備えるように構成されているが、これに限定されるものではなく、例えば、一端側環状突出部2b1、他端側環状突出部2b2、および、内側環状突出部2b3から選択される少なくとも一つを備えるように構成されてもよい。
また、上記実施形態では、外殻本体部2aは、外周被覆部2cと、一対の筒状突出部2d,2dとを備えるように構成されているが、これに限定されるものではなく、例えば、外周被覆部2cのみを備えるように構成されてもよい。
1…管状本体部、1a,1b…開口部、1c…鉄筋、1d…配力筋、1e…主筋、2…外殻部、2a…外殻本体部、2b…環状突出部、2b1…一端側環状突出部、2b2…他端側環状突出部、2b3…内側環状突出部、2c…外周被覆部、2d…筒状突出部、2d1…一端側筒状突出部、2d2…他端側筒状突出部、10…管状構造物、10a,10b…開口部、10c…底壁部、10d…上壁部、10e…側壁部、L…軸線、R…内部空間

Claims (7)

  1. 一方向に延びる軸線回りに形成されたコンクリート製の管状本体部を備えており、
    該管状本体部は、軸線の延びる方向に位置する両端間の全域に亘って軸線に交差する断面の外周形状および内周形状が四角形状に形成されている管状構造物であって、
    軸線回りに管状に形成されて内側に管状本体部が形成される金属製の外殻本体部を有する外殻部を更に備えており、
    外殻本体部は、管状本体部の外周面を全周に亘って覆う外周被覆部と、軸線の延びる方向に位置する外周被覆部の両端から軸線の延びる方向へ突出する筒状突出部とを備えており、
    一方の筒状突出部は、管状構造物の一端部を構成する一端側筒状突出部であり、他方の筒状突出部は、管状構造物の他端部を構成する他端側筒状突出部であり、一の管状構造物の一端側筒状突出部の内側に、他の管状構造物の他端側筒状突出部が挿入可能に構成され、
    見掛け比重が0.84以上1.46以下であり、
    地表面から鉛直方向下方に10m以上の位置で見掛け比重が1.4以上2.1以下である土層中に埋設され
    軸線の延びる方向に位置する両端間の間隔が、1000mm以上2000mm以下であり、
    土層に埋設された際に上下方向に間隔を空けて対向するように配置される底壁部と上壁部とを備え、上下方向に対して交差する方向に間隔を空けて対向するように配置される一対の側壁部を備え、
    底壁部の内面と上壁部の内面との間隔が、600mm以上3000mm以下であり、一対の側壁部の内面間の間隔が、600mm以上3000mm以下であり、
    底壁部の外面と上壁部の外面との間隔が、900mm以上3600mm以下であり、一対の側壁部の外面間の間隔が、900mm以上3600mm以下であり、
    管状本体部には、鉄筋が埋設される管状構造物。
  2. 管状本体部には、軸線に沿って延びる配力筋が埋設されており、
    該配力筋は、外殻部と接合される請求項1に記載の管状構造物。
  3. 管状本体部は、軸線の延びる方向に位置する両端面が軸線に対して交差する面に沿って形成されており、
    外殻部は、外殻本体部の内周面から内部空間側へ延出する金属製の環状突出部を少なくとも一つ備えており、
    軸線の延びる方向に位置する管状本体部の一端面の少なくとも一部が環状突出部で覆われる請求項1または2に記載の管状構造物。
  4. 外殻部は、外殻本体部の内周面から管状構造物の内部空間側へ延出する金属製の環状突出部を少なくとも一つ備えており、
    少なくとも一つの環状突出部は、軸線の延びる方向に位置する管状本体部の両端間の領域に埋設されると共に配力筋と接合される請求項1乃至3の何れか一項に記載の管状構造物。
  5. 請求項1乃至4の何れか一項に記載の管状構造物を製造するための管状構造物の製造方法であって、
    外殻本体部を型枠として外殻本体部の内側にコンクリートを打設し管状本体部を形成する管状構造物の製造方法。
  6. 管状本体部は、内部空間を形成する請求項1乃至4の何れか一項に記載の管状構造物。
  7. 外殻本体部を第一型枠とし、該第一型枠の内側に、管状本体部の内周面を形成する管状の第二型枠を配置し、第一型枠と第二型枠との間にコンクリートを打設して管状本体部を形成し、その後、第二型枠を取り除く請求項5に記載の管状構造物の製造方法。
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