JP2022178798A - 高耐圧力外殻鋼管付き管、及び高耐圧力外殻鋼管付き管の製造方法 - Google Patents

高耐圧力外殻鋼管付き管、及び高耐圧力外殻鋼管付き管の製造方法 Download PDF

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照雄 新川
Teruo Shinkawa
蔵之助 石河
Kuranosuke Ishikawa
幸雄 上山
Yukio Kamiyama
英生 地神
Hideo Chikami
昌哲 秋元
Masaaki Akimoto
秀男 江口
Hideo Eguchi
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Abstract

Figure 2022178798000001
【課題】従来より耐圧力を高めた高耐圧力外殻鋼管付き管を提供する。
【解決手段】
外殻鋼管1は、合成鋼管の外殻となる鋼管である。複数の円周方向リブは、外殻鋼管1の内面に、その円周方向に連続して突設させている。ライニング層7は、複数の円周方向リブの高さ以上の厚さにライニングされた、高引張応力に抵抗する層である。ライニング層7は、繊維補強コンクリート、引張抵抗性のコンクリート、及び膨張コンクリートのいずれか又は任意の組み合わせを含む。
【選択図】図4

Description

本発明は、特に高耐圧力外殻鋼管付き管、及び高耐圧力外殻鋼管付き管の製造方法に関する。
従来、外殻鋼管の内面にコンクリート層をライニングした合成鋼管が知られている。
特に、近年、下水道推進工法で用いられる推進管のような用途で、合成鋼管の需要が増大している。合成鋼管は、大きな剛性により、急曲線施工や大深度地下への埋没等にも対応可能である。
たとえば、特許文献1によれば、外殻鋼管の内面にその円周方向に連続させた円周方向リブを、外殻鋼管の軸心方向に一定間隔を隔てて一体に突設し、その円周方向リブの高さと同等又はそれ以上の厚さのコンクリートライニング層を備える合成鋼管が記載されている。
特開2008-175336号公報
しかしながら、大深度地下のように非常に外圧が高い箇所への施工に対応するため、より耐圧力の性能の高い合成鋼管である高耐圧力外殻鋼管付き管が求められていた。
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、上述の問題を解消し、より耐圧力の高い高耐圧力外殻鋼管付き管を提供することを目的とする。
本発明の高耐圧力外殻鋼管付き管は、外殻鋼管と、前記外殻鋼管の内面に、その円周方向に連続して突設させた複数の円周方向リブと、前記複数の円周方向リブの高さ以上の厚さにライニングされた、高引張応力に抵抗するライニング層とを備え、前記ライニング層は、繊維補強コンクリート、引張抵抗性のコンクリート、及び膨張コンクリートのいずれか又は任意の組み合わせを含み、所定の引張強度を備えることを特徴とする。
本発明の高耐圧力外殻鋼管付き管は、前記円周方向リブは、前記ライニング層の厚さを含む管厚の65%~85%の高さであり、端部に、縞鋼板又は異形棒鋼が内周方向に連続して溶着されることを特徴とする。
本発明の高耐圧力外殻鋼管付き管は、前記円周方向リブは、メッシュ筋又はエキスパンドメタルが溶着されることを特徴とする。
本発明の高耐圧力外殻鋼管付き管は、外殻鋼管と、前記外殻鋼管の内面に、その円周方向の複数箇所に凸設させた複数の縦筋支持と、前記縦筋支持に支持された縦筋と、前記縦筋に溶着され、前記外殻鋼管の内周方向に設けられた異形棒鋼又は縞鋼板と、前記異形棒鋼又は縞鋼板の高さ以上の厚さにライニングされた、高引張応力に抵抗するライニング層とを備え、前記ライニング層は、繊維補強コンクリート、引張抵抗性のコンクリート、及び膨張コンクリートのいずれか又は任意の組み合わせを含み、所定の引張強度を備えることを特徴とする。
本発明の高耐圧力外殻鋼管付き管は、前記ライニング層は、多層であり、一層目又は二層目は膨張材を含み、遠心力で締固められ、前記一層目又は二層目より高い厚さに充填させた埋没層と一体的にされることを特徴とする。
本発明の高耐圧力外殻鋼管付き管は、前記埋没層は、モルタル層、又は膨張材を含まないコンクリート層であることを特徴とする。
本発明の高耐圧力外殻鋼管付き管は、前記一層目又は二層目は、内面側に開放される膨張量を拘束し、ケミカルプレストレスを更に高める有機繊維を含むことを特徴とする。
本発明の高耐圧力外殻鋼管付き管の製造方法は、外殻鋼管をその軸心を中心にして回転させ、前記外殻鋼管の内面に、その円周方向に連続して突設させた複数の円周方向リブ高さ以上の厚さになるよう、遠心力成形によるライニングを行い、高引張応力に抵抗するライニング層を形成させ、前記ライニング層は、繊維補強コンクリート、引張抵抗性のコンクリート、及び膨張コンクリートのいずれか又は任意の組み合わせであり、所定の引張強度を備えることを特徴とする。
本発明によれば、外殻鋼管の内面に、その円周方向に連続して突設させた複数の円周方向リブと、この高さ以上の厚さにライニングされた、高引張応力に抵抗するライニング層とを備えた上で、ライニング層を、繊維補強コンクリート、引張抵抗性のコンクリート、及び膨張コンクリートのいずれか又は任意の組み合わせを含むことで、従来より圧力の高い高耐圧力外殻鋼管付き管を提供することができる。
本発明の高耐圧力外殻鋼管付き管の実施形態に係る側面図である。 本発明の高耐圧力外殻鋼管付き管の実施形態に係る正面図である。 本発明の高耐圧力外殻鋼管付き管の実施形態に係る背面図である。 本発明の高耐圧力外殻鋼管付き管の実施形態に係る側断面図である。 図4に示す側断面図の概略拡大図である。 本発明の高耐圧力外殻鋼管付き管の他の実施形態に係る側面図である。 本発明の高耐圧力外殻鋼管付き管の他の実施形態に係る正面図である。 本発明の高耐圧力外殻鋼管付き管の他の実施形態に係る背面図である。 本発明の高耐圧力外殻鋼管付き管の他の実施形態に係る側断面図である。 本発明の高耐圧力外殻鋼管付き管の他の実施形態に係る概略図である。 本発明の高耐圧力外殻鋼管付き管の他の実施形態に係る正面図である。 本発明の高耐圧力外殻鋼管付き管の他の実施形態に係る背面図である。 本発明の高耐圧力外殻鋼管付き管の他の実施形態に係る概略側断面図である。 本発明の高耐圧力外殻鋼管付き管の他の実施形態に係る側断面図の概略拡大図である。 本発明の実施例に係る外殻鋼管付き管の荷重とたわみの関係を示すグラフである。 本発明の実施例に係る模擬試験体の概略図である。 本発明の実施例に係る合成鋼管のFEM解析モデルの概略図である。 本発明の実施例に係る拘束膨張、収縮特性を示すグラフである。 本発明の実施例に係る模擬試験体の荷重-たわみ線図の写真である。 本発明の実施例に係る外殻鋼管の構造によるFEM解析のグラフである。 本発明の実施例に係るFEM解析値と実験値を重ね合わせたグラフである。
<実施の形態>
(高耐圧力外殻鋼管付き管100の形状及び構造の構成)
まず、図1~図5により、本発明の高耐圧力外殻鋼管付き管100の実施形態について、基本的な形状及び構造の構成例について説明する。図1は右側面図、図2は正面図、図3は背面図、図4は側断面図、図5は図4のPの箇所の拡大図である。なお、図1において、図4の断面図に対応する主要な線以外は省略している。
本実施形態に係る高耐圧力外殻鋼管付き管100は、耐圧力を高めたコンクリートライニング合成鋼管である。
以下、本実施形態においては、外殻鋼管1の内面の円周の各点から軸芯Cに対して最短距離で到達する鉛直方向の距離、すなわち円周の半径方向の距離を、高耐圧力外殻鋼管付き管100の内部の各構成における「高さ」と称する。さらに、円筒の軸芯Cに沿った方向(軸芯方向)の距離を「軸芯方向の長さ」と称する。
外殻鋼管1は、本実施形態に係る高耐圧力外殻鋼管付き管100の外殻となる鋼管である。
外殻鋼管1は、例えば、日本下水道協会規格(JSWAS A-2)における推進管と同様の厚みの鋼管であり、例えば、厚み6mm~12mmである。
外殻鋼管1の一端側には、連結用細径部2が一体に突設されている。この連結用細径部2は、外形が外殻鋼管1の内径より小さく形成され、外殻鋼管1の端部内に一端側が挿入されて溶着されている。
連結用細径部2の形成された内周側には、縦リブ3aが、この例では円周が18等分された箇所に、それぞれ溶着されている。この縦リブ3aの厚さは、外殻鋼管1と同程度であってもよい。一方、縦リブ3aの高さは、円周方向リブ8と同程度かそれ以下であってもよい。
連結用凹部4は、連結用細径部2とは反対側の一端側に形成されている。
この連結用凹部4の長さだけ奥側に後退させた位置に、円周方向のリブである一端側向きの内向きフランジ状リブ5が形成されている。
一方、連結用細径部2の先端部の内周面には、他端側向きの内向きフランジ状リブ6が形成されている。
ライニング層7は、外殻鋼管1及び連結用細径部2の内面に一体的にライニングされている。このライニング層の厚さは、各円周方向リブ8の高さ以上である。
図5の例では、ライニング層7は、単層のコンクリート層で構成されている。しかしながら、ライニング層7は、構成の異なる多層であってもよい。この場合のライニング層7の詳細構成については後述する。
複数の円周方向リブ8は、外殻鋼管1の内周面に、その円周方向に連続して突設させている。
この円周方向リブ8の軸芯方向の位置及び数は、後述する実施例で示すようなFEM構造解析等により、耐圧力を高められる最適な位置及び数に設定して設けられていてもよい。
各円周方向リブ8の高さは、例えば、本実施形態においては管厚の65%~85%程度の高さであってもよい。この管厚は、本実施形態においては、外殻鋼管1及びライニング層7を含む厚さである。すなわち、各円周方向リブ8の高さは、ライニング層7の表面から管厚の15%~35%下げた位置とすることが好適である。
異形棒鋼9は、本実施形態においては、各円周方向リブ8の内側の端部に、外殻鋼管1の円周方向に向けたリング状に連続して溶着される。この異形棒鋼9により、ライニング層7が保持される。
なお、異形棒鋼9の代わりに、縞鋼板が溶着されてもよい。すなわち、各円周方向リブ8の内側の端部に、外殻鋼管1の円周方向に向けたリング状に連続して、縞鋼板が溶着されてもよい。これは、以下の他の実施形態においても同様である。
次に、図6~図9により、本発明の他の実施形態に係る高耐圧力外殻鋼管付き管101の形状及び構造の構成例について説明する。この例は、円周方向リブ8を設けずに鉄筋によりライニング層7を一体化する例である。
なお、図1~図5と同じ符号は同様な構成であるため、説明を省略する。また、図6においては、図1と同様に、図9の断面図に対応する主要な線以外は省略している。
複数の縦筋支持10は、外殻鋼管1の内面の円周面、連結用細径部2及び連結用凹部4間の長さの中間位置で、円周が6等分された箇所に凸設させ、それぞれが溶着されている。この例では、縦筋支持10は、逆V字型に形成されているものの、これには限られない。加えて、縦筋支持10の数や配置も、FEM構造解析等により、最適箇所に設定可能である。
複数の縦筋11は、縦筋支持10に溶着されて、軸芯方向に設けられる。本例においては、縦筋11として、6本の異形棒鋼が縦筋支持10に、それぞれ支持される。
この上で、本実施形態においては、円周方向の異形棒鋼9は、上述の実施形態の円周方向リブ8の代わりに、複数の縦筋11に、外殻鋼管1の円周方向に向けたリング状に連続して溶着されて保持される。
次に、図10~図13により、本発明の更に他の実施形態に係る高耐圧力外殻鋼管付き管102の形状及び構造の構成例について説明する。この例では、円周方向リブ8にエキスパンドメタル12が溶着されて保持される。
なお、図1~図9と同じ符号は同様な構成であるため、説明を省略する。また、図10においても、図1、図6と同様に、図12の断面図に対応する主要な線以外は省略している。
エキスパンドメタル12は、円周方向リブ8の端部に、外殻鋼管1の円周方向に向けたリング状に連続して溶着される。エキスパンドメタル12は、例えば、XS83等の骨材を通過させられるようなものが好適である。エキスパンドメタル12は、それ自体は剛性が小さいため、ライニング層7がライニングされていない状態では、全体の耐圧力性能増加への寄与は小さい。しかしながら、後述する実施例で示すように、ライニング層7中に埋め込まれた場合は、エキスパンドメタル12のたわみが抑制され、引張側の鋼材断面積の増加により耐圧力性能を増加させられる。
図13のDの箇所は、ライニング層7内部のエキスパンドメタル12の配置を示している。
なお、エキスパンドメタル12の代わりにメッシュ筋を用いることも可能である。このメッシュ筋は、例えば、直径6mmの50mm角、75mm角、又は100mm角等を用いることが好適である。
また、異形棒鋼9又は縞鋼板に、エキスパンドメタル12又はメッシュ筋が溶着されていてもよい。
注入孔13は、外殻鋼管1の運搬及び推進施工時のグラウトを注入する際に用いられる孔である。注入孔13は、外殻鋼管1の吊り上げのために用いられる。または、注入孔13は、土中での推進の施工中若しくは施工後に、管と背面土の間の隙間にグラウト又は滑材を注入するためにも用いられる。注入孔13は、遠心成形前に、ライニング層7の後述する一層目のコンクリートが注入されないように、遠心成形時には閉じられていてもよい。
なお、円周方向リブ8、異形棒鋼9、縞鋼板、エキスパンドメタル12、及びメッシュ筋の組み合わせ及び細部の構成は任意であり、コスト及び耐圧力性能等の観点から適宜選択可能である。さらに、円周方向リブ8がT字鋼又はL字鋼で構成されていてもよい。
(ライニング層7の構成)
次に、本発明のライニング層7の実施の形態について説明する。
本実施形態に係るライニング層7は、繊維補強コンクリート、引張抵抗性のコンクリート、及び膨張コンクリートのいずれか又は任意の組み合わせを含むコンクリート材料を使用可能である。
ライニング層7は、コンクリー卜固化時に膨張しようとするものの、外殻鋼管1によってその膨張が拘束されるため、自らの膨張力によって圧縮力が作用し、プレストレストコンクリート構造となる。
本実施形態における繊維補強コンクリートは、主に有機繊維が混入されたコンクリートである。この繊維は、膨張材入りコンクリートにより内面側に開放される膨張量を拘束し、ケミカルプレストレスを高めることができる。
また、本実施形態に係る引張抵抗性のコンクリートは、例えば、圧縮強度が200N以上で、引張強度が20N以上の高性能コンクリートを用いることが可能である。
また、本実施形態に係る膨張コンクリートは、膨張材を含むコンクリートを用いて、膨張力を外殻鋼管で拘束することでケミカルプレストレスを導入し、コンクリートの耐圧力を高めることが可能である。
ライニング層7は、これらの繊維補強コンクリート、引張抵抗性のコンクリート、及び及び膨張コンクリートのいずれか又は任意の組み合わせにより、所定の引張強度を備えるように構成する。
この所定の引張強度としては、後述する5種管に相当する耐圧力以上とする程度の値であることが好適である。この引張強度は、他の上述の形状及び構造に応じた耐圧力性能により、必要値を算出して用いることが可能である。
このように構成することで、高引張応力に抵抗し、高耐圧とすることが可能となる。
なお、上述の実施形態で記載した円周方向リブ8先端に溶着された異形棒鋼9や縞鋼板は無くても、ライニング層7に所定の引張強度以上の引張抵抗性があればよい。
(多層の場合のライニング層7の構成)
次に、図14により、ライニング層7が複数層(多層)である場合の構成の一例について説明する。図14は、図5と同様の拡大図である。
図14の例では、ライニング層7は、高さ方向に、一層目の膨張材を含むコンクリート層7a、二層目のモルタル層7b、三層目(埋没層)の膨張材を含まないコンクリート層7cにて構成されている。
この例においては、一層目又は二層目は膨張材を含み、円周方向リブ8の端部より低い厚さであり、遠心力で締固められる。
ここで、一層目又は二層目は、内面側に開放される膨張量を拘束し、ケミカルプレストレスを更に高める繊維を含む。
三層目は、円周方向リブ8の端部より高い厚さに充填され、二層目と一体的にされる。
このように、一層目又は二層目のコンクリートに膨張材を入れ、遠心力で締固め、縞鋼板又は異形棒鋼の内側に充填させたモルタル層と一体構造とすることが可能である。
そのモルタル層により、通常は外殻鋼管側にのみ作用するケミカルプレストレスを、強度の高いモルタル層によって内面側に拘束させることで、コンクリート内面の耐圧力を高める構造とすることが可能である。
さらに、この一層目又は二層目のコンクリートに繊維を配合することで、コンクリート内面の耐圧力は更に高まる構造とすることも可能である。
なお、この図14の例では、円周方向リブ8がT字鋼で構成されている。さらに、この例においては、縦筋11と、円周方向に向けたリング状に連続して溶着される異形棒鋼9とが設けられている。
また、ライニング層7の層構造は、耐圧力性能を高めるように適宜、上述の形状及び構造に応じて選択可能である。たとえば、モルタル層7bを、コンクリート層とすることも可能である。
(ライニング層7におけるコンクリート材料の構成)
次に、ライニング層7に用いられるコンクリート材料の具体的な構成について説明する。
ライニング層7は、コンクリート層では、水と、セメントと、細骨材と、粗骨材と、高性能減水剤とが配合される。この上で、繊維補強コンクリートでは繊維が、膨張コンクリートでは膨張材が配合される。一方、セメント層では、セメントと、所定量の水が含まれる。
このうち、本実施形態のコンクリート材料に用いる水は、特に制限されず、水道水であってもよい。本実施形態に係る水のpH等も任意である。
本実施形態に係るセメントは、普通ポルトランドセメント、高炉セメント、フライアッシュセメント、シリカセメント、及びこれらの混合セメント等を用いることが可能である。このうち、普通ポルトランドセメントは、例えば、中庸熱、低熱、早強、超早強、耐硫酸塩等の性質を備える各種ポルトランドセメントであってもよい。また、普通ポルトランドセメントとして、例えば、JIS R 5210等で規定された、密度3.15g/cm3程度、比表面積3310cm2/g程度のものであってもよい。
本実施形態に係る細骨材は、一般的な砕砂等の細骨材を使用可能である。この細骨材は、JIS A 5005 砕砂(硬質砂岩)に該当するもので、密度が2.62 g/cm3程度であることが好適である。また、細骨材として、スラグ系骨材、例えば高炉の水砕スラグから製造した細骨材、電気炉酸化スラグ骨材等も用いることが可能である。
本実施形態に係る粗骨材は、一般的な砂岩等の粗骨材を使用可能である。この粗骨材は、例えば、JIS A 5005 砕石2005(硬質砂岩)に該当するもので、密度が2.67g/cm3程度であることが好適である。
本実施形態に係る高性能減水剤は、コンシステンシーに影響することなく単位水量を大幅に減少させる、又は単位水量に影響することなくスランプを大幅に増加させる化学混和剤である。本実施形態の高性能減水剤は、例えば、JIS A 6204に該当するもので、例えば、ポリカルボン酸系の密度1.00g/cm3程度のものを用いることが好適である。また、本実施形態においては、高性能減水剤は、水の内割り置き換えで用いることが好適である。
本実施形態に係る繊維は、有機繊維として、例えば、ビニロン短繊維、ポリプロピレン短繊維を用いることが好適である。または、繊維として、アクリル繊維、炭素繊維、無機繊維等を用いることも可能である。
本実施形態に係る膨張材は、粉体状で水分の供給によって膨張し、乾燥収縮によるひび割れを低減する性質の物質である。本実施形態の膨張材の例として、石灰系膨張材、エトリンガイト系(カルシウムサルフォアルミネート系)膨張材、エトリンガイト-生石灰複合系膨張材等が挙げられる。また、膨張材は、例えば、日本工業規格JIS A 6202等で規定された品質に適合するものであることが好適である。
次に、本実施形態に係るコンクリート材料の具体的配合について説明する。
本実施形態においては、水と、セメント、及び膨張材を含む重量比、すなわち水/(セメント+膨張材)の値を一定とし、例えば、30~40%(重量%)とすることが好適である。この重量比が30%未満であると、遠心成形するのに不適である。また、この重量比が40%より大きいと、材料分離が起こりやすくなる。また、細骨材率(重量%)についても、30~40%とすることが好適である。
この上で、普通ボルトランドセメント400~480kg/m3、膨張材0~80kg/m3、細骨材700~800kg/m3、粗骨材800~1200kg/m3、高性能減水剤1~4重量%として調整したコンクリートが使用できる。
上述のコンクリート材料は、膨張材を入れなければ、膨張材を含まないコンクリート層として用いることが可能である。
一方、膨張コンクリート層として用いる場合、膨張材は、40~80kg/m3とし、最適値を60kg/m3とするのが好適である。40kg/m3未満だと、十分なケミカルプレストレス効果が得られない。80kg/m3以上であると、コンクリート層が自己破壊する可能性があり、好ましくない。
本実施形態における繊維補強コンクリートとして用いる場合、繊維の重量%は、0.1~0.5%等であってもよい。繊維を重量%で0.5%以上にしても、ひび割れ荷重の上昇割合は変化しない。
なお、本実施形態に係るコンクリート材料の空気量は、AE(Air Entraining)剤等の空気量調整剤により調整可能である。このAE剤の例として、陰イオン系、陽イオン系、非イオン系、及び両性系の各種界面活性剤が挙げられる。また、この陰イオン系の界面活性剤の例として、樹脂系、アルキルベンゼンスルホン酸系、高級アルコールエステル系等の界面活性剤が挙げられる。なお、AE剤と減水剤との両方の性質をもつ、AE減水剤を用いることも可能である。
また、本実施形態に係るコンクリート材料においては、他にも、流動化剤、遅延剤、防水混和剤、防湿混和剤、発泡剤、増粘剤、防凍剤、着色剤、ワーカビリティー増進剤、防しょう剤、消泡剤、凝結調整剤、収縮低減剤、セメント急硬材、高分子エマルション等を適宜配合することが可能である。さらに、ゼオライト、シリカ質微粉末、炭酸カルシウム、ベントナイト等の粘土鉱物、石膏、ケイ酸カルシウム等、コンクリート材料に一般的な物質を、適宜配合してもよい。これらの配合により、上述の高性能コンクリートとすることが可能となってもよい。
(高耐圧力外殻鋼管付き管の製造方法)
また、本実施形態に係る高耐圧力外殻鋼管付き管100~102は、上述のライニング層7以外の鉄製構造物を溶接しておき、遠心力成形で締め固めることが好適である。
具体的には、外殻鋼管1をその軸心を中心にして回転させ、外殻鋼管1の内面に、その円周方向に連続して突設させた複数の円周方向リブ8高さ以上の厚さになるよう、遠心力成形によるライニングを行い、高引張応力に抵抗するライニング層を形成させる。このライニング層は、上述のように、繊維補強コンクリート、引張抵抗性のコンクリート、及び膨張コンクリートのいずれか又は任意の組み合わせである。
この遠心力成形では、上述の割合で配合されたコンクリート材料を、コンクリート打設筒を軸心方向に移動させて外殻鋼管1内に充填する。または、エキスパンドメタル12又はメッシュ筋を用いる構成の場合は、遠心力成形される前に、注入孔13からライニング層7の少なくとも一層目のコンクリート材料が充填されてもよい。
この上で、外殻鋼管1の外郭外殻鋼管1を成形機の上で高速回転させ、遠心力を利用して最終的に30~50G程度の加速度で締固め、余剰水をスラッジ水として排出する。この際、余剰水が適切に排水されて緻密に締固められるよう、数段階に加速度を大きくして締固めてもよい。この段階としては、例えば、5G、15G、35Gを、適切な割合で締固めする。
これにより、外殻鋼管1の内側に、均一な厚さにライニング層7を遠心成型することが可能である。
さらに、ライニング層7が多層の場合は、各層の構成、厚みを変えて充填、遠心成形することが可能である。
このように遠心力成形の締固めで製造することで、耐圧力性能を高めて、高性能な推進管を製造することが可能となる。
なお、本実施形態のコンクリートは、成形後に蒸気養生されてもよい。この場合、対象とする製品や配合条件などによって、前置時間、上昇温度(昇温)、最高温度、保持時間、除冷方法等の蒸気養生条件を調整することが好適である。
以上のように構成することで、以下のような効果を得ることができる。
近年、合成鋼管の耐圧力を高めるためには、外殻鋼管の厚みを厚くするか、コンクリートの膨張力を大きくする必要があった。しかし、外殻鋼管を厚くすると高価になる。また、コンクリートの膨張力を大きくすると、コンクリートに外殻鋼管では拘束できない膨張力が作用し、コンクリート内面側に膨張圧によるひび割れが発生することがあった。
このため、特許文献1の合成鋼管では、外殻鋼管の厚みを厚くせずに断面係数を高めるために、円周方向に縦リブを入れていた。
しかしながら、近年は、大深度地下のように非常に外圧が高い箇所への施工のため、従来の推進管(合成鋼管)よりも耐圧力性が高い外殻鋼管付き管が求められていた。
これに対して、本発明の発明者らは、鋭意実験と開発を進め、本発明の高耐圧力外殻鋼管付き管を完成させるに至った。
本発明の実施形態に係る高耐圧力外殻鋼管付き管100は、外殻鋼管1と、外殻鋼管1の内面に、その円周方向に連続して突設させた複数の円周方向リブ8と、複数の円周方向リブ8の高さ以上の厚さにライニングされた、高引張応力に抵抗するライニング層7とを備え、ライニング層7は、繊維補強コンクリート、引張抵抗性のコンクリート、及び膨張コンクリートのいずれか又は任意の組み合わせを含み、所定の引張強度を備えることを特徴とする。
または、本発明の他の実施形態に係る高耐圧力外殻鋼管付き管101は、外殻鋼管1と、記外殻鋼管の内面に、その円周方向の複数箇所に凸設させた複数の縦筋支持10と、縦筋支持10に支持された縦筋11と、縦筋11に溶着され、外殻鋼管1の内周方向に設けられた異形棒鋼9又は縞鋼板と、異形棒鋼9又は縞鋼板の高さ以上の厚さにライニングされた、高引張応力に抵抗するライニング層7とを備え、ライニング層7は、繊維補強コンクリート、引張抵抗性のコンクリート、及び膨張コンクリートのいずれか又は任意の組み合わせを含み、所定の引張強度を備えることを特徴とする。
このように構成することで、外殻鋼管1の変形を抑えることができ、内面に高引張応力に抵抗するコンクリート製材料を配した高耐圧力外殻鋼管付き管100、101を提供することができる。
具体的に、本発明の高耐圧力外殻鋼管付き管100、101の実施形態においては、従来の推進管についての日本下水道協会規格(JSWAS A-2)における、推進管の規格を超える耐圧力性能を実現可能である。具体的には、ひび割れ線荷重kN/m(耐圧力)を、従来の推進管1種管の4倍、5倍、6倍、すなわち、規格にはない「4種管」「5種管」「6種管」として用いることが可能となる。
ここで、以下に、1種管~6種管までの外殻鋼管の口径と耐圧力との関係を下記の表1に示す。
Figure 2022178798000002
上述したように、1種管~3種管は従来のJSWAS A-2規格の推進管である。また、4種管、5種管、6種管は、推進管1種管の4倍、5倍、6倍の仮想的な耐圧力であることを示す。
また、本実施形態に係る高耐圧力外殻鋼管付き管100において、円周方向リブ8は、ライニング層7の厚さを含む管厚の65%~85%の高さであり、端部に、縞鋼板又は異形棒鋼が内周方向に連続して溶着されることを特徴とする。
このように構成することで、円環断面の断面係数を大きくし、更に、ライニング層7との一体性を高めることができ、管の耐圧力性能を更に高めることができる。または、構造的な構成により、ライニング層7に必要な引張強度を抑えることもできる。
さらに、本発明の他の実施形態に係る高耐圧力外殻鋼管付き管102のように、縞鋼板又は異形棒鋼にメッシュ筋又はエキスパンドメタル12を溶着し、円周方向リブ8又は鉄筋補強の複合構造とすることも可能である。
このように構成することで、更に管の耐圧力性能を高めることができる。さらに、ライニング層7のコンクリートの膨張が拘束されて、プレストレスを高めることができる。
次に図面に基づき本発明を実施例によりさらに説明するが、以下の具体例は本発明を限定するものではない。
(概要)
まず、図15により、本実施例の内径2200mmの外殻鋼管付き管についての、外圧試験時の荷重とたわみの関係を示す。このグラフでは、横軸が、たわみ(mm)、縦軸が荷重(kN/m)を示す。
比較例として、推進管である1種管と2種管、従来の合成鋼管である3種管と4種管を示す。このうち3種管及び4種管は、特許文献1に記載の合成鋼管と同様の構成である。
実施例として、上述の実施形態に係る高耐圧力外殻鋼管付き管100~102にあたる5種管と6種管に相当する例を示す。5種管は、上述の実施形態に係る高耐圧力外殻鋼管付き管102において円周方向リブ8とメッシュ筋又はエキスパンドメタル12を内側に配置した構成例と同様である。6種管は、5種管の構成に短繊維を加えた構成例と同様である。
これらの試験の詳細について以下で説明する。
〔材料と方法〕
(コンクリートの配合)
下記の表2に、ライニング層7にあたる、試験に用いたコンクリートの配合を示す。水/(セメント+膨張材)比は32.9%の一定とし、膨張材の量を0、20、40、60、80kg/m3の5水準のものを用意とした。以下、それぞれの配合を「EX-0」「EX-20」「EX-40」「EX-60」「EX-80」の配合名で表記する。
加えて、以下では、それぞれの材料を、セメント(C)、膨張材(EX)、細骨材(S)、粗骨材(G)、水(W)、高性能減水剤(SP)のように記号で示す。
このうち、Cは普通ポルトランドセメント、EXはJIS A 6202に該当する石灰系膨張材、SはJIS A 5005 砕砂(硬質砂岩)、GはJIS A 5005 砕石2005(硬質砂岩)、Wは水道水、SPはJIS A 6204(ポリカルボン酸系)のものを用いた。
Figure 2022178798000003
なお、表2において、W/Cは水セメント比(%)を示す。本実施形態においては、膨張材を加えたW/(C+EX)を一定とした。また、s/aは、全骨材の容積に対する細骨材の占める割合である細骨材率(%)を示す。
また、SPの量は、(C+EX)×0.6(重量%)に設定した。
(作製試験体の作成)
図16に、本実施例に係る各模擬試験体の構成を示す。
本実施例の模擬試験体(内径2200mm)は、厚12mmの耐圧試験用の鋼管に、フレッシュ状態の本実施例の各コンクリートを充填し、成形機の上で高速回転させ、遠心力を利用して40Gに近い加速度で締固め、余剰水をスラッジ水として排出した。
それぞれ、「EX-0」の配合のコンクリートを用いた模擬試験体を「GP0」、「EX-20」の模擬試験体を「GP20」、「EX-40」の模擬試験体を「GP40」、「EX-60」の模擬試験体を「GP60」、「EX-80」の模擬試験体を「GP80」とした。それぞれの模擬試験体は、複数個作成した。以下で、「GP」の数字の後に「-(数字)」を付加し、同一組成(配合)の何個目の模擬試験体の結果であるかを示す。
(FEM解析を用いた合成鋼管モデルの作成)
FEM解析プログラムは、JIPテクノサイエンス社製、midasFEAを用い、3D線形静的解析とした。なお、解析は半円形状モデルとし、対称面は対称条件で拘束した。
図17に、解析した合成鋼管モデルの例を示す。
〔試験結果〕
(拘束膨張、収縮特性)
図18(a)に、拘束膨張、収縮ひずみの経時変化を示す。このグラフにおいて、横軸は材齢(日)、縦軸は、歪み(×10-6)を示す。
材齢5~20日前後でひずみが一定となっている。加えて、膨張材の混和量が多い程、ひずみが大きくなっている。
図18(b)に、拘束膨張、収縮ひずみと膨張材量との関係を示す。横軸は、膨張材の混和量(kg/m3)、縦軸は歪み(×10-6)を示す。
膨張材を無混和(EX-0)の場合には、自己収縮の影響により43×10-6の収縮ひずみを生じたのに対し、膨張材を20kg/m3(EX-20)、40kg/m3(EX-40)、60kg/m3(EX-60)、80kg/m3(EX-80)混和した場合には、それぞれ、77×10-6、226×10-6、562×10-6、915×10-6の膨張ひずみが生じた。すなわち、膨張材量の増加に伴って拘束膨張ひずみは曲線的に増大することが明らかとなった。
(荷重-たわみ線図)
図19に、内径2200mmの模擬試験体、及びFEM解析値の試験結果の荷重-たわみ線図のグラフを示す。このグラフの横軸は、たわみ(mm)、縦軸は加重(KN/m)を示す。各模擬試験体、2個の結果をそれぞれ示す。GP40のみ、一個の模擬試験体の結果を示す。
ひび割れが発生した際に、たわみが大きくなる。ただし、ひび割れが発生するまでの荷重-たわみの勾配は一定である。加えて、図19によると、実験値とFEM解析値は相似していた。これは、膨張材が入ってもコンクリートの弾性係数は同一であることを示している。
膨張材の混和量を多くするとひび割れ荷重も大きくなる。具体的には、平均として、GP0は11KN/m、Gp20は167KN/m、GP40は、193KN/m、GP60は200KN/m、GP80は、239KN/mまで、目視でひび割れが確認できなかった。また、膨張材の混和により、ひび割れが分散して、ひび割れ荷重が大きくなる、ケミカルプレストレス効果が生じたと考えられる。
膨張材によるケミカルプレストレス効果は、EX0(GP0)~EX40(GP40)までの上昇に比べ、EX60(GP60)~EX80(GP80)迄の上昇はそれほど著しくない。これは、ケミカルプレストレスによる効果の限界を示している。
また、EX80の拘束膨張ひずみは1000×10-6であり、拘束がない状態では自己破壊するひずみ量であり、そこまでの膨張材の混和は好ましくない。
このため、膨張材の混和量は40~80kg/m3とし、限界値の最適値を60kg/m3とするのが好適である。
(FEMでの応力の解析)
直径3000mmの外角鋼管1に、従来の特許文献1に記載された合成鋼管と同様に、円周方向リブ8だけを備えた構造のモデルについて、FEM解析を行った。その結果、5種管に相当する耐圧力とするためには、コンクリート内面に発生する応力は17.3N/mm2以上が必要であった。
一方、円周方向リブ8に内面補強材として鉄筋で補強した構造のモデルでは、5種管に相当する耐圧力とするためには、コンクリート内面に発生する応力は15.3N/mm2以上が必要であった。
しかしながら、現在の技術において、一般的な膨張コンクリートでは、口径によらず、ケミカルプレストレスでは6~7N/mm2程度の応力しか得られない。このため、膨張コンクリートのみで5種管を実現するためには、更なる補強をする必要がある。
なお、上述の実施形態で記載したような、圧縮強度が200N以上で、引張強度が20N以上の高性能コンクリート、又は繊維補強コンクリートであれば、5種管の耐圧力を実現可能と考えられる。
(構造変化を行った際のFEM解析)
一般的な膨張コンクリートを用いて、膨張材によるケミカルプレストレスによる効果の限界を超えて耐圧力を高めるためには、管の剛性を高める必要がある。このため、上述の実施形態に示したように、形状と構造を変化させ、FEMにより解析した。
図20に、管の剛性を大きくした複数の構成例についてのFEM解析値を示す。解析内容は、a.従来の外殻鋼管付き管と同様の膨張材のみの構成(比較例)、b.管体に円周方向リブ8及び内面補強材を入れた構成例(比較例)、c.円周方向リブ8とメッシュ筋又はエキスパンドメタル12を内側に配置した構成例(実施例)、d.短繊維を加えメッシュ筋又はエキスパンドメタル12との併用による構成例(実施例)とした。
それぞれを解析し、上述の図19で示した実験データを用いて、膨張材量とたわみの関係でひび割れが入ったたわみから、GP0、GP40、GP60、GP80にて、ひび割れが入る荷重を推定した。
結果として、a.~d.の順に、耐圧力が高くなった。特に、d.の構成例による短繊維は、短繊維をメッシュ筋又はエキスパンドメタル12の内面に層を形成させることができる。これにより、内面側への膨張力を繊維層により拘束し、ケミカルプレストレスを持たせることで、ひび割れ荷重の上昇が期待される。
(解析値と実験値の重ね合わせ)
図21に、図20の解析値と、図15の1種管~6種管の実験値を重ね合わせたものを示す。
a.は1種管、b.は3種管、c.は5種管、d.は6種管相当であった。FEMによる解析値と、外圧試験による実験値が非常によく整合していた。
なお、上記実施の形態の構成及び動作は例であって、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更して実行することができることは言うまでもない。
1 外殻鋼管
2 連結用細径部
3a、3b 縦リブ
4 連結用凹部
5、6 内向きフランジ状リブ
7 ライニング層
7a、7c コンクリート層
7b モルタル層
8 円周方向リブ
9 異形棒鋼
10 縦筋支持
11 縦筋
12 エキスパンドメタル
13 注入孔
100、101、102 高耐圧力外殻鋼管付き管
C 軸芯

Claims (8)

  1. 外殻鋼管と、
    前記外殻鋼管の内面に、その円周方向に連続して突設させた複数の円周方向リブと、
    前記複数の円周方向リブの高さ以上の厚さにライニングされた、高引張応力に抵抗するライニング層とを備え、
    前記ライニング層は、
    繊維補強コンクリート、引張抵抗性のコンクリート、及び膨張コンクリートのいずれか又は任意の組み合わせを含み、所定の引張強度を備える
    ことを特徴とする高耐圧力外殻鋼管付き管。
  2. 前記円周方向リブは、
    前記ライニング層の厚さを含む管厚の65%~85%の高さであり、
    端部に、縞鋼板又は異形棒鋼が内周方向に連続して溶着される
    ことを特徴とする請求項1に記載の高耐圧力外殻鋼管付き管。
  3. 前記円周方向リブは、
    メッシュ筋又はエキスパンドメタルが溶着される
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の高耐圧力外殻鋼管付き管。
  4. 外殻鋼管と、
    前記外殻鋼管の内面に、その円周方向の複数箇所に凸設させた複数の縦筋支持と、
    前記縦筋支持に支持された縦筋と、
    前記縦筋に溶着され、前記外殻鋼管の内周方向に設けられた異形棒鋼又は縞鋼板と、
    前記異形棒鋼又は縞鋼板の高さ以上の厚さにライニングされた、高引張応力に抵抗するライニング層とを備え、
    前記ライニング層は、
    繊維補強コンクリート、引張抵抗性のコンクリート、及び膨張コンクリートのいずれか又は任意の組み合わせを含み、所定の引張強度を備える
    ことを特徴とする高耐圧力外殻鋼管付き管。
  5. 前記ライニング層は、多層であり、
    一層目又は二層目は膨張材を含み、遠心力で締固められ、
    前記一層目又は二層目より高い厚さに充填させた埋没層と一体的にされる
    ことを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1項に記載の高耐圧力外殻鋼管付き管。
  6. 前記埋没層は、モルタル層、又は膨張材を含まないコンクリート層である
    ことを特徴とする請求項5に記載の高耐圧力外殻鋼管付き管。
  7. 前記一層目又は二層目は、
    内面側に開放される膨張量を拘束し、ケミカルプレストレスを更に高める有機繊維を含む
    ことを特徴とする請求項5又は6に記載の高耐圧力外殻鋼管付き管。
  8. 外殻鋼管をその軸心を中心にして回転させ、
    前記外殻鋼管の内面に、その円周方向に連続して突設させた複数の円周方向リブ高さ以上の厚さになるよう、遠心力成形によるライニングを行い、高引張応力に抵抗するライニング層を形成させ、
    前記ライニング層は、
    繊維補強コンクリート、引張抵抗性のコンクリート、及び膨張コンクリートのいずれか又は任意の組み合わせであり、所定の引張強度を備える
    ことを特徴とする高耐圧力外殻鋼管付き管の製造方法。
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