JPH0742305A - 遠心成型鋼管コンクリート柱とその製造方法 - Google Patents

遠心成型鋼管コンクリート柱とその製造方法

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JPH0742305A
JPH0742305A JP19247593A JP19247593A JPH0742305A JP H0742305 A JPH0742305 A JP H0742305A JP 19247593 A JP19247593 A JP 19247593A JP 19247593 A JP19247593 A JP 19247593A JP H0742305 A JPH0742305 A JP H0742305A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 建築あるいは土木構造物の構築時にその空洞
部にモルタルを充填する必要がなく、しかも軸圧縮力が
加わった際にも内部崩壊に対して十分な抵抗力を有する
遠心成型鋼管コンクリート柱を提供する。 【構成】 鋼管の内部に遠心成型コンクリート硬化体を
有し、かつコンクリート硬化体にその遠心成型時に形成
される鋼管の軸方向の空洞部を残した遠心成型鋼管コン
クリート柱である。コンクリート硬化体中に補強用ファ
イバが散在され、かつ補強用ファイバが、空洞部側で密
に、鋼管側で疎あるいはゼロに散在している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、建築および土木構造物
に好適に用いられる遠心成型鋼管コンクリート柱とその
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、鋼管の内部にコンクリートを充填
して鋼管ごとその軸回りに高速回転させ、充填コンクリ
ートを遠心成型した遠心成型鋼管コンクリート柱が提供
されている。このようなコンクリート柱は、簡単な遠心
成型操作によって充填したコンクリートが締め固められ
高強度化されることから、コンクリート硬化体に鉄筋を
埋設したり、コンクリート硬化体に鋼線や鋼棒等を介し
てプレストレスを付与したりすることなく、つまり、簡
単にかつ経済的にコンクリート硬化体の耐力を増強する
ことができるといった利点を有している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記遠心成
型鋼管コンクリート柱にあっては、そのコンクリート体
を遠心成型することから、コンクリート硬化体がその中
央部に空洞部を有するものとなってしまい、そのため、
鋼管によるコンクリート硬化体に対する拘束効果が十分
に発揮されず、特に大きな軸圧縮力が加わるとコンクリ
ート硬化体の空洞部への内部崩壊が生じる恐れがあると
考えられている。このような恐れから前記遠心成型鋼管
コンクリート柱は、通常、建築構造物の構築時にその空
洞部にモルタルが充填され、さらにこれが硬化せしめら
れて使用されている。しかしながら、このように構築時
にモルタルを充填するのでは、鋼管内に遠心成型でコン
クリート硬化体を形成し、プレキャスト化した意味が薄
れてしまい、コスト的にもメリットがなくなってしまう
といった新たな問題が生じている。
【0004】また、本発明者等は、空洞部へのモルタル
充填をなくすべく、例えばコンクリート硬化体自体の強
度を高め、内部崩壊に対しての抵抗力を高めることも考
えている。このようなコンクリート硬化体の強度を高め
るための一方法としては、各種の補強用ファイバを生コ
ンクリート中に添加して均一に分散させ、これにより得
られるコンクリート硬化体中に補強用ファイバーを均一
に分散せしめてその強度を高めるといった方法がある。
しかしながら、このように補強用ファイバーをコンクリ
ート硬化体中に均一に分散させるのでは、コンクリート
硬化体自体の強度は全体的に高まるものの、内部崩壊に
対しての抵抗力という点では、すなわち鋼管側における
硬化体に対しての空洞部側の硬化体の強度については相
対的にみて依然低いものとなっており、したがって補強
用ファイバーの添加に伴うコストアップ分を考えると、
実施に見合う有効な方法とはならないのである。
【0005】本発明は前記事情に鑑みてなされたもの
で、その目的とするところは、建築あるいは土木構造物
の構築時にその空洞部にモルタルを充填する必要がな
く、しかも軸圧縮力が加わった際にも内部崩壊に対して
十分な抵抗力を有する遠心成型鋼管コンクリート柱とそ
の製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明における請求項1
記載の遠心成型鋼管コンクリート柱では、鋼管の内部に
遠心成型コンクリート硬化体を有し、かつ該コンクリー
ト硬化体にその遠心成型時に形成される鋼管の軸方向の
空洞部を残して得られる遠心成型鋼管コンクリート柱に
おいて、前記コンクリート硬化体中に補強用ファイバー
ーを散在せしめ、かつ該補強用ファイバーーを、前記空
洞部側で密に、鋼管側で疎あるいはゼロに散在せしめた
ことを前記課題の解決手段とした。請求項2記載の遠心
成型鋼管コンクリート柱では、鋼管の内部に遠心成型コ
ンクリート硬化体を有し、かつ該コンクリート硬化体に
その遠心成型時に形成される鋼管の軸方向の空洞部を残
して得られる遠心成型鋼管コンクリート柱において、前
記コンクリート硬化体中の空洞部近傍に、鋼管の軸方向
に沿って円筒状にメッシュ筋を配設したことを前記課題
の解決手段とした。請求項3記載の遠心成型鋼管コンク
リート柱では、鋼管の内部に遠心成型コンクリート硬化
体を有し、かつ該コンクリート硬化体にその遠心成型時
に形成される鋼管の軸方向の空洞部を残して得られる遠
心成型鋼管コンクリート柱において、前記コンクリート
硬化体中の空洞部近傍に、鋼管の軸方向に沿って円筒状
にメッシュ筋を配し、該メッシュ筋の前記空洞部側にお
けるコンクリート硬化体中に、補強用ファイバーーを散
在せしめたことを前記課題の解決手段とした。請求項4
記載の遠心成型鋼管コンクリート柱の製造方法では、鋼
管の内部にコンクリートを充填し、鋼管ごとその軸回り
に高速回転させて充填したコンクリートを遠心成型し、
遠心成型鋼管コンクリート柱を製造するに際し、充填す
るコンクリートに予め補強用ファイバーーを添加してお
くとともに、該コンクリートを充填するに先立ち、鋼管
の軸方向に沿って該鋼管の中央部にメッシュ筋を円筒状
に配設しておき、その後、前記円筒状のメッシュ筋の内
側に、成型後メッシュ筋がコンクリート硬化体内に埋設
されるよう前記コンクリートを充填供給して遠心成型を
行うことを前記課題の解決手段とした。
【0007】
【作用】本発明における請求項1記載の遠心成型鋼管コ
ンクリート柱によれば、コンクリート硬化体中に、その
空洞部側が密になるように補強用ファイバーーが散在し
ているので、該コンクリート硬化体の空洞部側が補強さ
れていることにより、内部崩壊に対しての抵抗力が高ま
る。請求項2記載の遠心成型鋼管コンクリート柱によれ
ば、コンクリート硬化体中の空洞部近傍に、鋼管の軸方
向に沿って円筒状にメッシュ筋を配設したので、該コン
クリート硬化体の空洞部近傍が補強されていることによ
り、内部崩壊に対しての抵抗力が高まる。請求項3記載
の遠心成型鋼管コンクリート柱によれば、コンクリート
硬化体中の空洞部近傍に、鋼管の軸方向に沿って円筒状
にメッシュ筋を配し、該メッシュ筋の前記空洞部側にお
けるコンクリート硬化体中に、補強用ファイバーーを散
在せしめたので、該コンクリート硬化体の空洞部近傍が
二重に補強されていることにより、内部崩壊に対しての
抵抗力が極めて高くなる。請求項4記載の遠心成型鋼管
コンクリート柱の製造方法によれば、鋼管内に充填する
コンクリートに予め補強用ファイバーーを添加しておく
とともに、該コンクリートを充填するに先立ち、鋼管の
軸方向に沿って該鋼管の中央部にメッシュ筋を円筒状に
配設しておき、その後、前記円筒状のメッシュ筋の内側
に、成型後メッシュ筋がコンクリート硬化体内に埋設さ
れるよう前記コンクリートを充填供給して遠心成型を行
うことから、得られた遠心成型鋼管コンクリートはその
コンクリート硬化体の空洞部側にメッシュ筋が配設され
たものとなり、しかもコンクリート中に添加された補強
用ファイバーーは遠心成型時、メッシュ筋によってその
鋼管側への移動が妨げられることからメッシュ筋の内側
に多く留まる。したがって、得られた遠心成型鋼管コン
クリートは、その内部崩壊に対しての抵抗力が高まる。
【0008】
【実施例】以下、本発明を詳しく説明する。図1は本発
明における請求項1記載の遠心成型鋼管コンクリート柱
の一実施例を示す図であり、この図において符号1は遠
心成型鋼管コンクリート柱(以下、コンクリート柱と略
称する)である。このコンクリート柱1は、角形の鋼管
2と、該鋼管2の内部に設けられたコンクリート硬化体
3と、鋼管2の外周面に被覆された耐火被覆材4とから
なるものである。
【0009】コンクリート硬化体3は、遠心成型によっ
て鋼管2の内面に付着硬化せしめられたもので、その中
央部(鋼管2の軸近傍部)に、遠心成型時に形成された
空洞部5を残して形成されたものである。また、このコ
ンクリート硬化体3中には、前記空洞部5側で密とな
り、かつ鋼管2側で疎になるようにして補強用ファイバ
ー6…が散在せしめられいる。補強用ファイバー6…と
しては、スチールファイバー、ビニロンファイバー、炭
素繊維、グラスファイバー、アラミド繊維、各種セラミ
ックスファイバーなどから、コンクリート硬化体3の要
求される補強度に応じて適宜選択され用いられる。な
お、これら補強用ファイバー6…の繊維長や繊維径につ
いても、選択されたファイバーの種類や要求される補強
度に応じて適宜決定される。耐火被覆材4は、石膏ボー
ドや各種のケミカルボードおよびマットや吹き付け材な
ど軽量でかつ耐火性能に優れた材料からなるもので、コ
ンクリート硬化体3を遠心成型した後、工場あるいは施
工現場等にて接着等により鋼管2の外周面に貼着されあ
るいは吹き付けられたものである。
【0010】このようなコンクリート柱1を製造するに
は、従来周知の遠心成型法を採用することができる。す
なわち、鋼管2を、これを外挿する適宜な貫通口を有し
た円柱(円筒)状の回転体に挿通しておき、さらに鋼管
2内に硬化前のコンクリートを充填した後、該回転体を
周知の遠心成型機のローラに支持させ、該ローラを高速
回転させて遠心成型を行う方法や、鋼管2の両端部を回
転体に固定し、該回転体を高速回転させることによって
遠心成型を行う方法などが採用されるのである。このと
き、用いる硬化前のコンクリートには、予め前記補強用
ファイバー6…を所望量添加しておく。ただし、この場
合には、ビニロンファイバーやグラスファイバーなど比
較的比重の軽いものが用いられ添加される。
【0011】このようなファイバーを添加したコンクリ
ートを遠心成型すると、コンクリート中の補強用ファイ
バー6…は、コンクリートを形成するセメント粒子、石
膏粒子、細骨材、粗骨材、水などとの密度差および流動
性の差によって鋼管側に移行することなく内側に集ま
り、そのまま遠心成型によりコンクリートからの脱水が
進んで該コンクリートが硬化することから、図1に示し
たごとく遠心成型により形成された空洞部5の周囲(近
傍)に密に散在し、鋼管2側に疎に散在するものとな
る。
【0012】また、スチールファイバーなど比較的密度
の大きいファイバーを添加する場合には、該ファイバー
を添加しないコンクリートと添加したコンクリートとを
用意する。そして、まず添加しないコンクリートを鋼管
2内に導入して遠心成型し、該コンクリートからの脱水
が十分に進んだ後、新たにファイバーを添加したコンク
リートを鋼管2内の遠心成型後のコンクリート内に導入
して再度遠心成型する。すると、先の遠心成型によって
鋼管2の内周面側にファイバーが存在しないコンクリー
ト硬化体が形成され、さらにその内側(空洞部5側)に
ファイバーが散在する硬化体が形成される。したがっ
て、このようにして得られたコンクリート硬化体には、
補強用ファイバー6…が空洞部5の周囲(近傍)に密に
散在し、鋼管2側にはゼロ(あるいはほとんどゼロ)と
なるのである。
【0013】そして、このような遠心成型が終了した
後、鋼管2の外周面に耐火被覆材4を貼着しあるいは吹
き付けることにより、請求項1記載のコンクリート柱が
得られる。このようなコンクリート柱にあっては、その
コンクリート硬化体3の空洞部5側に補強用ファイバー
6…が密に散在せしめられて補強されていることによ
り、内部崩壊に対しての抵抗力が高まり、したがってこ
のコンクリート柱を構造体とした場合に、構築現場にて
空洞部5にモルタルを充填するといった必要がなくな
る。
【0014】図2は本発明における請求項2記載のコン
クリート柱の一実施例を示す図であり、図2において符
号10はコンクリート柱である。このコンクリート柱1
0が図1に示したコンクリート柱1と異なるところは、
コンクリート硬化体11中に補強用ファイバー6…が散
在せしめられていることなく、これに代えて図3に示す
メッシュ筋12が配設されている点である。メッシュ筋
12は、ワイヤからなるメッシュを、ワイヤが斜め方向
に配列するようにして円筒状に形成されたもので、図2
に示すようにコンクリート硬化体11の空洞部13近傍
に、鋼管2の軸方向に沿って配設されたものである。
【0015】このようなコンクリート柱10を製造する
には、前述した遠心成型を行うに際して、予め鋼管2内
にメッシュ筋12を挿入するとともに、該メッシュ筋1
2の中心軸が鋼管2の軸に略一致するように鋼管2の中
央部に配置し、さらにその位置に図示しない適宜な治具
で固定する。その後、鋼管2内にコンクリートを導入し
て遠心成型し、さらにこれを硬化せしめてコンクリート
硬化体とする。なお、メッシュ筋12の大きさ(平面視
状態での直径)および導入するコンクリートの量につい
ては、コンクリートが遠心成型により締め固められ、硬
化したとき、形成される空洞部13の近傍にメッシュ筋
12が位置するように、予め実験あるいは計算によって
求めておく。そして、このような遠心成型が終了した
後、図1に示したコンクリート柱1と同様にして鋼管2
の外周面に耐火被覆材4を貼着あるいは吹き付けし、コ
ンクリート柱10を得る。
【0016】このようなコンクリート柱10にあって
も、そのコンクリート硬化体11の空洞部13近傍にメ
ッシュ筋12が配設され、これにより空洞部13側が補
強されているので、内部崩壊に対しての抵抗力が高ま
る。また、メッシュ筋12として、そのワイヤが斜め方
向に配列するようにして円筒状に形成されたものを用い
ていることから、コンクリート柱11中においても各ワ
イヤが斜め方向に配列し、これによってコンクリート柱
11の剪断力に対しての抗力が増強する。なお、メッシ
ュ筋としては、必ずしもワイヤを斜めにした状態で円筒
状にしたものでなく、ワイヤが縦横に配列した状態のも
のを用いてもよいのはもちろんである。
【0017】図4は本発明における請求項3記載のコン
クリート柱の一実施例を示す図であり、図4において符
号20はコンクリート柱である。このコンクリート柱2
0が図2に示したコンクリート柱20と異なるところ
は、コンクリート硬化体21中に補強用ファイバー6…
が散在せしめられている点である。
【0018】補強用ファイバー6…は、図1に示したコ
ンクリート柱1に用いたファイバーと同じもので、予め
硬化前のコンクリートに添加されたものであり、メッシ
ュ筋22の内側に密に散在せしめられたものである。ま
た、メッシュ筋22としては、この例ではメッシュ径が
十分に小さいもの、すなわち使用する補強用ファイバー
6…の繊維長より十分に小さいものが用いられている。
なお、このメッシュ筋22についても、前記メッシュ筋
12と同様に各ワイヤが斜めに配列されたものが用いら
れている。
【0019】このようなコンクリート柱20を製造する
には、図2に示したものと同様にしてメッシュ筋22を
鋼管2内に挿入固定し、次いで該メッシュ筋22の内側
に、予め補強用ファイバー6…を添加したコンクリート
を導入して遠心成型を行う。すると、補強用ファイバー
6…はメッシュ筋2によって鋼管2側への移動が妨げら
れることから、メッシュ筋22の内側に多く留まり、結
果として空洞部23の近傍に密に散在するものとなる。
なお、メッシュ筋22の大きさ(平面視状態での直径)
および導入するコンクリートの量については、図2に示
したコンクリート柱10の場合と同様に、コンクリート
が遠心成型により締め固められ、硬化したとき、形成さ
れる空洞部23の近傍にメッシュ筋22が位置するよう
に、予め実験あるいは計算によって求めておく。そし
て、このような遠心成型が終了した後、鋼管2の外周面
に耐火被覆材4を貼着あるいは吹き付けし、コンクリー
ト柱20を得る。
【0020】このようなコンクリート柱20にあって
は、そのコンクリート硬化体21の空洞部23近傍にメ
ッシュ筋22が配設され、さらに該メッシュ筋22の内
側に補強用ファイバー6…が密に散在せしめられている
ので、空洞部23側が二重に補強され、これにより内部
崩壊に対しての抵抗力が極めて高くなる。
【0021】なお、前記実施例では鋼管2として角形の
ものを用いたが、本発明はこれに限定されることなく、
円形や三角形、五角形以上、さらには楕円形のものなど
種々の形状のものを用いることが可能である。また、必
要に応じ、遠心成型時にメッシュ筋12(22)を鋼管
2に固定する治具として、各種の筋を用いてもよく、こ
れによりコンクリート柱の10(20)一層の増強を図
ることができる。さらに、前記実施例では耐火被覆材4
を工場等において鋼管2に貼着あるいは吹き付けしてお
き、これをコンクリート柱としているが、耐火被覆材に
ついては施工現場での後貼りまたは吹き付けとしてもよ
く、したがって鋼管2とこれの内部に形成されたコンク
リート硬化体とからなる状態で本発明のコンクリート柱
としてもよい。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように本発明における請求
項1記載の遠心成型鋼管コンクリート柱は、コンクリー
ト硬化体中に、その空洞部側が密になるようにして補強
用ファイバーを散在せしめたものであるから、該コンク
リート硬化体の空洞部側が補強されることによって内部
崩壊に対しての抵抗力が高まる。したがって、該コンク
リート柱を構造体とした場合に、構築現場にて空洞部に
モルタルを充填するといった必要がなくなり、コスト的
にも有利となり、しかも強度的にも優れたものとなる。
請求項2記載の遠心成型鋼管コンクリート柱は、コンク
リート硬化体の空洞部近傍にメッシュ筋を配設し、これ
により空洞部側を補強したものであるから、該コンクリ
ート硬化体の空洞部側が補強されることによって内部崩
壊に対しての抵抗力が高いものとなる。請求項3記載の
遠心成型鋼管コンクリート柱は、コンクリート硬化体中
の空洞部近傍にメッシュ筋を配し、該メッシュ筋の空洞
部側に補強用ファイバーを散在せしめたものであるか
ら、該コンクリート硬化体の空洞部近傍が二重に補強さ
れることによって内部崩壊に対しての抵抗力が極めて高
いものとなる。請求項4記載の遠心成型コンクリート柱
の製造方法は、鋼管の中央部にメッシュ筋を円筒状に配
設し、その後該メッシュ筋の内側に、成型後メッシュ筋
がコンクリート硬化体内に埋設されるように補強用ファ
イバーを添加したコンクリートを充填供給して遠心成型
を行うものであるから、得られた遠心成型鋼管コンクリ
ートはそのコンクリート硬化体の空洞部側にメッシュ筋
が配設され、しかもコンクリート中に添加された補強用
ファイバーがメッシュ筋の内側に多く留まるものとな
る。したがって、得られた遠心成型鋼管コンクリート
は、メッシュ筋と補強用ファイバーとの補強効果によ
り、その内部崩壊に対しての抵抗力が高いものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1記載の遠心成型鋼管コンクリート柱の
横断面図。
【図2】請求項2記載の遠心成型鋼管コンクリート柱の
横断面図。
【図3】メッシュ筋の斜視図。
【図4】請求項3記載の遠心成型鋼管コンクリート柱の
横断面図。
【符号の説明】
1、10、20 遠心成型鋼管コンクリート柱 2 鋼管 3、11、21 コンクリート硬化体 5、13、23 空洞部 6 補強用ファイバー 12、22 メッシュ筋
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 今村 輝武 東京都千代田区富士見二丁目10番26号 前 田建設工業株式会社内 (72)発明者 宮木 聡 東京都千代田区富士見二丁目10番26号 前 田建設工業株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋼管の内部に遠心成型コンクリート硬化
    体を有し、かつ該コンクリート硬化体にその遠心成型時
    に形成される鋼管の軸方向の空洞部を残して得られる遠
    心成型鋼管コンクリート柱であって、 前記コンクリート硬化体中に補強用ファイバーーが散在
    せしめられ、かつ該補強用ファイバーーが、前記空洞部
    側で密に、鋼管側で疎あるいはゼロに散在せしめられた
    ことを特徴とする遠心成型鋼管コンクリート柱。
  2. 【請求項2】 鋼管の内部に遠心成型コンクリート硬化
    体を有し、かつ該コンクリート硬化体にその遠心成型時
    に形成される鋼管の軸方向の空洞部を残して得られる遠
    心成型鋼管コンクリート柱であって、 前記コンクリート硬化体中の空洞部近傍に、鋼管の軸方
    向に沿って円筒状にメッシュ筋が配設されたことを特徴
    とする遠心成型鋼管コンクリート柱。
  3. 【請求項3】 鋼管の内部に遠心成型コンクリート硬化
    体を有し、かつ該コンクリート硬化体にその遠心成型時
    に形成される鋼管の軸方向の空洞部を残して得られる遠
    心成型鋼管コンクリート柱であって、 前記コンクリート硬化体中の空洞部近傍に、鋼管の軸方
    向に沿って円筒状にメッシュ筋が配設され、該メッシュ
    筋の前記空洞部側におけるコンクリート硬化体中に、補
    強用ファイバーーが散在せしめられてなることを特徴と
    する遠心成型鋼管コンクリート柱。
  4. 【請求項4】 鋼管の内部にコンクリートを充填し、鋼
    管ごとその軸回りに高速回転させて充填したコンクリー
    トを遠心成型し、遠心成型鋼管コンクリート柱を製造す
    るに際して、 充填するコンクリートに予め補強用ファイバーーを添加
    しておくとともに、該コンクリートを充填するに先立
    ち、鋼管の軸方向に沿って該鋼管の中央部にメッシュ筋
    を円筒状に配設しておき、その後前記円筒状のメッシュ
    筋の内側に、成型後メッシュ筋がコンクリート硬化体内
    に埋設されるよう前記コンクリートを充填供給して遠心
    成型を行うことを特徴とする遠心成型鋼管コンクリート
    柱の製造方法。
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