JP7247520B2 - 培養容器、培養方法、及び輸送方法 - Google Patents

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Description

本発明は、細胞培養関連技術に関し、特にスフェアの作成などを効率化する技術に関する。
近年、iPS細胞やES細胞などの幹細胞等の接着細胞を大量に培養する場合には、細胞を培養容器に接着させて増殖させるだけではなく、細胞に対して接着性の低い材料を塗工したマイクロウェルプレートなどを備えた培養容器を使用して、スフェア(スフェロイド,凝集塊)やオルガノイドを形成させることによって、細胞をより生体内に近い三次元的な状態で培養する方法が用いられている。
このような培養容器を使用したスフェアの大量培養においては、スフェアがウェル(凹部)から飛び出して他のウェルに移動してしまい、所望の大きさや形状のスフェアを得ることが難しいという問題があった。
例えば、培地交換を行うために、多数のウェルを培養面に備えた培養バッグ(袋状の培養容器)内に培地を送液すると、スフェアは簡単にウェルから飛び出して他のウェルに移動するため、培地の流速を極めて遅くする必要があり、迅速な培地交換が非常に困難であった。このため、このような培養容器は、頻繁に培地交換が必要な長期間培養には不向きであった。
また、このような培養容器では、振動を与えただけでもスフェアが簡単にウェルから飛び出してしまうため、スフェアの培養中に培養容器を安全に移動させることは、容易にはできなかった。
特開2018-108032号公報 特開2018-50号公報
このような問題の解消に関連する技術として、特許文献1に記載の培養容器を挙げることができる。この培養容器は、隔室が形成された底部と底部の周縁部分から立ち上がった周壁部とを備える容器本体と、底部と対向する位置に配置される仕切り部材とを備え、仕切り部材が少なくとも一部が容器本体内の培養液中に浸漬されている。そして、これにより、培養容器の移動や培地交換の際にスフェアが移動することを抑制している。
しかしながら、隔室の周壁部と仕切り部材の位置合わせや、隔室と仕切り部材間のギャップの調整が難しいという問題があった。また、底部や仕切り部材の反りがある場合には、これらは更に難しくなるため、この培養容器を軟包材からなる培養バッグに適用することは困難であった。
また、特許文献2に記載の細胞培養容器を挙げることもできる。この細胞培養容器は、容器本体と、容器本体の内腔に対して出し入れ自在な蓋体とを備え、内腔の底面には細胞を収容するための複数の凹部が配置されており、蓋体は可撓性を有する透液性素材からなる。蓋体が培地に浸漬されている状態で、蓋体の下面が底面に追随するように賦形されて保持され、これによってスフェアを隔室に閉じ込めることが可能になっている。
しかしながら、この細胞培養容器でも、容器本体に反りがある場合には、凹部と蓋体の間に隙間が生じることがあるため、特に軟包材からなる培養バッグに適用することは困難であった。また、この細胞培養容器では、凹部内の培地を全て排出することは難しく、迅速な培地交換には不向きであった。
そこで、本発明者らは鋭意研究して、凹部が形成された第一の面を有する容器本体と、第一の面に対面する第二の面を有する天板を備えた培養容器において、第一の面及び/又は第二の面に突起部及び/又は流路部を備え、容器本体と天板の一部を接触させて、容器本体と天板の間に、スフェアなどの培養対象物の最小径より小さい幅を有する流路を形成し、培養容器に形成された多数の凹部間で培地などの液状物の通液や目的の培養対象物の最小径より小さい細胞やデブリの通過を可能とし、かつスフェアなどの凹部間での移動を抑制可能な培養容器を開発することに成功した。
また、この培養容器によれば、凹部と天板の位置合せが不要であり、軟包材からなる閉鎖系の培養バッグとしても容易に実現することが可能である。さらに、培地交換を行っても凹部間でスフェアなどが移動しないため、長時間の培養に好適に用いることが可能である。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、スフェアなどの培養対象物を培養するための複数の凹部が形成された培養容器において、凹部間での液状物の通液が可能であり、かつ凹部間での培養対象物の移動を抑制可能な培養容器、培養方法、及び輸送方法の提供を目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の培養容器は、培養対象物を収容するための複数の凹部を備えた培養容器であって、前記凹部が形成された第一の面を有する容器本体と、前記第一の面に対面する第二の面を有する天板を備え、前記第一の面側及び/又は前記第二の面側に突起部及び/又は流路部が備えられ、前記容器本体と前記天板の一部が接触して、前記容器本体と前記天板の間に流路が形成され、前記流路の幅が、前記培養対象物の最小径より小さい構成としてある。
また、本発明の培養容器を、前記第二の面側に天板突起部が備えられ、前記天板突起部の幅が、前記凹部の開口部の幅よりも小さく、かつ、前記天板突起部の高さが、前記培養対象物の最小径より小さく、前記天板突起部が、前記第一の面の一部に接触して、前記第一の面と前記第二の面に間隙が形成された構成とすることも好ましい。
また、本発明の培養方法は、上記の培養容器を用いて、前記容器本体と前記天板の間に形成された前記流路を通じて、培地又は洗浄液を出し入れする方法としてある。
また、本発明の輸送方法は、上記の培養容器を用いて、前記凹部に前記培養対象物を収容し、前記凹部、及び前記容器本体と前記天板の間に形成された前記流路に、培地、洗浄液、又は細胞保存液を満たした状態で、前記培養対象物を保管又は輸送する方法としてある。
本発明によれば、スフェアなどの培養対象物を培養するための複数の凹部が形成された培養容器において、凹部間での液状物の通液が可能であり、かつ凹部間での培養対象物の移動を抑制可能な培養容器、培養方法、及び輸送方法の提供が可能となる。
本発明の第一実施形態に係る培養容器における天板と容器本体を示す模式図である。 本発明の第一実施形態に係る培養容器の一部を拡大した模式平面図と断面図を示す図である。 本発明の第一実施形態に係る培養容器として作成された培養容器の全体の写真を示す図である。 本発明の第一実施形態に係る培養容器として作成された培養容器の一部の写真を示す図である。 本発明の第二実施形態に係る培養容器の一部を拡大した模式平面図と断面図を示す図である。 本発明の第三実施形態に係る培養容器の一部を拡大した模式平面図と断面図を示す図である。 本発明の第四実施形態に係る培養容器の一部を拡大した模式平面図と断面図を示す図である。
以下、本発明の培養容器、培養方法、及び輸送方法の実施形態について詳細に説明する。ただし、本発明は、以下の実施形態の具体的な内容に限定されるものではない。
[第一実施形態]
本発明の第一実施形態に係る培養容器、培養方法、及び輸送方法について、図1及び図2を参照して説明する。図1は、本実施形態に係る培養容器における天板と容器本体を示す模式図であり、図2は、本実施形態に係る培養容器の一部を拡大した模式平面図と断面図を示す図である。
本実施形態の培養容器は、培養対象物を収容するための複数の凹部を備えた培養容器であり、図1に示すような容器本体10と天板20をヒートシール等により貼り合わせることなどによって形成される。
容器本体10は、凹部11における開口部12が形成された第一の面10-1を有し、この第一の面10-1と凹部11の側壁を形成する面を培養面として、培養容器の底部を構成する。凹部11の個数は特に限定されない。
天板20は、容器本体10の第一の面10-1に対面する第二の面20-1を有する。
そして、容器本体10の第一の面10-1に天板20の第二の面20-1を向かい合わせて培養容器を形成し、容器本体10と天板20の一部を接触させることによって、容器本体10と天板20の間に流路が形成され、この流路の幅が、培養対象物30の最小径より小さくなっている。流路は、第一実施形態と第二実施形態では突起部によって形成され、第三実施形態と第四実施形態では流路部によって形成される構成となっている。
具体的には、本実施形態の培養容器は、天板20の第二の面20-1側に天板突起部21が備えられている。
天板突起部21の幅は、容器本体10の凹部11における開口部12の幅よりも小さく、かつ、天板突起部21の高さは、培養対象物30の最小径より小さい。
そして、天板突起部21の先端部が、容器本体10の第一の面10-1の一部(開口部12に対応する領域以外)に接触することによって、容器本体10の第一の面10-1と天板20の第二の面20-1に間隙が形成されている。
図2には、このような培養容器の一部に、培養対象物30としてスフェアを収容した様子を示す模式平面図、AA’断面図、及びA’’A’’’断面図を示している。
AA’断面図において、天板突起部21は、細長の三角柱状に第二の面20-1から突出し、全ての凹部上に等間隔に配置されているが、天板突起部21の形状及び配置はこれに限定されず、第一の面10-1と第二の面20-1に間隙を形成できる範囲で、様々な形状及び配置にすることができる。
すなわち、天板突起部21を、例えば半円柱状に第二の面20-1から突出したものとし、第二の面20-1においてランダムに配置させたものすることもできる。
容器本体10の第一の面10-1と天板20の第二の面20-1の間隙は、天板突起部21の高さと同一であり、天板突起部21の高さは、培養対象物の直径より小さい。
したがって、第一の面10-1と第二の面20-1の間隙を、培養対象物は通過することができず、凹部11内に保持することが可能となっている。
すなわち、第一の面と第二の面の間隙を通じて、培地などの液状物を通液したとしても、スフェアなどの培養対象物は凹部から移動することができず、隣の凹部に入り込むことができない。
したがって、本実施形態の培養容器によれば、所望の大きさや形状のスフェアを得ることが難しいという従来の問題を解消することが可能となっている。
また、培地の流速を速くしてもスフェアが凹部から飛び出して他の凹部に移動することがないため、培地の出し入れを簡単に行うことができ、容易に培地交換を行うことが可能である。また、スフェアの培養中に培養容器を移動させることも容易である。
さらに、全ての培地を交換する場合には、培養容器を傾斜させたり、あるいは反転させることによって、培養容器内における培地を第一の面と第二の面の間隙を通じて、容易に出し入れすることが可能となっている。すなわち、培地を入れるときには容易に均一化することができ、また容易に排出することも可能である。また、このようにして、洗浄液を出し入れすることも容易である。
このように、本実施形態の培養容器は、培養容器を傾斜又は反転させても、スフェアを凹部に保持した状態を維持できるため、培地交換などを容易に行うことが可能である。
また、本実施形態の培養容器は、培養対象物の洗浄に用いることも可能である。
すなわち、リン酸緩衝液や生理食塩水、細胞保存液などの洗浄液を培養容器に注入して、培養容器を傾斜又は反転させ、培養容器から洗浄液を排出することによって、培養対象物を容易に洗浄することができる。一般的なスフェアの洗浄では、一旦スフェアをまとめて回収し、洗浄液を入れた遠沈管などの容器に浮遊させ、スフェアが沈降した後に、洗浄時の上清を抜き取ることを数回繰り返し行っていた。スフェアは、スフェア同士が接触すると凝集する性質があるため、洗浄操作は短時間で処理する必要がある。従来の方法では、最悪の場合スフェア同士が凝集してしまう危険性があったが、本実施形態の培養容器によれば、この課題も容易に解決することが可能である。
また、本実施形態の培養容器によれば、複数の凹部からなる各区画に配列させた状態で培養対象物を得ることができると共に、これらを凹部に応じた均一なサイズで得ることが可能である。
そして、各区画に配列させた状態で培養対象物を得ることができるため、培養対象物のカウント(計数)を容易に行うことも可能となっている。
また、本実施形態の培養容器によれば、凹部に培養対象物を収容して、凹部、及び容器本体と天板の間に形成された流路に、培地、洗浄液、又は細胞保存液を満たした状態で、培養対象物を保管又は輸送することも容易に行うことが可能となっている。
このように本実施形態の培養容器は、凹部、及び容器本体と天板の間に形成された流路に、培地や洗浄液などを充填して、培地交換や洗浄、輸送等を行うものであり、容器本体や天板において、貫通孔などを有していないことは言うまでもない。
本実施形態における培養対象物30としては、スフェアのみならず、細胞や生体組織などを用いることもできる。培養対象物30には、洗浄対象物も含まれる。
すなわち、容器本体10と天板20の間に形成される流路の幅を培養対象物30のサイズに適した値にすることで、様々な培養対象物30の培養に適用することができ、またこれらを洗浄することなどが可能である。
さらに、本実施形態の培養容器において、容器本体10及び/又は天板20を軟包材からなるものとすることができ、培養バッグとして構成することが可能である。
すなわち、本実施形態の培養容器では、容器本体10に天板20を押しつけることで、天板突起部21の先端部を、容器本体10の第一の面の一部に容易に接触させることができ、その状態を維持することが可能である。
このとき、例えば、バネやマグネット、あるいは吸引を行うことにより、天板20で容器本体10を押圧することができ、容器本体10と天板20の間に形成される流路の幅を適切に制御することが可能となっている。
また、このように本実施形態の培養容器では、容器本体10に天板20を押しつけることで、容器本体10と天板20の間に形成される流路の幅を容易に制御することができ、また天板突起部21の幅が、凹部11における開口部12の幅よりも小さいため、天板突起部21は凹部11に対してどこに配置されていても良く、容器本体10と天板20との厳密な位置合わせを不要にすることが可能になっている。
ここで、シングルセル(単一細胞)の大きさは、6μm~15μm程度であり、10μm程度のものが多い。1個のスフェアは、約300個から数千個程度のシングルセルを凝集させることによって形成させることができる。このようにして形成されたスフェアの大きさは、小さいもので、50μm~100μm程度であり、大きいものでは、200μm~300μm程度である。
そこで、培養対象物をスフェアとする場合、本実施形態の培養容器において、容器本体10と天板20の間に形成される流路(間隙)の幅(天板突起部21の高さ)を、目的とするスフェアのサイズに応じて設定することが望ましい。例えば、小さいスフェアを作成する場合には、10μm,20μm,30μm,40μm程度とすることが好ましい。また、大きいスフェアを作成する場合には、50μm,60μm,70μm,80μm,90μm,100μm程度とすることが好ましい。
また、培養対象物をシングルセルとする場合、本実施形態の培養容器において、容器本体10と天板20の間に形成される流路の幅を、例えば、2μm,3μm,4μm,5μm程度とすることが好ましい。
さらに、培養対象物を生体組織とする場合も、本実施形態の培養容器において、容器本体10と天板20の間に形成される流路の幅を、目的とする生体組織のサイズに応じて設定することが望ましい。
また、本実施形態の培養容器において、容器本体10の凹部11の形状は、図1及び図2の例では半球形状としているが、これに限定されず、円錐形状や円錐台形状、多角柱形状、多角錐形状、多角錐台形状等にすることも可能である。
本実施形態の培養容器における容器本体10と天板20の材料としては、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂などを好適に用いることができる。例えば、ポリエチレン、エチレンとα-オレフィンの共重合体、エチレンと酢酸ビニルの共重合体、エチレンとアクリル酸やメタクリル酸共重合体と金属イオンを用いたアイオノマー等を挙げることができる。また、ポリオレフィン、スチレン系エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、シリコーン系熱可塑性エラストマー、シリコーン樹脂等を用いることもできる。さらに、シリコーンゴム、軟質塩化ビニル樹脂、ポリブタジエン樹脂、エチレン-酢酸ビニル共重合体、塩素化ポリエチレン樹脂、ポリウレタン系熱可塑性エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、シリコーン系熱可塑性エラストマー、スチレン系エラストマー、例えば、SBS(スチレン・ブタジエン・スチレン)、SIS(スチレン・イソプレン・スチレン)、SEBS(スチレン・エチレン・ブチレン・スチレン)、SEPS(スチレン・エチレン・プロピレン・スチレン)、ポリオレフィン樹脂、フッ素系樹脂等を用いてもよい。
本実施形態における天板突起部21及び後述する本体突起部13bなどの材料についても同様である。
また、培養対象物30をスフェアとする場合、本実施形態の培養容器において、容器本体10の第一の面10-1及び凹部11の側壁を形成する面には、スフェアやシングルセルが接着しないように、低接着性表面処理塗工を行うことが好ましい。具体的には、細胞接着抑制剤(細胞低接着処理剤)を塗布しておくことが好ましい。
細胞接着抑制剤としては、リン脂質ポリマー、ポリビニルアルコール誘導体、リン脂質・高分子複合体、ポリヒドロキシエチルメタクリレート、ポリビニルアルコール、アガロース、キトサン、ポリエチレングリコール、アルブミン等を用いることができる。また、これらを組み合わせて用いてもよい。
培養対象物30をスフェアとする場合、本実施形態の培養容器は、スフェアを形成する工程、スフェア状態を維持したまま培養して増殖させる工程、及びスフェア状態で分化誘導する工程等に用いることができる。
また、iPS細胞やES細胞、その他幹細胞から既に分化誘導工程を経て得られた分化細胞を使用してスフェアを形成させる方法や、分化誘導した細胞を一度凍結保存し、再度解凍後にスフェアを形成する方法等において用いることもできる。
さらに、目的の分化誘導細胞を含む形で形成されたスフェアを生体に投与する前に、リン酸緩衝液や生理食塩水などで洗浄したり、あるいは注射用水などに懸濁する調整工程などにおいて用いることも可能である。
ここで、スフェアの洗浄としては、本実施形態の培養容器でスフェアの形成を行った後、そのまま培養容器に洗浄液を通液して洗浄するほか、バイオリアクターなどの他の培養容器で形成した後、本実施形態の培養容器にスフェアを移して、スフェアが重ならない状態で洗浄することが考えられる。
また、上述したように、分化誘導した細胞を一度凍結保存し、再度解凍後にスフェアを形成する場合に行うことも考えられる。
すなわち、接着培養又はスフェア状態で分化誘導した細胞は、必ずしも即座に生体に投与される訳ではなく、一旦凍結保存して、使用する際に解凍して投与される場合がある。
細胞の性質として、スフェア状態での凍結は難しく、一旦スフェアで分化誘導をしたとしても、シングルセルにほぐしてから凍結行う必要がある。
分化誘導後のシングルセルは解凍後、投与のために再度スフェア形成する必要があるが、投与の前にはスフェア形成時の培養液やデブリ等を取り除くため、スフェアの洗浄を行うことが必要である。
しかし、スフェアの洗浄は上述の通り手間がかかるだけでなく、開放系での作業となる場合が多いため、コンタミネーションのリスクが生じる。また、その品質管理にもコストがかかる。
本実施形態の培養容器を用いれば、スフェアの培養にあたって、培地交換のみならず、スフェアの洗浄をも容易に行うことができるため、スフェアの培養において、非常に有利である。また、例えばバイオリアクター等でスフェアを大量培養し、シングルセルに戻して凍結された場合、その後、1投与ごとに本実施形態の培養容器を用いて、スフェアの形成と洗浄、及びその後の注射用水への懸濁を行うことも容易である。
また、本実施形態の培養容器は、特に、軟包材からなる培養バッグに好適に用いることが可能であり、これによって、従来の多数の凹部を培養面に有する培養バッグにおける問題を解消することが可能になっている。
すなわち、このような培養バッグでは、培地交換を行うために、バッグ内に培地を送液すると、スフェアは簡単にウェルから飛び出して他のウェルに移動するため、例えば外径が100mm×50mm、ウェルが直径1mmの円形で深さ0.5mmの培養容器の場合、流速0.2ml/分程度の速度でしか培地を送ることができなかった。
また、このような培養バッグでは、ポート付近の流速が特に速くなり、ポート付近のスフェアが移動しやすくなる。このため、ポート付近のスフェアの移動を十分に抑止するためには、さらに流速0.02ml/分程度の速度でしか培地を送ることができない場合もあった。
これに対して、本実施形態の培養容器によれば、流速を考慮せずに培地を送液できるため、スフェアを効率的に培養することが可能になっている。例えば、本実施形態の培養容器によれば、5ml/分の速度で、培地を送ることも可能である。
なお、本実施形態の培養容器は、軟包材からなる培養バッグに限定されるものではなく、ディッシュ状のリジッドな培養容器とすることも可能である。
図3及び図4に、本実施形態に係る培養容器として作成された培養容器の写真を示す。
この培養容器は、ポリエチレンからなる、12cm×7cmのサイズの容器本体10と天板20をヒートシールによって貼り合わせて作成したものであり、両端部にポートが備えられ、凹部の直径は2mm、天板突起部の高さは50μm、天板突起部の幅は100μmである。また、天板突起部は、2mmの間隔で培養面全体を覆うように配置されている。
この培養容器の凹部に、スフェアの代わりに直径200μmのビーズを入れて、天板を容器本体に押圧した状態で培地を通液し、ビーズが凹部から飛び出して隣の凹部に移動することがないことを確認した。
また培養容器を反転させて凹部から全ての培地を排出してもビーズは凹部に保持されたままであった。
[第二実施形態]
次に、本発明の第二実施形態に係る培養容器、培養方法、及び輸送方法について、図5を参照して説明する。図5は、本実施形態に係る培養容器の一部を拡大した模式平面図と断面図を示す図である。
本実施形態の培養容器は、培養対象物を収容するための複数の凹部を備えた培養容器であり、図5に示すように、容器本体10bと天板20bを備えている。
容器本体10bは、凹部11bにおける開口部12bが形成された第一の面10b-1を有し、この第一の面10b-1と凹部11bの側壁を形成する面を培養面として、培養容器の底部を構成する。
天板20bは、容器本体10bの第一の面10b-1に対面する第二の面20b-1を有する。
すなわち、容器本体10bの第一の面10b-1に天板20bの第二の面20b-1を向かい合わせて培養容器を形成し、容器本体10bと天板20bの一部を接触させることにより、容器本体10bと天板20bの間に流路が形成されており、この流路の幅が、培養対象物30の最小径より小さくなっている。
具体的には、本実施形態の培養容器は、容器本体10bの第一の面10b-1側に本体突起部13bが備えられている。
本体突起部13bの高さは、培養対象物30の最小径より小さい。
そして、本体突起部13bの先端部が、天板20の第二の面20b-1の一部に接触することによって、容器本体10bの第一の面10b-1と天板20bの第二の面20b-1に間隙が形成されている。
図5には、このような培養容器の一部に、培養対象物30としてスフェアを収容した様子を示す模式平面図、及びBB’断面図を示している。
BB’断面図において、本体突起部13bは、三角柱状に第一の面10-1から突出し、全ての凹部間において均等に配置されているが、本体突起部13bの形状及び配置はこれに限定されず、第一の面10b-1と第二の面20b-1に間隙を形成できる範囲で、様々な形状及び配置にすることができる。
すなわち、本体突起部13bを、例えば半円柱状に第一の面10b-1から突出したものとし、第一の面10b-1においてランダムに配置させたものすることもできる。
容器本体10bの第一の面10b-1と天板20bの第二の面20b-1の間隙は、本体突起部13bの高さと同一であり、本体突起部13bの高さは、培養対象物の直径より小さい。
したがって、第一の面10b-1と第二の面20b-1の間隙を、培養対象物は通過することができず、凹部11b内に保持することが可能となっている。
本実施形態の培養容器におけるその他の構成及び効果については、第一実施形態と同様である。
[第三実施形態]
本発明の第三実施形態に係る培養容器、培養方法、及び輸送方法について、図6を参照して説明する。図6は、本実施形態に係る培養容器の一部を拡大した模式平面図と断面図を示す図である。
本実施形態の培養容器は、培養対象物を収容するための複数の凹部を備えた培養容器であり、図6に示すように、容器本体10cと天板20cを備えている。
容器本体10cは、凹部11cにおける開口部12cが形成された第一の面10c-1を有し、この第一の面10c-1と凹部11cの側壁を形成する面を培養面として、培養容器の底部を構成する。
天板20cは、容器本体10cの第一の面10c-1に対面する第二の面20c-1を有する。図4においては、これらの面の一部が接触している。
すなわち、容器本体10cの第一の面10c-1に天板20cの第二の面20c-1を向かい合わせて培養容器を形成し、容器本体10cと天板20cの一部を接触させることにより、容器本体10cと天板20cの間に流路が形成されており、この流路の幅が、培養対象物30の最小径より小さくなっている。
具体的には、本実施形態の培養容器は、容器本体10cの第一の面10c-1側に本体流路部14cが備えられている。
本体流路部14cは、全ての凹部11cを一つの空間に連結するように凹部11c間に備えられている。
「全ての凹部11cを一つの空間に連結する」とは、第一の面10c-1と第二の面20c-1の一部を接触させた状態において、全ての凹部11cが一つの空間を形成し、全ての凹部11cに培地を通液できることを意味する。これは、第四実施形態においても同様である。
本体流路部14cの幅は、培養対象物30の最小径より小さい。
本実施形態では、第一の面10c-1と第二の面20c-1の一部(開口部12c及び本体流路部14cに対応する領域以外)が接触し、容器本体10cと天板20cの間に本体流路部14cが形成されている。
図6には、このような培養容器の一部に、培養対象物30としてスフェアを収容した様子を示す模式平面図、及びCC’断面図を示している。
CC’断面図において、本体流路部14cは、略円柱状に全ての凹部間において均等に形成されているが、本体流路部14cの形状及び配置はこれに限定されず、容器本体10cと天板20cの間に流路を形成できる範囲で、様々な形状及び配置にすることができる。
すなわち、本体流路部14cを、例えば角柱状とし、全ての凹部11cを一つの空間に連結するように、ランダムに配置させたものすることもできる。
本実施形態では、第一の面10c-1と第二の面20c-1(開口部12c及び本体流路部14cに対応する領域以外)が接触し、かつ、本体流路部14cの幅は、培養対象物の直径より小さい。
したがって、培養対象物は本体流路部14cを通過することができず、凹部11c内に保持することが可能となっている。
本実施形態の培養容器におけるその他の構成及び効果については、第一実施形態と同様である。
[第四実施形態]
本発明の第四実施形態に係る培養容器、培養方法、及び輸送方法について、図7を参照して説明する。図7は、本実施形態に係る培養容器の一部を拡大した模式平面図と断面図を示す図である。
本実施形態の培養容器は、培養対象物を収容するための複数の凹部を備えた培養容器であり、図7に示すように、容器本体10dと天板20dを備えている。
容器本体10dは、凹部11dにおける開口部12dが形成された第一の面10d-1を有し、この第一の面10d-1と凹部11dの側壁を形成する面を培養面として、培養容器の底部を構成する。
天板20dは、容器本体10dの第一の面10d-1に対面する第二の面20d-1を有する。図7においては、これらの面の一部が接触している。
すなわち、容器本体10dの第一の面10d-1に天板20dの第二の面20d-1を向かい合わせて培養容器を形成し、容器本体10dと天板20dの一部を接触させることにより、容器本体10dと天板20dの間に流路が形成されており、この流路の幅が、培養対象物30の最小径より小さくなっている。
具体的には、本実施形態の培養容器は、天板20dの第二の面10d-1側に天板流路部22dが備えられている。
天板流路部22dは、全ての凹部11dを一つの空間に連結するように天板20に備えられている。
天板流路部22dの幅は、培養対象物30の最小径より小さい。
本実施形態では、第一の面10d-1と第二の面20d-1の一部(開口部12d及び天板流路部22dに対応する領域以外)が接触し、容器本体10dと天板20dの間に天板流路部22dが形成されている。
図7には、このような培養容器の一部に、培養対象物30としてスフェアを収容した様子を示す模式平面図、及びDD’断面図を示している。
DD’断面図において、天板流路部22dは略円柱状であり、全ての凹部を連結するように均等に形成されているが、天板流路部22dの形状及び配置はこれに限定されず、容器本体10dと天板20dの間に流路を形成できる範囲で、様々な形状及び配置にすることができる。
すなわち、天板流路部22dを、例えば角柱状とし、全ての凹部11dを一つの空間に連結するように、ランダムに配置させたものすることもできる。
本実施形態では、第一の面10d-1と第二の面20d-1の一部(開口部12d及び天板流路部22dに対応する領域以外)が接触し、かつ、天板流路部22dの幅は、培養対象物の直径より小さい。
したがって、培養対象物は天板流路部22dを通過することができず、凹部11d内に保持することが可能となっている。
本実施形態の培養容器におけるその他の構成及び効果については、第一実施形態と同様である。
また、第一実施形態から第四実施形態までの培養容器の構成を組み合わせたものとすることも可能である。
具体的には、第一実施形態と第二実施形態の培養容器の構成を組み合わせて、第二の面に天板突起部を備えると共に、第一の面における複数の凹部間に本体突起部を備えた構成とすることもできる。
この場合、天板突起部の高さと本体突起部の高さを同一にして、これらの高さと同一で、培養対象物の最小径より小さい間隙が第一の面と前記第二の面の間に形成される。
また、第一実施形態及び/又は第二実施形態と、第三実施形態の培養容器の構成を組み合わせて、天板突起部と本体突起部の少なくともいずれか一方を備えると共に、第一の面に本体流路部を備えた構成とすることもできる。
この場合、第一の面と第二の面は接触せずに間隙が形成され、本体流路部の幅と第一の面と第二の面の間隙の幅の合計が、培養対象物の最小径より小さくなっている。
また、第一実施形態及び/又は第二実施形態と、第四実施形態の培養容器の構成を組み合わせて、天板突起部と本体突起部の少なくともいずれか一方を備えると共に、第二の面に天板流路部を備えた構成とすることもできる。
この場合、第一の面と第二の面は接触せずに間隙が形成され、天板流路部の幅と第一の面と第二の面の間隙の幅の合計が、培養対象物の最小径より小さくなっている。
また、第三実施形態と第四実施形態の培養容器の構成を組み合わせて、本体流路部と天板流路部を備えた構成とすることもできる。
この場合、第一の面と第二の面の一部が接触し、本体流路部の幅と天板流路部の幅の合計が、培養対象物の最小径より小さくなっている。
また、第一実施形態から第四実施形態の培養容器の構成を全て組み合わせた構成とすることもできる。
この場合、天板突起部の高さと本体突起部の高さが同一であり、第一の面と第二の面は接触せずに間隙が形成され、第一の面と第二の面の間隙の幅と本体流路部の幅と天板流路部の幅の合計が、培養対象物の最小径より小さくなっている。
以上説明したように、本発明の実施形態に係る培養容器、培養方法、及び輸送方法によれば、スフェアなどの培養対象物を培養するための複数の凹部が形成された培養容器において、凹部間での培地などの液状物の通液や目的の培養対象物の最小径より小さい細胞やデブリの通過を可能とし、かつ凹部間での培養対象物の移動を抑制することが可能である。
本発明は、以上の実施形態及び実施例に限定されるものではなく、本発明の範囲内において、種々の変更実施が可能であることは言うまでもない。
例えば、培養容器の大きさは、実施形態に示したものに限定されず、例えば50万個~100万個のスフェアを形成可能な大きさのものにするなど適宜変更することが可能である。
本発明は、等間隔に配列された均一なサイズのスフェアを効率的に大量に作成する場合などに、好適に利用することが可能である。
10,10b,10c,10d 容器本体
10-1,10b-1,10c-1,10d-1 第一の面
11,11b,11c,11d 凹部
12,12b,12c,12d 開口部
13b 本体突起部
14c 本体流路部
20,20b,20c,20d 天板
20-1,20b-1,20c-1,20d-1 第二の面
21 天板突起部
22d 天板流路部
30 培養対象物

Claims (11)

  1. 培養対象物を収容するための複数の凹部を備えた培養容器であって、
    前記凹部が形成された第一の面を有する容器本体と、前記第一の面に対面する第二の面を有する天板を備え、
    前記容器本体及び/又は前記天板が軟包材からなり、
    前記第一の面側及び/又は前記第二の面側に突起部及び/又は流路部が備えられ、
    前記容器本体と前記天板の一部が接触して、前記容器本体と前記天板の間に流路が形成され、前記流路の幅が、前記培養対象物の最小径より小さい
    ことを特徴とする培養容器。
  2. 前記第二の面側に天板突起部が備えられ、
    前記天板突起部の幅が、前記凹部における開口部の幅よりも小さく、かつ、前記天板突起部の高さが、前記培養対象物の最小径より小さく、
    前記天板突起部が、前記第一の面の一部に接触して、前記第一の面と前記第二の面に間隙が形成された
    ことを特徴とする請求項1記載の培養容器。
  3. 前記第一の面側における前記複数の凹部間に本体突起部が備えられ、
    前記本体突起部の高さが、前記培養対象物の最小径より小さく、
    前記本体突起部が、前記第二の面の一部に接触して、前記第一の面と前記第二の面に間隙が形成された
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の培養容器。
  4. 前記第一の面側に本体流路部が備えられ、
    前記本体流路部は、全ての前記凹部を一つの空間に連結するように前記凹部間に備えられ、
    前記本体流路部の幅が、前記培養対象物の最小径より小さく、
    前記第一の面と前記第二の面の一部が接触して、前記容器本体と前記天板の間に流路が形成された
    ことを特徴とする請求項1記載の培養容器。
  5. 前記第二の面側に天板流路部が備えられ、
    前記天板流路部は、全ての前記凹部を一つの空間に連結するように備えられ、
    前記天板流路部の幅が、前記培養対象物の最小径より小さく、
    前記第一の面と前記第二の面の一部が接触して、前記容器本体と前記天板の間に流路が形成された
    ことを特徴とする請求項1記載の培養容器。
  6. 前記第一の面側に本体流路部が備えられ、
    前記本体流路部は、全ての前記凹部を一つの空間に連結するように前記凹部間に備えられ、
    前記本体流路部の幅と前記第一の面と前記第二の面の間隙の幅の合計が、前記培養対象物の最小径より小さく、
    前記容器本体と前記天板の一部が接触して、前記容器本体と前記天板の間に流路が形成された
    ことを特徴とする請求項2又は3記載の培養容器。
  7. 前記第二の面側に天板流路部が備えられ、
    前記天板流路部は、全ての前記凹部を一つの空間に連結するように備えられ、
    前記天板流路部の幅と前記第一の面と前記第二の面の間隙の幅の合計が、前記培養対象物の最小径より小さく、
    前記容器本体と前記天板の一部が接触して、前記容器本体と前記天板の間に流路が形成された
    ことを特徴とする請求項2又は3記載の培養容器。
  8. 前記培養対象物が、細胞、スフェア、オルガノイド、又は、生体組織のいずれかであることを特徴とする請求項1~7のいずれかに記載の培養容器。
  9. 請求項1~のいずれかに記載の培養容器を用いて、前記容器本体と前記天板の間に形成された前記流路を通じて、培地又は洗浄液を出し入れすることを特徴とする培養方法。
  10. 培地又は洗浄液が注入された前記培養容器を傾斜又は反転させて、前記流路を通じて培地又は洗浄液を出し入れすることを特徴とする請求項記載の培養方法。
  11. 請求項1~のいずれかに記載の培養容器を用いて、前記凹部に前記培養対象物を収容し、前記凹部、及び前記容器本体と前記天板の間に形成された前記流路に、培地、洗浄液、又は細胞保存液を満たした状態で、前記培養対象物を保管又は輸送することを特徴とする輸送方法。
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