以下、本発明の一実施の形態に係るゲームプログラムおよびゲームシステムについて、図面を参照しつつ説明する。
[ハードウェア構成]
図1は、本発明の一実施の形態におけるゲームプログラムが適用されるゲームシステムのハードウェア構成を示すブロック図である。ゲームシステム1は、コンピュータ装置として構成されるゲーム装置2と、サーバ装置3とが、インターネットやLAN(Local Area Network)等の通信ネットワークNWを介して互いに通信可能に接続された構成になっている。このうちゲーム装置2は、その動作を制御するCPU(Central Processing Unit)10等のプロセッサを備え、このCPU10にはバス11を介して操作入力部12、記憶装置14、ROM(Read Only Memory)15、およびRAM(Random Access Memory)16が接続されている。
ゲーム装置2は、表示部であるモニタ19が設けられた移動筐体をユーザが把持するように構成される。当該移動筐体には操作入力部12が設けられている。本実施の形態において、ゲーム装置2の各構成は、移動筐体内に収められている。
ROM15は、マスクROMまたはPROM等の半導体メモリであり、ゲーム装置2を起動する起動プログラム等が記憶されている。RAM16は、DRAMまたはSRAM等により構成され、CPU10が実行するべきゲームプログラム30aや、その実行の際に必要となるゲームデータ30b等を、ゲームのプレイ状況に応じて読み込んで一時的に記憶する。
さらに、CPU10には、バス11を介してグラフィック処理部17、オーディオ合成部20、ネットワークインタフェイス25、および撮像部28が接続されている。
このうち、グラフィック処理部17は、CPU10の指示に従って仮想ゲーム空間や各キャラクタ等を含むゲーム画像を描画する。また、グラフィック処理部17にはビデオ変換部18を介してゲーム装置2に内蔵されたモニタ19が接続されており、グラフィック処理部17にて描画されたゲーム画像はビデオ変換部18において動画形式に変換され、モニタ19にて表示されるようになっている。
オーディオ合成部20は、CPU10の指示に従ってデジタルのゲーム音声を再生および合成する。また、オーディオ合成部20にはオーディオ変換部21を介して外部のスピーカ22が接続されている。したがって、オーディオ合成部20にて再生および合成されたゲーム音声は、オーディオ変換部21にてアナログ形式にデコードされ、スピーカ22から外部へ出力されるようになっている。
撮像部28は、移動筐体のモニタ19の表示面とは反対側および/または表示面側に設けられ、外部の風景(現実の画像)を撮像する。撮像された画像データは、記憶装置14に記憶される。
操作入力部12は、モニタ19上に設けられたタッチパネルで構成され、モニタ19上に表示された操作ボタン等をユーザが触れることにより、対応する操作入力が行われる。
一方、サーバ装置3は、その動作を制御する高性能のCPU40等のプロセッサを備え、このCPU40には高速バス41を介して記憶装置42、ROM43、RAM44およびネットワークインタフェイス45が接続されている。
サーバ装置3のROM43は、マスクROMまたはPROM等の半導体メモリであり、サーバ装置3と他のゲーム装置2との間の通信を制御するプログラム等、サーバ装置3の基本的な動作を実現するための基本プログラムが記憶されている。
また、RAM44は、DRAMまたはSRAM等から構成され、CPU40が実行するべきプログラムや、その実行の際に必要になるデータ等を、記憶装置42等から読み込んで一時的に記憶する。
本実施の形態において、ゲームシステム1は、いわゆるネイティブアプリとしてゲーム装置2にインストールされたゲーム(アプリ)を進行させ、サーバ装置3において(WEB上で)、仮想通貨および抽選処理を実行する際に使用される抽選用ゲーム要素(後述)のデータ、所有キャラクタのデータ、抽選処理に関するデータ等を管理する形式のいわゆるガワネイティブアプリによって動作する。
サーバ装置3の記憶装置42は、サーバ装置3が内蔵する大容量記憶媒体である。サーバ装置3は、記憶装置42にゲームプログラム42aおよびゲームデータ42bを記憶している。CPU40は、ゲーム装置2(アカウント)のセーブデータ42cを管理する。サーバ装置3とゲーム装置2とは、通信ネットワークNWを介して互いに通信を行う。
ゲーム装置2は、ユーザの操作に基づいて所定のゲームを実行(プレイ)するために、ゲーム装置2を介してサーバ装置3の記憶装置42に記憶されたゲームプログラム42aおよびゲームデータ42bを受信する(ダウンロードおよびインストールする)。さらに、ゲーム装置2は、サーバ装置3からアップデート用のゲームプログラムおよびゲームデータを受信する(ダウンロードおよびインストールする)。
ゲーム装置2は、インストールしたゲームプログラムおよびゲームデータに基づいて、ゲーム装置2にてゲーム進行を行い、これらのゲーム進行に伴うゲーム演出(ゲーム画像、音声)を後述するモニタ19およびスピーカ22等に出力する。
なお、サーバ装置3には、複数のユーザが操作する複数のゲーム装置2が接続され得る。各ゲーム装置2および各ユーザには、それぞれ異なるアカウント情報(固有の識別情報)が付与される。そして、アカウント情報ごとにID(識別符号)が付与される。
サーバ装置3は、各ユーザのアカウント情報を管理し、各アカウントのゲーム進行状況に関するデータなどをゲーム装置2から受信して記憶装置42に記憶する。
例えば、ゲーム装置2は、ユーザによってゲームを開始する操作が行われたとき、ゲーム装置2が通信ネットワークNWを介してサーバ装置3と通信を行い、このゲーム装置2からアカウント情報が送信される。サーバ装置3は、送信されたアカウント情報に基づいて所定の認証を行い、ゲーム装置2にゲーム進行に必要なデータ(ゲーム進行状況に関するデータ)を送信する。
ゲーム装置2は、このアカウントのゲーム進行状況に関するデータ等を受信して、ゲーム装置2にてゲーム進行を行う。また、ゲーム装置2は、ゲームの開始時のみならず、ゲーム進行の所定のタイミング(アイテム消費またはゲーム課題クリア等のデータ更新時)でサーバ装置3にゲーム進行状況に関するデータを送信する。このように、ガワネイティブアプリ型のゲームシステムは、所定のタイミングでサーバ装置3とゲーム装置2とで相互に通信を行い、サーバ装置3とゲーム装置2とで同期をとってゲームを進行させる。
[ゲーム装置の機能的構成]
図2は、本実施の形態におけるゲームシステムの機能的な構成を示すブロック図である。ゲームシステム1を構成するゲーム装置2は、CPU10、記憶装置14、ROM15、RAM16、グラフィック処理部17、オーディオ合成部20等を含む制御部5aを備えたコンピュータとして動作する。また、サーバ装置3は、CPU40、記憶装置42、ROM43、およびRAM44等を含む制御部5bを備えたコンピュータとして動作する。
そして、図2に示すように、ゲーム装置2の制御部5aとサーバ装置3の制御部5bとが協動することにより構成されるゲームシステム1の制御部5は、ゲームプログラム30a,42aを実行することで、各プロセッサの制御により、抽選手段51、演出パターン決定手段52、演出実行手段53、および表示順決定手段54等の機能を発揮する。本実施の形態において、これらの機能は、主にサーバ装置3の制御部5bによって発揮される。
このうち、抽選手段51は、ユーザの操作に応じて複数の選択候補の中からゲーム媒体を選出する抽選処理を実行する。抽選手段51は、抽選処理によって選出されたゲーム媒体をユーザに関連付ける。また、演出パターン決定手段52は、抽選結果に基づいて選出された2以上のゲーム媒体を表示するための表示演出パターンを決定する。また、演出実行手段53は、選出された2以上のゲーム媒体のそれぞれについて、決定された表示演出パターンに基づいて表示演出を行う。また、表示順決定手段54は、選出された2以上のゲーム媒体の表示順を決定する。
本実施の形態において、抽選手段51、演出パターン決定手段52、および表示順決定手段54の機能は、サーバ装置3の制御部5bが主に発揮し、演出実行手段53の機能は、ゲーム装置2の制御部5aが主に発揮する。
[抽選処理の流れ]
以下、本実施の形態における抽選処理の流れについて説明する。図3は、本実施の形態における抽選処理の流れを示すフローチャートである。
ユーザがゲーム媒体の抽選処理を希望する際、ユーザは、ゲーム装置2に対してゲーム中の所定の抽選画面において抽選処理を実行するための操作入力を行う。複数種類の抽選処理がある場合には、何れかの抽選処理を選択し、対応する実行操作入力を行う。
操作入力を受けたゲーム装置2は、抽選処理の実行要求をサーバ装置3に送信する。サーバ装置3は、ゲーム装置2からの抽選処理の実行要求の有無を監視する(ステップSA1)。抽選処理の実行要求があった場合(ステップSA1でYes)、抽選手段51は、抽選処理を実行する(ステップSA2)。
抽選処理には、1回ごとに所定のゲーム要素(以下、抽選用ゲーム要素)が消費される。抽選用ゲーム要素は、例えば、抽選チケット、石(クリスタル等とも呼ばれる)等が含まれる。ユーザは、抽選処理を行う際、複数種類ある抽選用ゲーム要素の何れを消費して抽選処理を行うかを選択可能である。また、複数種類の抽選処理には、必要となる抽選用ゲーム要素が予め決まっている。
抽選処理の実行要求には、消費する抽選用ゲーム要素の種類情報も含まれる。抽選手段51は、実行要求に含まれる抽選用ゲーム要素の種類情報に基づいて、抽選用ゲーム要素の消費処理を行う。各抽選用ゲーム要素の数は、サーバ装置3の記憶装置42にユーザに関連付けて記憶されている。抽選処理の実行要求を受けた場合、抽選手段51は、そのユーザに関連付けられた、実行要求に含まれる情報に対応する抽選用ゲーム要素の数を読み出し、読み出した抽選用ゲーム要素の数からその抽選処理に応じて設定される消費数を減じる。
抽選手段51は、消費数が減じられた後の抽選用ゲーム要素の数をユーザに関連付けて記憶(更新)する。なお、抽選用ゲーム要素の数が消費数に満たない場合、抽選処理を中止し、対応するゲーム装置2にエラー情報を送信する。
抽選手段51は、抽選処理において、複数の選択候補の中から所定の抽選確率で少なくとも1つのゲーム媒体を選出する抽選処理を実行する。ゲーム媒体を選出する数は、ユーザが選択した抽選処理の種類に応じて決定される。例えば、抽選処理は、一のゲーム媒体を選出する単発抽選処理(単発ガチャ)および2以上のゲーム媒体を選出する連続抽選処理(10連ガチャ等の複数連ガチャ)を含む。以下では、連続抽選処理について主に説明する。
抽選手段51は、選出されたゲーム媒体をそのユーザに関連付けて記憶する(ステップSA3)。サーバ装置3の制御部5bは、選出されたゲーム媒体を対応するゲーム装置2において表示するための表示演出処理を実行する(ステップSA4)。詳しくは後述する。その後、抽選手段51は、抽選結果(選出されたゲーム媒体の内容)および表示演出処理の結果(後述する表示演出パターン等)を対応するゲーム装置2に送信する(ステップSA5)。
抽選結果等のデータを受信したゲーム装置2の制御部5aは、受信したデータに基づいて抽選結果の報知(モニタ19への表示等)を行う。
各選択候補は、複数のレア度のうちの何れかのレア度が設定される。レア度とは、抽選処理における各選択候補の当選確率である。例えば各選択候補は、当選確率の高い順に、星1~星5等のように設定される。例えば、複数の選択候補として星3、星4、星5のそれぞれのゲーム媒体が含まれる場合、星3のゲーム媒体は、当選確率が90%であり、複数の選択候補に、77体含まれる。星4のゲーム媒体は、当選確率が7%であり、複数の選択候補に、49体含まれる。星5のゲーム媒体は、当選確率が3%であり、複数の選択候補に、28体含まれる。すなわち、複数の選択候補の中から星5のゲーム媒体が選択される確率は全体で3%であり、星5のゲーム媒体の中から1/28の確率で1つのゲーム媒体が選択される。
各選択候補の当選確率(抽選テーブル)、選択候補の種類および数は抽選処理の種類ごとに異なる。
また、同一種類の抽選処理であっても、連続した抽選(いわゆる10連ガチャ等の複数連ガチャ)を実行する場合には、星4以上のゲーム媒体が選出される確定枠を設定していてもよい。例えば、1~9回目の抽選は上記の当選確率で抽選されるが、確定枠である10回目の抽選は、星3の当選確率は0%となり、星4の当選確率は97%となり、星5の当選確率は3%となるように設定される。
また、抽選処理の種類には、ピックアップされたゲーム媒体(特別ゲーム媒体)が選出されやすいように設定された抽選処理(いわゆるピックアップガチャ、フィーチャーガチャが含まれる。特別ゲーム媒体は、例えば星5のゲーム媒体のうち予め設定された1つのゲーム媒体である。この場合、星3のゲーム媒体は、当選確率が90%であり、複数の選択候補に77体含まれる。星4のゲーム媒体は、当選確率が7%であり、複数の選択候補に49体含まれる。星5のゲーム媒体は、当選確率が2%であり、複数の選択候補に27体含まれる。そして、特別ゲーム媒体の当選確率は、1%であり、複数の選択候補に1体含まれる。よって、特別ゲーム媒体は、他の星5のゲーム媒体より選択されやすいように設定される。
抽選処理に用いられる複数の選択候補の中には、所定の特典が設定されている。第1特典は、その抽選処理における複数の選択候補のうちの最もレア度が高い選択候補である星5のゲーム媒体の少なくとも1体(星5の28体のゲーム媒体のいずれか1体)に設定される。
なお、ゲーム媒体には、上記レア度(星)の他、体力値、攻撃力、防御力、スキル等の種々のパラメータが属性の一種として設定されている。また、ゲーム媒体の種類は、ゲーム媒体(キャラクタ等)の名称、識別記号、デザイン(外見)等により区別される。同一種類のゲーム媒体であっても、レア度等の属性が異なるゲーム媒体(レア度違いのゲーム媒体)も存在し得る。
[表示演出処理]
以下、表示演出処理の内容についてより詳しく説明する。演出パターン決定手段52は、第1ゲーム媒体を表示するための第1演出を行った後に第2ゲーム媒体を表示するための第2演出を行う所定の特定演出パターンを採用するか否かを決定する。このために、まず、演出パターン決定手段52は、抽選処理において選出された2以上のゲーム媒体の中に所定の特定ゲーム媒体が含まれているか否かを判定する(ステップSA41)。例えば、特定ゲーム媒体は、上記特別ゲーム媒体または特典のゲーム媒体である。
選出された2以上のゲーム媒体の中に特定ゲーム媒体が含まれている場合(ステップSA41でYes)、演出パターン決定手段52は、後述するパターン抽選において特定演出パターンが選出される確率を、選出された2以上のゲーム媒体の中に所定の特定ゲーム媒体が含まれていない場合に比して高く設定する(ステップSA42)。一方、選出された2以上のゲーム媒体の中に特定ゲーム媒体が含まれていない場合(ステップSA41でNo)、演出パターン決定手段52は、後述するパターン抽選において特定演出パターンが選出される確率を特定ゲーム媒体が含まれている場合に比べて低く設定する(ステップSA43)。例えば、選出された2以上のゲーム媒体の中に特定ゲーム媒体が含まれていない場合には特定演出パターンが選出される確率が20%に設定された第1確率テーブルが採用され、選出された2以上のゲーム媒体の中に特定ゲーム媒体が含まれている場合には特定演出パターンが選出される確率が80%に設定された第2確率テーブルが採用される。このようにして設定された確率は、サーバ装置3の記憶装置42に記憶される。
演出パターン決定手段52は、上記のようにして設定された確率を用いて特定演出パターンを行うか否かの抽選を行うパターン抽選処理を実行する(ステップSA44)。演出パターン決定手段52は、パターン抽選処理の結果、特定演出パターンが選出されたか否かを判定する(ステップSA45)。特定演出パターンが選出された場合(ステップSA45でYes)、演出パターン決定手段52は、選出された2以上のゲーム媒体の内容に基づいて、選出された2以上のゲーム媒体の中から第1ゲーム媒体および第2ゲーム媒体を決定する(ステップSA46)。
演出パターン決定手段52は、パターン抽選処理の結果に基づいて、選出された2以上のゲーム媒体のそれぞれについての表示演出を決定する(ステップSA47)。また、表示順決定手段54は、パターン抽選処理の結果に基づいて、選出された2以上のゲーム媒体の表示順を決定する(ステップSA47)。特定演出パターンによる表示演出を行う場合(特定演出パターンが選出された場合)、表示順決定手段54は、第2ゲーム媒体を第1ゲーム媒体より後に表示するように表示順を決定する。本実施の形態において、表示順決定手段54は、後述するように、第1ゲーム媒体を最初(1番目)に表示し、第2ゲーム媒体を最後(10番目)に表示するように表示順を決定する。
このようにして決定された表示順、表示演出パターン、各ゲーム媒体に対応する表示演出の内容等を含むデータが作成され、通信ネットワークNWを通じて対応するゲーム装置2に送られる。
抽選結果および表示演出処理の結果を受信したゲーム装置2において、演出実行手段53は、決定された表示演出パターンに基づいて選出された2以上のゲーム媒体のそれぞれについて表示演出を行う。ここで、演出実行手段53は、特定演出パターンによる表示演出を行う場合に、第1ゲーム媒体を表示するための第1演出を行った後に第2ゲーム媒体を表示するための第2演出を行う。このとき、演出実行手段53は、第1ゲーム媒体の表示を行う第1演出において第2ゲーム媒体が選出されていることを示唆する演出を行う。
図4および図5は、本実施の形態における表示演出態様の一例を示す図である。図4および図5は、抽選処理により10個のゲーム媒体が選出される態様(いわゆる10連ガチャ)の抽選結果表示画面G1の例を示している。図4は、選出された10個のゲーム媒体のうちの1番目の表示順に設定されたゲーム媒体を表示する際の抽選結果表示画面G1を示し、図5は、選出された10個のゲーム媒体のうちの10番目の表示順に設定されたゲーム媒体を表示する際の抽選結果表示画面G1を示す。
抽選結果表示画面G1は、一覧表示欄G2および表示演出欄G3を含む。一覧表示欄G2は、選出された2以上(10個)のゲーム媒体を一覧表示する。表示演出欄G3は、上述した表示順に1つずつ選出されたゲーム媒体を表示する。表示演出欄G3は、第1表示部G31および第2表示部G32を含む。第1表示部G31は、対応する一のゲーム媒体自体の表示およびそのゲーム媒体に対応する表示演出を表示する。第2表示部G32は、所定の場合に追加的な表示演出を表示する。
本実施の形態では、1番目のゲーム媒体が表示される前に、一覧表示欄G2に、10個の卵オブジェクトBが表示される。その後、1番目の卵オブジェクトBが割れて中から選出されたゲーム媒体が飛び出すような表示演出が行われた後、表示演出欄G3においてそのゲーム媒体が所定の表示演出とともに表示される(図4)。
1番目のゲーム媒体の表示演出の終了後、1番目のゲーム媒体は、一覧表示欄G2に(割れた卵オブジェクトBを表示していた位置に)表示される。その後、2番目以降のゲーム媒体が順に表示される。図5に示すように、10番目のゲーム媒体が表示される際、一覧表示欄G2には、1番目から9番目までの9個のゲーム媒体が表示される。最終的に、表示演出欄G3における10番目のゲーム媒体の表示演出の終了後、一覧表示欄G2には、10個のゲーム媒体が一覧表示される。
ここで、演出実行手段53は、所定のゲーム媒体を表示する際に、表示演出欄G3における表示演出において第1表示部G31に加えて第2表示部G32においても表示演出を行う。演出実行手段53は、それ以外のゲーム媒体を表示する場合には、第1表示部G31のみで表示演出を行う。第1表示部G31には、選出されたゲーム媒体そのものの表示が含まれ得る。すなわち、例えば、第1表示部G31において表示対象のゲーム媒体に関連する表示演出を行った後に、その第1表示部G31にそのゲーム媒体が表示される。例えば、第1表示部G31において、まず裏向きのカードが表示され、それが回転することにより表側に描かれたキャラクタが少しずつ見えてきて、最終的に表向きのカードが表示されることにより、選出されたゲーム媒体が表示される。
より具体的には、演出実行手段53は、特定ゲーム媒体を表示する場合に、第1表示部G31に加えて第2表示部G32において表示演出(第2ゲーム媒体選出演出)を行う。例えば、図5の表示演出欄G3に表示されるゲーム媒体(10番目に表示されるゲーム媒体)は、特定ゲーム媒体である。したがって、演出実行手段53は、この特定ゲーム媒体を表示する際に、第2表示部G32においてそのゲーム媒体の属性に応じた表示演出を行う。図5の例では、火属性の星5キャラクタが表示される際に、第2表示部G32において炎の演出が表示される。
また、例えば、雷属性の星5キャラクタが選出され、それを表示する場合には、第2表示部G32において雷の演出が表示され、風属性の星5キャラクタが選出され、それを表示する場合には、第2表示部G32において風(竜巻等)の演出が表示される。
演出実行手段53は、特定ゲーム媒体が選出され、かつ、特定演出パターンによる表示演出を行う場合、特定ゲーム媒体を第2ゲーム媒体に決定する。さらに、演出実行手段53は、選出された10個のゲーム媒体のうちの特定ゲーム媒体以外のゲーム媒体の中から第1ゲーム媒体を決定する。本実施の形態において、演出実行手段53は、1番目に表示するゲーム媒体(図4)を第1ゲーム媒体に決定する。
演出実行手段53は、特定演出パターンによる表示演出を行う場合に、第1ゲーム媒体を表示する際の表示演出(図4に示す第1演出)において第2ゲーム媒体である特定ゲーム媒体が選出されていることを示唆する演出を行う。本実施の形態において、演出実行手段53は、第1演出において第1ゲーム媒体の内容に矛盾する演出を行うことにより、第2ゲーム媒体が選出されていることを示唆する演出を行う。
具体的には、演出実行手段53は、第1演出において第1ゲーム媒体の属性とは異なる属性の表示演出を第2表示部G32に表示する。図4の例において、第1ゲーム媒体(1番目のゲーム媒体)は、雷属性であるのに対し、そのゲーム媒体の第1表示部G31における表示演出中に、第2表示部G32においてそれとは異なる火属性の演出が行われる。この際、第2表示部G32において行われる演出の属性は、第2ゲーム媒体(特定ゲーム媒体)に一致している。すなわち、本実施の形態において、上記矛盾する演出は、第1演出において第1ゲーム媒体の表示演出の内容の一部を第2ゲーム媒体の表示演出の内容の一部と同様にする演出である。
このように、第1ゲーム媒体を表示する際の第1演出は、第1ゲーム媒体の選出に伴う第1ゲーム媒体選出演出(第1表示部G31)と、第2ゲーム媒体を示唆する第2ゲーム媒体示唆演出(第2表示部G32)とを含んでいる。なお、第1ゲーム媒体演出には、第1ゲーム媒体の表示そのものも含まれ得る。
以上をまとめると、本実施の形態は、コンピュータ(制御部5)を、ユーザの操作に応じて複数の選択候補の中から2以上のゲーム媒体を選出する抽選処理を実行する抽選手段51、抽選結果に基づいて選出された2以上のゲーム媒体を表示するための表示演出パターンを決定する演出パターン決定手段52、および選出された2以上のゲーム媒体のそれぞれについて、表示演出パターンに基づいて表示演出を行う演出実行手段53として機能させ、演出パターン決定手段52は、第1ゲーム媒体を表示するための第1演出を行った後に第2ゲーム媒体を表示するための第2演出を行う所定の特定演出パターンを採用するか否かを決定し、演出実行手段53は、特定演出パターンによる表示演出を行う場合に、第1演出において抽選処理によって第2ゲーム媒体が選出されていることを示唆する演出を行う、ゲームプログラムである。
[発明の効果]
本実施の形態におけるゲームプログラムによれば、抽選処理により選出された2以上のゲーム媒体を特定演出パターンによって順次表示する際に、その抽選処理により第2ゲーム媒体が選出されていることが、第2ゲーム媒体が表示されるより前に表示される第1ゲーム媒体の表示時における演出により示唆される。したがって、第2ゲーム媒体が表示されるより前の時点でユーザに第2ゲーム媒体が選出されているという期待感を与えることができる。このように、本実施の形態におけるゲームプログラムによれば、複数の選択候補の中から2以上のゲーム媒体を選出する抽選処理を行うゲームプログラムにおいて、ユーザの期待感を高める演出を行うことができる。
さらに、本実施の形態においては、第1演出において示唆される第2ゲーム媒体が特定ゲーム媒体であるため、ユーザが所望するゲーム媒体が選出されているかもしれないというユーザの期待感を高めることができる。
また、本実施の形態においては、第1演出において第1ゲーム媒体の選出に伴う第1ゲーム媒体選出演出と、第2ゲーム媒体を示唆する第2ゲーム媒体示唆選出とが行われる。これにより、第1ゲーム媒体の演出を妨げることなく第2ゲーム媒体を示唆する演出を行うことができる。
また、本実施の形態においては、特定演出パターンによる表示演出を行う場合に、第2ゲーム媒体を第1ゲーム媒体より後に表示するようにゲーム媒体の表示順が決定される。これにより、第2ゲーム媒体を示唆する演出を第2ゲーム媒体の表示演出より先に行うことを、確実かつ容易に実現することができる。
また、本実施の形態においては、第1ゲーム媒体の表示演出の際に、第1ゲーム媒体の属性(雷属性)とは異なる属性(火属性)の演出が行われる。このように、特定演出パターンによる表示演出を行う場合に、第1演出において第1ゲーム媒体の内容に矛盾する演出が行われる。これにより、ユーザに表示演出を見る動機を与え、第1ゲーム媒体の表示演出を見たユーザに違和感を与えることができ、通常の表示演出ではなく第2ゲーム媒体の示唆演出が行われていることをユーザに気付かせ易くすることができる。
[他の実施形態]
以上、一実施の形態について説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変更、修正が可能である。
例えば、上記実施の形態においては、特定ゲーム媒体が予め個別に定められる所定のゲーム媒体である例を示したが、これに代えて、所定の条件を満たすゲーム媒体を特定ゲーム媒体(第2ゲーム媒体)としてもよい。複数の選択候補となる複数のゲーム媒体には、ゲームにおいて用いられる所定のゲーム要素の程度を示す特定パラメータがそれぞれ関連付けられている。例えば、特定パラメータは、レア度、攻撃力、防御力、体力、スキル(種類またはレベル)、属性(種類またはレベル)等の中から少なくとも1つのパラメータに設定される。特定パラメータが所定値以上であるゲーム媒体が特定ゲーム媒体に設定されてもよい。
この場合、演出パターン決定手段52は、選出された2以上のゲーム媒体の中に特定パラメータが所定値以上であるゲーム媒体(特定ゲーム媒体)が含まれている場合に、特定演出パターンが選出されるか否かのパターン抽選において特定演出パターンが選出される確率を、選出された2以上のゲーム媒体の中に特定パラメータが所定値以上であるゲーム媒体が含まれていない場合に比して高く設定してもよい。例えば、特定パラメータをレア度およびスキル(種類)とした場合、星5以上のレア度を有し、かつ攻撃系スキルを有するゲーム媒体を特定ゲーム媒体に設定してもよい。
これに代えて、演出パターン決定手段52は、選出された2以上のゲーム媒体の中に特定ゲーム媒体が含まれている場合に、特定演出パターンが選出されるか否かのパターン抽選において、特定演出パターンが選出される確率を、選出された2以上のゲーム媒体の中に特定パラメータが所定値以上であるゲーム媒体が含まれていない場合に比して低く設定してもよい。この場合、特定ゲーム媒体が含まれている場合には、特定演出パターンが選出され難くなる。これにより、特定演出パターンでのゲーム媒体の表示演出が行われない場合に特定ゲーム媒体が選出されていることについての期待感を高めることができる。
なお、特定ゲーム媒体は、複数の選択候補の中に1つ(1種類)のみ含まれてもよいし、複数(複数種類)含まれていてもよい。この場合、複数の選択候補は同一のゲーム媒体であってもよいし、異なるゲーム媒体であってもよい。選出された2以上のゲーム媒体の中に特定ゲーム媒体が複数含まれる場合には、複数の特定ゲーム媒体のうちの一部(例えば1つのみ)を第2ゲーム媒体に決定し、第2ゲーム媒体に決定された特定ゲーム媒体の示唆演出を行ってもよい。例えば、特定パラメータが所定値以上であるゲーム媒体が1つのみ含まれる場合、そのゲーム媒体が第2ゲーム媒体に決定される。特定パラメータが所定値以上であるゲーム媒体が複数含まれる場合、そのうちの最も特定パラメータが大きいゲーム媒体が第2ゲーム媒体に決定されてもよい。
これに代えて、選出された2以上のゲーム媒体の中に特定ゲーム媒体が複数含まれる場合に、複数の特定ゲーム媒体のそれぞれを第2ゲーム媒体に決定し、それぞれの特定ゲーム媒体に対して示唆演出を行ってもよい。この場合、選出された2以上のゲーム媒体のうちのその他のゲーム媒体の中から複数の第2ゲーム媒体のそれぞれに対応する複数の第1ゲーム媒体が決定されてもよい。あるいは、その他のゲーム媒体の中から1つの第1ゲーム媒体が決定され、その第1ゲーム媒体を表示する際に、複数の第2ゲーム媒体を示唆する演出が行われてもよい。
また、第2ゲーム媒体をユーザが設定可能としてもよい。例えば、ユーザが所望するキャラクタまたは好みのキャラクタ等を第2ゲーム媒体として予め設定可能としてもよい。
また、複数の選択候補の中に、予め特定ゲーム媒体が設定されていなくてもよい。例えば、選出された2以上のゲーム媒体の中で最もレア度の高いゲーム媒体が第2ゲーム媒体に決定され、それよりレア度の低いゲーム媒体(の何れか)または最もレア度の低いゲーム媒体(の何れか)が第1ゲーム媒体に決定されてもよい。または、選出された2以上のゲーム媒体の中でユーザが保有していないゲーム媒体の少なくとも何れか1つが第2ゲーム媒体に決定され、すでに保有しているゲーム媒体の少なくとも何れか1つが第1ゲーム媒体に決定されてもよい。なお、これらを組み合わせて、選出された2以上のゲーム媒体の中でユーザが保有していないゲーム媒体のうち最もレア度が高いゲーム媒体の少なくとも何れか1つが第2ゲーム媒体に決定され、すでに保有しているゲーム媒体のうち最もレア度が低いゲーム媒体の少なくとも何れか1つが第1ゲーム媒体に決定されてもよい。
また、上記実施の形態においては、第1ゲーム媒体を1番目に表示する(1番目に表示するゲーム媒体を第1ゲーム媒体に決定する)態様を例示したが、第1ゲーム媒体を表示するための第1演出は、第2ゲーム媒体を表示する第2演出の前であればこれに限られない。例えば、第1ゲーム媒体を第2ゲーム媒体の表示順の直前(例えば9番目)にしてもよい。また、第2ゲーム媒体の表示順も最後に限られない。例えば、第2ゲーム媒体の表示順が9番目の場合に第1ゲーム媒体の表示順が8番目となる等、第1ゲーム媒体の表示順よりも後に第2ゲーム媒体の表示順が来る限り、第1ゲーム媒体および/または第2ゲーム媒体の表示順は予め決まっていなくてもよい。
また、1つの第2ゲーム媒体に対して複数のゲーム媒体が第1ゲーム媒体に決定されてもよい。この場合、抽選手段51は、抽選処理において複数の選択候補の中から3以上のゲーム媒体を選出する。演出実行手段53は、特定演出パターンによる表示演出を行う場合に、選出された3以上のゲーム媒体のうちの一のゲーム媒体を第2ゲーム媒体に決定し、選出された第2ゲーム媒体以外のゲーム媒体の中から複数のゲーム媒体を複数の第1ゲーム媒体に決定する。
さらに、演出実行手段53は、特定演出パターンによる表示演出における第1演出として、複数の第1ゲーム媒体のそれぞれを表示するための演出の組み合わせにより、第2ゲーム媒体が選出されていることを示唆する演出を行ってもよい。この場合、複数の第1ゲーム媒体のそれぞれを表示するための演出には、各第1ゲーム媒体の選出に伴う第1ゲーム媒体選出演出と、第2ゲーム媒体を示唆する第2ゲーム媒体示唆演出とをそれぞれ含んでもよい。
例えば、第2ゲーム媒体示唆演出においては、選出された第1ゲーム媒体の内容とは関係なく複数の第1ゲーム媒体を表示する際に関連した演出が行われてもよい。例えば、複数の第1ゲーム媒体を表示する際に、表示演出欄G3の第2表示部G32において、第1ゲーム媒体の属性に関係なく火属性の演出が行われてもよい。この際、複数の第1ゲーム媒体の表示順が早いものから順に炎が段々大きくなるような演出が行われてもよい。例えば、特定演出パターンが選出されていない場合にも炎の演出が行われるが、特定演出パターンが選出された場合には、炎が段々大きくなるような演出が行われることにより、特定ゲーム媒体が選出されていることの期待感を高めることができる。あるいは、特定演出パターンが選出された場合であっても第2ゲーム媒体(特定ゲーム媒体等)が選出されていない場合には、2段階(中程度の大きさ)までしか炎が大きくならず、第2ゲーム媒体(特定ゲーム媒体等)が選出されかつ特定演出パターンが選出された場合には、3段階(最大)まで炎が大きくなることで第2ゲーム媒体が選出されていることが確定していることの示唆演出としてもよい。
また、複数の第1ゲーム媒体のそれぞれを表示する際の第2ゲーム媒体示唆演出が物語的な関連性を有していてもよい。例えば、1番目の第1ゲーム媒体を表示する際に犬が表示され、2番目の第1ゲーム媒体を表示する際に雉が表示され、3番目の第1ゲーム媒体を表示する際に猿が表示され、4番目の第1ゲーム媒体または特定ゲーム媒体を表示する際に桃太郎が表示されてもよい。
あるいは、複数の第1ゲーム媒体のそれぞれを表示するための演出には、各第1ゲーム媒体の選出に伴う第1ゲーム媒体選出演出のみを含んでもよい。例えば、選出された10個のゲーム媒体に、1つの特定ゲーム媒体(星5のゲーム媒体)と、特定ゲーム媒体ではない雷属性の3つのゲーム媒体が含まれる場合、特定ゲーム媒体が第2ゲーム媒体に決定されるとともに、3つの雷属性のゲーム媒体のそれぞれが第1ゲーム媒体に決定される。このとき、演出実行手段53は、同一種類の第1ゲーム媒体が複数選出された場合であって、特定演出パターンによる表示演出を行う場合に、第1演出において第1ゲーム媒体が複数選出された演出を連続して行うことにより、第2ゲーム媒体が選出されていることを示唆する演出を行ってもよい。この際、表示順決定手段54は、第2ゲーム媒体の表示順より前に3つの第1ゲーム媒体を連続して表示するように表示順を決定してもよい。これにより、3つの雷属性のゲーム媒体が連続で表示される表示演出が実現される。同一種類の第1ゲーム媒体は、属性が共通する第1ゲーム媒体に限られない。例えば、同一種類の第1ゲーム媒体は、性別が共通するキャラクタであってもよい。また、例えば、一の抽選処理において、キャラクタとそれ以外の媒体(武器、ゲーム内通貨等)とが選出され得る場合に、キャラクタが連続して表示される表示演出が行われる、または、それ以外の所定の媒体が連続して表示される表示演出が行われてもよい。
このように、第1ゲーム媒体の表示演出が所定の規則性を有することにより、第2ゲーム媒体が選出されている可能性が高いことが示唆されてもよい。なお、このような示唆演出に際しては、その示唆態様がゲーム中に表示される等によりユーザに予め報知されてもよい。例えば、抽選処理に関する所定の画面において、抽選結果の表示の際に同じ属性が3つ連続して表示された場合に第2ゲーム媒体が選出されている可能性が高いことを表示してもよい。
また、同一種類の第1ゲーム媒体が複数選出された場合であって、特定演出パターンによる表示演出を行う場合に、そのうちの少なくとも1つの第1ゲーム媒体(例えば最初に表示される第1ゲーム媒体)の表示演出において、同一種類の第1ゲーム媒体が複数選出されていることについての演出を行ってもよい。例えば、最初の第1ゲーム媒体(表示順:2番目)を表示する際に、表示順にかかわらず先に同一種類の他のゲーム媒体が表示される(例えば一覧表示欄G2における2番目の卵オブジェクトBが割れて最初の第1ゲーム媒体を表示する際に、6番目、7番目の卵オブジェクトBも割れる等)ようにしてもよい。
第1ゲーム媒体の表示演出の規則性は、上記特定パラメータが固まって表示される例以外に例えば以下のような例が挙げられる。すなわち、例えば、特定ゲーム媒体として星5のゲーム媒体が2つ選出された場合、一方のゲーム媒体を第2ゲーム媒体に決定し、他方のゲーム媒体を第1ゲーム媒体に決定してもよい。この場合、第1ゲーム媒体を所定の表示順(例えば1番目または9番目)において表示する。これにより、1番目または9番目に星5のゲーム媒体が表示されたことによりもう1つ星5のゲーム媒体が選出されているという期待感が高まる。なお、複数の特定ゲーム媒体が選出された場合に何れの特定ゲーム媒体を第2ゲーム媒体とするかは、それぞれの特定ゲーム媒体における特定パラメータを参照して決定されてもよい。
あるいは、例えば、星5のゲーム媒体を特定ゲーム媒体(第2ゲーム媒体)とする場合、その他のすべてのゲーム媒体を第1ゲーム媒体としてもよい。この場合、特定演出パターンによる表示演出において、レア度の低い順に表示順が決定されてもよい。これにより、表示順が進むほどレア度の高いゲーム媒体が表示されることにより星5のゲーム媒体が選出されているという期待感が高まる。
あるいは、例えば、特定演出パターンによる表示演出において、レア度の低いゲーム媒体(星1のゲーム媒体等)とレア度の比較的高いゲーム媒体(星4のゲーム媒体等)とが交互に表示されるように表示順が決定されてもよい。また、例えば、星5のゲーム媒体が1つ(第2ゲーム媒体)、星1、星2および星3のゲーム媒体が3つずつ選出された場合に、星1、星2、星3、星1、星2、星3、星1、星2、星3、星5の順で表示されるように表示順が決定されてもよい。
あるいは、特定ゲーム媒体(第2ゲーム媒体)以外に特定ゲーム媒体と同じ所定のパラメータ(属性等)を有するゲーム媒体が複数選出された場合、それらのゲーム媒体を第1ゲーム媒体としてもよい。この場合、特定演出パターンによる表示演出において、同じ所定のパラメータを有する複数のゲーム媒体が連続して表示されるように表示順が決定されてもよい。例えば、特定ゲーム媒体として、星5である火属性のゲーム媒体が選出された場合の特定演出パターンによる表示演出において、火の星1、火の星2および火の星5(特定ゲーム媒体)の順で表示されるように、表示順が決定されてもよい。
あるいは、所定のパラメータが所定の順に連続表示されるように表示順が決定されてもよい。例えば、特定演出パターンによる表示演出において、火属性のゲーム媒体(第1ゲーム媒体)の次に水属性のゲーム媒体(第1ゲーム媒体)が表示されたらその次に風属性の特定ゲーム媒体(第2ゲーム媒体)が表示されるように表示順が決定されてもよい。この場合、例えば、特定ゲーム媒体として、星5である火属性、水属性または風属性の何れかのゲーム媒体が選出された場合の特定演出パターンによる表示演出において、火属性の星3以下のゲーム媒体、水属性の星3以下のゲーム媒体、風属性の星3以下のゲーム媒体および特定ゲーム媒体(星5)の順でゲーム媒体が表示されるように表示順が決定されてもよい。あるいは、例えば、特定ゲーム媒体として、風属性の星5のゲーム媒体が選出された場合の特定演出パターンによる表示演出において、火属性の星3以下のゲーム媒体、水属性の星3以下のゲーム媒体および風属性の星5のゲーム媒体(特定ゲーム媒体)の順でゲーム媒体が表示されるように表示順が決定されてもよい。
あるいは、ランダムに決定された複数の第1ゲーム媒体における表示演出の際に、一の第2ゲーム媒体に対する示唆演出を行ってもよい。例えば、演出実行手段53は、選出された10個のゲーム媒体のうち、一の特定ゲーム媒体が選出され、かつ、特定演出パターンによる表示演出を行う場合、一の特定ゲーム媒体以外のすべてのゲーム媒体を第1ゲーム媒体に決定する。表示順決定手段54は、一の特定ゲーム媒体を10番目(最後)に決定し、その他のゲーム媒体(第1ゲーム媒体)を1番目~9番目に決定する。
演出実行手段53は、1番目のゲーム媒体の表示演出の際に、特定ゲーム媒体(第2ゲーム媒体)が選出される確率が10%であることを示唆演出として表示する。演出実行手段53は、2番目のゲーム媒体の表示演出の際に、特定ゲーム媒体が選出される確率が20%であることを示唆演出として表示する。同様に、演出実行手段53は、3番目から9番目のゲーム媒体の表示演出の際に、特定ゲーム媒体が選出される確率が30%から90%であることを示唆演出として表示する。その上で、演出実行手段53は、10番目のゲーム媒体、すなわち、特定ゲーム媒体の表示演出を行うことで、特定ゲーム媒体が当選したこと(確率100%)を報知する。このように、複数の第1ゲーム媒体の表示演出において第2ゲーム媒体の当選確率が上昇していくことを示唆演出として表示することにより、ユーザの期待感を高めることができる。
また、上記実施の形態では、特定ゲーム媒体が選出された場合に、特定演出パターンの選出確率が、特定ゲーム媒体が選出されなかった場合に比して高く設定されている態様を例示した。すなわち、上記実施の形態では、特定ゲーム媒体が選出された場合であっても特定演出パターンが選出されない(特定ゲーム媒体の表示前にそれを示唆する演出が行われない)場合も生じ得る。例えば、特定ゲーム媒体が選出された場合に特定演出パターンが選出される確率が80%である場合、特定ゲーム媒体が選出された場合であっても特定演出パターンによる表示演出が行われない場合が20%ある。これに代えて、特定ゲーム媒体が選出された場合には、特定演出パターンでの演出が確定してもよい(特定演出パターンの選出確率が100%となってもよい)。
また、特定演出パターンが選出された場合には、必ず特定ゲーム媒体が選出されるようにしてもよい。例えば、抽選処理において特定ゲーム媒体が選出されていなかった場合でも、特定演出パターンが選出された場合には、選出された2以上のゲーム媒体のうちの何れかが特定ゲーム媒体に置き換えられてもよい。
また、抽選処理(第1抽選処理)において特定ゲーム媒体が選出されず、かつ、パターン抽選処理において特定演出パターンが選出された場合に、抽選手段51は、2以上のゲーム媒体を選出するための抽選処理をやり直し(第2抽選処理を実行し)てもよい。この場合、抽選手段51は、第2抽選処理における特定ゲーム媒体の選出確率を、第1抽選処理における特定ゲーム媒体の選出確率より高く設定してもよい。さらに、所定回数抽選処理をやり直す場合に、その抽選処理における特定ゲーム媒体の選出確率を100%とする(特定ゲーム媒体の選出が確定する)ようにしてもよい。
一方、特定演出パターンが選出され、特定ゲーム媒体の示唆演出が行われても、特定ゲーム媒体が選出されていない場合があってもよい。すなわち、演出パターン決定手段52は、抽選処理によって第2ゲーム媒体(特定ゲーム媒体)が選出されていない場合に、特定演出パターンを採用するか否かを決定するための抽選を行い、演出実行手段53は、第2ゲーム媒体が選出されていない場合かつ特定演出パターンが採用された場合、第1演出において抽選処理によって第2ゲーム媒体が選出されていないにもかかわらず第2ゲーム媒体が選出されていることを示唆する演出を行ってもよい。この場合、いわゆるガセ演出となる。
例えば、特定ゲーム媒体が選出されていない場合の特定演出パターンの選出確率が20%に設定されていてもよい。選出されたゲーム媒体の中に特定パラメータの高いゲーム媒体が含まれるほど特定ゲーム媒体が選出されていない場合の特定演出パターンの選出確率が高く設定されてもよい。なお、このようなガセ演出はなくてもよい。すなわち、特定演出パターンが選出される場合には、必ず特定ゲーム媒体が選出されていてもよい。
なお、ガセ演出が行われた場合には、その抽選処理における複数の選択候補以外のゲーム媒体等が特典としてユーザに関連付けられてもよい。この場合、特定ゲーム媒体が選出されているか否かに拘わらず、特定演出パターンによる表示演出が行われた場合には、何らかの特典(特定ゲーム媒体またはそれ以外のゲーム媒体等)が得られるため、特定演出パターンによる表示演出が実行されることによるユーザの期待感を高めることができる。
例えば、ガセ演出時の特典は、所定の抽選処理を実行可能なガチャチケットまたはそのガチャチケットを得るための引換券(所定数の引換券を集めるとガチャチケットが得られる)等であってもよい。また、ガセ演出時の特典は、別途抽選処理を行うことにより、複数の選択候補から選出されてもよい。
また、第2ゲーム媒体の候補となる特定ゲーム媒体が複数の選択候補の中に複数存在する場合、所定のパラメータが大きい値の特定ゲーム媒体が選出されたときほど特定演出パターンの選出確率が高くなってもよい。例えば、複数の選択候補の中に同じレア度(星5)の2つの特定ゲーム媒体が存在する場合、攻撃力または体力等の所定のパラメータが大きい値を有する特定ゲーム媒体(第1キャラクタ)が選出された場合に、他方の特定ゲーム媒体(第2キャラクタ)が選出された場合に比べて、特定演出パターンの選出確率が高くなってもよい。また、複数の選択候補の中に、同じ特定ゲーム媒体(同じキャラクタ)であっても所定のパラメータが異なる複数の特定ゲーム媒体が存在する場合、所定のパラメータが大きい値を有する特定ゲーム媒体が選出された場合に、他方の特定ゲーム媒体が選出された場合に比べて、特定演出パターンの選出確率が高くなってもよい。
特定ゲーム媒体が複数選出された場合に、特定演出パターンの選出確率を、特定ゲーム媒体が1つ選出された場合に比べて高くしてもよい。例えば、特定ゲーム媒体が1つ選出された場合の特定演出パターンの選出確率が80%である場合に、特定ゲーム媒体が複数選出された場合の特定演出パターンの選出確率を81%以上にしてもよい。また、例えば、特定ゲーム媒体が選出された数だけパターン抽選処理を実行し、そのうち一度でも特定演出パターンが選出されれば特定演出パターンによる表示演出が実行されてもよい。例えば、3つの特定ゲーム媒体が選出された場合、特定演出パターンの選出確率が80%であるパターン抽選処理を3回実行し、そのうちの1回でも特定演出パターンが選出されれば特定演出パターンによる表示演出が実行される。
同様に、第2ゲーム媒体の候補となる特定ゲーム媒体が複数の選択候補の中に複数存在する場合に、特定演出パターンの選出確率を、第2ゲーム媒体の候補となる特定ゲーム媒体が複数の選択候補の中に1つ存在する場合に比べて高くしてもよい。
なお、特定演出パターンの選出確率の設定は、種々の態様が採用可能である。例えば、上記実施の形態で説明したように、特定演出パターンの選出確率として特定ゲーム媒体が選出された場合の選出確率と、特定ゲーム媒体が選出されなかった場合の選出確率とが予め設定されていてもよい。これに代えて、抽選処理において特定ゲーム媒体が選出された場合に特定演出パターンの選出確率を上昇させてもよい。例えば、特定ゲーム媒体が選出された場合に特定演出パターンの選出確率を、特定ゲーム媒体が選出されていない場合の特定演出パターンの選出確率に所定の倍率(>1)を掛けることにより決定してもよい。
また、上記実施の形態では、第1ゲーム媒体を表示する際の第1演出において、第1ゲーム媒体選出演出を行う第1表示部G31と第2ゲーム媒体示唆演出を行う第2表示部G32とが別の領域として設けられる例を示したが、これに限られない。例えば第1表示部G31の内部に第2表示部G32が設けられてもよい。例えば、第1表示部G31において第1ゲーム媒体の表示演出を行う際に、第1表示部G31内に「next!」等の表示を行うことにより、以降に表示されるゲーム媒体に第2ゲーム媒体が存在している可能性を示唆する表示を行ってもよい。
あるいは、第2表示部G32はなくてもよい。例えば、第1ゲーム媒体の表示演出において特定演出パターンではないとき(通常演出の際)にはユーザ操作に基づく表示演出のスキップが可能な構成において、特定演出パターンが選出されている場合には、スキップ操作が不可となっていることにより第2ゲーム媒体の示唆演出を行ってもよい。この場合、通常演出時には第1表示部G31にスキップ操作を示唆する表示(「A:スキップ」等の表示)が行われる一方、特定演出パターンによる表示演出時には、第1表示部G31にスキップ操作を示唆する表示が行われないとしてもよい。
また、過去に選出されたことのある(すでにユーザに関連付けられている)ゲーム媒体が再選出された場合に、そのゲーム媒体の表示演出が通常演出の際には自動的にスキップされるような構成において、特定演出パターンが選出されている場合にはスキップしないことにより第2ゲーム媒体の示唆演出を行ってもよい。
あるいは、過去に選出されたことがあるか否かに拘わらず(初出でも)、通常演出で表示される場合には、第1ゲーム媒体の表示演出がスキップされ、特定演出パターンによる表示演出の場合には、第1ゲーム媒体の表示演出が第2ゲーム媒体の示唆演出とともに行われてもよい。すなわち、パターン選出処理において特定演出パターンが選出されなかった場合には、第1ゲーム媒体の表示演出がスキップされ、特定演出パターンが選出された場合にはスキップが行われないとしてもよい。
あるいは、過去に選出されたことがあるか否かに拘わらず(初出でも)、通常演出で表示される場合には、第2ゲーム媒体以外の表示演出がスキップされ、特定演出パターンによる表示演出の場合には、そのようなスキップが行われなくてもよい。すなわち、パターン選出処理において特定演出パターンが選出されなかった場合かつ特定ゲーム媒体が選出されなかった場合には、選出されたすべてのゲーム媒体の表示演出がスキップされ、特定演出パターンが選出されなかった場合かつ特定ゲーム媒体が選出された場合には第2ゲーム媒体以外のゲーム媒体の表示演出がスキップされ、特定演出パターンが選出された場合にはスキップが行われないとしてもよい。
あるいは、抽選処理により第2ゲーム媒体が選出された場合、パターン選出処理により特定演出パターンが選出されるか否かに拘わらず、スキップが禁止されてもよい。
また、複数の同じゲーム媒体が選出された場合等に、それらのゲーム媒体が通常演出の際には自動で合成されるような構成において、特定演出パターンが選出されている場合にはその合成演出が行われない、または、通常演出の際とは異なる合成演出が行われることにより第2ゲーム媒体の示唆演出を行ってもよい。
また、通常演出の際には一のゲーム媒体の表示演出が行われた後、自動的に次の表示順のゲーム媒体の表示演出が行われる構成において、特定演出パターンが選出されている場合には次の表示順のゲーム媒体を表示させるためにユーザの操作が必要としてもよい。この場合、第1表示部G31に「PRESS ANY KEY」等のユーザの操作入力を示唆する表示が行われることにより第2ゲーム媒体の示唆演出を行ってもよい。
また、第2ゲーム媒体示唆演出は、上記実施の形態に限られず、第1表示部G31の内部または周囲が光る、点滅する等の単純な追加の演出が行われることにより実現してもよい。また、通常演出の際に第1ゲーム媒体に設定されるレア度に応じた表示演出とは異なる表示演出で第1ゲーム媒体の表示演出が行われることにより、第2ゲーム媒体の示唆演出が行われてもよい。例えば、第1ゲーム媒体が星1のゲーム媒体である場合、通常演出の際には第1表示部G31の外枠が白色で表示されるのに対して、特定演出パターンが選出された際には第1ゲーム媒体の第1表示部G31の外枠が虹色(星5が選出されたときに表示される色)で表示されることにより第2ゲーム媒体の示唆演出が行われてもよい。
また、第1ゲーム媒体がキャラクタである場合に、第1ゲーム媒体の表示演出において、第1ゲーム媒体として選出されたキャラクタの表情または態度等が通常演出とは異なることにより第2ゲーム媒体の示唆演出が行われてもよい。例えば、第1ゲーム媒体として選出されたキャラクタの画像の一部変化させることにより第2ゲーム媒体の選出が示唆されてもよい。
なお、第1表示部G31には、選出されたゲーム媒体そのものは表示されなくてもよい。例えば、選出されるゲーム媒体が、キャラクタが所定の決めポーズをした状態が描画されているキャラクタカードである場合、第1表示部G31には選出されたゲーム媒体に描画されるキャラクタが動きながら登場し、所定の決めポーズをとることでゲーム媒体の表示演出が行われてもよい。このとき、第1表示部G31には最終的に選出されたゲーム媒体(キャラクタが描画されたキャラクタカード)が表示されてもよいし、表示されなくてもよい。
また、本実施の形態では、第1演出における第2ゲーム媒体の示唆演出が、第1ゲーム媒体の内容に矛盾し、かつ、第2ゲーム媒体の内容に準じた演出となる例を示した。すなわち、第1ゲーム媒体の表示演出の際に、第1ゲーム媒体の属性(雷属性)とは異なる属性(火属性)の演出が行われるが、このときの属性は、第2ゲーム媒体の属性(火属性)に一致している例を示した。しかし、第1ゲーム媒体とは異なる属性の演出を行う際、第2ゲーム媒体の属性に一致していなくてもよい。すなわち、第1ゲーム媒体の属性(雷属性)とは異なる属性(火属性)の演出が行われること(矛盾演出が発生していること)自体が、通常とは異なるという期待感を生むため、特定ゲーム媒体(第2ゲーム媒体)が選出されていることの示唆になり得る。
第1演出における第2ゲーム媒体の示唆演出が、第1ゲーム媒体の内容に矛盾するような演出には、属性が矛盾することに代えて、レアリティに関する演出が矛盾する、パラメータに関する演出が矛盾する等が含まれ得る。例えば、レアリティに応じて第1表示部G31の外枠の色が変化する場合、第1ゲーム媒体が星1のゲーム媒体である場合、本来であれば第1表示部G31の外枠が白色で表示されるのに対して、特定演出パターンが選出された際には第1ゲーム媒体の第1表示部G31の外枠が虹色(星5が選出されたときに表示される色)で表示されることにより第2ゲーム媒体の示唆演出が行われてもよい。
また、例えば、攻撃力、防御力等のパラメータの多寡に応じて第1表示部G31に攻撃タイプ、防御タイプ等を示唆する演出(色分け表示等)が行われる場合、第1ゲーム媒体が防御タイプのゲーム媒体であるにも拘らず、特定演出パターンが選出された際には攻撃タイプを示唆する演出が行われてもよい。また、例えば、攻撃力等のパラメータの多寡に応じて複数の区分(ランク、グレードまたはレベル等)に分けられ、選出されたゲーム媒体の属する区分が第1表示部G31に表示される場合、第1ゲーム媒体が低ランクの区分に属するにもかかわらず、特定演出パターンが選出された際には高ランクの区分に属することを示す表示が行われてもよい。
また、例えば、選出されるゲーム媒体がキャラクタであり、各キャラクタにキャラクタボイスが割り当てられているゲーム態様において、ゲーム媒体の表示演出においてキャラクタボイスの発声が行われる場合、特定演出パターンが選出された際には、第1ゲーム媒体のキャラクタボイスとは異なるキャラクタボイス(例えば第2ゲーム媒体のキャラクタボイス)の発声が行われてもよい。
あるいは、特定演出パターンによる表示演出の際に、第1ゲーム媒体のキャラクタが第2ゲーム媒体のキャラクタを示唆するキャラクタボイスを発声(再生)してもよい。例えば、キャラクタAおよびキャラクタBが第1ゲーム媒体に決定され、キャラクタCが第2ゲーム媒体に決定された場合、通常の表示演出では、キャラクタA,B,Cはそれぞれ単独のキャラクタボイスが発声される一方、特定演出パターンによる表示演出の際には、キャラクタAとキャラクタBとがキャラクタCに関わる会話を行うようにキャラクタボイスが発声されることにより、キャラクタCの選出が示唆されてもよい。あるいは、上記例において、特定演出パターンによる表示演出の際には、キャラクタAおよび/またはキャラクタBがキャラクタCに呼び掛けるキャラクタボイスが発声され、キャラクタCの表示の際にキャラクタCがその呼び掛けに応えるようなキャラクタボイスを発声してもよい。
このような態様において、第1ゲーム媒体および第2ゲーム媒体に決定されたキャラクタの組み合わせ応じてキャラクタボイスの発声態様が設定される。これにより、第1ゲーム媒体の表示演出におけるキャラクタボイスの発声内容によって第2ゲーム媒体として選出されているキャラクタの種類を予想することができ、ユーザに高い興趣を提供することができる。
なお、表示演出の際に、キャラクタボイスに代えて、キャラクタのメッセージ表示を上記態様で行ってもよい。
また、第1演出における第2ゲーム媒体の示唆演出は、上記例以外でも表示、音、振動等によって表現され得る。また、上記実施の形態および他の実施の形態で例示した第1演出における第2ゲーム媒体の示唆演出を複数組み合わせてもよい。複数の示唆演出を組み合わせることでユーザが示唆演出であると認識し易くなり、ユーザの期待感を高めることができる。
また、本実施の形態では、特定演出パターンによる表示演出を行う際に、表示順決定手段54がそれに合わせて表示順を決定(変更)する態様を例示したが、表示順の決定は必須ではない。例えば、選出された2以上のゲーム媒体の表示順がランダムに決定され、n番目(n≠1)に第2ゲーム媒体となる特定ゲーム媒体を表示する場合、演出実行手段53は、それより前に表示する(例えばn-1番目の)ゲーム媒体を第1ゲーム媒体に決定し、第1ゲーム媒体を表示する際に第2ゲーム媒体の示唆演出を行ってもよい。
また、演出実行手段53は、同一種類の第1ゲーム媒体が複数選出されていない場合であって、特定演出パターンによる表示演出を行う場合に、第1演出において第1ゲーム媒体が複数選出されたかのような演出を行うことにより、第2ゲーム媒体が選出されていることを示唆する演出を行ってもよい。例えば、9番目のゲーム媒体が第1ゲーム媒体に決定されている場合、9番目のゲーム媒体を表示する際に、複数回表示演出を繰り返す演出が行われる。複数回の演出は互いに同じでもよいし、それぞれ異なっていてもよい。例えば9番目のゲーム媒体が星3のゲーム媒体である場合、そのゲーム媒体を表示する際にそのゲーム媒体が星5のゲーム媒体に変身するような表示演出が途中まで行われ、再度星3のゲーム媒体に戻るといった表示演出が繰り返された後、星3のゲーム媒体が選出された表示(確定表示)が行われてもよい。これにより、複数のゲーム媒体を第1ゲーム媒体に決定しなくても複雑な第2ゲーム媒体の示唆演出を行うことができる。
また、複数のゲーム媒体を第2ゲーム媒体に決定する場合、表示順決定手段54は、複数の第2ゲーム媒体の何れか1つを表示した後には第2ゲーム媒体以外のゲーム媒体が表示されないように表示順を決定してもよい。例えば、10個のゲーム媒体が選出される抽選処理において3つ星4のゲーム媒体が選出され、これらの3つのゲーム媒体が第2ゲーム媒体に決定された場合、3つのゲーム媒体の表示順は、8から10番目に決定される。
この際、演出実行手段53は、表示順において複数の第2ゲーム媒体のうちの最初に表示する第2ゲーム媒体の直前に表示するゲーム媒体を第1ゲーム媒体に決定してもよい。上記例(8から10番目に第2ゲーム媒体を表示する場合)では、7番目に表示するゲーム媒体が第1ゲーム媒体に決定される。さらに、演出実行手段53は、第1ゲーム媒体を表示するための第1演出において第1ゲーム媒体より後に表示される複数のゲーム媒体が複数の第2ゲーム媒体であることを示唆する演出を行ってもよい。
上記例では、7番目に表示するゲーム媒体の表示演出の際に、「次から連続で大当たり!」等の表示を行うことにより、8から10番目に第2ゲーム媒体が連続で選出されていることが示唆される。
また、上記実施の形態において抽選結果表示画面G1に一覧表示欄G2および表示演出欄G3が含まれる(同時に表示される)例を示したが、これに限られない。例えば、一覧表示欄G2の表示と表示演出欄G3の表示は交互に行われてもよい。あるいは、選出されたすべてのゲーム媒体の表示演出後に一覧表示欄G2が表示されてもよい。あるいは、一覧表示欄G2は表示されなくてもよい。
また、一覧表示欄G2が表示される場合、一覧表示欄G2において第2ゲーム媒体の示唆演出が行われてもよい。例えば、演出実行手段53は、一覧表示欄G2において、選出された2以上のゲーム媒体を表示する前に、2以上のゲーム媒体のそれぞれについてゲーム媒体自体を表示することなく各ゲーム媒体の内容を示唆する2以上の予演出を一覧表示してもよい。
図6は、予演出を行う際の一覧表示欄の例を示す図である。一覧表示欄G2においては、上記実施の形態と同様に、10個の卵オブジェクトBが表示され、1つずつ順番に卵オブジェクトBが割れて中から選出されたゲーム媒体が飛び出すような表示演出が行われる。ただし、図6の例において、卵オブジェクトBは、所定のパラメータ(本例ではレア度)に応じて色分けが施されることにより、一覧表示された卵オブジェクトBによりゲーム媒体の内容(レア度)が示唆される予演出が行われる。例えば、卵オブジェクトBの色について、星5のゲーム媒体は虹色、星4のゲーム媒体は金色、星3のゲーム媒体は銀色、星2以下のゲーム媒体は白色に設定される。
演出実行手段53は、このような予演出の一覧表示を継続しつつ、選出された2以上のゲーム媒体を順に表示する。図6の例では、3番目のゲーム媒体が第1ゲーム媒体に決定され、10番目のゲーム媒体が第2ゲーム媒体に決定されている。第1ゲーム媒体が表示されるまで(3番目の卵オブジェクトBが割れるまで)は、10番目のゲーム媒体は白色である。3番目のゲーム媒体の表示演出において3番目の卵オブジェクトBが割れて中からゲーム媒体であるキャラクタが表示される(登場する)演出が行われる際、特典演出パターンが選出されている場合には、その登場したキャラクタが特定のアクションを行う第1演出を行う。
演出実行手段53は、この第1演出において第2ゲーム媒体に対応する予演出を変化させることによって第2ゲーム媒体の示唆演出を行ってもよい。図6の例では、3番目のゲーム媒体であるキャラクタが10番目の卵オブジェクトBに対して雷による攻撃を行う(図6における上の図)。この攻撃演出により、10番目の卵オブジェクトBの色が第2ゲーム媒体に対応する色(例えば第2ゲーム媒体が星5のゲーム媒体である場合、虹色)に変化する(図6における下の図)。
このように、第1ゲーム媒体の表示演出を行う際に、一覧表示される予演出において第2ゲーム媒体に対応する予演出を変化させることにより、第1ゲーム媒体の表示演出の際に第2ゲーム媒体の示唆演出を行いつつ、第1ゲーム媒体の表示演出と第2ゲーム媒体の示唆演出との区別を容易にすることができる。
なお、上記実施の形態では、1回の抽選処理において2以上のゲーム媒体が選出される態様について例示したが、1回の抽選処理において1つのゲーム媒体が選出される態様(単発ガチャ)へも応用が可能である。
例えば、第1例として、演出パターン決定手段52は、抽選処理で選出されたゲーム媒体(第1ゲーム媒体)の表示演出を抽選(演出抽選処理)により決定する。抽選手段51は、第1抽選態様(通常抽選処理)による抽選処理を所定回数行い、所定回数の抽選結果に基づく所定数の表示演出の組み合わせが所定の組み合わせに一致する場合、次回の抽選処理の内容を第2抽選態様に変更する。例えば、表示演出の抽選は、例えば表示演出欄G3の一部に「next」等の所定の追加表示を行うか否かの抽選でもよい。この場合、抽選手段51は、例えば追加表示が所定回数続けば次回の抽選処理の内容を第2抽選態様に変更する。
例えば、第2抽選態様では、第1抽選態様と異なる抽選テーブルが用いられる。これにより、複数の選択候補が同じであっても、異なる確率で抽選処理が行われる。あるいは、第2抽選態様において、抽選処理における複数の選択候補の少なくとも一部が第1抽選態様と異なってもよい。
ここで、第2抽選態様は、第1抽選態様に比べて所定のゲーム媒体(第2ゲーム媒体)の当選確率が高くなる。例えば、その抽選処理における特定ゲーム媒体が所定のゲーム媒体に設定され得る。
例えば、第2抽選態様では、特定ゲーム媒体が当選する確率が第1抽選態様で用いられる第1抽選テーブルにおける当選確率より高い第2抽選テーブルが用いられてもよい。あるいは、第2抽選態様では、第1抽選態様における複数の選択候補から特定ゲーム媒体以外のゲーム媒体の少なくとも一部が除外されてもよい。あるいは、第2抽選態様では、第1抽選態様における複数の選択候補における特定ゲーム媒体の数(複数の選択候補に占める特定ゲーム媒体の割合)が増加してもよい。
なお、第2抽選態様では、特定ゲーム媒体の当選が確定するように設定されてもよい。例えば、第2抽選態様では、特定ゲーム媒体の当選確率が100%となる第2抽選テーブルを用いてもよい。あるいは、抽選手段51は、抽選テーブル等の変更を行わず、特定ゲーム媒体が当選するまで抽選処理を繰り返してもよい。あるいは、抽選手段51は、抽選処理を行って選出されたゲーム媒体を(特定ゲーム媒体が選出されていなくても)特定ゲーム媒体に差し替えてもよい。
このような態様においては、抽選処理で選出されたゲーム媒体を表示する際の演出(表示演出)が抽選(演出抽選処理)により決定される。これにより、所定回数の抽選処理で選出された所定数のゲーム媒体の表示演出がそれぞれ演出抽選処理により決定され、各ゲーム媒体を表示する際に、対応する表示演出が行われる。選出されたゲーム媒体の異同にかかわらず、所定数のゲーム媒体に対応する表示演出が所定の組み合わせとなった場合(例えば演出タイプAが3回繰り返された場合等)、次回の抽選処理における第2ゲーム媒体(特定ゲーム媒体)の当選確率が高くなる。
したがって、次回の抽選処理において第2ゲーム媒体が選出される可能性が高い状態になる前段階において規則的な表示演出が行われることにより、次回の抽選処理におけるユーザの期待感を高めることができる。
本例では、追加表示が所定回数続けば次回の抽選処理の内容を第2抽選態様に変更する例を示したが、これに代えて、表示演出の抽選において追加表示の実行が所定回数当選する毎に抽選態様を変化させてもよい。例えば、追加表示の実行が当選する毎に所定のゲーム媒体の選出確率が徐々に上昇し、追加表示の実行が当選した回数が基準回数に達した場合にはそのゲーム媒体が必ず選出(当選確定)されてもよい。
単発ガチャへの他の応用例(第2例)として、演出パターン決定手段52は、所定回数の抽選処理で選出された所定数のゲーム媒体(第1ゲーム媒体)のそれぞれについて演出抽選処理により決定された所定数のゲーム媒体の表示演出の組み合わせが所定の組み合わせに一致する場合、次回の抽選処理で選出されたゲーム媒体(第2ゲーム媒体)を表示するための表示演出をその組み合わせに基づいて決定してもよい。
このような態様でも、抽選処理で選出されたゲーム媒体を表示する際の演出(表示演出)が抽選(演出抽選)により決定される。これにより、所定回数の抽選処理で選出された所定数のゲーム媒体の表示演出がそれぞれ演出抽選により決定され、各ゲーム媒体を表示する際に、対応する表示演出が行われる。選出されたゲーム媒体の異同にかかわらず、所定数のゲーム媒体に対応する表示演出が所定の組み合わせとなった場合、次回の抽選処理において選出される第2ゲーム媒体の表示演出が所定の組み合わせに基づいて決定される。例えば、落雷の演出が3回繰り返されたことにより、第2ゲーム媒体の表示演出において火災が起きるような演出が行われ得る。
したがって、次回の抽選処理において選出される第2ゲーム媒体の表示演出がそれまでに表示される複数の第1ゲーム媒体の表示演出の組み合わせに基づいて決定されることにより、複数のゲーム媒体の表示演出において連続性のある表示演出を行うことができ、次回の抽選処理におけるユーザの期待感を高めることができる。
なお、複数の第1ゲーム媒体の表示演出の組み合わせに基づいて次回の抽選処理において選出される第2ゲーム媒体の表示演出が決定された場合、抽選手段51は、次回の抽選処理において特定ゲーム媒体が選出される確率を高くしてもよい。すなわち、上記第1例および第2例を組み合わせてもよい。
また、上記実施の形態ではゲーム装置2として、スマートフォン、タブレットPC等の携帯型の情報端末や携帯型のゲーム専用機器を想定して説明したが、ゲーム装置2は、これらに限られず、据え置き型のゲーム装置やパーソナルコンピュータ等のコンピュータ装置についても、本発明を好適に適用することができる。
また、ゲーム装置2は、ディスクドライブ、メモリカードスロットまたはHDD等を備えていてもよい。ディスクドライブを備えるゲーム装置においては、当該ディスクドライブにDVD-ROM等のディスク型記記憶体を装填することにより、ゲームプログラムおよびゲームデータをゲーム装置2が取得することとしてもよい。また、メモリカードスロットを備えるゲーム装置においては、カード型記憶媒体を装填することにより、当該カード型記憶媒体に、セーブデータを格納可能としてもよい。
これらの他の実施形態を採用した場合においても、本発明の作用効果は発揮される。また、上記実施の形態1と他の実施形態、および他の実施形態同士を適宜組み合わせることも可能である。