JP7243643B2 - 化学処理液の評価方法 - Google Patents

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Description

本発明は化学処理液の評価方法に関し、特に、半導体基板の表面をエッチングや表面洗浄等の化学処理をするのに用いた化学処理液の評価方法に関する。
半導体装置の高集積化が進むにつれ、その製造工程におけるエッチングや表面洗浄等の表面の化学処理の役割はますます重要となっている。エッチングにおける表面の除去、表面洗浄における表面の異物、汚染物質の除去等の本来の役割の外、処理後の表面状態を保証することが次第に重要になっている。
半導体装置の製造工程における半導体基板表面の洗浄工程は重要な役割を果たしており、その洗浄等の化学処理は、酸またはアルカリ溶液を用いたものであり、洗浄工程起因の不良の多くは処理量の増加に伴う溶液の化学作用の劣化にあることは経験的に知られていた。そこで、処理溶液のpHを測定したり、ゼータ電位を測定したり、また重金属等の溶液中の特定の分子を赤外分光法などで観察するなどして評価が行われていた(特許文献1、2)。
しかし洗浄後の半導体基板の表面状態を損なうことなく、的確に洗浄工程の評価をする手段がなかった。そこで、洗浄工程については成否を確認することなく成膜工程等の次工程に進み、最終的に半導体装置の性能から洗浄工程を評価していた。洗浄工程に不都合が生じた場合には、洗浄処理後の所定の段階においてようやく洗浄工程に原因があることに気付くため、半導体装置の製造効率を引き下げる要因になっていた。
このように洗浄等の化学処理液を用いた化学処理が行われた物自体から化学処理工程を評価することはできず、どのような化学処理液が用いられたかは履歴に頼るしか方法がなかった。
特開平6-41770号公報 特開平7-312359号公報
本発明の目的は、化学処理をした半導体から、該化学処理で用いた化学処理液を評価することができる方法を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明は、半導体基板の表面を化学処理するのに用いた化学処理液を評価する方法であって、
前記化学処理液を、ATR測定用プリズムを用いて推定して評価する方法であり、
前記ATR測定用プリズムとして、
前記化学処理した前記半導体基板自体を準備するか、または、
前記半導体基板と同じ材質で、前記半導体基板の表面に対する化学処理と同一条件で予め前記化学処理液を用いて化学処理した半導体材料を準備し、
該準備したATR測定用プリズムを用いてATR測定を行い、
該ATR測定の結果に基づいて前記化学処理液を評価することを特徴とする化学処理液の評価方法を提供する。
これにより、半導体基板の処理履歴に頼ることなく、どのような化学処理液を用いて化学処理されたかを評価することができ、施した化学処理工程の良否の評価を行うことができる。そして、化学処理後の半導体基板の表面品質と、化学処理での化学処理液との関係を得ることができ、それによって半導体基板の表面品質に影響する化学処理液の性能を把握することができる。
また、このように化学処理液の評価においてATR測定(Attenuated Total Reflectance:減衰全反射法)を用いることで、例えば化学処理液のpHやゼータ電位のような液性以外に、実際の半導体基板の表面品質を評価することが可能になり、半導体表面品質への化学処理液の管理が可能になる。また、半導体基板表面の品質に変動があった際(例えば、表面の粗さが違ったり、表面終端状態が異なり、材料の接合や熱処理による成膜される膜質の変化など)に、半導体材料の表面を直接評価することが可能になり、変動要因の解析に非常に有効である。
このとき、前記ATR測定用プリズムとして、
前記半導体基板自体を準備するときは、該半導体基板をシリコン基板とし、
前記半導体材料を準備するときは、前記半導体基板をシリコン基板とし、かつ、前記半導体材料を材質がシリコンのものとし、
前記ATR測定のとき、前記ATR測定用プリズムの表面でのSi-OH結合のOH基に関するパラメータを測定することができる。
このように、Si-OH結合のOH基に関するパラメータを測定することで、化学処理液の評価に役立てることができる。
また、前記半導体基板を、主面の面方位が(100)または(111)のものとし、
前記ATR測定用プリズムを準備するとき、前記ATR測定用プリズムにおける、前記ATR測定の測定面の面方位を前記半導体基板の主面の面方位と同一とすることができる。
このようにATR測定用プリズムの測定面の面方位を半導体基板の主面の面方位と同一にすることにより、半導体基板の表面に吸着できるOH基のサイト量を同一にすることができる。すなわち、ATR測定用プリズムと半導体基板の表面状態をより一層揃えて評価を行うことができるので、より精度の高い評価を行うことができる。
また、前記ATR測定を、赤外吸収で行うことができる。
赤外吸収による測定はよく用いられており、簡便である。
また、前記化学処理液としてSC1液を用い、
前記ATR測定のとき、前記ATR測定用プリズムの表面でのSi-OH結合の波数3300cm-1のOH基吸収強度を測定し、
前記化学処理液を評価するとき、前記測定したOH基吸収強度に基づいて前記SC1液のNHOH濃度を評価することができる。
このようにして、半導体基板に施した化学処理におけるSC1液のNHOH濃度を評価することができる。
また、前記化学処理液を評価するとき、
予め、前記SC1液を用いて化学処理した予備試験用ATR測定用プリズムの表面におけるOH基吸収強度と、前記SC1液のNHOH濃度との相関関係を求めておき、
該相関関係を用いて、前記準備したATR測定用プリズムを用いたATR測定で測定した前記波数3300cm-1のOH基吸収強度から、前記SC1液の前記NHOH濃度を評価することができる。
このようにすれば、上記相関関係を用いることで、より簡便に、半導体基板に施した化学処理におけるSC1液のNHOH濃度を評価することができる。
また、前記ATR測定用プリズムとして前記半導体材料を準備するとき、
前記半導体材料を、前記半導体基板と共に化学処理したものとすることができる。
このようにすれば、半導体基板と半導体材料をより確実に同一条件で化学処理したものとすることができ、評価の精度を高めることができる。
以上のように、本発明の化学処理液の評価方法であれば、処理履歴に頼らずに、半導体基板に施した化学処理においてどのような化学処理液が用いられたかを評価することができ、化学処理工程の良否の評価に役立てることができる。そして、化学処理後の半導体基板の表面品質と化学処理液との関係を把握することができ、半導体基板の表面品質の変動要因の解析等に有効である。
本発明の化学処理液の評価方法の一例を示すフロー図である。 化学処理槽の一例を示す説明図である。 ATR測定装置およびATR測定用プリズムの一例を示す説明図である。 ATRスペクトルの一例を示すグラフである。 実施例におけるOH基吸収強度とSC1液のNHOH濃度との相関関係を示すグラフである。
前述したように、従来は、半導体基板に施された化学処理工程における化学処理液については処理履歴に頼るしかなかった。
そこで本発明者らは鋭意研究を行い、ATR測定用プリズム(化学処理液を用いて化学処理した半導体基板自体か、または、半導体基板と同じ材質のもので、半導体基板の表面に対する化学処理と同一条件で予め化学処理液を用いて化学処理した半導体材料)を用いてATR測定を行い、該測定結果に基づいて化学処理液を推定して評価する方法に想到した。そしてこの評価方法であれば、化学処理をした半導体から、該化学処理で用いた化学処理液を評価することができ、処理履歴に頼る必要をなくすことができることを見出し、本発明を完成させた。
以下、本発明について図面を参照して実施の形態を説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
図1に本発明の化学処理液の評価方法のフロー全体の一例を示す。
なお、以下ではSC1液を用いた化学処理(SC1洗浄)を施した半導体基板としてシリコン基板を挙げ、ATR測定用プリズム(以下、プリズムとも言う)として上記シリコン基板と同じ材質で、同一条件で化学処理した半導体材料(シリコン材料)を準備し、Si-OH結合のOH基吸収強度(赤外吸収)から、化学処理で用いたSC1液のNHOH濃度を推定評価する方法の例を示すが、本発明はこれに限定されない。
また、大きく分けて、予備試験として、予備試験用ATR測定用プリズム(以下、予備試験用プリズムとも言う)を用いた、OH基吸収強度とSC1液のNHOH濃度との相関関係を求める工程と、本試験として、NHOH濃度が未知のSC1液により化学処理されたシリコン基板または半導体材料(シリコン材料)からNHOH濃度を評価する工程からなっている。予備試験に変えて、過去の蓄積データを使用することも可能である。
ここで、図1のフローにおける各工程を説明する前に、まず、本発明において使用する各種装置やATR測定用プリズム、それらの使用方法等について説明する。
(化学処理槽について)
半導体基板やATR測定用プリズムの表面に化学処理を施すための化学処理槽(ここではSC1液による洗浄槽)について図2を参照して説明する。図2に示すように、化学処理するATR測定用プリズム1となる半導体材料1’や半導体基板2の表面を化学処理する化学処理槽3には化学処理液4(SC1液)が満たされている。
このような化学処理槽3を用いた化学処理の際は、化学処理槽3の中に化学処理液4を満たしたのちに、半導体基板2を化学処理液4に入れる。このとき、ATR測定用プリズム1を別途用意するのであれば、半導体基板2と共に半導体材料1’(ATR測定用プリズム1)を浸漬し、同時に化学処理を行うことで、より確実に同一条件での化学処理を行うことができ、より精度の高い評価を行うことができる。あるいは、ATR測定用プリズム1として半導体基板2を準備する場合は、化学処理した後の実際の半導体基板2を評価に使用することができる。
なお、半導体基板2等に化学処理するための装置は特に限定されず、上記化学処理槽3の他、スピン型の枚葉式の化学処理装置であっても良い。1つずつ、半導体基板1や半導体材料を保持して、上方から同一の化学処理液4を流しつつ回転させて洗浄等の化学処理を行うものとすることができる。
(ATR測定装置およびATR測定用プリズムについて)
次に、ATR測定装置およびATR測定用プリズムについて図3を参照して説明する。図3に示すように、ATR測定装置5は、ATR測定用プリズム1に対して赤外光7を出射する赤外分光計6と、プリズム1内で内部多重反射して外部に出射した赤外光を検出する検出器8を有している。
また、ATR測定用プリズム1は、例えば、図3に示すように、平行表面10a、10bを有し、一対の対向側面が入射面11、出射面12を形成するように斜めに研磨された平板状サンプルとすることができる。平行表面10a、10bがATR測定における測定面となる。
ATR測定用のプリズム1に用いる半導体材料は、半導体基板2と同じ材料(材質)からなるものとする。前述したようにここではシリコンとする。ATR測定では赤外光7を内部で多重反射させて、OH基の評価を行うために、赤外光7が材料内を通過する必要がある。そのために、赤外光7に対して透明であるシリコンがプリズム1の材料としては適している。ただし、本発明においてプリズム1の材質(また、半導体基板の材質)はシリコンに限定されるものではない。
ATR測定は表面状態を評価するものであり、材料が異なるとOH基の吸着状態が変化する可能性があるために、上記のようにATR測定のプリズム1と半導体基板2は同一材料であることが必要である。
さらには同じ厚さ、面方位のものを使用することが望ましい。半導体基板2の主面が(100)面または(111)面を有する場合、ATR測定用プリズム1の測定面である、平行表面10a、10bの反射面は、半導体基板1の主面と同一の(100)面または(111)面で構成することができる。面方位を揃えることにより、OH基が吸着出来る表面のサイト(この場合、シリコンのダングリングボンド(未結合手))量をより確実に同じにすることができるので好ましい。これにより、より精度高い評価が可能になる。
また赤外光7を多重反射させることから、ATR測定用プリズム1の表面、つまり、測定面である平行表面10a、10bは凹凸のない鏡面が望ましい。なお、この場合の鏡面は、特に研磨し直す必要等はなく、光が反射出来る程度の鏡面であれば良い。
また、寸法については、測定装置それぞれに適した大きさを準備することができる。
このようなATR測定装置5を用いた赤外吸収によるATR測定では、赤外分光計6から出射する赤外光7をATR測定用プリズム1の入射面11に導入し、導入された赤外光7をATR測定用プリズム1内で内部多重反射させる。多重反射した光は、出射面12から外部に出射し、検出器8で検出される。
赤外光7がATR測定用プリズム1内で多重反射を行なう際には、赤外光7が表面10a、10bで全反射を続けるように入射角度が設定される。ここで、ATR測定用プリズム1の表面状態に赤外吸収構造(ここではOH基)が存在すると、反射の際、入射光の吸収が生じる。この吸収は多重反射によって増幅されて現れる。従って、ATRスペクトルは、検出感度が高い。
ところで本発明の評価方法の利用としては、例えば、SC1液を用いた化学処理を行った半導体基板が複数手元にあり、表面品質(面粗さ等)が異なっており、この違いの起因となったSC1液のNHOH濃度を知りたいという場面が考えられる。本発明の評価方法により、このような結果(表面品質)から、起因(SC1液のNHOH濃度)との相関関係を得ることで、SC1液のNHOH濃度の違いによる、半導体基板の表面への影響を把握することができる。さらには、例えば目的とする半導体表面品質に応じた、適切なSC1液の管理・選択使用に役立てることができる。
以下、この本発明の評価方法の手順について、図1のフローの各工程に基づいて説明する。
(予備試験)
予備試験として、SC1液を用いて化学処理した予備試験用ATR測定用プリズムの表面におけるOH基吸収強度と、SC1液のNHOH濃度との相関関係を予め求めておく。
すなわち、まず、予備試験用のATR測定用プリズム用の半導体材料(材質:シリコン、測定面の面方位:(100))を複数用意し、異なるNHOH濃度のSC1液で満たされた図2に示すような化学処理槽3に浸漬して化学処理する。これにより、予備試験用として化学処理(SC1洗浄)された半導体材料、すなわち予備試験用ATR測定用プリズムを複数準備する(工程1)。
次に、図3に示すようなATR測定装置5を用いて、準備した予備試験用ATR測定用プリズムについて、赤外吸収でのATR測定を行う(工程2)。より具体的には、予備試験用ATR測定用プリズムの表面でのSi-OH結合のOH基に関するパラメータ(波数3300cm-1のOH基吸収強度)を測定する。
この測定で得られる波数(Wavenumber(cm-1))と吸収強度(Absorbance(a.u.))との関係(ATRスペクトル)の一例を図4に示す。シリコン基板表面へ吸着したOH振動は、約3300cm-1の波長領域で観察される。このOH振動の吸収強度から、OH基の量を推定することが可能である。この例では、上記OH基吸収強度は0.05程度になっていることが分かる。
そして、このATR測定結果(上記OH基吸収濃度)と、予備試験用ATRプリズムに当初使用したSC1液のNHOH濃度とから、それらの相関関係を求める(工程3)。例えば、縦軸にOH基吸収濃度、横軸にSC1液のNHOH濃度を取り、プロットしたグラフを得ることができる。
(本試験)
既にSC1液(NHOH濃度が未知)で化学処理(SC1洗浄)された半導体基板(シリコン基板、主面の面方位:(100))を用意する。また、同一条件で、この半導体基板と共に化学処理された半導体材料(材質:シリコン、測定面の面方位:(100))を準備する。実際には、過去に半導体基板を化学処理槽3でSC1洗浄する際に、予め、評価のために上記半導体材料を仕込んでおく必要がある。そして、この化学処理された半導体材料を本試験でのATR測定用プリズムとして準備する(工程4)。
なお、予め仕込んでおくことができなかった場合は、上記半導体基板自体をATR測定用プリズムとして準備することができる。この場合、次のATR測定のために適切な形状に切り出すことができる。
次に、準備したATR測定用プリズムについて、赤外吸収でのATR測定を行う(工程5)。予備試験のときと同様にして、ATR測定用プリズムの表面でのSi-OH結合の波数3300cm-1のOH基吸収強度を測定する。
そして、予備試験で得た相関関係に基づいて、本試験で測定した上記OH基吸収強度から、半導体基板のSC1洗浄に用いられたSC1液における未知のNHOH濃度を評価する(工程6)。
以上により、処理履歴を調査せずとも、化学処理された半導体材料(シリコン等)から、その化学処理に用いられた化学処理液(SC1液等)について推定評価することができ、簡便である。これにより、例えばpHやゼータ電位のような液性だけでなく、半導体基板表面に直接影響するOH基の量等を推定することが可能になり、半導体材料に直接影響する化学処理液の性能を把握することが可能になる。そして半導体基板の表面品質の変動要因の解析や化学処理液の管理・選択に有効である。
以下、本発明の実施例を示して本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例)
直径300mmボロンドープの通常抵抗シリコンウエーハを複数準備し、シリコンウエーハ表面を初期化のために0.5%HFで洗浄した後に、70℃でSC1洗浄を行った。このときに、SC1液のNHOH濃度を5%、3%、0.3%、0.03%と変化させ、それぞれ異なるNHOH濃度のSC1液で処理した(SC1洗浄)。
この後、処理したシリコンウエーハを切り出してATR赤外吸収測定を行い、3300cm-1の吸光度(OH基吸収強度)を測定し、NHOH濃度との比較を行ったところ、図5に示すようなグラフ(相関関係)が得られた。NHOH濃度が高くなるに従い、3300cm-1の吸光度も大きくなり、SC1洗浄工程におけるNHOH濃度を推定することが可能になった。
以上を予備試験として、以下、本試験を行った。
直径300mmボロンドープの通常抵抗シリコンウエーハを別々の化学処理槽で個別にSC1洗浄を行ったところ、表面粗さが異なるウエーハが得られた(ウェーハ検査装置:SurfScan SP-3(KLA-Tencor社製))(HAZE値で約0.04ppmと0.06ppm)。
このシリコウエーハを切り出して、予備試験と同様にしてATR赤外吸収測定を行い、調査したところ、HAZE値が小さいウエーハではOH基吸収強度が0.17前後であるが、HAZE値が大きなウエーハでは0.19であった。
ここで、予備試験で求めた相関関係のグラフに基づいて、上記OH基吸収強度の測定値から、各々、使用したSC1液のNHOH濃度の推定を行った。HAZE値が小さいウエーハではOH基吸収強度から推定されたNHOH濃度は1%に対して、HAZE値が大きなウエーハでは3%であった。
実際のNHOH投入量を調査したところ、推定通り、HAZE値が大きなウエーハを処理したバッチではNHOH濃度が高くなっていた。そして、各々、実際に使用したSC1液のNHOH濃度は1%、3%程度であり、推定評価と一致した。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
1…ATR測定用プリズム、 1’…半導体材料、 2…半導体基板、
3…化学処理槽、 4…化学処理液、 5…ATR測定装置、
6…赤外分光計、 7…赤外光、 8…検出器、 10a、10b…平行表面、
11…入射面、 12…出射面。

Claims (4)

  1. 半導体基板の表面を化学処理するのに用いた化学処理液を評価する方法であって、
    前記化学処理液を、ATR測定用プリズムを用いて推定して評価する方法であり、
    前記ATR測定用プリズムとして、
    前記化学処理した前記半導体基板自体を準備するか、または、
    前記半導体基板と同じ材質で、前記半導体基板の表面に対する化学処理と同一条件で予め前記化学処理液を用いて化学処理した半導体材料を準備し、
    該準備したATR測定用プリズムを用いてATR測定を赤外吸収で行い、
    該ATR測定の結果に基づいて前記化学処理液を評価する際に、
    前記ATR測定用プリズムとして、
    前記半導体基板自体を準備するときは、該半導体基板をシリコン基板とし、
    前記半導体材料を準備するときは、前記半導体基板をシリコン基板とし、かつ、前記半導体材料を材質がシリコンのものとし、
    前記化学処理液としてSC1液を用い、
    前記ATR測定のとき、前記ATR測定用プリズムの表面でのSi-OH結合の波数3300cm -1 のOH基吸収強度を測定し、
    前記化学処理液を評価するとき、前記測定したOH基吸収強度に基づいて前記SC1液のNH OH濃度を評価することを特徴とする化学処理液の評価方法。
  2. 前記半導体基板を、主面の面方位が(100)または(111)のものとし、
    前記ATR測定用プリズムを準備するとき、前記ATR測定用プリズムにおける、前記ATR測定の測定面の面方位を前記半導体基板の主面の面方位と同一とすることを特徴とする請求項に記載の化学処理液の評価方法。
  3. 前記化学処理液を評価するとき、
    予め、前記SC1液を用いて化学処理した予備試験用ATR測定用プリズムの表面におけるOH基吸収強度と、前記SC1液のNHOH濃度との相関関係を求めておき、
    該相関関係を用いて、前記準備したATR測定用プリズムを用いたATR測定で測定した前記波数3300cm-1のOH基吸収強度から、前記SC1液の前記NHOH濃度を評価することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の化学処理液の評価方法。
  4. 前記ATR測定用プリズムとして前記半導体材料を準備するとき、
    前記半導体材料を、前記半導体基板と共に化学処理したものとすることを特徴とする請求項1から請求項のいずれか一項に記載の化学処理液の評価方法。
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