JP7241277B2 - タッチパネル用ペン先およびその製造方法 - Google Patents
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Description
より詳しくは、携帯端末などの情報処理装置のタッチパネルに、必要な情報を、高い入力精度で入力することができるタッチパネル用ペン先であって、優れた柔軟性、防滑性及び筆記感を有するタッチパネル用ペン先と、その製造方法に関するものである。
このような入力手段の一例が、実開平05-92842号公報(特許文献1)に開示されている。
したがって、ペンとタッチパネル間の摩擦抵抗が低く、タッチパネル表面上では、タッチが固く滑りすぎて、書きづらい、あるいは通常の手書き感覚による入力が得られない、という問題があった。
前記軸部材の先端部の外皮を除去し、前記芯部材の先端部を顕出させてタッチ部としたこと
を特徴とするものである。
このタッチパネル用ペン先は、これを構成する芯部材および/または外皮に導電性素材を配合して導電性を付与することができるもので、これにより静電容量式や、電磁誘導式によるデジタイザーにも対応可能となるものである。
この低下は、導電性素材の配合量が増えるほど顕著であって、その配合量が一定の範囲を超えると書き味が悪くなり、強度などの耐久性能が低下するおそれもある。
したがって、前記特許文献2に開示されているリブは、図5に開示されているように、「中心部から外方向に向かって放射状に延びる」という比較的複雑な構造を有するものであるため、そのリブの精緻な成型が困難になるおそれもあった。
合成樹脂成型体で構成されるタッチパネル用ペン先であって、
前記合成樹脂成型体は、
その外周部から内側に向かって、互いに所定の間隔で放射状に延設した複数のリブと、前記リブにより囲まれた、一または複数の空隙とを有するもので構成され、
前記空隙は、
前記合成樹脂成型体の先端から後端まで、軸線方向に沿って延びるように構成され、かつその内部の先端から後端に亘って軸線方向に沿って形成される、導電性素材で構成された所要の厚さの導電層を有し、
前記導電層は、
前記空隙の表面上に所要の厚さの層が少なくとも形成されるように構成され、かつ前記合成樹脂成型体の空隙率が90%~5%になるよう、前記空隙が残されるように構成されていること
を特徴とするタッチパネル用ペン先である。
請求項1に記載のタッチパネル用ペン先において、
前記合成樹脂成型体を構成する樹脂材料は、
エラストマであること
を特徴とするタッチパネル用ペン先である。
請求項2に記載のタッチパネル用ペン先において、
前記エラストマは、
その表面硬さ(JIS K 7215;タイプD)が、40~63のものであること
を特徴とするタッチパネル用ペン先である。
請求項1~3のいずれかに記載のタッチパネル用ペン先において、
前記合成樹脂成型体は、
その外周を被覆するように形成された、硬質樹脂材料からなる所要の厚さの外皮部を備えること
を特徴とするものである。
請求項1~3のいずれかに記載のタッチパネル用ペン先において、
前記合成樹脂成型体は、
その先端部を、研削加工によって、半球ないし砲弾状、筆状、チーゼル状、クサビ状に形成することによってタッチ部が構成されたものであること
を特徴とするものである。
請求項1~5のいずれかに記載のタッチパネル用ペン先において、
前記空隙は、
互いに大きさの異なる複数の空間が連通してなる一または複数の空隙、あるいは互いに大きさの異なる複数の空隙で構成されていること
を特徴とするものである。
請求項1~6のいずれかに記載のタッチパネル用ペン先において、
前記導電性素材は、
導電性カーボンブラック、グラファイト、カーボンナノチューブ、金属もしくはその酸化物、導電性セラミックスおよび導電性有機材料から選択されること
を特徴とするものである。
請求項1~7のいずれかに記載のタッチパネル用ペン先において、
前記導電層は、
前記導電性素材を前記空隙の壁面上に、接着剤を用いて固定することによって形成されていること
を特徴とするものである。
請求項1~8のいずれかに記載のタッチパネル用ペン先において、
前記タッチパネル用ペン先は、
前記合成樹脂成型体と、前記合成樹脂成型体の後端部を収容する保持部材で構成されること
を特徴とするものである。
外周部から内側に向かって、互いに所定の間隔で放射状に延設した複数のリブと、前記リブにより囲まれた、先端から後端まで軸線方向に沿って延びる、一または複数の空隙と、を有する合成樹脂成型体を形成する工程と、
前記合成樹脂成型体の空隙内に、導電性素材を含む溶液、分散体または塗料、あるいはこれらのいずれかに接着剤を配合したものを、供給した後、乾燥させて、前記導電性素材を固定して導電層を形成せしめる工程を含み、
前記導電層は、
前記空隙の表面上に所要の厚さの層が少なくとも形成されるように構成され、かつ前記合成樹脂成型体の空隙率が90%~5%になるよう、前記空隙が残されるように構成されていること
を特徴とするタッチパネル用ペン先の製造方法である。
請求項10に記載のタッチパネル用ペン先の製造方法において、
前記タッチパネル用ペン先の電気抵抗ないし電気伝導率が、所望の値になるよう前記溶液、前記分散体または前記塗料を調製する工程を含むこと
を特徴とするものである。
請求項1~9のいずれかに記載のタッチパネル用ペン先、あるいは請求項10又は11に記載の製造方法によって得られるタッチパネル用ペン先を備えること
を特徴とするタッチペンである。
タッチパネル用ペン先と、前記タッチパネル用ペン先を保持する中空のペンホルダを具備するタッチペンであって、
前記タッチパネル用ペン先は、
請求項1~9のいずれかに記載のタッチパネル用ペン先、あるいは請求項10又は11に記載の製造方法によって得られるタッチパネル用ペン先であって、
前記タッチパネル用ペン先の後端部を収容する保持部材と、前記保持部材の後端部を収容して、前記ペンホルダの内部に固定する固定部材を備えること
を特徴とするタッチペンである。
したがって、前記合成樹脂成型体自体には導電性素材は配合されていないので、前記合成樹脂成型体として適当な素材を選択することによって、タッチの際には、前記合成樹脂成型体を構成する素材に由来する特性(ねばりや、靱性、耐久性、曲げ強度、摺動性、筆記抵抗(防滑性)、書き味、タッチパネルに対する操作性など)は維持されたまま、前記導電層による導電性が発揮される。
すなわち、前記タッチパネル用ペン先は、タッチパネルの画面との接触に際して、前記合成樹脂成型体自体の特性と同時に、前記導電性によって、静電容量方式のタッチパネルの場合においては、静電容量変化に伴う電気量変化を十分に発生させることができ、電磁誘導方式のタッチパネルの場合においては、導電層を通して電磁エネルギーや電波を発することができる。
この場合には、各リブは、互いに所定の間隔をおいて設けられ、かつ各リブ間の空隙内には導電層が形成されているので、タッチの際には、各リブと導電層の両方が同時に接地し易くなり、前記合成樹脂成型体を構成する素材に由来する特性と、導電性が同時に発揮され易くなる。
この場合には、前記合成樹脂成型体の外周側から、前記空隙内に前記導電性素材を充填することが可能となり、導電層を容易に形成することが可能となるので、前記タッチパネル用ペン先の製造を容易に行うことができる。
前記合成樹脂成型体を、エラストマで構成した場合には、前記ペン先は、筆記感において極めて優れたものになるが、エラストマ特有の性質(柔軟性)によって、軸部(保持部)において折れ曲がり易く、ペン本体に保持し難くなる。
しかしながら、前記外皮部の形成によって、前記合成樹脂成型体をペン先として使用した場合の、軸部における折れ曲がりが防止され、優れた筆記感を得ることが可能となる。
なお、前記合成樹脂成型体の外周部を被覆するように、硬質樹脂材料からなる所要の厚さの外皮部を形成せしめた後に、前記研削加工を行うことによって、先端部表面に、前記合成樹脂成型体を顕出させて、前記所望の形状のタッチ部を構成してもよい。
このような構成によって、前記タッチパネル用ペン先の製造に際し、毛細管現象を利用して、前記空隙内に、導電性素材を含む液を供給して導電層を形成する場合には、この液は、比較的小さい空隙ないし空間、すなわち毛細管力が強い方に入り込む。
したがって、導電性が高い部分(空隙)と低い部分を、意図的に作り分けることや、所望の位置(空隙)において、導電性を高めることが可能となる。
このような構成によって、前記導電性素材が、前記空隙の壁面上から脱落することを、より確実に防止又は抑制することができる。
なお、この発明のタッチパネル用ペン先は、図示の実施例に限定されるものではなく、発明の要旨を変更しない範囲内で改良を加えることができるものである。
前記合成樹脂成型体2自体には、導電性素材は配合されないため、タッチの際には、前記合成樹脂成型体2を構成している素材特有の性質(ねばりや、靱性、耐久性、曲げ強度、摺動性、筆記抵抗(防滑性)、書き味、タッチパネルに対する操作性など)は、導電性素材によって損なわれることがなく、発揮される。
前記合成樹脂成型体の素材として、エラストマを選択した場合には、その素材特有の柔軟性や成型性などが発揮され、さらに、後述する空隙Sの圧縮変形による柔軟性に起因する筆記性能が発揮される。
さらに、選択されるエラストマの種類に応じて、様々な筆記感を得ることができる。
前記空隙率が90%を上回ると、使用時の耐久性が悪くなり、5%を下回ると筆感が、内部構造が無垢(中実)なものに近くなり、使用に際して摺動性、防滑性、弾性など特性が適度に得られず、良好な筆感が得られない。
前記表面硬さが40未満では成形が難しく、63を超える場合は、硬くなりすぎて使用感が良くないので好ましくない。
前記表面硬さの値を前記範囲に設定することによって、より適度な摺動性と防滑性が実現できる。
ポリアセタール、ポリエステル、ナイロン、ポリオレフィン、フッ素系樹脂、PEEK、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリアミドイミド、PPS、及びPES
が選択される。
前記合成樹脂成型体の素材として、プラスチックを選択した場合には、適度な摺動性、強度、耐久性、耐摩耗性、タッチパネルに対する良好な操作性などが発揮される。
具体的には、前記プラスチックとして、ポリアセタールや、フッ素系樹脂を選択した場合には、特に摺動性が向上する。
また、PEEKや、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリアミドイミド、PPS、PESなどの、いわゆるスーパーエンジニアリングプラスチックを選択した場合には、特に強度や、耐久性、耐摩耗性が向上する。
この発明においては、前記空隙Sとして、所要の大きさの空隙が、一又は複数形成されていればよい。
したがって、前記空隙Sは互いに大きさの等しい、もしくは異なる複数の空隙で構成されてもよく、あるいは互いに大きさの等しい、もしくは異なる複数の空間が連通して形成される一の空隙、またはその複数で構成されてもよい。
このような構成によれば、前記空隙S内には、後述するように導電層Eが設けられるので、タッチの際には、前記合成樹脂成型体2(特にそのリブL)と導電層Eの両方が同時に接地し易く、前記合成樹脂成型体2の素材に由来する特性と、前記導電層Eによる導電性が同時に発揮され易い。
このような構成によれば、後述するように、前記空隙S内に導電層Eを設ける際には、前記合成樹脂成型体2の外周側から導電性素材又はこれを含む分散液、溶液もしくは塗料を充填することができるので、ペン先をきわめて容易に製造することができる。
さらに、前記リブLは、その適当な位置において、2本以上に枝分かれさせたものであってもよい。
例えば、リブLが細い場合には、筆記(使用)時の柔軟性が向上し、前記合成樹脂成型体2を構成する素材として、エラストマを選択した場合には、エラストマ特有の防滑性が適度に発生する。
このような構成によって、毛細管現象を利用して前記空隙S内に導電性素材を供給(吸引)して導電層Eを形成する場合には、比較的小さい空隙又は空間の方、すなわち毛細管力が強い方に導電性素材を含む液が入り込んで、比較的導電性が高い層が形成される。
例えば、前記合成樹脂成型体を、その横断面中心部において、導電性が高められるように構成したい場合には、この横断面中心部の空隙乃至空間を狭くすることによって、毛細管力が強くなるように構成すればよい。
このペン先は、合成樹脂成型体に互いに大きさがほぼ等しい複数の空隙を形成した後、これらの空隙内に、毛細管現象を利用して、導電性素材を充填(供給)して、導電層を形成することによって得られたものである。
図6において、各導電層は、ほぼ均一に形成されているのが分かる。
このペン先は、合成樹脂成型体に、互いに大きさが異なる複数の空隙を形成、より具体的には、横断面において、中心部近傍と外周部近傍の空隙が他の空隙よりも小さくなるよう複数の空隙を形成した後、これらの空隙内に、毛細管現象を利用して、導電性素材を充填(供給)して、導電層を形成することによって得られたものである。
図7において、前記中心部近傍と外周部近傍の空隙には、多量の導電性素材が入り込んで、より密な導電層が形成されていることが分かる。
この導電層Eは、前記空隙Sの先端から後端に亘って、軸線方向に沿って形成されるものである。
したがって、前記ペン先1において、先端と後端を導通する導電性が発揮される。
したがって、この発明において、前記空隙S内に前記導電性素材を充填したものも、当然、前記導電層Eに含まれる。
なお、前記合成樹脂成型体2をエラストマで構成する場合には、各空隙Sの圧縮変形による柔軟性に起因する筆記性能を発揮させるため、各空隙S表面上に所要の厚さの層を形成して空隙を残すようにすることが好ましい。
したがって、前記導電性素材を、固形状や粉末状など固体系の他、ゲル状、ペースト状、液状などの液体系などの各種形態に調製してもよい。
導電性カーボンブラック、グラファイト、カーボンナノチューブ、金属もしくは金属酸化物、導電性セラミックス、導電性有機材料(例えば、ポリチオフェン系導電性高分子、ポリアセチレン系導電性高分子、ポリアニリン系導電性高分子、ポリピロール系導電性高分子、炭素繊維)
などが挙げられる。
さらに、適当な金属粉末や樹脂粉末、無機粉末に低抵抗率の金属をメッキしたものを使用してもよい。
これらの1種又は2種以上を、任意に混合して使用することができる。
例えば、高い導電性が求められる場合には、金属微粉末を選択し、低い導電性で十分である場合には、導電性カーボンブラックを選択することができる。
したがって、高い導電性が求められる場合には、導電性素材の固着量を多くし、低い導電性で十分である場合には、導電性素材の固着量を少なくすればよい。
例えば、前記導電性素材を適当な溶媒に分散もしくは溶解させて得られる分散液、溶液又は塗料を、空隙に対して、噴霧、塗布、印刷する方法や、毛細管現象やバキューム(吸引手段)を利用して空隙内に吸い上げて供給する方法、シリンジなどの注入手段による圧入によって空隙内に供給する方法、などの公知の方法を用いて前記導電性素材を前記空隙S内に供給した後、溶媒を乾燥によって除去することによって、あるいは前記導電性素材の粉末を、前記合成樹脂成型体2の空隙S内に直接噴射、塗布等して供給することによって行うことができる。
その際、前記分散液、溶液又は塗料は、その電気抵抗ないし電気伝導率が所望の値になるように調製されていることが好ましい。
これらは、いずれも、長尺な合成樹脂成型体2の空隙S内に導電層Eの形成を行い、ロールtoロール方式により長尺なペン先1を連続的に走行させながら行うものである。
このような製造工程によれば、ペン先1を安価に効率良く量産することが可能となる。
さらに、図9(A)においては、スプレー手段8a,8aから液状の導電性素材を合成樹脂成型体2に噴霧することによって導電層Eが形成されるよう構成されているが、前記スプレー手段8a,8aを配設する代わりに一対の送出ローラを設置し、これらのローラ間に供給される合成樹脂成型体2に液状の導電性素材を塗布して導電層Eを形成する等、導電性素材供給部8として公知の手段を用いて、合成樹脂成型体2に導電層Eが形成されるよう構成してもよい。
したがって、その場合には、バキュームによる吸引や、シリンジによる圧入によって空隙内に前記導電性素材を供給する方法を選択する。
前記溶媒としては、例えば、
アセトンなどのケトン類、メチルエーテルなどのエーテル類、酢酸エチルなどのエステル類、ペンタンなどの脂肪族炭化水素類、ベンゼンなどの芳香族炭化水素類、メチルアルコール、エチルアルコールなどのアルコール類、水など
を挙げることができる。
これらの1種又は2種以上を、任意に混合して使用することができる。
なお、前記溶媒の使用量については、目的に応じて適宜選択すればよい。
前記接着剤としては、エポキシ樹脂、ポリエステル、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリアミド、フェノール樹脂、ポリウレタン、アクリル樹脂、メラミン樹脂、ポリスチレン、ポリオレフィン、酢酸ビニル、ラテックスやシリコンゴム、ニトリルゴムなどのゴム系、ポリビニルアルコールやでんぷん等が挙げられる。
このような構成によって、前記導電性素材が、前記空隙Sから脱落することを、より確実に防止又は抑制することができる。
前記合成樹脂成型体2をエラストマで構成すると、エラストマは極めて優れた柔軟性・防滑性を有するので、この合成樹脂成型体2からなるペン先1は、筆記感において極めて優れたものになる。
一方、その長さによっては、そのまま使用した場合には、柔らか過ぎて軸部2bにおいて折れ曲がりやすく、ペン本体に保持し難くなる。
しかしながら、図11~13に示すように、前記合成樹脂成型体2の外周を被覆するように、前記外皮部3を形成すると、前記合成樹脂成型体2は、これをペン先として使用した場合には、その軸部(保持部)における折れ曲がりが防止されるので、ペン先において優れた保持性能と筆記感を得ることができる。
なお、図13に示すように、前記合成樹脂成型体2が、その軸方向に直交する横断面視において、リブL,L間に径方向外側に向かって開口する空隙Sを有するものである場合(例えば図3および図4)には、外皮部3を、リブL,L間において、径方向内側に向かってやや膨出するよう構成してもよい。
このような構成によって、ペン先において、意匠的な調和感、同質感、統一感などが得られる。
しかしながら、前記外皮部3が導電性を有している場合には、前記外皮部3と前記合成樹脂成型体2の両方が導電性を有するので、タッチパネルに、より検知され易くなる。
したがって、タッチパネルの画面に接触又は近接することによる誤動作を、防止又は極めて高い確率で抑止することができ、高い精度での入力が可能になる。
例えば、予め押出成形などで形成された合成樹脂成型体2の外周に対して、ポリアセタール(POM)やポリアミドなどの樹脂を、押出成型で被覆して外皮部3を形成することができる。
その際、前記外皮部(被膜)を構成する材料に顔料を添加して、前記外皮部を着色することが可能である。
その際、前記合成樹脂成型体2や、タッチ部2aの長さは、用途に応じて決定することができる。
その際、図15に示すように、前記合成樹脂成型体2に、その後端部を収容(嵌合)する保持部材5を装着させることによって、ペン先として使用することが可能となる。
図15において、前記保持部材5は、比較的硬質の材料からなるもので、その先端部に、前記合成樹脂成型体2の後端部を収容する筒状部を有する棒状体からなるものである。
この場合において、前記保持部材の前記合成樹脂成型体への装着については、圧入、接
着、溶着など公知の方法によって、行うことができる。
例えば、硬質プラスチック(硬質性樹脂材料)や、金属材料などの硬質性の材料が選択される。
このような硬質性の材料で、前記保持部材5を構成する場合には、その後端部を細くする等して、ペン先自体を小型化することが可能となる。
このような構成によって、前記タッチ部2aの表面と前記保持部材5の表面とを連続した面のように見せることができるので、ペン先としての外観品質が向上する。
このような構成によって、ペン先において、意匠的な調和感、同質感、統一感などが得られる。
このような構成によれば、軸部2bにおける折れ曲がりが防止されることに加え、ペン先1に、その先端から後端まで導通する導電性を付与することができる。
しかも、前記合成樹脂成型体2自体の長さを短くすることができるので、前記導電性素材の空隙S内への供給が容易になるという作用効果が得られ、この空隙S内に形成される導電層の距離(長手方向の長さ)が短くなることから、導電性が向上する(電気抵抗が低くなる)という作用効果も期待できる。
このような構成によれば、前記保持部材5に対して、前記外皮部3を有する合成樹脂成
型体2が、強固に嵌合される。
この場合には、このペンホルダ4に、前記合成樹脂成型体2が、その先端部のみが顕出するよう内包されているので、その軸部(保持部)2bにおける折れ曲がりが防止されると同時に、先端部において優れた保持性能と筆記感を得ることができる。
なお、使用の際の接触などによって、タッチパネルの表面が傷つくことを防止する観点から、好ましくは硬質樹脂材料が選択される。
その際、前記合成樹脂成型体2の中心C(図8参照)の大きさやその有無、リブL、環状部RL、連結リブCL(図4参照)の大きさなどを調節することによって、タッチパネルへの接地面積を調節し、タッチ部の硬さや摩擦力を調節することができるので、前記ペン先1に適度な筆記感を付与することができる一方、前記空隙S(又はこの空隙Sを構成する空間)の大きさや数、この空隙S内に形成される導電層Eの厚さなどを調節することによって、ペン先1に適度な導電性を付与することができる。
したがって、この発明によれば、前記中心C、リブL、環状部RL、連結リブCL、空隙S、および導電層Eを適宜調節することによって、適度な筆記性能と導電性とを兼ね備えたペン先を提供することができる。
(ペン先の製造)
(1)合成樹脂成型体の製造
表面硬さ(JIS K7215:タイプD)53のエラストマ(導電性なし)を、押出成型し、図2に示す横断面形状を構成する複数のリブと空隙を有する合成樹脂成型体(外径φ1.4mm)を得た。
得られた合成樹脂成型体の外周に、押出成型によってポリアセタール(導電性なし)をコーティングして外皮部(外径φ2.4mm)を形成して、軸部材を得た。
得られた軸部材の先端の外皮を、研削加工にて除去して合成樹脂成型体を顕出させ、先端を砲弾形状に加工して、全長30mmのペン先を得た。
得られたペン先の後端部を、導電性カーボンブラック分散液(W-311N;ライオン製)に浸して、合成樹脂成型体の空隙内に、その毛細管作用を利用して、導電性カーボンブラック分散液を吸引させ、後端から先端部に亘って導電性カーボンブラックを付着させた。
得られたものを、乾燥して溶媒を除去して、導電性カーボンブラックを各リブの内壁に固定させて、目的とする導電性のペン先を得た。
(ペン先の製造)
導電性カーボンブラック分散液に代えて導電性有機材料の水分散液(PEDOT/PSS)を用いること以外は、実施例1と同様の方法により、導電性のペン先を製造した。
(ペン先の製造)
導電性カーボンブラック分散液に代えて、コロイド状銀微粉末の水分散液を用いること以外は、実施例1と同様の方法により、導電性のペン先を製造した。
(ペン先の製造)
導電性カーボンブラック分散液に代えてカーボンナノチューブの水分散液を用い、毛細管作用を利用して分散液を吸引する方法に代えて、バキュームにより分散液を強制的に吸引する方法を用いること以外は、実施例1と同様の方法により、導電性のペン先を製造した。
導電層の形成を行わないこと以外は、実施例1と同様の方法により、ペン先を製造した。
上記得られたペン先について、下記試験方法に基づき導電性の評価を行った。
ペン先の先端部と後端部にテスターを当てて、電気抵抗を測定するとともに、電磁誘導式によるデジタイザーを使用した端末のタッチペンのペン先として実際に使用して、問題なく使用できるかどうかを確認した。
実施例1~4において得られたペン先は、いずれも導電性を有し、電磁誘導式によるデジタイザーを使用した端末の、タッチペンのペン先として使用可能なものであった。
以上のことから、この発明のペン先は、適度な導電性を有し、タッチペン用のペン先として有用であることは、明らかである。
(ペン先の製造)
表面硬さ(JIS K7215:タイプD)53のエラストマ(導電性なし)に代えて表面硬さ(JIS K7215:タイプD)47のエラストマ(導電性なし)を用いること以外は、実施例1と同様の方法により、導電性のペン先を製造した。
(ペン先の製造)
表面硬さ(JIS K7215:タイプD)53のエラストマ(導電性なし)に代えて表面硬さ(JIS K7215:タイプD)63のエラストマ(導電性なし)を用いること以外は、実施例1と同様の方法により、導電性のペン先を製造した。
摺動性と防滑性と弾力感のバランス(筆記性能)の評価
上記実施例1~6において得られたペン先の摺動性と防滑性と弾力感のバランスについて、下記評価方法に基づき、評価を行った。
その結果を、表2に示す。
得られたペン先について、官能評価パネル10名に使用(筆記)時の摺動性と防滑性と弾力感を判別してもらい、下記の評価基準に従って官能評価を行った。
なお、評価は、ポリアセタール(POM)製で、内部構造が無垢(中実)の合成樹脂成型体を対照とし、この対照と比較することによって行った。
実施例1~6において得られたペン先は、いずれも対照のペン先と同等以上の摺動性と防滑性と弾力感のバランスを有しており、書きやすさと、筆記性能において優れていた。
以上から、この発明のペン先は、優れた導電性と筆記性能を有することは、明らかである。
したがって、このタッチパネル用ペン先は、タッチパネルの画面との接触の際には、前記合成樹脂成型体を構成する素材に由来する特性は維持されたまま、前記導電層による導電性が発揮されるので、静電容量方式や電磁誘導方式などの各種方式のタッチパネル用ペン先として、より広い用途での使用が可能なものである。
2 合成樹脂成型体
2a タッチ部
2b 軸部
3 外皮部
4 ペンホルダ
5 保持部材
6 固定部材
7 成型体供給部
8 導電性素材供給部
8a スプレー手段
9 導電性素材液槽
10 乾燥・固化手段
11 成型体回収部
12,13,14,15 ガイドローラ
16 液状の導電性素材
L リブ
CL 連結リブ
RL 環状部
C 中心部
S 空隙
E 導電層
P 合成樹脂成型体の進行方向
Claims (13)
- 合成樹脂成型体で構成されるタッチパネル用ペン先であって、
前記合成樹脂成型体は、
その外周部から内側に向かって、互いに所定の間隔で放射状に延設した複数のリブと、前記リブにより囲まれた、一または複数の空隙とを有するもので構成され、
前記空隙は、
前記合成樹脂成型体の先端から後端まで、軸線方向に沿って延びるように構成され、かつその内部の先端から後端に亘って軸線方向に沿って形成される、導電性素材で構成された所要の厚さの導電層を有し、
前記導電層は、
前記空隙の表面上に所要の厚さの層が少なくとも形成されるように構成され、かつ前記合成樹脂成型体の空隙率が90%~5%になるよう、前記空隙が残されるように構成されていること
を特徴とするタッチパネル用ペン先。 - 前記合成樹脂成型体を構成する樹脂材料は、
エラストマであること
を特徴とする請求項1に記載のタッチパネル用ペン先。 - 前記エラストマは、
その表面硬さ(JIS K 7215;タイプD)が、40~63のものであること
を特徴とする請求項2に記載のタッチパネル用ペン先。 - 前記合成樹脂成型体は、
その外周を被覆するように形成された、硬質樹脂材料からなる所要の厚さの外皮部を備えること
を特徴とする請求項1~3のいずれかに記載のタッチパネル用ペン先。 - 前記合成樹脂成型体は、
その先端部を、研削加工によって、半球ないし砲弾状、筆状、チーゼル状、クサビ状に形成することによってタッチ部が構成されたものであること
を特徴とする請求項1~3のいずれかに記載のタッチパネル用ペン先。 - 前記空隙は、
互いに大きさの異なる複数の空間が連通してなる一または複数の空隙、あるいは互いに大きさの異なる複数の空隙で構成されていること
を特徴とする請求項1~5のいずれかに記載のタッチパネル用ペン先。 - 前記導電性素材は、
導電性カーボンブラック、グラファイト、カーボンナノチューブ、金属もしくはその酸化物、導電性セラミックスおよび導電性有機材料から選択されること
を特徴とする請求項1~6のいずれかに記載のタッチパネル用ペン先。 - 前記導電層は、
前記導電性素材を前記空隙の壁面上に、接着剤を用いて固定することによって形成されていること
を特徴とする請求項1~7のいずれかに記載のタッチパネル用ペン先。 - 前記合成樹脂成型体と、前記合成樹脂成型体の後端部を収容する保持部材で構成されること
を特徴とする請求項1~8のいずれかに記載のタッチパネル用ペン先。 - 外周部から内側に向かって、互いに所定の間隔で放射状に延設した複数のリブと、前記リブにより囲まれた、先端から後端まで軸線方向に沿って延びる、一または複数の空隙と、を有する合成樹脂成型体を形成する工程と、
前記合成樹脂成型体の空隙内に、導電性素材を含む溶液、分散体または塗料、あるいはこれらのいずれかに接着剤を配合したものを、供給した後、乾燥させて、前記導電性素材を固定して導電層を形成せしめる工程を含み、
前記導電層は、
前記空隙の表面上に所要の厚さの層が少なくとも形成されるように構成され、かつ前記合成樹脂成型体の空隙率が90%~5%になるよう、前記空隙が残されるように構成されていること
を特徴とするタッチパネル用ペン先の製造方法。 - 前記タッチパネル用ペン先の電気抵抗ないし電気伝導率が、所望の値になるよう前記溶液、前記分散体または前記塗料を調製する工程を含むこと
を特徴とする請求項10に記載のタッチパネル用ペン先の製造方法。 - 請求項1~9のいずれかに記載のタッチパネル用ペン先、あるいは請求項10又は11に記載の製造方法によって得られるタッチパネル用ペン先を備えること
を特徴とするタッチペン。 - タッチパネル用ペン先と、前記タッチパネル用ペン先を保持する中空のペンホルダを具備するタッチペンであって、
前記タッチパネル用ペン先は、
請求項1~9のいずれかに記載のタッチパネル用ペン先、あるいは請求項10又は11に記載の製造方法によって得られるタッチパネル用ペン先であって、
前記タッチパネル用ペン先の後端部を収容する保持部材と、前記保持部材の後端部を収容して、前記ペンホルダの内部に固定する固定部材を備えること
を特徴とするタッチペン。
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