JP7240820B2 - 制御装置、発電設備、制御方法、及びプログラム - Google Patents

制御装置、発電設備、制御方法、及びプログラム Download PDF

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Description

本発明は、制御装置、発電設備、制御方法、及びプログラムに関する。
プラント等には、ガスエンジンを用いた発電設備が設けられている場合がある。このような発電設備として、停電の有無、電力系統との契約内容等に応じて、電力系統に連系(並列)して電力系統に電力を供給する「系統連系運転」と、電力系統との連系を解除(解列)してプラント内の電気設備等の負荷に電力を供給する「自立運転」とを適宜切り替えながら運転を行うものがある。
ここで、ガスエンジンにおいて、供給されたガスが燃焼しない失火が発生する場合がある。ガスエンジンに失火が発生した状態で運転を継続すると、ガスの供給が過剰となり発電設備の機器が破損する可能性がある。このため、ガスエンジンにおいて失火が発生したことを正確に検出する技術が求められている。
例えば特許文献1及び特許文献2には、出力の変動量に基づいて失火の検出を行う方法が記載されている。発電設備の運転状態が系統連系運転である場合、失火により出力に変動が生じる。このため、このような出力の変動量に基づく失火検出方法は、系統連系運転時に用いられる。
また、例えば特許文献3には、回転周期に基づいて失火の検出を行う失火検出装置が記載されている。発電設備の運転状態が自立運転である場合、失火により回転数に変動が生じる。このため、このような回転数(又は回転周期)の変動に基づく失火検出方法は、自立運転時に用いられる。
特開平6-58196号公報 特開2007-278106号公報 特開平2-291476号公報
しかしながら、従来の発電設備では、系統連系運転と自立運転との運転状態の切り替えをリアルタイム且つ正確に検出できない可能性がある。
このため、例えば発電設備の運転状態が系統連系運転であるにも関わらず、自立運転を行っていると誤判断した場合、発電設備は自立運転用の失火判定(即ち、回転数に基づく判定)を行ってしまう。そうすると、系統連系運転では失火が発生しても電力系統からの電力により回転数が維持されるため、発電設備は失火の発生を検出することができない。この場合、失火状態のガスエンジンにガスが供給され続けてしまうので、発電設備の機器に故障が生じる可能性がある。
一方、発電設備の運転状態が自立運転であるにも関わらず、系統連系運転を行っていると誤判断した場合、発電設備は系統連系運転用の失火判定(即ち、出力に基づく判定)を行ってしまう。自立運転では、接続される負荷の稼働状態に応じて発電設備の出力が変動する。このため、発電設備は、例えば負荷の電源がオフされたことにより出力が低下したときに失火が発生したと誤検出して、出力を低下又は停止させてしまう可能性がある。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであって、自立運転及び系統連系運転それぞれに適した失火対応運転を行うことが可能な制御装置、発電設備、制御方法、及びプログラムを提供する。
上記課題を解決するため、本発明は以下の手段を採用している。
本発明の第1の態様によれば、自立運転系統連系運転とを切り替えて発電を行う発電設備のエンジンを制御する制御装置であって、回転数が所定の回転数下限値以下に低下した場合に、ガスカットを行って第1の失火予備動作期間に入る第1失火予備動作処理部と、前記第1の失火予備動作期間中において、第1確定時間以上経過し、且つ、前記回転数が前記回転数下限値以下の状態から回復しない場合に前記エンジンを停止させる第1エンジン停止処理部と、出力が前記自立運転用の第1最小出力値よりも小さい値に設定された前記系統連系運転用の第2最小出力値以下に低下した場合に、ガスカットを行って第2の失火予備動作期間に入る第2失火予備動作処理部と、前記第2失火予備動作期間中において、第2確定時間以上経過し、且つ、前記出力が前記第2最小出力値以下の状態から回復しない場合に前記エンジンを停止させる第2エンジン停止処理部と、を備える。
このようにすることで、制御装置は、発電設備の運転状態が自立運転及び系統連系運転の何れであっても、回転数又は出力に基づいて失火が発生した可能性があることを検出することができる。また、制御装置は、失火が発生した可能性があると判断した場合、ガスカットを行うことにより、エンジンへのガス供給が過剰となり機器が故障してしまうことを早期に抑制することができる。
更に、制御装置は、第1又は第2の失火予備動作期間中に回転数又は出力が回復したか否かを監視することにより、失火の発生が確定的であることを精度よく判断して、エンジンを安全に停止させることができる。このように、制御装置は、発電設備の運転状態が自立運転であるか系統連系運転であるかに関わらず、それぞれの運転状態に適した失火対応運転を行うことが可能である。
本発明の第2の態様によれば、第1の態様に係る制御装置は、前記第1の失火予備動作期間中において、前記第1確定時間以上経過する前に前記回転数が回復した場合に前記ガスカットを解除して前記第1の失火予備動作期間を終了させる第1回復処理部を更に備える。
このようにすることで、制御装置は、例えば自立運転時に負荷変動により一時的に回転数が低下した場合、ガスカットを解除して平常運転に復帰させることができる。これにより、制御装置は、回転数の低下が失火によるものであるか、失火以外の原因によるものであるかを精度よく判断し、発電設備が誤って停止されることを抑制することができる。
本発明の第3の態様によれば、第1又は第2の態様に係る制御装置は、前記第2の失火予備動作期間中において、前記第2確定時間以上経過する前に前記出力が回復した場合に前記ガスカットを解除して前記第2の失火予備動作期間を終了させる第2回復処理部を更に備える。
このようにすることで、制御装置は、例えば系統連系運転時に発電設備が電力系統から遮断されたことにより一時的に出力が低下した場合、ガスカットを解除して平常運転に復帰させることができる。これにより、制御装置は、出力の低下が失火によるものであるか、失火以外の原因によるものであるかを精度よく判断し、発電設備が誤って停止されることを抑制することができる。
本発明の第4の態様によれば、自立運転系統連系運転とを切り替えて発電を行う発電設備は、エンジンと、前記エンジンを制御する、第1から第3の何れか一の態様に記載の制御装置と、を備える。
本発明の第5の態様によれば、自立運転系統連系運転とを切り替えて発電を行う発電設備のエンジンの制御方法は、回転数が所定の回転数下限値以下に低下した場合に、ガスカットを行って第1の失火予備動作期間に入る第1失火予備動作処理ステップと、前記第1の失火予備動作期間中において、第1確定時間以上経過し、且つ、前記回転数が前記回転数下限値以下の状態から回復しない場合に前記エンジンを停止させる第1エンジン停止処理ステップと、出力が前記自立運転用の第1最小出力値よりも小さい値に設定された前記系統連系運転用の第2最小出力値以下に低下した場合に、ガスカットを行って第2の失火予備動作期間に入る第2失火予備動作処理ステップと、前記第2失火予備動作期間中において、第2確定時間以上経過し、且つ、前記出力が前記第2最小出力値以下の状態から回復しない場合に前記エンジンを停止させる第2エンジン停止処理ステップと、を有する。
本発明の第6の態様によれば、自立運転系統連系運転とを切り替えて発電を行う発電設備のエンジンを制御する制御装置のコンピュータを機能させるプログラムは、前記コンピュータに、回転数が所定の回転数下限値以下に低下した場合に、ガスカットを行って第1の失火予備動作期間に入る第1失火予備動作処理ステップと、前記第1の失火予備動作期間中において、第1確定時間以上経過し、且つ、前記回転数が前記回転数下限値以下の状態か回復しない場合に前記エンジンを停止させる第1エンジン停止処理ステップと、出力が前記自立運転用の第1最小出力値よりも小さい値に設定された前記系統連系運転用の第2最小出力値以下に低下した場合に、ガスカットを行って第2の失火予備動作期間に入る第2失火予備動作処理ステップと、前記第2失火予備動作期間中において、第2確定時間以上経過し、且つ、前記出力が前記第2最小出力値以下の状態から回復しない場合に前記エンジンを停止させる第2エンジン停止処理ステップと、を実行させる。
本発明に係る制御装置、発電設備、制御方法、及びプログラムによれば、自立運転及び系統連系運転それぞれに適した失火対応運転を行うことが可能である。
本発明の一実施形態に係る発電設備の全体構成を示す概略図である。 本発明の一実施形態に係る制御装置の機能構成を示す図である。 本発明の一実施形態に係る制御装置における自立運転時の処理の一例を示す第1のフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る制御装置における自立運転時の機能を説明するための図である。 本発明の一実施形態に係る制御装置における自立運転時の処理の一例を示す第2のフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る制御装置における系統連系運転時の処理の一例を示す第1のフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る制御装置における系統連系運転時の機能を説明するための図である。 本発明の一実施形態に係る制御装置における系統連系運転時の処理の一例を示す第2のフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る制御装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
以下、本発明の一実施形態に係る発電設備1について、図1~図9を参照しながら説明する。
(発電設備の全体構成)
図1は、本発明の一実施形態に係る発電設備の全体構成を示す概略図である。
図1に示すように、本実施形態に係る発電設備1は、エンジン10と、発電機11と、ガス供給部12と、制御装置13とを備えている。
エンジン10は、ガス供給部12から供給されたガスを燃焼させることにより、出力軸14を回転駆動させる内燃機関である。
発電機11は、出力軸14を介してエンジン10と接続されており、出力軸14から伝達される回転駆動力により発電を行う。
発電機11は、遮断器15を介して電力系統2に接続可能とされ、遮断器16を介して発電設備1が設置された施設(例えばプラント等)内の電気設備3に接続可能とされる。なお、以下の説明において、電力系統2及び電気設備3を「負荷」とも記載する。
発電機11が発電した電力は、遮断器15及び遮断器16を開閉することにより、電力系統2又は電気設備3に出力(供給)される。
具体的には、遮断器15が「閉」状態、且つ遮断器16が「開」状態のとき、発電機11から電力系統2に電力が出力される。このときの発電設備1の運転状態を「系統連系運転」と称する。また、遮断器15が「開」状態、且つ遮断器16が「閉」状態のとき、発電機11から電気設備3に電力が出力される。このときの発電設備1の運転状態を「自立運転」と称する。
なお、発電設備1の運転状態(「系統連系運転」又は「自立運転」)の切り替えは、不図示の制御盤により、電力系統2との契約内容(例えば所定の時間帯に電力系統2に電力を供給する等)、停電の発生等に応じて自動的に行われる。また、発電設備1の運転状態の切り替えは、制御盤を介して作業員により手動で行われてもよい。
発電設備1には、複数のセンサが設けられている。例えば、本実施形態では、発電機11に、「出力(kW)」を計測する電力計11Aと、「回転数(min-1)」を計測する回転数計測センサ11Bとが設けられている。電力計11A、回転数計測センサ11Bにより計測された計測値(出力、回転数)を含む信号は、逐次、制御装置13に送信される。
制御装置13は、発電機11の電力計11A、回転数計測センサ11Bから受信した計測値に基づいて、発電設備1のエンジン10を制御する。
具体的には、制御装置13は、発電機11が定格回転数(例えば「1500mim-1」)を維持するように、ガス供給部12に対しガス供給量を変更する制御指令を出力する等のフィードバック制御を行う。
また、制御装置13は、エンジン10において失火が発生したことを検出した場合、失火対応運転を行うようエンジン10を制御する。なお、失火対応運転の詳細については後述する。
(制御装置の機能構成)
図2は、本発明の一実施形態に係る制御装置の機能構成を示す図である。
図2に示すように、本実施形態に係る制御装置13は、計測値取得部131と、第1失火予備動作処理部132と、第1エンジン停止処理部133と、第1回復処理部134と、第2失火予備動作処理部135と、第2エンジン停止処理部136と、第2回復処理部137とを備えている。
計測値取得部131は、発電機11の電力計11Aから受信した信号より発電機11の「回転数(min-1)」を取得し、回転数計測センサ11Bから受信した信号より発電機11の「出力(kW)」を取得する。
第1失火予備動作処理部132は、発電機11の回転数が所定値以下に低下した場合に、ガスカットを行って所定時間の「第1の失火予備動作期間」に入る。
第1エンジン停止処理部133は、第1の失火予備動作期間中において、発電機11の回転数が回復しない場合にエンジン10を停止させる。
第1回復処理部134は、第1の失火予備動作期間中において、発電機11の回転数が回復した場合にガスカットを解除して第1の失火予備動作期間を終了させる。
第2失火予備動作処理部135は、発電機11の出力が所定値以下に低下した場合に、ガスカットを行って所定時間の第2の失火予備動作期間に入る。
第2エンジン停止処理部136は、第2失火予備動作期間中において、発電機11の出力が回復せず、且つ、発電機11の回転数に変動がない場合にエンジン10を停止させる。
第2回復処理部137は、第2の失火予備動作期間中において、発電機11の出力が回復した場合にガスカットを解除して第2の失火予備動作期間を終了させる。
(制御装置の処理フロー)
図3は、本発明の一実施形態に係る制御装置における自立運転時の処理の一例を示す第1のフローチャートである。
図4は、本発明の一実施形態に係る制御装置における自立運転時の機能を説明するための図である。
図5は、本発明の一実施形態に係る制御装置における自立運転時の処理の一例を示す第2のフローチャートである。
以下、図3~図5を参照しながら、制御装置13における自立運転時の失火対応運転の一例を説明する。なお、図3~図5は自立運転時に失火が発生した例を示しているが、本実施形態に係る制御装置13は、発電設備1の運転状態が「系統連系運転」であるか「自立運転」であるかを区別しない。即ち、制御装置13は、発電設備1の運転状態に関わらず、常に図3~図5における各処理を実行する。
まず、制御装置13は、図3に示す第1判定処理S10を実行する。
図3に示すように、計測値取得部131は、発電機11の回転数計測センサ11Bから発電機11の「回転数(min-1)」を取得する(ステップS100)。
次に、第1失火予備動作処理部132は、発電機11の回転数が所定値以下であるか否かを判定する(ステップS101)。
回転数の所定値は、例えば発電機11の機種、性能等に応じて予め設定された許容変動範囲の下限値(例えば「定格回転数の-16%」)が設定される。なお、他の実施形態では、下限値として異なる値が設定されてもよい。このとき、下限値は定格回転数の-5%から30%までの値であることが望ましい。
第1失火予備動作処理部132は、発電機11の回転数が所定値以下(即ち、定格回転数の-16%以下)である場合(ステップS101:YES)、失火の可能性があると判断して「第1失火予備動作」をONにし(ステップS102)、第1判定処理S10を終了する。
図4に示すように、自立運転時、時間t1において失火が発生した場合、発電機11の回転数は徐々に減少する。このとき、発電機11の出力も、回転数の低下に伴い緩やかに減少する。そして、時間t2において回転数が所定値以下となると(図3のステップS101:YES)、第1失火予備動作処理部132は失火の可能性ありと判断して「第1失火予備動作」をONにする(図3のステップS102)。
なお、自立運転時は、負荷変動(例えば電気設備3の電源がOFFされる等)によっても出力が低下する場合がある。このため、自立運転時に出力の変動に基づいて失火の有無を判断する場合、負荷変動による出力低下と失火による出力低下とを判別するための閾値を設定する必要がある。即ち、最低限の負荷を稼働させる際の出力最小値を、負荷変動と失火とを判別するための閾値として設定する必要がある。しかしながら、失火により出力が低下する速度は遅いため、出力に基づき失火の有無を判断しようとすると、失火が発生した時間t1から、出力最小値に達する時間t4までの長時間、失火であるか否かを判別することができない。そうすると、失火であると判別する前に、ガスの過供給により発電設備1の機器が故障してしまう可能性がある。このため、本実施形態に係る第1失火予備動作処理部132は、出力ではなく、回転数を監視することより、自立運転時の失火の有無を検出可能としている。
また、第1失火予備動作処理部132は、発電機11の回転数が所定値よりも大きい(即ち、許容変動範囲内である)場合(ステップS101:NO)、第1判定処理S10を終了する。
例えば、図4に示すように、時間t1から時間t2までの期間では、発電機11の回転数は低下しているものの、所定値よりも大きい。この場合、回転数の低下は負荷の変動等に伴う一時的なものである可能性があるので、第1失火予備動作処理部132は、第1失火予備動作をONにせず第1判定処理S10を終了する。なお、このとき、制御装置13により回転数を定格回転数に戻そうとするフィードバック制御が行われるため、ガス供給量は上昇する。
制御装置13は、図3の第1判定処理S10と並行して、図5の第1失火対応処理S11を実行する。
図5に示すように、第1失火予備動作処理部132は、「第1失火予備動作」がONであるか否かを判断する(ステップS110)。
「第1失火予備動作」がONである場合(ステップS110:YES)、第1失火予備動作処理部132は、ステップS111~S112の失火予備動作を実行する。
具体的には、第1失火予備動作処理部132は、タイマのカウントを開始して(ステップS111)、所定時間の「第1の失火予備動作期間」に入る。
自立運転時は、負荷変動により、一時的に回転数が許容変動範囲を超えてしまう可能性がある。このため、第1失火予備動作処理部132は、回転数の低下が、失火による持続的なものであるか、負荷変動による一時的なものであるか確定するために、第1の失火予備動作期間中の回転数の変化を監視している。なお、所定時間は、以下の説明において、「確定時間P1」とも記載する。本実施形態では、確定時間P1として、例えば「50ms」が設定される。また、他の実施形態では、確定時間P1として異なる値が設定されてもよい。なお、回転数計測センサ11Bからの信号にノイズが印加されたとき、回転数が低下したと誤計測される場合がある。このとき、確定時間P1を「30ms」未満にすると、ノイズと失火との判別が困難になるため、失火判定の精度が低下する可能性がある。したがって、確定時間P1は「30ms」以上であることが望ましい。
また、第1失火予備動作処理部132は、失火予備動作としてガスカットを実行する(ステップS112)。
ガスカットとは、第1失火予備動作処理部132がガス供給部12に対し、エンジン10へのガスの供給を停止する(ガス供給量を「0」にする)制御指令を出力する処理である。これにより、図4に示すように、エンジン10へのガスの供給は時間t2の時点で一時的に停止される。
自立運転時には、失火以外の原因により回転数が低下する場合がある。しかしながら、本実施形態では、第1失火予備動作処理部132は、回転数が所定値以下となった場合は、失火の可能性がありと判断して即座に失火予備動作であるガスカットを実行する。このように、第1失火予備動作処理部132が早期にガスカットを行うので、ガスの過供給により発電設備1の機器が破損する危険性を大幅に低減させることができる。
一方、「第1失火予備動作」がONではない場合(ステップS110:NO)、第1失火予備動作処理部132は第1失火対応処理S11を終了する。
また、「第1失火予備動作」がONである場合(ステップS110:YES)、計測値取得部131は、発電機11の回転数計測センサ11Bから発電機11の「回転数(min-1)」を取得する(ステップS113)。
計測値取得部131が回転数を取得すると、第1エンジン停止処理部133及び第1回復処理部134は、発電機11の回転数が所定値以下のままであるか、回復したかを判断する(ステップS114)。
第1エンジン停止処理部133は、発電機11の回転数が所定値以下のままである場合(ステップS114:YES)、タイマの値が確定時間P1以上となったかを判断する(ステップS115)。例えば図4に示すように、時間t3においてタイマの値が確定時間P1以上になったとする(ステップS115:YES)。そうすると、第1エンジン停止処理部133は、回転数が所定値以下である状態(失火の可能性がある状態)が確定時間P1以上継続しているので、失火が発生したと確定する。失火の発生が確定すると、第1エンジン停止処理部133は、エンジン10を停止させる制御指令を出力する(ステップS116)。
一方、第1エンジン停止処理部133は、タイマの値が確定時間P1未満である場合(ステップS115:NO)、ステップS113に戻り、回転数の監視を継続する。
また、第1回復処理部134は、第1の失火予備動作期間中に回転数が所定値以下ではなくなった場合(ステップS114:NO)、即ち、発電機11の回転数が回復した場合、ステップS117~S118の失火予備動作の終了処理を実行する。
具体的には、まず、第1回復処理部134は、ガスカットを解除する(ステップS117)。このとき、第1回復処理部134は、ガス供給部12に対し、発電機11の回転数が定格回転数となるようにガス供給量を指示する制御指令を出力する。
このように、第1回復処理部134は、回転数が回復した場合はガスカットを解除してエンジン10を平常運転に復帰させるので、ガスカットによる出力低下等の影響が増大することを抑制できる。
更に、第1回復処理部134は、「第1失火予備動作」をOFFにして、「第1の失火予備動作期間」を終了する(ステップS118)。
制御装置13は、上述の第1判定処理S10(図3)と第1失火対応処理S11(図5)を常に繰り返し実行する。これにより、制御装置13は、自立運転時に失火の発生を早期に検出することができるとともに、失火の発生を検出した場合は失火対応運転を行って機器の故障を抑制することができる。
図6は、本発明の一実施形態に係る制御装置における系統連系運転時の処理の一例を示す第1のフローチャートである。
図7は、本発明の一実施形態に係る制御装置における系統連系運転時の機能を説明するための図である。
図8は、本発明の一実施形態に係る制御装置における系統連系運転時の処理の一例を示す第2のフローチャートである。
以下、図6~図8を参照しながら、制御装置13における系統連系運転時の失火対応運転の一例を説明する。なお、図6~図8は系統連系運転時に失火が発生した例を示しているが、本実施形態に係る制御装置13は、発電設備1の運転状態が「系統連系運転」であるか「自立運転」であるかを区別しない。即ち、制御装置13は、発電設備1の運転状態に関わらず、上述の図3~図5の各処理と並行して、以下の図6~図8の各処理を実行する。
まず、制御装置13は、図6に示す第2判定処理S12を実行する。
図6に示すように、計測値取得部131は、発電機11の電力計11Aから発電機11の「出力(kW)」を取得する(ステップS120)。
次に、第2失火予備動作処理部135は、発電機11の出力が所定値以下であるか否かを判定する(ステップS121)。
系統連系運転時、失火が発生すると発電機11から負荷(電力系統2)への出力が急激に低下する。第2失火予備動作処理部135は、この出力の低下を検出して失火の可能性の有無を判断する。なお、出力の所定値は、自立運転時の負荷変動による出力低下と区別可能となるように、自立運転時の出力最小値(図4)よりも小さい値が設定される。具体的には、本実施形態では、出力の所定値は「0kW」に設定されるが、これに限られることはない。他の実施形態では、出力の所定値として異なる値が設定されてもよい。例えば自立運転時の出力最小値が「600kW」である場合、0kW~600kWの間の任意の値が出力の所定値として設定されてもよい。
第2失火予備動作処理部135は、発電機11の出力が所定値(「0kW」)以下である場合(ステップS121:YES)、失火の可能性があると判断して「第2失火予備動作」をONにし(ステップS122)、第2判定処理S12を終了する。
例えば、図7に示すように、時間t11において失火が発生した場合、発電機11の出力は急激に「0kW」まで低下する。そうすると、第2失火予備動作処理部135は、時間t11において出力が所定値以下になったので(図6のステップS121:YES)、失火の可能性ありと判断して「第2失火予備動作」をONにする(図6のステップS122)。
なお、系統連系運転時は、発電機11は電力系統2に接続(並列)されているので、電力系統2から発電機11に電力が供給されてしまい、回転数は定格回転数に維持される。したがって、上述の第1失火予備動作処理部132では、系統連系運転時には失火の発生を検出することが困難である。しかしながら、系統連系運転時には、第2失火予備動作処理部135が発電機11の出力を監視することにより、失火が発生した可能性を検出可能である。
更に、上述のように、第2失火予備動作処理部135が判断に用いる出力の所定値として、自立運転時の最小出力値(図4)よりも小さい値(「0kW」)が設定される。このため、第2失火予備動作処理部135により、自立運転時の負荷変動に伴う出力低下を失火と誤判断されることが抑制される。
一方、第2失火予備動作処理部135は、発電機11の出力が所定値よりも大きい場合(ステップS121:NO)、第2判定処理S12を終了する。
例えば、図7に示すように、時間t10から時間t11までの期間では失火は発生しておらず、発電機11の出力は所定値よりも大きい。このため、第2失火予備動作処理部135は、失火の可能性はないと判断して、第2判定処理S12を終了する。
また、制御装置13は、図6の第2判定処理S12と並行して、図8の第2失火対応処理S13を実行する。
図8に示すように、第2失火予備動作処理部135は、「第2失火予備動作」がONであるか否かを判断する(ステップS130)。
「第2失火予備動作」がONである場合(ステップS130:YES)、第2失火予備動作処理部135は、ステップS131~S132の失火予備動作を実行する。
具体的には、第2失火予備動作処理部135は、タイマのカウントを開始して(ステップS131)、所定時間の「第2の失火予備動作期間」に入る。
発電機11は、例えば電力系統2から切断(解列)されて系統連系運転を終了する際に、一時的に出力が「0kW」となる。このため、第2失火予備動作処理部135は、出力の低下が、失火による持続的なものであるか、失火以外の原因による一時的なものであるか確定するために、第2の失火予備動作期間中の出力の変化を監視している。なお、所定時間は、以下の説明において、「確定時間P2」とも記載する。本実施形態では、確定時間P2として、例えば「50ms」が設定される。
また、第2失火予備動作処理部135は、失火予備動作としてガスカットを実行する(ステップS132)。
ガスカットとは、第2失火予備動作処理部135がガス供給部12に対し、エンジン10へのガスの供給を停止する(ガス供給量を「0」にする)制御指令を出力する処理である。これにより、図7に示すように、エンジン10へのガスの供給は時間t11の時点で一時的に停止される。
このようにすることで、第2失火予備動作処理部135は、出力が所定値以下となり失火の可能性があると判断されるときは、早期に失火予備動作であるガスカットを実行する。これにより、第2失火予備動作処理部135は、ガスの過供給により発電設備1の機器が破損する危険性を大幅に低減させることができる。
一方、「第2失火予備動作」がONではない場合(ステップS130:NO)、第2失火予備動作処理部135は第2失火対応処理S13を終了する。
また、「第2失火予備動作」がONである場合(ステップS130:YES)、計測値取得部131は、発電機11の電力計11Aから「出力(kW)」を取得する(ステップS133)。
計測値取得部131が発電機11の出力を取得すると、第2エンジン停止処理部136及び第2回復処理部137は、発電機11の出力が所定値以下のままであるか、回復したかを判断する(ステップS134)。
第2エンジン停止処理部136は、発電機11の出力が所定値以下のままである場合(ステップS134:YES)、タイマの値が確定時間P2以上となったかを判断する(ステップS135)。例えば図7に示すように時間t12において、タイマの値が確定時間P2以上になったとする(ステップS135:YES)。そうすると、第2エンジン停止処理部136は、出力が所定値以下であり、且つ回転数が定格回転数に維持されている状態(失火の可能性がある状態)が確定時間P2以上継続しているので、失火が発生したと確定する。失火の発生が確定すると、第2エンジン停止処理部136は、エンジン10を停止させる制御指令を出力する(ステップS136)。このように、時間t12においてエンジン10が停止されると、回転数は徐々に低下していく。
一方、第2エンジン停止処理部136は、タイマの値が確定時間P2未満である場合(ステップS135:NO)、ステップS133に戻り、発電機11の出力の監視を継続する。
また、第2回復処理部137は、第2の失火予備動作期間中に出力が所定値以下ではなくなった場合(ステップS134:NO)、即ち、発電機11の出力が回復した場合、ステップS137~S138の失火予備動作の終了処理を実行する。
具体的には、まず、第2回復処理部137は、ガスカットを解除する(ステップS137)。このとき、第2回復処理部137は、ガス供給部12に対し、発電機11の回転数が定格回転数となるようにガス供給量を指示する制御指令を出力する。
このように、第2回復処理部137は、出力が回復した場合はガスカットを解除してエンジン10を平常運転に復帰させるので、ガスカットによる出力低下等の影響が増大することを抑制できる。
更に、第2回復処理部137は、「第2失火予備動作」をOFFにして、「第2の失火予備動作期間」を終了する(ステップS138)。
制御装置13は、上述の第2判定処理S12(図6)と第2失火対応処理S13(図8)を常に繰り返し実行する。これにより、制御装置13は、系統連系運転時に失火の発生を早期に検出することができるとともに、失火の発生を検出した場合は失火対応運転を行って機器の故障を抑制することができる。
また、制御装置13は、第1判定処理S10(図3)及び第1失火対応処理S11(図5)と並行して、第2判定処理S12(図6)及び第2失火対応処理S13(図8)を実行するので、発電設備1の運転状態を意識することなく、失火の発生を精度よく検出することができる。
(制御装置のハードウェア構成)
図9は、本発明の一実施形態に係る制御装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
以下、図9を参照して、制御装置13のハードウェア構成の一例について説明する。
図9に示すように、コンピュータ900は、CPU901、主記憶装置902、補助記憶装置903、インタフェース904を備える。
上述の制御装置13は、コンピュータ900に実装される。そして、上述した各処理部の動作は、プログラムの形式で補助記憶装置903に記憶されている。CPU901は、プログラムを補助記憶装置903から読み出して主記憶装置902に展開し、当該プログラムに従って上記処理を実行する。また、CPU901は、プログラムに従って、制御装置13が各種処理に用いる記憶領域を主記憶装置902に確保する。また、CPU901は、プログラムに従って、処理中のデータを記憶する記憶領域を補助記憶装置903に確保する。
補助記憶装置903の例としては、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)、DVD-ROM(Digital Versatile Disc Read Only Memory)、半導体メモリ等が挙げられる。補助記憶装置903は、コンピュータ900のバスに直接接続された内部メディアであってもよいし、インタフェース904又は通信回線を介してコンピュータ900に接続される外部メディアであってもよい。また、このプログラムが通信回線によってコンピュータ900に配信される場合、配信を受けたコンピュータ900が当該プログラムを主記憶装置902に展開し、上記処理を実行してもよい。少なくとも1つの実施形態において、補助記憶装置903は、一時的でない有形の記憶媒体である。
また、当該プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。
更に、当該プログラムは、前述した機能を補助記憶装置903に既に記憶されている他のプログラムとの組み合わせで実現するもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
(作用効果)
以上のように、本実施形態に係る制御装置13は、自立運転又は系統連系運転を行う発電設備1のエンジン10を制御する制御装置13であって、回転数が所定値以下に低下した場合に、ガスカットを行って所定時間の第1の失火予備動作期間に入る第1失火予備動作処理部132と、第1の失火予備動作期間中において、回転数が回復しない場合にエンジン10を停止させる第1エンジン停止処理部133と、出力が所定値以下に低下した場合に、ガスカットを行って所定時間の第2の失火予備動作期間に入る第2失火予備動作処理部135と、第2失火予備動作期間中において、出力が回復せず、且つ、回転数に変動がない場合にエンジン10を停止させる第2エンジン停止処理部136と、を備える。 このようにすることで、制御装置13は、発電設備1の運転状態が自立運転及び系統連系運転の何れであっても、回転数又は出力に基づいて失火が発生した可能性があることを検出することができる。例えば自立運転時は出力の低下速度が遅いため、第2失火予備動作処理部135が失火の可能性ありと判断するまでに長時間かかる可能性がある。しかしながら、同時に第1失火予備動作処理部132が回転数の監視を行っているので、失火により回転数の低下が発生する自立運転時においては、第1失火予備動作処理部132が第2失火予備動作処理部135よりも早く失火の可能性の有無を判断することができる。また、系統連系運転時は回転数が定格回転数に維持されてしまうので、第1失火予備動作処理部132が失火の有無を検出することが困難である。しかしながら、同時に第2失火予備動作処理部135が出力の監視を行っているので、失火による急激な出力の低下が発生する系統連系運転時においては、第2失火予備動作処理部135が失火の可能性の有無を判断することができる。このように、第1失火予備動作処理部132及び第2失火予備動作処理部135が並行して異なるパラメータを監視しているので、制御装置13は運転状態を認識することなく、失火が発生した可能性の有無を精度よく検出することができる。 また、制御装置13は、失火の可能性がありと判断した場合、ガスカットによる失火予備動作を行うことにより、エンジン10へのガス供給が過剰となり機器が故障してしまうことを抑制することができる。
更に、制御装置13は、第1又は第2の失火予備動作期間中に回転数又は出力が回復したか否かを監視することにより、失火の発生が確定的であることを精度よく判断して、エンジン10を安全に停止させることができる。
このように、制御装置13は、発電設備1の運転状態が自立運転であるか系統連系運転であるかに関わらず、それぞれの運転状態に適した失火対応運転を行うことが可能である。
また、制御装置13は、第1の失火予備動作期間中において、回転数が回復した場合にガスカットを解除して第1の失火予備動作期間を終了させる第1回復処理部134を更に備える。
このようにすることで、制御装置13は、例えば自立運転時に負荷変動により一時的に回転数が低下した場合、ガスカットを解除して平常運転に復帰させることができる。これにより、制御装置13は、回転数の低下が失火によるものであるか、失火以外の原因によるものであるかを精度よく判断し、発電設備1が誤って停止されることを抑制することができる。また、制御装置13は、失火発生の可能性があると判断した時点でガスカットによる失火予備動作を行い、失火ではないと判断できてからガスカットを解除することにより、失火であるか否かが確定するまでの期間においてガスの供給過剰で発電設備1の機器が故障してしまうことを抑制することができる。
また、制御装置13は、第2の失火予備動作期間中において、出力が回復した場合にガスカットを解除して第2の失火予備動作期間を終了させる第2回復処理部137を更に備える。
このようにすることで、制御装置13は、例えば系統連系運転時に発電設備1が電力系統から遮断されたことにより一時的に出力が低下した場合、ガスカットを解除して平常運転に復帰させることができる。これにより、制御装置13は、出力の低下が失火によるものであるか、失火以外の原因によるものであるかを精度よく判断し、発電設備1が誤って停止されることを抑制することができる。また、制御装置13は、失火発生の可能性があると判断した時点でガスカットによる失火予備動作を行い、失火ではないと判断できてからガスカットを解除することにより、失火であるか否かが確定するまでの期間においてガスの供給過剰で発電設備1の機器が故障してしまうことを抑制することができる。
また、出力の所定値には、自立運転時における最小出力値(図4)よりも小さい値が設定される。これにより、制御装置13は、自立運転時における負荷変動に伴う出力の低下と、系統連系運転時における失火に伴う出力の低下とを精度よく判別することができる。このため、制御装置13は、発電設備1の運転状態が自立運転であるか系統連系運転であるかに関わらず、失火の発生を検出することができる。
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明の技術的思想を逸脱しない限り、これらに限定されることはなく、多少の設計変更等も可能である。
例えば、上述の実施形態において、確定時間P1及び確定時間P2は、何れも「50ms」に設定される例について説明したが、これに限られることはない。他の実施形態では、確定時間P1と確定時間P2とには、同じ値が設定されてもよいし、異なる値が設定されてもよく、発電設備1が有する機器の機種、性能等に応じて任意の値が設定される。
1 発電設備
2 電力系統
10 エンジン
11 発電機
11A 電力計
11B 回転数計測センサ
12 ガス供給部
13 制御装置
131 計測値取得部
132 第1失火予備動作処理部
133 第1エンジン停止処理部
134 第1回復処理部
135 第2失火予備動作処理部
136 第2エンジン停止処理部
137 第2回復処理部
14 出力軸
15、16 遮断器

Claims (6)

  1. 自立運転と系統連系運転とを切り替えて発電を行う発電設備のエンジンを制御する制御装置であって、
    回転数が所定の回転数下限値以下に低下した場合に、ガスカットを行って第1の失火予備動作期間に入る第1失火予備動作処理部と、
    前記第1の失火予備動作期間中において、第1確定時間以上経過し、且つ、前記回転数が前記回転数下限値以下の状態から回復しない場合に前記エンジンを停止させる第1エンジン停止処理部と、
    出力が所定の判定閾値以下に低下した場合に、ガスカットを行って第2の失火予備動作期間に入る第2失火予備動作処理部と、
    前記第2の失火予備動作期間中において、第2確定時間以上経過し、且つ、前記出力が前記第2最小出力値以下の状態から回復しない場合に前記エンジンを停止させる第2エンジン停止処理部と、
    を備え、
    前記所定の判定閾値は、自立運転時において最低限の負荷を稼働させるための出力値であってゼロよりも大きい値である最小出力値よりも小さい値に設定されている、
    る制御装置。
  2. 前記第1の失火予備動作期間中において、前記第1確定時間以上経過する前に前記回転数が回復した場合に前記ガスカットを解除して前記第1の失火予備動作期間を終了させる第1回復処理部を更に備える、
    請求項1に記載の制御装置。
  3. 前記第2の失火予備動作期間中において、前記第2確定時間以上経過する前に前記出力が回復した場合に前記ガスカットを解除して前記第2の失火予備動作期間を終了させる第2回復処理部を更に備える、
    請求項1又は2に記載の制御装置。
  4. 自立運転と系統連系運転とを切り替えて発電を行う発電設備であって、
    エンジンと、
    前記エンジンを制御する、請求項1から3の何れか一項に記載の制御装置と、
    を備える発電設備。
  5. 自立運転と系統連系運転とを切り替えて発電を行う発電設備のエンジンの制御方法であって、
    回転数が所定の回転数下限値以下に低下した場合に、ガスカットを行って第1の失火予備動作期間に入る第1失火予備動作処理ステップと、
    前記第1の失火予備動作期間中において、第1確定時間以上経過し、且つ、前記回転数が前記回転数下限値以下の状態から回復しない場合に前記エンジンを停止させる第1エンジン停止処理ステップと、
    出力が所定の判定閾値以下に低下した場合に、ガスカットを行って第2の失火予備動作期間に入る第2失火予備動作処理ステップと、
    前記第2の失火予備動作期間中において、第2確定時間以上経過し、且つ、前記出力が前記第2最小出力値以下の状態から回復しない場合に前記エンジンを停止させる第2エンジン停止処理ステップと、
    を有し、
    前記所定の判定閾値は、自立運転時において最低限の負荷を稼働させるための出力値であってゼロよりも大きい値である最小出力値よりも小さい値に設定されている、
    制御方法。
  6. 自立運転と系統連系運転とを切り替えて発電を行う発電設備のエンジンを制御する制御装置のコンピュータを機能させるプログラムであって、前記コンピュータに、
    回転数が所定の回転数下限値以下に低下した場合に、ガスカットを行って第1の失火予備動作期間に入る第1失火予備動作処理ステップと、
    前記第1の失火予備動作期間中において、第1確定時間以上経過し、且つ、前記回転数が前記回転数下限値以下の状態から回復しない場合に前記エンジンを停止させる第1エンジン停止処理ステップと、
    出力が所定の判定閾値以下に低下した場合に、ガスカットを行って第2の失火予備動作期間に入る第2失火予備動作処理ステップと、
    前記第2の失火予備動作期間中において、第2確定時間以上経過し、且つ、前記出力が前記第2最小出力値以下の状態から回復しない場合に前記エンジンを停止させる第2エンジン停止処理ステップと、
    を実行させるプログラムであって、
    前記所定の判定閾値は、自立運転時において最低限の負荷を稼働させるための出力値であってゼロよりも大きい値である最小出力値よりも小さい値に設定されている、
    プログラム。
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