JP7239952B1 - 食品廃棄物を利用したメタン資源化マッチングシステム - Google Patents

食品廃棄物を利用したメタン資源化マッチングシステム Download PDF

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Abstract

メタン資源化マッチングシステム1は、食品廃棄物の排出元に備わり食品廃棄物に関する情報を入力する第一端末装置30と、バイオガスプラントに備わりバイオガスプラントの運転状況に関する情報を入力する第二端末装置20と、食品廃棄物の排出元及びバイオガスプラントを調査するサポート会社に備わり排出元における食品廃棄物に関する情報及びバイオガスプラントの運転状況に関する情報を入力する第三端末装置40と、食品廃棄物のバイオガス化を統括する統括本部に設置されて食品廃棄物の排出元及びバイオガスプラントにおける食品廃棄物のバイオガス化を管理する管理サーバ10と、を備え、第一端末装置30、第二端末装置20、第三端末装置40、及び管理サーバ10がネットワークを介して接続される。【選択図】図3

Description

本発明は、飲食店舗や食品工場など食品廃棄物の排出元と、当該食品廃棄物を利用してメタン発酵・メタンガス化を行うバイオガスプラントとを、最適にマッチングするための食品廃棄物を利用したメタン資源化マッチングシステムに関する。
近年、地球温暖化の問題が深刻化しており、炭酸ガスやメタンガスのような温室効果ガスの削減が図られ、環境省では、脱炭素社会に向けて、2050年までにCO2(二酸化炭素)の排出を実質ゼロにするカーボンニュートラルの実現を目標としている(例えば、非特許文献1参照)。
CO2削減のための方法は種々あり、例えば、太陽光や風力発電などの再生可能エネルギー設備の導入、ヒートポンプなどの省エネルギー製品の導入、森林経営活動など各種あるが、その内の一つにバイオマスの利活用(食品廃棄物の再利用)がある。
食品廃棄物の排出元は、市民や事業者である。事業者から排出される食品廃棄物は、事業系廃棄物とされ、産業廃棄物として処理される。事業系食品廃棄物は、図10に示すように、油1001、残渣汚泥1002及び食品ロス1003に分類され、この内、飲食店や食品工場等から排出されるバイオマス資源である「油1001(廃水油脂)」は、日本全国で年間30万トン以上もの量になり、全世界を勘案するとさらに膨大な量となる。近年、このような汚泥として産廃処分されるしかなかった廃水油脂から、独自のバイオマス燃料を製造し、ディーゼル発電機でバイオマス発電を行うシステムが開発されている(例えば、特許文献1乃至3参照)。このバイオマス発電システムを提供することでCO2削減、リサイクル、水質浄化をもたらすことができる。
一方、事業系食品廃棄物の内、「残渣汚泥1002」及び「食品ロス1003」の資源化促進には、残された課題がある。この残渣汚泥・食品ロスは、図11の表1100に示すように、現在、日本全体で年間約300万トンが未利用の状態にあるが、これらを例えばメタン発電に活用することで、年間6億kWhもの電力を創出するポテンシャルがある。マクドナルド(登録商標)やケンタッキー・フライド・チキン(登録商標)といった大手飲食チェーンに於いても、これら食品廃棄物は現状産廃処分されており未活用の状態にある。
特開2014-217804号公報 特許第5452814号公報 実用新案登録第3216173号公報
"2050年カーボンニュートラルの実現に向けて"[令和4年5月25日検索]、<URL:https://www.env.go.jp/earth/2050carbon_neutral.html>
このように未活用となっている残渣汚泥及び食品ロスの資源化の第一歩は、メタン発酵を行うバイオガスプラントにおけるバイオガス化1004(メタン発電、グリーン水素)である。特に、メタン発電において、事業系食品廃棄物(残渣汚泥、食品ロスを含む)は、従来のメタンガス生産の主原料である家畜糞尿や下水汚泥に比べて、原料1トン当たりのバイオガス量が5~10倍大きいという利点がある。その為、食品残渣のメタン処理や家畜糞尿等との混合処理に基づくメタン発電が推奨されている。
しかしながら、食品廃棄物は性状が不安定であることから、バイオガスプラント設備における実際の設備稼働率が38~49%と低いのが現状である。以下、食品廃棄物に資源化ニーズはあるが、メタン利用が進まない主要な原因を説明する。
第一に、バイオガスプラントで運用する前に性状が不安定な食品廃棄物を事前診断することは重要だが、現状、ガス発生量を評価するサービスは1検体あたり20~50万円と非常に高額であり、季節により頻繁に排出される食品廃棄物が変動し、かつ小ロットの食品廃棄物を事前診断することは極めて難しい。この結果、バイオガスプラントはガス発生量を予測できないため、発酵不良を避け、安定運転の維持を最優先として、新たな原料の受入は容易にせず、限られた原料のみを使用するために設備利用率が低くなっている。
第二に、バイオガスプラントにおいて家畜糞尿など既存の主要原料と、新たに事業系食品廃棄物を受け入れ混合した場合のガス発生量や運転挙動を事前評価できれば、より適切な運転管理が可能である。しかしながら、現状の事前評価の精度は低く、残渣汚泥及び食品ロスの資源化が進まない要因となっている。
第三に、メタン菌が発酵する上で必要となる栄養素(硫黄、窒素、油分など)に過不足があったり、セルロース系の分解を促進するリパーゼが不足していると、十分な発酵がされず、想定よりもガス発生量が少なくなる。現状では、バイオガスプラントにおいてこのようなガス発生量を改善させる最適なガス化促進方法の判定とガス化促進剤の種類や量を適切に判断して投入する機能がないため、ガス発生量が少なくなり、その結果、設備利用率の低さに繋がっている。
第四に、現時点では食品廃棄物資源利活用の基幹システムのための観測データが、食品廃棄物の排出元となる各店舗や食品工場、当該食品廃棄物を利用するバイオガスプラントなどにバラバラに点在しているため、情報の相互活用ができない。この結果、各店舗や食品工場がどのような種類・量の食品廃棄物を抱え、バイオガスプラントがどんな種類・量のメタン資材が必要かなど把握できず、バイオマス資源の相互運用性・可搬性が確保されず、新サービスや新事業の創出に繋がっていない。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、残渣汚泥や食品ロスなどの食品廃棄物の排出元、及び食品廃棄物を利用してメタンガス化を行うバイオガスプラントを最適にマッチングし、バイオガスプラントの稼働率向上を図り、ひいては脱炭素化社会の実現に貢献できる食品廃棄物を利用したメタン資源化マッチングシステムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は、バイオマス資源である食品廃棄物及びその排出元と、当該食品廃棄物を用いてバイオガス化を行うバイオガスプラントとをマッチングする食品廃棄物を利用したメタン資源化マッチングシステムであって、前記食品廃棄物の排出元に備わり、食品廃棄物に関する情報を入力する第一端末装置と、前記バイオガスプラントに備わり、前記バイオガスプラントの運転状況に関する情報を入力する第二端末装置と、前記食品廃棄物の排出元及び前記バイオガスプラントを調査するサポート会社に備わり、前記排出元における食品廃棄物に関する情報及び前記バイオガスプラントの運転状況に関する情報を入力する第三端末装置と、食品廃棄物のバイオガス化を統括する統括本部に設置され、前記食品廃棄物の排出元、前記バイオガスプラント及び前記サポート会社における食品廃棄物のバイオガス化を管理する管理サーバと、を備え、前記第一端末装置、前記第二端末装置、前記第三端末装置、及び前記管理サーバがネットワークを介して接続されることが好ましい。
このメタン資源化マッチングシステムにおいて、前記管理サーバは、プログラムに基づいて前記メタン資源化マッチングシステムの情報処理を実現するための制御を行う制御部と、データベース部と、前記データベース部に登録済の前記食品廃棄物の排出元における食品廃棄物の種類・性状・量と、前記バイオガスプラントの運転状況とを比較し、最適な食品廃棄物を特定するマッチング判定部と、インターネットと接続され、前記第一端末装置、前記第二端末装置及び前記第三端末装置との間でデータの送受信を行う送受信部と、を備えることが好ましい。
このメタン資源化マッチングシステムにおいて、前記マッチング判定部は、さらに、前記送受信部を介して受信した食品廃棄物の種類・性状からBMP(Bio Methane Potential)、強熱減量、炭水化物量、タンパク質量、脂質量、水分量、N(窒素)濃度及びPHの少なくとも1つを特定し、当該食品廃棄物が炭水化物リッチ、脂質リッチ、窒素・硫黄リッチ及び繊維質リッチの何れかを判定し、当該判定に基づいて食品廃棄物及びその排出元とバイオガスプラントとをマッチングすることが好ましい。
このメタン資源化マッチングシステムにおいて、前記データベースには、前記プログラムとして、前記第一端末装置及び前記第三端末装置から送信される食品廃棄物に関する入力データや現場写真に基づき、食品廃棄物の排出元が抱えている食品廃棄物の種類・量・性状を把握し、前記第二端末装置から送信される使用している既存原料の種類や特性、ガス生成量又は発電状況やリクエストに基づいて、バイオガスプラントが必要とする食品廃棄物の種類・量を把握するためのIoT現場調査プログラムが記憶されることが好ましい。
このメタン資源化マッチングシステムにおいて、前記データベースには、さらに、前記プログラムとして、前記第一端末装置及び前記第三端末装置から送信される食品廃棄物に関する入力データや現場写真に基づき、食品廃棄物のメタン収率予測、及び前記バイオガスプラントの既存原料ほか複数資材を混合した場合のシナジー予測及び阻害診断を行うAIメタン資源化プログラムと、最適なガス化促進方法とガス化促進剤の最適投入量及び効果予測を行うAIガス化促進プログラムと、バイオガスプラントが原料とする食品廃棄物の種類や回収量からメタンガス生成量を推算しCO2削減量を推算してカーボンクレジット生成するためのCO2削減IT演算プログラムと、の少なくとも1つが記憶されることが好ましい。
上記課題を解決するために、バイオマス資源である食品廃棄物及びその排出元と、当該食品廃棄物を用いてバイオガス化を行うバイオガスプラントとをマッチングするためにコンピュータに各ステップを実行させる食品廃棄物を利用したメタン資源化マッチング方法であって、前記食品廃棄物の排出元に備えられた第一端末装置から食品廃棄物に関する情報を受信する受信ステップと、前記バイオガスプラントに備わる第二端末装置から使用しているメタン資材の種類・性状・量、バイオガス生成量又は発電状況に関する運転状況を受信する運転状況受信ステップと、前記受信ステップにおける食品廃棄物の情報、及び前記運転状況受信ステップにおいて受信した使用しているメタン資材の種類・性状・量、バイオガスプラントのガス生成量又は発電状況に基づいて、食品廃棄物の排出元と、当該食品廃棄物を用いてバイオガス化を行うバイオガスプラントとをマッチングするマッチングステップと、を含み、前記マッチングステップにおいては、さらに、前記受信ステップを介して受信した食品廃棄物の種類・性状からBMP(Bio Methane Potential)、強熱減量、炭水化物量、タンパク質量、脂質量、水分量、N(窒素)濃度及びPHの少なくとも1つを特定し、当該食品廃棄物が炭水化物リッチ、脂質リッチ、窒素・硫黄リッチ及び繊維質リッチの何れかを判定し、当該判定に基づいて食品廃棄物及びその排出元とバイオガスプラントとをマッチングすることを特徴とする。
上記課題を解決するために、バイオマス資源である食品廃棄物の排出元、及び当該食品廃棄物を用いてバイオガス化を行うバイオガスプラントを管理するコンピュータに以下の各ステップを実行させるプログラムであって、前記食品廃棄物の排出元に備えられた第一端末装置から食品廃棄物に関する情報を受信する受信ステップと、前記バイオガスプラントに備わる第二端末装置から使用しているメタン資材の種類・性状・量、バイオガス生成量又は発電状況に関する運転状況を受信する運転状況受信ステップと、前記受信ステップにおける食品廃棄物の情報、及び前記運転状況受信ステップにおいて受信した使用しているメタン資材の種類・性状・量、バイオガスプラントのガス生成量又は発電状況に基づいて、食品廃棄物の排出元と、当該食品廃棄物を用いてバイオガス化を行うバイオガスプラントとをマッチングするマッチングステップと、を含み、前記マッチングステップにおいては、さらに、前記受信ステップを介して受信した食品廃棄物の種類・性状からBMP(Bio Methane Potential)、強熱減量、炭水化物量、タンパク質量、脂質量、水分量、N(窒素)濃度及びPHの少なくとも1つを特定し、当該食品廃棄物が炭水化物リッチ、脂質リッチ、窒素・硫黄リッチ及び繊維質リッチの何れかを判定し、当該判定に基づいて食品廃棄物及びその排出元とバイオガスプラントとをマッチングすることを特徴とする。
本発明に係る食品廃棄物を利用したメタン資源化マッチングシステムは、食品廃棄物の排出元に備わり食品廃棄物に関する情報を入力する第一端末装置と、バイオガスプラントに備わりバイオガスプラントの運転状況に関する情報を入力する第二端末装置と、食品廃棄物の排出元及びバイオガスプラントを調査するサポート会社に備わり排出元における食品廃棄物に関する情報及びバイオガスプラントの運転状況を入力する第三端末装置と、食品廃棄物のバイオガス化を統括する統括本部に設置され、食品廃棄物の排出元、バイオガスプラント及びサポート会社における食品廃棄物のバイオガス化を管理する管理サーバと、を備え、これらの第一端末装置、第二端末装置、第三端末装置及び管理サーバがネットワークを介して接続されることを特徴とする。この構成により、メタン資源化マッチングシステムでは、残渣汚泥や食品ロスなどの食品廃棄物の排出元、及び食品廃棄物を利用してメタンガス化を行うバイオガスプラントを最適にマッチングし、バイオガスプラントの稼働率向上を図り、ひいては脱炭素化社会の実現に貢献できる。
本発明の実施の形態に係るメタン資源化マッチングシステムを含む基幹システムの全体工程図である。 同上基幹システムに備わる油泥分離装置の一例を示す図である。 同上メタン資源化マッチングシステムの全体構成図である。 同上メタン資源化マッチングシステムに用いるプログラムの説明図である。 ガス化促進剤のバイオガス化促進の実際例を示す図である。 同上メタン資源化マッチングシステムの機能ブロック図である。 同上メタン資源化マッチングシステムに備わる管理サーバのマッチング画面表示例を示す図である。 同上メタン資源化マッチングシステムの動作手順を示すシーケンス図である。 同上メタン資源化マッチングシステムを利用した場合の将来予測の説明図である。 事業系食品廃棄物の分類を示す図である。 現状の残渣汚泥及び食品ロスの抱える問題点を説明する図である。
(実施の形態)
本発明の実施の形態に係る食品廃棄物を利用したメタン資源化マッチングシステムについて図面を参照しながら説明する。このメタン資源化マッチングシステムは、バイオガスプラント事業者の運転状況に応じて、食品廃棄物の排出元である飲食チェーンなどから最適な食品廃棄物を供給するための脱炭素資源化サービスの一環である。なお、本実施の形態の説明において、食品廃棄物とは残渣汚泥(精製汚泥を含む)及び食品ロスを意味し、廃水油脂までは含まない。また、食品廃棄物の排出元とは、例えば、飲食チェーン、食品工場、商業施設、スーパー、コンビニ、ホテル、学校・病院、社員食堂などである。
<全体工程図>
最初に、本実施の形態に係るメタン資源化マッチングシステム(以下、マッチングシステムと記す)を含むメタン資源化サービスの全体工程の概要に関して図1を参照して説明する。図1に示すように、メタン資源化サービスにおいては、主としてメタン資材回収工程、マッチング工程、及びメタンガス生産・使用工程を含む。
最初に、メタン資材回収工程では、飲食店や食品工場など食品廃棄物の排出元から排出されるバイオマスのうちから、残渣汚泥(沈殿残渣)、食品ロス、工場系食品廃棄物、精製汚泥などを回収する。なお、バイオマスとは「再生可能な、生物由来の有機性資源で化石資源を除いたもの」を呼ぶ。バイオマスの内の廃棄物系バイオマスは、廃棄される紙、家畜排せつ物、食品廃棄物、下水汚泥などがあげられる。バイオマスを燃焼することなどにより放出されるCO2は、生物の成長過程で光合成により大気中から吸収したCO2であり、化石資源由来のエネルギーや製品をバイオマスで代替することにより、地球温暖化を引き起こす温室効果ガスのひとつであるCO2の排出削減に大きく貢献することができる。
一般に、飲食店、ファーストフード店、レストラン、ホテル、食品加工場など食品廃棄物の排出元から多くの食品ロス(売残り、期限切れ、材料残り他)が日々発生しており、これをメタン資源として回収する。また、食品廃棄物排出元からの廃水には、様々な水質汚濁物質が含まれている。このような廃水を何ら処理することなく排水すると、廃水中の油分などが排水管に付着して固まり、詰まらせるだけでなく、合併処理槽や下水処理場での水の浄化処理を困難にし、また、環境に悪影響を及ぼす。
そこで、油分や沈殿物、浮遊物などの固形分を含む廃水を排出する事業所では事業所単位で処理装置(グリストラップ(Grease trap:グリース阻集器)や油水分離槽、原水槽)を備えて、廃水を一時的にプールし、残渣汚泥となる固形分を沈降させたり、油分を浮上分離させたりし、定期的にこれらを引き抜き処理する等により物理的に除去する。
メタン資材回収工程において、例えば作業会社であるフィールド代理店は、飲食店などのグリストラップ清掃管理を行い、且つグリストラップから残渣汚泥を回収する。なお、グリストラップからバイオマスを回収する技術には、例えば、出願人の有する特許技術である特許 4401007 号に示される装置や、特許 4420750 号に示される装置、さらに実用新案3216173号に示される装置を利用できる。
他のフィールド代理店は、例えば弁当、冷凍食品、肉製品を生産する食品工場の油水分離槽を管理する代理店であり、油水分離槽からバイオマスを回収する。具体的には、食品工場の油水分離槽から得られる油泥を、油泥分離装置を用いて油分と水分と汚泥分とに分離し、その内の汚泥分(残渣汚泥)を回収する。フィールド代理店は、油泥分離装置の管理も行う。
油泥分離装置には、例えば図2に示すような出願人が有する技術を使用しても良い。具体的に説明すると、食品工場の油水分離槽21から油泥加温移送装置22を介して油泥が回収され、油泥分離装置23内に移送される。加温された油泥分離装置23内では、比重の大きな水分や汚泥分が下層に、比重の小さな油分が上層に移動するため、下層にある汚泥を回収する。なお、油泥加温移送装置22や油泥分離装置23の加温には、例えばトラックなどで潜熱蓄熱材(PCM: Phase Change Material)容器を用いて保温された移動型熱源体が使用される。回収された汚泥は、メタンガス生産・使用工程に搬入される。
次に、マッチング工程では、上記メタン資材回収工程において飲食店舗や食品工場などから回収される食品廃棄物、及びこの食品廃棄物を用いてメタンガス化を行うバイオガスプラントを、IoT(Internet of Things)やAI(Artificial Intelligence)を利用して最適に結び付けて、バイオガスプラントにおける設備稼働率の向上や生産性向上を図る。
このマッチング工程では、例えば、これまで廃棄物として処理されていた食品廃棄物を、炭水化物リッチや脂質リッチなどに分類して、バイオマスプラントからのリクエストや運用状況(例えば、使用しているメタン資源や発電状況)などの条件に応じて、適切なメタン資源となる食品廃棄物の種類・混合割合、分量を提示し、回収・供給を行うサービスを展開する。これにより、食品関連事業者へ廃棄物削減、脱炭素、処理コスト低減など様々な価値を提供する。また、個別のバイオガスプラントに最適なメタン資材を供給することで、ガス量や発酵の安定、運営コスト低減などの価値を創出し、ガス生産量の増加に比例して発電量も増加し、脱炭素に貢献する。
次に、メタンガス生産・使用工程では、上記マッチング工程後にバイオガスプラントに搬入されたバイオマス(家畜糞尿、下水汚泥、混合・食残・乾式)からバイオガスプラント事業者がバイオガス(メタンガス)を製造する。バイオガスは、家畜糞尿、食品ロス、残渣汚泥を発酵槽で発酵させて発生させ、一般にガスホルダーに貯蔵され、その後発電などに利用される。将来的には、このメタンガスを改質して、非化石燃料由来のグリーン水素として利用できる。
なお、食品廃棄物から製造されたバイオ燃料(メタンガス)の導入事業者、すなわち食品廃棄物の排出元及びバイオガスプラントは、カーボンクレジットの付与対象となる。導入事業者にCO2削減目標がある場合、削減目標以上に削減できた分がカーボンクレジットになる。導入事業者であって、CO2削減目標がない小規模事業者は全量をカーボンクレジットとして貯めることができる。カーボンクレジットは、例えば日本国においてはJ-クレジット制度で販売することができ、海外においては各国が制定するカーボンクレジット取引制度を利用して販売することができる。
<全体システム図>
次に、本実施の形態に係るマッチングシステム1の全体システムに関して図3を参照して説明する。マッチングシステム1は、総括本部に備わる管理サーバ10、バイオガスプラントにおける端末装置(第二端末装置)20、飲食チェーンや食品工場、ホテル、商業施設など食品廃棄物の排出元における端末装置(第一端末装置)30、資源調査サポート会社における端末装置(第三端末装置)40を備え、これらがインターネットなどの広域ネットワークを介して接続されて構成されている。
端末装置20は、食品廃棄物を用いてバイオガス化(メタンガス化、メタン資源化とも呼ぶ)を行うバイオガスプラントに備わるパーソナルコンピュータやスマートフォンなどの端末である。端末装置20は、例えばメタン資源化のマッチング基礎データを入力する現場調査及びマッチング用の専用アプリケーションをインストールして実行し、その結果を画面に表示する。また、端末装置20は、所定プロトコルに基づいて、主として管理サーバ10との通信セッションを確立して、バイオガスプラントでのメタン資材の管理、メタンガス生成量やメタン発電に関するデータやファイルの送受信を行う。また、例えばHttpのリクエスト形式で管理サーバ10に所望のメタン資材のリクエストを送信する。
端末装置30は、食品廃棄物の排出元の現場や排出元の本社に備わり、排出される食品廃棄物に関する情報を入力するスマートフォンなどの端末である。端末装置30は、例えばメタン資源化のマッチング基礎データを入力する現場調査及びマッチング用の専用アプリケーションをインストールして実行し、その結果を画面に表示する。この専用アプリケーションは、排出される食品廃棄物の回収の作業管理用の可視化ウェブアプリを備えてもよい。端末装置30は、所定プロトコルに基づいて、サポート会社の端末装置40や管理サーバ10との通信セッションを確立して、食品廃棄物の写真、食品廃棄物及び廃水油脂の管理に関するデータやファイルの送受信を行う。
端末装置40は、食品廃棄物を調査するサポート会社に備わり、食品廃棄物の排出元の食品廃棄物に関する情報及びバイオガスプラントの使用原料や運転状況を入力するスマートフォンやパーソナルコンピュータなどの端末であり、専用アプリケーションを実行し、その結果を画面に表示する。端末装置40は、所定プロトコルに基づいて、他の端末装置20,30や管理サーバ10との間で、データやファイルの送受信を行う。また、例えばHttpのリクエスト形式で端末装置30から新たに排出される食品廃棄物に関する情報や端末装置20からバイオガスプラントの所望する情報を取得して、最適なメタン化資材のマッチングに基づき、食品廃棄物の排出元とバイオガスプラントとのマッチングを効率的に実行する。
管理サーバ10は、食品廃棄物のバイオガス化を統括する統括本部に設置され、食品廃棄物の排出元及びバイオガスプラントにおける食品廃棄物のバイオガス化を管理する。具体的には、端末装置20又は端末装置30からバイオガスプラントの使用原料や運転状況、端末装置30又は端末装置40から排出される食品廃棄物に関する情報を取得して、メタン資源化を効率的に実行する。この際、主として図4に示す4つのプログラム401~404を実行することによって、初期マッチングサービス、資源化サービス、CO2削減管理サービスの提供を一元的に管理する。以下、管理サーバ10において実行される4つのプログラム401~404に関して詳細に説明する。
(1)IoT現場調査プログラム
IoT現場調査プログラム401は、スマホアプリなどを介して端末装置30又は端末装置40から送信される食品廃棄物に関する入力データや現場写真に基づき、食品廃棄物排出元が抱えているメタン資材の種類・量・性状を把握する。また、バイオガスプラントの端末装置20又は端末装置30から送信されるガス生成量又は発電状況やリクエストに基づいて、メタンガスプラントが必要とするメタン資材の種類・量を把握する。すなわち、管理サーバ10は、IoT現場調査プログラム401を用いることで、端末装置20,30,40から現場調査やバイオガスプラントのガス生成量又は発電に関するデータを取得して、従来はバラバラに点在していた食品工場など食品廃棄物排出元における食品廃棄物のデータ及びバイオガスプラントのガス生成量又は発電状況を、一元的に管理して、メタンガス生成又はメタン発電の効率化・生産性の向上を図る。
具体例として、食品廃棄物排出元はスマートフォンなどの携帯端末(端末装置30)を活用し、あるいはバイオガスプラントはスマートフォンなどの携帯端末(端末装置20)を活用し、さらにサポート会社はスマートフォンなどの携帯端末(端末装置40)を活用し、出張不要及びデータをクラウドに即時アップロードする(ビックデータ化による情報活用も可能)。そして、管理サーバ10は、IoT現場調査プログラム401に基づいて、食品廃棄物排出元、及びバイオガスプラントの状況を把握する。この結果、現場調査関連のデータ処理時間に従来30分/1現場要していたものを、本プログラム使用後1分/1現場に短縮できる。
(2)AIメタン資源化プログラム
管理サーバ10は、AIメタン資源化プログラム402を用いて、これまでの研究データ及び新規の分析データ、実運用データ等を基に、個別資材ごとのメタン収率予測、及び既存原料ほか複数資材を混合した場合のシナジー予測&阻害診断を行う。ここで、メタン収率とは、原料たる食品廃棄物の分解VS(有機分)あたりのメタン生成量推測値である。また、シナジー予測とは、種類の異なるメタン資材を混合した場合のメタン収率の相乗的な効果を予測することである。
例えば、食品廃棄物を、BMP(Bio Methane Potential:バイオメタンポテンシャル)、強熱減量、炭水化物、タンパク質、脂質、水分量、N(窒素)濃度、PHなどの情報に基づいて、炭水化物リッチ、脂質リッチ、窒素・硫黄リッチ、繊維質リッチやその他に区分する。管理サーバ10は、AIメタン資源化プログラム402を用いて、高精度の予測モデルを構築して、これら個別資材の高い精度のメタン収率予測式を適用する。また、新たな分析法、栄養素、油脂に起因する阻害、原料混合によるシナジーをも含めた推算式を構築して適用する。このことで、総括本部の管理サーバ10において、エネルギー変換設備やメタン発酵原料の評価を一元的に管理できる。
具体的には、個別資材判断においては、残渣汚泥・食品ロスのメタン発酵原料ごとに、メタン収率ほかの基礎データ(実際のデータ)を学習用データベースに収納し、数理計算や実測値修正による機械学習を行うと共にビックデータ化を図る。このAIメタン資源化プログラム402の実現により、個別資材毎のメタン資源化可能性を高い精度で推論可能となり、従来はメタン資源化の可能性の基本判定に180日/1原料要していたのが、AIメタン資源化プログラム402を用いた後には2秒/1原料で完了する。
また、混合資材判断及び異なる資材同士の相性診断においては、個別資材診断AIに混合原料のメタン収率データ(実際のデータ)を学習用データベースに収納し、数理計算や実測値修正による機械学習を行うと共にビックデータ化を図る。この結果、メタン資材の混合及び相性判定を高い精度で推論可能となり、従来180日要していたのが、AIメタン資源化プログラム402を適用後2秒/1混合原料となる。
(3)AIガス化促進プログラム
管理サーバ10は、AIガス化促進プログラム403を用いて、予測された阻害要因の解決や低メタン収率資材活用のため、最適なガス化促進方法の判定、窒素・硫黄・油脂やリパーゼといったガス化促進剤の最適投入量及び効果を予測する。
具体的には、AIガス化促進プログラム403を用いて、食品廃棄物の種類・量・性状に応じた最適なガス化促進方法を判定し、原料混合割合の算定や促進剤の最適投与計算(精製汚泥、グリセリン、ルーメン菌などの活用)を行い、混合割合ごとの試験データと、ガス化促進の候補剤ごとの基礎データ及び投与試験による追加データをAI学習用データベースに収納する。そして、数理計算や実測値修正による機械学習及びディープラーニングを行うと共にビックデータ化を図る。この結果、ガス化促進原料に対する最適なガス化促進方法の判定と原料混合割合の計算、ガス化促進剤ごとの最適投与量計算を高い精度で実現でき、従来180日要していたのが、AI開発後10秒/原料にまで短縮可能である。
ここで、ガス化促進剤は、主として補助原料、栄養補助剤、及び促進剤がある。この内、補助原料は、他の原料の分解を促進するわけではない。単位重量当たりのメタン収率が高いので、他の原料と混合することで、投入した原料あたりのメタン収率が見かけ上大きくなる。一方で、単独の原料としてメタン発酵することが難しい原料である。補助原料の例としては、グリストラップ油脂精製汚泥、BDF残渣グリセリンである。食品廃棄物との混合設計をうまく行うことができればメタンガス化を促進できる。
栄養補助剤は、メタン生成菌の代謝にはNi、Co、Feが重要であるが、ほとんどの原料には十分に含有されていない。これを添加することで栄養素が充足され、発酵速度が上昇する。特に食品系ごみで有効である。例えば、NiCl2 6H2O, CoCl2 6H2O,FeCl2 4H2O等であり、既に栄養素溶液は商品化している。最適な添加量はケースバイケースで、現状では有効に利用できていない。
促進剤は、セルロースの分解には効果あるという報告は一部にある。稲わら、籾殻、デントコーンなどの資源作物のようにセルロースが豊富な農業残渣のメタン収率を増大させる可能性はある。食品系ごみのガスは増大させないであろう。また、酵素反応を数時間~1日程度行うための反応タンク設備を別途用意する必要がある。例えば、セルラーゼ酵素、ルーメン液である。
そして、ガス化促進剤のバイオガス化促進の実際として図5(a)の表500に示すように、補助原料(ここでは精製汚泥)を添加した場合、栄養補助剤(ここではNi,Co)を添加した場合において、ガス収率を向上できたことが分かる。また、図5(b)の表501に示すように、ガス化促進材を加えることで、バイオガス発生量が増加したことが分かる。AIガス化促進プログラム403では機械学習後に、食品廃棄物の種類・量・性状に応じて最適なガス化促進方法の判定、原料混合割合、ガス化促進剤の種類・最適投入量を自動決定する。
(4)CO2削減 IT演算プログラム
管理サーバ10は、CO2削減 IT演算プログラム404を用いることで、メタンガス生成量及びCO2削減量を推算し、さらにバイオガスプラントにおける実際のバイオガスの活用結果に基づき、CO2削減量の算出及びカーボンクレジットへの変換可能量を算出する。ここでは、管理サーバ10が、排出元からの「残渣汚泥(精製汚泥を含む)」及び「食品ロス」の回収量、これを原料としたメタンガス生成量、メタンガスによる発電量とCO2削減量、又はグリーン水素製造量とCO2削減量を一元管理する(クラウド)。なお、一連のIoT現場調査プログラム401~CO2削減 IT演算プログラム404までをメタン資源化予測システム400と称して、スマートフォンのアプリケーションとしてGUI化することでより利便性を向上できる。
未活用となっている残渣汚泥&食品ロスの資源化の第一歩は、バイオガス化である。未活用の残渣汚泥や食品ロスのバイオガス化において、最適なエネルギー変換設備の選定と高い利用率を具体化するためには、メタン発酵原料の高精度なメタン収率予測や阻害&シナジー予測が必要である。従って、このメタン資源化診断予測システム400では、AI&IoTの先端技術を用いて、個別に存在する諸データを科学的且つ合理的に集約し、ディープラーニングすることで、AI予測精度を高めていくことができる。この結果、この領域の資源化デジタルトランスフォーメーションサービスとしてのメタン資源化診断予測システム400は、食品廃棄物の排出元とバイオガスプラントに新たな価値を提供することになる。また、食品廃棄物の脱炭素に向けた最大資源化が具体化でき、国内外における2050年カーボンニュートラル実現に貢献する。
なお、各端末装置20,30,40と管理サーバ10との間は、アクセス手段、メタデータ、フォーマット、測定の単位、各名称などのデータは共通化されて定義されている。このために、クライアントはデータの特質を正確に理解でき、相互運用性の確保が可能となる。
<機能ブロック図>
次に、本実施の形態に係るマッチングシステム1の各処理部の機能ブロックを、図6を参照しながら説明する。
端末装置30は、スマートフォンなどであり、キーボード機能を用いた入力部31と、液晶画面などの表示部32と、他の端末装置40や管理サーバ10との間でデータを送受信する通信部33と、専用アプリケーションを実行するプログラム実行部34とを備える。なお、他の端末装置20,40も同様の構成を有する。
管理サーバ10は、コンピュータ等の端末であり、制御部11と、認証部12と、マッチング判定部13と、表示部14と、操作入力部15と、送受信部16と、データベース部17と、リクエスト判定部18とを備える。
制御部11は、CPU(Central Processing Unit)を備え、プログラムに基づいてマッチングシステム1の情報処理を実現のための制御を行う。ここでのプログラムは、上述した4つのプログラム、すなわち(1)IoT現場調査プログラム401、(2)AIメタン資源化プログラム402、(3)AIガス化促進プログラム403及び(4)CO2削減IT演算プログラム404である。
認証部12は、データベース部17に記憶された会員登録の際に登録されたIDなどの会員情報と、端末装置20,30,40から送信された認証情報が一致するか否かを判定し、一致する場合には、マッチングシステム1を開始する。
マッチング判定部13は、データベース部17に記憶された端末装置20又は40から送信されたメタンガスプラントのガス生成量又は発電状況やリクエスト、及び端末装置30又は40から送信された各食品廃棄物排出元の食品廃棄物の種類・量・性状に基づいて、メタンガスプラント及び食品廃棄物並びに排出元とのマッチングを行う。なお、マッチングが成立する場合には、当該メタンガスプラントの端末装置20及び食品廃棄物の排出元の端末装置30,サポート会社の端末装置40に対して、送受信部16を介してマッチング成立通知を行う。
マッチング判定部13におけるマッチングは、上述のように、データベース部17に登録済の食品廃棄物(メタン資材)の種類・量・性状などと、バイオガスプラントからの運転状況を比較し、バイオガスプラントの運転状況に応じて最適なメタン資材を保持する食品廃棄物と排出元を繋げることが考えられる。
また、マッチング判定部13は、受信した食品廃棄物(メタン資材)の種類・性状(性状例:液状又は固形)からBMP、強熱減量、炭水化物量、タンパク質量、脂質量、水分量、N濃度、PHなどを予測し、炭水化物リッチ、脂質リッチ、窒素・硫黄リッチ、繊維質リッチその他を判定するAIメタン資源化プログラムに基づいて、バイオガスプラントに最適な食品廃棄物と排出元を特定し、マッチングすることが考えられる。この具体例としては、家畜糞尿を主とするバイオガスプラントには炭水化物リッチ、下水汚泥を主とするバイオガスプラントには繊維質リッチ、混合・食べ残し・乾式を主とするバイオガスプラントには硫黄リッチの食品廃棄物が適切と判定し、その排出元を選定する。
データベース部17は、OSやプログラム401~404、会員情報、端末装置30,40に付与される識別子(ID)毎の食品廃棄物排出元の所有(予定も含む)する食品廃棄物の種類・量・性状、バイオガスプラントのガス生成量又は発電状況、メタンガス生成能力の情報などを記憶するためのハードディスクなどのメモリ部である。なお、データベース部17に保持される情報は、端末装置20,30,40からオンラインを介して取得した情報に限定されず、総括本部にオフラインで提供される書類などから操作入力部15を用いて入力された情報も含まれる。
表示部14は、処理情報を表示するための液晶などの液晶表示パネルなどである。ここで、マッチングが成立した場合に表示部14に表示される画面例を、図7を参照しながら説明する。図7の画面(700)に示すように、マッチング結果(701)の画面として、データ入力日及び判定日時(702)、マッチング対象内容(703)、及びマッチングが成立した排出元とバイオガスプラント(704)が表示されたマッチング成立画面を確認することができる。なお、マッチング成立後は、各排出元及びバイオガスプラントにマッチング内容の詳細が通知される。
操作入力部15は、表示部14に表示される情報を操作するキーボードなどのユーザーインターフェースである。マッチングシステム1においては、総括本部の専門家が、操作入力部15を用いて、端末装置20,30,40からオンライン又はオフラインで提供されたメタン資材及びバイオガスプラントに関する情報を編集、その他の情報を入力する。
送受信部16は、インターネットと接続され、受信した情報や通知を、各処理部に出力し、各処理部からの情報をインターネット上に出力する処理を行う。本実施の形態においては、送受信部16は、第一端末装置30,第二端末装置20及び第三端末装置40との間でデータの送受信を行う。
リクエスト判定部18は、端末装置20,30,40からリクエストを受けた場合、リクエスト内容を判定する。また、リクエスト判定部18は、マッチングが成立した場合には、マッチング対象の端末装置20,30及びサポート会社の端末装置40に対して、マッチング内容を送信する処理を行う。このマッチング内容は、端末装置20,30,40に対して、例えばHttpプロトコル経由で処理要求(Httpリクエスト)を行う。送受信部16から送信されるHttpリクエストの際のデータ形式は、例えばXMLである。
<シーケンス図>
次に、本実施の形態に係るマッチングシステム1の全体シーケンスに関して図8を参照しながら説明する。なお、図8はあくまで一例であり、順序の異なるその他のシーケンスも考え得る。
最初に、サポート会社が端末装置40の専用アプリケーションを用いて食品廃棄物排出元の残渣汚泥、食品ロスに関する写真データや現場で把握されるデータを取得し(S81)、これらの取得データを、端末装置40を介して管理サーバ10に送信される(S82)。なお、この報告は、サポート会社の端末装置40に限らず、食品廃棄物の排出元が、端末装置20にインストールされた専用アプリケーションを介して直接行っても良い。
また、同様に、食品工場などの油水分離槽の管理を行う作業会社が、サポート会社を兼務している場合は、油水分離槽から残渣汚泥を回収する際に、端末装置40の専用アプリケーションを用いて残渣汚泥、食品ロスに関する写真データや現場で把握されるデータを取得し(S83)、これらの取得データを、端末装置40を介して管理サーバ10に送信する(S84)。なお、この報告は、端末装置40に限らず、食品廃棄物の排出元が端末装置30にインストールされた専用アプリケーションを介して直接行っても良い。
一方、メタンガスプラントは、専用アプリケーションがインストールされた端末装置20を用いて、メタン資材の種類・量・性状、設備稼働率、ガス生成量又は発電状況などプラントの運転状況を管理サーバ10に、定期的に(例えば1回/週、1回/日)レポートする(S85)。
そして、管理サーバ10は、上述したIoT現場調査プログラムに基づき、写真データや現場で入力された取得データから、各食品廃棄物排出元のメタン資材の種類・量を推算して、これらの情報を総合的に勘案して、食品廃棄物排出元及びバイオガスプラントの最適な組み合わせを決定するマッチングを行う(S86)。この際、上述したAIメタン資源化プログラムに基づいて、保有しているメタン資材に基づくメタン収率を推算すると共に、シナジー予測&阻害診断を行うとより精度の良いマッチングを実現できる。さらに、AIガス化促進プログラムに基づいて、最適なガス化促進方法、原料混合割合、最適なガス化促進剤、最適投与量計算を行うことでより精度の良いマッチングを実現できる。
このため、本マッチングシステム1においては、飲食チェーンや食品工場、商業施設など、ESGに注力している食品関連事業者を対象に、メタン資源化診断予測システムを用いて、これまで廃棄物として処理されていた事業系食品廃棄物を炭水化物リッチや脂質リッチなどメタン資源の特質別に分類。その特徴に応じて最適なメタンガスプラント先を選定し、回収・供給を行うサービスを展開する。これにより、食品関連事業者へ廃棄物削減、脱炭素、処理コスト低減など様々な価値を提供することができる。また一方では、個別のメタンガスプラントに最適なメタン資材を供給することで、ガス量や発酵の安定、運営コスト低減などの価値を創出。ガス生産量の増加に比例して発電量も増加し、脱炭素に貢献することができる。また、バイオガス発生量の増大化は、将来の非化石燃料由来のグリーン水素製造の増大化にも繋がる。
次に、マッチングが成立すると、管理サーバ10は、マッチング成立通知を管理会社の端末装置40に送信すると共に(S87)、食品廃棄物排出元の端末装置30及びバイオガスプラントの端末装置20にも送信する(S88,89)。すると、食品ロスなどの食品廃棄物を抱えている排出元は、マッチング成立通知に記述されているメタンガスプラントに対して、指定された日時で、指定された食品廃棄物の種類・量を運搬する(S90)。一方、メタンガスプラントは、マッチング成立通知に記述されているメタン資材に基づくメタン収率、混合資材のシナジー予測&阻害診断、最適なガス化促進剤、最適投与量に基づき、ガス生成やメタン発電を開始する(S91)。最後に、端末装置20から管理サーバ10に、ガス生成量又は発電量の結果をフィードバックする(S92)。
(変形例1)
本実施の形態の変形例1に係るメタン資源化マッチングシステム1のシーケンスを、図8を参照して説明する。この変形例1では、最初に、メタン資材が不足したバイオガスプラントの端末装置20から管理サーバ10に資材リクエストが送信される(S101)。すると、管理サーバ10では上述同様のマッチングを行い(S102)、マッチング成立通知を管理会社の端活装置40に送信すると共に(S103)、食品工場などの排出元の端末装置30及びバイオガスプラントの端末装置20にも送信する(S104,105)。次に、食品ロスなどの食品廃棄物を抱えている食品工場は、マッチング成立通知に記述されているメタンガスプラントに対して、指定された食品廃棄物の種類・量を運搬開始する(S106)。最後に、メタンガスプラントは、ガス生成やメタン発電を開始し(S107)、端末装置20から管理サーバ10に、ガス生成量又は発電量の結果をフィードバックする(S108)。
(変形例2)
本実施の形態の変形例2に係るメタン資源化マッチングシステム1のシーケンスを、図8を参照して説明する。この変形例2では、最初に、食品廃棄物を抱えている食品チェーンの端末装置30から食品廃棄物のメタン資材化リクエストを管理サーバ10に送信する(S111)。
そして、このメタン資材化リクエストを受信した管理サーバ10は、IoT現場調査プログラムなどに基づきマッチング処理を行い(S112)、所有する食品廃棄物と最も適合性が高いバイオガスプラントを特定して、マッチング成立(メタン資材化できる食品廃棄物の詳細)を、サポート会社の端末装置40、食品工場の端末装置30、及びバイオガスプラントの端末装置20に送信する(S113,114,115)。すると、マッチング成立の通知を受けた食品チェーンでは、記述内容に基づいて、食品廃棄物をマッチング先のバイオガスプラントへ輸送・運搬する(S116)。最後に、メタン資材の提供を受けたバイオガスプラントは、ガス生成やメタン発電を開始し(S117)、端末装置20から管理サーバ10に、ガス生成量又は発電量の結果をフィードバックする(S118)。なお、マッチングは必ず成立するものではなく、マッチングが成立しない場合には、マッチング不成立を通知すると共に、代替プラン(例えば、1か月後に可能)を提供しても良い。
以上の説明のように、本実施の形態に係るメタン資源化マッチングシステム1は、バイオマス資源である食品廃棄物及びその排出元と、当該食品廃棄物を用いてバイオガス化を行うバイオガスプラントとをマッチングする食品廃棄物を利用したメタン資源化マッチングシステム1であって、食品廃棄物の排出元に備わり食品廃棄物に関する情報を入力する第一端末装置30と、バイオガスプラントに備わりバイオガスプラントの運転状況に関する情報を入力する第二端末装置20と、食品廃棄物の排出元及びバイオガスプラントを調査するサポート会社に備わり排出元における食品廃棄物に関する情報及びバイオガスプラントの運転状況に関する情報を入力する第三端末装置40と、食品廃棄物のバイオガス化を統括する統括本部に設置され、食品廃棄物の排出元、バイオガスプラント及びサポート会社における食品廃棄物のバイオガス化を管理する管理サーバ10と、を備え、これらの第一端末装置30、第二端末装置20、第三端末装置40及び管理サーバ10がネットワークを介して接続される。
この構成により、メタン資源化マッチングシステム1では、排出される食品廃棄物(メタン資材)について、AIメタン資源化診断予測システムによるメタン資源の分類結果に基づき、食廃棄物の排出元、及び食品廃棄物を利用してメタンガス化を行うバイオガスプラントを最適にマッチングし、バイオガスプラントの稼働率向上を図り、ひいては脱炭素化社会の実現に貢献できる。すなわち、管理サーバ10において、食品廃棄物の排出元及びバイオガスプラントの状況を一元的に管理して、バイオガスプラントの稼働率向上や生産性向上を図ることができる。また、バイオガスプラント⇔統括本部⇔飲食店舗や食品工場の顧客を、IoTを利用して繋いで、現場作業を効率化し、業界における人手不足の問題を解消し、ひいては商業園拡大やブランド力強化をも図ることができる。
また、図9に示すように、国の2050年カーボンニュートラルの目標達成に向けた施策の中で、メタン発電が賄うべきエネルギーミックスを実現する為には、現在の事業系食品廃棄物の処理量8万トン/年から120万トン/年に増加する必要がある。本マッチングシステム1などをツールとした新サービスにより、事業系食品廃棄物の資源化率を30%増加できれば、年間2万トン以上のCO2削減を実現することができる。
さらに、事業系食品廃棄物が郊外のメタンガス事業者でエネルギーとして有効活用されるだけでなく、その周辺の養豚農家や、液肥を利用した野菜農家との関係性が強化されることで、地域循環圏の構築にも貢献できる。また、都市エリアや農村・畜産エリアにおいて、バイオガスは2050年カーボンニュートラルの重要な役割を果たすことができる(例:バイオガスを改質したグリーン水素の生成、バイオガス+水素でのカーボンニュートラルメタン生成、バイオガスを直接既存ガスインフラに導入した混合利用等)。
またさらに、メタン資源化マッチングシステム1では、従来はバラバラで存在していた食品廃棄物のバイオガス化ポテンシャルに関連したデータを、専用アプリケーションやIoTを用いて相互運用性を向上できる。なお、本発明は、上記各実施の形態の構成に限られず、発明の趣旨を変更しない範囲で種々の変形が可能である。
さらに、本発明は、食品廃棄物のメタン資源化マッチングシステムとして実現することができるだけでなく、このようなメタン資源化マッチングシステムを構成する装置が備える特徴的な手段をステップとするメタン資源化マッチング方法として実現したり、それらのステップをコンピュータに実行させるプログラムとして実現することができる。そして、そのようなプログラムは、USBなどの記録媒体やインターネット等の伝送媒体を介して配信することができるのは言うまでもない。
1 メタン資源化マッチングシステム
10 総括本部の管理サーバ
11 制御部
13 マッチング判定部
17 データベース
20 端末装置(第二端末装置)
30 端末装置(第一端末装置)
31 入力部
32 表示部
33 送受信部
34 プログラム実行部
40 端末装置(第三端末装置)
401 IoT現場調査プログラム
402 AIメタン資源化プログラム
403 AIガス化促進プログラム
404 CO2削減IT演算プログラム

Claims (7)

  1. バイオマス資源である食品廃棄物及びその排出元と、当該食品廃棄物を用いてバイオガス化を行うバイオガスプラントとをマッチングする食品廃棄物を利用したメタン資源化マッチングシステムであって、
    前記食品廃棄物の排出元に備わり、食品廃棄物の関する情報を入力する第一端末装置と、
    前記バイオガスプラントに備わり、前記バイオガスプラントの運転状況に関する情報を入力する第二端末装置と、
    前記食品廃棄物の排出元及び前記バイオガスプラントを調査するサポート会社に備わり、前記排出元における食品廃棄物に関する情報及び前記バイオガスプラントの運転状況に関する情報を入力する第三端末装置と、
    食品廃棄物のバイオガス化を統括する統括本部に設置され、前記食品廃棄物の排出元、前記バイオガスプラント及び前記サポート会社における食品廃棄物のバイオガス化を管理する管理サーバと、を備え、
    前記第一端末装置、前記第二端末装置、前記第三端末装置、及び前記管理サーバがネットワークを介して接続される、ことを特徴とする食品廃棄物を利用したメタン資源化マッチングシステム。
  2. 前記管理サーバは、
    プログラムに基づいて前記メタン資源化マッチングシステムの情報処理を実現するための制御を行う制御部と、
    データベース部と、
    前記データベース部に登録済の前記食品廃棄物の排出元における食品廃棄物の種類・性状・量と、前記バイオガスプラントの運転状況とを比較し、最適な食品廃棄物を特定するマッチング判定部と、
    インターネットと接続され、前記第一端末装置、前記第二端末装置及び前記第三端末装置との間でデータの送受信を行う送受信部と、を備えることを特徴とする請求項1記載の食品廃棄物を利用したメタン資源化マッチングシステム。
  3. 前記マッチング判定部は、さらに、前記送受信部を介して受信した食品廃棄物の種類・性状からBMP(Bio Methane Potential)、強熱減量、炭水化物量、タンパク質量、脂質量、水分量、N(窒素)濃度及びPHの少なくとも1つを特定し、当該食品廃棄物が炭水化物リッチ、脂質リッチ、窒素・硫黄リッチ及び繊維質リッチの何れかを判定し、当該判定に基づいて食品廃棄物及びその排出元とバイオガスプラントとをマッチングする、ことを特徴とする請求項2記載の食品廃棄物を利用したメタン資源化マッチングシステム。
  4. 前記データベースには、前記プログラムとして、前記第一端末装置及び前記第三端末装置から送信される食品廃棄物に関する入力データや現場写真に基づき、食品廃棄物の排出元が抱えている食品廃棄物の種類・量・性状を把握し、前記第二端末装置から送信される使用している既存原料の種類や特性、ガス生成量又は発電状況やリクエストに基づいて、バイオガスプラントが必要とする食品廃棄物の種類・量を把握するためのIoT現場調査プログラムが記憶される、ことを特徴とする請求項2又は3に記載の食品廃棄物を利用したメタン資源化マッチングシステム。
  5. 前記データベースには、さらに、前記プログラムとして、前記第一端末装置及び前記第三端末装置から送信される食品廃棄物に関する入力データや現場写真に基づき、食品廃棄物のメタン収率予測、及び前記バイオガスプラントの既存原料ほか複数資材を混合した場合のシナジー予測及び阻害診断を行うAIメタン資源化プログラムと、最適なガス化促進方法とガス化促進剤の最適投入量及び効果予測を行うAIガス化促進プログラムと、バイオガスプラントが原料とする食品廃棄物の種類や回収量からメタンガス生成量を推算しCO2削減量を推算してカーボンクレジット生成するためのCO2削減IT演算プログラムと、の少なくとも1つが記憶される、ことを特徴とする請求項4記載の食品廃棄物を利用したメタン資源化マッチングシステム。
  6. バイオマス資源である食品廃棄物及びその排出元と、当該食品廃棄物を用いてバイオガス化を行うバイオガスプラントとをマッチングするためにコンピュータに各ステップを実行させる食品廃棄物を利用したメタン資源化マッチング方法であって、
    前記食品廃棄物の排出元に備えられた第一端末装置から食品廃棄物に関する情報を受信する受信ステップと、
    前記バイオガスプラントに備わる第二端末装置から使用しているメタン資材の種類・性状・量、バイオガス生成量又は発電状況に関する運転状況を受信する運転状況受信ステップと、
    前記受信ステップにおける食品廃棄物の情報、及び前記運転状況受信ステップにおいて受信した使用しているメタン資材の種類・性状・量、バイオガスプラントのガス生成量又は発電状況に基づいて、食品廃棄物の排出元と、当該食品廃棄物を用いてバイオガス化を行うバイオガスプラントとをマッチングするマッチングステップと、を含み、
    前記マッチングステップにおいては、さらに、前記受信ステップを介して受信した食品廃棄物の種類・性状からBMP(Bio Methane Potential)、強熱減量、炭水化物量、タンパク質量、脂質量、水分量、N(窒素)濃度及びPHの少なくとも1つを特定し、当該食品廃棄物が炭水化物リッチ、脂質リッチ、窒素・硫黄リッチ及び繊維質リッチの何れかを判定し、当該判定に基づいて食品廃棄物及びその排出元とバイオガスプラントとをマッチングすることを特徴とする食品廃棄物を利用したメタン資源化マッチング方法。
  7. バイオマス資源である食品廃棄物の排出元、及び当該食品廃棄物を用いてバイオガス化を行うバイオガスプラントを管理するコンピュータに以下の各ステップを実行させるプログラムであって、
    前記食品廃棄物の排出元に備えられた第一端末装置から食品廃棄物に関する情報を受信する受信ステップと、
    前記バイオガスプラントに備わる第二端末装置から使用しているメタン資材の種類・性状・量、バイオガス生成量又は発電状況に関する運転状況を受信する運転状況受信ステップと、
    前記受信ステップにおける食品廃棄物の情報、及び前記運転状況受信ステップにおいて受信した使用しているメタン資材の種類・性状・量、バイオガスプラントのガス生成量又は発電状況に基づいて、食品廃棄物の排出元と、当該食品廃棄物を用いてバイオガス化を行うバイオガスプラントとをマッチングするマッチングステップと、を含み、
    前記マッチングステップにおいては、さらに、前記受信ステップを介して受信した食品廃棄物の種類・性状からBMP(Bio Methane Potential)、強熱減量、炭水化物量、タンパク質量、脂質量、水分量、N(窒素)濃度及びPHの少なくとも1つを特定し、当該食品廃棄物が炭水化物リッチ、脂質リッチ、窒素・硫黄リッチ及び繊維質リッチの何れかを判定し、当該判定に基づいて食品廃棄物及びその排出元とバイオガスプラントとをマッチングすることを特徴とするプログラム。
JP2022534343A 2022-06-07 2022-06-07 食品廃棄物を利用したメタン資源化マッチングシステム Active JP7239952B1 (ja)

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