JP7239141B2 - 包装体の製造方法 - Google Patents
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例えば、容器本体の開口部に、内嵌合または外嵌合でシートからなる蓋材をはめ込み、シュリンクフィルムで容器本体と蓋材とを覆う形態のものがある。このような形態の包装容器の場合には、容器本体と蓋材の全面積をシュリンクフィルムで覆うものと、容器本体と蓋材の一部を帯状に覆うものとがある。また、シュリンクフィルムの代わりに粘着テープによって容器本体と蓋材とを固定する形態のものもある。
例えば、図1に示す包装容器10は、底面部12および側壁部13を有する容器本体に蓋材11がヒートシールされてなる包装容器であって、側壁部13の上端部により構成される容器本体の開口部は、底面部12と略平行な平坦部15と、底面部12に対して傾斜した傾斜部16とを有している。なお、側壁部13の上端部周縁にはフランジ14が形成されており、蓋材11はフランジ14にヒートシールされている。
底面部および側壁部を有し前記側壁部の上端部周縁にフランジを有する容器本体と、前記フランジにヒートシールされた蓋材と、を有し、
前記側壁部の上端部により構成される前記容器本体の開口部は、前記底面部と略平行な平坦部と、前記底面部に対して傾斜した傾斜部と、
を有し、
前記容器本体の内部に内容物を収容する包装体の製造方法であって、
前記内容物を収容した前記容器本体を複数並べて搬送し、前記容器本体の前記フランジに前記蓋材をヒートシールするヒートシール工程を有し、
前記ヒートシール工程は、前記平坦部のフランジに前記蓋材をヒートシールする第1工程と、前記第1工程後に、前記傾斜部のフランジに前記蓋材をヒートシールする第2工程と、を有し、
前記第1工程および前記第2工程において、前記ヒートシールは、前記容器本体を受け台に収容してヒートシールブロックを用いて行う、
包装体の製造方法。
前記第1工程は、例えば、図2に示す第1ヒートシール装置20によって行うことができる。第1工程では、搬送された容器本体を、受け台21に収容し、ヒートシールブロック22を用いて容器本体の開口部の平坦部15に蓋材11をヒートシールすればよい。
蓋材11として長尺フィルムを供給する場合には、前記ヒートシール工程の前または後で、フランジ14の少し外側でフィルムをカットすればよい。ヒートシールする前に蓋材11のカットを行う場合には、フィルムが蛇行することをより抑制することができる。また、図2に示す第1ヒートシール装置20がフィルムのカット機構を備えていて、第1工程におけるヒートシールの直前にフィルムをカットしてもよいし、第1工程の前に予めフィルムをカットしてもよい。ヒートシールする前にフィルムをカットする場合には、前記容器本体のフランジ14の外端部よりも少し内側でカットすることで、包装体の外観をより綺麗にすることもできる。
なお、ヒートシール後にフィルムをカットする場合であっても、ヒートシール工程を前記第1工程と前記第2工程に分けて行うことにより、フィルムの蛇行を抑制し、蓋材に皺を形成することなく、綺麗な包装体を工業的に量産することができる。
また、枚葉の蓋材11を用いる場合には、前記容器本体のフランジ14の外端部よりも少し内側でカットされた蓋材11を用いることで、包装体の外観をより綺麗にすることができる。もちろん、フランジ14の外端部よりも外側にはみ出すように少し大きめにカットされた蓋材11を用いても構わない。
第2工程を経ることにより、容器本体の開口部の傾斜部16のフランジに蓋材11がヒートシールされ、フランジ14全体に蓋材11がヒートシールされた包装体が製造される。
なお、蓋材11は単層であっても積層されたものであっても構わないが、高光沢や高透明にするためにはなるべく薄いものが好ましく、例えば、フィルムの場合には30μm以上150μm未満程度のものを、シートの場合には150μm以上250μm以下程度のものを良好に利用可能である。
(1)底面部および側壁部を有し前記側壁部の上端部周縁にフランジを有する容器本体と、前記フランジにヒートシールされた蓋材と、を有し、
前記側壁部の上端部により構成される前記容器本体の開口部は、前記底面部と略平行な平坦部と、前記底面部に対して傾斜した傾斜部と、
を有し、
前記容器本体の内部に内容物を収容する包装体の製造方法であって、
前記内容物を収容した前記容器本体を複数並べて搬送し、前記容器本体の前記フランジに前記蓋材をヒートシールするヒートシール工程を有し、
前記ヒートシール工程は、前記平坦部のフランジに前記蓋材をヒートシールする第1工程と、その後に、前記傾斜部のフランジに前記蓋材をヒートシールする第2工程と、を有する、
包装体の製造方法。
(2)前記第2工程において、前記平坦部のフランジおよび前記傾斜部のフランジに前記蓋材をヒートシールする、
上記(1)に記載の包装体の製造方法。
(3)前記傾斜部は上方向に凸の曲線状である、上記(1)または(2)に記載の包装体の製造方法。
(4)前記ヒートシール工程において用いる前記蓋材は、長尺フィルムであり、前記ヒートシール工程の前または後で、前記容器本体の前記フランジの外側でカットされる、上記(1)~(3)のいずれか一項に記載の包装体の製造方法。
(5)前記ヒートシール工程において用いる前記蓋材は、前記容器本体の開口部と略同形状にカットされた枚葉のものである、上記(1)~(3)のいずれか一項に記載の包装体の製造方法。
図1に示すような包装体を製造すべく、容器本体の開口部が容器本体の底面部12と略平行な平坦部15および底面部12に対して傾斜した傾斜部16を有する容器本体を用意した。なお、容器本体はプラスチック製のシートにより形成されており、側壁部13の上端周縁部にはフランジ14が設けられている。前記容器本体には内容物として惣菜を収容した。
-ヒートシール工程-
内容物を収容した前記容器本体を複数並べてベルトコンベアにより搬送し、容器本体のフランジ14に蓋材11をヒートシールした。ヒートシールは、以下の第1工程と第2工程とに分けて行った。蓋材11としては透明のプラスチック製フィルムを用い、繰り出しロールから繰り出し、ダンサロールを介して供給した。
<第1工程>
第1工程は図2に示す第1ヒートシール装置20を用いて行った。具体的には、受け台21に容器本体をセットし、ヒートシールブロック22によって、容器本体の開口部の平坦部15に蓋材11をヒートシールした。なお、蓋材11は、ヒートシールする前に、容器本体のフランジの外側で予めカットした。
<第2工程>
第2工程は図3に示す第2ヒートシール装置30を用いて行った。具体的には、受け台31に容器本体をセットし、ヒートシールブロック32によって、容器本体の開口部の傾斜部16に蓋材11をヒートシールした。
以上の工程により、図1に示す包装容器10に内容物を収容してなる包装体を製造した。
実施例1の第2工程において、容器本体の開口部の傾斜部16および平坦部15に蓋材11をヒートシール可能なヒートシール装置を用いて、傾斜部16および平坦部15に蓋材11をヒートシールした以外は実施例1と同様にして包装体を製造した。
図1に示す包装容器10を、図5に示すような従来の包装容器の製造装置を用いて製造した。内容物は収容しなかった。包装容器本体のフランジ14には、1回の操作で蓋材11をヒートシールした。
実施例1、2によれば、蓋材11に皺が発生せず、蓋材11がフランジ14に綺麗にヒートシールされて、密封性の高い包装体を量産することができ、歩留まりは共に98%程度であった。
比較例1においては、蓋材11に皺が発生する率が高く、密封性の高い包装容器10を量産することはできず、歩留まりは85%程度であった。
11 蓋材
12 底面部
13 側壁部
14 フランジ
15 平坦部
16 傾斜部
20 第1ヒートシール装置
21、31 受け台
22、32 ヒートシールブロック
30 第2ヒートシール装置
120 従来の包装容器の製造装置
Claims (5)
- 底面部および側壁部を有し前記側壁部の上端部周縁にフランジを有する容器本体と、前記フランジにヒートシールされた蓋材と、を有し、
前記側壁部の上端部により構成される前記容器本体の開口部は、前記底面部と略平行な平坦部と、前記底面部に対して傾斜した傾斜部と、
を有し、
前記容器本体の内部に内容物を収容する包装体の製造方法であって、
前記内容物を収容した前記容器本体を複数並べて搬送し、前記容器本体の前記フランジに前記蓋材をヒートシールするヒートシール工程を有し、
前記ヒートシール工程は、前記平坦部のフランジに前記蓋材をヒートシールする第1工程と、前記第1工程後に、前記傾斜部のフランジに前記蓋材をヒートシールする第2工程と、を有し、
前記第1工程および前記第2工程において、前記ヒートシールは、前記容器本体を受け台に収容してヒートシールブロックを用いて行う、
包装体の製造方法。 - 前記第2工程において、前記平坦部のフランジおよび前記傾斜部のフランジに前記蓋材をヒートシールする、
請求項1に記載の包装体の製造方法。 - 前記傾斜部は上方向に凸の曲線状である、請求項1または2に記載の包装体の製造方法。
- 前記ヒートシール工程において用いる前記蓋材は、長尺フィルムであり、前記ヒートシール工程の前または後で、前記容器本体の前記フランジの外側でカットされる、請求項1~3のいずれか一項に記載の包装体の製造方法。
- 前記ヒートシール工程において用いる前記蓋材は、前記容器本体の開口部と略同形状にカットされた枚葉のものである、請求項1~3のいずれか一項に記載の包装体の製造方法。
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