JP7237718B2 - 舵及びこれを備えた船舶 - Google Patents

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Description

本開示は、舵及びこれを備えた船舶に関する。
従来、船舶において、プロペラ後方の流れのエネルギーを推力として回収するための構造を設けることが提案されている。
例えば、特許文献1には、プロペラの後方に位置する舵の両側の側面に、整流フィン及び補助整流フィンを設けた船舶が開示されている。整流フィンは、プロペラの軸心とほぼ同じ高さ位置に設けられ、プロペラの回転によって生じる下降流又は上昇流に沿った向きに凸のキャンバを有している。また、補助整流フィンは、該整流フィンの背側に対して高さ方向に離間させた位置に設けられ、該整流フィンとは逆向きのキャンバを有している。プロペラの回転により生じる下降流又は上昇流が主整流フィンに流れ込むと、主整流フィンに揚力が生じ、その水平方向の成分が船舶の推力となるようになっている。また、プロペラの回転によって生じる回転流が、舵の側面に当たって転向した流れが補助整流フィンに流れ込むと、補助整流フィンに揚力が生じ、その水平方向の成分が船舶の推力となるようになっている。
特開2009-292414号公報
ところで、プロペラの形状や、プロペラが取り付けられる船体の形状等によっては、プロペラ後方の舵の側面の近傍において渦が生じることがある。このような渦が生じると、船舶の進行方向から視たときのプロペラ回転領域において、プロペラ回転方向の旋回流とは向きが異なる流れが部分的に生じるため、通常のフィン(例えば、一定の断面形状を有するフィン等)を設けたのでは、プロペラ後方の流れから効率的に推力を回収できない場合がある。
上述の事情に鑑みて、本発明の少なくとも一実施形態は、プロペラ後方の流れのエネルギーを推力として効率的に回収可能な舵及びこれを備えた船舶を提供することを目的とする。
(1)本発明の少なくとも一実施形態に係る舵は、
船舶のプロペラの後方に配置される舵本体と、
前記舵本体の左舷側の側面又は右舷側の側面の少なくとも一方の側面に取り付けられるキャンバ反転フィンと、を備え、
前記キャンバ反転フィンは、前縁と後縁との間においてスパン方向に沿ってそれぞれ延在する上流側面及び下流側面を有し、
前記キャンバ反転フィンは、前記スパン方向の第1領域において、該キャンバ反転フィンの翼弦に対して前記上流側面又は前記下流側面の一方に向かって突出する形状のキャンバを有するとともに、前記スパン方向の第2領域において、前記翼弦に対して前記上流側面又は前記下流側面の他方に向かって突出する形状のキャンバを有する。
プロペラの後方において、左舷側又は右舷側のプロペラ回転領域に渦が生じる場合、その渦は、プロペラ回転方向に沿った方向の上昇流又は下降流、及び、これとは上下方向において反対向きの下降流又は上昇流を含む。
この点、上記(1)の構成では、スパン方向における第1領域と第2領域とでキャンバ反転フィンのキャンバを反転させたので、第1領域又は第2領域の一方に対して、プロペラ回転方向に沿った方向の上昇流又は下降流を流入させることができるとともに、第1領域又は第2領域の他方に対して、これとは上下方向において反対向きの下降流又は上昇流を流入させることができる。よって、上記(1)の構成によれば、キャンバ反転フィンにより、プロペラ後方で生じる上昇流及び下降流の両方のエネルギーを推力として取り出すことができる。このため、簡素な構成で、プロペラ後方の流れのエネルギーを効率的に回収することができる。
以下、本明細書において、プロペラ回転方向に沿った方向の上昇流又は下降流のことを便宜的に「順方向流」ともいい、プロペラ回転方向に沿った方向とは上下方向において反対向きの下降流又は上昇流のことを便宜的に「逆方向流」ともいう。
(2)幾つかの実施形態では、上記(1)の構成において、
前記キャンバ反転フィンは、前記一方の側面に取り付けられる基端、及び、前記スパン方向において前記基端とは反対側に位置する先端を有し、
前記第2領域は、前記スパン方向において前記第1領域よりも前記先端寄りに位置し、
前記キャンバ反転フィンの前記キャンバは、前記第1領域において、前記翼弦に対して前記上流側面に向かって突出する形状を有し、
前記キャンバ反転フィンの前記キャンバは、前記第2領域において、前記翼弦に対して前記下流側面に向かって突出する形状を有する。
プロペラ後方において渦が生じる場合、舵本体の側面近傍では、プロペラ回転領域のうち、径方向外側の領域ではプロペラ回転方向の旋回流れ(即ち、上述の順方向流)が比較的強い。一方、この旋回流れは、舵本体の側面に衝突して上下方向に反転した流れとなるため、プロペラ回転領域のうち径方向内側の領域では、上述の旋回流れとは上下方向において反対向きの流れ(即ち、上述の逆方向流)が比較的強い。
この点、上記(2)の構成によれば、基端側(即ち、径方向内側)に第1領域が位置し、先端側(即ち、径方向外側)に第2領域が位置するようにキャンバ反転フィンを設けたので、径方向外側に形成される順方向流を、上流側面が腹側の面である第2領域に流入させることができるとともに、径方向内側に形成される逆方向流を、下流側面が腹側の面である第1領域に流入させることができる。よって、上記(2)の構成によれば、キャンバ反転フィンにより、プロペラ後方で生じる上昇流及び下降流の両方のエネルギーを推力として適切に取り出すことができる。このため、簡素な構成で、プロペラ後方の流れのエネルギーを効率的に回収することができる。
(3)幾つかの実施形態では、上記(1)又は(2)の構成において、
前記キャンバ反転フィンの前記前縁と前記後縁の上下方向における位置関係が、前記第1領域と前記第2領域とで逆転している。
上記(3)の構成によれば、第1領域と、第2領域とで、キャンバ反転フィンに流入する流れの方向に応じて、前縁と後縁の上下方向における位置関係を逆転させるので、第1領域及び第2領域の両方において、キャンバ反転フィンに揚力を適切に生じさせることができる。これにより、プロペラ後方で生じる上昇流及び下降流の両方のエネルギーを推力としてより効果的に取り出すことができる。
(4)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(3)の何れかの構成において、
前記キャンバ反転フィンの前記スパン方向の長さをLとしたとき、前記第1領域は、前記スパン方向において前記キャンバ反転フィンの基端からの距離が0以上0.5L以下の範囲内の領域である。
上述したように、プロペラ後方において渦が生じる場合、プロペラ回転領域のうち径方向内側の領域では、上述の旋回流れとは上下方向において反対向きの流れ(即ち、上述の逆方向流)が比較的強い。この点、上記(4)の構成によれば、スパン方向において上述の逆方向流が生じやすい位置にキャンバ反転フィンの第1領域を設けたので、この逆方向流を、第1領域により確実に流入させることができる。よって、上記(4)の構成によれば、プロペラ後方で生じる上昇流及び下降流の両方のエネルギーを推力として効果的に取り出すことができる。
(5)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(4)の何れかの構成において、
前記キャンバ反転フィンの前記キャンバは、前記スパン方向において、前記キャンバ反転フィンの基端から先端に至るまで連続的に変化する形状を有する。
上記(5)の構成によれば、キャンバ反転フィンのキャンバは、スパン方向において、基端から先端に至るまで連続的に変化する形状を有するので、プロペラ後方で生じる上昇流及び下降流の両方のエネルギーを推力としてより効果的に取り出すことができる。
(6)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(4)の何れかの構成において、
前記キャンバ反転フィンの前記キャンバは、前記第1領域又は前記第2領域の少なくとも一方において、前記スパン方向の位置によらず一定の形状を有する。
上記(6)の構成によれば、キャンバ反転フィンの第1領域又は第2領域の少なくとも一方のキャンバは、スパン方向の位置によらず一定の形状を有するので、該一方の領域の部分の加工が比較的容易である。
(7)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(6)の何れかの構成において、
前記舵は、
前記第1領域において前記キャンバ反転フィンを形成する第1部材と、前記第1部材に接続され、前記第2領域において前記キャンバ反転フィンを形成する第2部材と、を含み、
前記第1部材と、前記第2部材とは同一の断面形状を有する。
上記(7)の構成によれば、同一の断面形状を有する第1部材と第2部材によりキャンバ反転フィンが形成される。すなわち、同一形状の第1部材と第2部材を用いてキャンバ反転フィンを形成することができ、部品を共通化することができ、キャンバ反転フィンの作製コストを低減することができる。
(8)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(7)の何れかの構成において、
前記舵は、
前記舵本体の前記左舷側の側面及び前記右舷側の側面の各々に取り付けられる一対の前記キャンバ反転フィンを備える。
上記(8)の構成によれば、舵本体の左舷側及び右舷側の両側面にキャンバ反転フィンをそれぞれ設けたので、左舷側と右舷側の両方において、プロペラ後方で生じる上昇流及び下降流の両方のエネルギーを推力として取り出すことができる。すなわち、プロペラ後方において左舷側と右舷側の両方で渦が生じ得る船舶において、上記(8)の構成を採用することで、プロペラ後方で生じる上昇流及び下降流の両方のエネルギーを効果的に推力として取り出すことができる。
(9)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(7)の何れかの構成において、
前記舵は、
前記舵本体の前記左舷側の側面又は前記右舷側の側面の一方に取り付けられる前記キャンバ反転フィンと、
前記左舷側の側面又は前記右舷側の側面の他方に取り付けられる通常キャンバフィンと、を備え、
前記通常キャンバフィンは、該通常キャンバフィンのスパン方向の全域にわたって、該通常キャンバフィンの翼弦に対して、該通常キャンバフィンの上流側面又は下流側面の一方に向かって突出する形状のキャンバを有する。
上記(9)の構成によれば、舵本体の左舷側及び右舷側の一方の側面にキャンバ反転フィンを設け、他方にはスパン方向においてキャンバが反転しない通常キャンバフィンを設けたので、左舷側と右舷側のうち、キャンバ反転フィンを設けた一方の側において、プロペラ後方で生じる上昇流及び下降流の両方のエネルギーを推力として取り出すことができる。すなわち、プロペラ後方において左舷側又は右舷側の一方で渦が生じやすい船舶において、上記(9)の構成を採用することで、上記一方の側ではプロペラ後方で生じる上昇流及び下降流の両方のエネルギーを効果的に推力として取り出すことができるとともに、プロペラ後方で渦が生じにくい他方の側においても、プロペラの回転による旋回流のエネルギーを推力として適切に回収することができる。
(10)本発明の少なくとも一実施形態に係る船舶は、
船体と、
前記船体に取り付けられるプロペラと、
前記プロペラの後方に配置される上記(1)乃至(9)の何れか一項に記載の舵と、
を備える。
上記(10)の構成にでは、スパン方向における第1領域と第2領域とでキャンバ反転フィンのキャンバを反転させたので、第1領域又は第2領域の一方に対して、プロペラ回転方向に沿った方向の上昇流又は下降流を流入させることができるとともに、第1領域又は第2領域の他方に対して、これとは上下方向において反対向きの下降流又は上昇流を流入させることができる。よって、上記(10)の構成によれば、キャンバ反転フィンにより、プロペラ後方で生じる上昇流及び下降流の両方のエネルギーを推力として取り出すことができる。このため、簡素な構成で、プロペラ後方の流れのエネルギーを効率的に回収することができる。
(11)幾つかの実施形態では、上記(10)の構成において、
前記プロペラの半径をRとしたとき、前記キャンバ反転フィンの前記第1領域は、前記スパン方向において前記基端からの距離が0以上0.4R以下の範囲内の領域である。
上述したように、プロペラ後方において渦が生じる場合、プロペラ回転領域のうち径方向内側の領域では、上述の旋回流れとは上下方向において反対向きの流れ(即ち、上述の逆方向流)が比較的強い。この点、上記(11)の構成によれば、スパン方向において上述の逆方向流が生じやすい位置にキャンバ反転フィンの第1領域を設けたので、この逆方向流を、第1領域により確実に流入させることができる。よって、上記(11)の構成によれば、プロペラ後方で生じる上昇流及び下降流の両方のエネルギーを推力として効果的に取り出すことができる。
本発明の少なくとも一実施形態によれば、プロペラ後方の流れのエネルギーを推力として効率的に回収可能な舵及びこれを備えた船舶が提供される。
一実施形態にかかる舵を備えた船舶の一例の概略図である。 一実施形態に係る舵を船体の後方から前方に向かって視た模式図である。 一実施形態に係る舵を船体の後方から前方に向かって視た模式図である。 一実施形態に係る舵を船体の後方から前方に向かって視た模式図である。 一実施形態に係る舵の左舷側側面を示す概略図である。 一実施形態に係る舵の右舷側側面を示す概略図である。 図5又は図6に示すキャンバ反転フィンの斜視図である。 図5又は図6に示すキャンバ反転フィンを後方から前方に向かって視た図である。 図8に示すキャンバ反転フィンのA-A断面を示す図である。 図8に示すキャンバ反転フィンのB-B断面を示す図である。 図8に示すキャンバ反転フィンのC-C断面を示す図である。 一実施形態に係るキャンバ反転フィンの斜視図である。 一実施形態に係るキャンバ反転フィンの第1領域における推力の発生を説明するための図である。 一実施形態に係るキャンバ反転フィンの第2領域における推力の発生を説明するための図である。 一実施形態に係る舵に取り付けられる通常キャンバフィンの断面図である。
以下、添付図面を参照して本発明の幾つかの実施形態について説明する。ただし、実施形態として記載されている又は図面に示されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
図1は、一実施形態にかかる舵を備えた船舶の一例の概略図である。同図に示すように、船舶1は、船体2と、船体2に取り付けられるプロペラ4と、船体2の進行方向を調節するための舵5と、を備えている。
船体2は、前方に位置する部分である船首2aと、後方に位置する部分である船尾2bと、底部3と、を有する。船首2aは、船体2が海水などの流体から受ける抵抗を低減する形状を有している。
プロペラ4は、回転することにより船体2の推力を生成する推進機である。プロペラ4は、例えば、エンジン又はタービン等により回転駆動されるようになっている。
舵5は、プロペラ4の後方に配置される舵本体6と、舵本体6の左舷側及び右舷側の側面6a,6b(図2~図4参照)にそれぞれ取り付けられる左舷側のフィン12及び右舷側のフィン14と、を備えている。なお、図1は船舶の右舷側を示す図であり、左舷側のフィン12については図示を省略している。
舵本体6は、船体2の船尾2bに固定されたラダーホーン7と、ラダーホーン7に支持される舵板8とを含む。舵板8は、上下方向に沿って延在する舵軸(不図示)を介してラダーホーン7と接続されており、舵軸が駆動装置(不図示)によって駆動されることにより、該舵軸とともに、舵軸の中心軸(回動軸)の周りを回動可能になっている。
以下、幾つかの実施形態に係る舵5について、より詳細に説明する。
図2~図4は、それぞれ、一実施形態に係る舵5を船体2の後方から前方に向かって視た模式図である。前述したように、舵本体6の左舷側の側面6aにはフィン12が取り付けられているとともに、舵本体6の右舷側の側面6bにはフィン14が取り付けられている。フィン12,14は、それぞれ、舵本体6のうちラダーホーン7に取り付けられてもよいし、あるいは、舵板8に取り付けられていてもよい。
幾つかの実施形態では、舵5は、舵本体6の左舷側の側面6a又は右舷側の側面6bの少なくとも一方の側面に取り付けられるキャンバ反転フィン10を備えている。即ち、左舷側のフィン12又は右舷側のフィン14のうち少なくとも一方は、キャンバ反転フィン10である。キャンバ反転フィン10は、左舷側又は右舷側のうち、プロペラ4の後方において渦S(図2~図4参照)が生じ得る(又は渦が生じやすい)一方又は両方に設けられる。
図2に示す例示的な実施形態では、左舷側のフィン12がキャンバ反転フィン10であり、右舷側のフィン14は通常キャンバフィン32(キャンバ反転フィン10とは異なる特徴を有するフィン)である。図3に示す例示的な実施形態では、右舷側のフィン14がキャンバ反転フィン10であり、左舷側のフィン12は通常キャンバフィン32である。図4に示す例示的な実施形態では、左舷側のフィン12及び右舷側のフィン14の両方がキャンバ反転フィン10である。
キャンバ反転フィン10及び通常キャンバフィン32は、高さ方向において、プロペラ4の回転中心C(図2参照)とほぼ同じ位置に設けられる。高さ方向におけるキャンバ反転フィン10又は通常キャンバフィン32の中央位置と、プロペラ4の回転中心Cとの高さ方向の距離は、プロペラ4の回転半径をR(図2参照)としたとき、0以上0.2×R以下であってもよい。
なお、図2~図4において、プロペラ4の先端の軌跡4aを破線で示す。
また、キャンバ反転フィン10及び通常キャンバフィン32は、船体2の前後方向から視たとき、プロペラ回転領域内、すなわち、図2~図4に示すプロペラ4の先端の軌跡4aによって囲まれる領域内に設けられる。
図5は、一実施形態に係る舵5の左舷側側面を示す概略図であり、図6は、一実施形態に係る舵5の右舷側側面を示す概略図である。
図5に示す舵5には、左舷側にキャンバ反転フィン10が設けられている。図2又は図4に示す舵5の左舷側側面図は、図5と同様であってもよい。図6に示す舵5には、右舷側にキャンバ反転フィン10が設けられている。図3又は図4に示す舵5の右舷側側面図は、図6と同様であってもよい。
図7は、図5又は図6に示すキャンバ反転フィン10の斜視図であり、図8は、図5又は図6に示すキャンバ反転フィン10を後方から前方に向かって視た図である。図9A~図9Cは、図8に示すキャンバ反転フィン10のスパン方向に直交する断面図であり、それぞれ、図8のA-A断面、B-B断面、及び、C-C断面を示す図である。
図10は、一実施形態に係るキャンバ反転フィン10の斜視図である。
図5~図8及び図10に示すように、幾つかの実施形態に係るキャンバ反転フィン10は、舵本体6の側面6a,6bに取り付けられる基端20、及び、スパン方向において基端20とは反対側に位置する先端22を有する。また、キャンバ反転フィン10は、前縁16と後縁18との間において、基端20から先端22までスパン方向に沿ってそれぞれ延在する上流側面24(図10では上流側面24A及び24B)及び下流側面26(図10に示す実施形態では下流側面26A及び26B)を有する。
本明細書においてスパン方向とは、キャンバ反転フィン10の基端20における翼弦の中心位置と、先端22における翼弦の中心位置とを結ぶ方向である。
また、本明細書において上流側及び下流側とは、プロペラ4の回転方向における上流側及び下流側を意味する。例えば、図2~図4に示すように、後方から前方に向けて視たときにプロペラ4が時計回りに回転する場合、左舷側では、上下方向において下方が上流側であり、上方が下流側であるとともに、右舷側では、上下方向において上方が上流側であり下方が下流側である。
したがって、キャンバ反転フィン10が左舷側に取り付けられる場合には、例えば図2、図4及び図5に示すように、下側の面が上流側面24であり、上側の面が下流側面26である。また、キャンバ反転フィン10が右舷側に取り付けられる場合には、例えば図3、図4及び図5に示すように、上側の面が上流側面24であり、下側の面が下流側面26である。
そして、キャンバ反転フィン10は、スパン方向の第1領域において、キャンバ反転フィンの翼弦に対して上流側面24又は下流側面26の一方に向かって突出する形状のキャンバを有するとともに、スパン方向の第2領域において、翼弦に対して上流側面24又は下流側面26の他方に向かって突出する形状のキャンバを有する。ここで、キャンバ反転フィン10の第2領域は、スパン方向において第1領域よりも先端22寄りに位置する。
あるいは、キャンバ反転フィン10のキャンバは、スパン方向の第1領域では、最大キャンバの位置においてキャンバ反転フィン10の翼弦に対して上流側面24又は下流側面26の一方に向かって突出する形状を有するとともに、スパン方向の第2領域では、最大キャンバの位置においてキャンバ反転フィン10の翼弦に対して上流側面24又は下流側面26の他方に向かって突出する形状を有する。なお、最大キャンバの位置とは、翼弦に対するキャンバの突出量が最も大きい翼弦方向の位置のことである。
典型的には、例えば図8及び図9A~図9Bに示すように、キャンバ反転フィン10のキャンバLcamは、基端20側の第1領域において、翼弦Lchに対して上流側面24に向かって突出する形状を有するとともに(図9A参照)、第1領域よりも先端22側に位置する第2領域において、翼弦Lchに対して下流側面26に向かって突出する形状を有する(図9B参照)。
なお、図9Aは、図8のキャンバ反転フィン10の第1領域における断面図であり、図9Bは、図8のキャンバ反転フィン10の第2領域における断面図である。
あるいは、幾つかの典型的な実施形態では、キャンバ反転フィン10のキャンバLcamは、基端20側の第1領域において、最大キャンバLcam_maxの位置にて翼弦Lchに対して上流側面24に向かって突出する形状を有するとともに(図9A参照)、第1領域よりも先端22側に位置する第2領域において、最大キャンバLcam_maxの位置にて翼弦Lchに対して下流側面26に向かって突出する形状を有する(図9B参照)。
なお、図9Cは、スパン方向において第1領域と第2領域との間の境界の位置におけるキャンバ反転フィン10の断面図である。図9Cに示す断面においては、上流側面24と下流側面26とは、翼弦Lchに関して対称形状を有している。したがって、この断面上では、翼弦LchとキャンバLcamとは一致する。
プロペラ4の後方において渦Sが生じる場合、舵本体6の側面6a,6b近傍では、プロペラ回転領域(図2~図4の軌跡4aで囲まれる領域)のうち、径方向外側の領域ではプロペラ回転方向の旋回流れ(即ち、順方向流)が比較的強い。一方、この旋回流れは、舵本体の側面に衝突して上下方向に反転した流れとなるため、プロペラ回転領域のうち径方向内側の領域では、上述の旋回流れとは上下方向において反対向きの流れ(即ち、逆方向流)が比較的強い。
すなわち、後方から見てプロペラ4が時計回りに回転する場合において、図2又は図4に示すように、プロペラ4の後方において左舷側のプロペラ回転領域に渦Sが生じる場合、その渦Sは、径方向外側の位置に形成され、プロペラ回転方向に沿った方向の上昇流F(順方向流)、及び、径方向内側の位置に形成され、該上昇流Fとは上下方向において反対向きの下降流F(逆方向流)を含む。
また、後方から見てプロペラ4が時計回りに回転する場合において、図3又は図4に示すように、プロペラ4の後方において右舷側のプロペラ回転領域に渦Sが生じる場合、その渦Sは、径方向外側の位置に形成され、プロペラ回転方向に沿った方向の下降流F(順方向流)、及び、径方向内側の一に形成され、該下降流Fとは上下方向において反対向きの上昇流F(逆方向流)を含む。
この点、上述の実施形態では、スパン方向における第1領域と第2領域とでキャンバ反転フィン10のキャンバを反転させたので、第1領域又は第2領域の一方に対して、プロペラ回転方向に沿った方向の順方向流(上昇流F又は下降流F)を流入させることができるとともに、第1領域又は第2領域の他方に対して、これとは上下方向において反対向きの逆方向流(下降流F又は上昇流F)を流入させることができる。
より具体的には、図示する実施形態では、基端20側(即ち、径方向内側)に第1領域が位置し、先端22側(即ち、径方向外側)に第2領域が位置するようにキャンバ反転フィン10を設けている。
したがって、キャンバ反転フィン10は、基端20側(すなわち径方向内側)に位置する第1領域では、キャンバLcamが上流側面24に向かって突出する形状を有しているので(図9A参照)、径方向内側に形成される逆方向流(下流側から上流側に向かう流れ)を、腹側の面である下流側面26に流入させることができる。
このとき、図11に示すように、キャンバ反転フィン10の第1領域には、上下方向において逆方向(下流側から上流側に向かう方向)の成分を有する流れFが流れこむので、キャンバ反転フィン10に揚力fL1が生じ、その水平方向の成分が船舶1の推力fT1として作用する。なお、図11は、一実施形態に係るキャンバ反転フィン10の第1領域における断面を示す模式図であり、第1領域における推力fT1の発生を説明するための図である。
また、キャンバ反転フィン10は、先端22側(すなわち径方向外側)に位置する第2領域では、キャンバLcamが下流側面26に向かって突出する形状を有しているので(図9B参照)、径方向外側に形成される順方向流(上流側から下流側に向かう流れ)を、腹側の面である上流側面24に流入させることができる。
このとき、図12に示すように、キャンバ反転フィン10の第2領域には、上下方向において順方向(上流側から下流側に向かう方向)の成分を有する流れFが流れこむので、キャンバ反転フィン10に揚力fL2が生じ、その水平方向の成分が船舶1の推力fT2として作用する。なお、図12は、一実施形態に係るキャンバ反転フィン10の第2領域における断面を示す模式図であり、第2領域における推力fT2の発生を説明するための図である。
したがって、上述の実施形態によれば、キャンバ反転フィン10の第1領域及び第2領域において、プロペラ4の後方で生じる上昇流F及び下降流Fの両方のエネルギーを推力fT1,fT2として適切に取り出すことができる。このため、簡素な構成で、プロペラ4の後方の流れのエネルギーを効率的に回収することができる。
図13は、一実施形態に係る舵5に取り付けられる通常キャンバフィン32の、スパン方向に直交する断面図である。
幾つかの実施形態では、例えば図2又は図3に示すように、舵5は、舵本体6の左舷側の側面6a又は右舷側の側面6bの一方に取り付けられるキャンバ反転フィン10と、左舷側の側面6a又は右舷側の側面6bの他方に取り付けられる通常キャンバフィン32と、を備えている。
通常キャンバフィン32は、舵本体6の側面6a,6bに取り付けられる基端、及び、スパン方向において基端とは反対側に位置する先端を有する。また、図13に示すように、通常キャンバフィン32は、前縁36と後縁38との間において、基端から先端までスパン方向に沿ってそれぞれ延在する上流側面40及び下流側面42を有する。
そして、通常キャンバフィン32は、該通常キャンバフィン32のスパン方向の全域にわたって、該通常キャンバフィン32の翼弦Lchに対して、該通常キャンバフィン32の上流側面40又は下流側面42の一方に向かって突出する形状のキャンバLcamを有する。あるいは、通常キャンバフィン32のキャンバは、該通常キャンバフィン32のスパン方向の全域にわたって、最大キャンバ位置において、該通常キャンバフィン32の翼弦Lchに対して、該通常キャンバフィン32の上流側面40又は下流側面42の一方に向かって突出する。
典型的には、図13に示すように、通常キャンバフィン32は、該通常キャンバフィン32のスパン方向の全域にわたって、該通常キャンバフィン32の翼弦Lchに対して、該通常キャンバフィン32の下流側面42に向かって突出する形状のキャンバLcamを有する。
図2又は図3に示すように、左舷側又は右舷側のうち、渦が生じにくい一方の側(図2の右舷側、及び、図3の左舷側)においてフィンに流入する流れは、基端側(径方向内側)の領域及び先端側(径方向外側)の領域の両方において、プロペラ回転方向の上流側から下流側に向かう順方向流(図2では下降流F、図3では上昇流F)である。したがって、渦が生じにくい左舷側又は右舷側のフィンとして通常キャンバフィン32を採用することで、基端側及び先端側の領域の両方において、順方向流(上流側から下流側に向かう流れ)を、腹側の面である上流側面40に流入させることができる。
このとき、通常キャンバフィン32には、上下方向において順方向(上流側から下流側に向かう方向)の成分を有する流れが流れこむので、通常キャンバフィン32に揚力が生じ、その水平方向の成分が船舶1の推力として作用する。
このように、プロペラ4の後方において左舷側又は右舷側の一方で渦が生じやすい船舶1において、左舷側又は右舷側のうち、渦が生じにくい一方の側には、上述の通常キャンバフィン32を設けることで、プロペラ4の後方のける流れのエネルギーを効率的に回収することができる。
幾つかの実施形態では、例えば図4に示すように、舵5は、舵本体6の左舷側の側面6a及び右舷側の側面6bの各々に取り付けられる一対のキャンバ反転フィン10を備える。
この場合、舵本体6の左舷側及び右舷側の両側面6a,6bにキャンバ反転フィン10をそれぞれ設けたので、左舷側と右舷側の両方において、上述したように、プロペラ4の後方で生じる上昇流F及び下降流Fの両方のエネルギーを推力として取り出すことができる。すなわち、プロペラ4の後方において左舷側と右舷側の両方で渦が生じ得る船舶1において、上述の構成を採用することで、プロペラ4の後方で生じる上昇流F及び下降流Fの両方のエネルギーを効果的に推力として取り出すことができる。
幾つかの実施形態では、キャンバ反転フィン10の前縁16と後縁18の上下方向における位置関係が、第1領域と前記第2領域とで逆転している。
例えば図8に示すように、第1領域においては、上下方向において前縁16のほうが後縁18よりも下流側(図8においては上側)に位置するのに対し、第2領域においては、上下方向において前縁16のほうが後縁18よりも上流側(図8においては下側)に位置する。
このように、第1領域と、第2領域とで、キャンバ反転フィン10に流入する流れの方向に応じて、前縁16と後縁18の上下方向における位置関係を逆転させることにより、第1領域及び第2領域の両方において、キャンバ反転フィン10に揚力を適切に生じさせることができる。これにより、プロペラ4の後方で生じる上昇流及び下降流の両方のエネルギーを推力としてより効果的に取り出すことができる。
幾つかの実施形態では、キャンバ反転フィン10のスパン方向の長さをLとしたとき(図8参照)、第1領域は、スパン方向において基端20からの距離が0以上0.5L以下の範囲内に存在する。
第1領域は、スパン方向において、基端20からの距離が0以上0.5L以下の範囲の全域に亘って延在していてもよいし、あるいは、該範囲内の一部に延在していてもよい。
第1領域は、スパン方向において、基端20の位置を含んでいてもよい。
また、第2領域は、スパン方向において基端20からの距離が0.5L以上L以下の範囲内に存在していてもよい。
第2領域は、スパン方向において、基端20からの距離が0.5L以上L以下の範囲の全域に亘って延在していてもよいし、あるいは、該範囲内の一部に延在していてもよい。
第2領域は、スパン方向において、先端22の位置を含んでいてもよい。
あるいは、幾つかの実施形態では、プロペラ4の半径をRとしたとき(図2参照)、キャンバ反転フィン10の第1領域は、スパン方向において基端20からの距離が0以上0.4R以下の範囲内に存在する。
第1領域は、スパン方向において、基端20からの距離が0以上0.4R以下の範囲の全域に亘って延在していてもよいし、あるいは、該範囲内の一部に延在していてもよい。
また、幾つかの実施形態では、キャンバ反転フィン10の第2領域は、スパン方向において基端20からの距離が0.4R以上R以下の範囲内に存在する。
第2領域は、スパン方向において、基端20からの距離が0.4R以上R以下の範囲の全域に亘って延在していてもよいし、あるいは、該範囲内の一部に延在していてもよい。
上述したように、プロペラ4の後方において渦が生じる場合、プロペラ回転領域のうち径方向内側の領域では、上述の旋回流れとは上下方向において反対向きの流れ(即ち、上述の逆方向流)が比較的強い。この点、上述の実施形態によれば、スパン方向において上述の逆方向流が生じやすい位置にキャンバ反転フィン10の第1領域を設けたので、この逆方向流を、第1領域により確実に流入させることができる。よって、上述の実施形態によれば、プロペラ4の後方で生じる上昇流及び下降流の両方のエネルギーを推力として効果的に取り出すことができる。
なお、キャンバ反転フィン10は、スパン方向において、第1領域と第2領域以外の領域を含んでいてもよい。例えば、キャンバ反転フィン10は、スパン方向において、第1領域と第2領域の間に、第3領域(例えば、キャンバ反転フィン10の断面形状が図9Cに示すような対象形状の部分)を含んでいてもよい。
幾つかの実施形態では、キャンバ反転フィン10のキャンバLcamは、スパン方向において、基端20から先端22に至るまで連続的に変化する形状を有する(例えば図7及び図参照)。この場合、プロペラ4の後方で生じる上昇流及び下降流の両方のエネルギーを推力としてより効果的に取り出すことができる。
幾つかの実施形態では、キャンバ反転フィン10のキャンバLcamは、第1領域又は第2領域の少なくとも一方において、スパン方向の位置によらず一定の形状を有する(例えば図10参照)。幾つかの実施形態では、キャンバ反転フィン10の上流側面24及び下流側面26の形状も、スパン方向の位置によらず一定の形状を有していてもよい。
この場合、第1領域又は第2領域のうちの前記一方の領域の部分の形状がスパン方向において基本的には一定の形状を有するので、当該部分の加工が比較的容易である。よって、キャンバ反転フィン10の製作性が向上する。
幾つかの実施形態では、例えば図10に示すように、キャンバ反転フィン10は、第1領域において該キャンバ反転フィン10を形成する第1部材28と、第1部材に接続され、第2領域においてキャンバ反転フィン10を形成する第2部材30と、を含む。そして、第1部材28と、第2部材30とは同一の断面形状(スパン方向に直交する断面の形状)を有する。
この場合、同一の断面形状を有する第1部材28と第2部材30によりキャンバ反転フィン10が形成される。すなわち、同一形状の第1部材28と第2部材30を用いてキャンバ反転フィン10を形成することができ、部品を共通化することができる。このため、キャンバ反転フィン10の作製コストを低減することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されることはなく、上述した実施形態に変形を加えた形態や、これらの形態を適宜組み合わせた形態も含む。
本明細書において、「ある方向に」、「ある方向に沿って」、「平行」、「直交」、「中心」、「同心」或いは「同軸」等の相対的或いは絶対的な配置を表す表現は、厳密にそのような配置を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。
例えば、「同一」、「等しい」及び「均質」等の物事が等しい状態であることを表す表現は、厳密に等しい状態を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の差が存在している状態も表すものとする。
また、本明細書において、四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、幾何学的に厳密な意味での四角形状や円筒形状等の形状を表すのみならず、同じ効果が得られる範囲で、凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものとする。
また、本明細書において、一の構成要素を「備える」、「含む」、又は、「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
1 船舶
2 船体
2a 船首
2b 船尾
3 底部
4 プロペラ
4a 軌跡
5 舵
6 舵本体
6a 側面
6b 側面
7 ラダーホーン
8 舵板
10 キャンバ反転フィン
12 左舷側フィン
14 右舷側フィン
16 前縁
18 後縁
20 基端
22 先端
24 上流側面
24A 上流側面
26 下流側面
26A 下流側面
28 第1部材
30 第2部材
32 通常キャンバフィン
36 前縁
38 後縁
40 上流側面
42 下流側面
回転中心
Ccam キャンバ
Cch 翼弦
下降流
上昇流
Lcam キャンバ
Lch 翼弦
S 渦
L1 揚力
L2 揚力
T1 推力
T2 推力

Claims (10)

  1. 船舶のプロペラの後方に配置される舵本体と、
    前記舵本体の左舷側の側面又は右舷側の側面の少なくとも一方の側面に取り付けられるキャンバ反転フィンと、を備え、
    前記キャンバ反転フィンは、前縁と後縁との間においてスパン方向に沿ってそれぞれ延在する上流側面及び下流側面を有し、
    前記キャンバ反転フィンは、前記スパン方向の第1領域において、該キャンバ反転フィンの翼弦に対して前記上流側面又は前記下流側面の一方に向かって突出する形状のキャンバを有するとともに、前記スパン方向の第2領域において、前記翼弦に対して前記上流側面又は前記下流側面の他方に向かって突出する形状のキャンバを有し、
    前記キャンバ反転フィンは、前記舵本体の前記一方の側面に取り付けられる基端、及び、前記翼スパン方向において前記基端とは反対側に位置する先端を有し、
    前記第2領域は、前記翼スパン方向において前記第1領域よりも前記先端寄りに位置し、
    前記キャンバ反転フィンの前記キャンバは、前記第1領域において、前記翼弦に対して前記上流側面に向かって突出する形状を有し、
    前記キャンバ反転フィンの前記キャンバは、前記第2領域において、前記翼弦に対して前記下流側面に向かって突出する形状を有する
    舵。
  2. 前記キャンバ反転フィンの前記前縁と前記後縁の上下方向における位置関係が、前記第1領域と前記第2領域とで逆転している
    請求項1に記載の舵。
  3. 前記キャンバ反転フィンの前記スパン方向の長さをLとしたとき、前記第1領域は、前記スパン方向において前記キャンバ反転フィンの基端からの距離が0以上0.5L以下の範囲内に存在する
    請求項1又は2の何れか一項に記載の舵。
  4. 前記キャンバ反転フィンの前記キャンバは、前記スパン方向において、前記キャンバ反転フィンの基端から先端に至るまで連続的に変化する形状を有する
    請求項1乃至の何れか一項に記載の舵。
  5. 船舶のプロペラの後方に配置される舵本体と、
    前記舵本体の左舷側の側面又は右舷側の側面の少なくとも一方の側面に取り付けられるキャンバ反転フィンと、を備え、
    前記キャンバ反転フィンは、前縁と後縁との間において翼スパン方向に沿ってそれぞれ延在する上流側面及び下流側面を有し、
    前記キャンバ反転フィンは、前記翼スパン方向の第1領域において、該キャンバ反転フィンの翼弦に対して前記上流側面又は前記下流側面の一方に向かって突出する形状のキャンバを有するとともに、前記翼スパン方向の第2領域において、前記翼弦に対して前記上流側面又は前記下流側面の他方に向かって突出する形状のキャンバを有し、
    前記キャンバ反転フィンの前記キャンバは、前記第1領域又は前記第2領域の少なくとも一方において、前記スパン方向の位置によらず一定の形状を有す
  6. 船舶のプロペラの後方に配置される舵本体と、
    前記舵本体の左舷側の側面又は右舷側の側面の少なくとも一方の側面に取り付けられるキャンバ反転フィンと、を備え、
    前記キャンバ反転フィンは、前縁と後縁との間において翼スパン方向に沿ってそれぞれ延在する上流側面及び下流側面を有し、
    前記キャンバ反転フィンは、前記翼スパン方向の第1領域において、該キャンバ反転フィンの翼弦に対して前記上流側面又は前記下流側面の一方に向かって突出する形状のキャンバを有するとともに、前記翼スパン方向の第2領域において、前記翼弦に対して前記上流側面又は前記下流側面の他方に向かって突出する形状のキャンバを有し、
    前記第1領域において前記キャンバ反転フィンを形成する第1部材と、前記第1部材に接続され、前記第2領域において前記キャンバ反転フィンを形成する第2部材と、を含み、
    前記翼スパン方向の一方側から視た前記第1部材の断面形状と、前記翼スパン方向の他方側から視た前記第2部材の断面形状とが同一である
    舵。
  7. 前記舵本体の前記左舷側の側面及び前記右舷側の側面の各々に取り付けられる一対の前記キャンバ反転フィンを備える
    請求項1乃至の何れか一項に記載の舵。
  8. 前記舵本体の前記左舷側の側面又は前記右舷側の側面の一方に取り付けられる前記キャンバ反転フィンと、
    前記左舷側の側面又は前記右舷側の側面の他方に取り付けられる通常キャンバフィンと、を備え、
    前記通常キャンバフィンは、該通常キャンバフィンのスパン方向の全域にわたって、該通常キャンバフィンの翼弦に対して、該通常キャンバフィンの上流側面又は下流側面の一方に向かって突出する形状のキャンバを有する
    請求項1乃至の何れか一項に記載の舵。
  9. 船体と、
    前記船体に取り付けられるプロペラと、
    前記プロペラの後方に配置される請求項1乃至の何れか一項に記載の舵と、
    を備える船舶。
  10. 船体と、
    前記船体に取り付けられるプロペラと、
    前記プロペラの後方に配置される舵と、
    を備え、
    前記舵は、
    船舶のプロペラの後方に配置される舵本体と、
    前記舵本体の左舷側の側面又は右舷側の側面の少なくとも一方の側面に取り付けられるキャンバ反転フィンと、を備え、
    前記キャンバ反転フィンは、前縁と後縁との間において翼スパン方向に沿ってそれぞれ延在する上流側面及び下流側面を有し、
    前記キャンバ反転フィンは、前記翼スパン方向の第1領域において、該キャンバ反転フィンの翼弦に対して前記上流側面又は前記下流側面の一方に向かって突出する形状のキャンバを有するとともに、前記翼スパン方向の第2領域において、前記翼弦に対して前記上流側面又は前記下流側面の他方に向かって突出する形状のキャンバを有し、
    前記プロペラの半径をRとしたとき、前記キャンバ反転フィンの前記第1領域は、前記スパン方向において前記舵本体の前記一方の側面に取り付けられる基端からの距離が0以上0.4R以下の範囲内に存在す
    舶。
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