JP4382120B2 - ダクト付きタービンフィン - Google Patents

ダクト付きタービンフィン Download PDF

Info

Publication number
JP4382120B2
JP4382120B2 JP2007218153A JP2007218153A JP4382120B2 JP 4382120 B2 JP4382120 B2 JP 4382120B2 JP 2007218153 A JP2007218153 A JP 2007218153A JP 2007218153 A JP2007218153 A JP 2007218153A JP 4382120 B2 JP4382120 B2 JP 4382120B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
turbine
duct
propeller
blade
fin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2007218153A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009051283A (ja
Inventor
史朗 片岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shin Kurushima Dockyard Co Ltd
Original Assignee
Shin Kurushima Dockyard Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shin Kurushima Dockyard Co Ltd filed Critical Shin Kurushima Dockyard Co Ltd
Priority to JP2007218153A priority Critical patent/JP4382120B2/ja
Publication of JP2009051283A publication Critical patent/JP2009051283A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4382120B2 publication Critical patent/JP4382120B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B63SHIPS OR OTHER WATERBORNE VESSELS; RELATED EQUIPMENT
    • B63HMARINE PROPULSION OR STEERING
    • B63H1/00Propulsive elements directly acting on water
    • B63H1/02Propulsive elements directly acting on water of rotary type
    • B63H1/12Propulsive elements directly acting on water of rotary type with rotation axis substantially in propulsive direction
    • B63H1/14Propellers
    • B63H1/16Propellers having a shrouding ring attached to blades
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B63SHIPS OR OTHER WATERBORNE VESSELS; RELATED EQUIPMENT
    • B63HMARINE PROPULSION OR STEERING
    • B63H1/00Propulsive elements directly acting on water
    • B63H1/02Propulsive elements directly acting on water of rotary type
    • B63H1/12Propulsive elements directly acting on water of rotary type with rotation axis substantially in propulsive direction
    • B63H1/14Propellers
    • B63H1/28Other means for improving propeller efficiency
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B63SHIPS OR OTHER WATERBORNE VESSELS; RELATED EQUIPMENT
    • B63HMARINE PROPULSION OR STEERING
    • B63H1/00Propulsive elements directly acting on water
    • B63H1/02Propulsive elements directly acting on water of rotary type
    • B63H1/12Propulsive elements directly acting on water of rotary type with rotation axis substantially in propulsive direction
    • B63H1/14Propellers
    • B63H1/28Other means for improving propeller efficiency
    • B63H2001/283Propeller hub caps with fins having a pitch different from pitch of propeller blades, or a helix hand opposed to the propellers' helix hand

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Ocean & Marine Engineering (AREA)
  • Turbine Rotor Nozzle Sealing (AREA)

Description

本発明は、船舶用推進装置に関し、とくにプロペラ後方に装着されるタービン翼に関するものである。
プロペラの推進効率はプロペラの回転中心軸付近においては低いことが知られている。そのため、プロペラの回転中心軸付近の推進効率を高めるためにプロペラ後部にプロペラよりも小径のタービン翼を装着するタービンフィン(ターボリング)と呼ばれる技術が提案されている。
この種のタービンフィンについては、特公平8−5431号公報や特公平7−121716号公報に開示のものが知られている。
特公平8−5431号公報に開示の技術は、「プロペラ翼の後方にタービン翼を取付けて装置全休のプロペラ効率を改善すること」を目的として、「プロペラ軸(1)にプロペラ翼(2)を装着している舶用推進装置において、前記プロペラ翼(2)の後方に、該プロペラ翼(2)よりも小径のタービン翼(3)をプロペラ翼(2)と同一軸心として装着しており、該タービン翼(3)は、前記プロペラ翼(2)から後方へはき出される水の流速が抑えられる形状とされている」構成により、「プロペラ誘導速度が大きい程、すなわちプロペラ軸後方への流れが速い程、また回転方向につれまわる流れが大きい程効果があり、ここに、プロペラ効率が向上」の効果を奏するというものである。
また、特公平7−121716号公報に開示の技術は、「ボスキャップ後流における水流を、ハブ渦の発生を減らす方向に案内するための整流板の作用により、ボスキャップ後流のハブ渦が拡散されてプロペラ翼面上の渦による誘起抗力が減少し、その結果トルクを増大させることなくプロペラ特性(推進器効率)の大幅な向上」の目的で、「スクリュープロペラのボスに取付けるキャップであって、(a)該プロペラの後側において該ボスに取付けるキャップ本体と、(b)該キャップ本体上に該キャップ本体の周囲に沿って問隔をあけて立設した複数個のフィンとを有し、(イ)該フィンの個数は各プロペラブレードにつき等しく、(ロ)該フィンはプロペラブレード根部の幾何学的ピッチ角εに対して−20°〜+30°の傾きα(−20°≦α−ε≦30°)を有し、(ハ)該フィンの前縁はプロペラブレード根部の後縁とプロペラ前後方向に等しいか又はこの後縁より後方であって、隣接するプロペラブレード根部の隙問の位置にあり、そして(ニ)該フィンの該キャップ本体の軸線から最大直径は該ボスのキャップ取付け端部の直径より人でプロペラ直径の33%以下」の構成により、「トルクを増大させることなくプロペラ特性(推進器効率)を大幅に向上させる」という効果を奏するというものである。
これら従来のタービンフィンの概略について、図6に基づいて概説する。なお、図6は、従来のタービンフィンを備えた船舶の船尾部分の側面図である。
図6に示された従来のタービンフィン3は、複数枚のプロペラ翼33を有するプロペラ30の後部にあって、プロペラのハブ31と、ハブ31に対して放射状に固着される複数枚のタービン翼13とからなり、タービン翼13はプロペラ翼33とは逆向きのキャンバーを有していて、ハブ31の船尾側先端は円錐状のキャップとなっている。そして、このタービン翼13の直径はプロペラ翼33の直径の略40%の大きさとなっている。
ここで、従来のタービンフィンの原理について、図7に基づき概説する。なお、図7は、従来のタービンフィンの原理の説明図であって、プロペラ翼33およびタービン翼13の断面の相対的な位置関係を示していて、矢印Wは水流を示し、矢印Vpはプロペラ翼に生ずるベクトルを示し、実線で示した矢印Vtはタービン翼に生ずるベクトルを示している。また、ベクトル方向については、上向きの垂直方向を「+」とし、右向きの水平方向を「+」とする。そして、図7の右側が船首方向、左側が船尾方向である。
プロペラ翼33は、断面が回転方向とは逆向き(図7においては上向き)のキャンバーを有する翼形であり、プロペラ翼33の後方(船尾側)にタービン翼13が位置し、タービン翼13はプロペラ翼33とは逆向き(図7においては下向き)のキャンバーを有している。プロペラ翼33の回転によりプロペラ周りには水流が発生するが、この水流Wは図に示すようにプロペラ翼33の周りに流れ、水流Wによりプロペラ翼33には揚力Vpが発生する。そして、揚力Vpは垂直方向のトルク(+Q)と水平方向で船首方向に向かうスラスト(+T)とに分解することができる。
一方で、タービン翼13の周りにも水流Wが図に示すように流れて、水流Wによりタービン翼13にはプロペラ翼33の揚力Vpとは逆向きの揚力Vtが発生する。そして、揚力Vtは垂直方向のトルク(−Q′)と水平方向で船尾方向に向かうスラスト(−T′)とに分解することができる。
したがって、タービン翼13で発生した揚力および抗力はプロペラ翼33のスラスト(+T)およびトルク(+Q)を何れも減少させる方向に作用し、プロペラ翼33では、タービン翼13との相互干渉により僅かにスラストおよびトルクがそれぞれΔTおよびΔQ分増加することになる。結果として、タービン翼13で発生したトルク減少成分の割合がスラスト減少成分の割合より大きくなるため、プロペラ30の推進効率が良くなることになる。
この従来のタービンフィンの課題点について、図8に基づき概説する。なお、図8は、従来のタービンフィンのタービン翼面に生ずる水流図およびタービン翼の揚力分布図であり、図8(a)はタービン翼面に生ずる水流図であり、図8(b)はタービン翼面上の揚力分布図である。
図8(b)は、タービン翼面上の揚力分布を示しているが、タービン翼13の付け根部であるハブ部からタービン翼13の先端部であるチップ(Tip)までの揚力の大きさを右方向に向かう矢印の長さで示したものである。この図から分かるように、従来のタービンフィンでは、その翼面に揚力が発生するものの、上下端部のハブ部とチップ(Tip)とでタービン翼13の揚力が「0」となっている。
すなわち、従来のタービンフィンでは、翼先端部に近づくに従ってトルク及びスラストの減少効果小さくなっており、プロペラ効率の改善効果が十分に得られていないという課題があった。
特公平8−5431号公報 特公平7−121716号公報
そこで、本願出願人は鋭意、研究した結果、タービン翼の先端部が揚力「0」となるメカニズムは、図8(a)に示すように、タービン翼の先端部(チップ(Tip))では背面から回り込む水流が発生するためであることを突き止め、さらに、タービンフィンの形状を所定の形状とすることにより、プロペラの推進効率が向上することができる、との知見を得た。本願発明は、この知見に基づくものであり、前述したタービン翼の先端部における水流を変えることにより、タービン翼の先端部における揚力損失を無くし、もってプロペラの推進効率を向上させるタービンフィンを提供することを目的とする。
上記課題を達成するため、本願請求項1に係るダクト付きタービンフィンは、ハブに放射状に固着される複数枚のプロペラ翼からなるプロペラの後部にあって、前記ハブに放射状に固着され該プロペラ翼と同数枚のタービン翼と、複数枚の前記タービン翼の先端部同士を連結し該タービン翼が固着され、長さ方向の断面が翼形の円筒状のダクトと、からなり、該タービン翼は該ダクト内に収納され、船舷側から見た前記タービン翼の翼端の見掛け上の翼弦は前記ダクトの長さと略同一に形成され、前記タービン翼のキャンバーの向きは前記プロペラ翼のキャンバーとは逆の向きであり、前記ダクトの翼形の最大翼厚は船首側に位置する、ことを特徴としている。
また、本願請求項2に係るダクト付きタービンフィンは、請求項1に記載のダクト付きタービンフィンであって、前記ダクトの直径は前記プロペラ翼の直径の略24%〜略32%であり、該ダクトの船首側に位置する翼形の前縁の直径は船尾側に位置する翼形の後縁の直径よりも略0.5%〜1.0%大きい、ことを特徴としている。
本願発明は上記の構成により、タービン翼の先端部同士を連結して固着する略円筒のダクトを装備し、ダクトの長さ方向、すなわちダクトの船舶中心線に平行な断面形状を翼形とし、翼の最大厚さは船首側に位置するとともに、翼のキャンバーはタービンフィンの中心軸方向に向いて膨らんでいる。そして、プロペラによる縮流(プロペラ後部のプロペラ中心に向かう水流)中に断面が翼形のダクトが位置するため、ダクトに揚力が発生し、前縁推力としてスラストを増加させる。
また、本願発明に係るタービンフィンではダクトによる水流の塞き止め効果によりタービン翼先端部での揚力損失が無くなるとともに、ダクト内面で流速が加速されるため、従来のタービンフィンに比べスラスト、トルク共に大きく減少することになる。そして、スラスト減少分については、前述したダクトの前縁推力によりキャンセルされるため、結果としてトルクのみ大きく減少することになり、プロペラの推進効率が上昇する。
以下、本願発明を実施するための最良の形態に係る実施例について、図1ないし図5に基づいて説明する。なお、図1は、実施例に係るダクト付きタービンフィンの斜視図であり、図2は、実施例に係るダクト付きタービンフィンを備えた船舶の船尾部分の側面図であり、図3は、実施例に係るダクト付きタービンフィンの作用説明の断面図と水流との関係図であり、図3(a)は、ダクト付きタービンフィンと水流との関係を示す図であり、図3(b)は、図3(a)のB部拡大図であってダクト付きタービンフィンに作用する揚力の説明図であり、図4は、実施例に係るダクト付きタービンフィンのタービン翼面に生ずる水流図およびタービン翼の揚力分布図であり、図4(a)はタービン翼面に生ずる水流図であり、図4(b)はタービン翼面上の揚力分布図であり、図5は、実施例に係るダクト付きタービンフィンを備える船舶のプロペラ翼面と従来のダクト付きタービンフィンを備える船舶のプロペラ翼面に生ずるスラストおよびトルク分布の比較図である。
図1ないし図4において、符号1は実施例に係るダクト付きタービンフィン、符号11は実施例に係るタービン翼、符号15はダクト、符号151はダクトの前縁、符号153はダクトの後縁、符号30はプロペラ、符号31はハブ、符号33はプロペラ翼、符号41は舵、である。また、Wは水流、Vdはダクトに生ずる揚力をベクトルで示している。
なお、従来のタービンフィンについて、図6で説明した要素と同一の要素に対しては、図1ないし図3においても同一の符号を付している。
まず、ダクト付きタービンフィン1の構成について、図1ないし図3に基づき説明する。
本実施例に係るダクト付きタービンフィン1は、回転軸となるハブ31、ハブ31から放射状に固着される5枚のタービン翼11、11、・・・、およびタービン翼11、11、・・・の先端部同士を相互に連結して固着する略円筒のダクト15から構成されていて、プロペラ30の後部であって舵41の前部に装着されている。
なお、プロペラ30は、従来と同様に、回転軸となるハブ31およびハブ31から放射状に固着される5枚のプロペラ翼33、33・・・から構成されている。
すなわち、船尾側が閉塞された略円錐状の砲弾形を呈するハブ31には、船首側に5枚のプロペラ翼33、33・・・が放射状に固着され、プロペラ翼33の後部に、5枚のタービン翼11、11、・・・が放射状に固着されている。 また、プロペラ翼33の前縁と後縁とを結ぶ翼弦とタービン翼11の前縁と後縁とを結ぶ翼弦は、いずれも船首方向に対し右に捻った状態でハブ31に固着されている(図7参照)。
5枚のタービン翼11、11、・・・は、前述したように、ハブ31から等間隔に放射状に固着されていて、その幅方向に平行な断面は、最大翼厚が船首側に位置する翼形を呈し、プロペラ翼33とは逆向きのキャンバーとなっている。そして、船舷側から見たタービンハブ31の見掛け上の幅は翼根(タービンハブ31との固着部)から翼端(ダクト15との固着部)にかけて略同一であり、その見掛けの形状は矩形となっている。
タービン翼11、11、・・・の先端部を環囲する略円筒のダクト15の船舶中心線に平行な断面形状は翼形となっていて、翼形の最大翼厚は船首側に位置し、キャンバーはタービンハブ31方向にやや膨らんだ状態となっている。そして、ダクト15の直径はプロペラ翼33の直径の略24.0%〜32.0%であり、ダクト15の船首側の直径、すなわちダクトの前縁151が形成する直径は、プロペラ翼33の直径の略24.5%〜32.5%、船尾側の直径は、すなわちダクトの後縁153が形成する直径は、プロペラ翼33の直径の略23.5%〜31.5%となっていて、ダクト15の船首側の直径は船尾側の直径よりも略1.0%大きくなっている。したがって、断面が翼形の前縁(ダクトの前縁151)と後縁(ダクトの後縁153)とを結ぶ翼弦はタービン翼11の回転軸線(ハブ31の中心線)に対して船首方向にわずかに開いた状態になっている。
そして、ダクト15の幅はタービン翼11の見掛け上の幅と略同一に形成されている。なお、ダクト15は、タービン翼11と一体に構成しても良く、また、別途に製造の上、タービン翼11にボルト等で固着しても良いものである。
つぎに、ダクト付きタービンフィン1の作用について、図3ないし図5に基づき説明する。
プロペラ30が回転すると、プロペラ30の後部にはプロペラ中心軸に向かう縮流Wが生ずる。そして、ダクト付きタービンフィン1はプロペラ30の後部に位置しているため、縮流Wの中に置かれることになる。
縮流Wの中に置かれたダクト付きタービンフィン1には、主に2つの作用が生ずるが、この作用効果について以下に説明する。なお、縮流Wは図面の上・下や図面の手前・奥のいずれもプロペラ中心軸に向かうように流れ、ダクト16は円筒であるので、以下の説明では、図面の上部に位置するダクト16およびタービン翼11を例にして説明するが、当該作用はダクト16の円筒のすべての部分に生じ、5枚のタービン翼11、11、・・・のすべてに生じていることは勿論である。
〔作用1〕
プロペラ縮流Wは、図3(a)に示すように、斜め右上方から流れてダクト15の上面に斜めに衝突する。すなわち、ダクト15により縮流Wの流れが塞き止められることにより、従来には生じていたタービン翼11の先端部であるダクト15との固着部における揚力損失が無くなる。
このことは、図4(b)と従来のタービンフィンの説明で使用した図8(b)とを比較することにより裏付けられる。なお、図4(b)は、図8(b)同様に、タービン翼面上の揚力分布を示していて、タービン翼11の付け根部であるハブ部からタービン翼11の先端部であるチップ(Tip)までの揚力の大きさを右方向に向かう矢印の長さで示したものである。
すなわち、ダクト付きタービンフィン1のタービン翼11面上の揚力分布は、図4(b)に示すように、タービン翼11の付け根部であるハブ部においては従来のタービンフィン3と同様に揚力が「0」となっているが、タービン翼11の先端部であるチップ(Tip)では、従来のタービンフィンの揚力が「0」であるのに対し、ダクト付きタービンフィン1では、タービン翼11の中間部の揚力よりも小さくなっているものの、揚力は「0」となっていない。これは、従来のタービンフィンでは、図8(a)に示すように、タービン翼の先端部(チップ(Tip))で背面から回り込む水流が発生するためであり、ダクト付きタービンフィン1では、図4(a)に示すように、ダクト15による縮流Wの流れ塞き止め効果によりタービン翼の先端部(チップ(Tip))での背面から回り込む水流の発生が防止されたことによるものである。
〔作用2〕
前述したように、ダクト15の断面形状は翼形となっていて、翼形の最大翼厚は船首側に位置し、キャンバーはタービンハブ31方向にやや膨らんだ状態となっている。図3(a)に示すように、このダクト15の断面形状により、プロペラ縮流Wが斜め右上方から流れてダクト15を通過するときに、ダクト15には図3(b)に示すように、右下向き方向(プロペラ30の中心軸方向)の揚力Vdが発生する。
この揚力Vdは水平方向と垂直方向とに分解することができるが、垂直方向の力はダクト15の中心軸に向かうことになって、ダクト15が円筒形であるので結果として打ち消され、水平方向のみの力が生ずることになる。この水平方向の力が前縁推力となる。
この〔作用1〕および〔作用2〕の相乗効果により、本願発明では、タービン翼11の先端部にダクト15を装備することにより、ダクト15ではプロペラ縮流Wにより前縁推力が発生するとともに、ダクト15による流れの塞き止め効果によりタービン翼11の揚力損失が無くなり、また、ダクト15内面で縮流Wの流速が加速されるため、従来のタービンフィン3に比べ、プロペラ翼33に生ずるスラスト(T)およびトルク(Q)共に大きく減少することになる。そして、スラスト減少分についではダクトの前縁推力によりキャンセルされるため、結果としてトルクのみ大きく減少することになり、プロペラの推進効率が上昇する。
図5では、ダクト付きタービンフィン1を備える船舶については実線とし、従来のタービンフィン3を備える船舶については点線としていて、Rはプロペラ翼の先端部までの半径であり、rはプロペラ翼の半径方向の位置を示していて、「0」をハブ部の位置としている。したがって、0≦r≦Rであり、0≦r/R≦1となる。
図5に示すように、ダクト付きタービンフィン1を備える船舶のプロペラ翼に生ずるスラストおよびトルクは半径方向rのすべての位置で、従来のタービンフィン3を備える船舶のプロペラ翼に生ずるスラストおよびトルクよりも減少し、ことにトルクについては、大きく減少していることが分かる。前述したように、このトルクの減少分が、プロペラの推進効率の上昇に寄与することになる。
図1は、実施例に係るダクト付きタービンフィンの斜視図である。 図2は、実施例に係るダクト付きタービンフィンを備えた船舶の船尾部分の側面図である。 図3は、実施例に係るダクト付きタービンフィンの作用説明の断面図と水流との関係図であり、図3(a)は、ダクト付きタービンフィンと水流との関係を示す図であり、図3(b)は、図3(a)のB部拡大図であってダクト付きタービンフィンに作用する揚力の説明図である。 図4は、実施例に係るダクト付きタービンフィンのタービン翼面に生ずる水流図およびタービン翼の揚力分布図であり、図4(a)はタービン翼面に生ずる水流図であり、図4(b)はタービン翼面上の揚力分布図である。 図5は、実施例に係るダクト付きタービンフィンを備える船舶のプロペラ翼面と従来のダクト付きタービンフィンを備える船舶のプロペラ翼面に生ずるスラストおよびトルク分布の比較図である。 図6は、従来のタービンフィンを備えた船舶の船尾部分の側面図である。 図7は、従来のタービンフィンの原理の説明図である。 図8は、従来のタービンフィンのタービン翼面に生ずる水流図およびタービン翼の揚力分布図であり、図8(a)はタービン翼面に生ずる水流図であり、図8(b)はタービン翼面上の揚力分布図である。
符号の説明
1 実施例に係るダクト付きタービンフィン
11 タービン翼
13 ダクト
151 ダクトの前縁
153 ダクトの後縁
30 プロペラ
31 ハブ
33 プロペラ翼

Claims (2)

  1. ハブに放射状に固着される複数枚のプロペラ翼からなるプロペラの後部にあって、
    前記ハブに放射状に固着され該プロペラ翼と同数枚のタービン翼と、
    複数枚の前記タービン翼の先端部同士を連結し該タービン翼が固着され、長さ方向の断面が翼形の円筒状のダクトと、からなり、
    該タービン翼は該ダクト内に収納され、
    船舷側から見た前記タービン翼の翼端の見掛け上の翼弦は前記ダクトの長さと略同一に形成され、
    前記タービン翼のキャンバーの向きは前記プロペラ翼のキャンバーとは逆の向きであり、前記ダクトの翼形の最大翼厚は船首側に位置する、ことを特徴とするダクト付きタービンフィン。
  2. 前記ダクトの直径は前記プロペラ翼の直径の略24%〜略32%であり、該ダクトの船首側に位置する翼形の前縁の直径は船尾側に位置する翼形の後縁の直径よりも略0.5%〜1.0%大きい、ことを特徴とする請求項1に記載のダクト付きタービンフィン。
JP2007218153A 2007-08-24 2007-08-24 ダクト付きタービンフィン Expired - Fee Related JP4382120B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007218153A JP4382120B2 (ja) 2007-08-24 2007-08-24 ダクト付きタービンフィン

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007218153A JP4382120B2 (ja) 2007-08-24 2007-08-24 ダクト付きタービンフィン

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009051283A JP2009051283A (ja) 2009-03-12
JP4382120B2 true JP4382120B2 (ja) 2009-12-09

Family

ID=40502776

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007218153A Expired - Fee Related JP4382120B2 (ja) 2007-08-24 2007-08-24 ダクト付きタービンフィン

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4382120B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103121502A (zh) * 2011-11-18 2013-05-29 贝克船舶系统有限及两合公司 尤其用于船舶的推进器装置

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
RU2550403C1 (ru) * 2014-04-02 2015-05-10 Открытое акционерное общество "Центр судоремонта "Звездочка" (ОАО "ЦС "Звездочка") Насадка движительно-рулевого комплекса плавательного средства
JP6865066B2 (ja) 2017-03-03 2021-04-28 三菱重工業株式会社 船舶の推進装置及び船舶
CN111114728B (zh) * 2020-01-20 2024-08-02 江苏科技大学 一种船舶桨后节能消涡助推叶轮装置
US11713101B2 (en) 2020-12-04 2023-08-01 Jeffrey L. HATHAWAY Propeller hubcap

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103121502A (zh) * 2011-11-18 2013-05-29 贝克船舶系统有限及两合公司 尤其用于船舶的推进器装置
CN103121502B (zh) * 2011-11-18 2015-12-09 贝克船舶系统有限及两合公司 尤其用于船舶的推进器装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009051283A (ja) 2009-03-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4939269B2 (ja) 船尾横長ダクト及び船舶
EP2738084B1 (en) Propeller with small duct, and ship
JP2006347285A (ja) 船舶の船尾部構造及びその設計方法
JP5276670B2 (ja) ツイン・スケグ船
JP5113899B2 (ja) 船舶の船尾構造
JP4382120B2 (ja) ダクト付きタービンフィン
JP6376679B2 (ja) 船尾用ダクト、船尾用ダクトの設計方法、及び船尾用ダクトを装備した船舶
JP2015116850A5 (ja)
KR20150110594A (ko) 소형 덕트 부착 선박 및 선박에의 소형 덕트 적용 판단방법
JP3842189B2 (ja) ポッドプロペラ
JP5558048B2 (ja) 舶用複合型省エネ推進装置及び一軸二舵船舶
EP3210876B1 (en) Propelling efficiency enhancing device
JPH09136693A (ja) 船舶用ビルジ渦エネルギー回収装置
KR20130003573A (ko) 선박용 전류고정날개
KR20180048769A (ko) 선미 덕트를 가진 선미 형상 및 선박
KR20190048346A (ko) 추진효율향상장치
KR20120068250A (ko) 선박용 덕트 구조체
KR20180001134U (ko) 공진 회피 타입 전류고정날개
KR101523920B1 (ko) 선박의 추진장치
JP2011042201A (ja) 小翼付き船尾ダクト及び船舶
JP4153750B2 (ja) 船舶
KR101052651B1 (ko) 선박용 날개
JP3134464U (ja) 船舶用複合型フィン装置
KR101115105B1 (ko) 선박의 프로펠러 보스 캡
JP4173773B2 (ja) 回転車の羽根並びに回転車

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090616

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090618

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090723

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090825

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090916

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121002

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121002

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151002

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees