JP7219664B2 - 船舶舵フィン装置 - Google Patents
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プロペラの後方の流れ場に位置するように舵に付設された翼形状の複数のフィンを備え、前記フィンに働く前方成分の力によって推力を得るようにした船舶舵フィン装置であって、
前記フィンは、
前記舵の両側に張り出すように配設される右舷側フォアフィン、及び左舷側フォアフィンと、
船尾から船首に向かう方向に見て、前進時に前記プロペラが右回りに回転する場合に前記右舷側フォアフィンの後方に配設される右舷側アフトフィン、又は前進時に前記プロペラが左回りに回転する場合に前記左舷側フォアフィンの後方に配設される左舷側アフトフィンと、
を備えることにある。
前記右舷側フォアフィン、及び/又は前記左舷側フォアフィンは、前進翼形状であるであることが好ましい。
前記右舷側アフトフィン、又は前記左舷側アフトフィンは、後退翼形状であることが好ましい。
船尾から船首に向かう方向に見て、前進時に前記プロペラが右回りに回転する場合、前記右舷側フォアフィンを前方に向かって上向きに傾斜配置するとともに、前記左舷側フォアフィンを前方に向かって下向きに傾斜配置し、且つ前記右舷側アフトフィンを所定の迎角で配置し、
船尾から船首に向かう方向に見て、前進時に前記プロペラが左回りに回転する場合、前記右舷側フォアフィンを前方に向かって下向きに傾斜配置するとともに、前記左舷側フォアフィンを前方に向かって上向きに傾斜配置し、且つ前記左舷側アフトフィンを所定の迎角で配置することが好ましい。
前記舵は、本体部分を構成する舵本体と、前記プロペラの回転中心部と対向するように前記舵本体の前部に設けられる舵バルブとを備えてなり、
前記右舷側フォアフィン、及び前記左舷側フォアフィンは、前記舵バルブ付近に取り付けられていることが好ましい。
図1に示される船舶1は、例えば、一軸船の船尾構造を有する肥大船型船舶であって、船体中央部から船幅が狭くなる船尾2に配設される舵3と、舵3と対向する船尾部(船尾ボス部)4に支承されるプロペラ5とを備えている。なお、本実施形態では、船尾2から船首に向かう方向に見て、前進時に右回りに回転するプロペラ5が用いられる例を示すが、これに限定されるものではなく、船尾2から船首に向かう方向に見て、前進時に左回りに回転するプロペラが用いられる場合もあり得る。
舵3は、マリナー型の舵を例に説明すると、船尾2に垂設されるラダーホーン6に、舵3の本体部分を構成する舵本体(舵板)7が左右方向に揺動自在に枢着され、プロペラ5の回転中心部と対向するように舵バルブ8が舵本体7の前部に一体的に取り付けられてなるものである。
舵バルブ8は、プロペラ5の回転中心軸と同軸を成すように舵本体7の前縁からプロペラ5のハブに向けて突設される半球状の前側バルブ部8aと、前側バルブ部8aから後方に連続するように半紡錘状に形成される後側バルブ部8bとを有している。このように、プロペラ5のハブの後方に舵バルブ8を設けることにより、プロペラ5の回転時にプロペラ5のハブの後方に発生するハブ渦を拡散することができ、エネルギー効率の低下を抑制することができる。
次に、船舶1に装備される船舶舵フィン装置20について、主に図3、及び図4を用い、適宜に図1、及び図2を参照しつつ説明する。船舶舵フィン装置20は、プロペラ5の後方の流れ場に位置するように舵3に付設された翼形状の右舷側フォアフィン21、左舷側フォアフィン22、及び右舷側アフトフィン23を備えてなり、これらフィン21,22,23に働く前方成分の力によって推力を得ることができるように構成されている。
右舷側フォアフィン21は、舵本体7の右側に張り出すように舵バルブ8の右側部から舵本体7の前後方向中央部近傍に亘る部分に取り付けられている。右舷側フォアフィン21は、当該右舷側フォアフィン21の前縁全域がプロペラ5の回転軸線の高さにおいて、舵本体7の前縁よりも前側に位置するような前進角(フィン前縁から翼弦長の1/4の点を連ねる線が,舵前後方向中心軸に垂直な左右軸となす角)を持たせた下凸キャンバー(図1参照)を有する前進翼形状に形成されている。このように、右舷側フォアフィン21を前進翼形状に形成することにより、右舷側フォアフィン21がプロペラ5により近い位置に配されることになり、プロペラ直後の回転流をより多く受けることができるので、推力をより増加させることができる。
左舷側フォアフィン22は、舵本体7の左側に張り出すように舵バルブ8の左側部から舵本体7の前後方向中央部近傍に亘る部分に取り付けられている。左舷側フォアフィン22は、当該左舷側フォアフィン22の前縁全域がプロペラ5の回転軸線の高さにおいて、舵本体7の前縁よりも前側に位置するような前進角を持たせた上凸キャンバー(図2参照)を有する前進翼形状に形成されている。このように、左舷側フォアフィン22を前進翼形状に形成することにより、左舷側フォアフィン22がプロペラ5により近い位置に配されることになり、プロペラ直後の回転流をより多く受けることができるので、推力をより増加させることができる。
右舷側アフトフィン23は、舵本体7の前後方向中央部において舵本体7の右側に張り出すように舵本体7の右舷側側面に取り付けられている。右舷側アフトフィン23は、翼根から翼端に向かって前縁全域が後方に傾斜するような後退角(フィン前縁から翼弦長の1/4の点を連ねる線が,舵前後方向中心軸に垂直な左右軸となす角)を持たせた下凸キャンバー(図1参照)を有する後退翼形状に形成されている。このように、右舷側アフトフィン23を後退翼形状に形成することにより、プロペラ後流をより多く受けることができて、推力をより増加させることができる。
以上に述べたように構成される船舶舵フィン装置20が配されるプロペラ後方の流れ場には、プロペラ5の回転流に、航行時に船体から生じる渦流(ビルジ渦)が加わる。その結果、プロペラ直後の右舷側においては、後方に向かって斜め下向きに強い回転流が流れる(図5中記号「A」を付した白抜き矢印を参照)。一方、プロペラ直後の左舷側においては、後方に向かって斜め上向きに強い回転流が流れる(図5中記号「B」を付した白抜き矢印を参照)。また、舵本体7の右舷側前後方向中央部には、プロペラ直後の強い回転流よりも弱いが後方に向かって斜め下向きの安定したプロペラ後流が流れる(図5中記号「C」を付した白抜き矢印を参照)。一方、舵本体7の左舷側前後方向中央部では、後方に向かって斜め上向きの流れと斜め下向きの流れとが混在する(図5中記号「D」、及び「E」を付したそれぞれの白抜き矢印を参照)。
以上に述べた本実施形態の船舶舵フィン装置20の計算モデルを作成し、船尾2から船首に向かう方向に見て前進時にプロペラ5が右回りに回転する場合におけるプロペラ後方の流体運動に関し、CFD(Computational Fluid Dynamics)計算を行った。このCFD計算結果に基づく流体流れの様子が図5に示されている。
3 舵
5 プロペラ
7 舵本体
8 舵バルブ
20 船舶舵フィン装置
21 右舷側フォアフィン
22 左舷側フォアフィン
23 右舷側アフトフィン
Claims (5)
- プロペラの後方の流れ場に位置するように舵に付設された翼形状の複数のフィンを備え、前記フィンに働く前方成分の力によって推力を得るようにした船舶舵フィン装置であって、
前記フィンは、
前記舵の両側に張り出すように配設される右舷側フォアフィン、及び左舷側フォアフィンと、
船尾から船首に向かう方向に見て、前進時に前記プロペラが右回りに回転する場合に前記舵の右舷側のみに設けられ、且つ前記右舷側フォアフィンの後方に配設される右舷側アフトフィン、又は前進時に前記プロペラが左回りに回転する場合に前記舵の左舷側のみに設けられ、且つ前記左舷側フォアフィンの後方に配設される左舷側アフトフィンと、
を備える船舶舵フィン装置。 - 前記右舷側フォアフィン、及び/又は前記左舷側フォアフィンは、前進翼形状である請求項1に記載の船舶舵フィン装置。
- 前記右舷側アフトフィン、又は前記左舷側アフトフィンは、後退翼形状である請求項1又は2に記載の船舶舵フィン装置。
- 船尾から船首に向かう方向に見て、前進時に前記プロペラが右回りに回転する場合、前記右舷側フォアフィンを前方に向かって上向きに傾斜配置するとともに、前記左舷側フォアフィンを前方に向かって下向きに傾斜配置し、且つ前記右舷側アフトフィンを所定の迎角で配置し、
船尾から船首に向かう方向に見て、前進時に前記プロペラが左回りに回転する場合、前記右舷側フォアフィンを前方に向かって下向きに傾斜配置するとともに、前記左舷側フォアフィンを前方に向かって上向きに傾斜配置し、且つ前記左舷側アフトフィンを所定の迎角で配置する請求項1~3の何れか一項に記載の船舶舵フィン装置。 - 前記舵は、本体部分を構成する舵本体と、前記プロペラの回転中心部と対向するように前記舵本体の前部に設けられる舵バルブとを備えてなり、
前記右舷側フォアフィン、及び前記左舷側フォアフィンは、少なくとも前記舵バルブに取り付けられている請求項1~4の何れか一項に記載の船舶舵フィン装置。
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