JP7234343B2 - 放送制御装置、放送制御方法及びプログラム - Google Patents

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Description

本開示は、放送制御装置、放送制御方法、プログラム及び記憶媒体に関する。
一般に、放送事業者は、協定世界時(UTC)に基づく時刻を基準として、テレビジョン番組の放送を遂行する。協定世界時は、国際原子時(TAI)と同一の歩度を有するが、地球の自転速度の変化に伴う1日の長さの変化を吸収するために国際原子時に対して秒単位のオフセットを有する。2019年2月の時点では、協定世界時は国際原子時に対して37秒遅れている。この遅れは、過去の閏秒の挿入の累積の結果である。
放送事業者は、所定のタイムプロトコルを利用して、放送局内の放送機器が参照する時刻の精度を維持する。例えば、NTP(Network Time Protocol)はそうしたタイムプロトコルの一例である。放送機器のNTPクライアントは、NTPサーバから配信されるNTPパケットに記述されるタイムスタンプに基づいて、基準時刻としての協定世界時に同期される。PTP(Precision Time Protocol)は、タイムプロトコルの他の例である。NTPはサーバ-クライアント間でミリ秒のオーダの同期精度を達成可能であるのに対し、PTPはマイクロ秒のオーダの同期精度を達成可能である。
協定世界時において閏秒調整(閏秒の挿入又は削除)が実行される場合、NTP又はPTPのサーバは、閏秒が実際に挿入され又は削除される予定の時刻に先立って、閏秒調整情報をクライアントへ配信する(例えば、非特許文献1及び非特許文献2参照)。この閏秒調整情報を受信した機器がどのように閏秒を扱うべきかは、個別の機器の実装に委ねられる。
例えば、特許文献1は、閏秒調整の予定時刻に基準時刻に対する機器の時刻のズレをチェックして機器の時刻を補正する技術を開示している。特許文献2は、時報システムにおいて、閏秒調整の近傍のタイミングで基準時刻ではなく一時的に自走時刻に基づいて時報を出力する技術を開示している。特許文献3は、閏秒調整が行われる際に受信機器が映像又は音声を処理すべきタイミングを誤らないように、一時的に自走モードを利用する技術を開示している。特許文献4は、閏秒の挿入によって時刻表示が重複するはずの2秒間に時刻表示を連続的に増加するように補正する技術を開示している。
Association of Radio Industries and Businesses, "MMT-BASED MEDIA TRANSPORT SCHEME IN DIGITAL BROADCASTING SYSTEMS, ARIB STD-B60 Version 1.13, October 11, 2018", [平成31年2月15日検索], インターネット<URL:http://www.arib.or.jp/english/html/overview/doc/6-STD-B60v1_13-E1.pdf> Advanced Television Systems Committee, "ATSC Candidate Standard: Signaling, Delivery, Synchronization, and Error Protection (A/331)", [平成31年2月15日検索], インターネット<URL:https://www.atsc.org/wp-content/uploads/2016/01/A331S33-174r6-Signaling-Delivery-Sync-FEC.pdf>
特開2015-059851号公報 特開2016-054437号公報 特許第6264501号公報 特開2010-272071号公報
閏秒の挿入は、日本標準時(JST)では8時59分59秒の後に再度8時59分59秒を表示することにより行われる。しかし、この場合には、2回目の8時59分59秒の開始時に、表示時刻が過去に後戻りすることになる。そのため、時刻の順序性が損なわれることが許容されない用途では、この方式で調整された基準時刻をそのまま使うことは問題である。一方、閏秒の削除は、日本標準時では8時59分58秒の後に、8時59分59秒の1秒間をスキップして9時0分0秒へ進むことにより行われる。しかし、この場合には、8時59分59秒をトリガとして発生するように設定されたイベントがトリガされないという不具合が生じる恐れがある。
特許文献4に開示された技術は、特に閏秒挿入時の時間の後戻りに対する1つの解決策ではあるものの、2秒という短期間での時刻の補正は、時間の進行を大きく歪めてしまう。そのため、特許文献4に開示された技術は、安定的な処理が求められる放送信号の処理の用途には適しない。
したがって、閏秒調整が行われる場合に放送信号をより安定的に処理することのできる仕組みが提供されることが望ましい。
ある観点によれば、所定のタイムプロトコルに従って基準時刻に同期される、放送制御用のシステム時刻を生成する時刻生成部と、上記基準時刻において閏秒調整が第1の時刻に完了する予定であることを示す閏秒調整情報が受信された場合に、上記第1の時刻よりも早い第2の時刻から時間長Dを有する補正期間にわたって、上記時間長Dに依存する補正量で上記システム時刻を補正する補正部と、を備え、上記時間長Dは、上記システム時刻の1秒当たりの補正量が映像フレームレートの逆数に相当する周期以下となるように設定される、放送制御装置が提供される。
また別の観点によれば、所定のタイムプロトコルに従って基準時刻に同期される、放送制御用のシステム時刻を生成することと、上記基準時刻において閏秒調整が第1の時刻に完了する予定であることを示す閏秒調整情報が受信された場合に、上記第1の時刻よりも早い第2の時刻から時間長Dを有する補正期間にわたって、上記時間長Dに依存する補正量で上記システム時刻を補正することと、を含み、上記時間長Dは、上記システム時刻の1秒当たりの補正量が映像フレームレートの逆数に相当する周期以下となるように設定される、放送制御方法が提供される。
また別の観点によれば、上記放送制御方法をプロセッサに実行させるコンピュータプログラムが提供されてもよい。上記コンピュータプログラムを記憶した非一時的なコンピュータ読取可能な記憶媒体が提供されてもよい。
本開示に係る技術によれば、閏秒調整が行われる場合に放送信号をより安定的に処理することが可能とされる。なお、本開示に係る技術により、当該効果の代わりに、又は当該効果とともに、他の効果が奏されてもよい。
図1は、閏秒が挿入される場合に時刻表示を連続的に増加するように補正する既存の手法の一例について説明するための説明図である。 図2は、第1の実施形態に係る放送制御装置の構成の一例を示すブロック図である。 図3は、第1の実施例における閏秒が挿入される場合の時刻の進行の例について概略的に説明するための説明図である。 図4は、第1の実施例における閏秒が挿入される場合の基準時刻及び補正後システム時刻の進行をより詳細に示す表である。 図5は、第1の実施例における閏秒が削除される場合の時刻の進行の例について概略的に説明するための説明図である。 図6は、第1の実施例における閏秒が削除される場合の基準時刻及び補正後システム時刻の進行をより詳細に示す表である。 図7は、第2の実施例における閏秒が挿入される場合の時刻の進行の例について概略的に説明するための説明図である。 図8は、第2の実施例における閏秒が削除される場合の時刻の進行の例について概略的に説明するための説明図である。 図9は、第1の実施形態に係る時刻制御処理の流れの一例を示すフローチャートである。 図10は、図9に示した時刻制御処理に含まれるシステム時刻補正処理の詳細な流れの一例を示すフローチャートである。 図11は、第1の実施形態の第1の変形例に係る放送制御装置の構成の一例を示すブロック図である。 図12は、第1の実施形態の第2の変形例に係る放送制御装置の構成の一例を示すブロック図である。 図13は、第1の実施形態の第3の変形例に係る放送制御装置の構成の一例を示すブロック図である。 図14は、第2の実施形態に係る放送制御装置の構成の一例を示すブロック図である。
以下、添付の図面を参照して本開示に係る技術の実施形態を詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、同様に説明されることが可能な要素については、同一の符号を付することにより重複説明が省略され得る。
説明は、以下の順序で行われる。
1.概要
1-1.関連技術
1-2.課題
2.第1の実施形態
2-1.放送制御装置の構成例
2-2.時刻補正関連情報
2-3.処理の流れ
2-4.変形例
3.第2の実施形態
4.まとめ
<<1.概要>>
<1-1.関連技術>
一般に、放送事業者は、協定世界時(UTC)に基づく時刻を基準として、テレビジョン番組の放送を遂行する。一例として、APS(Automatic Program control System)は、テレビジョン番組のスケジュールにより指定される時刻が世界協定時において到来するタイミングで、関係する機器へ、そのテレビジョン番組の放送の開始を指示する。協定世界時は、国際原子時(TAI)と同一の歩度を有するが、地球の自転速度の変化に伴う1日の長さの変化を吸収するために国際原子時に対して秒単位のオフセットを有する。2019年2月の時点では、協定世界時は国際原子時に対して37秒遅れている。この遅れは、過去の閏秒の挿入の累積の結果である。
放送事業者は、所定のタイムプロトコルを利用して、放送局内の放送機器が参照する時刻の精度を維持する。例えば、NTP(Network Time Protocol)はそうしたタイムプロトコルの一例である。放送機器のNTPクライアントは、NTPサーバから配信されるNTPパケットに記述されるタイムスタンプに基づいて、基準時刻としての協定世界時に同期される。PTP(Precision Time Protocol)は、タイムプロトコルの他の例である。NTPはサーバ-クライアント間でミリ秒のオーダの同期精度を達成可能であるのに対し、PTPはマイクロ秒のオーダの同期精度を達成可能である。
協定世界時において閏秒調整(閏秒の挿入又は削除)が実行される場合、NTP又はPTPのサーバは、閏秒が実際に挿入され又は削除される予定の時刻に先立って、閏秒調整情報をクライアントへ配信する。例えば、次の表1は、NTPの時刻情報のデータ構造を示している。
Figure 0007234343000001
閏秒調整は、通常、世界協定時の12月又は6月の末日の最後の秒を重複的に挿入し又は削除することにより行われる(調整が地球の自転速度の変化に間に合わない場合には、3月又は9月の末日にも行われ得る)。表1に示したデータ構造の1つ目のパラメータleap_indicatorは、閏秒調整が行われる月の初めから閏秒調整が終了する時まで、下表に示す定義に従って、閏秒が挿入されるのか又は閏秒が削除されるのかを識別する値を示す。

Figure 0007234343000002
表2によれば、閏秒調整が行われない月には、leap_indicatorは“0”を示す。閏秒調整が行われる月には、leap_indicatorは、閏秒調整が終了する時まで、閏秒の挿入の場合には“1”を、閏秒の削除の場合には“2”を示す。なお、日本標準時は世界協定時よりも9時間進んでいるため、日本での閏秒調整のタイミングは通常1月1日の午前9時又は7月1日の午前9時の直前であり、leap_indicatorはそのタイミングの前月から“1”又は“2”を示す。
次の表3は、PTPの時刻情報の一例を示している。PTPにおいては、leap59及びleap61という2つのフラグが閏秒調整情報である。

Figure 0007234343000003
leap59は、閏秒調整タイミングの1日前から閏秒調整タイミングまでの期間、閏秒の削除が行われることを値“1”によって示す。leap61は、閏秒調整タイミングの1日前から閏秒調整タイミングまでの期間、閏秒の挿入が行われることを値“1”によって示す。閏秒調整が終了すると、これらフラグの値は規定値である“0”へ戻される。
なお、PTPでは、国際原子時と世界協定時との差を表すパラメータcurrentUtcOffsetの値が、閏秒調整によって変更される。また、パラメータutcLocalOffsetは、世界協定時とシステムが所在するローカルタイムゾーンとの間の時差を表す。
上述した閏秒調整情報を受信した機器がどのように閏秒を扱うべきかは、個別の機器の実装に委ねられる。
ところで、電子商取引(例えば、株式の売買などの金融取引)のようにデータに記される時刻の順序性がクリティカルとなる場面では、閏秒の挿入によって時刻表示が重複する(1秒前に戻る)ことは許容されない。そこで、特許文献4は、閏秒の挿入によって時刻表示が重複するはずの2秒間に時刻表示を連続的に増加するように補正する技術を開示している。
図1は、特許文献4により開示された既存の手法の一例について説明するための説明図である。図1の上段は、基準時刻としての日本標準時(JST)を8時56分00秒から9時00分01秒の範囲で示している。時間は、左から右へ進む。図中の斜線の網掛けは、挿入される閏秒を表す。図1の例では、時刻T1=9時00分00秒(JST)の直前に閏秒が挿入される。即ち、1回目の8時59分59秒の後に、2回目の8時59分59秒が挿入される。
図1の中段は、補正後のシステム時刻を同じ時間範囲で示している。特許文献4により開示された技術によれば、時刻T1の2秒前から時刻T1にかけて、見かけ上の時間の進行のレートが半分に引き下げられる。それにより、補正後のシステム時刻では2回目の8時59分59秒は存在せず、例えば基準時刻が2回目の8時59分59秒000を示すタイミングにおいて、補正後のシステム時刻は8時59分59秒500を示す。こうした補正の結果、補正後のシステム時刻の表示は後戻りすることなく連続的に増加することになり、時刻の順序性が保証され得る。
<1-2.課題>
上述した既存の手法は、特に閏秒挿入時の時間の後戻りに対する1つの解決策ではあるものの、2秒という短期間での時刻の補正は、時間の進行を大きく歪めてしまう。即ち、図1の例では、時刻T1の2秒前に相当する8時59分00秒の前と後、及び時刻T1に相当する9時00分00秒の前と後で、時間の進行のレートが急激に(それぞれ半分および2倍に)変化する。こうした急激な変化は、安定的な処理が求められる放送信号の処理の用途には適しない。なぜなら、放送信号の処理は、本質的に周期的な信号処理を基礎とするからである。
加えて、特許文献4により開示された技術は、閏秒の削除の場合には適用可能でない。閏秒の削除の場合、日本標準時では8時59分59秒の1秒間が存在しない。そのため、閏秒の削除に対して何も対策を講じない場合、8時59分59秒をトリガとして発生するように設定されたイベント(例えば、8時59分59秒からの映像の放送開始)がトリガされないという不具合が生じる恐れがある。
そこで、閏秒調整が行われる場合に放送信号をより安定的に処理することを可能にするための、本開示に係る技術のいくつかの実施形態について、次節より詳しく説明する。
<<2.第1の実施形態>>
<2-1.放送制御装置の構成例>
図2は、第1の実施形態に係る放送制御装置100の構成の一例を示すブロック図である。ここでは、放送制御装置100は、放送局のIPネットワークへ接続されるAPSであるものとする。なお、当然ながら、本開示に係る技術は、APS以外の放送機器へ適用されてもよい。そうした他の適用例について後に説明する。
図2を参照すると、放送制御装置100は、通信インタフェース110、ユーザインタフェース120、記憶部130、時刻処理部140、及び放送制御部180を備える。時刻処理部140は、システム時刻生成部150、補正部160及び時刻出力部170を含む。
(1)通信インタフェース
通信インタフェース110は、放送制御装置100による他の装置との通信のためのインタフェースである。通信インタフェース110は、有線通信のための接続端子及び接続回路を含んでもよく、又は無線通信のためのアンテナ、RF(Radio Frequency)回路及びベースバンド回路を含んでもよい。本実施形態において、通信インタフェース110は、例えば、LAN(Local Area Network)通信のためのネットワークアダプタ又はネットワークカードであってよい。
(2)ユーザインタフェース
ユーザインタフェース120は、ユーザからの指示又は情報入力を受け付けるための入力デバイスと、情報を出力するための出力デバイスとを含み得る。入力デバイスは、例えば、ボタン、スイッチ、キーボード、キーパッド、タッチパネル及びポインティングデバイスのうちの1つ以上を含んでよい。出力デバイスは、例えば、ディスプレイ及びスピーカのうちの1つ以上を含んでよい。
(3)記憶部
記憶部130は、一時的な及び非一時的なコンピュータ読取可能なメモリを含む。一時的なメモリは、例えばRAM(Random Access Memory)を含み得る。非一時的なメモリは、例えばROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)又はSSD(Solid State Drive)のうちの1つ以上を含み得る。記憶部130は、放送制御装置100の機能性を実現するためのコンピュータプログラムを記憶する。さらに、本実施形態において、記憶部130は、予め決定されるテレビジョン番組の放送スケジュールを記述した放送スケジュールデータを記憶する。
(4)システム時刻生成部
システム時刻生成部150は、所定のタイムプロトコルに従って基準時刻に同期される、放送制御用のシステム時刻を生成する。例えば、システム時刻生成部150は、上記所定のタイムプロトコルに従って動作するクライアントモジュールを含み得る。
一例として、システム時刻生成部150は、NTPクライアントモジュールを含んでもよい。この場合、システム時刻生成部150は、複数のNTPサーバ(図示せず)からNTPメッセージを受信し、それらNTPメッセージのタイムスタンプのうち精度が高いと推定されるいくつかに基づいて、ミリ秒のオーダの同期精度で基準時刻を算出する。そして、システム時刻生成部150は、算出した基準時刻を示す時刻情報(例えば、世界協定時の時刻)を、補正部160及び時刻出力部170へ出力する。また、システム時刻生成部150は、NTPサーバから受信される閏秒調整情報(例えば、上述したleap_indicator)を補正部160へ出力する。
他の例として、システム時刻生成部150は、PTPスレーブモジュールを含んでもよい。この場合、システム時刻生成部150は、高精度の時刻源(例えば、GPS(Global Positioning System)衛星などのGNSS(Global Navigation Satellite System)衛星)に同期したPTPグランドマスタ(図示せず)との間でPTPメッセージを交換し、それらメッセージに記述されるタイムスタンプに基づいて、マイクロ秒のオーダの同期精度で基準時刻を算出する。そして、システム時刻生成部150は、算出した基準時刻を示す時刻情報(例えば、国際原子時の時刻及びオフセット)を、補正部160及び時刻出力部170へ出力する。また、システム時刻生成部150は、PTPグランドマスタから受信される閏秒調整情報(例えば、上述したleap59及びleap61)を補正部160へ出力する。
(5)補正部
補正部160は、システム時刻生成部150から入力される閏秒調整情報を監視する。そして、補正部160は、閏秒調整が行われる予定であることを示す閏秒調整情報が入力されると、調整完了予定時刻よりも十分に早い時刻から所定の期間の間、システム時刻の補正を行う。
ある例において、タイムプロトコルとしてNTPが用いられる場合、leap_indicatorが、あるタイミングで“0”から“1”又は“2”へ変化する。この変化は、その変化のタイミングから1月後に閏秒調整が完了する予定であることを示す。加えて、leap_indicatorの“1”への変化は1月後に閏秒が挿入されること、leap_indicatorの“2”への変化は1月後に閏秒が削除されることをそれぞれ示す。本明細書では、このように閏秒調整情報により示される閏秒調整の完了予定時刻を、第1の時刻T1と称する。システム時刻生成部150は、閏秒調整情報であるleap_indicatorのこうした変化を検出すると、第1の時刻T1よりも十分に早い時刻(以下、第2の時刻T2と称する)から所定の時間長にわたってシステム時刻の補正を行うことを決定する。
他の例において、タイムプロトコルとしてPTPが用いられる場合、leap59及びleap61のいずれか一方が、あるタイミングで“0”から“1”へ変化する。この変化は、その変化のタイミングから1日後に閏秒調整が完了する予定であることを示す。加えて、leap59の“1”への変化は1日後に閏秒が削除されること、leap61の“1”への変化は1日後に閏秒が挿入されることをそれぞれ示す。システム時刻生成部150は、閏秒調整情報であるleap59又はleap61のこうした変化を検出すると、第1の時刻T1よりも十分に早い第2の時刻T2から所定の時間長にわたってシステム時刻の補正を行うことを決定する。
補正部160は、システム時刻の補正を、見かけ上の時間の進行のレートを一時的に変更することにより行う。本明細書では、その一時的な変更の期間を、補正期間という。本実施形態において、補正期間の時間長Dは、システム時刻の1秒当たりの補正量が映像フレームレートの逆数に相当する周期以下となるように設定される。例えば、放送分野では、60Hzの映像フレームレートが広く使用されている。60Hzの逆数は、16.67ミリ秒に相当する。仮に1秒の挿入(削除)を100秒の補正期間に分散して行う場合、1秒当たりの補正量の絶対値は1/100秒=10ミリ秒であり、これは16.67ミリ秒よりも小さく、上述した時間長Dの条件を満たす。映像フレームレートが60Hzである場合の補正期間の時間長Dの最小値は、60(=1000/16.67)秒である。
補正期間の開始時刻である第2の時刻T2は、第1の時刻T1からちょうど時間長Dだけ早い時刻であってもよく、又はより一層早い時刻であってもよい。補正部160は、NTPが利用される場合には最も早くて第1の時刻T1の1月前に、PTPが利用される場合には最も早くて第1の時刻T1の1日前に第2の時刻T2を設定することができる。但し、基準時刻と補正後システム時刻とが相違する状態が長い時間継続することが望ましくないケースでは、第2の時刻T2を過度に早い時刻に設定しないことが好適である。
補正部160は、第2の時刻T2から時間長Dを有する補正期間にわたって、当該時間長Dに依存する補正量で、システム時刻生成部150から入力されるシステム時刻を補正する。
システム時刻に閏秒が挿入される場合、現在の基準時刻をT、補正後のシステム時刻をT´とすると、補正部160は、次式のように補正後のシステム時刻T´を決定し得る:

Figure 0007234343000004
式(1)は、第2の時刻T2からの経過時間T-T2に比(D-1)/Dを乗算することにより補正後の経過時間dTが算出され、第2の時刻T2に補正後の経過時間dTを加算した和が補正後のシステム時刻T´として決定されることを意味する。D=100の場合、経過時間T-T2に乗算される比は0.99に等しい。
例えば、第1の実施例において、第2の時刻T2は第1の時刻T1からちょうど時間長Dだけ早い時刻であり、D=100秒(即ち、T2=T1-100秒)であるものとする。図3は、第1の実施例における閏秒が挿入される場合の時刻の進行の例について概略的に説明するための説明図である。図3の上段は、基準時刻としての日本標準時(JST)を8時56分00秒から9時00分00秒の範囲で示している。図3の例では、時刻T1=9時00分00秒(JST)の直前に閏秒が挿入される。
図3の中段は、補正後のシステム時刻を同じ時間範囲で示している。補正が開始される時刻T2は、8時58分21秒である。時刻T2の時点では、基準時刻と補正後のシステム時刻との間に差はない。
時刻T2から39秒が経過した時点では、基準時刻が8時59分0秒000を示すのに対し、補正後のシステム時刻は8時58分59秒610を示す(即ち、基準時刻に対して39/100秒遅れる)。
時刻T2から69秒が経過した時点では、基準時刻が8時59分30秒000を示すのに対し、補正後のシステム時刻は8時59分29秒310を示す(即ち、基準時刻に対して69/100秒遅れる)。
時刻T2から98秒が経過した時点では、基準時刻が1回目の8時59分59秒000を示すのに対し、補正後のシステム時刻は8時59分58秒020を示す(即ち、基準時刻に対して98/100秒遅れる)。
時刻T2から99秒が経過した時点では、基準時刻が閏秒挿入に起因して2回目の8時59分59秒000を示すのに対し、補正後のシステム時刻は8時59分59秒010を示す。即ち、基準時刻はこのタイミングで約1秒過去へ後戻りするのに対し、補正後のシステム時刻は後戻りしない。
そして、時刻T2から100秒が経過した時刻T1の時点で、基準時刻は9時00分00秒000を示し、閏秒調整は終了する。このとき、補正後のシステム時刻もまた9時00分00秒000を示し、補正期間は終了する。
ここで、図1を用いて説明した既存の手法と本実施例とを対比すると、基準時刻が1回目の8時59分59秒000を示した時点で、既存の手法での補正後システム時刻は8時59分59秒000であるのに対し、本実施例の補正後システム時刻は8時59分58秒020である。基準時刻が2回目の8時59分59秒000を表示した時点で、既存の手法での補正後システム時刻は8時59分59秒500であるのに対し、本実施例の補正後システム時刻は8時59分59秒010である。即ち、これら2つの時点の間で、既存の手法では見かけ上0.5秒しか経過しないのに対し、本実施例では見かけ上0.99秒が経過する。このように、既存の手法では見かけ上の経過時間が実際の経過時間から50%乖離する一方、本実施例では見かけ上の経過時間の実際の経過時間からの乖離はわずか1%である。基準時刻が2回目の8時59分59秒000を表示した時点から閏秒調整が終了する9時00分00秒000の時点までの経過時間についても同様のことが言える。
図4は、上述した第1の実施例における閏秒が挿入される場合の、時刻T2から時刻T1までの現在時刻T(基準時刻)、経過時間(T-T2)、補正後の経過時間(dT)及び補正後のシステム時刻(T´)の推移をより詳細に示している。
システム時刻から閏秒が削除される場合、補正部160は、次式のように補正後のシステム時刻T´を決定し得る:

Figure 0007234343000005
式(2)は、第2の時刻T2からの経過時間T-T2に比(D+1)/Dを乗算することにより補正後の経過時間dTが算出され、第2の時刻T2に補正後の経過時間dTを加算した和が補正後のシステム時刻T´として決定されることを意味する。D=100の場合、経過時間T-T2に乗算される比は1.01に等しい。
図5は、第1の実施例における閏秒が削除される場合の時刻の進行の例について概略的に説明するための説明図である。図5の上段は、基準時刻としての日本標準時(JST)を8時56分00秒から9時00分00秒の範囲で示している。図5の例では、時刻T1=9時00分00秒(JST)の直前で閏秒が削除される。
図5の中段は、補正後のシステム時刻を同じ時間範囲で示している。補正が開始される時刻T2は、8時58分19秒である。時刻T2の時点では、基準時刻と補正後のシステム時刻との間に差はない。
時刻T2から41秒が経過した時点では、基準時刻が8時59分0秒000を示すのに対し、補正後のシステム時刻は8時59分00秒410を示す(即ち、基準時刻に対して41/100秒進む)。
時刻T2から71秒が経過した時点では、基準時刻が8時59分30秒000を示すのに対し、補正後のシステム時刻は8時59分30秒710を示す(即ち、基準時刻に対して71/100秒進む)。
時刻T2から99秒が経過した時点では、基準時刻が8時59分58秒000を示すのに対し、補正後のシステム時刻は8時59分58秒990を示す(即ち、基準時刻に対して99/100秒進む)。
時刻T2から100秒が経過した時点で、基準時刻は、閏秒削除に起因して8時59分59秒をスキップし、9時00分00秒000を示す。そして、閏秒調整は終了する。このとき、補正後のシステム時刻もまた9時00分00秒000を示し、補正期間は終了する。
ここで、基準時刻が8時59分58秒000を示した時点から閏秒調整が終了するまでの実際の経過時間は1秒であるのに対し、本実施例の補正後システム時刻は見かけ上8時59分58秒990から9時00分00秒000まで1.01秒経過する。このように、本実施例では、閏秒が削除される場合にも、実際の経過時間から見かけ上の経過時間はわずか1%しか乖離しない。
図6は、上述した第1の実施例における閏秒が削除される場合の、時刻T2から時刻T1までの現在時刻T(基準時刻)、経過時間(T-T2)、補正後の経過時間(dT)及び補正後のシステム時刻(T´)の推移をより詳細に示している。
補正部160によるシステム時刻の補正は、基準時刻に閏秒が挿入される場合、次の式(3)に従って行われてもよい。但し、式(3)は式(1)と実質的に等価である:

Figure 0007234343000006
式(3)は、第2の時刻T2からの経過時間T-T2を時間長Dで除算した商に相当する補正量dtを基準時刻Tから減算することにより補正後のシステム時刻T´が決定されることを意味する。D=100の場合、1秒当たりの補正量dtは0.01秒に等しい。但し、式(3)の場合、基準時刻Tが2回目のX時59分59秒(Xはタイムゾーンに依存)を示す1秒間においては、TをX時59分60秒に置き換えて補正量dtを減算すべきであることに注意を要する。
補正部160によるシステム時刻の補正は、基準時刻から閏秒が削除される場合、次の式(4)に従って行われてもよい。但し、式(4)は式(2)と実質的に等価である:

Figure 0007234343000007
式(4)は、第2の時刻T2からの経過時間T-T2を時間長Dで除算した商に相当する補正量dtを基準時刻Tに加算することにより補正後のシステム時刻T´が決定されることを意味する。D=100の場合、1秒当たりの補正量dtは0.01秒に等しい。
第1の実施例では、基準時刻の閏秒調整が終了する第1の時刻T1において補正期間が終了するものとした。しかしながら、補正期間は、第1の時刻T1よりも早い第3の時刻T3において終了してもよい。
例えば、第2の実施例において、第2の時刻T2は第1の時刻T1から2分早い時刻であり、但し補正期間の時間長Dは第1の実施例と同様に100秒であるものとする。図7は、第2の実施例における閏秒が挿入される場合の時刻の進行の例について概略的に説明するための説明図である。この例においても、時刻T1=9時00分00秒(JST)の直前に閏秒が挿入される。
補正が開始される時刻T2は、8時58分00秒である。時刻T2の時点では、基準時刻と補正後のシステム時刻との間に差はない。
時刻T2から30秒が経過した時点では、基準時刻が8時58分30秒000を示すのに対し、補正後のシステム時刻は8時58分29秒700を示す(即ち、基準時刻に対して30/100秒遅れる)。
時刻T2から60秒が経過した時点では、基準時刻が8時59分00秒000を示すのに対し、補正後のシステム時刻は8時58分59秒400を示す(即ち、基準時刻に対して60/100秒遅れる)。
時刻T2から100秒が経過した時点では、基準時刻が8時59分40秒000を示すのに対し、補正後のシステム時刻は8時59分39秒000を示す(即ち、基準時刻に対して1秒遅れる)。この時点は補正期間の終了時刻である第3の時刻T3に一致するため、補正期間は終了する。補正部160は、補正期間の終了から第1の時刻T1までの間、時間の進行のレートを基準時刻と同一に維持する。
基準時刻が1回目の8時59分59秒000に到達した時点で、補正後のシステム時刻は8時59分58秒000を示す。さらに1秒が経過すると、基準時刻は閏秒挿入に起因して2回目の8時59分59秒000を示すのに対し、補正後のシステム時刻は8時59分59秒000を示す。即ち、基準時刻はこのタイミングで約1秒過去へ後戻りするのに対し、補正後のシステム時刻は後戻りしない。
そして、時刻T1の時点で、基準時刻及び補正後のシステム時刻は9時00分00秒000を示し、閏秒調整は終了する。
図7の例においても、補正期間中における任意の2つの時点の間の見かけ上の経過時間は、基準時刻における経過時間からわずか1%しか乖離しない。
図8は、第2の実施例における閏秒が削除される場合の時刻の進行の例について概略的に説明するための説明図である。この例においても、時刻T1=9時00分00秒(JST)の直前で閏秒が削除される。
補正が開始される時刻T2は、8時58分00秒である。時刻T2の時点では、基準時刻と補正後のシステム時刻との間に差はない。
時刻T2から30秒が経過した時点では、基準時刻が8時58分30秒000を示すのに対し、補正後のシステム時刻は8時58分30秒300を示す(即ち、基準時刻に対して30/100秒進む)。
時刻T2から60秒が経過した時点では、基準時刻が8時59分00秒000を示すのに対し、補正後のシステム時刻は8時59分00秒600を示す(即ち、基準時刻に対して60/100秒進む)。
時刻T2から100秒が経過した時点では、基準時刻が8時59分40秒000を示すのに対し、補正後のシステム時刻は8時59分41秒000を示す(即ち、基準時刻に対して1秒進む)。この時点は補正期間の終了時刻である第3の時刻T3に一致するため、補正期間は終了する。補正部160は、補正期間の終了から第1の時刻T1までの間、時間の進行のレートを基準時刻と同一に維持する。
基準時刻が8時59分58秒に到達した時点で、補正後のシステム時刻は8時59分59秒000を示す。さらに1秒が経過すると、基準時刻は閏秒削除に起因して8時59分59秒をスキップし、9時00分00秒000を示す。そして、閏秒調整は終了する。このとき、補正後のシステム時刻もまた9時00分00秒000を示す。
図8の例においても、補正期間中における任意の2つの時点の間の見かけ上の経過時間は、基準時刻における経過時間からわずか1%しか乖離しない。
補正部160は、上述した仕組みに従って決定される補正後のシステム時刻を示す補正後時刻情報を、時刻出力部170へ出力する。代替的に、補正部160は、システム時刻の補正量(例えば、式(3)又は式(4)におけるdt)を示す補正量情報を、時刻出力部170へ出力してもよい。
(6)時刻出力部
時刻出力部170は、上述した補正期間が開始される第2の時刻T2から閏秒調整が終了する第1の時刻T1までの間、補正後のシステム時刻を示す補正後時刻情報を補正部160から取得する。代替的に、補正部160から時刻出力部170へ補正量情報が入力され、時刻出力部170が補正量情報により示される補正量をシステム時刻生成部150からの時刻情報に基づくシステム時刻に加算(又は当該システム時刻から減算)することにより補正後のシステム時刻を算出してもよい。そして、時刻出力部170は、補正後のシステム時刻を放送制御部180へ出力する。
また、時刻出力部170は、補正部160によりシステム時刻が補正されない期間の間、システム時刻生成部150から入力される時刻情報に基づくシステム時刻を放送制御部180へ出力する。タイムプロトコルとしてNTPが用いられる場合、未補正のシステム時刻は、世界協定時、又は世界協定時とタイムゾーンに依存する時差との和であり得る。タイムプロトコルとしてPTPが用いられる場合、未補正のシステム時刻は、国際原子時、閏秒調整の累積的なオフセット(表3のcurrentUtcOffset)及び時差の和であり得る。
(7)放送制御部
放送制御部180は、時刻処理部140から入力されるシステム時刻を参照しながら、記憶部130により記憶される放送スケジュールデータに従って、テレビジョン番組の放送を制御する。例えば、放送制御部180は、放送スケジュールデータにより示されるテレビジョン番組の放送開始時刻が到来するタイミングで、関係する機器へ、当該テレビジョン番組の放送の開始を指示する。本実施形態では、システム時刻は、時刻の順序性が保証される形で補正されている。したがって、放送制御部180は、放送に関連する制御がどういった時刻をトリガとするように設定されているとしても、そのトリガを逸失することなく、適切に制御を遂行することができる。
また、本実施形態では、上述したように、システム時刻は、閏秒調整が予定されている期間の間、時刻処理部140において時間の進行のレートが緩やかに変化するやり方で補正されている。したがって、放送制御部180からの指示に応じて動作する機器は、動作のタイミングをかく乱されることなく、安定的に放送信号を処理することができる。
<2-2.時刻補正関連情報>
時刻出力部170は、システム時刻の上記補正に関連する補正関連情報を、補正されるシステム時刻を利用する他の装置へ通信インタフェース110を介して送信してもよい。
例えば、補正関連情報は、補正後のシステム時刻を示す補正後時刻情報を含んでもよい。その場合、補正関連情報を受信する装置が、追加的な実装を要することなく、補正後のシステム時刻に従って安定的に放送信号を処理することが可能となる。
また、例えば、補正関連情報は、システム時刻の補正量を示す補正量情報を含んでもよい。既存のオフセット情報(例えば、表3のcurrentUtcOffset)が秒の粒度でしかオフセット値を示さないのに対し、補正量情報は、ミリ秒の粒度で補正量を示すことが望ましい。その場合、補正関連情報を受信する装置は、自らが生成し又は取得するシステム時刻を補正量情報により示される補正量で補正して、補正後のシステム時刻に従って安定的に放送信号を処理することができる。
また、例えば、補正関連情報は、第2の時刻T2、時間長D、及び補正期間が終了する第3の時刻T3、のうちの1つ以上を示す補正用パラメータを含んでもよい。その場合、補正関連情報を受信する装置は、放送制御装置100と同様に自らシステム時刻を補正するための計算を実行して、放送制御装置100と同期した時刻に従って安定的に放送信号を処理することができる。
なお、ここで説明した補正関連情報は、後述する変形例における放送制御装置200、300又は400により受信されてもよい。
<2-3.処理の流れ>
(1)時刻制御処理
図9は、第1の実施形態に係る時刻制御処理の流れの一例を示すフローチャートである。
まず、システム時刻生成部150は、所定のタイムプロトコルに従って、システム時刻を基準時刻に同期させるための1つ以上のメッセージを、(例えば、NTPサーバ又はPTPグランドマスタから)通信インタフェース110を介して受信する(ステップS100)。
次いで、システム時刻生成部150は、受信したメッセージに基づいて、放送制御用のシステム時刻を生成する(ステップS110)。その後の処理は、閏秒調整が行われることを示す閏秒調整情報が受信されたか否かに依存して分岐する(ステップS120)。閏秒調整が行われることを示す閏秒調整情報が受信されない場合、ステップS130からステップS160までの処理はスキップされる。
閏秒調整が行われることを示す閏秒調整情報が受信された場合、補正部160は、閏秒調整が終了する予定の第1の時刻T1を基準として、補正開始時刻に相当する第2の時刻T2を決定する(ステップS130)。また、補正部160は、1秒当たりの補正量が映像フレームレートの逆数に相当する1映像フレーム周期以下となるように、補正期間の時間長Dを設定する(ステップS140)。なお、ステップS130及びS140は、1回の補正期間の冒頭に行われた後、同じ補正期間中は再度行われなくてよい。また、時間長Dは予め固定的に設定されてもよく、その場合には、ステップS140は図9の時刻制御処理から省略される。
その後、第2の時刻T2から開始する補正期間が到来すると(ステップS150)、補正部160は、システム時刻補正処理を実行して、補正後のシステム時刻を決定する(ステップS160)。ここで実行されるシステム時刻補正処理について、後により詳しく説明する。
そして、時刻出力部170は、閏秒調整が行われない場合には未補正のシステム時刻Tを、閏秒調整が行われる場合には補正部160により補正されたシステム時刻T´を、放送制御部180へ出力する(ステップS170)。
放送制御部180は、入力される(未補正の又は補正された)システム時刻に基づいて、放送局のシステム内の機器を制御する(ステップS180)。
図9に示した時刻制御処理は、システムが稼働している間、停止することなく繰り返し実行され得る。
(2)システム時刻補正処理
図10は、図9に示した時刻制御処理に含まれるシステム時刻補正処理の詳細な流れの一例を示すフローチャートである。ここでは、一例として、上述した式(1)又は式(2)に従ってシステム時刻が補正されるものとする。
まず、補正部160は、システム時刻生成部150により取得される閏秒調整情報に基づいて、閏秒が挿入されるのか又は閏秒が削除されるのかを判定する(ステップS161)。
閏秒が挿入される場合、補正部160は、補正期間の開始時刻から現在時刻までの経過時間T-T2に補正比(D-1)/Dを乗算して、補正後の経過時間dTを算出する(ステップS163)。一方、閏秒が削除される場合、補正部160は、補正期間の開始時刻から現在時刻までの経過時間T-T2に補正比(D+1)/Dを乗算して、補正後の経過時間dTを算出する(ステップS165)。
そして、補正部160は、補正期間の開始時刻T2に補正後の経過時間dTを加算することにより、補正後のシステム時刻T´を決定する(ステップS167)。
<2-4.変形例>
本節では、放送制御装置100がAPSである例を主に説明した。しかしながら、本開示に係る技術は、かかる例には限定されない。例えば、本開示に係る技術は、放送信号ストリームを送信する送信ノードに適用されてもよい。また、本開示に係る技術は、放送信号ストリームを受信する受信ノードに適用されてもよい。
(1)第1の変形例
図11は、第1の変形例に係る放送制御装置200の構成の一例を示すブロック図である。放送制御装置200は、例えば、放送信号ストリーム(例えば、SMPTE ST2022-6ストリーム、SMPTE ST2110ストリーム又はARIB STD-B73ストリーム)を送信する送信ノードである。図11を参照すると、放送制御装置200は、時刻処理部140、通信部210及びストリーム取得部220を備える。
通信部210は、放送制御装置200による他の装置との通信のためのインタフェースである。通信部210は、有線通信のための接続端子及び接続回路を含んでもよく、又は無線通信のためのアンテナ、RF回路及びベースバンド回路を含んでもよい。本実施形態において、通信部210は、ストリーム送信部280を含む。
ストリーム取得部220は、図示しない信号源から、送信されるべき放送信号のストリームを取得する。例えば、ストリーム取得部220は、放送制御装置200により内蔵され又は放送制御装置200へ接続されるカメラから、撮像された映像のストリームを取得してもよい。また、ストリーム取得部220は、放送信号を記録したファイルを蓄積している内部の又は外部のストレージから記録済みの放送信号のストリームを取得してもよい。ストリーム取得部220は、取得した放送信号のストリームをストリーム送信部280へ出力する。
ストリーム送信部280は、時刻処理部140から入力されるシステム時刻に基づく時刻情報(タイムコードともいう)を送信される放送信号ストリームに挿入する。ここで挿入される時刻情報は、閏秒調整が行われる場合には、補正部160により決定される補正後システム時刻を示す補正後時刻情報であり得る。時刻情報は、例えばRTPヘッダ又はRTPペイロード内のエッセンスヘッダなど、パケット内の任意の位置に挿入されてよい。また、時刻情報の形式は、タイムスタンプ形式であってもよく、又は、SMPTE ST2059-1で定義されているエポックの時刻を初期値ゼロとしてカウントされるカウント値の形式であってもよい。そして、ストリーム送信部280は、時刻情報が挿入された放送信号ストリームを放送局のIPネットワークへ送出する。
(2)第2の変形例
図12は、第2の変形例に係る放送制御装置300の構成の一例を示すブロック図である。放送制御装置300は、例えば、放送信号ストリームを受信する受信ノードである。図12を参照すると、放送制御装置300は、時刻処理部140、通信部310及びストリーム処理部390を備える。
通信部310は、放送制御装置300による他の装置との通信のためのインタフェースである。通信部310は、有線通信のための接続端子及び接続回路を含んでもよく、又は無線通信のためのアンテナ、RF回路及びベースバンド回路を含んでもよい。本実施形態において、通信部310は、ストリーム受信部380を含む。
ストリーム受信部380は、時刻処理部140から入力されるシステム時刻に基づいて判定されるタイミングで、放送局のシステム内の送信ノードから送信される放送信号ストリームを受信する。放送信号ストリームがマルチキャストストリームである場合には、ストリーム受信部380は、そのストリームに対応するマルチキャストグループへ加入することにより、放送信号ストリームを受信することができる。ストリーム受信部380により参照されるシステム時刻は、閏秒調整が行われる場合には、補正部160により決定される補正後システム時刻であり得る。
ストリーム処理部390は、ストリーム受信部380により受信される放送信号ストリームを処理する。例えば、ストリーム処理部390は、受信される放送信号ストリームから抽出される映像データに基づいて映像を再生してもよく、又は抽出される音声データに基づいて音声を再生してもよい。その代わりに、ストリーム処理部390は、映像データ又は音声データを符号化して、符号化されたデータを図示しない記憶部に記憶させてもよい。また、ストリーム処理部390は、受信される放送信号ストリームの信号形式を他の形式へ変換して、変換後のストリームを通信部310を介して他のノードへ転送してもよい。
(3)第3の変形例
図13は、第3の変形例に係る放送制御装置400の構成の一例を示すブロック図である。放送制御装置400は、例えば、放送局のシステム内に時刻情報を配信すると共に、映像信号のフレームタイミングを規定する映像同期信号を配信する制御ノードである。図13を参照すると、放送制御装置400は、時刻処理部440及び映像同期信号生成部480を備える。
時刻処理部440は、PTPクライアント450、補正部160及び時刻出力部170を含む。
PTPクライアント450は、PTPに従って基準時刻に同期される、放送制御用のシステム時刻を生成するPTPスレーブモジュールである。PTPクライアント450は、PTPグランドマスタ(図示せず)との間でPTPメッセージを交換し、それらメッセージに記述されるタイムスタンプに基づいて基準時刻を算出する。そして、PTPクライアント450は、算出した基準時刻を示す時刻情報(例えば、国際原子時の時刻及びオフセット)を、補正部160及び時刻出力部170へ出力する。また、PTPクライアント450は、PTPグランドマスタから受信される閏秒調整情報(例えば、上述したleap59及びleap61)を補正部160へ出力する。さらに、本変形例において、PTPクライアント450は、国際原子時(TAI)の時刻を示すTAI情報を映像同期信号生成部480へ出力する。
映像同期信号生成部480は、閏秒調整も補正部160による補正も行われないTAIのクロックに基づいて、一定の周期でオン/オフを繰り返す映像同期信号を生成する。そして、映像同期信号生成部480は、生成した映像同期信号を、放送局のシステム内の1つ以上のノードへ配信する。ここでの映像同期信号は、いわゆるブラックバースト信号であってもよい。このように、閏秒調整のために生じる時間の進行の歪みに影響されない映像同期信号をシステム時刻の補正とは別個に生成することで、一方では緩やかな閏秒調整を達成しつつ、他方ではシステム内に存在するノードのフレームタイミングを厳密に一定に保つことができる。
<<3.第2の実施形態>>
次いで、図14を用いて、第2の実施形態について説明する。上述した第1の実施形態は具体的な実施形態であり、一方で第2の実施形態はより一般化された実施形態である。
図14は、第2の実施形態に係る放送制御装置500の構成の一例を示すブロック図である。図14を参照すると、放送制御装置500は、時刻生成部510及び補正部520を備える。
時刻生成部510は、所定のタイムプロトコルに従って基準時刻に同期される、放送制御用のシステム時刻を生成する。補正部520は、上記基準時刻において閏秒調整が第1の時刻に完了する予定であることを示す閏秒調整情報が受信された場合に、第1の時刻よりも早い第2の時刻から時間長Dを有する補正期間にわたって、時間長Dに依存する補正量で上記システム時刻を補正する。時間長Dは、上記システム時刻の1秒当たりの補正量が映像フレームレートの逆数に相当する周期以下となるように設定される。
放送局システム又は放送局システム内のノードを制御するための放送制御処理が、放送制御装置500の上記動作ステップを含んでもよい。また、それら動作ステップをプロセッサに実行させるコンピュータプログラムが提供されてもよい。また、それら動作ステップをプロセッサに実行させるコンピュータプログラムを記憶した非一時的なコンピュータ読取可能な記憶媒体が提供されてもよい。加えて、第1の実施形態において説明したシステム時刻の補正に関連する任意の機能又は処理が本実施形態に適用されてよい。
<<4.まとめ>>
ここまで、図1~図14を用いて本開示のいくつかの実施形態について詳細に説明した。上述した実施形態では、所定のタイムプロトコルに従って基準時刻に同期される、放送制御用のシステム時刻が生成され、上記基準時刻において閏秒調整が第1の時刻に完了する予定であることを示す閏秒調整情報が受信された場合に、第1の時刻よりも早い第2の時刻から時間長Dを有する補正期間にわたって、時間長Dに依存する補正量で上記システム時刻が補正される。時間長Dは、時間の進行のレートを急激に変化させないように十分に長く設定されるため、放送信号の安定的な処理を阻害することなく、時刻の順序性が保証される形で閏秒調整を行うことが可能である。
とりわけ、上述した実施形態では、時間長Dは、システム時刻の1秒当たりの補正量が映像フレームレートの逆数に相当する周期以下となるように設定される。これは、映像フレームレートがR[Hz]であるとすると、時間長D[秒]がD≧Rを満たすことを意味する。この場合、実際の経過時間1秒に対するシステム時刻の見かけ上の経過時間の乖離は、高々1/R[秒]、即ち1映像フレーム周期以下となる。よって、映像フレームの処理が時刻の補正により影響を受けるとしても、影響を受けるフレームの数は1秒当たり1枚を超えない。したがって、例えば、補正後のシステム時刻に基づいて映像を再生しようとする装置は、ごく少ない頻度で映像フレームを破棄し又は複製するなどして、再生映像の主観的な品質を損なうことなく再生処理を安定的に実行することができる。
上述した実施形態において、上記基準時刻に閏秒が挿入される場合には、補正後のシステム時刻は、上記第2の時刻からの経過時間に比(D-1)/Dを乗算することにより算出される補正後の経過時間と上記第2の時刻との和として決定され得る。これにより、時間長Dにわたって緩やかに時間の進行のレートを引き下げて、1秒の閏秒の挿入に相当する時間的ギャップを作り出すことができる。
上述した実施形態において、上記基準時刻から閏秒が削除される場合には、補正後のシステム時刻は、上記第2の時刻からの経過時間に比(D+1)/Dを乗算することにより算出される補正後の経過時間と上記第2の時刻との和として決定され得る。これにより、時間長Dにわたって緩やかに時間の進行のレートを引き上げて、見かけ上の時刻をスキップさせることなく滑らかに閏秒調整を完了させることができる。
ある例において、上記補正期間は、上記第1の時刻において終了し得る。この場合、基準時刻と補正後システム時刻とが相違する状態を長い時間継続させることなく、閏秒調整の終了時に基準時刻とシステム時刻とを一致させることができる。他の例において、上記補正期間は、上記第1の時刻よりも早い第3の時刻において終了し得る。この場合、第3の時刻を柔軟に選択することで、時間の進行の歪みが存在することが好ましくないタイミングを避けて上述した補正を遂行することができる。
なお、本開示に係る技術は、上述した実施形態に限定されるものではない。これらの実施形態は例示にすぎないということ、並びに、本開示のスコープ及び精神から逸脱することなく様々な変形が可能であるということが、当業者に理解されるであろう。
例えば、フローチャートに示した処理ステップは、必ずしも図示した順序通りに実行されなくてもよい。例えば、処理ステップは図示した順序とは異なる順序で実行されてもよく、2つ以上の処理ステップが並列的に実行されてもよい。また、一部の処理ステップが削除されてもよく、さらなる処理ステップが追加されてもよい。
また、本明細書において説明したノードの機能は、ソフトウェア、ハードウェア、及びソフトウェアとハードウェアとの組み合わせのいずれで実現されてもよい。ソフトウェアを構成するコンピュータプログラムのプログラム命令は、例えば、ノードの内部又は外部の非一時的なコンピュータ読取可能な記憶媒体において記憶され、実行時にメモリへ読み込まれてプロセッサにより実行される。
また、本明細書において単一の装置又は単一のノードにより実現されるものとして説明した技術が、複数の装置又は複数のノードが相互に連携することによりシステムとして実現されてもよい。
上記実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載され得るが、以下には限られない。
(付記1)
所定のタイムプロトコルに従って基準時刻に同期される、放送制御用のシステム時刻を生成する時刻生成部と、
前記基準時刻において閏秒調整が第1の時刻に完了する予定であることを示す閏秒調整情報が受信された場合に、前記第1の時刻よりも早い第2の時刻から時間長Dを有する補正期間にわたって、前記時間長Dに依存する補正量で前記システム時刻を補正する補正部と、
を備え、
前記時間長Dは、前記システム時刻の1秒当たりの補正量が映像フレームレートの逆数に相当する周期以下となるように設定される、
放送制御装置。
(付記2)
前記補正部は、前記基準時刻に閏秒が挿入される場合には、前記第2の時刻からの経過時間に比(D-1)/Dを乗算することにより算出される補正後の経過時間と前記第2の時刻との和を、補正後の前記システム時刻として決定する、付記1に記載の放送制御装置。
(付記3)
前記補正部は、前記基準時刻から閏秒が削除される場合には、前記第2の時刻からの経過時間に比(D+1)/Dを乗算することにより算出される補正後の経過時間と前記第2の時刻との和を、補正後の前記システム時刻として決定する、付記1又は付記2に記載の放送制御装置。
(付記4)
前記補正部は、前記基準時刻に閏秒が挿入される場合には、前記第2の時刻からの経過時間を前記時間長Dで除算した商を前記基準時刻から減算することにより、補正後の前記システム時刻を決定する、付記1に記載の放送制御装置。
(付記5)
前記補正部は、前記基準時刻から閏秒が削除される場合には、前記第2の時刻からの経過時間を前記時間長Dで除算した商を前記基準時刻に加算することにより、補正後の前記システム時刻を決定する、付記1又は付記2に記載の放送制御装置。
(付記6)
前記映像フレームレートは、60Hzである、付記1~5のいずれか1項に記載の放送制御装置。
(付記7)
前記補正期間は、前記第1の時刻において終了する、付記1~6のいずれか1項に記載の放送制御装置。
(付記8)
前記補正期間は、前記第1の時刻よりも早い第3の時刻において終了する、付記1~6のいずれか1項に記載の放送制御装置。
(付記9)
前記放送制御装置は、前記システム時刻の前記補正に関連する補正関連情報を、補正される前記システム時刻を利用する他の装置へ送信する通信部、をさらに備える、付記1~8のいずれか1項に記載の放送制御装置。
(付記10)
前記補正関連情報は、補正される前記システム時刻、前記補正量、前記第2の時刻、前記時間長D、及び前記補正期間が終了する時刻、のうちの1つ以上を示す、付記9に記載の放送制御装置。
(付記11)
前記閏秒調整情報は、前記閏秒調整が前記第1の時刻に完了する予定であること、及び閏秒が挿入されるのか又は閏秒が削除されるのか、を示す、付記1~10のいずれか1項に記載の放送制御装置。
(付記12)
前記放送制御装置は、
補正される前記システム時刻を参照し、予め決定されるスケジュールに従ってテレビジョン番組の放送の開始を指示する放送制御部、
をさらに備える、付記1~11のいずれか1項に記載の放送制御装置。
(付記13)
前記放送制御装置は、
補正される前記システム時刻に基づく時刻情報を送信される放送信号ストリームに挿入するストリーム送信部、
をさらに備える、付記1~11のいずれか1項に記載の放送制御装置。
(付記14)
前記放送制御装置は、
補正される前記システム時刻に基づいて判定されるタイミングで放送信号ストリームを受信するストリーム受信部、
をさらに備える、付記1~11のいずれか1項に記載の放送制御装置。
(付記15)
前記所定のタイムプロトコルは、NTP(Network Time Protocol)である、付記1~14のいずれか1項に記載の放送制御装置。
(付記16)
前記所定のタイムプロトコルは、PTP(Precision Time Protocol)である、付記1~14のいずれか1項に記載の放送制御装置。
(付記17)
所定のタイムプロトコルに従って基準時刻に同期される、放送制御用のシステム時刻を生成することと、
前記基準時刻において閏秒調整が第1の時刻に完了する予定であることを示す閏秒調整情報が受信された場合に、前記第1の時刻よりも早い第2の時刻から時間長Dを有する補正期間にわたって、前記時間長Dに依存する補正量で前記システム時刻を補正することと、
を含み、
前記時間長Dは、前記システム時刻の1秒当たりの補正量が映像フレームレートの逆数に相当する周期以下となるように設定される、
放送制御方法。
(付記18)
放送制御装置のプロセッサに、
所定のタイムプロトコルに従って基準時刻に同期される、放送制御用のシステム時刻を生成することと、
前記基準時刻において閏秒調整が第1の時刻に完了する予定であることを示す閏秒調整情報が受信された場合に、前記第1の時刻よりも早い第2の時刻から時間長Dを有する補正期間にわたって、前記時間長Dに依存する補正量で前記システム時刻を補正することと、
を実行させ、
前記時間長Dは、前記システム時刻の1秒当たりの補正量が映像フレームレートの逆数に相当する周期以下となるように設定される、
コンピュータプログラム。
(付記19)
放送制御装置のプロセッサに、
所定のタイムプロトコルに従って基準時刻に同期される、放送制御用のシステム時刻を生成することと、
前記基準時刻において閏秒調整が第1の時刻に完了する予定であることを示す閏秒調整情報が受信された場合に、前記第1の時刻よりも早い第2の時刻から時間長Dを有する補正期間にわたって、前記時間長Dに依存する補正量で前記システム時刻を補正することと、
を実行させ、
前記時間長Dは、前記システム時刻の1秒当たりの補正量が映像フレームレートの逆数に相当する周期以下となるように設定される、
コンピュータプログラム、を記憶した非一時的なコンピュータ読取可能な記憶媒体。
この出願は、2019年3月20日に出願された日本出願特願2019-053031を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
本開示に係る技術は、限定ではないものの、放送局内のシステムにおいて利用可能である。
100,200,300,400,500 放送制御装置
110,210,310 通信インタフェース(通信部)
120 ユーザインタフェース
130 記憶部
140,440 時刻処理部
150,510 システム時刻生成部(時刻生成部)
160,520 補正部
170 時刻出力部
180 放送制御部
220 ストリーム取得部
280 ストリーム送信部
380 ストリーム受信部
390 ストリーム処理部
450 PTPクライアント
480 映像同期信号生成部
T1 第1の時刻
T2 第2の時刻
T3 第3の時刻

Claims (10)

  1. 所定のタイムプロトコルに従って基準時刻に同期される、放送制御用のシステム時刻を生成する時刻生成手段と、
    前記基準時刻において閏秒調整が第1の時刻に完了する予定であることを示す閏秒調整情報が受信された場合に、前記第1の時刻よりも早い第2の時刻から時間長Dを有する補正期間にわたって、前記時間長Dに依存する補正量で前記システム時刻を補正する補正手段と、
    補正される前記システム時刻に基づく時刻情報を送信される放送信号ストリームに挿入するストリーム送信部と、
    を備え、
    前記時間長Dは、前記システム時刻の1秒当たりの補正量が映像フレームレートの逆数に相当する周期以下となるように設定される、
    放送制御装置。
  2. 前記補正手段は、前記基準時刻に閏秒が挿入される場合には、前記第2の時刻からの経過時間に比(D-1)/Dを乗算することにより算出される補正後の経過時間と前記第2の時刻との和を、補正後の前記システム時刻として決定する、請求項1に記載の放送制御装置。
  3. 前記補正手段は、前記基準時刻から閏秒が削除される場合には、前記第2の時刻からの経過時間に比(D+1)/Dを乗算することにより算出される補正後の経過時間と前記第2の時刻との和を、補正後の前記システム時刻として決定する、請求項1又は請求項2に記載の放送制御装置。
  4. 前記補正手段は、前記基準時刻に閏秒が挿入される場合には、前記第2の時刻からの経過時間を前記時間長Dで除算した商を前記基準時刻から減算することにより、補正後の前記システム時刻を決定する、請求項1に記載の放送制御装置。
  5. 前記補正手段は、前記基準時刻から閏秒が削除される場合には、前記第2の時刻からの経過時間を前記時間長Dで除算した商を前記基準時刻に加算することにより、補正後の前記システム時刻を決定する、請求項1又は請求項2に記載の放送制御装置。
  6. 前記補正期間は、前記第1の時刻において終了する、請求項1~5のいずれか1項に記載の放送制御装置。
  7. 前記補正期間は、前記第1の時刻よりも早い第3の時刻において終了する、請求項1~5のいずれか1項に記載の放送制御装置。
  8. 前記放送制御装置は、前記システム時刻の前記補正に関連する補正関連情報を、補正される前記システム時刻を利用する他の装置へ送信する通信手段、をさらに備える、請求項1~7のいずれか1項に記載の放送制御装置。
  9. 所定のタイムプロトコルに従って基準時刻に同期される、放送制御用のシステム時刻を生成することと、
    前記基準時刻において閏秒調整が第1の時刻に完了する予定であることを示す閏秒調整情報が受信された場合に、前記第1の時刻よりも早い第2の時刻から時間長Dを有する補正期間にわたって、前記時間長Dに依存する補正量で前記システム時刻を補正することと、
    補正される前記システム時刻に基づく時刻情報を送信される放送信号ストリームに挿入することと、
    を含み、
    前記時間長Dは、前記システム時刻の1秒当たりの補正量が映像フレームレートの逆数に相当する周期以下となるように設定される、
    放送制御方法。
  10. 放送制御装置のプロセッサに、
    所定のタイムプロトコルに従って基準時刻に同期される、放送制御用のシステム時刻を生成することと、
    前記基準時刻において閏秒調整が第1の時刻に完了する予定であることを示す閏秒調整情報が受信された場合に、前記第1の時刻よりも早い第2の時刻から時間長Dを有する補正期間にわたって、前記時間長Dに依存する補正量で前記システム時刻を補正することと、
    補正される前記システム時刻に基づく時刻情報を送信される放送信号ストリームに挿入することと、
    を実行させ、
    前記時間長Dは、前記システム時刻の1秒当たりの補正量が映像フレームレートの逆数に相当する周期以下となるように設定される、
    コンピュータプログラム。
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