JP7233497B1 - トリポード型等速自在継手 - Google Patents

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Abstract

【課題】ダブルローラタイプのトリポード型等速自在継手において、組み付け性を低下させることなく、ローラユニットの脚軸からの脱落防止機能を向上させる。【解決手段】ダブルローラタイプのトリポード型等速自在継手において、トリポード部材3の脚軸32の外周面のうち、インナリング12よりも軸端側で、継手軸線Oと直交する方向の両端部を含む領域に突起部40を設ける。突起部40の継手軸線O方向寸法Tと、脚軸32の外周面のインナリング接触部の長径ag1との比T/ag1が0.3以上である。【選択図】図8

Description

本発明は、自動車や各種産業機械の動力伝達用に用いられるトリポード型等速自在継手に関する。
自動車の動力伝達系で使用されるドライブシャフトにおいては、中間軸のインボード側(デファレンシャル側)に摺動式等速自在継手を結合し、アウトボード側(車輪側)に固定式等速自在継手を結合する場合が多い。ここでいう摺動式等速自在継手は、二軸間の角度変位および軸方向相対移動の双方を許容するものであり、固定式等速自在継手は、二軸間での角度変位を許容するが、二軸間の軸方向相対移動は許容しないものである。
摺動式等速自在継手としてトリポード型等速自在継手が公知である。このトリポード型等速自在継手としては、シングルローラタイプとダブルローラタイプとが存在する。シングルローラタイプは、外側継手部材のトラック溝に挿入されるローラを、トリポード部材の脚軸に複数の針状ころを介して回転可能に取り付けたものである。ダブルローラタイプは、外側継手部材のトラック溝に挿入されるローラと、トリポード部材の脚軸に外嵌して前記ローラを回転自在に支持するインナリングとを備えるものである(例えば、下記の特許文献1参照)。ダブルローラタイプは、ローラを脚軸に対して首振り揺動させることが可能となるため、シングルローラタイプに比べ、誘起スラスト(継手内部での部品間の摩擦により誘起される軸力)とスライド抵抗の低減を達成できるという利点を有する。
ダブルローラタイプのトリポード型等速自在継手の組立工程では、ローラの内周にインナリングを組み付けてローラユニットを形成した後、このローラユニットを、トリポード部材の各脚軸に外挿し、これらを外側継手部材の内周に組み付ける。ローラユニットと客軸との間には機能上必要な隙間が設けられている。そのため、組立や修理のために、ローラユニット及びトリポード部材を外側継手部材に対して着脱する際や、ドライブシャフトを車両に対して着脱する際に、ローラユニットが脚軸から脱落するおそれがある。
下記の特許文献2では、図10に示すように、ローラ134及びインナリング132を含むローラユニット130を有するダブルローラタイプのトリポード型等速自在継手において、トリポード部材120の脚軸122の先端に突起部124を設けている。この脚軸122の突起部124を、ローラユニット130のインナリング132と干渉させることで、組立時や修理時におけるローラユニット130の脚軸122からの脱落を防止している。
特開2000-320563号公報 特開2003-97589号公報
上記の特許文献2には、突起部の半径方向突出量(af1-ag1)及び脚軸軸線方向の幅hを所定以上とすることで、脱落防止機能を発揮できることが記載されている。しかし、これらを大きくしすぎると、脚軸へのローラユニットの組み込みがしにくくなるため、これらの拡大による脱落防止機能の向上には限界がある。
一方、上記の特許文献2には、突起部の脚軸周方向幅については言及されていない。突起部の脚軸周方向幅については、これまでは以下のように考えられていた。すなわち、ダブルローラタイプのトリポード型等速自在継手では、図11に示すように、脚軸122の外周面の横断面が楕円形状であり、脚軸122の外周面とインナリング132とが、脚軸122の長軸方向(継手軸線と直交する方向)で接触し、脚軸122の短軸方向(継手軸線方向)ではこれらの間に隙間が設けられる。このため、脚軸122の先端の外周面のうち、インナリング132と接触する領域、すなわち、長軸方向両端部のみに突起部124を設ければ足り、突起部124の周方向幅(継手軸線方向寸法)をそれ以上大きくしても、脱落防止機能の向上には寄与しないと考えられていた。
そこで、本発明は、ダブルローラタイプのトリポード型等速自在継手において、ローラユニットとトリポード部材との組立性を低下させることなく、ローラユニットの脚軸からの脱落防止機能を向上させることを目的とする。
トリポード型等速自在継手の組立や修理を行う際に、外側継手部材に対してトリポード部材及びローラユニットを着脱するときや、ドライブシャフトを車両に対して着脱するとき、トリポード部材の脚軸に対してローラユニットが傾斜することが多い(図8参照)。このようにローラユニットが脚軸に対して傾斜すると、ローラユニットのインナリングの内周面と脚軸の外周面との間の隙間が見かけ上小さくなる(図7の鎖線参照)。そのため、従来はインナリングと干渉しないと考えられていた領域まで突起部の継手軸線方向寸法(周方向幅)を延ばすことで、この領域が、ローラユニットが脚軸に対して傾斜した状態で脚軸から抜けるときにインナリングと干渉する。以上のように、組立時や修理時、あるいはドライブシャフトを車両に対して着脱するときにおけるローラユニットと脚軸との傾斜状態を考慮して、突起部の継手軸線方向寸法を大きくすることにより、突起部とインナリングとの干渉領域が大きくなり、ローラユニットの脚軸からの脱落防止機能が高められる。
一方、ローラユニットを脚軸に組み付ける際には、インナリングと脚軸とを同軸に配することで、脚軸に設けられた突起部の周方向中央部(最大径部)のみがインナローラと干渉する。従って、ローラユニットを脚軸に組み付ける際の押し込み力は従来と変わらず、組み付けがしにくくなることはない。
以上の知見に基づいてなされた本発明は、円周方向の三箇所に軸方向に延びるトラック溝が形成された外側継手部材と、半径方向に突出した三つの脚軸を有するトリポード部材と、前記脚軸に回転自在に支持されると共に前記トラック溝に収容されるローラユニットとを備え、
前記ローラユニットは、ローラと、前記脚軸に外嵌され、前記ローラを回転自在に支持するインナリングとを有し、
前記インナリングの内周面が、前記インナリングの軸線方向中間部が内径側に突出した凸曲面を有し、
前記インナローラの内周面は、継手軸線と直交する方向で前記脚軸の外周面と接触し、継手軸線方向で前記脚軸の外周面との間に隙間を形成するトリポード型等速自在継手において、
前記脚軸の外周面のうち、前記インナリングよりも軸端側で、継手軸線と直交する方向の両端部を含む領域に突起部を設け、
前記突起部の継手軸線方向寸法Tと、前記脚軸の外周面の継手軸線と直交する方向の寸法ag1との比T/ag1が0.3以上であることを特徴とする。
上記のトリポード型等速自在継手において、脚軸の外周面のうち、継手軸線と直交する方向の両端部を含む領域に研削面を設ける場合、突起部を、研削面の研削と同時に形成することができる。この場合、突起部は、研削面の継手軸線方向全域に設けられる。
上記のトリポード型等速自在継手では、突起部の継手軸線方向全域において、突起部の突出量を0.015~0.15mmとすることが好ましい。また、突起部の継手軸線方向全域において、突起部の脚軸軸線方向の幅を0.1~0.5mmとすることが好ましい。
以上のように、本発明によれば、ダブルローラタイプのトリポード型等速自在継手において、ローラユニットとトリポード部材との組立性を低下させることなく、ローラユニットの脚軸からの脱落防止機能を向上させることができる。
本発明の一実施形態に係るトリポード型等速自在継手の断面図である。 図1のK-K線における断面図である。 図1のL-L線における断面図である。 図1の等速自在継手が作動角を取った状態を示す断面図である。 図2の拡大図である。 図5のA部の断面図である。 図3のインナリング及び脚軸を拡大して示す断面図である。 ローラユニットが脚軸に対して傾斜した状態を示す断面図である。 脚軸の研削工程を示す断面図である。 従来のトリポード型等速自在継手の断面図である。 図10の等速自在継手のインナリング及び脚軸の横断面図である。
本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
本発明の一実施形態に係るトリポード型等速自在継手1はダブルローラタイプである。トリポード型等速自在継手1は、図1及び図2に示すように、外側継手部材2と、トリポード部材3と、トルク伝達部材としてのローラユニット4とで主要部が構成されている。
外側継手部材2は、一端が開口したカップ状をなし、内周面に軸方向に延びる3本の直線状トラック溝5が周方向等間隔に形成される。各トラック溝5には、外側継手部材2の円周方向に対向して配置され、それぞれ外側継手部材2の軸方向に延びるローラ案内面6が形成されている。外側継手部材2の内部には、トリポード部材3とローラユニット4が収容されている。
トリポード部材3は、中心孔30を有する胴部31と、胴部31の円周方向の三等分位置から半径方向に突出する3本の脚軸32とを一体に有する。トリポード部材3は、胴部31の中心孔30に形成された雌スプライン34に、軸としてのシャフト8に形成された雄スプライン81を嵌合させることで、シャフト8とトルク伝達可能に結合される。シャフト8に設けた肩部82にトリポード部材3の一方の端面を係合させ、シャフト8の先端に装着した止め輪10をトリポード部材3の端面と係合させることで、トリポード部材3がシャフト8に対して軸方向に固定される。
ローラユニット4は、ローラ11と、このローラ11の内周に配置されて脚軸32に外嵌された円環状のインナリング12とを有し、外側継手部材2のトラック溝5に収容されている。ローラ11は、インナリング12で回転自在に支持される。図示例では、ローラ11とインナリング12との間に介在された多数の針状ころ13で、これらが相対回転自在とされる。インナリング12、針状ころ13、およびローラ11からなるローラユニット4は、ワッシャ14、15により分離しない構造となっている。
この実施形態において、ローラ11の外周面は、脚軸32の軸線上に曲率中心を有する円弧を母線とする凸曲面である。ローラ11はローラ案内面6に沿って継手軸線O方向に移動可能である。ローラ11の外周面は、ローラ案内面6とアンギュラコンタクトしている。
針状ころ13は、ローラ11の円筒状内周面を外側軌道面とし、インナリング12の円筒状外周面を内側軌道面として、これらの外側軌道面と内側軌道面の間に転動自在に配置される。
トリポード部材3の各脚軸32の外周面は、脚軸32の軸線Pを含んだ任意の縦断面において軸線Pと平行な直線状をなす。また、図3に示すように、脚軸32の外周面は、脚軸32の軸線Pに直交する横断面において略楕円形状をなす。脚軸32の外周面は、継手の軸線Oと直交する方向、すなわち長軸aの方向でインナリング12の内周面12aと接触する。詳しくは、継手軸線Oと直交する方向で、脚軸32の外周面とインナリング12の内周面12aとの間には、両者を組み付けるための僅かな隙間が設けられる。一方、継手の軸線O方向、すなわち短軸bの方向では、脚軸32の外周面はインナリング12の内周面12aと接触せず、これらの間に、上記の継手軸線O方向と直交する方向の隙間よりもはるかに大きい隙間mが形成されている。
インナリング12の内周面12aは、インナリング12の軸線P方向中間部が内径側に突出した凸曲面を有する(図5参照)。図示例では、インナリング12の内周面12aが断面円弧状の凸曲面で構成され、その軸線P方向両側にテーパ面12bが設けられる。このようにインナリング12の内周面12aに凸曲面を設けることと、脚軸32の断面形状が上述のように略楕円形状であり、脚軸32とインナリング12の間に継手軸線O方向の隙間mを設けてあることから、インナリング12は、脚軸32に対して首振り揺動可能となる。上述のとおりインナリング12とローラ11が針状ころ13を介して相対回転自在にアセンブリとされているため、ローラ11はインナリング12と一体となって脚軸32に対して首振り揺動可能である。つまり、脚軸32の軸線を含む平面内で、脚軸32の軸線に対してローラ11およびインナリング12の軸線は傾くことができる(図4参照)。
図4に示すように、トリポード型等速自在継手1が作動角をとって回転すると、外側継手部材2の軸線に対してトリポード部材3の軸線は傾斜するが、ローラユニット4が首振り揺動可能であるため、ローラ11とローラ案内面6とが斜交した状態になることを回避することができる。これにより、ローラ11がローラ案内面6に対して水平に転動するので、誘起スラストやスライド抵抗の低減を図ることができ、継手の低振動化を実現することができる。
また、既に述べたように、脚軸32の横断面が略楕円状で、インナリング12の内周面12aの縦断面が円弧状凸断面であることから、トルク負荷側での脚軸32の外周面とインナリング12の内周面12aとは点接触に近い狭い面積で接触する。よって、ローラユニット4を傾かせようとする力が小さくなり、ローラ11の姿勢の安定性が向上する。
トリポード部材3は、鋼材料から、鍛造加工(冷間鍛造加工)→機械加工(旋削)→スプライン34のブローチ加工→熱処理→研削加工、という主要工程を経て製作される。研削工程では、脚軸32の外周面のうち、インナリング12と接触する長軸方向両端部を含む領域が研削される。本実施形態では、脚軸32の外周面の長軸方向両端部及びその近傍に研削され、これらの周方向間領域は研削が施されない。すなわち、図5に示すように、脚軸32の外周面の長軸方向両端部に研削面32aが形成され、その周方向間領域は、研削されていない非研削領域となる。図示例では、研削面32aが脚軸32の外周面の先端まで設けられている。この研削面32aが、インナリング12の内周面12aと接触する。
以下、本発明の特徴的構成である突起部40について説明する。
図5及び図6に示すように、トリポード部材3の脚軸32の外周面には、突起部40が設けられる。突起部40は、脚軸32の外周面のうち、インナリング12よりも軸端側に設けられる。突起部40は、脚軸32の外周面のうち、長軸a方向両端部を含む領域に設けられる(図7参照)。本実施形態では、脚軸32の外周面の研削面32aに突起部40が設けられ、特に、研削面32aの脚軸周方向(継手軸線O方向)の全域に設けられる(図8参照)。図示例では、突起部40が、研削面32aのうち、脚軸32の先端よりも少し基端側(トリポード部材3の中心側)に設けられる(図5参照)。そのため、突起部40の脚軸軸線P方向両側には研削面32aが設けられる。
図7に示すように、突起部40は、脚軸32の周方向に沿って延びている。突起部40の継手軸線O方向の寸法Tと、脚軸32の継手軸線Oと直交する方向の寸法ag1(すなわち、脚軸32の横断面の長径)との比T/ag1は0.3以上とされる。例えば、脚軸32の長径ag1が20mmである場合、突起部40の継手の軸線O方向の寸法Tは、6mm以上とされる。なお、脚軸32の長径ag1は、インナリング12と接触する領域(研削面32a)で測定する。また、図7では、脚軸32とインナリング12との間の隙間や突起部40の突出量を誇張して示している。
突起部40の、脚軸軸線P方向に隣接する領域(図示例では研削面32a)に対する突出量δは、周方向で一定であり、0.015~0.15mmの範囲内で設定される。この場合、突起部40の外接円径af1とインナリング12の最小内径φDs1との差(af1-φDs1)は、0.02~0.20mmとなる。突起部40の脚軸軸線P方向の幅h(図6参照)は、周方向で一定であり、0.1~0.5mmの範囲内で設定される。
トリポード型等速自在継手1の組立時や修理時に、トリポード部材3及びローラユニット4を外側継手部材2に対して着脱する際や、ドライブシャフトを車両に対して着脱する際、インナリング12と脚軸32の突起部40とが干渉することにより、トリポード部材3の脚軸32からのローラユニット4の抜けが規制される。例えば、脚軸32とローラユニット4が同軸に配された状態で、ローラユニット4の内周から脚軸32が引き抜かれる方向に相対移動すると、脚軸32の長軸a方向両端部に設けられた各突起部40の周方向中央部がインナリング12の内周面と干渉する(図7参照)。このとき、各突起部40の周方向両端付近は、インナリング12の内周面から離反しているため、抜け止め機能に寄与しない。
しかし、実際の組立時や修理時、及びドライブシャフトを車両に対して着脱するときには、脚軸32とローラユニット4が同軸に配されることはほとんどなく、図8に示すように、互いに傾斜した状態となることが多い。この場合、脚軸32に設けられた突起部40のうち、周方向一方の端部付近の領域40aが先行してインナリング12の内周に干渉する。このとき、脚軸32がローラユニット4に対して傾斜していることで、ローラユニット4の軸心と直交する方向における脚軸32の断面(図8のY-Y線における断面)が、図7に鎖線で示すように短軸b方向に延び、脚軸32の最大径部32b(長軸a方向両端部)における曲率半径が大きくなる。また、脚軸32がローラユニット4に対して傾斜することで、脚軸32の横断面が、図7に鎖線で示すようにローラユニット4に対して短軸b方向一方側(図中右側)にオフセットする。その結果、図7に鎖線で示す脚軸32の外周面のうち、最大径部32bの周方向一方側(図中右側)に隣接する領域Qが、インナリング12の内周面に近接する。
本発明に係るトリポード型等速自在継手1では、脚軸32の外周面に設けられる突起部40が、従来はインナリング12と干渉しないと考えられていた領域まで延びている。詳しくは、突起部40の継手軸線O方向の寸法Tが、脚軸32とインナリング12とを同軸に配した状態で干渉し得る領域の幅よりも大きくなっている。上述のように、ローラユニット4が脚軸32に対して傾斜すると、脚軸32の外周面のうち、最大径部32bの周方向一方側に隣接する領域Qがインナリング12の内周面に近接するため、突起部40を周方向に延ばすことで、周方向一方の端部付近の領域40aがインナリング12の内周面12aに先行して干渉する(図8に、干渉領域を細かいハッチングで示す)。特に、本実施形態では、インナリング12の内周面12aが凸曲面であるため、突起部40の周方向一方の端部付近の領域40aが周方向中央部よりも先にインナリング12の内周面に干渉しやすい。
その後、さらにローラユニット4の内周から引き抜く方向に脚軸32を相対移動させると、突起部40とインナリング12との干渉領域が、突起部40の周方向中央部に向けて広がる。以上のように、脚軸32とインナリング12との傾斜状態を考慮して、突起部40の継手軸線O方向寸法Tを従来よりも大きくすることで、突起部40とインナリング12との干渉領域を広げて、ローラユニット4の脚軸32からの抜け止め力を高めることができる。
一方、ローラユニット4をトリポード部材3に組み付ける際には、脚軸32の軸端側からローラユニット4を押し込むことにより、インナリング12を弾性変形させながら突起部40を乗り越えさせる。このとき、インナリング12と脚軸32とを同軸に配した状態で組み付けることにより、脚軸32の突起部40の周方向中央部のみがインナリング12と干渉した状態となるため、ローラユニット4の押し込み力は従来と同様で足りる。従って、突起部40の周方向幅を大きくすることで、ローラユニット4の脚軸32への組み付け性が低下することはない。
突起部40は、切削等の機械加工や、加締め等の塑性加工により形成することができる。本実施形態では、突起部40が、脚軸32に設けられる研削面32aと同時研削される。具体的には、図9に示すように、砥石50を、脚軸32に対して相対回転させながら脚軸32の外周面に押し付けて研削する。砥石50には、平坦面51と、溝部52とが設けられる。砥石50の平坦面51で脚軸32の外周面に研削面32aを形成すると共に、溝部52で突起部40を形成する。すなわち、脚軸32の研削面32aだけでなく、突起部40の外径面や側面も、砥石50で研削された面となっている。以上のように、突起部40を研削面32aと同時研削することで、突起部40を別工程で形成する場合と比べて、製造コストが低減される。この場合、突起部40は、脚軸32の研削面32aの周方向全域に設けられる。
以上に述べたトリポード型等速自在継手1は、自動車のドライブシャフトに限って適用されるものではなく、自動車や産業機器等の動力伝達経路に広く用いることができる。
1 トリポード型等速自在継手
2 外側継手部材
3 トリポード部材
4 ローラユニット
5 トラック溝
6 ローラ案内面
8 シャフト
11 ローラ
12 インナリング
31 胴部
32 脚軸
32a 研削面
40 突起部
O 継手軸線
P 脚軸軸線

Claims (4)

  1. 円周方向の三箇所に軸方向に延びるトラック溝が形成された外側継手部材と、半径方向に突出した三つの脚軸を有するトリポード部材と、前記脚軸に回転自在に支持されると共に前記トラック溝に収容されるローラユニットとを備え、
    前記ローラユニットは、ローラと、前記脚軸に外嵌され、前記ローラを回転自在に支持するインナリングとを有し、
    前記インナリングの内周面が、前記インナリングの軸線方向中間部が内径側に突出した凸曲面を有し、
    前記インナリングの内周面は、継手軸線と直交する方向で前記脚軸の外周面と接触し、継手軸線方向で前記脚軸の外周面との間に隙間を形成するトリポード型等速自在継手において、
    前記脚軸の外周面のうち、前記インナリングよりも軸端側で、継手軸線と直交する方向の両端部を含む領域に突起部を設け、
    前記突起部の継手軸線方向寸法Tと、前記脚軸の外周面の継手軸線と直交する方向の寸法ag1との比T/ag1が0.3以上であるトリポード型等速自在継手。
  2. 前記脚軸の外周面のうち、継手軸線と直交する方向の両端部を含む領域に研削面を設け、
    前記突起部が、前記研削面の継手軸線方向全域に設けられた請求項1に記載のトリポード型等速自在継手。
  3. 前記突起部の継手軸線方向全域において、前記突起部の突出量が0.015~0.15mmである請求項1又は2に記載のトリポード型等速自在継手。
  4. 前記突起部の継手軸線方向全域において、前記突起部の脚軸軸線方向の幅が0.1~0.5mmである請求項1~3の何れか1項に記載のトリポード型等速自在継手。
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