JP7233324B2 - アクティブフェーズドアレイアンテナ装置および電源制御方法 - Google Patents

アクティブフェーズドアレイアンテナ装置および電源制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、アクティブフェーズドアレイアンテナ装置および電源制御方法に関する。
アクティブフェーズドアレイアンテナ(active phased array antenna)装置は、多数のアンテナ素子を備える。以下、アクティブフェーズドアレイアンテナ装置を、APAA装置と略記する。例えば増幅器および移相器を含む能動回路をそれぞれ対応するアンテナ素子の直近に分散的に配置する構成のAPAA装置では、電源回路からこれらの能動回路へ電力を分配して供給する場合がある。
離れた位置に配置された電源回路から、多数のアンテナ素子の直近に分散的に配置された能動回路へ電力を分配して供給する場合、電源回路と各能動回路との距離が大きくなって電源配線が長くなる傾向がある。電源配線が長くなると、電源配線の抵抗成分による電圧降下、リアクタンス成分による過渡現象などが顕著に現れる。一方、APAA装置の送受信動作の開始時および終了時に、多数の能動回路が一斉に動作を開始または終了すると、電源配線を流れる電流が急峻に変化する。このような急峻な電流量の変化に対して、電源配線のリアクタンス成分による過渡現象、電源回路の過渡応答特性などによって、電源電圧の立ち上がりおよび立ち下がりにリンギングおよびなまりが発生する。
電源電圧の立ち上がりにリンギングおよびなまりが発生すると、送受信動作が正常に安定するまでに長い時間を要して送受信動作の開始タイミングが遅れる場合がある。電源電圧の立ち上がりにリンギングが発生すると、瞬時的に能動回路の許容範囲を逸脱した電源電圧が印加される場合があり、能動回路の損傷を招く恐れがある。また、突入電流の発生によって電源回路に瞬時的に大きな出力電流が要求され、電源回路の出力電流容量を超えることがある。さらに、APAA装置の送信動作の開始時および終了時に、多数の能動回路が一斉に動作を開始または終了した場合、APAA装置全体の送信電力が急峻に増加または減少し、送信波の周波数スペクトラムが瞬時的に広がる現象が発生する。送信波の周波数スペクトラムの広がりは他の装置の通信および他のシステムへの干渉になり得るため、極力避けることが望ましい。
特許文献1には、能動回路への電力供給の立ち上がりおよび立ち下がり時に過渡的に生じる電源電圧変動を抑圧するAPAA装置の電源系の構成方法が開示されている。
特許第2758421号公報
特許文献1に記載の技術は、主には多数の大容量コンデンサを効果的に配置することで能動回路への電力供給の立ち上がりおよび立ち下がり時に過渡的に生じる電源電圧変動の抑圧を図っている。このような技術では、APAA装置のサイズが大きくなり、コストが増大する。
本発明は、上述のような事情に鑑みてなされたもので、電源回路から複数の能動回路へ電力を分配して供給するAPAA装置のサイズの増大およびコストを抑えて、送受信動作の開始時または終了時の電源電圧の立ち上がりおよび立ち下がりに発生するリンギングおよびなまりを抑制することを目的とする。
上記目的を達成するため、アクティブフェーズドアレイアンテナ装置は、複数のアンテナ素子と、複数の能動回路と、複数のスイッチと、制御回路と、を備える。複数のアンテナ素子は、電波を送受信する。複数の能動回路は、アンテナ素子に接続され、電源回路から分配された電力の供給が開始すると、接続されたアンテナ素子を介した信号の送信を行う送信動作および信号の受信を行う受信動作を開始し、電源回路から分配された電力の供給が終了すると、送信動作および受信動作を終了する。複数のスイッチは、能動回路に接続され、閉じると接続された能動回路への電力の供給を開始し、開くと接続された能動回路への電力の供給を終了する。制御回路は、スイッチの開閉を切り替える開閉信号をスイッチに送信して、能動回路への電力の供給の開始および終了を制御する。制御回路は、複数の能動回路への電力の供給の開始または終了を実行する実行タイミングに電源電圧のリンギングの周期に応じた互いに振動を打ち消し合う時間差を設けて、1つ以上の能動回路を含むグループごとに、スイッチに送信する開閉信号の開閉を切り替える
あるいは、アクティブフェーズドアレイアンテナ装置は、複数のアンテナ素子と、複数の能動回路と、複数のスイッチと、制御回路と、を備える。複数のアンテナ素子は、電波を送受信する。複数の能動回路は、アンテナ素子に接続され、電源回路から分配された電力の供給が開始すると、接続されたアンテナ素子を介した信号の送信を行う送信動作および信号の受信を行う受信動作を開始し、電源回路から分配された電力の供給が終了すると、送信動作および受信動作を終了する。複数のスイッチは、能動回路に接続され、閉じると接続された能動回路への電力の供給を開始し、開くと接続された能動回路への電力の供給を終了する。制御回路は、スイッチの開閉を切り替える開閉信号をスイッチに送信して、能動回路への電力の供給の開始および終了を制御する。制御回路は、複数の能動回路の送信動作の開始時または終了時の実行タイミングに、均一の時間差を設けて、アクティブフェーズドアレイアンテナ装置全体での送信電力の時間領域での変化が窓関数に沿った形になる数の能動回路ごとに、スイッチに送信する開閉信号の開閉を切り替える。
この発明によれば、電源回路から複数の能動回路へ電力を分配して供給するAPAA装置において、能動回路への電力の供給の開始および終了を制御する制御回路が、複数の能動回路への電力供給の開始または終了のタイミングに時間差を設けることで、電源配線を流れる電流が段階的に増加または減少し、装置のサイズの増大およびコストを抑えて、送受信動作の開始時または終了時の電源電圧の立ち上がりおよび立ち下がりに発生するリンギングおよびなまりを抑制することができる。
本発明の実施の形態1に係るAPAA装置の構成例を示す図 (a)スイッチを一斉に同じタイミングで開から閉に切り替えた場合の、各スイッチへの開閉信号の時間的変化の一例を示す図、(b)スイッチを一斉に同じタイミングで開から閉に切り替えた場合の、電源電流の時間的変化の一例を示す図、(c)スイッチを一斉に同じタイミングで開から閉に切り替えた場合の、各能動回路への供給電圧の時間的変化の一例を示す図 (a)実施の形態1に係るAPAA装置の電源制御方法を用いた場合の、各スイッチへの開閉信号の時間的変化の一例を示す図、(b)実施の形態1に係るAPAA装置の電源制御方法を用いた場合の、電源電流の時間的変化の一例を示す図、(c)実施の形態1に係るAPAA装置の電源制御方法を用いた場合の、各能動回路への供給電圧の時間的変化の一例を示す図 本発明の実施の形態2に係るAPAA装置の電源制御方法を用いた場合の、切替タイミング、遅延調整時間、実行タイミングおよび電源電流の時間的変化の一例を示す図である。 (a)本発明の実施の形態3に係るAPAA装置の電源制御方法を用いた場合の、各スイッチへの開閉信号の時間的変化の一例を示す図、(b)実施の形態3に係るAPAA装置の電源制御方法を用いた場合の、電源電流の時間的変化の一例を示す図、(c)実施の形態3に係るAPAA装置の電源制御方法を用いた場合の、各能動回路への供給電圧の時間的変化の一例を示す図 実施の形態3に係るAPAA装置の電源制御方法による電源電圧のリンギングの周期と各スイッチの開閉との関係の関係を説明する図 本発明の実施の形態4に係るAPAA装置の電源制御方法を用いた場合の、各スイッチへの開閉信号および送信電力の時間的変化の一例を示す図 本発明の実施の形態5に係るAPAA装置の電源制御方法を用いた場合の、各スイッチへの開閉信号および送信電力の時間的変化の一例を示す図 本発明の実施の形態6に係るAPAA装置の構成例を示す図
以下に、本発明を実施するための形態に係るAPAA(active phased array antenna)装置について図面を参照して詳細に説明する。なお、図中同一または相当する部分には同じ符号を付す。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係るAPAA装置100の構成例を示す図である。APAA装置100は、電波を送受信するn個のアンテナ素子11、12、・・・、1nと、アンテナ素子11、12、・・・、1nを介した信号の送受信を行うn個の能動回路21、22、・・・、2nと、開閉によって電源回路4からの能動回路21、22、・・・、2nへの電力供給を開始および終了するn個のスイッチ31、32、・・・、3nと、スイッチ31、32、・・・、3nの開閉を制御する制御回路8とを備える。
以下、アンテナ素子11、12、・・・、1nを総称する場合、アンテナ素子1という。能動回路21、22、・・・、2nを総称する場合、能動回路2という。スイッチ31、32、・・・、3nを総称する場合、スイッチ3という。
各能動回路2へは電源回路4からの電力を分配して供給する。電源回路4と各能動回路2とはそれぞれスイッチ3を介して電源配線が接続されており、各能動回路2に接続されたスイッチ3の開閉によって能動回路2への電力供給を個別に開始および終了することができる。接続されたスイッチ3が閉じて能動回路2への電力供給が開始すると、能動回路2の動作が開始する。接続されたスイッチ3が開いて能動回路2への電力供給が終了すると、能動回路2の動作が停止する。APAA装置100が送信動作中の能動回路2の動作は、例えば、送信する信号を移相および増幅し、アンテナ素子1に出力する動作である。APAA装置100が受信動作中の能動回路2の動作は、例えば、アンテナ素子1を介して受信した信号を移相して出力する動作である。制御回路8は、スイッチ3の開閉を切り替える開閉信号をスイッチ3に送信して、能動回路2への電力の供給の開始および終了を制御する。例えば、制御回路8は、電圧の高低で「01」を表現する矩形波の開閉信号を常時スイッチ3に送信する。開閉信号は、電圧が高いと「1」、電圧が低いと「0」である。スイッチ3は、受信している開閉信号の電圧が高くなると、つまり「1」になると閉じる。スイッチ3は、受信している開閉信号の電圧が低くなると、つまり「0」になると開く。
ここで、一般的な電源制御方法をAPAA装置100に適用した場合について説明する。一般的に、能動回路2へ電源回路4の電力を分配して供給する場合、スイッチ31、32、・・・、3nを一斉に同じタイミングで開から閉に切り替える。この電源制御方法を用いた場合の、各スイッチ3への開閉信号、電源配線を流れる電流および各能動回路への供給電圧の時間的変化について、図2を用いて説明する。図2の例ではn=8とする。以下、電源配線を流れる電流を、電源電流という。
図2(a)に示すように、制御回路8が閉じた状態のスイッチ31~38へ一斉に同じタイミングで開閉信号91~98を「0」から「1」に切り替えた場合、能動回路21~28が一斉に動作を開始し、図2(b)に示すように、電源電流6が急峻に増加する。この急峻な電流量の変化に対して、電源配線のリアクタンス成分による過渡現象、電源回路の過渡応答特性などによって、図2(c)に示すように、能動回路21~28へ印加される電圧71~78は追従できず、大きなリンギングおよびなまりを生じている。
このような電源電圧のリンギングおよびなまりによって、送受信動作の開始タイミングが遅れる、能動回路2の損傷を招く、電源回路4の出力電流容量を超える、APAA装置100の送信波の周波数スペクトラムが瞬時的に広がる、といった問題が生じる場合がある。特にTDMA(Time Division Multiple Access;時分割多元接続)方式の通信、TDD(Time Division Duplex;時分割複信)方式の通信など、送受信動作の開始および終了が頻繁に行われる必要がある通信にAPAA装置を適用する場合は、電源電圧の立ち上がりおよび立ち下がりに発生するリンギングおよびなまりが問題となる。
実施の形態1に係るAPAA装置100では、能動回路2の動作を開始させるとき、制御回路8が、開閉信号によって、スイッチ31、32、・・・、3nを予め決められた時間差で開から閉に切り替える。この電源制御方法を用いた場合の、各スイッチ3への開閉信号、電源電流および各能動回路への供給電圧の時間的変化について、図3を用いて説明する。図3の例ではn=8とする。
図3(a)に示すように、制御回路8は、スイッチ31~38への開閉信号91~98を、均一の時間差で順に「0」から「1」に切り替える。例えば、制御回路8は、クロックと、クロック数をカウントするカウンタと、均一の時間差を記憶するメモリとを備え、カウンタが均一の時間差に相当するクロック数をカウントする度に、開閉信号91~98を順に「0」から「1」に切り替える。これにより、動作を開始する能動回路2の数が、全数同時ではなく段階的に増える。図3(b)に示すように、電源電流6も段階的に増加し、急峻な電流量の変化は回避される。このように電源を制御することで、電源配線のリアクタンス成分による過渡現象、電源回路の過渡応答特性などが緩和され、図3(c)に示すように、電源電圧の立ち上がりにおけるなまりおよびリンギングを抑制することができる。
図3を用いて、能動回路2の動作の開始時について説明したが、動作の終了時にも、能動回路2の動作停止に伴い電源電流が急激に減少するため、開始時と同様の理由で電源電圧のなまりおよびリンギングが発生する場合がある。これに対しても、能動回路2の動作を終了させるときに、各スイッチ3を均一の時間差で順に閉から開に切り替える制御をすることで、電源電圧の立ち下がりにおけるなまりおよびリンギングを抑制することができる。
以上説明したように、実施の形態1に係る、電源回路4から複数の能動回路2へ電力を分配して供給するAPAA装置100は、能動回路2への電力の供給の開始および終了を制御する制御回路8が、複数の能動回路2への電力供給の開始または終了のタイミングに時間差を設ける。これにより、電源電流が段階的に増加または減少し、装置のサイズの増大およびコストを抑えて、送受信動作の開始時または終了時の電源電圧の立ち上がりおよび立ち下がりに発生するリンギングおよびなまりを抑制することができる。
送受信動作の開始時または終了時の電源電圧の立ち上がりおよび立ち下がりに発生するリンギングおよびなまりを抑制することで、能動回路の損傷を回避することができる。また、電源回路に瞬時的に要求される過大な出力電流を抑制することができる。さらに、送信電力の急峻な立ち上がりまたは立ち下がりによる不要な送信波の周波数スペクトラムの広がりを抑制することができる。
(実施の形態2)
能動回路2には、APAA装置100上に実装された位置によって、電源回路4の電力供給部からの距離が長い能動回路2と短い能動回路2とがある。特に大型のAPAA装置100ではその距離の差が大きくなる。実施の形態1では、制御回路8は、各スイッチ3への開閉信号の「01」を均一の時間差で順に切り替えた。実際には、各スイッチ3への開閉信号の切替時刻に、各能動回路2と電源回路4との間の配線長による伝搬遅延時間、および、各能動回路2と制御回路8との間の配線長による開閉信号の伝搬遅延時間が追加された時刻に、各能動回路2の動作が開始または終了する。つまり、各能動回路2と電源回路4との間の配線長による伝搬遅延時間、および、各能動回路2と制御回路8との間の配線長による開閉信号の伝搬遅延時間によって、制御回路8が各スイッチ3への開閉信号の「01」を切り替えたタイミングと、実際に各能動回路2の動作が開始または終了するタイミングとにずれが生じる。
そこで、実施の形態2では、各能動回路2の動作の開始または終了を予め決められた時間差で実行させるために、制御回路8は、各能動回路2と電源回路4との間の配線長による伝搬遅延時間、および、各能動回路2と制御回路8との間の配線長による開閉信号の伝搬遅延時間を加味したタイミングで各スイッチ3への開閉信号の「01」を切り替える。以下、予め決められた時間差で各能動回路2が動作の開始または終了を実行するタイミングを、実行タイミングという。制御回路8が各スイッチ3へ開閉信号の「01」を切り替えるタイミングを切替タイミングという。実行タイミングの時間差は、実施の形態1のような均一の時間差に限らず、電源電圧のなまりおよびリンギングを抑制できる時間差であればよい。
以下、各能動回路2と電源回路4との間の配線長による伝搬遅延時間、および、各能動回路2と制御回路8との間の配線長による開閉信号の伝搬遅延時間を合算した時間を遅延調整時間という。遅延調整時間は、例えば、各能動回路2と電源回路4との間の配線および各能動回路2と制御回路8との間の配線が決定した時に、試作段階で実験を行って予め求める。あるいは、シミュレーションを行って、遅延調整時間を求めてもよい。
制御回路8は、実行タイミングから遅延調整時間を減算した切替タイミングで、各スイッチ3へ開閉信号の「01」を切り替える。言い換えると、制御回路8は、実行タイミングを遅延調整時間分早めた切替タイミングで、各スイッチ3への開閉信号の「01」を切り替える。制御回路8は、外部から遅延調整時間を示す情報を取得し、実行タイミングから遅延調整時間を減算した切替タイミングを算出してもよい。あるいは、実行タイミングが決まっている場合には、制御回路8は、外部から切替タイミングを示す情報を取得してもよいし、あらかじめ記憶していてもよい。例えば、制御回路8は、クロックと、クロック数をカウントするカウンタと、切替タイミングの時間差を記憶するメモリとを備え、カウンタが切替タイミングの時間差に相当するクロック数をカウントする度に、各スイッチ3への開閉信号を順に「0」から「1」に切り替える。
実施の形態2に係るAPAA装置100では、能動回路2に接続されたアンテナ素子1の動作を開始させるとき、スイッチ31、32、・・・、3nに切替タイミングで開閉信号の「01」を切り替える。この場合の、各スイッチ3への開閉信号、電源電流および各能動回路への供給電圧の時間的変化について、図4を用いて説明する。
図4に示すように、予め決められた時間差で各能動回路2が動作を開始する実行タイミングからそれぞれ、遅延調整時間101、102、・・・、10nを減算した切替タイミングで、スイッチ31、32、・・・、3nに開閉信号91、92、・・・、9nが「0」から「1」に切り替えられる。切替タイミングで各スイッチ3へ開閉信号を「0」から「1」に切り替えることで、実行タイミングで各能動回路2に動作を開始させることができる。これにより、動作を開始する能動回路2の数が段階的に増え、電源電流6も段階的に増加するため、急峻な電流量の変化は回避される。このように電源を制御することで、電源配線のリアクタンス成分による過渡現象、電源回路の過渡応答特性などが緩和され、電源電圧の立ち上がりにおけるなまりおよびリンギングを抑制することができる。
図4を用いて、能動回路2の動作の開始時について説明したが、動作の終了時にも、能動回路2の動作停止に伴い電源電流が急激に減少するため、開始時と同様の理由で電源電圧のなまりおよびリンギングが発生する場合がある。これに対しても、能動回路2に接続されたアンテナ素子1の動作を終了させるときに、スイッチ31、32、・・・、3nに切替タイミングで開閉信号の「01」を切り替えることで、実行タイミングで各能動回路2に動作を終了させることができ、電源電圧の立ち下がりにおけるなまりおよびリンギングを抑制することができる。
以上説明したように、実施の形態2に係る、電源回路4から複数の能動回路2へ電力を分配して供給するAPAA装置100は、能動回路2への電力の供給の開始および終了を制御する制御回路8が、複数の能動回路2への電力供給の開始または終了のタイミングに時間差を設ける。これにより、電源電流が段階的に増加または減少し、装置のサイズの増大およびコストを抑えて、送受信動作の開始時または終了時の電源電圧の立ち上がりおよび立ち下がりに発生するリンギングおよびなまりを抑制することができる。
また、制御回路8が実行タイミングから遅延調整時間を減算した切替タイミングで、各スイッチ3へ開閉信号の「01」を切り替えることで、より効果的に電源電圧のなまりおよびリンギングを抑制することができる。
(実施の形態3)
電源電圧のリンギングは電源系の特性によって決まる一定の周期を持った振動である。この振動は、徐々に減衰して行き最終的には予め決められた電源電圧に収束する。複数の能動回路2が同時に動作を開始または終了すると、各能動回路2に対して電源電圧のリンギングも同時に発生するため、リンギングに伴うオーバーシュートおよびアンダーシュートの位相が揃い、互いに振動を強め合うように作用する。これにより、電源回路4には瞬時的に大きな出力電流が要求される。
実施の形態3では、この点に着目し、複数の能動回路2を2組以上のグループに分け、能動回路2の各グループの動作の開始または終了のタイミングに、電源電圧のリンギングの周期に応じて互いに振動を打ち消し合う時間差を設ける。1つのグループに含まれる能動回路2の数は1つ以上であればよい。
以下、電源電圧のリンギングの周期に応じた互いに振動を打ち消し合う時間差を設けた能動回路2の各グループの動作の開始または終了のタイミングをグループ実行タイミングという。電源電圧のリンギングの周期に応じた互いに振動を打ち消し合う時間差は、例えば電源電圧のリンギングの周期の半分の時間差である。電源電圧のリンギングの周期は、例えば、各能動回路2と電源回路4との間の配線が決定した時に、試作段階で実験を行って予め求める。あるいは、シミュレーションを行って、電源電圧のリンギングの周期を求めてもよい。例えば、制御回路8は、クロックと、クロック数をカウントするカウンタと、グループ実行タイミングの時間差を記憶するメモリとを備え、カウンタがグループ実行タイミングの時間差に相当するクロック数をカウントする度に、各スイッチ3への開閉信号を順に「0」から「1」に切り替える。
実施の形態3に係るAPAA装置100では、グループ実行タイミングで能動回路2の各グループに対応するスイッチ3を開から閉に切り替える。この場合の、各グループのスイッチ3への開閉信号、電源電流および各能動回路への供給電圧の時間的変化について、図5を用いて説明する。図5の例ではn=8とする。
図5(a)に示すように、スイッチ31~38を開から閉に切り替えるタイミングすなわち、制御回路8が各スイッチ3への開閉信号91~98を「0」から「1」に切り替えるタイミングに、電源電圧のリンギングの周期に応じた互いに振動を打ち消し合う時間差を設けて、動作を開始する能動回路2の数を、全数同時ではなく段階的に増やしていく。これにより、図5(b)に示すように、電源電流6も段階的に増加し、急峻な電流量の変化は回避される。このように電源を制御することで、能動回路2の動作の開始または終了時に各グループで生じる電源電圧のリンギングが互いに打ち消しあう方向に作用し、図5(c)に示すように、電源電圧の立ち上がりにおけるなまりおよびリンギングを抑制することができる。
電源電圧のリンギングの周期と各スイッチの開閉との関係を、図6を用いて説明する。図6に、電源電圧のリンギングの1/2周期の時間差で、スイッチ3が開閉信号を受信して対応する能動回路2が動作を開始した場合の、各能動回路2における供給電圧の時間的変化を重ねてプロットしたグラフを示す。図6の例ではn=8、リンギングの周期をTとする。図6に示すように、電源電圧のリンギングの1/2周期の時間差でひとつずつ能動回路2の動作を開始した場合、隣り合う能動回路2に対して発生する電源電圧のリンギングに伴うオーバーシュートおよびアンダーシュートの位相が逆の位相になるため、互いに振動を打ち消しあうように作用する。
図5および図6を用いて、能動回路2の動作の開始時について説明したが、動作の終了時にも、能動回路2の動作停止に伴い電源電流が急激に減少するため、開始時と同様の理由で電源電圧のリンギングが発生する場合がある。これに対しても、能動回路2に接続されたアンテナ素子1の動作を終了させるときに、電源電圧のリンギングの周期に応じた互いに振動を打ち消し合う時間差で、各スイッチ3を閉から開に切り替えることで、電源電圧の立ち下がりにおけるリンギングを抑制することができる。
以上説明したように、実施の形態3に係る、電源回路4から複数の能動回路2へ電力を分配して供給するAPAA装置100は、能動回路2への電力の供給の開始および終了を制御する制御回路8が、複数の能動回路2への電力供給の開始または終了のタイミングに時間差を設ける。これにより、電源電流が段階的に増加または減少し、装置のサイズの増大およびコストを抑えて、送受信動作の開始時または終了時の電源電圧の立ち上がりおよび立ち下がりに発生するリンギングおよびなまりを抑制することができる。
また、電源電圧のリンギングの周期に応じた互いに振動を打ち消し合う時間差を設けて、能動回路2の各グループの動作を開始または終了することで、より効果的に電源電圧のリンギングを抑制することができる。
(実施の形態4)
APAA装置100の送信動作の開始時および終了時に、複数の能動回路2が同時に動作を開始または終了すると、送信電力の急峻な変化により、送信波の周波数スペクトラムが過渡的に広がる現象が発生する。顕著な場合は、予め決められた送信周波数帯域外にまで広がる送信波の周波数スペクトラムが、許容される電力密度を超えて、他のシステムに悪影響を与えることがある。
実施の形態1から3のAPAA装置100では、各能動回路2の送信動作の開始または終了のタイミングに時間差を設けることにより、送信動作を実行する能動回路2の数が、段階的に増加または減少する。APAA装置100全体での送信電力は、個々の能動回路2の送信電力の総和であるため、送信動作を実行する能動回路2の数が段階的に増加または減少するに伴い、APAA装置100全体での送信電力も段階的に増加または減少する。これにより、APAA装置100全体での送信電力の変化に伴う送信波の周波数スペクトラムの広がりを抑制することができる。
一方、時間領域での波形の急峻な変化が、周波数領域の瞬時的なスペクトラムの広がりになることが一般に知られており、その広がりを抑制する手段として時間領域の波形に窓関数を乗算する手段が広く用いられている。
実施の形態4では、この点に着目し、能動回路2の各グループの動作の開始または終了のタイミングに、APAA装置100全体での送信電力の時間領域での変化が窓関数に沿った形になる時間差を設ける。これにより、送信電力の変化に伴う送信波の周波数スペクトラムの広がりをより効果的に抑制することができる。以下、APAA装置100全体での送信電力の時間領域での変化が窓関数に沿った形になる各能動回路2の動作の開始または終了のタイミングを窓関数実行タイミングという。窓関数には、例えばハニング窓、ハミング窓などの多くの種類がある。窓関数実行タイミングは、例えば、各能動回路2と電源回路4との間の配線が決定した時に、試作段階で実験を行って予め求める。あるいは、シミュレーションを行って窓関数実行タイミングを求めてもよい。例えば、制御回路8は、クロックと、クロック数をカウントするカウンタと、窓関数実行タイミングの時間差を記憶するメモリとを備え、カウンタが窓関数実行タイミングの時間差に相当するクロック数をカウントする度に、各スイッチ3への開閉信号を順に「0」から「1」に切り替える。
実施の形態4に係るAPAA装置100では、窓関数実行タイミングで各能動回路2に対応するスイッチ3を開から閉に切り替える。この場合の、各スイッチ3への開閉信号およびAPAA装置100全体での送信電力の時間的変化について、図7を用いて説明する。図7の例ではn=8とする。
図7に示すように、スイッチ31~38を開から閉に切り替えるタイミングすなわち、制御回路8が各スイッチ3への開閉信号91~98を「0」から「1」に切り替えるタイミングに、APAA装置100全体での送信電力10の時間領域での変化が窓関数に沿った形になる時間差を設ける。これにより、APAA装置100全体での送信電力10の変化に伴う送信波の周波数スペクトラムの広がりをより効果的に抑制することができる。
図7を用いて、能動回路2の動作の開始時について説明したが、動作の終了時にも、送信波の周波数スペクトラムが過渡的に広がる現象が発生する場合がある。これに対しても、能動回路2に接続されたアンテナ素子1の動作を終了させるときに、窓関数実行タイミングで各スイッチ3を閉から開に切り替えることで、APAA装置100全体での送信電力の変化に伴う送信波の周波数スペクトラムの広がりをより効果的に抑制することができる。
以上説明したように、実施の形態4に係る、電源回路4から複数の能動回路2へ電力を分配して供給するAPAA装置100は、能動回路2への電力の供給の開始および終了を制御する制御回路8が、複数の能動回路2への電力供給の開始または終了のタイミングに時間差を設ける。これにより、電源電流が段階的に増加または減少し、装置のサイズの増大およびコストを抑えて、送受信動作の開始時または終了時の電源電圧の立ち上がりおよび立ち下がりに発生するリンギングおよびなまりを抑制することができる。
また、APAA装置100の送信動作の開始時または終了時に、APAA装置100全体で送信電力の時間領域での変化が窓関数に沿った形になる時間差を設けて、各能動回路2の動作を開始または終了することで、より効果的に送信波の周波数スペクトラムの広がりを抑制することができる。
(実施の形態5)
実施の形態5では、能動回路2の動作の開始または終了のタイミングに設ける時間差を均一の時間差とし、各タイミングで動作を開始または終了する能動回路2の数を調整することにより、送信電力の総和の時間領域での変化に窓関数に沿った特性を形成する。送信電力の総和の時間領域での変化に窓関数に沿った特性を形成する、均一の時間差を設けた各タイミングで動作を開始または終了する能動回路2の数は、例えば、各能動回路2と電源回路4との間の配線が決定した時に、試作段階で実験を行って予め求める。あるいは、シミュレーションを行って均一の時間差を設けた各タイミングで動作を開始または終了する能動回路2の数を求めてもよい。例えば、制御回路8は、クロックと、クロック数をカウントするカウンタと、均一の時間差および各タイミングで動作を開始または終了する能動回路2の数を記憶するメモリとを備え、カウンタが均一の時間差に相当するクロック数をカウントする度に、各タイミングで動作を開始または終了する能動回路2の数のスイッチ3に送信する開閉信号を「0」から「1」に切り替える。
実施の形態5に係るAPAA装置100では、能動回路2の動作の開始時または終了時に、均一の時間差で、APAA装置100全体での送信電力の時間領域での変化が窓関数に沿った形になる数の能動回路2に対応するスイッチ3の開閉を切り替える。能動回路2の動作の開始時の各スイッチ3への開閉信号およびAPAA装置100全体での送信電力の時間的変化について、図8を用いて説明する。図8の例ではn=8とする。
図8に示すように、スイッチ3を開から閉に切り替えるタイミングは、均一である。制御回路8が、各タイミングで開閉信号を受信するスイッチ3の数を調整することにより、APAA装置100全体での送信電力10の時間領域での変化が窓関数に沿った形になっている。図8の例では、制御回路8は、開閉信号92および93、開閉信号94および95、開閉信号96および97をそれぞれ同時に「0」から「1」に切り替え、APAA装置100全体での送信電力10の時間領域での変化が窓関数に沿った形になっている。これにより、APAA装置100全体での送信電力10の変化に伴う送信波の周波数スペクトラムの広がりをより効果的に抑制することができる。
図8を用いて、能動回路2の動作の開始時について説明したが、動作の終了時にも、送信波の周波数スペクトラムが過渡的に広がる現象が発生する場合がある。これに対しても、能動回路2に接続されたアンテナ素子1の動作を終了させるときに、能動回路2の動作の開始または終了のタイミングに設ける時間差を均一の時間差とし、各タイミングで送信動作を開始または終了する能動回路2の数を調整して、送信電力の総和の時間領域での変化に窓関数に沿った特性を形成することにより、APAA装置100全体での送信電力の変化に伴う送信波の周波数スペクトラムの広がりをより効果的に抑制することができる。
以上説明したように、実施の形態5に係る、電源回路4から複数の能動回路2へ電力を分配して供給するAPAA装置100は、能動回路2への電力の供給の開始および終了を制御する制御回路8が、複数の能動回路2への電力供給の開始または終了のタイミングに時間差を設ける。これにより、電源電流が段階的に増加または減少し、装置のサイズの増大およびコストを抑えて、送受信動作の開始時または終了時の電源電圧の立ち上がりおよび立ち下がりに発生するリンギングおよびなまりを抑制することができる。
また、APAA装置100の送信動作の開始時または終了時に、能動回路2の動作の開始または終了のタイミングに設ける時間差を均一の時間差とし、各タイミングで送信動作を開始または終了する能動回路2の数を調整することで、送信電力の総和の時間領域での変化に窓関数に沿った特性を形成することにより、より効果的に送信波の周波数スペクトラムの広がりを抑制することができる。
(実施の形態6)
実施の形態1~5では、APAA装置100は、能動回路2およびスイッチ3を並列に備えた。実施の形態6では、APAA装置100は、能動回路2およびスイッチ3を2系統以上の能動回路2およびスイッチ3に分けて、それぞれ半導体集積回路に内蔵して備える。
図9は、本発明の実施の形態6に係るAPAA装置100の構成例を示す図である。図9の例では、APAA装置100は、能動回路2およびスイッチ3を4系統ずつ内蔵したN個の半導体集積回路201、202、・・・、20Nを備える。以下、半導体集積回路201、202、・・・、20Nを総称する場合、半導体集積回路20という。Nは1以上である。図9では、アンテナ素子1の図示を省略する。
半導体集積回路201は、内蔵される複数の能動回路2に対して動作の開始または終了のタイミングに時間差を設ける遅延回路12を併せて内蔵する。電源回路4から供給される電力は、各半導体集積回路20に分配される。半導体集積回路201に分配された電力は、各能動回路2に分配される。半導体集積回路20の外にある制御回路8は、各半導体集積回路20の遅延回路12に対してスイッチ3の開閉信号90を送信する。半導体集積回路201の遅延回路12は、制御回路8から開閉信号90を受信している間、スイッチ31~34にそれぞれ開閉信号91~94を送信する。遅延回路12は、開閉信号90の「01」が切り替えられると、予め決められた時間差で開閉信号91~94の「01」を切り替える。半導体集積回路202~20Nの構成は、半導体集積回路201と同様である。
これにより、半導体集積回路20ごとの電源電圧の立ち上がりまたは立ち下がりにおけるなまりおよびリンギングを抑制することができる。また、制御回路8は半導体集積回路20毎に開閉信号90を送信し、開閉信号90の「01」を切り替えればよいため、制御回路8が開始信号の「01」を切り替える回数を減らすことができる。これにより、配線を簡素化することができるとともに、制御回路8の負荷を軽減することができる。
以上説明したように、実施の形態6に係る、電源回路4から複数の能動回路2へ電力を分配して供給するAPAA装置100は、能動回路2への電力の供給の開始および終了を制御する制御回路8が、複数の能動回路2への電力供給の開始または終了のタイミングに時間差を設ける。これにより、電源電流が段階的に増加または減少し、装置のサイズの増大およびコストを抑えて、送受信動作の開始時または終了時の電源電圧の立ち上がりおよび立ち下がりに発生するリンギングおよびなまりを抑制することができる。
また、一定数の能動回路2およびスイッチ3を遅延回路12と共に遅延回路12を1つの半導体集積回路20に内蔵して備えることで、配線を簡素化することができるとともに、制御回路8の負荷を軽減することができる。
上記の実施の形態1~6では、能動回路2に接続されるアンテナ素子1は、1つであったが、これに限らない。能動回路2に接続されるアンテナ素子1は、2つ以上であってもよい。
上記の実施の形態1~6は、別々に説明したが、これらの実施の形態を組み合わせてもよい。
上記の実施の形態3では、電源電圧のリンギングの周期に応じた互いに振動を打ち消し合う時間差として、電源電圧のリンギングの周期の半分の時間差を例に挙げた。これに限らず、電源電圧のリンギングの周期に応じた互いに振動を打ち消し合う時間差は、電源電圧のリンギングの位相が180°ずつずれる時間差であればよい。
上記の実施の形態1~6では、制御回路8は、電圧の高低で「01」を表現する矩形波の開閉信号をスイッチ3に送信したが、これに限らない。開閉信号はスイッチ3の開閉を制御可能な信号であればどのような信号でもよい。
1,11~1n アンテナ素子、2,21~2n 能動回路、3,31~3n スイッチ、4 電源回路、6 電源電流、8 制御回路、10 送信電力、20,201~20N 半導体集積回路、12 遅延回路、71~7n 電圧、90~9n 開閉信号、100 APAA装置、101~10n 遅延調整時間。

Claims (6)

  1. 電波を送受信する複数のアンテナ素子と、
    前記アンテナ素子に接続され、電源回路から分配された電力の供給が開始すると、接続された前記アンテナ素子を介した信号の送信を行う送信動作および信号の受信を行う受信動作を開始し、前記電源回路から分配された電力の供給が終了すると、前記送信動作および前記受信動作を終了する複数の能動回路と、
    前記能動回路に接続され、閉じると接続された前記能動回路への電力の供給を開始し、開くと接続された前記能動回路への電力の供給を終了する複数のスイッチと、
    前記スイッチの開閉を切り替える開閉信号を前記スイッチに送信して、前記能動回路への電力の供給の開始および終了を制御する制御回路と、
    を備え、
    前記制御回路は、前記複数の能動回路への電力の供給の開始または終了を実行する実行タイミングに電源電圧のリンギングの周期に応じた互いに振動を打ち消し合う時間差を設けて、1つ以上の前記能動回路を含むグループごとに、前記スイッチに送信する開閉信号の開閉を切り替える、アクティブフェーズドアレイアンテナ装置。
  2. 電波を送受信する複数のアンテナ素子と、
    前記アンテナ素子に接続され、電源回路から分配された電力の供給が開始すると、接続された前記アンテナ素子を介した信号の送信を行う送信動作および信号の受信を行う受信動作を開始し、前記電源回路から分配された電力の供給が終了すると、前記送信動作および前記受信動作を終了する複数の能動回路と、
    前記能動回路に接続され、閉じると接続された前記能動回路への電力の供給を開始し、開くと接続された前記能動回路への電力の供給を終了する複数のスイッチと、
    前記スイッチの開閉を切り替える開閉信号を前記スイッチに送信して、前記能動回路への電力の供給の開始および終了を制御する制御回路と、
    を備え、
    前記制御回路は、前記複数の能動回路の前記送信動作の開始時または終了時の前記実行タイミングに、均一の時間差を設けて、アクティブフェーズドアレイアンテナ装置全体での送信電力の時間領域での変化が窓関数に沿った形になる数の前記能動回路ごとに、前記スイッチに送信する開閉信号の開閉を切り替える、アクティブフェーズドアレイアンテナ装置。
  3. 前記制御回路は、
    前記実行タイミングから、前記能動回路と前記電源回路の電力供給部との間の配線長による伝搬遅延時間および前記能動回路と前記制御回路との間の配線長による開閉信号の伝搬遅延時間を合算した遅延調整時間を減算した切替タイミングで、前記スイッチに送信する開閉信号の開閉を切り替える、
    請求項1または2に記載のアクティブフェーズドアレイアンテナ装置。
  4. 前記複数の能動回路および前記複数のスイッチのうち、2系統以上の前記能動回路および前記スイッチと、前記制御回路から受信した開閉信号を、接続された前記スイッチに時間差で送信する遅延回路とを内蔵する半導体集積回路を備え、
    前記制御回路は、前記遅延回路に前記スイッチへの開閉信号を送信することで、前記実行タイミングに時間差を設ける、
    請求項1からのいずれか1項に記載のアクティブフェーズドアレイアンテナ装置。
  5. フェーズドアレイアンテナ装置が備える、電波を送受信する複数のアンテナ素子に接続され、電源回路から分配された電力の供給が開始すると、接続された前記アンテナ素子を介した信号の送信を行う送信動作および信号の受信を行う受信動作を開始し、前記電源回路から分配された電力の供給が終了すると、前記送信動作および前記受信動作を終了する複数の能動回路と、
    前記能動回路に接続され、閉じると接続された前記能動回路への電力の供給を開始し、開くと接続された前記能動回路への電力の供給を終了する複数のスイッチと、
    前記スイッチの開閉を切り替える開閉信号を前記スイッチに送信して、前記能動回路への電力の供給の開始および終了を制御する制御回路への電力の供給を制御する電源制御方法であって、
    前記複数の能動回路への電力の供給の開始または終了を実行する実行タイミングに電源電圧のリンギングの周期に応じた互いに振動を打ち消し合う時間差を設けて、1つ以上の前記能動回路を含むグループごとに、前記スイッチに送信する開閉信号の開閉を切り替える、電源制御方法。
  6. フェーズドアレイアンテナ装置が備える、電波を送受信する複数のアンテナ素子に接続され、電源回路から分配された電力の供給が開始すると、接続された前記アンテナ素子を介した信号の送信を行う送信動作および信号の受信を行う受信動作を開始し、前記電源回路から分配された電力の供給が終了すると、前記送信動作および前記受信動作を終了する複数の能動回路と、
    前記能動回路に接続され、閉じると接続された前記能動回路への電力の供給を開始し、開くと接続された前記能動回路への電力の供給を終了する複数のスイッチと、
    前記スイッチの開閉を切り替える開閉信号を前記スイッチに送信して、前記能動回路への電力の供給の開始および終了を制御する制御回路への電力の供給を制御する電源制御方法であって、
    前記複数の能動回路の前記送信動作の開始時または終了時の前記実行タイミングに、均一の時間差を設けて、アクティブフェーズドアレイアンテナ装置全体での送信電力の時間領域での変化が窓関数に沿った形になる数の前記能動回路ごとに、前記スイッチに送信する開閉信号の開閉を切り替える、電源制御方法。
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