JP7233106B2 - 生産情報管理方法、生産情報管理システム、及び、生産方法 - Google Patents
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Description
工場Kは、第1加工場21、第2加工場22、第3加工場23、及び、製品管理場24を備えている。第1加工場21は、曲げ装置31を備えており、第2加工場22は、切断装置32を備えている。第3加工場23は、プレス装置33を備えており、製品管理場24は、製品保管庫34を備えている。
図1に示すように、生産情報管理システム10は、第1加工場21~第3加工場23、及び、製品管理場24にそれぞれ配置された第1コンピュータ11~第4コンピュータ14を備える。生産情報管理システム10は、さらに、検索用コンピュータ15と、サーバコンピュータ16と、を備える。コンピュータ11~15と、サーバコンピュータ16と、は、LAN(Local Area Network)等の工場K内のネットワークを介して通信可能となっている。
第1コンピュータ11~第3コンピュータ13に入力されるイベント情報は、イベントの内容を示す情報であり、図3(A)に示すように、イベントの種類と、イベントの詳細情報と、を含んで構成されている。イベントの詳細情報は、イベントの内容の情報であり、イベントの種類が3M変動のいずれかである場合には、変動後の状態を特定する情報を含む。
ロット情報は、図3(B)に示すように、出荷ロットの内容を示す情報であり、出荷ロットを識別するためのロット番号、当該出荷ロットの出荷先、及び、当該出荷ロットを構成するパイプ製品P4の個数の各情報を含む。
イベント発生ログ、測定結果ログ、及び、ロット化ログの各ログは、その基本的なデータ構造のフォーマットが共通化されている。各ログは、図4に示すように、基本ログと詳細ログとのペアから構成されている。イベント発生ログは、イベント情報と当該イベント情報に付与されたタイムスタンプを含む。測定結果ログは、パイプPの測定結果と当該測定結果に付与されたタイムスタンプを含む。ロット化ログは、ロット情報と当該ロット情報に付与されたタイムスタンプを含む。なお、以下の説明では、イベント発生ログ、測定結果ログ、及び、ロット化ログの各ログを、総称して全体ログともいう。
第1コンピュータ11~第3コンピュータ13それぞれは、図5に示すイベント発生ログ等生成処理を実行することにより、上記イベント情報及び当該イベントに関連した加工後のパイプPを測定して得られた測定結果の入力の受け付け、イベント発生ログ及び測定結果ログの生成等を行う。以下、第1コンピュータ11がイベント発生ログ等生成処理を実行する場合について説明するが、第2コンピュータ12及び第3コンピュータ13がイベント発生ログ等生成処理を実行する場合の説明も以下の説明に準じる。
第4コンピュータ14は、図6に示すロット化ログ生成処理を実行することにより、上記ロット情報の入力の受け付け、ロット化ログの生成等を行う。第4コンピュータ14は、当該第4コンピュータ14のプロセッサがプログラムを実行することによりロット化ログ生成処理を行う。第4コンピュータ14は、例えば、在庫管理者44が当該第4コンピュータ14の入力装置を介してロット情報の受付を指示する操作を入力したことを契機として、ロット化ログ生成処理を開始する。
図1のサーバコンピュータ16は、コンピュータ11~14から送信されるイベント発生ログ、測定結果ログ、及び、ロット化ログの各ログを、その記憶装置に順次記憶していく。これにより、サーバコンピュータ16に、各ログが蓄積されていく。図8に、サーバコンピュータ16に蓄積された各ログの一例を示す。図8では、第1加工場21における「機械の変動」、第2加工場22における「機械の変動」、加工場21~23全てにおける「作業再開時刻の到来」、及び、製品管理場24における「一ロット化」が順に発生し、これらに関する各ログがサーバコンピュータ16に蓄積されている。具体的に、第1加工場21における「機械の変動」に係るログとして、「A0011」(基本IDログ。以下同じ)のイベント発生ログ、及び、「A0013」の測定結果ログがサーバコンピュータ16に記録されている。第2加工場22における「機械の変動」に係るログとして、「B0009」のイベント発生ログ、及び、「B0011」の測定結果ログがサーバコンピュータ16に記録されている。「所定時刻の到来」に係るログとして、「A0015」、「B0013」、「C0003」のイベント発生ログ、及び、「A0017」、「B0015」、「C0005」の測定結果ログがサーバコンピュータ16に記録されている。一ロット化されたときのロット化ログとして、「D0001」のロット化ログがサーバコンピュータ16に記録されている。
出荷済みの出荷ロットのパイプ製品P4に不良品が混ざっていると、当該出荷ロットの注文者である出荷先から工場Kにその旨の連絡が入る。この場合、工場Kの従業員等は、検索用コンピュータ15に、前記出荷ロットのロット番号を検索キーとして入力する。ロット番号は、例えば、出荷先の情報とともに、工場Kにより控えられているものとする。
図9の一覧における全ての「測定結果」が所定規格を満たす場合、図9の各イベントが発生したにも関わらず、測定結果が正常であることになり、上記不良品が混ざった1出荷ロットを構成する各パイプ製品P4の材料に対する第1加工場21~第3加工場23での加工については、問題無かった可能性が高いことになる(この場合、問題が無かったともいえる)。このように、この実施の形態では、出荷先で不良品のパイプ製品P4が発見された場合に、パイプ製品P4を生産するための加工段階で問題が無かったかを後から容易に確認できる。なお、この実施の形態では、測定したパイプPの特性が所定規格を満たさない場合、そのパイプPは不良品として取り除かれる。従って、上記「測定結果」は、基本的に前記所定規格を満たすことになる。従って、この実施の形態では、図9の一覧により、パイプ製品P4を生産するための加工ステップでの加工については問題が無いことを保証することもできる。なお、何等かの要因により、測定結果が所定の規格を満たさない場合は、パイプ製品P4を生産するための加工ステップでの加工について問題があった可能性が高いと判断できる。
上述のように、この実施の形態では、生産情報管理システム10のコンピュータ11~13が、上記測定結果の入力を受け付け、当該測定結果にタイムスタンプを付与し、測定結果及び当該測定結果に付与したタイムスタンプを含む測定結果ログを生成する。そして、コンピュータ11~13は、生成した測定結果ログを、サーバコンピュータ16に送信し、当該サーバコンピュータ16(記憶部)に記録する。さらに、第4コンピュータ14が、上記ロット情報の入力を受け付け、当該ロット情報にタイムスタンプを付与し、ロット情報及び当該ロット情報に付与したタイムスタンプを含むロット化ログを生成する。そして、第4コンピュータ14は、生成したロット化ログを、サーバコンピュータ16に送信し、当該サーバコンピュータ16(記憶部)に記録する。これにより、サーバコンピュータ16に記録された測定結果ログのタイムスタンプとロット化ログのタイムスタンプとにより、特定のロット化ログよりも過去一定期間の測定結果ログを特定できる。ここで、当該過去一定期間の測定結果ログそれぞれに含まれる測定結果が、所定の規格を満たしていれば、前記特定のロット化ログに対応する1出荷ロットについて、第1加工場21~第3加工場23での加工の段階で、不良品が発生していない可能性が高い。このように、上記構成によれば、出荷先で不良品の製品が発見された場合に、製品を生産するための加工ステップでの加工については問題が無かったかを後から容易に確認できる。
上記実施の形態については、各種変更できる。例えば、上記イベントは、任意であり、パイプPの品質を保証するのに必要なイベントとして、例えば、工場Kとパイプ製品P4の出荷先とにより、取り決められてもよい(例えば、定期的に又は不定期で発生する事象のうちから選択される)。上記イベントの他の例としては、加工者の離席又は復帰等である。また、パイプ製品の代わりに他の製品を生産してもよい。当該他の製品は、例えば、合成樹脂等による成形品、複数の部品からなる装置等であってもよい。この場合、上記「材料の変動」は、成形品の原料である合成樹脂の変更等を含む。なお、生産される製品は、1個1個にシリアル番号等が付されない大量生産品であるとよい。上記実施の形態の各ログの記録等は、このような大量生産品の生産について適用すると効果的である(通常、製品1つ1つが管理されないため)。さらに、加工は、少なくとも一回行われればよい。加工は、部品の組み立て、洗浄等を含む。洗浄も、加工対象の表面のごみを除去する点から、加工対象の状態を変化させるからである。上記測定は、加工後の材料における不純物の含有量、加工後の材料である装置が正常に動作するか等の特性を測定するものであってもよい。上記測定は、発生したイベントに関連する加工についての測定であればよく、当該加工後の材料の特性の測定の他、イベント発生後の加工方法の測定であってもよい。加工方法の測定としては、例えば、発生したイベントが機械の変動であって、変動後の機械による加工(例えば、加圧、曲げ、切断等)により材料に加わる力や機械の動作速度(例えば、材料としてのワークを加工する刃物の回転速度等)の測定等がある。サーバコンピュータ16は、コンピュータ11~14からの各ログを、「タイムスタンプ」をソートキーとして、時系列順にソート可能に記憶するとよい。これにより、各ログを時系列順に並べることができ、ロット化、イベントの発生、測定結果を、時系列順に把握できる。生産情報管理システム10のハードウェア構成は、任意である。例えば、サーバコンピュータ16と検索用コンピュータ15は、1のコンピュータにより構成されてもよい。コンピュータ11~15のうちの2つ以上のコンピュータを1つのコンピュータで構成してもよい。生産情報管理システム10は、1以上のコンピュータを含んで構成されればよい。
Claims (4)
- 材料を加工して複数の製品を生産する生産工程に関する生産情報を管理する生産情報管理方法であって、
予め定められたイベントの発生時に当該イベントに関連する加工である関連加工が施された被加工品が、予め定められた規格を満たすか否かを前記関連加工後に測定するステップと、
測定結果に対してタイムスタンプを付与するステップと、
前記測定結果と前記タイムスタンプとを含む測定結果ログを記憶部に記録するステップと、
前記製品を出荷用の1出荷ロットとしてロット化したときの当該1出荷ロットのロット情報に対してタイムスタンプを付与するステップと、
前記ロット情報と当該ロット情報に対して付与された前記タイムスタンプとを含むロット化ログを前記記憶部に記録するステップと、
所定の前記製品の不良原因探索の際に、当該所定の前記製品が含まれる前記1出荷ロットの前記ロット情報に付与された前記タイムスタンプの日時から所定期間遡った日時までの期間内の前記タイムスタンプが付与された前記測定結果ログを抽出するステップと、
を備え、
前記予め定められたイベントは、材料の変動、機械の変動、及び、加工者の変動を含む、
生産情報管理方法。 - 請求項1に記載の生産情報管理方法であって、
前記測定結果と前記ロット情報とを、当該測定結果及び当該ロット情報それぞれに付与された各タイムスタンプに基づいて、時系列順に出力するステップをさらに備える、
生産情報管理方法。 - 材料を加工して複数の製品を生産する生産工程に関する生産情報を管理する生産情報管理システムであって、
予め定められたイベントの発生時に当該イベントに関連する加工である関連加工が施された被加工品が、予め定められた規格を満たすか否かを前記関連加工後に測定する手段と、
測定結果に対してタイムスタンプを付与する手段と、
前記測定結果と前記タイムスタンプとを含む測定結果ログを記憶部に記録する手段と、
前記製品を出荷用の1出荷ロットとしてロット化したときの当該1出荷ロットのロット情報に対してタイムスタンプを付与する手段と、
前記ロット情報と当該ロット情報に対して付与された前記タイムスタンプとを含むロット化ログを前記記憶部に記録する手段と、
所定の前記製品の不良原因探索の際に、当該所定の前記製品が含まれる前記1出荷ロットの前記ロット情報に付与された前記タイムスタンプの日時から所定期間遡った日時までの期間内の前記タイムスタンプが付与された前記測定結果ログを抽出する手段と、
を備え、
前記予め定められたイベントは、材料の変動、機械の変動、及び、加工者の変動を含む、
生産情報管理システム。 - 材料を加工する加工ステップと、
予め定められたイベントの発生時に当該イベントに関連する加工である関連加工が施された被加工品が、予め定められた規格を満たすか否かを前記関連加工後に測定する測定ステップと、
前記測定結果に対してタイムスタンプを付与する第1付与ステップと、
前記測定の結果と前記タイムスタンプとを含む測定結果ログを記憶部に記録する第1記録ステップと、
前記加工ステップにより生産された製品を出荷用の1出荷ロットとしてロット化するロット化ステップと、
前記1出荷ロットのロット情報にタイムスタンプを付与する第1付与ステップと、
前記ロット情報と当該ロット情報に対して付与された前記タイムスタンプとを含むロット化ログを前記記憶部に記録する第2記録ステップと、
所定の前記製品の不良原因探索の際に、当該所定の前記製品が含まれる前記1出荷ロットの前記ロット情報に付与された前記タイムスタンプの日時から所定期間遡った日時までの期間内の前記タイムスタンプが付与された前記測定結果ログを抽出する抽出ステップと、
を備え、
前記予め定められたイベントは、材料の変動、機械の変動、及び、加工者の変動を含む、
生産方法。
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