JP7230114B2 - エレベータの利用者検知システム - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、エレベータの利用者検知システムに関する。
近年、エレベータのかごドアに人や物が挟まれるのを防ぐために、様々な技術が考案されている。例えば、カメラを用いてエレベータ近辺にいる利用者を検知し、当該エレベータのドアの戸開閉制御を実施する技術が考案されている。
このような技術においては、カメラによって撮影される画像から、エレベータ近辺にいる利用者を精度良く検知する必要があり、当該検知精度の向上が望まれている。
特許第6092433号公報
本発明の実施形態が解決しようとする課題は、カメラによって撮影される画像からエレベータ近辺にいる利用者を精度良く検知可能なエレベータの利用者検知システムを提供することである。
一実施形態によれば、エレベータの利用者検知システムは、乗りかごのドア近辺に設置され、乗りかご内および乗場を含む画像を撮影する撮影手段と、前記撮影された画像を一定サイズのブロックに区切り、前記各ブロックの輝度値の変化に着目して、人または物を検知するための検知処理を実行する検知手段と、前記撮影された画像上に複数の検知エリアを設定し、前記設定された複数の検知エリア毎に、前記人または物を検知するための輝度差のしきい値であって、その検知エリアの特性に応じた輝度差のしきい値を設定する設定手段と、前記検知処理の結果を前記乗りかごのドアの戸開閉制御に反映させる制御手段と、を具備する。
図1は、実施形態に係るエレベータの利用者検知システムの構成を示す図である。 図2は、同実施形態における撮影画像をブロック単位で区切った状態を示す図である。 図3は、同実施形態における検知処理の流れを示すフローチャートである。 図4は、同実施形態における乗りかご内の出入口周辺部分の構成を示す図である。 図5は、同実施形態における検知エリアの設定について説明するための図である。 図6は、同実施形態におけるエレベータの利用者検知システムの主な処理の流れを示すフローチャートである。 図7は、同実施形態における第1対応処理の流れを示すフローチャートである。 図8は、同実施形態における第2対応処理の流れを示すフローチャートである。 図9は、同実施形態における設定値情報のデータ構造の一例を示す図である。 図10は、同実施形態におけるエレベータの利用者検知システムの利点を説明するための図である。
以下、図面を参照して実施形態を説明する。
なお、開示はあくまで一例にすぎず、以下の実施形態に記載した内容により発明が限定されるものではない。当業者が容易に想到し得る変形は、当然に開示の範囲に含まれる。説明をより明確にするため、図面において、各部分のサイズ、形状等を実際の実施態様に対して変更して模式的に示す場合もある。複数の図面において、対応する要素には同じ参照符号を付して、詳細な説明を省略する場合もある。
図1は一実施形態に係るエレベータの利用者検知システムの構成を示す図である。なお、ここでは、1台の乗りかごを例にして説明するが、複数台の乗りかごでも同様の構成である。
乗りかご11の出入口上部にカメラ12が設置されている。具体的には、カメラ12は、乗りかご11の出入口上部を覆う幕板11aの中にレンズ部分を直下方向もしくは乗場15の方向に向けて設置されている。カメラ12は、例えば車載カメラ等の小型の監視用カメラであり、広角レンズを有し、180度以上の視野角で乗りかご11内および乗場15を含む撮影対象を広範囲に撮影する。カメラ12は、1秒間に数コマ(例えば、30コマ/秒)の画像を連続的に撮影可能である。
各階の乗場15において、乗りかご11の到着口には乗場ドア14が開閉自在に設置されている。乗場ドア14は、乗りかご11の到着時にかごドア13に係合して開閉動作する。なお、動力源(ドアモータ)は乗りかご11側にあり、乗場ドア14はかごドア13に追従して開閉するだけである。以下の説明においては、かごドア13が戸開している時には乗場ドア14も戸開しており、かごドア13を戸閉している時には乗場ドア14も戸閉しているものとする。
カメラ12によって連続的に撮影された各画像(映像)は、画像処理装置20によってリアルタイムに解析処理される。なお、図1では、便宜的に画像処理装置20を乗りかご11から取り出して示しているが、実際には、画像処理装置20はカメラ12と共に幕板11aの中に収納されている。
画像処理装置20には、記憶部21と検知部22とが備えられている。記憶部21は、カメラ12によって撮影された画像を逐次保存すると共に、検知部22の処理に必要なデータを一時的に保存しておくためのバッファエリアを有する。なお、記憶部21には、撮影画像に対する前処理として、歪み補正や拡大縮小、一部切り取り等の処理が施された画像が保存されても良い。
検知部22は、カメラ12の撮影画像を用いて、乗りかご11内や乗場15にいる利用者を検知する。この検知部22を機能的に分けると、検知エリア設定部22aおよび検知処理部22bで構成される。
検知エリア設定部22aは、カメラ12の撮影画像上で、利用者(エレベータを利用する人)や物を検知するための少なくとも2つ以上の検知エリアを設定する。ここで言う「物」とは、例えば利用者の衣服や荷物、さらには、車椅子等の移動体を含む。さらに、例えばかご内の操作ボタンやランプ、表示機器等、エレベータ設備に関係する機器類も含まれる。なお、検知エリアの詳細については後述するため、ここではその詳しい説明を省略する。
検知処理部22bは、検知エリア設定部22aによって設定された検知エリア毎に、人または物(の動き)を検知する検知処理を実行する。具体的には、検知処理部22bは、図2に示すように、カメラ12により撮影された画像を一定サイズのブロックに区切り、各ブロックの輝度値の変化に着目して、人または物(の動き)を検知する。図2に示す1つのブロックには、撮影画像を構成する複数の画素が含まれる。
ここで、図3のフローチャートを参照して、検知処理部22bによって実行される検知処理について説明する。
検知処理部22bは、記憶部21に保存された撮影画像を1枚ずつ読み出し、読み出した撮影画像を一定サイズのブロックに区切ると、ブロック毎の平均輝度値(つまり、ブロックに含まれる複数の画素の輝度値の平均)を算出する(ステップS1)。その際、検知処理部22bは、初期値として、最初の画像が読み出された時に算出されたブロック毎の平均輝度値を記憶部21内のバッファエリアに保存しておくものとする(ステップS2)。
2枚目以降の画像が得られると、検知処理部22bは、現在の画像のブロック毎の平均輝度値と、上記したバッファエリアに保持された1つ前の画像のブロック毎の平均輝度値とを比較する(ステップS3)。その結果、予め設定されたしきい値以上の輝度差を有するブロックが存在した場合、検知処理部22bは、当該ブロックを動きありのブロックとみなし、当該ブロック部分において人または物(の動き)を検知したと判定する(ステップS4)。
現在の画像を対象にした人または物の検知が完了すると、検知処理部22bは、当該現在の画像のブロック毎の平均輝度値を次の画像との比較用として、上記したバッファエリアに書き込み(ステップS5)、一連の検知処理を終了させる。
このように、検知処理部22bは、カメラ12により撮影された画像におけるブロック毎の平均輝度値に着目し、連続した2枚の画像において、平均輝度値が予め設定されたしきい値以上変化しているブロックが存在する場合には、当該ブロック部分に人または物がいることを検知する。
なお、画像処理装置20の一部あるいは全ての機能は、後述するエレベータ制御装置30に搭載されても良い。
エレベータ制御装置30は、乗りかご11に設置される各種機器類(行先階ボタンや照明等)の動作を制御する。また、エレベータ制御装置30は、運転制御部31と、戸開閉制御部32と、通知部33とを備えている。運転制御部31は、乗りかご11の運転制御を行う。通知部33は、検知処理部22bにおける検知結果に基づいて、乗りかご11内の利用者に注意を喚起する。
戸開閉制御部32は、乗りかご11が乗場15に到着した時のかごドア13の戸開閉を制御する。詳しくは、戸開閉制御部32は、乗りかご11が乗場15に到着した時にかごドア13を戸開し、所定時間経過後に戸閉する。
ここで、例えばかごドア13の戸開動作開始前または戸開動作中に検知処理部22bによって人または物が検知された場合には、戸開閉制御部32は、ドア事故(戸袋への引き込まれ事故)を回避するための戸開閉制御を行う。具体的には、戸開閉制御部32は、かごドア13の戸開動作を一時停止するか、逆方向(戸閉方向)に動かすか、あるいは、かごドア13の戸開速度を遅くする、等の戸開閉制御を行う。また、例えばかごドア13の戸閉動作開始前(全開中)または戸閉動作中に検知処理部22bによって人または物が検知された場合には、戸開閉制御部32は、ドア事故(ドアへの挟まれ事故)を回避するための戸開閉制御を行う。具体的には、戸開閉制御部32は、かごドア13の戸閉動作を一時停止するか、逆方向(戸開方向)に動かすか、あるいは、かごドア13の戸閉速度を遅くする、等の戸開閉制御を行う。
図4は、乗りかご11内の出入口周辺部分の構成を示す図である。
乗りかご11の出入口にかごドア13が開閉自在に設けられている。図4の例では2枚戸両開きタイプのかごドア13が示されており、かごドア13を構成する2枚のドアパネル13a,13bが間口方向(水平方向)に沿って互いに逆方向に開閉動作する。なお、「間口」とは、乗りかご11の出入口と同じである。
乗りかご11の出入口の両側に正面柱41a,41bが設けられており、幕板11aと共に乗りかご11の出入口を囲っている。「正面柱」は、出入口柱あるいは出入口枠とも称され、裏側にはかごドア13を収納するための戸袋が設けられているのが一般的である。図4の例では、かごドア13が戸開した時に、一方のドアパネル13aが正面柱41aの裏側に設けられた戸袋42aに収納され、他方のドアパネル13bが正面柱41bの裏側に設けられた戸袋42bに収納される。
正面柱41a,41bの一方あるいは両方に表示器43や、行先階ボタン44等が配設された操作盤45、スピーカ46が設置されている。図4では、正面柱41aにスピーカ46が設置され、正面柱41bに表示器43および操作盤45が設置されている場合を示している。
ここで、乗りかご11の出入口上部の幕板11aの中央部に、広角レンズを有するカメラ12が設置されている。
図5は、カメラ12の撮影画像の一例を示す図である。図5では、かごドア13(ドアパネル13a,13b)と、乗場ドア14(ドアパネル14a,14b)とが全開した状態で、乗りかご11の出入口上部から180度以上の視野角で乗りかご11内と乗場15とが撮影された場合を示している。図5における上側は乗場15を示し、下側は乗りかご11内を示している。以下では、かごドア13の開閉方向をX方向と称し、かごドア13の開閉方向と垂直の方向をY方向と称し、乗りかご11の高さ方向をZ方向と称して説明する。
乗場15において、乗りかご11の到着口の両側に三方枠17a,17bが設けられており、その三方枠17a,17bの間の床面16に所定の幅を有する帯状の乗場シル18が乗場ドア14の開閉方向に沿って配設されている。また、乗りかご11の床面19の出入口側に所定の幅を有する帯状のかごシル47がかごドア13の開閉方向に沿って配設されている。
ここで、撮影画像に映されている乗りかご11内および乗場15に対して、人または物を検知するための検知エリアE1~E4が設定される。
検知エリアE1は、戸開動作における利用者のドア(戸袋)への引き込まれを事前に検知する(防止する)ためのエリアであり、正面柱41a,41bの内側側面41a-1,41b-1と、正面柱41a,41b近辺の乗りかご11の床面19とに設定される。以下では、検知エリアE1を、引き込まれ検知エリアE1と称して説明する。
具体的には、図5に示すように、引き込まれ検知エリアE1-1,E1-2は、正面柱41a,41bの内側側面41a-1,41b-1の幅方向に所定の幅D1,D2を有して帯状に設定される。上記した幅D1,D2は、例えば内側側面41a-1,41b-1の横幅(短手方向の幅)と同じか、あるいは、それよりも若干小さく設定される。上記した幅D1,D2は同じであっても、異なっていても良い。また、引き込まれ検知エリアE1-1,E1-2は、床面19から高さh1,h2の位置まで設定される。高さh1,h2は、任意の値であり、高さh1,h2は同じであっても、異なっていても良い。
引き込まれ検知エリアE1-1,E1-2は、例えば、正面柱41a,41bの内側側面41a-1,41b-1に触れる利用者の手や腕を検知するためのエリアである。
また、図5に示すように、引き込まれ検知エリアE1-3は、乗りかご11の床面19に所定の幅D3を有して帯状に設定される。上記した幅D3は、上記した幅D1,D2と同じであっても、異なっていても良い。また、引き込まれ検知エリアE1-3は、上記した幅D3と直交するX方向に所定の幅W1を有して設定される。上記した幅W1は、かごドア13の出入口の横幅と同じか、あるいは、それよりも若干小さく設定される。
引き込まれ検知エリアE1-3は、例えば、かごドア13に触れる利用者の手や腕、かごドア13に近い利用者、等を検知するためのエリアである。
検知エリアE2は、乗場シル18およびかごシル47上にいる利用者または物を検知するためのエリアであり、乗場シル18およびかごシル47に設定される。以下では、検知エリアE2を、シル上検知エリアE2と称して説明する。
具体的には、図5に示すように、シル上検知エリアE2は、乗場シル18およびかごシル47上において、X方向に所定の幅W2を有し、Y方向に所定の距離L1を有して設定される。上記した幅W2は、かごドア13の出入口の横幅と同じか、あるいは、それよりも若干小さく設定される。また、上記した距離L1は、乗場シル18のY方向の距離と、かごシル47のY方向の距離との和と同じか、あるいは、それよりも若干小さく設定される。
シル上検知エリアE2は、例えば、ペットを繋ぐリード線等、乗りかご11内から乗場15にかけて延在する物、等を検知するためのエリアである。
検知エリアE3は、乗場15において乗りかご11に近接する場所にいる人または物を検知するためのエリアであり、乗場15の乗りかご11の出入口近辺に設定される。以下では、検知エリアE3を、近接検知エリアE3と称して説明する。
具体的には、図5に示すように、近接検知エリアE3は、乗りかご11の出入口から乗場15の方向(Y方向)に所定の距離L2を有して設定される。近接検知エリアE3の形状は、かごドア13の出入口の幅と同等以上のX方向の幅を有する矩形であっても良いし、当該矩形から三方枠17a,17bの死角を除いた台形であっても良い。図5では、近接検知エリアE3の形状が台形である場合を示している。
検知エリアE4は、乗場15から乗りかご11に接近中の利用者または物を検知するためのエリアであり、乗場15に設定される。以下では、検知エリアE4を、乗車意思推定エリアE4と称して説明する。
具体的には、図5に示すように、乗車意思推定エリアE4は、近接検知エリアE3が設定される位置よりもかごドア13から離れた乗場15の床面に設定される。乗車意思推定エリアE4の形状は、かごドア13の出入口の幅と同等以上のX方向の幅を有する矩形であっても良いし、当該矩形から三方枠17a,17bの死角を除いた台形であっても良い。図5では、乗車意思推定エリアE4の形状が台形である場合を示している。なお、ここでは、乗車意思推定エリアE4が近接検知エリアE3とは別に設定される場合を想定するが、乗車意思推定エリアE4は近接検知エリアE3を含んで設定されても良い。この場合、乗車意思推定エリアE4は、乗りかご11の出入口から乗場15の方向(Y方向)に所定の距離L3(L3>L2)を有して設定される。
乗車意思推定エリアE4は、当該エリア内の人または物を検知し、かつ、当該検知された人または物が乗場15から乗りかご11に接近しているかどうかを検知するエリアである。
上記した各検知エリアE1~E4のサイズや形状は、上記したサイズや形状に固定されても良いし、かごドア13の戸開閉動作に合わせて動的に変更されても良い。
なお、特許請求の範囲においては、引き込まれ検知エリアE1は第1検知エリアと称され、シル上検知エリアE2は第4検知エリアと称され、近接検知エリアE3は第2検知エリアと称され、乗車意思推定エリアE4は第3検知エリアと称される。
次に、本システムの主な動作について説明する。
図6は、本システムにおける全体の処理の流れを示すフローチャートである。
まず、初期設定として、画像処理装置20に備えられた検知部22の検知エリア設定部22aによって検知エリア設定処理が実行される(ステップS11)。この検知エリア設定処理は、例えば、カメラ12が設置された時、あるいは、カメラ12の設置位置が調整される時に実行される。
検知エリア設定処理によれば、カメラ12によって撮影された画像上に、図5に示した複数の検知エリアE1~E4が設定される。上記したように、引き込まれ検知エリアE1-1,E1-2は、正面柱41a,41bの内側側面41a-1,41b-1と、乗りかご11の床面19とに設定される。また、シル上検知エリアE2は、乗場シル18およびかごシル47上に設定され、近接検知エリアE3は、乗場15における乗りかご11の出入口近辺(の床面)に設定され、乗車意思推定エリアE4は、乗場15(の床面)に設定される。
各検知エリアE1~E4を設定するに際し、撮影画像上で乗りかご11の床面19や正面柱41a,41b、かごシル47、さらには、乗場15(の床面)や乗場シル18、等が映る領域は、乗りかご11の各構成部の設計値や、カメラ12の固有値に基づいて算出される。乗りかご11の各構成部の設計値や、カメラ12の固有値には、例えば以下の項目が含まれる。
・間口の幅(かごの出入口の横幅)
・ドアの高さ
・柱の幅
・ドアのタイプ(両開き/右側あるいは左側の片開き)
・床や壁の面積
・間口に対するカメラの相対位置(3次元)
・カメラの角度(3軸)
・カメラの画角(焦点距離)
検知エリア設定部22aは、上記した各種値に基づいて、撮影画像上で各検知エリアE1~E4を設定すべき領域が映っているであろう領域を算出し、当該算出された領域に対して各検知エリアE1~E4を設定する。
続いて、乗りかご11の運転時の動作について説明する。
カメラ12は、所定のフレームレートで乗りかご11内および乗場15を含む撮影対象の撮影を開始する。カメラ12による撮影は継続的に行われる。画像処理装置20は、カメラ12で撮影された画像を時系列で取得し(ステップS12)、これら画像を記憶部21に逐次保存しながら、図3に示した検知処理をリアルタイムで実行する。
乗りかご11が任意の階の乗場15に到着すると(ステップS13のYes)、画像処理装置20の検知処理部22bは、かごドア13が戸開される前に、引き込まれ検知エリアE1を対象にした検知処理を実行する(ステップS14)。具体的には、検知処理部22bは、取得される撮影画像に含まれる多数のブロックのうちの、引き込まれ検知エリアE1内のブロックを対象にして、図3に示した一連の検知処理を実行する。
上記したステップS14の検知処理の結果は、画像処理装置20からエレベータ制御装置30に出力される(ステップS15)。エレベータ制御装置30は、上記したステップS14の検知処理の結果を受信すると、引き込まれ検知エリアE1を対象にした検知処理の結果に応じた対応処理(以下、第1対応処理と表記する)を実行する(ステップS16)。
ここで、図7のフローチャートを参照して、第1対応処理の流れについて説明する。
引き込まれ検知エリアE1内において人または物(の動き)が検知されていない場合(ステップS16-1のNo)、エレベータ制御装置30の戸開閉制御部32は、通常通り、かごドア13を戸開する制御を行い(ステップS16-2)、第1対応処理を終了させる。
一方で、引き込まれ検知エリアE1内において人または物(の動き)が検知された場合(ステップS16-1Yes)、エレベータ制御装置30の通知部33は、乗りかご11内のスピーカ46を通じて音声アナウンスを行い、乗りかご11内の利用者に対してかごドア13から離れるように注意を喚起する(ステップS16-3)。その後、エレベータ制御装置30の戸開閉制御部32は、通常よりも遅い戸開速度でかごドア13を戸開する制御を行い(ステップS16-4)、第1対応処理を終了させる。
なお、上記したステップS16-4の処理は、上記したステップS16-3の処理が実行されてから所定時間が経過した後に実行されても良い。これによれば、利用者がかごドア13から離れる時間を確保することができるので、かごドア13への引き込まれ事故をより確実に抑制することが可能である。
なお、ここでは、引き込まれ検知エリアE1内において人または物が検知されたとしても、エレベータ制御装置30は、利用者に注意を喚起した後に、かごドア13を通常時よりも遅い速度で戸開するとしたが、これに限定されず、例えば、引き込まれ検知エリアE1内において人または物が検知されている限り、エレベータ制御装置30はかごドア13を戸開しないとしても良い。但し、このような戸開閉制御は、利用者の安全性を大きく向上させることができるというメリットを有している一方で、運転効率を低下させる可能性があるため、例えば、引き込まれ検知エリアE1内において人または物が検知されてから、所定時間経過後には、引き込まれ検知エリアE1内において人または物が検知されていたとしても、かごドア13を戸開するとしても良い。
また、ここでは、かごドア13が戸開される前に、引き込まれ検知エリアE1を対象にした検知処理が実行される場合を想定して説明したが、かごドア13の戸開動作中にも同様に、引き込まれ検知エリアE1を対象にした検知処理が実行されても良い。戸開動作中に引き込まれ検知エリアE1内において人または物が検知された場合、エレベータ制御装置30の戸開閉制御部32は、かごドア13の戸開動作を一時停止する、あるいは、かごドア13を逆方向(戸閉方向)に動かす、等の制御を行う。
再度図6の説明に戻る。第1対応処理の結果、かごドア13が戸開すると、検知処理部22bは、各検知エリアE1~E4を対象にした検知処理を実行する(ステップS17)。具体的には、検知処理部22bは、取得される撮影画像に含まれる多数のブロックのうちの、各検知エリアE1~E4内のブロックをそれぞれ対象にして、図3に示した一連の検知処理を実行する。
上記したステップS17の検知処理の結果は、画像処理装置20からエレベータ制御装置30に出力される(ステップS18)。エレベータ制御装置30は、上記したステップS17の検知処理の結果を受信すると、各検知エリアE1~E4を対象にした検知処理の結果に応じた対応処理(以下、第2対応処理と表記する)を実行し(ステップS19)、本システムにおける一連の動作を終了させる。
ここで、図8のフローチャートを参照して、第2対応処理の流れについて説明する。
各検知エリアE1~E4内において人または物(の動き)が検知されていない場合(ステップS19-1のNo)、エレベータ制御装置30の戸開閉制御部32は、通常通り、かごドア13を戸閉する制御を行い(ステップS19-2)、第2対応処理を終了させる。戸開閉制御部32によりかごドア13が全戸閉されると、乗りかご11は次の目的階に向けて出発する。
一方で、各検知エリアE1~E4内のいずれかにおいて人または物(の動き)が検知された場合(ステップS19-1のYes)、エレベータ制御装置30は、人または物(の動き)が検知された検知エリアに応じた処理を実行する(ステップS19-3)。
例えば、引き込まれ検知エリアE1またはシル上検知エリアE2内において人または物が検知された場合、エレベータ制御装置30の戸開閉制御部32は、かごドア13の戸開状態(全開状態)を維持し、通知部33は、乗りかご11内の利用者に対して出入口近辺から離れるように注意を喚起する。また、近接検知エリアE3内において人または物が検知された場合、エレベータ制御装置30の戸開閉制御部32は、かごドア13の戸開状態を維持する。さらに、乗車意思推定エリアE4内において人または物が検知された場合であって、当該検知された人または物が乗りかご11に接近中であることがさらに検知されている場合には、エレベータ制御装置30の戸開閉制御部32は、かごドア13の戸開状態を維持する。一方で、乗車意思推定エリアE4内において人または物が検知された場合であって、当該検知された人または物が乗りかご11に接近中でないことがさらに検知されている場合には、エレベータ制御装置30は、上記したステップS19-2の処理を実行する。
なお、複数の検知エリアにおいて人または物が検知されている場合には、エレベータ制御装置30は、人または物を検知した各検知エリアに応じた処理をそれぞれ実行する。
なお、ここでは、かごドア13が全開の時に、各検知エリアE1~E4を対象にした検知処理が実行される場合を想定して説明したが、かごドア13の戸閉動作中にも同様に、各検知エリアE1~E4を対象にした検知処理が実行されても良い。戸閉動作中に各検知エリアE1~E4内において人または物が検知された場合、エレベータ制御装置30の戸開閉制御部32は、基本的には、かごドア13の戸閉動作を中断し、かごドア13を逆方向(戸開方向)に動かすリオープン、等の制御を行う。
以上説明したように、本システムによれば、各検知エリアE1~E4内にいる人または物(の動き)を検知し、当該検知の結果に応じた戸開閉制御を実現することが可能である。
その一方で、上記した図3に示す一連の検知処理においては、人または物(の動き)を検知するために利用される輝度差のしきい値が各検知エリアE1~E4において同じであるため、次のような問題が生じる可能性がある。なお、上記した輝度差のしきい値は、人または物(の動き)を確実に検知したい近接検知エリアE3を基準にして保守員により設定されるものとする(あるいは、出荷時に予め設定されているものとする)。また、上記した輝度差のしきい値は、人または物を検知するために設定される値であるため、以下では、人または物を検知するための感度、あるいは、単に検知感度と称して説明する場合もある。
例えば、引き込まれ検知エリアE1には、乗りかご11内の照明に起因した人や物の影ができる可能性がある。特に、引き込まれ検知エリアE1は、上記したように、正面柱41a,41bの内側側面41a-1,41b-1という操作盤45の近くに設定されるため、操作盤45を操作する利用者の影が映り込む可能性が高い。この時、人または物(の動き)を検知するための感度が、上記したように、近接検知エリアE3において確実に人または物を検知することが可能な値に一律設定されている場合(つまり、検知感度が高く設定されている場合)、些細な輝度値の変化も人または物として検知されるため、上記した利用者の影の動きが、人または物として誤検知されてしまう可能性がある。
この誤検知によれば、エレベータ制御装置30による誤った戸開閉制御が行われてしまい、かごドア13の戸開速度が遅くなる(あるいは、かごドア13がいつまで経っても戸開されない)、かごドア13の戸開状態が維持されてしまいいつまで経ってもかごドア13が戸閉されない(あるいは、かごドア13が何度もリオープンしてしまう)、等の事態が生じる可能性がある。これは、利用者にとって好ましい事態ではない。
このため、本実施形態に係るエレベータの利用者検知システムにおいては、各検知エリアE1~E4毎に異なる検知感度が設定されることを特徴とする。なお、以下では、保守員の操作に応じて、近接検知エリアE3に設定される検知感度を、基準感度あるいは基準しきい値と称して説明する。
検知エリア設定部22aは、図6に示したステップS11の処理において、撮影画像上で各検知エリアE1~E4を設定すると共に、保守員の操作に応じて、人または物(の動き)を検知するための感度の入力を受け付ける。検知エリア設定部22aは、入力を受け付けた検知感度を、近接検知エリアE3において人または物を検知するための感度、つまり、基準感度に設定する。
また、検知エリア設定部22aは、シル上検知エリアE2における検知感度として上記した基準感度を設定する。これは、シル上検知エリアE2がドアへの挟まれ事故を抑制する観点から、人または物を確実に検知する必要があることに起因する。
さらに、検知エリア設定部22aは、近接検知エリアE3よりもかごドア13から離れた場所に設定される乗車意思推定エリアE4における検知感度として、上記した基準感度よりも低い検知感度を設定する(つまり、基準感度に対応する輝度差のしきい値よりも大きい輝度差のしきい値を設定する)。これによれば、かごドア13に近い場所においては確実に人または物(の動き)を検知するが、かごドア13から遠い場所においては必要以上に人または物を検知しない、ような検知処理を実現することが可能である。
また、検知エリア設定部22aは、操作盤45の近くに設定される引き込まれ検知エリアE1における検知感度として、上記した基準感度よりも低い検知感度を設定する(つまり、基準感度に対応する輝度差のしきい値よりも大きい輝度差のしきい値を設定する)。これによれば、乗場15側のかごドア13に近い場所においては確実に人または物(の動き)を検知するが、操作盤45を操作する利用者の影が映り易い場所においては当該利用者の影の動き程度の輝度差の変化では人または物を検知しない、ような検知処理を実現することが可能である。なお、引き込まれ検知エリアE1に設定される検知感度、および、乗車意思推定エリアE4に設定される検知感度は共に、上記した基準感度よりも低い検知感度であるという点では共通しているが、これら検知感度は、同じであっても、異なっていても良い。
なお、記憶部21には、図9に示すように、検知感度と、輝度差のしきい値とが対応づけられた設定値情報が予め格納されているものとする。例えば図9に示す設定値情報I1によれば、「検知感度(中)」に対応する輝度差のしきい値が「A」であることが示される。同様に、設定値情報I2によれば、「検知感度(低)」に対応する輝度差のしきい値が「B(>A)」であることが示される。さらに、設定値情報I3によれば、「検知感度(高)」に対応する輝度差のしきい値が「C(<A)」であることが示される。
検知エリア設定部22aは、保守員の操作に応じて入力を受け付けた検知感度に対応した輝度差のしきい値を記憶部21から読み出し、当該読み出した輝度差のしきい値を近接検知エリアE3に設定する。このようにして近接検知エリアE3に設定された輝度差のしきい値が上記した基準感度に相当する。
このため、例えば保守員の操作に応じて入力を受け付けた検知感度が「検知感度(中)」の場合、検知エリア設定部22aは、「検知感度(中)」に対応した輝度差のしきい値「A」を記憶部21から読み出し、これを近接検知エリアE3に設定する。この場合、「検知感度(中)」が基準感度となるので、例えば、シル上検知エリアE2の検知感度もまた「検知感度(中)」となり、引き込まれ検知エリアE1および乗車意思推定エリアE4の検知感度は「検知感度(低)」となる。
また、例えば保守員の操作に応じて入力を受け付けた検知感度が「検知感度(高)」の場合、検知エリア設定部22aは、「検知感度(高)」に対応した輝度差のしきい値「C」を記憶部21から読み出し、これを近接検知エリアE3に設定する。この場合、「検知感度(高)」が基準感度となるので、例えば、シル上検知エリアE2の検知感度もまた「検知感度(高)」となり、引き込まれ検知エリアE1および乗車意思推定エリアE4の検知感度は、「検知感度(高)」よりも検知感度の低い「検知感度(中)」または「検知感度(低)」のどちらかとなる。
なお、図9では、説明の便宜上、3つの設定値情報I1~I3のみを示したが、記憶部21に格納される設定値情報の数はこれに限定されず、より多くの設定値情報が格納されていても良い。
図10は、各検知エリアE1~E4毎に異なる検知感度が設定された場合の利点を説明するための図である。図10は、撮影画像に含まれる多数のブロックのうちの1つのブロックに着目して、連続した2枚の画像における当該1つのブロックの平均輝度値の差の時系列変化を示している。図10(a)は、近接検知エリアE3内の1つのブロックに着目した場合を示し、図10(b)は、引き込まれ検知エリアE1内の1つのブロックに着目した場合を示している。
図10(a)では、近接検知エリアE3には検知感度に対応した輝度差のしきい値として「A」が設定されている場合を示しており、時間t1~t2において、平均輝度値の差がしきい値「A」を超えてしまっている場合を示している。この場合、検知処理部22bは、時間t1~t2において、近接検知エリアE3内に人または物がいることを検知する。
図10(b)の一点鎖線は、利用者の影の動きに起因した平均輝度値の差の時系列変化を示し、図10(b)の実線は、利用者の手や腕の動きに起因した平均輝度値の差の時系列変化を示している。
図10(a)に示した近接検知エリアE3と同様に、引き込まれ検知エリアE1に輝度差のしきい値として「A」が設定されている場合、図10(b)の一点鎖線に示されるように、利用者の影の動きに起因した平均輝度値の差であっても、時間t3~t6においてしきい値「A」を超えてしまうため、検知処理部22bは、時間t3~t6において、引き込まれ検知エリアE1内に人または物がいると誤検知してしまう。
しかしながら、引き込まれ検知エリアE1に輝度差のしきい値として「B(>A)」が設定されている場合、図10(b)の一点鎖線に示されるように、利用者の影の動きに起因した平均輝度値の差はしきい値「B」を一度も超えることがないため、検知処理部22bが、利用者の影の動きを人または物(の動き)として誤検知してしまうことを抑制することが可能である。その一方で、図10(b)の実線に示されるように、検知処理部22bは、時間t4~t5において、利用者の手や腕の動きに起因した平均輝度値の差がしきい値「B」を超えているため、引き込まれ検知エリアE1内に人または物がいることを検知することが可能である。つまり、検知処理部22bは、利用者の手や腕の動きのみを、人または物(の動き)として検知することが可能となる。
以上説明したように、本実施形態に係るエレベータの利用者検知システムは、乗りかご11のドア13近辺に設置され、乗りかご11内および乗場15を含む画像を撮影するカメラ12と、撮影された画像上に人または物を検知するための複数の検知エリアE1~E4を設定し、設定された複数の検知エリアE1~E4毎に、異なる検知感度を設定する検知エリア設定部22aと、設定された検知エリアE1~E4毎に、人または物を検知するための検知処理を実行する検知処理部22bと、検知処理の結果を乗りかご11のドア13の戸開閉制御に反映させるエレベータ制御装置30と、を備えている。これによれば、各検知エリアE1~E4に適した検知感度をそれぞれ設定することが可能であるので、利用者の検知精度を向上させることが可能である。
以下では、変形例について説明する。
(第1変形例)
第1変形例は、各検知エリアE1~E4毎に異なる検知感度が設定されるだけでなく、同一検知エリア内であっても、場所に応じてさらに異なる検知感度が設定される点で、上記した実施形態と相違している。
例えば、乗車意思推定エリアE4を、乗りかご11の出入口に近い側と遠い側との2つに分けて、乗りかご11の出入口に近い側の検知感度を、乗りかご11の出入口から遠い側の検知感度よりも高くするとしても良い。つまり、乗車意思推定エリアE4のうちの、乗りかご11の出入口から遠い側には、近接検知エリアE3よりも低い検知感度が設定され、乗車意思推定エリアE4のうちの、乗りかご11の出入口に近い側には、近接検知エリアE3よりも低く、かつ、乗りかご11の出入口から遠い側よりも高い検知感度が設定される。
これは、乗車意思推定エリアE4においても、乗りかご11の出入口に近い場所ほど、人または物(の動き)を検知する必要性が高く、乗りかご11の出入口から遠い場所ほど、当該必要性が低くなることに起因している。
また、引き込まれ検知エリアE1においては、引き込まれ検知エリアE1-3の検知感度を、引き込まれ検知エリアE1-1,E1-2の検知感度よりも高くするとしても良い。つまり、引き込まれ検知エリアE1-1,E1-2には、近接検知エリアE3よりも低い検知感度が設定され、引き込まれ検知エリアE1-3には、近接検知エリアE3よりも低く、かつ、引き込まれ検知エリアE1-1,E1-2よりも高い検知感度が設定される。
これは、引き込まれ検知エリアE1-1,E1-2が設定される正面柱41a,41bの内側側面41a-1,41b-1は、一般的に金属等、反射しやすい部材により構成され、利用者の影が映り易いことが予想される一方で、引き込まれ検知エリアE1-3が設定される乗りかご11の床面19は、反射しやすい部材により構成される可能性が低く、利用者の影が映りにくいことが予想されるためである。
以上説明した第1変形例によれば、同一検知エリア内であっても、場所に応じてさらに異なる検知感度を設定することが可能となり、利用者の検知精度をさらに向上させることが可能である。
(第2変形例)
第2変形例は、各検知エリアE1~E4毎に異なる検知感度が設定されるだけでなく、乗りかご11の種別に応じてさらに異なる検知感度が設定される点で、上記した実施形態と相違している。
例えば、乗りかご11が車椅子に対応した車椅子号機の場合、車椅子利用者によって利用される可能性が高く、乗りかご11の出入口から離れた乗車意思推定エリアE4においてもある程度の検知感度をもって人または物が検知される方が好ましい。このため、乗りかご11の種別が車椅子号機である場合、車椅子号機以外の一般号機に比べて、乗車意思推定エリアE4の検知感度を高くするとしても良い。
これによれば、乗りかご11の種別が車椅子号機である場合、各検知エリアE1~E4毎に異なる検知感度を設定しつつも、乗車意思推定エリアE4には、一般号機の乗車意思推定エリアE4よりも高い検知感度を設定することが可能である。
また、ここでは、乗りかご11の種別に応じてさらに異なる検知感度が設定される場合について説明したが、これに限定されず、例えば、呼びの種別に応じてさらに異なる検知感度が設定されるとしても良い。なお、この場合、検知エリアに対する検知感度の設定を、呼びが登録される度に行う必要がある。
例えば、車椅子利用者によって操作される車椅子操作盤を介した呼びが登録された場合、上記した車椅子号機の場合と同様に、各検知エリアE1~E4毎に異なる検知感度を設定しつつも、乗車意思推定エリアE4の検知感度を、一般呼びが登録された場合に乗車意思推定エリアE4に設定される検知感度よりも高く設定するとしても良い。
以上説明した第2変形例によれば、乗りかご11の種別または呼びの種別に応じてさらに異なる検知感度を設定することが可能となり、ある一定条件下における利用者の検知精度をさらに向上させることが可能である。
(第3変形例)
第3変形例は、各検知エリアE1~E4毎に異なる検知感度が設定されるだけでなく、過検知と判断された検知エリアの検知感度を途中で変更する点で、上記した実施形態と相違している。換言すれば、各検知エリアE1~E4に設定される検知感度がリアルタイムに変更される点で、上記した実施形態と相違している。
例えば、各検知エリアE1~E4毎に異なる検知感度を設定したにも関わらず、何度もリオープンが行われてしまう場合を想定する。この場合、検知処理部22bは、どの検知エリアにおいて、人または物を検知し、リオープンが行われたかということをカウントしておき、このリオープンの回数が所定回数を超えた場合に、その検知エリアを過検知エリアと判断することが可能である。この場合、検知エリア設定部22aは、過検知エリアと判断された検知エリアの検知感度を、現在の検知感度よりも低い検知感度に変更することにより、これ以上リオープンが行われてしまう可能性を抑制することが可能である。
なお、上記では、リオープンが行われた回数をカウントするとしたが、単に人または物が検知された回数をカウントし、当該カウント数が所定回数を超えた場合に、過検知エリアと判断された検知エリアの検知感度を、現在の検知感度よりも低い検知感度に変更するとしても良い。
以上説明した第3変形例によれば、過検知エリアを検知し、当該過検知エリアの検知感度を変更することが可能となり、利用者の過検知に伴うエレベータの運転効率の低下を抑制することが可能である。
本実施形態では、検知感度が、現場における保守員の操作に応じて設定される場合を想定して説明したが、これに限定されず、例えば、現場から離れた遠隔監視センタ等、外部装置との通信により設定されても良い。この場合、画像処理装置20には、外部装置との通信を実現するために、通信部が設けられるものとする。
なお、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
11…乗りかご、11a…幕板、12…カメラ、13…かごドア、14…乗場ドア、15…乗場、20…画像処理装置、21…記憶部、22…検知部、22a…検知エリア設定部、22b…検知処理部、30…エレベータ制御装置、31…運転制御部、32…戸開閉制御部、33…通知部。

Claims (9)

  1. 乗りかごのドア近辺に設置され、乗りかご内および乗場を含む画像を撮影する撮影手段と、
    前記撮影された画像を一定サイズのブロックに区切り、前記各ブロックの輝度値の変化に着目して、人または物を検知するための検知処理を実行する検知手段と、
    前記撮影された画像上に複数の検知エリアを設定し、前記設定された複数の検知エリア毎に、前記人または物を検知するための輝度差のしきい値であって、その検知エリアの特性に応じた輝度差のしきい値を設定する設定手段と、
    前記検知処理の結果を前記乗りかごのドアの戸開閉制御に反映させる制御手段と、
    を具備する、エレベータの利用者検知システム。
  2. 前記設定手段は、
    前記乗りかご側のドア近辺に第1検知エリアを設定し、かつ、前記乗場側のドア近辺に第2検知エリアを設定し、
    前記第1検知エリアには、前記第2検知エリアよりも大きい輝度差のしきい値を設定する、
    請求項1に記載のエレベータの利用者検知システム。
  3. 前記第1検知エリアは、前記乗りかごの出入口の両側に設置された正面柱と、前記乗りかごの床面とに設定され、
    前記設定手段は、
    前記正面柱に設定される第1検知エリアには、前記乗りかごの床面に設定される第1検知エリアよりも大きい輝度差のしきい値を設定する、
    請求項2に記載のエレベータの利用者検知システム。
  4. 前記第1検知エリアは、前記乗りかごのドアへの引き込まれを防止するために設定され、
    前記第2検知エリアは、前記乗りかごのドアへの挟まれを防止するために設定される、
    請求項2または請求項3に記載のエレベータの利用者検知システム。
  5. 前記設定手段は、
    前記乗場側のドア近辺に第2検知エリアを設定し、かつ、前記第2検知エリアよりも前記乗りかごから離れた前記乗場の床面に第3検知エリアを設定し、
    前記第3検知エリアには、前記第2検知エリアよりも大きい輝度差のしきい値を設定する、
    請求項1に記載のエレベータの利用者検知システム。
  6. 前記設定手段は、
    前記第3検知エリアのうちの前記乗りかごの出入口に近い側には、前記第3検知エリアのうちの前記乗りかごの出入口から遠い側よりも小さい輝度差のしきい値を設定する、
    請求項5に記載のエレベータの利用者検知システム。
  7. 前記設定手段は、
    前記乗りかごが車椅子に対応した乗りかごである場合、車椅子に対応していない乗りかごよりも、前記第3検知エリアの輝度差のしきい値を小さい値に設定する、
    請求項5または請求項6に記載のエレベータの利用者検知システム。
  8. 前記設定手段は、
    乗場シルおよびかごシルの上に第4検知エリアを設定し、
    前記第4検知エリアには、前記第2検知エリアと同じ輝度差のしきい値を設定する、
    請求項2~請求項7のいずれか1項に記載のエレベータの利用者検知システム。
  9. 前記設定手段は、
    前記乗りかごのドアが戸開し始めてから戸閉し終わるまでに、前記検知処理により前記人または物が検知された回数が所定回数を超えた場合、前記検知処理により前記人または物が検知された検知エリアの輝度差のしきい値を現在よりも大きい値に変更する、
    請求項1~請求項8のいずれか1項に記載のエレベータの利用者検知システム。
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