JP7226168B2 - 複合部材の製造方法及び複合部材 - Google Patents

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Description

本開示は、複合部材の製造方法及び複合部材に関する。
特許文献1は、複合部材の製造方法を開示する。この方法では、母材と樹脂部材とを接合した複合部材が製造される。母材の表面には、マイクロオーダー又はナノオーダーの凹凸が形成される。樹脂部材がマイクロオーダー又はナノオーダーの凹凸に入り込んで硬化することにより、ミリオーダーの凹凸の場合と比べて強いアンカー効果が生じる。このため、この方法で製造された複合部材は、優れた接合強度を有する。
WO2017/141381号パンフレット
金属は、ガラス、セラミックス又は樹脂と比べて強度が高いため、複合部材の母材として有力である。特許文献1に記載の製造方法は、金属部材を母材とする複合部材の接合強度をさらに向上させるという観点から、改善の余地がある。
本開示は、金属部材と樹脂部材との接合強度を向上させることができる複合部材の製造方法及び複合部材を提供する。
本開示の一側面に係る複合部材の製造方法は、金属部材と樹脂部材とを接合した複合部材の製造方法であって、ブラスト加工工程と、被膜形成工程と、接合工程と、を含む。ブラスト加工工程は、金属部材の表面を構成する酸化膜をブラスト加工する。被膜形成工程は、ブラスト加工された金属部材の酸化膜に結合剤を供給し、トリアジンチオール誘導体とブラスト加工された金属部材の表面に存在する官能基とを結合させた被膜を形成する。ここで、結合剤は、第1級アミン、第2級アミン、第3級アミン、エポキシ基、水酸基、及びアルキル基のうちの少なくとも1つの官能基を有するトリアジンチオール誘導体を含む。接合工程は、被膜のトリアジンチオール誘導体と樹脂部材の表面に存在する官能基とを結合させる。
この複合部材の製造方法では、ブラスト加工工程において、金属部材の表面を構成する酸化膜はブラスト加工によって薄くなる。被膜形成工程において、薄くなった酸化膜にトリアジンチオール誘導体を含む結合剤が供給され、トリアジンチオール誘導体とブラスト加工された金属部材の表面に存在する官能基とを結合させた被膜が形成される。接合工程において、被膜のトリアジンチオール誘導体と樹脂部材の表面に存在する官能基とを結合させることで、被膜が形成された金属部材の表面に樹脂部材が接合される。トリアジンチオール誘導体を含む結合剤は、他の分子結合剤に比べて、成膜性に優れるものの金属部材との接合強度が劣る。しかしながら、トリアジンチオール誘導体を含む結合剤は、ブラスト加工された金属部材の薄い酸化膜に対して高い接合強度を有する。この複合部材の製造方法は、ブラスト加工工程の後に被膜形成工程を行うことで、ブラスト加工工程を行わずに被膜形成工程を行う場合と比べて、金属部材とトリアジンチオール誘導体を含む結合剤により形成される被膜との接合強度を向上させることができる。これにより、この複合部材の製造方法は、金属部材と樹脂部材との接合強度を向上させることができる。
一実施形態においては、ブラスト加工工程で用いられる砥粒の粒子径は、30μm以上710μm以下であってもよい。このサイズの砥粒を用いることにより、酸化膜の厚さを9nm以上13nm以下程度にすることができる。被膜を形成するトリアジンチオール誘導体を含む結合剤は、9nm以上13nm以下程度の厚さの酸化膜に対して高い接合強度を発揮する。これにより、この複合部材の製造方法は、金属部材と樹脂部材との接合強度を向上させることができる。
一実施形態においては、被膜形成工程は、結合剤を含む洗浄液を供給することによって、金属部材の表面を洗浄しながら被膜を形成してもよい。ブラスト加工工程の後において、ブラスト加工により剥離した酸化膜又は砥粒などの微粒子は、静電気力によって金属部材の表面に吸着されたり、ブラスト加工時の噴射力によって金属部材の表面に突き刺さったりすることにより、金属部材の表面に付着する場合がある。この複合部材の製造方法は、被膜形成工程においてトリアジンチオール誘導体を含む液体の結合剤を用いることにより、金属部材の表面に付着した微粒子の除去と被膜の形成とを同時に行うことができる。これにより、この複合部材の製造方法は、作業効率が向上する。
一実施形態においては、ブラスト加工工程の後、かつ、被膜形成工程の前に、水酸基、カルボニル基、及びカルボキシル基のうちの少なくとも1つの官能基を酸化膜に導入する表面処理工程を含んでもよい。この場合、水酸基、カルボニル基、及びカルボキシル基のうちの少なくとも1つの官能基が金属部材の酸化膜に多く導入される。結合剤に含まれるトリアジンチオール誘導体は、金属部材の酸化膜の水酸基、カルボニル基及びカルボキシル基のうちの少なくとも1つの官能基と結合する。このため、金属部材の酸化膜に水酸基、カルボニル基、及びカルボキシル基のうちの少なくとも1つの官能基が導入されるほど、金属部材とトリアジンチオール誘導体を含む結合剤との接合強度が増加する。この複合部材の製造方法は、表面処理工程を含むことによって、金属部材と樹脂部材との接合強度をさらに向上できる。
本開示の他の側面に係る複合部材は、その表面を構成する酸化膜が凹凸を有し、かつ、酸化膜の厚さが9nm以上13nm以下である金属部材と、第1級アミン、第2級アミン、第3級アミン、エポキシ基、水酸基、及びアルキル基のうちの少なくとも1つの官能基を有するトリアジンチオール誘導体を含み、トリアジンチオール誘導体と金属部材の表面に存在する官能基とが結合した被膜と、その表面に存在する官能基と被膜のトリアジンチオール誘導体とが結合した樹脂部材と、を備える。
この複合部材において、被膜に含まれるトリアジンチオール誘導体と金属部材の表面に存在する官能基とが結合することで、被膜は金属部材に接合される。被膜のトリアジンチオール誘導体と樹脂部材の表面に存在する官能基とが結合することで、樹脂部材は、被膜が形成された金属部材の表面に接合される。トリアジンチオール誘導体を含む被膜は、他の分子結合剤により形成される被膜と比べて、成膜性に優れるものの金属部材との接合強度が劣る。しかしながら、トリアジンチオール誘導体を含む被膜は、その表面を構成する酸化膜が凹凸を有し、かつ、酸化膜の厚さが9nm以上13nm以下である金属部材に対して高い接合強度を有する。このため、この複合部材は、金属部材と樹脂部材との接合強度を向上させることができる。
本開示に係る複合部材の製造方法及び複合部材は、金属部材と樹脂部材との接合強度を向上させることができる。
実施形態に係る複合部材を示す斜視図である。 図1のII-II線に沿った複合部材の断面図である。 実施形態に係る複合部材の製造方法に用いるブラスト加工装置の概念図である。 実施形態に係る複合部材の製造方法に用いるブラスト加工装置の構成を説明する図である。 図4の噴射ノズルの断面図である。 射出成形に用いられる金型の上面図である。 図6のVII-VII線に沿った金型の断面図である。 実施形態に係る複合部材の製造方法のフローチャートである。 ブラスト加工の概念図である。 ブラスト加工の走査を説明する図である。 複合部材の製造工程を説明する図である。 実施例に係る剪断強度の測定結果である。 実施例に係る加工条件及び剪断強度の結果である。
以下、図面を参照して、実施形態について説明する。なお、以下の説明において、同一又は相当要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。また、本実施形態における「接合強度」は「剪断強度」として説明する。特に指定がない限り、本実施形態における砥粒の粒子径は、平均粒径(D50)にて表記する。
[複合部材]
図1は、実施形態に係る複合部材1を示す斜視図である。図1に示されるように、複合部材1は、複数の部材が接合により一体化された部材である。例えば、複合部材1は、金属部材2と被膜3と樹脂部材4とを備える。金属部材2は、一例として板状の部材である。被膜3は、金属部材2と樹脂部材4との間に介在し、それぞれの表面に直接接触する。図1では、樹脂部材4は、金属部材2の表面の一部又は全部に被膜3を介して接合しており、重ね継手構造を有する。金属部材2の材料は、銅、アルミニウム、鉄、チタン又はこれらの合金などの金属である。樹脂部材4の材料は、ポリブチレンテレフタレート、ポリフェニレンサルファイド、ポリアミド、液晶ポリマー、ポリプロピレン、アクリルニトリルブタジエンスチレンなどの樹脂である。
図2は、図1のII-II線に沿った複合部材1の断面図である。図2に示されるように、金属部材2は、その表面5が酸化膜6で構成される。酸化膜6は、大気暴露された金属部材2が自然酸化することによって形成された層である。つまり、金属部材2は、金属部分が酸化膜6で覆われた構造を有する。
金属部材2の表面5を構成する酸化膜6は、被膜3が形成される前において、その表層に水酸基、カルボニル基、及びカルボキシル基のうちの少なくとも1つの官能基を有する。ここで、官能基とは、原子の集合体である。
金属部材2の表面5を構成する酸化膜6は、凹凸7を有する。凹凸7は、一例としてナノオーダーの凹凸である。ナノオーダーの凹凸とは、例えば1nm以上50nm未満の高低差を有する凹凸である。
酸化膜6の厚さは、例えば9nm以上72nm未満である。酸化膜6の厚さは、9nm以上13nm以下であってもよい。酸化膜6の厚さの最小値は、9nm未満であってもよい。被膜3及び樹脂部材4は凹凸7の中に入り込んで固着される。このため、凹凸の構造は、アンカー効果を奏する。
金属部材2の表面5を構成する酸化膜6は、被膜3によって覆われる。この被膜3は、第1級アミン、第2級アミン、第3級アミン、エポキシ基、水酸基、及びアルキル基のうちの少なくとも1つの官能基を有するトリアジンチオール誘導体を含む。トリアジンチオール誘導体とは、トリアジンチオールの構造の一部を置換又はその他の化学反応により変化させて得られる化合物である。被膜3に含まれるトリアジンチオール誘導体は、一例として、6-(3-トリエトキシシリルプロピルアミノ)-1,3,5-トリアジン-2,4-ジチオールモノナトリウム塩(TES)、6-(3-エトキシジメチルシリルプロピルアミノ)-1,3,5-トリアジン-2,4-ジチオールモノナトリウム(MES)、6-ビス(3-トリエトキシシリルプロピル)アミノ-1,3,5-トリアジン-2,4-ジチオールモノナトリウム(B-TES)などである。被膜3に含まれるトリアジンチオール誘導体は、シランを有さない誘導体であってもよく、具体的には、6-(4-ビニルベンジル-n-プロピル)アミノ-1,3,5-トリアジン-2,4-ジチオール、1,3,5-トリアジン-2,4,6-トリチオール、6-ジメチルアミノ-1,3,5-トリアジン-2,4-ジチオール、6-ベンジルアミノ-1,3,5-トリアジン-2,4-ジチオール、6-ジブチルアミノ-1,3,5-トリアジン-2,4-ジチオール、6-ジオクチルアミノ-1,3,5-トリアジン-2,4-ジチオール、6-ジドデカチルアミノ-1,3,5-トリアジン-2,4-ジチオール、6-ジアリルアミノ-1,3,5-トリアジン-2,4-ジチオール、6-ジオレイルアミノ-1,3,5-トリアジン-2,4-ジチオール又はこれらの塩などであってもよい。
被膜3のトリアジンチオール誘導体と金属部材2の表面5に存在する官能基とは、化学的に結合する。ここでの被膜3のトリアジンチオール誘導体に存在する官能基とは、第1級アミン、第2級アミン、第3級アミン、エポキシ基、水酸基、及びアルキル基のうちの少なくとも1つの官能基である。金属部材2の表面5に存在する官能基とは、水酸基、カルボニル基及びカルボキシル基のうちの少なくとも1つの官能基である。例えば、被膜3のトリアジンチオール誘導体がTESであり、金属部材2の表面5に水酸基が存在する場合、TESに含まれるアルキル基と金属部材2の表面5に存在する水酸基とが反応し、化学的に結合する。これにより、金属部材2と被膜3とは接合し、金属部材2の表面5を構成する酸化膜6は被膜3によって覆われる。
樹脂部材4は、その一部が酸化膜6の凹凸7に入り込んだ状態で被膜3と結合する。被膜3のトリアジンチオール誘導体と樹脂部材4の表面に存在する官能基とは化学的に結合する。ここでの被膜3のトリアジンチオール誘導体に存在する官能基とは、一例としてチオール基である。樹脂部材4に存在する官能基とは、一例として炭化水素基又は水酸基である。例えば、被膜3のトリアジンチオール誘導体がTESである場合、TESのチオール基と樹脂部材4に含まれる炭化水素基との反応(共重合)により、樹脂部材4に含まれる炭素原子が硫黄原子に置き換わり、被膜3と樹脂部材4とは接合する。被膜3による化学結合によって、樹脂部材4は金属部材2に接合される。
以上、本実施形態に係る複合部材1において、被膜3に含まれるトリアジンチオール誘導体と金属部材2の表面5に存在する官能基とが化学的に結合することで、被膜3は金属部材2に接合される。被膜3のトリアジンチオール誘導体と樹脂部材4の表面に存在する官能基とが化学的に結合することで、樹脂部材4は、被膜3が形成された金属部材2の表面5に接合される。トリアジンチオール誘導体を含む被膜3は、他の分子結合剤により形成される被膜と比べて、成膜性に優れるものの金属部材2との接合強度が劣る。しかしながら、トリアジンチオール誘導体を含む被膜3は、その表面5を構成する酸化膜6が凹凸7を有し、かつ、酸化膜6の厚さが9nm以上72nm未満である金属部材2に対して高い接合強度を有する。トリアジンチオール誘導体を含む被膜3は、その表面5を構成する酸化膜6が凹凸7を有し、かつ、酸化膜6の厚さが9nm以上13nm以下である金属部材2に対してさらに高い接合強度を有する。このため、この複合部材1は、金属部材2と樹脂部材4との接合強度を向上させることができる。また、複合部材1において、金属部材2の表面5に凹凸7があるため、金属部材2と被膜3及び樹脂部材4との間にアンカー効果を奏する。さらに、ブラスト加工された酸化膜6の凹凸7は被膜3によってコーティングされるため、凹凸7の鋭角は樹脂部材4に直接接触しない。これにより、複合部材1は、凹凸7の鋭角を起点とする樹脂部材4の破断を抑制できる。
[複合部材の製造方法]
複合部材1の製造方法に用いる装置概要を説明する。最初に、金属部材2の表面5にブラスト加工を行う装置を説明する。ブラスト加工装置は、重力式(吸引式)のエアブラスト装置、直圧式(加圧式)のエアブラスト装置、遠心式のブラスト装置など、何れのタイプを用いてもよい。本実施形態に係る製造方法は、一例として、いわゆる直圧式のエアブラスト装置を用いる。図3は、複合部材1の製造方法に用いるブラスト加工装置10の概念図である。ブラスト加工装置10は、処理室11、噴射ノズル12、貯留タンク13、加圧室14、圧縮気体供給機15及び集塵機(不図示)を備える。
処理室11の内部には、噴射ノズル12が収容されており、処理室11にてワーク(ここでは金属部材2)に対してブラスト加工が行われる。噴射ノズル12にて噴射された噴射材は、粉塵とともに処理室11の下部に落下する。落下した噴射材は、貯留タンク13に供給され、粉塵は集塵機へ供給される。貯留タンク13に貯留された噴射材は加圧室14に供給され、圧縮気体供給機15により加圧室14が加圧される。加圧室14に貯留された噴射材は、圧縮気体ととともに噴射ノズル12に供給される。このように、噴射材を循環させながらワークがブラスト加工される。
図4は、実施形態に係る複合部材1の製造方法に用いるブラスト加工装置10の構成を説明する図である。図4に示されるブラスト加工装置10は、図3に示された直圧式のブラスト装置である。図4では、処理室11の壁面を一部省略して示している。
図4に示されるように、ブラスト加工装置10は、圧縮気体供給機15が接続され密閉構造に形成された噴射材の貯留タンク13及び加圧室14と、加圧室14内に貯留タンク13と連通する定量供給部16と、定量供給部16に連接管17を介して連通する噴射ノズル12と、噴射ノズル12の下方にワークを保持しながら可動する加工テーブル18と、制御部19とを備える。
制御部19は、ブラスト加工装置10の構成要素を制御する。制御部19は、一例として表示部及び処理部を含む。処理部は、CPU及び記憶部などを有する一般的なコンピュータである。制御部19は、設定された噴射圧力及び噴射速度に基づいて貯留タンク13及び加圧室14へ圧縮気体を供給する圧縮気体供給機15のそれぞれの供給量を制御する。また、制御部19は、設定されたワークとノズルとの間の距離、及び、ワークの走査条件(速度、送りピッチ、走査回数など)に基づいて、噴射ノズル12の噴射位置の制御をする。具体的な一例として、制御部19は、ブラスト加工処理前に設定された走査速度(X方向)と送りピッチ(Y方向)とを用いて噴射ノズル12の位置を制御する。制御部19は、ワークを保持する加工テーブル18を移動させることにより、噴射ノズル12の位置を制御する。
図5は、図4の噴射ノズル12の断面図である。噴射ノズル12は、本体部である噴射管ホルダー120を有する。噴射管ホルダー120は、内部に噴射材及び圧縮気体を通過させる空間を有する筒状部材である。噴射管ホルダー120の一端は、噴射材導入口123であり、その他端は噴射材吐出口122である。噴射管ホルダー120の内部には、噴射材導入口123側から噴射材吐出口122に向けて先細りした内壁面が形成されており、傾斜角度を有する円錐形状の収束加速部121が構成される。噴射管ホルダー120の噴射材吐出口122側には、円筒形状の噴射管124が連通して設けられる。収束加速部121は、噴射管ホルダー120の円筒形部の中間から噴射管124に向けて先細りしている。これにより、圧縮気体流115が形成される。
噴射ノズル12の噴射材導入口123には、ブラスト加工装置10の連接管17が接続される。これにより、貯留タンク13、加圧室14内の定量供給部16、連接管17、及び、噴射ノズル12が順次連接された噴射材経路を形成している。
このように構成されたブラスト加工装置10は、制御部19により制御された供給量の圧縮気体が圧縮気体供給機15から貯留タンク13及び加圧室14に供給される。そして、一定の圧流力によって、貯留タンク13内の噴射材は、加圧室14内の定量供給部16で定量され、連接管17を介して噴射ノズル12に供給され、噴射ノズル12の噴射管よりワークの加工面に噴射される。これにより、常に一定の噴射材がワークの加工面に噴射される。そして、噴射ノズル12のワークの加工面への噴射位置が制御部19により制御され、ワークがブラスト加工される。
また、噴射された噴射材とブラスト加工で生じた切削粉は、図示しない集塵機により吸引される。処理室11から集塵機に向かう経路には図示しない分級機が配置されており、再使用可能な噴射材とその他微粉(再使用できないサイズとなった噴射材やブラスト加工で生じた切削粉)とに分離される。再利用可能な噴射材は貯留タンク13に収容され、再び噴射ノズル12に供給される。微粉は集塵機にて回収される。
次に、射出成形について説明する。射出成形は、ここではインサート成形が用いられる。インサート成形では、所定の金型にインサートを装着し、樹脂を注入して所定時間保持して硬化させる。その後、熱処理により樹脂の残留応力を取り除く。図6は、射出成形に用いられる金型の上面図である。図7は、図6のVII-VII線に沿った金型の断面図である。図6,図7に示されるように、金型20は、金型本体21(上金型21a及び下金型21b)を備える。上金型21aと下金型21bとの間には、インサート(ここでは金属部材2)を装着するための空間22及び樹脂が注入される空間23を備える。上金型21aの上面には、樹脂注入口が設けられる。樹脂注入口は、スプルー24、ランナー25及びゲート26を介して空間23に連通する。空間23には、圧力センサ27及び温度センサ28が設けられており、空間23の圧力及び温度が検出される。圧力センサ27及び温度センサ28の検出結果に基づいて、図示しない成形機のパラメータが調整され成形品が製造される。パラメータには、金型温度、充填時の樹脂温度、充填圧力、射出率、保持時間、保持時の圧力、熱処理温度、熱処理時間などが含まれる。金型20で成形された成形品は、所定面積で接合する重ね継手構造となる。
次に、複合部材1の製造方法の一連の流れを説明する。図8は、実施形態に係る複合部材1の製造方法MTのフローチャートである。図8に示されるように、最初に、準備工程(S10)として、所定の噴射材がブラスト加工装置10に充填される。砥粒(噴射材)の粒子径は、例えば30μm以上1000μm以下である。噴射材の粒子径が小さくなるほど、質量が小さくなるため、慣性力が低くなる。このため、噴射材の粒子径が30μmより小さい場合には所望の形状の凹凸7を形成することが困難となる。また、工業的に使用される金属部材2は一般的に大気中に保管されており、その表面5は不均一な酸化膜6で覆われている。例えば、金属部材2が銅の場合、その表面5は厚さ72nm以上の不均一な酸化膜6で覆われる。後述する被膜形成工程(S16)において金属部材2の表面5を構成する酸化膜6における結合剤の表面張力を低減させ、酸化膜6に被膜3を均一に形成するためには、酸化膜6を厚さ約72nm未満の均一な膜とする必要がある。なお、結合剤とは、例えば、接着用の分子結合剤である。噴射材の粒子径が1000μmを超える場合には、酸化膜6を厚さ約72nm未満となるまで削ることが困難となる。このため、金属部材2の表面5に形成された酸化膜6を充分に除去することができない。凹凸7の形成と金属部材2の酸化膜6の除去との両方を実現することができる砥粒の粒子径は、30μm以上1000μm以下となる。
金属部材2の表面5を構成する酸化膜6を除去する他の手法として、薬剤による表面エッチング又は表面レーザ加工が挙げられるが、ブラスト加工は、薬剤による表面エッチング又は表面レーザ加工に比べて均一な表面処理をおこなうことができる。このため、砥粒の粒子径を30μm以上1000μm以下としたブラスト加工は、金属部材2の表面5を均一な表面とし、後述する被膜形成工程(S16)において被膜3の成膜性を向上させることができる。なお、成膜性とは、金属部材2の表面5に形成される被膜3が均一で途切れがない性質を示す。
砥粒の粒子径は、例えば30μm以上710μm以下であってもよい。砥粒の粒子径は、例えば30μm以上76μm以下であってもよい。砥粒の粒子径は、例えば30μm以上60μm以下であってもよい。例えば、砥粒の粒子径が600μm以上710μm以下であって、金属部材2が銅の場合、酸化膜6の厚さは13nmとなる。例えば、砥粒の粒子径が64μm以上60μm以下であって、金属部材2が銅の場合、酸化膜6の厚さは9nmとなる。酸化膜6の厚さが小さいほど、金属部材2と結合する被膜3が多くなり、金属部材2の表面5に供給された結合剤の表面張力を低減させることができるため、被膜3を均一に作成することができる。このため、砥粒の粒子径が30μm以上で、且つ、小さくすればするほど、酸化膜6の厚みを小さくすることができ、後述する被膜形成工程(S16)における被膜3の成膜性、及び金属部材2と被膜3との接合性はさらに向上する。なお、本実施形態における酸化膜6の厚さは9nmを最小としているが、大気中での酸化膜6の厚さの下限を意味しており、砥粒の粒子径を変更することで実現しうる9nm未満の酸化膜6の厚さを下限としてもよい。上述した酸化膜6の厚さは、ブラスト加工後に金属部材2の表面5が自然酸化して増加した分を含む。
ブラスト加工装置10の制御部19は、準備工程(S10)として、ブラスト加工条件を取得する。制御部19は、ブラスト加工条件を、オペレータの操作又は記憶部に記憶された情報に基づいて取得する。ブラスト加工条件には、噴射圧力、噴射速度、ノズル間距離、ワークの走査条件(速度、送りピッチ、走査回数、走査時間)などが含まれる。噴射圧力は、例えば0.6MPa以上2.0MPa以下である。噴射圧力が小さくなるほど、慣性力が低くなる。このため、噴射圧力が0.6MPaより小さい場合には所望の形状の凹凸7を形成することが困難となる。噴射圧力が大きくなるほど、慣性力が高くなる。このため、金属部材2との衝突により噴射材が粉砕され易くなる。その結果、(1)衝突のエネルギーが凹凸7の形成以外に分散されることから加工効率が悪い(2)噴射材の損耗が激しく、経済的でない、などの問題が発生する。このような問題は、噴射圧力が2.0MPaを越えた場合に顕著となる。制御部19は、ブラスト加工条件を管理することで、金属部材2の凹凸7の大きさや深さ、密度などをナノオーダーで精密にコントロールする。なお、ブラスト加工条件には、ブラスト加工対象領域を特定する条件が含まれていてもよい。この場合、選択的な表面加工が可能となる。
次に、ブラスト加工装置10は、ブラスト加工工程(S12)として、以下の一連の処理を行う。まず、ブラスト加工対象となる金属部材2が処理室11内の加工テーブル18上にセットされる。次に、制御部19は、図示しない集塵機を作動させる。集塵機は、制御部19の制御信号に基づいて、処理室11の内部を減圧して負圧状態とする。次に、噴射ノズル12は、制御部19の制御信号に基づいて、噴射圧力0.6MPa以上2.0MPa以下の範囲で、噴射材を圧縮空気の固気二相流として噴射する。次いで、制御部19は、加工テーブル18を作動させ、金属部材2を固気二相流の噴射流中(図4では噴射ノズルの下方)に移動させる。図9は、ブラスト加工の概念図である。図9に示されるように、噴射ノズル12から金属部材2の表面5の一部領域8へ噴射材が噴射される。ここで、制御部19は、加工テーブル18の作動を継続させて、金属部材2に対して噴射流が予め設定された軌跡を描くように作動させる。図10は、ブラスト加工の走査を説明する図である。図10に示されるように、制御部19は、加工テーブル18を送りピッチPで走査する軌跡Lに従って動作させる。これにより、金属部材2の表面5に所望のナノオーダーの凹凸7が形成される。
粒子径30μm以上1000μm以下の噴射材を用いて、噴射圧力0.6MPa以上2.0MPaの範囲でブラスト加工をすることにより、金属部材2の表面5に所望のナノオーダーの凹凸7(例えば、JIS B0601(1994)に規定される算術平均傾斜RΔa及び二乗平均平方根傾斜RΔqがそれぞれ0.17以上0.60以下、0.27以上0.60以下に制御された凹凸7)が形成される。金属部材2の表面5を構成する酸化膜6が厚さ約72nm未満の膜となる。ブラスト加工装置10の作動を停止した後、金属部材2を取り出し、ブラスト加工が完了する。
図11は、複合部材の製造工程を説明する図である。図11の(A)に示されるように、ブラスト加工後の金属部材2の表面5の凹凸7は、鋭角な突起を有する。
続いて、表面処理工程(S14)として、金属部材2の表面5を構成する酸化膜6に水酸基、カルボニル基、及びカルボキシル基のうちの少なくとも1つの官能基を導入する。表面処理工程(S14)では、例えば、コロナ放電処理又はプラズマ処理を用いてこれらの官能基を金属部材2の酸化膜6に導入する。これにより、水酸基、カルボニル基、及びカルボキシル基のうちの少なくとも1つの官能基が金属部材2の酸化膜6に多く導入される。
続いて、被膜形成工程(S16)として、トリアジンチオール誘導体を含む結合剤をブラスト加工された金属部材2の表面5に結合させて被膜3を形成する。図11の(B)に示されるように、ブラスト加工された金属部材2の表面5の凹凸7は被膜3によってコーティングされる。トリアジンチオール誘導体は、第1級アミン、第2級アミン、第3級アミン、エポキシ基、水酸基、及びアルキル基のうちの少なくとも1つの官能基を有する。被膜形成工程(S16)では、例えば浸漬処理、スプレー塗布処理又は刷毛塗布処理を実行し、金属部材2の表面5とトリアジンチオール誘導体を含む結合剤とを反応させる。
最初に、浸漬処理による被膜3の形成を説明する。トリアジンチオール誘導体を含む結合剤は液体である。浸漬処理では、ブラスト加工された金属部材2の酸化膜6を、液体の結合剤に所定の時間、浸漬させる。結合剤内のトリアジンチオール誘導体は、金属部材2の酸化膜6の水酸基、カルボニル基、及びカルボキシル基のうちの少なくとも1つの官能基と化学的に結合する。このように、金属部材2の表面5にトリアジンチオール誘導体を含む液体の結合剤を接触させることができ、金属部材2の表面5に被膜3が形成される。
次に、スプレー塗布処理による被膜3の形成を説明する。スプレー塗布処理では、例えば、トリアジンチオール誘導体を含む液体の結合剤をスプレー容器内に貯留させる。スプレー容器は、液体の結合剤を噴射可能である。スプレー塗布処理では、ブラスト加工された金属部材2の酸化膜6に対してスプレー容器を用いて液体の結合剤を噴射させ、金属部材2の表面5に付着させる。このように、金属部材2の表面5にトリアジンチオール誘導体を含む液体の結合剤を接触させることができ、金属部材2の表面5に被膜3が形成される。
次に、刷毛塗布処理による被膜3の形成を説明する。刷毛塗布処理では、例えば、トリアジンチオール誘導体を含む液体の結合剤を貯留容器内に貯留させ、刷毛を貯留容器内に浸漬させ、刷毛に液体の結合剤を付着させる。刷毛塗布処理では、ブラスト加工された金属部材2の酸化膜6に対して刷毛を用いて液体の結合剤を塗布させ、金属部材2の表面5に付着させる。このように、金属部材2の表面5にトリアジンチオール誘導体を含む液体の結合剤を接触させることができ、金属部材2の表面5に被膜3が形成される。
ブラスト加工工程(S12)の後において、金属部材2の表面5にはブラスト加工により剥離した酸化膜6又は砥粒(噴射材)などの微粒子が付着している場合がある。例えば、微粒子は、金属部材2の静電気力によって金属部材2の表面5に吸着され、又は、噴射ノズル12における砥粒の噴射力によって金属部材2の表面5に突き刺さることがある。この場合、金属部材2の表面5を洗浄する必要があるが、被膜形成工程(S16)では、結合剤を含む洗浄液により、金属部材2の表面5を洗浄しながら被膜3を形成してもよい。被膜形成工程(S16)では、トリアジンチオール誘導体を含む結合剤を極性溶媒に溶かし、洗浄液を生成する。極性溶媒は、例えば、常温の純水である。
浸漬処理において金属部材2の表面5を洗浄する場合、例えば、洗浄液に金属部材2を浸漬させた状態で金属部材2を振動させる。例えば、ポンプなどを用いて洗浄液を金属部材2の表面5に向けて噴射させ、水流を形成させる。例えば、洗浄液に金属部材2を浸漬させた状態で液体に超音波を照射する。これらのうちの少なくとも1つの処理により、金属部材2の表面5が洗浄され、金属部材2の表面5に付着した微粒子の除去と被膜3の形成とを同時に行うことができる。
スプレー塗布処理において金属部材2の表面5を洗浄する場合、例えば、スプレー容器内に洗浄液を貯留させ、スプレー容器の洗浄液を噴射する圧力により金属部材2の表面5に付着した微粒子を剥離させる。これにより、金属部材2の表面5が洗浄され、金属部材2の表面5に付着した微粒子の除去と被膜3の形成とを同時に行うことができる。
刷毛塗布処理において金属部材2の表面5を洗浄する場合、例えば、貯留容器内に洗浄液を貯留させ、刷毛を貯留容器内に浸漬させ、刷毛に洗浄液を付着させる。洗浄液が付着した刷毛を金属部材2の表面5に擦り付けることにより金属部材2の表面5に付着した微粒子を剥離させる。これにより、金属部材2の表面5が洗浄され、金属部材2の表面5に付着した微粒子の除去と被膜3の形成とを同時に行うことができる。
次に、図示しない成形機は、接合工程(S18)として、上述した金型20を用いて成形を行う。まず、金型20が型開きされ、被膜3が形成された金属部材2が空間22に装着されて、金型20が型閉じされる。そして、成形機は、設定された樹脂温度を有する溶解した樹脂を樹脂注入口から金型20の内部に注入する。注入された樹脂は、スプルー24、ランナー25及びゲート26を通り、空間23に充填される。成形機は、圧力センサ27の検出結果に基づいて樹脂の充填圧力や射出率を制御する。成形機は、温度センサ28の検出結果に基づいて、金型温度が設定値になるように制御する。また、成形機は、圧力センサ27の検出結果に基づいて、設定された保持時間の間、圧力が設定値となるように制御する。その後、成形機は、設定された熱処理温度及び熱処理時間に基づいて、熱処理を行う。このとき、被膜3に含まれるチオール基と樹脂部材4の官能基とが共重合することで被膜3と樹脂部材4とが接合する。その後、成形機は、金型20を型開きして、金属部材2、被膜3、及び樹脂部材4が一体化された複合部材1を取り出す。接合工程(S18)が終了すると、図8に示されたフローチャートが終了する。これにより、図11の(C)に示される複合部材1が製造される。
以上説明したように、複合部材1の製造方法MTによれば、ブラスト加工工程(S12)において、金属部材2の表面5を構成する酸化膜6はブラスト加工によって薄くなる。被膜形成工程(S16)において、薄くなった酸化膜6にトリアジンチオール誘導体を含む結合剤が供給され、トリアジンチオール誘導体とブラスト加工された金属部材2の表面5に存在する官能基とを結合させた被膜3が形成される。接合工程(S18)において、被膜3のトリアジンチオール誘導体と樹脂部材4の表面に存在する官能基とを結合させることで、被膜3が形成された金属部材2の表面5に樹脂部材4が接合される。トリアジンチオール誘導体を含む結合剤は、他の分子結合剤に比べて、成膜性に優れるものの金属部材との接合強度が劣る。しかしながら、トリアジンチオール誘導体を含む結合剤は、ブラスト加工された金属部材2の薄い酸化膜6に対して高い接合強度を有する。この複合部材1の製造方法MTは、ブラスト加工工程(S12)の後に被膜形成工程(S16)を行うことで、ブラスト加工工程(S12)を行わずに被膜形成工程(S16)を行う場合と比べて、金属部材2とトリアジンチオール誘導体を含む結合剤により形成される被膜3との接合強度を向上させることができる。これにより、この複合部材1の製造方法MTは、金属部材2と樹脂部材4との接合強度を向上させることができる。また、ブラスト加工により金属部材2の表面5に凹凸7が形成される。このため、複合部材1において、金属部材2と被膜3及び樹脂部材4との間にアンカー効果を奏する。さらに、ブラスト加工された酸化膜6の凹凸7は被膜3によってコーティングされるため、凹凸7の鋭角は樹脂部材4に直接接触しない。これにより、複合部材1は、凹凸7の鋭角を起点とする樹脂部材4の破断を抑制できる。
複合部材1の製造方法MTは、ブラスト加工工程(S12)において、30μm以上710μm以下のサイズの砥粒を用いることにより、酸化膜6の厚さを9nm以上13nm以下程度にすることができる。トリアジンチオール誘導体を含む結合剤は、9nm以上13nm以下程度の厚さの酸化膜6に対して高い接合強度を発揮する。
複合部材1の製造方法MTは、被膜形成工程(S16)において結合剤を含む洗浄液を用いて、金属部材2の表面5を洗浄しながら被膜3を形成することができる。これにより、金属部材2の表面5に付着した微粒子の除去と被膜3の形成とを同時に行うことができるため、この複合部材1の製造方法MTは、作業効率が向上する。
複合部材1の製造方法MTは、表面処理工程(S14)において、水酸基、カルボニル基、及びカルボキシル基のうちの少なくとも1つの官能基が酸化膜6に多く導入される。結合剤に含まれるトリアジンチオール誘導体は、金属部材2の表面5の水酸基、カルボニル基、及びカルボキシル基のうちの少なくとも1つの官能基と結合する。このため、金属部材2の表面5に水酸基、カルボニル基、及びカルボキシル基のうちの少なくとも1つの官能基が導入されるほど金属部材2とトリアジンチオール誘導体を含む結合剤との接合強度が増加する。この複合部材1の製造方法MTは、表面処理工程(S14)を含むことによって、金属部材2と樹脂部材4との接合強度をさらに向上できる。
以上、本実施形態について説明したが、本発明は、上記本実施形態に限定されるものでなく、本実施形態以外にも、その主旨を逸脱しない範囲内において種々変形して実施可能であることは勿論である。例えば、製造方法MTは、表面処理工程(S14)を実行しなくてもよい。金属部材2は、その表面5において水酸基、カルボニル基、及びカルボキシル基のうちの少なくとも1つの官能基が既に導入されている場合があり、その導入量に応じて、表面処理工程(S14)の実施の有無又は所定の実施時間を決定してもよい。被膜形成工程(S16)において、被膜3のトリアジンチオール誘導体のチオール基は、金属部材2と化学結合してもよい。このとき、被膜3のトリアジンチオール誘導体に含まれる第1級アミン、第2級アミン、第3級アミン、エポキシ基、水酸基、及びアルキル基のうちの少なくとも1つの官能基は、樹脂部材4と化学結合してもよい。
[金属部材、樹脂部材の変形例]
上記実施形態に係る金属部材2及び樹脂部材4として、板状部材を例として示したが、形状に限定されることはなく、互いに接触可能なあらゆる形状を採用することができる。上記実施形態に係る樹脂部材4は、金属部材2の表面5の一部に接触していたが、金属部材2の表面5全てに接触していてもよい。
[射出成形の変形例]
射出成形は、インサート成形に限定されるものではなく、アウトサート成形であってもよい。
[噴射材の砥粒サイズ]
最初にブラスト加工工程(S12)を実行する前の金属部材2の酸化膜6の厚さを計測した。オージェ電子分光法(AES:Auger electron spectroscopy)を用いて金属部材2の酸化膜6の深さ方向分析を行った。金属部材2として、銅を用いた。酸化物/金属の界面付近では酸化物と金属成分が同時に検出されるためにこれらをスペクトル合成法によって分離して、酸化膜6の厚さを求めた。ブラスト加工を実行する前の酸化膜6の厚さは72nmであった。次に、図3~図6に示されるブラスト加工装置を用いてブラスト加工工程(S12)を実行後、金属部材2の酸化膜6の厚さを計測した。砥粒の中心粒径が600μm以上710μm以下の噴射材を用いた場合、酸化膜6の厚さは13nmであった。砥粒の中心粒径が64μm以上60μm以下の噴射材を用いた場合、酸化膜6の厚さは9nmであった。このため、少なくとも710μm以下の噴射材を用いることで、金属部材2の酸化膜6を13nm以下に薄くできることが確認された。なお、パフ研磨を実行した場合、酸化膜6の厚さは16nmであった。陽極酸化法を実行した場合、酸化膜6の厚さは68nmであった。
[ブラスト加工又は被膜形成の有無と剪断強度との確認]
実施例1及び比較例1~3を用意して剪断強度を確認した。
[実施例1]
図3~図6に示されるブラスト加工装置を用いてブラスト加工工程(S12)を実行した。金属部材2は、銅板(日本工業規格JIS:C1020)を用いた。ブラスト加工には、材料がホワイトアルミナ、砥粒中心粒径が63μm以上76μm以下の噴射材を用いた。ブラスト圧は1.0MPaとした。続いて、表面処理工程(S14)を実行した。表面処理工程(S14)として、コロナ放電処理を実行した。続いて被膜形成工程(S16)を実行した。ブラスト加工された銅板をトリアジンチオール誘導体の○℃の溶液に○分間浸漬させた。続いて、接合工程(S18)を実行した。図6及び図7に示される金型20を用いて、金属部材2に樹脂部材4を接合させた。樹脂部材4は、縦、横、厚さが10mm×46mm×3.0mmとなるように設定した。樹脂部材4の材料は、ポリフェニレンサルファイド樹脂(PPS)を用いた。樹脂部材4として、成分の異なる3つのPPSを用意した。出射時において、金型温度は160℃、出射速度は20mm/s、出射圧力は63MPa以上93MPa以下、出射時間は0.66sとした。保持時において、保持圧力は80MPa、保持時間は8sとした。金属部材2と樹脂部材4との重なりは6mmとした。
[比較例1~3]
比較例1は、金属部材2として、ブラスト加工工程(S12)及び被膜形成工程(S16)を実行していない銅板(日本工業規格JIS:C1020)を用いた。接合工程(S18)は実施例1と同一とした。
比較例2は、金属部材2として、ブラスト加工工程(S12)を実行せず、実施例1と同一の被膜形成工程(S16)を実行した銅板(日本工業規格JIS:C1020)を用いた。接合工程(S18)は実施例1と同一とした。
比較例3は、金属部材2として、実施例1と同一のブラスト加工工程(S12)を実行し、被膜形成工程(S16)を実行していない銅板(日本工業規格JIS:C1020)を用いた。接合工程(S18)は実施例1と同一とした。
[接合強度評価]
上記条件で作成された実施例1及び比較例1~3の剪断強度を測定した。剪断強度は、ISO 19096に準拠した試験方法で測定した。測定結果を図12に示す。
図12は、実施例に係る剪断強度の測定結果である。図12に示されるように、実施例1及び比較例1~3それぞれにおいて、成分の異なる3つのPPSを接合させ、それぞれの剪断強度を測定した。比較例1の剪断強度は、「0.0MPa」、「0.0MPa」、「0.0MPa」であり、比較例2の剪断強度は、「0.9MPa」、「0.3MPa」、「13.0MPa」であり、比較例3の剪断強度は、「6.3MPa」、「6.3MPa」、「8.6MPa」であり、実施例1の剪断強度は、「26.6MPa」、「23.6MPa」、「34.1MPa」であった。
比較例1と比較例2とを比較することにより、被膜形成工程(S16)だけでは剪断強度の向上に大きく寄与しないことが確認された。比較例1と比較例3とを比較することにより、ブラスト加工工程(S12)は剪断強度の向上に寄与することが確認された。実施例1と比較例1~3とを比較することにより、ブラスト加工工程(S12)と被膜形成工程(S16)との組合せは、剪断強度の向上に大きく寄与することが確認された。また、3種類のPPSの結果全てが上述した傾向となったため、ブラスト加工工程(S12)と被膜形成工程(S16)との組合せは、樹脂部材4の材質に関わらず、剪断強度の向上に大きく寄与することが確認された。
[ブラスト加工条件と剪断強度との確認]
実施例2、実施例3及び比較例4~6を用意して剪断強度を確認した。
[実施例2]
図3~図6に示されるブラスト加工装置を用いてブラスト加工工程(S12)を実行した。金属部材2は、銅板(日本工業規格JIS:C1020)を用いた。ブラスト加工前の金属部材2の酸化膜6の厚さは、72nm以上であった。ブラスト加工には、材料がホワイトアルミナ、砥粒中心粒径が64μm以上710μm以下の噴射材を用いた。ブラスト圧は1.0MPaとした。続いて、表面処理工程(S14)を実行した。表面処理工程(S14)として、コロナ放電処理を実行した。続いて被膜形成工程(S16)を実行した。ブラスト加工された銅板をトリアジンチオール誘導体の○℃の溶液に○分間浸漬させた。続いて、接合工程(S18)を実行した。図6及び図7に示される金型20を用いて、金属部材2に樹脂部材4を接合させた。樹脂部材4は、縦、横、厚さが10mm×46mm×3.0mmとなるように設定した。樹脂部材4の材料は、ポリフェニレンサルファイド樹脂(PPS)を用いた。樹脂部材4として、成分の異なる3つのPPSを用意した。出射時において、金型温度は160℃、出射速度は20mm/s、出射圧力は63MPa以上93MPa以下、出射時間は0.66sとした。保持時において、保持圧力は80MPa、保持時間は8sとした。金属部材2と樹脂部材4との重なりは6mmとした。なお、金属部材2の酸化膜6の厚さは、9nm以上13nm以下となった。
[実施例3]
実施例2において、ブラスト加工に用いた噴射材は、砥粒中心粒径が710μmより大きく、1000μm以下である。実施例2のそれ以外の条件は実施例1と同一の条件とした。なお、金属部材2の酸化膜6の厚さは、16nm以上72nm未満となった。
[比較例4~6]
比較例4は、金属部材2として、実施例1と同一のブラスト加工工程(S12)を実行し、被膜形成工程(S16)を実行していない銅板(日本工業規格JIS:C1020)を用いた。接合工程(S18)は実施例2と同一とした。なお、金属部材2の酸化膜6の厚さは、9nm以上13nm以下となった。
比較例6は、金属部材2として、ブラスト加工工程(S12)を実行せず、実施例1と同一の被膜形成工程(S16)を実行した銅板(日本工業規格JIS:C1020)を用いた。接合工程(S18)は実施例2と同一とした。なお、金属部材2の酸化膜6の厚さは、ブラスト加工工程(S12)を実行していないため、72nm以上のままであった。
比較例6は、金属部材2として、ブラスト加工工程(S12)及び被膜形成工程(S16)を実行していない銅板(日本工業規格JIS:C1020)を用いた。接合工程(S18)は実施例1と同一とした。なお、金属部材2の酸化膜6の厚さは、ブラスト加工工程(S12)を実行していないため、72nm以上のままであった。
[接合強度評価]
上記条件で作成された実施例2、実施例3及び比較例4~6の剪断強度を測定した。剪断強度は、ISO 19096に準拠した試験方法で測定した。測定結果を図13に示す。接合性の欄における接合強度の「◎」は従来の接合強度に比べて著しく増大したことを示し、「○」は「◎」に比べて接合強度は高くないものの、従来の接合強度に比べて増大したことを示し、「×」は従来の接合強度と同等であることを示す。
図13は、実施例に係る加工条件及び剪断強度の結果である。図13に示されるように、実施例2、実施例3及び比較例4~6それぞれにおいて、成分の異なる3つのPPSを接合させ、それぞれの剪断強度の平均を測定している。実施例2の剪断強度は、「約40MPa」であり、実施例3の剪断強度は、「約20MPa」であり、比較例4の剪断強度の平均は、「約10MPa」、であり、比較例5の剪断強度の平均は、「約15MPa」であり、比較例6の剪断強度は、「約0MPa」であった。
実施例2と実施例3とを比較することにより、ブラスト加工工程(S12)により金属部材2の酸化膜6の厚さが薄ければ薄いほど、剪断強度の向上に大きく寄与することが確認された。実施例3と比較例4とを比較することにより、ブラスト加工工程(S12)だけでは剪断強度の向上に寄与しないことが確認された。実施例3と比較例5とを比較することにより、被膜形成工程(S16)だけでは剪断強度の向上に大きく寄与しないことが確認された。実施例2,3と比較例4~6とを比較することにより、ブラスト加工工程(S12)と被膜形成工程(S16)との組合せは、剪断強度の向上に大きく寄与することが確認された。
1…複合部材、2…金属部材、3…被膜、4…樹脂部材、5…表面、6…酸化膜、7…凹凸、8…一部領域、10…ブラスト加工装置、11…処理室、12…噴射ノズル、13…貯留タンク、14…加圧室、15…圧縮気体供給機、16…定量供給部、17…連接管、18…加工テーブル、19…制御部、20…金型、21a…上金型、21b…下金型、22…空間、23…空間、24…スプルー、25…ランナー、26…ゲート、27…圧力センサ、28…温度センサ、115…圧縮気体流、120…噴射管ホルダー、121…収束加速部、122…噴射材吐出口、123…噴射材導入口、124…噴射管、L…軌跡、MT…製造方法、P…送りピッチ。

Claims (6)

  1. 金属部材と樹脂部材とを接合した複合部材の製造方法であって、
    前記金属部材の表面を構成する酸化膜をブラスト加工するブラスト加工工程と、
    ブラスト加工された前記金属部材の前記酸化膜に対して、第1級アミン、第2級アミン、第3級アミン、エポキシ基、水酸基、及びアルキル基のうちの少なくとも1つの官能基を有するトリアジンチオール誘導体を含む結合剤を供給し、前記トリアジンチオール誘導体とブラスト加工された前記金属部材の表面に存在する官能基とを結合させた被膜を形成する被膜形成工程と、
    前記被膜の前記トリアジンチオール誘導体と前記樹脂部材の表面に存在する官能基とを結合させる接合工程と、
    を含み、
    前記ブラスト加工工程で用いられる砥粒の粒子径は、30μm以上1000μm以下であり、
    前記被膜形成工程は、前記結合剤を含む洗浄液を供給することによって、前記金属部材の表面を洗浄しながら前記被膜を形成する、
    複合部材の製造方法。
  2. 前記ブラスト加工工程で用いられる砥粒の粒子径は、30μm以上710μm以下である、請求項1に記載の複合部材の製造方法。
  3. 前記ブラスト加工工程の後、かつ、前記被膜形成工程の前に、水酸基、カルボニル基、及びカルボキシル基のうちの少なくとも1つの官能基を前記酸化膜に導入する表面処理工程を含む、請求項1又は2に記載の複合部材の製造方法。
  4. その表面を構成する酸化膜が凹凸を有し、かつ、前記酸化膜の厚さが9nm以上13nm以下である金属部材と、
    第1級アミン、第2級アミン、第3級アミン、エポキシ基、水酸基、及びアルキル基のうちの少なくとも1つの官能基を有するトリアジンチオール誘導体を含み、前記トリアジンチオール誘導体と前記金属部材の表面に存在する官能基とが結合し、前記酸化膜を覆う被膜と、
    その表面に存在する官能基と前記被膜の前記トリアジンチオール誘導体とが結合した樹脂部材と、
    を備える、複合部材。
  5. 金属部材と樹脂部材とを接合した複合部材の製造方法であって、
    前記金属部材の表面を構成する酸化膜をブラスト加工するブラスト加工工程と、
    ブラスト加工された前記金属部材の前記酸化膜に対して、第1級アミン、第2級アミン、第3級アミン、エポキシ基、水酸基、及びアルキル基のうちの少なくとも1つの官能基を有するトリアジンチオール誘導体を含む結合剤を供給し、前記トリアジンチオール誘導体とブラスト加工された前記金属部材の表面に存在する官能基とを結合させた被膜を前記酸化膜上に形成する被膜形成工程と、
    前記被膜の前記トリアジンチオール誘導体と前記樹脂部材の表面に存在する官能基とを結合させる接合工程と、
    を含み、
    前記ブラスト加工工程で用いられる砥粒の粒子径は、30μm以上710μm以下である、
    複合部材の製造方法。
  6. 前記ブラスト加工工程の後、かつ、前記被膜形成工程の前に、水酸基、カルボニル基、及びカルボキシル基のうちの少なくとも1つの官能基を前記酸化膜に導入する表面処理工程を含む、請求項5に記載の複合部材の製造方法。
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