JP7226058B2 - レーザ溶接方法及びレーザ溶接装置 - Google Patents

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Description

ここに開示する技術は、レーザ溶接方法及びレーザ溶接装置に関する。
特許文献1には、レーザ溶接方法の一例として、円筒状部と、この円筒状部の外周面から突出したフランジ部と、を有する第1金属部材にリング状の第2金属部材を嵌合した状態で、第2金属部材及びフランジ部の間を円筒状部の周方向に沿ってレーザ溶接する方法が開示されている。
前記特許文献1に記載されているような方法でレーザ溶接する場合、溶接中の入熱及び溶接後の冷却によって、第2金属部材が前記円筒状部の中心軸方向に変形(膨張、収縮)し、溶接後において中心軸方向に残留歪みが生じる場合がある。この場合、第2金属部材が中心軸方向に変形することになる。また、そうした残留歪みが、第2金属部材において周方向にばらつく可能性がある。
そこで、前記特許文献1には、第2金属部材をフランジ部に向けて押圧する加圧手段(第1クランプ部材)に、周方向に間隔をあけて複数の歪み検出手段(歪みゲージ)を設けることが記載されている。同文献によれば、第1及び第2金属部材の当接部に対するレーザ溶接の後、各歪み検出手段より検出された残留歪み量に基づいて、第1及び第2金属部材の溶接良否を判定することができる。
特開2016-16412号公報
しかしながら、前記特許文献1に記載されている方法では、レーザ溶接が完了した後に、その溶接良否を判定することしかできず、歪みの発生そのものを抑制することはできなかった。
すなわち、前記特許文献1に記載されているように、第1金属部材に第2金属部材を加圧した状態で、周方向に沿ってレーザ溶接を行った場合、周方向における最終溶接部に応力が集中してしまい、その最終溶接部が座屈する可能性がある。
ここに開示する技術は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、最終溶接部における座屈の発生を抑制することにある。
ここに開示する技術は、円筒状部、及び該円筒状部の外周面から突出したフランジ部を有する第1金属部材と、該外周面に嵌合されたリング状の第2金属部材と、を前記円筒状部の周方向に沿ってレーザ溶接するレーザ溶接方法に係る。このレーザ溶接方法は、前記第2金属部材を前記外周面に嵌合する工程と、前記第2金属部材を前記フランジ部に向けて加圧する加圧手段によって、前記外周面に嵌合された前記第2金属部材を前記フランジ部に当接させる工程と、前記第1及び第2金属部材が互いに当接してなる当接部を、前記周方向に沿ってレーザ溶接する工程と、を備える。
そして、前記加圧手段は、該加圧手段の加圧方向における歪み量を検出するように、前記周方向に沿って複数箇所に設けられた歪み検出手段を有し、前記レーザ溶接方法は、前記歪み検出手段による検出結果に基づいて、前記レーザ溶接の最中に前記加圧手段の加圧量を調整する。
この方法によれば、第1金属部材に第2金属部材を加圧した状態で、周方向に沿ってレーザ溶接を行っていくことになる。そのため、前述のように、周方向における最終溶接部に応力が集中してしまい、その最終溶接部が座屈する可能性がある。
しかしながら、前記の方法によれば、加圧手段には、周方向に沿った複数箇所に歪み検出手段が設けられている。仮に、その歪み検出手段により検出された歪み量が大きかった場合には、その歪み量が小さかった場合に比して、最終溶接部において座屈が生じる可能性が高いと判定することができる。その場合は、例えば加圧量を低減することで、座屈の発生を抑制することができる。
このように、歪み検出手段による検出結果に基づいて加圧量を調整することで、最終溶接部における座屈の発生を抑制することができる。
また、前記レーザ溶接方法は、前記歪み量の大きさが所定の基準値以上の場合には、該基準値未満の場合に比して前記加圧手段による加圧力を低減する、としてもよい。
この方法によれば、最終溶接部における座屈の発生を抑制する上で有利になる。
また、前記第1及び第2金属部材の少なくとも一方は、前記当接部に連通する内部空間を区画する、としてもよい。
第1及び第2金属部材の当接部には、溶接用のレーザが照射されることになる。一般に、溶接用のレーザが照射される部位には、外部から侵入したガス等によってブローホールが生じる可能性がある。ブローホールの発生は、溶接部の強度を低下し得るため望ましくない。
一方、前記の方法によれば、レーザが照射される当接部は、内部空間に連通することになる。このように構成することで、ブローホールを形成する可能性のあるガスを、当接部から内部空間に排出することが可能となる。このことは、溶接部の強度を高める上で有効である。
こうした内部空間を設けた場合、第1及び第2金属部材における当接部の面積が縮小し、該当接部の強度が低下する可能性がある。このことは、最終溶接部に座屈を招くおそれがあるため望ましくない。
しかしながら、前記の方法のように、歪み検出手段による検出結果に基づいて加圧量を調整することで、内部空間によるブローホールの抑制と、最終溶接部における座屈の抑制と、を両立することができる。
また、前記当接部の外面には、前記周方向に沿って延びる溝部が設けられている、としてもよい。
一般的なレーザ溶接においては、溶接部の隙間を埋めるための溶加材(フィラー材)を用いる場合がある。前記の構成によれば、当接部の外面に溝部を設けることで、そうしたフィラー材を受け入れるためのスペースを確保することができる。
こうした溝部を設けた場合、第1及び第2金属部材における当接部の面積が縮小し、該当接部の強度が低下する可能性がある。このことは、最終溶接部に座屈を招くおそれがあるため望ましくない。
しかしながら、前記の方法のように、歪み検出手段による検出結果に基づいて加圧量を調整することで、溝部によるフィラー材の受け入れと、最終溶接部における座屈の発生の抑制と、を両立することができる。
また、前記加圧手段は、前記第2金属部材を押圧することによって、該第2金属部材を前記フランジ部に向けて加圧する押圧部を有し、前記押圧部は、前記周方向に並んだ複数の部材に分割され、前記複数の部材のそれぞれに、前記歪み検出手段が設けられている、としてもよい。
この方法によれば、歪み検出手段の検出精度を高めることができる。
また、前記レーザ溶接方法は、前記歪み検出手段による検出結果に基づいて、前記レーザ溶接の開始前に前記第2金属部材の寸法精度不良を判定する工程を備える、としてもよい。
第2金属部材に寸法精度不良が生じていた場合、レーザ溶接後に座屈に至る可能性がある。この寸法精度不良は、歪み検出手段によって判定することができる。
そこで、前記の方法によれば、歪み検出手段による検出結果に基づいて、レーザ溶接の開始前に第2金属部材の寸法精度不良を判定する。このように構成することで、最終溶接部における座屈の発生を抑制する上で有利になる。
また、前記第1金属部材は、車両用デファレンシャル装置のデフケースであり、前記第2金属部材は、前記デフケースに固定されるリングギヤである、としてもよい。
前記の方法によれば、座屈のないリングギヤをデフケースに固定することができるので、車両用デファレンシャル装置が車両に搭載された状態で、ギヤノイズ及び振動が生じるのを防止することができる。
また、ここに開示する別の技術は、円筒状部、及び該円筒状部の外周面から突出したフランジ部を有する第1金属部材と、該外周面に嵌合されたリング状の第2金属部材と、を前記円筒状部の周方向に沿ってレーザ溶接するレーザ溶接装置に係る。このレーザ溶接装置は、前記外周面に嵌合された前記第2金属部材が前記フランジ部に当接するように、前記第2金属部材を前記フランジ部に向けて加圧する加圧手段と、前記第1及び第2金属部材が互いに当接してなる当接部を、前記周方向に沿ってレーザ溶接するレーザ出射手段と、を備える。
そして、前記加圧手段は、該加圧手段の加圧方向における歪み量を検出するように、前記周方向に沿って複数箇所に設けられた歪み検出手段を有し、前記レーザ溶接装置は、前記歪み検出手段による検出結果に基づいて、前記レーザ溶接の最中に前記加圧手段の加圧量を調整する調整手段をさらに備える。
この構成によれば、歪み検出手段による検出結果に基づいて加圧量を調整することで、最終溶接部における座屈の発生を抑制することができる。
以上説明したように、前記レーザ溶接方法及びレーザ溶接装置によれば、最終溶接部における座屈の発生を抑制することができる。
図1は、レーザ溶接装置の構成を例示する断面図である。 図2Aは、第1及び第2金属部材の当接部を例示する断面図である。 図2Bは、第1及び第2金属部材の当接部を拡大して例示する図である。 図3は、第1クランプ部材の構成を例示する斜視図である。 図4は、第1クランプ部材の構成を例示する断面図である。 図5は、レーザ溶接により生じるブローホールを説明するための図である。 図6は、当接部における圧縮応力を説明するための図である。 図7は、加圧力と圧縮応力との関係を例示する図である。 図8は、レーザ溶接方法の具体的な手順を例示するフローチャートである。
以下、本開示の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の説明は例示である。
図1は、レーザ溶接装置1の構成を例示する断面図である。また、図2Aは、第1及び第2金属部材2,3の当接部4を例示する断面図であり、図2Bは、第1及び第2金属部材2,3の当接部4を拡大して例示する図である。さらに、図3は、第1クランプ部材7の構成を例示する斜視図であり、図4は、第1クランプ部材7の構成を例示する断面図である。また、図5は、レーザ溶接により生じるブローホールBを説明するための図である。
図1に例示するレーザ溶接装置1は、円筒状部2a、及び該円筒状部2aの外周面から突出したフランジ部2bを有する第1金属部材2と、該外周面に嵌合されたリング状の第2金属部材3と、を円筒状部2aの周方向に沿ってレーザ溶接するものである。
具体的に、本実施形態に係る第1金属部材2は、車両用デファレンシャル装置のデフケースであって、鋳鉄からなる。この第1金属部材2は、第2金属部材3が嵌合される円筒状部2aと、第2金属部材3が当接するフランジ部2bと、を有する。
このうち円筒状部2aは、中心軸C方向に沿って延びる円筒状に形成されており、その中心軸C方向の一側(図1の右側)の外周面からフランジ部2bが突出している。このフランジ部2bは、リング状に形成されており、円筒状部2aの中心軸C方向における前記一側の外周面から径方向外側に向かって、全周にわたり突出している。
一方、本実施形態に係る第2金属部材3は、デフケースとしての第1金属部材2に固定されるリングギヤ(ハイポイドギヤ)であって、クロム鋼からなる。第2金属部材3の中心軸は、円筒状部2aの中心軸Cと略一致している。この第2金属部材3には、中心軸Cに沿って第1金属部材2が挿入される。これにより、第2金属部材3は、第1金属部材2の外周面に嵌合されることになる。
なお、円筒状部2aの中心軸Cは、デフケース全体の中心軸であって、車両における左右の車輪にそれぞれ連結されたドライブシャフトの中心軸でもある。車両に搭載された前記車両用デファレンシャル装置において、デフケースとしての第1金属部材2、及び、リングギヤとしての第2金属部材3は、円筒状部2aの中心軸Cのまわりに回転(自転)可能に支持され、この回転(自転)が、前記左右のドライブシャフトに同じ回転数又は異なる回転数でもって伝達されるように構成される。
本実施形態に係るレーザ溶接装置1は、第1金属部材2の外周面に第2金属部材3を嵌合するとともに、この第2金属部材3をフランジ部2bに当接せしめた状態で、第2金属部材3とフランジ部2bとが互いに当接してなる当接部4を、その周方向に沿って全周にわたりレーザ溶接するように構成されている。
ここで、第2金属部材3をフランジ部2bに当接させるために、レーザ溶接装置1は、2つのクランプ部材7,8を備えている。以下、2つのクランプ部材7,8のうちの一方を第1クランプ部材7と呼称し、他方を第2クランプ部材8と呼称する。
図2A及び図2Bに例示するように、第1及び第2クランプ部材7,8は、第2金属部材3におけるフランジ部2b側の側面3a(図1における右側の側面)が、第1金属部材2のフランジ部2bにおける円筒状部2a側の側面2d(図1における左側の側面)に当接するように、第1及び第2金属部材2,3を中心軸C方向に挟んでクランプする。
このうち、第1クランプ部材7は、略円筒状に形成されており、第1金属部材2と略同軸に配置されている。この第1クランプ部材7は、第1金属部材2の外周面に嵌合された第2金属部材3がフランジ部2bに当接するように、第2金属部材3をフランジ部2bに向けて加圧することができる。
具体的に、第1クランプ部材7は、第2金属部材3を押圧するためのクランプ面71を有している。このクランプ面71は、図3に示すように円環状に形成されており、第2金属部材3(具体的には、第2金属部材3におけるフランジ部2b側とは反対側の側面)に当接した状態で、第2金属部材3をフランジ部2b側(図1における右側)へ押圧する。クランプ面71が第2金属部材3を押圧することによって、第2金属部材3は、フランジ部2bに向けて加圧される。なお、第1クランプ部材7による加圧量(具体的には加圧力)は、第1クランプ部材7に連結されたプレス装置12によって制御されるようになっている。
第1クランプ部材7は、本実施形態における「加圧手段」の例示である。また、クランプ面71は、本実施形態における「押圧部」の例示である。押圧部としてのクランプ面71は、図3及び図4に例示するように、周方向に並んだ複数の部材71a,71b,71c,71dに分割されている。
具体的に、第1クランプ部材7におけるクランプ面71側の端部には、図3及び図4に例示するように、中心軸C方向に沿って4本の溝72が設けられている。4本の溝72は、周方向において90度おきに設けられていて、円環状のクランプ面71を4つの円弧に分断する。これにより、クランプ面71は、第1クランプ面71aと、第2クランプ面71bと、第3クランプ面71cと、第4クランプ面71dと、に分割される。
一方、第2クランプ部材8は、第1クランプ部材7と同様に略円筒状に形成されており、第1金属部材2と略同軸に配置されている。図1及び図2Aに例示するように、第2クランプ部材8は、そのクランプ面8aがフランジ部2bにおける円筒状部2aとは反対側の側面に当接した状態で、フランジ部2bを第2金属部材3側(図1における左側)へ押圧する。第2クランプ部材8のクランプ面8aがフランジ部2bを押圧することによって、フランジ部2bは、第2金属部材3に向けて加圧される。
第1及び第2クランプ部材7,8がそれぞれ第2金属部材3及びフランジ部2bを押圧することにより、第1金属部材2のフランジ部2bにおける円筒状部2a側の側面3aと、第2金属部材3におけるフランジ部2b側の側面2dと、が所定のクランプ力(例えば数10kN)でもって当接することになる。これにより、第2金属部材3は、第1金属部材2のフランジ部2bに押し当てられて、第1金属部材2に対して中心軸C方向に位置決めされることになる。そうして、第1及び第2金属部材2,3が互いに当接することで、第1金属部材2と第2金属部材3の間に当接部4が構成される。
また、図1及び図2Aに例示するように、第1クランプ部材7におけるクランプ面71側の内周部には、第1嵌合部7bが形成されている。この第1嵌合部7bは、第1金属部材2に設けられた円筒状部2c(円筒状部2aよりも僅かに径が小さい)に嵌合する。この円筒状部2cは、第1金属部材2において、円筒状部2aに対してフランジ部2bとは反対側に設けられている。第1クランプ部材7におけるクランプ面71側の端部及びその近傍部は、リングギヤとしての第2金属部材3の径方向内側に入り込む。その状態では、クランプ面71は、第2金属部材3におけるフランジ部2bとは反対側の側面に当接することになる。
一方、第2クランプ部材8の内周部には、第2嵌合部8bが形成されている。この第2嵌合部8bは、第1金属部材2の中心軸C方向の前記一側(第1クランプ部材7とは反対側)の端部に嵌合する。第2クランプ部材8は、電動モータ等を含む駆動装置11に連結されている。この駆動装置11は、第2クランプ部材8を介して、前記のようにクランプされた第1及び第2金属部材2,3を中心軸Cまわりに回転させる。なお、駆動装置11を第2金属部材3と連結し、前記のようにクランプされた第1及び第2金属部材2,3を中心軸Cまわりに回転させるように構成してもよい。
本実施形態に係るレーザ溶接装置1は、第1及び第2金属部材2,3の当接部4に向けてレーザ光を照射することにより、この当接部4を周方向に沿ってレーザ溶接するレーザ出射装置15をさらに備えている。レーザ出射装置15は、本実施形態における「レーザ出射手段」の例示である。
ここで、レーザ出射装置15は、不図示の支持部材により支持されている。本実施形態では、第1及び第2金属部材2,3の当接部4に溝部4aを設けておき、この溝部4aにフィラー材30を供給しつつレーザ溶接する。そのために、レーザ出射装置15は、ワイヤー状のフィラー材30を供給するフィラー材供給装置(不図示)を有している。
具体的に、本実施形態に係る溝部4aは、第1及び第2金属部材2,3における当接部4の外面(径方向外側に面する外周面)に設けられている。この溝部4aは、周方向に沿って延びる開先として形成されており、径方向外側に開口し、かつ径方向内側に向かって延びている。溝部4aの底部には、径方向内側に向かって延びる貫通孔4bが設けられており、この貫通孔4bを介して溝部4aと内部空間4cとが連通している。
内部空間4cは、第1及び第2金属部材2,3の少なくとも一方によって区画されており、当接部4(具体的には溝部4aの底部)に連通するように構成されている。具体的に、本実施形態に係る内部空間4cは、図2A及び図2Bに例示するように、第1金属部材2と、第2金属部材3と、の双方によって区画されている。この内部空間4cは、溝部4a及び貫通孔4bに対して径方向内側に配置されており、第2金属部材3に設けられた外部開放孔4dを介して外部と連通している。内部空間4cは、後述のように「ブローホール対策空間」として機能する。
なお、図2Bに示すように、溝部4a及び内部空間4cを設けた分だけ、第1金属部材2において第2金属部材3と当接する側面2d、及び、第2金属部材3において第1金属部材2と当接する側面3aの厚み(具体的には、径方向における側面2d,3aの寸法)が短くなる。これにより、当接部4の面積が縮小することになる。
また、不図示のフィラー材供給装置は、第1及び第2金属部材2,3の当接部4(より具体的には、溝部4a)に向けて、フィラー材30を供給するように構成されている。フィラー材供給装置によって供給されるフィラー材30は、Niを主成分とし(70質量以上含有)かつ、その他にCr等を含有する材料からなる。
よって、レーザ出射装置15は、そのレーザ溶接の際、フィラー材供給装置によって供給されたフィラー材30を、当接部4に向けて照射されたレーザ光により溶融して、その当接部4に設けた溝部4aに充填する。フィラー材30の充填については、図5も参照されたい。
すなわち、フィラー材30が溶融されると、図5に示すように当接部4における溝部4aに充填される。ここで、溶融したフィラー材30内でガスが発生したり、レーザ溶接装置1の外部からガスが侵入したりすると、フィラー材30の凝固時にガスが閉じ込められる可能性がある。そうして閉じ込められたガスは、気泡状のブローホールBを形成することになるものの、溶接部の強度を確保するためには、ブローホールBの形成は、可能な限り抑制することが求められる。
一方、本実施形態では、フィラー材30の充填先である溝部4aに貫通孔4bを設けるとともに、その貫通孔4bを介して、溝部4aと、内部空間4c及び外部開放孔4dと、を連通させている。したがって、図5の矢印A1,A2に示すように、フィラー材30の内部に閉じ込められたガスを、貫通孔4b、内部空間4c及び外部開放孔4dを介して外部に放出することができる。そのことで、ブローホールBの形成を抑制することが可能となる。
また、図1~図4に例示するように、本実施形態において加圧手段をなす第1クランプ部材7は、この第1クランプ部材7の加圧方向(中心軸C方向)における第1クランプ部材7の歪み量を検出する歪みゲージ21を有している。歪みゲージ21は、本実施形態における「歪み検出手段」の例示である。
歪みゲージ21は、周方向に沿って、第1クランプ部材7における複数箇所に設けられている。すなわち、前述のように、第1クランプ部材7のクランプ面71は、周方向に沿って第1クランプ面71a、第2クランプ面71b、第3クランプ面71c及び第4クランプ面71dに分割されており、そうして分割されたそれぞれに、歪み検出手段としての歪みゲージ21が設けられている。
具体的に、各歪みゲージ21は、第1クランプ面71a~第4クランプ面71dそれぞれの外周面(凹部7cが形成された部分)に設けられている。これら4つの歪みゲージ21を区別しない場合には、単に歪みゲージ21と呼称し、区別する場合には、それぞれ、第1歪みゲージ21a、第2歪みゲージ21b、第3歪みゲージ21c及び第4歪みゲージ21dと呼称する。
なお、図4の矢印は、駆動装置11による第1及び第2金属部材2,3の中心軸Cまわりの回転方向を指す。この矢印に示すように、駆動装置11が作動すると、レーザ出射装置15は、前記当接部4において、第1クランプ面71aによって押圧されている部位(A)、第2クランプ面71bによって押圧されている部位(B)、第3クランプ面71cによって押圧されている部位(C)、及び、第4クランプ面71dによって押圧されている部位(D)の順番で、レーザ光を照射する。以下、当接部4における部位(A)を「第1ブロックA」と呼称し、部位(B)を「第2ブロックB」と呼称し、部位(C)を「第3ブロックC」と呼称し、部位(D)を「第4ブロックD」と呼称する場合がある。
歪みゲージ21の出力は、アンプ23を介して判定装置24に入力される。この判定装置24は、第1及び第2クランプ部材7,8による第1及び第2金属部材2,3のクランプ時に、各歪みゲージ21による出力(歪み量)を例えばゼロに初期化しておき、レーザ溶接の最中、各歪みゲージ21により得られる中心軸C方向の残留歪み量(本実施形態では、クランプ時の歪み量に対する残留歪み量)をモニタすることができる。
ここで、図6は当接部4における圧縮応力を説明するための図であり、図7は加圧力と圧縮応力との関係を例示する図である。図7の下図において、横軸は駆動装置11による回転角度を示しており、縦軸は歪み量に対応した圧縮応力を示している。
第1歪みゲージ21a~第4歪みゲージ21dによる出力は、例えば図6、及び、図7の下図に示すように変化する。すなわち、例えば当接部4にレーザ光が照射されると、その当接部4が加熱により膨張(加熱膨張)した後、凝固の進行に伴う収縮(凝固収縮)を経て、自然冷却とともに収縮(熱収縮)することになる。
例えば、前述の第1ブロックAにレーザ光が照射されると、その当接部4が中心軸C方向へ加熱膨張しようとするが、第1及び第2クランプ部材7,8によるクランプによって膨張が妨げられることになる。この場合、第1クランプ部材7には圧縮応力が作用することになるから、第1ブロックA付近に設けられた第1歪みゲージ21aは、圧縮応力を示す出力値(図7の下図では、正の出力値)を出力することになる。その後、駆動装置11による第1及び第2金属部材2,3の中心軸Cまわりの回転により、第1ブロックAに続いて第2ブロックBにレーザが照射されると、第1ブロックAにおける当接部4は、冷却等に起因して収縮しようとする。この場合、第1クランプ部材7に作用する圧縮応力は、少なくとも低減することになる。そのため、第1歪みゲージ21aは、膨張時よりもゼロに近い圧縮応力を検出することになる。このように第1歪みゲージ21aにより検出される圧縮応力は、レーザ光の照射直後にピークをなす。
また、駆動装置11による回転により、第1ブロックAに続いて第2ブロックBにレーザ光が照射されると、第2ブロックB付近に設けられた第2歪みゲージ21bは、第1歪みゲージ21aと同様に、圧縮応力を示す出力値を出力した後に、元の出力値(ゼロ)に戻ろうとする。第2歪みゲージ21bの出力は、第1歪みゲージ21aの出力に対して、第1及び第2金属部材2,3が90度回転するのに要する時間分だけ遅れて出力することになる。次いで、第2ブロックBに続いて第3ブロックCにレーザ光が照射されると、第3歪みゲージ21cが、第1及び第2歪みゲージ21aと同様の出力値を、第2歪みゲージ21bに対して遅れて出力し、最後に、第4歪みゲージ21dは、第1歪みゲージ21a~第3歪みゲージ21cと同様の出力値を、第3歪みゲージ21cに対して遅れて出力する。その結果、図7の下図に例示するように、第1ブロックA、第2ブロックB、第3ブロックC及び第4ブロックDの順番で、歪み量(圧縮応力)がピークを示すことになる。
レーザ溶接の終了後、各歪みゲージ21の出力値は、通常ゼロには戻らず、正又は負の出力値(正の値となることが多い)を出力するようになる。この出力値が、中心軸C方向の残留歪み量を表すことになる。すなわち、囲み部Cにおける出力値が正の値である場合には、引張方向の残留歪み量であり、出力値が負の値である場合には、圧縮方向の残留歪み量である、この出力値は、時間の経過に伴って安定するようになるので、例えば、レーザ溶接の開始から所定時間経過の出力値を、残留歪み量とみなすことができる。
このように、第1クランプ部材7において歪みゲージ21が配設された部位における中心軸C方向の歪み量は、第2金属部材3において該歪みゲージ21に対応する部位に生じる中心軸C方向の歪み量、ひいては同部位に作用する圧縮応力と対応しており、このことから、各歪みゲージ21により得られる残留歪み量は、第2金属部材3に生じる中心軸C方向の残留歪み量と対応していることになる。
4つの歪みゲージ21よりそれぞれ得られる残留歪み量が同じであれば、第2金属部材3は、中心軸C方向に変形しているだけで、中心軸Cに対して傾斜していないことになるが、少なくとも1つの歪みゲージ21より得られる残留歪み量が、他の歪みゲージ21より得られる残留歪み量と異なる場合には、第2金属部材3は、中心軸Cに対して傾斜していることになる。
このように、本実施形態に係るレーザ溶接装置1では、第1金属部材2に第2金属部材3を加圧した状態で、周方向に沿ってレーザ溶接を行っていくことになる。そのため、周方向における最終溶接部、具体的には第2金属部材3における第4ブロックDに応力が集中してしまい、その第4ブロックDにおいて座屈が生じる可能性がある。
ここで、第4ブロックDにおいて座屈が生じた場合、4つの歪みゲージ21よりそれぞれ得られる残留歪み量のうち、第4ブロックDにおける残留歪み量が、他のブロックA~Cにおける残留歪み量と相違することになる。また、第4ブロックDに応力が集中した場合、図7の下図に示すように、第4ブロックDにおける歪み量のピークの高さが、他のブロックA~Cに比して高くなるものと考えられる。歪み量のピークは、レーザ溶接の終了後ではなく、レーザ溶接の最中に検出することができる。
すなわち、各ブロックA~Dにおける歪み量のピークの高さを判定することで、いずれかのブロックA~Dに応力が集中していること、ひいては残留歪み量にバラツキが生じてしまい座屈が生じ得ることを、レーザ溶接の最中に予め検知することができる。
そこで、本実施形態に係る判定装置24は、歪みゲージ21による検出結果に基づいて、レーザ溶接の最中に第1クランプ部材7の加圧量を調整するように構成されている。
具体的に、判定装置24は、第1クランプ部材7の加圧量を調整するための調整部24bを有している。この調整部24bは、歪みゲージ21の出力値に基づいて各ブロックA~Dにおける歪み量を判定するとともに、少なくとも1つのブロックA~D(具体的には、最終溶接部としての第4ブロックD)における歪み量の大きさが第1基準値F1以上の場合には、該第1基準値F1未満の場合に比して、第1クランプ部材7による加圧力を低減する(図7の上図を参照)。調整部24bは、本実施形態における「調整手段」の例示であり、第1基準値F1は、本実施形態における「所定の基準値」の例示である。
さらに詳しくは、本実施形態に係る調整部24bは、プレス装置12に対して電気信号を出力するように構成されている。調整部24bは、プレス装置12を介して前述のクランプ力を調節することで、第1クランプ部材7の加圧力(加圧量)を調整することができる。
ところで、レーザ溶接の開始前から第2金属部材3が中心軸Cに対して傾斜していた場合、第1金属部材2に第2金属部材3を当接させた直後であっても、残留歪み量の場合と同様に、少なくとも1つの歪みゲージ21より得られる歪み量が、他の歪みゲージ21より得られる歪み量と相違することになる。
すなわち、判定装置24は、レーザ溶接の最中に応力が集中していることを判定するばかりでなく、レーザ溶接の開始前に、第2金属部材3の寸法精度不良を判定することもできる。
具体的に、本実施形態に係る判定装置24は、歪みゲージ21による検出結果に基づいて、レーザ溶接の開始前に第2金属部材3の寸法精度不良を判定するように構成されている。より詳細には、判定装置24は、レーザ溶接の開始前に、歪みゲージ21の出力値に基づいて各ブロックA~Dにおける歪み量を判定するとともに、少なくとも1つのブロックA~Dにおける歪み量の大きさが、所定の第2基準値F2以上の場合には、第2金属部材3に寸法精度不良が生じていると判定する。判定装置24による判定結果は、作業者に情報を通知するための表示部24aに表示される。
以下、レーザ溶接方法の具体例について説明する。
図8は、レーザ溶接方法の具体的な手順を例示するフローチャートである。先ず、図8のステップS1に例示するように、作業者が、第1金属部材2における円筒状部2aの外周面に、第2金属部材3を嵌合する。
続いて、図8のステップS2に例示するように、第2金属部材3をフランジ部2bに向けて加圧する第1及び第2クランプ部材7,8によって、円筒状部2aの外周面に嵌合された第2金属部材3をフランジ部2bに当接させる。具体的に、第2金属部材3におけるフランジ部2b側の側面3aが、フランジ部2bにおける円筒状部2a側の側面2dに当接するように、第1及び第2クランプ部材7,8によって第1及び第2金属部材2,3を中心軸C方向に挟んでクランプする。
次いで、ステップS3に例示するように、歪みゲージ21の検出結果に基づいて、判定装置24が第2金属部材3の寸法精度不良を判定する。具体的に、判定装置24は、第1歪みゲージ21a~第4歪みゲージ21dの少なくとも1つによって検出された歪み量(圧縮応力)が、前述の第2基準値F2以上であるか否かを判定する。この判定がYESの場合は、第2金属部材3に寸法精度不良が生じていると判定し、その旨が表示部24aに表示される。この場合、ステップS3からステップS4へ進み、作業者はレーザ溶接を取り止めることになる。レーザ溶接を取り止めた場合、寸法精度不良が生じている部材が交換される。
一方、ステップS3の判定がNOの場合は、ステップS3からステップS5へ進み、レーザ溶接が開始される。具体的に、駆動装置11が、クランプされた状態にある第1及び第2金属部材2,3を中心軸Cまわりに回転させる。それと同時に、レーザ出射装置15が、第1及び第2金属部材2,3の当接部4に向けてレーザ光を照射する。前述のように、レーザ光は、第1ブロックA、第2ブロックB、第3ブロックC及び第4ブロックDの順番で照射される。
そこで、ステップS5から続くステップS6において、全ブロックに対してレーザ溶接が完了したか否かを判定する。この判定がYESの場合はステップS7へ進み、レーザ溶接を終了する。その場合、作業者は、溶接品を次の組み立て工程に供給する。
一方、ステップS6の判定がNOの場合、ステップS5からステップS8へ進む。このステップS8においては、歪みゲージ21の検出結果に基づいて、判定装置24が、最終溶接部としての第4ブロックDに座屈が生じることを予測する。具体的に、判定装置24は、第4歪みゲージ21dによって検出された歪み量(圧縮応力)が、前述の第1基準値F1以上であるか否かを判定する。この判定がYESの場合、判定装置24は、最終溶接部としての第4ブロックDに応力が集中しており、座屈が生じ得ると判定する。その場合は、ステップS8からステップS9に進み、判定装置24における調整部24bが、プレス装置11を介して第1クランプ部材7の加圧力を低減する。
図7に示す例では、第1及び第2金属部材2,3が所定角度θだけ回転したタイミングで、第4歪みゲージ21によって検出された歪み量が第1基準値F1以上となり、加圧力が低減されるようになっている。加圧力が低減されると、図7にて太線で示した(D)’のように、第4ブロックDにおける圧縮応力が低減される。その場合、同図の囲み部Cに示すように、第1ブロックA~第3ブロックCにおける残留歪み量と、圧縮応力を低減した場合の第4ブロックD’における残留歪み量と、が略一致することになる。これにより、座屈の発生が防止される。
また、ステップS9に示す処理が終了すると、ステップS6へ戻る。ステップS8の判定がNOで合って場合も、ステップS9をスキップしてステップS6へ戻る。そうして、全ブロックA~Dに対するレーザ溶接が完了するまで、各ブロックA~Dにおける圧縮応力がモニタされ続けるようになっている。
以上説明したように、歪みゲージ21より検出された歪み量が大きい場合は、その歪み量が小さい場合に比して、最終溶接部において座屈が生じる可能性が高いと判定することができる。図8のステップS8に例示したように、その場合は加圧量を低減することで、座屈の発生を抑制することができる。
また、図5等に例示したように、ブローホールBの発生を抑制するための内部空間4cを設けた場合、第1及び第2金属部材2,3における当接部4の面積が縮小し、該当接部4の強度が低下する可能性がある。このことは、最終溶接部に座屈を招くおそれがあるため望ましくない。
しかしながら、前記のレーザ溶接方法のように、歪みゲージ21による検出結果に基づいて加圧量を調整することで、内部空間4cによるブローホールBの抑制と、最終溶接部における座屈の抑制と、を両立することができる。
また、図2A等に例示したように、フィラー材30を受け入れためのスペースを確保するべく溝部4aを設けた場合、第1及び第2金属部材2,3における当接部4の面積が縮小し、該当接部4の強度が低下する可能性がある。このことは、最終溶接部に座屈を招くおそれがあるため望ましくない。
しかしながら、前記のレーザ溶接方法のように、歪みゲージ21による検出結果に基づいて加圧量を調整することで、溝部4aによるフィラー材30の受け入れと、最終溶接部における座屈の抑制と、を両立することができる。
また、図3及び図4に例示したように、クランプ面71を第1クランプ面71a~第4クランプ面71dに分割することで、第1クランプ面71aに作用する圧縮応力が、第2クランプ面71b~第4クランプ面71dに与える影響を抑制することができる。これにより、第1クランプ面71a~第4クランプ面71dのそれぞれに設けた歪みゲージ21の検出精度を高めることができる。
また、第2金属部材2,3に寸法精度不良が生じていた場合、レーザ溶接後に座屈に至る可能性がある。そこで、図8のステップS3に例示したように、レーザ溶接の開始前に第2金属部材2,3の寸法精度不良を判定することで、最終溶接部における座屈の発生を抑制する上で有利になる。
また、前記のレーザ溶接方法によれば、第2金属部材3としての座屈のないリングギヤを、第1金属部材2としてのデフケースに固定することができるので、車両用デファレンシャル装置が車両に搭載された状態で、ギヤノイズ及び振動が生じるのを防止することができる。
《他の実施形態》
前記実施形態では、判定装置24は、歪み量が第1基準値F1以上の場合に加圧力を低減するように構成されていたが、この構成には限定されない。例えば、歪み量の経時変化をリアルタイムでモニタし、その変化量が所定値を超えた場合、すなわち、歪み量が急峻に増加した場合に加圧力を低減してもよい。
1 レーザ溶接装置
2 第1金属部材(デフケース)
2a 円筒状部
2b フランジ部
3 第2金属部材(リングギヤ)
4 当接部
4a 溝部
4c 内部空間
7 第1クランプ部材(加圧手段)
71 第1クランプ部材のクランプ面(押圧部)
71a 第1クランプ面(複数の部材)
71b 第2クランプ面(複数の部材)
71c 第3クランプ面(複数の部材)
71d 第4クランプ面(複数の部材)
15 レーザ出射装置(レーザ出射装置)
21 歪みゲージ(歪み検出手段)
24b 調整部(調整手段)
F1 第1基準値(所定の基準値)
C 円筒状部の中心軸(加圧方向)

Claims (8)

  1. 円筒状部、及び該円筒状部の外周面から突出したフランジ部を有する第1金属部材と、該外周面に嵌合されたリング状の第2金属部材と、を前記円筒状部の周方向に沿ってレーザ溶接するレーザ溶接方法であって、
    前記第2金属部材を前記外周面に嵌合する工程と、
    前記第2金属部材を前記フランジ部に向けて加圧する加圧手段によって、前記外周面に嵌合された前記第2金属部材を前記フランジ部に当接させる工程と、
    前記第1及び第2金属部材が互いに当接してなる当接部を、前記周方向に沿ってレーザ溶接する工程と、を備え、
    前記加圧手段は、該加圧手段の加圧方向における歪み量を検出するように、前記周方向に沿って複数箇所に設けられた歪み検出手段を有し、
    前記歪み検出手段による検出結果に基づいて、前記レーザ溶接の最中に前記加圧手段の加圧量を調整する
    ことを特徴とするレーザ溶接方法。
  2. 請求項1に記載されたレーザ溶接方法において、
    前記歪み量の大きさが所定の基準値以上の場合には、該基準値未満の場合に比して前記加圧手段による加圧力を低減する
    ことを特徴とするレーザ溶接方法。
  3. 請求項1又は2に記載されたレーザ溶接方法において、
    前記第1及び第2金属部材の少なくとも一方は、前記当接部に連通する内部空間を区画する
    ことを特徴とするレーザ溶接方法。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載されたレーザ溶接方法において、
    前記当接部の外面には、前記周方向に沿って延びる溝部が設けられている
    ことを特徴とするレーザ溶接方法。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載されたレーザ溶接方法において、
    前記加圧手段は、前記第2金属部材を押圧することによって、該第2金属部材を前記フランジ部に向けて加圧する押圧部を有し、
    前記押圧部は、前記周方向に並んだ複数の部材に分割され、
    前記複数の部材のそれぞれに、前記歪み検出手段が設けられている、
    ことを特徴とするレーザ溶接方法。
  6. 請求項1から5のいずれか1項に記載されたレーザ溶接方法において、
    前記歪み検出手段による検出結果に基づいて、前記レーザ溶接の開始前に前記第2金属部材の寸法精度不良を判定する工程を備える
    ことを特徴とするレーザ溶接方法。
  7. 請求項1から6のいずれか1項に記載されたレーザ溶接方法において、
    前記第1金属部材は、車両用デファレンシャル装置のデフケースであり、
    前記第2金属部材は、前記デフケースに固定されるリングギヤである、
    ことを特徴とするレーザ溶接方法。
  8. 円筒状部、及び該円筒状部の外周面から突出したフランジ部を有する第1金属部材と、該外周面に嵌合されたリング状の第2金属部材と、を前記円筒状部の周方向に沿ってレーザ溶接するレーザ溶接装置であって、
    前記外周面に嵌合された前記第2金属部材が前記フランジ部に当接するように、前記第2金属部材を前記フランジ部に向けて加圧する加圧手段と、
    前記第1及び第2金属部材が互いに当接してなる当接部を、前記周方向に沿ってレーザ溶接するレーザ出射手段と、を備え、
    前記加圧手段は、該加圧手段の加圧方向における歪み量を検出するように、前記周方向に沿って複数箇所に設けられた歪み検出手段を有し、
    前記歪み検出手段による検出結果に基づいて、前記レーザ溶接の最中に前記加圧手段の加圧量を調整する調整手段をさらに備える
    ことを特徴とするレーザ溶接装置。
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