JP7225892B2 - トレイ及び熱間プレスライン - Google Patents

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Description

本開示は、加熱対象を支持するトレイ及び熱間プレスラインに関する。
近年、熱間プレス材料の超高強度化やテーラードブランク等の高機能化が求められている。
熱間プレス材料の超高強度化に関しては、複数回熱処理による靭性の改善が要求されており(例えば、特許文献1参照)、材料の加熱中の部分的な温度偏差の抑制が必要である。
特開2018-039023号公報
しかしながら、熱間プレスラインで用いられる加熱炉では、加熱炉のワーク支持部に直接ワークを載せると、平板あるいは立体形状の成形品を加熱する際に温度むらが生じ得る。
本開示は、加熱対象に生じ得る温度むらを抑制することができるトレイ及び熱間プレスラインを提供することを目的とする。
形態1は、縦棒部材に設けられた横棒部材が前記縦棒部材に対して交差方向に延びる梯子形状のトレイ本体と、該トレイ本体の表側に少なくとも三本設けられ、前記縦棒部材及び前記横棒部材に対して交差する方向へ延びるとともに、先端同士を結ぶ仮想直線を仮想した際に仮想直線が多角形を形成するように配置された支柱と、を備えるトレイである。
形態2は、各支柱の先端の高さが揃っている形態1に記載のトレイである。
形態3は、形態1又は形態2に記載したトレイを出し入れ可能な加熱炉と、プレス機と、を備える熱間プレスラインである。
形態4は、前記プレス機は、少なくとも三か所の角部を備えるパンチ金型を備え、三本の前記支柱の先端の相対的な位置関係は、三か所の前記角部の相対的な位置関係と同じである形態3に記載の熱間プレスラインである。
本形態により、加熱対象に生じ得る温度むらを抑制することができる。
第一実施形態の熱間プレスラインの第一熱処理工程部分を示す説明図である。 第一実施形態の熱間プレスラインの第二熱処理工程部分を示す説明図である。 第一実施形態で用いる第一プレス機のパンチ金型を示す要部の拡大図である。 第一実施形態の第一熱処理工程で用いる第一トレイの斜視図である。 第一実施形態の第一熱処理工程で用いる第一トレイの平面図である。 図5のA部の拡大図である。 第一実施形態の第一熱処理工程で用いる第一トレイの要部を示す断面図である。 第一実施形態の第一熱処理工程で用いる第一トレイでブランクを支持した状態を示す側面図である。 大型の加熱対象を支持する際の支柱の位置を示す説明図である。 第一実施形態の第二熱処理工程で用いる第二トレイで中間成形品を支持した状態を示す斜視図である。 第一実施形態の第二熱処理工程で用いる第二トレイで中間成形品を支持した状態を示す側面図である。 ブランクをバッチ加熱炉で加熱する第一比較例を示す説明図である。 トレイで支持されたブランクをバッチ加熱炉で加熱する第一実施例を示す説明図である。 ブランクをローラーハース炉で加熱する第二比較例を示す説明図である。 トレイで支持されたブランクをローラーハース炉で加熱する第二実施例を示す説明図である。 中間成形品をローラーハース炉で加熱する第三比較例を示す説明図である。 トレイで支持された中間成形品をローラーハース炉で加熱する第三実施例を示す説明図である。 第二実施形態に係るトレイの支柱の先端部を示す拡大図である。 第三実施形態に係るトレイの支柱の先端部を示す拡大図である。 第四実施形態に係るトレイの支柱の先端部を示す拡大図である。 第五実施形態の熱間プレスラインを示す説明図である。
(第一実施形態)
以下、第一実施形態を図面に従って説明する。
図1及び図2は、第一実施形態に係る熱間プレスライン10を示す図であり、この熱間プレスライン10で成形する成形品12としては、一例として自動車部品が挙げられる。
熱間プレスライン10では、図1に示した上流側において鋼材を熱処理する第一熱処理工程が行われ、図2に示した下流側において第二熱処理工程が行われる。
第一熱処理工程では、加熱対象となる鋼材をAc3変態点以上に加熱してオーステナイト化した後、プレス成形しながら急速に冷却してマルテンサイト変態又はベイナイト変態させる。第二熱処理工程では、第一熱処理工程を経た鋼材をAc3変態点以上に加熱してオーステナイト化した後、熱間プレス成形し、急速に冷却してマルテンサイト変態させる。
(第一熱処理工程)
第一熱処理工程が行われる熱間プレスライン10の上流側には、図1に示したように、加熱対象となる鋼材の一例であるブランク14が配置される第一材料テーブル16が設けられている。第一材料テーブル16の下流側には、支持部材の一例である第一トレイ18が配置される第一搬送テーブル20が設けられている。第一搬送テーブル20は、図示しない駆動機構で回転される複数のローラー20Aを備える。
第一搬送テーブル20の側部には、第一マニピュレータ22が設けられている。第一マニピュレータ22は、第一材料テーブル16上のブランク14を移送して第一搬送テーブル20上の第一トレイ18に支持する。また、第一マニピュレータ22は、下流側から戻された第一トレイ18を第一搬送テーブル20上に配置する。
第一搬送テーブル20の下流側には、第一加熱炉24と、第二搬送テーブル26と、第一プレス機28とが上流から順に設けられている。
<第一加熱炉>
第一加熱炉24は、一例としてローラーハース式の加熱炉で構成されている。第一加熱炉24は、装入口24Bを備える。装入口24Bは、ブランク14を支持部材の一例である第一トレイ18で支持した状態で加熱室24Aへ収容可能である。
加熱室24Aには、ブランク14が支持された第一トレイ18を収容可能な広さを有する。加熱室24Aには、第一トレイ18が載置される複数のローラー24Cが装入口24B側から排出口24D側にわたって設けられている。各ローラー24Cは、図示しない駆動機構で回転される。ローラー24Cは、ローラー24C上の第一トレイ18をブランク14と共に排出口24Dへ向けて搬送する搬送装置を構成する。
第一加熱炉24は、装入口24Bから装入された第一トレイ18を各ローラー24Cで排出口24Dへ搬送しながら第一トレイ18に支持されたブランク14を所定の加熱温度まで加熱する。この加熱温度は、一例としてブランク14を構成する鋼材のフェライトがオーステナイトへの変態を完了する温度であるAc3変態点以上とする。
第一加熱炉24には、排出口24Dを開閉する扉24Eが設けられる。扉24Eは、排出口24Dから第一トレイ18を排出する際に開作動する。
<第二搬送テーブル>
第二搬送テーブル26は、第一加熱炉24と第一プレス機28との間に配置される。第二搬送テーブル26は、図示しない駆動機構で回転される複数のローラー26Aを備える。第二搬送テーブル26は、第一加熱炉24からローラー26A上に送り出された第一トレイ18を第一プレス機28の装入口28Aの近傍まで搬送する。
第二搬送テーブル26の側部には、第二マニピュレータ30が設けられる。第二マニピュレータ30は、第二搬送テーブル26で搬送された第一トレイ18上のブランク14を把持して第一プレス機28にセットする。ブランク14が取り除かれた第一トレイ18は、第二マニピュレータ30によって第二搬送テーブル26から降ろされ、第一搬送テーブル20へ送られる。
<第一プレス機>
第一プレス機28の金型を構成する下型は、パンチ金型44で構成される。第一プレス機28の金型を構成する上型は、ダイ金型46で構成される。第一プレス機28は、図示しない流路を備える。パンチ金型44及びダイ金型46は、流路を流れる冷媒で冷却される。この構成に限らず、金型の成形面に流路の出口を設け、出口から出た冷媒で直接プレス成形品を冷却してもよい。
第一プレス機28を使用して、Ac3変態点以上に加熱・保定されたブランク14を、マルテンサイト変態する前にパンチ金型44及びダイ金型46でプレスを開始して成形を完了することができる。パンチ金型44及びダイ金型46は、型締めした状態でブランク14から急速に熱を奪い、ブランク14をマルテンサイト変態又はベイナイト変態させる。これにより、平板状のブランク14を、断面ハット型形状の中間成形品32とする。
図3は、第一プレス機28のパンチ金型44を示す図である。パンチ金型44は、中間成形品32(図10参照)の内面を形成する形状を有している。
本実施形態で成形する成形品12は、自動車部品の一例であるピラーアウタパネルを構成する。中間成形品32は、ブランク14から成形品12であるピラーアウタパネルを成形する際の中間段階の製品である。中間成形品32の成形は、ブランク14の浅絞が例示される。
[中間成形品]
この中間成形品32は、図10に示すように、長手方向に延びた天面34と、天面34の両側部より凸屈曲部36を介して天面34と交差する方向へ延びる縦壁面38と、縦壁面38の端部より凹屈曲部40を介して側方へ延びるフランジ42とを備えている。天面34の先端部は、T字状に形成されている。
天面34には、外側に突出した第一屈曲部34A及び第二屈曲部34Bが長さ方向に離間して形成されている。天面34は、第一屈曲部34A及び第二屈曲部34Bにより天面先端部34Cと天面中間部34Dと天面基端部34Eに区画されている。
[パンチ金型]
この中間成形品32を形成するパンチ金型44は、図3に示したように、中間成形品32の天面34を形成する天面形成部48を備えている。天面形成部48の先端部は、T字状に形成されている。
天面形成部48の両側部には、中間成形品32の凸屈曲部36を形成する側方屈曲形成部50が設けられている。側方屈曲形成部50からは、中間成形品32の縦壁面38を形成する縦壁面形成部52が下方へ向けて延びている。
縦壁面形成部52の下端には、中間成形品32の凹屈曲部40を形成する内方屈曲形成部54が設けられている。内方屈曲形成部54からは、中間成形品32のフランジ42を形成するフランジ成形部56が側方へ向けて延びている。
天面形成部48には、中間成形品32の第一屈曲部34A及び第二屈曲部34Bを形成する第一屈曲成形部48A及び第二屈曲成形部48Bが長さ方向に離間して形成されている。そして、天面形成部48は、第一屈曲成形部48A及び第二屈曲成形部48Bにより天面先端形成部48Cと天面中間形成部48Dと天面基端形成部48Eとに区画されている。
パンチ金型44には、側方屈曲形成部50によって天面形成部48と各縦壁面形成部52との二面が交差する角部が天面形成部48の両側に形成されている。
また、パンチ金型44には、側方屈曲形成部50と第一屈曲成形部48Aとの交差部分に、天面先端形成部48Cと天面中間形成部48Dと縦壁面形成部52との三面が交差する角部が天面形成部48の両側に形成されている。
さらに、パンチ金型44には、側方屈曲形成部50と第二屈曲成形部48Bとの交差部分に、天面中間形成部48Dと天面基端形成部48Eと縦壁面形成部52との三面が交差する角部が天面形成部48の両側に形成されている。
このように、第一プレス機28は、複数の面が交差した角部を少なくとも三か所に備えるパンチ金型44を備えている。
図1に示したように、第一プレス機28の下流側には、第三マニピュレータ58が設けられている。第三マニピュレータ58は、第一プレス機28から中間成形品32を取り出して、図2にも示すように、第二熱処理工程の第二材料テーブル60に搬送することができる。
<第一トレイ>
図4は、第一トレイ18を示す図であり、第一トレイ18のトレイ本体18Aは、離間して略平行に配置された第一縦棒部材18B及び第二縦棒部材18Cを備えている。両縦棒部材18B、18Cには、第一横棒部材18D、第二横棒部材18E、及び第三横棒部材18Fが、各縦棒部材18B、18Cに対して交差方向に架橋しており、トレイ本体18Aは、梯子形状に形成されている。
第一トレイ18のトレイ本体18Aの表面18G(上方を向く面)側には、各縦棒部材18B、18C及び各横棒部材18D~18Fに対して交差する方向へ延びる第一支柱18H、第二支柱18I、及び第三支柱18Jが設けられている。
[トレイ本体]
第一トレイ18のトレイ本体18Aの各縦棒部材18B、18Cは、断面矩形状のパイプ材で形成されている。各縦棒部材18B、18Cは、耐熱鋼等で形成されており、耐熱鋼の最高使用温度は、加熱炉で常用する900℃以上、加熱炉の上限設定温度である1050℃以下の範囲とすることが望ましい。
耐熱鋼である耐熱合金鋼は、一例としてSCH22(0.4C-25Cr-20Ni)や、SCH24(0.4C-25Cr-35Ni-Mo,Si)が挙げられる。各縦棒部材18B、18をSCH24で形成した場合、各縦棒部材18B、18は1100℃まで耐えることができる。
各縦棒部材18B、18Cを、耐熱合金鋼等で形成すれば、加工や製作が容易であるが、各縦棒部材18B、18Cは、セラミックスで形成してもよい。更に、試験的な使用であれば、耐熱合金鋼としてオーステナイト系ステンレス(SUS304等)を使用してもよい。但し、900℃を超える環境で使用すると変形するため、数回の使用で交換する必要がある。
各縦棒部材18B、18Cの表面18Gには、図5に示すように、位置決め穴62が長さ方向に等間隔をおいて複数形成されている。このため、位置決め穴62に合わせて各横棒部材18D~18Fの位置を調整できる。各横棒部材18D~18Fも各縦棒部材18B、18Cと同等の耐熱性能を備えることが望ましい。
各横棒部材18D~18Fの端部には、図6に示すように、断面L字状のアングル材64が設けられている。アングル材64は、各横棒部材18D~18Fの先端に固定される固定片64Aと、固定片64Aの端部より延び出す延出片64Bとを備えている。延出片64Bには、二つの貫通穴64Cが形成されている。両貫通穴64Cの間隔は、隣接する位置決め穴62の間隔と略同じである。
各縦棒部材18B、18Cに各横棒部材18D~18Fを固定する際には、各横棒部材18D~18Fに設けられたアングル材64の延出片64Bを各縦棒部材18B、18Cの表面18G上にセットする。次に、延出片64Bの貫通穴64Cの位置と各縦棒部材18B、18Cの位置決め穴62の位置とが合うように各横棒部材18D~18Fをスライドする。そして、貫通穴64C及び位置決め穴62にピンを差し込むことで、各縦棒部材18B、18Cの任意の位置に各横棒部材18D~18Fを固定することができる。
なお、本実施形態では、各横棒部材18D~18Fをピンで固定する場合に付いて説明したが、これに限定されるものではない。例えば、位置決め穴62又は貫通穴64Cを長穴とし、位置決め穴62及び貫通穴64Cを挿通するボルトにナットを締め付けて各縦棒部材18B、18Cに各横棒部材18D~18Fを固定してもよい。
各横棒部材18D~18Fは、図7にも示すように、断面C字状のリップ付チャンネル材で形成されている。各横棒部材18D~18Fの側面には、コマ挿入部66が全長にわたって形成されている。
また、各横棒部材18D~18Fの表面18Gには、図5にも示したように、長穴で構成された挿通穴68形成されている。これにより、コマ挿入部66より挿入されたコマ70の支持軸70Aを挿通穴68の任意の位置へ挿通して各横棒部材18D~18Fの表面18G側へ突出することができる。
[支柱]
各支柱18H~18Jは、図4に示したように、円柱状に形成されている。各支柱18H~18Jは、一例として耐熱鋼で形成されており、耐熱鋼の最高使用温度は、焼き戻しで常用する400℃以上、800℃以下の範囲とする。耐熱鋼は、一例としてSCH22(0.4C-25Cr-20Ni)や、SCH24(0.4C-25Cr-35Ni-Mo,Si)が挙げられる。支柱18H~18Jを、耐熱合金鋼等で形成すれば、加工や製作が容易であるが、支柱18H~18Jをセラミックスで形成してもよい。
各支柱18H~18Jを、SCH22で形成した場合、各支柱18H~18Jの最高使用温度は、例えば1000℃以下とする。各支柱18H~18Jを、SCH24で形成した場合、各支柱18H~18Jの最高使用温度は、例えば1100℃以下の範囲とする。
なお、各支柱18H~18Jは、フェライト系ステンレス(SUS430など)や、オーステナイト系ステンレス(SUS304など)を使用することができる。但し、各支柱18H~18Jをフェライト系ステンレスやオーステナイト系ステンレスで形成した場合、900℃を超える環境で使用すると変形するため、数回の使用で交換する必要がある。
各支柱18H~18Jは、各横棒部材18D~18Fに起立した状態で支持されている。各支柱18H~18Jの下端面には、図7に示したように、コマ70の支持軸70Aが挿入される挿入穴72が形成されている。挿入穴72は、奥側に設けられたエア抜き用の小孔72Aを介して外部に開放されている。
これにより、各支柱18H~18Jの挿入穴72に、各横棒部材18D~18Fより突出したコマ70の支持軸70Aを挿入することで、各支柱18H~18Jを各横棒部材18D~18Fに起立した状態で支持できる。
各支柱18H~18Jは、長さ寸法が略等しく、図8に示すように、第一トレイ18のトレイ本体18Aの裏面18K側を下にしてトレイ本体18Aを平面74に配置した状態で、平面74から各支柱18H~18Jの先端までの高さ寸法Hが等しくなる。これにより、平坦なブランク14を支持した状態において、ブランク14の支持位置のずれを抑制する。
なお、図8には、縁部に曲げ加工が施されたブランク14が示されている。
ここで、第一加熱炉24で搬送される第一トレイ18とブランク14との関係について説明する。
搬送開始又は停止時にブランク14に生ずるブランク慣性力をFa、各支柱18H~18Jとブランク14の摩擦力を摩擦力Ffとした場合、ブランク慣性力Fa<ブランク摩擦力Ffとなるようにする。また、ブランク14を支持した第一トレイ18の加速時及び減速時の加速度をaとすると、加減速度|a|がμgを超える(加減速度|a|<μg)場合、ブランク14のずれを防止する防止ガイドを設けるものとする。なお、μは、静摩擦係数を示し、gは、重量加速度を示す。
そして、各横棒部材18D~18Fに設けられた支柱18H~18Jは、各縦棒部材18B、18Cに対する各横棒部材18D~18Fの固定位置、及び各横棒部材18D~18Fに対するコマ70の支持軸70Aの挿入位置によって任意の位置に設定できる。
図5は、各支柱18H~18Jの先端位置と各支柱18H~18Jで支持されるブランク14との関係を示す図である。図5において、ブランク14の重心Gが黒三角形で示されている。ブランク14を支持する各支柱18H~18Jの先端同士を結ぶ仮想直線Kを仮想した場合、各支柱18H~18Jの長さ方向から見て、仮想直線Kが多角形の一例である三角形を形成するように、各支柱18H~18Jが配置されている。また、仮想直線Kが形成する三角形の領域内にブランク14の重心Gが位置するように、各支柱18H~18Jが配置されている。これにより、ブランク14を三本の支柱18H~18Jによってバランス良く支持することができる。
図9は、車体側壁を形成するサイドパネルアウタを構成するブランク14を支持した状態を示す図である。図9には大型で大きな開口部分14Aを有するブランク14が示されている。また、ブランク14の重心Gは、黒三角形で示されている。
このブランク14においても、各支柱18H~18Jによる支持位置を結ぶ仮想直線Kが形成する三角形の領域内にブランク14の重心Gが位置するように各支柱18H~18Jを配置する。これにより、ブランク14を三本の支柱18H~18Jでバランス良く支持することができる。
また、複数の部品が連結された加熱対象にあっては、各部品を支持する支柱18H~18Jを三本とし、部品数×3の支柱18H~18Jをトレイ本体18Aに設けるものとする。
(第二熱処理工程)
第二熱処理工程が行われる熱間プレスライン10の下流側には、図2に示したように、第一熱処理工程で成形された中間成形品32が配置される第二材料テーブル60と、支持部材の一例である第二トレイ76が配置される第三搬送テーブル78とが設けられている。第三搬送テーブル78は、図示しない駆動機構で回転される複数のローラー78Aを備える。
第三搬送テーブル78の側部には、第四マニピュレータ80が設けられる。第四マニピュレータ80は、第二材料テーブル60上の中間成形品32を第三搬送テーブル78上の第二トレイ76の上に移送する。また、第四マニピュレータ80は、下流側から戻された第二トレイ76を第三搬送テーブル78上に配置する。
第三搬送テーブル78の下流側には、第二加熱炉82と、第四搬送テーブル84と、第二プレス機86とが上流から順に設けられている。
<第二加熱炉>
第二加熱炉82は、一例としてローラーハース式の加熱炉で構成されている。第二加熱炉82は、加熱対象となる鋼材からなる中間成形品32を、支持部材の一例である第二トレイ76で支持した状態で加熱室82Aへ収容可能な装入口82Bを備えている。
加熱室82Aには、中間成形品32を支持した第二トレイ76を収容可能な広さを有する。加熱室82Aの中には、第二トレイ76が載置されるローラー82Cが複数設けられている。ローラー82Cは、装入口82B側から排出口82D側にわたって複数設けられている。各ローラー82Cは、図示しない駆動機構で回転する。ローラー82Cは、ローラー82C上の第二トレイ76を中間成形品32と共に排出口82Dへ向けて搬送する搬送装置を構成する。
第二加熱炉82は、装入口82Bから装入された第二トレイ76を搬送装置で排出口82Dへ搬送する際に第二トレイ76に支持された中間成形品32を所定の加熱温度まで加熱することができる。この加熱温度は、一例として中間成形品32を構成する鋼材のAc3変態点以上とする。
第二加熱炉82には、排出口82Dを開閉する扉82Eが設けられている。扉82Eは、加熱室82Aの排出口82Dから第二トレイ76を排出する際に開作動する。
<第四搬送テーブル>
第四搬送テーブル84は、第二加熱炉82と第二プレス機86との間に配置される。第四搬送テーブル84は、図示しない駆動機構で回転される複数のローラー84Aを備える。第四搬送テーブル84は、第二加熱炉82からローラー84A上に送り出された第二トレイ76を第二プレス機86の装入口86Aの近傍まで搬送することができる。
第四搬送テーブル84の側部には、第五マニピュレータ88が設けられる。第五マニピュレータ88は、第二プレス機86の装入口86Aの近傍まで搬送された第二トレイ76上の中間成形品32を把持して第二プレス機86にセットすることができる。中間成形品32が取り除かれた第二トレイ76は、第五マニピュレータ88によって第四搬送テーブル84から降ろされ、第二加熱炉82の装入口82B側へ送られる。
<第二プレス機>
第二プレス機86の金型を構成する下型は、パンチ金型86Bで構成される。第二プレス機86の金型を構成する上型は、ダイ金型86Cで構成される。パンチ金型86Bは、成形品12の内側面を形成する形状を有する。ダイ金型86Cのキャビティは、成形品12の外側面を形成する形状を有する。第二プレス機86は、図示しない流路を備え、パンチ金型86B及びダイ金型86Cは、流路を流れる冷媒で冷却される。この構成に限らず、金型の成形面に流路の出口を設け、出口から出た冷媒で直接プレス成形品を冷却してもよい。
第二プレス機86は、Ac3変態点以上に加熱され所定温度に到達した中間成形品32を、マルテンサイト変態する前にパンチ金型86B及びダイ金型86Cでプレスを開始して成形を完了することができる。パンチ金型86B及びダイ金型86Cは中間成形品32を型締めした状態で、中間成形品32から急速に熱を奪い、中間成形品32をマルテンサイト変態させる。これにより、浅絞りされた中間成形品32を深絞りして断面ハット型形状の成形品12とする。
<第二トレイ>
図10及び図11は、第二トレイ76を示す図であり、第二トレイ76で中間成形品32を支持した状態が示されている。
第二トレイ76のトレイ本体76Aは、離間して略平行に配置された第一縦棒部材76Bと第二縦棒部材76Cとを備えている。各縦棒部材76B、76Cには、第一横棒部材76D、第二横棒部材76E、及び第三横棒部材76Fが、各縦棒部材76B、76Cに対して交差方向に架橋されている。すなわち、トレイ本体76Aは、梯子形状に形成されている。トレイ本体76Aの表面76G側には、各縦棒部材76B、76C及び各横棒部材76D~76Fに対して交差する方向へ延びる第一支柱76H、第二支柱76I、及び第三支柱76Jが設けられている。
第二トレイ76のトレイ本体76Aの基本構造は、第一トレイ18のトレイ本体18Aと同様に構成されている。各支柱76H~76Jの長さ寸法は、中間成形品32を安定的に支持するように、中間成形品32の形状に合わせた長さである。
そして、各縦棒部材76B、76Cに対する各横棒部材76D~76Fの固定構造、各横棒部材76D~76Fに対する各支柱76H~76Jの位置決め構造は、第一トレイ18と同様に構成されている。これにより、各縦棒部材76B、76Cに対する各横棒部材18D~18Fの固定位置、及び各横棒部材18D~18Fに対するコマ70の支持軸70Aの挿入位置を任意に設定することができる。
第二トレイ76の各支柱76H~76Jは、各支柱76H~76Jの先端の相対的な位置関係が、図3に示したように、第一プレス機28のパンチ金型44における三か所の角部の位置関係と同じ位置関係である。
すなわち、パンチ金型44の側方屈曲形成部50と第一屈曲成形部48Aとの交差部分に対応する位置に第一支柱76Hの先端が配置されるように第一横棒部材76Dの固定位置、コマ70の支持軸70Aの挿入位置、及び第一支柱76Hの高さが設定されている。
これにより、第一支柱76Hは、中間成形品32の天面34の天面先端部34Cと天面中間部34Dと縦壁面38との三面が交差する第一角部90を支持するように構成されている。
また、パンチ金型44の側方屈曲形成部50と第二屈曲成形部48Bとの交差部分に対応する位置に第二支柱76Iの先端が配置されるように第二横棒部材76Eの固定位置、コマ70の支持軸70Aの挿入位置、及び第二支柱76Iの高さが設定されている。
これにより、第二支柱76Iは、第一角部90が設けられた凸屈曲部36と逆側の凸屈曲部36側において、中間成形品32の天面34の天面中間部34Dと天面基端部34Eと縦壁面38との三面が交差する第二角部92を支持するように構成されている。
さらに、パンチ金型44の天面形成部48と縦壁面形成部52との交差部分に対応する位置に第三支柱76Jの先端部が配置されるように、第三横棒部材76Fの固定位置、コマ70の支持軸70Aの挿入位置、及び第三支柱76Jの高さ寸法が設定されている。
これにより、第三支柱76Jは、中間成形品32の天面34の天面基端部34Eと縦壁面38との二面が交差する第三角部94を支持するように構成されている。
第二プレス機86の下流側には、図2に示したように、第六マニピュレータ96が設けられており、第六マニピュレータ96は、第二プレス機86から成形品12を取り出して、排出テーブル98に搬送する。
(作用・効果)
以上の構成に係る本実施形態にあっては、各加熱炉24、82で加熱対象を加熱する際に各トレイ18、76を用いる。これにより、加熱対象であるブランク14や中間成形品32を各トレイ18、76の各支柱18H~18J、76H~76Jで下方から支持し、各加熱炉24、82のローラー24C、28Cから浮かした状態で加熱することができる。
このため、加熱対象を加熱炉のローラーに直接載置して加熱する場合と比較して、加熱対象に生じ得る温度むらを抑制することができる。
また、各支柱18H~18J、76H~76Jを支持するトレイ本体18A、76Aは、梯子形状である。このため、炉床からローラー24C、82Cを介して加えられる熱が梯子形状を通り抜けて、各支柱18H~18J、76H~76Jで支持された加熱対象に伝達することができる。
このため、各支柱18H~18J、76H~76Jを支持するトレイ本体18A、76Aを平板等で構成した場合と比較して、加熱効率を高めることができる。
そして、各トレイ18、76は、三本の支柱18H~18J、76H~76Jを備えている。このため、加熱対象を三点支持することができるので、支持状態の安定化を図ることができる。また、加熱対象を棒状の支柱18H~18J、76H~76Jで支持するため、支柱18H~18J、76H~76Jへの熱伝導が抑えられ、加熱対象と支持構造の熱容量差により生じる昇温中、炉外空冷中の局所温度変化領域を最小限に抑制することができる。
さらに、加熱対象は、各支柱18H~18J、76H~76Jによって各加熱炉24、82のローラー24C、84Cから浮かした状態で支持されている。このため、加熱対象が加熱炉のローラーに載置された場合と比較して、各マニピュレータ30、88による加熱対象の把持方向、把持位置の自由度が向上する。これにより、各マニピュレータ30、88の先端に搭載する把持部を軽量化することができ、マニュピレータの動作速度の向上及び動作経路の短縮を図ることができる。よって、加熱対象の把持時間を短縮することが可能となる。
また、本実施形態では、各トレイ18、76の各縦棒部材18B、18C、76B、76Cに対する各横棒部材18D~18F、76D~76Fの固定位置を変更することができる。さらに、各横棒部材18D~18F、76D~76Fに各支柱18H~18J、76H~76Jを位置決めするコマ70の配置を変更することができる。
このため、加熱対象が変更された場合であっても、加熱対象の形状に応じて支持位置を変更することができる。
さらに、平板状のブランク14を支持する第一トレイ18では、第一トレイ18をローラー24Cに載置した状態において、各支柱18H~18Jの先端の高さを揃えることができる。これにより、各支柱18H~18Jの先端からのブランク14の滑り落ちを抑制することができる。
そして、熱間プレスライン10は、中間成形品32を成形する第一プレス機28のパンチ金型44における三か所の角部の位置関係と、中間成形品32を支持する第二トレイ76の各支柱76H~76Jの先端との相対的な位置関係が同じである。
これにより、中間成形品32の各角部90~94に各支柱76H~76Jの先端を当てて支持することができる。このため、中間成形品32の平坦部分に各支柱76H~76Jの先端を当てて支持する場合と比較して、中間成形品32の予期せぬ位置ずれを抑制することができる。このため、中間成形品32を安定的に高速搬送することができる。これにより、加熱対象のずれを防止するずれ防止ガイドを省略できる。
また、中間成形品32の各角部90~94に各支柱76H~76Jの先端を当てて支持することで、中間成形品32を所定の位置に所定の姿勢で支持することができる。これにより、中間成形品32を保持する際の第五マニピュレータ88の動作を簡素化することができる。
その結果、加熱された中間成形品32の温度低下を抑制しつつ第二プレス機86で熱処理できる。
加えて、加熱時に各トレイ18、76を用いることで、各加熱炉24、82A内のローラー24C、82Cに加熱対象を直接載置せず、加熱対象を支持したトレイ18、76ごと加熱することができる。これにより、加熱対象と各加熱炉24、82との直接接触を回避し、各加熱炉24、82内へのめっき凝着やスケールの巻き込みを回避することができる。
また、各トレイ18、76に加熱対象を支持することで、平坦な加熱対象の反りやねじれ等の変形や、立体形状の加熱対象の形状維持が容易となる。また、加熱対象の支持機能と搬送機能とを分離することで、加熱対象の形状や搬送形態によらず、安定した搬送及び搬出の高速化が可能となる。
さらに、単一のトレイ18、76に複数の加熱対象を同時に支持することが可能なので、各加熱対象に生じ得る搬送速度差の発生を抑制することができる。また、単一のトレイ18、76に加熱対象と遮熱部材とを同時に支持することができるため、各加熱炉24、82を改造することなく、部分遮熱などの温度制御を行うことが可能となる。
そして、トレイ本体18A、76Aを梯子形状とすることで、トレイ本体18A、76Aの重量(熱容量)を低減でき、材料コスト、炉加熱コストを抑制できる。
<比較例>
図12から図17は、実施形態と比較例とを比較するために用いる説明図である。
(第一比較例)
図12は、第一比較例を示す図であり、加熱対象であるブランク14をバッチ加熱炉100の載置部100Aに載置して加熱する様子を示す説明図である。また、図13は、第一実施例を示す図であり、ブランク14を第一トレイ18で支持してバッチ加熱炉100で加熱する様子を示す説明図である。
第一比較例では、上部ヒータ100Bからの熱がブランク14の下面に伝わり難いが、第一実施例では、上部ヒータ100Bからの熱がブランク14の上面及び下面に万遍なく行き渡る。
(第二比較例)
図14は、第二比較例を示す図であり、加熱対象であるブランク14をローラーハース炉102のローラー102A上に載置して加熱する様子を示す説明図である。また、図15は、第二実施例を示す図であり、ブランク14を第一トレイ18で支持してローラーハース炉102で加熱する様子を示す説明図である。
第二比較例では、下部ヒータ102Bからの熱がローラー102Aで遮られるが、第二実施例では、下部ヒータ102Bからの熱がローラー102Aの間を通ってブランク14の下面に万遍なく行き渡る。
(第三比較例)
図16は、第三比較例を示す図であり、加熱対象である中間成形品32をローラーハース炉102のローラー102A上に載置して加熱する様子を示す説明図である。また、図17は、第三実施例を示す図であり、中間成形品32を第二トレイ76で支持してローラーハース炉102で加熱する様子を示す説明図である。なお、第三実施例では、中間成形品32のフランジ42を支柱で支持した。
第三比較例では、凹部104の周囲がローラー102Aで支持され、凹部104が半閉塞状態となり、凹部104内に空気が滞留する。一方、第三実施例では、凹部104の周囲が浮いているため、炉内搬送時に凹部104に強制対流が発生する。
このように、各比較例では、平板状のブランク14を加熱する場合、輻射熱が遮蔽されることで、バッチ加熱炉100の載置部100Aと接触した箇所の加熱が遅くなる。また、起伏のある中間成形品32を加熱する場合、凹部104内の熱がこもるのを抑制し、焼きむらを抑制することができる。
(第二実施形態)
図18は、第二実施形態を示す図であり、第一実施形態と同一又は同等部分に付いては、同符号を付して説明を割愛するとともに、異なる部分に付いてのみ説明する。
すなわち、本実施形態では、各トレイ18、76における各支柱18H~18J、76H~76Jの先端部の形状が異なり、各支柱18H~18J、76H~76Jの先端部は、先細りした円錐部106で構成されている。
これにより、加熱対象と各支柱18H~18J、76H~76Jとの接触面積を抑えることができ、加熱対象から各支柱18H~18J、76H~76Jへの熱の移動が抑制される。
(第三実施形態)
図19は、第三実施形態を示す図であり、第一実施形態と同一又は同等部分に付いては、同符号を付して説明を割愛するとともに、異なる部分に付いてのみ説明する。
すなわち、本実施形態では、各トレイ18、76における各支柱18H~18J、76H~76Jの先端部の形状が異なり、各支柱18H~18J、76H~76Jの先端部は、球形状の球体108で構成されている。
これにより、加熱対象と各支柱18H~18J、76H~76Jとの接触面積を抑えることができる。このため、加熱対象から各支柱18H~18J、76H~76Jへの熱の移動が抑制される。また、対象箇所への傷つきも抑制される。
(第四実施形態)
図20は、第四実施形態を示す図であり、第一実施形態と同一又は同等部分に付いては、同符号を付して説明を割愛するとともに、異なる部分に付いてのみ説明する。
すなわち、本実施形態では、各トレイ18、76における各支柱18H~18J、76H~76Jの先端部の形状が異なる。各支柱18H~18J、76H~76Jの先端には、ベース板110が固定されており、ベース板110には、円錐形状の突起部112が四ヶ所に設けられている。
これにより、加熱対象と接点を増加することができる。
(第五実施形態)
図21は、第五実施形態を示す図であり、第一実施形態と同一又は同等部分に付いては、同符号を付して説明を割愛するとともに、異なる部分に付いてのみ説明する。本実施形態では、第一実施形態と比較して、搬送テーブル及び加熱対象を支持する支持部材が異なる。
すなわち、加熱対象を支持する支持部材は、ブランク14及び中間成形品32を支持可能な第三トレイ120で構成されている。また、第一加熱炉24の排出口24Dから延びる第二搬送テーブル126は、第一プレス機28及び第二加熱炉82の側部を通って第二プレス機86の装入口86Aの近傍まで延びている。
第一加熱炉24から第二搬送テーブル26に送り出された第三トレイ120のブランク14は、第二マニピュレータ30によって第一プレス機28にセットされる。第一プレス機28で成形された中間成形品32は、第三マニピュレータ58によって第二搬送テーブル26上の第三トレイ120に支持され搬送された後、第四マニピュレータ80によって第二加熱炉82に装入される。
第二加熱炉82より第二搬送テーブル26上に送り出された第三トレイ120の中間成形品32は、第五マニピュレータ88によって第二プレス機86にセットされる。また、中間成形品32が取り除かれた第三トレイ120は、第五マニピュレータ88によって第二搬送テーブル26から降ろされ、第一加熱炉24の装入口24B側へ送られる。
第三トレイ120のトレイ本体120Aには、ブランク14を支持する第一支柱120Bと第二支柱120Cと第三支柱120Dとが設けられている。また、第三トレイ120のトレイ本体120Aには、中間成形品32を支持する第四支柱120Eと第五支柱120Fとが設けられており、第二支柱120Cは、ブランク14及び中間成形品32を支持する。第四支柱120Eと第五支柱120Fとは、中間成形品32を支持した状態で、中間成形品32が第一支柱120B及び第三支柱120Dと干渉しない位置に設けられている。
(作用・効果)
本実施形態にあっても、第一実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
また、第三トレイ120によってブランク14又は中間成形品32を支持できるので、ブランク14を支持する第一トレイ18と中間成形品32を支持する第二トレイ76とが必要となる場合と比較して、トレイの有効に活用を図ることができる。
なお、各実施形態は、熱処理工程を二回行う場合を例に挙げて説明したが、これに限定されるものでなく、熱処理工程を一回行ったり、更に複数回の熱処理工程を行ったりしてもよい。
また、各実施形態では、第一縦棒部材18B及び第二縦棒部材18C間に各横棒部材18D~18Fが架橋された梯子形状の第一トレイ18を例に挙げて説明したが、この形状に限定されるものではない。例えば、単一の縦棒部材に複数の横棒部材が縦棒部材に対して交差方向に延びる梯子形状のトレイ本体でトレイを構成してもよい。
さらに、各実施形態では、各横棒部材18D~18Fに各支柱18H~18Jを設けた場合を例に挙げて説明したが、これに限定されるものではない。例えば、第一縦棒部材18B及び第二縦棒部材18Cに各支柱18H~18Jを設けてもよい。
10 熱間プレスライン
12 成形品
14 ブランク
18 第一トレイ
18A トレイ本体
18B 第一縦棒部材
18C 第二縦棒部材
18D 第一横棒部材
18E 第二横棒部材
18F 第三横棒部材
18G 表面
18H 第一支柱
18I 第二支柱
18J 第三支柱
18K 裏面
24 第一加熱炉
28 第一プレス機
32 中間成形品
44 パンチ金型
76 第二トレイ
76A トレイ本体
76B 第一縦棒部材
76C 第二縦棒部材
76D 第一横棒部材
76E 第二横棒部材
76F 第三横棒部材
76G 表面
76H 第一支柱
76I 第二支柱
76J 第三支柱
82 第二加熱炉
86 第二プレス機
90 第一角部
92 第二角部
94 第三角部
120 第三トレイ
120A トレイ本体
120B 第一支柱
120C 第二支柱
120D 第三支柱
120E 第四支柱
120F 第五支柱

Claims (4)

  1. 縦棒部材に設けられた横棒部材が前記縦棒部材に対して交差方向に延びる梯子形状のトレイ本体と、
    該トレイ本体の表側に少なくとも三本設けられ、前記縦棒部材及び前記横棒部材に対して交差する方向へ延びるとともに、先端同士を結ぶ仮想直線を仮想した際に仮想直線が多角形を形成するように配置され、先端で加熱対象を下方から支持して前記トレイ本体から離した状態にする支柱と、
    を備えるトレイ。
  2. 各支柱の先端の高さが揃っている請求項1に記載のトレイ。
  3. 請求項1又は請求項2に記載したトレイを出し入れ可能な加熱炉と、
    プレス機と、
    を備える熱間プレスライン。
  4. 前記プレス機は、少なくとも三か所の角部を備えるパンチ金型を備え、
    三本の前記支柱の先端の相対的な位置関係は、三か所の前記角部の相対的な位置関係と同じである請求項3に記載の熱間プレスライン。
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