JP7225058B2 - 高周波アンテナ及びプラズマ処理装置 - Google Patents

高周波アンテナ及びプラズマ処理装置 Download PDF

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Description

特許法第30条第2項適用 1.2019年2月25日 証明書記載のウェブサイトのアドレスにて発表 2.2019年2月25日 2019年第66回応用物理学会春季学術講演会 予稿集にて発表 3.2019年3月11日 2019年第66回応用物理学会春季学術講演会にて発表
本発明の実施形態は、高周波アンテナ及びプラズマ処理装置に関する。
被処理物の表面のエッチングに、プラズマ処理装置が用いられることがある。プラズマ処理装置の一例として、誘導結合型のプラズマを発生させる装置がある。このプラズマ処理装置では、チャンバに誘電体又は半導体からウィンドウが形成され、ウィンドウの外表面に高周波アンテナが設置される。そして、処理空間にガスを供給する。そして、高周波アンテナに高周波電流が流れることにより、チャンバの内部の処理空間に誘導電界が発生する。そして、処理空間にガスを供給している状態において処理空間に誘導電界が発生することにより、処理空間においてプラズマが発生する。
前述の誘導結合型のプラズマを発生させるプラズマ処理装置では、径方向の寸法が小さい小径の高周波アンテナが用いられることがある。小径の高周波アンテナでは、高周波アンテナ全体が占める領域に対して、中心軸を中心とするアンテナ形状の軸対称性を確保できない給電端及び接地端が占める領域の割合、すなわち、電源及びチャンバへの高周波アンテナの接続部が占める領域の割合が、大きくなる。プラズマ処理装置では、前述のような小径の高周波アンテナが用いられる場合でも、処理空間において、高周波アンテナの中心軸を中心とするプラズマの密度の対称性が確保されることが、求められている。
特開2002-217175号公報 特開2006-221852号公報
本発明が解決しようとする課題は、小径であっても処理空間において発生するプラズマの密度の対称性を確保する高周波アンテナ、及び、その高周波アンテナを備えるプラズマ処理装置を提供することにある。
実施形態によれば、高周波アンテナが提供される。高周波アンテナは、ウィンドウが形成されるチャンバにおいて、ウィンドウの外表面に設置される。高周波アンテナに高周波電流が流れることにより、チャンバの内部の処理空間に誘導電界を発生し、誘導電界によって処理空間においてプラズマが発生する。高周波アンテナは、第1のアンテナ要素、第2のアンテナ要素、第1の中継部及び第2の中継部を備える。第1のアンテナ要素は、周方向について第1の角度範囲に渡って、周方向に沿って延設される。第2のアンテナ要素は、周方向について第1の角度範囲からずれる第2の角度範囲に渡って、周方向に沿って延設される。第2のアンテナ要素は、第1のアンテナ要素に比べてウィンドウから離れて配置されるとともに、第1のアンテナ要素に対して外周側に配置される。第1の中継部は、ウィンドウから離れる側に向かって第1のアンテナ要素から延設される。第2の中継部は、第1の中継部から第2のアンテナ要素まで外周側へ向かって延設され、第1のアンテナ要素に比べてウィンドウから離れて配置される。
また、実施形態によれば、前述の高周波アンテナを備えるプラズマ処理装置が提供される。プラズマ処理装置は、チャンバ、ガス供給源及び電源を備える。チャンバは、高周波アンテナが外表面に設置されるウィンドウを備え、処理空間が内部に形成される。ガス供給源は、処理空間にガスを供給する。電源は、高周波アンテナに高周波電力を供給することにより、高周波アンテナに高周波電流を流し、処理空間に誘導電界を発生させる。処理空間にガスが供給されている状態において処理空間に誘導電界を発生させることにより、処理空間においてプラズマを発生させる。
図1は、第1の実施形態に係るプラズマ処理装置を示す概略図である。 図2は、第1の実施形態に係る高周波アンテナを概略的に示す斜視図である。 図3は、図2の高周波アンテナを、中心軸に沿う方向の一方側から視た状態で示す概略図である。 図4は、図2の高周波アンテナを、外周側から視た状態で示す概略図である。 図5は、図2の高周波アンテナにおいて、3つの要素ベクトルの算出に用いられるパラメータを説明する概略図である。 図6は、ある変形例に係る高周波アンテナを、中心軸に沿う方向の一方側から視た状態で示す概略図である。 図7は、図6とは別のある変形例に係る高周波アンテナを、中心軸に沿う方向の一方側から視た状態で示す概略図である。
以下、実施形態について、図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係るプラズマ処理装置1を示す。図1に示すように、プラズマ処理装置1は、チャンバ2を備える。チャンバ2は、例えば、ステンレス又はアルミニウム合金等の金属から形成され、チャンバ2の内部には、処理空間3が規定される。
また、プラズマ処理装置1は、処理空間3にガス(反応ガス)を供給するガス供給源5を備える。ある一例では、ガス供給源5は、ガスが貯められるタンク(図示しない)、及び、ポンプ等の供給駆動部(図示しない)を備える。また、チャンバ2には、ガス導入口6が形成される。ガス供給源5の供給駆動部が駆動されることにより、タンクのガスが、ガス導入口6を介して処理空間3に供給される。また、ある一例では、ガス供給源5とガス導入口6との間の供給経路に、開閉弁が設けられる。開閉弁によって、処理空間3へのガスの供給及び供給停止が、切替えられる。また、開閉弁が設けられる場合、タンク及び供給駆動部の代わりに、工場の配管等がガス供給源5として設けられてもよい。
また、プラズマ処理装置1は、排気源7及び圧力調整器8を備える。排気源7は、真空ポンプ等の排気駆動部(図示しない)を備える。排気駆動部を駆動することにより、処理空間3のガスが排気される。排気源7によって排気されたガスは、回収タンク(図示しない)等に回収される。そして、回収タンクにおいて、ガスを無害化する処理が行われた後、大気等に放出される。
圧力調整器8は、例えばAPC(Auto Pressure Controller)弁等の圧力制御弁を備え、処理空間3の圧力を調整する。ある一例では、排気源7及び圧力調整器8等の駆動を制御することにより、処理空間3では、ガス導入口6から供給されたガス(反応ガス)の圧力が、0.05Pa以上500Pa以下の範囲のいずれかの値に調整される。また、プラズマ処理装置1は、圧力センサ等の圧力検出器9A,9Bを備える。圧力検出器9A,9Bのそれぞれは、処理空間3の圧力を検出する。
また、チャンバ2の処理空間3では、ガス導入口6に対して鉛直下側に載置台11が配置される。プラズマ処理装置1での処理対象となる被処理物12は、載置台11上に載置される。被処理物12は、載置台11において鉛直上側を向く表面に、載置される。また、図1等の一例では、チャンバ2の側壁に、搬入口13が形成される。被処理物12は、搬入口13を介して処理空間3に搬入され、搬入口13を介して処理空間3から搬出される。なお、処理空間3において後述する処理が行われている状態では、搬入口13は、ゲートバルブ(図示しない)等によって、気密に閉じられる。
ある一例では、プラズマ処理装置1には、駆動機構(図示しない)が設けられる。この場合、駆動機構は、サーボモータ又は制御モータ等を備える。そして、駆動機構を駆動することにより、載置台11が回転する等、載置台11が移動する。このため、載置台11上に被処理物12が載置されている状態では、載置台11が移動することにより、被処理物12は、載置台11と一緒に移動する。
被処理物12は、例えば、板状の部材であり、特にこれらに限定されないが、被処理物12として、平板及び円板等が挙げられる。被処理物12は、後述するプラズマを用いた処理によって、エッチングされる。被処理物12の一例として、レジストマスクが形成された半導体ウェーハ等が挙げられる。この場合、レジストマスクを形成する有機物が、後述するプラズマを用いた処理によって、エッチングされる。
チャンバ2の天井部には、処理空間3が外部に向かって開口する開口部15が形成される。そして、チャンバ2には、開口部15を塞ぐ状態でウィンドウ16が取付けられる。すなわち、チャンバ2の天井部に、ウィンドウ16が形成される。ウィンドウ16は、石英及びアルミナ等の誘電体、又は、シリコン等の半導体から形成される。また、処理空間3では、ウィンドウ16と載置台11との間に、ガス導入口6からガスが導入される。
ウィンドウ16の外表面には、高周波アンテナ17が設置される。したがって、高周波アンテナ17は、チャンバ2の外部に配置される。高周波アンテナ17は、例えば、導電材料から形成され、給電端及び接地端を備える。高周波アンテナ17の給電端は、電源(高周波電源)18に接続され、高周波アンテナ17と電源18との間には、整合回路19が設けられる。また、高周波アンテナ17の接地端は、チャンバ2に接続され、接地される。電源18は、数MHz以上数百MHz以下の範囲のいずれかの周波数で高周波電力を高周波アンテナ17に供給し、ある一例では、13.56MHzの周波数で高周波電力を高周波アンテナ17に供給する。また、整合回路19は、電源18側でのインピーダンスと高周波アンテナ17等の負荷側でのインピーダンスとの間を整合するリアクタンス可変の整合回路である。
処理空間3では、載置台11の鉛直下側に隣接して電極(下方電極)21が設けられる。電極21は、導電材料から形成され、給電端を備える。電極21の給電端は、電源(高周波電源)22に接続され、電極21と電源22との間には、整合回路23が設けられる。また、電極21はさらに、接地される接地端を備えていても構わない。電源22は、数kHz以上数MHz以下の範囲のいずれかの周波数で高周波電力を電極21に供給する。また、整合回路23は、電源22側でのインピーダンスと電極21等の負荷側でのインピーダンスとの間を整合するリアクタンス可変の整合回路である。
また、ある一例では、プラズマ処理装置1に、載置台11及び電極21を加熱及び/又は冷却する温度調整器(図示しない)が設けられる。この場合、温度調整器の作動を制御することにより、載置台11及び電極21の温度を調整する。
図1の一例では、プラズマ処理装置1は、コントローラ25を備える。コントローラ25は、例えば、コンピュータ等である。コントローラ25は、CPU(Central Processing Unit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)又はFPGA(Field Programmable Gate Array)等を含むプロセッサ又は集積回路(制御回路)、及び、メモリ等の記憶媒体を備える。コントローラ25は、集積回路等を1つのみ備えてもよく、集積回路等を複数備えてもよい。コントローラ25は、記憶媒体等に記憶されるプログラム等を実行することにより、処理を行う。コントローラ25は、電源18,22のそれぞれからの高周波電力の出力を制御する。これにより、電源18,22のそれぞれから出力される高周波電力の周波数及び位相等が、調整される。なお、電源18,22からの出力は、コントローラ25によって、互いに対して独立して制御される。
電源18から高周波アンテナ17に高周波電力が供給され、高周波アンテナ17に高周波電流が流れることにより、高周波アンテナ17の近傍の領域に磁場が誘起される。そして、誘起された磁場が経時的に変化することにより、磁場の変化を打ち消す状態に誘導電界が処理空間3に発生する。この際、処理空間3においてウィンドウ16と載置台11との間に、誘導電界が発生する。
ガス供給源5から処理空間3にガスが供給されている状態において処理空間3で誘導電界が発生することにより、処理空間3において、供給されたガスが励起され、イオン化される。これにより、処理空間3において、プラズマPが発生する。そして、発生したプラズマPを用いて、被処理物12をエッチングする等、被処理物12を処理する。前述のようにプラズマPが発生するため、本実施形態では、誘導結合型のプラズマが発生する。
また、プラズマ処理装置1では、高周波アンテナ17に高周波電力が供給され、前述のように処理空間3でプラズマPが発生している状態において、電源22から電極21に高周波電力が供給されてもよい。この場合、コントローラ25は、電源18,22のそれぞれから出力される高周波電力の周波数及び位相等を調整することにより、被処理物12に入射するイオンエネルギーが制御される。この際、イオン化したガスのイオンエネルギーが被処理物12に適切に入射される状態に、電源18,22のそれぞれから出力される高周波電力の周波数及び位相等が、コントローラ25によって調整される。
図2乃至図4は、本実施形態の高周波アンテナ17を示す。図2乃至図4等に示すように、高周波アンテナ17は、中心軸Oを有する。プラズマ処理装置1では、高周波アンテナ17の中心軸Oは、ウィンドウ16の内表面及び外表面に対して、交差する(垂直又は略垂直になる)。また、高周波アンテナ17では、中心軸Oの軸回り方向となる周方向(矢印T1及び矢印T2で示す方向)が規定される。また、高周波アンテナ17では、径方向について中心軸Oに近づく側が内周側となり、径方向について中心軸Oから離れる側が外周側となる。なお、図3は、高周波アンテナ17を中心軸Oに沿う方向の一方側から視た状態で示し、図4は、高周波アンテナ17を外周側から視た状態で示す。
また、高周波アンテナ17では、中心軸Oに沿う方向の一方側が、ウィンドウ16に近づく側、すなわち、ウィンドウ16に対して近位側となる。そして、高周波アンテナ17では、中心軸Oに沿う方向の他方側が、ウィンドウ16から離れる側、すなわち、ウィンドウ16に対して遠位側となる。高周波アンテナ17は、前述の給電端を形成する給電端片部26、及び、前述の接地端を形成する接地端片部27を備える。また、高周波アンテナ17は、アンテナ要素31,32を備えるとともに、中継部35,36を備える。高周波アンテナ17では、アンテナ要素31,32の間が、中継部35,36によって、中継される。
アンテナ要素(第1のアンテナ要素)31は、延設端(第1の延設端)E1、及び、延設端E1とは反対側の延設端(第2の延設端)E2を備える。アンテナ要素31は、延設端E1から延設端E2まで、周方向に沿って、すなわち、中心軸Oの軸回りに沿って、連続して延設される。このため、アンテナ要素31は、周方向について、延設端E1と延設端E2との間の角度範囲(第1の角度範囲)S1に渡って、連続して延設される。アンテナ要素31は、延設端E1において、給電端片部26に接続される。給電端片部26は、アンテナ要素31の延設端E1から、中心軸Oに沿う方向について、ウィンドウ16から離れる側に向かって延設される。
アンテナ要素(第2のアンテナ要素)32は、延設端(第3の延設端)E3、及び、延設端E3とは反対側の延設端(第4の延設端)E4を備える。アンテナ要素32は、延設端E3から延設端E4まで、周方向に沿って、すなわち、中心軸Oの軸回りに沿って、連続して延設される。このため、アンテナ要素32は、周方向について、延設端E3と延設端E4との間の角度範囲(第2の角度範囲)S2に渡って、連続して延設される。アンテナ要素32は、延設端E4において、接地端片部27に接続される。接地端片部27は、アンテナ要素32の延設端E4から、中心軸Oに沿う方向について、ウィンドウ16から離れる側に向かって延設される。
高周波アンテナ17では、アンテナ要素(第2のアンテナ要素)32が延設される角度範囲(第2の角度範囲)S2は、周方向について、アンテナ要素(第1のアンテナ要素)31が延設される角度範囲(第1の角度範囲)S1からずれる。本実施形態では、角度範囲S2の一部が角度範囲S1と重なり、角度範囲S2の残りの一部が角度範囲S1から外れる。このため、アンテナ要素(第2のアンテナ要素)32は、角度範囲S2において角度範囲S1から外れた領域に延設される延設部(第1の延設部)37と、角度範囲S2において角度範囲S1と重なる領域に延設される延設部(第2の延設部)38と、を備える。
また、本実施形態では、アンテナ要素31が延設される角度範囲(第1の角度範囲)S1は、アンテナ要素32が延設される角度範囲(第2の角度範囲)S2に比べて、大きい。ある一例では、角度範囲S1は、270°より大きく、角度範囲S2は、90°より小さい。ただし、いずれの場合も、角度範囲S1,S2のそれぞれは、360°より小さい。このため、アンテナ要素31,32のそれぞれは、周方向について、全周に渡ってではなく、一部の範囲に渡ってのみ延設される。
また、アンテナ要素(第2のアンテナ要素)32は、中心軸Oに沿う方向について、アンテナ要素(第1のアンテナ要素)31比べて、ウィンドウ16から離れて配置される。すなわち、アンテナ要素32は、アンテナ要素31に比べて、ウィンドウ16から遠位の位置に配置される。また、アンテナ要素(第2のアンテナ要素)32及び接地端片部27は、アンテナ要素(第1のアンテナ要素)31および給電端片部26に対して外周側に配置される。このため、中心軸Oからアンテナ要素32までの距離は、中心軸Oからアンテナ要素31までの距離に比べて、大きい。
アンテナ要素(第1のアンテナ要素)31は、延設端(第2の延設端)E2において、中継部(第1の中継部)35に接続される。中継部35は、アンテナ要素31の延設端E2から、中心軸Oに沿う方向について、ウィンドウ16から離れる側に向かって延設される。したがって、中継部35は、一端で、すなわち、ウィンドウ16に対して近位側の端で、アンテナ要素31の延設端E2に接続される。
アンテナ要素(第2のアンテナ要素)32は、延設端(第3の延設端)E3において、中継部(第2の中継部)36に接続される。また、中継部35は、ウィンドウ16に対して遠位側の端で、中継部36に接続される。そして、中継部36は、中継部35からアンテナ要素32まで、径方向について、外周側に向かって延設される。このため、中継部36は、一端である内周端で、中継部35に接続される。そして、中継部36は、他端である外周端で、アンテナ要素32に接続される。また、中継部(第2の中継部)36は、中心軸Oに沿う方向について、アンテナ要素(第1のアンテナ要素)31比べて、ウィンドウ16から離れて配置される。すなわち、中継部36は、アンテナ要素31に比べて、ウィンドウ16から遠位の位置に配置される。
本実施形態では、周方向について、アンテナ要素(第1のアンテナ要素)31の延設端(第2の延設端)E2の角度位置は、中継部35,36、及び、アンテナ要素(第2のアンテナ要素)32の延設端(第3の延設端)E3のそれぞれの角度位置と、一致又は略一致する。すなわち、アンテナ要素31の延設端E2、中継部35,36及びアンテナ要素32の延設端E3は、周方向について、すなわち、中心軸Oの軸回りについて、互いに対してずれていない、又は、ほとんどずれていない。
また、本実施形態では、アンテナ要素32において、延設部(第1の延設部)37が延設端E3を形成し、延設部(第2の延設部)38が延設端E4を形成する。このため、アンテナ要素32では、延設部37が中継部35に接続され、延設部38が接地端片部27に接続される。このため、延設部(第2の延設部)38は、周方向について、延設部(第1の延設部)37に比べて、中継部36(中継部35)から離れる。
また、高周波アンテナ17は、アンテナ要素31の延設端E1からアンテナ要素32の延設端E4まで、周方向について1周以上に渡って延設される。すなわち、アンテナ要素31の延設端E1からアンテナ要素32の延設端E4までの延設部分の周方向についての周回度合いは、1周以上となる。ただし、本実施形態では、延設端E1から延設端E4までの延設部分の周方向についての周回度合いは、1周半以下となる。前述のような構成であるため、本実施形態では、高周波アンテナ17のターン数、すなわち、高周波アンテナ17に形成されるループの数は1となる。また、高周波アンテナ17のターン数が少ないため、本実施形態では、高周波アンテナ17は、小径に形成される。
本実施形態のプラズマ処理装置1では、処理空間3におけるプラズマの密度分布は、処理空間3で発生する前述の誘導電界の強度分布に依存する。そして、処理空間3における誘導電界の強度分布は、高周波アンテナ17の形状及び寸法、及び、高周波アンテナ17とウィンドウ16との位置関係等に対応して、変化する。特に、アンテナ要素31,32及び中継部36の形状、寸法、及び、ウィンドウ16に対する位置関係等が、処理空間3における誘導電界の強度分布に影響を与え、処理空間3におけるプラズマの密度分布に影響を与える。
アンテナ要素31,32及び中継部36のそれぞれの延設方向は、中心軸Oに対して交差する(垂直又は略垂直になる)。したがって、高周波アンテナ17において中心軸Oに対して交差する(垂直又は略垂直な)方向に延設される部分の寸法及び形状等が、処理空間3における誘導電界の強度分布に影響を与え、処理空間3におけるプラズマの密度分布に影響を与える。なお、給電端片部26、接地端片部27及び中継部35のそれぞれは、中心軸Oに沿って延設される。このため、給電端片部26、接地端片部27及び中継部35のそれぞれの形状及び寸法等は、処理空間3における誘導電界の強度分布にほとんど影響を与えず、処理空間3におけるプラズマの密度分布にほとんど影響を与えない。
ここで、アンテナ要素(第1のアンテナ要素)31の要素ベクトルV1、アンテナ要素(第2のアンテナ要素)32の要素ベクトルV2、及び、中継部(第2の中継部)36の要素ベクトルV3を規定する。要素ベクトルV1~V3のそれぞれは、中心軸Oに対して垂直な平面上で規定されるベクトルであり、中心軸Oを始点とする位置ベクトルである。以下、要素ベクトルV1~V3について説明する。
図5は、3つの要素ベクトルV1~V3の算出に用いられるパラメータを説明する。図5に示すように、要素ベクトルV1~V3の算出においては、中心軸Oに垂直な平面においてX軸及びY軸を規定する。図5の一例では、中心軸OがX軸とY軸とが交差する原点となり、かつ、X軸の正方向からY軸の正方向までの中心軸Oの軸回りの角度が90°になる状態に、X軸及びY軸が規定される。そして、X軸の正方向からアンテナ要素(第1のアンテナ要素)31の延設端(第1の延設端)E1までの中心軸Oの軸回りの角度を、θ1とする。また、X軸の正方向からアンテナ要素31の延設端(第2の延設端)E2、アンテナ要素(第2のアンテナ要素)32の延設端(第3の延設端)E3及び中継部36までの中心軸Oの軸回りの角度を、θ2とする。そして、X軸の正方向からアンテナ要素32の延設端(第4の延設端)E4までの中心軸Oの軸回りの角度を、θ3とする。
また、アンテナ要素(第1のアンテナ要素)31及び中継部36の内周端までの中心軸Oからの径方向の距離を、r1とする。そして、アンテナ要素(第2のアンテナ要素)32及び中継部36の外周端までの中心軸Oからの径方向の距離を、r2とする。また、図4に示すように、ウィンドウ16の内表面からアンテナ要素(第1のアンテナ要素)31までの中心軸Oに沿う方向についての距離を、h1とする。そして、ウィンドウ16の内表面からアンテナ要素(第2のアンテナ要素)32及び中継部36までの中心軸Oに沿う方向についての距離を、h2とする。要素ベクトルV1の単位ベクトルu1、要素ベクトルV2の単位ベクトルu2及び要素ベクトルV3の単位ベクトルu3は、前述のパラメータを用いて、以下のようになる。以下の式(1)~(3)では、単位ベクトルu1~u3は、X-Y座標において原点(中心軸O)を始点とする位置ベクトルで、示される。
Figure 0007225058000001
また、要素ベクトルV1の大きさ|V1|の算出には、アンテナ要素(第1のアンテナ要素)31の延設端E1,E2の間の延設長L1、及び、X-Y座標での中心軸O(原点)からアンテナ要素31の重心までの距離d1が、用いられる。同様に、要素ベクトルV2の大きさ|V2|の算出には、アンテナ要素(第2のアンテナ要素)32の延設端E3,E4の間の延設長L2、及び、X-Y座標での中心軸O(原点)からアンテナ要素32の重心までの距離d2が、用いられる。そして、要素ベクトルV3の大きさ|V3|の算出には、中継部36の内周端と外周端との間の延設長L3、及び、X-Y座標での中心軸O(原点)から中継部36の重心までの距離d3が、用いられる。延設長L1~L3、及び、距離d1~d3は、前述のパラメータを用いて、以下のようになる。
Figure 0007225058000002
Figure 0007225058000003
そして、要素ベクトルV1の大きさ|V1|は、延設長L1及び距離d1を用いて以下のように算出される。同様に、要素ベクトルV2の大きさ|V2|は、延設長L2及び距離d2を用いて以下のように算出され、要素ベクトルV3の大きさ|V3|は、延設長L3及び距離d3を用いて以下のように算出される。
Figure 0007225058000004
そして、要素ベクトルV1は、式(1)及び式(10)を用いて、以下のようになる。同様に、要素ベクトルV2は、式(2)及び式(11)を用いて、以下ようになり、要素ベクトルV3は、式(3)及び式(12)を用いて、以下のようになる。
Figure 0007225058000005
ここで、式(10)~(15)において、Aは、定数である。ある一例では、角度θ1~θ3、及び、距離r1,r2,h1,h2等のパラメータのそれぞれが任意のある値になる状態で、前述のように処理空間3にプラズマPを発生させ、プラズマPを用いて被処理物12をエッチングする。そして、被処理物12におけるエッチングレートの分布を取得する。そして、被処理物12においてエッチングレートが最も高い箇所に対して、要素ベクトルV1~V3の合成ベクトルのX-Y座標における位置が一致又は略一致する状態に、定数Aを設定する。定数Aは、例えば、1.0に設定される。
高周波アンテナ17では、角度θ1~θ3、及び、距離r1,r2,h1,h2等のパラメータは、要素ベクトルV1~V3の合成ベクトルの大きさがゼロ又は略ゼロになる状態に、設定される。すなわち、要素ベクトルV1~V3の合成ベクトルは、ゼロベクトル、又は、ほぼゼロベクトルとなる。そして、X-Y座標において、要素ベクトルV1~V3の合成ベクトルは、中心軸O(原点)上、又は、中心軸Oから僅かにずれた位置に、位置する。
前述のように、本実施形態では、高周波アンテナ17のターン数は少なく、高周波アンテナ17は小径である。ただし、本実施形態では、アンテナ要素(第1のアンテナ要素)31が角度範囲(第1の角度範囲)S1に渡って延設され、アンテナ要素(第2のアンテナ要素)32が角度範囲S1からずれる角度範囲(第2の角度範囲)S2に渡って延設される。そして、アンテナ要素32は、アンテナ要素31に比べてウィンドウ16から離れて配置されるとともに、アンテナ要素31に対して外周側に配置される。そして、中継部(第1の中継部)35が、ウィンドウ16から離れる側に向かってアンテナ要素31から延設され、中継部(第2の中継部)36が、中継部35からアンテナ要素32まで外周側へ向かって延設される。
このような構成であるため、アンテナ要素31,32及び中継部36のそれぞれの形状及び寸法、及び、アンテナ要素31,32及び中継部36のそれぞれのウィンドウ16に対する位置を調整することにより、要素ベクトルV1~V3の合成ベクトルの大きさをゼロ又は略ゼロにすることが可能になる。すなわち、角度θ1~θ3、及び、距離r1,r2,h1,h2等のパラメータのそれぞれを調整することにより、要素ベクトルV1~V3の合成ベクトルの大きさをゼロ又は略ゼロにすることが可能になる。
要素ベクトルV1~V3の合成ベクトルの大きさがゼロ又は略ゼロになることにより、処理空間3で発生する前述の誘導電界の強度が、高周波アンテナ17の中心軸Oを中心として対称又は略対称になる。これにより、処理空間3におけるプラズマPの密度が、高周波アンテナ17の中心軸Oを中心として対称又は略対称になる。したがって、本実施形態では、小径の高周波アンテナ17が用いられても、処理空間3における中心軸Oを中心とするプラズマの密度の対称性が確保される。
前述のようにプラズマの密度の対称性が確保されることにより、プラズマを用いた被処理物12のエッチングにおいて、エッチングレートが最も高い箇所が、高周波アンテナ17の中心軸Oに対してずれない、又は、ほとんどずれない。これより、被処理物12のエッチング等のプラズマPを用いた処理の処理性能が確保される。
(変形例)
ある変形例では、アンテナ要素(第1のアンテナ要素)31の延設端(第1の延設端)E1が、接地端片部27に接続され、接地端片部27は、アンテナ要素31の延設端E1から、中心軸Oに沿う方向について、ウィンドウ16から離れる側に向かって延設される。そして、アンテナ要素(第2のアンテナ要素)32の延設端(第4の延設端)E4が、給電端片部26に接続され、給電端片部26は、アンテナ要素32の延設端E3から、中心軸Oに沿う方向について、ウィンドウ16から離れる側に向かって延設される。
また、図6に示すある変形例では、アンテナ要素(第2のアンテナ要素)32の延設端(第3の延設端)E3の角度位置は、中継部35、及び、アンテナ要素(第1のアンテナ要素)31の延設端(第2の延設端)E2のそれぞれの角度位置に対して、ずれる。すなわち、アンテナ要素32の延設端E3は、周方向について、すなわち、中心軸Oの軸回りについて、アンテナ要素31の延設端E2及び中継部(第1の中継部)35に対してずれる。ただし、本変形例でも、アンテナ要素(第1のアンテナ要素)31の延設端E2に中継部(第1の中継部)35が接続され、中継部35は、アンテナ要素31の延設端E2から、中心軸Oに沿う方向について、ウィンドウ16から離れる側に向かって延設される。そして、アンテナ要素(第2のアンテナ要素)32の延設端E3に中継部(第2の中継部)36が接続され、中継部36は、中継部35からアンテナ要素32まで外周側に向かって延設される。
また、本変形例では、アンテナ要素(第2のアンテナ要素)32が延設される角度範囲(第2の角度範囲)S2の全体が、アンテナ要素(第1のアンテナ要素)31が延設される角度範囲(第1の角度範囲)S1から外れる。したがって、本変形例では、アンテナ要素32は、角度範囲S1から外れた領域に延設される延設部37のみから形成される。本変形例でも、角度範囲(第2の角度範囲)S2は、周方向について、角度範囲(第1の角度範囲)S1からずれる。
本変形例でも、前述の実施形態等で規定したように、アンテナ要素31の要素ベクトルV1、アンテナ要素32の要素ベクトルV2、及び、中継部36の要素ベクトルV3を規定可能である。そして、アンテナ要素31,32及び中継部36のそれぞれの形状及び寸法、及び、アンテナ要素31,32及び中継部36のそれぞれのウィンドウ16に対する位置を調整することにより、要素ベクトルV1~V3の合成ベクトルの大きさをゼロ又は略ゼロにすることが可能になる。したがって、本変形例でも、前述の実施形態等と同様の作用及び効果を奏する。
なお、図6の変形例では、アンテナ要素31の延設端E1が給電端片部26に接続され、アンテナ要素32の延設端E4が接地端片部27に接続される。ただし、別のある変形例では、アンテナ要素31の延設端E1が接地端片部27に接続され、アンテナ要素32の延設端E4が給電端片部26に接続されてもよい。
また、図7に示す変形例では、図2乃至図4等の第1の実施形態と同様にして、接地端片部27、アンテナ要素31,32及び中継部35,36が形成される。ただし、本変形例では、高周波アンテナ17に、アンテナ要素(第3のアンテナ要素)41及び中継部(第3の中継部)42が、設けられる。
アンテナ要素41は、一端から他端まで、周方向に沿って、すなわち、中心軸Oの軸回りに沿って、連続して延設される。そして、アンテナ要素41は、周方向について、一端と他端との間の角度範囲(第3の角度範囲)S3に渡って、連続して延設される。本変形例では、アンテナ要素41の一端が、給電端片部26に接続される。そして、給電端片部26は、アンテナ要素41から、中心軸Oに沿う方向について、ウィンドウ16から離れる側に向かって延設される。
本変形例の高周波アンテナ17では、アンテナ要素(第3のアンテナ要素)41が延設される角度範囲(第3の角度範囲)S3は、周方向について、アンテナ要素(第1のアンテナ要素)31が延設される角度範囲(第1の角度範囲)S1、及び、アンテナ要素(第2のアンテナ要素)32が延設される角度範囲(第2の角度範囲)S2からずれる。そして、角度範囲S3の一部は、角度範囲S1と重なり、角度範囲S3の残りの一部は、角度範囲S1から外れる。また、角度範囲S3の一部は、角度範囲S2と重なり、角度範囲S3の残りの一部は、角度範囲S2から外れる。また、本変形例では、アンテナ要素41が延設される角度範囲(第3の角度範囲)S3は、アンテナ要素32が延設される角度範囲(第2の角度範囲)S2に比べて、大きい。例えば、角度範囲S3は、270°より大きい。ただし、いずれの場合も、角度範囲S3は、360°より小さい。
また、中心軸Oに沿う方向について、ウィンドウ16からアンテナ要素41までの距離は、ウィンドウ16からアンテナ要素31までの距離と、同一又は略同一になる。このため、アンテナ要素41は、中心軸Oに沿う方向について、アンテナ要素32及び中継部36に比べて、ウィンドウ16に近い側に配置される。また、アンテナ要素41は、アンテナ要素31,32に対して、内周側に配置される。
アンテナ要素31の延設端E1は、中継部(第3の中継部)42に接続される。そして、アンテナ要素41は、給電端片部26への接続端とは反対側の端で、中継部42に接続される。このため、中継部42は、一端である内周端で、アンテナ要素41に接続され、他端である外周端で、アンテナ要素31に接続される。中継部42は、アンテナ要素41からアンテナ要素31まで、径方向について、外周側に向かって延設される。また、中心軸Oに沿う方向について、ウィンドウ16から中継部42までの距離は、ウィンドウ16からアンテナ要素31までの距離と、同一又は略同一になる。このため、中継部42は、中心軸Oに沿う方向について、アンテナ要素32及び中継部36に比べて、ウィンドウ16に近い側に配置される。
前述のようにアンテナ要素41及び中継部42が設けられるため、本変形例では、アンテナ要素41の給電端片部26への接続端からアンテナ要素32の延設端E4までの延設部分の周方向についての周回度合いは、2周以上となる。ただし、本変形例では、アンテナ要素41の給電端片部26への接続端から延設端E4までの延設部分の周方向についての周回度合いは、2周半以下となる。前述のような構成であるため、本変形例では、高周波アンテナ17のターン数、すなわち、高周波アンテナ17に形成されるループの数は2となる。本変形例でも、高周波アンテナ17のターン数が少なく、高周波アンテナ17は、小径に形成される。
本変形例でも、前述の実施形態等で規定したように、アンテナ要素31の要素ベクトルV1、アンテナ要素32の要素ベクトルV2、及び、中継部36の要素ベクトルV3を規定可能である。また、本変形例では、アンテナ要素41の要素ベクトルV4、及び、中継部42の要素ベクトルV5を規定可能である。本変形例では、要素ベクトルV1~V5の合成ベクトルの大きさがゼロ又は略ゼロになることにより、処理空間3で発生する前述の誘導電界の強度が、高周波アンテナ17の中心軸Oを中心として対称又は略対称になり、処理空間3におけるプラズマPの密度が、高周波アンテナ17の中心軸Oを中心として対称又は略対称になる。
本変形例では、アンテナ要素31,32,41及び中継部36,42のそれぞれの形状及び寸法、及び、アンテナ要素31,32,41及び中継部36,42のそれぞれのウィンドウ16に対する位置を調整することにより、要素ベクトルV1~V5の合成ベクトルの大きさをゼロ又は略ゼロにすることが可能になる。したがって、本変形例でも、前述の実施形態等と同様の作用及び効果を奏する。
なお、図7の変形例では、アンテナ要素41の一端が給電端片部26に接続され、アンテナ要素32の延設端E4が接地端片部27に接続される。ただし、別のある変形例では、アンテナ要素41の一端が接地端片部27に接続され、アンテナ要素32の延設端E4が給電端片部26に接続されてもよい。
これらの少なくとも一つの実施形態又は実施例の高周波アンテナでは、第1のアンテナ要素が延設される第1の角度範囲が、周方向について、第2のアンテナ要素が延設される第2の角度範囲からずれる。そして、第2のアンテナ要素は、第1のアンテナ要素に比べてウィンドウから離れて配置されるとともに、第1のアンテナ要素に対して外周側に配置される。そして、第1の中継部は、ウィンドウから離れる側に向かって第1のアンテナ要素から延設され、第2の中継部は、第1の中継部から第2のアンテナ要素まで外周側へ向かって延設される。これにより、小径であっても処理空間において発生するプラズマの密度の対称性を確保する高周波アンテナを提供することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…プラズマ処理装置、2…チャンバ、3…処理空間、5…ガス供給源、11…載置台、12…被処理物、16…ウィンドウ、17…高周波アンテナ、18,22…電源、25…コントローラ、26…給電端片部、27…接地端片部、31…アンテナ要素(第1のアンテナ要素)、32…アンテナ要素(第2のアンテナ要素)、35…中継部(第1の中継部)、36…中継部(第2の中継部)。

Claims (6)

  1. ウィンドウが形成されるチャンバにおいて前記ウィンドウの外表面に設置され、高周波電流が流れることにより前記チャンバの内部の処理空間に誘導電界を発生させるとともに、前記誘導電界によって前記処理空間においてプラズマを発生させる高周波アンテナであって、
    周方向について第1の角度範囲に渡って、前記周方向に沿って延設される第1のアンテナ要素と、
    前記周方向について前記第1の角度範囲からずれる第2の角度範囲に渡って、前記周方向に沿って延設される第2のアンテナ要素であって、前記第1のアンテナ要素に比べて前記ウィンドウから離れて配置されるとともに、前記第1のアンテナ要素に対して外周側に配置される第2のアンテナ要素と、
    前記ウィンドウから離れる側に向かって前記第1のアンテナ要素から延設される第1の中継部と、
    前記第1の中継部から前記第2のアンテナ要素まで前記外周側へ向かって延設され、前記第1のアンテナ要素に比べて前記ウィンドウから離れて配置される第2の中継部と、
    を具備する、高周波アンテナ。
  2. 前記第1の角度範囲は、前記第2の角度範囲に比べて大きい、請求項1の高周波アンテナ。
  3. 前記第2の角度範囲の一部は、前記第1の角度範囲と重なる、請求項1又は2の高周波アンテナ。
  4. 前記第2のアンテナ要素は、
    前記第2の角度範囲において前記第1の角度範囲から外れた領域に延設され、前記第2の中継部に接続される第1の延設部と、
    前記第2の角度範囲において前記第1の角度範囲と重なる領域に延設され、前記周方向について前記第1の延設部に比べて前記第2の中継部から離れる第2の延設部と、
    を備える、請求項3の高周波アンテナ。
  5. 前記第1のアンテナ要素は、第1の延設端及び前記第1の延設端とは反対側の第2の延設端を備えるとともに、前記第2の延設端で前記第1の中継部に接続され、
    前記第2のアンテナ要素は、第3の延設端及び前記第3の延設端とは反対側の第4の延設端を備えるとともに、前記第3の延設端で前記第2の中継部に接続され、
    前記周方向について、前記第1のアンテナ要素の前記第2の延設端の角度位置は、前記第1の中継部、前記第2の中継部、及び、前記第2のアンテナ要素の前記第3の延設端のそれぞれの角度位置と一致する、
    請求項1乃至4のいずれか1項の高周波アンテナ。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項の高周波アンテナと、
    前記高周波アンテナが前記外表面に設置される前記ウィンドウを備え、前記処理空間が内部に形成される前記チャンバと、
    前記処理空間にガスを供給するガス供給源と、
    前記高周波アンテナに高周波電力を供給することにより、前記高周波アンテナに前記高周波電流を流し、前記処理空間において前記誘導電界を発生させる電源であって、前記処理空間に前記ガスが供給されている状態において前記処理空間に前記誘導電界を発生させることにより、前記処理空間において前記プラズマを発生させる電源と、
    を具備する、プラズマ処理装置。
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