JP2011187503A - 自動整合方法、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体、自動整合装置及びプラズマ処理装置 - Google Patents

自動整合方法、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体、自動整合装置及びプラズマ処理装置 Download PDF

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Abstract

【課題】整合速度低下を招く事なくハンチングを効果的に抑制できるプラズマ処理装置用自動整合装置を提供する。
【解決手段】コントローラ90は、インピーダンス測定部84より得られる負荷側インピーダンスの絶対値測定値ZMmおよび位相測定値Zθmをそれぞれ所定の絶対値基準値ZMS及び位相基準値ZθSに可及的に近づける様に、第1及び第2ステッピングモータ86,88を介して第1及び第2可変コンデンサ80,82の静電容量をそれぞれ可変制御する第1及び第2整合調節部100,102と、第1及び第2静電容量モニタ部108,110と、ゲイン制御部112とを有している。ゲイン制御部112は、第1及び第2静電容量モニタ部108,110よりそれぞれ得られる第1及び第2の可変コンデンサ80,82の静電容量現在値NC1,NC2に基づいて、第1及び第2の整合調節部100,102における比例ゲインの少なくとも一方を可変制御する。
【選択図】図3

Description

本発明は、高周波電源と負荷との間で自動的にインピーダンスの整合をとるための自動整合方法、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体、自動整合装置およびこれを用いるプラズマ処理装置に関する。
半導体デバイスやFPD(Flat Panel Display)の製造プロセスには、プラズマを利用してエッチング、堆積、酸化、スパッタリング等の処理を行うプラズマ処理装置が多く使われている。プラズマ処理装置において、プラズマの生成に高周波を用いる場合は、チャンバの中または外に高周波電極(またはアンテナ)を配置して、高周波給電部より該高周波電極に一定周波数(通常13.56MHz以上)の高周波を給電するようにしている。また、プラズマから被処理基板に入射するイオンのエネルギーを自在に制御する場合は、基板を支持する載置台に高周波電極を使用し、高周波給電部より該高周波電極に一定周波数(通常13.56MHz以下)の高周波を給電するようにしている。
この種の高周波給電部には、高周波を出力する高周波電源だけでなく、高周波電源側のインピーダンスと負荷側(電極、プラズマ、チャンバ)のインピーダンスとの間で整合(マッチング)をとるための整合装置も用いられる。高周波電源および伝送ケーブルは通常50Ωの純抵抗出力になるように設計されるため、整合回路も含めた負荷側のインピーダンスが50Ωになるように、つまり反射波の電力が最小となるように、整合装置内のインピーダンスが設定または調節される。
一般に、プラズマ処理装置に用いられる整合装置は、複数の可変リアクタンス素子を含み、ステッピングモータ等により可変リアクタンス素子のリアクタンスまたは調整ポジションを選択することにより、負荷側インピーダンスを可変制御できる自動整合装置として構成されている。
この種の自動整合装置は、プラズマ処理中に圧力変動などによってプラズマ負荷のインピーダンスが変わると、それら可変リアクタンス素子のリアクタンスを可変して自動的に負荷側インピーダンスを調整して整合ポイント(50Ω)に合わせるようになっている。このオートマッチングを行うため、自動整合装置は、負荷側インピーダンスを測定する回路や、負荷側インピーダンスの測定値を整合ポイント(50Ω)に一致させるようにステッピングモータを通じて各可変リアクタンス素子のリアクタンスを可変制御するコントローラ等を備えている。
一般的に、この種の自動整合装置は、整合回路内に、可変リアクタンス素子として、高周波電源に対して負荷と並列および直列にそれぞれ接続される2つの可変コンデンサを備える。ここで、負荷と並列に接続される第1可変コンデンサの静電容量は、主として負荷側インピーダンスの絶対値を調整するために可変される。一方、負荷と直列に接続される第2可変コンデンサの静電容量は、主として負荷側インピーダンスの位相(RF電圧とRF電流の位相差)を調整するために可変される。
典型的な従来の自動整合装置は、インピーダンス測定回路より得られる負荷側インピーダンスの絶対値および位相の測定値を整合ポイントの値つまり絶対値基準値および位相基準値に可及的に近づけるように第1可変コンデンサの静電容量(容量ポジション)をステップ的に可変し、位相誤差を零に近づけるように第2可変コンデンサの静電容量(容量ポジション)をステップ的に可変するようにしている(たとえば特許文献1)。
特開平10−209789号公報
プラズマ処理装置においては、チャンバ内の圧力変動などによってプラズマ負荷のインピーダンスが動的かつ不定に変化しやすい。このため、自動整合装置は、負荷側インピーダンスの変化に迅速かつ正確に追従できるオートマッチング動作を求められている。
その点、上記のような従来の自動整合装置においては、インピーダンス測定回路より得られる負荷側インピーダンスの測定値に応じて第1および第2可変コンデンサの静電容量(容量ポジション)をそれぞれ可変する第1および第2フィードバック制御系が常に一定の比例ゲイン(比例感度)で動作するようになっている。
ところが、負荷側インピーダンスが整合ポイント付近において第2フィードバック制御系における1ステップ当たりの負荷側インピーダンスの変化量、特に位相の変化量が著しく大きくなる方向に変動し、ハンチングが起こりやすくなることがある。このため、第1フィードバック制御系の比例ゲインに比して相対的に第2フィードバック制御系の比例ゲインを予め下げておく調整も行われている。しかしながら、そのことによって、不必要な整合速度の低下を招いており、本質的な解決法にはなっていない。
本発明は、上記のような従来技術の問題点を解決するものであり、不必要な整合速度の低下を招くことなく、ハンチングを確実かつ効果的に抑制するようにした自動整合方法、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体および自動整合装置を提供する。
さらに、本発明は、オートマッチング機能の改善により、高周波を利用するプラズマ生成あるいはイオン引き込み制御の機能を向上させ、ひいてはプラズマプロセスの再現性および信頼性を向上させるプラズマ処理装置を提供する。
本発明の自動整合方法は、一定周波数の高周波を出力する高周波電源と前記高周波の供給を受ける負荷との間で自動的にインピーダンスの整合をとる自動整合方法であって、前記高周波電源の出力端子から見た負荷側のインピーダンスについてその絶対値および位相を一定サイクル毎に測定する工程と、前記インピーダンス測定部より得られる前記負荷側インピーダンスの絶対値および位相の測定値に応答して、前記絶対値測定値および前記位相測定値をそれぞれ所定の絶対値基準値および位相基準値に可及的に近づけるように、主として前記負荷側インピーダンスの絶対値を調節するために、高周波伝送路上で前記高周波電源から見て前記インピーダンス測定部の後段に設けられる第1可変リアクタンス素子のリアクタンスをステップ的に可変するとともに、主として前記負荷側インピーダンスの位相を調節するために、高周波伝送路上で前記高周波電源から見て前記インピーダンス測定部の後段に設けられる第2可変リアクタンス素子のリアクタンスをステップ的に可変する工程と、前記第1および第2の可変リアクタンス素子のリアクタンスを直接または間接的にモニタする工程と、前記第1および第2可変リアクタンス素子のリアクタンスの現在値に応じて、前記第1可変リアクタンス素子のリアクタンスを可変する第1フィードバック制御系および前記第2可変リアクタンス素子のリアクタンスを可変する第2フィードバック制御系の少なくとも一方の比例ゲインを可変制御する工程とを有する。
また、本発明におけるコンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、コンピュータ上で動作する制御プログラムが記憶されたコンピュータ記憶媒体であって、前記制御プログラムは、実行時に、請求項1に記載の自動整合方法が行われるように自動整合装置を制御する。
上記自動整合方法または上記コンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、第1および第2可変リアクタンス素子のリアクタンスに応じて、第1フィードバック制御系における1ステップ当たりの負荷側インピーダンスの変化量と、第2フィードバック制御系における1ステップ当たりの負荷側インピーダンスの変化量との間に大きなアンバランスを生じて、ハンチングを起こしやすい場合に有効である。すなわち、第1および第2可変リアクタンス素子のリアクタンスの現在値に基づいて、第1フィードバック制御系および第2フィードバック制御系の少なくとも一方の比例ゲインを可変制御することにより、上記のような負荷側インピーダンス変化率のアンバランスを補償することが可能であり、それによってオートマッチングにおけるハンチングを効果的に抑制することができる。また、適応制御によって比例ゲインを条件的に可変するので、不必要な整合速度の低下を招かずに済む。
本発明の第1の観点における自動整合装置は、一定周波数の高周波を出力する高周波電源と前記高周波の供給を受ける負荷との間で自動的にインピーダンスの整合をとる自動整合装置であって、前記高周波電源の出力端子から見た負荷側のインピーダンスについてその絶対値および位相を一定サイクル毎に測定するインピーダンス測定部と、主として前記負荷側インピーダンスの絶対値を調節するために、高周波伝送路上で前記高周波電源から見て前記インピーダンス測定部の後段に設けられる第1可変リアクタンス素子と、前記第1可変リアクタンス素子のリアクタンスをステップ的に可変するための第1ステップ型容量可変機構と、主として前記負荷側インピーダンスの位相を調節するために、高周波伝送路上で前記高周波電源から見て前記インピーダンス測定部の後段に設けられる第2可変リアクタンス素子と、前記第2可変リアクタンス素子のリアクタンスをステップ的に可変するための第2ステップ型容量可変機構と、前記インピーダンス測定部より得られる前記負荷側インピーダンスの絶対値および位相の測定値に応答して、前記絶対値測定値および前記位相測定値をそれぞれ所定の絶対値基準値および位相基準値に可及的に近づけるように、前記第1および第2ステップ型容量可変機構を介して前記第1および第2可変リアクタンス素子のリアクタンスをそれぞれ可変制御する第1および第2整合調節部と、前記第1および第2可変リアクタンス素子のリアクタンスを直接または間接的にモニタするリアクタンスモニタ部と、前記リアクタンスモニタより得られる前記第1および第2可変リアクタンス素子のリアクタンスの現在値に応じて、前記第1および第2整合調節部の少なくとも一方の比例ゲインを可変制御するゲイン制御部とを有する。
上記第1の観点における自動整合装置は、第1および第2可変リアクタンス素子のリアクタンスに応じて、第1整合調節部における1ステップ当たりの負荷側インピーダンスの変化量と、第2整合調節部における1ステップ当たりの負荷側インピーダンスの変化量との間に大きなアンバランスを生じて、ハンチングを起こしやすい場合に、適確に対処することができる。すなわち、第1および第2可変リアクタンス素子のリアクタンスの現在値に基づいて、第1整合調節部および第2整合調節部の少なくとも一方の比例ゲインを可変制御することにより、上記のような負荷側インピーダンス変化率のアンバランスを補償することが可能であり、それによってオートマッチングにおけるハンチングを効果的に抑制することができる。また、適応制御によって比例ゲインを可変するので、不必要な整合速度の低下を招かずに済む。
本発明の第2の観点における自動整合装置は、一定周波数の高周波を出力する高周波電源と前記高周波の供給を受ける負荷との間で自動的にインピーダンスの整合をとる自動整合装置であって、前記高周波電源の出力端子から見た負荷側のインピーダンスについてその絶対値および位相を一定サイクル毎に測定するインピーダンス測定部と、主として前記負荷側インピーダンスの絶対値を調節するために、高周波伝送路上で前記高周波電源から見て前記インピーダンス測定部の後段に設けられる第1可変コンデンサと、前記第1可変コンデンサの静電容量をステップ的に可変するための第1ステップ型容量可変機構と、主として前記負荷側インピーダンスの位相を調節するために、高周波伝送路上で前記高周波電源から見て前記インピーダンス測定部の後段に設けられる第2の可変コンデンサと、前記第2可変コンデンサの静電容量をステップ的に可変するための第2ステップ型容量可変機構と、前記インピーダンス測定部より得られる前記負荷側インピーダンスの絶対値および位相の測定値に応答して、前記絶対値測定値および前記位相測定値をそれぞれ所定の絶対値基準値および位相基準値に可及的に近づけるように、前記第1および第2ステップ型容量可変機構を介して前記第1および第2可変コンデンサの静電容量をそれぞれ可変制御する第1および第2整合調節部と、前記第1および第2可変コンデンサのそれぞれの静電容量を直接または間接的にモニタする静電容量モニタ部と、前記静電容量モニタ部より得られる前記第1および第2の可変コンデンサの静電容量の現在値に応じて、前記第1および第2の整合調節部の少なくとも一方の比例ゲインを可変制御するゲイン制御部とを有する。
本発明の第3の観点における自動整合装置は、一定周波数の高周波を出力する高周波電源と前記高周波の供給を受ける負荷との間で自動的にインピーダンスの整合をとる自動整合装置であって、前記高周波電源に対して前記負荷と並列に接続される第1可変コンデンサと、前記第1可変コンデンサの静電容量をステップ的に可変するための第1ステップ型容量可変機構と、前記高周波電源に対して前記負荷と直列に接続される第2可変コンデンサと、前記第2可変コンデンサの静電容量をステップ的に可変するための第2ステップ型容量可変機構と、前記高周波電源の出力端子から見た負荷側のインピーダンスについてその絶対値および位相を一定サイクル毎に測定するインピーダンス測定部と、前記インピーダンス測定部より得られる前記負荷側インピーダンスの絶対値および位相の測定値に応答して、前記絶対値測定値および前記位相測定値をそれぞれ所定の絶対値基準値および位相基準値に可及的に近づけるように、前記第1および第2ステップ型容量可変機構を介して前記第1および第2可変コンデンサの静電容量をそれぞれ可変制御する第1および第2整合調節部と、前記第1および第2可変コンデンサのそれぞれの静電容量を直接または間接的にモニタする静電容量モニタ部と、前記静電容量モニタ部より得られる前記第1および第2可変コンデンサの静電容量の現在値に基づいて、前記第1および第2整合調節部の少なくとも一方の比例ゲインを可変制御するゲイン制御部とを有する。
上記第2または第3の観点における自動整合装置は、第1および第2可変コンデンサの静電容量に応じて、第1整合調節部における1ステップ当たりの負荷側インピーダンスの変化量と、第2整合調節部における1ステップ当たりの負荷側インピーダンスの変化量との間に大きなアンバランスを生じて、ハンチングを起こしやすい場合に、適確に対処することができる。すなわち、第1および第2可変コンデンサのリアクタンスの静電容量に基づいて、第1整合調節部および第2整合調節部の少なくとも一方の比例ゲインを可変制御することにより、上記のような負荷側インピーダンス変化率のアンバランスを補償することが可能であり、それによってオートマッチングにおけるハンチングを効果的に抑制することができる。また、適応制御によって比例ゲインを可変するので、不必要な整合速度の低下を招かずに済む。
本発明の第1の観点におけるプラズマ処理装置は、被処理基板を出し入れ可能に収容する真空排気可能な処理容器と、前記処理容器内に所望の処理ガスを供給する処理ガス供給部と、前記処理容器内で高周波放電により前記処理ガスのプラズマを生成するプラズマ生成部と、前記高周波放電に用いられる一定周波数の高周波を出力する高周波電源と、前記高周波電源と前記プラズマ生成部との間に接続される本発明の自動整合装置とを有する。
本発明の第2の観点におけるプラズマ処理装置は、被処理基板を出し入れ可能に収容する真空排気可能な処理容器と、前記処理容器内に所望の処理ガスを供給する処理ガス供給部と、前記処理容器内で前記処理ガスのプラズマを生成するプラズマ生成部と、前記処理容器内で前記基板を載置して保持する電極と、前記プラズマから前記電極上の前記基板に入射するイオンのエネルギーを制御するのに用いられる一定周波数の高周波を出力する高周波電源と、前記高周波電源と前記電極との間に接続される本発明の自動整合装置とを有する。
本発明の自動整合方法、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体または自動整合装置によれば、上記のような構成および作用により、整合速度の不必要な低下を招くことなく、ハンチングを確実かつ効果的に抑制することができる。
また、本発明のプラズマ処理装置によれば、本発明の自動整合装置を備えることにより、高周波を利用するプラズマ生成あるいはイオン引き込み制御の機能を向上させ、ひいてはプラズマプロセスの再現性および信頼性を向上させることができる。
本発明の一実施形態によるプラズマ処理装置の構成を示す縦断面図である。 上記プラズマ処理装置に適用した本発明の一実施形態における自動整合装置の要部の構成を示すブロック図である。 第1の実施例におけるコントローラの主要な機能を示すブロック図である。 上記自動整合装置における負荷側インピーダンス変化率特性(C1可変、C2固定)を示すグラフである。 上記自動整合装置における負荷側インピーダンス変化率特性(C1可変、C2固定)を示すグラフである。 上記自動整合装置における負荷側インピーダンス変化率特性(C1固定、C2可変)を示すグラフである。 上記自動整合装置における負荷側インピーダンス変化率特性(C1固定、C2可変)を示すグラフである。 上記自動整合装置における−C1 2/α*C2 2 特性(C1可変、C2固定)を示すグラフである。 上記自動整合装置における−C1 2/α*C2 2 特性(C1固定、C2可変)を示すグラフである。 第2の実施例の整合アルゴリズムにおいて、動作点を動かすために可能な1番目の基本移動パターンを示す図である。 上記整合アルゴリズムにおいて、動作点を動かすために可能な2番目の基本移動パターンを示す図である。 上記整合アルゴリズムにおいて、動作点を動かすために可能な3番目の基本移動パターンを示す図である。 上記整合アルゴリズムにおいて、動作点を動かすために可能な4番目の基本移動パターンを示す図である。 上記整合アルゴリズムの手法を模式的に示す図である。 上記整合アルゴリズムで用いる制御ロジックを図解で説明するための図である。 上記整合アルゴリズムで用いる制御ロジックを図解で説明するための図である。 第2の実施例によるコントローラの主要な機能を示すブロック図である。
以下、添付図を参照して本発明の好適な実施形態を説明する。
図1に、本発明の自動整合装置を好適に適用できる一例としてのプラズマ処理装置の構成を示す。このプラズマ処理装置は、RF下部2周波印加方式の容量結合型プラズマエッチング装置として構成されており、たとえばアルミニウムまたはステンレス鋼等の金属製の円筒型チャンバ(処理容器)10を有している。チャンバ10は保安接地されている。
チャンバ10内には、被処理基板としてたとえば半導体ウエハWを載置する円板状の下部電極またはサセプタ12が設けられている。このサセプタ12は、たとえばアルミニウムからなり、絶縁性の筒状保持部14を介してチャンバ10の底から垂直上方に延びる筒状支持部16に支持されている。筒状保持部14の上面には、サセプタ12の上面を環状に囲むたとえば石英やシリコンからなるフォーカスリング18が配置されている。
チャンバ10の側壁と筒状支持部16との間には排気路20が形成され、この排気路20の入口または途中に環状のバッフル板22が取り付けられるとともに底部に排気口24が設けられている。この排気口24に排気管26を介して排気装置28が接続されている。排気装置28は、真空ポンプを有しており、チャンバ10内の処理空間を所定の真空度まで減圧することができる。チャンバ10の側壁には、半導体ウエハWの搬入出口を開閉するゲートバルブ30が取り付けられている。
サセプタ12には、プラズマ生成用の第1高周波電源32が第1整合器34および給電棒36を介して電気的に接続されている。この第1高周波電源32は、容量結合型プラズマの生成に適した所定の周波数たとえば40MHzの第1高周波RFHを出力する。第1整合器34は、第1高周波電源32と負荷(主にサセプタ、プラズマ、チャンバ)との間でインピーダンスの整合をとる。なお、チャンバ10の天井部には、後述するシャワーヘッド38が接地電位の上部電極として設けられている。したがって、第1高周波電源32からの第1の高周波はサセプタ12とシャワーヘッド38との間に容量的に印加される。
また、サセプタ12には、イオン引き込み用の第2高周波電源70が第2整合器72および給電棒36を介して電気的に接続されている。この第2高周波電源70は、サセプタ12上の半導体ウエハWに引き込まれるイオンのエネルギーを制御するのに適した所定の周波数たとえば3.2MHzの第2高周波RFLを出力する。第2整合器72は、第2高周波電源70と負荷(主にサセプタ、プラズマ、チャンバ)との間でインピーダンスの整合をとる。
サセプタ12の上面には半導体ウエハWを静電吸着力で保持するための静電チャック40が設けられている。この静電チャック40は導電膜からなる電極40aを一対の絶縁膜40b,40cの間に挟み込んだものであり、電極40aには直流電源42がスイッチ43を介して電気的に接続されている。直流電源42からの直流電圧により、静電気力で半導体ウエハWをチャック上に吸着保持することができる。
サセプタ12の内部には、たとえば円周方向に延在する冷媒室44が設けられている。この冷媒室44には、チラーユニット46より配管48、50を介して所定温度の冷媒たとえば冷却水が循環供給される。冷媒の温度によって静電チャック40上の半導体ウエハWの処理温度を制御できる。さらに、伝熱ガス供給部52からの伝熱ガスたとえばHeガスが、ガス供給ライン54を介して静電チャック40の上面と半導体ウエハWの裏面との間に供給される。
天井部のシャワーヘッド38は、多数のガス通気孔56aを有する下面の電極板56と、この電極板56を着脱可能に支持する電極支持体58とを有する。電極支持体58の内部にバッファ室60が設けられ、このバッファ室60のガス導入口60aには処理ガス供給部62からのガス供給配管64が接続されている。
主制御部68は、このプラズマエッチング装置内の各部たとえば排気装置28、第1高周波電源32、第1整合器34、静電チャック用のスイッチ43、チラーユニット46、伝熱ガス供給部52、処理ガス供給部62、第2高周波電源70および第2整合器72等の動作を統括して制御する。
このプラズマエッチング装置において、エッチングを行うには、先ずゲートバルブ30を開状態にして加工対象の半導体ウエハWをチャンバ10内に搬入して、静電チャック40の上に載置する。そして、処理ガス供給部62よりエッチングガス(一般に混合ガス)を所定の流量および流量比でチャンバ10内に導入し、排気装置28によりチャンバ10内の圧力を設定値にする。さらに、第1高周波電源32より所定のパワーで出力される第1高周波RFHを第1整合器34を介してサセプタ12に供給すると同時に、第2高周波電源70より所定のパワーで出力される第2高周波RFLを第2整合器72を介してサセプタ12に供給する。また、伝熱ガス供給部52より静電チャック40と半導体ウエハWとの間の接触界面に伝熱ガス(Heガス)を供給するとともに、スイッチ43をオンにして直流電源42より高圧の直流電圧を静電チャック40の電極40aに印加して、静電チャック40の静電吸着力により伝熱ガスを上記接触界面に閉じ込める。シャワーヘッド38より吐出されたエッチングガスは両電極12,38間の高周波放電によってプラズマ化し、このプラズマで生成されるラジカルやイオンによって半導体ウエハWの主面がエッチングされる。
このプラズマエッチング装置においては、プラズマ生成用の高周波給電部に含まれる第1整合器34およびイオン引き込み用の高周波給電部に含まれる第2整合器72のいずれにも本発明の自動整合装置を適用することができる。
したがって、この実施形態のプラズマエッチング装置は、第1整合器34に本発明の自動整合装置を用いることにより高速かつ精確なオートマッチングでプラズマ生成を安定かつ効率的に行えるとともに、第2整合器72に本発明の自動整合装置を用いることにより高速かつ精確なオートマッチングでイオン引き込み制御を安定かつ効率的に行うことができる。
以下、図2〜図10を参照して、このプラズマエッチング装置の第1整合器34または第2整合器72に適用した本発明の自動整合装置を説明する。
図2に、本発明の一実施形態における自動整合装置34(72)の主要な構成を示す。この自動整合装置34(72)は、整合回路内の可変リアクタンス素子として2つの可変コンデンサ80,82を有する。ここで、第1および第2可変コンデンサ80,82は、高周波電源32(70)に対して、チャンバ10側のプラズマ負荷とそれぞれ並列および直列に接続される。
なお、整合回路内には、両可変コンデンサ80,82以外のインピーダンス素子、たとえばインダクタンスコイル(図示せず)が含まれてもよい。また、このプラズマエッチング装置のように周波数の異なる2つの高周波RFH,RFLをサセプタ12に同時に印加する下部2周波重畳印加方式においては、負荷側から高周波電源32(70)に向かって高周波伝送路上を伝ってくる他方の高周波を手前で阻止するためのフィルタ回路(図示せず)が、整合回路の中または外に設けられることもある。
この自動整合装置34(72)は、オートマッチング動作を行えるように、インピーダンス測定部84、第1および第2ステッピングモータ86,88およびコントローラ90を備えている。
インピーダンス測定部84は、整合回路の前段に設けられ、高周波電源32(70)からプラズマ負荷に給電されるRF電圧およびRF電流を測定し、RF電圧測定値とRF電流測定値とから整合回路を含む負荷側のインピーダンスZの絶対値ZMおよび位相(RF電圧とRF電流の位相差)θの測定値ZMm,Zθmを一定のサイクル毎に演算する。
コントローラ90は、インピーダンス測定部84より一定サイクル毎に与えられる負荷側インピーダンスZの絶対値測定値ZMmおよび位相測定値Zθmに応じて、絶対値測定値ZMmおよび位相測定値Zθmをそれぞれ所定の絶対値基準値ZMsおよび位相基準値Zθsに可及的または一定範囲内に近づけるように、ステップ型容量可変機構としての第1および第2ステッピングモータ86,88を介して第1および第2可変コンデンサ80,82の静電容量C1,C2(容量ポジション)をステップ的に可変制御するようになっている。
第1および第2可変コンデンサ80,82は、所定数(たとえば4000ステップ)の容量ポジションを一定範囲(たとえば25pF〜325pF)の静電容量に対応させており、容量ポジションを0〜4000の間でステップ的に移動または選択することにより、それぞれの静電容量C1,C2を25pF〜325pFの範囲内でステップ的に可変できるように構成されている。
この自動整合装置34(72)における整合ポイントZsは高周波電源32(70)の出力インピーダンスに等しい純抵抗値の50Ω(Zs=50+j0)に設定される。したがって、ZMs=50、Zθs=0である。
コントローラ90は、マイクロコンピュータからなり、オートマッチング動作の制御全般を司っており、主制御部68(図1)とも所要の制御信号およびデータをやりとりするようになっている。この実施形態における自動整合装置34(72)の主たる特徴は、オートマッチング動作におけるコントローラ90の機能にある。

[コントローラに関する実施例1]
図3に示すように、第1の一実施例によるコントローラ90は、機能的には、フィードバック制御系の第1および第2整合調節部100,102、整合基準値設定部104、整合判定部106、第1および第2静電容量モニタ部108,110およびゲイン制御部112を有している。
第1整合調節部100は、絶対値誤差演算部114、第1操作量演算部116および第1指令パルス出力部118を含んでいる。
この第1整合調節部100において、絶対値誤差演算部114は、インピーダンス測定部84からの負荷側インピーダンス絶対値測定値ZMmと整合基準値設定部104からの絶対値基準値ZMsとを入力し、それらの差分(ZMs−ZMm)に相当または比例する絶対値誤差δZMを演算して出力する。第1操作量演算部116は、絶対値誤差演算部114より出力された絶対値誤差δZMに対応する操作量ΔC1を演算する。
ここで、操作量ΔC1は、第1整合調節部100における比例ゲイン(比例感度)をK1とすると次の式(1)によって表わされる。
ΔC1=−K1*δZM ・・・・・(1)
第1指令パルス出力部118は、第1操作量演算部116より出力された操作量ΔC1を指令パルスΔP1に変換して出力する。第1ステッピングモータ86は,指令パルスΔP1によって指定される回転角だけ回転し、それによって第1可変コンデンサ80の静電容量C1(C1ポジション)をステップ的に所望の値だけ変化させる。コントローラ90と第1ステッピングモータ86との間には、第1指令パルス出力部118からの指令パルスΔP1に応答して第1ステッピングモータ86を回転駆動するための駆動回路(図示せず)が設けられている。
第2整合調節部102は、位相誤差演算部120、第2操作量演算部122および第2指令パルス出力部124を含んでいる。
この第2整合調節部102において、位相誤差演算部120は、インピーダンス測定部84からの負荷側インピーダンス位相測定値Zθmと整合基準値設定部104からの位相基準値Zθsとを入力し、それらの差分(Zθs−Zθm)に相当または比例する位相誤差δを演算して出力する。第2操作量演算部122は、位相誤差演算部120より出力された位相誤差δに対応する操作量ΔC2を演算する。
ここで、操作量ΔC2は、第2整合調節部102における比例ゲインをK2とすると次の式(2)によって表わされる。
ΔC2=−K2*δ・・・・・(2)
第2指令パルス出力部124は、第2操作量演算部122より出力された操作量ΔC2を指令パルスΔP2に変換して出力する。第2ステッピングモータ88は,指令パルスΔP2によって指定される回転角だけ回転し、それによって第2可変コンデンサ82の静電容量C2(C2ポジション)をステップ的に所望の値だけ変化させる。コントローラ90と第2ステッピングモータ88との間には、第2指令パルス出力部124からの指令パルスΔP2に応答して第2ステッピングモータ88を回転駆動するための駆動回路(図示せず)が設けられている。
整合判定部106は、この自動整合装置34(72)におけるオートマッチング動作の開始および停止を制御する。すなわち、整合判定部106は、第1整合調節部100の絶対値誤差演算部114より出力される絶対値誤差δZMと第2整合調節部102の位相誤差演算部120より出力される位相誤差δとを入力し、絶対値誤差δZMおよび位相誤差δがそれぞれ零またはそれに近い所定の整合範囲内に入っているか否かを監視する。そして、δZM,δが整合範囲内に入っていなければ、第1および第2整合調節部100,102の動作を開始または継続させ、δZM,δが整合範囲内に入ったときは、第1および第2整合調節部の動作を停止させる。
第1および第2静電容量モニタ部108,110は、第1および第2可変コンデンサ80,82の静電容量C1,C2の現在値NC1,NC2をそれぞれモニタする。この実施例では、第1および第2指令パルス出力部118,124より第1および第2ステッピングモータ86,88に向けて出力された指令パルスΔP1,ΔP2をカウント(カウントアップまたはカウントダウン)することによって、第1および第2ステッピングモータ86,88の現在の容量ポジションを割り出し、現在の容量ポジションからそれらと対応する静電容量現在値NC1,NC2を割り出すようにしている。別の実施例として、エンコーダ(図示せず)を介して第1および第2ステッピングモータ86,88の回転角をモニタし、モータ回転角から第1および第2可変コンデンサ80,82の現在の容量ポジションひいては静電容量現在値NC1,NC2をモニタする方式も可能である。
ゲイン制御部112は、第1および第2静電容量モニタ部108,110よりそれぞれ得られる第1および第2の可変コンデンサ80,82の静電容量現在値NC1,NC2に基づいて、第1および第2の整合調節部100,102における比例ゲインK1,K2の少なくとも一方を可変制御する。
本実施例の場合、この自動整合装置34(72)において、ゲイン制御部112は、第1の整合調節部100における比例ゲインに対して第2の整合調節部102における比例ゲインを相対的に下げる方向でのゲイン可変制御を行う。通常は、第1の整合調節部100における比例ゲインK1を固定し、専ら第2の整合調節部102における比例ゲインK2を適宜下げる適応制御を行うようにしている。
なお、コントローラ90およびインピーダンス測定部84は、クロック回路(図示せず)より所定のクロック信号CKa,CKbをそれぞれ入力し、それらのクロック信号CKa,CKbに基づいて各部が所定のサイクルで動作するようになっている。
ここで、図4A〜図5Bに、整合ポイント付近における第1および第2可変コンデンサ80,82の静電容量C1,C2と負荷側インピーダンスZの変化率との関係をグラフで示す。これらのグラフは、ゲイン制御部112によるゲイン可変制御の基になるもので、シミュレーションによって得られる。図中、dZM/dC1およびdZθ/dC1は、C1を1ステップ分だけ変化させたときの負荷インピーダンス絶対値変化量および位相変化量をそれぞれ示す。また、dZM/dC2およびdZθ/dC2は、C2を1ステップ分だけ変化させたときの負荷インピーダンス絶対値変化量および位相変化量をそれぞれ示す。
図4Aおよび図4Bに示すグラフ(a),(b),(c),(d),(e)は、第2可変コンデンサ82の容量ポジション(C2ポジション)を0、1000、2000、3000、4000にそれぞれ固定し、第1可変コンデンサ80の容量ポジション(C1ポジション)を0〜4000の範囲で振った場合の負荷インピーダンス変化率特性を示す。
一方、図5Aおよび図5Bに示すグラフ(f),(g),(h),(i),(j)は、第1可変コンデンサ80の容量ポジション(C1ポジション)を4000、3000、2000、1000、0にそれぞれ固定し、第2可変コンデンサ82の容量ポジション(C2ポジション)を0〜4000の範囲で振った場合の負荷インピーダンス変化率特性を示す。
これらのグラフから分かることは、少なくとも整合ポイント付近では、つまり整合動作において負荷側インピーダンスZが整合ポイントZsに近くなってくると、第1および第2可変コンデンサ80,82の静電容量C1,C2のその時の値つまり現在値NC1,NC2に応じて、負荷側インピーダンスZの変化率(dZM/dC1,dZθ/dC1,dZM/dC2,dZθ/dC2)が大きくばらつくということである。
すなわち、dZM/dC1およびdZθ/dC1は、第1および第2可変コンデンサ80,82の静電容量C1,C2が可変範囲内のいずれの値をとっても略1以下の値で常に安定している。ところが、第2可変コンデンサ82の静電容量C2が最小値(C2ボジション=0)に近くなるほど、かつ第1可変コンデンサ80の静電容量C1が最大値(C2ボジション=4000)に近くなるほど、図4Aの(a)および図5Aの(f)に示すように、dZθ/dC2は著しく(数10倍以上に)増大する方向に変化し、dZM/dC2もdZθ/dC2ほどではないが比較的(数倍以上に)増大する。もっとも、第2可変コンデンサ82の静電容量C2が最大値(C2ボジション=4000)に近くなるほど、かつ第1可変コンデンサ80の静電容量C1が最小値(C1ボジション=0)に近くなるほど、dZθ/dC2およびdZM/dC2のいずれも略1以下の値で安定する。
上記のように、dZM/dC1,dZθ/dC1に対してdZθ/dC2,dZM/dC2が著しく大きい場合は、第1コンデンサ80の静電容量C1を微小変化させたときの負荷側インピーダンスZの変化量に対して、第2コンデンサ80の静電容量C2を同じだけ微小変化させたときの負荷側インピーダンスZの変化量が著しく大きくなる。すなわち、負荷側インピーダンスZを整合ポイントZsに可及的に近づける目的または制御目標は同じであっても、第1整合調節部100のフィードバック制御動作によりZをZsに近づける歩幅と第2整合調節部102のフィードバック制御動作によりZをZsに近づける歩幅とが著しくアンバランスになって、ハンチングを起こしやすくなる。
この問題を解決するために、この実施形態では、静電容量モニタ部108,110が第1および第2可変コンデンサ80,82の静電容量C1,C2をモニタしてそれらの現在値NC1,NC2を取得し、ゲイン制御部112が静電容量現在値NC1,NC2に基づいたゲイン補正を第2整合調節部102の比例ゲインK2に対してかけるようにしている。
具体的には、ゲイン制御部112は、第2整合調節部102の比例ゲインK2に対して次の式(3)で表わされるようなゲイン補正(可変制御)をかける。
2⇒K2*(α*NC2 x/NC1 y) ・・・・・(3)
ただし、αは比例係数、0≦x≦2、0≦y≦2
たとえば、x=2、y=2の場合は、次の式(4)のようになる。
2⇒K2*(α*NC2 2/NC1 2) ・・・・・(4)
図6Aに、第2可変コンデンサ82の容量ポジション(C2ポジション)を0に固定し、第1可変コンデンサ80の容量ポジション(C1ポジション)を0〜4000の範囲で振った場合の−C1 2/α*C2 2 特性を示す。また、図6Bに、第1可変コンデンサ80の容量ポジション(C1ポジション)を4000に固定し、第2可変コンデンサ82の容量ポジション(C2ポジション)を0〜4000の範囲で振った場合の−C1 2/α*C2 2 特性を示す。
一見してわかるように、図6Aおよび図6Bの−C1 2/α*C2 2 特性は、図4Aおよび図4BのdZθ/dC2特性と非常に近似している。したがって、第2の整合調節部102における比例ゲインK2をゲイン補正係数NC1 2/α*NC2 2 で除する補正をかけることによって、図4Aおよび図4BのdZθ/dC2特性を図6Aおよび図6Bの−C1 2/α*C2 2特性によってキャンセルすることができる。
なお、第2整合調節部102に対して上記のようなゲイン補正(可変制御)をかけることにより、dZM/dC2特性も相当減少する方向に影響を受ける。しかし、dZM/dC2とdZθ/dC2の絶対的な大きさが問題になるわけではなく、相対的な大きさの変化が問題となるので、この両関数の曲線が相似であればよい(実際、ほぼ相似の曲線となっている。)。
また、第2整合調節部102に対して上記のようなゲイン補正(可変制御)を常時かける場合、負荷側インピーダンス変化率のdZθ/dC2やdZM/dC2がさほど大きくない領域では、たとえば第1可変コンデンサ80の静電容量C1が最小値(C1ボジション=0)に近くて、第2可変コンデンサ82の静電容量C2が最大値(C2ボジション=4000)に近いときは、比例ゲインK2はむしろ増大する方向に変化するようにも考えられる。しかし、これは相対的なものであり、比例係数αの選定によって任意に調節可能である。たとえば、C2 2/C1 2の最大値は3252/252=132であるから、たとえばα=1/132とすることで、比例ゲインK2に常時1以下の補正をかけることができる。
もっとも、第2整合調節部102に対してゲイン補正(可変制御)を条件的にかけることも可能である。たとえば、第1および第2の可変コンデンサ80,82の静電容量現在値NC1,NC2に適当なしきい値を設定してもよく、たとえば図4A〜図5BのグラフからC1ポジション≧1000、C2ポジション≦1000の領域に限って、ゲイン制御部112が第2整合調節部102に対して上記のようなゲイン補正(可変制御)をかけてもよい。
さらには、負荷側インピーダンスZが整合ポイントZsに対して一定の近接範囲内に近づいてから、上記のようなゲイン補正(可変制御)をかけてもよい。この場合は、整合判定部106が、上記近接範囲のしきい値を設定し、ゲイン可変制御の開始判定を行ってよい。
上記のように、この第1の実施例においては、静電容量モニタ部108,110およびゲイン制御部112により、第1および第2可変コンデンサ80,82の静電容量現在値NC1,NC2に基づいたゲイン補正(可変制御)が第2整合調節部102に対してかけられると、第2整合調節部102における比例ゲインK2は下がる。そうすると、第2操作量演算部122より出力される操作量ΔC2が減少して、第2指令パルス出力部124より出力される単位時間当たりの指令パルスの数が減少する。そうすると、第2の整合調節部102が負荷側インピーダンスZを整合ポイントZsに向けて可変させる単位時間当たりの変化量が減少する。しかし、それによって、第1の整合調節部100が負荷側インピーダンスZを整合ポイントZsに向けて移動させる単位時間当たりの変化量とのバランスがとれ、結果的にはハンチングが起き難くなる。
また、この第1の実施例においては、第1および第2可変コンデンサ80,82の静電容量現在値NC1,NC2に基づいて、つまり適応制御によって第2整合調節部102の比例ゲインK2を下げるので、不必要な整合速度の低下を招かずに済む。

[コントローラに関する実施例2]
以下、図7〜図10につき、本発明の第2の実施例によるコントローラ90の機能を説明する。
上述した第1の実施例では、負荷側インピーダンスZの絶対値誤差δZMおよび位相誤差δを演算してそれらを零に近づけるように第1および第2可変コンデンサ80,82を直交的に役割分担させて可変制御するようにしている。しかし、このような直交型のオートマッチング方式は、負荷側インピーダンスの調整における両可変コンデンサの作用の実態に則していない面がある。
すなわち、実際には、図4A〜図5Bにも示すように、第1可変コンデンサ80は負荷側インピーダンスZの絶対値ZMだけでなく位相Zθにも作用し、第2可変コンデンサ82は負荷側インピーダンスZの位相Zθだけでなく絶対値ZMにも作用する。したがって、絶対値誤差δZMを零に近づけるように第1可変コンデンサ80の静電容量C1(C1ポジション)を可変すると、負荷側インピーダンスZの動作点は絶対値的には整合ポイントZSに近づくが、位相的には整合ポイントZSから離れることがある。一方で、位相誤差δを零に近づけるように第2可変コンデンサ82の静電容量C2(C2ポジション)を可変すると、負荷側インピーダンスZの動作点は位相的には整合ポイントZSに近づくが、絶対値的には整合ポイントZSから離れることがある。このため、上記のような直交型のオートマッチング方式によると、負荷側インピーダンスZの動作点を整合ポイントZSに近づけるまでに、あるいは整合がとれるまでに、比較的多くの時間を費やすことがある。
この第2の実施例では、以下に説明するように、第1および第2可変コンデンサ80,82の静電容量C1,C2(C1,C2ポジション)の各々を可変したときに負荷側インピーダンスZの絶対値ZMおよび位相Zθの双方が変化する実際の現象を整合アルゴリズムにできるだけ忠実に盛り込むようにしている。
ここで、この第2の実施例における整合アルゴリズムを説明する。前提として、コントローラ90は、ソフトウェア的に、負荷側インピーダンスZの絶対値ZMおよび位相Zθを互いに直交する2つの座標軸とするインピーダンス座標系を構築することが可能であり、このインピーダンス座標上で、絶対値基準値ZMsおよび位相基準値Zθsの座標位置で表わされる整合点Zsと、絶対値測定値ZMmおよび位相測定値Zθmの座標位置で表わされる動作点Zpとを随時認識し把握することができる。ここで、動作点Zpは、第1および第2可変コンデンサ80,82の静電容量現在値NC1,NC2にも対応している。
先ず、インピーダンス座標上で動作点Zpを動かす基本操作を説明する。この第2の実施例では、第1可変コンデンサ80の静電容量C1(C1ポジション)を1ステップ可変したときの負荷側インピーダンスZの絶対値ZMおよび位相Zθの変化量δZM1,δZθ1を定義するとともに、第2可変コンデンサ82の容量ポジションC2を1ステップ可変したときの負荷側インピーダンスZの絶対値ZMおよび位相Zθの変化量δZM2,δZθ2を定義する。
そうすると、インピーダンス座標上で、第1可変コンデンサ80の静電容量C1(C1ポジション)を任意に可変すると、動作点Zpは第1の傾きR1(R1=δZθ1/δZM1)の直線上を移動し、第2可変コンデンサ82の静電容量C2(C2ポジション)を任意に可変すると、動作点Zpは第2の傾きR2(R2=δZθ2/δZM2)の直線上を移動することになる。
ここで、第1および第2可変コンデンサ80,82の静電容量C1,C2(C1,C21ポジション)をそれぞれ1ステップ可変する場合に、インピーダンス座標上で動作点Zpを動かす方向性のロジックとして、図7A〜図7Bに示すような4通りのパターンが可能である。なお、C1,C2に対する負荷側インピーダンスZの絶対値ZMおよび位相Zθの変化率は負であるとする。すなわち、C1,C2の各々を正方向に1ステップ(+1)可変すると、絶対値測定値ZMmおよび位相測定値Zθmのいずれも減少する方向に動作点Zpが移動し、C1,C2の各々を負方向に1ステップ(−1)可変すると、絶対値測定値ZMmおよび位相測定値Zθmのいずれも増大する方向に動作点Zpが移動するものとする。また、C1を先に1ステップ可変し、C2を後に1ステップ可変するものとする。
図7Aは、C1を+1可変し、C2を+1可変した場合である(ΔC1=+1,ΔC2=+1)。この場合、C1の+1可変によりC2座標軸はC2(j)から左上のC2(j+1)へ1ピッチ移動するとともに、C2の+1可変によりC1座標軸はC1(i)から右下のC1(i+1)へ1ピッチ移動し、動作点はC1(i)とC2(j)との交点Zp(k)からC1(i+1)とC2(j+1)との交点Zp(k+1)へ移動する。
図7Bは、C1を+1可変し、C2を−1可変した場合である(ΔC1=+1,ΔC2=−1)。この場合、C1の+1可変によりC2座標軸はC2(j)から左上のC2(j+1)へ1ピッチ移動するとともに、C2の−1可変によりC1座標軸はC1(i)から左上のC1(i+1)へ1ピッチ移動し、動作点はC1(i)とC2(j)との交点Zp(k)からC1(i+1)とC2(j+1)との交点Zp(k+1)へ移動する。
図7Cは、C1を−1可変し、C2を+1可変した場合である(ΔC1=−1,ΔC2=+1)。この場合、C1の−1可変によりC2座標軸はC2(j)から右下のC2(j+1)へ1ピッチ移動するとともに、C2の+1可変によりC1座標軸はC1(i)から右下のC1(i+1)へ1ピッチ移動し、動作点はC1(i)とC2(j)との交点Zp(k)からC1(i+1)とC2(j+1)との交点Zp(k+1)へ移動する。
図7Dは、C1を−1可変し、C2を−1可変した場合である(ΔC1=−1,ΔC2=−1)。この場合、C1の−1可変によりC2座標軸はC2(j)から右下のC2(j+1)へ1ピッチ移動するとともに、C2の−1可変によりC1座標軸はC1(i)から左上のC1(i+1)へ1ピッチ移動し、動作点はC1(i)とC2(j)との交点Zp(k)からC1(i+1)とC2(j+1)との交点Zp(k+1)へ移動する。
この第2の実施例における整合アルゴリズムは、上記のような動作点Zpを動かす4通りの基本移動パターン(図7A〜図7D)の中で2番目(図7B)を用いる。すなわち、図8に示すように、理想的には、C1座標軸およびC2座標軸が共に原点O(整合点Zs)通るときに、動作点Zpが整合点Zsに一致し、完全に整合がとれた状態になる。この観点から、この整合アルゴリズムでは、原点O(整合点Zs)を通るC1座標軸およびC2座標軸をそれぞれ第1および第2基準線C1S,C2Sとし、一定のサイクル毎に現時のC1座標軸C1(i) (ひいては動作点Zp)を第1基準線C1Sに近づける方向にC2を1ピッチ可変し、一定のサイクル毎に現時のC2座標軸C2(j) ひいては動作点Zp)を第2基準線C2Sに近づける方向にC1を1ステップ可変するようにしており、そのためには2番目(図7B)の基本移動パターン(ΔC1=+1,ΔC2=−1)を採択すればよい。
この基本移動パターン(ΔC1=+1,ΔC2=−1)は、制御ロジックとして次の演算式(5),(6)を用いる。
ΔC1=[R2・ZM−Zθ]=±1 ・・・(5)
ΔC2=[−R1・ZM+Zθ]=±1 ・・・(6)
ここで、上記の演算式(5)は、R2・ZM−Zθの値が正のときはΔC1=+1となり、R2・ZM−Zθの値が負のときはΔC1=−1となることを意味する。つまり、図9Aに示すように、インピーダンス座標上で第2基準線C2Sにより分割される2つの領域(無地領域/斜線領域)のうち、動作点Zpが右側の無地領域内に位置しているときは、R2・ZM−Zθの値が正であり、ΔC1=+1の1ステップ可変制御が選択され、動作点Zpが左側の斜線領域内に位置しているときは、R2・ZM−Zθの値が負であり、ΔC1=−1の1ステップ可変制御が選択される。どちらの場合でも、ΔC1の1ステップ可変制御により、現時のC2座標軸C2(j)は第2基準線C2Sに近づく方向に1ピッチ移動することになる。
また、上記の演算式(6)は、−R1・ZM+Zθの値が正のときはΔC2=+1となり、−R1・ZM+Zθの値が負のときはΔC2=−1となることを意味する。つまり、図9Bに示すように、インピーダンス座標上で第1基準線C1Sにより分割される2つの領域(無地領域/斜線領域)のうち、動作点Zpが右側の無地領域内に位置しているときは、−R1・ZM+Zθの値が負で、ΔC2=−1の1ステップ可変制御が選択され、動作点Zpが左側の斜線領域内に位置しているときは、−R1・ZM+Zθの値が正で、ΔC2=+1の1ステップ可変制御が選択される。どちらの場合でも、ΔC2の1ステップ可変制御によって、現時のC1座標軸C1(i)は第1基準線C1Sに近づく方向に1ピッチ移動することになる。
この整合アルゴリズムにおいて重要なことは、演算式(5),(6)が非常に簡単であり、しかもテーブルを用いないため、演算処理ひいては動作点移動処理を短時間で高速に行えるということである。
また、上記の例(図7A〜図7D)では、一見すると、図7Bの基本移動パターンを用いるよりは図7Aの基本移動パターン(ΔC1=+1,ΔC2=+1)を用いた方が動作点Zpを原点O(整合点Zs)に近づけられるようにも思われる。しかし、局所的な場面ではそうであっても、図7Aの基本移動パターンを使用すると、C1座標軸C1(i)が第1基準線C1Sから離れる方向(右下)に移動するので、結果的に整合点への収束は望めない。
図10に、この第2の実施例におけるコントローラ90の機能的構成を示す。図中、上述した第1の実施例(図3)における構成要素と同様の構成または機能を有する部分には同一の符号を付している。
この第2の実施例におけるコントローラ90は、機能的には、フィードバック制御系の第1および第2整合調節部130,132、整合基準値設定部104、整合判定部106、基準変化率設定部134、第1および第2静電容量モニタ部108,110およびゲイン制御部112を有している。
第1整合調節部130は、第1操作量演算部136および第1指令パルス出力部138を含んでいる。第1操作量演算部136は、インピーダンス測定部84からの負荷側インピーダンス絶対値測定値ZMmおよび位相測定値Zθmと基準変化率設定部134からの第2の傾きR2の値とを入力し、上記の演算式(5)を演算する。第1指令パルス出力部138は、第1操作量演算部136より出力された操作量ΔC1を指令パルスΔP1に変換して出力する。
第2整合調節部132は、第2操作量演算部140および第2指令パルス出力部142を含んでいる。第2操作量演算部140は、インピーダンス測定部84からの負荷側インピーダンス絶対値測定値ZMmおよび位相測定値Zθmと基準変化率設定部134からの第1の傾きR1の値とを入力し、上記の演算式(6)を演算する。第2指令パルス出力部142は、第2操作量演算部140より出力された操作量ΔC2を指令パルスΔP2に変換して出力する。
この第2の実施例において、静電容量モニタ部108,110およびゲイン制御部112により、第1および第2可変コンデンサ80,82の静電容量現在値NC1,NC2に基づいたゲイン補正(可変制御)が第2整合調節部102に対してかけられると、第2操作量演算部140より出力される操作量ΔC2は次の式(7)のように補正される。
ΔC2⇒±1*(α*NC2 x/NC1 y) ・・・(7)
この補正によって、第2整合調節部132における比例ゲインは下がる。すなわち、ΔC2⇒±1の1ステップ可変制御を実行するために第2指令パルス出力部142より出力される指令パルスのパルスレートがα*NC2 x/NC1 y倍(≦1)に低下する。これにより、第2整合調節部132が負荷側インピーダンスZを整合ポイントZsに向けて可変させる単位時間当たりの変化量が減少する。それによって、第1整合調節部130が負荷側インピーダンスZを整合ポイントZsに向けて移動させる単位時間当たりの変化量とのバランスがとれ、結果的にはハンチングが起き難くなる。
また、この第2の実施例においても、第1および第2可変コンデンサ80,82の静電容量現在値NC1,NC2に基づいて、つまり適応制御によって第2整合調節部132の比例ゲインを下げるので、不必要な整合速度の低下を招かずに済む。
この第2の実施例でも、第1整合調節部130における比例ゲインを固定し、専ら第2の整合調節部132における比例ゲインを適宜下げる適応制御を行うようにしている。しかし、ゲイン制御部112は、第1の整合調節部130における比例ゲインを適宜上げる適応制御を行うことも可能である。それによっても、第1整合調節部130における比例ゲインに対して第2整合調節部132における比例ゲインを相対的に下げる方向でのゲイン可変制御を行うことができる。このことは、上記第1の実施例にもあてはまる。
上記のように、本発明は、負荷側インピーダンスZを整合ポイントZSに可及的に近づけるために第1および第2可変コンデンサ80,82の静電容量C1,C2(C1ポジション,C2ポジション)を可変制御する任意の整合アルゴリズムに適用可能である。したがって、上記第1および第2実施例における基本演算式またはゲイン補正演算式(1)〜(7)は一例であり、使用する整合アルゴリズムに応じて種種の基本演算式あるいはゲイン補正演算式を用いることができる。
また、本発明は、上記実施形態における自動整合装置の構成に限定されるものではなく、自動整合装置内の各部について種種の変形が可能である。特に、整合回路は、主として負荷側インピーダンスの絶対値を調節するための第1可変コンデンサまたは第1可変リアクタンス素子と、主として負荷側インピーダンスの位相を調節するための第2可変コンデンサまたは第2可変リアクタンス素子とを備えるものであれば、本発明の適用範囲内である。
上記実施形態におけるプラズマ処理装置は、主としてプラズマ生成用の第1の高周波と主としてイオン引き込み用の第2の高周波とをサセプタ12に印加するRF下部二周波印加型であった。しかし、別の実施形態として、図示省略するが、下部電極にプラズマ生成用の高周波を1つ印加するタイプの装置であってもよい。また、図示省略するが、プラズマ生成用の高周波を上部電極に印加するタイプの装置であってもよい。その場合、イオン引き込み用の高周波を下部電極に印加してもよい。
また、上記実施形態は、チャンバ内で平行平板電極間の高周波放電によってプラズマを生成する容量結合型プラズマ処理装置に係るものであった。しかし、本発明は、チャンバの上面または周囲にアンテナを配置して誘電磁界の下でプラズマを生成する誘導結合型プラズマ処理装置や、マイクロ波のパワーを用いてプラズマを生成するマイクロ波プラズマ処理装置等にも適用可能である。
本発明は、プラズマエッチング装置に限定されず、プラズマCVD、プラズマ酸化、プラズマ窒化、スパッタリングなどの他のプラズマ処理装置にも適用可能である。また、本発明における被処理基板は半導体ウエハに限るものではなく、フラットパネルディスプレイ用の各種基板や、フォトマスク、CD基板、プリント基板等も可能である。
10 チャンバ
12 サセプタ
32,70 高周波電源
34,72 整合器
62 処理ガス供給部
80 第1可変コンデンサ
82 第2可変コンデンサ
84 インピーダンス測定部
86 第1ステッピングモータ
88 第2ステッピングモータ
90 コントローラ
100 第1整合調節部
102 第2整合調節部
108 第1静電容量モニタ部
110 第2静電容量モニタ部
112 ゲイン制御部
130 第1整合調節部
132 第2整合調節部

Claims (12)

  1. 一定周波数の高周波を出力する高周波電源と前記高周波の供給を受ける負荷との間で自動的にインピーダンスの整合をとる自動整合方法であって、
    前記高周波電源の出力端子から見た負荷側のインピーダンスについてその絶対値および位相を一定サイクル毎に測定する工程と、
    前記インピーダンス測定部より得られる前記負荷側インピーダンスの絶対値および位相の測定値に応答して、前記絶対値測定値および前記位相測定値をそれぞれ所定の絶対値基準値および位相基準値に可及的に近づけるように、主として前記負荷側インピーダンスの絶対値を調節するために、高周波伝送路上で前記高周波電源から見て前記インピーダンス測定部の後段に設けられる第1可変リアクタンス素子のリアクタンスをステップ的に可変するとともに、主として前記負荷側インピーダンスの位相を調節するために、高周波伝送路上で前記高周波電源から見て前記インピーダンス測定部の後段に設けられる第2可変リアクタンス素子のリアクタンスをステップ的に可変する工程と、
    前記第1および第2可変リアクタンス素子のリアクタンスを直接または間接的にモニタする工程と、
    前記第1および第2可変リアクタンス素子のリアクタンスの現在値に基づいて、前記第1可変リアクタンス素子のリアクタンスを可変する第1のフィードバック制御系および前記第2可変リアクタンス素子のリアクタンスを可変する第2フィードバック制御系の少なくとも一方の比例ゲインを可変制御する工程と
    を有する自動整合方法。
  2. コンピュータ上で動作する制御プログラムが記憶されたコンピュータ記憶媒体であって、
    前記制御プログラムは、実行時に、請求項1に記載の自動整合方法が行われるように自動整合装置を制御することを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
  3. 一定周波数の高周波を出力する高周波電源と前記高周波の供給を受ける負荷との間で自動的にインピーダンスの整合をとる自動整合装置であって、
    前記高周波電源の出力端子から見た負荷側のインピーダンスについてその絶対値および位相を一定サイクル毎に測定するインピーダンス測定部と、
    主として前記負荷側インピーダンスの絶対値を調節するために、高周波伝送路上で前記高周波電源から見て前記インピーダンス測定部の後段に設けられる第1可変リアクタンス素子と、
    前記第1可変リアクタンス素子のリアクタンスをステップ的に可変するための第1ステップ型容量可変機構と、
    主として前記負荷側インピーダンスの位相を調節するために、高周波伝送路上で前記高周波電源から見て前記インピーダンス測定部の後段に設けられる第2可変リアクタンス素子と、
    前記第2可変リアクタンス素子のリアクタンスをステップ的に可変するための第2ステップ型容量可変機構と、
    前記インピーダンス測定部より得られる前記負荷側インピーダンスの絶対値および位相の測定値に応答して、前記絶対値測定値および前記位相測定値をそれぞれ所定の絶対値基準値および位相基準値に可及的に近づけるように、前記第1および第2ステップ型容量可変機構を介して前記第1および第2可変リアクタンス素子のリアクタンスをそれぞれ可変制御する第1および第2整合調節部と、
    前記第1および第2可変リアクタンス素子のリアクタンスを直接または間接的にモニタするリアクタンスモニタ部と、
    前記リアクタンスモニタ部より得られる前記第1および第2可変リアクタンス素子のリアクタンスの現在値に基づいて、前記第1および第2整合調節部の少なくとも一方の比例ゲインを可変制御するゲイン制御部と
    を有する自動整合装置。
  4. 一定周波数の高周波を出力する高周波電源と前記高周波の供給を受ける負荷との間で自動的にインピーダンスの整合をとる自動整合装置であって、
    前記高周波電源の出力端子から見た負荷側のインピーダンスについてその絶対値および位相を一定サイクル毎に測定するインピーダンス測定部と、
    主として前記負荷側インピーダンスの絶対値を調節するために、高周波伝送路上で前記高周波電源から見て前記インピーダンス測定部の後段に設けられる第1の可変コンデンサと、
    前記第1可変コンデンサの静電容量をステップ的に可変するための第1ステップ型容量可変機構と、
    主として前記負荷側インピーダンスの位相を調節するために、高周波伝送路上で前記高周波電源から見て前記インピーダンス測定部の後段に設けられる第2可変コンデンサと、
    前記第2可変コンデンサの静電容量をステップ的に可変するための第2ステップ型容量可変機構と、
    前記インピーダンス測定部より得られる前記負荷側インピーダンスの絶対値および位相の測定値に応答して、前記絶対値測定値および前記位相測定値をそれぞれ所定の絶対値基準値および位相基準値に可及的に近づけるように、前記第1および第2ステップ型容量可変機構を介して前記第1および第2可変コンデンサの静電容量をそれぞれ可変制御する第1および第2整合調節部と、
    前記第1および第2可変コンデンサのそれぞれの静電容量を直接または間接的にモニタする静電容量モニタ部と、
    前記静電容量モニタ部より得られる前記第1および第2可変コンデンサの静電容量の現在値に基づいて、前記第1および第2整合調節部の少なくとも一方の比例ゲインを可変制御するゲイン制御部と
    を有する自動整合装置。
  5. 前記第1可変コンデンサは、前記高周波電源に対して前記負荷と並列に接続され、
    前記第2可変コンデンサは、前記高周波電源に対して前記負荷と直列に接続される、
    請求項4に記載の自動整合装置。
  6. 一定周波数の高周波を出力する高周波電源と前記高周波の供給を受ける負荷との間で自動的にインピーダンスの整合をとる自動整合装置であって、
    前記高周波電源に対して前記負荷と並列に接続される第1可変コンデンサと、
    前記第1可変コンデンサの静電容量をステップ的に可変するための第1ステップ型容量可変機構と、
    前記高周波電源に対して前記負荷と直列に接続される第2可変コンデンサと、
    前記第2可変コンデンサの静電容量をステップ的に可変するための第2ステップ型容量可変機構と、
    前記高周波電源の出力端子から見た負荷側のインピーダンスについてその絶対値および位相を一定サイクル毎に測定するインピーダンス測定部と、
    前記インピーダンス測定部より得られる前記負荷側インピーダンスの絶対値および位相の測定値に応答して、前記絶対値測定値および前記位相測定値をそれぞれ所定の絶対値基準値および位相基準値に可及的に近づけるように、前記第1および第2ステップ型容量可変機構を介して前記第1および第2可変コンデンサの静電容量をそれぞれ可変制御する第1および第2整合調節部と、
    前記第1および第2可変コンデンサのそれぞれの静電容量を直接または間接的にモニタする静電容量モニタ部と、
    前記静電容量モニタ部より得られる前記第1および第2可変コンデンサの静電容量の現在値に基づいて、前記第1および第2整合調節部の少なくとも一方の比例ゲインを可変制御するゲイン制御部と
    を有する自動整合装置。
  7. 前記ゲイン制御部は、前記第2可変コンデンサの静電容量の現在値が予め設定したしきい値よりも小さくなっているときに限り、前記比例ゲインの可変制御を行う、請求項4〜6のいずれか一項に記載の自動整合装置。
  8. 前記ゲイン制御部は、前記第1整合調節部における比例ゲインに対して前記第2整合調節部における比例ゲインを相対的に下げる方向で可変制御を行う、請求項4〜7のいずれか一項に記載の自動整合装置。
  9. 前記ゲイン制御部は、専ら前記第2整合調節部に対して比例ゲインの可変制御を行う、請求項8に記載の自動整合装置。
  10. 前記ゲイン制御部は、前記第2整合調節部における比例ゲインをK2、前記第1および第2可変コンデンサの静電容量の現在値をそれぞれNC1,NC2とすると、次の式(1)で表わされるようなゲインの可変制御を行う、請求項4〜9のいずれか一項に記載の自動整合装置。
    2⇒K2*(α*NC2 x/NC1 y) ・・・・・(1)
    ただし、αは比例係数、0≦x≦2、0≦y≦2
  11. 被処理基板を出し入れ可能に収容する真空排気可能な処理容器と、
    前記処理容器内に所望の処理ガスを供給する処理ガス供給部と、
    前記処理容器内で高周波放電により前記処理ガスのプラズマを生成するプラズマ生成部と、
    前記高周波放電に用いられる一定周波数の高周波を出力する高周波電源と、
    前記高周波電源と前記プラズマ生成部との間に接続される請求項3〜10のいずれか一項に記載の自動整合装置と
    を有するプラズマ処理装置。
  12. 被処理基板を出し入れ可能に収容する真空排気可能な処理容器と、
    前記処理容器内に所望の処理ガスを供給する処理ガス供給部と、
    前記処理容器内で前記処理ガスのプラズマを生成するプラズマ生成部と、
    前記処理容器内で前記基板を載置して保持する電極と、
    前記プラズマから前記電極上の前記基板に入射するイオンのエネルギーを制御するのに用いられる一定周波数の高周波を出力する高周波電源と、
    前記高周波電源と前記電極との間に接続される請求項3〜10のいずれか一項に記載の自動整合装置と
    を有するプラズマ処理装置。
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